JP2009021806A - デジタル放送コンテンツ出力方法、デジタル放送コンテンツ出力システム及びデジタル放送コンテンツ出力装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】デジタル放送を視聴する際に、コンテンツの出力が途切れることを抑制することができるデジタル放送コンテンツ出力システムを提供することを目的とする。
【解決手段】デジタル放送コンテンツ出力システム1は、チューナーモジュール10と、チューナーモジュール10に接続され、放送信号に含まれるデータに対してデータ処理を施すとともに、データ処理が施されたデータに基づくコンテンツを出力するパソコン20とを備える。パソコン20は、ハイビジョン方式の放送信号およびワンセグ方式の放送信号のいずれか一方を選択する信号選択部22と、放送信号に含まれるデータに対してデータ処理を施すデータ処理部28と、コンテンツ出力部29と、処理遅れ検出部35とを備えている。さらにパソコン20は、処理遅れ検出部35によってデータ処理の遅れが検出された場合に、信号選択部22にワンセグ方式の放送信号を選択させるCPU30を備える。
【選択図】図1
【解決手段】デジタル放送コンテンツ出力システム1は、チューナーモジュール10と、チューナーモジュール10に接続され、放送信号に含まれるデータに対してデータ処理を施すとともに、データ処理が施されたデータに基づくコンテンツを出力するパソコン20とを備える。パソコン20は、ハイビジョン方式の放送信号およびワンセグ方式の放送信号のいずれか一方を選択する信号選択部22と、放送信号に含まれるデータに対してデータ処理を施すデータ処理部28と、コンテンツ出力部29と、処理遅れ検出部35とを備えている。さらにパソコン20は、処理遅れ検出部35によってデータ処理の遅れが検出された場合に、信号選択部22にワンセグ方式の放送信号を選択させるCPU30を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、受信したデジタル放送信号に含まれるデータに対して所定のデータ処理を施し、データ処理が施されたデータに基づくコンテンツを出力するデジタル放送コンテンツ出力方法、デジタル放送コンテンツ出力システム及びデジタル放送コンテンツ出力装置に関する。
近年、パーソナルコンピュータ(以下、「パソコン」と言う。)は、高度なAV(Audio Visual)機能を搭載しており、TV放送受信用の装置であるチューナーモジュールをパソコンに接続することで、パソコンのディスプレイ上に放送番組コンテンツを表示させて視聴することが一般的になっている。また、TV放送は、アナログ放送からデジタル放送に移行しており、パソコンに接続して使用されるチューナーモジュールも、デジタル放送用の商品が販売され始めている。
また、日本の地上波を用いたデジタル放送(以下、「地上波デジタル放送」と言う。)の方式としては、1つのチャンネルあたりの帯域を13個のセグメント(約430kHz帯域を有する送信単位)に分割し、これらのセグメントをいくつか束ねた状態で、映像データや音声データ等を送信する方式が採用されている。
また、地上波デジタル放送において使用される放送電波に含まれる放送信号には、デジタル方式の放送信号としてHDTV(High Definition Television)方式(ハイビジョン方式)またはSDTV(Standard Definition Television)方式(標準方式)の放送信号が含まれている。さらに、地上波デジタル放送において使用される放送電波に含まれる放送信号には、ハイビジョン方式および標準方式の放送信号に比し、帯域幅が狭いデジタル方式の放送信号として簡易動画方式(ワンセグ方式)の放送信号が含まれている。
このうち、ハイビジョン方式は、上述の13個のセグメント(即ち、13セグメント)のうち、12個のセグメント(即ち、12セグメント)を使用して、映像データや音声データ等を送信する方式であり、標準方式は、13セグメントのうち、4個のセグメント(即ち、4セグメント)を使用して、映像データや音声データ等を送信する方式である。また、ワンセグ方式は、上述の13セグメントのうち、1個のセグメント(即ち、1セグメント)を使用して、映像データや音声データ等を送信する方式である。このように、ハイビジョン方式は、標準方式およびワンセグ方式に比し、使用する放送信号の帯域幅が広いため、高精細な映像等を伝送することができる。一方、ワンセグ方式は、ハイビジョン方式および標準方式に比し、使用する放送信号の帯域幅が狭いため、ハイビジョン方式や標準方式によって伝送される映像に比べて低画質の映像しか伝送できないが、ハイビジョン方式および標準方式に比し、携帯電話などのモバイル受信端末向けに適しているという特徴がある。
そして、このような地上波デジタル放送を受信するデジタル放送受信装置として、地上波デジタル放送受信用のチューナーモジュールと、このチューナーモジュールに接続して使用されるパソコンにより構成されるものが開示されている。このデジタル放送受信装置は、放送局から送信された放送電波を受信して、放送電波に含まれるデジタル方式の放送信号(以下、「デジタル放送信号」という。)に対して所定の処理を行ない、映像を表示するとともに、音声を鳴動させる。より具体的には、チューナーモジュールにおいて、まず、専用のアンテナを介して受信した地上波デジタル放送の放送電波に含まれるデジタル放送信号の中から、所望のチャンネルに対応するデジタル放送信号をチューナーによって選択する。次いで、選択したデジタル放送信号に対して、復調、符号誤り訂正等を行い、次いで、デスクランブル処理を行う。次いで、スクランブルが解除されたデジタル放送信号を暗号化して、汎用のインターフェースを介して、パソコンへ伝送する。次いで、パソコンにおいて、暗号化されたデジタル放送信号(トランスポート・ストリーム)を復号化するとともに、MPEG―2方式に基づいて圧縮された放送番組コンテンツ(映像データと音声データ)を伸長する。そして、映像データに基づく映像をディスプレイに表示させるとともに、音声データに基づく音声をスピーカにて鳴動させる構成となっている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−74686号公報
ここで、地上波デジタル放送を視聴する際には、暗号化されたデジタル放送信号を復号化する処理や、MPEG−2方式に基づいて圧縮されている映像データと音声データを伸長する等の所定のデータ処理を行う必要があり、パソコンの処理能力が不足していた場合にこれらのデータ処理が遅れてしまう。即ち、パソコンの処理能力は有限であり、パソコンにおいて複数のプログラムが同時に実行された場合、地上波デジタル放送を視聴するために必要とされる上述のデータ処理に割り当てられるリソース(資源)が不足して、適切なタイミングでデータ処理を行うことができなくなる。その結果、ディスプレイやスピーカ等における映像や音声等のコンテンツの出力(表示、再生)が途切れてしまう不都合があった。
そこで、本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、デジタル放送を視聴する際に、コンテンツの出力が途切れることを抑制することができるデジタル放送コンテンツ出力方法、デジタル放送コンテンツ出力システム及びデジタル放送コンテンツ出力装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、デジタル方式の放送信号を受信し、データ処理部によって放送信号に含まれるデータに対して所定のデータ処理を施し、コンテンツ出力部によってデータ処理が施されたデータに基づくコンテンツを出力するデジタル放送コンテンツ出力方法であって、第1の帯域幅を有する第1の放送信号に含まれる第1のデータに対してデータ処理を施すデータ処理ステップと、データ処理ステップにおける前記データ処理の遅れを検出する処理遅れ検出ステップと、処理遅れ検出ステップにおいてデータ処理の遅れを検出した場合、データ処理部においてデータ処理が施されるデータとして、第1の帯域幅よりも狭い第2の帯域幅を有する第2の放送信号に含まれる第2のデータを選択する選択ステップと、選択ステップにおいて選択された第2のデータに対してデータ処理を施して、データ処理が施された第2のデータに基づくコンテンツを出力するコンテンツ出力ステップとを備えることを特徴とする。
同構成によれば、第1の帯域幅を有する第1の放送信号に含まれる第1のデータに対してデータ処理が施されて、データ処理の遅れを検出した場合に、第1の帯域幅よりも狭い第2の帯域幅を有する第2の放送信号に含まれる第2のデータに対してデータ処理が施される。従って、第1のデータに基づくコンテンツの出力が途切れる場合であっても、第2のデータに対してデータ処理が行われるため、第2のデータに基づくコンテンツを出力して、デジタル放送を視聴する際に、コンテンツの出力が途切れることを抑制することができる。
