JP2009013962A - 内燃機関 - Google Patents
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Abstract
【課題】吸気行程において、ボアに付着する燃料の低減、燃焼が不安定な時期の発生の回避が可能となる筒内噴射型の内燃機関を提供する。
【解決手段】筒内に向けて燃料を噴射する筒内燃料噴射弁11を備えた内燃機関であって、筒内燃料噴射弁11から噴射された噴霧Fの進行方向を変更させ、及び/又は噴霧Fの微粒化を促進させるために、筒内燃料噴射弁11の上下に設けられかつ噴霧Fを挟むように対向して設けられた第1及び第2の噴射口31A,31Bと、これら第1及び第2の噴射口31A,31Bと吸入ポート14とをそれぞれ連通する第1及び第2の連通路32A、32Bと、これら第1及び第2の連通路32A、32Bを開閉する第1及び第2の電磁弁33A,33Bとを含む、噴霧Fに衝突させるエア噴流を噴射するエア噴流噴射手段を備える。
【選択図】図1
【解決手段】筒内に向けて燃料を噴射する筒内燃料噴射弁11を備えた内燃機関であって、筒内燃料噴射弁11から噴射された噴霧Fの進行方向を変更させ、及び/又は噴霧Fの微粒化を促進させるために、筒内燃料噴射弁11の上下に設けられかつ噴霧Fを挟むように対向して設けられた第1及び第2の噴射口31A,31Bと、これら第1及び第2の噴射口31A,31Bと吸入ポート14とをそれぞれ連通する第1及び第2の連通路32A、32Bと、これら第1及び第2の連通路32A、32Bを開閉する第1及び第2の電磁弁33A,33Bとを含む、噴霧Fに衝突させるエア噴流を噴射するエア噴流噴射手段を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、内燃機関に係り、特に、筒内噴射型の内燃機関に関する。
筒内へ直接燃料を噴射する筒内噴射型エンジン(例えば、特許文献1−3等参照)におけるインジェクタ(燃料噴射弁)としては、ホロコーン状の噴霧を噴射するスワールインジェクタ、扇状の噴霧(以下、ファン噴霧という)を噴射するスリットインジェクタ等が知られている。
特開平10−318016号公報
特開平11−336588号公報
特開2005−30321号公報
ところで、上記のファン噴霧では、ホロコーン状の噴霧に比べて強いペネトレーション(貫徹力)をもつため、吸気行程噴射時に、噴霧がピストンと衝突しない噴射時期にボアと衝突し、ボアに付着し、エンジンオイルに溶け込む燃料が増加しやすいという問題がある。また、ボアとピストンの境界に噴霧が衝突する噴射時期では、混合気の均質性が低下し、燃焼が不安定になりやすいという問題もある。
本発明は、上記の事情に鑑みて成されたものであり、その目的とするところは、ボアに付着する燃料の低減、燃焼が不安定な時期の発生の回避等が可能となる筒内噴射型の内燃機関を提供することにある。
本発明に係る内燃機関は、筒内に向けて燃料を噴射する筒内燃料噴射弁を備えた内燃機関であって、前記筒内燃料噴射弁から噴射された噴霧の進行方向を変更させ、及び/又は前記噴霧の微粒化を促進させるために、前記噴霧に衝突させるエア噴流を噴射するエア噴流噴射手段を備える、ことを特徴とする。
この構成によれば、エア噴流により噴霧の進行方向のコントロール及び/又は噴霧の微粒化が可能となり、その結果、ボアに付着する燃料の低減、燃焼が不安定な時期の発生の回避が可能となる。
この構成によれば、エア噴流により噴霧の進行方向のコントロール及び/又は噴霧の微粒化が可能となり、その結果、ボアに付着する燃料の低減、燃焼が不安定な時期の発生の回避が可能となる。
