JP2009022011A - 通信システム - Google Patents
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Abstract
【課題】家庭設備の制御通信を特別な工事なしで実現する。
【解決手段】家屋等の建造物に配線されている電力供給線にインタフェースを介して接続される家屋側端末と、設置場所を特に制限されない自由側端末と、前記電力供給線を介して前記家屋側端末と通信可能であり、前記自由側端末と該自由側端末から指定されるか該自由側端末に応じて特定される前記家屋側端末との通信を仲介するセンタ装置とを含むことを特徴とする通信システム。電気機器128のリモコンユニット130は、屋内配線124から配電線路104aに接続されるので、家庭内LANのような設備は不要であり、新築、既設を問わず簡単に設置できる。
【選択図】図3
【解決手段】家屋等の建造物に配線されている電力供給線にインタフェースを介して接続される家屋側端末と、設置場所を特に制限されない自由側端末と、前記電力供給線を介して前記家屋側端末と通信可能であり、前記自由側端末と該自由側端末から指定されるか該自由側端末に応じて特定される前記家屋側端末との通信を仲介するセンタ装置とを含むことを特徴とする通信システム。電気機器128のリモコンユニット130は、屋内配線124から配電線路104aに接続されるので、家庭内LANのような設備は不要であり、新築、既設を問わず簡単に設置できる。
【選択図】図3
Description
本発明は、通信システムの技術分野に属する。
家電品等の家庭設備の制御を司るホームコンピュータを電話線に接続しておき、外出先から電話線を介してホームコンピュータに指示することによって、家庭設備の動作を例えば外出先から制御する技術がある。この際にインターネットを経由してホームコンピュータに指示することもできる。
ところが、電話線を介してホームコンピュータに指示する従来の技術では、ホームコンピュータと各家庭設備(これらの制御回路)とを相互に接続する構内情報通信網(LAN)が必要とされており、その工事費の問題や既設の住宅等では大規模な工事が必要になるといった問題があった。
上記課題を解決するための請求項1記載の請求項1記載の通信システムは、家屋等の建造物に配線されている電力供給線にインタフェースを介して接続される家屋側端末と、設置場所を特に制限されない自由側端末と、前記電力供給線を介して前記家屋側端末と通信可能であり、前記自由側端末と該自由側端末から指定されるか該自由側端末に応じて特定される前記家屋側端末との通信を仲介するセンタ装置とを含むことを特徴とする。
この通信システムの家屋側端末は、家屋等の建造物に配線されている電力供給線にインタフェースを介して接続される。インタフェースは、電力供給線への通信波(高周波)の送出と電力供給線からの通信波の取出しを行う。電力供給線とセンタ装置とは、例えば配電網、光ケーブル、インターネット等の通信網を介して接続される。
また、自由側端末も、例えば配電網、光ケーブル、インターネット等の通信網を介してセンタ装置と接続される。したがって、自由側端末が設置場所を特に制限されないといっても、配電網、光ケーブル、インターネット等の通信網に接続可能な限りという条件は付けられる。しかし、自由側端末への通信信号の出入り(配電網等へのアクセス)を無線で行うことも可能であるから、事実上設置場所の制限はなくなる。
自由側端末と家屋側端末とはセンタ装置を介して接続され、センタ装置は、自由側端末とその自由側端末から指定されるか自由側端末に応じて特定される家屋側端末との通信を仲介する。ここで、仲介するとは、通信の中継あるいは転送だけを意味するのでなく、例えば一方から受けたデータを加工してから他方に送り出したり、一方から受けたデータ(コマンド等)によって特定される他のデータを他方に送り出すような場合も含んでいる。
家屋側端末に家電品等の電気設備の制御機能(例えば電源をオン、オフする機能、空調温度、稼働時間、稼働レベル等を設定あるいは制御する機能等)を持たせれば、外出先等で自由側端末を操作することで家電品等の動作を外出先等から制御することができる。家屋側端末は電力供給線に接続されるから、家庭内LANのような設備は不要であり、新築、既設を問わず簡単に設置できる。また、家電品等にインタフェース及び家屋側端末としての機能を組み込んでおいてもよい。そうすれば、家電品等の電源プラグを電力供給線に接続するだけで済み特別な設置作業も必要なくなる。
あるいは、家屋側端末に出入口の施錠や解錠、火災等の災害検知、侵入者の検知等の機能を持たせることも可能であり、外出先などから自宅やオフィスを施錠したり安全を確認することもできる。また、自由側端末及び家屋側端末に音声通信機能を持たせれば、外出先などから自宅やオフィスの人と通話できる。さらに画像通信機能を持たせてもよい。
請求項2記載の通信システムは、請求項1記載の通信システムにおいて、前記自由側端末はインタフェースを介して前記電力供給線に接続され、該自由側端末と前記センタ装置との通信は該自由側端末が接続されている電力供給線を介して行われることを特徴とする。
自由側端末はインタフェースを介して電力供給線に接続され、その電力供給線を介して自由側端末とセンタ装置との通信が行われるから、電力供給線さえあればこれに自由側端末を接続して使用できる。よって、自由側端末を電話線に接続する場合と比べれば、自由側端末を使用できる場所はきわめて広範囲である。
請求項3記載の通信システムは、請求項1または2記載の通信システムにおいて、前記家屋側端末は、前記センタ装置を介して取得した前記自由側端末からの指示に従って電気設備を制御することを特徴とする。これにより上述のとおり、外出先等で自由側端末を操作することで電気設備(例えば家電品等)の動作を外出先等から制御することができる。
請求項4記載の通信システムは、請求項1ないし3のいずれか記載の通信システムにおいて、前記家屋側端末は、火災、ガス漏れまたは侵入のいずれかを検出する異常検出手段の検出結果を前記センタ装置に送出することを特徴とする。家屋側端末が送出した検出結果をセンタ装置から自由側端末に送信すれば、外出先などから自宅やオフィスの安全を確認したり、火災などの異常を知ることができる。また、火災などの異常発生時には、センタ装置から消防署、警察、警備会社などに通報する構成とすれば、こうした異常に対する適切且つ迅速な対処が可能になる。その際に、異常発生を通報する自由側端末(複数)に優先順位を付けたり、自由側端末と消防署、警察、警備会社などを含む通報先に優先順位を付けることも可能である。
請求項5記載の通信システムは、請求項1ないし4のいずれか記載の通信システムにおいて、前記センタ装置は、前記家屋側端末と該家屋側端末から指定されるか該家屋側端末に応じて特定される自由側端末との通信の仲介または前記自由側端末と該自由側端末から指定されるか該自由側端末に応じて特定される他の自由側端末との通信の仲介をすることを特徴とする。
