JP2009011149A - エネルギ変換装置 - Google Patents

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運也 本間
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Abstract

【課題】薄型化を図ることが可能なエネルギ変換装置を提供する。
【解決手段】この発電装置(エネルギ変換装置)100は、平面コイル14aおよび14bと、平面コイル14aおよび14bと間隔を隔てて対向配置された永久磁石20とを備える。また、平面コイル14aおよび14bおよび永久磁石20は、相対的に移動可能なように構成されており、電磁誘導作用により運動エネルギを電気エネルギに変換するように構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、エネルギ変換装置に関し、特に、運動エネルギを電気エネルギに変換するエネルギ変換装置に関する。
従来、運動エネルギを電気エネルギに変換するエネルギ変換装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、螺旋状に形成されたコイルと、コイルの内部に配置されるとともに、棒状に形成された磁石とを備えたリニア発電機(エネルギ変換装置)が開示されている。この磁石は、螺旋状のコイルを横切る方向に移動可能なように構成されている。そして、リニア発電機は、螺旋状のコイルの内部において、棒状の磁石がコイルを横切るように移動する際の電磁誘導により発電するように構成されている。
特表2006−523081号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示された従来のリニア発電機(エネルギ変換装置)では、螺旋状に形成されたコイルの内部に、棒状の磁石をコイルを横切るように移動可能に配置する構成であるので、薄型化を図ることが困難であるという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、薄型化を図ることが可能なエネルギ変換装置を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の一の局面におけるエネルギ変換装置は、第1平面コイルと、第1平面コイルと間隔を隔てて対向配置された磁石とを備え、第1平面コイルおよび磁石は、互いに相対的に移動可能なように構成されており、電磁誘導作用により運動エネルギを電気エネルギに変換するように構成されている。
本発明では、上記のように、第1平面コイルおよび磁石を、相対的に移動可能なように構成し、電磁誘導作用により運動エネルギを電気エネルギに変換するように構成する。これにより、螺旋状のコイルの内部に棒状の磁石を配置する発電装置に比べて、発電装置を薄型化することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態による発電装置の構造を示した断面図である。図2および図3は、図1に示した第1実施形態による発電装置の構造を説明するための図である。まず、図1〜図3を参照して、本発明の第1実施形態による発電装置100の構造について説明する。なお、第1実施形態では、運動エネルギを電気エネルギに変換するエネルギ変換装置の一例である発電装置100に本発明を適用した場合について説明する。
本発明の第1実施形態による発電装置100は、図1に示すように、収納部10aが設けられた支持体10と、収納部10aに配置された永久磁石20およびコイルバネ30とを備えている。なお、永久磁石20は、本発明の「磁石」の一例であり、コイルバネ30は、本発明の「付勢手段」の一例である。
支持体10は、プリント基板11、12および13により構成されている。具体的には、プリント基板11の上面上に、開口部12aを有するプリント基板12が形成されている。この開口部12aは、図2に示すように、平面的に見て、実質的に矩形(長方形)状を有する。また、プリント基板12の上面上には、図1に示すように、開口部12aを覆うようにプリント基板13が形成されている。このため、支持体10では、プリント基板11および13の間に配置されたプリント基板12の開口部12aにより、収納部10aが形成されている。
