JP2009022191A - ヒトチトクロームp450(cyp)2d6遺伝子変異の検出方法 - Google Patents

ヒトチトクロームp450(cyp)2d6遺伝子変異の検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】CYP2D6遺伝子数を精確に測定することを可能にし、これによって、CYP2D6遺伝子の欠損または重複を、簡便且つ精度よく検出する方法を提供することを目的とする。
【解決手段】CYP2D6遺伝子の欠損又は重複の検出において、CYP2D6遺伝子及びCYP2D8遺伝子に共通で且つCYP2D7遺伝子は異なる配列であって、且つ、CYP2D6遺伝子のExon9領域の86位、90位、及び93位の塩基の一以上を含む配列と、相補的な配列を含むプライマーを用いる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ヒトチトクロームP450 (CYP) 2D6遺伝子の欠損および重複を検出する方法に関する。
薬物の体内動態に個人差が生じる原因として、薬物代謝酵素が注目されている。中でもヒトチトクロームP450(CYP) 2D6は最も重要な薬物代謝酵素の一つである。CYP2D6は、β遮断薬、向精神薬、抗うつ薬、制吐薬など、臨床で使用されている薬物の約20〜30%を代謝する酵素である。
薬物代謝酵素CYP2D6に関わるCYP2D6遺伝子には極めて多くの変異アレルがあり、現在までに80種類以上が確認されている。それぞれの変異アレルによって酵素が示す薬物代謝効率が異なり、例えば、野性型(CYP2D6*1)と比較して酵素活性が低下する変異アレル、酵素活性が完全に失われる変異アレル、また、CYP2D6遺伝子が重複して複数コピー存在することにより代謝活性が亢進する変異アレルなどがある。
酵素活性を有さない変異アレルは、例えばCYP2D6*3、*4、*5、*6、*7、*8、*11、*12、*13、*14、*15、*16、*18、*21、*36などである。これらのアレルのヘテロ接合体やホモ接合体の表現型は、poor metabolizer(PM)である。
酵素活性が低下した変異アレルは、例えばCYP2D6*10であり、これのホモ接合体の表現型は、intermediate metabolizer(IM)である。この型は東洋人に多い。
CYP2D6*2は、やや活性は低下しているとされるもののCYP2D6*1と同様にextensive metabolizer(EM)の表現型に分類される。
そして、CYP2D6*2 (CYP2D6*1,*35)を複数(2〜13)コピー有する変異アレルの表現型は、活性が亢進したultrarapid metabolizer(UM)である。
CYP2D6の変異アレルの頻度は人種によって大きく異なる。PMの頻度は、日本人では低く(1%未満)、白人では高い(7〜10%)。PMの原因となるアレルは、東洋人では主にCYP2D6*5(5〜6%)、CYP2D6*14(2%)である。一方、白人では主にCYP2D6*4(23%)である。白人におけるCYP2D6*5の頻度は4%であり、東洋人と比較すると若干少ない。また、活性が低下したCYP2D6*10は、東洋人では多いが、白人では2.6%程度(非特許文献1 Droll,K et.al. 1998)である。さらに、遺伝子重複タイプ(CYP2D6*2×N)は、東洋人では少ないが、南ヨーロッパや北アフリカ周辺では非常に多い。
近年、個人に合わせた薬物の投与量や治療方法を選択するために、CYP2D6遺伝子のアレル型を検査することが望まれている。CYP2D6遺伝子内の一塩基置換(SNP)、数塩基の挿入又は欠失を検出する方法については、現在までに報告されている検出方法、例えば、Taq-man法、Invader法、SSCP法、PCR-RFLP法、アレル特異的プライマー(allele specific primer)PCR法、アレル特異的オリゴヌクレオチドハイブリダイゼーション法(allele specific oligonucleotide hybridization analysis)などを用いることができる。
しかしながら、CYP2D6遺伝子自体が欠失している型(CYP2D6*5)や重複している型(CYP2D6*2×N)を検出するのは極めて困難である。
CYP2D6遺伝子の欠損または重複を検出する方法としては、サザンブロット法が古くから行われている(非特許文献2 Skoda et. al. 1998)。この方法では、DNAを制限酵素XbaIで処理し、得られたバンドサイズ(13kbp、29kbp、42kbp、44kbp)から、CYP2D6の欠損または重複を検出する。しかしながら、この方法は、操作が非常に煩雑である上2〜3日間を要するという問題がある。
他の検出方法としては、長い領域をPCR増幅する方法が報告されている(非特許文献3、4;Steen et.al. 1995、Johansson et.al. 1996)。しかしながら、この方法の場合、CYP2D6遺伝子欠損または重複の有無を調べることはできるが、個数までは分からない。つまり、個々人のもつ2つのアレルのうち、どちらか一方のみが欠損または重複タイプなのか、それとも2つとも欠損または重複タイプなのかが区別できない。
さらに他の方法として、CYP2D6遺伝子数を測定する方法が報告されている。CYP2D6の遺伝子数について、CYP2D6*5のホモ接合体は0であり、CYP2D6*5とNormal型のヘテロ接合体は1であり、Normal型のホモ接合体は2であり、CYP2D6*2×2とNormal型のヘテロ接合体は3である。このように、CYP2D6遺伝子数(0、1、2、3、3以上)を測定することにより、CYP2D6遺伝子欠損または重複が検出される。この方法では、CYP2D6遺伝子に特異的な領域をプライマーで増幅させる。しかしながら、CYP2D6遺伝子数が0の場合は増幅が生じない。そのため、サーマルサイクラーの故障や増幅試薬の入れ忘れのような操作ミスで増幅しない場合との区別ができない。
