JP2009021277A - 半導体素子および該半導体素子の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】電気特性、接続信頼性に優れた半導体素子、および当該半導体素子を製造する製造方法を提供する。
【解決手段】半導体基板101の表面に絶縁層102を接合する。絶縁層102の表面に、実装用であるAu電極103を形成する。絶縁層102に対して、半導体基板101をも掘り込む形状からなる開口部121を形成する。絶縁層102のAu電極103形成面と、開口部121の内壁面とには、配線用であるAl電極104を形成する。Al電極104は、Au電極103の一部を被覆する形状で、且つ、絶縁層102表面に形成されたAu電極103と、半導体基板101とを、開口部121を介して電気的に接続する形状で形成される。
【選択図】図3
【解決手段】半導体基板101の表面に絶縁層102を接合する。絶縁層102の表面に、実装用であるAu電極103を形成する。絶縁層102に対して、半導体基板101をも掘り込む形状からなる開口部121を形成する。絶縁層102のAu電極103形成面と、開口部121の内壁面とには、配線用であるAl電極104を形成する。Al電極104は、Au電極103の一部を被覆する形状で、且つ、絶縁層102表面に形成されたAu電極103と、半導体基板101とを、開口部121を介して電気的に接続する形状で形成される。
【選択図】図3
Description
この発明は、半導体基板表面に絶縁層および実装パターン電極を形成し、実装パターン電極を半導体基板に電気的に接続させてなる半導体素子、および当該半導体素子の製造方法に関するものである。
半導体素子は、半導体基板と、半導体基板表面に設置された絶縁膜と、当該絶縁膜の表面に形成された電極とから構成される。このような半導体素子に用いられる電極は、半導体基板との密着性に優れ、且つ半導体基板に対して低抵抗のオーミック接触が得られることから、アルミニウム(以下、単に「Al」と称す)系(Al,Al−Si,Al−Si−Cu等)の材料が一般的に用いられる。
また、このような半導体素子を実装させる場合には、金(以下、単に「Au」と称す)系の材料を用いることが多い。すなわち、半導体素子の実装のために、AuワイヤやAuバンプを用いることが多い。このようにAuワイヤやAuバンプを用いる場合には、半導体素子の表面にAu電極を形成することで、Au−Au接続が得られ、耐環境性に優れ、安定した接続を得ることができる。
従来では、このような要求を満たすために、例えば特許文献1では、半導体基板の表面に形成された絶縁層上に、半導体基板に接続する形状からなるAl電極パターンが形成されている。このAl電極パターンが形成された絶縁層表面に、Al電極パターンの一部を開口するようして、さらに保護層および絶縁層が形成される。そして、保護層および絶縁層の表面には、開口部を介してAl電極パターンに接続する形状からなるAuボンディングパッドが形成されている。
特開2002−198374号公報
特許文献1の構成では、開口部によって露出したAl電極に接続するようにAuボンディングパッドを形成しなければならない。しかしながら、Alはイオン化傾向が高いため酸化しやすく、露出したAl電極表面には、酸化膜や腐食膜が形成されやすい。特に、特許文献1の構成のように、保護層や絶縁層に対して開口部を形成することでAl電極を露出させるような場合には、その製造方法や構造等に起因して、酸化膜や腐食膜がより一層形成されやすくなる。このような開口部で、Al電極とAuボンディングパッドとを接続すると、接続面の抵抗が高くなるとともに、電気的接続の信頼性が低くなる。
また、前述の絶縁層にガラス基板を用いる場合には、以下の各種問題が生じる。
図6は、予め開口部を設けたガラス基板を半導体基板に接合させる態様からなる半導体素子の構成図である。
ガラス基板102単体に開口部120を設ける場合、開口部120のエッジに欠けが生じ易い。開口部120のエッジに欠けが生じると、図6に示すように、ガラス基板102と半導体基板101と接合面に欠け部130ができる。このような欠け部130には電極103が形成しにくく、電極103に断線が生じてしまう。これにより、電極103と半導体基板101との接続信頼性が低下してしまう。
図6は、予め開口部を設けたガラス基板を半導体基板に接合させる態様からなる半導体素子の構成図である。
