JP2009014244A - 熱交換器のヘッダタンクおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ヘッダタンクを構成する2つの部材相互を仮止め固定する部位が、冷媒用のコネクタを取り付ける際の障害となることなく、仮止め固定状態を安定したものとする。
【解決手段】ヘッダタンク3はタンク本体17とプレート19とを互いに重ね合わせて内部に冷媒流路21を形成し、タンク本体17上に冷媒の供給口または排出口となるコネクタ13を装着する。プレート19のフランジ部19bをタンク本体17のフランジ部17cを覆うように外側に配置する。タンク本体17のフランジ部17cに凹部17dを設けておき、プレート19のフランジ部19bの外側からポンチを用いて加圧して押込凹部19eを形成し、これに伴い反対側に突出する凸部19dを、タンク本体17側の凹部17dに入り込ませて嵌合し仮止め固定する。押込凹部19eの押し込み深さを凸部19dの突出高さより浅く、押込凹部19eの直径を凸部19dの直径より大きく設定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、一対のタンク構成部材を互いに対向配置して接合することで、これら各部材相互間に冷媒流路を形成する熱交換器のヘッダタンクおよびその製造方法に関する。
熱交換器の構造として、冷媒が流通することで他の例えば外気と熱交換を行う熱交換器コアの両端に、ヘッダタンクを備えたものがある。熱交換器コアは、冷媒が流通するチューブと冷却フィンとを備え、冷媒が、一方のヘッダタンクに流入した後前記した熱交換器コアを流通して熱交換を行った後、他方のヘッダタンクに流出する。
ここで、例えば下記特許文献1に記載のものは、ヘッダタンクを構成する部材としてタンク部とプレート部とを互いに重ね合わせ、これら各部材相互間に冷媒流路を形成している。
この際、プレート部の両側縁に設けたかしめ爪をタンク部の両側縁を抱え込むようにしてかしめ固定して仮止めし、その後、ヘッダタンクに熱交換器コアなど他の部品を組み付けた状態で、ろう付けを行って熱交換器が完成する。
一方、下記特許文献2には、ヘッダタンクを構成する2つの部材の周縁部における互いに対向する面の一方にあらかじめ凹部を形成し、この凹部に嵌り込む凸部を、他方の部材の外部から加圧するコイニング加工によって形成する方法が開示されている。
特開2006−64201号公報 特開2005−127676号公報
ところで、特許文献1に記載のかしめ爪は、ヘッダタンクの長手方向に沿ってほぼ等間隔に複数設けることで、かしめによる仮止め固定を充分なものとしているが、上記したヘッダタンクには、熱交換器に対する冷媒の流入口および流出口を構成するコネクタを取り付ける必要があり、このコネクタ取付部位にはかしめ爪を設定できず、したがって、仮止め固定による各部材相互の接合状態が不充分となる虞がある。
また、かしめ作業を行う際に使用するかしめ機についても、コネクタ取付部位を避けるような構造とする必要があり、例えば熱交換器を車両に搭載する場合のように、車両へのレイアウト上で車種毎にコネクタ取付部位が異なる場合には、それに対応するかしめ機が必要となり、加工設備のコスト上昇を招く。
また、特許文献2に記載されたような凸部を加工してかしめ作業を行う場合には、板厚が1mm〜1.2mmと比較的薄い部材に対しては有効であるものの、冷媒として二酸化炭素を使用する熱交換器においては、耐圧強度が要求されることから、例えば2mm〜2.5mmと厚い部材が必要となり、このような厚い部材に上記した凸部を形成して隙間なく凹部に嵌合させるには困難を要する。実際特許文献2の図5では隙間が生じていることが記載されている。
このように隙間が生じた状態のままろう付け作業を行うと、ろう付け不良が発生してヘッダタンクとして耐圧強度が確保できなくなってしまう。
そこで、本発明は、ヘッダタンクを構成する2つの部材相互を仮止め固定する部位が、冷媒用のコネクタを取り付ける際の障害となることなく、仮止め固定状態を安定したものとすることを目的としている。
