JP2009029833A - Cd28/ctla−4阻害性ペプチド模倣物、それらの医薬組成物、およびそれらを使用する方法 - Google Patents

Cd28/ctla−4阻害性ペプチド模倣物、それらの医薬組成物、およびそれらを使用する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】CD80(B7−1)およびCD86(B7−2)とのCD28および/またはCTLA−4の相互作用を阻害することができる化合物を提供する。
【解決手段】CD80(B7−1)およびCD86(B7−2)とのCD28および/またはCTLA−4の相互作用を阻害することができかつ配列番号:1の残基2〜9に対応する、コアアミノ酸配列、LeuMetTyrProProProTyrTyrを有するペプチド模倣物。
【選択図】図1

Description

発明の背景
発明の分野
本発明は、CD80(B7−1)およびCD86(B7−2)とのCD28および/またはCTLA−4の相互作用を阻害することができる、ペプチド模倣物、およびそれらの医薬組成物に関する。本発明は、また、CD28および/またはCTLA−4の作動性および拮抗性を必要とする病理において活性な医薬組成物を製造するためのペプチド模倣物の使用、およびこのような病理を治療する方法に関する。
背景の技術の説明
T細胞抗原レセプター複合体(TCR)に対するMHCクラスIIの関係において提示される抗原の相互作用は、クローナル増殖を開始する一次シグナルをヘルパーT細胞に提供する。しかしながら、最適なT細胞の活性化は、TCRのエンゲイジメントに加えて、共同刺激シグナルを必要とする。いくつかの共同刺激分子は「第2シグナル」の開始において関係づけられてきたが、主要なシグナルの1つは抗原提示細胞の表面上に提示されたB7分子(CD80およびCD86)の相互作用により提供されることが明らかとなった(第1図参照)。
細胞表面のCD28はタンパク質のIgスーパーファミリーの201アミノ酸の糖タンパク質のメンバーである(AruffoおよびSeed、1987)。それは天然においてホモダイマーとして見出され、そしてヒトT細胞(すべてのCD4 細胞およびCD8 の約50%の上)の表面上および事実上すべてのネズミT細胞上で構成的に発現される(LinsleyおよびLedbetter、1993)。その天然のリガンドB7−1またはB7−2(CD80、CD86)によるCD28のエンゲイジメントはT細胞に対する第2シグナルを生じ、そしてmRNAレベルおよび細胞表面の発現に関するCD28のダウンレギュレーションと一緒にIL−2の産生を増加させる(Linsley他、1993)。第2シグナルは抗原特異的T細胞が増殖するためにきわめて重要であると考えられる。第1シグナル(TCRシグナル)の存在におけるこの第2シグナルの干渉は、抗原特異的T細胞のアネルギー(非応答性)を生ずる(Linsley他、1992)。CD28がダウンモジュレートされる間に、密接に関係する糖タンパク質、CTLA−4、は付随的にアップレギュレートされる(Freeman他、1992)。一般に、CD28は成長および分化のための正の共同刺激を送出すが、CTLA−4は引き続く細胞の活性化の事象の負のシグナルを発生させると考えられれている(概観については、Lenschow他、1996)。
CD28およびCTLA−4の双方はタンパク質のB7ファミリー、最も顕著にはB7−2およびB7−1に結合する(Azuma他、1993)。B7−1に関すると、CTLA−4IgはCD28Igよりも20〜100倍より高いアフィニティーで結合することが知られている(Linsley他、1991)。
新しく単離されたヒトおよびネズミのB細胞は低いレベルのB7−2を発現するが、B7−1を発現しないが、活性化されると、双方のB7のレベルはアップレギュレートされる(Hathcock他、1994)。
in vitro研究において、CD28シグナリング経路を介するT細胞の共同刺激の遮断はT細胞の抗原特異的アネルギーを発生させることが証明された(Harding他、1991;Boussiotis他、1993;Linsley他、1991)。
CTLA−4Igは、CD28のシグナリング経路を遮断するin vivo効能を研究するために、広範な種類の動物モデルにおいて使用されてきている。最初のin vivo研究において、CTLA−4IgはT細胞依存性抗原に対する体液性応答を抑制することができることが示された(Linsley他、1992)。
他の研究において、CD28共同刺激シグナルの遮断は、異種移植片の拒絶反応(Lenschow他、1992)、心臓同種異系移植片の拒絶反応(Turka他、1992;Lin他、1993)、ネズミ全身的狼瘡(Finck他、1994;Chu他、1996)、移植片/宿主疾患(GVHD)(Wallace他、1955)、および実験的アレルギー性脳脊髄炎(EAE)(Cross他、1995;Perrin他、1995;Arima他、1996)の防止において有効であることが証明された。
同種異系移植時におけるCTLA−4Igの投与は移植片の生存を延長するが、拒絶反応を防止することができない(Turka他、1992)。移植後2日までCTLA−4Igの投与を遅延した場合、同種異系移植片の長期間の生存ならびに引き続く同種異系抗原を使用するチャレンジに対する耐性が観察される(Lin他、1993;Sayegh他、1995)。
Juge他(1996)は最近CTLA−4Igの作用のメカニズムを研究し、そしてタンパク質の遅延した投与がTh1型サイトカインの80〜90%の減少を生じ、抗原特異的T細胞の拡大を50%だけ鈍くすることを見出した。したがって、CTLA−4IgはTh1型およびTh2型の応答の間の均衡を調節することができる。
結論すると、CD28の共同刺激経路の遮断は免疫モジュレーションの有用な療法上のターゲットであることができるという豊富な証拠が存在する。現在、CTLA−4Igは乾癬の患者における相IIの臨床試験にある。しかしながら、慢性の免疫療法のための実際のその使用は、それが非経口的にのみ投与され、そしてmg/kgの投与量を必要とすることによって制限される。
CTLA−4/CD28の小さい分子の模倣物は大きい臨床的および商業的利点を有し、長い間感じられてきた必要性を表す。
CTLA−4およびCD28の双方を使用する部位特異的突然変異誘発の研究は、タンパク質、MetTyrProProProTyr(配列番号:31)のCDR3領域におけるいくつかの主要な部位を含むヘキサペプチドのストレッチを、B7との相互作用における重大な接触部位として、関係づけた(Peach他、1994)。
欧州特許出願EP682,039号において、CTLA−4Ig融合タンパク質がB7抗原との相互作用をブロックすることが開示されている。また、それには、配列MetTyrProProProTyr(配列番号:31)を包含する、アミノ酸のいずれかがAlaにより置換されている、CTLA−4突然変異体が開示されている。
国際特許出願WO95/33770号は、一般に、活性化されたT細胞の抗原特異的アポプトーシスを誘導する、T細胞表面の分子、特にCTLA−4のリガンドに関する。このような結合のためのエピトープを構築する、CTLA−4フラグメントを含有する単離されたペプチドも開示され、特許請求されている。このようなエピトープは、アミノ配列ProProTyrTyrLeu(配列番号:32)〔前述の報告されたヘキサペプチドMetTyrProProProTyr(配列番号:31)と部分的にオーバーラップする〕を包含する。