このように構成することで、家屋側端末(例えば自宅やオフィスに居る人)と自由側端末(例えば外出している人)との通信や自由側端末(外出している人)同士の通信が可能になり、家屋側端末及び自由側端末を例えばインタフォンとして利用できる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例(実施例)を説明する。まず、図1を参照して本実施例の通信システムの概略構成を説明する。図1に示すように、本通信システム100の網102は、配電網104及び通信網106にて形成され、通信網106には、例えば図2に示される光ケーブル(幹線系)107やインターネット109等が含まれている。
配電網104には、建造物に該当する家110や会社112が引込線114にて結ばれており、家110や会社112には引込線114に結ばれた屋内配線124(電力供給線に該当、図1には示さない)が配線されている。配電網104、引込線114及び屋内配線124には、本来の用途である電力供給のための50Hzまたは60Hzの低周波が流され、また本発明の通信に使用する通信波としての高周波が流される。すなわち、低周波と高周波の混合波が流される。
配電網104とインターネット109は配電網ユニット116を介して接続されており、センタ装置に該当する家庭設備制御センタ108は、通信網106に接続されている。家庭設備制御センタ108は、コンピュータを中心に構成された通信装置であり、後述する各種の通信や制御を実行できる。
自由側端末の一例であるパーソナルコンピュータ118は、例えば図5(a)に示されるようにLANケーブル120aやLANサーバ120b等が含まれるLAN120等を介して通信網106(インターネット109)にアクセスする。また、パーソナルコンピュータ118のディスプレイ119には、家110(あるいは会社112)内の電気設備の状態等が表示されるが、その詳細については後述する。
家庭設備制御センタ108と家110(あるいは会社112)との接続経路は図2に示すとおりである。各家110(会社112)は、引込線114にて配電網104の一部である配電線路104aに接続され、配電線路104aは配電網ユニット116を介して光ケーブル(配線系)107aのトランシーバ122に接続されている。
配電網ユニット116は、配電線路104aから通信波(高周波)を取出してトランシーバ122に転送し、トランシーバ122から受けた通信波を配電線路104aに送り出す。トランシーバ122は、配電網ユニット116から受けた通信波を光信号に変換して光ケーブル(配線系)107aに送出し、光ケーブル(配線系)107aから受けた光信号を通信波に変換して配電網ユニット116に送出する。
そして、光ケーブル(配線系)107aは家庭設備制御センタ108に結ばれているので、光ケーブル(配線系)107a〜トランシーバ122〜配電網ユニット116〜配電線路104a(配電網104)の経路により、家庭設備制御センタ108と家110や会社112との通信が可能である。
家110での接続経路は図3に例示するとおりである。会社112内も同様であるので、会社112内の接続経路の図示と説明は省略する。家110内には、電力供給線としての屋内配線124が配線されており、その屋内配線124には電気設備に該当するホームコンピュータ126や各種の電気機器(例えばエアコン、風呂等の給湯装置、ビデオデッキ、照明装置の配電盤等)128が接続されている。なお、これらは家110内の電気設備であるので、以下家庭設備ともいう。
ホームコンピュータ126や電気機器128等の電気設備(家庭設備)には、図4に示される構成のリモコンユニット130が備わっている。家屋側端末に該当するリモコンユニット130は、例えばコンセント132により屋内配線124に接続される電源ユニット134、インタフェースに該当する通信ユニット136、家屋側端末の中枢となる電子制御ユニット138、家庭設備を実際に稼働させるためのパワー制御ユニット140等によって構成されている。なお、この図4に示す構成は一般的なものであり、家庭設備の種類によっては、これとは若干異なることがある。
電源ユニット134は、屋内配線124からの電力を電子制御ユニット138及びパワー制御ユニット140に分配するユニットである。通信ユニット136は、屋内配線124から電源ユニット134への経路に介装されており、この経路から通信波を取出してデジタル信号に変換してから電子制御ユニット138に転送し、電子制御ユニット138から受けたデジタル信号を通信波に変換して同経路に送り出す、モデム装置である。なお、通信ユニット136と電子制御ユニット138とはコネクタ139を介して接続されている。
電子制御ユニット138は、周知のワンチップマイコンであり、通信ユニット136を介しての通信処理やパワー制御ユニット140の制御処理等を実行できる。パワー制御ユニット140は、これに接続されている被駆動対象へ電力を供給し、また電力の供給を絶つためのユニットであり、そうした電力の通断は電子制御ユニット138の制御に従っている。
次に、図6〜8を参照して、ある家110の住人(以下、オーナーという)が、外出先のパーソナルコンピュータ118を自由側端末として使用し、通信システム100を利用して自宅の家庭設備の状態を確認したり設定を変更するためにインターネット109を介して家庭設備制御センタ108にアクセスするする場合を例にして、パーソナルコンピュータ118、家庭設備制御センタ108及びリモコンユニット130の動作例を説明する。
まず、図6に示すように、オーナーは、外出先のパーソナルコンピュータ118を利用して、インターネット109に接続し、家庭設備制御センタ108にログインし(S1001)、自宅(○○家)リモートコントロールシステムメニューを起動させる(S1002)。
一方、家庭設備制御センタ108は、図7に示すように、ログイン信号を受信すると(S1101)、それに基づいて制御先を判別する(S1102)。そして、制御先(○○家)のリモートコントロール処理を開始すると(S1103)、制御先のリモコンユニット130に対して状態検出信号を出力する(S1104)。
図8に示すように、リモコンユニット130は、状態検出信号が入力されると(S1201)、その家庭設備の状態(例えば稼働中か否か等)を検出し(S1202)、検出結果を設備状態信号として家庭設備制御センタ108に送信する(S1203)。
家庭設備制御センタ108は、リモコンユニット130からの設備状態信号を受信し(S1105)、その受信を確認したなら(S1106:YES)、家庭設備状態信号をパーソナルコンピュータ118に送信する(S1107)。パーソナルコンピュータ118は、家庭設備制御センタ108からの家庭設備状態信号を受信すると(S1003)、これに基づいて家庭設備の現状を、図5(b)に例示されるように、ディスプレイ119に表示する(S1004)。