本発明は、一対のタンク構成部材を互いに対向配置して接合することで、これら各部材相互間に冷媒流路を形成する熱交換器のヘッダタンクであって、前記一対のタンク構成部材の互いの重ね合わせ部における互いに対向する面の一方に凹部を設け、この凹部に対向する他方のタンク構成部材の前記互いに対向する面と反対側の面から加圧して押し込む押込凹部を形成することで前記互いに対向する面側に突出して形成される凸部が前記凹部に嵌合する嵌合部を設け、前記押込凹部の押し込み深さ寸法を、前記凹部の深さ寸法より小さくするとともに、前記押込凹部の押し込み方向から見た外周縁部が、前記凹部の外周縁部より外側に位置していることを最も主要な特徴とする。
本発明によれば、一方のタンク構成部材に押込凹部を形成してその反対側に向けて突出する凸部を、他方のタンク構成部材に設けてある凹部との間の隙間発生を防止しつつ嵌合させることができ、これにより一対のタンク構成部材相互の仮止め固定状態を安定化させることができる。この場合、一対のタンク構成部材相互の重ね合わせ部の一方に対して加圧して押し込む構成であるので、一対のタンク構成部材相互を仮止め固定する部位が、冷媒用のコネクタを取り付ける際の障害となることを回避することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1(a)は、本発明の一実施形態に係わる、図2に示す熱交換器1に使用するヘッダタンク3の一部を示す斜視図、図1(b)は図1(a)のA−A断面図である。熱交換器1は、大別すると、熱交換器コア5と、2つのヘッダタンク3および7とから構成されている。熱交換器コア5は、冷媒が流通する複数本のチューブ9と、互いに隣接するチューブ9の間に配置されたフィン11とで構成されている。この熱交換器コア5の長手方向(図2中で上下方向)の一端には上記したヘッダタンク3が配置され、各チューブ9の一端と連通されている。また、熱交換器コア5の他端には上記したヘッダタンク7が配置され、各チューブ9の他端と連通されている。なお、図2には示していないが、チューブ9の内部には冷媒が流通する複数のチューブ孔が形成されている。
ヘッダタンク3,7は、長手方向に沿って互いに等しい間隔となるように並列に配置されている。また、ヘッダタンク3および7の一方の端部付近には、熱交換器1に冷媒を供給するための冷媒供給部材および、熱交換器1から冷媒を排出させるための冷媒排出部材となる冷媒用のコネクタ13および15が装着されている。
ここで一方のヘッダタンク3にコネクタ13を通して供給された冷媒は、ヘッダタンク3から所定のチューブ9に分配されて他方のヘッダタンク7に流入する。そして、冷媒はヘッダタンク7から、さらに所定のチューブ9を流通してヘッダタンク3に流入し、この流れを順次繰り返し、最後に他方のヘッダタンク7のコネクタ15から外部に排出される。この間、熱交換器コア5の各チューブ9およびフィン11の間を冷却風などの熱交換媒体が流通することにより、各チューブ9を流通する冷媒との間で熱交換が行われる。なお、冷媒の流通経路には種々の組み合わせがあり、上記説明による流通経路はその一例である。
次に、本実施形態におけるヘッダタンク3,7の構造について説明するが、これら各ヘッダタンク3,7は同一の構造であるので、ここではヘッダタンク3を例にとって説明する。
ヘッダタンク3は、タンク本体17と、前記したチューブ9が接続されるプレート19とを互いに重ね合わせて接合したものであり、これらタンク本体17とプレート19とで一対のタンク構成部材を構成している。タンク本体17は、図1(b)に示すように半円弧状の2つの流路形成部17aが、ヘッダタンク3の長手方向に延長して互いに並列状態で設けられている。また、2つの流路形成部17a相互間には、プレート19の内面に接触するエンボス部17bが、ヘッダタンク3の長手方向に沿って等間隔に設けられている。
一方、プレート19は、タンク本体17のエンボス部17bに接触し、流路形成部17aとの間で2つの冷媒流路21を形成する平面部19aと、平面部19aの幅方向(図1(b)中で左右方向)両側の縁部からタンク本体17側に向けて屈曲するフランジ部19bを備えている。
また、プレート19には、エンボス部17bに対してヘッダタンク3の長手方向でずれた位置に、前記図2に示したチューブ9が挿入されるチューブ挿入孔19cが形成されており、該チューブ挿入孔19cにチューブ9の端部が挿入されることで、ヘッダタンク3内の冷媒流路21とチューブ9内の図示しないチューブ孔とが互いに連通する。