最近、Glaxoにおける科学者は、この領域を模擬するために、双方の線状ならびにコンフォメーション的に拘束されたペプチドを使用することを試みた(Ellis他、1996)。しかしながら、Glaxoの研究は生産的手掛かりを生成することができなかった。
本明細書における文献の引用は、このような文献が関係する先行技術であるか、あるいはこの出願の請求の範囲の特許性に対して考慮された材料であることを認めるものではない。文献の内容または日付に関する記載は出願時において出願人に入手可能である情報に基づいたものであって、このような記載の正しさに関して容認するものではない。
発明の要約
本発明の目的は、CD28またはCTLA−4の生物学的に活性なペプチド模倣物を提供することによって、関係する技術、例えば、前述の技術、の欠陥を克服することである。
したがって、本発明は、CD80(B7−1)およびCD86(B7−2)とのCD28および/またはCTLA−4の相互作用を阻害することができる、CD28またはCTLA−4のペプチド模倣物を提供する。本発明のペプチド模倣物は配列番号:1の残基2〜9に対応するコア配列を含有し、環化することができ、そしてこれらのコア配列に対してN末端および/またはC末端の追加のアミノ酸残基を含むことができる。
本発明は、また、本発明によるペプチド模倣物と、薬学上許容される賦形剤とを含む医薬組成物を提供する。
さらに、本発明において、CD80およびCD86とのCD28および/またはCTLA−4の相互作用を阻害することによって改善される病理および障害を治療する方法が提供される。
発明の詳細な説明
本発明によるCD28またはCTLA−4の生物学的に活性なペプチド模倣物は、後述するように、「皮膚および骨」型デザインに基づく、分子モデル化法を使用して設計された。
CD28およびCTLA−4の双方は、単一のIg可変ドメインから成る、ホモダイマーIgスーパーファミリーのメンバーである。既知の構造のブルックヘブン(Brookhaven)データベースの相同性の検索を実施し、そしてIgホモダイマー(コード−REI)の結晶化された例が見出された。モデル化の研究において使用した配列の整列を第2図に示す。
REI鋳型の側鎖の置換を使用して、CTLA−4およびCD28の双方のモデルを構築した。REIにおけるCDR3ループの長さはCD28またはCTLA−4のいずれの対応する領域よりも2アミノ酸だけ短いので、適当な長さのCDR3ループ(Brookhavenデータベース、PDB1JHL、ENT、から入手した)を鋳型分子上にグラフト化した。複合−勾配機能を使用して、新しく構築されたモデルを収れん最小化させた。5サイクルのアニール化動力学(分子運動のエネルギー依存的シミュレーションおよび引き続くエネルギー的最小化の繰返し)を使用して、最終の最小化工程前の構造を最適化した。CTLA−4ホモダイマーのリボン線図を第3図に示す。
CD28/CTLA−4のために使用した方法に類似の方法で、B7−1分子の分子モデルを構築した。ブルックヘブンのデータベースの検索から見出された最良の整列は、MCO抗体のIg重鎖の可変および定常ドメインであった。B7−1モデルの構築において使用した配列整列を第4図に示す。
B7−1のモデルを構成した後、CTLA−4(CD28)/B7−1複合体の試験的なモデルを構成した。いくつかのグループは、複合体形成に関係するCTLA−4/B7表面を定めることを目的とした、広範な部位特異的突然変異誘発の研究を発表した(Peach他、1994;1995;Guo他、1995)。これらの突然変異体はモデル化されたタンパク質上に整列され、そしてホモダイマー結合性複合体の形成における指針として使用された。簡素化のために、第5図はB7−1と相互作用するモノマーのCTLA−4分子のみを示す。
CD28共同刺激経路のインヒビターとしてCD28またはCTLA−4のペプチド模倣物を操作するとき、前述の分子モデルをデザインの鋳型として使用した。本発明によるペプチド模倣物は、CD80(B7−1)およびCD86(B7−2)分子とのCD28および/またはCTLA−4の相互作用を阻害することができ、配列番号:1の残基2〜9に対応するコアアミノ酸配列、LeuMetTyrProProProTyrTyrを有する。このコアアミノ酸配列に加えて、配列番号:1のアミノ酸残基2〜9に対してN末端および/またはC末端の追加のアミノ酸残基を含むことができる。
好ましくは、配列番号:1により示されるように、コアアミノ酸配列に対してすぐN末端およびすぐC末端の双方にCys残基が存在する。また、本発明のペプチド模倣物は環化されることが好ましい。本発明のこのような環化されたペプチド模倣物が配列番号:1の配列を含むとき、ペプチドの環化は好ましくは配列番号:1の残基1(Cys)と10(Cys)との間のCys−Cysジサルファイド架橋を介して起こる。そうでなければ、ペプチド模倣物は、配列番号:1の残基2〜9に対応するコアアミノ酸配列の残基2(Leu)と残基9(Tyr)とを架橋する、リンカー、例えば、合成的化学的リンカーを使用して、環化することができる。したがって、環化は好ましくは配列番号:1の残基2および残基9の1つのアミノ酸内で起こる。合成的化学的リンカーの他の例は下記のものを包含するが、これらに限定されない:Lys−Asp塩架橋、ランタニド環化、N末端−C末端の環化、これらの化学的リンカーはOlson他(1993)およびその他に開示されている。
また、本発明のペプチド模倣物において、配列番号:1の残基2〜9に対応するコア配列に対してN末端に11までの追加のアミノ酸残基が存在し、および/またはC末端に11までの追加のアミノ酸が存在することが好ましい。より好ましくは、配列番号:1に対してN末端およびC末端の双方に2つの追加のアミノ酸残基が存在し、ここでこれらの追加のアミノ酸残基は正に帯電したアミノ酸残基である。配列番号:2のアミノ酸配列は、本発明の環化されたペプチド模倣物の好ましい態様の1例であり、ここで環化は配列番号:2の残基3および12の間のCys−Cysジサルファイド架橋を介して起こっている。
本発明によるペプチド模倣物は、配列番号:5、配列番号:7、配列番号:14、配列番号:19、および配列番号:20から成る群より選択される1以上のアミノ酸配列をさらに含むことができ、これらは互いにおよび/または配列番号:1の配列または配列番号:1の残基2〜9に対応する配列と直接または適当な合成的化学的リンカーを通して結合することができる。本発明のペプチド模倣物は、また、1以上の生物活性中心のフラグメント、例えば、薬剤の設計において普通に使用されているフラグメントが、コアアミノ酸配列に対してN末端および/またはC末端の追加のアミノ酸と組み合わせて、またはそれらの代わりに存在する、ペプチド模倣物を包含することを意図する。
本発明のペプチド模倣物はCTLA−4/CD28分子のフラグメントではなく、特別に設計され、引き続いて実施例の節において報告する生物学的試験の結果に基づく多数の可能性の中から選択されたことは注目に値する。
使用された戦略は、B7とのCD28/CTLA−4タンパク質の潜在的接触表面を同定しかつ利用すること、ならびにホモダイマーの適当な提示を潜在的に崩壊させる手段として、ホモダイマーの形成を仲介する役目をするCD28/CTLA−4分子の領域を選択することである。