さらに、CYP2D6遺伝子数が1、2、3、3以上である場合、最終的な増幅産物の量がほぼ同じになるため区別できない。このような問題を解決する方法として、コントロールとなる遺伝子を導入する方法が用いられている。Elke Schaeffeler et.al.2005 (非特許文献5)はコントロールとして、アルブミン遺伝子を用いている。アルブミン遺伝子は常に遺伝子数が2であるため、コントロールとして最適である。アルブミン遺伝子はCYP2D6遺伝子と同一チューブ内でPCRにより増幅させる。アルブミン遺伝子の増幅の速さとCYP2D6遺伝子の増幅の速さをTaq-man法により比較することで、CYP2D6遺伝子数を測定する。しかしながら、Taq-man法による解析は、サーマルサイクラーおよび分光蛍光光度計が一体化された高価で大型な機器が必須となるのが課題であった。
さらに、Erik Soderback et.al.2005(非特許文献6)は、コントロールとしてCYP2D8遺伝子を用いている。CYP2D8遺伝子及びCYP2D7遺伝子は、CYP2D6と非常に高い相同性を示す偽遺伝子(pseudogenes)である。CYP2D8遺伝子は、アルブミン遺伝子と同様に、常に遺伝子数が2であるため、コントロールとして最適である。一方、CYP2D7遺伝子は、重複している場合があるため、コントロールとしては不適である。この方法では、CYP2D8遺伝子がCYP2D6遺伝子と高い相同性を示すことを利用し、CYP2D8遺伝子とCYP2D6遺伝子の両方に共通で、且つCYP2D7が異なる配列の領域にプライマーを設計し、CYP2D8遺伝子とCYP2D6遺伝子のみを特異的に増幅する。増幅後、パイロシーケンス(Pyrosequence)法でCYP2D8の増幅産物量とCYP2D6の増幅産物量を比較することにより、CYP2D6遺伝子数を測定する。
しかしながら、CYP2D6遺伝子の変異アレルには、酵素活性のないCYP2D6*36が存在する。これは酵素活性がないため、遺伝子数に計数されてはならないが、上記Erik Soderback et.al.2005に記載のExon6領域に設計されたプライマーを用いた場合、遺伝子数に計数されてしまう。この問題は、CYP2D6*36の出現頻度の高い東洋人においては致命的となる。Taq-man法による測定でも、酵素活性を有する遺伝子が1である変異アレル(CYP2D6*36-CYP2D6*10)がCYP2D6*36の影響で1と2の中間的な値を示しており、精確な測定ができていなかった。また、パイロシーケンス法を用いた解析は、操作が煩雑であり、検査にやや時間を要するのが課題であった。
Droll,K et.al. 1998 Skoda et. al. 1988 Steen et.al. 1995 Johansson et.al. 1996 Elke Schaeffeler et.al.2005 Erik Soderback et.al.2005
上記問題に鑑み、本発明は、CYP2D6遺伝子数を精確に測定することを可能にし、これによって、CYP2D6遺伝子の欠損または重複を、簡便且つ精度よく検出する方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、CYP2D6遺伝子の欠損又は重複の検出方法であって、プライマー対を用いてCYP2D6遺伝子及びCYP2D8遺伝子を増幅する工程と、CYP2D6遺伝子及びCYP2D8遺伝子のそれぞれの増幅産物を測定する工程と、CYP2D6遺伝子の増幅産物について得られた測定結果と、CYP2D8遺伝子の増幅産物について得られた測定結果を比較する工程とを具備し、前記プライマー対の一方が、CYP2D6遺伝子及びCYP2D8遺伝子に共通で且つCYP2D7遺伝子は異なる配列であって、且つ、CYP2D6遺伝子のExon9領域の86位、90位、及び93位の塩基の一以上を含む配列と相補的な配列を含むことを特徴とする、CYP2D6遺伝子の欠損または重複の検出方法が提供される。
一つの態様において、前記増幅産物の測定は、前記CYP2D6遺伝子の増幅産物及び前記CYP2D8遺伝子の増幅産物のそれぞれに特異的な検出配列を検出することによって行われる。一つの態様において、前記遺伝子はLAMP法によって増幅される。一つの実施形態として、前記増幅産物は、前記検出配列と相補的な核酸プローブを用いて検出される。該核酸プローブは好ましくは基体に固定化される。
本発明により、酵素活性を有さないCYP2D6*36を除外してCYP2D6遺伝子数を測定することができ、CYP2D6遺伝子欠損または重複を精度良く検出することが可能である。
図1にCYP2D6遺伝子数に関わる変異アレルを説明する遺伝子構造の模式図を示した。図1においてCYP2D7及びCYP2D8は上記したように、CYP2D6と非常に高い相同性を示す偽遺伝子である。CYP2D6遺伝子数に関わる遺伝子構造は次の5種類に大別できる。遺伝子数とは、ここでは、酵素活性を有するCYP2D6遺伝子の数を意味するように意図される。なお、Normal型に関しては全て遺伝子数1として計数しており、2D6遺伝子内の変異により酵素活性を失うアレルも含むものである。例えば、2D6*3、*4、*6、*7、*8、*11、*12、*14、*15、*18、*21のように、Normal型でも2D6遺伝子内の変異によって酵素活性を有さない場合がある。これらも本発明では遺伝子数1に計数する。なお、2D6遺伝子内の変異は、既存の方法、例えば、Taq-man法、Invader法、SSCP法、PCR-RFLP法、アレル特異的プライマー(allele specific primer)PCR法、アレル特異的オリゴヌクレオチドハイブリダイゼーション法(allele specific oligonucleotide hybridization analysis)などで別途調べる必要がある。
1.Normalタイプ。CYP2D6遺伝子数1。CYP2D6遺伝子の欠損または重複は見られない。制限酵素XbaIでサザンブロット解析(XbaI-RFLP(restriction fragment length polymorphism)解析)を行うと、29kbpのバンドが得られる。
2.欠失タイプ。CYP2D6遺伝子数0。CYP2D6*5と表記される。XbaI-RFLP解析で、13kbpまたは11.5kbpのバンドが得られる。東洋人に多い。
3.重複タイプ。CYP2D6遺伝子数2以上。CYP2D6*2×Nと表記される。XbaI-RFLP解析をした場合、N=2で42kbp、N=3で54kbp・・N=13で175kbpのバンドが得られる。
4.CYP2D6*36-CYP2D6*10の重複タイプ。CYP2D6*36は酵素活性を有さないため、遺伝子数1。XbaI-RFLP解析で、44kbpのバンドが得られる。東洋人に多い。
