前記課題を解決するためになされた本発明は、移動体と共に移動する無線装置と、室内に配置されるドアホン親機と、前記無線装置から受信した信号を前記ドアホン親機へと転送する玄関子機と、を有するドアホンシステムであって、前記無線装置は、前記ドアホン親機に対する呼び出しを検出する呼び出し検出部を備え、前記呼び出し検出部が呼び出しを検出すると、呼び出し信号を前記玄関子機に送信することを特徴とするドアホンシステムである。
これによって、より簡単に遠隔見守りを受けている子供や高齢者の側から遠隔見守りを行うユーザを呼び出すことができるドアホンシステムを提供できる。
また、本発明は、前記無線装置は、前記無線装置の識別情報を格納する識別情報格納部と、前記呼び出し検出部が呼び出しを検出すると、前記識別情報格納部に格納された識別情報の値を含めた呼び出し信号を生成する通知生成部と、を更に備えたものである。
これによって、対応する見守り対象の画像を表示する等の見守り処理をすることができる。
また、本発明は、前記無線装置は、前記玄関子機から送信された無線信号の受信信号強度を計測するRSSI計測部を更に備え、前記通知生成部は、前記呼び出し信号に前記計測された受信信号強度の値を含めるものである。
これによって、対応する見守り対象のおよその距離を表示することができる。
また、本発明は、前記玄関子機は、待ち受け信号を無線通信により定期的に送信する室外側通信部、を有し、前記無線装置は、前記玄関子機から送信された前記待ち受け信号を受信する装置通信部、を有し、前記RSSI計測部は、受信された前記待ち受け信号に対して、前記受信信号強度を計測するものである。
これによって、無線装置は、特殊なセンサ等を別途設けることなく、非常に簡易な構成で、対応する見守り対象のおよその距離を計測することができる。
また、本発明は、前記ドアホン親機は、前記玄関子機から転送されてきた前記呼び出し信号を受信する親機通信部と、前記親機通信部が前記呼び出し信号を受信したとき、所定の見守り処理を行う見守り処理部と、を有するものである。
これによって、遠隔見守りを行うユーザは、より簡単に遠隔見守りを受けている子供や高齢者の側から呼び出しを受けて、見守り処理をすることができる。
また、本発明は、前記ドアホン親機は、前記無線装置を携行している見守り対象情報を格納する対象情報格納部を更に備え、前記見守り処理部は、前記呼び出し信号に含まれた前記無線装置の識別情報に対応する見守り対象情報を表示する処理を含むものである。
これによって、遠隔見守りを行うユーザは、より簡単に遠隔見守りを受けている子供や高齢者の側から呼び出しを受けて、対応する見守り対象の画像を表示する等の見守り処理をすることができる。
また、本発明は、移動体と共に移動する無線装置と、室内に配置されるドアホン親機と、前記無線装置から受信した信号を前記ドアホン親機へと転送する玄関子機と、を有するドアホンシステムであって、前記無線装置は、前記ドアホン親機に対する呼び出しを検出する呼び出し検出部を備え、前記呼び出し検出部が呼び出しを検出すると、呼び出し信号を前記玄関子機に送信することを特徴とするドアホンシステムに用いられる無線装置である。
これによって、より簡単に遠隔見守りを受けている子供や高齢者の側から遠隔見守りを行うユーザを呼び出すことができる。
また、本発明は、移動体と共に移動する無線装置と、室内に配置されるドアホン親機と、前記無線装置から受信した信号を前記ドアホン親機へと転送する玄関子機と、を有するドアホンシステムの呼び出し方法であって、前記無線装置は、前記ドアホン親機に対する呼び出しを検出する呼び出し検出ステップと、前記呼び出し検出ステップが呼び出しを検出すると、呼び出し信号を前記玄関子機に送信するステップと、を有することを特徴とするドアホンシステムの呼び出し方法である。
これによって、より簡単に遠隔見守りを受けている子供や高齢者の側から遠隔見守りを行うユーザを呼び出すことができるドアホンシステムの呼び出し方法を提供できる。
以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施形態)
<ドアホンシステムの概要>
まず、本実施の形態に係るドアホンシステムの概要について説明する。
図1は、本実施の形態に係るドアホンシステムの概要の一例を示す図である。
図1に示すように、ドアホンシステム100は、住宅である建物200の室外に配置される、1つまたは複数の無線装置300と、建物200の玄関に配置される玄関子機400と、建物200の室内に配置されるドアホン親機500と、を有する。本実施の形態における遠隔見守りの対象エリアは、建物200を中心とする半径数百メートルのエリアである。
各無線装置300と玄関子機400との間では、無線通信101が可能となっている。玄関子機400とドアホン親機500との間では、有線通信102が可能となっている。玄関子機400は、通常のドアホン機能に加えて、室外に待ち受け信号を定期的に送信する機能と、各無線装置300とドアホン親機500との間で情報の転送を行う機能と、を有する。
第1および第2の無線装置3001、3302は、それぞれ、見守り対象である子供210および高齢者220によりそれぞれ携行されている。すなわち、各無線装置300は、室外において見守り対象と共に移動するようになっている。