ガラス基板102単体に開口部120を設ける場合、開口部120のエッジに欠けが生じ易い。開口部120のエッジに欠けが生じると、図6に示すように、ガラス基板102と半導体基板101と接合面に欠け部130ができる。このような欠け部130には電極103が形成しにくく、電極103に断線が生じてしまう。これにより、電極103と半導体基板101との接続信頼性が低下してしまう。
また、図7は、ガラス基板を半導体基板に接合した後に開口部を設けてAu電極のみを形成する態様からなる半導体素子の構成図である。
ガラス基板102を半導体基板101に接合した後に開口部121を設ける場合、開口部121は、半導体基板101をも掘り込む形状になる。これにより、半導体基板101にはAu電極103に対するコンタクトホールが形成される。ここで、Au電極103は表面層がAuからなるものあり、半導体基板101との密着性を確保するために、具体的には、Cr、Ti等の密着層、Ptの拡散バリア層、Au層の三層構造である。しかし、コンタクトホールが傾斜しているので、コンタクトホールにおける拡散バリア層は、膜厚が薄いものとなる。このため、拡散バリア層の機能が果たされず、Au電極103と密着層の金属拡散が生じて、Au電極103の半導体基板101に対する密着性が低下してしまう。すなわち、Au層は、Au接続のための実装用電極には向くが、半導体基板との接続配線電極には向かない。
ガラス基板102を半導体基板101に接合した後に開口部121を設ける場合、開口部121は、半導体基板101をも掘り込む形状になる。これにより、半導体基板101にはAu電極103に対するコンタクトホールが形成される。ここで、Au電極103は表面層がAuからなるものあり、半導体基板101との密着性を確保するために、具体的には、Cr、Ti等の密着層、Ptの拡散バリア層、Au層の三層構造である。しかし、コンタクトホールが傾斜しているので、コンタクトホールにおける拡散バリア層は、膜厚が薄いものとなる。このため、拡散バリア層の機能が果たされず、Au電極103と密着層の金属拡散が生じて、Au電極103の半導体基板101に対する密着性が低下してしまう。すなわち、Au層は、Au接続のための実装用電極には向くが、半導体基板との接続配線電極には向かない。
また、図8は、図7と同様の工法で開口部が形成され、開口部を被覆するAl電極形成後にAu電極を形成する態様からなる半導体素子の構成図である。
開口部121をAl電極104で被覆させて、ガラス基板102表面に電極パターンを形成する場合、上述のように、少なくとも部分的にAl電極104を被覆する形状でAu電極103を形成しなければならない。しかしながら、上述のようにAlは酸化、腐食しやすいので、Al電極104とAu電極103との接触面の抵抗が高く、且つ接続信頼性が低くなってしまう。さらに、Au電極103を形成する際に、Auが開口部121に充填されると、上述のように金属拡散が生じて、半導体基板101に対する密着性が低下してしまう。そして、この密着性の低下を回避するようにAu電極103を形成するには、開口部121を覆うマスキングを行いながらAu電極103を形成しなければならず、Au電極103の形成が難しくなる。
開口部121をAl電極104で被覆させて、ガラス基板102表面に電極パターンを形成する場合、上述のように、少なくとも部分的にAl電極104を被覆する形状でAu電極103を形成しなければならない。しかしながら、上述のようにAlは酸化、腐食しやすいので、Al電極104とAu電極103との接触面の抵抗が高く、且つ接続信頼性が低くなってしまう。さらに、Au電極103を形成する際に、Auが開口部121に充填されると、上述のように金属拡散が生じて、半導体基板101に対する密着性が低下してしまう。そして、この密着性の低下を回避するようにAu電極103を形成するには、開口部121を覆うマスキングを行いながらAu電極103を形成しなければならず、Au電極103の形成が難しくなる。
したがって、本発明の目的は、電気特性、接続信頼性に優れた半導体素子、および当該半導体素子を製造する製造方法を提供することにある。
この発明は、半導体基板と、開口部が設けられた絶縁膜と、第1の電極と、第2の電極とを備えた半導体素子である。絶縁膜は半導体基板の表面に形成または接合され、当該絶縁膜には、半導体基板表面を露出させる開口部が形成されている。第1の電極は、開口部を除く絶縁膜表面に形成されており、実装パターンを形成する。第2の電極は、第1の電極とは異なる材質から成る。そして、第2の電極は、第1の電極の一部および開口部を被覆する形状で、且つ第1の電極を半導体基板に電気的に接続させる形状で形成される。
