JP2009029231A - サスペンション装置 - Google Patents

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道人 平原
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Abstract

【課題】トー特性の適正化を図りつつ、車輪の大変位を規制することができるサスペンション装置を提供する。
【解決手段】複数のサスペンションリンクとして、アッパリンク3と、ロアリンク4と、上記車輪側及び車体側とそれぞれ2箇所の取付け点で連結されるH型アーム8と、を有する。上記H型アーム8は、前側リンク6が上記ロアリンク4よりも上方に配置され、上面視で後側リンク5が上記ロアリンク4よりも車両前後方向後方に配置される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車輪を支持するアクスルなどの車輪支持部材を車体側部材に揺動可能に連結するサスペンションリンクの配置に特徴を有し、特にリアサスペンション装置に好適なサスペンション装置に関する。
従来の後輪用サスペンション装置としては、例えば特許文献1に記載の装置がある。この装置では、車輪支持部材の下部領域と車体側部材とを連結すると共に、車両前後方向に互いに間隔をおいて配置される一対のロアリンクを有する。また、一対のリンク間に架設される可撓板を備える。
そして、可撓板の撓みを利用することで、車輪に加わる前後力に対し前後剛性を柔らかく設定するとともに、2つのロアリンクの取付け位置を規定することで、その際のトー特性などの適正化を図っている。
特開昭62−234705号公報
車輪は乗り心地等を考慮して、ある程度変位することが必要であるが、変位量が大きくなり過ぎると弊害が生じるため、大きな変位を規制する必要がある。しかし上記従来技術では、可撓板の撓み変形量を規制するものがないので、別途、前後方向の変位を規制する手段が必要となる。
本発明は、上記のような点に着目してなされたもので、トー特性等の適正化を図りつつ、車輪の大変位を規制することができるサスペンション装置を提供することを課題としている。
上記課題を解決するために、本発明は、複数のサスペンションリンクとして、アッパリンクと、ロアリンクと、上記車輪側及び車体側とそれぞれ2箇所の取付け点で連結されるH型アームと、を有する。そして、上記H型アームは、車両前後方向前側が上記ロアリンクよりも上方に配置され、上面視で車両前後方向後方側が上記ロアリンクよりも車両前後方向後方に配置される。
本発明によれば、車輪に加わる前後力を、H型アームで受けることで、車輪の大変位を規制することが出来る。
また、高さ向において、アッパリンクとロアリンクとの間に、少なくともH型アームにおける車両前後方向前側部分を位置することで、ロアリンクを低い位置に設置することが可能となる。このように、ロアリンクの配置自由度が増加して、トー特性などの適正化がさらに容易となる。
次に、本発明に係る実施形態について図面を参照しつつ説明する。以下の実施形態では、後輪用のサスペンション装置を例にして説明する。
図1は、本実施形態の後輪用サスペンション装置におけるサスペンションリンクの配置構成を示す上方からみた平面概要図である。図2は、車幅方向つまり車両側方からみた概要図である。
(構成)
図1及び図2に示すように、車輪を回転自在に支持するアクスル1の下部領域と、サスペンションメンバ2とが、略車幅方向に軸を向けたロアリンク4で揺動可能に連結されている。アクスル1の上部領域と、サスペンションメンバ2とが、略車幅方向に軸を向けたアッパリンク3で揺動可能に連結されている。
また、上下方向において、上記ロアリンク4とアッパリンク3との間にH型アーム8が配置されている。H型アーム8は、互いに車両前後方向に離れて配置される前側リンク6と後側リンク5とを備えると共に、その前側リンク6と後側リンク5とが板状の連結部材7で連結される。この構成によって、前側リンク6と後側リンク5とは車両前後方向の力を相互に伝達可能となっている。そして、上記前側リンク6及び後側リンク5がそれぞれアクスル1及びサスペンションメンバ2に揺動可能に連結している。なお、前側リンク6、後側リンク5及び連結部材7で一枚の板状などに構成されていても良い。
