JP2009017929A - 使い捨ておむつ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】トップシート18の表面には、立体的に起立可能な一対のスキンコンタクトシート支持壁26a,26bが付設され、スキンコンタクトシート24は、前端部がトップシート18の股下部4の上方に、後端部がトップシート18の後身頃6の上方に位置するように配置されるとともに、一対のスキンコンタクトシート支持壁26a,26bの間を架橋するように固定されて、トップシート18の股下部4領域及び後身頃6領域の少なくとも一部を被覆している使い捨ておむつ1。
【選択図】図2
Description
本発明の使い捨ておむつは、図1〜図7に示す使い捨ておむつ1のように、トップシート18の表面に、吸収体22の各側縁に沿って、立体的に起立可能な一対のスキンコンタクトシート支持壁26(26a,26b)が付設され、スキンコンタクトシート24は、前端部がトップシート18の股下部4の上方に、後端部がトップシート18の股下部4又は後身頃6の上方に位置するように配置されるとともに、一対のスキンコンタクトシート支持壁26(26a,26b)の間を架橋するように固定されて、トップシート18の股下部4領域及び後身頃6領域の少なくとも一部を被覆しているものである。
スキンコンタクトシート支持壁(以下、単に「支持壁」という場合がある。)は、スキンコンタクトシートを架橋するように配置・固定するための壁状部材である。
スキンコンタクトシートは、着用者の肌とトップシートとを離隔するための部材であり、トップシートの上方に配置され、便を通過させ得る開口部(便通過用開口部)が形成されたシート状部材である。
本発明の使い捨ておむつは、スキンコンタクトシートの両側縁が、スキンコンタクトシート支持壁の起立線と上端縁との間の部分に固定されているものが好ましい。このような構成は、スキンコンタクトシートを上面、トップシートを底面、スキンコンタクトシート支持壁を側面とする箱型の内部空間を形成することができ、トップシートに直接スキンコンタクトシートを固定した場合と比較して、内部空間の空間容積を大きくすることが可能となる。
本発明の使い捨ておむつは、スキンコンタクトシートとトップシートとの間の空間を、便通過用開口部に連通する空間と前身頃側の空間とが区画されていることが好ましい。このような構成により、尿と便が混ざり難くなり、アンモニアの発生によるおむつかぶれを効果的に防止することができる。
便通過用開口部は便を通過させ得る形状である限り、その形状について特に制限はない。例えば、円形、楕円形、菱形等のいわゆる開口部(孔)の他、スリットであってもよい。スリットとしては、直線状(1本)、十字状(2本)、星形(3本以上)等をあげることができる。これらの中では、便が通過し易い楕円形開口部、便通過後に閉塞し、着用者の臀部を汚し難い星型スリットが好ましい。
立体ギャザーは、着用者の排泄した尿の横漏れを防止するための部材であり、立体的に起立可能なように構成された防漏壁である。この立体ギャザーを形成することにより、スキンコンタクトシートの上に尿が排泄され、スキンコンタクトシートを伝って尿が拡散してしまった場合でも、立体ギャザーが防波堤となり、おむつの脚周り開口部等からの漏れ(いわゆる「横漏れ」)を有効に防止することができる。
吸収体は、着用者の尿を吸収し、保持するための部材である。吸収体は、着用者の尿や体液を吸収し保持する必要から、吸収性材料によって構成される。
トップシートは、吸収体の上面(おむつの装着時において着用者の肌側に位置する面)を被覆するように配置されるシートである。トップシートは、その下面側に配置された吸収体に、着用者の尿を吸収させる必要から、その少なくとも一部(全部又は一部)が液透過性材料により構成される。
バックシートは、吸収体の下面(おむつの装着時において着用者の着衣側に位置する面)を被覆するように配置されるシートである。バックシートは、着用者の尿がおむつ外部に漏洩してしまうことを防止する必要から、液不透過性材料によって構成される。
2ピースタイプのパンツ型おむつにおいては、トップシート、バックシート及び吸収体を、吸収・保持機能を担う「吸収性本体」という一つの部材として構成し、これとは別個に製造された外装部材と接合することにより使い捨ておむつを構成する。この吸収性本体は、生理用ナプキン等と同様に、吸収体の上面側にトップシート、下面側にバックシートが配置されたものであり、トップシートとバックシートとの間に吸収体が介装された構造となっている。例えば、図3に示す使い捨ておむつ1は、トップシート18とバックシート20の間に吸収体22を挟みこみ、吸収体22の周縁部を封着することによって、トップシート18とバックシート20との間に吸収体22が介装された構造の吸収性本体14を構成した例である。
外装部材は、着用者の身体を被包するための装着機能を担う部材であり、具体的には、前身頃、股下部及び後身頃の各部を形成するシート状の部材である。
パンツ型の使い捨ておむつにおいては、脚周り伸縮材を配置し、ウエスト周り伸縮材を配置することが一般的であり、更に腹周り伸縮材を配置することが好ましい。
以下、本発明の使い捨ておむつを製造する方法の一例を、図1〜図7に示す使い捨ておむつ1(2ピースタイプのパンツ型おむつ)を製造する場合の例により説明する。