この構成では、実装用の第1の電極と、この第1の電極と半導体基板とを接続する第2の電極とが個別に形成される。この際、第2の電極の形成前に、実装用である第1の電極を絶縁膜表面に形成することで、第2の電極の状態に関係なく第1の電極が形成される。
また、この発明の半導体素子の絶縁膜はガラス基板である。
この構成では、絶縁膜がガラス基板の場合、上述の課題のようにガラス基板に対する開口部の形成で問題が生じ易いが、本願の構成を用いることで、これらの問題が解消される。
また、この発明の半導体素子の開口部は、第1の電極が形成された面側から半導体基板に当接する面側にかけて徐々に開口断面積が狭くなるテーパ状に形成される。
この構成では、開口部がテーパ状であることから、開口部加工が容易となるとともに、開口部への安定した電極形成が容易になる。さらに、開口部に形成する電極を、半導体層に拡散しやすい第1の電極とせず、このような問題を生じない第2の電極とすることで、安定した電極形成が行われる。
また、この発明の半導体素子の第2の電極は高い導電性を有するイオン化傾向の高い金属である。第1の電極は高い導電性を有するイオン化傾向の低い金属である。
この構成では、イオン化傾向の低い第1の電極を先に形成し、イオン化傾向の高い第2の電極を、第1の電極が形成された絶縁膜表面に形成するので、第2の電極の形成時でも、第1の電極の酸化、腐食化は殆ど無く、第1の電極と第2の電極との接続部の抵抗も低く安定する。
また、この発明の半導体素子の第2の電極はアルミニウムである。また、この発明の半導体素子の第1の電極は金である。
これらの構成では、第1の電極、第2の電極として、具体的に、このような半導体の実装分野で一般的に利用されているAuやAlを用いる。
また、この発明の半導体素子の製造方法は、半導体基板表面に絶縁膜を形成する工程と、絶縁膜の表面に実装パターンを構成する第1の電極を形成するとともに、絶縁膜に対して開口部を形成する工程と、第1の電極の一部および開口部を被覆する形状で且つ第1の電極を半導体基板に電気的に接続させる形状からなり第1の電極と異なる材質で構成された第2の電極を形成する工程と、を備える。
この製造方法では、第2の電極が形成される前に、実装用の第1の電極が形成される。これにより、第1の電極の形成に、第2の電極が関係しない。
また、この発明の半導体素子の製造方法では、絶縁膜の表面に第1の電極を形成したのちに、絶縁膜に対して開口部を形成する。
この製造方法では、開口部の形成前に第1の電極が形成されることで、第1の電極より先に開口部を形成する場合のように、第1の電極の形成時にマスキング等の処理を行う必要が無くなる。
また、この発明の半導体素子の製造方法では、第1の電極が形成された面側から半導体基板に当接する面側にかけて徐々に開口断面積が狭くなるテーパ状に、開口部が形成される。
この製造方法では、開口部形状をテーパ状にすることで、開口作業が容易であるとともに、開口部形成後の第2の電極の形成が安定化しやすい。
この発明によれば、第1の電極の形成後に、第2の電極を形成することで、第2の電極の状態に関係なく第1の電極が形成されるので、実装用である第1の電極を安定して形成でき、信頼性の高い半導体素子を形成することができる。
また、この発明によれば、絶縁膜がガラス基板の場合、上述の課題のような各種問題が発生しやすいが、本願の構成を用いることで、これらの問題が発生せず、信頼性の高い半導体素子が実現される。
また、この発明によれば、開口部がテーパ状であることにより、開口部に形成される第2の電極を安定して形成することができ、信頼性の高い半導体素子を実現することができる。さらに、開口部に形成する電極が、半導体層に拡散しやすい第1の電極ではなく、このような問題を生じない第2の電極であることから、さらに信頼性の高い半導体素子を実現することができる。
また、この発明によれば、イオン化傾向の低いAu等の第1の電極の一部を被覆するように、イオン化傾向の高いAl等の第2の電極を形成しても、第1の電極の形成から第2の電極の形成までに第1の電極の酸化、腐食化が起こらないので、第1の電極と第2の電極との接触が安定し、より信頼性の高い半導体素子が実現される。
また、この発明によれば、第1の電極の形成後に、第2の電極を形成することで、第2の電極の状態に関係なく第1の電極が形成することができる。これにより、実装用である第1の電極を安定して形成でき、信頼性の高い半導体素子を容易に製造することができる。
また、この発明によれば、第1の電極の形成が容易になり、安定して第1の電極を形成することができる。
また、この発明によれば、開口部をテーパ状に形成することで、開口部の形成が容易になるとともに、開口部形成後の第2の電極の形成を安定にすることができる。