上記したプレート19のフランジ部19bは、タンク本体17の流路形成部17aの幅方向(図1(b)中で左右方向)両側縁にてプレート19側に向けて突出するフランジ部17cの外側に位置し、これら各フランジ部17c,19bが互いに接合され、嵌合部となるかしめ部23にて嵌合されて仮止め固定される。
このようなかしめ部23は、ヘッダタンク3の幅方向両側においてヘッダタンク3の長手方向に沿ってほぼ等間隔に設定している。
上記のようにして互いに一体化したタンク本体17とプレート19とにより、ヘッダタンク3のユニットが完成する。さらに、このユニットの長手方向両端に、図2に示すような遮蔽部材25を取り付けることで冷媒流路21の端部を遮蔽し、これによりヘッダタンク3が完成する。このヘッダタンク3の内部には、長手方向に沿って互いに並行となる2つの冷媒流路21が形成される。また、チューブ挿入孔19cが開口しているそれぞれの箇所には、2つの冷媒流路21相互間を連通する連通流路27が形成されている。
そして、図2に示すように、同一構成のヘッダタンク3とヘッダタンク7との間に熱交換器コア5を配置し、熱交換器コア5の各チューブ9をヘッダタンク3,7のそれぞれのチューブ挿入孔19cに挿入することにより熱交換器1が仮組みされる。この後、ヘッダタンク3(またはヘッダタンク7)に冷媒供給部材および冷媒排出部材となるコネクタ13および15などをスポット溶接などにより取り付け、これらを一体のまま炉中で加熱してろう付け溶接することにより熱交換器1が完成する。
次に、上記したかしめ部23について説明する。かしめ部23は、後述する図5に示すようなかしめ機によって形成するが、かしめ作業前に、タンク本体17におけるフランジ部17cのプレート19におけるフランジ部19bに対向する面に凹部17dをあらかじめ形成しておく。そして、プレート19におけるフランジ部19bの外側の面を、図5にし示してある加圧工具としてのポンチ29により加圧して押し込み、コイニング加工を実施することで、フランジ部19bを塑性変形させ、この際発生する材料の塑性流動によってその反対側に凸部19dを形成し、この凸部19dを対向する位置にある凹部17dに嵌合させてかしめ固定する 。この際、ポンチ29によるフランジ部19bの外側の面の加圧側には押込凹部19eが形成される。
ここで、上記した押込凹部19eと凸部19dとの形状について説明する。図3(a)はフランジ部19bを拡大して示した断面図で、凸部19dの突出高さ寸法Bは押込凹部19eの押し込み深さ寸法Aよりも、例えば1.5倍程度大きくなっている。また、凸部19dの直径βは、押込凹部19eの直径αの1/2倍程度と小さくなっている。すなわち、押込凹部19eの押し込み深さ寸法Aを、凸部19dの突出高さ寸法Bより小さくするとともに、押込凹部19eの押し込み方向から見た外周縁部が、凸部19dの外周縁部より外側に位置していることになる。
ここで、上記した凸部19dは、本実施形態では対向するフランジ部17cに形成してある凹部17dに隙間なく嵌合する構造としてあり、したがって、上記した押込凹部19eと凸部19dとの関係は、押込凹部19eと凹部17dとの関係に置き換えることができる。すなわち、押込凹部19eの押し込み深さ寸法Aを、凹部17dの深さ寸法Bより小さくするとともに、押込凹部19eの押し込み方向から見た外周縁部が、凹部17dの外周縁部より外側に位置しているとも言える。
図3(b)は、押込凹部19eの押し込み深さ寸法Aと、該深さ寸法Aに対応する凸部19dの高さ寸法Bの実験結果を、凸部19d(凹部17d)の直径βを、押込凹部19eの直径αの1/2とした場合について示す。これによれば、凸部19dの高さ寸法Bが、押し込み深さ寸法Aの約1.5倍となっていることがわかる。
このように、押し込み深さ寸法Aを凸部19dの高さ(凹部17dの深さ)寸法Bより小さくすることで、重ねあわせ部の外側に位置するフランジ部19bの押し込みよる板厚減少分が少なくなり、高い耐圧強度が必要となる熱交換器に有効となる。