上記構成において、前記エア噴流噴射手段は、前記筒内燃料噴射弁の上下に設けられかつ前記噴霧を挟むように対向して設けられた第1及び第2の噴射口と、これら第1及び第2の噴射口と吸入ポートとをそれぞれ連通する第1及び第2の連通路と、これら第1及び第2の連通路を開閉する第1及び第2の開閉弁とを含む、構成を採用できる。
この構成によれば、吸気行程において、第1及び第2の開閉弁を開閉すれば、第1及び第2の噴射口から任意にエア噴流を噴射させることができる。
この構成によれば、吸気行程において、第1及び第2の開閉弁を開閉すれば、第1及び第2の噴射口から任意にエア噴流を噴射させることができる。
上記構成において、前記エア噴流噴射手段は、前記筒内燃料噴射弁の上下に設けられかつ前記噴霧を挟むように対向して設けられた第1及び第2の噴射口と、エア供給用ポンプと、前記エア供給用ポンプと前記第1及び第2の噴射口とを連通する第1及び第2の連通路と、これら第1及び第2の連通路を開閉する第1及び第2の開閉弁とを含む、構成を採用できる。
この構成によれば、エア供給用ポンプを使用することにより、圧縮行程においても、第1及び第2の噴射口からエア噴流を噴射させることができる。
この構成によれば、エア供給用ポンプを使用することにより、圧縮行程においても、第1及び第2の噴射口からエア噴流を噴射させることができる。
上記構成において、前記筒内燃料噴射弁とともに、前記第1及び第2の開閉弁を制御する制御手段をさらに有し、前記制御手段は、内燃機関の回転数を複数の回転数領域に分け、各回転数領域に応じた前記第1及び第2の開閉弁の制御を実行する、構成を採用できる。
この構成によれば、内燃機関の回転数に応じて噴霧の進行方向や噴霧の状態を最適化することができる。
この構成によれば、内燃機関の回転数に応じて噴霧の進行方向や噴霧の状態を最適化することができる。
上記構成において、前記制御手段は、吸気行程において前記筒内燃料噴射弁から噴霧を噴射する際に、比較的回転数の低い低回転数領域の場合には、前記噴霧の進行方向の変化が最大化するように前記第1及び第2の開閉弁を制御する、構成を採用できる。
この構成によれば、低回転数領域、すなわち、吸気ポートから流入する気流の流れが弱い領域で、噴霧の進行方向の変化が最大化することで、噴霧のぺネトレーションが低下し、噴霧がボアに付着しにくくなり、かつ、混合気の均質性を向上させることができる。
この構成によれば、低回転数領域、すなわち、吸気ポートから流入する気流の流れが弱い領域で、噴霧の進行方向の変化が最大化することで、噴霧のぺネトレーションが低下し、噴霧がボアに付着しにくくなり、かつ、混合気の均質性を向上させることができる。
上記構成において、前記制御手段は、吸気行程において前記筒内燃料噴射弁から噴霧を噴射する際に、前記筒内燃料噴射弁からの噴霧の噴射時期を進角側に制御する中回転数領域の場合には、前記第1及び第2の開閉弁を制御して、前記噴霧がピストンと衝突しないように進行方向を変化させる、構成を採用できる。
この構成によれば、噴霧がピストンに衝突するのを抑制できるので、混合気の均質性が低下するのを抑制できる。
この構成によれば、噴霧がピストンに衝突するのを抑制できるので、混合気の均質性が低下するのを抑制できる。
上記構成において、前記制御手段は、吸気行程において前記筒内燃料噴射弁から噴霧を噴射する際に、比較的回転数の高い高回転数領域の場合には、前記噴霧の微粒化を促進するべく、前記第1及び第2の開閉弁の双方を開放するように制御する、構成を採用できる。
この構成によれば、高回転数領域、すなわち、燃料の気化時間が短い領域において、噴霧の微粒化を促進することができる。
この構成によれば、高回転数領域、すなわち、燃料の気化時間が短い領域において、噴霧の微粒化を促進することができる。
上記構成において、前記制御手段は、トルク最大となる噴射時期と燃焼が不安定となる噴射時期とが重なる領域では、分割噴射を行う、構成を採用できる。
