JP2009021300A - 半導体装置とその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 中耐圧半導体素子と小耐圧半導体素子が混載された半導体装置を製造する方法を提供する。
【解決方法】 中耐圧PMOS12のウェル浅層82、86、90にN型不純物を注入する工程では、ウェル浅層82、86、90が分割して形成されているので、第1ドリフト領域84と第2ドリフト領域88にN型不純物が注入されない。ウェル深層94にN型不純物を注入する工程では、注入エネルギーを指定して不純物を注入することで、第1ドリフト領域84と第2ドリフト領域88にN型不純物が注入されない。これにより第1ドリフト領域84と第2ドリフト領域88に注入するP型不純物濃度をウェル浅層82、86、90とウェル深層94のN型不純物濃度より薄くすることができる。また、ウェル浅層82、86、90のN型不純物濃度を濃く設定することができ、小耐圧PMOS10のウェル領域60と同時に不純物を注入することができる。
【選択図】 図7

Description

本発明は、半導体基板内にウェル領域が形成されており、ウェル領域内にドリフト領域が形成されている半導体装置と、その製造方法に関する。
同一半導体基板に複数種類の半導体素子が作りこまれている半導体装置が知られている。例えば、12ボルト以上の電圧をスイッチングする半導体素子(以下では中耐圧半導体素子という)と、12ボルト未満(典型的には5ボルト程度)の電圧をスイッチングする半導体素子(以下では低耐圧半導体素子という)が同一の半導体基板に形成されている半導体装置が知られている。
同一半導体基板に複数種類の半導体素子を作り込む場合、半導体基板内にウェル領域を形成し、そのウェル領域内に半導体構造を作り込む技術が多用される。
図13に、同一の半導体基板230に低耐圧半導体素子204と中耐圧半導体素子206が形成されている半導体装置202を例示する。半導体素子204,206は、いずれもCMOSである。半導体素子204は、低耐圧NMOS208と低耐圧PMOS210の対を備えている。半導体素子206は、中耐圧PMOS212と中耐圧NMOS214の対を備えている。
低耐圧NMOS208はP型のウェル領域240内に形成されており、低耐圧PMOS210はN型のウェル領域260内に形成されている。中耐圧PMOS212はN型のウェル領域296内に形成されており、中耐圧NMOS214はP型のウェル領域316内に形成されている。
例えば中耐圧PMOS212のN型のウェル領域296の半導体基板の表面に臨む浅層に、P型の不純物を高濃度に含むソース領域Sと、P型の不純物を高濃度に含むドレイン領域Dが形成されている。中耐圧PMOS212の耐圧を確保するために、ソース領域Sの周囲にはP型の不純物を低濃度に含む第1ドリフト領域284が形成されており、ドレイン領域Dの周囲にはP型の不純物を低濃度に含む第2ドリフト領域288が形成されている。第1ドリフト領域284と第2ドリフト領域288を分離している範囲の半導体基板230の表面にはゲート絶縁膜276が形成されており、その表面にゲート電極Gが形成されている。
例えば低耐圧PMOS210のN型のウェル領域260の半導体基板の表面に臨む浅層に、P型の不純物を高濃度に含むソース領域Sと、P型の不純物を高濃度に含むドレイン領域Dが形成されている。ソース領域Sのドレイン領域D側には、LDS(Lightly Doped Source)領域250が形成されており、ドレイン領域Dのソース領域S側には、LDD(Lightly Doped Drain)領域256が形成されている。LDS領域250とLDD領域256を分離している範囲の半導体基板230の表面にはゲート絶縁膜254が形成されており、その表面にゲート電極Gが形成されている。同一半導体基板に2種類の半導体素子が作りこまれている半導体装置の一例が、特許文献1に開示されている。
特開2004−247743号公報
例えば、N型のウェル領域296内にP型の第1ドリフト領域284と第2ドリフト領域288を形成する場合、通常はまずN型の不純物を注入してN型のウェル領域296を形成する。次に、第1ドリフト領域284と第2ドリフト領域288を形成する範囲にP型の不純物を注入してP型の第1ドリフト領域284とP型の第2ドリフト領域288を形成する。すなわち、第1ドリフト領域284と第2ドリフト領域288は、最初はN型であった領域にP型の不純物を注入することによってP型に反転させることで形成する。このとき、第1ドリフト領域284と第2ドリフト領域288のP型の不純物濃度を、N型のウェル領域296のN型の不純物濃度よりも薄くすることは難しい。実際上は不可能であるといってもよい。N型領域をP型領域に反転させる場合、もとのN型の不純物濃度よりも濃いP型の不純物を注入することによって導電型を反転させることになり、結果的に、第1ドリフト領域284と第2ドリフト領域288のP型の不純物濃度は、ウェル領域296のN型の不純物濃度よりも濃くなってしまう。
同種のことが、中耐圧NMOS214でも生じる。従来の技術では、ソース側のドリフト領域とドレイン側のドリフト領域のN型の不純物濃度は、ウェル領域316のP型の不純物濃度よりも濃くなってしまう。
従来の技術によると、ドリフト領域の不純物濃度がウェル領域の不純物濃度よりも濃くなってしまう。このことが、様々な制約をもたらす。特に、同一半導体基板に2種類の半導体素子を形成する場合、ドリフト領域の不純物濃度がウェル領域の不純物濃度よりも濃くなってしまうことが、製造工程の簡単化を妨げ、素子の特性を低下させる。
