JP5695386B2 - 熱交換器 - Google Patents

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本発明は、コアの外端部に設けられているエンドプレートをヘッダタンクに挿入してろう付けするように構成された熱交換器の構造に関するものである。
従来から、例えば車両用空調装置の熱交換器として、複数のチューブを有するコアと、チューブの端部が挿入されるヘッダタンクとを備えたものが知られている(例えば特許文献1参照)。熱交換器のコアの外端部には、エンドプレートが設けられている。エンドプレートの端部には、ヘッダタンクに差し込むための差し込み板部が設けられている。一方、ヘッダタンクの周壁部には、差し込み板部が差し込まれる差し込み孔が形成されている。差し込み孔は、差し込み板部の形状に対応してヘッダタンクの周方向に延びるスリット状となっており、差し込み板部は差し込み孔に差し込まれた状態で差し込み孔の周縁部にろう付けされるようになっている。
特許文献1のエンドプレートの差し込み板部は平坦に形成されている。また、特許文献2のエンドプレートの差し込み板部には、凸部が形成されている。
特開2003−94135号公報 特開2003−4395号公報
ところで、熱交換器の製造時、エンドプレートの差し込み板部をヘッダタンクの差し込み孔に差し込む場合には、作業性を考慮して差し込み孔の方を若干大きめに設定する必要がある。このようにすると、場合によっては差し込み板部と差し込み孔の周縁部との間に全周に亘って隙間ができることが考えられ、差し込み板部と差し込み孔の周縁部との間にろう材が行き渡らずにろう付け不良が起こり得る。
このことを防止するために、特許文献2のように差し込み板部に凸部を設けて差し込み板部を差し込み孔へ差し込んだ状態で凸部を差し込み孔の周縁部に接触させることが考えられる。これにより、ろう材が凸部を介して差し込み板部と差し込み孔の周縁部との間に流れるのでろう付け不良が防止される。
ところが、差し込み板部に凸部を形成すると、差し込み時に、凸部が差し込み孔の周縁部に接しながら差し込まれていくことになる。このとき、差し込み板部における凸部の形成面と反対側の面は、平坦であるため差し込み孔の周縁部に面接触することになる。面接触すると差し込み板部と差し込み孔の周縁部との接触面積が増大して差し込み時の抵抗力が大きくなり、その結果、差し込み板部の差し込み不良が起こるおそれがあった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、エンドプレートの差し込み板部をヘッダタンクの差し込み孔に差し込んでろう付けする場合に、差し込み板部の差し込み時の抵抗力を小さくして差し込み不良を防止しながら、差し込み板部と差し込み孔の周縁部とを確実にろう付けできるようにすることにある。
上記目的を達成するために、本発明では、エンドプレートの差し込み板部を折り曲げてヘッダタンクの差し込み孔へ差し込むようにした。
第1の発明は、熱交換媒体が流通するチューブを有するコアと、上記チューブの端部が差し込まれて連通するヘッダタンクとを備え、上記コアの外端部に設けられたエンドプレートが上記ヘッダタンクに差し込まれてろう付けされた熱交換器において、上記エンドプレートには、上記ヘッダタンクに差し込むための差し込み板部が設けられ、上記ヘッダタンクの周壁部には、上記差し込み板部が差し込まれるスリット形状の差し込み孔が形成され、上記エンドプレートはプレス成形された部品であり、上記差し込み板部は、プレス成形時の打ち抜き方向と逆側に向けて折り曲げられていることを特徴とするものである。
この構成によれば、エンドプレートの差し込み板部を折り曲げることで、差し込み板部の一方の面には突出部分が形成され、他方の面には凹部分が形成されることになる。これにより、差し込み板部の両面が平坦でなくなるので、差し込み板部を差し込み孔に差し込む際には、従来のように差し込み板部が差し込み孔の周縁部に面接触しなくなる。これにより、差し込み板部の差し込み時の抵抗力が小さくなり、差し込み不良が未然に防止される。
また、差し込み板部を折り曲げて一方の面に突出部分を形成したことで、差し込み孔が若干大きめに設定してある場合であっても、差し込み板部の少なくとも突出部分が差し込み孔の周縁部に接触し易くなる。これにより、差し込み板部と差し込み孔の周縁部との間にろう材が流れ易くなる。
