JP2009021033A - 画像表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像表示装置における蛍光膜の色純度の改善を図ることであり,優れた色度特性を有する画像表示装置を提供する。
【解決手段】
対向して配置された前面側の基板と背面側の基板とを備え、前面側の基板に複数の表示電極対が平行に配置され、背面側の基板には蛍光膜、及び表示電極対と交差する方向に設置された複数のアドレス電極が平行に配置されたプラズマディスプレイパネルであって、前記蛍光膜に平均粒径4μm以上であることを特徴とするLi2ZnGe3O8:Mn緑色発光蛍光体を含む緑色発光蛍光膜を用ることによって、従来では解決されなかった色度特性を改善する画像表示装置を提供する。
【効果】本発明の画像表示装置は、色純度を向上したLi2ZnGe3O8:Mn緑色発光蛍光体を含む緑色発光蛍光膜を使用しているため、色度特性が良好である。
【選択図】図1

Description

本発明は,蛍光体に真空紫外線または電子線を照射して励起し、発光を起こして画像を表示する画像表示装置に関する。
映像情報システムにおいては,高精細化、大画面化,薄型化,低消費電力化といった様々な要求に応じて各種ディスプレイ装置の研究開発が盛んに行われている。その中でも、大画面・高精細を実現するディスプレイとして、プラズマディスプレイパネル(PDP)の研究開発が進められている。
PDPは対向して配置された前面側の基板と背面側の基板とを備え、前面側の基板に複数の表示電極対が平行に配置され、背面側の基板には蛍光膜、及び表示電極対と交差する方向に設置された複数のアドレス電極が平行に配置された構造となっており、前面及び背面基板の間の空間にはNe及びXeなどの放電ガスが充填されている。そして、電極に電圧をかけることによって放電ガスから真空紫外線(146nm及び172nm)が発せられ、背面基板に設置した蛍光体を真空紫外線が励起して、赤、緑、青の発光を起こして画像を表示する。
PDPにおいては、Zn2SiO4:Mn蛍光体が緑色発光蛍光体として広く用いられている。緑色発光蛍光体では、高輝度化、短残光化、長寿命化、及び高色純度化などの各種性能の改善が要求されている。最近、非特許文献1に記載されるように、高輝度PDP用緑色発光蛍光体としてLi2ZnGe3O8:Mn蛍光体が報告されている。非特許文献1では、Li2ZnGe3O8:Mn蛍光体の発光の中心波長は524nm、CIE色度座標はx=0.216、y=0.697と記載されている。また、非特許文献2に記載されるように、Li2ZnGe3O8:Mn蛍光体は1971年に作製されており、電子線励起発光特性及び紫外線励起発光特性などが調べられている。非特許文献2で記載されている電子線励起のCIE色度座標はx=0.245、y=0.718である。
これまで、PDP用蛍光体の性能を改善する手法が様々に考案されてきた。しかしながら,これら従来の方法でその課題が全て解決されたわけではない。特に,色純度の向上を実現する新しい方法が必要である。
一方、蛍光体を用いたフラットパネルディスプレイとしてはフィールドエミッションディスプレイ(FED)がある。FEDは電子源をマトリクス状に配置した陰極板と対向して蛍光板を配置する。蛍光板には電子源と対応した場所に蛍光体を形成することによって、該蛍光体を光らせて画像を形成するものである。このようなFEDの構成は例えば、「特許文献1」に記載がある。
特開2003−323148号公報 IDW‘04 PH2/PDP4−4 2004年, p1089 J. Electrochem. Soc. SOLID STATE SCIENCE Vol.118, No.2, 1971年, p358
しかしながら、上記「非特許文献1」あるいは「非特許文献2」に記載のLi2ZnGe3O8:Mn蛍光体をPDPあるいはFED等のディスプレイ用として使用しようとすると輝度、色度が十分でないという問題がある。本発明の目的は、上記従来の蛍光膜の色純度の改善を図ることであり,また、優れた色度特性を有する画像表示装置を提供することにある。
上記目的は対向して配置された前面側の基板と背面側の基板とを備え、前面側の基板に複数の表示電極対が平行に配置され、背面側の基板には蛍光膜、及び表示電極対と交差する方向に設置された複数のアドレス電極が平行に配置されたプラズマディスプレイパネルであって、前記蛍光膜に平均粒径4μm以上であることを特徴とするLi2ZnGe3O8:Mn緑色発光蛍光体を含む緑色発光蛍光膜を用いた画像表示装置により達成される。
平均粒径の上限としては、Li2ZnGe3O8:Mn緑色発光蛍光体の色度が良好であること、及び印刷塗布に適した粒径であることから、10μm以下とすることが適当である。この場合の真空紫外線で励起した時の発光の色度座標y値は0.72よりも大きく、色純度が良好である。この時、真空紫外線によってLi2ZnGe3O8:Mn緑色発光蛍光体を励起し、得られる発光スペクトルは中心波長がおよそ524nm付近であり、半値幅(FWHM)が38nmよりも小さく、色純度が良好である。