続いてパーソナルコンピュータ118は、例えばキーボードを介して変更指令が入力されたか否かを判断し(S1006)、変更指令が入力されていれば(S1006:YES)、家庭設備状態変更信号を家庭設備制御センタ108に送信する(S1007)。
家庭設備制御センタ108は、この家庭設備状態変更信号を受信し(S1108)、それを制御先のリモコンユニット130に送信する(S1109)。リモコンユニット130は、家庭設備状態変更信号を受信すると(S1204)、その指示する内容に従って家庭設備の状態を変更させる(S1205)。
以上のようにして、オーナーは家庭設備の状態を知り、家庭設備の状態を変更させることができる。パーソナルコンピュータ118は、S1006で否定判断のとき或いはS1007に続いて、制御先(○○家)のすべてのリモコンユニット130に対するS1003〜S1007の処理が行われたか否かを判断し、すべてのリモコンユニット130に対する処理が済んでいれば、その旨をディスプレイ119に表示してオーナーに処理終了の指示を促し、これに応じて処理終了の指示が入力されれば(S1008:YES)家庭設備制御センタ108との通信を終了する。
すべてのリモコンユニット130に対するS1003〜S1007の処理が済んでいなければS1003に回帰するが、すべてのリモコンユニット130に対する処理が済む前でも、処理終了の指示が入力された場合にはこれを優先して家庭設備制御センタ108との通信を終了する。
家庭設備制御センタ108も、制御先(○○家)のすべてのリモコンユニット130に対するS1104〜S1109の処理が行われるまでS1104〜S1109を繰り返すのが基本であるが、自由側端末(この例ではパーソナルコンピュータ118)から通信終了を通知された場合には(S1110:YES)、すべてのリモコンユニット130に対する処理が未了でも、自由側端末及び家庭側端末(この例ではリモコンユニット130)との通信を終了する。
したがって、オーナーは、すべての家庭設備の状態を確認し所望の家庭設備の状態変更を指示してから、パーソナルコンピュータ118に終了を入力してもよいし、例えば所望の家庭設備の状態の確認と状態変更だけで、パーソナルコンピュータ118による通信を終了してもよい。
家屋側端末に該当するリモコンユニット130に家電品等の電気設備の制御機能(例えば電源をオン、オフする機能、空調温度、稼働時間、稼働レベル等を設定あるいは制御する機能等)を持たせているので、外出先等で自由側端末に該当するパーソナルコンピュータ118を操作することで家電品等の動作を外出先等から制御することができる。
リモコンユニット130は電力供給線に該当する屋内配線124に接続されるから、家庭内LANのような設備は不要であり、新築、既設を問わず簡単に設置できる。また、家電品等にインタフェース及び家屋側端末としての機能を組み込んでおいてもよい。そうすれば、家電品等の電源プラグを電力供給線(屋内配線124)に接続するだけで済み特別な設置作業も必要なくなる。(携帯端末例)次に自由側端末として携帯端末を使用する例を説明する。
図9に示すように、本例の携帯端末200の表側には、液晶ディスプレイ202、電源スイッチ204、液晶ディスプレイ202に表示されている家庭設備(図示するホームコンピュータ、風呂、ビデオ、エアコン等)の選択等を行うためのカーソル移動ボタン206、設定の変更を入力するための変更ボタン208、設定等の確定を入力するための確定ボタン210、取消の指示を入力するための取消ボタン212、スピーカ214等が配置されている。
また、図10に示すように、裏側にはマイク216を備える引出バー218が取付けられている。この引出バー218は、ヒンジ部220を軸として約180度の範囲で回動可能であり(図9(c)参照)、通常は図9及び図10(a)に示すように折り畳み状態とされている。そして、図10(b)に示すように引出バー218を回転させると、マイク216が表側になり、スピーカ214とマイク216とで送受話器が構成される。
図9に示すように、携帯端末200の左側面にはインタフェース接続用のコネクタ222が配されて、上側面には赤外線通信用の送受光部224が設けられている。図11(a)に示すように、コネクタ222が接続されるインタフェース装置250は、コネクタ222に適合するコネクタ252、ケーブル254にてコネクタ252と接続されている本体部256とからなり、本体部256の内部には電源ユニット258及び通信ユニット260が収納され、また本体部256の外側に突出する電源プラグ262が備わっている。
電源プラグ262からの電線の内の1本は一旦通信ユニット260に引き込まれてから電源ユニット258に達しており、電源ユニット258は、電源プラグ262から供給される電流を変圧、整流して通信ユニット260及びコネクタ252側すなわち携帯端末200に供給する。
通信ユニット260は、電源プラグ262から引き込んだ電線から通信波を取出してデジタル信号に変換してからコネクタ252側すなわち携帯端末200に送出し、コネクタ252側すなわち携帯端末200から受けたデジタル信号を通信波に変換して電源プラグ262に送り出す、モデム装置である。
したがって、携帯端末200のコネクタ222にインタフェース装置250のコネクタ252を接続し、電源プラグ262を図示省略する屋内配線のコンセントに接続すれば、携帯端末200を稼働させて、屋内配線を経由して家庭設備制御センタ108と通信できる。
また、図11(b)に示す構成のインタフェース装置300を使用しての通信も可能である。このインタフェース装置300は、本体部302、ケーブル304にて本体部302と結ばれている赤外線通信ユニット306とからなっている。図示は省略するが、本体部302は、上述のインタフェース装置250と同様の電源ユニット及び通信ユニットを収納し、外側に突出する電源プラグを備えている。ただし、電源ユニットは通信ユニット及び赤外線通信ユニット306に電力を供給するだけである。なお、携帯端末200は充電式のバッテリを内蔵しており、そのバッテリを電源として稼働できる。
赤外線通信ユニット306は、通信ユニットから送られてくる電気信号に対応する赤外線パルスを放出し、また外部から入射した赤外線パルスを電気信号に変換して通信ユニット送り出す。このインタフェース装置300は、建造物の壁等に取付けられ、電源プラグを壁面のコンセント308に接続して使用される。
次に、携帯端末200を自由側端末として使用する通信について、図12〜14を参照して説明する。なお、家庭設備のリモコンユニット130の動作は上述の図8と同様であるから、それらについては図示と説明を省略する。家庭設備の状態の確認や設定の変更等をしようとするオーナーは、通信の準備として、携帯端末200をインタフェース装置250により屋内配線に接続するか、インタフェース装置300の赤外線通信ユニット306に送受光部224を対面させてから、携帯端末200を起動する。
