JP2009012092A - 工作機械の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】工作機械の加工動作前に、自動的にエネルギー使用効率を最大とする加工条件を算出して、工作機械を動作させることができる工作機械の制御装置を提供する。
【解決手段】マシニングセンタ10に、与えられた工具軌跡に沿って切削加工に必要なエネルギーを算出する手段と、工作機械を構成する機械要素のエネルギー消費の仕方をモデル化した工作機械エネルギー消費モデルにより、前記工具軌跡による加工時間と、先に算出した切削に必要なエネルギーから当該加工に必要なエネルギーを算出す手段、及び加工に必要なエネルギーが最小となる加工条件を算出する手段とを設け、与えられた工具軌跡において、算出された加工条件でマシニングセンタ10を制御する工作機械の制御装置である。
【選択図】図3

Description

本発明は工作機械の制御装置に関し、特に、マシニングセンタのような、多数の切削工具を有し、コンピュータ制御により機械加工を自動的に行う工作機械において、切削加工時のエネルギー消費量を低減すること(省エネ)ができる工作機械の制御装置に関する。
現在、地球環境問題の解決に向けて、製造業者に対しても環境に配慮することが求められている。すでに欧州を筆頭に世界中で有害物質規制や廃家電リサイクルに関わる法整備が進められており、製造業者の環境保護に対する責任が明確化されつつある。定められた規制をクリアできない製品は販売を制限されるため、国際的な市場を失うことが危惧されている。また、京都議定書で掲げられている温室効果ガス排出量削減の目標を達成するためには、個別製品単位の省エネと製造プロセス全般における波及効果の高い省エネを両輪とした総合的な環境負荷低減の取り組みが必要である。
金型や部品等を工作機械を用いて切削加工で製造する場合、技能者は、工具に任意の軌跡(工具軌跡)を描かせて刃先形状を材料に転写することによって、材料を望み通りの形状にする。昨今ではコンピュータを使用して工作機械の工具軌跡を制御することが一般的になっており、技能者はコンピュータを制御するためのプログラムを作成して切削加工を自動で行っている。
このような工作機械の自動化は、コンピュータの進歩に伴って広まってきているが、材料に対する工具刃先の相対速度(切削速度と呼ばれる)や、材料を一回当たりに除去する量(一刃送り量と呼ばれる)等の材料の加工条件は、すべて技能者によって決定されている。この加工条件は、工具メーカから推奨条件が提供されている。ところが、工具メーカが推奨する加工条件は必ずしも最適な加工条件ではなく、製造現場もしくは技能者が加工品質や加工効率を追求するために加工条件を経験的もしくは実験的に蓄積している。
従来、技能者が追求する加工効率とは、一般的に加工時間やコストのことを指し、エネルギー使用効率ではない。従って、工作機械は、必要以上にエネルギーを使用して切削加工を行っている場合がほとんどである。このような工作機械の分野において、エネルギー効率を考慮した先行技術としては、特許文献1や非特許文献1に記載されたような技術が知られている。
特許文献1に記載の技術は、加工条件を工作機械の負荷状況に応じて修正するものである。この技術は、所定の加工条件で動作する工作機械の負荷状況を、工作機械の動作中の消費電力を検出することによって監視し、工作機械の動作中に、制御装置が加工条件と負荷状況とを入力として所定のルールに従ったファジィ推論を行い、工作機械の新たな加工条件を導き出し、導き出された新たな加工条件に基づいて工作機械の加工を行うものである。
一方、非特許文献1に記載の技術は、工作機械は、切削加工を行っていない待機時にも相当量のエネルギーを消費しているので、待機時の工作機械の省エネを図るものである。非特許文献1には、工作機械の各機械部位の待機時の電力消費状況を調査し、それぞれ個別の部位における不要な電力をカットして総合的な消費電力削減を図ることが開示されている。
特開平7−036530号公報
工作機械の待機時消費電力削減技術の開発(CADDETプロジェクト番号:JP-2003-005、プロジェクト実施企業:株式会社森精機製作所、情報提供組織:新エネルギー・産業技術総合開発機構、NEDO情報センター)