各無線装置300は、玄関子機400から定期的に送信される上述の待ち受け信号を受信し、無線装置300の位置における待ち受け信号の受信信号強度(RSSI:Received Signal Strength Indicator)を計測する。そして、各無線装置300は、計測された受信信号強度に基づいて、所定の通知信号を、玄関子機400へ送信する。玄関子機400へ送信された通知信号は、玄関子機400からドアホン親機500へと転送される。
ドアホン親機500は、通知信号を受信すると、見守り対象の様子を室内のユーザ230に通知するための見守り処理を実行する。
無線信号の受信信号強度は、送信位置から受信位置までの距離に反比例する。したがって、待ち受け信号の送信電力が既知である場合、無線装置300における受信信号強度は、玄関子機400から無線装置300までのおおよその距離を示す。
玄関子機400から無線装置300までの距離は、つまり、玄関子機400から見守り対象までの距離である。したがって、ドアホンシステム100は、見守り対象の位置やその変化の状態に関する見守り処理を行うことができる。
ドアホンシステム100が実行する遠隔見守りの動作モードには、任意確認モード、流出監視モード、距離表示モード、停滞監視モード、および持ち出し監視モードが含まれるものとする。
任意確認モードは、ユーザ230が、任意のタイミングで、見守り対象が対象エリア内の所定のエリアに位置するか否かを室内から確認するためのモードである。なお、所定のエリアとは、例えば、上記住宅の敷地よりも少し内側のエリアである。
流出監視モードは、見守り対象が上記所定のエリアから流出したときに、その旨をユーザ230に通知するためのモードである。
距離表示モードは、見守り対象の玄関子機からのおおよその距離を、室内で逐次表示するモードである。
停滞監視モードは、見守り対象の玄関子機からの距離が所定時間以上変化しないときに、その旨をユーザ230に通知するためのモードである。当該距離が所定時間以上変化しないときとは、例えば、見守り対象である高齢者220が、具合が悪くなって倒れ込んだときである。
持ち出し監視モードは、見守り対象の玄関子機からの距離が所定時間以上継続して変化するときに、その旨をユーザ230に通知するためのモードである。当該距離が所定時間以上継続して変化するときとは、例えば、見守り対象である、玄関脇に置いている自転車が、何者かに持ち出されたときである。
全ての無線装置300に対して同一の動作モードが設定されてもよいし、無線装置300毎に異なる動作モードが設定されてもよい。各装置に対する動作モードの設定は、各装置に備えられた操作インタフェースに対する操作により行われてもよいし、ドアホン親機500からの制御信号により行われてもよい。
<各装置の構成>
次に、ドアホンシステム100の各装置の構成について説明する。
図2は、ドアホンシステム100の各装置の構成の一例を示すブロック図である。
図2において、無線装置300は、識別情報格納部310、装置通信部320、RSSI計測部330、通知生成部340、およびアラーム出力部350を有する。
識別情報格納部310は、当該識別情報格納部310が設けられた無線装置300の識別情報を、格納する。識別情報は、無線装置300に設けられたキースイッチ等の操作インタフェース(図示せず)を介して、ユーザにより設定されたものであってもよいし、無線装置300の工場出荷時に予め設定されたものであってもよい。
装置通信部320は、無線通信回路およびアンテナを有し、玄関子機400との間で、双方向無線通信を行う。本実施の形態において、かかる無線通信の通信方式としては、建物の陰に無線装置300が位置する場合においても無線での接続を確実に行うことができる電波回折性の高い通信方式であって、数百メートル程度の通信距離を実現することができる通信方式が採用される。そのような通信方式としては、例えば、920MHz帯の標準規格であるARIB STD−T108に準拠した、特定小電力無線通信や、DECT(Digital Enhanced Cordless Telecommunications)の1900MHz帯の無線通信等が挙げられる。
なお、装置通信部320は、後述の通知信号を通知生成部340から入力されたとき、入力された通知信号を玄関子機400へ送信する。装置通信部320は、玄関子機400から待ち受け信号を受信したとき、受信した待ち受け信号を、RSSI計測部330へ出力する。装置通信部320は、玄関子機400からRSSI要求信号を受信したとき、受信したRSSI要求信号を、通知生成部340へ出力する。装置通信部320は、玄関子機400からアラーム指示信号を受信したとき、受信したアラーム指示信号を、アラーム出力部350へ出力する。
ここで、待ち受け信号とは、上述の通り、玄関子機400が室外に向けて定期的に送信する信号である。RSSI要求信号とは、ドアホン親機500が生成する信号であり、無線装置300に対して受信信号強度の計測値の返信を要求する信号である。アラーム指示信号は、ドアホン親機500が生成する信号であり、無線装置300に対してアラームの出力を指示する信号である。
RSSI計測部330は、RSSI回路を含み、待ち受け信号が入力される毎に当該信号の受信信号強度を計測し、計測された値を通知生成部340へ出力する。
通知生成部340は、入力された受信信号強度の値を記録する。そして、通知生成部340は、設定されている動作モードと、記録された受信信号強度の値と、に応じて、RSSI通知信号あるいは流出通知信号(以下、「通知信号」と総称する)を玄関子機400へ送信する。このとき、通知生成部340は、識別情報格納部310から無線装置300の識別情報を読み出して、送信する通知信号に含める。