図12に示すように、起動した携帯端末200は、液晶ディスプレイ202にメニュー画面を表示して、通信開始が指示されるのをまっている(S1301)。通信開始が指示されると(S1301:YES)、配電網ユニット116に対して、家庭設備制御センタ108への接続要求信号を送信する(S1302)。
図13に示すように、配電網ユニット116は、携帯端末200からの接続要求信号を受信し(S1401)、家庭設備制御センタ108に対して携帯端末200との間の通信回路の構成を要求する(S1402)。図14に示すように、家庭設備制御センタ108は、配電網ユニット116からの通信を受信し(S1501)、その通信にて通信回路の構成が要求されていれば(S1502:YES)、その配電網ユニット116との間で通信回路を構成する(S1503)。そして、配電網ユニット116を通じて携帯端末200からの家庭設備状態検出要求を受信し(S1504)、その家庭設備状態検出要求に基づいて通信すべきリモコンユニット130を特定し(S1505)、リモコンユニット130に状態検出信号を出力する(S1506)。
リモコンユニット130は、状態検出信号が入力されると、その家庭設備の状態を検出し、検出結果を設備状態信号として家庭設備制御センタ108に送信する(図8のS1201〜S1203を参照)。家庭設備制御センタ108は、リモコンユニット130からの設備状態信号を受信し(S1507)、その受信を確認したなら(S1508:YES)、家庭設備状態信号を携帯端末200に送信する(S1509)。
携帯端末200は、家庭設備制御センタ108からの家庭設備状態信号を受信し(S1303)、その受信を確認したなら(S1304:YES)、これに基づいて家庭設備の現状を、図9(e)に例示されるように、液晶ディスプレイ202に表示する(S1305)。
オーナーが、必要に応じて変更ボタン208、カーソル移動ボタン206、確定ボタン210等を操作して変更指令を入力すると、携帯端末200はこれを受け付ける処理を行う(S1306)。次に、携帯端末200は、変更指令が入力されたか否かを判断し、(S1307)、変更指令が入力されていれば(S1307:YES)、家庭設備状態変更信号を家庭設備制御センタ108に送信する(S1308)。
家庭設備制御センタ108は、この家庭設備状態変更信号を受信し(S1510)、それを制御先のリモコンユニット130に送信する(S1511)。リモコンユニット130は、家庭設備状態変更信号を受信すると、その指示する内容に従って家庭設備の状態を変更させる(図8のS1204、S1205を参照)。
以上のようにして、オーナーは携帯端末200を使用して家庭設備の状態を知り、家庭設備の状態を変更させることができる。携帯端末200は、S1304またはS1307で否定判断のとき或いはS1308に続いて、制御先(○○家)のすべてのリモコンユニット130に対するS1303〜S1308の処理が行われたか否かを判断し、これが済んでいれば、その旨を液晶ディスプレイ202に表示してオーナーに処理終了の指示を促し、これに応じて処理終了の指示が入力されれば(S1309:YES)家庭設備制御センタ108との通信を終了する。
すべてのリモコンユニット130に対するS1303〜S1308の処理が済んでいなければS1303に回帰するが、すべてのリモコンユニット130に対する処理が済む前でも、処理終了の指示が入力された場合にはこれを優先して家庭設備制御センタ108との通信を終了する。
家庭設備制御センタ108も、制御先(○○家)のすべてのリモコンユニット130に対するS1503〜S1511の処理が行われるまでS1503〜S1511を繰り返すのが基本であるが、自由側端末(この例では携帯端末200)から通信終了を通知された場合には(S1512:YES)、すべてのリモコンユニット130に対する処理が未了でも、自由側端末及び家庭側端末(この例ではリモコンユニット130)との通信を終了する。
したがって、オーナーは、すべての家庭設備の状態を確認し所望の家庭設備の状態変更を指示してから、携帯端末200に終了を入力してもよいし、例えば所望の家庭設備の状態の確認と状態変更だけで、携帯端末200による通信を終了してもよい。
配電網ユニット116は、携帯端末200からの通信終了の通知があるのを待っていて(S1403)、その通知があると(S1403:YES)、家庭設備制御センタ108と携帯端末200との間の通信回線を切断する(S1404)。
自由側端末として携帯端末200を使用しても、前述と同様に家電品等の動作を外出先等から制御することができるし、そのためのリモコンユニット130の設置も上述の場合と同様に簡単である。しかも、自由側端末に該当する携帯端末200は、電力供給線(屋内配線124)さえあれば、どこからでも家庭設備制御センタ108にアクセスできるから、パーソナルコンピュータ等を自由側端末として使用する場合と比べれば、使用可能な場所の制限がより少ない。(インターホン機能例)次に通信システム100のインターホン機能を利用する例を説明する。
インターホン機能を利用するための家屋側端末としては、図15に例示される通話機能付き端末(以下、通話端末という)350が用いられる。この通話端末350は、ディスプレイ352、通話先選択ボタン354、送受話器356等を備え、図4に示されるリモコンユニット130と同様の電源ユニット、通信ユニット、電子制御ユニット等を内蔵している(内部構造の図示は省略)。そして、プラグ358により屋内配線124(図3参照)に接続される。
インターホン機能を利用するための自由側端末としては、上述の携帯端末200が例示されるが、マイクとスピーカ(イヤホン、ヘッドホン等も含む)を備えていれば、上述のパーソナルコンピュータ118等でもよいし、他の形態であってもよい。
通話端末350は、外部(例えば携帯端末200)からの呼出があると、呼出者名をディスプレイ352に表示して呼出音を鳴らす。これに呼応して送受話器356を取り上げれば通話できる。外部への発信においては、通話可能な携帯端末200等を確認するための確認機能、個別の通話先を呼び出して通話するための個別通話機能、この通話端末350が設置されている家110の自由側端末と一斉に通話するための全員通話機能のいずれかを選択して利用できる。
以下、自由側端末として携帯端末200が使用されるものとして、これらの機能について説明する。図16に示すように、通話先選択ボタン354の操作による入力があると(S1601)、その入力が「確認」、「通話先選択」または「全員」のいずれであるかを判断し(S1602)、その判断に応じて確認処理(S1603)、個別通話処理(S1604)または全員通話処理(S1605)のいずれかを実行する。