しかしながら、これまでの工作機械における省エネ技術は、工作機械の稼動中に消費電力を計測しながら加工条件を変更するものであったり、工作機械の待機中の消費電力を低減するものであり、工作機械を動作させる前に最適の加工条件を導き出すものではなかった。従って、工作機械のエネルギー使用効率を考慮して、工作機械の動作前に加工条件を決定してはおらず、市場競争に耐えうる加工品質や加工効率を保ちつつ、消費電力量が最小となる加工条件に変更するものではなかった。
本発明の目的は、与えられた加工形状に対して、工作機械の加工動作前に、自動的にエネルギー使用効率を最大化とする加工条件を算出して、工作機械を動作させることができる工作機械の制御装置を提供することである。
前記目的を達成する本発明の工作機械の制御装置は、与えられた工具軌跡に沿って切削加工に必要なエネルギーを算出する第1の算出手段と、工作機械を構成する機械要素のエネルギー消費の仕方をモデル化した工作機械エネルギー消費モデルにより、工具軌跡による加工時間と、先に算出した切削に必要なエネルギーから当該加工に必要なエネルギーを算出する第2の算出手段と、加工に必要なエネルギーが最小となる加工条件を算出する第3の算出手段とを有し、与えられた工具軌跡において、算出された加工条件で前記工作機械を制御することを特徴とするものである。
本発明の工作機械の制御装置は、与えられた工具軌跡(NCデータ)からエネルギーを算出するエネルギー算出部分と、算出されたエネルギーの使用効率が最大となっているかどうかを判断するエネルギー使用効率最大化部分とを備え、従来、人間が行っていた加工条件の決定を工作機械の動作前に自動化できるので、加工条件の決定に要求される製造現場および技能者の労力を削減でき、また、技能者の熟練度に寄らず加工品質や加工効率を堅持したままエネルギー使用効率を最大化する加工条件を決定することができる。
以下、添付図面を用いて本発明の実施の形態を、具体的な実施例に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の工作機械の制御装置を備えた工作機械の全体構成を示すものであり、ここには工作機械として、主に切削加工を行うことができるマシニングセンタ10の構成が示してある。本発明が適用できる工作機械としては、このマシニングセンタ10の他にも、コンピュータ数値制御されるフライス盤等がある。
マシニングセンタ10には、送り軸モータ6によって前後左右に移動するテーブル2があり、このテーブル2の上に載置された被切削材料(以後単に材料という)2が、主軸モータ4に駆動されて回転する工具1によって切削加工される。主軸モータ4は主軸冷却システム5によって冷却されるようになっており、主軸モータ4によって回転する工具1のチャック部分はエアドライアによって暖められる。
工具1が材料2を切削加工する場合には切削油を継続的に供給する必要がある。切削油吸上げポンプ9は、切削油溜め12に溜められた切削油を吸い上げて切削加工部に供給するものである。切削加工部に供給された切削油は加工時に発生する熱で暖められるので、切削油溜め12には切削油を冷却するための切削油冷却装置11が設けられている。
工具1の動作によって材料2から削られて落下する切り屑14は、一旦切削油溜め12に溜まり、チップコンベア13によって収集されて切り屑収集箱15に回収される。切削油を用いた加工では、切削油が主軸や回転工具1に当たるとミスト化される。このミストは、ミストコレクタ7によって回収される。また、マシニングセンタ10には、工具1を自動的に交換する工具の自動交換機能(ATC)16が設けられている。
そして、マシニングセンタ10の内部には、主軸モータ4、主軸冷却システム5、エアドライヤ8、切削油吸上げポンプ9、切削油冷却装置11、チップコンベア13、ATC16等に制御信号を送ってその動作を制御する内部制御装置20が設けられている。また、マシニングセンタ10の外部には、この内部制御装置20に数値制御データ(NCデータ)を送る外部制御装置30がある。外部制御装置30には入力装置31、表示装置32、及び演算装置33があり、この外部制御装置30に省エネプログラムが内蔵されている。そして、外部制御装置30から出力されたNCデータを基にして、マシニングセンタ10の内部制御装置20が、前述の各部を制御することによって、材料2が切削られて製品が出来上がる。