5.CYP2D7重複タイプ。遺伝子数1。CYP2D7-CYP2D7-CYP2D6と表記される。XbaI-RFLP解析で44kbpのバンドが得られる(Heim et.al.1992)。
CYP2D6*10は、東洋人において高頻度で出現するアレルである。日本人では約38%(Yuko Nishida et. al. 2000)、中国人では約50%(Johansson et. al. 1994) と報告されている。このCYP2D6*10を保持するアレルは、80%以上がCYP2D6*36を保持している(Soyama et. al. 2006)。即ち上記4のタイプである。
このCYP2D6*36は、CYP2D6遺伝子のExon9領域の一部がCYP2D7遺伝子配列に置換された変異アレルである。このCYP2D6*36は酵素活性を有さない。図2に、CYP2D6遺伝子及びCYP2D7遺伝子のExon9領域の塩基配列の一部を示した。CYP2D6*36は、図2の矢印で示された領域(CYP2D6*36 2D7置換領域)の13塩基が、CYP2D7遺伝子の配列と同じ塩基で置換されている(Johansson et.al. 1994)。
CYP2D6*5、*10、*36が特に東洋人において高頻度で出現するために、これらの1〜5の変異アレルを精確に測定し、区別することが重要である。さらに、酵素活性を有する遺伝子数を精確に測定するためには、CYP2D6*36を計数しないことが要求される。
ところで、日本人で高頻度に出現する他のアレルは、CYP2D6*1、*2、*5、*10、*14、*36である。図3に、CYP2D6遺伝子中に存在する一塩基多型を示した。図3に示すように、C100T、G1758A、C2850T、G4180Cを調べることにより、CYP2D6*1、*2、*10、*14については検出することができる。しかし、CYP2D6*5、*36は、一塩基多型を調べても検出できないか、又は区別することができない。(図3における*36の「C(2D7)」は2D7の4180の塩基と同じであることを示している。)
CYP2D6遺伝子の欠失および重複を検出する方法として、CYP2D6遺伝子およびCYP2D8遺伝子を共通のプライマーを用いて増幅し、その増幅産物量を比較するという方法が開示されていることは、背景技術で記載した通りである。しかしながら、この方法では、プライマーをExon6領域に設計しているため、酵素活性のないCYP2D6*36をもCYP2D6遺伝子数として計数されてしまう。
そこで、本発明者らは、CYP2D6遺伝子及びCYP2D8遺伝子に共通で且つCYP2D7遺伝子は異なる配列であって、且つ、CYP2D6遺伝子のExon9領域の86位、90位、及び93位の塩基の一部または全部を含むプライマーを用いることにより、CYP2D6*36を増幅することなくCYP2D6遺伝子およびCYP2D8遺伝子のみを特異的に増幅することに成功した。
なお、本明細書では、CYP2D6遺伝子の塩基の位置を翻訳開始点からの番号で表記している。上記のC100T、C2850T、G4180Cを転写開始点からの番号で表記すると各々C188T、C2938T、G4268Cとなることに留意されたい。
図4に、CYP2D6、CYP2D7及びCYP2D8の遺伝子のExon9領域周辺の塩基配列を示した。CYP2D6はジーンバンク受付番号第M33388の配列である。CYP2D7は同第X58467の配列である。CYP2D8は同第M333887の配列に基づく。なお、ジーンバンク受付番号第M333887に登録されたCYP2D8配列では、2列目の印をつけた箇所がCCであったが、Coriell Cell Repositoriesから購入した日本人14検体をシークエンス解析したところ、全てGであった。
CYP2D6*36の2D7置換領域内でCYP2D6およびCYP2D8遺伝子に共通で且つCYP2D7遺伝子が異なる塩基は、CYP2D6遺伝子のExon9開始塩基から86位、90位、及び93位の塩基である(CYP2D6 翻訳開始点からは4124位、4128位、及び4131位の塩基)である。よってこれら3つの塩基の一部または全部を含むプライマーを用いれば、CYP2D6遺伝子とCYP2D8遺伝子のみが特異的に増幅する。即ち、CYP2D7遺伝子はもとよりCYP2D6*36の増幅も回避することができる。
なお、もう一方のプライマーについては、特に限定されないが、CYP2D6遺伝子とCYP2D8遺伝子に共通の配列と相補的な配列であることが好ましい。CYP2D6遺伝子のExon9領域の180位の塩基より下流は、CYP2D6とCYP2D8遺伝子の配列相同性が低くなる。このため、該プライマーは、180位の塩基より上流に設計されることが好ましい。CYP2D6遺伝子とCYP2D8遺伝子で異なる配列を用いる場合は、mixの塩基を使うか、あるいはdeoxyinosine(dI)などのユニバーサルな塩基を使用してもよい。このプライマーは、CYP2D7遺伝子にも相補的であってもよい。一方のプライマーが上記3つの塩基の一部または全部を含めば、他方のプライマーがCYP2D6遺伝子、CYP2D8遺伝子、CYP2D7遺伝子全てに共通であっても、CYP2D6遺伝子およびCYP2D8遺伝子のみを特異的に増幅することができる。
以下に、本発明の検出方法の手順を説明する。本明細書においては、検出に供される核酸を標的核酸と称する。また、増幅されるCYP2D6遺伝子内の領域をCYP2D6標的核酸領域と称し、その増幅産物をCYP2D6増幅産物と称する。また、増幅されるCYP2D8遺伝子内の領域をCYP2D8標的核酸領域と称し、その増幅産物をCYP2D8増幅産物と称する。
本発明ではまず、上記のプライマー対を用いて検体から得た核酸を増幅する。この増幅工程によって、CYP2D6標的核酸領域及びCYP2D8標的核酸領域が増幅され、CYP2D6増幅産物及びCYP2D8増幅産物が得られる。増幅は任意の既知の方法で行うことができる。例えば、PCR (polymerase chain reaction)法、NASBA (Nucleic Acid Sequence-Based Amplification)法、SDA(Strand Displacement Amplification)法、RCA(Rolling Circle Amplification)、LCR(Ligase chain reaction)法、ICAN (Isothermal and Chimeric primer-initiated Amplification of Nucleic acids)法、LAMP(Loop-mediated isothermal amplification)法などを用いることができる。