図17に示すように、確認処理では、通話端末350は、家庭設備制御センタ108に携帯端末接続確認信号を送信する(S1701)。これに応じて家庭設備制御センタ108から送られてくる携帯端末接続確認信号を受信し(S1702)、その受信が確認できたなら(S1703)、ディスプレイ352に通話可能者を一覧表示する(S1704)。すなわち、通話先選択ボタン354の「確認」を選択操作すると、誰と(どの携帯端末200と)通話できるかを確認できる。
図18に示すように、個別通話処理では、家庭設備制御センタ108に携帯端末インターホン接続信号を送信する(S1801)。これに応じて家庭設備制御センタ108が、通話端末350と指定された携帯端末200とを接続すると、通話端末350は、送受話器356による音声通信のためのインターホン処理を行い(S1802)、送受話器356がフックされれば通信終了として(S1803:YES)、家庭設備制御センタ108との接続を絶つ。
図19に示すように、全員通話処理では、家庭設備制御センタ108に全携帯端末インターホン接続信号を送信する(S1901)。これに応じて家庭設備制御センタ108が、この通話端末350と指定された携帯端末200の内で通話可能なものすべてとを接続すると、通話端末350は、送受話器356による音声通信のためのインターホン処理を行い(S1902)、送受話器356がフックされれば通信終了として(S1903:YES)、家庭設備制御センタ108との接続を絶つ。
このような通話端末350からの確認処理(S1603)、通話処理(S1604)または全員通話処理(S1605)に伴う要求に応じて家庭設備制御センタ108が実行する処理は図20に示すとおりである。家庭設備制御センタ108は、通話端末350からインターホン機能信号が入力されると(S2001)、その要求が、接続確認、個別接続または全員接続のいずれであるか判断する(S2002)。
接続確認の要求(上述の携帯端末接続確認信号(S1701))であれば、接続確認を要求してきた通話端末350を特定し(S2003)、その通話端末350と同じ家110に属する(一家である)携帯端末200の接続待機中携帯端末情報を接続待機中携帯端末テーブルTb1から読み込み(S2004)、読み込んだ接続待機中携帯端末情報を通話端末350に送信する(S2005)。通話端末350は、この接続待機中携帯端末情報を受けて、上述の通話可能者の一覧をディスプレイ352に表示(S1704)するのである。なお、接続待機とは、呼出があれば応答する状態をいい、接続待機中携帯端末情報は、各携帯端末200が接続待機中であるか否かを示す情報である。
個別接続の要求(上述の携帯端末インターホン接続信号(S1801))であれば、家庭設備制御センタ108は、接続を要求してきた通話端末350を特定し(S2006)、その通話端末350が接続を求められている(接続対象の)携帯端末200を特定し(S2007)、接続待機中携帯端末テーブルTb1から接続待機中携帯端末情報を読み込み(S2008)、読み込んだ接続待機中携帯端末情報に基づいて、接続対象の携帯端末200が接続待機中であるか否かを判断する(S2009)。この接続対象の携帯端末200が接続待機中であれば(S2009:YES)、通話端末350と携帯端末200とのインターホン接続を行い(S2010)、接続待機中でない場合には(S2009:NO)、通話端末350に通話不可信号を送信する(S2011)。通話端末350は、携帯端末200とのインターホン接続(S2010)を受けて、上述のインターホン処理(S1802)を実行する。
全員接続の要求(上述の全携帯端末インターホン接続信号(S1901))であれば、家庭設備制御センタ108は、接続を要求してきた通話端末350を特定し(S2012)、その通話端末350と一家の全携帯端末200に関する接続待機中携帯端末情報を接続待機中携帯端末テーブルTb1から読み込み(S2013)、一家の携帯端末200中に接続待機中の携帯端末200があるか否かを判断する(S2014)。接続待機中の携帯端末200があれば(S2014:YES)、通話端末350と接続待機中の携帯端末200とのインターホン接続を行い(S2015)、接続待機中の携帯端末200が1台もない場合には(S2014:NO)、通話端末350に通話不可信号を送信する(S2016)。通話端末350は、携帯端末200とのインターホン接続(S2015)を受けて、上述の全員通話処理におけるインターホン処理(S1902)を実行する。
インターホンとして利用される際に携帯端末200が実行する処理は、図21に示すとおりである。この処理では、携帯端末200は、まず自身が接続待機に設定されているか否かを判断する(S2101)。この設定は、例えば設定スイッチや設定メニュー処理における入力に基づいて行われる。接続待機であれば(S2101:YES)、携帯端末200は、接続待機信号を家庭設備制御センタ108に送信する(S2102)。
接続待機でないときには(S2101:NO)、携帯端末200は、接続拒否に設定されているか否かを判断する(S2103)。この設定も、設定スイッチや設定メニュー処理にて行われる。接続拒否であれば(S2103:YES)、携帯端末200は、接続拒否信号を家庭設備制御センタ108に送信する(S2104)。
また、接続待機でなく(S2101:NO)、接続拒否でもない(S2103:NO)ときには、携帯端末200は、接続維持(現在接続中)か否かを判断する(S2105)。接続維持であれば(S2105:YES)、携帯端末200は、接続維持信号を家庭設備制御センタ108に送信する(S2106)。
これら携帯端末200から送られてくる接続待機信号、接続拒否信号及び接続維持信号は、家庭設備制御センタ108の接続待機中携帯端末テーブルTb1及び接続維持中携帯端末テーブルTb2の更新に用いられる。その処理は図22に示すとおりである。
このテーブル更新処理では、家庭設備制御センタ108は、携帯端末200からの接続待機信号、接続拒否信号及び接続維持信号をステータス信号として受信する(S2301)。接続待機信号が入力されていれば(S2302:YES)、その携帯端末200が接続待機中であること(接続待機中端末情報)を接続待機中携帯端末テーブルTb1に書き込み(S2303)、接続拒否信号が入力されていれば(S2305:YES)、その携帯端末200の接続待機中端末情報を接続待機中携帯端末テーブルTb1から抹消する(S2306)。
続いて接続維持中携帯端末テーブルTb2から接続維持中携帯端末情報を読み込み(S2307)、ステータス信号と照合して状態変化の有無(例えば接続維持中から接続待機に変わった、接続待機中から接続維持に変わった等)を判断し(S2308)、状態の変化があれば(S2308:YES)、それに応じて接続維持中携帯端末テーブルTb2の内容を更新する(S2309)。また、この際に接続維持中携帯端末テーブルTb2の更新と併せて接続待機中携帯端末テーブルTb1の内容も更新することがある。
