JP2009017953A - エンジンフード型消火器 - Google Patents
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Abstract
【課題】作業機械用の消火器に関し、エンジンルームからの万一の火災発生時に、人手を介さずに即座に良好に消火できるようにする。
【解決手段】エンジンルームERの天井に配置され、エンジンルームERに対面する内表板11と、内表板11の外側で内表板11を覆うように配置された外表板12と、内表板11と外表板12とで囲繞された密閉空間Sに封入された消火剤とを備え、さらに、内表板11の全面又はその一部を、所定温度以上の高熱で溶融する溶融部材13で形成する。
【選択図】図1
【解決手段】エンジンルームERの天井に配置され、エンジンルームERに対面する内表板11と、内表板11の外側で内表板11を覆うように配置された外表板12と、内表板11と外表板12とで囲繞された密閉空間Sに封入された消火剤とを備え、さらに、内表板11の全面又はその一部を、所定温度以上の高熱で溶融する溶融部材13で形成する。
【選択図】図1
Description
本発明は、油圧ショベル等の作業機械に適用された、エンジンフード型消火器に関するものである。
油圧ショベル等の作業機械において、例えば、特許文献1や特許文献2に開示されているように、過酷な稼動状況下での不慮の事故によるエンジンルーム内からの万一の火災に備えて、エンジンルーム内に消火装置を装備することが知られている。
詳しくは、特許文献1には、作業機械(建設機械)用消火装置に関する技術が開示されている。この消火装置は、消火剤を封入するボンベ(消火器)と、エンジンルーム内のインジェクションポンプやマフラやバッテリ等に消火剤を供給するためのノズルと、ノズルとボンベとを接続するホース(チューブ)とを備えるとともに、ボンベが運転室内の前方側部に設置されている。そして、ボンベに付帯された消火剤噴射の操作を行なうための操作レバーを、オペレータが運転席に座ったままで操作すると、ホースを介してノズルから消火剤が噴射されるようになっている。
詳しくは、特許文献1には、作業機械(建設機械)用消火装置に関する技術が開示されている。この消火装置は、消火剤を封入するボンベ(消火器)と、エンジンルーム内のインジェクションポンプやマフラやバッテリ等に消火剤を供給するためのノズルと、ノズルとボンベとを接続するホース(チューブ)とを備えるとともに、ボンベが運転室内の前方側部に設置されている。そして、ボンベに付帯された消火剤噴射の操作を行なうための操作レバーを、オペレータが運転席に座ったままで操作すると、ホースを介してノズルから消火剤が噴射されるようになっている。
また、特許文献2にも、作業機械の消火装置に関する技術が開示されている。この消火装置は、消火剤が封入された電磁開閉弁付きのボンベと、ボンベに接続されたホースと、ホース先端部に取り付けられエンジン等に向かって消火剤を噴射する噴射ノズルと、オペレータが目視等によってエンジンルーム(建屋カバー)内に火災が発生したことを察知したときにオペレータによって手動操作される手動スイッチと、エンジンルーム内の温度上昇を感知する温度センサとを備えている。そして、火災発生により、手動スイッチが操作されるか温度センサが異常高温を感知したときに、ボンベの電磁開閉弁が開弁し、ボンベ内の消火剤がホースを介して噴射ノズルからエンジンルーム内に噴射されるようになっている。
特開2000−126322号公報
特開2000−291435号公報
しかしながら、特許文献1記載の技術によれば、オペレータが火災発生を察知する必要があるので、火災発生の察知が遅れ、その後の消火作業が遅れる虞がある。
また、特許文献2記載の技術によれば、温度センサによって火災を検知することができるようになっている。ところが、この場合、火災を初期段階で素早く検知するための温度センサの設置位置が問題となる。
また、特許文献2記載の技術によれば、温度センサによって火災を検知することができるようになっている。ところが、この場合、火災を初期段階で素早く検知するための温度センサの設置位置が問題となる。