例えば、ドリフト領域は中耐圧半導体素子の耐圧を確保するための領域であり、不純物濃度が低いことが好ましい。不純物濃度が低いドリフト領域を実現するためには、ドリフト領域の不純物濃度はウェル領域の不純物濃度よりも濃くなってしまうことから、ウェル領域の不純物濃度を非常に低くしておくことが必要とされる。その一方において、低耐圧半導体素子の側では、素子に求められる特性を実現するために、不純物濃度が比較的に高いウェル領域が必要とされることがある。例えばショートチャネル現象の発生を抑制するためには、ウェル層240,260の不純物濃度を比較的高く設定する必要がある。
上記の場合、例えば、低耐圧PMOS210のウェル領域260と中耐圧PMOS212のウェル領域296は、同じ導電型でありながら同時に製造することができない。同様に、低耐圧NMOS208のウェル領域240と中耐圧NMOS214のウェル領域316は、同じ導電型でありながら同時に製造することができない。
あるいは、中耐圧MOSに求められる特性から、不純物濃度が高いウェル領域と、不純物濃度が低いドレイン領域を必要とすることもある。
本発明は、上記の問題意識に基づいて創作されたものであり、ウェル領域の不純物濃度と、ウェル領域の内部に位置するドレイン領域の不純物濃度との間に存在していた制約をなくす技術を提案する。すなわち、ウェル領域の内部に位置するドレイン領域の不純物濃度を、ウェル領域の不純物濃度と無関係に(ウェル領域の不純物濃度に制約されないで)、自在に調整可能な技術を実現する。
特許文献1は、低耐圧PMOS210のウェル領域260と中耐圧PMOS212のウェル領域296(両者は不純物濃度が相違する)を一度の製造工程で製造する技術を開示している。特許文献1の技術では、同時に不純物を注入できる範囲が狭い不純物注入装置を用いる。不純物濃度が高いウェル領域260に不純物を注入する際には不純物を長時間注入し、不純物濃度が低いウェル領域296に不純物を注入する際には不純物を短時間注入する。
この技術を用いると、不純物濃度が相違するウェル領域を一度の製造工程で製造することができる。しかしながら、ウェル領域の内部に位置するドレイン領域の不純物濃度が、ウェル領域の不純物濃度よりも濃くなってしまうという制約をなくすことはできない。ドレイン領域の不純物濃度を、その周囲に存在しているウェル領域の不純物濃度と無関係に(ウェル領域の不純物濃度に制約されないで)、自在に調整することはできない。
本発明は、半導体基板内に第2導電型のウェル領域が形成されており、そのウェル領域のうちの半導体基板の表面に臨むウェル浅層内に第1導電型の第1ドリフト領域と第1導電型の第2ドリフト領域が形成されている半導体装置を製造する方法に関する。
本方法は、第2導電型不純物注入工程と、深層注入工程と、第1導電型不純物注入工程を備えている。
第2導電型不純物注入工程では、半導体基板の表面において第1ドリフト領域と第2ドリフト領域を分離する範囲に、第1ドリフト領域と第2ドリフト領域よりも深部に位置するウェル深層に達する注入エネルギーで、第2導電型の不純物を注入する。
深層注入工程では、半導体基板の表面のウェル形成範囲に、ウェル浅層を通過してウェル深層に留まる注入エネルギーで、第2導電側の不純物を注入する。
第1導電型不純物注入工程では、深層注入工程と同一の注入範囲に、ウェル浅層に留まる注入エネルギーで、第1導電型の不純物を注入する。
本発明では、第1導電型不純物注入工程で注入する不純物注入濃度が、第2導電型不純物注入工程で注入する不純物注入濃度よりも薄いことを特徴する。
第2導電型不純物注入工程と、深層注入工程と、第1導電型不純物注入工程の実行順序は特に制約されない。
第2導電型不純物注入工程では、ウェル浅層に形成される第1ドリフト領域と第2ドリフト領域を分離する範囲に、第2導電型の不純物を注入する。第1ドリフト領域形成範囲と第2ドリフト領域形成範囲には第2導電型不純物が注入されない。深層注入工程では、第1ドリフト領域と第2ドリフト領域の深層に第2導電型の不純物を注入する。第1ドリフト領域形成範囲と第2ドリフト領域形成範囲には第2導電型不純物が注入されない。
上記の注入方法によると、第1ドリフト領域形成範囲と第2ドリフト領域形成範囲の周囲に第2導電型不純物が注入され、第1ドリフト領域形成範囲と第2ドリフト領域形成範囲には第2導電型不純物が注入されない。
従って、第1ドリフト領域と第2ドリフト領域に形成する不純物濃度は、その周囲に形成されているウェル領域の不純物濃度によって制約されない。ウェル領域の不純物濃度に制約されることなく、第1ドリフト領域と第2ドリフト領域の不純物濃度を自在に調整することができる。
第2導電型不純物注入工程と深層注入工程で形成される第2導電型領域は、第1ドリフト領域と第2ドリフト領域を取り囲んでおり、かつ第1ドリフト領域と第2ドリフト領域を分離している。第2導電型領域は、ウェル領域として機能する。また、ウェル浅層に形成される第2導電型領域はウェル深層にまで達しており、電気的に導通している。チャネル形成領域の電位が不安定に変動することもない。
第2導電型不純物注入工程で、注入された第2導電型不純物が半導体基板の表面に留まる注入エネルギーで注入する段階と、それよりも大きな注入エネルギーであって注入された第2導電型不純物がウェル深層に侵入する注入エネルギーで注入する段階の両者を実施することが好ましい。すなわち、異なる注入エネルギーを用いて多段階(2回以上)に亘って第2導電型不純物を注入することが好ましい。
上記によると、チャネル形成領域の電位とウェル領域の電位を確実に一致させることが可能となる。
本製造方法は、基板と埋め込み絶縁層と活性層が積層されているSOI基板の活性層に半導体装置を形成する場合に、特に有効である。