また、前記蛍光膜にLi2ZnGe3O8:Mn緑色発光蛍光体とZn2SiO4:Mn緑色発光蛍光体とを混合した緑色発光蛍光膜を用いてもよい。この場合の混合比率は蛍光体の充填密度を高める目的からZn2SiO4:Mn緑色発光蛍光体の混合比率が20%以上60%以下であることが望ましい。Zn2SiO4:Mn緑色発光蛍光体の混合比率が30%以上50%以下とすると、さらに充填率を高めることが出来る。2種類の粒径のものを混合する際には、お互いの粒径差が大きい方が充填密度向上の度合いが大きい。従って、この場合のZn2SiO4:Mn緑色発光蛍光体の平均粒径は2μm以下のものを用いるのが適当である。
また、前記蛍光膜において、Li2ZnGe3O8:Mn緑色発光蛍光体を用いた緑色発光蛍光体層とZn2SiO4:Mn緑色発光蛍光体を用いた緑色発光蛍光体層によって構成される層構造を有する緑色発光蛍光膜を用いてもよい。Li2ZnGe3O8:Mn緑色発光蛍光体を用いた緑色発光蛍光体層をプラズマが発生する側(上層)に配置し、Zn2SiO4:Mn緑色発光蛍光体を用いた緑色発光蛍光体層を下層として、重なり合う2層蛍光膜の構成とすることで耐スパッタ性が向上する。このような構成にすることによってより蛍光膜の性能を引き出すことができる。
本発明により作製したLi2ZnGe3O8:Mn緑色発光蛍光体は電子線励起型の画像表示装置に使用することができる。複数個の互いに平行な第1の電極,前記第1の電極に直交する複数個の互いに平行な第2の電極及び前記第1の電極と前記第2の電極との交点または交点近傍に設置された電子放出素子を有する基板と,蛍光膜が形成されたフェースプレートとを有する画像表示装置であって,前記蛍光膜に平均粒径4μm以上であることを特徴とするLi2ZnGe3O8:Mn緑色発光蛍光体を含む緑色発光蛍光膜を用いた画像表示装置によって上記目的が達成できる。この場合、電子線で励起した時の発光の色度座標y値は0.72よりも大きく、色純度が良好である。
以上のようにLi2ZnGe3O8:Mn緑色発光蛍光体を用いることによって、各種画像表示装置の色度特性を向上することが可能である。
本発明によれば、Li2ZnGe3O8:Mn緑色発光蛍光体の粒径の規定、焼成方法を改善することによって、Li2ZnGe3O8:Mn緑色発光蛍光体を実用的に画像表示装置に使用することが可能になり、優れた色度を有する画像表示装置を実現することが出来る。
また、Li2ZnGe3O8:Mn緑色発光蛍光体とZn2SiO4:Mn緑色発光蛍光体を混合した緑色発光蛍光体を用いることによって色度と輝度を改善したプラズマディスプレイを実現することが出来る。さらに、Li2ZnGe3O8:Mn緑色発光蛍光体とZn2SiO4:Mn緑色発光蛍光体を層状に分けて使用することによって、耐スパッタリング特性の良いプラズマディスプレイを実現することが出来る。
さらに本発明をフィールドエミッションディスプレイ(FED)に使用することによって、優れた色度、輝度を有するFEDを実現することが出来る。
ここでは本発明の画像表示装置に使用する蛍光体の製造方法、発光の色度等の各特性について詳述するが、以下に示す実施例は、本発明を具体化する一例を示すものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
本発明に使用するLi2ZnGe3O8:Mn緑色発光蛍光体の製造方法について述べる。蛍光体原料はLi2CO3、ZnCO3、GeO2、及びMnCO3を用いた。各原料の混合量は以下の通りである。
Li2CO3・・・0.369g
ZnCO3・・・0.596g
GeO2・・・1.569g
MnCO3・・・0.029g
原料を乳鉢にて乾式混合した後にアルミナルツボに原料を充填してマッフル炉にて900℃、大気雰囲気にて3時間、1次焼成を行った。得られた1次焼成物を取り出し、軽くほぐした後に、1次焼成物をアルミナルツボに充填して管状炉にて800℃〜900℃、N−H還元雰囲気(H濃度0.5%〜3%)にて3時間、2次焼成を行った。得られた2次焼成物をほぐして、目的とするLi2ZnGe3O8:Mn緑色発光蛍光体を得た。
次に、真空紫外線励起による蛍光体の発光特性評価を行った。真空紫外線ランプ(146nm及び172nm)の設置された真空チャンバーに蛍光体試料をセットし、蛍光体に真空紫外線を照射して、反射側から輝度計にて発光スペクトル、輝度、及び色度の各特性を測定した。
図1にZn2SiO4:Mn、Li2ZnGe3O8:Mn(平均粒径5μm、2次焼成温度800℃)及び(平均粒径2μm、2次焼成温度800℃)の146nm励起発光スペクトルを示す。発光強度は発光ピーク強度で規格化した値である。Li2ZnGe3O8:Mnの発光スペクトルの半値幅はZn2SiO4:Mnよりも狭い。また、Li2ZnGe3O8:Mnにおいては、平均粒径5μmの方が平均粒径2μmのものよりも半値幅が狭く、発光の中心波長は524nm、半値幅(FWHM)は35nmであり、色純度が良好である。図2に示す表に各蛍光体の真空紫外線励起の色度x及び色度yを示す。平均粒径5μmのLi2ZnGe3O8:Mnは色度y値が0.72以上であり、色純度が良好である。
図3及び図4に146nm励起及び172nm励起のLi2ZnGe3O8:Mn緑色発光蛍光体の発光スペクトルを示す。中心波長524nmの緑色発光が観測された。焼成温度800℃の方が850℃及び900℃焼成のものよりも発光輝度が高い。焼成温度は、反応が十分に進む温度である700℃以上で、かつ、800℃以下とすると高い発光輝度を得ることが出来る。
