JP2009027105A - ボンディング装置 - Google Patents

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Abstract


【課題】
低荷重加圧手段と高荷重加圧手段を分離させ、軽量の低荷重加圧手段はボンディングヘッドのヘッド移動手段に設けて、移動可能なものとし、重い高荷重加圧手段は、ボンディングヘッドから切り離し、固定のものとし、高荷重加圧も低荷重加圧も精度良く行うことができるようにする。

【解決手段】
ボンディング装置に次の手段を採用する。
第1に、ボンディングツールへの加圧手段は、低荷重加圧制御可能な第1加圧手段と、高荷重加圧制御可能な第2加圧手段とでなる。
第2に、第1加圧手段は、ヘッド移動手段によりボンディングヘッドとともに移動するように設けられ、第2加圧手段は、ボンディングステージの上方に設けられ、ボンディング位置のボンディングツールに対して加圧力を付与するようにした。

【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体チップなどの電子部品を基板にボンディングするボンディング装置の改良に関するもので、特に、電子部品を保持したボンディングツールを基板に向けて加圧する手段を主眼に開発されたものである。
フリップチップボンダでは、タクトタイムの短縮のため、ボンディングヘッドを水平方向に移動可能としている。このようなフリップチップボンダではボンディングヘッドを高速移動させるため、ボンディングヘッドを軽量化することが考えられる。そのためボンディングヘッドに設けられる加圧機構を分離した構造にしたものが特許文献1及び2に示されるように提案されている。
ところが特許文献1及び2に示されるようなフリップチップボンダの加圧機構では、2乃至3kgf以下の低荷重から20乃至30kgf程度の高荷重にわたり、バランス良く荷重制御することができなかった。
一般に、フリップチップボンダでは荷重に応じた剛性をもつように設計されるため、低荷重用のフリップチップボンダでは精度良く高荷重のボンディングができず、逆に高荷重用のフリップチップボンダでは、高剛性ヘッドを採用するためヘッド重量が重く、高速性を損なうだけでなく、高精度な低荷重のボンディングができないものとなっていた。特に、特許文献1及び2にあるように加圧機構が分離されているものは、低荷重制御には不向きであった。
特開2001−332586号公開特許公報 特開2003−45014号公開特許公報
本発明は、上記問題点を解決するため、低荷重加圧手段と高荷重加圧手段を分離させ、軽量の低荷重加圧手段はボンディングヘッドのヘッド移動手段に設けて、移動可能なものとし、重い高荷重加圧手段は、ボンディングヘッドから切り離し、ボンディング位置の上方のフレームに設けて、固定のものとし、高荷重加圧も低荷重加圧も精度良く行うことができるボンディング装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、上記課題を解決するためボンディング装置に次の手段を採用する。
第1に、電子部品を吸着保持するボンディングツールを有するボンディングヘッドと、電子部品をボンディングツールに供給するチップ供給手段と、基板が載置されるボンディングステージと、チップ供給手段によるチップ供給位置とボンディングステージ上のボンディング位置との間でボンディングヘッドを移動させるヘッド移動手段と、ボンディングツールに吸着保持された電子部品を基板に向けて加圧する加圧手段とを備えたボンディング装置とする。
第2に、前記加圧手段は、低荷重加圧制御可能な第1加圧手段と、高荷重加圧制御可能な第2加圧手段とでなる。
第3に、第1加圧手段は、ヘッド移動手段によりボンディングヘッドとともに移動するように設けられ、第2加圧手段は、ボンディングステージの上方に設けられ、各加圧手段がボンディング位置のボンディングツールに対して加圧力を付与するようにした。