ここで、第1実施形態では、プリント基板13の下面に、平面コイル14aおよび14bが形成されている。この平面コイル14aおよび14bは、図3に示すように、下面側から見て、市松模様状に配置されるとともに、渦巻状に形成されている。なお、平面コイル14aおよび14bは、複数(たとえば、50個ずつ)形成されているが、図1および図3では、簡略化のために一部のみを示している。また、平面コイル14aおよび14bは、巻き方向が互いに逆になるように形成されている。具体的には、平面コイル14aは、下面側から見て、外側に向かう際に、左巻きとなるように形成されるとともに、平面コイル14bは、下面側から見て、外側に向かう際に、右巻きとなるように形成されている。また、平面コイル14aと平面コイル14bとが交互に接続されることにより、複数の平面コイル14aおよび14bが直列に接続されている。具体的には、平面コイル14a(14b)の内側は、平面コイル14a(14b)と隣接する一方の平面コイル14b(14a)の外側に接続されるとともに、平面コイル14a(14b)の外側は、平面コイル14a(14b)と隣接する他方の平面コイル14b(14a)の内側に接続されている。このため、平面コイル14aおよび14bは、平面コイル14aおよび14bにおいて発生する誘導起電力が打ち消されないように接続されている。なお、平面コイル14aおよび14bは、本発明の「第1平面コイル」の一例であり、平面コイル14aは、本発明の「左巻きコイル部」および「コイル部」の一例であり、平面コイル14bは、本発明の「右巻きコイル部」および「コイル部」の一例である。
また、第1実施形態では、プリント基板13には、平面コイル14aおよび14bの中央部と対応する領域に、開口部13aが形成されている。この開口部13aには、FeおよびCoなどからなる磁心(コア)15が埋め込まれている。また、磁心15は、プリント基板13の下面から突出するように形成されており、平面コイル14aおよび14bの中央部に配置されている。なお、磁心15は、平面コイル14aおよび14bと電気的に分離されている。
また、図1に示すように、プリント基板13の上面に、平面コイル14aおよび14bにおいて発生する誘導起電力を制御するとともに、出力するための回路部16が設けられている。この回路部16は、直列に接続された複数の平面コイル14aおよび14bと接続されている。
また、第1実施形態では、永久磁石20は、図1および図2に示すように、収納部10aの内部に矢印X1方向(矢印X2方向)に移動可能に配置されている。また、永久磁石20は、図2に示すように、矢印Y1方向(矢印Y2方向)に対する移動が規制されている。また、永久磁石20は、図1に示すように、平坦面状(板状)に形成されるとともに、平面コイル14aおよび14bと所定の間隔を隔てて対向配置されている。また、永久磁石20は、磁化方向が矢印Z1方向である部分(磁区)20aと、磁化方向が矢印Z2方向である部分20bとを含んでおり、多極磁石として構成されている。このため、プリント基板13近傍では、図1の破線で示した磁力線で表される磁界が形成されている。また、部分20aおよび20bは、図2に示すように、平面的に見て、交互に隣接した状態(市松模様状)で配置されている。なお、部分20aおよび20bは、複数(たとえば、50個ずつ)形成されているが、図1および図2では、簡略化のために一部のみを示している。また、図1に示すように、永久磁石20が基準位置に配置されている場合に、部分20aが平面コイル14aと対応する領域に配置されるとともに、部分20bが平面コイル14bと対応する領域に配置されている。なお、部分20aおよび部分20bは、それぞれ、本発明の「第1部分」および「第2部分」の一例である。
また、第1実施形態では、コイルバネ30は、図1および図2に示すように、開口部12aの側面12bと永久磁石20の端部20cとの間に配置されるとともに、開口部12aの側面12cと永久磁石20の端部20dとの間に配置されている。この一対のコイルバネ30は、支持体10に対して永久磁石20が矢印X1方向(矢印X2方向)において所定の基準位置に配置されるように付勢する機能を有する。
図4は、本発明の第1実施形態による発電装置の発電動作を説明するための断面図である。次に、図1、図3および図4を参照して、第1実施形態による発電装置100の発電動作について説明する。
まず、永久磁石20が支持体10に対して、図1に示した所定の基準位置に配置されているときには、永久磁石20により、平面コイル14aが位置する領域に略矢印Z1方向の磁界が形成されるとともに、平面コイル14bが位置する領域に略矢印Z2方向の磁界が形成されている。
そして、発電装置100に力が加えられることにより、図4に示すように、永久磁石20が支持体10に対して矢印X1方向に移動したときには、平面コイル14aが位置する領域の磁界が略矢印Z2方向に変化するとともに、平面コイル14bが位置する領域の磁界が略矢印Z1方向に変化する。このとき、電磁誘導により、平面コイル14aでは、矢印Z1方向の磁界が形成されるような誘導電流が発生するとともに、平面コイル14bでは、矢印Z2方向の磁界が形成されるような誘導電流が発生する。すなわち、図3に示すように、平面コイル14aでは、A方向の誘導電流が発生するとともに、平面コイル14bでは、B方向の誘導電流が発生する。このため、直列に接続された複数の平面コイル14aおよび14bにより、回路部16にC方向の誘導電流が供給される。