次いで、CYP2D6増幅産物と、CYP2D8増幅産物の量を測定する。測定は、任意の既知の方法によって行うことができる。例えば、Taq-man法、Pyrosequence法、Invader法、DNAチップを用いた測定法が用いられる。
増幅産物の量の測定では、CYP2D6増幅産物及びCYP2D8増幅産物のそれぞれに特異的な検出配列を検出することが好ましい。本明細書においては、各増幅産物を検出するために使用する配列を、それぞれCYP2D6検出配列、CYP2D8検出配列と称する。
図4に、検出配列に用いられる領域の一実施形態を示した。検出配列は、図4に示す領域の一部または全部の配列とすることができるが、これに限定されない。例えば、CYP2D6検出配列は、Exon9開始塩基から117位の塩基から134位の塩基(CYP2D6 翻訳開始点から4155塩基目〜4172塩基目)までの配列が好適に用いられる。また例えば、CYP2D8検出配列は、Exon9開始塩基から117位の塩基から134位の塩基までの配列が好適に用いられる。
なお、検出配列が、Exon9開始塩基から117位の塩基から134位の塩基までの配列の一部又は全部である場合、一方のプライマーをリバースプライマー(Reverse primer)とし、Exon9開始塩基から135位以降に設計する必要がある。このリバースプライマーは、135位から180位のまでの領域内に設計されることが好ましい。
Taq-man法では、各検出配列と相補的なプローブ、即ち、CYP2D6検出用プローブ及びCYP2D8検出用プローブを用いて、各増幅産物の量を測定する。Pyrosequence法では、各検出配列の手前に結合する共通のシークエンス用プライマーを用いる。CYP2D6及びCYP2D8の各々に特徴的な塩基を添加して反応量を測定することにより、それぞれの増幅産物の量を測定することができる。
或いは、各検出配列と相補的な配列を含むプローブに、増幅産物をハイブリダイゼーションさせることにより検出することもできる。このプローブは、好ましくは基体に固定化して用いられる。例えば、DNAチップ、DNAマイクロアレイなどが、プローブ固定化基体として好適に用いられる。
増幅産物の量の測定に続いて、CYP2D6遺伝子について得られた結果と、CYP2D8遺伝子について得られた結果を比較する。上述したように、CYP2D8遺伝子は常に遺伝子数が2である。よって、CYP2D8遺伝子についての結果と比較することにより、CYP2D6の遺伝子数を決定することができる。
以上説明したように、本発明で定義されるプライマーを用いることによって、CYP2D6*36を計数することなく、CYP2D6の正確な遺伝子数を測定することができる。これによって、CYP2D6遺伝子の欠損及び重複変異を極めて簡便且つ短時間で検出することができる。
なお、この後CYP2D6遺伝子内の変異を、既存の方法、例えば、Taq-man法、Invader法、SSCP法、PCR-RFLP法、アレル特異的プライマー(allele specific primer)PCR法、アレル特異的オリゴヌクレオチドハイブリダイゼーション法(allele specific oligonucleotide hybridization analysis)などで別途調べることにより、より詳細な遺伝子型解析を行うことができる。
[実施態様]
以下に、核酸プローブ固定化基体を用いた増幅産物の測定について説明する。核酸プローブは上述のように、検出配列と相補的な配列を含む。核酸プローブには、DNA、RNA、PNA、LNA、メチルホスホネート骨格の核酸、その他の人工核酸鎖を用いてよいが、これらに限定されない。基体に固定するために、核酸プローブの末端を、アミノ基、カルボキシル基、ヒドロシル基、チオール基又はスルホン基のような反応性官能基で修飾してもよい。官能基とヌクレオチドの間にスペーサーを導入してもよい。例えばアルカン骨格又はエチレングリコール骨格などのスペーサーを用いることができる。
<核酸プローブ固定化基体>
核酸プローブ固定化基体の一実施態様の模式図を図5に示した。核酸プローブは、基体1上の固定化領域2に固定化される。基体1は例えばシリコン基板などから製造することができるが、これに限定されない。核酸プローブの固定化は、公知の手段によって行えばよい。1つの基体1に固定化される核酸プローブは1種でも複数種類であってもよく、その配置や数は当業者が必要に応じて適宜設計変更することが可能である。後述するように、核酸プローブを蛍光検出する場合には、本実施態様のような核酸プローブ固定化基体を用いることができる。
核酸プローブ固定化基体の他の実施態様の模式図を図6に示した。本実施態様においては、基体11に電極12が備えられる。核酸プローブは電極12に固定化される。電極12は、電気的情報を取り出すためのパット13に接続される。基体11は例えばシリコン基板などから製造することができるが、これに限定されない。電極の製造及び核酸プローブの固定化は、公知の手段によって行えばよい。電極は、特に限定されるものではないが、金、金の合金、銀、プラチナ、水銀、ニッケル、パラジウム、シリコン、ゲルマニウム、ガリウム及びタングステン等の金属単体及びそれらの合金、あるいはグラファイト、グラシーカーボンのような炭素、及びこれらの酸化物又は化合物で製造することができる。
図6の固定化基体は10個の電極を備えるが、これに限定されず、1つの基体に配置される電極の数は任意に変更できる。また電極の配置パターンも図に示したものに限定されず、当業者が必要に応じて適宜設計変更することが可能である。基体11には、必要に応じて、参照電極および対極を設けても良い。後述するように、プローブを電気化学的に検出する場合には、本実施態様のようなプローブ固定化基体を用いることができる。
<核酸プローブと増幅産物とのハイブリダイゼーション>
核酸プローブと増幅産物とのハイブリダイゼーションは適切な条件下で行う。適切な条件は、増幅産物の種類や構造、検出配列に含まれる塩基の種類、核酸プローブの種類によって異なる。例えば、イオン強度0.01〜5の範囲で、pH5〜10の範囲の緩衝液中で行う。反応溶液中には、ハイブリダーゼション促進剤である硫酸デキストラン、並びにサケ精子DNA、牛胸腺DNAやEDTAおよび界面活性剤などを添加しても良い。反応温度は、例えば10℃〜90℃の範囲で行い、攪拌や振盪などで反応効率を高めても良い。反応後の洗浄には、例えばイオン強度0.01〜5の範囲で、pH5〜10の範囲の緩衝液を用いればよい。