ここで、RSSI通知信号とは、計測された受信信号強度の値を示す信号である。流出通知信号とは、無線装置300が上述の所定のエリアから流出したことを示す信号である。流出信号には、流出位置の把握が玄関子機400側あるいはドアホン親機500側で可能となるように、受信信号強度の値が含められてもよい。
なお、通知生成部340は、無線装置300に備えられた呼び出しボタンが押下されたとき、室内に居るユーザを呼び出すための呼び出し信号を生成し、装置通信部320を介して玄関子機400へ送信してもよい。通知生成部340は、呼び出し信号にも、無線装置300の識別情報を含めることが望ましい。
アラーム出力部350は、ラウドスピーカ、発光素子、あるいは振動素子を有し、アラーム指示信号が入力されたとき、音、光、および振動のうち少なくとも1つの出力を含むアラーム動作を行う。
なお、アラーム出力部350は、上記呼び出し信号に対するドアホン親機500からの応答信号が、装置通信部320において受信されたとき、呼び出し信号がドアホン親機500に届いた旨を示す応答として、音、光、あるいは振動を出力してもよい。また、アラーム出力部350が行うアラーム動作は、見守り対象に対する注意喚起だけでなく、不審者等に対する威嚇や撃退を行うものであってもよい。
玄関子機400は、室外側通信部410、室内側通信部420、および情報中継部430を有する。
室外側通信部410は、無線通信回路およびアンテナを有し、無線装置300との間で、上述の双方向無線通信を行う。そして、室外側通信部410は、信号を無線装置300から受信したとき、受信した当該信号を情報中継部430へ出力し、信号を情報中継部430から入力されたとき、入力された当該信号を無線装置300へ送信する。また、室外側通信部410は、所定の送信電力の待ち受け信号を、室外に向けて所定の周期で定期的に送信する。
室内側通信部420は、有線通信回路および通信ケーブル接続部を有し、ドアホン親機500との間で、双方向有線通信を行う。そして、室内側通信部420は、信号を情報中継部430から入力されたとき、入力された当該信号をドアホン親機500へ送信し、信号をドアホン親機500から受信したとき、受信した当該信号を情報中継部430へ出力する。
情報中継部430は、室外側通信部410と室内側通信部420との間で、信号の中継を行う。この中継される信号には、上述の、RSSI要求信号、アラーム指示信号、RSSI通知信号、および流出通知信号が含まれる。
なお、玄関子機400は、図示しないが、呼び鈴ボタン、ドアホン親機500から送られてきた音声を出力するラウドスピーカ、および、訪問者を撮影するためのカメラ等、従来の玄関子機機能を実現する構成を更に有する。また、玄関子機400は、ドアホン親機500やユーザが使用する携帯電話機等の情報端末(図示せず)との間で無線通信を行う無線通信部を、更に有してもよい。かかる無線通信は、例えば、上述のDECTの規格に準拠した無線通信である。
ドアホン親機500は、対象情報格納部510、親機通信部520、見守り処理部530、および指示要求生成部540を有する。
対象情報格納部510は、対象情報テーブルを格納している。対象情報テーブルは、無線装置300を携行している見守り対象を示す見守り対象情報を、当該無線装置300の識別情報に対応付けて記述したテーブルである。
図3は、対象情報テーブルの一例を示す図である。
図3に示すように、対象情報テーブル610は、無線装置300の識別情報611に対応付けて、名称612、および画像613を記述している。
名称612は、見守り対象を表す名称である。画像613は、見守り対象の外観を示す画像であり、例えば、見守り対象を撮影した画像である。すなわち、名称612および画像613は、見守り対象情報である。なお、見守り対象毎に異なる動作モードが設定されている場合、対象情報テーブル610は、動作モードを示す情報を併せて記述してもよい。
対象情報テーブル610の内容は、例えば、タッチパネル付きディスプレイ、キースイッチ、およびラウドスピーカを含むユーザインタフェース(図示せず)を介して、ユーザにより設定される。あるいは、対象情報テーブル610の内容は、例えば、後述の情報端末からの撮影画像データの受信により、設定される。また、対象情報テーブル610の内容は、工場出荷時に予め設定されたものであってもよい。
このように、センサとしての無線装置300のID(識別情報611)とその設置場所の写真(画像613)とを紐付けして設定することにより、どこのセンサが反応したかを、容易に把握することが可能となる。このため、例えば、子供に持たせていたものを自転車に取り付けて使用する等、1つの無線装置300を、多様な用途に切り替えて使用することができる。
図2の親機通信部520は、有線通信回路および通信ケーブル接続部を有し、玄関子機400との間で、上述の双方向有線通信を行う。そして、親機通信部520は、上述の通知信号を玄関子機400から受信したとき、受信した当該信号を見守り処理部530へ出力する。親機通信部520は、上述のRSSI要求信号あるいはアラーム指示信号(以下、「指示要求信号」と総称する)を指示要求生成部540から入力されたとき、入力された当該信号を、玄関子機400へ送信する。