上記H型アーム8を構成する前側リンク6及び後側リンク5は、図2に示すような関係に配置されている。すなわち、前側リンク6が、上記ロアリンク4及び後側リンク5よりも高いに配置される。また、後側リンク5が、上記ロアリンク4及び前側リンク6よりも車両前後方向後方に配置される。なお、図2では、前側リンク6が、上記ロアリンク4よりも車両前後方向前方に配置される場合を例示している。
これによって、H型アーム8の軸は、車両側面視において、車両前後方向後方に向かうにつれて下方に向かうように、水平方向から傾いて配置されている。また、本実施形態では、後側リンク5の高さを、上記ロアリンク4と同じ高さ若しくはほぼ同じ高さに設定されている。
さらに、上面視において、後側リンク5の軸線L2とロアリンク4の軸線L1との交点P10が、アクスル1よりも車幅方向外方且つホイルセンタW/Cよりも車両前後方向後方となるように配置されている。図1では、後側リンク5は、ホイルセンタW/Cよりも車両前後方向後方側に配置されると共に、その軸線L2が略車幅方向に向いている。また、ロアリンク4のリンク軸線L1は、ホイルセンタW/Cよりも車両前後方向前方側に配置されると共に、車体側取付け点P2よりも車輪側取付け点P1が車両前後方向後方に位置するように、車幅方向に対し後方に傾いて配置されている。
また、前側リンク6の車輪側取付け点P5よりも後側リンク5の車輪側取付け点P3を車幅方向内方に配置している。これによって、上面視において、H型アーム8のアクスル1への2つの取付け点P5,P3を通過する軸線L5は、車両前後方向後方に向かうにつれて車幅方向内方に向かうように傾いている。
同様に、前側リンク6の車体側取付け点P6よりも後側リンク5の車体側取付け点P4を車幅方向内方に配置している。これによって、上面視において、H型アーム8の車体側の2つの取付け点P6、P4を通過する軸線L6は、車両前後方向後方に向かうにつれて車幅方向内方に向かうように傾いている。
また、図3のように、車両前面視で見て、アッパリンク3のリンク軸線L3、ロアリンク4のリンク軸線L1、前側リンク6の軸線L3、及び後側リンク5の軸線L2が、一点P11で交わる、若しくは所定の一点P11の近傍を通過するように設定されている。この設定は、例えば車両空車状態や通常の使用状態と想定した積載荷重状態の車両を基準とする。
ここで、本実施形態では、後側リンク5をロアリンク4とほぼ同じ高さに設定しているので、実質的には、車両前面視で見て、アッパリンク3のリンク軸線L3、ロアリンク4のリンク軸線L1、前側リンク6の軸線L3が、一点P11で交わる、若しくはその一点P11の近傍をできるだけ通過するように設定する。
そして、本実施形態では、更に、車両前面視において、下記のような関係に設定している。
(LL −LU):(LT −LL)=θ2:θ1
ここで、
LL:車両前面視におけるロアリンク4の長さ
LU:車両前面視におけるアッパリンク3の長さ
LT:車両前面視における前側リンク6の長さ
θ1:車両前面視におけるロアリンク4に対する前側リンク6の上下方向の傾き角
θ2:車両前面視におけるロアリンク4に対するアッパリンク3の上下方向の傾き角
を指す。
ここで、本実施形態では、アッパリンク3、ロアリンク4、及びH型アーム8の前側リンク6、後側リンク5と、アクスル1及びサスペンションメンバ2との各取付け点P1〜P8は、それぞれブッシュで構成されている。ブッシュは、内筒と外筒との間に、ゴム材からなる弾性体が介装されて構成される。
ただし、H型アーム8を構成する前側リンク6の車輪側取付け点P6を構成するブッシュ11は、軸を上下に向けて配置されると共に、平面方向(横方向)の剛性が、後側リンク5やロアリンク4の取付け点を構成する他のブッシュの剛性よりも低く設定されている。例えば、使用する弾性体の材質を変えたり、内筒11bと外筒11aの間の隙間を大きく設定したり、弾性体11c中にスグリ、中間板を介挿するなどによって実現する。
なお図示していないが、ショックアブソーバやサスペンションスプリングが配置されている。
ここで、アクスル1は車輪支持部材を、サスペンションメンバ2は車体側部材を構成する。ロアリンク4は前側ロアリンクを、後側リンク5は後側ロアリンクを構成する。前側リンク6は第2のリンクを構成する。ブッシュ11が弾性連結部材を構成する。
(作用)
上記構成のサスペンション装置では、前後2点ずつ車輪側及び車体側に連結するH型アーム8を有する。この結果、車輪10への前後方向入力は、を主としてH型アーム8で受ける構造となる。