その後、コイルバネ30の付勢力により、図1に示すように、永久磁石20が支持体10に対して矢印X2方向に移動したときには、平面コイル14aが位置する領域の磁界が略矢印Z1方向に変化するとともに、平面コイル14bが位置する領域の磁界が略矢印Z2方向に変化する。このとき、電磁誘導により、平面コイル14aでは、矢印Z2方向の磁界が形成されるような誘導電流が発生するとともに、平面コイル14bでは、矢印Z1方向の磁界が形成されるような誘導電流が発生する。すなわち、図3に示すように、平面コイル14aでは、B方向の誘導電流が発生するとともに、平面コイル14bでは、A方向の誘導電流が発生する。このため、直列に接続された複数の平面コイル14aおよび14bにより、回路部16にC方向とは反対方向の誘導電流が供給される。
その後、上記動作が繰り返し行われることにより、発電が継続して行われる。
ここで、電磁誘導により、1つの平面コイル14a(14b)に発生する誘導起電力Vは、以下の式により示すことができる。
V=−N×dφ/dt
なお、Nは、平面コイル14a(14b)の巻き数である。また、φは、平面コイル14a(14b)を貫く磁束であり、tは、時間である。
第1実施形態では、上記のように、平面コイル14aおよび14bと、平坦面状の永久磁石20とを設けるとともに、永久磁石20を、平面コイル14aおよび14bと所定の間隔を隔てて対向配置することによって、螺旋状のコイルの内部に棒状の磁石を配置する発電装置に比べて、発電装置100を薄型化することができる。
また、第1実施形態では、平面コイル14aおよび14bをプリント基板13の下面に形成することによって、立体的な形状である螺旋状のコイルに比べて、容易に、平面コイル14aおよび14bを形成することができる。
また、第1実施形態では、永久磁石20が所定の基準位置に配置されるように付勢するコイルバネ30を設けることによって、発電装置100に力が加えられた際に、容易に、永久磁石20を支持体10に対して振動させることができる。
また、第1実施形態では、複数の平面コイル14aおよび14bを直列に接続することによって、高い誘導起電力を得ることができる。
また、第1実施形態では、平面コイル14aおよび14bの中央部に磁心15を設けることによって、平面コイル14a(14b)を貫く磁束φを大きくすることができるので、発電装置100の発電量を大きくすることができる。
(第2実施形態)
図5は、本発明の第2実施形態による発電装置の構造を示した断面図である。図6は、図5に示した第2実施形態による発電装置の構造を説明するための平面図である。次に、図5および図6を参照して、この第2実施形態では、上記第1実施形態と異なり、永久磁石20が矢印Y1方向(矢印Y2方向)にも移動可能な発電装置200の構造について説明する。
本発明の第2実施形態による発電装置200は、図5に示すように、収納部210aが設けられた支持体210と、永久磁石20と、コイルバネ30および230(図6参照)とを備えている。なお、コイルバネ230は、本発明の「付勢手段」の一例である。
支持体210は、プリント基板11、212および13により構成されている。具体的には、プリント基板11の上面上に、開口部212aを有するプリント基板212が形成されている。この開口部212aは、図6に示すように、平面的に見て実質的に矩形(正方形)状を有する。また、プリント基板212の上面上には、図5に示すように、開口部212aを覆うようにプリント基板13が形成されている。このため、支持体210では、プリント基板11および13の間に配置されたプリント基板212の開口部212aにより、収納部210aが形成されている。
ここで、第2実施形態では、コイルバネ230は、図6に示すように、開口部212aの側面212bと永久磁石20の端部20eとの間に配置されるとともに、開口部212aの側面212cと永久磁石20の端部20fとの間に配置されている。この一対のコイルバネ230は、支持体210に対して永久磁石20が矢印Y1方向(矢印Y2方向)において所定の基準位置に配置されるように付勢する機能を有する。
なお、第2実施形態のその他の構造は、上記第1実施形態と同様である。
次に、図5および図6を参照して、第2実施形態による発電装置200の発電動作について説明する。
まず、発電装置200に力が加えられることにより、図6に示すように、永久磁石20が支持体210(図5参照)に対して矢印X1方向(矢印X2方向)に移動したときには、上記第1実施形態の発電動作と同様である。また、発電装置200に力が加えられることにより、永久磁石20が支持体210に対して矢印Y1方向(矢印Y2方向)に移動したときにも、矢印X1方向(矢印X2方向)に移動した場合と同様に発電が行われる。