さらに、特許文献1,2記載の技術によれば、ボンベからノズルまでを接続するホースの配管構造が問題となる。
本発明はこのような課題に鑑みて案出されたもので、火災発生時に、人手を介さずに即座に良好に消火できるようにした、エンジンフード型消火器を提供することを目的とする。
本発明はこのような課題に鑑みて案出されたもので、火災発生時に、人手を介さずに即座に良好に消火できるようにした、エンジンフード型消火器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1記載の本発明のエンジンフード型消火器は、作業機械に適用されたエンジンフード型消火器であって、エンジンを収容するエンジンルームの天井に配置され、該エンジンルームに対面する内表板と、該内表板の外側で該内表板を覆うように配置された外表板と、該内表板と該外表板とで囲繞された密閉空間に封入された消火剤とを備え、該内表板は、その全面又はその一部が、所定温度以上の高熱(異常高熱,例えば火炎の熱)で溶融する溶融部材で形成されていることを特徴としている。
請求項2記載の本発明のエンジンフード型消火器は、請求項1記載のエンジンフード型消火器において、該消火剤として、粉末消火剤が使用され、該密閉空間には、該消火剤とともに、該エンジンの運転熱(該エンジンの通常運転時に、該エンジンが発する熱)により膨張する気体が封入されていることを特徴としている。
請求項3記載の本発明のエンジンフード型消火器は、請求項1記載のエンジンフード型消火器において、該消火剤として、液状消火剤又はガス系消火剤が使用されていることを特徴としている。
請求項3記載の本発明のエンジンフード型消火器は、請求項1記載のエンジンフード型消火器において、該消火剤として、液状消火剤又はガス系消火剤が使用されていることを特徴としている。
請求項1記載の本発明のエンジンフード型消火器によれば、エンジンルーム内で万一火災が発生した場合、異常高熱である火炎の熱によって内表板の溶融部材が溶損し、密閉空間に封入された消火剤が火炎に向かって散布され、消火することができる。このとき、火炎の熱により、火炎に対峙する溶融部材がピンポイントで溶損するので、消火剤が人手を要さず自動的に且つピンポイント的に火炎に向かって散布され、火災を初期段階で素早く良好に消火することができる。
また、エンジンルームの天井に消火剤が位置しているので、消火剤が散布される際に、消火剤自身に作用する重力も散布力になり、より良好に消火することができる。また、本発明のエンジンフード型消火器は、従来のようにセンサやノズルやホースを必要とせず、簡素に構成することができる。
また、火災が発生しない通常の場合においても、密閉空間に消火剤が封入されているので、消火剤の制振作用により、防音効果が期待できる。
また、火災が発生しない通常の場合においても、密閉空間に消火剤が封入されているので、消火剤の制振作用により、防音効果が期待できる。
さらに、油圧ショベル等の作業機械のエンジンルーム内には、通常、エンジン以外にも、油圧ポンプやラジエータやオイルクーラ等の複数の機器が配置され、そのスペースは限られているが、このような限られたスペースにおいて、エンジンルームの天井に消火剤を封入したエンジンフード型消火器を配設するので、エンジンルーム内のスペースを有効に活用することができる。
請求項2記載の本発明のエンジンフード型消火器によれば、エンジンの運転熱によって気体の体積が膨張し、密閉空間の圧力が高まり、消火剤が勢い良く噴射され、消火剤の散布力を高めることができる。
請求項3記載の本発明のエンジンフード型消火器によれば、消火剤自身の体積膨張効果を利用することができて、エンジンの運転熱によって消火剤の体積が膨張し、密閉空間の圧力が高まり、消火剤が勢い良く噴射され、消火剤の散布力を高めることができる。
請求項3記載の本発明のエンジンフード型消火器によれば、消火剤自身の体積膨張効果を利用することができて、エンジンの運転熱によって消火剤の体積が膨張し、密閉空間の圧力が高まり、消火剤が勢い良く噴射され、消火剤の散布力を高めることができる。