また、差し込み板部がプレス成形によって折り曲げられる。一般にプレス成形によれば、製品に、打ち抜き方向へ突出するバリのような鋭利な突起ができる。従って、差し込み板部をプレス成形すると、差し込み板部の縁部に打ち抜き方向へ突出する突起ができることになる。この突起は鋭利なため、変形し易く、ヘッダタンクへの差し込み時に大きな抵抗とはならない。また、この突起が差し込み孔の周縁部に接するようになるので、ろう材が流れ易くなる。
第2の発明は、第1の発明において、ヘッダタンクの周壁部における差し込み孔の周囲には、エンドプレートの差し込み板部を上記差し込み孔へ導くための案内部が設けられていることを特徴とするものである。
この構成によれば、差し込み板部を差し込み孔へ差し込む際に、差し込み板部が案内部により差し込み孔へ導かれるようになる。
第3の発明は、第1または2の発明において、エンドプレートの差し込み部における差し込み方向基端側が折り曲げれて差し込み孔の周縁部にろう付けされ、一方、上記差し込み部における差し込み方向先端側は、平板形状とされるとともに、ヘッダタンクの内部に位置するまで差し込まれていることを特徴とするものである。
この構成によれば、差し込み板部の先端側を平坦形状としたことで、差し込み板部の先端側と差し込み孔の周縁部との隙間を大きく確保することが可能になる。これにより、差し込み板部の差し込み始めに、差し込み板部が差し込み孔の周縁部に干渉しにくくなる。
尚、差し込み板部の先端側は完全に差し込んだ状態でヘッダタンクの内部に位置するので、ヘッダタンクとろう付けされない部分となる。よって、先端側が平坦形状であってもろう材の流れ性の点で問題とはならない。
第4の発明は、第1から3のいずれか1つの発明において、チューブの端部とエンドプレートの差し込み板部の端部とがヘッダタンクに同時に差し込まれるように配置され、上記差し込み板部の折り曲げられた部分は、該差し込み板部の端部よりも内側に位置付けられていることを特徴とするものである。
この構成によれば、製造時、ヘッダタンクとコアとを一体化する際には、チューブの端部とエンドプレートの差し込み板部の端部とがヘッダタンクに同時に差し込まれることになる。このとき、エンドプレートの差し込み板部の折り曲げられた部分が端部よりも内側にあることで、差し込み始めに差し込み孔の周縁部に干渉しにくくなる。
第5の発明は、第1から4のいずれか1つの発明において、エンドプレートの差し込み板部の一方側の面における折り曲げられた部分の突出高さは、0.1mm以上0.3mm以下に設定されていることを特徴とするものである。
すなわち、差し込み板部の折り曲げられた部分の折り曲げ高さが0.1mmよりも低いと、製造公差を考慮した際にヘッダタンクの差し込み孔の周縁部との接触部分を確保できない場合が多くなり、ろう付け不良が発生し易くなる。
一方、差し込み板部の折り曲げられた部分の折り曲げ高さが0.3mmよりも高いと、差し込む際にヘッダタンクの差し込み孔の周縁部と強く接触することになって強干渉する場合が多くなり、差し込み不良が発生し易くなる。
第6の発明は、第1から5のいずれか1つの発明において、エンドプレートの差し込み板部の引張強度は、200N/mm以下に設定されていることを特徴とするものである。
すなわち、引張強度が200N/mm以下の柔らかめの材料でエンドプレートの差し込み板部を構成することで、ヘッダタンクへの差し込みに要する力が低減される。
第7の発明は、第1からのいずれか1つの発明において、ヘッダタンクには、熱交換器媒体が流れる内部空間を閉塞するためのキャップ部材が設けられ、上記キャップ部材には、熱交換器を取り付ける際に使用される取付部が一体成形されていることを特徴とするものである。
この構成によれば、ヘッダタンクを閉塞するキャップ部材に取付部を設けたことで、部品点数が減少する。
第1の発明によれば、エンドプレートの差し込み板部を厚み方向の少なくとも一方に向けて折り曲げるようにしたので、ヘッダタンクの差し込み孔へ差し込む際に抵抗力が小さくなって差し込み不良を防止できるとともに、差し込み板部と差し込み孔の周縁部との間にろう材が流れ易くなる。これにより、エンドプレートの差し込み板部とヘッダタンクの差し込み孔の周縁部とを確実にろう付けできる。
