JP2009014653A - 車載装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ユーザに視線移動を強いることがなく、しかも、ガイダンス音がかき消されてしまうこともなく、緊急車両が接近した旨をユーザに適切に認識させる。
【解決手段】車載ナビゲーション装置1は、ユーザが例えば救急車や消防車などの緊急車両から出力される報知音に擬似した擬似報知音の音量レベルを考慮した上で経路案内のガイダンス音を聞き取ることが可能な程度に設定した音量レベルを登録音量レベルとして記憶する。そして、車載ナビゲーション装置1は、緊急車両が接近した旨を判定した時点でガイダンス音が車室内に向けて出力されており、そのガイダンス音の音量レベルが登録音量レベルを超えていると、そのガイダンス音の音量レベルを登録音量レベルまで低下させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば経路案内のガイダンス音や音楽などの車室内に向けて音を出力する音出力手段と、前記音出力手段から出力される音の音量レベルを制御する制御手段とを備えてなる車載装置に関する。
例えば車載ナビゲーション装置から出力される経路案内のガイダンス音や車載オーディオ装置から出力される音楽などの音量が大きい場合であっても、救急車や消防車などの緊急車両が接近した旨をユーザ(特に運転者)に認識させるために、緊急車両が接近した旨を判定すると、表示情報を表示装置に表示させたり擬似音響を出力させたりするものが供されている(例えば特許文献1,2参照)。
特開平6−231388号公報 特開平6−219227号公報
しかしながら、特許文献1に記載されているものでは、ユーザに車両前方から表示装置への視線移動を強いるという問題があり、また、特許文献2に記載されているものでは、ガイダンス音や音楽などが擬似音響にかき消されてしまうなどの問題がある。
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ユーザに視線移動を強いることがなく、しかも、ガイダンス音や音楽などが緊急車両から出力される報知音にかき消されてしまうこともなく、緊急車両が接近した旨をユーザに適切に認識させることができる車載装置を提供することにある。
請求項1に記載した発明によれば、擬似報知音出力手段は、例えば救急車や消防車などの緊急車両から出力される報知音に擬似した擬似報知音を所定音量レベルで出力し、制御手段は、ユーザが擬似報知音出力手段から出力される擬似報知音の音量レベルを考慮した上で設定手段により設定した音量レベルを登録音量レベルとして記憶する。そして、制御手段は、緊急車両が接近した旨を緊急車両接近判定手段が判定した時点で音出力手段から車室内に向けて出力されている音の音量レベルが登録音量レベルを超えていると、その音出力手段から車室内に向けて出力されている音の音量レベルを登録音量レベルまで低下させる。
これにより、例えば救急車や消防車などの緊急車両から出力される報知音に擬似した擬似報知音が出力されている状態でユーザが例えばガイダンス音や音楽などを聞き取ることが可能な程度の音量レベルを登録音量レベルとして設定すると、実際に緊急車両が接近したときに、その時点で出力されているガイダンス音や音楽などの音量レベルが登録音量レベルを超えていると、そのガイダンス音や音楽などの音量レベルを登録音量レベルまで低下させることになるので、ユーザに視線移動を強いることがなく、しかも、ガイダンス音や音楽などが緊急車両から出力される報知音にかき消されてしまうこともなく、緊急車両が接近した旨をユーザに適切に認識させることができる。
請求項2に記載した発明によれば、制御手段は、緊急車両が接近した旨を緊急車両接近判定手段が判定すると、緊急車両が接近した旨を知らせる警告画面を表示手段に表示させる。これにより、実際に緊急車両が接近したときに、警告画面を表示させることになるので、緊急車両が接近した旨をユーザに聴覚的に認識させるのみならず、緊急車両が接近した旨をユーザに視覚的にも認識させることができる。
請求項3に記載した発明によれば、制御手段は、ユーザが設定手段により設定した音量レベルを登録音量レベルとして記憶した時点からの経過期間が所定期間を超えると、登録音量レベルの再設定をユーザに促す再設定画面を表示手段に表示させる。これにより、例えば加齢によるユーザの聴力の衰えを考慮して登録音量レベルを設定することができ、ユーザの聴力に応じて適切な登録音量レベルを設定することができる。
