JP2009028011A - 細胞呼吸活性の測定方法及びそのキット、タンパク質生産性向上株のスクリーニング方法及びそのキット - Google Patents

細胞呼吸活性の測定方法及びそのキット、タンパク質生産性向上株のスクリーニング方法及びそのキット Download PDF

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Abstract

【課題】簡便且つ迅速に細胞呼吸活性を測定する。
【解決手段】測定対象の細胞に対して5-シアノ-2,3-ジトリル-2H-テトラゾリウムクロライド(CTC)を接触させた後の測定試料におけるCTCフォルマザンからなる赤色蛍光性沈殿を、少なくとも1以上のウェルを有するプレートにおける当該ウェル内において測定する。ここで、例えば、420nmの吸光度を測定することで上記赤色蛍光性沈殿を検出することができる。また、例えば、450nm付近の励起波長により励起した630〜640nmの蛍光を測定することで上記赤色蛍光性沈殿を検出することができる。
【選択図】なし

Description

5-シアノ-2,3-ジトリル-2H-テトラゾリウムクロライド(以下、CTCと略称する)は、微生物内に取り込まれ呼吸活性に伴う電子伝達系の作用でCTCフォルマザン(以下、CTFと略称する)に還元され、水に不溶性の赤色蛍光沈殿として細胞内に蓄積することが知られている。CTFを蓄積した微生物は、赤色蛍光を発するため、蛍光顕微鏡によって計測されるか、フローサイトメトリーで分析される。このような検出原理を応用することによって医薬品や食品、飲料等に含まれる呼吸活性を有する微生物を検出する手法が知られている。
しかしながら、上述したようなCTC及びフローサイトメトリーを用いた手法では、フローサイトメーターに供する試料の準備が煩雑であり、またフローサイトメーターを用いたサンプルあたりのランニングタイムも長いといった不都合がある。すなわち、従来において、CTCを利用した微生物の検出方法は、簡便且つ迅速な手法とは言えなかった。
そこで、本発明は、上述したような実情に鑑み、簡便且つ迅速に細胞呼吸活性を測定することができる手法及びキットを提供することを目的としている。
上述した目的を達成するため、本発明者らが鋭意検討した結果、吸光度を測定することによってCTFを蓄積した微生物を分析できることを見いだし、本発明を完成するに至った。さらに、本発明者らは、CTFの測定原理を利用することで、タンパク質の生産性に優れた微生物をスクリーニングできるといった知見を見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明に係る細胞呼吸活性の測定方法は、測定対象の細胞に対して5-シアノ-2,3-ジトリル-2H-テトラゾリウムクロライド(CTC)を接触させた後の測定試料におけるCTCフォルマザンからなる赤色蛍光性沈殿を、少なくとも1以上のウェルを有するプレートにおける当該ウェル内において測定する。
本発明に係る細胞呼吸活性の測定方法では、例えば、420nmの吸光度を測定することで上記赤色蛍光性沈殿を検出することができる。また、本発明に係る細胞呼吸活性の測定方法では、例えば、450nm付近の励起波長により励起した630〜640nmの蛍光を測定することで上記赤色蛍光性沈殿を検出することができる。
特に本発明に係る細胞呼吸活性の測定方法において上記プレートとしては、複数のウェルを有するマイクロプレートを使用することが好ましい。この場合、420nmの吸光度を測定できる吸光マイクロプレートリーダー、或いは450nm付近の励起により630〜640nmの蛍光を測定できる蛍光マイクロプレートリーダーを使用して上記赤色蛍光性沈殿を検出することができる。
一方、本発明に係る細胞呼吸活性測定キットは、5-シアノ-2,3-ジトリル-2H-テトラゾリウムクロライド(CTC)を含む測定試薬と、測定対象の細胞に上記CTCを接触させた後の測定試料を注入するための少なくとも1以上のウェルを有するプレートとを含んでいる。
本発明に係る細胞呼吸活性測定キットにおいて上記プレートは、複数のウェルを有するマイクロプレートであることが好ましい。この場合、本発明に係る細胞呼吸活性測定キットを、420nmの吸光度を測定できる吸光マイクロプレートリーダー、或いは450nm付近の励起波長により励起した630〜640nmの蛍光を測定できる蛍光マイクロプレートリーダーに使用することができる。