図2に示す表に2次焼成温度800℃〜900℃における各蛍光体の真空紫外線励起による発光の色度x及び色度yを示す。平均粒径5μmでは各2次焼成温度ともに色度y値は0.72以上であり、特に800℃焼成で色度y値が大きく、色純度が良好である。蛍光体の平均粒径を調べる方法としては、粒度分布測定装置で測定する方法及び電子顕微鏡で直接観察する方法などがある。
電子顕微鏡で調べる場合を例にとると、蛍光体の粒径の変量(・・・、0.8〜1.2μm、1.3〜1.7μm、1.8〜2.2μm、・・・、6.8〜7.2μm、7.3〜7.7μm、7.8〜8.2μm、・・・など)の各区間を階級値(・・・、1.0μm、1.5μm、2.0μm、・・・、7.0μm、7.5μm、8.0μm、・・・)で表すことにし、これをxiとし、電子顕微鏡で観察された各変量の度数をfiで示すことにすれば、平均値Mは次のように表される。
M=Σxifi/Σfi=Σxifi/N (1)

ただし、(1)式においてΣfi=Nである。このようにして各蛍光体の平均粒径を求めることができる。また、粒度分布測定装置で測定する場合を例にとると、例えばレーザ散乱・回折方式のベックマン・コールター社製LS−230に試料を投入し、得られる頻度体積の分布から、平均粒径を求めることができる。尚、ここでの平均粒径はLi2ZnGe3O8:Mn緑色発光蛍光体の平均粒径を示すものであり、その他の蛍光体と混合した時の全体の平均粒径を示すものではない。
以上のようにしてLi2ZnGe3O8:Mn緑色発光蛍光体を作製し、発光スペクトル、輝度、色度などの各特性を評価した。その結果、平均粒径5μmのLi2ZnGe3O8:Mn緑色発光蛍光体は色度y値が0.72以上であり、色純度が良好であることが明らかとなった。
次に、各粒径のLi2ZnGe3O8:Mn緑色発光蛍光体の色度を次のようにして測定した。基板に塗布したLi2ZnGe3O8:Mn緑色発光蛍光体をSEM(Scanning Electron Microscope)装置にセットして、SEM画像を見ながら電子線を蛍光体1粒子に点照射する。電子線によって励起された蛍光体の発光を、分光器を通して発光スペクトルを得た。図5にLi2ZnGe3O8:Mn緑色発光蛍光体における色度y値の粒径変化のグラフを示す。粒径4μm以上10μm以下で色度y値が大きく良好である。粒径が10μm以上では色度y値が0.725よりもやや低下する傾向が見られた。
以上のように、粒径4μm以上10μm以下のLi2ZnGe3O8:Mn緑色発光蛍光体は色度y値が大きく、色純度が良好である。
本発明のプラズマディスプレイパネルを図6に示す。プラズマディスプレイパネル50は前面側の基板1と背面側の基板10が対向して配置された構造となっている。また、プラズマディスプレイパネル50は、背面側の基板10上に設けられて、その一対の基板1及び10が重ね合わさる時に基板1と基板10との間の間隔を保持する隔壁7と、一対の基板1及び10の間に形成された空間内に封入され、放電により紫外線を発生する放電ガス(図示せず)と、一対の基板1及び10の対向面上に配設された電極51、52及び6とを備える。
そして、本発明による平均粒径5μmのLi2ZnGe3O8:Mn緑色発光蛍光体が、前記一対の基板における一方の基板10の上及び隔壁7の表面で蛍光体層8を構成する。放電により前記放電ガスから発生する波長146nm及び172nmの真空紫外線により、蛍光体層8を構成するLi2ZnGe3O8:Mn緑色発光蛍光体が励起され、可視光を発光するよう構成されている。
プラズマディスプレイパネル50は背面基板(基板10)上に、銀などで構成されているアドレス電極(電極6)と、ガラス系の材料で構成される誘電体層9を形成した後、同じくガラス系の材料で構成される隔壁材を厚膜印刷し、ブラストマスクを用いたブラスト除去により、隔壁7を形成する。次に、この隔壁7上に、赤、緑及び青の各蛍光体層8を該当する隔壁7間の溝面を被覆する形で、順次ストライプ状に形成する。
ここで、各蛍光体層8は、各蛍光体粉末とビヒクルとを混ぜて蛍光体ペーストとし、スクリーン印刷により塗布した後、乾燥及び焼成工程により蛍光体ペースト内の揮発成分の蒸発と有機物の燃焼除去を行って形成する。また、緑色発光蛍光体以外の各蛍光体の材料については、赤色発光蛍光体は(Y,Gd)BO3:Eu蛍光体、青色発光蛍光体はBaMgAl10O17:Eu蛍光体である。
次に、表示電極(電極51、52)、バスライン53、54、誘電体層2、及び保護膜3を形成した前面基板(基板1)と、背面基板(基板10)をフリット封着し、パネル内を真空排気した後に放電ガスを注入して封止する。放電ガスは、組成比が10%となる量でキセノン(Xe)ガスを含んで構成されたガスである。
このようにして作製したプラズマディスプレイパネルと、プラズマディスプレイパネルを駆動する駆動回路とを組み合わせて画像表示を行うよう構成された表示装置であるプラズマディスプレイ装置を作製した。作製した画像表示装置の色度特性は良好であった。