請求項4に記載した発明によれば、距離判定手段は、自車両と緊急車両との間の距離を判定し、制御手段は、ユーザが擬似報知音出力手段から出力される擬似報知音の音量レベルを考慮した上で設定手段により設定した複数の音量レベルの個々を登録音量レベルとして複数段階で記憶し、緊急車両が接近した旨を緊急車両接近判定手段が判定した時点で音出力手段から出力されている音の音量レベルが登録音量レベルを超えていると、音出力手段から出力されている音の音量レベルを複数段階の登録音量レベルのうち距離判定手段が判定した自車両と緊急車両との間の距離に応じた登録音量レベルまで低下させる。
これにより、例えば大小の2つの音量レベルを登録音量レベルとして設定し、緊急車両が自車両から離れているときには、その時点で出力されているガイダンス音や音楽などの音量レベルを小さい方の登録音量レベルまで低下させることにより、緊急車両から出力されている報知音をユーザに確実に認識させることができる。一方、緊急車両が自車両に近づいているときには、その時点で出力されているガイダンス音や音楽などの音量レベルを大きい方の登録音量レベルまで低下させることにより、ガイダンス音や音楽などが緊急車両から出力される報知音にかき消されてしまうことを確実に回避することができる。
請求項5に記載した発明によれば、現在位置特定手段は、自車両の現在位置を特定し、制御手段は、現在位置特定手段が特定した自車両の現在位置に応じて登録音量レベルを変更し、緊急車両が接近した旨を緊急車両接近判定手段が判定した時点で音出力手段から出力されている音の音量レベルが登録音量レベルを超えていると、音出力手段から出力されている音の音量レベルを変更した登録音量レベルまで低下させる。
これにより、例えば市街地などの騒音が大きいと予測される地域では登録音量レベルを所定レベル分だけ高めることにより、ガイダンス音や音楽などの音量レベルを登録音量レベルまで低下させたときにガイダンス音や音楽が騒音にかき消されてしまうことを未然に回避することができ、一方、例えば閑散地などの騒音が小さいと予測される地域では登録音量レベルを所定レベル分だけ低めることにより、ガイダンス音や音楽などが必要以上の音量レベルで出力されてしまうことを未然に回避することができる。
請求項6に記載した発明によれば、動作状態取得手段は、車載部品の動作状態を取得し、制御手段は、動作状態取得手段が取得した車載部品の動作状態に応じて登録音量レベルを変更し、緊急車両が接近した旨を緊急車両接近判定手段が判定した時点で音出力手段から出力されている音の音量レベルが登録音量レベルを超えているときには音出力手段から出力されている音の音量レベルを変更した登録音量レベルまで低下させる。
これにより、例えばワイパが動作中にあるときには登録音量レベルを所定レベル分だけ高めることにより、ガイダンス音や音楽などの音量レベルを登録音量レベルまで低下させたときにガイダンス音や音楽がワイパの動作音にかき消されてしまうことを未然に回避することができる。また、例えば窓が開放状態にあるときにも所定レベル分だけ高めることにより、ガイダンス音や音楽などの音量レベルを登録音量レベルまで低下させたときにガイダンス音や音楽が車室外から車室内に侵入する周囲雑音にかき消されてしまうことを未然に回避することができる。
以下、本発明を車載ナビゲーション装置に適用した一実施形態について、図面を参照して説明する。図1は、車載ナビゲーション装置の全体構成を機能ブロック図により示している。車載ナビゲーション装置1は、制御部2(本発明でいう制御手段、現在位置特定手段)、位置検出器3、地図データ入力器4、操作スイッチ群5(本発明でいう設定手段)、送受信機6、外部メモリ7、表示装置8(本発明でいう表示手段)、音声コントローラ9、音声認識部10、リモコンセンサ11、緊急車両検出部12(本発明でいう緊急車両接近判定手段、距離判定手段)及び車載LAN接続部13(本発明でいう動作状態取得手段)を備えて構成されている。