その場合には、深層注入工程で、活性層のうちの埋め込み絶縁層に臨む深層に、第2導電側の不純物を注入する。
この場合、ウェル深層に埋め込み絶縁層が接することになり、寄生バイポーラ構造ができない。寄生バイポーラ構造ができないために寄生バイポーラ構造が降伏して耐圧が低下することもない。
シリコンの単板にウェル領域を形成する場合、ウェル領域とその深部に位置するシリコン単結晶等によって寄生バイポーラ構造ができてしまう。そのために寄生バイポーラ構造が降伏して半導体装置の耐圧が低下することが生じる。本発明の方法を用いてSOI基板の活性層に半導体装置を形成すれば、上記の問題が生じない。
本発明は、新規な半導体装置をも実現した。本発明で実現した半導体装置は、半導体基板内に形成されている第2導電型のウェル領域と、そのウェル領域のうちの半導体基板の表面に臨むウェル浅層内に形成されている第1導電型の第1ドリフト領域と第1導電型の第2ドリフト領域を備えている。本発明で実現した半導体装置は、第1ドリフト領域と第2ドリフト領域の不純物濃度が、ウェル領域の不純物濃度よりも薄いことを特徴とする。
本発明はさらに、同一の半導体基板に耐圧特性が相違する少なくとも2種類の半導体素子が形成されている新規な半導体装置をも実現した。本発明で実現した半導体装置は、耐圧特性が相違する第1種類の半導体装置と第2種類の半導体装置を備えている。
第1種類の半導体装置は、第2導電型の第1ウェル領域と、その第1ウェル領域のうちの半導体基板の表面に臨むウェル浅層内に形成されている第1導電型の第1ドリフト領域と第1導電型の第2ドリフト領域を備えている。第2種類の半導体装置は、第2導電型の第2ウェル領域を備えている。
本発明で実現した半導体装置は、第1ドリフト領域と第2ドリフト領域の不純物濃度が、第1ウェル領域の不純物濃度よりも薄いことを特徴とする。
従来の半導体装置では、第1ドリフト領域と第2ドリフト領域の不純物濃度が、第1ウェル領域の不純物濃度よりも濃かった。本発明の半導体装置は、逆に、第1ドリフト領域と第2ドリフト領域の不純物濃度が、第1ウェル領域の不純物濃度よりも薄い。必要なだけ、第1ドリフト領域と第2ドリフト領域の不純物濃度を自在に薄く設定することができる。半導体装置で実現できる特性範囲が大きく広げられる。
少なくとも2種類の半導体素子が形成されている場合、第1ウェル領域と第2ウェル領域がSOI基板の活性層に形成されており、第1ウェル領域と第2ウェル領域が活性層の表面から埋め込み絶縁層に接するまで伸びていることが好ましい。
本発明によると、ウェル領域の不純物濃度と、ウェル領域内に形成するドリフト領域の不純物濃度の間に存在していた制約をなくすことができる。すなわち、ドリフト領域の不純物濃度をウェル領域の不純物濃度と無関係に調整することができ、ウェル領域の不純物濃度よりも濃くすることもできれば、薄くすることもできる。
このためには、半導体装置で実現可能な特性範囲が広がり、必要な特性を備えた半導体装置が実現しやすい。
また、製造工程から多くの制約を取り除くことができる。例えば、低耐圧半導体素子と中耐圧半導体素子を同一基板に混載した半導体装置を製造する際に、両者のウェル領域を同一工程で製造することが可能となる。低耐圧半導体素子と中耐圧半導体素子を同一基板に混載した半導体装置の製造コストを低下することにも貢献する。
以下に説明する実施例の主要な特徴を最初に整理する。
(特徴1)本発明の一つの実施例に係る半導体素子は、周囲のウェル領域の不純物濃度よりも薄い不純物濃度のドリフト領域を備えている。
(特徴2)本発明の半導体装置は、SOI(Silicon On Insulator)基板の活性層に形成される。
(特徴3)同一の半導体基板に、低耐圧NMOSと低耐圧PMOSの対と、中耐圧PMOSと中耐圧NMOSの対を備えている。
(特徴4)第2導電型不純物注入工程では、注入エネルギーと注入不純物量の双方を変更しながら多段階に注入する。これにより、ゲート絶縁膜を介してゲート電極に対向するウェル領域の不純物濃度を所望の値に調整することができる。従来の技術では、半導体装置の特性向上のために必要であった専用のインプラ工程を省略することができ、製造工程数を減少することができる。
(特徴5)第1導電型不純物注入工程では、注入エネルギーを変更しながら多段階に注入する。この結果、ドリフト層に含まれる第1導電型の不純物が、活性層の表面からの深さに対して所望のプロファイルを持つ。ドリフト層の表面近傍の濃度は半導体装置の閾値を決定する要因の1つであり、所望の閾値を実現する濃度に調整されている。ドリフト層のウェル深層に近い領域の不純物濃度は半導体装置の耐圧を決定する要因の1つであり、所望の耐圧を実現する濃度に調整されている。
図1に本発明の実施例である半導体装置2の断面構造を模式的に示す。半導体装置2は、裏面絶縁層18と基板20と埋め込み絶縁層22と活性層24が積層されたSOI基板16の活性層24に形成されている。半導体装置2は、低耐圧半導体素子4と中耐圧半導体素子6を含んでいる。半導体素子4,6は、いずれもCMOSである。半導体素子4は、低耐圧NMOS8と低耐圧PMOS10の対を備えている。半導体素子6は、中耐圧PMOS12と中耐圧NMOS14の対を備えている。本実施例の半導体装置2には、上記4種類の半導体素子が混載している。