さらにまた、本発明に係るタンパク質生産性向上株のスクリーニング方法は、スクリーニング対象の細胞に対して5-シアノ-2,3-ジトリル-2H-テトラゾリウムクロライド(CTC)を接触させた後の測定試料におけるCTCフォルマザンからなる赤色蛍光性沈殿を、少なくとも1以上のウェルを有するプレートにおける当該ウェル内において測定し、上記赤色蛍光性沈殿の蓄積量が多い場合にはタンパク質の生産性が向上していると判定する。
本発明に係るタンパク質生産性向上株のスクリーニング方法では、例えば、420nmの吸光度を測定することで上記赤色蛍光性沈殿を検出することができる。また、本発明に係るタンパク質生産性向上株のスクリーニング方法では、例えば、450nm付近の励起波長により励起した630〜640nmの蛍光を測定することで上記赤色蛍光性沈殿を検出することができる。
特に本発明に係る細胞呼吸活性の測定方法において上記プレートとしては、複数のウェルを有するマイクロプレートを使用することが好ましい。この場合、420nmの吸光度を測定できる吸光マイクロプレートリーダー、或いは450nm付近の励起により630〜640nmの蛍光を測定できる蛍光マイクロプレートリーダーを使用して上記赤色蛍光性沈殿を検出することができる。
さらにまた、本発明に係るタンパク質生産性向上株スクリーニングキットは、5-シアノ-2,3-ジトリル-2H-テトラゾリウムクロライド(CTC)を含む測定試薬と、測定対象の細胞に上記CTCを接触させた後の測定試料を注入するための少なくとも1以上のウェルを有するプレートとを含んでいる。
本発明に係るタンパク質生産性向上株スクリーニングキットにおいて上記プレートは、複数のウェルを有するマイクロプレートであることが好ましい。この場合、本発明に係る細胞呼吸活性測定キットを、420nmの吸光度を測定できる吸光マイクロプレートリーダー、或いは450nm付近の励起波長により励起した630〜640nmの蛍光を測定できる蛍光マイクロプレートリーダーに使用することができる。
本発明に係る細胞呼吸活性の測定方法及び細胞呼吸活性測定キットによれば、従来のCTCを利用した細胞呼吸活性の測定方法と比較して、測定対象の微生物における呼吸活性を非常に簡便且つ迅速に測定することができる。
また、本発明に係るタンパク質生産性向上株のスクリーニング方法及びタンパク質生産性向上株スクリーングキットによれば、目的とするタンパク質生産性に優れた微生物をスクリーニング対象のなかから非常に簡便且つ迅速にスクリーングすることができる。
以下、本発明を図面を参照して詳細に説明する。
本発明に係る細胞呼吸活性の測定方法及びキットにおいて、測定対象となる細胞としては、細胞内の呼吸反応に伴う電子伝達系を有しており、CTC(5-シアノ-2,3-ジトリル-2H-テトラゾリウムクロライド)をCTF(5-シアノ-2,3-ジトリル-2H-テトラゾリウムクロライド-フォルマザン)に還元する能力を有する微生物が挙げられる。詳細には、微生物としては、枯草菌や大腸菌等の細菌、放線菌、酵母、カビ、藍藻、プランクトン等を挙げることができる。本発明に係る細胞呼吸活性の測定方法及びキットは、これら微生物における細胞呼吸活性を測定することができる。ここで、細胞呼吸活性とは、いわゆる細胞内における電子伝達系の活性とほぼ同義となる。したがって、細胞呼吸活性を測定することによって、増殖能力の有無に拘わらず生育している細胞を測定することができる。すなわち、細胞呼吸活性を測定することによって、増殖可能な生細胞のみならず、増殖することが困難であるが生育している細胞を生細胞として測定することができる。
本発明に係る細胞呼吸活性の測定方法及びキットにおいて使用するCTCは、還元されると下記の反応式に従ってCTFとなる。
Figure 2009028011
CTCは溶液状態で無色である。一方、CTFは不溶性であり赤色蛍光を呈している。本発明に係る細胞呼吸活性の測定方法及びキットにおいて、CTCは水溶液として準備しても良いし、20 mM HEPES (pH7.2)溶液、PBS (pH7.2)溶液、0.85% NaCl溶液等として準備しても良い。なかでも、本発明に係る細胞呼吸活性の測定方法及びキットにおいて、CTCは水溶液として準備することが好ましい。細胞が有する細胞呼吸活性を定量する上で影響を与えないからである。
また、CTCを含む溶液(以下、CTC溶液と称する)においては、CTC濃度を例えば0.1〜5〔mM〕、好ましくは0.5〜5〔mM〕、より好ましくは0.75〜5〔mM〕、最も好ましくは1〜5〔mM〕とする。CTC濃度が5〔mM〕より大であるとCTCの還元生成物であるCTFが結晶として析出し、細菌の細胞膜を破壊するため、細胞が死んでしまうといった不都合が生じる虞がある。また、CTC濃度が0.1〔mM〕未満である場合には、検出感度の低下といった不都合が生じる虞がある。よって、CTC溶液におけるCTC濃度は、例えば0.1〜5〔mM〕とすることが好ましい。