この構成によれば、スモークの発生を抑制しつつ、ボアに付着する燃料を抑制できる。
この構成によれば、スモークの発生を抑制しつつ、ボアに付着する燃料を抑制できる。
上記構成において、前記第1及び第2の開閉弁を制御する制御手段をさらに有し、前記制御手段は、内燃機関の始動時の圧縮行程において前記筒内燃料噴射弁から噴霧を噴射するとともに点火時期を大幅に遅角させた始動時大幅遅角制御の際に、ピストンに形成されたキャビティに前記噴霧が導かれるように、前記第1及び第2の開閉弁のうち上側の前記第1の開閉弁のみを開放させる、構成を採用できる。
この構成によれば、いわゆるウォールガイド式の筒内噴射型内燃機関において、触媒を早期に暖機するための始動時大幅遅角制御時に、ピストンに形成されたキャビティに噴霧を確実に導くことができるので、より効率良く触媒の暖機が可能となる。
この構成によれば、いわゆるウォールガイド式の筒内噴射型内燃機関において、触媒を早期に暖機するための始動時大幅遅角制御時に、ピストンに形成されたキャビティに噴霧を確実に導くことができるので、より効率良く触媒の暖機が可能となる。
上記構成において、前記第1及び第2の開閉弁を制御する制御手段をさらに有し、前記制御手段は、内燃機関の始動時の圧縮行程において前記筒内燃料噴射弁から噴霧を噴射するとともに点火時期を大幅に遅角させた始動時大幅遅角制御の際に、点火プラグに向けて前記噴霧が導かれるように、前記第1及び第2の開閉弁のうち下側の前記第2の開閉弁のみを開放させる、構成を採用できる。
この構成によれば、いわゆるスプレーガイド式の筒内噴射型内燃機関において、触媒を早期に暖機するための始動時大幅遅角制御時に、点火プラグ近傍に噴霧を確実に導くことができるので、より効率良く触媒の暖機が可能となる。
この構成によれば、いわゆるスプレーガイド式の筒内噴射型内燃機関において、触媒を早期に暖機するための始動時大幅遅角制御時に、点火プラグ近傍に噴霧を確実に導くことができるので、より効率良く触媒の暖機が可能となる。
本発明によれば、吸気行程において、ボアに付着する燃料の低減、燃焼が不安定な時期の発生の回避が可能となる。
また、本発明によれば、触媒暖機のための始動時大幅遅角制御時に、燃料の噴霧のより適切な制御が可能となる。
また、本発明によれば、触媒暖機のための始動時大幅遅角制御時に、燃料の噴霧のより適切な制御が可能となる。
以下、本発明の最良の実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る内燃機関の要部の構造を示す図である。
エンジン10は、燃料であるガソリンを燃料噴射弁11から燃焼室12内に直接噴射し、点火プラグ13によって着火させる型式のものである。燃焼室12にそれぞれ臨む吸気ポート14および排気ポート15には、吸気ポート14を開閉する吸気弁17および排気ポート15を開閉する排気弁18を含む動弁機構が設けられている。燃焼室12は、ボア20に嵌合するピストン21により画定されている。
図1は、本発明の一実施形態に係る内燃機関の要部の構造を示す図である。
エンジン10は、燃料であるガソリンを燃料噴射弁11から燃焼室12内に直接噴射し、点火プラグ13によって着火させる型式のものである。燃焼室12にそれぞれ臨む吸気ポート14および排気ポート15には、吸気ポート14を開閉する吸気弁17および排気ポート15を開閉する排気弁18を含む動弁機構が設けられている。燃焼室12は、ボア20に嵌合するピストン21により画定されている。
燃料噴射弁11は、例えば、ファン噴霧Fを噴射するスリットインジェクタで構成される。この燃料噴射弁11は、その先端噴射部分が、燃焼室12内に形成された配置されており、燃焼室12内にタンブル流が発生するようにファン噴霧Fを噴射する。
上側噴射口31A及び下側噴射口31Bは、凹部30に臨むように形成され、かつ燃料噴射弁11の上下に、燃料噴射弁11から噴射される噴霧Fを挟むように対向して設けられている。