第2実施形態では、上記のように、平面コイル14aおよび14bを市松模様状に配置するとともに、部分20aおよび20bを市松模様状に配置することによって、永久磁石20が支持体210に対して矢印X1方向(矢印X2方向)に移動する場合に発電することができることに加えて、永久磁石20が支持体210に対して矢印Y1方向(矢印Y2方向)に移動する場合にも発電することができる。
なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
(第3実施形態)
図7は、本発明の第3実施形態による振動センサの構成を示したブロック図である。次に、図7を参照して、この第3実施形態では、上記第1および第2実施形態と異なり、運動エネルギを電気エネルギに変換するエネルギ変換装置の一例として、振動センサ50などのその他のエネルギ変換装置に本発明を適用した場合について説明する。この振動センサ50は、エネルギ変換部51と、振動検出回路52とを備えている。エネルギ変換部51は、上記第1実施形態の発電装置100または上記第2実施形態の発電装置200と同様の構成を有するとともに、回路部16が振動検出回路52に接続されるように構成されている。振動検出回路52は、回路部16から出力される電圧または電流がしきい値以上になったときに振動したことを検出するように構成されている。
(第4実施形態)
図8は、本発明の第4実施形態による発電装置の構成を示す断面図である。図9〜図12は、それぞれ図8の発電装置におけるD層〜G層のレイアウトを示す平面図である。次に、図8〜図12を参照して、この第4実施形態では、上記第1実施形態と異なり、磁石部111および平面コイル105間に、集電電極としての対向電極108と、エレクトレット電極113とを備えた発電装置の構成について説明する。なお、対向電極108は、本発明の「電極」の一例であり、エレクトレット電極113は、本発明の「電荷を保持する膜」の一例である。なお、図12中には隣接する平面コイル105間を接続するブリッジ配線層106も合わせて記載している。また、図8中のD層〜G層は、図9〜図12の60−60線に沿った断面図に相当する。
第4実施形態の発電装置は、固定部120と可動部130とが互いに所定の間隔を隔てて配置されている。固定部120はプリント基板101上に固定され、可動部130はプリント基板101上に設けられた固定構造体102にバネ部材109を介して連結されている。ここで、図8に示すように、バネ部材109は可動部130の両側面に接続されており、このバネ部材109により可動部130は所定の方向(X方向)の水平運動を行い、定位置に戻ることができる。
固定部120には、複数の対向電極108が設けられたE層と、複数の平面コイル105が設けられたG層とが積層して配置されている。具体的には、固定部120は、基板103と、基板103の上面上に形成された絶縁層104と、絶縁層104内に埋め込まれた複数の平面コイル105(G層)と、絶縁層104(平面コイル105)の上面上に形成された絶縁層107と、絶縁層107の上面上にX方向に所定の間隔を隔てて形成された複数の対向電極108(E層)とにより構成されている。
可動部130には、複数のエレクトレット電極113が設けられたD層と、複数個の磁石部111が設けられたF層とが積層して配置されている。具体的には、可動部130は、基板110と、基板110の下面上に配置された複数個の磁石部111と、磁石部111を覆うように形成された絶縁層112と、絶縁層112の下面上に配置された複数のエレクトレット電極113とにより構成されている。
さらに、第4実施形態では、固定部120と可動部130とに設けられた各層(D層〜G層)はすべて平面的に見てオーバラップするように設けられている。特に、D層(エレクトレット電極113)とE層(対向電極108)とは、F層(磁石部111)とG層(平面コイル105)との間に挟み込まれた状態で配置されている。
以下に第4実施形態の発電装置における2種類の発電部について説明する。
1つの発電部を構成するD層のエレクトレット電極113とE層の対向電極108とは、互いに所定の間隔を隔てて配置されている。そして、対向するエレクトレット電極113と対向電極108との間において静電誘導作用を利用して発電(振動エネルギ(運動エネルギ)を電気エネルギに変換)を行う静電誘導型の発電部が構成されている。
具体的には、この静電誘導型の発電部では、外部から振動が加わり可動部130が移動することにより、電荷を保持しているエレクトレット電極113とエレクトレット電極113に対向する対向電極108との間で両者が重なる面積の増減が生じる。これにより、対向電極108に電荷の変化が生じるので、この電荷の変化を取り出すことにより発電される。なお、静電誘導型の発電部では、対向する電極間の相対移動の際に生じる静電誘導作用を利用して発電しているので、出力インピーダンスが非常に大きい。このため、小さな形状でも高電圧(たとえば、100V程度)を出すことができる。また、エレクトレット電極113が有する初期電化注入量を増加させることにより、容易に出力電圧の高電圧化を図ることができる。