また、エンドプレートをプレス成形された部品とし、差し込み板部を、プレス成形時の打ち抜き方向と逆側に向けて折り曲げたことで、差し込み板部の縁部にプレス成形による鋭利な突起を形成することができる。これにより、ヘッダタンクへの差し込み作業性を悪化させることなく、差し込み板部と差し込み孔の周縁部との間にろう材を流れ易くして確実なろう付けを行うことができる
第2の発明によれば、差し込み板部を差し込み孔へ導くための案内部を設けたので、差し込み板部を差し込み孔へ容易に差し込むことができ、組み付け作業性を良好にすることができる。
第3の発明によれば、エンドプレートの差し込み板部における差し込み方向先端側を平板形状としてヘッダタンクの内部に位置するまで差し込むようにしたので、ろう付け性を悪化させることなく、組み付け作業性を良好にすることができる。
第4の発明によれば、チューブの端部とエンドプレートの差し込み板部の端部とをヘッダタンクに同時に差し込むようにし、差し込み板部の折り曲げられた部分を、該差し込み板部の端部よりも内側に位置付けたので、チューブ及び差し込み板部をヘッダタンクにスムーズに差し込むことができる。
第5の発明によれば、差し込み板部の折り曲げ高さを0.1mm以上0.3mm以下に設定したので、製造公差を考慮して様々な状況で差し込み板部の差し込み不良を防止できるとともに、差し込み板部と差し込み孔の周縁部との間にろう材を流れ易くすることができる。
第6の発明によれば、エンドプレートの差し込み板部の引張強度を200N/mm以下に設定したことで、ヘッダタンクへの差し込みに要する力を低減でき、組み付け作業性を良好にすることができる。
第7の発明によれば、ヘッダタンクのキャップ部材に、熱交換器を取り付ける際に使用される取付部を一体成形したので、部品点数を減少させることができ、取付部を有する熱交換器のコストを低減できる。
本発明の実施形態にかかる熱交換器の左側上部を外部空気の流れ方向から見た正面図である。 熱交換器の左側上部の斜視図である。 コアとヘッダタンクとを分離した状態の図2相当図である。 ヘッダタンクのエンドプレート差し込み孔が形成された部分の横断面図である。 図4におけるV−V線断面図である。 図4におけるVI−VI線断面図である。 エンドプレートの差し込み板部をエンドプレート差し込み孔に差し込んだ状態の図である。 変形例1にかかるヘッダタンクの縦断面図である。 変形例2にかかる図7相当図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1は、本発明の実施形態にかかる熱交換器1を示すものである。この熱交換器1は、車両に搭載される空調装置の冷媒凝縮器を構成するものであり、車両の前部に搭載されている。
熱交換器1は、コア2と、上下方向に延びて左右にそれぞれ配置されるヘッダタンク3(左側のもののみ示す)とを備えている。コア2は、多数のチューブ10及びフィン11と、上下両端部に配置されるエンドプレート13(上端部のもののみ示す)とを備えている。
各チューブ10は、アルミニウム合金製であり、図2及び図3に示すように、外部空気の通過方向に長い断面形状を有する扁平チューブである。チューブ10は、長手方向が略水平方向に向くように配置されている。チューブ10の内部には、冷媒(熱交換媒体)が流通するようになっている。
チューブ10の外面には、フィン11が配置されており、チューブ10とフィン11とは上下に交互に並んでいる。フィン11は、アルミニウム合金製の薄板材を成形してなり、図1に示すように外部空気の通過方向から見てチューブ10の長手方向に連続する波型をなす伝熱用コルゲートフィンである。フィン11とチューブ10の外面とはろう付けされている。
図3に示すように、フィン11の長手方向の寸法は、チューブ10の長手方向の寸法よりも短く設定されている。よって、チューブ10の両端部は、フィン11の両端部よりも長手方向両側へ突出している。このチューブ10の両端部がヘッダタンク3に差し込まれるようになっている。
上側エンドプレート13は、コア2の上端部(外端部)に配置され、下側エンドプレート(図示せず)は、コア2の下端部(外端部)に配置されている。上側エンドプレート13と下側エンドプレートとは同じものであるため、以下、上側エンドプレート13について詳細に説明する。
上側エンドプレート13は、アルミニウム合金製の板材をプレス成形法を用いて加工してなるものである。上側エンドプレート13を構成する板材の引張強度は、200N/mm以下に設定されている。この板材の引張強度の下限は、例えば100N/mm以上が好ましい。