見守り処理部530は、上述の通知信号が親機通信部520から入力されたとき、設定されている動作モードに応じた見守り処理を行う。例えば、流出監視モードにおいて、子供2101が所定のエリアから流出したとする。この場合、見守り処理部530は、ドアホン親機500に備えられた上述のラウドスピーカおよび発光ランプ等から、音および光のうち少なくとも1つの出力を含むアラーム動作を行う。そして、見守り処理部530は、子供2101が携行する無線装置3001の識別情報に対応付けられた、子供2101の名称および画像を、上記ディスプレイに表示する。
なお、見守り処理部530は、上述の呼び出し信号が親機通信部520において受信されたとき、見守り対象の画像の表示およびアラーム出力を行った上で、上述の応答信号を、親機通信部520を介して玄関子機400へ送信してもよい。
指示要求生成部540は、例えば、上述のユーザインタフェースを介して、ユーザから、様子確認操作および注意喚起操作を受け付ける。ここで、様子確認操作とは、ユーザが見守り対象の様子を確認するための所定の操作である。注意喚起操作は、ユーザが見守り対象に対して帰宅等の注意喚起を行うための所定の操作である。指示要求生成部540は、様子確認操作が行われたとき、RSSI要求信号を生成し、親機通信部520へ出力する。また、指示要求生成部540は、注意喚起操作が行われたとき、アラーム指示信号を生成し、親機通信部520へ出力する。
なお、指示要求生成部540は、様子確認操作および注意喚起操作を受け付ける際、見守り対象(つまり無線装置300)の指定をユーザから受け付けてもよい。そして、指示要求生成部540は、上述の指示要求信号による指示要求先を、指定された見守り対象に対応する無線装置300に限定してもよい。
指示要求先の無線装置300を限定する手法としては、信号の送信先を玄関子機400に対して指示する手法や、信号に指示対象となる無線装置300の識別情報を含める手法が挙げられる。前者の場合、玄関子機400の情報中継部430は、指示された無線装置300に限定して、信号の送信を行う必要がある。後者の場合、無線装置300の装置通信部320、通知生成部、あるいはアラーム出力部350は、信号に含まれる識別情報が、識別情報格納部310に格納された識別情報と一致するか否かを判断し、処理の実行の可否を決定する必要がある。
なお、ドアホン親機500は、図示しないが、玄関子機400とドアホン親機500との間の通話や玄関ドアの施錠開錠を制御する制御部、訪問者との通話を開始するための通話開始ボタン等の、従来のドアホン親機機能を実現する構成を更に有する。また、ドアホン親機500は、玄関子機400あるいは上述の情報端末との間で無線通信を行う無線通信部を有してもよい。かかる無線通信は、例えば、DECTの規格に準拠した無線通信である。更に、ドアホン親機500は、情報端末に対してビープ音や見守り対象情報の出力を指示する端末通信制御部を有してもよい。
なお、例えば、無線装置300、玄関子機400、およびドアホン親機500は、それぞれ、CPU(Central Processing Unit)、制御プログラムを格納したROM(Read Only Memory)等の記憶媒体、およびRAM(Random Access Memory)等の作業用メモリを有する。また、無線装置300、玄関子機400、およびドアホン親機500は、それぞれ、ハードウェア間を接続する信号線、および蓄電池や電源接続部等の電源供給部を有する。この場合、上記した各装置の各部の機能は、CPUが制御プログラムを実行することにより実現される。
このような構成を有するドアホンシステム100は、玄関子機400の室外の無線通信エリアを監視対象エリアとして、監視対象エリアにおける見守り対象の位置やその変化の状態を監視し、ユーザに必要な通知を行うことができる。
玄関子機400の無線通信エリアは、例えば、上述の特定小電力無線通信を用いれば、半径数百メートルもの広いエリアとなる。したがって、ドアホンシステム100を用いれば、このような広い対象エリアについて、遠隔見守りを行うことが可能である。
<各装置の動作>
次に、各装置の動作のうち本発明に関連する部分について説明する。なお、玄関子機400の動作のうち本発明に関連する部分は、基本的に、上述の待ち受け信号の送信処理および信号転送処理のみであるため、これについての図示および詳細な説明を省略する。
図4は、無線装置300の動作の一例を示すフローチャートである。
まず、ステップS1010において、RSSI計測部330は、装置通信部320を介して、待ち受け信号を受信する。
そして、ステップS1020において、RSSI計測部330は、待ち受け信号の受信信号強度(RSSI)の値を計測する。計測された値は、通知生成部340により記録される。
そして、ステップS1030において、通知生成部340は、任意確認モードが設定されているか否かを判断する。
通知生成部340は、任意確認モードが設定されている場合(S1030:YES)、処理をステップS1040へ進める。また、通知生成部340は、任意確認モード以外の動作モードが設定されている場合(S1030:NO)、処理を後述のステップS1050へ進める。
ステップS1040において、通知生成部340は、RSSI要求信号が装置通信部320において受信されたか否かを判断する。
通知生成部340は、RSSI要求信号が受信されていない場合(S1040:NO)、処理をステップS1010へ戻し、信号受信の有無の監視を継続する。また、通知生成部340は、RSSI要求信号が受信された場合(S1040:YES)、処理をステップS1060へ進める。