また、CTC溶液においては、pHの値を例えば(最広範囲の上限値)6〜8、好ましくは6〜7.5、より好ましくは6〜7、最も好ましくは6.5〜7とする。CTC溶液のpHが8より大であるとCTCが分解されやすいといった不都合が生じる虞がある。よって、CTC溶液におけるpHは、例えば6〜8とすることが好ましい。
特に、本発明に係る細胞呼吸活性の測定方法及びキットでは、測定対象の細胞における呼吸活性を測定するに際して、先ず、上述したCTCを測定対象の細胞に接触させる。測定対象の細胞が生細胞である場合、細胞内に取り込まれたCTCは上述の反応式に従ってCTFに還元される。ここで、測定対象の細胞は、液体培地又は固体培地で培養された微生物を収集した後、所定の懸濁液に懸濁した細胞懸濁液として準備することができる。また、測定対象の細胞は、液体培地で培養した後の培養液自体として準備することができる。
次に、本発明に係る細胞呼吸活性の測定方法及びキットでは、細胞内において生成したCTFからなる赤色蛍光性沈殿を、少なくとも1以上のウェルを有するプレートにおける当該ウェル内において測定する。このとき、当該ウェル内でCTCを測定対象の細胞に接触させた後、同ウェル内における細胞内の赤色蛍光性沈殿を測定することが好ましい。また、CTCを測定対象の細胞に接触させた後に、上記ウェルに溶液を移し、同ウェル内における細胞内の赤色蛍光性沈殿を測定することもできる。
CTCを測定対象の細胞に接触させる際の条件としては、特に限定されないが、例えば細胞懸濁液とCTC溶液とを混合した後、所望の時間、静置するといった条件を挙げることができる。この静置時間としは、例えば5分間〜24時間〔CTC濃度が0.5〜5 mM〕、好ましくは5分間〜4時間〔CTC濃度が0.5〜5 mM〕、より好ましくは30分間〜1時間〔CTC濃度が0.5〜5 mM〕とすることができる。より具体的には、細胞懸濁液にCTC溶液を混合して30分室温に遮光した状態で静置するといった条件を挙げることができる。
特に、CTCを測定対象の細胞に接触させる際には、遮光した状態であることが好ましい。遮光することによって、CTFに起因する赤色蛍光が劣化することを防止できるからである。また、CTCを測定対象の細胞に接触させる際には用事調製したCTC溶液を使用することが好ましい。これはCTCが水溶液中で容易に加水分解を受けるためである。
また、本発明に係る細胞呼吸活性の測定方法及びキットにおいて使用できるプレートとしては、特に限定されないが、細胞内の赤色蛍光性沈殿を測定する測定機器に適した形状のプレートを使用することが好ましい。このようなプレートとしては、市販されている如何なるプレートをも使用することができる。本発明に係る細胞呼吸活性の測定方法及びキットにおいては、例えば、マイクロプレート、マイクロタイタープレート、蛍光マイクロプレート、ウェルプレート等の呼称で販売されているものを、何ら限定することなく使用できる。なお、詳細を後述するが所定波長の吸光度を測定することで、細胞内の赤色蛍光性沈殿を検出する場合には、特に、平底を有するウェル(例えば96個のウェル)を備え、ポリスチレンを主成分としてなるプレートを使用することが好ましい。
特に、本発明に係る細胞呼吸活性の測定方法及びキットでは、複数のウェル、例えば1536個のウェルが配置されたプレート、384個のウェルが配置されたプレート、96個のウェルが配置されたプレート、36個のウェルが配置されたプレート、24個のウェルが配置されたプレート、12個のウェルが配置されたプレートといった複数のウェルが配置されたプレートを使用することが好ましい。このように複数のウェルが配置されたプレートを使用することによって、一連の操作によって多数のサンプルを扱うことができるため、細胞呼吸活性の測定をより迅速に行うことができる。
また、細胞内におけるCTFからなる赤色蛍光性沈殿を検出する手段としては、当該赤色蛍光性沈殿に特徴的な波長の吸光度を測定する手段、当該赤色蛍光性沈殿を励起させた後に蛍光を検出する手段を挙げることができる。より具体的には、420nmの吸光度を測定することで上記赤色蛍光性沈殿を検出することができる。また、450nm付近の励起波長により励起した630〜640nmの蛍光を測定することで上記赤色蛍光性沈殿を検出することができる。具体的には、赤色蛍光性沈殿を検出する手段としては、吸光度マイクロプレートリーダーや蛍光マイクロプレートリーダー等のマイクロプレートリーダーを挙げることができる。