もう1つの発電部を構成するF層の磁石部111とG層の平面コイル105とは、互いに所定の間隔を隔てて配置されている。そして、対向する磁石部111と平面コイル105とにより、電磁誘導作用を利用して発電(振動エネルギ(運動エネルギ)を電気エネルギに変換)を行う電磁誘導型の発電部が構成されている。
具体的には、この電磁誘導型の発電部では、外部から振動が加わり可動部130が移動することにより、磁石部111における磁極面との電磁誘導作用(ファラデーの電磁誘導の法則)により平面コイル105に誘導起電力が発生する。この誘導起電力を取り出すことにより発電が行われる。なお、電磁誘導型の発電部では、磁石部111と平面コイル105との間に生じる電磁誘導作用を利用して発電しているので、低電圧(たとえば、3V程度)を出力することに適している。
以下に、固定部120と可動部130に設けられた各層(D層〜G層)について説明する。
D層には、エレクトレット電極113が設けられている。詳細には、エレクトレット電極113は、アルミニウム合金などの金属からなる固定電極113aと、固定電極113aの表面上に形成された電荷保持材料(半永久的に電荷を保持する材料)であるエレクトレット膜113bとによって構成されている。そして、エレクトレット電極113は、図9に示すように、所定の方向(X方向)に直交する方向にライン状(短冊状)に延びるように複数形成されている。エレクトレット膜113bとしては、たとえば、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル重合体)、PP(ポリプロピレン)、およびPET(ポリエチレンテレフタレート)などの樹脂材料が採用される。または、シリコン酸化膜やシリコン窒化膜などの無機材料が採用される。ここで、エレクトレット膜113bにはコロナ放電などにより電荷注入がなされることによって、エレクトレット膜113bの表面電位は、マイナス100Vに達するように調整されている。エレクトレット電極113を構成する固定電極113aは接地されている。なお、エレクトレット膜113bの表面電位は、エレクトレット膜の材料やエレクトレット膜への電荷注入条件などにより容易に調整することが可能である。
E層には、対向電極108が設けられている。詳細には、対向電極108は、固定電極113aと同じアルミニウム合金などの金属から構成され、エレクトレット電極113と対向するように絶縁層107の上面上に形成されている。そして、対向電極108は、接地されるとともにエレクトレット電極113との間において静電誘導を利用して発電(振動エネルギを電気エネルギに変換)を行う静電誘導型の発電部が構成されている。また、対向電極108の平面形状は、図10に示すように、ライン状(短冊状)の部分と短冊状の部分同士を接続する部分とからなる櫛歯形状に形成されている。そして、エレクトレット電極113および対向電極108は、互いに対向するように配置されている。具体的には、対向電極108のサイズ/ピッチは、エレクトレット電極113のサイズ/ピッチと同じである。対向電極108の個々の短冊状の部分のサイズ(幅)としては、0.01mm〜2mm程度が適しており、特に0.1mm程度が最適である。このように幅の小さい短冊状の部分に細分化することにより、小さな振動に対しても大きな面積変化を生じさせることができるので、所定の方向(矢印109aで示される方向)の振動に対する発電効率を向上させることができる。
また、E層には、発電装置としての動作中に対向電極108とエレクトレット電極113とが接触することを防止するために、対向電極108の高さよりも高さの大きいスペーサ107a(図10参照)が絶縁層107の上面に設けられている。第4実施形態では、図10に示すように、対向電極108の周囲の2箇所に配置している。
F層には、磁石部111が設けられている。詳細には、磁石部111は、複数個のネオジウムボロン磁石(単極磁石)により構成され、磁石部111の磁極面(N極111aおよびS極111b)が平面コイル105と対向するように配置されている。そして、磁石部111における複数個のネオジウムボロン磁石は、図11に示すように、磁極面(N極111aおよびS極111b)が交互に、かつ、マトリクス状に配置されている。磁石部111におけるネオジウムボロン磁石の磁極面を交互に配置することによって、振動に対して磁束変化を大きくすることができるので、電磁誘導作用により発生する発電量を大きくすることが可能である。