また、このとき、押込凹部19eの容積が、凸部19d(凹部17d)の容積より大きくなるよう設定している。これにより、あらかじめ形成してあるフランジ部17cの凹部17dには、凸部19dが隙間なく入り込んで嵌合強度が高まり、タンク本体17とプレート19との仮止め固定状態を安定かつ確実なものとすることができる。
その結果、仮止め固定後のろう付け作業において、安定したろう付け品質を得ることができ、信頼性の高い熱交換器1とすることができる。
ところで、上記したかしめ部23のかしめ加工後のタンク本体17とプレート19とのろう付けによる継ぎ手長さは、図1(b)で示す長さLとなる。一般的に、ろう付け継ぎ手長さLは、互いに同等の板厚としているタンク本体17およびプレート19の板厚の1.5倍から2倍の長さが設定される。よって、プレート19の押込凹部19eの直径α(ここでは図1(b)中で上下方向の長さ)は、板厚と同程度の寸法が推奨され、したがって凸部19dの直径βを前述のようにβ=α/2に設定したとすると、板厚の半分程度となる。
このような条件下で、例えば凸部19dの高さ寸法Bを板厚の1/3に設定した場合、押込凹部19eの押し込み深さ寸法Aは、A=B÷1.5,B=板厚×1/3であるから、A=(板厚×1/3)÷1.5となり、板厚に対して約22%をコイニング加工することとなる。このようにフランジ部19bの板厚に対して約22%という比較的小さい押込深さとなるようコイニング加工するので、前述したように、フランジ部19bの押し込みよる板厚減少分を少なく抑えることができ、高い耐圧強度が必要となる熱交換器に有効となる。
なお、タンク上下方向(図1(b)中で上下方向)の嵌合強度は 凹凸嵌合断面積と素材のせん断強度によって決まることから、要求される嵌合強度により、前記図1に示したように嵌合形状を円形(凹部17dおよび凸部19dが円形で、押込凹部17dも円形)としたり、あるいは図4に示すように押込凹部17dをタンク長手方向に長い長円形状とし、これに対応して凹部17dおよび凸部19dも長円形状などとすればよい。
図5は、上記したコイニング加工を行う際のかしめ機の正面断面図である。なお、図5中で左側がかしめ加工前、右側がかしめ加工後の状態をそれぞれ示している。本かしめ機は、プレート19がセットされる下型31と、プレート19のフランジ部19bの上端をウレタンスプリング33を介して下型31に向けて押し付ける上型35と、上型35の内側に位置してスプリング37によりタンク本体17を下型31に向けて押し付けるパッド39と、下型31上にセットされたプレート19のフランジ部19bに対して図5中で左右方向に接近離反移動可能で、前記した押込凹部19eを形成するポンチ29と、タンク本体17の流路形成部17aの内側(冷媒流路21内)にセットされ、ポンチ29によるコイニング加工時での反力を受ける芯金41と、を備えている。
なお、ポンチ29の外周には円筒形状のウレタンパッド43がポンチ29に対して相対移動可能に配置され、かしめ加工前の状態では、図5の左側に示すようにウレタンパッド43の先端がポンチ29の先端よりも前方へ突出している。この状態で、ポンチ29およびウレタンパッド43の基端部が支持ブロック45に固定され、支持ブロック45は、前記したパッド39および上型35を下降させる図示しない油圧プレスにより作動するスライド機構に連動するカム機構によって図5中で左右方向に移動する。
次に、上記したかしめ機によるかしめ作業を説明する。まず最初に、タンク本体17の流路形成部17aの内側(冷媒流路21内)に芯金41を挿入する。この芯金41は凹凸嵌合部を成形する際に、冷媒流路21の形状を変形させないために設置する。すなわち、芯金41の受け面の大きさは、プレート19の押込凹部19eの寸法に合わせて決定され、押し込み方向と直交する方向の、嵌合部の外側部分には逃げがとられて必要最小限の大きさとし、芯金41のタンク本体17に対するセット性・除去作業性が損なわれないよう配慮している。
一方、下型31にはプレート19をセットし、このセット状態でフランジ部19bが下型31から上方に向けて突出した状態となる。そして、このセットしたプレート19内にタンク本体17を挿入し、これにより本かしめ機へのワークのセット作業が完了し、かしめ機を起動することになる。