中耐圧半導体素子6の構造を説明する。中耐圧PMOS12は、活性層24の表面から埋め込み絶縁層22の表面に接するまで伸びているウェル領域96を備えている。ウェル領域96は、N型不純物を含んでいる。ウェル領域96のSOI基板16の表面に臨むウェル浅層92内に、P型不純物を低濃度に含む第1ドリフト領域84とP型不純物を低濃度に含む第2ドリフト領域88が形成されている。ウェル領域96の深層にはウェル深層94が形成されている。第1ドリフト領域84の左側には、左側ウェル浅層82が形成されている。第1ドリフト領域84と第2ドリフト領域88を分離する範囲には中央ウェル浅層86が形成されている。第2ドリフト領域88の右側には、右側ウェル浅層90が形成されている。右側ウェル浅層90と中央ウェル浅層86と左側ウェル浅層82は、ウェル浅層92を構成している。ウェル浅層92とウェル深層94はウェル領域96を構成している。ウェル領域96はN型不純物を含み、SOI基板16の表面から埋め込み絶縁層22に達している。
第1ドリフト領域84のSOI基板16の表面に臨む領域にはP型不純物を高濃度に含んだソース領域72が形成されている。第2ドリフト領域88のSOI基板16の表面に臨む領域にはP型不純物を高濃度に含んだドレイン領域78が形成されている。
左側ウェル浅層82の表面に臨む領域に、N型不純物を高濃度に含んだバックゲート領域70が形成されている。右側ウェル浅層90の表面に臨む領域に、N型不純物を高濃度に含んだバックゲート領域80が形成されている。
第1ドリフト領域84と第2ドリフト領域88を分離している中央ウェル浅層86の表面にゲート絶縁膜76が形成されており、その表面にゲート電極74が形成されている。
中耐圧PMOS12はソース領域72とドレイン領域78とバックゲート領域70、80とゲート電極74等によってFET構造を実現している。バックゲート領域70、80に加えられた電圧は、N型不純物を含むウェル浅層82、90及びウェル深層94を通してウェル領域96に伝えられる。バックゲート領域70、80とゲート電極74の間に電位差を加えることによって、ゲート絶縁膜76を隔ててゲート電極74と中央ウェル浅層86の間に電位差が生じ、この電位差によって第1ドリフト領域84と第2ドリフト領域88の間にチャネルが形成される。電位差がなくなれば、チャネルも消失する。ゲート電極74に印加する電圧によって、ソース領域72とドレイン領域78の間が導通する状態と導通しない状態との間で変化するFET構造が形成されている。
中耐圧NMOS14には、中耐圧PMOS12と同一の半導体構造が形成されている。ただし、導電型が逆にされている。すなわち、P型のウェル領域126内にN型不純物を低濃度に含んだ第1ドリフト領域114と第2ドリフト領域118が形成されている。導電型が逆である他は一致している部分には、中耐圧PMOS12の参照番号に30を加えた番号を付することで重複説明を省略する。なおPMOS12とNMOS14では、ソースとドレインの左右の位置関係が逆転している。
次に小耐圧半導体素子の構造と動作を説明する。小耐圧PMOS10には、活性層24の表面から埋め込み絶縁層22に接するまで伸びているウェル領域60が形成されており、ウェル領域60のSOI基板16の表面に臨む浅層に、P型不純物を高濃度に含むソース領域48と、P型不純物を高濃度に含むドレイン領域58が形成されている。ソース領域48のドレイン領域58側には、P型不純物を含むLDS−P領域50が形成されており、ドレイン領域58のソース領域48側には、P型不純物を含むLDD−P領域56が形成されている。LDS−P領域50とLDD−P領域56を分離している範囲のSOI基板16の表面にはゲート絶縁膜54が形成されており、その表面にゲート電極52が形成されている。また、ウェル領域60の表面に臨む位置にバックゲート領域46が形成されている。
小耐圧PMOS10は、ソース領域48とドレイン領域58とバックゲート領域46とゲート電極52等によってFET構造を実現している。バックゲート領域46に加えられた電圧はウェル領域60に伝えられる。バックゲート電極46とゲート電極52の間に電位差を加えることによって、ゲート絶縁膜54を隔ててゲート電極52とウェル層60の間に電位差が生じ、この電位差によってLDS−P領域50とLDD−P領域56の間にチャンネルが形成される。電位差がなくなれば、チャンネルも消失する。ゲート電極52に印加する電圧によって、ソース領域48とドレイン領域58の間が導通する状態と導通しない状態との間で変化するFET構造が形成されている。
小耐圧NMOS8には、小耐圧PMOS10と同一の半導体構造が形成されている。ただし、導電型が逆にされている。すなわち、P型のウェル領域40内にN型不純物を低濃度に含んだソース領域28とドレイン領域38が形成されている。導電型が逆である他は一致している部分には、小耐圧PMOS10の参照番号に20を減じた番号を付することで重複説明を省略する。なおNMOS8とPMOS10では、ソースとドレインの左右の位置関係が逆転している。
次に半導体装置2の製造方法について説明する。
図2に示すように、裏面絶縁層18と基板20と埋め込み絶縁層22と活性層24が積層されているSOI基板16を形成する。
このために、比較的低抵抗な基板17の表裏両面を酸化する。これにより表面及び裏面に約1μmの酸化膜18及び22が形成される。酸化膜22が埋め込み絶縁層となり、また酸化膜18が裏面酸化膜となる。次に比較的低抵抗なN型半導体基板24を、基板17の酸化膜22が形成されている側に貼り合わせる。そして、1100℃で1時間程度の熱処理を行う。これにより、基板17とN型半導体基板24が完全に密着する。その後、N型半導体基板24の厚さが1.5μm程度になるまでN型半導体基板24を研磨する。これによりN型半導体基板が活性層24となる。