第2の発明は、第1の発明に、前記ボンディングヘッドは、低荷重制御時には第1加圧手段の駆動源から付与される加圧力をボンディングツールに伝達し、高荷重加圧制御時には第1加圧手段の駆動源からの加圧力をボンディングツールに伝達しない加圧源切替手段を有するものとする限定を付加したボンディング装置である。
本発明は、加圧手段が、低荷重加圧制御可能な第1加圧手段と、高荷重加圧制御可能な第2加圧手段とでなり、第1加圧手段は、ヘッド移動手段によりボンディングヘッドとともに移動するように設け、第2加圧手段は、ボンディングステージの上方に設け、ボンディング位置のボンディングツールに対して加圧力を付与するようにしたので、低荷重加圧も高荷重加圧も精度良く行うことができ、この結果、基板への半導体チップなどの電子部品の高精度な実装が可能となった。
以下、図面に従って、実施例と共に本発明の実施の形態について説明する。
本発明に利用するフリップチップボンダの概要について説明する。フリップチップボンダは図5に示されるように、電子部品である半導体チップ1を吸着保持するボンディングツール2を有するボンディングヘッド3(図1及び2示される)と、半導体チップ1をボンディングツール2に供給するチップ供給手段40と、基板4が載置されるボンディングステージ5と、ボンディングヘッド3をチップ供給手段40によるチップ供給位置とボンディングステージ5上のボンディング位置との間で移動させるヘッド移動装置と、本発明の特徴となるボンディングツール2に吸着保持された半導体チップ1を基板4に向けて加圧する加圧手段とを備えている。
ボンディングヘッド3は、Y軸方向への移動のためのY軸駆動装置30の移動プレート15に設けられており、半導体チップ1を吸着保持するボンディングツール2と、ボンディングツール2が保持されるツールホルダ6と、移動プレート15にZ軸リニアウエイ16を介して上下動自在に取り付けられているボンディングヘッドボディ7と、ボンディングヘッドボディ7内に配置され、ボンディングツール2のθ軸方向(回転方向)の移動を行うθ軸駆動装置31を有している。θ軸駆動装置31は、移動プレート15に固定されたθ軸駆動モータ8の回転を、θ軸スプライン33及びツールホルダ6を介してボンディングツール2に伝達するものである。また、ツールホルダ6はベアリング34を介してボンディングヘッドボディ7に回転可能に支持されている。これによりツールホルダ6が下端に取り付けられたボンディングヘッドボディ7は、移動プレート15に対して上下動可能であり、かつツールホルダ6は、θ軸駆動モータ8によって回転することができるようになっている。
ボンディングヘッドボディ7の上端部には、高荷重加圧制御に利用される高荷重制御シリンダ9、その上に高荷重モニタリングロードセル10が配置されている。高荷重制御シリンダ9は、レギュレータにより所定の圧力でエアが供給され、エアの圧力により高荷重用のユニット昇降シリンダ11から所定の加重をボンディングヘッド3に伝達するものである。尚、実施例での高荷重モニタリングロードセル10は、モニタリングのみで制御のためのフィードバックは行っていない。
ボンディングヘッドボディ7には、図1に示されるように、Z軸駆動兼低荷重加圧装置17の駆動力を受けるための締結ブラケット24が、Z軸駆動兼低荷重加圧装置17の締結具20に向かって固着されている。
ボンディングツール2は、ボンディングヘッドボディ7の下端に設けられたツールホルダ6内で、所定量上下スライド可能で、上昇停止部12にボンディングツール2のツール上端部29が当接することで、停止し、上昇スライドができなくなるようにされている。これによりボンディングヘッド3を通じて、ユニット昇降シリンダ11の圧力がボンディングツール2にかかることになる。
更に、ボンディングツール2には、張り出し部35が一体的に形成されており、該張り出し部35がツールホルダ6に装着された制御用ロードセル13と荷重アシストシリンダ14により挟持可能とされている。即ち、荷重アシストシリンダ14が伸となることで張り出し部35が制御用ロードセル13に押し付けられて挟持されるのである。