請求項2に記載の発明は、デジタル方式の放送信号を受信し、データ処理部によって放送信号に含まれるデータに対して所定のデータ処理を施し、コンテンツ出力部によってデータ処理が施されたデータに基づくコンテンツを出力するデジタル放送コンテンツ出力方法であって、データ処理部において第1の帯域幅を有する第1の放送信号に含まれる第1のデータに対してデータ処理を施す場合に、データ処理の遅れが発生するか否かを判断する処理遅れ判断ステップと、処理遅れ判断ステップにおける判断に基づいて、データ処理部においてデータ処理が施されるデータとして、第1のデータおよび第1の帯域幅よりも狭い第2の帯域幅を有する第2の放送信号に含まれる第2のデータのいずれか一方を選択する選択ステップと、選択ステップにおいて選択されたデータに対してデータ処理を施して、データ処理が施されたデータに基づくコンテンツを出力するコンテンツ出力ステップとを備えることを特徴とする。
同構成によれば、データ処理の遅れが発生するか否かの判断に基づいて、第1の帯域幅を有する第1の放送信号に含まれる第1のデータおよび第1の帯域幅より狭い第2の帯域幅を有する第2の放送信号に含まれる第2のデータのいずれか一方に対してデータ処理が施される。従って、第1のデータに基づくコンテンツの出力が途切れる場合であっても、第2のデータに対してデータ処理が行われるため、第2のデータに基づくコンテンツを出力して、デジタル放送を視聴する際に、コンテンツの出力が途切れることを防止することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のデジタル放送コンテンツ出力方法であって、データ処理部において第1の帯域幅を有する第1の放送信号に含まれる第1のデータに対してデータ処理を施す場合に、データ処理の遅れが発生するか否かを判断するために、テスト用データに対してデータ処理を施すテスト処理ステップを備えることを特徴とする。
同構成によれば、テスト用データに対してデータ処理を施すため、テスト用データに対するデータ処理に基づいて、データ処理の遅れが発生するか否かの判断を正確に行うことができる。
請求項4に記載の発明は、放送電波を受信して、放送電波に含まれるデジタル方式の放送信号を出力するデジタル放送受信装置と、デジタル放送受信装置に接続され、デジタル放送受信装置から出力された放送信号に含まれるデータに対して所定のデータ処理を施すとともに、データ処理が施されたデータに基づくコンテンツを出力するデジタル放送コンテンツ出力装置とを備えたデジタル放送コンテンツ出力システムであって、デジタル放送コンテンツ出力装置は、第1の帯域幅を有するとともに第1のデータを含む第1の放送信号および第1の帯域幅より狭い第2の帯域幅を有するとともに第2のデータを含む第2の放送信号のいずれか一方を選択する信号選択部と、信号選択部によって選択された放送信号に含まれるデータに対してデータ処理を施すデータ処理部と、データ処理部によってデータ処理が施されたデータに基づくコンテンツを出力するコンテンツ出力部と、データ処理部におけるデータ処理の遅れを検出する処理遅れ検出部と、処理遅れ検出部によって第1の放送信号に含まれる第1のデータに対するデータ処理の遅れが検出された場合に、信号選択部に第2の放送信号を選択させる制御部とを備えることを特徴とする。
同構成によれば、第1の帯域幅を有する第1の放送信号に含まれる第1のデータに対してデータ処理が施されて、データ処理の遅れを検出した場合に、第1の帯域幅よりも狭い第2の帯域幅を有する第2の放送信号に含まれる第2のデータに対してデータ処理が施される。従って、第1のデータに基づくコンテンツの出力が途切れる場合であっても、第2のデータに対してデータ処理が行われるため、第2のデータに基づくコンテンツを出力して、デジタル放送を視聴する際に、コンテンツの出力が途切れることを抑制することができる。
請求項5に記載の発明は、放送電波を受信して、放送電波に含まれるデジタル方式の放送信号を出力するデジタル放送受信装置と、デジタル放送受信装置に接続され、デジタル放送受信装置から出力された放送信号に含まれるデータに対して所定のデータ処理を施すとともに、データ処理が施されたデータに基づくコンテンツを出力するデジタル放送コンテンツ出力装置とを備えたデジタル放送コンテンツ出力システムであって、デジタル放送受信装置は、放送信号に含まれるデータに対してデータ処理を施すデータ処理部と、データ処理部によってデータ処理が施されたデータに基づくコンテンツを出力するコンテンツ出力部と、データ処理部によって第1の帯域幅を有する第1の放送信号に含まれる第1のデータに対してデータ処理が施される場合に、データ処理の遅れが発生するか否かを判断する処理遅れ判断部と、データ処理が施されるデータを含む放送信号として、第1の放送信号および第1の帯域幅より狭い第2の帯域幅を有するとともに第2のデータを含む第2の放送信号のいずれか一方を選択する信号選択部と、処理遅れ判断部の判断に基づいて、信号選択部に第1、第2の放送信号のいずれか一方を選択させる制御部とを備えることを特徴とする。
同構成によれば、データ処理の遅れが発生するか否かの判断に基づいて、第1の帯域幅を有する第1の放送信号に含まれる第1のデータおよび第1の帯域幅より狭い第2の帯域幅を有する第2の放送信号に含まれる第2のデータのいずれか一方に対してデータ処理が施される。従って、第1のデータに基づくコンテンツの出力が途切れる場合であっても、第2のデータに対してデータ処理が行われるため、第2のデータに基づくコンテンツを出力して、デジタル放送を視聴する際に、コンテンツの出力が途切れることを防止することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のデジタル放送コンテンツ出力システムであって、データ処理部によって第1の帯域幅を有する第1の放送信号に含まれる第1のデータに対してデータ処理が施される場合に、データ処理の遅れが発生するか否かを判断するために、データ処理部にテスト用データに対してデータ処理を施させるテスト処理部を備えることを特徴とする。
同構成によれば、テスト用データに対してデータ処理を施すため、テスト用データに対するデータ処理に基づいて、データ処理の遅れが発生するか否かの判断を正確に行うことができる。
請求項7に記載の発明は、放送電波を受信して、放送電波に含まれるデジタル方式の放送信号を出力するデジタル放送受信部と、第1の帯域幅を有するとともに第1のデータを含む第1の放送信号および第1の帯域幅より狭い第2の帯域幅を有するとともに第2のデータを含む第2の放送信号のいずれか一方を選択する信号選択部と、信号選択部によって選択された放送信号に含まれるデータに対して所定のデータ処理を施すデータ処理部と、データ処理部によってデータ処理が施されたデータに基づくコンテンツを出力するコンテンツ出力部と、データ処理部におけるデータ処理の遅れを検出する処理遅れ検出部と、処理遅れ検出部によって第1の放送信号に含まれる第1のデータに対するデータ処理の遅れが検出された場合に、信号選択部に第2の放送信号を選択させる制御部とを備えることを特徴とする。
同構成によれば、第1の帯域幅を有する第1の放送信号に含まれる第1のデータに対してデータ処理が施されて、データ処理の遅れを検出した場合に、第1の帯域幅よりも狭い第2の帯域幅を有する第2の放送信号に含まれる第2のデータに対してデータ処理が施される。従って、第1のデータに基づくコンテンツの出力が途切れる場合であっても、第2のデータに対してデータ処理が行われるため、第2のデータに基づくコンテンツを出力して、デジタル放送を視聴する際に、コンテンツの出力が途切れることを抑制することができる。
請求項8に記載の発明は、放送電波を受信して、放送電波に含まれるデジタル方式の放送信号を出力するデジタル放送受信部と、放送信号に含まれるデータに対して所定のデータ処理を施すデータ処理部と、データ処理部によってデータ処理が施されたデータに基づくコンテンツを出力するコンテンツ出力部と、データ処理部によって第1の帯域幅を有する第1の放送信号に含まれる第1のデータに対してデータ処理が施される場合に、データ処理の遅れが発生するか否かを判断する処理遅れ判断部と、データ処理が施されるデータを含む放送信号として、第1の放送信号および第1の帯域幅より狭い第2の帯域幅を有するとともに第2のデータを含む第2の放送信号のいずれか一方を選択する信号選択部と、処理遅れ判断部の判断に基づいて、信号選択部に第1、第2の放送信号のいずれか一方を選択させる制御部とを備えることを特徴とする。
同構成によれば、データ処理の遅れが発生するか否かの判断に基づいて、第1の帯域幅を有する第1の放送信号に含まれる第1のデータおよび第1の帯域幅より狭い第2の帯域幅を有する第2の放送信号に含まれる第2のデータのいずれか一方に対してデータ処理が施される。従って、第1のデータに基づくコンテンツの出力が途切れる場合であっても、第2のデータに対してデータ処理が行われるため、第2のデータに基づくコンテンツを出力して、デジタル放送を視聴する際に、コンテンツの出力が途切れることを防止することができる。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載のデジタル放送コンテンツ出力装置であって、データ処理部によって第1の帯域幅を有する第1の放送信号に含まれる第1のデータに対してデータ処理が施される場合に、データ処理の遅れが発生するか否かを判断するために、データ処理部にテスト用データに対してデータ処理を施させるテスト処理部を備えることを特徴とする。
同構成によれば、テスト用データに対してデータ処理を施すため、テスト用データに対するデータ処理に基づいて、データ処理の遅れが発生するか否かの判断を正確に行うことができる。
本発明によれば、デジタル放送を視聴する際に、映像や音声が途切れることを抑制することができる。