こうして常時更新される接続待機中携帯端末テーブルTb1が、例えば図20に示されるインターホン処理等に利用され、接続維持中携帯端末テーブルTb2のデータがインターホン接続における回線の維持等に使用される。通話端末350と携帯端末200とでインターホン通話が可能であるから、例えば家族同士の通話に便利である。しかも、全員通話機能があるので、この点で電話よりも優れている。(画像送信機能例)上述のインターホン機能では音声の送受信を行っているが、家屋側端末及び自由側端末として図23(a)に示すようなビデオカメラ360、ディスプレイ362、カーソル移動ボタン364、画像取込先選択ボタン366等を備える設置型の画像端末368或いは図23(b)に示すようなビデオカメラ370、ディスプレイ372、カーソル移動ボタン374、画像取込先選択ボタン376等を備え、例えば図11に示すインタフェース装置250によって屋内配線に接続される携帯型の画像端末378を使用することで、音声に代えて(または音声と共に)画像を送受信することができる。なお、ここに例示したカーソル移動ボタン364、374は、図9に示すカーソル移動ボタン206と同様にディスプレイ362、372上での選択、指示等の操作に使用され、画像取込先選択ボタン366、376は図15に示す通話先選択ボタン354と同様に通信先等を指示するために使用される。
また、家屋側端末或いは自由側端末として画像送信専用の画像送信端末を使用することもできる。その例を図25に示す。図24(a)に示すのは球形型の画像送信端末380であり、ベース382にて天井や壁面に取付けられる。球形のグローブ384内にはリモコンビデオカメラが内蔵され、図示するような広いモニタ範囲をセンシングして、その画像を送信できる。
図24(b)に示すのは半球型の画像送信端末390であり、直接天井や壁面に取付けられる。半球形のグローブ392内にはリモコンビデオカメラが内蔵され、図示するような半球に相当するモニタ範囲をセンシングして、その画像を送信できる。
図24(c)に示すのは固定式の画像送信端末400であり、天井や壁面に取付けられたり家具などに載置される。この画像送信端末400のビデオカメラは固定式で、限られた範囲の画像を送信できる。ただし、焦点距離可変型のビデオカメラを使用することで、センシング位置を遠近変化することが可能である。これらの画像送信端末380、390、400のビデオカメラは、可視型や赤外線型を適宜採用できる。また、画像送信端末380、390、400の通信経路は、電源供給用の屋内配線で行ってもよいし、例えば図11(b)に示すインタフェース装置300等を介して行ってもよい。
画像通信を可能とすることで、例えば外出先などから自宅内部の状態を画像にて確認する等が可能になる。(ホームガード例)次に通信システム100を利用するホームガードシステムを説明する。
ホームガードシステムにおいては、例えば図25に示す家屋側端末としてのホームガードユニット410(複数)が、それぞれ玄関、部屋、各室の出入口や窓等に対応して設置される。各ホームガードユニット410は、電源プラグ412により屋内配線124(例えば図3参照)に接続される本体414、それぞれが天井や壁等の適宜の場所に設置されて本体414に接続される撮影装置416、人センサ418、複合ガスセンサ420等を備えている。なお、本体414には、図4に示されるリモコンユニット130と同様の電源ユニット、通信ユニット、電子制御ユニット等(これらの図示は省略)を内蔵し、さらに停電等に備えて蓄電池422が内蔵されている。
撮影装置416は図24(a)に示す画像送信端末380とほぼ同様の構成であるが、画像認識用に人工網膜チップが用いられており、移動物体の大きさの判別及び移動物体の自動追尾が可能である。複合ガスセンサ420は、CO2 、天然ガスや液化石油ガス等の成分である炭化水素ガス等を、ガスの種類毎に検出できる。
人センサ418は、焦電型赤外線センサであり、通常は部屋の出入口や窓付近の天井に設置される。この人センサ418の検出範囲は図26(a)に示すように人センサ418を中心とする半径約2メートルの領域で、この領域を4分割した各エリアIL、IR、OL、OR毎に走査する。詳しくは、人センサ418は直径が約20cmの円形の検知パターンにて各エリアIL、IR、OL、ORの内側を走査して、検知パターン(その投影領域)毎に物体(この場合は人)の有無を検出する。
各ホームガードユニット410は、屋内配線124(例えば図3参照)あるいは無線(電波または赤外線通信等)によってホームコンピュータ126(図3参照)と接続されており、ホームコンピュータ126との通信が可能である。ホームコンピュータ126は、図27に示す処理を設定されたタイミングで(例えばタイマ割込毎に)繰り返し実行している。この処理のサブルーチンとして、入口監視(S2400)、ガス監視(S2500)、連絡先決定(S2600)、緊急連絡(S2700)、無人・有人判断(S2800)、無人時警戒(S2900)、有人時警戒(S3000)の各処理が含まれている。
また、これらの処理では、図28に示す条件テーブル設定処理によって設定される有人時警戒範囲、ガス発生対応、侵入発生対応の各テーブルが使用される。この条件テーブル設定処理では、例えばオーナーの入力操作によって条件テーブル設定が指示され(S3101:YES)、条件テーブルの設定に関わる入力等が行われると、それに従って有人時警戒範囲、ガス発生対応、侵入発生対応の各テーブルが更新される。
有人時警戒範囲の設定例は図29(a)に示すようなもので、各部屋等毎に警戒、非警戒の警戒レベルが設定される。この設定は、例えば有人時警戒範囲設定スイッチのオン、オフにより、図29(b)に示すように設定できる。侵入発生対応及びガス発生対応の条件テーブルには、図30に例示するような無人時侵入発生、有人時侵入発生及びガス発生を検出したときの連絡先の優先順位が書き込まれる。携帯端末1〜5は、例えばオーナーや家族が携帯する携帯端末200であり、電話やFAXはオーナーの勤務先、通学先等であり、また警察署、消防署、警備会社、ガス会社等の電話番号やFAX番号を設定することもできる。
以下、図27に示す各処理について図31〜40を参照して説明する。図31に示すように、入口監視処理では、ホームコンピュータ126は、在宅人数の設定か否かを判断し(S2401)、在宅人数の設定であれば(S2401:YES)、例えばキーボードによる在宅人数設定値の入力を受けて(S2402)、在宅人数テーブルの在宅人数を更新する(S2403)。S2401で否定判断のときまたはS2403に続いて、退出信号の入力(S2404)と進入信号の入力(S2405)を行い、それに基づいて入退差数を算出し(S2406)、在宅人数を更新する(S2407)。
退出信号及び進入信号は、玄関や勝手口等に設置されているホームガードユニット410から入力される。これらは、各ホームガードユニット410(玄関や勝手口等に限らない)が実行する、人センサ418の検出に関わる処理の結果である。