この時、制御用ロードセル13の検出荷重はボンディングツール2の自重と荷重アシストシリンダ14による押圧荷重を加算した値となり、ボンディングツール2により半導体チップ1を基板4に押圧すると、検出する荷重が減少するようになっている。
移動プレート15には、ボンディングヘッド3と並行してボンディングヘッド3のZ軸駆動兼低荷重加圧装置17が装着されている。Z軸駆動兼低荷重加圧装置17は、本発明における第1加圧手段にあたるものであって、Z軸モータ18と、Z軸モータ18により回転させられるZ軸ボールねじ19と、Z軸ボールねじ19に装着されZ軸ボールねじ19の回転で上下動する締結具20とによりなる。
締結具20は、ボンディングヘッド3から伸びた締結ブラケット24を締結するもので、締結具20は、上部内側に配置したZ軸固定シリンダ21と締結ブラケット24を下方より支持するストッパーピン22及びボンディングヘッド3の自重キャンセルシリンダ23を有する。Z軸固定シリンダ21を伸とすることで、Z軸固定シリンダ21とストッパーピン22で締結ブラケット24を挟持固定し、Z軸固定シリンダ21を縮とすることで、締結ブラケット24の挟持固定を解除する。この締結ブラケット24と締結具20が、第2の発明における加圧源切替手段となる。
本願発明におけるヘッド移動装置は、ボンディングヘッド3をY軸方向(図1中左右方向、図2前後方向)へ移動させるY軸駆動装置30と、ボンディングヘッド3をθ軸方向(回転方向)に移動させるθ軸駆動装置31と、ボンディングヘッド3をZ軸方向(上下方向)に移動させるZ軸駆動装置がある。但しZ軸駆動装置は、低荷重加圧装置と兼用であるZ軸駆動兼低荷重加圧装置17によっている。
尚、実施例でのヘッド移動装置は、X軸方向(図1中前後方向、図2中左右方向でY軸方向に直交する方向)への駆動装置は有していない。従って、半導体チップ1を基板4にボンディングする際の位置合わせにおけるX軸方向への相対移動は、ボンディングステージ5に備えられたX軸駆動装置41によって行われる。
加圧手段は、本発明における低荷重加圧制御可能な第1加圧手段となるZ軸駆動兼低荷重加圧装置17と、本発明における高荷重加圧制御可能な第2加圧手段となる高荷重加圧装置32とよりなる。低荷重加圧装置となるZ軸駆動兼低荷重加圧装置17は、Y軸移動装置30の移動プレート15に、ボンディングヘッド3とともに移動するように設けられている。
高荷重加圧装置32は、ボンディングステージ5の上方に、ボンディングヘッド3が取り付けられている移動プレート15には取り付けられず、別設のフレーム28に高荷重用のユニット昇降シリンダ11を固定して設けられている。尚、高荷重用のユニット昇降シリンダ11は、低荷重制御時は収縮しており、高荷重制御時に伸となり、伸となった場合のみ高荷重モニタリングロードセル10及び高荷重制御シリンダ9を介して、ボンディングツール2に高荷重を付与することになる。
次に実施例によるボンディング時の低荷重加圧制御動作と高荷重加圧制御動作について説明する。
先ず、低荷重加圧制御は次のように行われる。締結具20のZ軸固定シリンダ21が伸となり、締結具20により締結ブラケット24を挟持固定し、Z軸モータ18の駆動がボンディングツール2に伝達可能になる。尚、このとき自重キャンセルシリンダ23は伸である。他方、ボンディングヘッド3のツールホルダ6に装備された荷重アシストシリンダ14が伸となり、ボンディングツール2の張り出し部35に押し付けられ、制御用ロードセル13が荷重検出可能状態となる。ボンディング時における半導体チップ1が基板4に接する前までは、制御用ロードセル13には、ボンディングツール2の自重と荷重アシストシリンダ14からの荷重が加わる。従って、ボンディングツール2の自重を軽くすることにより定格の小さい制御用ロードセル13で荷重分解能を上げることができるため低荷重制御が可能となる。