本発明に係る細胞呼吸活性の測定方法及びキットにおいて、好ましくは、細胞内におけるCTFからなる赤色蛍光性沈殿の吸光度を測定することによって、細胞内における赤色蛍光性沈殿を検出することが好ましい。吸光度によって赤色蛍光性沈殿を検出する場合には、蛍光検出系を備えた装置を用いて赤色蛍光性沈殿を検出するシステムと比較して、迅速且つ簡便に測定することができる。また、吸光度によって赤色蛍光性沈殿を検出する場合であっても、蛍光検出系を備えた装置を用いて赤色蛍光性沈殿を検出するシステムと比較して同等以上の検出感度を維持することができる。
以上説明したように、本発明に係る細胞呼吸活性の測定方法及びキットでは、測定対象の細胞の呼吸活性を、複数のウェルを有するプレートを用いて測定することができる。従来CTCを用いた細胞呼吸活性の測定方法では、CTCを測定対象の細胞を取り込ませた後、フローサイトメトリーを用いてCTFを蓄積した細胞を検出していた。これに対して、本発明に係る細胞呼吸活性の測定方法及びキットでは、複数のウェルを有するプレートを用いてCTFを検出することができるため、一回の測定処理によって複数のサンプルを同時に測定することができる。したがって、本発明に係る細胞呼吸活性の測定方法及びキットは、従来のCTCを用いた細胞呼吸活性の測定方法と比較して、非常に簡便且つ迅速に細胞呼吸活性を測定することができる。
なお、本発明に係る細胞呼吸活性の測定方法及びキットでは、上述したCTCを用いた細胞呼吸活性の測定と同時に、核酸染色試薬を用いて死滅細胞を含む全細胞を同時に検出しても良い。核酸染色試薬としては、例えば、二本鎖核酸にインターカレートする蛍光物質が挙げられる。また、核酸染色試薬としては、細胞膜透過性を有する物質でも良いし、細胞膜透過性を有しない物質でも良い。このような核酸染色試薬としては、特に限定されないが、例えば、臭化エチジウム、ヨウ化プロピジウム(PI)、ヨウ化ヘキシジウム、非対称シアニン色素、4’,6-ジアミジノ-2-フェニルインドール(DAPI)、チアゾールオレンジ、オキサゾールイエロー、アクリジンオレンジ等を挙げることができる。核酸染色試薬を用いて死滅細胞を含む全細胞を検出することによって、死滅細胞と生細胞との比率を算出することもできる。
一方、本発明に係るタンパク質生産性向上株のスクリーニング方法は、スクリーニング対象の細胞のなかから、特定の或いは不特定のタンパク質の生産性が他の細胞株よりも有意に向上している細胞株を選抜する方法である。本スクリーニング方法では、上述したような、細胞内の呼吸反応に伴う電子伝達系を有しており、CTCをCTFに還元する能力を有する微生物をスクリーニング対象の細胞とすることができる。また、本スクリーニング方法は、上述した細胞呼吸活性の測定方法と同様に、スクリーニング対象の細胞に対してCTCを接触させた後、CTFからなる赤色蛍光性沈殿を測定する。そして、本スクリーニング方法では、赤色蛍光性沈殿の蓄積量が多い場合にはタンパク質の生産性が向上していると判定する。
本スクリーニング方法によれば、例えば、所定の遺伝子を様々な宿主に形質転換して、得られた種々の形質転換体におけるタンパク質生産性を簡便且つ迅速に評価することができ、優れたタンパク質生産性を示す形質転換体を選抜することができる。このとき、生産対象のタンパク質としては、特に限定されないが、分泌型タンパク質、例えば分泌型アミラーゼ、分泌型セルラーゼ及び分泌型プロテアーゼを例示することができる。その他にも、生産対象のタンパク質としては、リパーゼ、インターフェロンα、インターフェロンβ、エンドスタチン等を挙げることができる。
すなわち、本発明に係るスクリーニング方法によれば、これらタンパク質の生産性に優れた細胞株を迅速且つ簡便にスクリーニングすることができる。タンパク質高生産株のスクリーニング方法として、従前においては生産対象のタンパク質の生産量を抗体等を用いて測定するか、生産対象のタンパク質が酵素である場合には酵素活性を測定するなどして、タンパク質高生産株を選抜していた。このような従前の方法と異なり、本発明に係るスクリーニング方法によれば、タンパク質の生産量を測定したり酵素活性を測定するといった煩雑な操作を要することなく、タンパク質生産量に優れた細胞株を選抜することができる。
以下、実施例を用いて本発明をより詳細に説明するが、本発明の技術的範囲は以下の実施例に限定されるものではない。
〔実験例1〕
本実験例では、後述する実施例において使用する枯草菌168株と枯草菌168株に由来するMGB874株とについて細胞呼吸活性を測定した。