(第1の実施形態)
以下に本発明の第1の実施形態について、図1〜図3を参照しながら説明する。
図1に示すように、本実施形態に係るデジタル放送コンテンツ出力システム1は、デジタル放送信号(以下、単に「放送信号」または「信号」という場合がある。)を受信するデジタル放送受信装置であるチューナーモジュール10と、チューナーモジュール10が接続される電子機器であるデジタル放送コンテンツ出力装置としてのパソコン20とを備えている。
以下に本発明の第1の実施形態について、図1〜図3を参照しながら説明する。
図1に示すように、本実施形態に係るデジタル放送コンテンツ出力システム1は、デジタル放送信号(以下、単に「放送信号」または「信号」という場合がある。)を受信するデジタル放送受信装置であるチューナーモジュール10と、チューナーモジュール10が接続される電子機器であるデジタル放送コンテンツ出力装置としてのパソコン20とを備えている。
チューナーモジュール10は、デジタル放送信号を受信するアンテナ11と、アンテナ11が受信したデジタル放送信号のうち、所望のチャンネルに対応するデジタル放送信号を選択するチューナー部12と、チューナー部12により選局された信号を復調し、誤り符号訂正を行う復調部13とを備えている。さらに、チューナーモジュール10は、復調された信号のスクランブルを解除するデスクランブル処理部14と、ICカード4が接続されるICカードインターフェース15と、デスクランブルされた信号を暗号化する暗号化処理部16と、暗号化された信号をパソコン20へ伝送するためのインターフェース17とを備えている。
パソコン20は、暗号化された信号が入力されるインターフェースコントローラ21と、ハイビジョン方式の信号とワンセグ方式の信号のいずれか一方を選択する信号選択部22と、暗号化されている信号選択部22によって選択された信号を復号する復号化処理部23と、復号化された信号を、各種データに分離する多重分離部24とを備えている。さらに、パソコン20は、分離された映像データおよび音声データに対してデコード処理を施すデータデコード部25と、デコード処理が施された映像データに基づいて映像を表示するディスプレイ26と、デコード処理が施された音声データに基づいて音声を再生する(音声が鳴動される)スピーカ27とを備えている。上述した復号化処理部23と多重分離部24とデータデコード部25は、信号選択部22によって選択された放送信号のデータに対して所定のデータ処理を施すデータ処理部28を形成している。また、ディスプレイ26とスピーカ27は、データ処理部28によって所定のデータ処理(復号化処理、分離処理、デコード処理)が施されたデータ(映像データ、音声データ)に基づくコンテンツ(映像、音声)を出力(表示、再生)するコンテンツ出力部29を形成している。
また、パソコン20は、メモリ30aを用いて制御プログラムに基づき各部21〜25等の制御を行うCPU30と、制御プログラムをインストールするためのインストール手段31と、制御プログラムを記憶するための記憶部であるハードディスク32と、ユーザーが入力操作を行うためのキーボード33とを備えている。インストール手段31は、図1に示すように、CD/DVDドライブ装置31aと、LANコントローラ31bにより構成されている。CD/DVDドライブ装置31aを使用する場合は、CD/DVDドライブ装置31aを介して、チューナーモジュール10に付属のCDやDVDに記憶された上述の制御プログラムが、ハードディスク32に記憶されることによりインストールされる。一方、LANコントローラ31bを使用する場合は、図示しない通信ケーブルによりネットワーク回線に接続される通信コネクタ34を介して取得された上述の制御プログラムが、LANコントローラ31bを介してハードディスク32に記憶されることによりインストールされる。
次に、チューナーモジュール10の動作について説明する。
まず、アンテナ11が、放送局や衛星から送られてくる放送電波を受信し、受信した放送電波に含まれるデジタル放送信号をチューナー部12へ出力する。なお、デジタル放送における映像データ、音声データ等の各データは、MPEG−2Systemsに準拠して多重化されており、デジタル放送信号は、各データがパケット単位で多重化されたTS(Transport Stream)形式の信号となっている。また、1つのチャンネルに対応するデジタル放送信号には、第1の放送信号と第2の放送信号が含まれている。この第1の放送信号は、第1の帯域幅を有するとともに、第2の放送信号は、第1の帯域幅より狭い第2の帯域幅を有する。
まず、アンテナ11が、放送局や衛星から送られてくる放送電波を受信し、受信した放送電波に含まれるデジタル放送信号をチューナー部12へ出力する。なお、デジタル放送における映像データ、音声データ等の各データは、MPEG−2Systemsに準拠して多重化されており、デジタル放送信号は、各データがパケット単位で多重化されたTS(Transport Stream)形式の信号となっている。また、1つのチャンネルに対応するデジタル放送信号には、第1の放送信号と第2の放送信号が含まれている。この第1の放送信号は、第1の帯域幅を有するとともに、第2の放送信号は、第1の帯域幅より狭い第2の帯域幅を有する。
より具体的には、1つのチャンネルに対応するデジタル放送信号は、所定の帯域幅(約5.6MHz)を有するとともに、この帯域幅は13セグメントに分割されている。そして、1つの放送局が使用するデジタル放送信号には、上述の13セグメントのうち12セグメントを使用した放送信号である第1の放送信号と、上述の13セグメントのうち1セグメントを使用した放送信号である第2の放送信号とが含まれている。なお、第1の放送信号(以下、「ハイビジョン方式の放送信号」という。)には、MPEG−2Video方式により圧縮符号化された第1の映像データが含まれるとともに、第2の放送信号(以下、「ワンセグ方式の信号」という。)には、MPEG−4AVC方式(H.264方式)により圧縮符号化された第2の映像データが含まれている。また、ハイビジョン方式の放送信号、およびワンセグ方式の放送信号の各々には、MPEG−2AAC方式により圧縮符号化された音声データが含まれている。
チューナー部12は、アンテナ11から入力されたデジタル放送信号において、ユーザーが指定したチャンネルに対応するデジタル放送信号(この場合、ハイビジョン方式の放送信号とワンセグ方式の放送信号の双方)を選択して、復調部13へ出力する。即ち、チューナー部12は、映像データや音声データを含むデジタル放送信号のうち、特定周波数のデジタル放送信号を取り出して、復調部13へと出力する。
復調部13は、チューナー部12により選択されたデジタル放送信号を復調するとともに、伝送路で発生する誤り符号訂正を行い、TS形式のデジタル放送信号をデスクランブル処理部14へ出力する。
TS形式の信号は、TSパケット(Transport Stream Packet)が隙間なく連続したものであり、多数の個別の符号化ストリームがTSパケットと呼ばれる短い伝送単位で、時分割多重化されているものである。このTSパケットは、図2に示すように、188バイトの固定長のパケットであり、4バイトの固定長のヘッダーと、184バイトのペイロード、アダプテーションフィールド、またはペイロードとアダプテーションフィールドが混在した構成となっている。また、TSパケットは、PES(Packetized Elementary Stream)形式またはセクション形式のデータが分割されたものに上述のヘッダーが付加されたものであり、1つ以上のTSパケットにより1つのPES形式またはセクション形式のデータ(映像データ、音声データ)を構成することができる。なお、PES形式のデータはペイロードに含まれている。
デスクランブル処理部14は、TS形式のデジタル放送信号にスクランブルが施されている場合に、このスクランブルを、ICカードインターフェース15に接続されたICカード4から得られるデスクランブルキー(解除鍵)によって解除する処理を行う。スクランブルが解除されたデジタル放送信号は、暗号化処理部16へ出力される。
そして、暗号化処理部16により、デジタル放送信号は、DES(Data Encryption Standard)、AES(Advanced Encryption Standard)等の所定の方式により暗号化される(即ち、デジタル放送信号のデータに対して暗号化処理が施される)。暗号化されたデジタル放送信号は、汎用のインターフェース17(例えば、USB2.0)を介して、パソコン20へと出力される。なお、チューナーモジュール10は、チューナー部12、復調部13、デスクランブル処理部14、ICカードインターフェース15、および暗号化処理部16の各部の制御を行う制御手段としてのCPU18を備えており、CPU18は、パソコン20のCPU30からの指示に従い、これら各部の制御を行う。
次に、上述のインストールされた制御プログラムに基づく、チューナーモジュール10を介してデジタル放送信号を受信するパソコン20の動作について説明する。
チューナーモジュール10により暗号化されたデジタル放送信号は、インターフェースコントローラ21に入力され、信号選択部22を介して、復号化処理部23に入力される。復号化処理部23は、上述のDES、AES等の所定の形式で暗号化されたデジタル放送信号を復号し(即ち、デジタル放送信号のデータに対してデータ処理である復号化処理を施し)、復号化されたTS形式のデジタル放送信号を多重分離部24へと出力する。