<検出>
前記基体に固定化された核酸プローブと増幅産物とがハイブリダイズすると2本鎖核酸が生じる。この2本鎖核酸は、電流又は蛍光により検出することができる。
(a)電流検出方式
電気化学的に2本鎖核酸を検出する方法を説明する。この方法では、2本鎖核酸を特異的に認識する2本鎖認識体を用いる。2本鎖認識体の例には、例えば、ヘキスト33258、アクリジンオレンジ、キナクリン、ドウノマイシン、メタロインターカレーター、ビスアクリジン等のビスインターカレーター、トリスインターカレーター、ポリインターカレーターなどが含まれるが、これらに限定されない。更に、これらの物質を電気化学的に活性な金属錯体、例えばフェロセン、ビオロゲンなどで修飾することも可能である。
2本鎖認識体の濃度はその種類によって異なるが、一般的には1ng/mL〜1mg/mLの範囲で使用する。この際には、イオン強度0.001〜5の範囲でpH5〜10の範囲の緩衝液を用いればよい。
ハイブリダイゼーション反応中又は反応後、反応溶液中に2本鎖認識体を添加する。ハイブリダイズによって2本鎖核酸が生じている場合は、2本鎖認識体がこれに結合する。そこで、例えば2本鎖認識体が電気化学的に反応する電位以上の電位を印加して、2本鎖認識体に由来する反応電流値を測定することができる。この際、電位は定速で印加するか、あるいは、パルスで印加するかあるいは定電位を印加してもよい。測定の際に、例えばポテンショスタット、デジタルマルチメーター、およびファンクションジェネレーターなどの装置を用いて電流、電圧を制御してもよい。例えば特開平10-146183号公報に記載された公知の電気化学的検出手段が好適に用いられる。
(b)蛍光検出法
蛍光によって2本鎖核酸を検出する方法を説明する。予め、プライマーを蛍光学的に活性な物質で標識しておく。又は、蛍光学的に活性な物質で標識した2次プローブを用いて検出する。或いは、複数の標識を使用してもよい。蛍光学的に活性な物質は、これらに限定されないが、FITC、Cy3、Cy5、もしくはローダミンなどの蛍光色素を含む。蛍光物質は、例えば蛍光検出器を用いて検出される。標識の種類に応じた適宜の検出装置を用い、標識された検出配列又は2次プローブを検出する。
<LAMP法による測定>
本発明の一つの態様において、LAMP法が用いられる。LAMP法とは、核酸を等温条件下60〜65℃で増幅する技術である。LAMP法はPCR法と比較して、短時間で多量の増幅産物が得られるという利点を有する。
LAMP法では、標的核酸の6つの領域を認識する4種類のプライマー、鎖置換型DNA合成酵素、及び基質を用いる。LAMP法による増幅産物中にはループ構造が形成される。また、同一鎖上にさまざまなサイズの繰り返し構造が形成される。この繰り返し構造の配列は互いに相補的である。
以下、LAMP法の概要を説明する。LAMP法では、標的核酸に対してその5’末端側から順にF3領域、F2領域、F1領域を設定し、3’末端側から順にB3c領域、B2c領域、及びB1c領域を設定する。そして、図7に示すような4種のプライマーを用いて標的核酸を増幅する。なお、F1c、F2c、F3c、B1、B2、及びB3領域はそれぞれ、F1、F2、F3、B1c、B2c、及びB3c領域の相補鎖における領域を示している。
LAMP法において核酸を増幅するために使用される4種のプライマーとは、(1)3’末端側に前記F2領域と同じ配列を有し、且つ5’末端側に前記F1領域と相補的な配列を有するFIPプライマー;(2)前記F3領域と同じ配列から成るF3プライマー;(3)3’末端側に前記B2c領域と相補的な配列を有し、且つ5’末端側に前記B1c領域と同じ配列を有するBIPプライマー;及び、(4)前記B3c領域と相補的な配列から成るB3プライマーである。一般に、FIPプライマー及びBIPプライマーはインナープライマーと呼ばれ、F3プライマー及びB3プライマーはアウタープライマーと呼ばれる。
上記4種のプライマーを用いてLAMP増幅を行うと、図8に示すようなダンベル構造を有する中間産物が生成される。一本鎖ループ内のF2c及びB2c領域にFIP及びBIPプライマーが結合し、該プライマーの3’末端及び中間産物自体の3’末端から伸長反応が進行する。詳細には、特許第3313358(特許文献1)を参照されたい。
LAMP法ではさらに、ループプライマーと呼ばれるさらなるプライマーを任意に用いることによって、増幅時間を短縮させることができる。この場合、図9に示すように、前記F2領域からF1領域にかけての部分においてLF領域を設定し、前記B2c領域からB1c領域にかけての部分においてLBc領域を設定する。これらはループプライマー領域と称する。そして、上記の4種のプライマーに加えて、LF領域と相補的な配列から成るループプライマーLFc、及び上記LBc領域と同じ配列から成るループプライマーLBcを用いる。詳細には、WO2002/0249028(特許文献2)を参照されたい。これらのループプライマーLFc及びLBcは、同時に用いてもよいが、何れか一方のみを用いてもよい。ループプライマーは、図10に示すように、FIP及びBIPプライマーがアニールするループとは別のループにアニールし、さらなる合成起点を与えることによって増幅を促進させる。
<LAMP増幅産物の検出>
LAMP増幅産物中には1本鎖領域が存在する。図7では、F2領域とF1領域の間(F2領域を含む)、及び、B2領域とB1領域の間(B2領域を含む)が1本鎖となる。この1本鎖の部分はプローブとのハイブリダイゼーションに都合よく用いることができる(特許文献3 特開2005-143492)。よって、プローブで検出される検出配列がこの1本鎖部分となるように、各プライマーを設計する。
図11に示すように、検出配列FP領域をF2領域とF1領域の間に設定し、同様に検出配列BP領域をB2領域とB1領域の間に設定する。FPc領域、BPc領域は、各々FP領域、BP領域の相補鎖であり、FP領域、BP領域、FPc領域、BPc領域のいずれか一以上がプローブと結合する検出配列として使用できる。しかしながら、F2領域とF1領域の間にはFP領域の他にLP領域があり、同じくB2領域とB1領域の間にはBP領域の他にLP領域があるため、FP領域とLF領域またはBP領域とLB領域の重複がないように検出配列およびループプライマーを設計する必要がある。