なお、MGB874株は、枯草菌168株においてprophage6 (yoaV-yobO)領域、prophage1 (ybbU-ybdE)領域、prophage4 (yjcM-yjdJ)領域、PBSX (ykdA-xlyA)領域、prophage5 (ynxB-dut)領域、prophage3 (ydiM-ydjC)領域、spb (yodU-ypqP)領域、pks (pksA-ymaC)領域、skin (spoIVCB-spoIIIC)領域、pps (ppsE-ppsA)領域、prophage2 (ydcL-ydeJ)領域、ydcL-ydeK-ydhU領域、yisB-yitD領域、yunA-yurT領域、cgeE-ypmQ領域、yeeK-yesX領域、pdp-rocR領域、ycxB-sipU領域、SKIN-Pro7 (spoIVCB-yraK)領域、sbo-ywhH領域、yybP-yyaJ領域及びyncM-fosB領域を削除した変異株である。なお、これら領域は、表1に示す一対のオリゴヌクレオチド・セットにより挟み込まれる領域として言い換えることができる。
Figure 2009028011
本実施例では、先ず、SYTO9核酸染色試薬(以下LIVEと略す)と併用して呼吸活性を有する細胞を観察した。MGB874株及び対照として枯草菌168株をLB培地にて一夜30℃で培養を行い、更にこの培養菌体を30 mLの2×L−マルトース培地(2% トリプトン、1% 酵母エキス、1% NaCl、7.5% マルトース、7.5 ppm硫酸マンガン4-5水和物、15 ppmテトラサイクリン)にOD600が0.02になるように接種し、30℃で振盪培養を行った。培養60時間後にOD600が1.2の培養液から菌体を集菌(10,000 rpm、5 min)し、500μlの滅菌精製水に懸濁し、再度集菌(10,000rpm、5min)した。最終濃度1mMとなるようにCTC試薬(同仁化学社製、組成:100mg、純度95%以上)を菌懸濁液に加え、30分室温に遮光した状態で静置し、その後、最終濃度13.4μMとなるようにLIVE試薬を加えた。
菌懸濁液中の反応しなかった蛍光試薬を除くため、集菌(10,000rpm、5min)し、1mlの滅菌精製水に懸濁し、再度集菌(10,000rpm、5min)を2回繰り返し、1mlの滅菌精製水に懸濁し、蛍光顕微鏡観察した。SYTO9染色細胞は励起波長450-490nm、蛍光波長520nm、CTC染色細胞は励起波長510-560nm、蛍光波長590nmのフィルタをそれぞれ使用し観察した。
蛍光顕微鏡観察の結果を図1に示す。図1(A)は枯草菌168株についての蛍光顕微鏡写真であり、図1(B)はMGB874株についての蛍光顕微鏡写真である。図1に示すように、CTCが還元されてなるCTFに由来する赤色蛍光性沈殿を蛍光顕微鏡観察によって検出することができ、その結果、細胞呼吸活性を有する細胞を検出することができた。また、図1に示すように、CTC及びLIVEで二重染色すると、LIVEのみで染色される細胞が観察された。LIVEのみで染色された細胞は、観察細胞膜が無傷でありながら呼吸活性を有しない細胞である。このように、CTC及びLIVEで二重染色した後、蛍光顕微鏡で観察することによって、細胞呼吸活性を有する生細胞をより高精度に検出できることが明らかとなった。なお、図1中、緑色蛍光を発する細胞がLIVE染色細胞(全細胞)であり、赤色蛍光を発する細胞がCTC染色細胞(CTC活性細胞)である。
また、上述した培養終了後の細胞を微分干渉顕微鏡にて観察し、観察された細胞をカウントすることにより全細胞数(100-200個/サンプル)を計測した。微分干渉顕微鏡下で観察された全細胞数に含まれる、LIVE及びCTCで染色された細胞数の割合を算出した。なお、微分干渉顕微鏡或いは蛍光顕微鏡下における細胞数のカウントはAdobe Photoshop 7.0.1を用い、手動で細胞数をカウントした。結果、培養60時間後、枯草菌168株及びMGB874株はCTC染色細胞が、それぞれ46%及び80%であり、MGB874株で約1.7倍の細胞の呼吸活性が持続することが示された。
以上のように、本実験例により、後述する実施例において使用する枯草菌168株とMGB874株について、蛍光顕微鏡観察によりCTFに由来する赤色蛍光性沈殿を検出することで、測定対象の細胞における呼吸活性の有無及び呼吸活性の持続性を評価した。その結果、MGB874株は、枯草菌168株と比較して優れた高級活性の持続性を有しており、枯草菌168株と比較して長寿命であることが判った。また、本実験例では、CTCを用いた染色の後に蛍光顕微鏡によってCTFに由来する赤色蛍光性沈殿を検出したが、実験およびデータの解析には16サンプルにつき少なくとも48時間かかった。
〔実施例1〕
本実施例では、上述した実験例とは異なりマイクロプレートリーダーを使用してCTC染色細胞を検出した。