チューナーモジュール10により暗号化されたデジタル放送信号は、インターフェースコントローラ21に入力され、信号選択部22を介して、復号化処理部23に入力される。復号化処理部23は、上述のDES、AES等の所定の形式で暗号化されたデジタル放送信号を復号し(即ち、デジタル放送信号のデータに対してデータ処理である復号化処理を施し)、復号化されたTS形式のデジタル放送信号を多重分離部24へと出力する。
多重分離部24は、TS形式の信号であるデジタル放送信号を、映像データ、音声データ、番組情報であるPSI/SI(Program Specific Information/Service Information)等に分離する。即ち、デジタル放送信号のデータに対してデータ処理であるデータ分離処理を施す。そして、多重分離部24によって、分離された映像データおよび音声データは、データデコード部25へ出力される。
データデコード部25は、MPEG−2Video方式またはMPEG−4AVC方式(H.264方式)に基づいて圧縮符号化されている映像データに対してデコード処理を施すことにより、圧縮されている映像データを元の映像データに伸長する。そして、データデコード部25は、フレームバッファメモリであるVRAM25aを用いて、映像データに基づく映像をディスプレイ26に表示させる。また、データデコード部25は、MPEG−2AAC方式に基づいて圧縮符号化されている音声データに対してデコード処理を施すことにより、圧縮されている音声データを元の音声データに伸長する。そして、データデコード部25は、音声データに基づく音声をスピーカ27に再生させる。このようにして、データ処理部28(復号化処理部23と多重分離部24とデータデコード部25)によって所定のデータ処理が施されたデータに基づくコンテンツ(映像、音声)(即ち、ハイビジョン方式またはワンセグ方式のコンテンツ)が、コンテンツ出力部29によって出力(表示、再生)される。
ここで、本実施形態においては、ユーザーがデジタル放送を視聴する(即ち、ハイビジョン方式のコンテンツを出力する)際に、ハイビジョン方式のデジタル放送信号に対するデータ処理の遅れを検出した場合に、ワンセグ方式のコンテンツを出力する点に特徴がある。以下、本実施形態に係るデジタル放送コンテンツ出力システム1におけるデジタル放送コンテンツ出力方法を、図3と図4を参照して、詳しく説明する。
図1に示すように、パソコン20は、データ処理部28におけるデータ処理の遅れを検出する処理遅れ検出部35と、データ処理部28によってデータ処理を施すデータを有する放送信号として、ハイビジョン方式の放送信号およびワンセグ方式の放送信号のいずれか一方を選択する信号選択部22を備えている。なお、これらの処理遅れ検出部35と信号選択部22は、制御手段であるCPU30に接続されており、CPU30が、上述の制御プログラムに基づいて、信号選択部22の制御を行う。
そして、図3に示すように、本実施形態におけるデジタル放送コンテンツ出力システム1において、デジタル放送の視聴を行う際には、まず、ユーザーによるキーボード33の入力操作によって、ユーザーが希望する番組の視聴を行う旨の指示が、CPU30に入力される(ステップS1)。次いで、CPU30は、信号選択部22を制御するための制御信号を出力し、ハイビジョン方式のコンテンツをユーザーに提示するために、信号選択部22がハイビジョン方式のデジタル放送信号を選択する(ステップS2)。ステップS2において、ハイビジョン方式のデジタル放送信号が選択されたことに伴い、データ処理部28によりハイビジョン方式のデジタル放送信号に含まれるデータに対して所定のデータ処理が施され、ハイビジョン方式のコンテンツがディスプレイ26またはスピーカ27にて出力される(ステップS3)。即ち、ステップS3は、ハイビジョン方式の放送信号に含まれるデータに対してデータ処理を施すデータ処理ステップである。
次いで、ステップS3におけるデータ処理の遅れを、処理遅れ検出部35が検出し、その検出の結果に基づいて、ハイビジョン方式のコンテンツを視聴する際に、コンテンツの出力が途切れたか否かを判断する(ステップS4)。即ち、ステップS4は、ステップS3におけるデータ処理の遅れを検出する処理遅れ検出ステップである。
より具体的には、処理遅れ検出部35は、PES形式の映像データのヘッダーに含まれるPTS(Presentation Time Stamp)またはDTS(Decoding Time Stamp)と、STC(System Time Clock)とを比較することにより処理遅れを検出する。即ち、PTSは、映像データに基づく映像がディスプレイに表示されるべき時刻を示し、DTSは、映像データがデコードされるべき時刻を示している。STCは、27MHzで動作する9ビットの下位カウンタと、90kHzで動作する33ビットの上位カウンタで構成される計時部である基準時計30bであり、PTSとSTCの基準となる時計であり。なお、送信側(即ち、放送局側)と受信側(即ち、ユーザー側)のSTCを同期させるために、STCの校正データであるPCR(Program Clock Reference)が、100ms以内の伝送周期で、TSパケットのアダプテーションフィールドによって伝送されている。従って、多重分離部24によって出力されたPES形式の映像データに含まれるPTSまたはDTSの示す時刻が、STCの示す時刻を過ぎている場合は、そのPES形式の映像データがデータデコード部25によってデータ処理を施す時刻が適切でない。その結果、その映像データに基づく映像は、ディスプレイに表示されず、映像が途切れることになる。従って、処理遅れ検出部35は、PTSまたはDTSとSTCとを比較して、PTSまたはDTSの示す時刻が、STCの示す時刻を過ぎている場合は、データ処理の遅れを検出し、映像データに基づく映像の表示が途切れたと判断する。一方、処理遅れ検出部35は、PTSまたはDTSとSTCとを比較して、PTSまたはDTSの示す時刻が、STCの示す時刻を過ぎていない場合は、データ処理部28におけるデータ処理が適切なタイミングで行われているため、映像データに基づく映像は途切れないと判断する。
次いで、CPU30は、ステップS4における処理遅れ検出部による検出の結果に基づいて制御信号を出力し、ハイビジョン方式の信号とワンセグ方式の信号のいずれか一方を選択するように、信号選択部22を制御する。
より具体的には、ステップS4において処理遅れ検出部35がデータ処理の遅れを検出しない場合は、CPU30は、信号選択部22がハイビジョン方式の信号を選択した状態を維持するように、信号選択部22を制御するための制御信号を出力する。そして、信号選択部22は、ハイビジョン方式の信号を選択し(ステップS5)、ハイビジョン方式の信号に含まれるデータに対して所定のデータ処理が施されて、ハイビジョン方式のコンテンツが出力される(ステップS6)。一方、ステップS4において処理遅れ検出部35がデータ処理の遅れを検出した場合は、CPU30が、信号選択部22がワンセグ方式の信号を選択するように、信号選択部22を制御するための制御信号を出力する。そして、信号選択部22は、ワンセグ方式の信号を選択し(ステップS7)、ワンセグ方式の信号に含まれるデータに対して所定のデータ処理が施されて、ワンセグ方式のコンテンツが出力される。(ステップS8)。即ち、ステップS7は、ステップS4においてデータ処理の遅れを検出した場合、データ処理部28においてデータ処理が施されるデータとして、ワンセグ方式に含まれるデータを選択する選択ステップである。また、ステップS8は、ステップS7において選択されたワンセグ方式に含まれるデータに対してデータ処理を施して、ワンセグ方式のコンテンツを出力するコンテンツ出力ステップである。このように、ステップS4においてデータ処理の遅れが検出された場合は、ステップS7,S8を経て、後述するステップS11へ移行する。
次いで、ステップS4においてデータ処理の遅れが検出されなかった場合は、ステップS5,S6を経て、CPU30は、ユーザーによるキーボード33の入力操作によって、ユーザーが視聴を終了する旨の指示が入力されたか否かを判断する(ステップS9)。ステップS9において、視聴を終了する旨の指示が入力されていないと判断した場合、上述のステップS4以降が繰り返される。一方、ステップS9において、視聴を終了する旨の指示が入力されていると判断した場合は、コンテンツの出力が停止され(ステップS10)、視聴が終了される。
ところで、ステップS4においてデータ処理の遅れが検出された場合は、ステップS7,S8を経てワンセグ方式のコンテンツが視聴されることになる。ステップS11においては、CPU30によって、ハイビジョン方式のコンテンツを視聴する場合にコンテンツの出力が途切れるか否かが判断される(ステップS11)。そして、ステップS11以降においては、この判断結果に基づいて、制御信号を出力し、ハイビジョン方式の信号とワンセグ方式の信号のいずれか一方を選択するように、信号選択部22を制御する。即ち、データ処理部28を制御するCPU30が行っている処理は時刻により異なり、ステップS4においてデータ処理の遅れが検出された時刻以外においては、データ処理の遅れが発生せず、映像および音声が途切れない可能性もある。従って、ハイビジョン方式のコンテンツからワンセグ方式のコンテンツを出力するように制御した後に、再びハイビジョン方式のコンテンツを出力するよう制御する。