ステップS1060において、通知生成部340は、記録された受信信号強度の計測値を示すRSSI通知信号を、装置通信部320を介して玄関子機400へ送信する。そして、通知生成部340は、処理をステップS1010へ戻す。
なお、送信の対象となる受信信号強度の計測値としては、直近の複数の計測値の重み付き平均値等、無線装置300の現在の距離を示す各種の値を採用することができる。
ステップS1050において、通知生成部340は、流出監視モードが設定されているか否かを判断する。
通知生成部340は、流出監視モードが設定されていない場合(S1050:NO)、処理をステップS1060へ進め、RSSI通知信号を送信する。また、通知生成部340は、流出監視モードが設定されている場合(S1050:YES)、処理をステップS1070へ進める。
ステップS1070において、通知生成部340は、記録された受信信号強度の計測値(RSSI)が、第1の値以下であるか否かを判断する。第1の値は、例えば、上記所定のエリアの外縁に無線装置300が位置するときに、無線装置300が受信する待ち受け信号の受信信号強度の値である。
なお、第1の値との比較の対象となる値としては、直近の複数の計測値の重み付き平均値等、無線装置300が所定のエリアの外縁に位置することを示す各種の値を採用することができる。
通知生成部340は、受信信号強度の計測値が第1の閾値以下ではない場合(S1070:NO)、処理をステップS1010へ戻す。また、通知生成部340は、受信信号強度の計測値が第1の閾値以下である場合(S1070:YES)、処理をステップS1080へ進める。
ステップS1080において、通知生成部340は、流出通知信号を、装置通信部320を介して玄関子機400へ送信する。そして、通知生成部340は、処理をステップS1010へ戻す。
なお、無線装置300は、更に、アラーム出力部350において、アラーム指示信号の受信の有無を逐次判断し、アラーム指示信号が受信されたとき、その指示に従ってアラームを出力する処理を行う。
このような動作により、無線装置300は、通知信号の送信等、設定されている動作モードに応じた処理を行うことができる。
図5は、ドアホン親機500の動作の一例を示すフローチャートである。
まず、ステップS2010において、指示要求生成部540は、ユーザインタフェースにおいて様子確認操作が行われたか否かを判断する。
指示要求生成部540は、様子確認操作が行われていない場合(S2010:NO)、処理を後述のステップS2020へ進める。また、指示要求生成部540は、様子確認操作が行われた場合(S2010:YES)、処理をステップS2030へ進める。
ステップS2030において、指示要求生成部540は、RSSI要求信号を、親機通信部520を介して玄関子機400へ送信する。この結果、RSSI要求信号に対する応答として、RSSI通知信号が親機通信部520で受信される。
そして、ステップS2040において、見守り処理部530は、受信されたRSSI通知信号が示す受信信号強度の値(RSSI)が、上述の第1の閾値以下であるか否かを判断する。
見守り処理部530は、受信信号強度の値が第1の閾値以下ではない場合(S2040:NO)、処理を後述のステップS2020へ進める。また、見守り処理部530は、受信信号強度の値が第1の閾値以下である場合(S2040:YES)、処理をステップS2050へ進める。
ステップS2050において、見守り処理部530は、無線装置300あるいは上述の情報端末に備えられたユーザインタフェースを用いて、音や光を出力する等のアラーム動作を行う。そして、見守り処理部530は、処理を後述のステップS2060へ進める。
ステップS2020において、見守り処理部530は、流出通知信号が親機通信部520において受信されたか否かを判断する。
見守り処理部530は、流出通知信号が受信された場合(S2020:YES)、処理をステップS2050へ進め、アラーム動作を行う。また、見守り処理部530は、流出通知信号が受信されていない場合(S2020:NO)、処理をステップS2070へ進める。
ステップS2070において、見守り処理部530は、RSSI通知信号が親機通信部520において受信されたか否かを判断する。
見守り処理部530は、RSSI通知信号が受信されていない場合(S2070:NO)、処理を後述のステップS2060へ進める。また、見守り処理部530は、RSSI通知信号が受信された場合(S2070:YES)、処理をステップS2080へ進める。
ステップS2080において、見守り処理部530は、受信されたRSSI通知信号が示す受信信号強度の値(RSSI)を記録する。
そして、ステップS2090において、見守り処理部530は、RSSI通知信号の送信元の無線装置300に対して距離表示モードが設定されているか否かを判断する。
見守り処理部530は、距離表示モードが設定されている場合(S2090:YES)、処理をステップS2100へ進める。また、見守り処理部530は、距離表示モードが設定されていない場合(S2090:NO)、処理を後述のステップS2110へ進める。
ステップS2100において、見守り処理部530は、受信されたRSSI通知信号が示す受信信号強度の値(RSSI)に対応する距離を、上記ディスプレイに表示する。そして、見守り処理部530は、処理をステップS2110へ進める。