制御部2は、CPU、RAM、ROM及びI/Oバスを有し、制御プログラムを実行して装置全体の動作を制御する。位置検出器3は、Gセンサ3a、ジャイロスコープ3b、距離センサ3c及びGPS受信機3dを備えて構成され、これらの各構成要素は互いに性質の異なる検出誤差を有している。制御部2は、これら各構成要素から入力した検出信号を互いに補完して自車両の現在位置を検出(特定)する。この場合、位置検出器3は、要求される検出精度で自車両の現在位置を検出可能であれば、これら全ての構成要素を備える必要はなく、また、ステアリングの舵角を検出するステアリングセンサや各車輪の回転を検出する車輪センサなどが組合わされて構成されていても良い。
地図データ入力器4は、CD−ROM、DVD−ROM、メモリカード或いはHDDなどの記録媒体を装着し、地図データ、目印データ及びマップマッチング用データを入力する。尚、地図データは施設に関する情報をも含むデータである。操作スイッチ群5は、表示装置8の周辺に配置されているメカニカルスイッチや表示装置8に形成されるタッチスイッチから構成され、例えばユーザが行う操作内容(例えばメニュー表示選択、目的地設定、経路探索、経路案内開始、表示画面変更及び音量調整など)を検出して制御部2に出力する。
送受信機6は、センター装置14からVICS(登録商標)情報などの各種情報を通信網を通じて受信する。外部メモリ7は、HDDなどの大容量記憶装置から構成され、大容量のデータや電源オフでも消去させたくないデータなどを記憶し、本実施形態では、ユーザが操作スイッチ群5を操作して設定したガイダンス音の音量レベルを登録音量レベルとして記憶する。
表示装置8は、例えばカラー液晶ディスプレイから構成され、メニュー表示選択画面などの各種の表示画面を表示すると共に、自車両の現在位置を表す現在位置マークや運転軌跡などを地図データの地図上に重ねて表示する。尚、表示装置8は、有機ELやプラズマディスプレイなどから構成されていても良い。
音声コントローラ9は、音声認識部10を動作制御すると共に、例えば経路案内のガイダンス音をスピーカ15(本発明でいう音出力手段、擬似報知音出力手段)から出力させると共に、本実施形態では例えば救急車や消防車などの緊急車両から出力される報知音(いわゆるサイレン音)に擬似した擬似報知音をもスピーカ15から出力させる。尚、音声コントローラ9は、擬似報知音については基準音量レベル(本発明でいう所定音量レベル)でスピーカ15から出力させ、ガイダンス音については音量レベルを変更してスピーカ15から出力させる。
音声認識部10は、マイク16が入力した音声を音声認識アルゴリズムにしたがって音声認識する。リモコンセンサ11は、操作リモコン17から受信した操作信号を制御部2に出力する。緊急車両検出部12は、例えば車室外に設置されているマイクや無線機から構成され、例えば救急車や消防車などの緊急車両から出力される報知音をマイクにより集音したり、路上に設置されている路上機或いは緊急車両に搭載されている車載器から送信された緊急無線信号を無線機により受信したりすることにより、緊急車両が接近した旨を検出する。車載LAN接続部13は、車載LAN18との間のインタフェース機能を有しており、例えばワイパ(本発明でいう車載部品)の動作状態や窓(本発明でいう車載部品)の開閉状態を車載LAN18を通じて入力する。
尚、上記した制御部2は、その機能毎に、地図データを取得する地図データ取得部、自車両の現在位置と地図データ取得部が取得した地図データに含まれている道路データとを使用して自車両の現在位置が存在する道路を特定するマップマッチング部、マップマッチング部が特定した自車両の現在位置からユーザが設定した目的地までの経路を探索する経路探索部、経路探索部が探索した経路及び地図データに含まれている道路データや交差点の位置データなどに基づいて経路案内に必要な地点を算出して経路案内する経路案内部、自車両の現在位置周辺の地図や高速道路の略図や交差点付近の拡大図などを描画する描画部などを備えて構成されている。また、制御部2は、ACC信号のオンオフに連動して電源オンオフし、電源オンでは全ての機能ブロックが動作して通常動作すると共に、電源オフでは一部の機能ブロックのみが動作して通常動作よりも消費電力が少ない低消費電力動作するように構成されている。
次に、上記した構成の作用について、図2及び図3を参照して説明する。制御部2は、電源オン状態では登録音量レベル設定処理と音量レベル制御処理とを所定周期で行う。以下、これらの処理について順次説明する。
(1)登録音量レベル設定処理
最初に、登録音量レベル設定処理について、図2を参照して説明する。