より具体的には、パソコン20のCPU30の使用率が、ステップS4においてデータ処理の遅れが検出された時刻におけるパソコン20のCPU30の使用率よりも、低い状態が一定時間継続した場合は、ハイビジョン方式のコンテンツを視聴する場合にコンテンツの出力が途切れないと判断する。一方、CPU30の使用率が、ステップS4においてデータ処理の遅れが検出された時刻におけるCPU30の使用率よりも、低い状態が一定時間継続しない場合(例えば、高い状態が継続する場合や、低い状態が一定時間よりも短い時間継続する場合)は、ハイビジョン方式のコンテンツを視聴する場合にコンテンツの出力が途切れると判断する。なお、本実施形態においては、CPU30の使用率が、データ処理の遅れが検出された時刻におけるCPU30の使用率よりも、低い状態が一定時間継続した場合は、ハイビジョン方式のコンテンツを視聴する場合にコンテンツの出力が途切れないと判断するが、CPU30の使用率以外に基づいて判断してもよい。例えば、パソコン20において動作しているアプリケーションが終了した場合に、CPU30の使用率が低下して、ハイビジョン方式のコンテンツを視聴する場合にコンテンツの出力が途切れないと判断してもよい。また、ステップS4においてデータ処理の遅れを検出した時刻から一定時間経過した場合に、CPU30の使用率が低下しており、ハイビジョン方式のコンテンツを視聴する場合にコンテンツの出力が途切れないと判断してもよい。
次いで、CPU30は、ステップS11における判断に基づいて制御信号を出力し、ワンセグ方式の信号とハイビジョン方式の信号のいずれか一方を選択するように、信号選択部22を制御する。
より具体的には、ステップS11においてハイビジョン方式のコンテンツの出力が途切れると判断した場合は、CPU30は、信号選択部22がワンセグ方式の信号を選択した状態を維持するように、信号選択部22を制御するための制御信号を出力する。そして、信号選択部22は、ワンセグ方式の信号を選択し(ステップS12)、ワンセグ方式の放送信号に含まれるデータに対してデータ処理が施されてワンセグ方式のコンテンツが出力される(ステップS13)。一方、ステップS11においてハイビジョン方式のコンテンツの出力が途切れないと判断した場合は、CPU30が、信号選択部22がハイビジョン方式の信号を選択するように、信号選択部22を制御するための制御信号を出力する。そして、信号選択部22は、ハイビジョン方式の信号を選択し(ステップS14)、ハイビジョン方式の放送信号に含まれるデータに対してデータ処理が施されてハイビジョン方式のコンテンツが出力される(ステップS15)。このように、ステップS11においてハイビジョン方式のコンテンツの出力が途切れると判断した場合は、ステップS14,S15を経て、上述のステップS11以降を繰り返す。
次いで、ステップS11において処理遅れが発生すると判断された場合は、ステップS12,S13を経て、CPU30は、ユーザーによるキーボード33の入力操作によって、ユーザーが視聴を終了する旨の指示が入力されたか否かを判断する(ステップS16)。ステップS16において、視聴を終了する旨の指示が入力されていないと判断した場合、上述のステップS11以降が繰り返される。一方、ステップS16において、視聴を終了する旨の指示が入力されていると判断した場合は、上述のステップS10へ移行し、映像信号および音声信号の出力が停止され、視聴が終了される。
以上に説明した本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)本実施形態に係るデジタル放送コンテンツ出力方法は、データ処理ステップであるステップS3と、処理遅れ検出ステップであるステップS4と、選択ステップであるステップS7と、コンテンツ出力ステップであるステップS8を備えている。そして、ステップS3におけるデータ処理の遅れをステップS4において検出した場合は、ステップS7においてデータ処理されるデータとしてワンセグ方式の放送信号に含まれるデータが選択され、ステップS8においてワンセグ方式のコンテンツが出力される。このため、ハイビジョン方式の放送信号に含まれるデータに対してデータ処理が施されて、データ処理の遅れを検出した場合に、ワンセグ方式の放送信号に含まれるデータに対してデータ処理が施される。従って、ハイビジョン方式のコンテンツの出力が途切れる場合であっても、ワンセグ方式の放送信号に含まれるデータに対してデータ処理が行われるため、ワンセグ方式のコンテンツを出力して、デジタル放送を視聴する際に、コンテンツの出力が途切れることを抑制することができる。
(1)本実施形態に係るデジタル放送コンテンツ出力方法は、データ処理ステップであるステップS3と、処理遅れ検出ステップであるステップS4と、選択ステップであるステップS7と、コンテンツ出力ステップであるステップS8を備えている。そして、ステップS3におけるデータ処理の遅れをステップS4において検出した場合は、ステップS7においてデータ処理されるデータとしてワンセグ方式の放送信号に含まれるデータが選択され、ステップS8においてワンセグ方式のコンテンツが出力される。このため、ハイビジョン方式の放送信号に含まれるデータに対してデータ処理が施されて、データ処理の遅れを検出した場合に、ワンセグ方式の放送信号に含まれるデータに対してデータ処理が施される。従って、ハイビジョン方式のコンテンツの出力が途切れる場合であっても、ワンセグ方式の放送信号に含まれるデータに対してデータ処理が行われるため、ワンセグ方式のコンテンツを出力して、デジタル放送を視聴する際に、コンテンツの出力が途切れることを抑制することができる。
(2)パソコン20は、ハイビジョン方式の信号およびワンセグ方式の信号のいずれか一方を選択する信号選択部22と、信号選択部22によって選択された放送信号に含まれるデータに対してデータ処理を施すデータ処理部28と、データ処理が施されたデータに基づくコンテンツを出力するコンテンツ出力部29とを備えている。さらに、パソコン20は、データ処理部28におけるデータ処理の遅れを検出する処理遅れ検出部35と、処理遅れ検出部35によってハイビジョン方式の放送信号に含まれるデータに対するデータ処理の遅れが検出された場合に、信号選択部22にワンセグ方式の信号を選択させる制御部であるCPU30を備えている。このため、上述の(1)と同様の効果を得ることができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、上述の第1の実施形態と同一の構成については、同一の符号を示して、ここでは詳しい説明を省略する。
次に、本発明の第2の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、上述の第1の実施形態と同一の構成については、同一の符号を示して、ここでは詳しい説明を省略する。
本実施形態においては、上述の第1の実施形態において説明したデータ処理の遅れを検出する処理遅れ検出部35の代わりに、図5に示すように、データ処理の遅れが発生するか否かを判断する処理遅れ判断部36を備えている。そして、処理遅れ判断部36による判断に基づいて、CPU30が、信号選択部22に、ハイビジョン方式の信号、およびワンセグ方式の信号のいずれか一方を選択させる。以下、本実施形態に係るデジタル放送コンテンツ出力システム1におけるデジタル放送コンテンツ出力方法を、図6と図7を参照して、詳しく説明する。
本実施形態におけるデジタル放送コンテンツ出力システム1において、デジタル放送の視聴を行う際には、まず、ユーザーによるキーボード33の入力操作によって、ユーザーが希望する番組の視聴を行う旨の指示が、CPU30に入力される(ステップS20)。次いで、処理遅れ判断部36が、データ処理部28においてハイビジョン方式のデータに対してデータ処理を施す場合にデータ処理の遅れが発生するか否かを判断して、ハイビジョン方式のコンテンツを視聴する場合にコンテンツの出力が途切れるか否かを判断する(ステップS22)。即ち、ステップS22は、データ処理部28においてハイビジョン方式の放送信号に含まれるデータに対してデータ処理を施す場合に、データ処理の遅れが発生するか否かを判断する処理遅れ判断ステップである。
より具体的には、データ処理部28を制御するCPU30の処理性能に基づいて、データ処理の遅れが発生するか否かを判断する。即ち、CPU30の処理性能を示すクロック周波数が、例えば、1.5GHz以下であれば、適切なタイミングでデータ処理を施すことができず、データ処理の遅れが発生すると判断する。一方、CPUのクロック周波数が、例えば、1.5GHzよりも大きければ、データ処理の遅れは発生しないと判断する。なお、本実施形態においては、CPU30のクロック周波数に基づいて、データ処理の遅れが発生するか否かを判断するが、CPU30の処理性能を示す拡張命令の有無、CPUコマ数、CPUバス転送速度、MPEG処理アクセラレータの有無、又はこれらの複合条件等に基づいて、データ処理の遅れが発生するか否かを判断してもよい。
次いで、CPU30は、ステップS22における処理遅れ判断部36による判断に基づいて制御信号を出力し、ハイビジョン方式の信号とワンセグ方式の信号のいずれか一方を選択するように、信号選択部22を制御する。