また、高さ方向においてアッパリンク3とロアリンク4と間にH型アーム8が介在し、H型アーム8の後側リンク5の前方にロアリンク4を配置する。さらに、H型アーム8は、車両側面視で、後下がりに傾いて配置されている。この結果、ロアリンク4とH型アーム8の後側リンク5とが、実質的な前後のロアリンクとして機能する。すなわち、ロアリンク4が前側ロアリンクとして機能し、後側リンク5が後側ロアリンクとして機能する。これによって、前後に2本のロアリンクが並んだ配置構成と同様の構造となる。特に、H型アーム8の前側リンク6の横力に対する支持剛性が相対的に、上記ロアリンク4及び後側リンク5よりも低いときに、ロアリンク4が前側ロアリンクとして、後側リンク5が後側ロアリンクとして機能し易くなる。
すなわち、本実施形態のサスペンションリンクの配置構成は、車両前後方向に並ぶ2本のロアリンク4,5を備えると共に第2のリンク6を有し、その第2のリンク6は、後側ロアリンク5よりも車両前後方向前方かつ前側ロアリンク4よりも上方に配置される。また、その第2のリンク6と後側ロアリンク5とを、連結部材7で前後方向の力を相互に伝達可能に連結した構成とみなすことも出来る。
また、H型アーム8を構成する前側リンク6の車輪側取付け点P6を構成するブッシュ11は、軸を上下に向けている。このため、当該車輪側取付け点P6を構成するブッシュは、平面方向にどの方向にも所定揺動量だけ撓むと、撓み方向において、外筒11aと内筒11bとで弾性体11cが圧縮されて、当該ブッシュ11の剛性が高くなる。これによって、ブッシュ11の平面方向の最大揺動量は所定値以下に規制される。
(効果)
(1)車両側面視において、H型アーム8の軸が前側上がりに傾いている。このため、車両側面視におけるサスペンションの瞬間回転中心P12は、上記H型アーム8の軸に沿った斜め上方に位置する。したがって、車両側面視からみたときに、車輪が上方にストロークする際のホイルセンタW/C軌跡及び接地点軌跡を後ろ上がりにすることができる。このように、サスペンションジオメトリが制動時アンチリフトジオメトリとなって、制動時に車体リア側が浮き上がることを抑制することができる。
このことはまた、突起乗り越し時(車輪接地点への前後方向後方への入力)においても、突起に車輪が衝突する際に車輪が後方に逃げつつ上方にストロークするため、車体に入力される振動伝達が低減する。
(2)またこのとき、上面視において、H型アーム8のアクスル1への2つの取付け点P5,P3を通過する軸線L5は、車両前後方向後方に向かうにつれて車幅方向内方に向かうように傾いていると共に、H型アーム8の車体側の2つの取付け点P6,P4を通過する軸線L6も、車両前後方向後方に向かうにつれて車幅方向内方に向かうように傾いている。この作用効果を次に説明する。
上記のように車輪側及び車体側の前後方向に向かう軸が車両前後方向後方に向かうにつれて車幅方向内方に向かうように傾いているため、前後方向入力を主として受けるH型アーム8全体の車幅方向の軸は、車幅方向外方に向かうにつれて車両前後方向後方に向かうように傾いている。このため、車輪が上方にストロークする際におけるホイルセンタW/C軌跡及び接地点軌跡を後ろ上がりに向かい易くなる。
また、前側リンク6の車輪側付け点P5は、後側リンク5の車輪側取付け点P3よりも車幅方向外方に設定されている。このため、車両前面視において、車輪接地点から距離は、前側リンク6の車輪側付け点P5の方が近い。このため、車輪10が上方にストロークする際の車幅方向内方への引き込みは、後側リンク5の車輪側取付け点P3よりも前側リンク6の車輪側付け点P5の方が大きくなる。この結果、車輪が上方にストロークする際にトーイン方向のトー変化が発生し、その分、操縦安定性が良い。
(3)また、車輪10に入力される横力は、通常、主として下部領域に配置されたサスペンションリンクで受け、主として、車輪接地点に対する高さ方向の距離が小さいリンクで負担する。
ここで、上述のように制動時アンチリフトジオメトリとするために、H型アーム8において、後側リンク5よりも前側リンク6を高い位置に設定し、本実施形態のロアリンク4が存在しない場合を想定する。この場合には、前側リンク6の高さよりも後側リンク5の高さの方が低いことから、横力は、主として後側リンク5で受けて、前側リンク6の横力分担は相対的に小さくなる。
これに対し、後側リンク5よりも車両前後方向前方で且つ、上記前側リンク6よりも下方にロアリンク4を配置することで、上記前側リンク6に比べてロアリンク4で負担する横力を大きく設定することが出来る。このように、ロアリンク4の配置自由度が向上する。