上側エンドプレート13は細長く、その肉厚はフィン11を構成する板材の肉厚よりも厚く設定されている。これにより、上側エンドプレート13の剛性が高まるので、コア2のフィン11のうち、最上部に位置するフィン11の損傷を上側エンドプレート13によって防止することが可能になる。
上側エンドプレート13の長手方向の寸法は、チューブ10の長手方向の寸法と略同じに設定されている。
上側エンドプレート13は、チューブ10の長手方向に長い本体部分13aと、本体部13aの長手方向の両側にそれぞれ設けられた差し込み板部13b(左側のもののみ示す)とを備えている。
上側エンドプレート13の本体部分13aの幅は、チューブ10の幅と略同じに設定されている。また、本体部分13aはチューブ10の外面と略平行に延びている。本体部分13aの下面は、最上部に位置するフィン11にろう付けされている。
差し込み板部13bは、ヘッダタンク3に差し込むためのものである。差し込み板部13bの差し込み方向先端側は、先端に近づくほど幅が狭くなるように形成されており、ヘッダタンク3への差し込み作業が容易に行えるようになっている。また、差し込み板部13bの差し込み方向先端縁は、湾曲している。
差し込み板部13bは、チューブ10の端部と同様に、フィン11の両端部よりも長手方向の外方へ突出している。差し込み板部13bの差し込み方向先端部と、チューブ10の端部とは、上下方向から見たときに互いに重複する位置関係となっている。
差し込み板部13bには、下へ向けて凸となるように折り曲げられた折り曲げ部13cが形成されている。折り曲げ部13cは、差し込み板部13bにおける幅方向の略中央部において、差し込み方向の中央部近傍から基端部に亘って形成されており、従って、差し込み板部13bにおける基端側約半分の領域は折れ曲がっている。一方、差し込み板部13bにおける先端側約半分の領域は、図6に示すように折り曲げ部13cが形成されていないので折り曲げられておらず、平坦な形状となっている。図4に示すように、差し込み板部13bの先端側約半分は、ヘッダタンク3の内部に位置するまで差し込まれており、ヘッダタンク3にはろう付けされていない。一方、差し込み板部13bの基端側約半分は、エンドプレート差し込み孔20bの周縁部にろう付けされている。
また、折り曲げ部13cは、差し込み板部13bから本体部分13aの長手方向の端部に亘って連続して形成されている。
図5に示すように、折り曲げ部13cの形成により、差し込み板部13bの下面の幅方向中央部には、突出部分13dが形成されることになる。この突出部分13dの形成により、差し込み板部13bの下面の幅方向中央部が最も下に位置する形状となる。そして、突出部分13dの形成によって差し込み板部13bの基端側約半分の下面には、その幅方向両端に行くほど上に位置するように傾斜した一対の傾斜面13e、13eが形成される。差し込み板部13bの突出部分13dの突出高さHは、差し込み板部13bの下面における幅方向の縁部を基準として0.1mm以上0.3mm以下の高さとなるように設定されている。
また、エンドプレート13をプレス成形していることから、エンドプレート13の周縁部には、プレス成形時における打ち抜き方向へ突出するバリのような鋭利な突起Aができる。打ち抜き方向は、折り曲げ部13cの折り曲げ方向と反対の方向(図5に白抜きの矢印で示す)としている。従って、突起Aは折り曲げ部13cとは反対側へ突出する。尚、この突起Aは極めて薄肉であるため、容易に変形する。
次に、ヘッダタンク3の構造について説明する。左側と右側のヘッダタンク3(左側のもののみ示す)は、内部の仕切板の配置と、冷媒供給管及び冷媒排出管の有無が異なるだけで、他の部分はほとんど同じ構造であるため、以下、左側ヘッダタンク3の構造について詳しく説明する。
図1に示すように、左側ヘッダタンク3は、上下に延び、ヘッダタンク3の周壁部を構成する円筒部20と、円筒部20の上端開口を閉塞する上側キャップ部材21と、下端開口を閉塞する下側キャップ部材(図示せず)とを備えている。円筒部20、上側キャップ部材21及び下側キャップ部材は、アルミニウム合金製である。
円筒部20を構成するアルミニウム合金は、ろう材がクラッドされたクラッド材である。円筒部20には、チューブ10の端部が差し込まれるチューブ差し込み孔20aと、エンドプレート13の差し込み板部13bが差し込まれるエンドプレート差し込み孔20bとが形成されている。