より具体的には、ステップS22において処理遅れ判断部36がデータ処理の遅れが発生しないと判断した場合は、CPU30は、信号選択部22がハイビジョン方式の信号を選択するように、信号選択部22を制御するための制御信号を出力する。そして、信号選択部22がハイビジョン方式のデジタル放送信号を選択し(ステップS23)、ハイビジョン方式の信号に含まれるデータに対して所定のデータ処理が施されて、ハイビジョン方式のコンテンツが出力される(ステップS24)。一方、ステップS22において処理遅れ判断部36がデータ処理の遅れが発生すると判断した場合は、CPU30が、信号選択部22がワンセグ方式の信号を選択するように、信号選択部22を制御するための制御信号を出力する。そして、信号選択部22がワンセグ方式の信号を選択し(ステップS25)、ワンセグ方式の信号に含まれるデータに対して所定のデータ処理が施されて、ワンセグ方式のコンテンツが出力される(ステップS26)。即ち、ステップS23,S25は、ステップS22における判断に基づいて、データ処理部28においてデータ処理が施されるデータとして、ハイビジョン方式の放送信号に含まれるデータおよびワンセグ方式の放送信号に含まれるデータのいずれか一方を選択する選択ステップである。また、ステップS24,S26は、ステップS23,25において選択されたデータに対してデータ処理を施して、データ処理が施されたデータに基づくコンテンツを出力するコンテンツ出力ステップである。このように、ステップS22においてデータ処理の遅れが発生すると判断された場合は、ステップS25,S26を経て、後述するステップS29へ移行する。
次いで、ステップS22においてデータ処理の遅れが発生しないと判断された場合は、ステップS23,S24を経て、CPU30は、ユーザーによるキーボード33の入力操作によって、ユーザーが視聴を終了する旨の指示が入力されたか否かを判断する(ステップS27)。ステップS27において、視聴を終了する旨の指示が入力されていないと判断した場合、上述のステップS24以降が繰り返される。一方、ステップS27において、視聴を終了する旨の指示が入力されていると判断した場合は、コンテンツの出力が停止され(ステップS28)、視聴が終了される。
ステップS22においてデータ処理の遅れが発生したと判断された場合は、ステップS25,S26を経て、図7に示すステップS29へ移行するが、ステップS29〜ステップS33の各々は、上記第1の実施形態におけるステップS11〜ステップS16と同様のデジタル放送コンテンツ出力方法であるため、ここでは説明を省略する。なお、本実施形態においては、ステップS26を経た場合は、上述のステップS22へ移行する。また、ステップS34において視聴を終了する旨の指示が入力されていると判断した場合は、上述のステップS28へ移行し、コンテンツの出力が停止され、視聴が終了される。
以上に説明した本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(3)本実施形態に係るデジタル放送コンテンツ出力方法は、処理遅れ判断ステップであるステップS22と、選択ステップであるステップS23,S25と、コンテンツ出力ステップであるステップS24,26とを備えている。ステップS22におけるデータ処理の遅れが発生するか否かの判断に基づいて、ステップS23,25においてデータ処理部においてデータ処理が施されるデータとして、ハイビジョン方式の放送信号に含まれるデータおよびワンセグ方式の放送信号に含まれるデータのいずれか一方が選択される。そして、ステップS24,26において、ステップS23,S25において選択されたデータに対してデータ処理が施されて、データ処理が施されたデータに基づくコンテンツが出力される。このため、データ処理の遅れが発生するか否かの判断に基づいて、ハイビジョン方式の放送信号に含まれるデータおよびワンセグ方式の放送信号に含まれるデータのいずれか一方に対してデータ処理が施される。従って、ハイビジョン方式のコンテンツの出力が途切れる場合であっても、ワンセグ方式の放送信号に含まれるデータに対してデータ処理が行われるため、ワンセグ方式のコンテンツを出力して、デジタル放送を視聴する際に、コンテンツの出力が途切れることを防止することができる。
(3)本実施形態に係るデジタル放送コンテンツ出力方法は、処理遅れ判断ステップであるステップS22と、選択ステップであるステップS23,S25と、コンテンツ出力ステップであるステップS24,26とを備えている。ステップS22におけるデータ処理の遅れが発生するか否かの判断に基づいて、ステップS23,25においてデータ処理部においてデータ処理が施されるデータとして、ハイビジョン方式の放送信号に含まれるデータおよびワンセグ方式の放送信号に含まれるデータのいずれか一方が選択される。そして、ステップS24,26において、ステップS23,S25において選択されたデータに対してデータ処理が施されて、データ処理が施されたデータに基づくコンテンツが出力される。このため、データ処理の遅れが発生するか否かの判断に基づいて、ハイビジョン方式の放送信号に含まれるデータおよびワンセグ方式の放送信号に含まれるデータのいずれか一方に対してデータ処理が施される。従って、ハイビジョン方式のコンテンツの出力が途切れる場合であっても、ワンセグ方式の放送信号に含まれるデータに対してデータ処理が行われるため、ワンセグ方式のコンテンツを出力して、デジタル放送を視聴する際に、コンテンツの出力が途切れることを防止することができる。
(4)パソコン20は、放送信号に含まれるデータに対してデータ処理を施すデータ処理部28と、データ処理部28によってデータ処理が施されたデータに基づくコンテンツを出力するコンテンツ出力部29とを備えている。また、パソコン20は、データ処理部28によってハイビジョン方式の放送信号に含まれるデータに対してデータ処理が施される場合に、データ処理の遅れが発生するか否かを判断する処理遅れ判断部36を備えている。さらに、パソコン20は、データ処理が施されるデータを含む放送信号として、ハイビジョン方式の放送信号およびワンセグ方式の放送信号のいずれか一方を選択する信号選択部22と、処理遅れ判断部36の判断に基づいて、信号選択部22にハイビジョン方式、ワンセグ方式の放送信号のいずれか一方を選択させるCPU30を備えている。このため、上述の(3)と同様の効果を得ることができる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、上述の第2の実施形態と同一の構成については、同一の符号を示して、ここでは詳しい説明を省略する。
次に、本発明の第3の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、上述の第2の実施形態と同一の構成については、同一の符号を示して、ここでは詳しい説明を省略する。
本実施形態においては、上述の第2の実施形態において説明したパソコン20が、図8に示すように、さらに、データ処理部28によってハイビジョン方式の放送信号に含まれるデータに対してデータ処理が施される場合に、データ処理の遅れが発生するか否かを判断するために、テスト処理部37を備えている。テスト処理部37は、データ処理部28にテスト用データに対してデータ処理を施させ、処理遅れ判断部36は、テスト用データに対して所定時間内にデータ処理が施された場合、データ処理の遅れが発生しないと判断する。以下、本実施形態に係るデジタル放送コンテンツ出力システムにおけるデジタル放送コンテンツ出力方法を、図9を参照して説明する。なお、上記第2の実施形態において説明したステップと同様のステップは、同一の符号を付して、説明を省略する。
本実施形態におけるデジタル放送コンテンツ出力システム1において、まず、ユーザーが希望する番組の視聴を行う旨の指示が、CPU30に入力される(ステップS20)。次いで、テスト処理部37が、データ処理部28にテスト用データを入力して、テスト用のデータ処理を施させることにより、データ処理部28においてテスト用データに対して施されたデータ処理に必要とした時間(テスト処理の結果)を取得する(ステップS21)。即ち、ステップS21は、データ処理部28においてハイビジョン方式の放送信号に含まれるデータに対してデータ処理を施す場合に、データ処理の遅れが発生するか否かを判断するために、テスト用データに対してデータ処理を施すテスト処理ステップである。
より具体的には、テスト処理部37は、例えば、地上波デジタル放送における最大の情報ビットレート(約23Mbps)で、多重分離部に対してTS形式の放送信号を10秒間入力し続け、入力した放送信号が多重分離部によって映像データと音声データ等に全て分離するために必要とした時間を計測する。