そして、アッパリンク3とロアリンク4との間にH型アーム8を配置することで、ロアリンク4が低い位置に設定できる。このため、横剛性を高く設定できる共に、実質的に前後のロアリンクとなる後側リンク5及びロアリンク4と、アッパリンク3との上下方向の距離を大きくすることができる。このことから、その分だけ、キャンバ剛性も高く設定出来る。
(4)上面視において、ロアリンク4のリンク軸線は、車幅方向外方に向かうにつれて車両前後方向後方に向かうように、車幅方向に対して車輪側が後方に傾いて配置されている。これよって、車両旋回時に車輪が受ける横力は、ロアリンク4及び後側リンク5で受ける。
このため、前側ロアリンクを構成するロアリンク4に横力が入力されると、ロアリンク4の車輪側取付け点P1は、車両前後方向に揺動しつつ車幅方向内側に引き込まれる。この結果、車輪が横力を受けた際に、ロアリンク4は、横力コンプライアンスステアによって、アンダーステア方向のトー変化を得ること出来て、その分、車両の操縦安定性を良好に保つことが出来る。
このとき、上述のようにロアリンク4に掛かる横力が大きい。しがって、負担する横力が小さい場合と同量のアンダーステア方向の横力コンプライアンスステアを得るための、ロアリンク4の車両前後方向の傾きを小さくすることが可能となる。
このように、目的とするアンダーステア方向の横力コンプライアンスステアを確保するための、ロアリンク4の車両前後方向の傾きを小さくできることは、さらに、ロアリンク4の横剛性を高く設定可能にすることが出来ることに繋がる。そして、横剛性やキャンバ剛性をより高く設定できれば、後輪のグリップ力の応答性を上げることができ、俊敏かつ安定した車両挙動を実現することができる。
(5)また、上面視において、ロアリンク4のリンク軸線L1と後側リンク5の軸線L2の交点P10を、車輪1の中心(ホイルセンタW/C)よりも車両前後方向後方に位置させることで、アクスル1の回転中心がホイルセンタW/Cよりも後方に位置する。このため、車両旋回時のタイヤ横方向の入力に対し、旋回外輪側の車輪1をトーイン方向に向けるトルクが働き、車両旋回時の安定性が向上する。
(6)また、上面視において、後側リンク5の軸線L2とロアリンク4の軸線L1との交点P10が、アクスル1よりも車幅方向外方となる。つまり、ロアリンク4のリンク軸線L1を、車幅方向に対して後側リンク5の軸線L2よりも後方に傾いては配置されていることから、次の効果が発生する。
ロアリンク4のリンク軸線L1は、車幅方向に対し、車輪側が後側リンク5の軸線L2よりも後方に傾いて配置されている。このため、制動などによって、車輪に対して車両前後方向後方の入力があると、ロアリンク4の車輪側取付け点P1は、車両前後方向後方に揺動しつつ車幅方向内側に引き込まれる。同様に、後側リンク5の車輪側取付け点P3も、車両前後方向後方に揺動しつつ車幅方向揺動する。このとき、後側リンク5の車輪側取付け点P3よりも、ロアリンク4の車輪側取付け点P1側の引き込み量の方が大きいので、車輪10のトーイン方向のトー変化が発生する。この結果、その分、制動時の操縦安定性が良い。
(7)前側リンク6と後側リンク5を連結してなるH型アーム8を備えることで、車輪10への車両前後方向の入力を当該H型アーム8で受けることが出来る。
(8)H型アーム8に着目すると、上述のように主に横力を支持するのは後側リンク5であるので、横力は主として、その後側リンク5の取付け点P3,P4で受ける。また、横力について、前側はロアリンク4で受ける構造となっている。このため、前側リンク6の車輪側取付け点P5若しくは車体側取付け点P6について、平面方向の剛性を低く設定しても、横剛性を犠牲にすることないか、その影響は小さい。
逆に、前側リンク6の車輪側取付け点P5若しくは車体側取付け点P6の平面方向の剛性を低くすることで、前後剛性を低く設定して突起乗り越し時などの前後力に対して、前後方向の剛性調整を行うことができ、乗り心地を良好に保つことが可能となる。
(9)また、ブッシュ11の軸を上下方向に向けることでストッパ機構を有する。このため、前側リンク6の車輪側取付け点P5若しくは車体側取付け点P6の平面方向の剛性を低くしても、所定以上の撓むとそれ以上の揺動が規制、つまり所定の揺動範囲内でのみ揺動可能となる。このことから、前後入力による、過度なサスペンション部材の変形発生を防止できる。