図3に示すように、チューブ差し込み孔20aは、コア2のチューブ10の端部の位置に対応しており、円筒部20の周方向に延びるスリット形状とされている。エンドプレート差し込み孔20bは、上下のエンドプレート13の差し込み板部13bに対応しており、円筒部20の周方向に延びるスリット形状とされている。
図7に示すように、エンドプレート差し込み孔20bを、差し込み板部13bの差し込み方向(正面)から見たときの長さLは、エンドプレート13の差し込み板部13bの幅よりも若干広めに設定されており、例えば、10mm程度である。また、エンドプレート差し込み孔20bの上下方向の寸法(幅W)は、エンドプレート13の差し込み板部14を構成する板材の厚み寸法よりも長めに設定されており、例えば1.5mm程度である。つまり、エンドプレート差し込み孔20bは、差し込み板部14の先端側の断面形状(図6に示す)よりも大きめに形成されている。
図3に示すように、上側キャップ部材21は、円筒部20の上端開口を閉塞する円板状の閉塞板部21aと、閉塞板部21aの周縁部に形成された環状の接合壁部21bと、閉塞板部21aの中央部から上方へ突出するピン21cとを備えている。閉塞板部21a、接合板部21b及びピン21cとはアルミニウム合金を用いて一体成形されている。
接合壁部21bの内周面は、円筒部20の上部の外周面にろう付けされている。ピン21cは、熱交換器1を車体に取り付ける際に使用されるものであり、具体的には、ピン21cを車体側部材に形成された孔部に差し込むことで熱交換器1を固定するようになっている。
左側ヘッダタンク3には、冷媒供給管Bが取り付けられている。この冷媒供給管Bを介して冷媒が導入されるようになっている。また、図示しないが、右側ヘッダタンクには、冷媒排出管が取り付けられている。この冷媒排出管を介して冷媒が外部に流出するようになっている。また、左側ヘッダタンク3及び右側ヘッダタンクには、内部空間を上下方向に仕切るため仕切板(図示せず)が配設されている。この仕切板により、チューブ10が複数のパスに分けられている。
次に、上記のように構成された熱交換器1の製造要領について説明する。まず、左右のヘッダタンク3を用意する。また、チューブ10及びフィン11を交互に並べ、それらの並び方向の外端部に上下のエンドプレート13を配置し、これらチューブ10、フィン11及びエンドプレート13を結束具(図示せず)により結束する。このとき、チューブ10の端部と、エンドプレート13の端部とは、ヘッダタンク3への挿入方向について同じ位置となるようにする。
そして、チューブ10及びエンドプレート13をヘッダタンク13のチューブ差し込み孔20a及びエンドプレート差し込み孔20bに差し込む。エンドプレート13の差し込み板部13bの先端側には折り曲げ部13cが形成されていないので図6に示すように平坦であり、よって、差し込み孔20bの周縁部に接触しにくく、差し込み板部14と差し込み孔20bの周縁部とが干渉しなくなる。差し込み板部14の先端側が差し込まれるのと同時にチューブ10の端部が差し込み孔20aに差し込まれる。このとき、差し込み板部14が差し込み孔20bの周縁部に干渉しないので、スムーズに差し込むことができる。
差し込み板部13bをさらに差し込んでいくと、図7に示すように基端側が差し込み孔20bに差し込まれる。差し込み板部13bの基端側には折り曲げ部13cが形成されていて、差し込み板部12bが下に凸となるように折れ曲がっているので、差し込み板部13bの下面の突出部分13dと、上面の幅方向両縁部とが差し込み孔20aの周縁部に接触する。突出部分13dは折り曲げ部13cに沿って差し込み方向に延びているので、差し込み孔20bの下縁部に対して線接触することになる。また、差し込み孔20bの上縁部には、差し込み板部13bの上面の幅方向両縁部が線接触することになる。つまり、差し込み板部13bの基端側を差し込む際には、差し込み孔20bの周縁部に対し線接触するだけなので、差し込み板部13bの差し込み時の抵抗力が小さくなり、差し込み不良が未然に防止される。
また、引張強度が200N/mm以下の柔らかめの材料で差し込み板部13bを構成したので、ヘッダタンク3への差し込みに要する力が低減される。すなわち、差し込み板部13bの引張強度が200N/mmよりも高い場合には、差し込み板部13bを差し込む際に差し込み孔20bの周縁部に接触した際に差し込み板部13bが変形しにくく、様々な作業者が差し込み時に強い抵抗を感じて差し込み不良が起こることがあった。このため、差し込み板部13bの引張強度を200N/mm以下としている。