制御部2は、登録音量レベル設定処理を開始すると、登録音量レベルを設定しているか否かを判定し(ステップS1)、登録音量レベルを設定している旨を判定すると(ステップS1にて「YES」)、登録音量レベルを設定してからの経過期間が所定期間以内(例えば1年以内)であるか否かを判定する(ステップS2)。そして、制御部2は、登録音量レベルを設定してからの経過期間が所定期間以内である旨を判定すると(ステップS1にて「YES」)、登録音量レベル設定処理を終了する。
これに対して、制御部2は、登録音量レベルを設定していない旨を判定すると(ステップS1にて「NO」)或いは登録音量レベルを設定しているが当該登録音量レベルを設定してからの経過期間が所定期間以内(例えば1年以内)でない旨を判定すると(ステップS2にて「NO」)、登録音量レベル設定画面を表示装置8に表示させ(ステップS3)、登録音量レベルを設定するか否かをユーザに問い合わせる。ここで、ユーザは、登録音量レベルを設定するか否かを選択する。
制御部2は、ユーザが登録音量レベルを設定する旨を選択し、ユーザが設定操作を行う旨を判定すると(ステップS4にて「YES」)、上記した例えば救急車や消防車などの緊急車両から出力される報知音に擬似した擬似報知音のスピーカ15からの出力を開始させると共に、経路案内のサンプルガイダンス音として例えば「300メートル先を右折です」などのガイダンス音のスピーカ15からの出力を開始させる。
このとき、ユーザは、擬似報知音を聞くと同時にガイダンス音を聴くことになり、操作スイッチ群5の1つであるボリュームスイッチを操作し、擬似報知音を聞きながらもガイダンス音を聞き取ることができる音量レベルまでガイダンス音の音量を低下させるようにボリュームスイッチを操作し、自らが擬似報知音を聞きながらもガイダンス音を聞き取ることができる音量レベルを確定する。
制御部2は、ユーザが音量レベルを確定する操作を行った旨を判定すると(ステップS6にて「YES」)、その確定した音量レベルを登録音量レベルとして設定する(ステップS7)。そして、制御部2は、擬似報知音のスピーカ15からの出力を停止させると共に、経路案内のサンプルガイダンス音のスピーカ15からの出力を停止させ、登録音量レベル設定処理を終了する。
(2)音量レベル制御処理
次に、音量レベル制御処理について、図3を参照して説明する。尚、ここでは、制御部2が上記した登録音量レベルを設定していることを前提として説明する。
制御部2は、音量レベル制御処理を開始すると、緊急車両が接近したか否かを緊急車両検出部12により判定し(ステップS11)、緊急車両が接近した旨を判定すると(ステップS11にて「YES」)、その時点で例えば経路案内のガイダンス音を出力しているか否かを判定する(ステップS12)。次いで、制御部2は、その時点でガイダンス音を出力している旨を判定すると(ステップS12にて「YES」)、そのガイダンス音の音量レベルが上記した登録音量レベルを超えているか否かを判定する(ステップS13)。
ここで、制御部2は、ガイダンス音の音量レベルが上記した登録音量レベルを超えている旨を判定すると(ステップS13にて「YES」)、ガイダンス音の音量レベルを登録音量レベルまで低下させ(ステップS14)、例えば「緊急車両が接近しています」などの警告メッセージによる警告画面を表示装置8に表示させる(ステップS15)。このとき、ユーザは、ガイダンス音の音量レベルが予め自らで設定した登録音量レベルまで低下されることにより、緊急車両から出力されている報知音を確実に聞くことができ、しかも、車載ナビゲーション装置1から出力されているガイダンス音を聞き逃すこともなく確実に聞くことができる。
尚、制御部2は、緊急車両が接近した時点で例えば経路案内のガイダンス音を出力しているが、そのガイダンス音の音量レベルが登録音量レベルを超えていない旨を判定すると(ステップS13にて「NO」)、ガイダンス音の音量レベルを制御することなく、音量レベル制御処理を終了する。