モデル化されたCD28/CTLA−4分子の6つの領域が、ペプチドの設計のための潜在的ターゲットとして同定された(表1参照)。
Figure 2009029833
第1の領域は、タンパク質の末端領域に相当する。これはアミノ酸の細長い(β鎖)ストレッチであり、そしてコンフォメーションの拘束の導入が不可能である。アミノ末端はCDR3領域の下に直接横たわり、そしてB7接触表面の一部分を形成することが予測される。
第2の領域は、タンパク質のCDR1類似部分に相当する。CDR1ドメインは部位特異的突然変異誘発の研究によりB7に対する結合に関係することが示された(Peach他、1994)。CDR1領域は緊密なβ回転を形成せず、むしろゆるく形成されたループを形成するので、この領域に密接に類似する、コンフォメーション的に拘束されたペプチドを設計することは困難である。ここで使用された戦略は、この領域から設計された拘束されたペプチドに対して最大の柔軟性を与えることであった。
ホモダイマーを一緒に保持することが予測される、主要な接触部位の1つを表す残基40〜45の間のループ領域に対して、第3の組のペプチドを作った。細胞表面上に発現された機能的CD28/CTLA−4は主としてホモダイマーの形態である(B7へのモノマーの提示の多少の掛かり合い存在しうるという、いくつかの証拠が存在する)ので、これらの類似体を使用する目的はホモダイマーの形成を崩壊することであった。
B7接触表面の一部分であることが予測されないが、主要な表面の暴露されたループを構築する、60〜65ループ(配列番号:15、16および17)から、第4の組のペプチドを誘導した。現在の相互作用のモデルに従い、この領域から設計されたペプチドは生物学的活性をもたないであろう。これらの類似体のいずれかが生物学的活性を表示した場合、現在のモデルの相互作用は正しくなかったことが明らかである。
残基70〜75により形成されたループはB7との接触に直接的に関係することが予測される。3つの類似体はこの領域から合成された(表1、配列番号:18、19および20参照)。AT132は拘束された天然の配列を表す。この類似体のモデル化は、意図するループが安定に形成されないことを示唆した。この不安定性を補正するために、プロリン(比較的剛性の、回転促進残基)を導入して高度に柔軟性なグリシル残基を置換することによって、AT133は設計された。AT135はAT133のより短い類似体であり、70〜75ループの中央部分にフランクする残基の寄与をプローブすることを意図する。
最後に、CTLA−4/CD28のCDR3類似領域を利用した(配列番号:21〜30)。CTLA−4Igのこの領域における単一の部位特異的突然変異は、B7に対する結合を完全に阻害する(Peach他、1994)。しかしながら、この領域からの類似体の設計は多少のむずかしい操作の問題を提示した。この領域からの中央のヘキサペプチドは、MetTyrProProProTyr(配列番号:31)である。これらは比較的疎水性の残基であり、そして三重のプロリンストレッチはコンフォメーション的に剛性である。CTLA−4/B7複合体の分子モデルにより、この領域は深い接触の部分であることが予測される。経験により、タンパク質−タンパク質の相互作用の最も有効なインヒビターは、結合事象の初期の「握手」の部分をまねる、静電的に活性な「誘導」配列を必要とする傾向がある。結局、類似体のCDR3パネルの操作において、種々の異なるアプローチを使用した。タンパク質のCDR3領域の回りの表面区域の分析において、それは正に帯電した電位により取り囲まれていることが示された。したがって、類似体の末端に向かってリジン、アルギニンおよびヒスチジンを組込んで、この正の電位をまね、かつ合成されたペプチドの溶解度の特性を促進させた。
AT199の特定の場合において、ハイブリッドの類似体を設計した。いくつかの異なる戦略をこの類似体の設計の中に組込んだ。第1に、類似体のアミノ末端およびカルボキシ末端の双方をフランクするシステインに隣接させて、4つの高度に帯電した(正に)残基を組込んだ。疎水性残基は親水性残基から離れる方向に動く傾向があるので、この設計は、また、MetTyrProProProTyr(配列番号:31)ループを正に帯電した残基から離れる方向に分離し、かつCDR3回転の正しい形成を促進することを意図した。天然のタンパク質中のCDR3領域に対して空間的に並列されかつB7に対する結合に関係する残基をまねるように、フランキング残基を選択した。それらは、また、静電的接触の重要な部位を表す。類似体のアミノ末端におけるアルギニンは、天然のタンパク質におけるArg33の模擬物である。ペプチドのカルボキシ末端におけるヒスチジン残基は、CDR3領域の直接下に横たわるタンパク質のアミノ末端におけるHis2を模擬することを意図する。
ペプチドAT200およびAT201は、AT199の対照として設計された。以前に、Peach他(1994)は、CDR3領域におけるアラニン残基に対するメチオニン残基の単一の置換がB7に対するCTLA−4Igの結合を完全に阻害することを示した。したがって、MetがAla残基で置換されている以外、AT200は配列がAT199と同一である。また、Metが柔軟なGly残基で置換されている以外、AT201は配列がAT199と同一である。
本発明のペプチド模倣物は、この分野においてよく知られている任意の方法により、特に自動化固相ペプチド合成および引き続くクロマトグラフィーの精製により、製造することができる。さらに詳しくは、実施例の節に開示されている方法は、このようなペプチドの製造および好ましくは環化に従うことができる。
本発明によるCD80およびCD86とのCD28および/またはCTLA−4の相互作用の阻害により改善される病理および障害を治療する医薬組成物は、活性成分として、実質的に精製されたペプチド模倣物を含有する。ペプチド模倣物が配列番号:5、配列番号:7、配列番号:14、配列番号:19、および配列番号:20のアミノ酸配列の1以上を含むかどうかに依存して、本発明による医薬組成物は、ペプチド模倣物の中に既に存在しない配列番号:5、配列番号:7、配列番号:14、配列番号:19、および配列番号:20から選択されるアミノ酸配列を有する1以上の別のペプチドをさらに含むことができる。
本発明によるペプチド模倣物を予防剤、治療剤または診断剤として好都合に使用することができる病理および疾患の例は、免疫系の疾患および癌である。特定の非限定的再は、自己免疫疾患、例えば、乾癬、多発性硬化症、エリテマトーデス、糖尿病、慢性関節リウマチ、および充実器官および細胞の移植片を包含する移植片の拒絶反応の療法を包含する。
本発明のそれ以上の目的および利点は、下記の記載において明らかとなるであろう。
本発明の1つの態様は、CD80およびCD86とのCD28および/またはCTLA−4の相互作用の阻害により改善される病理および障害を発生する危険にある患者に、あるいはこのような病理および障害を既に示す患者に、薬理学的に活性な量の本発明のペプチドを投与することである。
活性成分と適合性の任意の投与の経路を使用することができるが、非経口的投与は、全身的効果を短い期間で達成することができるので、特に好ましい。非経口的投与は多数の異なる経路により実施することができ、このような経路下記のものを包含するが、これらに限定されない:皮下、静脈内、皮内、筋肉内、腹腔内、脳内、鼻内、経口、経皮、または経頬の経路。