(10)また、ブッシュ11のゴム材からなる弾性体の減衰性能による減衰が期待でき、突起乗り越し後の前後揺動の収斂性を良くすることが期待できる。
(11)また、車両前面視において、車両前面視で見て、アッパリンク3のリンク軸線L4、ロアリンク4のリンク軸線L1、H型アーム8の前側リンクL3車幅方向の軸線が、できるだけ一点で交わるように設定することで、ロアリンク4、H型アーム8、アッパリンク3の3つのサスペンションリンクの相互干渉を無くす若しくは低減することができて、サスペンションの上下ストロークをその分だけ、滑らかな状態にすることが出来る。
(変形例)
(1)上記実施形態では、H型アーム8を構成する前側リンク6及び後側リンク5と、連結部材7とを剛結する場合を例示しているが、前側リンク6及び後側リンク5の少なくとも一方と連結部材7とをブッシュを介して連結して、前側リンク6と後側リンク5とが所定の範囲でだけ揺動可能な状態で相互に前後力を伝達可能な構成としても良い。
(2)上記実施形態では、前側リンク6の車体側取付け点P6を構成するブッシュ11の剛性を低くする場合を例示しているが、車輪側取付け点P5の平面方向の剛性を低く設定しても良い。
(3)上記実施形態では、アッパリンク3を1本の棒状リンクから構成する場合を例示しているが、2本以上あっても良いし、Aアームなど他の形状であっても良い。
(4)また、上記実施形態では、後側リンク5の軸線L2を車幅方向に配置し、ロアリンク4のリンク軸線L1を車両前後方向後方に傾けることで、2つのリンク5,4の軸線の交点P10を、アクスル1よりも車幅方向外方となるように設定しているが、これに限定されない。例えばロアリンク4のリンク軸線L1を略車幅方向に配置すると共に、後側リンク5の軸線L2を、車体側取付け点P4よりも車輪側取付け点P3が車両前後方向前側にくるように、前側に傾斜させることで、2つのリンク4,3の軸線の交点P10を、アクスル1よりも車幅方向外方となるように設定しても良い。
(5)また、ロアリンク4、後側リンク5の車輪側取付け点P1,P3などを、ブッシュの代わりにボールジョイントで構成しても良い。
(6)また、サスペンション装置として後輪用サスペンション装置を例示しているが、本願発明を適用するサスペンション装置は、前輪用サスペンション装置であっても良い。前輪用サスペンション装置で要求されるジオメトリに即して各サスペンションリンクの配置を調整すればよい。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、上記第1実施形態と同様な部品などについては同一の符号を付して説明する。
本実施形態の基本構成は、上記第1実施形態と同様である。ただし、H型アーム8を構成する前側リンク6とアクスル1との連結構造が異なる。
(構成)
本実施形態では、図4に示すように、アクスル1と前側リンク6との連結構造を、軸を上下方向に向けた補助リンク20を介して連結する。すなわち、アクスル1に対して補助リンク20の上端部が揺動可能に連結し、補助リンク20の下端部が前側リンク6の車輪側端部に揺動可能に連結する。なお、補助リンク20の軸は、完全に鉛直方向に向いている必要はない。
ここで、補助リンク20とアクスル1及び前側リンク6の少なくとも一方の連結部は、車幅方向には大きく揺動可能であるが、車幅方向への揺動と比較して車両前後方向への揺動は小さく設定することが好ましい。前後力をH型アーム8で受けるからである。
本実施形態では、補助リンク20とアクスル1及び前側リンク6とを連結する各ブッシュ軸を車両前後方向に向けることで、主とした補助リンク20の揺動方向を車幅方向に設定している。
その他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
(作用効果)
(1)補助リンク20が揺動することで、H型アーム8、アッパリンク3、及びロアリンク4の相互の干渉を吸収可能な構成となる。このため、車両前面視で見て、アッパリンク3のリンク軸線L4、ロアリンク4のリンク軸線L1、H型アーム8の軸線(前側リンク6の軸線L3)が、図3のように、必ずしも、一点P11で交わる、若しくはその一点P11の近傍をできるだけ通過するように設定しなくても、サスペンションストロークの際に、サスペンション装置は、スムーズに上下にストロークすることができる。
(2)また、上述のように前側ロアリンク4は横力を主として負担する必要がないので、少なくとも車幅方向への揺動量を大きくすることが可能である。