G層には、平面コイル105が設けられている。詳細には、平面コイル105は、金(Au)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、タングステン(W)などから構成されている。平面コイル105は、図12に示すように、左巻きコイル105aと右巻きコイル105bとが交互に、かつ、マトリクス状に配置され、それぞれのコイルを直列に接続するためのブリッジ配線層106が設けられている。平面コイル105の配置ピッチはF層の磁石部111におけるネオジウムボロン磁石の配置ピッチに揃えられ、平面コイル105およびネオジウムボロン磁石を正方形状としたときの一辺のサイズ(長さ)としては、約0.1mm以上約1cm以下が適しており、特に1mm程度が最適である。なお、逆巻きのコイルを交互に接続するのは、隣接する平面コイル105の巻き方向が同じ場合に、各平面コイル105に生じる誘導起電力(一方は正の起電力、他方は負の起電力)が互いに打ち消しあい、隣接する平面コイル105から誘導起電力が発生しなくなることを防ぐためである。
また、図12では2回の巻き数のコイルを記載しているが、発電量を向上させるにはさらに巻き数を増やすことが有効である。また、可動部130の移動により、平面コイル105と対向電極108との間に寄生容量が発生する場合がある。このため、平面コイル105と対向電極108との間隔を、絶縁層107の膜厚を調整することにより、少なくともエレクトレット電極113と対向電極108との間の間隔よりも広くすることが好ましく、より好ましくは3倍程度の間隔である。
第4実施形態では、上記のように、電磁誘導型の発電部に加え、さらに静電誘導型の発電部を備えた発電装置としたことによって、外部からの振動が加わり可動部130が移動することにより、1つの振動から同時に2種類の電圧(たとえば、高電圧と低電圧)を発生させて供給することができる。このため、従来の発電装置のみを用いて2種類の電圧を供給する場合に比べ、電圧変換装置(昇降圧回路)が不要になり、その分、発電装置の小型化(小面積化)を図ることができる。
また、第4実施形態では、上記のように、電圧変換回路(昇降圧回路)を用いずに2種類の電圧(たとえば高電圧と低電圧)を供給するようにしたことによって、従来のように高電圧から低電圧に変換して2種類の電圧を供給する場合と異なり、電圧変換回路(昇降圧回路)において電圧変換の際に生じる電力損失が削減されるので、発電装置としての発電効率が向上する。
また、第4実施形態では、上記のように、電磁誘導型の発電部を、磁石部111と平面コイル105とを対向させて構成するようにしたことによって、静電誘導型の発電部を構成する材料(固定部120と可動部130)を共通利用して電磁誘導型の発電部を混載できるようになり、それぞれを個別に設ける場合に比べ、発電装置を小型化(小面積化)することができる。
また、第4実施形態では、上記のように、静電誘導型の発電部と電磁誘導型の発電部とを積層配置したことによって、それぞれを各部材(固定部120と可動部130)の異なる位置に設ける場合に比べ、両発電部が重なる領域の分、発電装置をさらに小型化(小面積化)することができる。
また、第4実施形態では、上記のように、上記構成の電磁誘導型の発電部および静電誘導型の発電部を積層配置することにより発電装置を構成することによって、従来の電磁誘導型の発電装置のみの発電装置に比べ、小型で、2種類の電圧(たとえば、高電圧と低電圧)を供給可能な発電装置とすることができる。
(第5実施形態)
図13は、本発明の第5実施形態による発電装置の構成を示す断面図である。次に、図13を参照して、この第5実施形態では、上記第4実施形態と異なり、可動部130aの一方の面(下面)と、第1の固定部120aとを対向するように配置して静電誘導型の発電部を構成するとともに、可動部130aの他方の面(上面)と第2の固定部120bとを対向するように配置して電磁誘導型の発電部を構成している。なお、その他の構成については、第4実施形態と同様である。
第5実施形態の発電装置は、第1の固定部120aと、第2の固定部120bと、第1の固定部120aと第2の固定部120bとの間に所定の間隔を有して挟まれる可動部130aとを備えている。具体的には、第1の固定部120aは第1のプリント基板101a上に固定され、第2の固定部120bは固定構造体102上に設けられた第2のプリント基板101bに固定されている。可動部130aは、第1の固定部120aと第2の固定部120bとの間に挟まれている。また、可動部130aと、第1の固定部120aと、第2の固定部120bとは、それぞれ所定の間隔を有して配置されている。そして、可動部130aは固定構造体102にバネ部材109を介して連結されている。バネ部材109は、図13に示すように、可動部130aの両側面に接続されており、このバネ部材109により可動部130aは所定の方向(X方向)に水平運動を行い、基準位置に戻ることが可能である。
