JP2009029027A - 液体吐出ヘッド - Google Patents

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Abstract

【課題】 ドライバICの発熱による生じる圧電セラミック層の温度差を少なくできる液体吐出ヘッドを提供することにある。
【解決手段】 複数の液体加圧室と複数の液体吐出孔とがマトリクス状に配置された流路部材13と、流路部材13に積層され、圧電セラミック体(圧電アクチュエータ11)に積層され、ドライバIC3と、ドライバIC3を圧電セラミック体内の複数の駆動電極を備える変位素子と電気的に接続する複数の配線とを有する接続基板2とを具備し、ドライバIC3からの信号に従って前記液体加圧室内の液体を加圧して前記液体吐出孔より液滴として吐出させる液体吐出ヘッドであって、接続基板2の前記複数の駆動電極に対向する表面と反対側の表面に、前記複数の駆動電極に対応する領域を覆うように金属部材4を設ける。
【選択図】 図1

Description

本発明は、液体吐出ヘッドに関し、特に、文字や画像の記録に用いるインクジェット式プリンタに搭載される液体吐出ヘッドに関するものである。
近年、インクジェットプリンタやインクジェットプロッタなどの、インクジェット記録方式を利用した記録装置が、一般消費者向けのプリンタだけでなく、例えば電子回路の形成や液晶ディスプレイ用のカラーフィルタの製造、有機ELディスプレイの製造といった工業用途にも、広く利用されている。
このようなインクジェット方式の記録装置には、液体を吐出させるための液体吐出ヘッドが、印刷ヘッドとして搭載されており、この種の印刷ヘッドには、インクが充填されたインク流路内に加圧手段としてのヒーターを備え、ヒーターによりインクを加熱、沸騰させ、インク流路内に発生する気泡によってインクを加圧し、インク吐出孔より、インク滴として吐出させるサーマルヘッド方式と、インクが充填されるインク流路の一部の壁を変位素子によって屈曲変位させ、機械的にインク流路内のインクを加圧し、インク吐出孔よりインク滴として吐出させる圧電方式が一般的に知られている。
圧電方式のインクジェットヘッドとして、平板状の圧電セラミックアクチュエータ上に設けられた、変位素子を駆動する電圧が印加される駆動電極と、電圧を印加するドライバIC(Integrated Circuit)とをフレキシブル基板であるCOF(Chip On Film)で接続するもの知られている。(例えば特許文献1を参照。)。
特開2005−88571号公報
しかしながら、特許文献1に記載の液体吐出ヘッドは、駆動電極を高密度に配置することができるという利点があるものの、変位素子を駆動する際に発熱するドライバICからCOFを通じて伝わる熱により、圧電セラミック体内の温度差が大きくなるという問題があった。
つまり、圧電セラミック体の中で、COFを介してのドライバICまでの距離が近い部分の温度が、ドライバICから遠い部分の温度より高くなるってしまう。そして、圧電セラミック体の圧電特性は、一般的に温度依存性があるため、圧電セラミック体内の温度の差により、変位素子の変位量などに差が生じ、吐出される液体の量や速度などが変わってしまった。
したがって、本発明の目的は、ドライバICの発熱によって生じる圧電セラミック体の温度差を少なくできる液体吐出ヘッドを提供することにある。
本発明の液体吐出ヘッドは、複数の液体加圧室およびこれら複数の液体加圧室にそれぞれ連通した複数の液体吐出孔がマトリクス状に配置された流路部材と、該流路部材に積層され、圧電セラミック体の内部に共通電極が、表面に複数の前記液体加圧室に対応して複数の駆動電極がそれぞれ設けられた変位素子と、該変位素子上に積層され、ドライバICと、該ドライバICを前記複数の駆動電極にそれぞれ電気的に接続する複数の配線とを有する接続基板とを具備し、前記ドライバICから前記駆動電極に印加される駆動電圧によって前記変位素子を変位させ、当該変位素子に対向する液体加圧室内の液体を加圧して前記液体吐出孔より液滴として吐出させる液体吐出ヘッドであって、前記接続基板の上面に、積層方向から見たときに前記複数の駆動電極に対応する領域を覆うように金属部材を設けたことを特徴とする。