図32に示すように、ホームガードユニット410は、人センサ418による1エリア感知処理を、各エリアIL、IR、OL、ORについて循環的に(例えばエリアIL→エリアIR→エリアOL→エリアORの順に)繰り返し実行する。この処理では、まず人が検知された検知パターン(有感パターン)の数(有感数)を0.1秒間にわたって計数し(S2411)、次に有感数の前回値と今回値との差すなわち変化数を算出する(S2412)。これを繰り返すことにより、各エリアIL、IR、OL、ORの有感数の変化が判る。
この有感数の変化を利用して、玄関や部屋の出入口などからの人の入出を計数できる。図33を参照してホームガードユニット410が、その監視領域(例えば玄関、部屋など)に入ってきた人数を計数するための入り数計算処理を説明し、図34を参照して監視領域から出ていった人数を計数するための出数計算処理を説明する。
図33に示すように、入り数計算処理では、まずエリアIL、IRの双方が無感(有感パターンが無い、すなわち出入口等の内側に人が居ない)か否かを判断し(S2421)、肯定判断(出入口等の内側に人が居ない)ならエリアOL、ORのいずれかが有感(有感パターンが有る、すなわち出入口等の外側に人が居る)か否かを判断する(S2422)。ここで肯定判断(出入口等の外側に人が居る)なら、1エリア感知処理で算出したエリアILの変化数(S2423)、エリアIRの変化数(S2424)、エリアOLの変化数(S2425)及びエリアORの変化数(S2426)をそれぞれ入力し、エリアIL、IRの変化数の和を内側変化数として算出し(S2427)、エリアOL、ORの変化数の和を外側変化数として算出する(S2428)。
続いて、内側変化数が前回値と比べて増加しているか否かを判断し(S2429)、肯定判断なら外側変化数が前回値と比べて減少しているか否かを判断する(S2430)。そして、内側変化数が増加して(S2429:YES)、しかも外側変化数が減少した(S2430:YES)状態が0.3秒以上連続したなら(S2431:YES)、出入口等の外側から内側に人が移動したとみなせるから室内人数(監視領域内の人数)をプラス1する(S2432)。
図34に示すように、出数計算処理では、まずエリアOL、ORの双方が無感(有感パターンが無い、すなわち出入口等の外側に人が居ない)か否かを判断し(S2441)、肯定判断(出入口等の外側に人が居ない)ならエリアIL、IRのいずれかが有感(有感パターンが有る、すなわち出入口等の内側に人が居る)か否かを判断する(S2442)。ここで肯定判断(出入口等の内側に人が居る)なら、1エリア感知処理で算出したエリアILの変化数(S2443)、エリアIRの変化数(S2444)、エリアOLの変化数(S2445)及びエリアORの変化数(S2446)をそれぞれ入力し、エリアIL、IRの変化数の和を内側変化数として算出し(S2447)、エリアOL、ORの変化数の和を外側変化数として算出する(S2448)。
続いて、外側変化数が前回値と比べて増加しているか否かを判断し(S2449)、肯定判断なら内側変化数が前回値と比べて減少しているか否かを判断する(S2450)。そして、外側変化数が増加して(S2449:YES)、しかも内側変化数が減少した(S2450:YES)状態が0.3秒以上連続したなら(S2451:YES)、出入口等の内側から外側に人が移動したとみなせるから室内人数(監視領域内の人数)をマイナス1する(S2452)。
このようにして各ホームガードユニット410が算出した室内人数は、各ホームガードユニット410が記憶するだけでなくホームコンピュータ126にも送信され記憶される。すなわち、図35に示すように、ホームコンピュータ126は、各ホームガードユニット410からの室内人数情報を取得し(S2461)、在室人数テーブルのデータと対比し(S2462)、相違があれば(S2463:NO)、在室人数テーブルを更新する(S2464)。
以上のようにして、各ホームガードユニット410はそれぞれの監視領域に存在する人数を把握でき、ホームコンピュータ126はホームガードユニット410毎の人数と家全体の人数を把握できる。また、図26(a)に示すように窓など通常は人の出入りがない場所に人センサ418を設置しておけば、侵入者の有無を検出し、通報することができる。図36に示す侵入判断処理はその一例である。この侵入判断処理では、ホームガードユニット410は、エリアIL、IRの双方が無感か否かを判断し(S2471)、肯定判断ならエリアOL、ORのいずれかが有感か否かを判断する(S2472)。ここで肯定判断なら、エリアIL、IRのいずれかが有感か否かを判断し(S2473)、肯定判断なら窓等の外にいた人物が内側に侵入したとみなしてよいから、侵入信号を出力する(S2474)。
この侵入信号は、ホームコンピュータ126に送信され、ホームコンピュータ126が緊急連絡処理(S2700)にて、図30に例示される優先順に従ってオーナーや警備会社等に連絡するのである。なお、ホームガードユニット410自身が通信機能を備えているので、ホームコンピュータ126を介さずに、直接オーナーや警備会社等に連絡する構成にできる。また、ホームコンピュータ126或いはホームガードユニット410によるオーナーや警備会社等への連絡と併せて家の内部の端末に通報したり警報音等を発生させることもできる。
ホームガードユニット410が実行するガス監視処理は、図37に示されるとおりであり、まず複合ガスセンサ420の信号を入力し(S2511)、ガスが検出されていれば(S2512:YES)、そのガスの種類を示すガス種類信号を出力する(S2513)。このガス種類信号は、ホームコンピュータ126に送信され、ホームコンピュータ126が緊急連絡処理(S2700)にて、図30に例示される優先順に従ってオーナーやガス会社等に連絡するのである。なお、ホームガードユニット410自身が通信機能を備えているので、ホームコンピュータ126を介さずに、直接オーナーやガス会社等に連絡する構成にできる。また、ホームコンピュータ126或いはホームガードユニット410によるオーナーやガス会社等への連絡と併せて家の内部の端末に通報したり警報音等を発生させることもできる。
ホームコンピュータ126による無人・有人判断処理は図38に示す手順で行われる。この処理ではホームコンピュータ126は、まず優先パターン選択スイッチのポジションを読み取り(S2811)、週間タイマーを読み取り(S2812)、在室人数テーブルから各部屋等の在室人数を読込み(S2813)、無人・有人設定スイッチのポジションを読み取る(S2814)。
次に、優先パターン選択スイッチのポジションに応じて優先パターンを決める(S2815)。優先パターン選択スイッチのポジションがタイマーになっていれば、タイマー優先に設定し(S2816)、週間タイマーで無人時間になっているか否かを判断し(S2817)、無人時間でなければ(S2817:NO)有人状態とし(S2822)、無人時間なら(S2817:YES)無人状態とする(S2823)。