図2(a)は、図1に示した工具1により、材料2が切削加工される状態の一例を示すものであり、図2(b)は(a)の状態を平面視したものである。マシニングセンタ10では、工具1がR方向に回転している状態で、材料2が矢印М方向に移動して切削加工が行われ、材料2はN方向に切り削られていく。工具1には図示はしないが刃があり、この刃で材料2を削り取る。図2(b)に二点鎖線で示す領域は、この刃が180°回転する間に削り取る材料の量を示している。図2(c)はこの刃が材料を削り取る状態を部分的に拡大して示すものであり、刃が材料2を削り取る時には、刃の先端部と、材料2の削り取られる部分に破線で示す高温領域ができる。この高温領域に対する本発明の制御装置の制御については後述する。
図3は、本発明の工作機械の制御装置が工作機械の加工条件を算出する手順の一例を示すフローチャートである。この実施例では、マシニングセンタ10に設けられた内部制御装置20が、マシニングセンタ10の稼動前に、エネルギー使用効率が最大となる加工条件を算出する。ここで言う加工条件とは、工具の切削速度や工具の一刃送り量、ピッチ、切込み量等である。ステップ301でNCデータが与えられると、与えられたNCデータに基づいてステップ302においてエネルギーを算出する。エネルギー算出が終了すると、算出されたエネルギーの使用効率が最大となっているかどうかをステップ303において判断する。ステップ303においてエネルギーの使用効率が最大ではないと判定した場合はステップ304に進み、加工条件を変更してステップ302に戻る。
ステップ302では変更された加工条件に基づいてエネルギーを算出する。エネルギー算出が終了すると、算出されたエネルギーの使用効率が最大となっているかどうかをステップ303において判断する。ステップ303においてエネルギーの使用効率が最大ではないと判定した場合はステップ304に進み、以後同様の動作を繰り返す。一方、ステップ303で、算出されたエネルギーの使用効率が最大となっていると判定した場合はステップ305に進み、この加工条件が設定される。そして、設定された加工条件に基づいてマシニングセンタ10の内部制御装置20が前述の各部を制御する。
以上より、本発明では、マシニングセンタ10を稼動させる前に、エネルギー使用効率が最大となる加工条件(切削条件)を得ることができ、この加工条件でマシニングセンタを稼動させるので、エネルギー消費量を抑えることができる。ここで、エネルギー使用効率最大化を判断するステップ303では、田口メソッド(実験計画法)や最小自乗法などを用いて、エネルギー使用効率が最大かどうかを判断することができる。
図4は、本発明の工作機械の制御装置が工作機械の加工条件を算出する手順の別の例を示すフローチャートである。この実施例では、ステップ301において与えられるNCデータが、ステップ401に示すように加工形状データとして与えられる。この場合は、ステップ401で加工形状データがCAD(コンピュータ支援設計)データに変換され、これがステップ301に入力される。ステップ301では、CADデータからNCデータを作成してステップ302に進む。以後の手順は図3で説明した手順と同じであるので、同じ手順には同じステップ番号を付してその説明を省略する。
図5は、図3のステップ302におけるエネルギー算出方法の詳細を説明するものである。エネルギー算出では、ステップ501においてNCデータが入力されると、ステップ502でNCデータから切削抵抗力を算出し、算出した切削抵抗力から切削動力をステップ503で求める。続くステップ504では、この切削動力と工作機械のエネルギー消費モデルから、コンピュータで計算するために微小時間で離散化してエネルギーを算出し、ステップ505でそのエネルギー(電力)をエネルギー量(電力量)として積算する。そして、ステップ506でNCデータの終了判定を行い、終了していない場合はステップ502からステップ506を繰り返し、終了した場合はステップ507に進んで、エネルギー量を出力する。