(3)その他の作用効果は上記第1実施形態と同様である。
本発明に基づく第1実施形態に係るサスペンション装置を説明するための上面図である。 本発明に基づく第1実施形態に係るサスペンション装置を説明するための車両側面図である。 本発明に基づく第1実施形態に係るサスペンションリンクの関係を示す車両前面視における図である。 本発明に基づく第2実施形態に係るサスペンション装置を説明するための分解した斜視図である。
符号の説明
1 アクスル(車輪支持部材)
2 サスペンションメンバ(車体側部材)
3 アッパリンク
4 ロアリンク(前側ロアリンク)
5 後側リンク(後側ロアリンク)
6 前側リンク(第2のリンク)
7 連結部材
8 H型アーム
10 車輪
11 ブッシュ
20 補助リンク
W/C ホイルセンタ

Claims (9)

  1. 車輪を支持する車輪支持部材と、車体側部材とを複数のサスペンションリンクで揺動可能に連結するサスペンション装置であって、
    上記複数のサスペンションリンクとして、アッパリンクと、ロアリンクと、上記車輪支持部材及び車体側部材に対しそれぞれ車両前後方向に離れた2箇所の取付け点で連結されるH型アームと、を有し、
    上記H型アームは、少なくとも車両前後方向前側が上記ロアリンクよりも上方に配置されると共に、上面視で車両前後方向後方側が上記ロアリンクよりも車両前後方向後方に配置されることを特徴とするサスペンション装置。
  2. 上記H型アームは、2つの車輪側取付け点のうち、車両前後方向前側の取付け点よりも後側の取付け点が下方に位置すると共に、2つの車体側取付け点のうち、車両前後方向前側の取付け点よりも後側の取付け点が下方に位置することを特徴とする請求項1に記載したサスペンション装置。
  3. 上記H型アームは、2つの車輪側取付け点のうち、車両前後方向前側の取付け点よりも後側の取付け点が車幅方向内側に位置すると共に、2つの車体側取付け点のうち、車両前後方向前側の取付け点よりも後側の取付け点が車幅方向内側に位置することを特徴とする請求項2に記載したサスペンション装置。
  4. 平面視において、上記ロアリンクのリンク軸線と、上記H型アームの車両前後方向後方の車輪側取付け点及び車体側取付け点を通過する軸線との交点は、上記車輪支持部材よりも車幅方向外方かつホイルセンタよりも車両前後方向後方に位置することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載したサスペンション装置。
  5. 上記H型アームにおける、車両前後方向前側の車輪側取付け点及び車体側取付け点のうちの、少なくとも一方は、ロアリンクの取付け点と比較して、平面方向の剛性が低い弾性連結部材で構成されることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載したサスペンション装置。
  6. 上記弾性連結部材は、平面方向に所定の揺動量だけ揺動変位が可能に構成されていることを特徴とする請求項5に記載したサスペンション装置。
  7. 車両前面視において、アッパリンクのリンク軸線、ロアリンクのリンク軸線、H型アームにおける車両前後方向前側の車輪側取付け点及び車両前後方向前側の車体側取付け点を通過する軸線が、一点で交わる、若しくはその一点の近傍を通過することを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載したサスペンション装置。
  8. H型アームの2つの車輪側取付け点のうち車両前後方向前側の車輪側取付け点は、軸を上下方向に向けた補助リンクを介して車輪支持部材に揺動可能に連結されることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載したサスペンション装置。
  9. 車輪を支持する車輪支持部材の下部領域と車体側部材とをそれぞれ連結すると共に、車両前後方向に並んで配置される前側ロアリンクと後側ロアリンクとを備え、
    後側ロアリンクよりも車両前後方向前方かつ前側ロアリンクよりも上方において、車輪支持部材と車体側部材とを連結する第2のリンクを設け、その第2のリンクと後側ロアリンクとを車両前後方向に向かう力を相互に伝達可能に連結することを特徴とするサスペンション装置。
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