次に、図3に示すように、SOI基板16の表面に熱酸化膜132と窒化膜134を形成する。窒化膜132の表面に、所定の位置が開孔しているマスクを形成し、マスクの開孔から窒化膜のドライエッチングを行う。これによりマスクが開孔している位置の窒化膜134が選択的に除去される。その後マスクを除去して、図3に示すように窒化膜134が部分的に残存したSOI基板16が形成される。
次に、SOI基板16を1100℃で50分間ウェット酸化処理を行う。これにより図4に示すように、窒化膜134が除去された領域の熱酸化膜132の酸化が進行し、約500nmの酸化膜130が形成される。酸化膜130の形成後、ウェットエッチングを行い、熱酸化膜132と窒化膜134が除去され、酸化膜130が部分的に形成されたSOI基板16が形成される。
次に図5に示すように、SOI基板16表面付近に残る窒化膜を完全に除去する為、SOI基板16の表面を犠牲酸化する。これにより酸化膜130が形成されていないSOI基板16の表面に犠牲酸化膜136が形成される。
次に、図5に示すように、犠牲酸化膜136と酸化膜130の表面にマスク138を形成し、マスク138の開孔から注入エネルギーを変えながらN型不純物を4回に分けて注入する。マスク138には、低耐圧PMOS10のウェル領域60と中耐圧PMOS12のウェル浅層82、86、90に対応する範囲に開孔が形成されている。この結果、低耐圧PMOS10のウェル領域60と中耐圧PMOS12のウェル浅層82、86、90にN型不純物が注入されてN型のウェル領域が形成される。4回に分けて注入するうちの1回の注入エネルギーは、注入するN型不純物が活性層24の表面に留まるエネルギーに設定する。他の1回の注入エネルギーは、注入するN型不純物が埋め込み絶縁層22に到達する注入エネルギーに設定する。残りの2回の注入エネルギーは、前記の2種類の注入エネルギーの中間値に設定する。この結果、活性層24の表面から埋め込み絶縁層22に接するまで伸びる低耐圧PMOS10のウェル領域60と、中耐圧PMOS12のウェル浅層82、86、90と、それらから深部に伸びて埋め込み絶縁層22に接するウェル深層94の一部が同時に形成される。その後マスク138を除去する。この段階では、第1ドリフト領域84と第2ドリフト領域88を形成する範囲に、N型不純物を注入しない。
次にマスク138を除去した後、図6に示すように、犠牲酸化膜136と酸化膜130の表面にマスク140を形成し、マスク140の開孔から注入エネルギーを変えながらP型不純物を4回に分けて注入する。マスク140には、低耐圧NMOS8のウェル領域40と中耐圧NMOS14のウェル浅層112、116、120に対応する範囲に開孔が形成されている。この結果、低耐圧NMOS8のウェル領域40と中耐圧NMOS14のウェル浅層112、116、120にP型不純物が注入されてP型のウェル領域が形成される。4回に分けて注入するうちの1回の注入エネルギーは、注入するP型不純物が活性層24の表面に留まるエネルギーに設定する。他の1回の注入エネルギーは、注入するP型不純物が埋め込み絶縁層22に到達する注入エネルギーに設定する。残りの2回の注入エネルギーは、前記の2種類の注入エネルギーの中間値に設定する。この結果、活性層24の表面から埋め込み絶縁層22に接するまで伸びる低耐圧NMOS8のウェル領域40と、中耐圧NMOS14のウェル浅層112、116、120と、それらから深部に伸びて埋め込み絶縁層22に接するウェル深層124の一部が同時に形成される。その後マスク140を除去する。この段階では、第1ドリフト領域114と第2ドリフト領域118を形成する範囲に、P型不純物を注入しない。
次に図7に示すように、犠牲酸化膜136と酸化膜130の表面に、マスク142を形成する。マスク142には、中耐圧PMOS12が形成される範囲に開孔が形成されている。
次に、注入エネルギーを変えながらN型不純物を複数回に分けて注入する。この際の最小注入エネルギーは、注入するN型不純物がウェル浅層92を通過するエネルギーとし、最大注入エネルギーは、注入するN型不純物が埋め込み絶縁層22に到達する注入エネルギーに設定する。この結果、ウェル深層94が形成される。ウェル深層94とウェル浅層82、86、90は導通する。
次に、同じマスク142を使用して、P型不純物を注入する。この際に、注入するP型不純物がウェル浅層92に留まる注入エネルギーに設定する。この結果、P型の第1ドリフト領域84とP型の第2ドリフト領域88が形成される。その後マスク142を除去する。
P型不純物を注入する工程で注入するP型不純物の濃度は、ウェル浅層82、86、90に注入したN型不純物の濃度よりも低濃度とする。一方、加工前の活性層24のN型不純物の濃度よりは高濃度とする。
加工前のN型の活性層24をP型に反転することによって、P型の第1ドリフト領域84とP型の第2ドリフト領域88を形成する。反転させるために、第1ドリフト領域84と第2ドリフト領域88の不純物濃度は、加工前の活性層24の不純物濃度よりも濃くなってしまうが、加工前の活性層24の不純物濃度は非常に薄いために、第1ドリフト領域84と第2ドリフト領域88の不純物濃度を薄く仕上げることができる。第1ドリフト領域84と第2ドリフト領域88の不純物濃度を、中耐圧PMOS12に必要とされる特性を実現するのに必要な不純物濃度に設定することができる。ウェル浅層82、86、90の不純物濃度に拘束されない。
P型不純物を注入する工程では、ウェル浅層82、86、90にもP型不純物が注入される。しかしながら、注入するP型不純物の濃度はウェル浅層82、86、90のN型不純物の濃度よりも低濃度であり、ウェル浅層82、86、90の導電型が反転することはない。P型不純物を注入する工程では、ウェル深層94にN型不純物を導入するためのマスク142をそのまま利用することができる。