以下、図面により、本発明の実施の形態について説明する。
図1〜図4は、本発明の一実施形態のエンジンフード型消火器を示す図であって、図1はその模式的な断面図、図2はそのエンジンフード型消火器の内表板を示す模式的な底面図、図3はそのエンジンフード型消火器を備えた油圧ショベルのエンジンルームの断面図、図4はそのエンジンフード型消火器を備えた油圧ショベルの全体像を示す斜視図である。
図1〜図4は、本発明の一実施形態のエンジンフード型消火器を示す図であって、図1はその模式的な断面図、図2はそのエンジンフード型消火器の内表板を示す模式的な底面図、図3はそのエンジンフード型消火器を備えた油圧ショベルのエンジンルームの断面図、図4はそのエンジンフード型消火器を備えた油圧ショベルの全体像を示す斜視図である。
<構成>
ここでは、油圧ショベル(作業機械)に、本発明のエンジンフード型消火器を適用した場合について説明する。
図4に示すように、油圧ショベル1は、下部走行体2と、下部走行体2上に旋回自在に結合された上部旋回体(機体)3と、上部旋回体3から前方へ延出するように取り付けられた作業装置4とから構成されている。
ここでは、油圧ショベル(作業機械)に、本発明のエンジンフード型消火器を適用した場合について説明する。
図4に示すように、油圧ショベル1は、下部走行体2と、下部走行体2上に旋回自在に結合された上部旋回体(機体)3と、上部旋回体3から前方へ延出するように取り付けられた作業装置4とから構成されている。
上部旋回体3の後端部には、作業装置4との重量バランスをとるためのカウンタウエイト5が配設されている。また、上部旋回体3の前部には、オペレータが搭乗するキャブ6が配設されている。さらに、カウンタウエイト5の前方には、エンジンルームER(図3参照)が配設されている。
エンジンルームERの内部空間には、図3に示すように、油圧ショベル1の駆動源であるエンジン7aをはじめとして、排気マフラ7b,油圧ポンプ7c,冷却ファン7d及びラジエータやオイルクーラからなるクーリングパッケージ7e等の複数の機器や、電気配線(図示略)や、油圧ホース(図示略)や、燃料ホース(図示略)等が収容されている。また、エンジンルームERの天井には、エンジンフード型消火器(以下、単に消火器という)10が配設されている。
エンジンルームERの内部空間には、図3に示すように、油圧ショベル1の駆動源であるエンジン7aをはじめとして、排気マフラ7b,油圧ポンプ7c,冷却ファン7d及びラジエータやオイルクーラからなるクーリングパッケージ7e等の複数の機器や、電気配線(図示略)や、油圧ホース(図示略)や、燃料ホース(図示略)等が収容されている。また、エンジンルームERの天井には、エンジンフード型消火器(以下、単に消火器という)10が配設されている。
消火器10は、図1に示すように、エンジンルームERに対面する内表板11と、内表板11の外側に配置され、内表板11を覆うように形成された外表板12とを備えている。ここで、内表板11は、図3に示すように、特にエンジン7aに対面しており、エンジン7aの上方に位置している。また、消火器10は、内表板11と外表板12とが一体となって、上部旋回体3の上面の外郭を構成するアウタパネル8に対して開閉自在に配設され、例えばエンジン7aのメンテナンス時等、必要に応じて、エンジンルームERを開放することができるようになっている。
内表板11と外表板12とは、図1に示すように、その間に密閉空間Sを形成するようになっている。そして、密閉空間Sには、消火剤が封入されている。
つまり、消火器10は、いわゆるエンジンフードとして機能しながら、消火装置としても機能すべく、内表板11と外表板12とで囲繞する密閉空間Sを消火剤貯蔵のためのボンベとして利用するようになっている。なお、消火剤としては、粉末系,液状系,ガス系の周知の様々な消火剤を用いることができる。
つまり、消火器10は、いわゆるエンジンフードとして機能しながら、消火装置としても機能すべく、内表板11と外表板12とで囲繞する密閉空間Sを消火剤貯蔵のためのボンベとして利用するようになっている。なお、消火剤としては、粉末系,液状系,ガス系の周知の様々な消火剤を用いることができる。