上側噴射口31A及び下側噴射口31Bには、それぞれ上側連通路32A及び下側連通路32Bが連通し、これら上側連通路32A及び下側連通路32Bは、吸入ポート14と連通している。
上側連通路32A及び下側連通路32Bの途中には、開閉弁としての電磁弁33Aおよび電磁弁33Bが設けられ、電磁弁33Aおよび電磁弁33Bは、ECU100からの制御指令に応じて開閉する。尚、上側噴射口31A及び下側噴射口31B、上側連通路32A及び下側連通路32B、電磁弁33Aおよび電磁弁33Bは、エア噴流噴射手段を構成している。
上側噴射口31A及び下側噴射口31Bには、それぞれ上側連通路32A及び下側連通路32Bが連通し、これら上側連通路32A及び下側連通路32Bは、吸入ポート14と連通している。
上側連通路32A及び下側連通路32Bの途中には、開閉弁としての電磁弁33Aおよび電磁弁33Bが設けられ、電磁弁33Aおよび電磁弁33Bは、ECU100からの制御指令に応じて開閉する。尚、上側噴射口31A及び下側噴射口31B、上側連通路32A及び下側連通路32B、電磁弁33Aおよび電磁弁33Bは、エア噴流噴射手段を構成している。
吸気ポート14から燃焼室12内に供給される空気は、燃料噴射弁11から燃焼室12内に噴射される燃料と混合気を形成し、点火プラグ13の火花により着火して燃焼し、これによって生成する排気ガスが排気ポート15を通じて排出され、図示しない排気管に設けられた三元触媒を通って大気中に排出される。
制御手段としてのECU100は、CPU、ROM、RAM、A/D変換器、入力インタフェース、出力インタフェース等のハードウエアと所要のソフトウエアで構成され、エンジン10を制御すると共に作動温度設定手段を構成する。具体的には、入力インタフェース等から各種信号を受け、出力インタフェースから電気配線を介して信号を、燃料噴射弁11、図示しないイグニッションコイル、電磁弁33A,33B等に出力して、これらの作動を制御するようになっており、燃料噴射弁11の噴射時期は、エンジン10の回転数等に応じて制御される。
次に、エンジン10のECU100によるエア噴流制御の一例について図2に示すフローチャートを参照して説明する。尚、図2の処理は吸気行程において実行される。
先ず、エンジン10の回転数を検出する(ステップS1)。エンジン10の回転数を検出する理由は、エンジン10の現在の回転数が、複数に分けられた低回転数領域(例えば、2000rpm以下)、中回転数領域(例えば、2000rpm以上4000rpm以下)及び高回転数領域(例えば、、4000rpm以上)のいずれの領域にあるかを判断するためである。
先ず、エンジン10の回転数を検出する(ステップS1)。エンジン10の回転数を検出する理由は、エンジン10の現在の回転数が、複数に分けられた低回転数領域(例えば、2000rpm以下)、中回転数領域(例えば、2000rpm以上4000rpm以下)及び高回転数領域(例えば、、4000rpm以上)のいずれの領域にあるかを判断するためである。
低回転数領域かを判断して(ステップS2)、低回転数領域には、燃料噴射弁11から噴射される噴霧Fの進行方向の変化を最大化するべく、電磁弁33A,33Bを例えば、図5(A)に示すように制御する(ステップS3)。すなわち、電磁弁33A,33Bを開閉する。電磁弁33A又は電磁弁33Bを開放すると、吸気行程であるので、燃焼室12は負圧になっていることから、上側噴射口31A又は下側噴射口31Bからエア噴流が噴射される。これにより、噴霧Fの進行方向は、図1、図3及び図4に示すように3方向に変化する。この結果、噴霧Fのぺネトレーションが低下して、噴霧Fがボアに付着するのを抑制できる。