かしめ機の起動では、図示しない油圧プレス機の作動によりスライダが下降し、該スライダの下降に伴って、パッド39および下型35が、それぞれスプリング37およびウレタンスプリング33とともに下降する。
上記したスライダの下降の際には、まずパッド39の先端の凹曲面39aがタンク本体17の流路形成部17aに接触し、スプリング37の力でタンク本体17がプレート19に対して密着状態となる。
さらに、スライダが下降すると、上型35がプレート19のフランジ部19bの上端に接触し、ウレタンスプリング33により所定の力で圧力を付与してプレート19を押さえ付けることになる。
一方、上記したスライダの下降動作に伴って、図示しないカム機構を介して支持ブロック45が矢印Cで示す方向に押され、この過程で、まずウレタンパッド43が図5の左側で示すように、フランジ19bに接触し、その後、ウレタンパッド43が圧縮されつつポンチ29がフランジ部19bに接触し加圧することで、図5の右側で示すように、押込凹部19eが形成される。
そして、この押込凹部19eの形成によりその反対側には、凸部19dが形成され、該凸部19dは、前述したようにタンク本体17側のフランジ部17cに形成してある凹部17dに隙間なく入り込んで嵌合することになる。
ここで上型35とウレタンパッド43の機能を説明する。上型35は、プレート19におけるフランジ部19bの外側面への押込凹部19eの加工による材料の塑性流動を、タンク本体17側の凹部17dへ向かうよう促進させるため、フランジ部19bの上端面の変形を抑止する機能を有する。一方、ウレタンパッド43は、上記した塑性流動を発生させる際に、プレート19のフランジ部19bに形成した押込凹部19eの周囲への材料の盛り上がりを抑止する。
これにより、かしめ加工時でのフランジ部19bに押込凹部19eを形成することによるフランジ部19b表面の変形を防止することができ、タンク本体17の凹部17dへの凸部19dの嵌合状態を強固なものにできるとともに、外観品質の悪化も防止できる。
以上より、上記した構造のヘッダタンク3,7によれば、タンク本体17とプレート19とを仮止め固定する際に、フランジ19bの外側方からのコイニング加工によって凸部19dと凹部17dとを嵌合固定するようにしたので、図1(a)に示すように、コネクタ13(15)を取り付ける際に、かしめ部23が邪魔になることがなく、かしめ部23を長手方向等間隔に適宜設定できるので、仮止め固定によるタンク本体17とプレート19との互いの接合力を充分なものとすることができる。
また、コネクタ13(15)の取付位置についても、かしめ部23が障害とならないので自由に設定することができ、例えば本熱交換器1を車両に搭載する場合のように、コネクタ設定位置が車両への熱交換器1のレイアウトによって異なる場合であっても、容易に対応することができる。
さらに、従来のようなかしめ爪を設ける必要がないので、その分材料の歩留まりが向上し、材料費を低減することができる。
なお、前記図5に示したかしめ機における芯金41は、タンク長手方向に沿って長い棒状のものを冷媒流路21内に挿入するか、あるいは、かしめ部23に対応する部位のみに立方体形状のものを挿入すればよく、またかしめ部23の加工については図5中の左右両側で1箇所ずつ行ってもよく、左右両側でそれぞれ複数個所同時に行うようにしてもよい。
図6は、前記図5に示したかしめ機におけるポンチの先端形状の変形例を示している。図6(a)は、ポンチ47の先端部の外周縁部にテーパ面47aを形成している。図6(b)は、ポンチ49の先端に凸状の球面部49aを形成している。
これら各ポンチ47,49によって形成されるプレート19の押込凹部19eは、テーパ面47aに対応する凹部テーパ面19f,球面部49aに対応する凹状の凹部球面部19gをそれぞれ有するものとなる。
すなわち、これら各ポンチ47,49は、先端部の外周縁部に、先端側が基端側よりも加圧方向前方側でかつ中心側に位置する傾斜部を、テーパ面47a,球面部49aによってそれぞれ設けていることになる。
そして、上記図6に示した押込凹部17dを形成することによってその反対側に突出する凸部19dが、タンク本体17の凹部17dに入り込んで嵌合することになる。
