JP2007212008A - 熱交換器及びその製造方法 - Google Patents

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広一朗 猪原
Takashi Yoshida
吉田  敬
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Abstract

【課題】熱交換器のチューブを中柱部が設けられたロールフォーミングチューブとする場合に、中柱部の矯正作業を不要にしながら、ろう付け時のチューブを所期の形状に保てるようにして、製造工数の増大を招くことなくろう付け不良の発生を抑制する。
【解決手段】クラッド材をロール成形してチューブ2の複数本分の長さ寸法を有する長尺管を得る。この長尺管の断面形状は、中柱部11の基端部が先端部よりもチューブ2の幅方向一側に位置付けられた状態にあるチューブ2の断面形状とする。長尺管におけるチューブ2の幅方向他側に対応する部位から一側に対応する部位へ切断刃を移動させることにより、長尺管を切断してチューブ2を得る。チューブ2の端部をヘッダタンクに形成されたチューブ挿入孔に挿入した後、ろう付け用の炉内に搬送する。
【選択図】図3

Description

本発明は、扁平状のチューブとヘッダタンクとを備えた熱交換器及びその製造方法に関する。
従来より、例えば、特許文献1に開示されているように、空調装置に用いられる熱交換器として、多数の扁平状チューブがその厚さ方向に間隔をあけて並べて配置され、これらチューブの両端部に該チューブに連通する一対のヘッダタンクが配設されてなるものが知られている。
上記熱交換器のヘッダタンクの周壁部には、チューブの端部が挿入されるスリット状のチューブ挿入孔がチューブの間隔に対応して多数形成されている。これらチューブ挿入孔にチューブの端部が挿入された状態で、チューブの外面とチューブ挿入孔の周縁部とがろう付けされるようになっている。上記チューブは、板材をロール成形してなるロールフォーミングチューブである。チューブの流路内には、該チューブの幅方向略中央部に該チューブの厚さ方向に延びる補強用の中柱部が設けられている。中柱部の基端部は、チューブの内面に一体に形成され、先端部はチューブの内面における基端部と対向する部位まで延びており、この先端部がチューブの内面にろう付けされている。この中柱部を設けることにより、ろう付け時にチューブが潰れ変形し難くなり、チューブの外面とチューブ挿入孔の周縁部とのろう付け不良が発生するのを抑制することができる。
特開平10−305341号公報
ところで、特許文献1のようなロールフォーミングチューブを製造する際には、一般に、まず、板材を、チューブの断面形状を有しかつチューブの複数本分の長さ寸法を有する長尺管となるようにロール成形する。その後、この長尺管を切断刃によりチューブの長さに切断することでチューブを得るようにする。
また、近年、チューブを構成する板材の耐腐食技術が進歩してきたことから板材の薄肉化が可能になり、薄肉な板材でチューブを構成することが行われるようになってきた。このように薄肉な板材でチューブを構成する場合には、上記した長尺管を切断する際に切断刃が中柱部に当たると、該中柱部が切断刃によって該切断刃の移動する方向に押された際に変位し易く、設計位置からずれてしまう虞れがある。中柱部が設計位置からずれると、ろう付け時にチューブが潰れ変形し易くなり、チューブの外面とチューブ挿入孔の周縁部との間に隙間が生じてろう付け不良を引き起こしてしまうので、ろう付け工程の前までに中柱部を設計位置に戻す矯正作業が必要になり、熱交換器の製造工数が増大してしまう。
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、熱交換器のチューブを中柱部が設けられたロールフォーミングチューブとする場合に、中柱部の矯正作業を不要にしながら、ろう付け時のチューブの形状を所期の形状に保てるようにして、製造工数の増大を招くことなくろう付け不良の発生を抑制することにある。