具体的には、MGB874株及び対照として枯草菌168株を5mLのLB培地にて一夜37℃で振盪培養を行い、更にこの培養液0.05mLを50mLの2×L−マルトース培地(2% トリプトン、1% 酵母エキス、1% NaCl、7.5% マルトース、7.5 ppm硫酸マンガン4-5水和物、15 ppmテトラサイクリン)に接種し、30℃で振盪培養を行った。培養60時間後にOD600が2.5の培養液から菌体を集菌(10,000 rpm、5 min)し、1 mlの滅菌精製水に懸濁し、再度集菌(10,000rpm、5min)した。0.9mlの滅菌精製水に懸濁し、0.1mlの10mM CTC試薬(実施例1と同組成)を菌懸濁液に加え、30分室温に遮光した状態で静置した。
その後、NalgeNunc社製ポリスチレンプレートF96(96穴、ポリスチレン製)に200μlずつ分注し、マイクロプレートリーダー(BIORAD社製、商品名: MICROPLATE READER Model550)にて吸光度420nmを測定した。
本実施例の結果として、CTC染色を行った後の枯草菌168株懸濁液及びMGB874株懸濁液をマイクロプレートに分注した後の写真を図2Aに示した。また、マイクロプレートリーダーを使用して吸光度420 nmで測定した結果を図2Bに示した。図2Bに示した結果より、MGB874株懸濁液の吸光度は枯草菌168株懸濁液の吸光度の1.3倍であった。
以上のように、本実施例により、CTCが還元されてなるCTFに由来する赤色蛍光性沈殿を、複数のウェルを有するプレートを用いた吸光度測定によって検出することができ、その結果、細胞呼吸活性を有する細胞を検出することができた。また、本実施例では、CTCを用いた染色の後にマイクロプレートリーダーを使用してCTFに由来する赤色蛍光性沈殿を検出したが、実験及びデータの解析には16サンプルにつき少なくとも1.5時間であった。本実施例において実験及びデータ解析に要した時間は、上述した実験例と比較して非常に短時間であった。このことから、本発明に係る方法は、測定対象の微生物における呼吸活性を非常に簡便且つ迅速に測定することができることが明らかとなった。
〔実施例2〕
実験例1及び実施例1によって、MGB874株の呼吸活性は、枯草菌168株と比較して優れていることが示された。本実施例では、呼吸活性に優れた細胞におけるタンパク質の生産量について検討した。具体的に本実施例では、MGB874株及び対照として枯草菌168株におけるアルカリセルラーゼの分泌生産性を評価した。
先ず、本実施例では、MGB874株及び枯草菌168株それぞれに、バチルスエスピー(Bacillus sp.)KSM-S237株(FERM BP-7875)由来のアルカリセルラーゼ遺伝子(特開2000-210081号公報)断片(3.1 kb)がシャトルベクターpHY300PLKのBamHI制限酵素切断点に挿入された組換えプラスミドpHY-S237を、プロトプラスト形質転換法によって導入した。これによって得られた菌株を5 mLのLB培地で一夜30℃で振盪培養を行い、更にこの培養液0.6 mLを30 mLの2×L−マルトース培地(2% トリプトン、1% 酵母エキス、1% NaCl、7.5% マルトース、7.5 ppm硫酸マンガン4-5水和物、15 ppmテトラサイクリン)に接種し、30℃で振盪培養を行った。培養60時間後に培養液を採取し、遠心分離によって菌体を除いた培養液上清のアルカリセルラーゼ活性を測定し、培養によって菌体外に分泌生産されたアルカリセルラーゼの量を求めた。
MGB874株或いは枯草菌168株に由来するアルカリセルラーゼ分泌生産菌それぞれにおける、アルカリセルラーゼ量を測定した結果を図2Cに示す。図2Cから判るように、実施例1及び2により呼吸活性に優れると判定されたMGB874株は、呼吸活性に劣る枯草菌168株と比較して顕著に高いアルカリセルラーゼの分泌生産が認められた。具体的には、枯草菌168株のセルラーゼ生産量に対してMGB874株は、1.70倍であった。
以上の結果より、CTCを還元してCTFを生成する能力に優れた細胞は、呼吸活性に優れると同時に、タンパク質の生産性にも優れることが明らかとなった。したがって、本実施例で示した知見によれば、スクリーニング対象の細胞にCTCを接触させた後の測定試料におけるCTFに由来する赤色蛍光性沈殿を測定し、赤色蛍光性沈殿の蓄積量が多い場合にはタンパク質の生産性に優れた細胞であると選抜することができることが明らかとなった。
〔比較例1〕