可動部130aには、その一方の面(下面)に複数のエレクトレット電極113が設けられたD層が配置され、他方の面(上面)に複数個の磁石部111が設けられたF層が配置されている。具体的には、可動部130aは、基板114と、基板114の両面(上面および下面)上に形成された絶縁層(絶縁層112aおよび絶縁層112b)と、絶縁層112aの下面上に配置された複数のエレクトレット電極113と、絶縁層112bの上面上に配置された複数個の磁石部111とにより構成されている。
第1の固定部120aには、複数の対向電極108が設けられたE層が配置されている。具体的には、第1の固定部120aは、基板103と、基板103の上面上に形成された絶縁層107と、絶縁層107の上面上に配置された複数の対向電極108(E層)とにより構成されている。
第2の固定部120bには、複数の平面コイル105が設けられたG層が配置されている。具体的には、第2の固定部120bは、基板110と、基板110の下面上に形成された絶縁層104と、絶縁層104の下面上に配置された複数の平面コイル105(G層)とにより構成されている。
そして、上述のように配置された可動部130a、第1の固定部120a、および第2の固定部120bを有する発電装置では、D層のエレクトレット電極113とE層の対向電極108とは互いに所定の間隔を隔てて配置されている。そして、対向するエレクトレット電極113と対向電極108との間において静電誘導作用を利用して発電(振動エネルギを電気エネルギに変換)を行う静電誘導型の発電部が構成されている。さらに、F層の磁石部111とG層の平面コイル105とは互いに所定の間隔を隔てて配置されている。そして、対向する磁石部111と平面コイル105との間において電磁誘導作用を利用して発電(振動エネルギを電気エネルギに変換)を行う電磁誘導型の発電部が構成されている。そして、このような電磁誘導型の発電部は、可動部130aを挟んで静電誘導型の発電部とオーバラップする位置に配置されている。
上記した第5実施形態による発電装置(エネルギ変換装置)によれば、上記第4実施形態の効果に加え、以下の効果を得ることができる。
第5実施形態では、上記のように、2つの固定部120aおよび120bで可動部130aを挟み込み、2つの固定部120aおよび120bのそれぞれと、可動部130aの上面および下面とを対向させて各発電部を構成したことによって、電磁誘導型の発電部における磁石部111と平面コイル105との間隔の設計自由度が向上する。このため、静電誘導型の発電部の大きさ(高さ)に影響されることなく、電磁誘導型の発電部における発電特性を制御することができる。特に、この第5実施形態では、上記第4実施形態に比べ、磁石部111と平面コイル105との間隔を狭くすることができるので、振動に対して磁束変化を大きくすることができる。また、電磁誘導作用により発生する発電量を大きくすることができる。
(第6実施形態)
図14は、本発明の第6実施形態による発電装置を搭載したセンサ装置の構成を示すブロック図である。次に、図14を参照して、この第6実施形態では、本発明の発電装置(エネルギ変換装置)が搭載されたセンサ装置(たとえば、センサネットワーク装置)について説明する。
第6実施形態のセンサ装置は、上述の発電装置で構成された発電部150(静電誘導型の第1発電部150a、電磁誘導型の第2発電部150b)と、第1発電部150aで発電した電力を蓄える第1蓄電部151aと、この第1蓄電部151aの電力を用いて動作するセンサ部152と、第2発電部150bで発電した電力を蓄える第2蓄電部151bと、この第2蓄電部151bの電力を用いて動作する電子回路部(制御回路部153a、無線発信回路部153b)とを備えている。
このセンサ装置では、発電部150が外部から加わる振動により自己発電して、静電誘導型の第1発電部150aから高電圧(たとえば、100V程度)が供給され、電磁誘導型の第2発電部150bから低電圧(たとえば3V程度)が供給される。そして、第1発電部150aで自己発電した電力を用いてセンサ部152を動作させるとともに、第2発電部150bで自己発電した電力を用いて電子回路部を動作させている。
以上説明した本発明の発電装置(エネルギ変換装置)を搭載するセンサ装置によれば、以下の効果を得ることができる。
第6実施形態では、上記のように、従来の静電誘導型の発電装置を用いて2種類の電圧(たとえば、高電圧および低電圧)が供給されて動作するセンサ装置に比べ、電圧変換回路(昇降圧)が不要になり、その分、センサ装置の小型化(小面積化)を図ることができる。
(第7実施形態)
図15は、本発明の第7実施形態による発電装置を搭載したセンサ装置の構成を示すブロック図である。次に、図15を参照して、この第7実施形態では、第6実施形態と異なり、第1発電部160aにおいて外部から加わる振動により自己発電して生じる起電圧をセンサシングすることにより、第1発電部160aを外部振動に対するセンサ部として機能させている。なお、その他の構成については、第6実施形態と同様である。