上記目的を達成するために、請求項1の発明では、熱交換器の発明として、チューブの中柱部の基端部を先端部よりもチューブの幅方向一側に位置付けるようにした。
具体的には、熱交換媒体の流路内に中柱部が設けられた扁平状のロールフォーミングチューブと、該チューブの端部に配設され該チューブに連通するヘッダタンクとを備えた熱交換器において、上記チューブの端部が上記ヘッダタンクに形成されたチューブ挿入孔に挿入された状態で、該チューブの外面とチューブ挿入孔の周縁部とがろう付けされ、上記中柱部の基端部は、上記チューブの中柱部形成部に一体に形成され、先端部は、上記チューブの内面における中柱部形成部に対向する対向部まで延び該対向部に接合され、上記中柱部の基端部が先端部よりも上記チューブの幅方向一側に位置付けられている構成とする。
この構成によれば、板材をロール成形することにより、チューブの断面形状を有しかつ該チューブの複数本分の長さ寸法を有する長尺管を得て、この長尺管をチューブの長さに切断してチューブを得る際、切断刃を、長尺管におけるチューブの幅方向他側に対応する部位から一側に対応する部位へ移動させていくと、切断刃は長尺管における中柱部に対応する部位に当たる。このことで、長尺管における中柱部に対応する部位が、切断刃によってチューブの幅方向一側へ押されることになる。このとき、長尺管における中柱部の基端部に対応する部位はチューブの中柱部形成部に一体に形成されているので、設計位置からずれるのが抑制される。一方、長尺管における中柱部の先端部に対応する部位は、基端部の位置ずれが抑制されていることから、該基端部を支点として切断刃の移動する方向であるチューブの幅方向一側へ変位しようとする。このとき、中柱部の先端部が、基端部よりもチューブの幅方向他側に位置しているため、中柱部に対応する部位は、チューブの中柱部形成部と対向部との間で突っ張るようになる。このことで、長尺管における中柱部の先端部に対応する部位がチューブの幅方向一側へ変位しない。このように、長尺管を切断するときに中柱部に対応する部位が設計位置からずれなくなるので、後工程でチューブの中柱部の矯正作業を不要にしながら、ろう付け時にチューブの形状を所期の形状に保つことが可能になる。
請求項2の発明では、請求項1の発明において、中柱部の先端部には、チューブの対向部に沿うように延びる先端接合部が設けられ、該先端接合部が上記対向部に接合されている構成とする。
この構成によれば、先端接合部がチューブの対向部に沿うように延びることになるので、チューブや該チューブを構成する板材に製造時のばらつきが生じていた場合においても、中柱部の先端部と先端接合部を介してチューブの対向部と接合させることが可能になる。
請求項3の発明では、請求項1または2の発明において、チューブを構成する板材の一端部及び他端部は、該チューブの幅方向中間部に位置付けられ、該板材の一端部及び他端部が一側中柱部形成部及び他側中柱形成部とされ、上記一側中柱形成部及び他側中柱形成部に形成された中柱部が互いに接合されている構成とする。
この構成によれば、中柱部が2つ設けられることになる。そして、これら中柱部が互いに接合しているので、中柱部の強度が向上する。
請求項4の発明では、請求項1から3のいずれか1つの発明において、チューブは、板材の表面にろう材が層状に設けられたクラッド材で構成されているものとする。
この構成によれば、ろう付け時に板材のろう材が流れてチューブの外面とチューブ挿入孔の周縁部との間に行き渡り易くなる。
請求項5の発明では、熱交換器の製造方法の発明として、中柱部の基端部が先端部よりもチューブの幅方向一側に位置付けられた状態にあるチューブの断面形状を有するように長尺管を成形し、この長尺管におけるチューブの幅方向他側に対応する部位から一側に対応する部位へ切断刃を移動させることにより、上記長尺管をチューブの長さに切断するようにした。