次いで、処理遅れ判断部36が、データ処理部28においてハイビジョン方式の放送信号に含まれるデータに対してデータ処理を施す場合に、データ処理の遅れが発生するか否かを判断する(ステップS22)。本実施形態においては、処理遅れ判断部36は、ステップS21におけるテスト処理の結果に基づいて、データ処理部28において処理の遅れが発生するか否かを判断する。即ち、例えば、23Mbpsの情報ビットレートで多重分離部24に対してTS形式の放送信号を10秒間入力し続け、多重分離部24によって映像データと音声データ等に全て分離するために必要とした時間が、10秒以内であれば、CPU30は、データ処理の遅れが発生しないと判断する。一方、多重分離部24によって映像データと音声データ等に全て分離するために必要とした時間が、10秒を過ぎるのであれば、CPU30は、データ処理の遅れが発生すると判断する。なお、本実施形態においては、23Mbpsの情報ビットレートで多重分離部24に対してTS形式の放送信号を10秒間入力し続けたが、情報ビットレートや、入力する放送信号や、入力する時間は適宜変更してもよい。また、多重分離部24以外のデータ処理部28(例えば、復号化処理部23やデータデコード部25)に対してテスト処理を行っても良い。なお、本実施形態においては、処理遅れ判断部36は、デジタル放送の視聴を開始する旨の指示が入力された後に(即ち、ステップS21において)、テスト処理を行っているが、テスト処理を行うタイミングは適宜変更してもよい。即ち、例えば、上記制御プログラムがインストールされた際に、テスト処理部37が、データ処理部28にテスト用データを入力して、テスト用のデータ処理を施させることにより、データ処理部28においてテスト用データに対して施されたデータ処理に必要とした時間(テスト処理の結果)を取得してもよい。
なお、ステップS22以降の処理については、図6および図7に示すとともに、上述した第2の実施形態において説明した処理と同一の内容であるため、ここではその説明を省略する。
以上に説明した本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(5)本実施形態に係るデジタル放送コンテンツ出力方法は、データ処理の遅れが発生するか否かを判断するために、テスト用データに対してデータ処理を施すテスト処理ステップであるステップS21を備える。このため、テスト用データに対するデータ処理に基づいて、データ処理の遅れが発生するか否かの判断を正確に行うことができる。従って、テスト用データに対してデータ処理(分離処理)を施すため、テスト用データに対するデータ処理に基づいて、データ処理の遅れが発生するか否かの判断を正確に行うことができる。
(5)本実施形態に係るデジタル放送コンテンツ出力方法は、データ処理の遅れが発生するか否かを判断するために、テスト用データに対してデータ処理を施すテスト処理ステップであるステップS21を備える。このため、テスト用データに対するデータ処理に基づいて、データ処理の遅れが発生するか否かの判断を正確に行うことができる。従って、テスト用データに対してデータ処理(分離処理)を施すため、テスト用データに対するデータ処理に基づいて、データ処理の遅れが発生するか否かの判断を正確に行うことができる。
(6)パソコン20は、データ処理部28によってハイビジョン方式の放送信号に含まれるデータに対してデータ処理が施される場合に、データ処理の遅れが発生するか否かを判断するために、データ処理部28にテスト用データに対してデータ処理を施させるテスト処理部37を備える。このため、上述の(5)と同様の効果を得ることができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態においては、デジタル放送コンテンツ出力システム1において、チューナーモジュール10とパソコン20とを備える構成としたが、図10、図11に示すように、チューナーモジュール10をデジタル放送受信部として、デジタル放送コンテンツ出力装置であるパソコン20と一体的に構成してもよい。この場合、インターフェース17、インターフェースコントローラ21、およびCPU18が不要になり、デジタル放送コンテンツ出力装置の構成が簡素化される。なお、この場合、チューナー部12、復調部13、デスクランブル処理部14、ICカードインターフェース15、および暗号化処理部16の各部の制御は、CPU30により行われることになる。この場合も、上述の効果(1)〜(6)と同様の効果を得ることができる。また、図11に示すデジタル放送コンテンツ出力装置であるパソコン20において、上述のテスト処理部37を備える構成としてもよいことは、言うまでもない。
・上記実施形態においては、デジタル放送コンテンツ出力システム1において、チューナーモジュール10とパソコン20とを備える構成としたが、図10、図11に示すように、チューナーモジュール10をデジタル放送受信部として、デジタル放送コンテンツ出力装置であるパソコン20と一体的に構成してもよい。この場合、インターフェース17、インターフェースコントローラ21、およびCPU18が不要になり、デジタル放送コンテンツ出力装置の構成が簡素化される。なお、この場合、チューナー部12、復調部13、デスクランブル処理部14、ICカードインターフェース15、および暗号化処理部16の各部の制御は、CPU30により行われることになる。この場合も、上述の効果(1)〜(6)と同様の効果を得ることができる。また、図11に示すデジタル放送コンテンツ出力装置であるパソコン20において、上述のテスト処理部37を備える構成としてもよいことは、言うまでもない。
・また、上記実施形態において、第1の放送信号はハイビジョン方式の放送信号であったが、第1の放送信号は標準方式の放送信号であってもよい。この場合、1つの放送局が使用する放送信号には、上述の13セグメントのうち4セグメントを使用した放送信号である第1の放送信号と、上述の13セグメントのうち1セグメントを使用した放送信号である第2の放送信号とが含まれている。このようにしても上記(1)〜(6)の効果を得ることができる。
・上記第1の実施形態においては、ステップS4において、処理遅れ検出部35が、PTSまたはDTSとSTCとを比較しているが、PTSまたはDTSの示す時刻がSTCの示す時刻を過ぎていれば、ステップS7へ移行していたが、この比較回数は1回であっても複数回であってもよい。即ち、1つのPES形式の映像データに含まれるPTSまたはDTSの示す時刻に基づいてデータ処理の遅れを検出するのではなく、複数のPES形式の映像データに含まれるPTSまたはDTSの示す時刻に基づいてデータ処理の遅れを検出してもよい。例えば、10秒間に10回、PES形式の映像データに含まれるPTSまたはDTSの示す時刻が、STCの示す時刻を過ぎている場合にデータ処理の遅れを検出することとしてもよい。このようにしても上記(1)、(2)の効果を得ることができる。
・また、PES形式の映像データに含まれるPTSまたはDTSの示す時刻が、STCの示す時刻を過ぎている回数によって、データ処理の遅れを検出せずに、STCの示す時刻を過ぎている時刻を示すPTSまたはDTSを含むPES形式の映像データにおいて、その映像データが有するフレーム数に基づいて、データ処理の遅れを検出してもよい。例えば、STCの示す時刻を過ぎている時刻を示すPTSまたはDTSを含むPES形式の映像データに含まれるフレーム数が、1分間に15フレーム(即ち、1つのGOP(Group Of Picture)に含まれるフレーム数)以上あった場合に、データ処理の遅れを検出することとしてもよい。このようにしても上記(1)、(2)の効果を得ることができる。
・また、ユーザーによってデータ処理の遅れを検出する判断基準を定めてもよい。例えば、ハイビジョン方式のコンテンツの出力が途切れ、ユーザーがキーボード33を用いて、キーボード33の操作に基づいて、CPU30が、信号選択部22がワンセグ方式の放送信号を選択するように、制御信号を信号選択部22へ出力する。そして、このキーボード33が操作された際の、所定時間内におけるPES形式の映像データに含まれるPTSまたはDTSの示す時刻がSTCの示す時刻を過ぎている回数、またはSTCの示す時刻を過ぎている時刻を示すPTSまたはDTSを含むPES形式の映像データに含まれるフレーム数をハードディスク32に記憶する。そして、このようにハードディスク32に上述の回数またはフレーム数が記憶された後は、ハードディスク32に記憶された上述の回数またはフレーム数に基づいて、データ処理の遅れを検出してもよい。このようにしても上記(1)、(2)の効果を得ることができる。
・また、上記第1の実施形態においてはPES形式の映像データに含まれるPTSまたはDTSとSTCとを比較しているが、PES形式の音声データに含まれるPTSとSTCとを比較してもよく、PES形式の字幕データに含まれるPTSとSTCとを比較してもよい。このようにしても上記(1)、(2)の効果を得ることができる。
・上記第2の実施形態においては、ステップS22において、処理遅れ判断部36は、データ処理部28を制御するCPU30の処理性能に基づいて、データ処理の遅れが発生するか否かを判断していたが、データ処理部28におけるデータ処理に係る構成の性能等に基づいて、データ処理の遅れが発生するか否かを判断してもよい。例えば、制御プログラムに基づいてデータ処理部28を制御するCPU30が用いるメモリ30aの容量や、データデコード部25がフレームバッファメモリとして用いるVRAM25aの容量や、ハードディスク32に設けられた仮想メモリ等の容量に基づいて、データ処理の遅れが発生するか否かを判断してもよい。また、これらの性能等の組み合わせに基づいて、データ処理の遅れが発生するか否かを判断してもよい。このようにしても上記(3)、(4)の効果を得ることができる。
・また、CPU30の周波数や、メモリ30a,VRAM25aの容量といった静的な性能ではなく、CPU30の使用率や、CPU30によって処理されているプログラムの数や、メモリ30a,VRAM25aの空き容量等の動的な性能に基づいて、データ処理の遅れが発生するか否かを判断してもよい。このようにしても上記(3)、(4)の効果を得ることができる。