前記金属部材は、前記複数の駆動電極に対応する領域よりも広い面積を覆っていることが好ましい。
本発明の液体吐出ヘッドによれば、複数の液体加圧室およびこれら複数の液体加圧室にそれぞれ連通した複数の液体吐出孔がマトリクス状に配置された流路部材と、該流路部材に積層され、圧電セラミック体の内部に共通電極が、表面に複数の前記液体加圧室に対応して複数の駆動電極がそれぞれ設けられた変位素子と、該変位素子上に積層され、ドライバICと、該ドライバICを前記複数の駆動電極にそれぞれ電気的に接続する複数の配線とを有する接続基板とを具備し、前記ドライバICから前記駆動電極に印加される駆動電圧によって前記変位素子を変位させ、当該変位素子に対向する液体加圧室内の液体を加圧して前記液体吐出孔より液滴として吐出させる液体吐出ヘッドであって、前記接続基板の上面に、積層方向から見たときに前記複数の駆動電極に対応する領域を覆うように金属部材を設けたことにより、前記ドライバICから前記接続基板を介して伝わってきた熱が、熱伝導性の高い前記金属部材を伝わって前記複数の駆動電極に対応する領域を覆っている前記接続基板に伝わり、さらにその熱は圧電セラミック体に伝わる。この際、金属部材の熱伝導性が高いため、前記複数の駆動電極に対応する領域の前記圧電セラミックス層内の温度差が少なくなり、液体吐出孔から吐出される液体の量や速度に生じる差が少なくなる。
また、前記金属部材は、前記複数の駆動電極に対応する領域よりも広い面積を覆っている場合、温度の低くなる前記金属部材の端部が前記接続基板の前記複数の駆動電極に対応する領域から離れるため、前記圧電セラミック体の前記複数の駆動電極に対応する領域内の温度差をより少なくできる。
以下、本発明の液体吐出ヘッドの一実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1(a)は、本実施形態にかかる液体吐出ヘッドの斜視図であり、図1(b)は、その概略断面図である。図1(b)では内部構造は省略してある。
流路部材13に圧電アクチュエータ11が積層され、圧電アクチュエータ11の流路部材13が接続された面と反対側の面に接続基板2が接続され、接続基板2の圧電アクチュエータ11が接続された面と反対側の面に金属部材4が接続されている。また、接続基板2には、ドライバIC3が実装されている。
詳細は後述するが、本発明の液体吐出ヘッドでは、外部回路(図示せず)からの入力に従ってドライバIC3が駆動電圧を発生し、この駆動電圧が接続基板2に設けられた配線を伝わり、圧電アクチュエータ11内の変位素子がこの駆動電圧により変位し、流路部材13に設けられた液体吐出孔より、液体が吐出される。13dは、流路部材13内に液体を供給する液体供給孔である。
図2(a)は、図1の本実施形態にかかる液体吐出ヘッドの一部である圧電アクチュエータ11と流路部材13とが積層されたものの部分縦断面図であり、図2(b)は、をその上面図である。
流路部材13には、複数の液体加圧室13aと複数の液体加圧室13aにそれぞれ連通した複数の液体吐出孔13cがマトリクス状(すなわち、2次元的かつ規則的)に配置され、複数の液体加圧室13aは隔壁13bで仕切られている。流路部材13には、圧電セラミック体19が複数の液体加圧室13aを覆うように積層されている。圧電セラミック体19の内部には、共通電極15が設けられ、圧電セラミック体19の流路部材13と接合している面と反対の面は液体加圧室13aと対応して、複数の駆動電極16が設けられている。駆動電極16は100個/cm以上設けることが可能である。圧電セラミック体19には、駆動電極16と共通電極15に挟まれた圧電セラミック層14と流路部材13と接合している圧電セラミック層12が含まれる。圧電セラミック層12は振動板として働く。
液体加圧室13aのマトリクス状の配置は、図示した格子状の配置以外に、千鳥状の配置など、2次元的かつ規則的なものでもよい。千鳥状の配置では、各液体加圧室13a間の距離を大きくできるので、クロストークを減らすために好ましい。
そして、駆動電極16、圧電セラミック層14、共通電極15および圧電セラミック層12から変位素子17が構成され、駆動電極16に駆動電圧を印加すると、変位素子17が変位し、液体加圧室13aの体積が変化し、液体加圧室13a内の液体が、液体吐出孔13cから吐出される。