具体的には、熱交換媒体の流路内に中柱部が設けられた扁平状のロールフォーミングチューブと、該チューブの端部に配設され該チューブに連通するヘッダタンクとを備え、上記中柱部の基端部が、上記チューブの中柱部形成部に一体に形成され、先端部が、上記チューブの内面における中柱部形成部に対向する対向部まで延び該対向部に接合された熱交換器の製造方法において、上記中柱部の基端部が先端部よりも上記チューブの幅方向一側に位置付けられた状態にあるチューブの断面形状を有し、かつ、該チューブの複数本分の長さ寸法を有する長尺管となるように、板材をロール成形する長尺管成形工程と、上記長尺管におけるチューブの幅方向他側に対応する部位から一側に対応する部位へ切断刃を移動させることにより、上記長尺管を上記チューブの長さに切断してチューブを得る切断工程と、上記切断工程で得たチューブの端部を上記ヘッダタンクに形成されたチューブ挿入孔に挿入する組付工程と、上記組付工程の後、上記チューブの外面とチューブ挿入孔の周縁部とをろう付けするろう付け工程とを備えている構成とする。
この構成によれば、切断工程で長尺管を切断する際には、長尺管における中柱部の基端部に対応する部位がチューブの中柱部形成部に一体に形成されているので、設計位置からずれるのが抑制される。一方、長尺管における中柱部の先端部に対応する部位は、チューブの幅方向一側へ変位しようとする。このとき、中柱部の先端部が基端部よりもチューブの幅方向他側に位置しているため、中柱部に対応する部位は、チューブの中柱部形成部と対向部との間で突っ張るようになり、中柱部の先端部に対応する部位がチューブの幅方向一側へ変位しない。これにより、後工程でチューブの中柱部の矯正作業を不要にしながら、ろう付け時にチューブの形状を所期の形状に保つことが可能になる。
請求項6の発明では、請求項5の発明において、チューブを構成する板材の一端部及び他端部を、該チューブの幅方向中間部に位置付け、該板材の一端部には、上記板材の他端部に接合される接合部を設け、該板材の他端部を上記接合部に接する方向に付勢する構成とする。
この構成によれば、チューブを構成する板材の一端部と他端部とが離れることなく、しっかりと接合される。
請求項1の発明によれば、ロールフォーミングチューブの中柱部の基端部を先端部よりもチューブの幅方向一側に位置付けるようにしたので、長尺管を切断してチューブを得る際に中柱部が設計位置からずれるのを抑制することができる。これにより、中柱部の矯正作業を不要にしながら、ろう付け時のチューブの形状を所期の形状に保つことができるので、製造工数の増大を招くことなくろう付け不良の発生を抑制することができる。
請求項2の発明によれば、中柱部の先端部にチューブの対向部に沿う形状の先端接合部を設けたので、チューブや該チューブを構成する板材に製造時のばらつきが生じていた場合においても、中柱部の先端部を先端接合部を介してチューブの対向部と接合させることができる。
請求項3の発明によれば、板材の一端部及び他端部にそれぞれ形成された中柱部を互いに接合するようにしたので、中柱部の強度を向上させることができ、ろう付け時にチューブの変形を未然に防止することができる。
請求項4の発明によれば、チューブを構成する板材をクラッド材としたので、チューブの外面とチューブ挿入孔の周縁部とのろう付け性を良好にすることができる。
請求項5の発明によれば、長尺管を切断してチューブを得る切断工程において、中柱がが設計位置からずれるのを抑制することができる。これにより、中柱部の矯正作業を不要にしながら、ろう付け時のチューブの形状を所期の形状に保てるので、製造工数の増大を招くことなくろう付け不良の発生を抑制することができる。
請求項6の発明によれば、チューブを構成する板材の一端部と他端部とをしっかりと接合することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1は、本発明の実施形態に係る熱交換器1を示すものである。この熱交換器1は、車両に搭載される空調装置のケーシング(図示せず)内に収容される空調装置用の熱交換器であり、具体的には、空気加熱用のヒータコアや空気冷却用のエバポレータとして用いられる。