例えば、見守り処理部530は、受信信号強度が取り得る値の範囲を区分した3つの数値範囲と、「近い」「やや遠い」「遠い」等の大まかな距離の区分とを対応付けて記述したテーブルを予め格納している。そして、見守り処理部530は、かかるテーブルを参照して、受信信号強度の計測値に対応する距離の区分を取得し、取得した距離の区分を表示する。
なお、テーブル参照の対象となる値としては、直近の複数の計測値の平均値等、無線装置300のおおよその距離を示す各種の値を採用することができる。
ステップS2110において、見守り処理部530は、RSSI通知信号の送信元の無線装置300に対して停滞監視モードが設定されているか否かを判断する。
見守り処理部530は、停滞監視モードが設定されている場合(S2110:YES)、処理をステップS2120へ進める。また、見守り処理部530は、停滞監視モードが設定されていない場合(S2110:NO)、処理を後述のステップS2130へ進める。
ステップS2120において、見守り処理部530は、受信されたRSSI通知信号が示す受信信号強度の値(RSSI)が、例えば±6dB以上変化しない時間が、第2の値を超えたか否かを判断する。第2の値は、例えば、3分である。
なお、第2の値との比較の対象となる時間としては、直近の複数の計測値の平均値等、無線装置300が一カ所に連続して留まっていることを示す各種の値を採用することができる。
見守り処理部530は、受信信号強度の値が変化しない時間が第2の値を超えた場合(S2120:YES)、処理をステップS2050へ進め、アラーム動作を行う。また、見守り処理部530は、受信信号強度の値が変化しない時間が第2の値を超えていない場合(S2120:NO)、処理をステップS2130へ進める。
ステップS2130において、見守り処理部530は、RSSI通知信号の送信元の無線装置300に対して持ち出し監視モードが設定されているか否かを判断する。
見守り処理部530は、持ち出し監視モードが設定されている場合(S2130:YES)、処理をステップS2140へ進める。また、見守り処理部530は、持ち出し監視モードが設定されていない場合(S2130:NO)、処理を後述のステップS2060へ進める。
ステップS2140において、見守り処理部530は、受信されたRSSI通知信号が示す受信信号強度の値(RSSI)が変化する時間(例えば、±6dB以上変化する時間)が、第3の値を超えたか否かを判断する。すなわち、見守り処理部530は、受信信号強度が変動し続ける時間(以下「変動継続時間」という)が、第3の値以上であるか否かを判断する。第3の値は、例えば、自転車が玄関子機400から直近の交差点まで走行するのに要する時間に相当する値である。
なお、変動継続時間としては、例えば、直近の複数の計測値の平均値等、無線装置300が一カ所に連続して留まっていないことを示す、各種の値を採用することができる。
見守り処理部530は、変動継続時間が第3の値以上である場合(S2130:YES)、処理をステップS2050へ進め、アラーム動作を行う。また、見守り処理部530は、変動継続時間が第3の値以上ではない場合(S2130:NO)、処理をステップS2060へ進める。
なお、ステップS2050におけるアラーム動作は、動作モードの内容に応じて、あるいは、通知の対象となる無線装置300に応じて、異なる内容であってもよい。すなわち、アラーム動作の内容は、どの見守り対象がどのような状態にある可能性があるのかを、示すものであることが望ましい。
ステップS2060において、見守り処理部530は、ユーザ操作等により、遠隔見守りの終了を指示されたか否かを判断する。
見守り処理部530は、遠隔見守りの終了を指示されていない場合(S2060:NO)、処理をステップS2010へ戻し、操作の有無および信号受信の有無の監視を継続する。また、見守り処理部530は、遠隔見守りの終了を指示された場合(S2060:YES)、一連の動作を終了する。なお、見守り処理部530は、遠隔見守りの終了の指示を、無線装置300毎に受け付けてもよい。
なお、ドアホン親機500は、更に、指示要求生成部540において、様子確認操作および注意喚起操作の有無を逐次判断し、いずれかの操作が行われたとき、対応する指示要求信号を玄関子機400へ送信する処理を行う。
このような動作により、ドアホン親機500は、アラーム動作や指示要求信号の送信等、設定されている動作モードに応じた処理を行うことができる。
<各動作モードにおけるシステム動作>
次に、各動作モードにおけるドアホンシステム100の動作の例について説明する。
<任意確認モード>
図6は、任意確認モードにおけるドアホンシステム100の動作の一例を示すシーケンス図である。また、図7は、任意確認モードにおける装置間の信号の送受信タイミングの一例を示すタイミングチャートである。
図7に示すように、玄関子機400には、無線装置300への送信を行うことが可能な送信期間711が、所定の時間間隔T(例えば2秒)で設定されている。そして、玄関子機400には、無線装置300からの受信を行うための受信期間712が、各送信期間711の直後に設定されている。また、無線装置300には、玄関子機400の送信期間711に同期して、受信期間714が設定されている。
玄関子機400は、図6および図7に示すように、各送信期間711において、待ち受け信号を定期的に送信する(S3101)。
そして、ユーザにより様子確認操作が行われると(S3120)、ドアホン親機500は、RSSI要求信号をドアホン親機500へ送信する(S3103)。玄関子機400は、送信期間711において、RSSI要求信号を無線装置300へ送信する(S3104)。