内表板11は、図2に示すように、その一部が所定温度以上の高熱(異常高熱)で溶融する溶融部材13で形成されている。例えば、ここでは、内表板11に複数の小孔11aが開口され、これら複数の小孔11aに、火炎の熱で溶融する溶融部材13が詰められている。そして、溶融部材13が溶融する熱の大きさは、エンジン7aの通常稼動時に内表板11へ伝達される熱(エンジン7aの運転熱)の大きさよりも大きく(例えば200℃以上に)設定されている。
また、小孔11aは、溶融部材13が溶融した後にノズルとして機能するように、その大きさを適宜設定されている。なお、溶融部材13としては、例えばアルミ等の非鉄金属や樹脂等の適宜の材料を用いることができる。一方、内表板11の溶融部材13以外の部分は、例えば鉄等の耐熱性の高い材料で形成されている。
なお、図1,3,4では、内表板11はアウタパネル8と同一面上に位置しており、外表板12はアウタパネル8から上方へ膨出した形状になっているが、内表板11及び外表板12の位置や形状はこの限りではない。つまり、内表板11及び外表板12は、エンジンルームERの天井に配置され、その間に密閉空間Sを形成するようになっていれば良く、例えば、外表板12がアウタパネル8と同一面上に位置し、内表板11がエンジンルームER内に張り出す形状に代えても良い。
なお、図1,3,4では、内表板11はアウタパネル8と同一面上に位置しており、外表板12はアウタパネル8から上方へ膨出した形状になっているが、内表板11及び外表板12の位置や形状はこの限りではない。つまり、内表板11及び外表板12は、エンジンルームERの天井に配置され、その間に密閉空間Sを形成するようになっていれば良く、例えば、外表板12がアウタパネル8と同一面上に位置し、内表板11がエンジンルームER内に張り出す形状に代えても良い。
<作用・効果>
本発明の一実施形態にかかるエンジンルーム型消火器は上述のように構成されているので、以下のような作用・効果がある。
エンジンルームER内で万一火災が発生した場合、火炎の熱は内表板11に吸収され、溶融部材13が溶損する。このとき、火炎に対峙する溶融部材13がピンポイントで溶損し、内表板11と外表板12とで囲繞された密閉空間Sに封入された消火剤が火炎に向かって散布される。
本発明の一実施形態にかかるエンジンルーム型消火器は上述のように構成されているので、以下のような作用・効果がある。
エンジンルームER内で万一火災が発生した場合、火炎の熱は内表板11に吸収され、溶融部材13が溶損する。このとき、火炎に対峙する溶融部材13がピンポイントで溶損し、内表板11と外表板12とで囲繞された密閉空間Sに封入された消火剤が火炎に向かって散布される。
具体的には、例えば、排気マフラ7bから出火した場合、図3に示すように、その直上方に位置する溶融部材13が溶損し、溶融部材13が溶損した小孔11aから下方の排気マフラ7bへ向けて消火剤が散布される。
したがって、このように、火炎の熱により、火炎に対峙する溶融部材13がピンポイントで溶損するので、消火剤が人手を要さず自動的に且つピンポイント的に火炎に向かって散布され、火災を初期段階で素早く良好に消火することができる。
したがって、このように、火炎の熱により、火炎に対峙する溶融部材13がピンポイントで溶損するので、消火剤が人手を要さず自動的に且つピンポイント的に火炎に向かって散布され、火災を初期段階で素早く良好に消火することができる。
また、内表板11の小孔11aがノズルとして機能し、溶融部材13が溶損した小孔11aから消火剤が勢い良く噴射され、より良好に消火することができる。
また、エンジンルームERの天井に消火剤が位置しているので、消火剤が散布される際に、消火剤自身に作用する重力も噴射力になり、より良好に消火することができる。
また、消火器10は、従来のように、火炎を検出するためのセンサや消火剤を噴射するためのノズルやノズルに接続されるホースや消火装置用に特別に設置されるボンベを必要とせず、簡素に構成することができる。
また、エンジンルームERの天井に消火剤が位置しているので、消火剤が散布される際に、消火剤自身に作用する重力も噴射力になり、より良好に消火することができる。