上記熱交換器1は、複数のチューブ2及びフィン3を交互に並べてなるコア4と、該コア4のチューブ2長手方向両端部にそれぞれ設けられた第1ヘッダタンク6及び第2ヘッダタンク7とを備えている。上記空調装置の送風機(図示せず)から送られてきた空気は上記コア4を通過するようになっており、この空気の流れ方向とチューブ2の並ぶ方向とは交差している。コア4のチューブ2及びフィン3の積層方向外端部には、エンドプレート8が配設されている。
上記チューブ2は、アルミニウム合金製の板材をロール成形法によって空気の流れ方向に長い断面形状を有するように成形してなる偏平状のロールフォーミングチューブである。このチューブ2を構成する板材は、該チューブ2の外面となる面にろう材が層状に設けられるとともに、該チューブ2の内面となる面に犠牲材が層状に設けられたクラッド材である。チューブ2は、図2及び図3に示すように、熱交換媒体の流路Rを構成する周壁部10と、周壁部10内に位置する中柱部11とで構成されている。
上記周壁部10におけるチューブ2の厚さ方向一側に位置する一側壁部10aは、略平坦に延びている。この一側壁部10aにおけるチューブ2の幅方向一端部及び他端部には、チューブ2の厚さ方向に延びる第1端壁部10b及び第2端壁部10cがそれぞれ連なっている。これら第1端壁部10b及び第2端壁部10cは、チューブ2の外方へ向けて湾曲するように形成されている。第1端壁部10bにおけるチューブ2の厚さ方向他側には、第1他側壁部10dが連なっている。この第1他側壁部10dは、チューブ2の幅方向略中央部まで略平坦に延びている。第2端壁部10cにおけるチューブ2の厚さ方向他側には、第2他側壁部10eが連なっている。この第2他側壁部10eは、チューブ2の幅方向中央部、すなわち第1他側壁部10dの端部に対応する位置まで略平坦に延びている。つまり、チューブ2を構成する板材の一端部及び他端部は、チューブ2の幅方向中間部に位置している。
上記第1他側壁部10dにおける第2他側壁部10e側の端部には、接合部14が一体に形成されている。この接合部14は、本発明の中柱部形成部であり、この接合部14から中柱部11が延びている。
上記中柱部11は、チューブ2の長手方向両端部に亘って連続している。中柱部11は、基端部から一側壁部10aの内面における接合部14と対向する対向部10fに向かって延びている。中柱部11の先端部は、対向部10fに接合されている。この中柱部11の先端部には、先端接合部15が設けられている。この先端接合部15は、一側壁部10aの内面に沿って上記第1端壁部10b側へ延びるように形成されている。
中柱部11の基端部は、先端部よりもチューブ2の幅方向一側に位置しており、チューブ2の厚さ方向に対し傾斜している。従って、中柱部11の基端部から先端部までの寸法は、チューブ2の一側壁部10a内面と第2他側壁部10e内面との離間寸法よりも長くなっている。
上記第1他側壁部10dの端部には、チューブ2の内方へ窪むように段差部13が形成され、この段差部13内に第2他側壁部10eの端部が位置するようになっている。この段差部13の深さは、チューブ2を構成する板材の厚さ寸法と略同じに設定されている。
上記接合部14は、第2他側壁部10eの端部にろう付けされるようになっている。これにより、チューブ2の流路Rが構成される。上記先端接合部15は、上記一側壁部10aの対向部10fにろう付けされるようになっている。これにより、周壁部10の内面における互いに対向する部位同士が中柱部11によって繋がれた状態になる。
一方、上記フィン3は、図1に示すように、アルミニウム合金製の板材を空気流れ方向から見て波形をなすように成形してなるコルゲートフィンであり、上記チューブ2の長手方向両端近傍に亘って延びている。このフィン3を構成する板材の厚さは、チューブ2を構成する板材よりも薄く設定されている。隣り合うチューブ2の離間距離は、フィン3のコア積層方向の寸法に対応していて、該フィン3が隣り合うチューブ2の外面にろう付けされるようになっている。