複数の駆動電極16に対応する領域22は、その中に圧電アクチュエータ11の全ての駆動電極16を含む。複数の駆動電極16に対応する領域22内の圧電セラミック体19の温度に差があると、圧電特性の温度依存性のために、変位素子17の変位特性がばらつき、液体吐出ヘッドから吐出される液滴の量や速度がばらつくことになる。
複数の駆動電極16にはそれぞれ複数のランド20が電気的に接続される。ランド20は直下の流路部材13の中に液体加圧室13aや液体加圧13a間や液体加圧室13aと液体供給孔13dとをつなぐ流路(図示せず)がない領域まで引き回され、後述の接続基板2に銀ペーストや半田などの接続導体(図示せず)を介して電気的に接続される。
図3(a)は、図1の本実施形態にかかる液体吐出ヘッドの一部である接続基板2、ドライバIC3および金属部材4が接続されたものの縦断面図であり、図3(b)は、その上面図である。
接続基板11には複数の配線24が設けられ、複数の配線24は、接続基板11の一端近くで、銀ペーストや半田などの接続導体26を介してドライバIC3と電気的に接続される。また、複数の配線24は、接続基板11の他端近くで、銀ペーストや半田などの接続導体(図示せず)およびランド20を介して圧電アクチュエータ11の複数の駆動電極16と電気的に接続される。図では省略してあるが、複数の配線24は少なくとも複数の駆動電極16の数より多くあり、ドライバIC3と複数の駆動電極16とを電気的に接続する。また、複数の配線24の一部は、ドライバIC3と共通電極15とを電気的に接続する。複数の配線24の圧電アクチュエータ11に接続される側の接続端子は、複数の駆動電極16の占める領域22と同じ形状の領域22に配置される。
金属部材4は、複数の駆動電極16の占める領域22と同形状または複数の駆動電極16の占める領域22より大きい相似形状で、接続基板11の接続端子が配置された領域22の、圧電アクチュエータ11の接続される面とは反対側の面に接合される。
以上のような液体吐出ヘッドにおいて液体吐出孔13cから液体を吐出するために、外部回路から信号に従ってドライバIC3が駆動電圧を印加すると、ドライバIC3が発熱する。その熱は接続基板2を介して、圧電セラミック体19に伝わる。しかし、この際、熱は主に接続基板2や圧電セラミック体19よりも熱抵抗の少ない金属部材4を伝わり、複数の駆動電極16に対応する領域22に広がる。このため、金属部材4はその中で温度差が少なくなり、ひいては、圧電セラミック体の中の温度差が少なくなる。そして、圧電アクチュエータ11内にある複数の変位素子17において、圧電セラミック体19の温度差に起因する圧電特性の変動により生じる吐出される液体の量や速度のバラツキが抑制できる。
なお、流路部材の内部の液体の粘度が変動しないように、流路部材13にヒーターなどを付けて温度調整をすることも行われているが、接続基板2を介してのドライバIC3までの距離が近い圧電セラミック体19の温度が、ドライバIC3から遠い圧電セラミック体19の温度より高くなることを改善する効果は少ない。
また金属部材の端部は、金属部材の中央と比較して、空気中などに逃げる熱が多いため、わずかに温度が低くなる。そのため、金属部材4は複数の駆動電極16に対応する領域22よりも広い面積を覆っていることが好ましい。その面積は複数の駆動電極16に対応する領域22に対して102〜105%の面積であることが好ましい。面積が大きすぎると、金属部材4の端部から放熱する量が増えるため、徐々に金属部材4の均熱化の効果が少なくなってしまう。また、金属部材4の形状は、複数の駆動電極16に対応する領域22と略相似形であり、それぞれの面積中心が一致するように接続されることが好ましい。
また、本発明の金属部材4は、放熱を目的とするものではなく、均熱を目的とするものであり、放熱をよくするためのフィンなどを備えていない方が好ましい。フィンなどが備えられていると、ドライバIC3から遠い圧電セラミック体19まで熱が伝わりにくくなり、均熱化を阻害することがある。