バックシート20の上面に、親水性シートに包まれた吸収体22を配置し、更にその上面にトップシート18を配置する。次いで、吸収体22の周縁部をトップシート18とバックシート20とで挟み込むように封着することによって吸収性本体14を得る。
ライナーシート24bの上面に、2本の開口部伸縮材30a,30bを所定のパターンに配置しつつ、アッパーシート24aを貼り合わせる。この際、2本の開口部伸縮材30a,30bは、後に形成される便通過用開口部28の前側の点Pで交差し、便通過用開口部28の周縁の一部を取り囲むようなパターンに配置する。
支持壁形成シート32a(32b)の一方の端部を折り返し、その折り返し部分に、2本の起立用伸縮材36a,36b(36c,36d)を挟み込んだ状態で貼り合わせることによって、スキンコンタクトシート支持壁26a(26b)を得る。
スキンコンタクトシート支持壁26a,26bに、スキンコンタクトシート24を貼り合わせる。その後、吸収性本体14を構成するトップシート18の表面に、スキンコンタクトシート支持壁26a,26bを固定し、吸収性本体14の側縁を挟み込むように、スキンコンタクトシート支持壁26a,26bを貼り合わせ、吸収性本体14に対し、スキンコンタクトシート24及びスキンコンタクトシート支持壁26a,26bを付設する。
まず、外装部材16となる不織布を2枚用意し、このうちの1枚の不織布の上面に、ウエスト周り伸縮材42、腹周り伸縮材44及び脚周り伸縮材40を配置し接着固定する。そして、この上面に、更にもう1枚の不織布を積層し固定することにより、2枚の不織布の間に、ウエスト周り伸縮材42、腹周り伸縮材44及び脚周り伸縮材40が介装された外装部材16を得る。なお、脚周り伸縮材40については、股下部4中央の部分のみを非接着の状態としておき、その非接着部分を切断することにより、スナップバックさせる。
外装部材16の股下部近傍に、吸収性本体14を配置し固定する。次いで、吸収性本体14を内側にして、前身頃2と後身頃6とを合わせるように二つ折りにし、前身頃2と後身頃6とをヒートシール等の手段により接合し、接合部8を形成することによって、図1〜図3に示す使い捨ておむつ1を製造することができる。
本発明の使い捨ておむつの適用対象は、前記2ピースタイプのパンツ型おむつに限られるものではなく、例えば、1ピースタイプのパンツ型おむつやテープ型おむつにも適用することができる。即ち、これらの使い捨ておむつにおいても、トップシートの表面よりも上方にスキンコンタクトシートを配置し、少なくとも一対の立体ギャザーを形成することにより、本発明の使い捨ておむつの効果を享受することができる。
Claims (9)
- 前身頃、股下部、後身頃の各部から形成され、
吸収体と、少なくとも一部が液透過性材料からなり、前記吸収体の上面を被覆するように配置されたトップシートと、液不透過性材料からなり、前記吸収体の下面を被覆するように配置されたバックシートと、便通過用開口部が形成され、前記トップシートの上方に配置されたスキンコンタクトシートとを備え、
前記トップシートの表面には、前記吸収体の各側縁に沿って、立体的に起立可能な一対のスキンコンタクトシート支持壁が付設され、
前記スキンコンタクトシートは、前端部が前記トップシートの股下部の上方に、後端部が前記トップシートの後身頃の上方に位置するように配置されるとともに、前記一対のスキンコンタクトシート支持壁の間を架橋するように固定されて、前記トップシートの股下部領域及び後身頃領域の少なくとも一部を被覆している使い捨ておむつ。 - 前記スキンコンタクトシートは、その両側縁が、前記スキンコンタクトシート支持壁の起立線と上端縁との間の部分に固定されている請求項1に記載の使い捨ておむつ。
- 前記スキンコンタクトシートは、その両側縁が、前記トップシートの表面に固定されるとともに、起立線と前記便通過用開口部の間の部分が、前記スキンコンタクトシート支持壁の起立線と上端縁との間の部分に固定されている請求項1に記載の使い捨ておむつ。
- 前記スキンコンタクトシート支持壁が、おむつの前後方向に沿って、起立用伸縮材が配置されたものである請求項1〜3のいずれか一項に記載の使い捨ておむつ。
- 通気撥水性シートからなり、前記スキンコンタクトシートと前記トップシートとの間に形成される空間を前身頃側の空間から仕切る尿便分離壁を有し、
前記尿便分離壁は、前記通気撥水性シートの一端が前記スキンコンタクトシートの前端部に接合され、他端が前記トップシートの表面まで垂下されることによって形成されたものである請求項1〜4のいずれか一項に記載の使い捨ておむつ。 - 前記スキンコンタクトシートの前端部が、前記トップシートの表面に接合され、
前記スキンコンタクトシートと前記トップシートとの間に形成される空間が、前身頃側の空間から仕切られている請求項1〜4のいずれか一項に記載の使い捨ておむつ。 - 前記スキンコンタクトシートが、前記便通過用開口部の外縁に開口部伸縮材が配置されたものである請求項1〜6のいずれか一項に記載の使い捨ておむつ。
- 前記スキンコンタクトシートが、伸縮性シートからなるものである請求項1〜6のいずれか一項に記載の使い捨ておむつ。
- 前記トップシートの表面のうち、前記一対のスキンコンタクトシート支持壁の起立線より更に外側の領域に、立体的に起立可能な防漏壁である、一対の立体ギャザーが付設されている請求項1〜8のいずれか一項に記載の使い捨ておむつ。
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