上記第1ヘッダタンク6はチューブ2及びフィン3の並ぶ方向に真っ直ぐに延びる箱状に形成されており、コア4側に位置する内側プレート部材20と、該内側プレート部材20のコア4と反対側に位置する外側プレート部材21とが組み合わされて構成されている。これら内側プレート部材20及び外側プレート部材21は、アルミニウム合金製の板材の片面にろう材が設けられたクラッド材をプレス成形してなるものである。
上記内側プレート部材20は、コア4の外方へ開放するように形成されている。この内側プレート部材20には、上記コア4のチューブ2の間隔に対応した部位にスリット状のチューブ挿入孔(図示せず)が形成されている。各チューブ2は、対応するチューブ挿入孔にそれぞれ挿入された状態で、該チューブ挿入孔の周縁部にろう付けされて保持されるようになっている。
上記外側プレート部材21は、コア4側へ開放しかつ上記内側プレート部材20に内嵌合するように形成されている。この外側プレート部材21と内側プレート部材20との接触部分がろう付けされるようになっている。尚、第2ヘッダタンク7も第1ヘッダタンク6と同様に内側プレート部材20と、外側プレート部材21とが組み合わされてなるものである。
第1ヘッダタンク6には、図1に示すように、熱交換媒体を流入させるための流入管24と、熱交換媒体を流出させるための流出管25とが接続されている。さらに、第1ヘッダタンク6の内部には、長手方向の略中央部に仕切板29が配設されている。この仕切板29により、第1ヘッダタンク6の内部空間は、長手方向一側と他側とに仕切られている。従って、流入管24から第1ヘッダタンク6の長手方向一側の内部空間に流入した熱交換媒体は、該内部空間に連通する各チューブ2に分配されて該チューブ2内を流れて、第2ヘッダタンク7の内部空間に流入する。この第2ヘッダタンク7の内部空間に流入した熱交換媒体は、第1ヘッダタンク6の長手方向他側の内部空間に連通する各チューブ2に分配されて該チューブ2内を流れて、第1ヘッダタンク6の長手方向他側の内部空間に流入する。上記チューブ2を流れる熱交換媒体が外部空気と熱交換する。第1ヘッダタンク6の長手方向他側の内部空間に流入した熱交換媒体は、流出管25から外部に流出する。
次に、上記熱交換器1の製造要領について説明する。まず、熱交換器1の各構成部材を成形する。チューブ2を成形する際には、始めに、板材を、チューブ2の断面形状を有しかつ該チューブ2の複数本分の長さ寸法を有する長尺管L(図2に仮想線で示す)となるようにロール成形する。これが長尺管成形工程である。この長尺管Lにおける中柱部11に対応する部位は、上述のように中柱部11の基端部に対応する部位が先端部に対応する部位よりもチューブ2の幅方向一側に位置した形状になっている。
上記長尺管成形工程の後、図4に示すように、長尺管Lをクランプ具Bにより厚み方向にクランプした後、回転式の切断刃A(仮想線で示す)を用いて長尺管Lをチューブ2の長さに切断してチューブ2を得る。これが切断工程である。上記クランプ具Bは、第1部材B1と、第2部材B2と、これら第1部材B1及び第2部材B2を長尺管Lの厚さ方向に移動させる移動機構(図示せず)とで構成されている。このクランプ具Bで長尺管Lをクランプする際には、第1部材B1と第2部材B2とを移動機構により互いに離れる方向に移動させて開放状態にした後、長尺管Lを両部材B1、B2の間に配置する。その後、第1部材B1及び第2部材B2を移動機構により互いに接近する方向に移動させる。このときクランプ具Bから突出している長尺管Lの長さは、チューブ2の長さに対応している。