理解されるように、投与すべきペプチドの量は、年齢、性別、健康、体重、同時の治療の種類、および治療の頻度に依存するであろう。当業者は理解しかつ決定するように、個々の患者に対して投与量は調節されるであろう。投与量は0.1〜20mg/kg体重、好ましくは0.1〜1mg/kg体重であることができる。
活性成分および適当なベヒクルを含有する非経口的使用のための医薬組成物は、注射可能な形態で製造することができる。非経口的使用のためのベヒクルはこの分野においてよく知られており、そして、例えば、水、生理食塩水および生理学的緩衝液を包含する。ベヒクルは、溶液の安定性および等張を維持するために、少量の賦形剤を含有することができる。
医薬組成物の調製は、通常の理学療法に従い実施することができ、そして好ましくはペプチドの含量は10mg/ml〜1,000mg/mlの範囲であろう。
下記の実施例および添付図面により、本発明を詳細に説明する。これらはいかなる方法おいても本発明の範囲を限定すると解釈すべきでない。
実施例1:ペプチドの合成
後述するように、標準的Fmoc手順を使用して、34のペプチドの合成し、ここで略号は次の通りである:
アセトニトリル(ACN)、ベンジル(BZL)、t−ブトキシカルボニル(BOC)、ジクロロメタン(DCM)、ジイソプロピルエチルアミン(DIEA)、ジメチルホルムアミド(DMF)、5,5’−ジチオビス[2−ニトロ安息香酸](DTNB)、9−フルオレニルメトキシカルボニル(FMOC)、2−[1H−ベンゾトリアゾール−1−イル]−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロ−ホスフェート(HBTU)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)、N−メチルモルホリン(NMM)、N−メチルピロリドン(NMP)、2,2,5,7,8−ペンタメチル−クロマン−6−スルホニル(PMC)、t−ブチル(tBu)、トリフェニルメチル(TRT)、トリフルオロ酢酸(TFA)、ヘプタ−フルオロ酪酸(HFBA)。
樹脂
使用した主要な樹脂は、リンクアミドメチルベンジルヒドリルアミン樹脂であり、これはC末端のアミドを使用してペプチドを合成するための標準的支持体である。C末端の遊離カルボン酸の終了を必要とするペプチドについて、結合した第1のFmocアミノ酸を有するワング(Wang)樹脂を使用する。ワング樹脂はp−ベンジルオキシベンジルのハンドルを含有し、Fmoc固相合成の戦略によりペプチド酸を製造するための支持体である。双方の型の樹脂をノババイオケム(NovaBiochm)から購入した。
合成において使用したアミノ酸
Figure 2009029833
鎖の組立て
最初にアプライド・バイオシステムス・インコーポレーテッド(Applied Biosystems,Inc.)の431A型ペプチド合成装置またはレイニン・シンフォニー・マルチプルペプチド合成装置(Rainin Symphony Multiple Peptide Synhesizer)を使用してFMOC法により、保護されたペプチド鎖を組立てる。双方の合成装置は塩基−不安定性FMOCアミノ酸を利用し、適当な側鎖保護基、N末端の脱保護のためのに20%のピペリジンおよびアミノ酸の活性およびカップリングのためにHBTUを使用する。
切り放し/抽出
側鎖の保護基を除去し、そしてペプチドから樹脂から解放するために使用する標準的切り放しカクテル:混合物A:95%のTFA、5%の脱イオン水。
アルギニン、メチオニン、トリプトファンまたはトリチル保護基(システイン、ヒスチジン、アスパラギン、グルタミン)を有するアミノ酸を含まないペプチドについて:混合物B:82.5%のTFA、5%のフェノール、5%の脱イオン水、5%のチオアニソール、2.5%のエタンジチオール。
アルギニンまたはメチオニンを含有するペプチドについて:混合物B’:87%のTFA、4.3%の脱イオン水、4.3%のチオアニソール、4.3%のエタンジチオール。
アルギニンまたはメチオニンを有するペプチドのための別のカクテル:混合物C:95%のTFA、2.5%の脱イオン水、2.5%のエタンジチオール。
アルギニンまたはメチオニンを含まず、トリプトファンまたはトリチル保護基を含有するペプチドについて:切り放し反応は20mlのガラス容器の中に入れられ、氷浴中で冷却された、100mg〜1gのペプチド−樹脂を使用することによって実施される。切り放しカクテルを調製し、また、氷浴中で冷却し、次いでペプチド−樹脂にほぼ10mlの最終体積となるように添加した。容器を氷浴から取出し、室温に放温する。容器にキャップをし、反応混合物を室温において1.5時間撹拌する。1.5時間後、中程度〜粗い多孔度のフィルターを通して溶液を真空濾過して、ほぼ30mlの冷MTBE(メチル−t−ブチルエーテル)中に入れる。反応器を1mlのTFAで洗浄し、同一フィルターを通して濾過して冷MTBE中に入れる。次いで全体の懸濁液を50mlの遠心管に移し、室温において2000rpmでほぼ10分間遠心する。上清を吸引し、沈澱を40mlの冷MTBEの中に再懸濁させ、再び遠心する。この工程をさらに1回反復する。最終の上清を吸引し、沈澱を窒素で処理して、残留するエーテルの大部分を蒸発させる。次いでペプチドを20〜30mlの1%〜10%の酢酸水溶液中に溶解し、ほぼ100〜150mlに脱イオン水で希釈し、シェル凍結させ、凍結乾燥する。
実施例2:環化
ジサルファイド結合のために2つのシステインを使用して設計されたペプチドを、これらの2つの方法の1つにおいてプロセスする。粗製のペプチドが分析用HPLCにより少なくとも65%の純度であり、有意な二次ピーク(主生成物の>20%)が存在しない場合、ペプチドをまず環化し、次いで精製する。これは設備において製造されるペプチドの約90%を構成する。粗製のペプチドが有意な二次欠失生成物を有する場合、それを最初に精製し、次いで環化し、次いで再精製する。
環化の方法は空気酸化によるジサルファイド結合の形成である。25mg〜100mgの粗製のペプチドをまず脱イオン水中に6〜10ml/mgペプチドの比で溶解させる。撹拌しながら、溶液のpHを1.0MのNH HCO (pH8.5)でほぼ8.3に上昇させる。この溶液を室温において十分に撹拌して容器の底部付近に到達する渦を発生させながら、一夜撹拌する。次の日(ほぼ18〜24時間)に、分析用逆相HPLCにより保持時間の特徴的変化およびジサルファイド結合のための280nmにおける吸収について、ペプチドの環化を検査する。次いで溶液を凍結乾燥し、貯蔵するか、あるいは調製用逆相HPLC上に直接負荷することによって精製する。
精製
1.逆相調製用HPLC
注:特質がいっそう疎水性である傾向があるペプチドは、TFAの代わりにHFBAを使用して精製して、最終生成物のクロマトグラフィーによる分割を改良する。
条件:システム−ウォーターズデルタ・プレプ(WatersDelta Prep)4000 カラム−Vydac逆相C18、10μm、2.2×25cm
(Cat No.218TP1022)
緩衝液−A:水/0.1%TFA B:アセトニトリル/0.1%TFA
流速−15ml/分
検出−ウォーターズ(Waters)484UV検出器、220nm
勾配−可変、通常0.33%B/分〜1.0%B/分