本発明のプラズマディスプレイパネルの構成は図6と同じである。特に、緑色発光蛍光体層は平均粒径4μmのLi2ZnGe3O8:Mn緑色発光蛍光体を用いて印刷塗布を行い作製した。その他の各構成は実施例2と同様である。本発明による画像表示装置の色度は良好であった。本実施例はまた、Li2ZnGe3O8:Mn緑色発光蛍光体の印刷特性が優れているという特徴を有する。
本発明のプラズマディスプレイパネルの構成は図6と同じである。特に、緑色発光蛍光体層は平均粒径10μmのLi2ZnGe3O8:Mn緑色発光蛍光体を用いて印刷塗布を行い作製した。その他の各構成は実施例2と同様である。本発明による画像表示装置の色度は良好であった。平均粒径10μmというような、比較的大きな粒径のLi2ZnGe3O8:Mn緑色発光蛍光体を用いた場合でも印刷特性は実用的なレベルを維持している。
本発明のプラズマディスプレイパネルの構成は図6と同じである。特に、緑色発光蛍光体層は平均粒径8μmのLi2ZnGe3O8:Mn緑色発光蛍光体を用いて印刷塗布を行い作製した。その他の各構成は実施例2と同様である。本発明による画像表示装置の色度は良好であった。
本発明のプラズマディスプレイパネルの構成は図6と同じである。特に、緑色発光蛍光体層は平均粒径5μmのLi2ZnGe3O8:Mn緑色発光蛍光体を60重量%と、平均粒径2μmのZn2SiO4:Mn緑色発光蛍光体を40重量%混合した蛍光体を用いて印刷塗布を行い作製した。
図7に粒径5μmの粒子に粒径2μmの粒子を混合した時の空間率の変化を示す。空間率は小さいほうが良い。図7において、粒径2μmの粒子が20%から60%の場合に空間率が小さくなり、粒径2μmの粒子が30%から50%の場合に空間率はさらに小さくなる。そして、粒径2μmの粒子を40%程度混合した場合に空間率は最も低下し、充填密度が高くなっていることが分かる。従って、平均粒径2μmのZn2SiO4:Mn緑色発光蛍光体を40重量%混合した場合に、充填密度が高く高輝度な蛍光膜が形成される。
本実施例における蛍光体以外の仕様は(実施例2)と同様である。本発明による画像表示装置の色度及び発光輝度は良好であった。本実施例の特徴は空間率を小さくできるので、同じ輝度を得るために、より薄い蛍光体膜厚で済むということである。したがって、その分、プラズマディスプレイパネルにおいて、放電空間を大きく出来、輝度を上げることが出来る。
本発明のプラズマディスプレイパネルの構成は図6と同じである。特に、緑色発光蛍光体層は平均粒径4μmのLi2ZnGe3O8:Mn緑色発光蛍光体を40重量%と、平均粒径1.8μmのZn2SiO4:Mn緑色発光蛍光体を60重量%混合した蛍光体を用いて印刷塗布を行い作製した。その他の各構成は実施例2と同様である。本発明による画像表示装置の色度及び発光輝度は良好であった。本実施例では、Li2ZnGe3O8:Mn緑色発光蛍光体、Zn2SiO4:Mn緑色発光蛍光体とも粒径を小さくしているために、蛍光体の印刷特性が優れている。
本発明のプラズマディスプレイパネルの構成は図6と同じである。特に、緑色発光蛍光体層は平均粒径8μmのLi2ZnGe3O8:Mn緑色発光蛍光体を80重量%と、平均粒径1.5μmのZn2SiO4:Mn緑色発光蛍光体を20重量%混合した蛍光体を用いて印刷塗布を行い作製した。その他の各構成は実施例2と同様である。本発明による画像表示装置の色度及び発光輝度は良好であった。
本実施例の特徴は、Li2ZnGe3O8:Mn緑色発光蛍光体とZn2SiO4:Mn緑色発光蛍光体の粒径差を大きくしたために、空間率をさらに小さくすることが出来、その結果プラズマディスプレイパネルにおける放電空間をより大きくすることが出来るという点である。
本発明のプラズマディスプレイパネルの構成は図6と同じである。特に、緑色蛍光体層はZn2SiO4:Mn緑色発光蛍光体層を印刷塗布した後に、さらにLi2ZnGe3O8:Mn緑色発光蛍光体層を印刷塗布し、上層がLi2ZnGe3O8:Mn緑色発光蛍光体層であり、背面基板側の下層がZn2SiO4:Mn緑色発光蛍光体層である2層構造となっている。その他の各構成は実施例2と同様である。本発明による画像表示装置の色度及び輝度寿命は良好であった。
本実施例の特徴は、耐スパッタリング特性が優れているLi2ZnGe3O8:Mn緑色発光蛍光体層を放電空間側に配置したために、蛍光体の劣化を小さくすること出来、プラズマディスプレイパネルの輝度寿命特性を向上することが出来る。
以後の実施例は本発明をFEDに適用した場合の例である。本実施例はMIM型電子源を使用したFEDの場合である。図8は,本実施例で用いる表示パネルの平面図である。図9は図8のA−B間の断面図である。陰極板601,蛍光板602,枠部材603とで囲まれた内部が真空になっている。真空領域には大気圧に抗するためにスペーサ60が配置されている。スペーサ60の形状,個数,配置は任意である。陰極板601上には走査電極310が水平方向に配置され,データ電極311がそれと直交して配置されている。走査電極310とデータ電極311との交点がサブ画素に対応する。ここでサブ画素とは,カラー画像表示装置の場合には,赤,青,緑色それぞれのサブ画素に対応するものである。