NCデータから切削抵抗力Fc(N)を求める方法は、すでに慶應義塾大学・青山英樹研究室の「高度CAMシステムの開発 切削抵抗力の算出と最適固定力決定」で述べられているので、この手法によって算出する(CAMはコンピュータ援助製造)。
切削動力は、切削抵抗力Fc(N)と、切削速度Vc(mm/min)から、式(1)のように求めることができる。φは工具の刃の取付角度である。
Figure 2009012092
式(1)で求めたPc(W)と、後に述べる工作機械のエネルギー消費モデルから得られる電力Pm(W)から、加工に係わる総エネルギーPaは、式(2)のように求めることができる。
Pa=Pc+Pm(W)・・・・・(2)
このPaに微小時間δt(s)を掛けて求めたエネルギー量を積算することによって、加工に係わるエネルギー量E(Ws)を式(3)のように算出することができる。
Figure 2009012092
工作機械のエネルギー消費モデルは、次のように定義する。
切削時の各装置エネルギーPm(W)は、各装置の消費電力と工具が工具回転角度回転する時間δt(s)により算出する。また、早送り時の各装置エネルギーPm(W)は、各装置の消費電力と、工具が早送り開始位置から終了位置までの時間δt(s)により算出する。
なお、主軸と送り軸に関しては、主軸の消費電力は回転数、送り軸は送り速度により異なる。各回転数または速度の消費電力は図10に示すテーブルの通りである。また、回転数または速度が表に一致しない場合は、消費電力をその前後の回転数また速度の消費電力から求める。この場合、その前後の消費電力の増加が一定であるものとして対象回転数または速度の消費電力を求める(回転数または速度が0の場合の消費電力は0(W)とする)。
図6は、本発明の工作機械の制御装置による工作機械の上限の切削条件の算出手順の一例を示すフローチャートである。ステップ601でNCデータが得られると、ステップ602においてNCデータから切削抵抗力を算出する。続くステップ603では、図1に示した外部制御装置30にある、工具の寸法・材質などからの加工可能条件(閾値)を記録したデータベースから、内部制御装置20がデータを読み出して加工条件判定を行う。加工条件判定には加工可否判断も含まれる。このとき、工具の寸法・材質に対する切削抵抗力の値が判断基準となり、適正範囲内であればステップ605に進み、適正範囲外であればステップ604に進んで加工条件の変更を行ってステップ602とステップ603を繰り返す。
ステップ603の加工条件判定が適正範囲内のときに進むステップ605では、NCデータの終了判定を行い、NCデータが終了していない時はステップ602からステップ605を繰り返し、NCデータが終了したと判定した時はステップ606に進んでステップ603で判定した加工条件をそのまま出力する。なお、データベースは内部制御装置20に設けることも可能である。
図7は、複数のNCデータがある時に、本発明の工作機械の制御装置が各NCデータ毎に工作機械の工具折損判定を行う手順の一例を示すフローチャートである。ステップ701で複数のNCデータが入力されると、これらのデータに対して、ステップ702でまず1つのNCデータに対して切削抵抗力を算出する。そして、算出した切削抵抗力の値から導き出した工具負荷状況(上限値、平均値、変動率、変動量など)を算出する。続くステップ704では、図1で説明した外部制御装置30にあるデータベースから、現在の工具の寸法・材質等に応じた加工可能条件(閾値)を内部制御装置20が読出し、工具部負荷状況と比較して工具析損判定を行う。
ステップ704の判定が工具析損である場合はステップ709に進み、工具折損でない場合はステップ705に進んで切削動力を算出する。続くステップ706では、折損動力の値からエネルギーを算出してステップ707に進み、ここでエネルギー量を算出する。ステップ708ではNCデータが終了したか否かを判定し、終了していない場合はステップ702に戻ってステップ702からステップ708の手順を繰り返す。
ステップ708でNCデータが終了したと判定した場合はステップ709に進む。このステップ709には、ステップ704で工具折損と判定された場合も進んでくる。ステップ709では複数のNCデータが全て終了したか否かを判定し、複数のNCデータが全て終了していない時にはステップ702に戻ってステップ702からステップ708の手順を繰り返す。