本実施例では、ウェル浅層82、86、90とウェル深層94を形成するためにN型不純物を注入する際に、第1ドリフト領域84と第2ドリフト領域88にはN型不純物を注入しない。そのために、不純物が注入されていない活性層24から第1ドリフト領域84と第2ドリフト領域88を形成することができる。第1ドリフト領域84と第2ドリフト領域88の不純物濃度を、ウェル浅層82、86、90の不純物濃度と無関係に、自在に設定することができる。
次に図8に示すように、犠牲酸化膜136と酸化膜130の表面に、マスク144を形成する。マスク144には、中耐圧NMOS14が形成される範囲に開孔が形成されている。
次に、注入エネルギーを変えながらP型不純物を複数回に分けて注入する。この際の最小注入エネルギーは、注入するP型不純物がウェル浅層122を通過するエネルギーとし、最大注入エネルギーは、注入するP型不純物が埋め込み絶縁層22に到達する注入エネルギーに設定する。この結果、ウェル深層124が形成される。ウェル深層124とウェル浅層112、116、120は導通する。
次に、同じマスク144を使用して、N型不純物を注入する。この際に、注入するN型不純物がウェル浅層122に留まる注入エネルギーに設定する。この結果、N型の第1ドリフト領域114とN型の第2ドリフト領域118が形成される。その後マスク144を除去する。
N型不純物を注入する工程で注入するN型不純物の濃度は、ウェル浅層112、116、120に注入したP型不純物の濃度よりも低濃度とする。第1ドリフト領域114と第2ドリフト領域118の不純物濃度を、中耐圧NMOS14に必要とされる特性を実現するのに必要な不純物濃度に設定することができる。ウェル浅層112、116、120の不純物濃度に拘束されない。
N型不純物を注入する工程では、ウェル浅層112、116、120にもP型不純物が注入される。しかしながら、注入するN型不純物の濃度はウェル浅層112、116、120のP型不純物の濃度よりも低濃度であり、ウェル浅層112、116、120の導電型が反転することはない。N型不純物を注入する工程では、ウェル深層124にN型不純物を導入するためのマスク144をそのまま利用することができる。
本実施例では、ウェル浅層112、116、120とウェル深層124を形成するためにP型不純物を注入する際に、第1ドリフト領域114と第2ドリフト領域118にはP型不純物を注入しない。そのために、不純物が注入されていない活性層24から第1ドリフト領域114と第2ドリフト領域118を形成することができる。第1ドリフト領域114と第2ドリフト領域118の不純物濃度を、ウェル浅層112、116、120の不純物濃度と無関係に、自在に設定することができる。
次に、図9に示すように、中耐圧PMOS12の中央ウェル浅層86に表面にゲート絶縁膜76を形成し、中耐圧NMOS14の中央ウェル浅層116に表面にゲート絶縁膜106を形成する。
次に、図10に示すように、ゲート絶縁膜76の表面にさらにゲート絶縁膜を成長させてゲート絶縁膜76を厚くし、ゲート絶縁膜106の表面にさらにゲート絶縁膜を成長させてゲート絶縁膜106を厚くし、小耐圧PMOS10のウェル領域60の表面にゲート絶縁膜54を成長させ、小耐圧NMOS8のウェル領域40の表面にゲート絶縁膜34を成長させる。この結果、厚いゲート絶縁膜76と、厚いゲート絶縁膜106と、薄いゲート絶縁膜34と、薄いゲート絶縁膜54が形成される。
次に、SOI基板16の表面全域にポリシリコンをCVD法(化学気相成長法)により形成する。ポリシリコンにオキシ酸化リン(POCl)を注入し、リン拡散する。その結果、ポリシリコンは低抵抗化する。ポリシリコンの表面にマスクを形成し、マスクの開孔を用いてエッチングすることによって、図10に示すように、ゲート絶縁膜34、54、76、106上にポリシリコンを残すことにより、ゲート電極32、52、74、104が形成される。
次に、図11に示すように、低耐圧NMOS8のウェル領域40と、低耐圧PMOS10のウェル領域60と、中耐圧PMOS12のウェル浅層82、90と、中耐圧NMOS14の第2ドリフト領域118及び第1ドリフト領域114の表面に臨む位置に、比較的高濃度のN型不純物を注入する。これにより、LDS−N領域30、LDD−N領域36、N型LD(Lightly Doped)領域170、162、166、LDD−N領域194、LDS−N領域192を形成する。
続いて、図12に示すように、低耐圧NMOS8のウェル領域40と、低耐圧PMOS10のウェル領域60と、中耐圧PMOS12の第1ドリフト領域84及び第2ドリフト領域88と、中耐圧NMOS14のウェル浅層120、112の表面に臨む位置に、比較的高濃度のP型不純物を注入する。これにより、P型LD領域150、LDD−P領域56、LDS−P領域50、LDS−P領域162、LDD−P領域164、P型LD領域196,190を形成する。
次に、ゲート電極32、52、74、104の側面を酸化してHTO膜(高温酸化膜)のサイドウェールを形成する。
次に、図12と図1に示すように、LDS−N領域30の一部に高濃度のN型不純物を注入してソース領域28を形成する。LDD−N領域36の一部に高濃度のN型不純物を注入してドレイン領域38を形成する。N型LD領域162、166、170の全域に高濃度のN型不純物を注入してバックゲート領域46、70、80を形成する。LDD−N領域194の全域にN型不純物を注入してドレイン領域108を形成する。LDS−N領域192の全域にN型不純物を注入してソース領域102を形成する。前記ソース領域28、ドレイン領域38、バックゲート領域46、70、80、ドレイン領域108、ソース領域102は同時にN型不純物を注入する。