さらに、突出部分13dの高さH(図5に示す)を0.1mm以上0.3mm以下としているので、ろう付け不良の発生が防止されるとともに、差し込み不良の発生が防止される。すなわち、差し込み板部13bの突出部分13dの高さが0.1mmよりも低いと、ヘッダタンク3やエンドプレート13の製造公差を考慮した際にヘッダタンク3の差し込み孔20bの周縁部と接触せずに接触部分を確保できない場合が多くなり、ろう付け不良が発生し易くなる。一方、差し込み板部13bの突出部分13dの高さが0.3mmよりも高いと、差し込み孔20bに差し込む際にヘッダタンク3の差し込み孔20bの周縁部と強く接触することになって強干渉する場合が多くなり、差し込み不良が発生し易くなる。このことを考慮して突出部分13dの高さHを上記範囲に設定している。
また、差し込み板部14の突起Aがエンドプレート差し込み孔20bの周縁部に接触することになるが、突起Aは容易に変形するため、差し込み時の抵抗となりにくい。また、突起Aは変形してエンドプレート差し込み孔20bの周縁部に確実に接触する。
次いで、上記のようにコア2とヘッダタンク3とを一体化した熱交換器1の中間製造品をろう付け用の炉内に搬入する。炉内では各部のろう材が溶融する。このとき、差し込み板部13bの突出部分13dと、差し込み板部13bの幅方向両縁部とがエンドプレート差し込み孔20bの周縁部に接しているので、溶融したろう材が接触部分を介して差し込み板部13bとエンドプレート差し込み孔20bの周縁部との間に流れ易くなり、全周に亘ってろう材が行き渡るようになる。さらに、突起Aがエンドプレート差し込み孔20bの周縁部に接触していることによっても、ろう材が接触部分を介して差し込み板部13bとエンドプレート差し込み孔20bの周縁部との間に流れ易くなる。
その後、炉内から搬出して冷却するとろう材が固化して各部がろう付けされた熱交換器1が得られる。
以上説明したように、この実施形態によれば、エンドプレート13の差し込み板部13bを厚み方向に向けて折り曲げるようにしたので、ヘッダタンク3のエンドプレート差し込み孔20bへ差し込む際に接触面積が減少して抵抗力が小さくなり、差し込み不良を防止できるとともに、差し込み板部13bと差し込み孔20bの周縁部との間にろう材が流れ易くなる。これにより、エンドプレート13の差し込み板部13bとヘッダタンク3の差し込み孔20bの周縁部とを確実にろう付けできる。
また、エンドプレート13の差し込み板部13bにおける差し込み方向先端側を平板形状としてヘッダタンク3の内部に位置するまで差し込むようにしたので、ろう付け性を悪化させることなく、組み付け作業性を良好にすることができる。
また、チューブ10の端部とエンドプレート13の差し込み板部13bの端部とをヘッダタンク3に同時に差し込むようにし、差し込み板部13bの折り曲げられた部分を、差し込み板部13bの端部よりも内側に位置付けたので、チューブ10及び差し込み板部13をヘッダタンク3にスムーズに差し込むことができる。
また、差し込み板部13bの折り曲げ高さを0.1mm以上0.3mm以下に設定したので、製造公差を考慮して様々な状況で差し込み板部13bの差し込み不良を防止できるとともに、差し込み板部13bと差し込み孔20bの周縁部との間にろう材を流れ易くすることができる。
また、エンドプレート13の差し込み板部13bの引張強度を200N/mm以下に設定したことで、ヘッダタンク3への差し込みに要する力を低減でき、組み付け作業性を良好にすることができる。
また、エンドプレート13をプレス成形された部品としたことで、差し込み板部13bの縁部にプレス成形による鋭利な突起Aを形成することができる。これにより、ヘッダタンク3への差し込み作業性を悪化させることなく、差し込み板部13bと差し込み孔20bの周縁部との間にろう材を流れ易くして確実なろう付けを行うことができる。
また、ヘッダタンク3のキャップ部材21に、熱交換器1を取り付ける際に使用されるピン21cを一体成形したので、部品点数を減少させることができ、ピン21cを有する熱交換器1のコストを低減できる。