本発明の第1の実施形態に係る半導体素子について、図を参照して説明する。
図1は、本実施形態の半導体素子の構成を示す構成図である。
図1は、本実施形態の半導体素子の構成を示す構成図である。
n型またはp型の特性を有するSi系で平板状の半導体基板101の表面には、ガラス基板からなる絶縁膜102が接合設置されている。絶縁層102の表面、すなわち、絶縁層102の半導体基板101との接合面と対向する面には、Au電極103が所定パターンで形成されている。Au電極は、具体的には三層構造からなり、絶縁膜102側から、Cr、Ti等の密着層、Ptの拡散バリア層、Au層の順に積層された構造からなる。このAu電極103は、当該半導体素子を実装するためのAuワイヤに対するボンディングパッドや、Auバンプに対するバンプパッドである。
絶縁層102には、Au電極103の形成位置と異なる領域に開口部121が形成されている。開口部121は、絶縁層102におけるAu電極103形成面側の開口断面が、半導体基板101接合面側の開口断面よりも広くなるように、徐々に開口断面が変化するテーパ状に形成されている。開口部121は、絶縁層102のみでなく、半導体基板101をも掘り込む形状からなる。これにより、半導体基板101には、所謂コンタクトホールが形成される。
絶縁層102の表面および開口部121の内壁面にはAl電極104が形成される。この際、Al電極104は、絶縁層102の表面に形成されたAu電極103の一部を被覆し、このAu電極被覆部と開口部121に形成された開口被覆部とが電気的に接続する形状に形成される。
これにより、Au接続による実装用電極であるAu電極103と、半導体特性を有する半導体基板101とが、配線電極であるAl電極104により電気的に接続され、半導体素子が構成される。
そして、このように実装用電極であるAu電極103が、平坦面である絶縁層102の表面に形成されることで、Au電極103を既知の各種方法で安定して容易に形成することができる。このため、安定した膜厚で安定した電気特性を有し、絶縁層102に対して密着強度が高いAu電極103を形成することができる。これにより、Au電極103と絶縁層102とを他の基板等とAuワイヤもしくはAuバンプで接続する際に高い実装信頼性を得ることができる。
また、上述のように、Au電極103の表面の一部を被覆する形状でAl電極104を形成するので、Al電極104の形成領域に、Au電極103の一部がかかることとなる。ここで、Au電極103は、イオン化傾向の低いAuが表面層となる構造であるので、Au電極103の形成後からAl電極104の形成時までに、Au電極103の表面層が酸化、腐食化することがない。これにより、Au電極103とAl電極104との接触面の接触抵抗が低く安定化し、信頼性の高い接触構造を実現することができる。
また、開口部121がテーパ状に形成されることで、開口形成が容易となる。さらに、開口部121がテーパ状であることから、絶縁層102のAu電極103形成面側での開口部121の内壁面のエッジが鈍角になる。これにより、絶縁層102のAu電極103形成面から開口部121の内壁面に亘って、均一なAl電極104を、より容易に形成することができる。
次に、本実施形態の半導体素子の製造方法について図を参照して説明する。
図2は本実施形態の半導体素子の製造フローを示すフローチャートである。
図3は本実施形態の半導体素子の製造工程毎の形成状態を示す構成図である。
図2は本実施形態の半導体素子の製造フローを示すフローチャートである。
図3は本実施形態の半導体素子の製造工程毎の形成状態を示す構成図である。
本実施形態の半導体素子は、まず、図3(A)に示すように、半導体基板101の表面にガラス基板である絶縁層102を既知の方法を用いて接合させる(S101)。ここで、絶縁層102は、パイレックス(登録商標)ガラスやテンパックス(登録商標)ガラスからなるガラス基板であり、このように接合された基板は、MAMSディバスに多く用いられている。
次に、図3(B)に示すように、絶縁層102の表面、すなわち、絶縁層102の半導体基板101との接合面と対向する面に、上記三層構造からなり、所定電極パターンからなるAu電極103を形成する(S102)。この際、Au電極103は真空蒸着法やスパッタリング法等を用いて成膜され、エッチング法やリフトオフ法等を用いてパターン形成される。このように、平坦な絶縁層102表面にAu電極103を形成することで、形成法によることなくAu電極103の形成が容易になるとともに、安定したAu電極103を形成することができる。これにより、実装に対する信頼性の高いAu電極103を形成することができる。