続いて、P型LD領域150の全域に高濃度のP型不純物を注入してバックゲート領域26を形成する。LDD−P領域56の一部に高濃度のP型不純物を注入してドレイン領域58を形成する。LDS−P領域50の一部に高濃度のP型不純物を注入してソース領域48を形成する。LDS−P領域162の全域にP型不純物を注入してソース領域72を形成する。LDD−P領域164の全域にP型不純物を注入してドレイン領域78を形成する。P型LD領域190、196の全域にP型不純物を注入してバックゲート領域100、110を形成する。前記バックゲート領域26、ドレイン領域58、ソース領域48、ソース領域72、ドレイン領域78、バックゲート領域100、110は一度のP型不純物の注入で同時に形成される。
その後、SOI基板16は窒素雰囲気で850℃の熱処理が行われ、注入したイオンの活性化が行われる。これにより、図1の半導体装置2が形成される。
本実施例の中耐圧半導体素子6の特徴を、中耐圧PMOS12を用いて説明する。
中耐圧PMOS12では、第1ドリフト領域84と第2ドリフト領域88にはP型不純物が注入され、第1ドリフト領域84と第2ドリフト領域88の周辺に存在するウェル浅層92とウェル深層94にはN型不純物が注入される。ウェル深層94に不純物を注入する工程では、活性層24の深層にのみにN型不純物を注入するので、活性層24の浅層に存在する第1ドリフト領域84と第2ドリフト領域88にはN型不純物は注入されない。その為、第1ドリフト領域84と第2ドリフト領域88のP型不純物濃度は、ウェル深層94のN型不純物濃度と独立に調整することができる。また、前述したように、第1ドリフト領域84と第2ドリフト領域88のP型不純物濃度は、ウェル浅層92のN型不純物濃度より低濃度に調整される。その結果、第1ドリフト領域84と第2ドリフト領域88のP型不純物濃度を、周辺に存在するウェル浅層92とウェル深層94のN型不純物濃度に比べて薄くすることができる。これにより、従来技術では実現できなかった、第1ドリフト領域84及び第2ドリフト領域88の不純物濃度がウェル領域96の不純物濃度よりも低濃度に調整された半導体装置を製造するとこができる。
本発明の中耐圧半導体素子6では、第1ドリフト領域と第2ドリフト領域の不純物濃度に比べて、周辺に存在するウェル領域の不純物濃度を濃くすることができる。その為、小耐圧半導体素子4と中耐圧半導体素子6を混載した半導体装置2を製造する場合に、図5及び図6に示すように、比較的高濃度に調整が必要な小耐圧半導体素子4のウェル領域40、60と中耐圧半導体素子6のウェル浅層92、122に同時に不純物注入することができる。製造コストを低下することにも貢献できる。
半導体装置2が形成される半導体基板はSOI基板16に限られない。埋め込み絶縁層22が形成されていない半導体基板を使用することも可能であるが、SOI基板16を用いることが好ましい。
図7に示すように、SOI基板16の埋め込み絶縁層22に接するようにウェル深層94、124を形成することで、寄生バイポーラ構造ができない。その為、寄生バイポーラ構造が降伏して半導体装置の耐圧が低下することもない。
図5及び図6に示した、小耐圧半導体素子4のウェル領域40、60と中耐圧半導体素子6のウェル浅層92、122に不純物を注入する工程では、注入エネルギーと注入不純物量の双方を変更しながら多段階に注入することが好ましい。これにより、ゲート絶縁膜を介してゲート電極に対向するウェル領域の不純物濃度を所望の値に調整することができる。従来の技術では、半導体装置の特性向上のために必要であった専用のインプラ工程を省略することができ、製造工程数を減少することができる。
また図8に示した、中耐圧半導体素子6の第1ドリフト領域及び第2ドリフト領域に不純物を注入する工程でも、注入エネルギーと注入不純物量の双方を変更しながら多段階に注入することが好ましい。この結果、第1ドリフト領域及び第2ドリフト領域に含まれる不純物濃度が、活性層24の表面からの深さに対して所望のプロファイルを持つ。ドリフト領域の表面近傍の濃度は半導体装置の閾値を決定する要因の1つであり、所望の閾値を実現する濃度に調整されることが好ましい。ドリフト領域のウェル深層に近い領域の不純物濃度は半導体装置の耐圧を決定する要因の1つであり、所望の耐圧を実現する濃度に調整されることが好ましい。注入エネルギーと注入不純物量の双方を変更しながら多段階に不純物を注入することで、ドリフト領域の表面近傍の不純物濃度とウェル深層に近い領域の不純物濃度を別々に設定することができ、所望の閾値と耐圧を兼ね備えた半導体装置を製造することができる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
本発明の実施例である半導体装置2の断面図を示す。 半導体装置2を製造する過程を示す。 半導体装置2を製造する過程を示す。 半導体装置2を製造する過程を示す。 半導体装置2を製造する過程を示す。 半導体装置2を製造する過程を示す。 半導体装置2を製造する過程を示す。 半導体装置2を製造する過程を示す。 半導体装置2を製造する過程を示す。 半導体装置2を製造する過程を示す。 半導体装置2を製造する過程を示す。 半導体装置2を製造する過程を示す。 中耐圧半導体素子204と小耐圧半導体素子206が混載した半導体装置202を示す。
符号の説明
2・・・・・半導体装置
4・・・・・低耐圧半導体素子
6・・・・・中耐圧半導体素子
8・・・・・低耐圧NMOS
10・・・・低耐圧PMOS
12・・・・中耐圧PMOS
14・・・・中耐圧NMOS