比較例として、フローサイトメトリーを使用してCTC染色細胞を解析した。比較例1では、実施例1と同様にしてCTC及びLIVEによる二重染色細胞を調製した。すなわち、MGB874株及び枯草菌168株を用いて実施例1と同様にして2重染色細胞を調製した後、菌懸濁液中の反応しなかった蛍光試薬を除くため、集菌(10,000 rpm、5min)し、1mlの滅菌精製水に懸濁し、再度集菌(10,000rpm、5min)を2回繰り返し、1mlの滅菌精製水に懸濁した。さらに104〜105個/mlになるように菌液を希釈し、フローサイトメーター(日本ベクトン・ディッキンソン株式会社製、機種名:FacsCalibur)にて解析した。コントロールとして染色していない細胞を使用し、以下の通りにCELLQuestによるデータの取り込み条件を設定した。すなわち、FSC voltage: E02、FSC mode; log、SSC voltage: 375V、SSC mode: log、FL1 voltage:700、FL1 mode: log、FL3 voltage: 650V、FL3 mode: log、Threshold: SSCとした。
結果を図3に示す。図3Aは枯草菌168株における前方散乱光(FSC)及び側方散乱光(SSC)を測定した結果であり、図3BはMGB874株におけるFSC及び側方散乱光SSCを測定した結果である。図3Cは枯草菌168株におけるLIVE蛍光シグナル及びSSCを測定した結果であり、図3DはMGB874株におけるLIVE蛍光シグナル及びSSCを測定した結果である。なお、FSCは細胞の大きさを示し、SSCは細胞構造の複雑さを示している。
また、図3Eは、図3C及びDにおいて枠で囲われたLIVE染色細胞に関してCTC染色性を示している。図3Eにおいて縦軸はCTFに由来する蛍光シグナルを呈した細胞数を示し、横軸はCTFに由来する蛍光シグナル強度を示している。なお、図3Eに示す蛍光強度(横軸)が102以上である場合、CTFポジティブと判定する。
さらに、得られたデータから、LIVE染色細胞を全細胞(10,000個)とし、CTC染色細胞の割合を求めた。その結果、培養65時間後、枯草菌168株及びMGB874株におけるCTC染色細胞は、それぞれ30%及び58%であり、MGB874株で約1.9倍の細胞の呼吸活性が持続することが示された。
また、比較例1の手法では、実験及びデータの解析には16サンプルにつき少なくとも20時間かかった。
〔結果のまとめ〕
実験例1、実施例1及び比較例1に示したように、CTCが還元されてなるCTFに由来する赤色蛍光性沈殿をプレートリーダーによる吸光度測定(実施例1)によって検出する手法は、蛍光顕微鏡を用いた検出系(実験例1)或いはフローサイトメトリーを使用した検出系(比較例1)と同等の検出感度を達成していた。この結果から、測定対象の細胞に対してCTCを接触させた後の測定試料におけるCTFに由来する赤色蛍光性沈殿を、少なくとも1以上のウェルを有するプレートにおける当該ウェル内において測定する細胞呼吸活性の測定方法は、蛍光顕微鏡やフローサイトメトリーを使用してCTFに由来する赤色蛍光を測定する手法に代替可能な手法であると結論づけられる。
また、実験及びデータの解析に要する時間について、実施例1と、実験例1及び比較例1とを比べると、実施例1に示した方法では、非常に迅速に細胞呼吸活性を測定することができることが示された。このことから、本発明に係る細胞呼吸活性の測定方法は、蛍光顕微鏡やフローサイトメトリーを使用してCTFに由来する赤色蛍光を測定する方法と比較して非常に迅速且つ簡便に、また同様の検出感度を持って細胞呼吸活性を測定できることが示された。
一方、実施例2からは、スクリーニング対象の細胞に対してCTCを接触させた後の測定試料におけるCTFに由来する赤色蛍光性沈殿を、少なくとも1以上のウェルを有するプレートにおける当該ウェル内において測定することで、タンパク質の生産量に優れた細胞株を選抜できることが明らかとなった。したがって、本発明に係るタンパク質生産性向上株のスクリーニング方法は、タンパク質の生産量を定量する方法やタンパク質が酵素である場合の酵素活性を測定する方法と比較して非常に迅速且つ簡便に、タンパク質生産性向上株を選抜できることが示された。
培養60時間後の枯草菌168株(A)及びMGB874(B)のCTC染色細胞の蛍光顕微鏡観察像である。 AはCTC染色を行った後の枯草菌168株懸濁液(左列)及びMGB874株懸濁液(右列)をマイクロプレートに分注した後の写真であり、Bはマイクロプレートに分注された枯草菌168株懸濁液(左列)及びMGB874株懸濁液(右列)をマイクロプレートリーダーを使用して吸光度420 nmで測定した結果を示す特性図であり、CはMGB874株に由来するアルカリセルラーゼ分泌生産菌(右列)或いは枯草菌168株に由来するアルカリセルラーゼ分泌生産菌(左列)それぞれにおけるアルカリセルラーゼ量を測定した結果を示す特性図である。 Aは枯草菌168株における前方散乱光(FSC)及び側方散乱光(SSC)を測定した結果を示す特性図であり、BはMGB874株におけるFSC及び側方散乱光SSCを測定した結果を示す特性図であり、Cは枯草菌168株におけるLIVE蛍光シグナル及びSSCを測定した結果を示す特性図であり、DはMGB874株におけるLIVE蛍光シグナル及びSSCを測定した結果を示す特性図であり、Eは縦軸はCTFに由来する蛍光シグナルを呈した細胞数を示し、横軸はCTFに由来する蛍光シグナル強度を示す特性図である。