図8では走査電極310の本数が12本しか記載していないが,実際のディスプレイでは数百本から千数百本ある。データ電極311についても同様である。走査電極310とデータ電極311との交点には電子放出素子301が配置されている。本実施例では電子放出素子301として薄膜電子源を用いている。走査電極310とデータ電極311とが交差する領域に電子放出領域があり,この領域から電子が放出される。
図10は図8のC−D断面図である。図10において、データ電極311が紙面と垂直方向に延在している。本実施例ではこのデータ電極311の上に電子源が形成されている。絶縁膜311を介して走査電極310がデータ電極311と直角方向に形成されている。図10において、走査電極310は封着部の外部に延在している。走査電極310の上には陰極板601と蛍光板602との距離を保つためのスペーサ60が設置されている。スペーサ60は固着材61によって陰極板側では走査電極上に、蛍光板側ではメタルバック125に固着されている。このスペーサ60には10から1011Ω程度の導電性が与えられ、カソードとアノードとの間にわずかに電流を流すことによってスペーサ60の帯電を防止している。
蛍光板側では、電子源に対応する場所には、赤蛍光体121、緑蛍光体122、青蛍光体123が配置され、この赤蛍光体121、緑蛍光体122、青蛍光体123は電子ビームに射突されることによって発光し、画像が形成される。赤蛍光体121、緑蛍光体122、青蛍光体123の間はブラックマトリクス(BM)124で充填され、画像のコントラスの向上に寄与する。BM124は例えば、クロムおよび酸化クロムの2層構造になっている。
赤蛍光体121、緑蛍光体122、青蛍光体123およびBM124を覆ってAlによるメタルバック125が形成されている。メタルバック125には約8KVから10KV程度の高電圧が印加され、電子ビームを加速する。加速された電子ビームはメタルバック125を突き抜けて赤蛍光体121、緑蛍光体122、青蛍光体123に射突し、赤蛍光体121、緑蛍光体122、青蛍光体123を発光させる。
表示装置の内部を真空に保つために、枠部材603と封着材604によって陰極板601と蛍光板602がシールされている。陰極板601の厚さおよび蛍光板602の厚さは3mm程度である。また、陰極板601と蛍光板602との距離は約2.8mm程度であり、表示装置の内側は高電界となっている。
図11はMIM(Metal−Insulator−Metal)電子源およびその近傍の断面図である。図11において、MIM電子源は下部電極321、トンネル絶縁膜322、及び上部電極323によって構成されている。上部電極323と下部電極321間に電圧を印加することによって、トンネル絶縁膜を通過した電子のうち、エネルギーの高いホットエレクトロンが真空中に放射される。
図11において、陰極板601の上にはデータ電極311が延在している。データ電極311の一部がMIM電子源の下部電極321となっている。データ電極311はアルミニウム合金で形成されている。トンネル絶縁膜322はデータ電極311を陽極酸化することによって形成される。トンネル絶縁膜の厚さは10nm程度である。上部電極323にはイリジウム(Ir),白金(Pt),金(Au)を3nm程度の厚さに蒸着することによって形成される。
データ電極311において、電子源が形成されている部分以外は走査電極310と絶縁するための2層の絶縁膜によって覆われている。第1絶縁膜3121はデータ電極311に対して厚く陽極酸化することによって形成したAlで形成されている。第1絶縁膜の上には第2絶縁膜3122がSiNによって形成されている。
第2絶縁膜の上にはコンタクト電極3101が形成され、コンタクト電極3101の上には走査電極310が厚さ4μm程度に形成されている。走査電極310には大きな電流が流れるために、抵抗の小さいアルミニウム合金で、かつ、厚く形成される。走査電極310、コンタクト電極3101を含む全面に上部電極323となるイリジウム(Ir),白金(Pt),金(Au)を3nm程度の厚さに蒸着する。
これによって、MIM電子源の上部電極323に走査電極310からの信号が印加され、データ電極311との電位差によって電子が放出される。イリジウム(Ir),白金(Pt),金(Au)の厚さは3nm程度と薄いために、走査電極310と、上部電極323との間で段切れを生じ易い。コンタクト電極3101はこの段切れを防止し、走査電極310と上部電極323との接続を安定化させる役割を有する。このような陰極板601の作成方法は例えば「特許文献1」に記載されている。
図10において、蛍光板602の内側にはCaMgSi2O6:Eu青色発光蛍光体、Li2ZnGe3O8:Mn緑色発光蛍光体及びY2O3:Eu赤色発光蛍光体によって形成した蛍光膜123,122,121が存在している。本実施例で用いたLi2ZnGe3O8:Mn緑色発光蛍光体の粒径は4μmから10μmである。コントラストを上げるために1画素間にBM124を設けた。蛍光膜の塗布にはスクリーン印刷法を用いた。蛍光体をセルロース系樹脂等を主体としたビヒクルと混練してペースト状とし調合する。次に、ステンレスメッシュを介して押印塗布する。赤、緑、青蛍光体の塗り分けは、メッシュの穴の位置をそれぞれの蛍光膜の位置に合わせることによって行った。