金属部材の材質としては、熱伝導率の高く、銅、銀、ニッケルなどが好ましく、熱伝導率の高く、低コストの銅が特に好ましい。また、熱伝導率が高い金属板(箔を含む)であることが好ましい。
次に、この液体吐出ヘッドの製造方法について説明する。
ロールコータ法、スリットコーター法などの一般的なテープ成形法により、圧電性セラミックスと有機組成物からなるテープの成形を行い、複数のグリーンシートを作製する。グリーンシートの一部には、その表面に共通電極15となる電極ペーストを印刷法等により形成する。また、必要に応じてグリーンシートの一部にビアホールを形成し、その内部にビア導体を挿入する。
ついで、各グリーンシートを積層して積層体を作製し加圧密着を行なう。加圧密着後の積層体を高濃度酸素雰囲気下で焼成し、その後有機金ペーストを用いて焼成体表面に駆動電極16を印刷して焼成した後、Agペーストを用いてランド20を印刷し、焼成する。
ついで、接続基板2の配線24の端部の接続端子と駆動電極16接続されたランド20の位置をあわせて加圧した状態で温度をかけて半田を溶融し接合させる。ドライバIC3の接続基板2への実装も同様にして半田で行なう。さらに、接着剤などを用いて金属部材4である厚さ500μmの銅箔が、複数の駆動電極16に対応する領域22に位置合わせされて接続される。
ここで接続基板2は、ポリイミド樹脂などの内部に銅箔により配線24が形成されたフレキシブル基板であることが好ましい。接続基板2は圧電セラミック体19に伝わる熱が少なくなるように、熱抵抗が大きいことが好ましい。また、配線24は、ドライバIC3は配線基板の両側に形成された配線上に各々同数ずつ、好ましくは各々1つずつ搭載されたものである。
次に、流路部材13は圧延法等により得られ、液体吐出孔13cおよび液体加圧室13aはエッチングにより所定の形状に加工されて設けられる。この流路部材13は、Fe―Cr系、Fe−Ni系、WC−TiC系の群から選ばれる少なくとも1種によって形成されていることが望ましく、特に液体としてインクを使用する場合にはインクに対する耐食性の優れた材質からなることが望ましため、Fe−Cr系がより好ましい。
圧電アクチュエータ11と流路部材13とは、例えば接着層を介して積層接着することができる。接着層としては、周知のものを使用することができるが、圧電アクチュエータ11や流路部材13への影響を及ぼさないために、熱硬化温度が100〜150℃のエポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂の群から選ばれる少なくとも1種の熱硬化性樹脂系の接着剤を用いるのがよい。このような接着層を用いて熱硬化温度にまで加熱することによって、圧電アクチュエータ11と流路部材13とを加熱接合することができ、これにより液体吐出ヘッドを得ることができる。そして外部からに信号により、ドライバIC3から、接続基板2の配線24を介して、共通電極15と所定の駆動電極16との間に電圧が印加されると、電圧が印加された駆動電極16直下の圧電セラミック層14が変位して、液体加圧室13a内の液体が加圧され、液体吐出孔13cより液滴が吐出される。
このような構成を採用することにより、複数の液体吐出孔13cから吐出される液体の速度や量にばらつきの生じ難い液体吐出ヘッドができる。
以上、本発明の一実施形態について示したが、本発明は上述した実施形態のみに限らず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で変更や改良したものにも適用できることは言うまでもない。
図4は、本発明の液体吐出ヘッドの別の実施形態である。
図4(a)は、本実施形態にかかる液体吐出ヘッドの斜視図であり、図1(b)は、その概略断面図であり、図4(c)は、図4(a)一部である接続基板102、ドライバIC103および金属部材104が接続されたものの上面図である。図4(b)では内部構造は省略してある。
流路部材113に4個の圧電アクチュエータ111が積層され、各圧電アクチュエータ111の流路部材113が接続された面と反対側の面に接続基板102が接続され、接続基板102の圧電アクチュエータ111が接続された面と反対側の面に金属部材104が接続されている。また、接続基板102には、ドライバIC3が実装されている。