ボンディングヘッド3のZ軸移動及び低荷重加圧制御の際には、高荷重加圧装置32の動作を必要としないので、ボンディングヘッド3上部の高荷重制御シリンダ9がエアを供給せず縮、高荷重加圧用のユニット昇降シリンダ11が縮の状態とされる。この状態で、Z軸モータ18を駆動して、ボンディングツール2をZ軸下降させ、半導体チップ1を基板4に接触させ、ボンディングツール2にかかる荷重を、ツールホルダ6に装備された制御用ロードセル13で検出しながら、Z軸駆動兼低荷重加圧装置17のZ軸モータ18を制御することで低荷重加圧の制御がなされる。
高荷重加圧制御は次のように行われる。荷重アシストシリンダ14が伸、Z軸固定シリンダ21が伸、自重キャンセルシリンダ23が伸、高荷重制御シリンダ9が設定圧力で伸、ユニット昇降シリンダ11が縮の状態とし、この状態からZ軸モータ18により高速で、半導体チップ1が基板4に当接する直前の高さまで下降し、その後、減速し、更に、半導体チップ1が基板4に接触するまで下降する。Z軸移動の過程である。
半導体チップ1が基板4に接触すると、この接触は制御用ロードセル13で検知される。その後、荷重アシストシリンダ14が縮、Z軸固定シリンダ21が縮となる。更に、下降してボンディングツール2の上端がツールホルダ6に当接することによりユニット昇降シリンダ11の圧力がボンディングツール2に直接かかる状態になるとともに、ユニット昇降シリンダ11が伸となり、所定の高荷重で半導体チップ1が基板4にボンディングがされる。
フリップチップボンダのボンディング部を示す正面説明図 同側面説明図 Z軸駆動兼低荷重加圧装置の拡大説明図 フリップチップボンダの一部平面説明図 フリップチップボンダの全体を示す概略斜視図
符号の説明
1......半導体チップ
2......ボンディングツール
3......ボンディングヘッド
4......基板
5......ボンディングステージ
6......ツールホルダ
7......ボンディングヘッドボディ
8......θ軸駆動モータ
9......高荷重制御シリンダ
10.....高荷重モニタリングロードセル
11.....ユニット昇降シリンダ
12.....上昇停止部
13.....制御用ロードセル
14.....荷重アシストシリンダ
15.....移動プレート
16.....Z軸リニアウエイ
17.....Z軸駆動兼低荷重加圧装置
18.....Z軸モータ
19.....Z軸ボールねじ
20.....締結具
21.....Z軸固定シリンダ
22.....ストッパーピン
23.....自重キャンセルシリンダ
24.....締結ブラケット
28.....フレーム
29.....ツール上端部
30.....Y軸駆動装置
31.....θ軸駆動装置
32.....高荷重加圧装置
33.....θ軸スプライン
34.....ベアリング
35.....張り出し部
40.....チップ供給手段
41.....X軸駆動装置

Claims (2)

  1. 電子部品を吸着保持するボンディングツールを有するボンディングヘッドと、
    電子部品をボンディングツールに供給するチップ供給手段と、
    基板が載置されるボンディングステージと、
    チップ供給手段によるチップ供給位置とボンディングステージ上のボンディング位置との間でボンディングヘッドを移動させるヘッド移動手段と、
    ボンディングツールに吸着保持された電子部品を基板に向けて加圧する加圧手段とを備えたボンディング装置において
    前記加圧手段は、低荷重加圧制御可能な第1加圧手段と、高荷重加圧制御可能な第2加圧手段とからなり、
    第1加圧手段を、ヘッド移動手段によりボンディングヘッドとともに移動するように設け、
    第2加圧手段を、ボンディングステージの上方に設け、
    各加圧手段が、ボンディング位置のボンディングツールに対して加圧力を付与するようにしたことを特徴とするボンディング装置。
  2. 前記ボンディングヘッドは、低荷重制御時には第1加圧手段の駆動源から付与される加圧力をボンディングツールに伝達し、高荷重加圧制御時には第1加圧手段の駆動源からの加圧力をボンディングツールに伝達しない加圧源切替手段を有する請求項1記載のボンディング装置。
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