ところで、上記した処理では、ガイダンス音の音量レベルを登録音量レベルまで低下させた後に警告画面を表示させる場合を説明したが、警告画面を表示させる処理を省略しても良い。また、緊急車両検出部12が例えばマイクでの集音感度や無線機での緊急無線信号の受信強度などを解析して自車両から緊急車両までの距離を判定可能であり且つ制御部2が登録音量レベルを複数段階で設定可能であれば、ユーザが自車両から緊急車両までの距離に応じて音量レベルが異なる複数段階の登録音量レベルを設定するようにしても良い。さらに、制御部2が検出した自車両の現在位置に応じて登録音量レベルを変更したり、制御部2が車載LAN接続部13を通じて入力したワイパの動作状態や窓の開閉状態に応じて登録音量レベルを変更したりしても良い。
以上に説明したように本実施形態によれば、車載ナビゲーション装置1において、ユーザが例えば救急車や消防車などの緊急車両から出力される報知音に擬似した擬似報知音の音量レベルを考慮した上で設定した音量レベルを登録音量レベルとして記憶し、緊急車両が接近した旨を判定した時点で例えば経路案内のガイダンス音が車室内に向けて出力されており、そのガイダンス音の音量レベルが登録音量レベルを超えていると、そのガイダンス音の音量レベルを登録音量レベルまで低下させるように構成したので、ユーザに視線移動を強いることがなく、しかも、ガイダンス音が緊急車両から出力される報知音にかき消されてしまうこともなく、緊急車両が接近した旨をユーザに適切に認識させることができる。
また、緊急車両が接近した旨を知らせる警告画面を表示装置8に表示させるように構成したので、緊急車両が接近した旨をユーザに聴覚的に認識させるのみならず、緊急車両が接近した旨をユーザに視覚的にも認識させることができる。
また、ユーザが設定した音量レベルを登録音量レベルとして記憶した時点からの経過期間が所定期間を超えると、登録音量レベルの再設定をユーザに促す再設定画面を表示装置8に表示させるように構成したので、例えば加齢によるユーザの聴力の衰えを考慮して登録音量レベルを設定することができ、ユーザの聴力に応じて適切な登録音量レベルを設定することができる。
また、例えば大小の2つの音量レベルを登録音量レベルとして設定し、緊急車両が自車両から離れているときには、その時点で出力されているガイダンス音の音量レベルを小さい方の登録音量レベルまで低下させるように構成すれば、緊急車両から出力されている報知音をユーザに確実に認識させることができ、一方、緊急車両が自車両に近づいているときには、その時点で出力されているガイダンス音の音量レベルを大きい方の登録音量レベルまで低下させるように構成すれば、ガイダンス音が緊急車両から出力される報知音にかき消されてしまうことを確実に回避することができる。
また、自車両の現在位置に応じて登録音量レベルを変更するように構成すれば、例えば市街地などの騒音が大きいと予測される地域では登録音量レベルを所定レベル分だけ高めることにより、ガイダンス音の音量レベルを登録音量レベルまで低下させたときにガイダンス音が騒音にかき消されてしまうことを未然に回避することができ、一方、例えば閑散地などの騒音が小さいと予測される地域では登録音量レベルを所定レベル分だけ低めることにより、ガイダンス音が必要以上の音量レベルで出力されてしまうことを未然に回避することができる。
さらに、ワイパの動作状態や窓の開閉状態に応じて登録音量レベルを変更するように構成すれば、例えばワイパが動作中にあるときには登録音量レベルを所定レベル分だけ高めることにより、ガイダンス音の音量レベルを登録音量レベルまで低下させたときにガイダンス音がワイパの動作音にかき消されてしまうことを未然に回避することができる。また、例えば窓が開放状態にあるときにも登録音量レベルを所定レベル分だけ高めることにより、ガイダンス音の音量レベルを登録音量レベルまで低下させたときにガイダンス音が車室外から車室内に侵入する周囲雑音にかき消されてしまうことを未然に回避することができる。
本発明は、上記した実施形態にのみ限定されるものではなく、以下のように変形または拡張することができる。
記録媒体に記録されている音楽を再生して出力する車載オーディオ装置や、ラジオ放送局から放送されたラジオ番組を出力する車載ラジオ装置に適用しても良い。
音量レベルを制御する対象の音が例えば経路案内のガイダンス音のようにリアルタイム性が高い音であるか例えば音楽のようにリアルタイム性が低い音であるかを判定し、緊急車両が接近したときに、リアルタイム性が高い音については上記した音量レベルを登録音量レベルまで低下させる処理を実施するが、一方、リアルタイム性が低い音については上記した音量レベルを登録音量レベルまで低下させる処理を実施することなく消音させても良い。