50〜100mgのペプチドを200mlの水性0.1%TFA中に溶解することによって、凍結乾燥された粗製のペプチドを製造する。既にpH8〜8.5の溶液中の環化されたペプチドをまず純粋なTFAで失活させて、pHを2〜3の範囲の低下させる。次いでペプチド溶液を「A」緩衝液溜ラインを通して調製用カラム上に直接負荷し、そして勾配のプログラムを開始する。収集された画分をオートサンプラーの分析用HPLCシステム上に一夜展開させる。ピークの積分により>95%の純度であると判定されたオーバーラップする画分をプールし、凍結乾燥する。
セプ・パク(Sep−Pak)精製
条件:装置−ベイカー(Baker)固相抽出
12口のマニホールド
カラム−ウォーターズ(Waters)Vac 12cc 2gのセプ・パクカラム
緩衝液−H O/0.1%TFA
20%、30%、50%、99.9%のアセトニトリル/0.1%TFA溶液
15〜25mgのペプチドを8mlの水性0.1%TFA中に溶解することによって、粗製のペプチドを製造する。セプ・パクカラムをまず30mlの99.9%アセトニトリル/0.1%TFAでコンディショニングし、次いで30mlのH O/0.1%TFAでコンディショニングする。ペプチド溶液を負荷し、次いでH O/0.1%TFAでさらに洗浄し、20%または30%アセトニトリル/0.1%TFA緩衝液で溶離する。最後に、50%アセトニトリル/0.1%TFAで洗浄して、完全な溶離を保証し、比較する。負荷の体積、H O洗浄液、20%〜30%アセトニトリルおよび50%アセトニトリルの体積を別々に収集し、分析用HPLCで検査する。次いで溶離されたペプチド溶液を脱イオン水で3:1に希釈し、凍結乾燥する。
実施例3:特徴づけ
1.分析用逆相HPLC(最終生成物の均質性を検査するため)
条件:システム−ウォーターズ(Waters)500ポンプ、717オートサンプラー多波長UV検出器
カラム−Vydac C18、5μm、0.45×25cm
(Cat No.218TP54)
緩衝液−A:H O/0.1%TFA B:ACN/0.1%TFA
流速−1ml/分
検出−214nm、280nm
勾配−可変、2%B/分
0.2〜1.0mgのペプチドを水性0.1%TFA中に0.5〜1.0mg/mlの濃度に溶解することによって、精製された凍結乾燥されたペプチド試料を製造する。15〜18μlをカラム上に注入し、0〜50%ACNの勾配プログラムにより25分で溶離する。クロマトグラムのデータを収集し、ウォーターズ・エクスパート−イーズ(Waters Expert−ease)ソフトウェアシステムで貯蔵する。
2.質量分析(均質性および共有結合の構造を検査するため)
システム:パーセプティブ・バイオシステムス・ボイアイガー・エライト(Perseptive Biocystems Voyager Elite)
型:MALDI−TOF(マトリックスアシステッドレーザー脱着/イオン化飛行時間)
マトリックス:アルファ−シアノ4−ヒドロキシケイ皮酸(Sigma、C−2020)、67%ACN/0.1%TFA中の10mg/ml
ペプチド試料を50%ACN/0.1%TFA中で1〜10μmolの濃度で調製する。分析プレートのウェルに0.5μlのペプチド試料を適用し、次いで0.5μlのマトリックス溶液を適用し、乾燥させる。分析プレートを機械の中に装填し、試料を走査し、反射遅延抽出法により分析する。各試料について、32〜128のレーザーショットからの集積データの信号を収集し、分析する。各実験は目盛定めのために標準ペプチドを有する試料のウェルを含む。
3.エルマン試薬試験(ジサルファイド結合の環化を検査するため)
280nmの波長における高い吸収のために、その波長におけるHPLC UV検出により、トリプトファンまたはチロシンを含有するペプチドのジサルファイド結合の環化を検査することができない。システイン側鎖の遊離スルフヒドリル基の存在についてのエルマン試薬試験は、ジサルファイド結合の形成の別のインジケーターである。
ペプチドを反応緩衝液(0.1Mのリン酸ナトリウム、pH8)中で0.5mmolの濃度において調製する。同一反応緩衝液中で、エルマン試薬、DTNB、を4mg/mlの濃度で調製し、そしてシステイン塩酸塩一水和物の標準を0.5mmolの濃度で調製する。250μlの試料、50μlのエルマン試薬および2.5mlの反応緩衝液を混合し、室温において15分間インキュベートする。また、反応緩衝液のブランク試料およびシステインの標準試料を試験する。黄色は遊離スルフヒドリル基の存在を示す。
実施例4:ヒト混合リンパ球の応答(MLR)
PBLSの単離:ドナーから全血をインターステイト・ブラッド・バンク(InerstateBlood Bank、テネシー州メンフィス)から入手した。CDC/NIHマニュアルBiosafety in Microbiological and Biomedical Laboratories、第3版、1993、p.10において、潜在的に感染性の血液検体について推奨されるように、生物安全性2の汚染設備において、血液の試料を取扱った。フィコール−ハイパーク精製により、赤血球および顆粒球から末梢血の単核細胞(PBMC)を分離した。全末梢血をPBS中で1:2に希釈し、30mlを50mlのポリプロピレン管中の15mlのフィコール−ハイパーク上にオーバーレイした。管を25℃において400×gで30分間回転させた。遠心後、上の血漿層と下のフィコール層との間の界面を収集し、細胞をRPMI 1640中で2回洗浄し、トリパンブルーを使用して生存可能な計数を測定した。アッセイにおいてレスポンダーとして使用すべき細胞を、刺激因子の細胞のミトマイシンC処理が完結するまで、氷上で貯蔵した。
刺激因子のミトマイシンC処理
アッセイにおいてレスポンダーとして使用すべき、前述したように単離された、PBMCを完全培地(10%熱不活性化ヒトAB血清、2mMグルタミン酸、50μM2−メルカプトエタノールおよび100U/mlペニシリン−100μg/mlストレプトマイシンを含有するRPMI 1640)中で2〜4×10 細胞/mlに調節し、そして37℃の水浴中でミトマイシンC(25μg/ml)で30分間処理した。処理後、細胞を5体積の完全培地で3回洗浄し、トリパンブルーを使用して生存可能な計数を測定した。オートロガス刺激対照を構成するために、多少のレスポンダー細胞をまた前述したように処理した。
CTLA−4Igおよびペプチド
精製されたCTLA−4Ig融合タンパク質を、Steurer他、1995に記載されているように、T.Strom博士(Beth Israel Hospital、マサチュセッツ州ボストン)から提供されたNS−1細胞系統から、無菌のPBS中の1mg/ml溶液として製造した。このタンパク質を−80℃において凍結貯蔵した。融解したとき、アリコートを4℃において貯蔵した。精製されたペプチドを既知の手順に従い凍結乾燥した。ペプチドを無菌のPBS、pH7.4中で2mMの濃度で再構成し、マイクロフージ管の中にアリコートを採り、−20℃において凍結貯蔵した。アッセイのために、ペプチドをアリコートを融解し、完全培地中で200μMに希釈した。
混合リンパ球応答アッセイ(ヒト)
一方向同種異系混合リンパ球応答(MLR)アッセイのために、96ウェルの丸底プレート中でレスポンダー細胞を10 細胞/ウェルでプレートし、刺激因子細胞を5×10 細胞/ウェルでプレートした。細胞を抗CD4 Ab Leu 3A(1μg/ml−0.06μg/ml)の連続希釈物と三重反復実験において、またはイソ型合致対照Abとインキュベートした。シクロスポリンAを1μg/mlにおいて追加の対照として使用した。