すると、無線装置300は、受信した待ち受け信号の受信信号強度の値を示すRSSI通知信号を、玄関子機400の受信期間714に同期した送信期間715において、玄関子機400へ送信する(S31050)。玄関子機400は、受信したRSSI通知信号を、ドアホン親機500へ転送する(S3106)。ドアホン親機500は、このRSSI通知信号を、例えば、RSSI要求信号を送信した送信期間711の直後の受信期間712に受信する。
ドアホン親機500は、受信したRSSI通知信号が示す受信信号強度の値(RSSI)を第1の値と比較する(S3107)。そして、ドアホン親機500は、比較結果に応じて、見守り対象が所定のエリア内に居る旨の通知(在エリア内通知)、または、見守り対象が所定のエリア内に居ないことを通知するアラーム出力を行う。
このように、任意確認モードでは、ユーザは、任意のタイミングで、見守り対象が室外の所定のエリア内に位置するか否かを、室内から確認することができる。
<流出監視モード>
図8は、流出監視モードにおけるドアホンシステム100の動作の一例を示すシーケンス図であり、図6に対応するものである。また、図9は、流出監視モードにおける装置間の信号の送受信タイミングの一例を示すタイミングチャートであり、図7に対応するものである。図6および図7と対応する部分には同一番号を付し、これについての説明を省略する。
流出監視モードでは、無線装置300は、例えば、第1の値以下となる受信信号強度の値(RSSI)が、所定回数連続して計測されたという条件が満たされるか否かを判断する(S3201)。そして、無線装置300は、かかる条件が満たされた場合、送信期間715において、流出通知信号を玄関子機400へ送信する(S3202)。玄関子機400は、受信した流出通知信号を、ドアホン親機500へ転送する(S3203)。
流出通知信号を受信したドアホン親機500は、対応する見守り対象の画像を表示する等のアラーム出力を行う(S3204)。かかるアラーム出力に気付いたユーザにより注意喚起操作が行われると、ドアホン親機500は、アラーム指示信号を玄関子機400へ送信する(S3206)。玄関子機400は、送信期間711において、アラーム指示信号を無線装置300へ送信する(S3107)。
無線装置300は、即座にアラーム出力を行ってもよいが、例えば、確認信号の返信(S3208、S3209)により、ドアホン親機500から、音声信号を受信してもよい(S3210、S3211)。この場合、無線装置300は、例えば、再度、確認信号を返信するとともに(S3212、S3213)、受信した音声信号を音声に変換して、アラームとして出力する(S3214)。なお、ドアホン親機500は、「戻っておいで」等の音声の音声信号を予め格納していてもよいし、ユーザから音声入力を受け付けて音声信号に変換してもよい。ユーザから音声入力を受け付ける場合、上記注意喚起操作は、例えば、通話ボタンの押下操作とすればよい。
また、無線装置300は、流出通知信号を玄関子機400へ送信する段階で、音声を出力する等のアラーム動作を行ってもよい。
このように、流出監視モードでは、ユーザは、見守り対象が室外の所定のエリアから外へ移動したとき、室内においてその旨を即時に知ることができ、見守り対象に対して警告を行うことができる。
<距離監視/停滞監視/持ち出し監視モード>
図10は、距離表示モード、停滞監視モード、および持ち出し監視モードにおけるドアホンシステム100の動作の一例を示すシーケンス図であり、図6および図8に対応するものである。また、図11は、距離表示モード、停滞監視モード、および持ち出し監視モードにおける装置間の信号の送受信タイミングの一例を示すタイミングチャートであり、図7および図9に対応するものである。図6〜図9と対応する部分には同一番号を付し、これについての説明を省略する。
距離監視/停滞監視/持ち出し監視モードでは、無線装置300は、例えば、受信期間714において待ち受け信号を受信する毎に、直後の送信期間715において、RSSI通知信号を玄関子機400へ送信する(S3301)。玄関子機400は、受信したRSSI通知信号を、ドアホン親機500へ転送する(S3302)。
ドアホン親機500は、例えば、RSSI通知信号を受信する毎に、受信した信号が示す受信信号強度の計測値に基づいて、あるいは、記録しておいた直近の複数の計測値に基づいて、距離監視/停滞監視/持ち出し監視モードに対応する見守り処理を行う(S3303)。
すなわち、ドアホン親機500は、距離表示モードの場合、無線装置300の距離を表示し、停滞監視モードの場合、無線装置300が停滞しているか否かを判断する。また、ドアホン親機500は、持ち出し監視モードの場合、上述の変動継続時間を算出し、第3の値と比較する。そして、ドアホン親機500は、適宜、アラーム動作を行う。
以上のように、本実施の形態に係るドアホンシステム100は、無線装置300において、玄関子機400から室外に送信される信号の受信信号強度を計測する。そして、本実施の形態に係るドアホンシステム100は、受信信号強度の計測値あるいは計測値に基づく判断結果を示す信号を、玄関子機400を介して、無線装置300からドアホン親機500へと送信する。
これにより、本実施の形態に係るドアホンシステム100は、玄関子機400の室外の無線通信エリアを監視対象エリアとして、監視対象エリアにおける見守り対象の位置やその変化の状態を監視し、ユーザに必要な通知を行うことができる。したがって、本実施の形態に係るドアホンシステム100は、対象エリアが広い場合でも、遠隔見守りを行うことができる。