圧電アクチュエータ111の内部構造は、図2(a)と同様である。圧電アクチュエータ111は台形の形状をしており、駆動電極も台形状に配置されており、複数の駆動電極に対応する領域も台形である。金属部材104は、複数の駆動電極に対応する領域と合同の形状をしている。
図4(a)に示すように、台形状の複数の圧電アクチュエータ111を、長手中心線Cに対して、圧電アクチュエータ111の台形状の配置の長辺と短辺が交互になるように配置することにより、液体吐出孔が長い距離にわたって配置された液体吐出ヘッドにできるとともに、流路部材113の短手方向の長さを短くでき、液体吐出ヘッドを小型化できる。このような、液体吐出ヘッドでは、インクを長い距離にわたって吐出できるラインプリンタなどが実現できる。
このような液体吐出ヘッドでは、各圧電アクチュエータ111を駆動するドライバIC103が交互に別方向から接続されるので、各圧電アクチュエータ111で生じる温度差に起因する吐出特性のばらつきの傾向が逆になるため、吐出結果に対する影響が大きくなる。例えば、この液体吐出ヘッドをラインプリンタに使用した場合、隣り合う圧電アクチュエータ111で吐出特性のばらつきの傾向が逆になることにより印刷結果に差が生じてる可能性がある。そのため、本発明の液体吐出ヘッドは、このような液体吐出装置に特に好適に用いられる。
図5(a)は、図4(a)に示した液体吐出ヘッドにバックエンドを接合したものであり、図5(b)、(c)は、その縦断面図であり、ドライバIC103の実装方法の一例である。
バックエンド128は、英供給孔流路部材113に接続される。バックエンド128の中には、液体をろ過するフィルターや、液体の急激な流動を防ぐダンパーなどが形成されている。液体は液体供給管128aからバックエンド128に入り、液体供給管128bを通して流路部材113に入る。バックエンド128の材料や製造方法は基本的には流路部材と同じであるが、必要に応じて、中にダンパーを構成するゴム膜などが積層される。
ドライバIC103には、接続基板102以外に放熱する経路をある方が好ましく、バックエンド128に接合することが好ましい。接合位置は図5(c)に示したように、バックエンド128の上面以外に、側面や下面でもよい。ドライバIC103をバックエンド128の上面あるいは下面に接合することにより、液体吐出ヘッドの短手方向の長さを短くでるので好ましい。また、ドライバIC103をバックエンド128の上面あるいは側面に接合することにより、空気の対流などで圧電アクチュエータ111へ熱が伝わることが抑制できるので好ましい。
以下、実施例を挙げて本発明について詳細に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
まず、図1に示した液体吐出ヘッドを作製した。すなわち、平均粒径が0.5μmのPbZrTiO系粉末を、バインダおよび有機溶剤とともに混合して圧電材料のスラリーを調合し、しかる後に、得られたスラリーを用いてロールコータ法で厚み30μmのグリーンシートを作製した。
一方、Ag−Pd粉末を、混合比が質量比でAg:Pd=7:3となるように配合し、有機粘結剤と溶媒とを所定量混合して導電性ペーストを調製した。
次に、導電性ペーストを塗布したグリーンシートおよび電極ペーストを塗布していないグリーンシートを積層し、熱を加えて圧着して母体積層体を形成し、この母体積層体を切断して積層体を形成し、酸素雰囲気中、1000℃で2時間保持して焼成を行なって、圧電アクチュエータ本体を形成した。
次に、この圧電アクチュエータ本体19の一方の表面にAuを主成分とする金属ペーストをスクリーン印刷して750℃で焼付けを行って駆動電極部を形成した。
さらに、Agを主成分とする金属ペーストをスクリーン印刷して600℃で焼付けを行って外部配線基板との接続端子となる接続端子を形成した。
次に、この圧電アクチュエータ本体11を流路部材3にエポキシ系接着剤で接合し、図1に示した液体吐出トヘッドを得た。
次に、接続基板2の配線24の端部の接続端子と、駆動電極16に接続されたランド20とを210℃で半田溶着した。さらに、接続基板2の配線24の端部の接続端子と、ドライバIC3とを210℃で半田溶着した。