次に、印刷により形成した蛍光膜を焼成して混合したセルロース樹脂等を除去した。このようにして蛍光体のパターンを形成した。加速電極125(メタルバック)は,蛍光膜の内面にフィルミング加工してからAlを真空蒸着して作成する。その後,熱処理してフィルミング剤を飛ばして作製した。このようにして蛍光板602が完成する。
陰極板601と蛍光板602との間には,スペーサ60が適当な個数配置されている。図8,図9に示したとおり,陰極板601と蛍光板602とは枠部材603をはさんで封着される。さらに,陰極板601と蛍光板602と枠部材603とで囲まれた空間10は真空に排気される。このようにして表示パネル100が完成する。
このようにして作製したMIM型電子源ディスプレイと、MIM型電子源ディスプレイを駆動する駆動回路とを組み合わせて画像表示を行うよう構成された表示装置であるMIM型電子源ディスプレイ装置を作製した。FEDでは蛍光体は紫外線ではなく電子ビームで励起されるが、この場合も、作製したFED画像表示装置の色度特性は良好であった。なお、本実施例で用いた青蛍光体は色度特性が優れており、輝度飽和が少なく、寿命特性も優れているという特徴を有する。
本実施例のMIM型電子源を有するFEDは図8〜図11に示すものと同様である。本実施例においては蛍光板602の内側にはCaMgSi2O6:Eu青色発光蛍光体、Li2ZnGe3O8:Mn緑色発光蛍光体及びY2O2S:Eu赤色発光蛍光体によって形成した蛍光膜123,122,121が存在している。
本実施例で用いたLi2ZnGe3O8:Mn緑色発光蛍光体の粒径は4μmから10μmである。蛍光膜、BM及びメタルバックの形成方法は実施例10と同様である。本発明による色度は特に良好であった。本実施例で用いた赤蛍光体は特に色度特性が優れているという特徴を有する。
本実施例のMIM型電子源を有するFEDは図8〜図11に示すものと同様である。本実施例においては、蛍光板602の内側にはZnS:Ag青色発光蛍光体とCaMgSi2O6:Eu青色発光蛍光体を混合した青色発光蛍光体、Li2ZnGe3O8:Mn緑色発光蛍光体、Y2O3:Eu赤色発光蛍光体によって形成した蛍光膜123,122,121が存在している。
本実施例においては、青蛍光体としてZnS:Ag青色発光蛍光体とCaMgSi2O6:Eu青色発光蛍光体を混合した蛍光体を用いていることが特徴である。ZnS:Ag青色発光蛍光体とCaMgSi2O6:Eu青色発光蛍光体の混合蛍光体は、特に青色の発光輝度が優れている。本実施例においては、青色の発光輝度が上がっていることに対応して、赤蛍光体として輝度の高いY2O3:Eu赤色発光蛍光体を使用することによって白色バランスをとっている。本実施例における、緑色度は良好であり、また、白色バランスも優れている。
本実施例のMIM型電子源を有するFEDは図8〜図11に示すものと同様である。本実施例においては、蛍光板602の内側にはZnS:Ag青色発光蛍光体、Li2ZnGe3O8:Mn緑色発光蛍光体とZn2SiO4:Mn緑色発光蛍光体を混合した緑色発光蛍光体、Y2O3:Eu赤色発光蛍光体によって形成した蛍光膜123,122,121が存在している。本実施例で用いたLi2ZnGe3O8:Mn緑色発光蛍光体の粒径は4μmから10μmである。
本実施例の特徴は緑蛍光体として、Li2ZnGe3O8:Mn緑色発光蛍光体とZn2SiO4:Mn緑色発光蛍光体を混合した緑色発光蛍光体を用いていることであり、この混合蛍光体は輝度特性が優れている。すなわち、Li2ZnGe3O8:Mnによって色度を向上させ、Zn2SiO4:Mnによって輝度を向上させている。緑蛍光体の輝度を向上させたこととバランスして、青蛍光体として輝度特性の優れているZnS:Agを使用し、また、赤蛍光体として輝度特性の優れているY2O3:Euを使用して白バランスを保っている。本実施例におけるこのような構成を用いても、緑の色度は良好である。
本実施例のMIM型電子源を有するFEDは図8〜図11に示すものと同様である。本実施例においては、蛍光板602の内側にはZnS:Ag青色発光蛍光体、Li2ZnGe3O8:Mn緑色発光蛍光体とZnS:Cu,Al緑色発光蛍光体を混合した緑色発光蛍光体、Y2O3:Eu赤色発光蛍光体によって形成した蛍光膜123,122,121が存在している。本実施例で用いたLi2ZnGe3O8:Mn緑色発光蛍光体の粒径は4μmから10μmである。
本実施例の特徴は緑蛍光体として、Li2ZnGe3O8:Mn緑色発光蛍光体とZnS:Cu,Al緑色発光蛍光体を混合した緑色発光蛍光体を用いていることであり、この混合蛍光体は特に電子で励起する場合の輝度特性が優れており、FEDには特に適している。すなわち、Li2ZnGe3O8:Mnによって色度を向上させ、ZnS:Cu,Alによって輝度を向上させている。緑蛍光体の輝度を向上させたこととバランスして、青蛍光体として輝度特性の優れているZnS:Agを使用し、また、赤蛍光体として輝度特性の優れているY2O3:Euを使用して白バランスを保っている。本実施例におけるこのような構成を用いても、緑の色度は良好である。