また、図8に示す変形例1のように、エンドプレート差し込み孔20bの周囲に、エンドプレート13の差し込み板部13bをエンドプレート差し込み孔20bへ導くための案内面(案内部)20cを設けてもよい。案内面20cは、差し込み孔20bの上縁部及び下縁部に連なっており、差し込み孔20bに近づくほどヘッダタンク3の内方に位置するように傾斜した面で構成されている。この案内面20cの形成により、差し込み板部13bが差し込み孔20bにスムーズに差し込まれるようになる。
また、図9に示す変形例2のように、エンドプレート13の差し込み板部13bに複数の折り曲げ部13c、13c、13cを設けてもよい。差し込み板部13bの幅方向両側の折り曲げ部13c、13cは、下に向けて凸となるように折り曲げられており、これら折り曲げ部13c、13cにより、差し込み板部13bの下面には下方へ突出する突出部分13h、13hが形成される。差し込み板部13bの幅方向中央部の折り曲げ部13cは、上に向けて凸となるように折り曲げられており、この折り曲げ部13cにより、差し込み板部13bの上面には突出部分13iが形成される。
尚、上記実施形態では、本発明を車両用空調装置の凝縮器に適用した場合について説明したが、これに限らず、本発明は、エンドプレートを有する熱交換器であれば様々な熱交換器に適用することができる。
また、エンドプレート13の折り曲げ板部13bに形成する折り曲げ部13cの数は2つであってもよいし、4つ以上であってもよい。
以上説明したように、本発明にかかる熱交換器は、例えば、車両用空調装置の凝縮器等に適用することができる。
1 熱交換器
2 コア
3 ヘッダタンク
10 チューブ
11 フィン
13 エンドプレート
13a 本体部分
13b 差し込み板部
13c 折り曲げ部
20 円筒部
20a チューブ差し込み孔
20b エンドプレート差し込み孔
20c 案内面(案内部)

Claims (7)

  1. 熱交換媒体が流通するチューブを有するコアと、
    上記チューブの端部が差し込まれて連通するヘッダタンクとを備え、
    上記コアの外端部に設けられたエンドプレートが上記ヘッダタンクに差し込まれてろう付けされた熱交換器において、
    上記エンドプレートには、上記ヘッダタンクに差し込むための差し込み板部が設けられ、
    上記ヘッダタンクの周壁部には、上記差し込み板部が差し込まれるスリット形状の差し込み孔が形成され、
    上記エンドプレートはプレス成形された部品であり、上記差し込み板部は、プレス成形時の打ち抜き方向と逆側に向けて折り曲げられていることを特徴とする熱交換器。
  2. 請求項1に記載の熱交換器において、
    ヘッダタンクの周壁部における差し込み孔の周囲には、エンドプレートの差し込み板部を上記差し込み孔へ導くための案内部が設けられていることを特徴とする熱交換器。
  3. 請求項1または2に記載の熱交換器において、
    エンドプレートの差し込み部における差し込み方向基端側が折り曲げれて差し込み孔の周縁部にろう付けされ、
    一方、上記差し込み部における差し込み方向先端側は、平板形状とされるとともに、ヘッダタンクの内部に位置するまで差し込まれていることを特徴とする熱交換器。
  4. 請求項1から3のいずれか1つに記載の熱交換器において、
    チューブの端部とエンドプレートの差し込み板部の端部とがヘッダタンクに同時に差し込まれるように配置され、
    上記差し込み板部の折り曲げられた部分は、該差し込み板部の端部よりも内側に位置付けられていることを特徴とする熱交換器。
  5. 請求項1から4のいずれか1つに記載の熱交換器において、
    エンドプレートの差し込み板部の一方側の面における折り曲げられた部分の突出高さは、0.1mm以上0.3mm以下に設定されていることを特徴とする熱交換器。
  6. 請求項1から5のいずれか1つに記載の熱交換器において、
    エンドプレートの差し込み板部の引張強度は、200N/mm以下に設定されていることを特徴とする熱交換器。
  7. 請求項1からのいずれか1つに記載の熱交換器において、
    ヘッダタンクには、熱交換器媒体が流れる内部空間を閉塞するためのキャップ部材が設けられ、
    上記キャップ部材には、熱交換器を取り付ける際に使用される取付部が一体成形されていることを特徴とする熱交換器。
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