次に、厚さ500μmの複数の駆動電極16に対応する領域22と合同の銅金属板をエポキシ樹脂で、複数の駆動電極16に対応する領域に位置合わせして、接続基板11の圧電アクチュエータ11と反対側の面に接着した。
同様にして、金属部材4が接着されていない液体吐出ヘッドを作製した。また、金属部材4として、複数の駆動電極16に対応する領域22と相似形で、面積が領域22の104%の銅金属板を、領域22と金属部材4の面積重心を合わせた接着した液体吐出ヘッドを作製した。
得られた各液体吐出ヘッドに、水を溶媒とするインクを供給し、全ての駆動電極16にピーク電圧25V、周波数2kHz、デューティー比80%の駆動電圧波形を印加して、全ての変位素子17をした。1時間駆動した後、複数の駆動電極に対応する領域22の中でドライバICに最も近いA部と最も遠いB部の温度を非接触式の温度センサで計測し比較した。なお、評価した液体吐出ヘッドには、評価の為にA部およびB部の金属部材4と接続電極2に孔を開け、圧電アクチュエータ11の表面の温度を直接測定した。
金属板を備えない液体吐出ヘッドでは温度差が2.1℃、複数の駆動電極に対応する領域22と合同の金属板を備えた液体吐出ヘッドでは温度差は、0.9℃、複数の駆動電極に対応する領域22に対して104%の面積の金属板を備えた液体吐出ヘッドでは温度差は、0.7℃であった。
(a)は、本発明の一実施形態にかかる液体吐出ヘッドを示す概略斜視図であり、(b)は、その縦段面図である。 (a)は本発明の一実施形態にかかる液体吐出ヘッドに用いられる圧電アクチュエータおよび流路部材の構造を示す概略断面図であり、(b)はその上面図である。 (a)は本発明の一実施形態にかかる液体吐出ヘッドに用いられる接続基板、金属部材、ドライバICの概略段面図であり、(b)はその上面図である。 (a)本発明の別の一実施形態にかかる液体吐出ヘッドは本発明液体吐出ヘッドの概略斜視図であり、(b)は、その縦段面図である。 (a)本発明の別の一実施形態にかかる液体吐出ヘッドは本発明液体吐出ヘッドの概略斜視図であり、(b)および(c)は、その縦段面図である。 (a)は、従来の液体吐出ヘッドを示す概略斜視図であり、(b)は、その縦段面図であり、(c)それに用いられる圧電アクチュエータおよび流路部材の縦断面図である。
符号の説明
2、102・・・接続基板
3、103・・・ドライバIC
4、104・・・金属部材
11、111・・・圧電アクチュエータ
12、14・・・圧電セラミック層
13、113・・・流路部材
13a・・・液体加圧室
13b・・・隔壁
13c・・・液体吐出孔
13d、113d・・・液体供給孔
15・・・共通電極
16・・・駆動電極
17・・・変位素子
19・・・圧電セラミック体(圧電アクチュエータ本体)
20・・・ランド
22、122・・・複数の駆動電極に対応する領域、複数の接続端子が形成された領域
24・・・配線
26・・・接続電極
128・・・バックエンド
128a、128b・・・液体供給管

Claims (2)

  1. 複数の液体加圧室およびこれら複数の液体加圧室にそれぞれ連通した複数の液体吐出孔がマトリクス状に配置された流路部材と、該流路部材に積層され、圧電セラミック体の内部に共通電極が、表面に複数の前記液体加圧室に対応して複数の駆動電極がそれぞれ設けられた変位素子と、該変位素子上に積層され、ドライバICと、該ドライバICを前記複数の駆動電極にそれぞれ電気的に接続する複数の配線とを有する接続基板とを具備し、前記ドライバICから前記駆動電極に印加される駆動電圧によって前記変位素子を変位させ、当該変位素子に対向する液体加圧室内の液体を加圧して前記液体吐出孔より液滴として吐出させる液体吐出ヘッドであって、前記接続基板の上面に、積層方向から見たときに前記複数の駆動電極に対応する領域を覆うように金属部材を設けたことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  2. 前記金属部材は、前記複数の駆動電極に対応する領域よりも広い面積を覆っていることを特徴とする請求項1記載の液体吐出ヘッド。
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