本実施例のMIM型電子源を有するFEDは図8〜図11に示すものと同様である。本実施例においては、蛍光板602の内側にはZnS:Ag青色発光蛍光体、Li2ZnGe3O8:Mn緑色発光蛍光体とY2SiO5:Tb緑色発光蛍光体を混合した緑色発光蛍光体、Y2O3:Eu赤色発光蛍光体によって形成した蛍光膜123,122,121が存在している。本実施例で用いたLi2ZnGe3O8:Mn緑色発光蛍光体の粒径は4μmから10μmであり、ZnS:Ag青色発光蛍光体の粒径は2μm以下である。
本実施例の特徴は緑蛍光体として、Li2ZnGe3O8:Mn緑色発光蛍光体とY2SiO5:Tb緑色発光蛍光体を混合した緑色発光蛍光体を用いていることであり、この混合蛍光体は特に電子で励起する場合の寿命特性が優れており、FEDに適している。また、輝度特性もLi2ZnGe3O8:Mn緑色発光蛍光体単体で使用した場合よりも優れている。緑蛍光体の輝度を向上させたこととバランスして、青蛍光体として輝度特性の優れているZnS:Agを使用し、また、赤蛍光体として輝度特性の優れているY2O3:Euを使用して白バランスを保っている。本実施例におけるこのような構成を用いても、緑の色度は良好である。
本実施例はスピント型電子源を用いたFEに本発明を適用した例である。FEDの構造としては、図8および図9に示すものと同様である。スピント型電子源の構成を図12に示す。スピント型電子源ディスプレイ装置19はフェースプレート110、スピント型電子源18、リアプレイト14で構成されており、スピント型電子源18は陰極20,抵抗膜21,絶縁膜22,ゲート23,円錐型金属(Moなど)24で形成されている。
本実施例おいては、フェースプレート110の内側にはCaMgSi2O6:Eu青色発光蛍光体、Li2ZnGe3O8:Mn緑色発光蛍光体及びY2O3:Eu赤色発光蛍光体によって形成した蛍光体123、122、121が存在している。蛍光体,BM及びメタルバックの構成は実施例10等と同様である。本発明による色度は実施例10と同様に良好であった。
スピント型電子源など電界放出電子源は,表面に硫黄(元素名:S)が付着すると電子放出性能が大幅に劣化するという特性がある。したがって,本実施例のように,蛍光体に硫黄を含まない組合せを用いることで電子放出素子の長寿命化,安定性向上も達成できる。
本実施例はカーボンナノチューブ型電子源を用いたFEDに本発明を適用した例である。FEDの構造としては、図8および図9に示すものと同様である。カーボンナノチューブ型電子源の構成を図13に示す。カーボンナノチューブ型電子源ディスプレイ装置28はフェースプレート110、カーボンナノチューブ電子源27、リアプレイト14で構成されており、カーボンナノチューブ型電子源27は電極25,カーボンナノチューブ層26で形成されている。
本実施例においては、フェースプレート110の内側にはCaMgSi2O6:Eu青色発光蛍光体、Li2ZnGe3O8:Mn緑色発光蛍光体及びY2O3:Eu赤色発光蛍光体によって形成した蛍光体123、122、121が存在している。蛍光膜,BM及びメタルバックの構成は実施例10等と同様である。本発明による色度は実施例10と同様に良好であった。
カーボンナノチューブ型電子源など電界放出電子源は,表面に硫黄(元素名:S)が付着すると電子放出性能が大幅に劣化するという特性がある。したがって,本実施例のように,蛍光体に硫黄を含まない組合せを用いることで電子放出素子の長寿命化,安定性向上も達成できる。
本発明の蛍光体の発光スペクトルを示すグラフである。 蛍光体の粒系、焼成条件と色度の関係を示す表である。 本発明の蛍光体の発光スペクトルを示すグラフである。 本発明の蛍光体の発光スペクトルを示すグラフである。 本発明の蛍光体の色度y値の粒径変化を示すグラフである。 本発明のプラズマディスプレイパネルの全体構造を示す模式図である。 本発明の蛍光体の空間率の変化を示すグラフである。 FEDの平面図である。 図7のA−B断面図である。 図7のC−D断面図である。 MIM電子源の断面図である。 スピント型電子源を用いたFEDの断面模式図である。 カーボンナノチューブ型電子源を用いたFEDの断面模式図である。
符号の説明
1…前面基板、2…誘電体層、3…保護膜、6…アドレス電極、7…隔壁、8…蛍光体層、9…誘電体層、10…背面基板、51、52…電極、53、54…バスライン、60…スペーサ前面基板、121…赤蛍光体、122…緑蛍光体、123…青蛍光体、124…BM、125…メタルバック、310…走査電極、311…データ電極、601…陰極板、602…蛍光板。

Claims (20)

  1. 対向して配置された前面側の基板と背面側の基板とを備え、前面側の基板に複数の表示電極対が平行に配置され、背面側の基板には蛍光膜、及び表示電極対と交差する方向に設置された複数のアドレス電極が平行に配置されたプラズマディスプレイパネルを有する画像表示装置であって、
    前記蛍光膜に平均粒径4μm以上であることを特徴とするLi2ZnGe3O8:Mn緑色発光蛍光体を含む緑色発光蛍光膜を用いた画像表示装置。
  2. 前記蛍光体は、真空紫外線で励起した時の発光の色度座標y値が0.72よりも大きいLi2ZnGe3O8:Mn緑色発光蛍光体を用いたことを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