<LAMP法のための領域設定>
図12に示すように、CYP2D6 Exon9開始塩基から181位の塩基以降は、CYP2D6とCYP2D8の相同性が低くなる。よって、F1、F2、F3、B1c、B2c、B3c、計6つのLAMPプライマー設計領域は、180位の塩基より上流に設計されるのが好ましい。さらに、CYP2D6 Exon9開始塩基から86位、90位、及び93位の塩基の一以上がプライマーに含まれるように設計する。さらに、CYP2D6及びCYP2D8の検出配列を、それぞれのExon9開始塩基から117位から134位までの領域の一部または全部を含むように設計する。このような制約があるため、CYP2D6 Exon9開始塩基から86位、90位、及び93位の塩基の一以上を含む領域がB1c領域とされ、また、検出配列はB1cとB2cの間に位置するように設計される。さらに、検出配列をB1cとB2cの間に設計しているため、Loopプライマーは、F2領域からF1領域の間に設計するのが好ましい。
本発明の好ましい態様では、LAMP法によって遺伝子を増幅し、電流検出型のDNAチップを用いて増幅産物を測定する。この態様では、とりわけ短時間で簡便にCYP2D6遺伝子欠損または重複を検出することが可能である。
<ブロック核酸の添加による検出精度の向上>
CYP2D6の遺伝子数が1、2、3、3以上の場合、CYP2D8とCYP2D6の増幅量比は各々2:1、2:2、2:3、2:3以上となる。検出のためのプローブ数と比較して、LAMP産物中の検出配列が多すぎると、プローブのほとんどがLAMP産物と結合してしまう。このため、プローブから得られる信号が飽和状態となり、CYP2D8について得られる信号と、CYP2D6について得られる信号に差異が生じないことがある。
そこで、本発明の一実施態様において、CYP2D6検出配列およびCYP2D8検出配列の一部または全部に相補的な配列を含む核酸をハイブリ溶液中に添加することが望ましい。この核酸をブロック核酸と称する。反応溶液中に添加されたブロック核酸は、LAMP産物中の検出配列に結合する。このため、2本鎖になった検出配列はプローブとは殆どハイブリダイゼーションしない。よって、ブロック核酸を添加することで、プローブと結合する検出配列数を調整することができる。
図13にブロック核酸の概念図を示した。CYP2D6の遺伝子数2(Normalホモ型)の検体のCYP2D8とCYP2D6の増幅量比は各々2:2である。CYP2D6の遺伝子数1(*5ヘテロ型)の検体は2:1である。図13(a)に示したように、LAMP産物をそのままプローブとハイブリダイゼーションさせた場合、プローブ数と比較してLAMP産物中の検出配列数が多すぎると、プローブのほとんどに増幅産物が結合する。このため、*5ヘテロ型の信号パターンとNormalホモ型の信号パターンに差異が生じない。よって、増幅産物量比が2:2である場合と、2:1である場合を明確に区別することができない。
一方、図13(b)は、CYP2D6の検出配列数とほぼ同数のCYP2D6ブロック核酸を添加し、また、CYP2D8の検出配列数とほぼ同数のCYP2D8ブロック核酸を添加した場合を示す。この場合、2:2と2:1であった増幅産物量の比が、それぞれ1:1及び1:0となる。よって、*5ヘテロ型において、CYP2D6の信号はほとんど生じず、Normalホモ型の信号パターンとは顕著な差が認められる。増幅産物量比が2:2である場合と、2:1である場合とを明確に区別することができる。
なお、CYP2D6用のブロック核酸及びCYP2D8用のブロック核酸の添加量は、適宜変更することができる。双方のブロック核酸を等量添加する必要はなく、別々の濃度で添加してもよい。ブロック核酸は、これらに限定されないが、DNA、RNA、PNA、LNA、メチルホスホネート骨格の核酸、その他の人工核酸鎖であってもよい。
<検体試料>
本発明が対象とする検体は特に限定される物ではなく、例えば、ヒトから採取した血液、血清、白血球、毛根、口腔粘膜などを用いることができる。これら検体試料から核酸成分の抽出を行い、検出試験に供される標的核酸を得る。CYP2D6遺伝子、CYP2D8遺伝子などを含む標的核酸を含有する溶液を試料溶液と称する。抽出方法は特に限定されないが、例えば、市販の核酸抽出方法QIAamp(QIAGEN社製)、スマイテスト(住友金属社製)等を利用することも可能である。
本発明の他の側面から、本発明の検出方法に用いるための上記プライマー対を具備するキットが提供される。また、LAMP法のためのプライマーを具備するキットが提供される。該キットは、任意に、鎖置換型DNA合成酵素、合成基質、及び緩衝溶液などを具備することができる。該キットには、検出配列と相補的なプローブがさらに具備されてもよい。
また、本発明の検出方法に用いるための、検出配列と相補的なプローブが固定化されたプローブ固定化基体が提供される。該プローブ固定化基体は、好ましくはDNAチップ又はDNAマイクロアレイとして提供される。
比較例:日本人ゲノム19検体の型解析
従来の方法により、日本人のゲノム19検体のCYP2D6遺伝子型を決定した。サザンブロット解析、PCR-RFLP解析、Nested PCR解析を行った。
(A)サザンブロット解析
DNA(3μg)をXbaIで処理し、0.5%のアガロースゲルで電気泳動した。その後、ナイロン膜(ベーリンガー社製)に転写した。ハイブリダイゼーションには、DIG標識されたCYP2D6 cDNAプローブを用い、DIGシステムのスタンダードプロトコールに従い検出を行った(ベーリンガー社製)。
その結果を図14に示した(XbaI-RFLP解析)。13kbp、29kbp、42kbp、44kbpのバンドサイズが確認された。このことから、2D6*5、Normal型、2D6*2×2、2D6*36-*10の遺伝子型が存在すると決定された。しかしながら、42kbp、44kpのバンドは近傍にあり明確に区別できない。そこで、さらにEcoRI-RFLP解析を行った。DNA(3μg)をEcoRIで処理し、0.8%のアガロースゲルで電気泳動した。その結果を図15に示した。12.1kbp、13.7kbpのバンドが確認された。これにより、2D6*2×2、2D6*36-*10が明確に区別された。
(B) PCR-RFLP解析