次に、図3(C)に示すように、絶縁層102のAu電極103が形成されていない領域に開口部121を形成する(S103)。この際、開口部121は、絶縁層102のみでなく、半導体基板101をも掘り込む深さでテーパ状に形成される。このように、半導体基板101をも掘り込む形状とすることで、後に開口部121の内壁面に形成されるAl電極104による半導体基板101へのコンタクトホールを形成することができる。開口部121の形成には、ドリル法、エッチング法、ブラスト法等を用いるが、安価で高速に加工できるブラスト法を用いることが好ましい。そして、開口部121をテーパ状にすることで、安定して容易に削ることができる。さらに、絶縁層102と半導体基板101とを接合した後に開口部121を形成することで、ガラス基板に対して開口部を形成した後に接合する場合のような欠けが生じない。
次に、図3(D)に示すように、絶縁層102のAu電極103形成側表面と開口部121の内壁面とに、Al電極104を形成する(S104)。Al電極104は、Au電極103を部分的に被覆する形状で、且つ、Au電極103と半導体基板101とを電気的に接続する形状で形成される。この際、Au電極103と同様に、Al電極104は真空蒸着法やスパッタリング法等を用いて成膜され、エッチング法やリフトオフ法等を用いてパターン形成される。このようにAu電極103を形成した後にAl電極104を形成した場合、Au電極103の表層であるAuはイオン化傾向が低いので、Al電極104の形成時に酸化や腐食が起こっていない。したがって、従来技術で示したAl電極104を形成した後にAu電極103を形成する場合に生じる接触抵抗が高くなる問題や、信頼性低下が発生することを防止できる。また、コンタクトホールの電極をAl電極とすることで、上述したコンタクトホールの電極をAu電極とする場合の問題が発生しない。特に、開口部121がテーパ状である場合、従来技術に示したように、開口部121の電極にAu電極を用いると、Au電極および密着層の金属拡散が生じてしまうが、本実施形態のように開口部121の電極をAl電極とすることで金属拡散は抑制され、開口部121に形成される電極(Al電極)と半導体基板101との密着性を向上させることができる。
以上のように、本実施形態の製造方法を用いることで、実装用の電極と配線用の電極とをそれぞれの特性に応じて安定して形成することができ、半導体素子の実装信頼性も向上することができる。さらに、実装用の電極と配線用の電極との接触部、および、配線用の電極と半導体基板との接触部の信頼性を向上することができ、電気特性に優れ、且つ半導体素子自身の信頼性を向上することができる。
次に、第2の実施形態にかかる半導体素子について図を参照して説明する。なお、本実施形態の半導体素子は、第1の実施形態のように予め形成された絶縁層102を半導体基板101の表面に接合するものではなく、半導体基板101表面に絶縁層102を形成するものである。また、本実施形態の半導体素子の製造方法は、Au電極103の形成前に開口部121を形成するものである。他の構成、および製造方法は、第1の実施形態と同じである。
図4は本実施形態の半導体素子の製造フローを示すフローチャートである。
図5は本実施形態の半導体素子の製造工程毎の形成状態を示す構成図である。
図4は本実施形態の半導体素子の製造フローを示すフローチャートである。
図5は本実施形態の半導体素子の製造工程毎の形成状態を示す構成図である。
本実施形態の半導体素子は、まず、図5(A)に示すように、半導体基板101の表面に絶縁層102を既知の方法を用いて形成する(S201)。ここで、絶縁層102は、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜等が、CVD法やスパッタリング法等により形成される。
次に、図5(B)に示すように、絶縁層102に開口部121を形成する(S202)。開口部121の形成方法は、第1の実施形態と同じである。
次に、図5(C)に示すように、絶縁層102の表面の開口部121が形成されていない所定の位置に、上記三層構造からなり所定電極パターンからなるAu電極103を形成する(S203)。この際、Au電極103は、開口部121部分をマスキングした状態での真空蒸着法やスパッタリング法等を用いて成膜される。パターン形成方法は、第1の実施形態と同じである。