そして、同図に白抜きの矢印で示すように、切断刃Aを長尺管Lにおけるチューブ2の幅方向他側に対応する部位から侵入させて一側へ移動させていく。この際、長尺管Lをクランプしているので、一側壁部10aと、第1他側壁部10d及び第2他側壁部10eとがチューブ2の厚さ方向に離れるようになるのが回避される。上記切断刃Aを移動させていく途中で、該切断刃Aが長尺管Lの中柱部11に対応する部分に達すると、該中柱部11に対応する部位が、切断刃Aによってチューブ2の幅方向一側へ押されることになる。このとき、長尺管Lにおける中柱部11の基端部に対応する部位に切断刃Aによる力が作用するが、この基端部に対応する部位は周壁部10の接合部14に一体に形成されているので、設計位置からずれるのが抑制される。一方、長尺管Lにおける中柱部11の先端部に対応する部位は、基端部の位置ずれが抑制されていることから、該基端部を支点として切断刃Aの移動する方向であるチューブ2の幅方向一側へ変位しようとする。このとき、中柱部11の先端部が基端部よりもチューブ2の幅方向他側に位置していることと、長尺管Lがクランプされていることとによって、中柱部11に対応する部位が、チューブ2の接合部14と対向部11fとの間で突っ張るようになる。これにより、中柱部11の先端部に対応する部位がチューブ2の幅方向一側へ変位しない。このように、長尺管Lを切断するときに中柱部11に対応する部位が設計位置からずれなくなるので、後工程でチューブ2の中柱部11の矯正作業が不要になる。
上記切断工程を経て得られたチューブ2と上記フィン3とを交互に配置し、その外端部にエンドプレート8を配置してコア4を構成する。これらチューブ2、フィン3及びエンドプレート8を結束具(図示せず)によってチューブ2の厚さ方向に圧縮力を加えて結束し一体化した後、チューブ2の端部を内側プレート部材20のチューブ挿入孔に挿入する。これが組付工程である。
上記組付工程の後、内側プレート部材20に外側プレート部材21を組み付けてヘッダタンク6、7を構成する。第1ヘッダタンク6に流入管24及び流出管25を固定する。これら各部材を一体化したものを加熱炉(図示せず)内でろう材の溶融温度以上に加熱して、各部をろう付けする。これがろう付け工程である。このろう付け工程では、中柱部11が設計位置にあるので、チューブ2の潰れ変形が抑制され、チューブ2の形状が所期の形状に保たれる。これにより、チューブ2の端部がチューブ挿入孔20bの周縁部に液密にろう付けされることになり、ろう付け不良の発生が抑制される。また、先端接合部15が対向部10fに狙い通りにろう付けされることになる。これにより、チューブ2の内面における厚さ方向に対向する部位同士が中柱部11で繋がれた状態になって、高剛性なチューブ2とすることが可能になる。
以上説明したように、この実施形態によれば、チューブ2の中柱部11の基端部を先端部よりもチューブ2の幅方向一側に位置付けるようにしたので、長尺管Lを切断してチューブ2を得る工程において、切断刃Aをチューブ2の幅方向他側に対応する部位から一側へ移動させることで、中柱部11が設計位置からずれるのを抑制することができる。これにより、中柱部11の矯正作業を不要にしながら、ろう付け時のチューブ2の形状を所期の形状に保つことができるので、製造工数の増大を招くことなくろう付け不良の発生を抑制することができる。
また、中柱部11の先端部にチューブ2の対向部10fに沿うように形成された先端接合部15を設けたので、チューブ2や該チューブ2を構成する板材に製造時のばらつきが生じていた場合においても、中柱部11の先端部を先端接合部15を介してチューブ2の対向部10fと接合させることができる。
また、チューブ2を構成する板材をクラッド材としたので、ろう付け時に板材のろう材が流れてチューブ2の外面とチューブ挿入孔20bの周縁部との間に行き渡り易くなる。これにより、チューブ2の外面とチューブ挿入孔20bの周縁部とのろう付け性を良好にすることができる。