  3. 前記蛍光体は、真空紫外線で励起した時の524nm付近に中心をもつ発光スペクトルの半値幅が38nmよりも小さいLi2ZnGe3O8:Mn緑色発光蛍光体を用いたことを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
  4. 前記蛍光体は、平均粒径が10μm以下であることを特徴とするLi2ZnGe3O8:Mn緑色発光蛍光体を用いたことを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
  5. 対向して配置された前面側の基板と背面側の基板とを備え、前面側の基板に複数の表示電極対が平行に配置され、背面側の基板には蛍光膜、及び表示電極対と交差する方向に設置された複数のアドレス電極が平行に配置されたプラズマディスプレイパネルを有する画像表示装置であって、
    前記蛍光膜にLi2ZnGe3O8:Mn緑色発光蛍光体とZn2SiO4:Mn緑色発光蛍光体とを混合した緑色発光蛍光膜を用いたことを特徴とする画像表示装置。
  6. 前記Li2ZnGe3O8:Mn緑発光蛍光体の平均粒子径が、前記Zn2SiO4:Mn緑色発光蛍光体の平均粒子径よりも大きいことを特徴とする請求項5に記載の画像表示装置。
  7. 前記Li2ZnGe3O8:Mn緑発光蛍光体の平均粒子径は4μm以上であり、前記Zn2SiO4:Mn緑色発光蛍光体の平均粒子径は2μm以下であることを特徴とする請求項5に記載の画像表示装置。
  8. Li2ZnGe3O8:Mn緑発光蛍光体とZn2SiO4:Mn緑色発光蛍光体の混合蛍光体において、Zn2SiO4:Mn緑発光蛍光体の比率が20重量%から60重量%であることを特徴とする請求項5に記載の画像表示装置。
  9. Li2ZnGe3O8:Mn緑発光蛍光体とZn2SiO4:Mn緑色発光蛍光体の混合蛍光体において、Zn2SiO4:Mn緑発光蛍光体の比率が30重量%から50重量%であることを特徴とする請求項5に記載の画像表示装置。
  10. 対向して配置された前面側の基板と背面側の基板とを備え、前面側の基板に複数の表示電極対が平行に配置され、背面側の基板には蛍光膜、及び表示電極対と交差する方向に設置された複数のアドレス電極が平行に配置されたプラズマディスプレイパネルを有する画像表示装置であって、
    前記蛍光膜において、Li2ZnGe3O8:Mn緑色発光蛍光体を用いた緑色発光蛍光体層とZn2SiO4:Mn緑色発光蛍光体を用いた緑色発光蛍光体層によって構成される緑色発光蛍光膜を用いたことを特徴とする画像表示装置。
  11. 前記蛍光膜において、放電空間に近い上層がLi2ZnGe3O8:Mn緑色発光蛍光体を用いた緑色発光蛍光体層であり、下層がZn2SiO4:Mn緑色発光蛍光体を用いた緑色発光蛍光体層で構成されていることを特徴とする請求項10に記載の画像表示装置。
  12. 陰極板には電子源がマトリクス状に配置され、前記陰極板と対向して配置される蛍光板には加速電極と前記電子源と対応した位置に赤蛍光体、緑蛍光体、青蛍光体が形成され、前記陰極板と前記蛍光板の間を真空に保持した画像表示装置であって、
    前記緑蛍光体は平均粒径が4μm以上のLi2ZnGe3O8:Mn緑発光蛍光体で形成されていることを特徴とする画像表示装置。
  13. 前記緑蛍光体は平均粒径が10μm以下のLi2ZnGe3O8:Mn緑発光蛍光体で形成されていることを特徴とする請求項12に記載の画像表示装置。
  14. 前記赤蛍光体、前記緑蛍光体、前記青蛍光体はイオウを含有していないことを特徴とする請求項12に記載の画像表示装置。
  15. 前記電子源はMIM型電子源であることを特徴とする請求項12に記載の画像表示装置。
  16. 前記電子源はSpindt型電子源であることを特徴とする請求項12に記載の画像表示装置。
  17. 前記電子源はカーボンナノチューブで構成されていることを特徴とする請求項12に記載の画像表示装置。
  18. 陰極板には電子源がマトリクス状に配置され、前記陰極板と対向して配置される蛍光板には加速電極と前記電子源と対応した位置に赤蛍光体、緑蛍光体、青蛍光体が形成され、前記陰極板と前記蛍光板の間を真空に保持した画像表示装置であって、
    前記緑蛍光体はLi2ZnGe3O8:Mn緑発光蛍光体と、ZnS:Cu,Al緑色発光蛍光体の混合物から形成されていることを特徴とする画像表示装置。
  19. 前記緑蛍光体は平均粒径が4μmから10μmのLi2ZnGe3O8:Mn緑発光蛍光体と、平均粒径2μm以下のZnS:Cu,Al緑色発光蛍光体の混合物から形成されていることを特徴とする請求項15に記載の画像表示装置。
  20. 陰極板には電子源がマトリクス状に配置され、前記陰極板と対向して配置される蛍光板には加速電極と前記電子源と対応した位置に赤蛍光体、緑蛍光体、青蛍光体が形成され、前記陰極板と前記蛍光板の間を真空に保持した画像表示装置であって、
    前記緑蛍光体はLi2ZnGe3O8:Mn緑発光蛍光体と、Y2SiO5:Tb緑色発光蛍光体の混合物から形成されていることを特徴とする画像表示装置。
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