低回転数領域ではない場合には、中回転数領域か判断し(ステップS4)、中回転数領域の場合には、噴霧Fがピストン21に衝突するのを抑制すべく、電磁弁33A,33Bを例えば、図5(B)に示すように制御する。中回転数領域では、燃料噴射弁11の噴射時期は、300°BTDCより進角側に制御されるので、図5に示すように、電磁弁33Bのみを開閉することにより、噴霧Fの進行方向をピストン21から離れる向き(上向き)にコントロールする。これにより、ピストン21と噴霧Fとの衝突により、タンブル流を打ち消す流れが発生して燃焼不安定となるのを抑制でき、噴霧Fの均一性が低下するのを回避できる。
ステップS4において、中回転数領域でない場合には、高回転領域と判断し、噴霧Fの微粒化を促進するべく、電磁弁33A,33Bの双方を開放するように制御する(ステップS6)。電磁弁33A,33Bの双方を開くと、上側噴射口31A及び下側噴射口31Bからエア噴流が噴霧Fへ噴射され、微粒化が促進される。すなわち、高回転領域では、吸気ポート14からの気流は十分に強く、噴霧Fのボアへの付着や燃焼不安定な噴射時期の発生の問題はないが、燃料を気化させるための時間が短い。そこで、エア噴流により噴霧Fの微粒化を促進させることにより、短い時間で燃料を気化させることができる。
上記実施形態では、上側噴射口31A及び下側噴射口31Bからエア噴流を噴霧Fへ向けて衝突させ、噴霧Fの進行方向を最適化したが、例えば、噴射時期についても最適化することができる。例えば、トルク最大(燃費最小)となる噴射時期と燃焼が不安定となる噴射時期とが重なる領域では、例えば、図6に示すように、噴射量を2分割して分割噴射を行う。これにより、進角側で全量を噴射した場合にはスモークが発生しやすくなり、遅角側で全量を噴射した場合にはボア付着燃料量が増加するが、分割噴射することにより、スモークの発生とボア付着燃料量の増加の双方を抑制できる。
図7は、本発明の他の実施形態に係る内燃機関の要部の構造を示す図である。尚、図7において、上記実施形態と同一構成部分については同一の符号を使用している。また、図7において、ECU100は図示を省略している。
図7に示すエンジン10Aでは、燃料噴射弁11の上下に設けられかつ噴霧Fを挟むように対向して設けられた上側噴射口31Aと下側噴射口31Bとが、上側連通路42Aと下側連通路42Bとによりエア供給用ポンプ50と連通している。上側連通路42Aと下側連通路42Bには、電磁弁33A,33Bがそれぞれ設けられている。他の構成については、上記実施形態と同一である。
本実施形態では、エア供給用ポンプ50により、上側噴射口31Aと下側噴射口31Bとからエア噴流を噴射するので、燃焼室12内が正圧の場合にも、噴霧Fに対してエア噴流を衝突させてこれをコントロールすることができる。
図7に示すエンジン10Aでは、燃料噴射弁11の上下に設けられかつ噴霧Fを挟むように対向して設けられた上側噴射口31Aと下側噴射口31Bとが、上側連通路42Aと下側連通路42Bとによりエア供給用ポンプ50と連通している。上側連通路42Aと下側連通路42Bには、電磁弁33A,33Bがそれぞれ設けられている。他の構成については、上記実施形態と同一である。
本実施形態では、エア供給用ポンプ50により、上側噴射口31Aと下側噴射口31Bとからエア噴流を噴射するので、燃焼室12内が正圧の場合にも、噴霧Fに対してエア噴流を衝突させてこれをコントロールすることができる。
図8は、図7に示したエンジンにおける始動時大幅遅角制御時の、ウォールガイド燃焼方式の場合のエア噴流の制御方法を説明するための図である。
エンジン10Aには、周知のように、排気系に排気ガスを浄化するための三元触媒を備えているが、三元触媒を活性化するには、暖機が必要である。三元触媒が暖機されていないと、エミッションが排出される。このため、エンジンの始動後できるだけ速やかな三元触媒の暖機が必要となる。