尚、図5に示す実施形態の変形例1のように、上記チューブ2の第2他側壁部10eを、ろう付け前の状態で流路Rの外方へ湾曲するように形成してもよい。この第2他側壁部10eの形状は長尺管Lのロール成形時に得るようにしている。このように形成されたチューブ2とフィン3とを組付工程において結束具で結束すると、図6に示すように、第2他側壁部10eが流路Rの内方へ押されて第2他側壁部10eの端部を接合部14に接する方向に付勢することができる。これにより、ろう付け工程において、接合部14と第2他側壁部10eの端部とを密着させることができ、接合不良の発生を回避することができる。
また、図7に示す変形例2のように、上記チューブ2の第1他側壁部10dを、ろう付け前の状態で流路Rの外方へ湾曲するように形成してもよい。この第1他側壁部10dの形状は長尺管Lのロール成形時に得るようにしている。このように形成されたチューブ2とフィン3とを組付工程において結束具で結束すると、第1他側壁部10dが流路Rの内方へ押され、先端接合部15が中柱部11及び接合部14を介して対向部10fに接する方向に付勢される。これにより、ろう付け工程において、先端接合部15と対向部10fとを密着させることができ、接合不良の発生を回避することができる。
また、図8に示す変形例3のように、上記チューブ2の一側壁部10aにおけるチューブ2の幅方向両側を、それぞれろう付け前の状態で流路Rの外方へ湾曲するように形成してもよい。この一側壁部10aの形状は長尺管Lのロール成形時に得るようにしている。このように形成されたチューブ2とフィン3とを組付工程において結束具で結束すると、一側壁部10aが流路Rの内方へ押され、先端接合部15が対向部10fに接する方向に付勢されるとともに、接合部14が第2他側壁部10eに接する方向に付勢される。これにより、ろう付け工程において、先端接合部15と対向部10fとを密着させることができるとともに、接合部14と第2他側壁部10eとを密着させることができ、接合不良の発生を回避することができる。
また、例えば、図9及び図10に示す変形例4のように、接合部14及び先端接合部15を省略するとともに、第2他側壁部10eにおける第1他側壁部10d側の端部に中柱部60を設けてもよい。この変形例4では、第1他側壁部10dにおける第2他側壁部10e側の端部が一側中柱部形成部を構成しており、第2他側壁部10eにおける第1他側壁部10d側の端部が他側中柱部形成部を構成している。上記中柱部60は、上記中柱部11に沿って延びており、該中柱部11と接合されている。この中柱部60の先端部は、中柱部11と同様に対向部10fに接合されている。上記のように2つの中柱部11、60が互いに接合しているので、中柱部11、60の強度を向上させることができ、ろう付け時にチューブ2の変形を未然に防止することができる。
また、例えば、図11及び図12に示す変形例5のように先端接合部15を省略してもよい。また、図13に示す変形例6のように、中柱部11、60の先端部に基端側へ折り曲げられた折り曲げ部61、62をそれぞれ設けるようにしてもよい。この変形例6の折り曲げ部61、62は中柱部11、60にろう付けされている。また、図14に示す変形例7のように、中柱部11、60の先端部に折り曲げ部61、62を設けたものにおいて、この折り曲げ部61、62を中柱部11、60から離した状態にしてもよい。
また、中柱部11の形状は、上記した形状に限られるものではなく、その他の様々な形状とすることができる。
また、本発明は、車両用空調装置の熱交換器以外にも、エンジンの冷却水やオイル等を冷却する際に用いる熱交換器に適用することが可能である。
以上説明したように、本発明に係る熱交換器及びその製造方法は、例えば、車両用空調装置の熱交換器を製造する場合に適している。
本発明の実施形態に係る熱交換器の正面図である。 チューブの斜視図である。 チューブの端面図である。 長尺管をクランプ具でクランプした状態を示す図である。 実施形態の変形例1に係る図3相当図である。 変形例1のチューブをフィンと共に結束した状態を示す図である。 実施形態の変形例2に係る図3相当図である。 実施形態の変形例3に係る図3相当図である。 実施形態の変形例4に係る図2相当図である。 実施形態の変形例4に係る図3相当図である。 実施形態の変形例5に係る図2相当図である。 実施形態の変形例5に係る図3相当図である。 実施形態の変形例6に係る図3相当図である。 実施形態の変形例7に係る図3相当図である。