1…デジタル放送コンテンツ出力システム、10…チューナーモジュール(デジタル放送受信装置)、20…パソコン(デジタル放送コンテンツ出力装置)、22…信号選択部、23…復号化処理部、24…多重分離部、25…データデコード部、26…ディスプレイ、27…スピーカ、28…データ処理部、29…コンテンツ出力部、30…CPU(制御部)、35…処理遅れ検出部、36…処理遅れ判断部、37…テスト処理部。
Claims (9)
- デジタル方式の放送信号を受信し、データ処理部によって前記放送信号に含まれるデータに対して所定のデータ処理を施し、コンテンツ出力部によって前記データ処理が施されたデータに基づくコンテンツを出力するデジタル放送コンテンツ出力方法であって、
第1の帯域幅を有する第1の放送信号に含まれる第1のデータに対して前記データ処理を施すデータ処理ステップと、
前記データ処理ステップにおける前記データ処理の遅れを検出する処理遅れ検出ステップと、
前記処理遅れ検出ステップにおいて前記データ処理の遅れを検出した場合、前記データ処理部において前記データ処理が施されるデータとして、前記第1の帯域幅よりも狭い第2の帯域幅を有する第2の放送信号に含まれる第2のデータを選択する選択ステップと、
前記選択ステップにおいて選択された前記第2のデータに対して前記データ処理を施して、前記データ処理が施された前記第2のデータに基づくコンテンツを出力するコンテンツ出力ステップと
を備えることを特徴とするデジタル放送コンテンツ出力方法。 - デジタル方式の放送信号を受信し、データ処理部によって前記放送信号に含まれるデータに対して所定のデータ処理を施し、コンテンツ出力部によって前記データ処理が施されたデータに基づくコンテンツを出力するデジタル放送コンテンツ出力方法であって、
前記データ処理部において第1の帯域幅を有する第1の放送信号に含まれる第1のデータに対して前記データ処理を施す場合に、前記データ処理の遅れが発生するか否かを判断する処理遅れ判断ステップと、
前記処理遅れ判断ステップにおける前記判断に基づいて、前記データ処理部において前記データ処理が施されるデータとして、前記第1のデータおよび前記第1の帯域幅よりも狭い第2の帯域幅を有する第2の放送信号に含まれる第2のデータのいずれか一方を選択する選択ステップと、
前記選択ステップにおいて選択されたデータに対して前記データ処理を施して、前記データ処理が施されたデータに基づくコンテンツを出力するコンテンツ出力ステップと
を備えることを特徴とするデジタル放送コンテンツ出力方法。 - 前記データ処理部において前記第1の帯域幅を有する前記第1の放送信号に含まれる前記第1のデータに対して前記データ処理を施す場合に、前記データ処理の遅れが発生するか否かを判断するために、テスト用データに対して前記データ処理を施すテスト処理ステップを備えることを特徴とする請求項2に記載のデジタル放送コンテンツ出力方法。
- 放送電波を受信して、前記放送電波に含まれるデジタル方式の放送信号を出力するデジタル放送受信装置と、前記デジタル放送受信装置に接続され、前記デジタル放送受信装置から出力された前記放送信号に含まれるデータに対して所定のデータ処理を施すとともに、前記データ処理が施されたデータに基づくコンテンツを出力するデジタル放送コンテンツ出力装置とを備えたデジタル放送コンテンツ出力システムであって、
前記デジタル放送コンテンツ出力装置は、第1の帯域幅を有するとともに第1のデータを含む第1の放送信号および前記第1の帯域幅より狭い第2の帯域幅を有するとともに第2のデータを含む第2の放送信号のいずれか一方を選択する信号選択部と、前記信号選択部によって選択された放送信号に含まれるデータに対して前記データ処理を施すデータ処理部と、前記データ処理部によって前記データ処理が施されたデータに基づくコンテンツを出力するコンテンツ出力部と、前記データ処理部における前記データ処理の遅れを検出する処理遅れ検出部と、前記処理遅れ検出部によって前記第1の放送信号に含まれる前記第1のデータに対する前記データ処理の遅れが検出された場合に、前記信号選択部に前記第2の放送信号を選択させる制御部とを備えることを特徴とするデジタル放送コンテンツ出力システム。 - 放送電波を受信して、前記放送電波に含まれるデジタル方式の放送信号を出力するデジタル放送受信装置と、前記デジタル放送受信装置に接続され、前記デジタル放送受信装置から出力された前記放送信号に含まれるデータに対して所定のデータ処理を施すとともに、前記データ処理が施されたデータに基づくコンテンツを出力するデジタル放送コンテンツ出力装置とを備えたデジタル放送コンテンツ出力システムであって、
前記デジタル放送受信装置は、前記放送信号に含まれるデータに対して前記データ処理を施すデータ処理部と、前記データ処理部によって前記データ処理が施されたデータに基づくコンテンツを出力するコンテンツ出力部と、前記データ処理部によって第1の帯域幅を有する第1の放送信号に含まれる第1のデータに対して前記データ処理が施される場合に、前記データ処理の遅れが発生するか否かを判断する処理遅れ判断部と、前記データ処理が施されるデータを含む放送信号として、前記第1の放送信号および前記第1の帯域幅より狭い第2の帯域幅を有するとともに第2のデータを含む第2の放送信号のいずれか一方を選択する信号選択部と、前記処理遅れ判断部の前記判断に基づいて、前記信号選択部に前記第1、第2の放送信号のいずれか一方を選択させる制御部とを備えることを特徴とするデジタル放送コンテンツ出力システム。 - 前記データ処理部によって前記第1の帯域幅を有する前記第1の放送信号に含まれる前記第1のデータに対して前記データ処理が施される場合に、前記データ処理の遅れが発生するか否かを判断するために、前記データ処理部にテスト用データに対して前記データ処理を施させるテスト処理部を備える
ことを特徴とする請求項5に記載のデジタル放送コンテンツ出力システム。 - 放送電波を受信して、前記放送電波に含まれるデジタル方式の放送信号を出力するデジタル放送受信部と、
第1の帯域幅を有するとともに第1のデータを含む第1の放送信号および前記第1の帯域幅より狭い第2の帯域幅を有するとともに第2のデータを含む第2の放送信号のいずれか一方を選択する信号選択部と、
前記信号選択部によって選択された放送信号に含まれるデータに対して所定のデータ処理を施すデータ処理部と、
前記データ処理部によって前記データ処理が施されたデータに基づくコンテンツを出力するコンテンツ出力部と、
前記データ処理部における前記データ処理の遅れを検出する処理遅れ検出部と、
前記処理遅れ検出部によって前記第1の放送信号に含まれる前記第1のデータに対する前記データ処理の遅れが検出された場合に、前記信号選択部に前記第2の放送信号を選択させる制御部と
を備えることを特徴とするデジタル放送コンテンツ出力装置。 - 放送電波を受信して、前記放送電波に含まれるデジタル方式の放送信号を出力するデジタル放送受信部と、
前記放送信号に含まれるデータに対して所定のデータ処理を施すデータ処理部と、
前記データ処理部によって前記データ処理が施されたデータに基づくコンテンツを出力するコンテンツ出力部と、
前記データ処理部によって第1の帯域幅を有する第1の放送信号に含まれる第1のデータに対して前記データ処理が施される場合に、前記データ処理の遅れが発生するか否かを判断する処理遅れ判断部と、
前記データ処理が施されるデータを含む放送信号として、前記第1の放送信号および前記第1の帯域幅より狭い第2の帯域幅を有するとともに第2のデータを含む第2の放送信号のいずれか一方を選択する信号選択部と、
前記処理遅れ判断部の判断に基づいて、前記信号選択部に前記第1、第2の放送信号のいずれか一方を選択させる制御部と
を備えることを特徴とするデジタル放送コンテンツ出力装置。 - 前記データ処理部によって前記第1の帯域幅を有する前記第1の放送信号に含まれる前記第1のデータに対して前記データ処理が施される場合に、前記データ処理の遅れが発生するか否かを判断するために、前記データ処理部にテスト用データに対して前記データ処理を施させるテスト処理部を備える
ことを特徴とする請求項8に記載のデジタル放送コンテンツ出力装置。
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JP2007182483A JP2009021806A (ja) | 2007-07-11 | 2007-07-11 | デジタル放送コンテンツ出力方法、デジタル放送コンテンツ出力システム及びデジタル放送コンテンツ出力装置 |
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JP2014107796A (ja) * | 2012-11-29 | 2014-06-09 | Mitsubishi Electric Corp | 映像表示システム及び映像表示装置 |
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2007
- 2007-07-11 JP JP2007182483A patent/JP2009021806A/ja active Pending
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