ステップ709で全てのNCデータが終了したと判定した場合はステップ710に進み、ステップ704で判定した工具折損のNCデータ、及びステップ707で算出した各NCデータのエネルギー量のデータに基づいてエネルギー使用効率を比較し、複数のNCデータの中から、工具析損がなく、最もエネルギー使用効率が高いNCデータを選択し、ステップ711でこのNCデータを出力してこのルーチンを終了する。
図8は、本発明の工作機械の制御装置が加工形状データからNCデータを作成し、作成したNCデータ毎に工作機械の工具折損判定を行う手順の一例を示すフローチャートである。ステップ801では加工形状データ、例えばCADデータが入力されると、ステップ802において、この加工形状データからNCデータを作成する。そして、作成したNCデータからステップ803において切削抵抗力を算出し、次のステップ804では、算出した切削抵抗力の値から導き出した工具負荷状況(上限値、平均値、変動率、変動量等)を算出する。
続くステップ805では、図1で説明した外部制御装置30にあるデータベースから、現在の工具の寸法・材質等に応じた加工可能条件(閾値)を内部制御装置20が読出し、工具部負荷状況と比較して工具析損判定を行う。ステップ805の判定が工具析損である場合はステップ811に進み、工具折損でない場合はステップ806に進んで切削動力を算出する。続くステップ807では、折損動力の値からエネルギーを算出してステップ808に進み、ここでエネルギー量を算出する。ステップ809ではNCデータが終了したか否かを判定し、終了していない場合はステップ804に戻ってステップ804からステップ809の手順を繰り返す。
ステップ809でNCデータが終了したと判定した場合はステップ810に進む。ステップ810ではエネルギーの使用効率が最大かどうかを判定する。エネルギーの使用効率が最大ではないと判定した場合はステップ811に進み、加工条件を変更してステップ802に戻り、ステップ802からステップ810の手順を繰り返す。一方、ステップ810でエネルギーの使用効率が最大であると判定した場合はステップ812に進み、このNCデータを出力してこのルーチンを終了する。
なお、ステップ810におけるエネルギー使用効率最大化の判定は、少なくとも3つ以上のNCデータを利用して行い、エネルギー使用効率がある一定条件値以下に収束した場合、ステップ812でNCデータを出力するようにもできる。
図9は、本発明の工作機械の制御装置が、工作機械の加工条件の良否の判定を、切削点近傍の切削工具及び被切削材の温度状態から判定する手順の一例を示すフローチャートである。図2(c)で説明したように、工具1の刃が材料2を削り取る時には、刃の先端部と、材料2の削り取られる部分に高温領域ができる。この高温領域の温度が工具の耐熱温度を越えると、工具が溶着する可能性がある。図9に示す制御手順は、この高温領域の発生を考慮した工作機械の加工条件の良否を判定するものである。
ステップ901においてNCデータが入力されると、ステップ902ではNCデータから有限要素法などの方法によって温度場解析を行う。ステップ903では、図1で説明した外部制御装置30にあるデータベースから、現在の工具1の切削点近傍の状態および被切削材(材料2)の状態に基づいた加工可能条件(閾値)を内部制御装置20が読出し、加工条件判定を行う。
このとき、工具や被切削材融点(軟化点)、降伏応力、状態線図等の値が判断基準となり、ステップ903の判定が適正範囲内であれば加工条件はそのままとしてステップ905に進み、適正範囲外であればステップ904に進んで加工条件を変更してステップ902に戻り、以後ステップ902からステップ904を繰り返し、適正範囲内になるように加工条件を変更する。
ステップ905ではNCデータの終了判定を行い、NCデータが終了していなければステップ902に戻ってステップ902からステップ905を繰り返し、NCデータが終了していれば、ステップ906に進み、ステップ903で判定した加工条件をNCデータとして出力してこのルーチンを終了する。