日本人で高頻度に出現する*1、*2、*10、*14を検出するために、一塩基多型C100T、C2850T、G4180CについてPCR-RFLP解析を行った。各一塩基多型のために用いたプライマーを以下に示す:
C100T:
2D6*2A以外検出用
Fプライマー:5’- ACCAGGCCCCTCCACCGG -3’
Rプライマー:5’- TCTGGTAGGGGAGCCTCAGC -3’
2D6*2A検出用
Fプライマー:5’- ACCAGGCCCCTCCACCGG -3’
Rプライマー:5’- GTGGTGGGGCATCCTCAGG -3’
(Johansson et.al. 1994 primer 9, primer10, primer10B)
C2850T:
Fプライマー:5’-GCAGCTTCAATGATGAGAACCTG-3’
Rプライマー:5’-GGGTGTCCCAGCAAAGTTCAT-3’
G4180C:
Fプライマー:5’-CCATGGTGTCTTTGCTTTCC-3’
Rプライマー5’-AGAGTTGGGTCAGTGGGGGACATG-3’
pyrobest DNA ポリメラーゼ(TAKARA Bio)および添付のバッファーを用い、表1に記載の条件で増幅した。ゲノムは50μl反応液中30ng添加した。
Figure 2009022191
得られたC100T(2D6*2A以外検出用)、C2850T、G4180C PCR産物を、各々HphI、HpyCH4V、BstEIIで切断した。各々の制限酵素で切断した場合に得られる各型のバンドサイズを表2に示した。2D6*2Aの有無は、2D6*2A検出用プライマーで増幅した結果、570bpのバンドが出現するか否かで判定した。
Figure 2009022191
結果を図16に示す。マーカーは100bp ladder(SIGMA Genosys)を用いた。各一塩基多型について、それぞれ明確に検出された。
(c)Nested PCR解析
XbaI-RFLP解析で44kbpのバンドが得られた場合、日本人では、ほとんどの場合、2D6*36-*10である(Soyama et.al. 2006)。しかしながら、白人ではCYP2D7AP-CYP2D7BP-CYP2D6のようなCYP2D7の重複型である場合が報告されている。
そこで、2D6*36-*10のアレルを確認するため、Soyama et.al. 2006で開示された方法に従ってNested PCRを行った。1stプライマーとして2D6-7Sおよび2D62ASを用いた。2ndプライマーとして2D6Ex7F6sおよびcyp32を用いた。反応条件は論文に記載された条件と同様の条件を用いた。
その結果を図17に示す。マーカーはλ-EcoT14Idigest(TAKARA Bio)を用いた。2D6*36-*10に特徴的な6.4kbpのバンドが確認された。これによって、2D6*36-*10の存在がより明確に確認された。
以上の比較実験によって決定された日本人19検体の遺伝子型を表3に示した。
Figure 2009022191
サザンブロット解析によって遺伝子欠損および重複を判定することは可能である。しかしながらサザンブロット解析は、操作が非常に煩雑であり、解析に約3日もかかる。よって、従来方法で遺伝子欠損または重複を判定することは極めて困難である。
実施例:日本人ゲノム19検体の型解析
本発明の方法に従って、LAMP法を用いて日本人のゲノム19検体のCYP2D6遺伝子欠損および重複を決定した。
<LAMP法による増幅>
LAMP法に用いた5種のプライマーの位置を図18に示した。各プライマーの配列を以下に記載する:
F3プライマー:5’-AGCCAGGCTCACTGACG-3’、
B3プライマー:5’-CTAGCGGGGCACAGC-3’、
FIPプライマー:5’-GGTGAAGAAGAGGAAGAGC(F1c)-ACAGGCCGCCGTG(F2)-3’、
BIPプライマー:5’-TCTCGGTGCCCAC(B1c)-AAAGCTCATAGGGGGATGG(B2)-3’、
FLcプライマー:5’- ATGCGGGCCAGGGG-3’。
25μlの反応液に60ngのゲノムを添加し、63℃で1時間反応させた。表4にLAMP反応液の組成を示した。
Figure 2009022191
反応溶液を3%アガロース電気泳動に供し、増幅産物を確認した。ネガティブコントロールとして、ゲノムの代わりに滅菌超純水を添加し、同様に電気泳動に供した。
<検出配列>
CYP2D6およびCYP2D8の検出配列を以下に示す。CYP2D6検出配列はExon9開始塩基から117から134塩基目までの領域、CYP2D8検出配列は同じくExon9開始塩基から117から134塩基目までの領域を含むように設計した。
CYP2D6検出配列:ACCAGGAAAGCAAAGACACCATGGTGGCT
CYP2D8検出配列:CCAGAAAGCCGACGACACGAGAGTGG
<プローブ固定化電極の作製>
プローブの塩基配列を以下に示す。プローブの塩基配列は検出配列の相補鎖である。
ネガティブプローブ:GACTATAAACATGCTTTCCGTGGCA
CYP2D6検出用プローブ:AGCCACCATGGTGTCTTTGCTTTCCTGGT
CYP2D8検出用プローブ:CCACTCTCGTGTCGTCGGCTTTCTGG
上記3種のプローブは、3’SH修飾した。ネガティブプローブは、CYP2D6及びCYP2D8遺伝子の配列とは全く無関係な配列を用いた。
電極には金電極を用いた。プローブの3’末端のチオールと金との強い結合性によって、プローブを金電極へ固定化した。プローブを含む溶液を金電極上にスポットし、1時間静置後、1mMメルカプトヘキサノール溶液に浸し、0.2×SSC溶液で洗浄した。スポットは、同一プローブについて、4電極ずつ割り当てた。洗浄後、超純水で洗浄、風乾し、プローブ固定化電極基板とした。
電極配置:
1−4電極 ネガティブプローブ
5−8電極 CYP2D6検出用プローブ
9−12電極 CYP2D8検出用プローブ
<増幅産物の測定>
上記のLAMP増幅産物の量を、作製したプローブ固定化電極を用いて測定した。増幅産物に終濃度2×SSCの塩のみを添加してサンプル1とした。また、終濃度2×SSCの塩および終濃度1.25×1014copy/mlのブロック核酸を添加してサンプル2とした。サンプル1及び2を、それぞれ上記で作製したプローブ固定化電極と反応させ、55℃で20分間静置した。その後、超純水で軽く洗浄した。各電極を挿入剤であるヘキスト33258溶液を50μM含むリン酸緩衝液中に10分間浸漬した後、ヘキスト33258分子の酸化電流応答を測定した。