また、消火器10は、従来のように、火炎を検出するためのセンサや消火剤を噴射するためのノズルやノズルに接続されるホースや消火装置用に特別に設置されるボンベを必要とせず、簡素に構成することができる。
また、火災が発生しない通常時においても、密閉空間Sに消火剤が封入されているので、消火剤の制振作用により、一般的な鋼板のみからなるエンジンフードを備えた場合に比べて防音効果が期待できる。
また、油圧ショベル1のエンジンルームER内には、上述のように、エンジン7a,油圧ポンプ7c及びクーリングパッケージ7e等の複数の機器や電気配線や油圧ホースや燃料ホース等が配置され、そのスペースは限られている。このような限られたスペースにおいて、エンジンルームERの天井に消火剤を封入した消火器10を配設するので、エンジンルームER内のスペースを有効に活用することができる。
また、油圧ショベル1のエンジンルームER内には、上述のように、エンジン7a,油圧ポンプ7c及びクーリングパッケージ7e等の複数の機器や電気配線や油圧ホースや燃料ホース等が配置され、そのスペースは限られている。このような限られたスペースにおいて、エンジンルームERの天井に消火剤を封入した消火器10を配設するので、エンジンルームER内のスペースを有効に活用することができる。
[その他]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能である。
例えば、上記実施形態において、内表板11は、複数の小孔11aが開口され、その小孔11aに溶融部材13が詰められるように構成したが、内表板11の一部を溶融部材13で形成する構造はこれに限らない。例えば、図5に示すように、内表板11は、窓枠のような格子状に形成され、この窓の部分に、溶融部材13が配設される構成としても良い。つまり、内表板11を、枠状に形成された枠部(ベース部)と、枠部の枠内に嵌め込まれ、溶融部材13からなる溶融部とで構成するようにしても良い。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能である。
例えば、上記実施形態において、内表板11は、複数の小孔11aが開口され、その小孔11aに溶融部材13が詰められるように構成したが、内表板11の一部を溶融部材13で形成する構造はこれに限らない。例えば、図5に示すように、内表板11は、窓枠のような格子状に形成され、この窓の部分に、溶融部材13が配設される構成としても良い。つまり、内表板11を、枠状に形成された枠部(ベース部)と、枠部の枠内に嵌め込まれ、溶融部材13からなる溶融部とで構成するようにしても良い。
また、内表板11は、一部が溶融部材13で形成される構造ではなく、全面が溶融部材13で形成される構造であっても良い。
また、消火剤として粉末系のもの(粉末消火剤)を用いる場合には、密閉空間S内に加圧ガス(気体)をともに封入し、密閉空間S内を加圧するようにしても良い。これによれば、エンジンの運転熱(もしくは、他の機器の運転熱)によって加圧ガスの体積が膨張し、密閉空間Sの圧力が高まり、消火剤の噴射力を高めることができる。つまり、密閉空間Sに加圧ガスをともに封入しなければ、密閉空間Sの圧力は比較的低圧であって、溶融部材13が溶損しても、消火剤は自重やノズル作用で噴射されるものの、その噴射の勢いが弱いことが考えられる。しかしながら、密閉空間S内に加圧ガスをともに封入すれば、消火剤噴射の際に、その噴射の勢いを確実に高めることができる。
また、消火剤として粉末系のもの(粉末消火剤)を用いる場合には、密閉空間S内に加圧ガス(気体)をともに封入し、密閉空間S内を加圧するようにしても良い。これによれば、エンジンの運転熱(もしくは、他の機器の運転熱)によって加圧ガスの体積が膨張し、密閉空間Sの圧力が高まり、消火剤の噴射力を高めることができる。つまり、密閉空間Sに加圧ガスをともに封入しなければ、密閉空間Sの圧力は比較的低圧であって、溶融部材13が溶損しても、消火剤は自重やノズル作用で噴射されるものの、その噴射の勢いが弱いことが考えられる。しかしながら、密閉空間S内に加圧ガスをともに封入すれば、消火剤噴射の際に、その噴射の勢いを確実に高めることができる。