CTLA−4Igを連続希釈し、10μg/ml〜0.15μg/mlを試験した。ペプチドを直接、あるいは0.5μg/mlにおける一定スパイクインの投与量のCTLA−4Igの存在において試験した。プレートを37℃において加湿5%CO 雰囲気中の7日間インキュベートした。
ウェルを H−Tdr(1μCi/ウェル)でアッセイの最後の18時間の間パルスすることによって、細胞の増殖を測定した。プレートをトムテク(Tomtec)プレート収集器で収集し、そしてワラック(Wallac)マイクロベータプレート+リーダーで計数を測定した。
マイトジェン刺激アッセイ
これらのアッセイのために、フィコール−ハイパーク精製したPBMC(10 細胞/ウェル)を平らな底の96ウェルの組織培養プレート中で示された濃度のフィトヘマグルチニン(PHA;5、2.5、1.25、0.5μg/ml)と37℃において加湿5%CO /空気のインキュベーター中で3日間インキュベートした。細胞を種々の濃度のCTLA−4Ig、精製された抗CD80mAb(1μg/ml)、抗CD86mAb(1μg/ml)、およびペプチド199および201(100μM〜12.5μMで連続希釈された)の存在または不存在においてアッセイ期間の間インキュベートした。
ウェルを H−Tdr(1μCi/ウェル)でアッセイの最後の6時間の間パルスすることによって、細胞の増殖を測定した。プレートをトムテク(Tomtec)プレート収集器で収集し、そしてワラック(Wallac)マイクローブプレート+リーダーで計数を測定した。
実施例5:ネズミMLR
刺激因子としてC57B1/6マウスの脾細胞およびレスポンダーとしてBalB/c脾細胞を使用して、一方向ネズミMLRを実施した。
マウス脾細胞の単離
6〜8週齢のマウス(Jackson Laboratories、メイン州バールハーバー)から、脾臓を切除した。細胞を無菌のつや消しガラスのスライドを使用して莢膜から分離し、冷RPMI 1640中で1回洗浄した。脾細胞懸濁液を冷Tris塩化アンモニウム緩衝液(2ml/脾臓)で氷上で3分間処理することによって、赤血球を溶解した。溶解後、細胞を5体積の完全培地(10%熱不活性化ヒトAB血清、2mMグルタミン酸、50μM2−メルカプトエタノールおよび100U/mlペニシリン−100μg/mlストレプトマイシン、1mMのピルビン酸ナトリウムおよび1mMの非必須アミノ酸を含有するRPMI 1640)中で2回洗浄した。
完全培地中で細胞濃度を3×10 細胞/mlに調節し、細胞を37℃においてT−75フラスコ中で1.5〜2時間インキュベートすることによって、プラスチック付着性細胞をBalB/cマウスの脾細胞から除去した。インキュベーション後、フラスコをおだやかに洗浄することによって、非付着性細胞を収集し、回収%を測定した(60〜70%)。刺激因子のミトマイシンC処理が完結するまで、BalB/レスポンダー細胞を氷上で貯蔵した。
刺激因子のミトマイシンC処理
赤血球溶解後、C57B1/6マウスの脾細胞を完全培地中で2〜4×10 細胞/mlに調節し、そして37℃において加湿5%CO /空気の雰囲気中でミトマイシンC(50μg/ml)で30分間処理した。処理後、細胞を5体積の完全培地で3回洗浄し、トリパンブルーを使用して生存可能な計数を測定した。
オートロガス刺激対照を構成するために、多少のレスポンダー細胞をまた前述したように処理した。混合リンパ球応答アッセイ(ネズミ)
アッセイのために、レスポンダーおよび刺激因子の細胞を96ウェルの丸底プレート中で10 細胞/ウェルでプレートした。細胞を抗CD4Ab(50ng/ml〜0.05ng/ml)の連続希釈物と三重反復実験において、またはイソ型合致対照Abとインキュベートした。シクロスポリンAを1μg/mlにおいて追加の対照として使用した。CD28/CTLA−4ペプチド199および201を連続希釈し、100μM〜1.56μMの最終濃度において試験した。10μg/mlから連続希釈したCTLA−4IgをMLR阻害のための陽性の対照として使用した。
適当なスクランブルしたペプチドの対照およびマトリックスの対照をアッセイ毎にインキュベートした。ウェルを H−Tdr(1μCi/ウェル)でアッセイの最後の6時間の間パルスすることによって、細胞の増殖を測定した。前述したように、プレートを収集し、そして組込まれた計数を計数を測定した。
実施例6:ヒトMLR中のペプチドの生物学的スクリーニングおよびCTLA−4Ig結合アッセイ
合計34のペプチドをヒトMLRにおけるリンパ球増殖の阻害について試験した。各ペプチドをMLRにおいて12.5〜100μMの範囲の投与量で試験した。MLR中のリンパ球増殖(cpms)を阻害する能力に依存してペプチドに+および−を割り当てることによって、各ペプチドの活性を同定した。
試験したペプチドのすべての濃度が<15%のcpmの変化を与えた場合、−を割り当てた。
ペプチドにより引き起こされた阻害の程度に依存して、+、++、または+++を割り当て、ここで
試験したペプチドの濃度が>20%のcpmの変化を与えた場合、+を割り当て、
試験したペプチドが投与量依存的方法で>25%のcpmの変化を与えた場合、++を割り当て、そして
試験したペプチドが投与量依存的方法で>50%のcpmの変化を与えた場合、+++を割り当てた。MLRに加えて、これらの34のペプチドを、また、CTLA−4Ig/B7結合アッセイにおいて評価し、ここでCess B細胞上のB7に対するCTLA−4Igの結合に影響を与える、これらのペプチドの能力をFACS分析により検査した。
MLRを使用するときのように、Cess B細胞に対するCTLA−4Igの結合に影響を与えるペプチドの能力に依存して各ペプチドに+および−を割り当て、ここで−は結合の変化がないことを表し、+は結合の<10%の小さい変化を表し、そして++は結合の>20%変化を表す。MLRおよびB7結合の分析結果を表3に示す。
Figure 2009029833
各ペプチドからのデータをバイアスなしで分析し、こうしてペプチドが+1または−を割り当てられたかどうかを決定するとき、以前のアッセイからの結果を考慮しなかった。
上記表から理解できるように、小さい数のみのペプチドはこれらのアッセイのいずれにおいても活性を示した。MLRまたは結合アッセイにおいて活性を示したペプチド(AT#:106、107、128、131、132、133、135、136、199)を数回再試験して、最初の観測が再現性であるかどうかを決定した。
この分析の累積結果に基づいて、MLRまたは結合アッセイ、または双方において半再現性の阻害を示したペプチドをそれ以上の分析のために選択した。選択されたペプチドはAT106、128、133、135、および136、および後に、AT199であった。
一次スクリーニングからの陽性のペプチドの分析(AT106、128、133、135、および136)
ペプチドAT106、128、133、135、および136は一次スクリーニングの間にMLRおよび/または結合アッセイにおいて多少の活性を示したので、これらのペプチドをそれ以上の分析のために使用した。これらのペプチドを、単独で、あるいは組合わせで、MLRおよび結合アッセイにおいて再試験した。2回のMLRにおいて、これらのペプチドそれら自体のいずれも200μMまでの濃度においてMLRに対して首尾一貫した作用をもたなかった。これらの同一ペプチドは、Cess Bの結合アッセイにおいて分析したとき、CTLA−4Igの結合に対する作用を示さなかった。
AT199の同定および評価