三元触媒を速やかに暖機する方法として、点火時期を大幅に遅角させることにより、排気ガスの温度をより高くして三元触媒に到達させる方法が知られている。
エンジン10Aには、周知のように、排気系に排気ガスを浄化するための三元触媒を備えているが、三元触媒を活性化するには、暖機が必要である。三元触媒が暖機されていないと、エミッションが排出される。このため、エンジンの始動後できるだけ速やかな三元触媒の暖機が必要となる。
三元触媒を速やかに暖機する方法として、点火時期を大幅に遅角させることにより、排気ガスの温度をより高くして三元触媒に到達させる方法が知られている。
この始動時大幅遅角制御では、圧縮行程中に燃料を噴射する。例えば、図8に示すように、ピストン21に形成されたキャビティCVを噴霧Fの流れのガイドに使用するいわゆるウォールガイド燃焼方式の場合には、圧縮行程中に噴射された燃料(噴霧F)がピストン21に形成されたキャビティCVにできるだけ衝突したほうが、噴霧Fを点火プラグ13付近に確実に導くことができる。
このため、本実施形態では、2つの電磁弁33A,33Bのうち上側の電磁弁33Aのみを開放させて、噴霧Fの進行方向をピストン21側に変える。これにより、図8に示すように、キャビティCVにガイドされた噴霧Fは、点火プラグ13付近に確実に導かれ、燃焼性が高まる。
このため、本実施形態では、2つの電磁弁33A,33Bのうち上側の電磁弁33Aのみを開放させて、噴霧Fの進行方向をピストン21側に変える。これにより、図8に示すように、キャビティCVにガイドされた噴霧Fは、点火プラグ13付近に確実に導かれ、燃焼性が高まる。
図9は、いわゆるスプレーガイド燃焼方式の場合の始動時大幅遅角制御を説明するための図である。
図9に示すように、圧縮行程中に燃料を噴射する際に、2つの電磁弁33A,33Bのうち下側の電磁弁33Bのみを開放させて、噴霧Fの進行方向を点火プラグ13側に向ける。これにより噴霧Fが点火プラグ13付近に確実に導かれ、燃焼性が高まる。
図9に示すように、圧縮行程中に燃料を噴射する際に、2つの電磁弁33A,33Bのうち下側の電磁弁33Bのみを開放させて、噴霧Fの進行方向を点火プラグ13側に向ける。これにより噴霧Fが点火プラグ13付近に確実に導かれ、燃焼性が高まる。
上記した種々の実施形態では、上側噴射口31Aと下側噴射口31Bの2つの吐出口を設けたが、単一の吐出口でもよく、又、3以上の吐出口を設けることも可能である。また、吐出口の数に応じて電磁弁の数も増減できる。
上記実施形態では、低、中、高の回転数領域を設定したが、これに限定されるわけではなく、2段階とするなど適宜変更できる。
また、上記実施形態では、電磁弁の開閉制御についてのみ説明したが、エア噴流の流量制御を行うことも可能である。
上記実施形態では、低、中、高の回転数領域を設定したが、これに限定されるわけではなく、2段階とするなど適宜変更できる。
また、上記実施形態では、電磁弁の開閉制御についてのみ説明したが、エア噴流の流量制御を行うことも可能である。
10…エンジン
11…燃料噴射弁
12…燃焼室
13…点火プラグ
14…吸気ポート
15…排気ポート
18…排気弁
20…ボア
21…ピストン
50…ポンプ
F…噴霧
11…燃料噴射弁
12…燃焼室
13…点火プラグ
14…吸気ポート
15…排気ポート
18…排気弁
20…ボア
21…ピストン
50…ポンプ
F…噴霧
Claims (10)
- 筒内に向けて燃料を噴射する筒内燃料噴射弁を備えた内燃機関であって、
前記筒内燃料噴射弁から噴射された噴霧の進行方向を変更させ、及び/又は前記噴霧の微粒化を促進させるために、前記噴霧に衝突させるエア噴流を噴射するエア噴流噴射手段を備える、