また、消火剤として液状系のもの(液状消火剤)やガス系のもの(ガス系消火剤)を用いる場合には、消火剤自身の体積膨張効果を利用して、密閉空間Sの圧力を高め、消火剤の噴射力を高めることができるが、このとき、密閉空間S内を所望の圧力に蓄圧すれば好ましい。そして、必要であれば、異常な高圧で開弁し圧力を逃がすリリーフ弁を、消火器の適宜の位置に設置するようにしても良い。もちろん、消火剤として粉末系のものを用いる場合にも、同様に、密閉空間S内を所望の圧力に蓄圧したり、リリーフ弁を設置したりしても良い。
また、上記実施形態では、本発明の消火器10を、油圧ショベル1に適用した場合について説明したが、油圧ショベル1以外のブルドーザやクレーン等の作業機械に適用してももちろん良い。
1 油圧ショベル(作業機械)
2 下部走行体
3 上部旋回体(機体)
4 作業装置
5 カウンタウエイト
6 キャブ
7a エンジン
7b 排気マフラ
8 アウタパネル
10 消火器(エンジンフード型消火器)
11 内表板
11a 小孔
12 外表板
13 溶融部材
ER エンジンルーム
S 密閉空間
2 下部走行体
3 上部旋回体(機体)
4 作業装置
5 カウンタウエイト
6 キャブ
7a エンジン
7b 排気マフラ
8 アウタパネル
10 消火器(エンジンフード型消火器)
11 内表板
11a 小孔
12 外表板
13 溶融部材
ER エンジンルーム
S 密閉空間
Claims (3)
- 作業機械に適用されたエンジンフード型消火器であって、
エンジンを収容するエンジンルームの天井に配置され、該エンジンルームに対面する内表板と、
該内表板の外側で該内表板を覆うように配置された外表板と、
該内表板と該外表板とで囲繞された密閉空間に封入された消火剤とを備え、
該内表板は、その全面又はその一部が、所定温度以上の高熱で溶融する溶融部材で形成されている
ことを特徴とする、エンジンフード型消火器。 - 該消火剤として、粉末消火剤が使用され、
該密閉空間には、該消火剤とともに、該エンジンの運転熱により膨張する気体が封入されている
ことを特徴とする、請求項1記載のエンジンフード型消火器。 - 該消火剤として、液状消火剤又はガス系消火剤が使用されている
ことを特徴とする、請求項1記載のエンジンフード型消火器。
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---|---|
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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ITTO20130107A1 (it) * | 2013-02-08 | 2014-08-09 | Carlo Cavezzale | Dispositivo per l'estinzione di fiamma |
CN106913981A (zh) * | 2017-04-30 | 2017-07-04 | 吴为生 | 带报警功能自爆式灭火器 |
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KR20240028806A (ko) * | 2022-08-25 | 2024-03-05 | 한서대학교 산학협력단 | 드론용 모터 소화 장치 |
-
2007
- 2007-07-10 JP JP2007181287A patent/JP2009017953A/ja not_active Withdrawn
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KR102645025B1 (ko) | 2022-08-25 | 2024-03-07 | 한서대학교 산학협력단 | 드론용 모터 소화 장치 |
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