自車両の現在位置や車載部品の動作状態などを複合的に解析して登録音量レベルを変更しても良い。
本発明の一実施形態を示す機能ブロック図 フローチャート(その1) フローチャート(その2)
符号の説明
図面中、1は車載ナビゲーション装置(車載装置)、2は制御部(制御手段、現在位置特定手段)、5は操作スイッチ群(設定手段)、8は表示装置(表示手段)、12は緊急車両検出部(緊急車両接近判定手段、距離判定手段)、13は車載LAN接続部(動作状態取得手段)である。

Claims (6)

  1. 車室内に向けて音を出力する音出力手段と、前記音出力手段から出力される音の音量レベルを制御する制御手段とを備えてなる車載装置であって、
    ユーザが前記音出力手段から出力される音の音量レベルを設定する設定手段と、
    緊急車両から出力される報知音に擬似した擬似報知音を所定音量レベルで出力する擬似報知音出力手段と、
    緊急車両が接近したか否かを判定する緊急車両接近判定手段とを備え、
    前記制御手段は、ユーザが前記擬似報知音出力手段から出力される擬似報知音の音量レベルを考慮した上で前記設定手段により設定した音量レベルを登録音量レベルとして記憶し、緊急車両が接近した旨を前記緊急車両接近判定手段が判定した時点で前記音出力手段から出力されている音の音量レベルが前記登録音量レベルを超えているときには、前記音出力手段から出力されている音の音量レベルを前記登録音量レベルまで低下させることを特徴とする車載装置。
  2. 請求項1に記載した車載装置において、
    前記制御手段は、緊急車両が接近した旨を前記緊急車両接近判定手段が判定したときには、緊急車両が接近した旨を知らせる警告画面を表示手段に表示させることを特徴とする車載装置。
  3. 請求項1または2に記載した車載装置において、
    前記制御手段は、ユーザが前記設定手段により設定した音量レベルを登録音量レベルとして記憶した時点からの経過期間が所定期間を超えたときには、登録音量レベルの再設定をユーザに促す再設定画面を表示手段に表示させることを特徴とする車載装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載した車載装置において、
    自車両と緊急車両との間の距離を判定する距離判定手段を備え、
    前記制御手段は、ユーザが前記擬似報知音出力手段から出力される擬似報知音の音量レベルを考慮した上で前記設定手段により設定した複数の音量レベルの個々を登録音量レベルとして複数段階で記憶し、緊急車両が接近した旨を前記緊急車両接近判定手段が判定した時点で前記音出力手段から出力されている音の音量レベルが前記登録音量レベルを超えているときには、前記音出力手段から出力されている音の音量レベルを前記複数段階の登録音量レベルのうち前記距離判定手段が判定した自車両と緊急車両との間の距離に応じた登録音量レベルまで低下させることを特徴とする車載装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載した車載装置において、
    自車両の現在位置を特定する現在位置特定手段を備え、
    前記制御手段は、前記現在位置特定手段が特定した自車両の現在位置に応じて登録音量レベルを変更し、緊急車両が接近した旨を前記緊急車両接近判定手段が判定した時点で前記音出力手段から出力されている音の音量レベルが前記登録音量レベルを超えているときには前記音出力手段から出力されている音の音量レベルを前記変更した登録音量レベルまで低下させることを特徴とする車載装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載した車載装置において、
    車載部品の動作状態を取得する動作状態取得手段を備え、
    前記制御手段は、前記動作状態取得手段が取得した車載部品の動作状態に応じて登録音量レベルを変更し、緊急車両が接近した旨を前記緊急車両接近判定手段が判定した時点で前記音出力手段から出力されている音の音量レベルが前記登録音量レベルを超えているときには前記音出力手段から出力されている音の音量レベルを前記変更した登録音量レベルまで低下させることを特徴とする車載装置。
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