本発明の工作機械の制御装置を備えたマシニングセンタの全体構成を示すブロック図である。 (a)は工作機械の工具による材料の加工状態の一例を示す斜視図、(b)(a)の状態を平面視した平面図、(c)は工具によって材料を切削する時の高温領域の分布を示す側面図である。 本発明の工作機械の制御装置が工作機械の加工条件を算出する手順の一例を示すフローチャートである。 本発明の工作機械の制御装置が工作機械の加工条件を算出する手順の別の例を示すフローチャートである。 図3、図4に示した手順におけるエネルギー算出部分の詳細な手順を示すフローチャートである。 本発明の工作機械の制御装置による工作機械の上限の切削条件の算出手順の一例を示すフローチャートである。 複数のNCデータがある時に、本発明の工作機械の制御装置が各NCデータ毎に工作機械の工具折損判定を行う手順の一例を示すフローチャートである。 本発明の工作機械の制御装置が加工形状データからNCデータを作成し、作成したNCデータ毎に工作機械の工具折損判定を行う手順の一例を示すフローチャートである。 本発明の工作機械の制御装置が工作機械の加工条件の良否の判定を切削点近傍の切削工具及び被切削材の温度状態から判定する手順の一例を示すフローチャートである。 図1に示した工作機械が切削を行う時の各部分の消費電力と消費タイミングを示すテーブルである。
符号の説明
1 工具
2 材料
3 テーブル
7 ミストコレクタ
9 切削油吸上げポンプ
10 マシニングセンタ
12 切削油溜め
13 チップコンベア
14 切り屑
20 内部制御装置
30 外部制御装置

Claims (5)

  1. 工作機械の制御装置であって、
    与えられた工具軌跡に沿って切削加工に必要なエネルギーを算出する第1の算出手段と、
    工作機械を構成する機械要素のエネルギー消費の仕方をモデル化した工作機械エネルギー消費モデルにより、前記工具軌跡による加工時間と、先に算出した切削に必要なエネルギーから当該加工に必要なエネルギーを算出する第2の算出手段と、
    加工に必要なエネルギーが最小となる加工条件を算出する第3の算出手段とを有し、
    与えられた工具軌跡において、算出された加工条件で前記工作機械を制御することを特徴とする工作機械の制御装置。
  2. 請求項1に記載の工作機械の制御後装置であって、前記第1の算出手段が、
    ある時間刻みの工具負荷を算出する手段と、
    工具の寸法・材質などからの加工可能条件を記録したデータベースを有し、入力した工具軌跡における時々刻々の工具負荷と、工具の加工可能条件を比較し、加工可否を判断した上で、想定した工具で加工可能な上限の加工条件を算出する手段と、を備えることを特徴とする工作機械の制御装置。
  3. 請求項1に記載の工作機械の制御後装置であって、前記第1の算出手段が、
    ある時間刻みの工具負荷を算出する手段と、
    時々刻々変化する工具負荷状況を算出する手段と、
    加工可能条件を記録したデータベースを有し、あらかじめ作成した複数の工具軌跡に沿って算出した工具負荷状況から、工具折損なく最も少ないエネルギーで加工できる工具軌跡を選定する手段、とを備えることを特徴とする工作機械の制御装置。
  4. 請求項3に記載の工作機械の制御後装置であって、
    少なくとも工具、切込み深さ、操作ピッチの値を変更して工具軌跡を作成可能なCAM手段を有し、
    該CAM手段により、あらかじめ選択したパラメータに対し、あらかじめ設定した範囲の値の中で、CAMパラメータを変更しつつ、工具負荷最小となる工具軌跡を作成することを特徴とする工作機械の制御装置。
  5. 請求項2又は3に記載の工作機械の制御装置であって、前記第1の算出手段が、
    切削点近傍の切削工具および被切削材の状態をある時間刻みで算出する手段と、
    算出した切削点近傍の切削工具および被切削材の状態から前記データベースの加工可能条件を修正する手段と、
    非切削材の融点或いは軟化点、降伏応力、状態線図などを記録したデータベースとを有し、計算で切削負荷過多などによる異常温度上昇などを推定し、加工可能条件を調整する手段を有することを特徴とする工作機械の制御装置。
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