また、本実施の形態に係るドアホンシステム100は、多数の監視カメラを設置する場合に比べて、簡単かつ安価に構築することができる。
また、本実施の形態に係るドアホンシステム100は、監視カメラ等の設置型の設備を室外に必要としないため、住宅の敷地外の道路、公園、駐車場等についても、監視エリアとすることができる。
また、本実施の形態に係るドアホンシステム100は、室外の無線通信に、上述の920MHz帯の無線通信を採用しているため、多数の無線装置300を配置することにより、住宅の敷地全体等、より広い領域を満遍なく監視範囲としてカバーすることができる。
このように、距離監視/停滞監視/持ち出し監視モードでは、ユーザは、見守り対象の建物からのおおよその距離、見守り対象が停滞していないか、あるいは見守り対象が敷地内から持ち出されていないか、を、室内において逐次確認することができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態では、動作モードによらず、緊急時等に無線装置300からユーザを呼び出すためのドアホンシステム100の動作について説明する。無線装置300以外は第1の実施形態と同様な基本構成を備える。このため、以下の説明においては、適宜第1の実施形の構成を引用しつつ、本実施形態を説明する。
<無線装置の構成>
図12は、ドアホンシステム100の無線装置300の構成の一例を示すブロック図である。図2における無線装置300との違いは、無線装置300に呼び出し検出部360を設けたことである。呼び出し検出部360は、(図示しない)呼び出しボタンが押されたことを検出するものである。なお、識別情報格納部310、装置通信部320、RSSI計測部330、通知生成部340、およびアラーム出力部350については図2と同様であるため説明は省略する。
<呼び出し操作時の動作>
図13は、呼び出し時におけるドアホンシステム100の動作の一例を示すシーケンス図であり、図6、図8、および図10に対応するものである。また、図14は、呼び出し時における装置間の信号の送受信タイミングの一例を示すタイミングチャートであり、図7、図9、および図11に対応するものである。図13、図14において、図6〜図11と対応する部分には同一番号を付し、これについての説明を省略する。
見守り対象あるいはその至近に居る他の人によって呼び出しボタンが押下されると(S3401)、無線装置300は、呼び出し検出部360により、呼び出しボタンが押されたことを検出する。無線装置300は、通知生成部340により呼び出し信号を生成し、送信期間715において、呼び出し信号を玄関子機400へ送信する(S3402)。玄関子機400は、受信した呼び出し信号を、ドアホン親機500へ転送する(S3403)。
このとき、通知生成部340が生成する呼び出し信号には、識別情報格納部310に格納された無線装置300の識別情報およびRSSI計測部330による受信信号強度の計測値も含めることもできる。
ドアホン親機500は、例えば、呼び出し信号を受信すると、呼び出し信号に含められた無線装置300の識別情報によって、対応する見守り対象の画像を表示する等のアラーム出力を行う(S3404)。
また、ドアホン親機500は、例えば、呼び出し信号を受信したときに、更に、呼び出し信号に含められた受信信号強度の計測値によって、対応する見守り対象のおよその距離を表示しても良い。かかるアラーム出力に気付いたユーザは、例えば、室外の見守り対象が誰であるかを即座に知ることができ、その元へ駆け付けることができる。
ドアホン親機500は、応答信号を玄関子機400へ送信する(S3405)。なお、ドアホン親機500は、上述のユーザインタフェースに対する所定の操作が行われたことを条件として、応答信号を送信するようにしてもよい。玄関子機400は、送信期間711において、応答信号を無線装置300へ送信する(S3406)。
無線装置300は、応答信号を受信すると、アラーム出力部350における音等により、応答出力を行う(S3407)。これにより、見守り対象あるいはその至近に居る他の人は、呼び出しが適切に行われていることを確認することができる。
このように、ドアホンシステム100では、室外に居る見守り対象側から室内に居るユーザ側への呼び出しを、簡単に行うことができる。
また、通知生成部340が生成する呼び出し信号には、無線装置300の識別情報も含められているため、ドアホンシステム100では、対応する見守り対象の画像を表示する等の見守り処理をすることができる。
また、通知生成部340が生成する呼び出し信号には、RSSI計測部330による受信信号強度の計測値も含められているため、ドアホンシステム100では、対応する見守り対象のおよその距離を表示することができる。
また、無線装置300からの呼び出し信号が玄関子機400からドアホン親機500へ転送されるため、より簡単に遠隔見守りを受けている子供や高齢者の側から呼び出しを受けて、見守り処理をすることができる。
また、無線装置300は、呼び出しに対するドアホン親機500からの応答信号を受信すると、アラーム出力部350における音等により、応答出力を行うため、呼び出しをおこなった子供や高齢者の側、あるいはその至近に居る他の人は、呼び出しが適切に行われていることを確認することができる。