用いたブロック核酸の塩基配列を以下に示す。ブロック核酸の塩基配列は検出配列の全部または一部の相補鎖である。
CYP2D6用ブロック核酸:CACCATGGTGTCTTTGCTTTCCTG
CYP2D8用ブロック核酸:ACTCTCGTGTCGTCGGCT
その結果を図19に示す。図19(a)はサンプル1(*1/*1検体)の結果であり、(b)はサンプル1(*1/*5検体)の結果である。ブロック核酸を添加しなかったサンプル1は、*1/*1検体の信号パターンと、*1/*5検体の信号パターンとで差異が生じなかった。よって、CYP2D6遺伝子数2とCYP2D6遺伝子数1の検体の区別ができなかった。
図19(c)はサンプル2(*1/*1検体)の結果であり、(d)はサンプル2(*1/*5検体)の結果である。ブロック核酸を添加したサンプル2は、*1/*1検体と*1/*5検体で信号パターンが顕著に異なった。この結果から、CYP2D6の遺伝子数2とCYP2D6の遺伝子数1を明確に識別できることが明らかに示された。これにより、ブロック核酸の効果が証明された。
<19検体の検出結果>
ブロック核酸を添加した条件で、日本人19検体を検出した。その結果を図20に示した。図に示すとおり、遺伝子数0、1、2、3の検体の位置が明確に分離した。また、遺伝子数が2であって*36を保有していない検体と、遺伝子数が2であって*36を2つ保有している検体とが、ほぼ同じ場所に位置した。このことから、*36が遺伝子数として計数されることなく、遺伝子数を精確に検出できることが明らかとなった。
本発明の方法は、サザンブロット法と比較してCYP2D6遺伝子欠損および重複を簡便且つ短時間で検出することが可能である。なお、この後CYP2D6遺伝子内の変異を、既存の方法、例えば、Taq-man法、Invader法、SSCP法、PCR-RFLP法、アレル特異的プライマー(allele specific primer)PCR法、アレル特異的オリゴヌクレオチドハイブリダイゼーション法(allele specific oligonucleotide hybridization analysis)などで別途調べることにより、個人の薬物代謝活性についての詳細な解析を行うことができる。
CYP2D6遺伝子構造を示す模式図。 CYP2D6*36のEcon9領域に存在するCYP2D7置換領域。 日本人で高頻度に出現するCYP2D6の遺伝子型と変異部位。 CYP2D6、CYP2D7、CYP2D8のExon9領域周辺の塩基配列。 プローブ固定化基体の一実施形態の平面模式図。 プローブ固定化基体の一実施形態の平面模式図。 LAMPプライマーの配置図。 LAMP法による中間産物及びインナープライマー(FIP、BIP)のアニール位置を示す図。 ループプライマー(LFc、LBc)の配置図。 LAMP法による中間産物及びループプライマー(LBc、LBc)のアニール位置を示す図。 検出配列(FP、FPc、BP又はBPc)の配置図。 LAMPプライマー及び検出配列の一実施形態を示す図。 ブロック核酸の効果を説明する模式図。 サザンブロット(XbaI-RFLP)解析の結果を示す図。 サザンブロット(EcoRI-RFLP)解析の結果を示す図。 PCR-RFLP解析の結果を示す図。 Nested PCR解析の結果を示す図。 実施例で用いたLAMPプライマーおよび検出配列の設計領域を示す図。 実施例の結果を示す図。 日本人19検体の検出結果の解析図。
符号の説明
1…基体、2…固定化領域、11…基体、12…電極、13…パット

Claims (12)

  1. CYP2D6遺伝子の欠損又は重複の検出方法であって、
    プライマー対を用いてCYP2D6遺伝子及びCYP2D8遺伝子を増幅する工程と、
    CYP2D6遺伝子及びCYP2D8遺伝子のそれぞれの増幅産物の量を測定する工程と、
    CYP2D6遺伝子の増幅産物について得られた測定結果と、CYP2D8遺伝子の増幅産物について得られた測定結果を比較する工程とを具備し、
    前記プライマー対の一方が、CYP2D6遺伝子及びCYP2D8遺伝子に共通で且つCYP2D7遺伝子は異なる配列であって、且つ、CYP2D6遺伝子のExon9領域の86位、90位、及び93位の塩基の一以上を含む配列と相補的な配列を含むことを特徴とする、CYP2D6遺伝子の欠損または重複の検出方法。
  2. 前記プライマー対の他方が、CYP2D6遺伝子及びCYP2D8遺伝子に共通な配列であって、CYP2D6遺伝子のExon9領域の180位の塩基より上流の配列と相補的な配列を含むことを特徴とする、請求項1に記載の検出方法。
  3. 前記増幅産物の測定が、前記CYP2D6遺伝子の増幅産物及び前記CYP2D8遺伝子の増幅産物のそれぞれに特異的な検出配列を検出することによって行われる、請求項1又は2に記載の検出方法。
  4. 前記検出配列が、CYP2D6遺伝子及びCYP2D8遺伝子のそれぞれの、Exon9領域の117位から134位の塩基の領域の一部又は全部を含むことを特徴とする、請求項3に記載の検出方法。
  5. 前記増幅産物が、前記検出配列と相補的な核酸プローブを用いて検出されることを特徴とする、請求項3又は4に記載の検出方法。
  6. 前記遺伝子が、LAMP法によって増幅されることを特徴とする、請求項1〜5の何れか一項に記載の検出方法。
  7. 前記核酸プローブが基体に固定化されることを特徴とする、請求項5又は6に記載の検出方法。
  8. 前記増幅産物を測定する工程において、ブロック核酸を添加することを特徴とする、請求項6又は7に記載の検出方法。
  9. 請求項1〜8の何れか一項に記載の検出方法に用いるための、前記プライマー対を具備するキット。
  10. 請求項1又は2に記載のプライマーを含むLAMP法のためのプライマーを具備する、請求項6に記載の検出方法に用いるためのキット。
  11. 前記検出配列と相補的な核酸プローブをさらに具備する、請求項9又は10に記載のキット。
  12. 請求項1〜8の何れか一項に記載の検出方法に用いるための、請求項5に記載の核酸プローブを固定化したプローブ固定化基体。
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