ことを特徴とする内燃機関。 - 前記エア噴流噴射手段は、前記筒内燃料噴射弁の上下に設けられかつ前記噴霧を挟むように対向して設けられた第1及び第2の噴射口と、これら第1及び第2の噴射口と吸入ポートとをそれぞれ連通する第1及び第2の連通路と、これら第1及び第2の連通路を開閉する第1及び第2の開閉弁とを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関。 - 前記エア噴流噴射手段は、前記筒内燃料噴射弁の上下に設けられかつ前記噴霧を挟むように対向して設けられた第1及び第2の噴射口と、エア供給用ポンプと、前記エア供給用ポンプと前記第1及び第2の噴射口とを連通する第1及び第2の連通路と、これら第1及び第2の連通路を開閉する第1及び第2の開閉弁とを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関。 - 前記筒内燃料噴射弁とともに、前記第1及び第2の開閉弁を制御する制御手段をさらに有し、
前記制御手段は、内燃機関の回転数を複数の回転数領域に分け、各回転数領域に応じた前記第1及び第2の開閉弁の制御を実行する、
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の内燃機関。 - 前記制御手段は、吸気行程において前記筒内燃料噴射弁から噴霧を噴射する際に、比較的回転数の低い低回転数領域の場合には、前記噴霧の進行方向の変化が最大化するように前記第1及び第2の開閉弁を制御する、
ことを特徴とする請求項4に記載の内燃機関。 - 前記制御手段は、吸気行程において前記筒内燃料噴射弁から噴霧を噴射する際に、前記筒内燃料噴射弁からの噴霧の噴射時期を進角側に制御するする中回転数領域の場合には、前記第1及び第2の開閉弁を制御して、前記噴霧がピストンと衝突しないように進行方向を変化させる、ことを特徴とする請求項4又は5に記載の内燃機関。
- 前記制御手段は、吸気行程において前記筒内燃料噴射弁から噴霧を噴射する際に、比較的回転数の高い高回転数領域の場合には、前記噴霧の微粒化を促進するべく、前記第1及び第2の開閉弁の双方を開放するように制御する、ことを特徴とする請求項4ないし6のいずれかに記載の内燃機関。
- 前記制御手段は、トルク最大となる噴射時期と燃焼が不安定となる噴射時期とが重なる領域では、分割噴射を行う、ことを特徴とする請求項4ないし7のいずれかに記載の内燃機関。
- 前記第1及び第2の開閉弁を制御する制御手段をさらに有し、
前記制御手段は、内燃機関の始動時の圧縮行程において前記筒内燃料噴射弁から噴霧を噴射するとともに点火時期を大幅に遅角させた始動時大幅遅角制御の際に、ピストンに形成されたキャビティに前記噴霧が導かれるように、前記第1及び第2の開閉弁のうち上側の前記第1の開閉弁のみを開放させる、ことを特徴とする請求項3に記載の内燃機関。 - 前記第1及び第2の開閉弁を制御する制御手段をさらに有し、
前記制御手段は、内燃機関の始動時の圧縮行程において前記筒内燃料噴射弁から噴霧を噴射するとともに点火時期を大幅に遅角させた始動時大幅遅角制御の際に、点火プラグに向けて前記噴霧が導かれるように、前記第1及び第2の開閉弁のうち下側の前記第2の開閉弁のみを開放させる、ことを特徴とする請求項3に記載の内燃機関。
Priority Applications (1)
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JP2007180110A JP2009013962A (ja) | 2007-07-09 | 2007-07-09 | 内燃機関 |
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2007
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