我々のスクリーニングの努力の過程の間に、最後の3つの試験したペプチドはペプチド199、200、および201であった。100μMまでの投与量範囲におけるAT199、200、および201の活性を比較する2つのヒトMLRの結果を第6図および第7図に示す。
一方のMLRにおいて理解できるように、AT199は約70%だけリンパ球の増殖を阻害したが、他方のMLRにおいて、それは約30%だけ阻害した。リンパ球の増殖の程度(30,000cpm)は双方のアッセイにおいて同一であった。このMLRにおけるより低い濃度のAT199について我々は説明しなかったが、同様な傾向がCTLA−4Igについて観測され、そしてこれらの傾向はMLRを発生させるために使用した細胞の開始の関数であろう。AT199が双方MLRを効果的に阻害しなかったことは、このペプチドが細胞障害性ではなく、そしてAT199の活性が生物学的で有意であることを示唆する。AT199を合計6回のヒトMLRアッセイにおいて試験し、そしてそれは6つのうちの5つにおいて活性であった。
これらの類似体の各々の質量分析において、期待した質量が得られたが、AT199は有意な比率の線状生成物(32%)を含有した。
AT199の観測された活性は合成の人工物のためではないことが示され、そして再折りたたみされた類似体または遊離の線状形態の類似体のとちらががMLRにおいて見られた阻害挙動をなすかを区別するために、AT199の3つの新しいバッチを製造した。
AT199.2AはAT199.1の再合成物であり、ここで再折りたたみ条件を5日間に延長し、そして再折りたたみ緩衝液のpHをpH8.5からpH10.0に上昇させて、この手順の効率を促進した。
AT199.2Bをヨードアセトアミドで処理して、純粋に線状の類似体を精製した。この手順は遊離のスルフヒドリルを硫黄の簡単なアルキル化により修飾し、こうしてシステインを立体障害性でないようにするが、システインは反応性ではなく、またジサルファイド架橋の形成のために利用されないようにした。
AT199.3は、もとのプロトコールを変化なしで使用した、AT199.1の再合成物であった。表4に、合成されたAT199の類似体の要約を示し、そして共有結合的に環化された集団と遊離の線状の集団との間の均衡を確認する定量的エルマン反応の結果を示す。
Figure 2009029833
AT199の新しく合成されたバッチを使用して、AT199の線状集団または環化された集団のどちらがこの類似体を使用する活性に関係するかどうかをいっそう詳しく処理した(注−同定手順を使用しので、AT199.3がAT199.1よりも効率的に環化された理由は不明瞭である)。遊離のスルフヒドリルを含有する線状ペプチドの集団は、もとのバッチに関して、AT199.3類似体におけるより1桁減少した。前のMLRにおいて観測された活性が遊離の線状類似体のためであった場合、AT199.3における活性の劇的減少が見られることが期待されるであろう。アルキル化されたAT199.2Bに関連する阻害のプロフィルは、観測された活性がコンフォメーション的にの特異性に関係するするか否かを我々に教示することができるであろう。
ヒトMLRにおけるAT199.3、AT199.2AおよびAT199.2Bの評価
前述したように、AT199の他の合成を実施する(199.3)と同時に、AT199の線状(199.2B)および完全に環化された(199.2A)バージョンを発生させた。これらのペプチドを、異なるヒトMLRにおいて、ペプチドAT201との比較においてかつCTLA−4Ig(0.5μg/ml)の存在および不存在において評価した。
AT199.3およびAT199.2Aは、100μMで1つのMLRにおいて、それぞれ、MLR30%および50%阻害し、そして他のMLRにおいて、それぞれ、70%および25%阻害した。AT199.2Bは、他方において、MLRにおいて試験したより高い濃度(100μM)で<10%阻害した。この結果から、AT199は活性であるためには環化されたコンフォメーションを必要とすると我々は結論する。
また、これらのペプチドを他の2つのMLRにおいて活性について試験し、ここでCTLA−4Igを0.5μg/mlでスパイクインした。これらの研究の1つの結果を第8図に示す。
AT199.3は、0.5μg/mlのCTLA−4Igを添加したとき、CTLA−4Igそれ自体を超えてMLRを阻害した。また、AT199.2AはCTLA−4Igと組み合わせて添加したとき加法的であったが、AT199.2Bおよびペプチド201はCTLA−4Igと組み合わせて添加したとき作用をもたなかった。これらの結果が示すように、環化されたAT199はヒトMLRの阻害において活性を有し、CTLA−4Igの作用を増強することができる。
ネズミMLRにおけるAT199の評価
CTLA−4Igの一次配列はヒトとマウスとの間で非常に類似する。ネズミCTLA−4Igをこれらの研究において使用してヒトMLRを阻害した。したがって、AT199の活性をネズミMLRについて試験した。この研究の結果を第9図に示す。
AT199.3はネズミMLRを約85%阻害し、これは10μg/mlのCTLA−4Igそれ自体による阻害に類似した。この同一アッセイにおいてペプチド201はわずかに約25%阻害した。したがって、CTLA−4Igと同様に、AT199はヒトおよびヒトの双方の系において活性であるように思われる。
AT199および201ペプチドの毒性の評価
AT199の活性がMLRにおけるリンパ球の増殖に対する特異的作用のためであるか、あるいは一般にリンパ球の増殖の非特異的阻害(すなわち、毒性)であるかどうかを決定するために、AT199の毒性をTHP−1、Jurkat、および休止および活性化されたPBLに対して試験した。これらの実験の結果を第10図に示す。
第10図において見られるように、THP−1、Jurkat、および休止する一次PBLの阻害は100μMのAT199の存在において観測されなかった。
AT199をPHA活性化されたPBLの阻害について試験した。PHA活性化は、CD28経路に特異的にターゲッティングされず、リンパ球の活性化に使用されたPHAの濃度に依存してこの経路に対する多少の依存性を有する。CD28のシグナリングに対するフィトヘマグルチニン(PHA)活性化のAT199の作用を決定するために、CTLA−4Igを各アッセイに含めた。
代表的なPHAの活性化に対するAT199の作用を第11図に示す。第11図において理解できるように、10μg/mlのCTLA−4Igは双方の濃度PHA(2.5および5μg/ml)のPHAの活性化を約40〜50%だけ阻害した。他方において、AT199はこの実験においてPHA活性化の阻害に対してわずかに小さい作用をを有し、この特定のドナーからのリンパ球のPHA活性化がCD28経路を通して部分的にのみ働いていたことを示唆した。したがって、AT199はリンパ球に対して毒性ではなく、B7/B28経路に対して作用するCTLA−4Igよりも低い潜在能力を有するように思われる。
CDR3ドメイン誘導されたAT199は、MLRそれ自体において、有意な、再現性ある阻害を示すことがアッセイされた、34の類似体のうちの唯一のペプチドであった。阻害は投与量依存性であり、50〜100μMの間の見掛けのIC50を示した。Peach他(1994)は、ヒトCTLA−4のCDR3領域におけるAlaへの単一のMet置換がB7に結合するペプチドの能力を壊滅させることを示した。この観察に基づいて、MetがAla(AT200)またはGly(AT201)に交換された、AT199の2つの対照のペプチドを合成した。これらの単一のアミノ酸配列の変化以外、対照のペプチドはAT199と同一であった。これらの対照のペプチドはMLRのいずれをもそれらがアッセイされたAT199と同程度に多く阻害しなかった。したがって、AT199はMLRを阻害する能力において配列特異性を示すように思われる。