図6の各例においては、ポンチ47,49の先端外周がそれぞれテーパ面47a,球面部47aとなっているので、プレート19への加圧力が分散され、凸部19d周辺の接合面の変形を抑え、接合面同士の合わせ品質が向上し、信頼性のあるかしめ部23の構造とすることができ、その後のろう付け工程での接合不良を防止することができる。
(a)は本発明の一実施形態に係わる、図2に示す熱交換器に使用するヘッダタンクの一部を示す斜視図、(b)は(a)のA−A断面図である。 図1のヘッダタンクを使用する熱交換器の斜視図である。 (a)は図1のヘッダタンクにおけるプレートのフランジ部に形成する押込凹部と凸部の形状を示す断面図、(b)は押込凹部の深さに対する凸部の高さの関係を示す説明図である。 押込凹部(凹凸嵌合部)の他の形状例を示す図1に相当する斜視図である。 図1のヘッダタンクを仮止め固定する際に使用するかしめ機の全体構成図である。 図5に示したかしめ機におけるポンチの先端形状の変形例を示す断面図で、(a)は先端外周にテーパを有するもの、(b)は先端を凸状の球面形状としたものである。
符号の説明
1 熱交換器
3,7 ヘッダタンク
17 タンク本体(タンク構成部材)
17d タンク本体の凹部
19 プレート(タンク構成部材)
19d 凹部に嵌合するプレートの凸部
19e プレートの押込凹部
21 冷媒流路
23 かしめ部(嵌合部)
A 押込凹部の押し込み深さ寸法
B 凸部の突出高さ(凹部の深さ)寸法
47,49 ポンチ(加圧工具)
47a ポンチの先端外周に設けたテーパ面(傾斜部)
49a ポンチの先端に形成した球面部(傾斜部)

Claims (4)

  1. 一対のタンク構成部材(17,19)を互いに対向配置して接合することで、これら各部材(17,19)相互間に冷媒流路(21)を形成する熱交換器(1)のヘッダタンク(3,7)であって、前記一対のタンク構成部材(17,19)の互いの重ね合わせ部における互いに対向する面の一方に凹部(17d)を設け、この凹部(17d)に対向する他方のタンク構成部材の前記互いに対向する面と反対側の面から加圧して押し込む押込凹部(19e)を形成することで前記互いに対向する面側に突出して形成される凸部(19d)が前記凹部(17d)に嵌合する嵌合部(23)を設け、前記押込凹部(19e)の押し込み深さ寸法(A)を、前記凹部(17d)の深さ寸法(B)より小さくするとともに、前記押込凹部(19e)の押し込み方向から見た外周縁部が、前記凹部(17d)の外周縁部より外側に位置していることを特徴とする熱交換器のヘッダタンク。
  2. 前記押込凹部(19e)の容積を前記凹部(17d)の容積より大きくしたことを特徴とする請求項1に記載の熱交換器のヘッダタンク。
  3. 一対のタンク構成部材(17,19)を互いに対向配置して接合することで、これら各部材(17,19)相互間に冷媒流路(21)を形成する熱交換器(1)のヘッダタンク(3,7)の製造方法であって、前記一対のタンク構成部材(17,19)の互いの重ね合わせ部における互いに対向する面の一方に凹部(17d)を設け、この凹部(17d)に対向する他方のタンク構成部材の前記互いに対向する面と反対側の面から加圧して押し込むことで押込凹部(19e)を形成し、この押込凹部(19e)を形成することで前記互いに対向する面側に突出する凸部(19d)を前記凹部(17d)に嵌合させ、この際、前記押込凹部(19e)の押し込み深さ寸法(1A)を、前記凹部(17d)の深さ寸法(B)より小さくするとともに、前記押込凹部(19e)の押し込み方向から見た外周縁部を、前記凹部(17d)の外周縁部より外側に位置させることを特徴とする熱交換器のヘッダタンクの製造方法。
  4. 前記押込凹部(19e)を形成する際に使用する加圧工具(47,49)の先端部の外周縁部に、先端側が基端側よりも加圧方向前方側でかつ中心側に位置する傾斜部(47a,49a)を設け、この傾斜部(47a,49a)を備えた加圧工具(47,49)を用いて前記押込凹部(19e)を形成することを特徴とする請求項1に記載の熱交換器のヘッダタンクの製造方法。
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