Claims (16)

  1. 測定対象の細胞に対して5-シアノ-2,3-ジトリル-2H-テトラゾリウムクロライド(CTC)を接触させた後の測定試料におけるCTCフォルマザンからなる赤色蛍光性沈殿を、少なくとも1以上のウェルを有するプレートにおける当該ウェル内において測定する、細胞呼吸活性の測定方法。
  2. 420nmの吸光度を測定することで上記赤色蛍光性沈殿を検出することを特徴とする請求項1記載の細胞呼吸活性の測定方法。
  3. 450nm付近の励起波長により励起した630〜640nmの蛍光を測定することで上記赤色蛍光性沈殿を検出することを特徴とする請求項1記載の細胞呼吸活性の測定方法。
  4. 上記プレートは、複数のウェルを有するマイクロプレートであることを特徴とする請求項1乃至3いずれか一項記載の細胞呼吸活性の測定方法。
  5. 420nmの吸光度を測定できる吸光マイクロプレートリーダー、或いは450nm付近の励起により630〜640nmの蛍光を測定できる蛍光マイクロプレートリーダーを使用して上記赤色蛍光性沈殿を検出することを特徴とする請求項4記載の細胞呼吸活性の測定方法。
  6. 5-シアノ-2,3-ジトリル-2H-テトラゾリウムクロライド(CTC)を含む測定試薬と、
    測定対象の細胞に上記CTCを接触させた後の測定試料を注入するための少なくとも1以上のウェルを有するプレートと、
    を含む細胞呼吸活性測定キット。
  7. 上記プレートは、複数のウェルを有するマイクロプレートであることを特徴とする請求項6記載の細胞呼吸活性測定キット。
  8. 420nmの吸光度を測定できる吸光マイクロプレートリーダー、或いは450nm付近の励起波長により励起した630〜640nmの蛍光を測定できる蛍光マイクロプレートリーダーに使用されることを特徴とする請求項7記載の細胞活性呼吸測定キット。
  9. スクリーニング対象の細胞に対して5-シアノ-2,3-ジトリル-2H-テトラゾリウムクロライド(CTC)を接触させた後の測定試料におけるCTCフォルマザンからなる赤色蛍光性沈殿を、少なくとも1以上のウェルを有するプレートにおける当該ウェル内において測定し、
    上記赤色蛍光性沈殿の蓄積量が多い場合にはタンパク質の生産性が向上していると判定する、タンパク質生産性向上株のスクリーニング方法。
  10. 420nmの吸光度を測定することで上記赤色蛍光性沈殿の蓄積量の多寡を判定することを特徴とする請求項9記載のタンパク質生産性向上株のスクリーニング方法。
  11. 450nm付近の励起波長により励起した630〜640nmの蛍光を測定することで上記赤色蛍光性沈殿を検出することを特徴とする請求項9記載のタンパク質生産性向上株のスクリーニング方法。
  12. 上記プレートは、複数のウェルを有するマイクロプレートであることを特徴とする請求項9乃至11いずれか一項記載のタンパク質生産性向上株のスクリーニング方法。
  13. 420nmの吸光度を測定できる吸光マイクロプレートリーダー、或いは450nm付近の励起により630〜640nmの蛍光を測定できる蛍光マイクロプレートリーダーを使用して上記赤色蛍光性沈殿を検出することを特徴とする請求項9記載のタンパク質生産性向上株のスクリーニング方法。
  14. 5-シアノ-2,3-ジトリル-2H-テトラゾリウムクロライド(CTC)を含む測定試薬と、
    測定対象の細胞に上記CTCを接触させた後の測定試料を注入するための少なくとも1以上のウェルを有するプレートと、
    を含むタンパク質生産性向上株スクリーニングキット。
  15. 上記プレートは、複数のウェルを有するマイクロプレートであることを特徴とする請求項14記載のタンパク質生産性向上株スクリーニングキット
  16. 420nmの吸光度を測定できる吸光マイクロプレートリーダー、或いは450nm付近の励起波長により励起した630〜640nmの蛍光を測定できる蛍光マイクロプレートリーダーに使用されることを特徴とする請求項15記載のタンパク質生産性向上株スクリーニングキット。
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