AT199をヨードアセトアミドで処理して、ジサルファイド架橋を形成できないように、ペプチド上の硫黄をアルキル化した。この線状ペプチドAT199.2Bは、MLRの増殖に対して作用をもたなかった。したがって、AT199はコンフォメーション的にの特異性を有するように思われる。
AT199およびその対照の類似体を、明白な毒性および非特異的阻害についてアッセイした。ペプチドをTHP−1細胞、Jurkat細胞および一次末梢血リンパ球(PBL)の増殖培地に添加した。これらの細胞培養物のいずれの増殖に対しても作用は観測されず、MLRにおいて観測された阻害は毒性のためではないことが示された。
阻害の予測されないメカニズムについて試験するために、PBLのPHA刺激を使用して、AT199をアッセイした。フィトヘマグルチニン(PHA)は赤インゲンマメから抽出されたレクチンであり、5つのテトラマーの糖タンパク質の混合物である。PHAはアクセサリー細胞の存在において種々の重大なT細胞表面分子、例えば、CD3、CD2、CD4、CD8およびLFA−1と架橋することによって、T細胞を刺激する(しかしB細胞を刺激しない)(Geppert、1992)。この刺激におけるCD28の関与は、PHAによる架橋の程度に依存する。PHAの適当な濃度において、細胞表面のレセプターの同時のエンゲイジメントは、特異的共同刺激シグナル、例えば、CD28の必要性をバイパスさせることができる増殖の応答を生ずる。これはPHA突然変異誘発のCTLA−4Igの阻害を検査することによって、モニターすることができる。MLRが劇的に阻害される同一条件下で、AT199はPHA刺激されたT細胞を阻害しなかった。したがって、このデータはT細胞の活性化の特定の面に向けられた生物学的効果と一致する。
34のペプチドを使用して本明細書において報告されたデータから、CD28依存的ヒト免疫応答を単独で阻害する少なくとも1つのペプチド(AT199)が単離されたことを結論することができる。
本発明を完全に説明したが、理解されるように、当業者は本発明の精神および範囲から逸脱しないでかつ不都合な実験を実施しないで、広い範囲の同等のパラメーター、濃度、および条件の範囲内で本発明を実施することができる。
本発明をその特定の態様に関して説明したが、それ以上の変更が可能であることが理解されるであろう。この出願は、一般に、本発明の原理に従い、本発明が関係する技術の範囲内の既知の慣用の実施から思い浮かぶような、この開示からの逸脱を包含し、添付された請求の範囲に従う、前述の必須の特徴に適用できる、本発明の任意の変形、使用、または適応を包含することを意図する。
本明細書において引用するすべての参考文献は、雑誌の論文および要約、公開または非公開の米国特許出願および外国特許出願、発行された米国特許および外国特許、または任意の他の参考文献は、すべてのデータ、表、図面、および引用された参考文献において提示されたテキストを含めて、完全に引用することによって本明細書の一部とされる。さらに、本明細書において引用する参考文献内に引用された参考文献の全体の内容もまた完全に引用することによって本明細書の一部とされる。
既知の方法の工程、慣用法の工程、既知の方法または慣用法の言及は、関係する技術において、本発明の任意の面、記載または態様が開示され、教示されているか、あるいは示唆されていることをいかなる方法においても認めることではない。
特定の態様の以上の説明は本発明の一般的特質を完全に明らかにしているので、この分野の技量(本明細書において引用する参考文献の内容を包含する)を適用することによって、不都合な実験を実施しないで、本発明の一般概念から逸脱しないで、種々の応用、例えば、特定の態様を容易に変更および/または適応させることができる。したがって、このような適応および変更は、本明細書において提示した教示および指針に基づいて、開示された態様の意味および範囲内に入ることを意図する。本明細書における語句および用語は限定ではなく、説明を目的とするので、この明細書の用語および語句は、当業者の知識と組み合わせて、本明細書において提示された教示および指針に照らして当業者により解釈されるべきであることを理解すべきである。
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Wallace、P.M.他、CTLA−4Ig治療後におけるT依存性抗原に対する長命の特異的非応答性の誘導および逆転。「J.Immunol.」154:5885−5889(1995)。
第1図は、ヘルパーT細胞の活性化の掛かり合いを概略的に図解する。 第2図は、CD28/CTLA−4の分子のモデル化に使用されるCD28(配列番号:33)、CTLA−4(配列番号:34)、およびREI(配列番号:35)のアミノ酸配列の整列を示す。 第3図は、REI鋳型をベースとするCTLA−4ホモダイマーのリボン線図形の分子のモデルを示す。 第4図は、MCO抗体(配列番号:37)のIgG重鎖を有するB7−1タンパク質(配列番号:36)のアミノ酸配列整列を示す。 第5図は、CTLA−4モノマー/B7−1タンパク質複合体のリボン線図を示す。 第6図は、ヒトMLR(A対B)におけるAT199、200および201ペプチドの評価の棒グラフを示す。 第7図は、ヒトMLR(B対A)におけるAT199、200および201ペプチドの評価の棒グラフを示す。 第8図は、ヒトMLR(A対B)におけるAT199環化および線状ペプチドの評価の棒グラフを示す。 第9図は、ネズミMLRにおけるAT199および201ペプチドの評価の棒グラフを示す。 第10図は、THP−1、JurkatおよびPBL細胞におけるAT199および200ペプチドの毒性試験の棒グラフを示す。 第11図は、PBLのPHA仲介刺激に対するAT199および200ペプチドの作用の棒グラフを示す。

Claims (7)

  1. 配列番号:2のアミノ酸配列を含み、配列番号:2のアミノ酸残基3と12との間のCys−Cysジサルファイド架橋を介して環化されている化合物。
  2. 配列番号:2のアミノ酸残基1〜14に対してN末端側に1〜10個のアミノ酸をさらに含む、請求項1に記載の化合物。
  3. 前記配列番号:2のアミノ酸残基1〜14に対してN末端側に含まれる1〜10個のアミノ酸が、正に帯電したアミノ酸である、請求項2に記載の化合物。
  4. 配列番号:2のアミノ酸残基1〜14に対してC末端側に1〜10個のアミノ酸をさらに含む、請求項1に記載の化合物。
  5. 前記配列番号:2のアミノ酸残基1〜14に対してC末端側に含まれる1〜10個のアミノ酸が、正に帯電したアミノ酸である、請求項4に記載の化合物。
  6. 配列番号:2のアミノ酸残基1〜14に対してN末端側およびC末端側の両方に2つの正に帯電したアミノ酸をさらに含む、請求項1に記載の化合物。
  7. 配列番号:2のアミノ酸配列から成る、請求項1に記載の化合物。
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