次に、図5(D)に示すように、絶縁層102表面と開口部121の内壁面とにAl電極104を形成する(S204)。Al電極104の形成方法も、第1の実施形態と同じである。
本実施形態に示すように、開口部121を形成した後にAu電極103を形成するようにしても、半導体素子を形成することができる。この製造方法の場合、Au電極103の形成後に、開口部121の形成工程を経ずにAl電極104を形成することができるので、開口部121形成工程により生じる可能性のあるAu電極103の汚染等を完全に防止することができる。これにより、Au電極103とAl電極104との接触信頼性をさらに向上することができる。
なお、前述の説明では、Au電極103とAl電極104とを例に示したが、実装用の電極であるAu電極103の代わりにイオン化傾向の低い他の金属を用いてもよい。また、配線用電極であるAl電極104の代わりにイオン化傾向が高く配線パターンに向くNi等の他の金属を用いても良い。
また、前述の説明では、半導体基板101としてSi系素材を示したが、ゲルマニウム、ガリウム砒素等の素材を用いても良い。
また、前述の説明では、開口部121をテーパ状に形成したが、円筒状等の他の形状であっても良い。
また、前述の説明では、半導体基板101としてSi系素材を示したが、ゲルマニウム、ガリウム砒素等の素材を用いても良い。
また、前述の説明では、開口部121をテーパ状に形成したが、円筒状等の他の形状であっても良い。
101−半導体基板、102−絶縁層、103−Au電極、104−Al電極、121−開口部
Claims (9)
- 半導体基板と、
該半導体基板の表面に配置された絶縁膜、および該絶縁膜に形成され前記半導体基板表面を露出させる開口部と、
該開口部を除く前記絶縁膜表面に形成され実装パターンを構成する第1の電極と、
該第1の電極とは異なる材質から成り、該第1の電極の一部および前記開口部を被覆する形状で、且つ前記第1の電極を前記半導体基板に電気的に接続させる形状で形成された第2の電極と、
を備えた半導体素子。 - 前記絶縁膜はガラス基板である、請求項1に記載の半導体素子。
- 前記開口部は、前記第1の電極が形成された面側から前記半導体基板に当接する面側にかけて徐々に開口断面積が狭くなるテーパ状に形成されている、請求項1または請求項2に記載の半導体素子。
- 前記第2の電極は高い導電性を有するイオン化傾向の高い金属であり、前記第1の電極は高い導電性を有するイオン化傾向の低い金属である、請求項1〜3のいずれかに記載の半導体素子。
- 前記第2の電極はアルミニウムである、請求項4に記載の半導体素子。
- 前記第1の電極は金である、請求項4または請求項5に記載の半導体素子。
- 半導体基板表面に絶縁膜を形成する工程と、
前記絶縁膜の表面に実装パターンを構成する第1の電極を形成するとともに、前記絶縁膜に対して開口部を形成する工程と、
前記第1の電極の一部および前記開口部を被覆する形状で、且つ前記第1の電極を前記半導体基板に電気的に接続させる形状からなり、前記第1の電極と異なる材質で構成された第2の電極を形成する工程と、
を備えた半導体素子の製造方法。 - 前記絶縁膜の表面に前記第1の電極を形成したのちに、前記絶縁膜に対して開口部を形成する、請求項7に記載の半導体素子の製造方法。
- 前記第1の電極が形成された面側から前記半導体基板に当接する面側にかけて徐々に開口断面積が狭くなるテーパ状に、前記開口部を形成する、請求項7または請求項8に記載の半導体素子の製造方法。
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JPS5867032A (ja) * | 1981-10-16 | 1983-04-21 | Nec Corp | 半導体装置 |
JPH0290637A (ja) * | 1988-09-28 | 1990-03-30 | Nec Corp | 半導体集積回路装置 |
WO1998025298A1 (fr) * | 1996-12-04 | 1998-06-11 | Seiko Epson Corporation | Dispositif a semiconducteur, procede de fabrication dudit dispositif, plaquette de circuit et materiel electronique |
-
2007
- 2007-07-10 JP JP2007180703A patent/JP2009021277A/ja active Pending
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