符号の説明
1 熱交換器
2 チューブ
3 フィン
6 第1ヘッダタンク
7 第2ヘッダタンク
10f 対向部
11 中柱部
14 接合部(中柱部形成部)
15 先端接合部
60 中柱部
L 長尺管
R 流路

Claims (6)

  1. 熱交換媒体の流路内に中柱部が設けられた扁平状のロールフォーミングチューブと、該チューブの端部に配設され該チューブに連通するヘッダタンクとを備えた熱交換器において、
    上記チューブの端部が上記ヘッダタンクに形成されたチューブ挿入孔に挿入された状態で、該チューブの外面とチューブ挿入孔の周縁部とがろう付けされ、
    上記中柱部の基端部は、上記チューブの中柱部形成部に一体に形成され、先端部は、上記チューブの内面における中柱部形成部に対向する対向部まで延び該対向部に接合され、
    上記中柱部の基端部が先端部よりも上記チューブの幅方向一側に位置付けられていることを特徴とする熱交換器。
  2. 請求項1に記載の熱交換器において、
    中柱部の先端部には、チューブの対向部に沿うように延びる先端接合部が設けられ、該先端接合部が上記対向部に接合されていることを特徴とする熱交換器。
  3. 請求項1または2に記載の熱交換器において、
    チューブを構成する板材の一端部及び他端部は、該チューブの幅方向中間部に位置付けられ、該板材の一端部及び他端部が一側中柱部形成部及び他側中柱形成部とされ、
    上記一側中柱形成部及び他側中柱形成部に形成された中柱部が互いに接合されていることを特徴とする熱交換器。
  4. 請求項1から3のいずれか1つに記載の熱交換器において、
    チューブは、板材の表面にろう材が層状に設けられたクラッド材で構成されていることを特徴とする熱交換器。
  5. 熱交換媒体の流路内に中柱部が設けられた扁平状のロールフォーミングチューブと、該チューブの端部に配設され該チューブに連通するヘッダタンクとを備え、上記中柱部の基端部が、上記チューブの中柱部形成部に一体に形成され、先端部が、上記チューブの内面における中柱部形成部に対向する対向部まで延び該対向部に接合された熱交換器の製造方法において、
    上記中柱部の基端部が先端部よりも上記チューブの幅方向一側に位置付けられた状態にあるチューブの断面形状を有し、かつ、該チューブの複数本分の長さ寸法を有する長尺管となるように、板材をロール成形する長尺管成形工程と、
    上記長尺管におけるチューブの幅方向他側に対応する部位から一側に対応する部位へ切断刃を移動させることにより、上記長尺管を上記チューブの長さに切断してチューブを得る切断工程と、
    上記切断工程で得たチューブの端部を上記ヘッダタンクに形成されたチューブ挿入孔に挿入する組付工程と、
    上記組付工程の後、上記チューブの外面とチューブ挿入孔の周縁部とをろう付けするろう付け工程とを備えていることを特徴とする熱交換器の製造方法。
  6. 請求項5に記載の熱交換器の製造方法において、
    チューブを構成する板材の一端部及び他端部を、該チューブの幅方向中間部に位置付け、該板材の一端部には、上記板材の他端部に接合される接合部を設け、該板材の他端部を上記接合部に接する方向に付勢することを特徴とする熱交換器の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN107512315A (zh) * 2016-06-16 2017-12-26 比亚迪股份有限公司 汽车的立柱结构

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