16・・・・SOI基板
17・・・・基板
18・・・・裏面絶縁層
20・・・・基板
22・・・・埋め込み絶縁層
24・・・・活性層
26・・・・バックゲート領域
28・・・・ソース領域
30・・・・LDS−N層
32・・・・ゲート電極
34・・・・ゲート絶縁膜
36・・・・LDD−N層
38・・・・ドレイン領域
40・・・・ウェル領域
46・・・・バックゲート領域
48・・・・ソース領域
50・・・・LDS−P層
52・・・・ゲート電極
54・・・・ゲート絶縁膜
56・・・・LDD−P層
58・・・・ドレイン領域
60・・・・ウェル領域
70・・・・バックゲート領域
72・・・・ソース領域
74・・・・ゲート電極
76・・・・ゲート絶縁膜
78・・・・ドレイン領域
80・・・・バックゲート領域
82・・・・左側ウェル浅層
84・・・・第1ドリフト領域
86・・・・中央ウェル浅層
88・・・・第2ドリフト領域
90・・・・右側ウェル浅層
92・・・・ウェル浅層
94・・・・ウェル深層
96・・・・ウェル領域
100・・・バックゲート領域
102・・・ソース領域
104・・・ゲート電極
106・・・ゲート絶縁膜
108・・・ドレイン領域
110・・・バックゲート領域
112・・・右側ウェル浅層
114・・・第1ドリフト領域
116・・・中央ウェル浅層
118・・・第2ドリフト領域
120・・・左側ウェル浅層
122・・・ウェル浅層
124・・・ウェル深層
126・・・ウェル領域
130・・・酸化膜
132・・・熱酸化膜
134・・・窒化膜
136・・・犠牲酸化膜
138・・・マスク
140・・・マスク
142・・・マスク
144・・・マスク
150・・・P型LD領域
160・・・N型LD領域
162・・・LDS−P領域
164・・・LDD−P領域
166・・・N型LD領域
170・・・N型LD領域
190・・・P型LD領域
192・・・LDS−N領域
194・・・LDD−N領域
196・・・P型LD領域
202・・・半導体装置
204・・・低耐圧半導体素子
206・・・中耐圧半導体素子
208・・・低耐圧NMOS
210・・・低耐圧PMOS
212・・・中耐圧PMOS
214・・・中耐圧NMOS
230・・・半導体基板
240・・・ウェル領域
250・・・LDS領域
254・・・ゲート絶縁膜
256・・・LDD領域
260・・・ウェル領域
276・・・ゲート絶縁膜
284・・・第1ドリフト領域
288・・・第2ドリフト領域
296・・・ウェル領域
316・・・ウェル領域
B・・・・・バックゲート領域
S・・・・・ソース領域
G・・・・・ゲート電極
D・・・・・ドレイン領域

Claims (6)

  1. 半導体基板内に第2導電型のウェル領域が形成されており、そのウェル領域のうちの半導体基板の表面に臨むウェル浅層内に第1導電型の第1ドリフト領域と第1導電型の第2ドリフト領域が形成されている半導体装置を製造する方法であって、
    半導体基板の表面において第1ドリフト領域と第2ドリフト領域を分離する範囲に、第1ドリフト領域と第2ドリフト領域よりも深部に位置するウェル深層に達する注入エネルギーで、第2導電型の不純物を注入する第2導電型不純物注入工程と、
    半導体基板の表面のウェル形成範囲に、前記ウェル浅層を通過して前記ウェル深層に留まる注入エネルギーで、第2導電側の不純物を注入する深層注入工程と、
    前記深層注入工程と同一の注入範囲に、前記ウェル浅層に留まる注入エネルギーで、第1導電型の不純物を注入する第1導電型不純物注入工程を備えており、
    前記第1導電型不純物注入工程で注入する不純物注入濃度が、前記第2導電型不純物注入工程で注入する不純物注入濃度よりも薄いことを特徴する半導体装置の製造方法。
  2. 前記第2導電型不純物注入工程が、注入した第2導電型不純物が半導体基板の表面に留まる注入エネルギーで注入する段階と、それよりも大きな注入エネルギーであって注入した第2導電型不純物が前記ウェル深層に侵入する注入エネルギーで注入する段階を含むことを特徴とする請求項1の製造方法。
  3. 前記深層注入工程で、SOI基板の活性層のうちの埋め込み絶縁層に臨む深層に、第2導電側の不純物を注入することを特徴とする請求項1又は2の製造方法。
  4. 半導体装置であり、
    半導体基板内に形成されている第2導電型のウェル領域と、
    そのウェル領域のうちの半導体基板の表面に臨むウェル浅層内に形成されている第1導電型の第1ドリフト領域と第1導電型の第2ドリフト領域を備えており、
    前記第1ドリフト領域と第2ドリフト領域の不純物濃度が、前記ウェル領域の不純物濃度よりも薄いことを特徴とする半導体装置。
  5. 同一の半導体基板に耐圧特性が相違する少なくとも2種類の半導体素子が形成されている半導体装置であり、
    第1種類の半導体装置は、第2導電型の第1ウェル領域と、その第1ウェル領域のうちの半導体基板の表面に臨むウェル浅層内に形成されている第1導電型の第1ドリフト領域と第1導電型の第2ドリフト領域を備えており、
    第2種類の半導体装置は、第2導電型の第2ウェル領域を備えており、
    前記第1ドリフト領域と第2ドリフト領域の不純物濃度が、前記第1ウェル領域の不純物濃度よりも薄いことを特徴とする半導体装置。
  6. 第1ウェル領域と第2ウェル領域がSOI基板の活性層に形成されており、
    第1ウェル領域と第2ウェル領域が活性層の表面から埋め込み絶縁層に接するまで伸びていることを特徴とする請求項5の半導体装置。
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