優先パターン選択スイッチのポジションが入退数になっていれば、入退数優先に設定し(S2818)、在室人数テーブルから読込んだデータに基づいて無人か否かを判断し(S2819)、無人なら(S2819:YES)無人状態とし(S2823)、そうでなければ(S2819:NO)有人状態とする(S2824)。
優先パターン選択スイッチのポジションが設定スイッチになっていれば、無人・有人スイッチ優先に設定し(S2820)、無人・有人スイッチのポジションが「無人」か否かを判断し(S2821)、「無人」なら(S2821:YES)無人状態とし(S2825)、「有人」なら(S2821:NO)有人状態とする(S2824)。
この処理での無人状態、有人状態の判断は、無人時警戒処理及び有人時警戒処理で使用される。図39に示すように、無人時警戒処理では、まず無人状態であるか否かを判断し(S2911)、無人状態でないなら(S2911:NO)実質的な処理は行わない。無人状態なら(S2911:YES)、ホームガードユニット410からの信号によりガス発生の有無を判断し(S2912)、ガス発生なら送信信号を決め、図30に例示される優先順に従ってオーナーやガス会社等の連絡先を決めてガス発生対応テーブルに書き込む(S2913)。緊急連絡処理(S2700)において、ここで書き込んだ送信信号が書き込んだ連絡先に送信される。
次に、ホームガードユニット410からの信号により侵入者の有無を判断する(S2914)。この侵入者の有無の判断は、前述の侵入判断処理(図36参照)の場合とは異なり、窓等だけでなく家全体での人の存在の有無を判断する。そして、侵入発生なら送信信号を決め、図30に例示される優先順に従ってオーナーや警備会社等の連絡先を決めて侵入発生対応テーブルに書き込む(S2915)。緊急連絡処理(S2700)において、ここで書き込んだ送信信号が書き込んだ連絡先に送信される。
図40に示すように、有人時警戒処理では、まず有人状態であるか否かを判断し(S3011)、有人状態でないなら(S3011:NO)実質的な処理は行わない。有人状態なら(S3011:YES)、有人時警戒範囲テーブルを読込んで(S3012)、ホームガードユニット410からの信号により、警戒が設定されている範囲に人が居るか否かを判断し(S3013)、いずれかの警戒範囲に人が居れば(すなわち不審者が居れば、S3013:YES)、設定されている端末に対して有人時警戒信号を出力し、併せて警報音等を出力する(S3014)。
家が無人のときでも有人のときでも、侵入、ガスや火災の発生等の異常を検知して、設定された自由側端末や電話、FAX等に通報できるから、そうした異常の発生に対して適切かつ迅速に対処可能である。複数の通報先が設定でき、しかもそれらに優先順位が付けられているので、たとえ1箇所や2箇所の通報先に通報できなくても、いずれかの通報先に通報できる。よって、確実に通報できる。
また、外出先などで家の安全を確認できるので、安心して外出できる。以上、実施例に従って、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこのような実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲でさまざまに実施できることは言うまでもない。
例えば、実施例では、ホームガードユニット410のセンシング結果をホームコンピュータ126が受け付けて、携帯端末200や警備会社、ガス会社等に連絡する構成としているが、ホームコンピュータ126を介さずに、ホームガードユニット410から直接オーナーやガス会社等に連絡する構成にできる。また、ホームコンピュータ126と家全体の人センサ418、複合ガスセンサ420及び撮影装置416等のセンシングユニットとを直接接続して、すなわちホームコンピュータ126自身をホームガードユニット410の本体として、家全体の監視を行ってもよいし、ホームコンピュータ126に代えて専用のホームガード中枢端末を使用してもよい。
100…通信システム104…配電網106…通信網107…光ケーブル(幹線系)107a…光ケーブル(配線系)108…家庭設備制御センタ(センタ装置)109…インターネット110…家(建造物)112…会社(建造物)114…引込線116…配電網ユニット118…パーソナルコンピュータ(自由側端末)120…LAN122…トランシーバ124…屋内配線(電力供給線)126…ホームコンピュータ(家屋側端末)128…電気機器(電気設備)130…リモコンユニット(家屋側端末)136…通信ユニット(インタフェース)138…電子制御ユニット(家屋側端末)200…携帯端末(自由側端末)250…インタフェース装置(インタフェース)300…インタフェース装置(インタフェース)350…通話端末(家屋側端末)368…画像端末(家屋側端末)378…画像端末(家屋側端末)380…画像送信端末(家屋側端末)390…画像送信端末(家屋側端末)400…画像送信端末(家屋側端末)410…ホームガードユニット(家屋側端末)416…撮影装置(異常検出手段)418…人センサ(異常検出手段)420…複合ガスセンサ(異常検出手段)
Claims (5)
- 家屋等の建造物に配線されている電力供給線にインタフェースを介して接続される家屋側端末と、設置場所を特に制限されない自由側端末と、前記電力供給線を介して前記家屋側端末と通信可能であり、前記自由側端末と該自由側端末から指定されるか該自由側端末に応じて特定される前記家屋側端末との通信を仲介するセンタ装置とを含むことを特徴とする通信システム。
- 請求項1記載の通信システムにおいて、前記自由側端末はインタフェースを介して前記電力供給線に接続され、該自由側端末と前記センタ装置との通信は該自由側端末が接続されている電力供給線を介して行われることを特徴とする通信システム。
- 請求項1または2記載の通信システムにおいて、前記家屋側端末は、前記センタ装置を介して取得した前記自由側端末からの指示に従って電気設備を制御することを特徴とする通信システム。
- 請求項1ないし3のいずれか記載の通信システムにおいて、前記家屋側端末は、火災、ガス漏れまたは侵入のいずれかを検出する異常検出手段の検出結果を前記センタ装置に送出することを特徴とする通信システム。
- 請求項1ないし4のいずれか記載の通信システムにおいて、前記センタ装置は、前記家屋側端末と該家屋側端末から指定されるか該家屋側端末に応じて特定される自由側端末との通信の仲介または前記自由側端末と該自由側端末から指定されるか該自由側端末に応じて特定される他の自由側端末との通信の仲介をすることを特徴とする通信システム。
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