第7実施形態のセンサ装置は、上述の発電装置で構成された発電部160(静電誘導型の第1発電部160aおよび電磁誘導型の第2発電部160b)と、第2発電部160bで発電した電力を蓄える蓄電部161と、この蓄電部161の電力を用いて動作する電子回路部(制御回路部162a、発信回路部162b)とを備えている。
このセンサ装置では、第1発電部160aにおいて自己発電により生じた起電圧をセンシングすることにより振動(運動量)を検出するとともに、第2発電部160bにおいて自己発電した電力を用いて電子回路部を動作させている。
以上説明した本発明の発電装置(エネルギ変換装置)を搭載するセンサ装置によれば、以下の効果を得ることができる。
第7実施形態では、上記のように、第1発電部160a自体をセンサ部として機能させることによって、第6実施形態に比べ、外部振動を検出するセンサ部を別途搭載する必要がないため、その分、センサ装置としての小型化(小面積化)を図ることができる。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記第1および第2実施形態では、直列に接続された複数の平面コイル14aおよび14bを設ける例を示したが、本発明はこれに限らず、図16に示した第1実施形態の第1変形例のように、複数の平面コイル14aおよび14bを設け、かつ、各列の複数の平面コイル14aおよび14bを直列に接続するとともに、直列に接続された各列の平面コイル14aおよび14bを回路部16に並列に接続してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、巻き方向が互いに逆の平面コイル14aおよび14bを設け、かつ、平面コイル14aの外側と、平面コイル14aと隣接する一方の平面コイル14bの内側とを接続するとともに、平面コイル14aの内側と、平面コイル14aと隣接する他方の平面コイル14bの外側とを接続する例を示したが、本発明はこれに限らず、平面コイル14aのみを設け、かつ、平面コイル14aの内側と、平面コイル14aと隣接する一方の平面コイル14aの内側とを接続するとともに、平面コイル14aの外側と、平面コイル14aと隣接する他方の平面コイル14aの外側とを接続するようにしてもよい。また、図17に示した第1実施形態の第2変形例のように、下面側から見て、外側に向かう際に、左巻きとなる平面コイル141aおよび142aを設け、各列の複数の平面コイル141aおよび142aをそれぞれ直列に接続するとともに、直列に接続された各列の平面コイル141aおよび142aをそれぞれ回路部16に並列に接続してもよい。なお、平面コイル141aおよび142aは、本発明の「第1平面コイル」の一例である。また、下面側から見て、外側に向かう際に、右巻きとなる平面コイルのみを設けてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、複数の磁心15を設ける例を示したが、本発明はこれに限らず、図18に示した本発明の第1実施形態の第3変形例による発電装置300のように、プリント基板13の上面に配置される板状部315aに複数の突出部315bが形成された1つの磁心315を設けてもよい。この突出部315bは、プリント基板13の開口部13aに埋め込まれている。このように構成すれば、平面コイル14aおよび14bの中央部に配置された突出部315bが適切に磁化されるので、発電装置300の発電量を大きくすることができる。また、図19に示した本発明の第1実施形態の第4変形例による発電装置400のように、プレス加工などにより突出部415aが形成された1つの磁心415を設けてもよい。この突出部415aは、プリント基板13の開口部13aに埋め込まれている。このように構成すれば、磁心415を容易に形成することができる。
また、上記第1および第2実施形態では、永久磁石20と永久磁石20とが隣接するように配置する例を示したが、本発明はこれに限らず、図20および図21に示す第5変形例による発電装置410のように、永久磁石20と永久磁石20との間にスペーサ40を設けてもよい。これにより、スペーサ40を設けた分、コイルを通る磁束密度を大きくすることができるので、発電装置の発電量を大きくすることができる。
また、上記第1および第2実施形態では、永久磁石20をプリント基板11の表面上に設ける例を示したが、本発明はこれに限らず、図22および図23に示す第6変形例による発電装置420のように、永久磁石20の複数の部分20aおよび部分20bを、基板41上に交互に隣接した状態で配置するとともに、平面コイル14aおよび14bに相対的に移動可能に構成してもよい。これにより、複数の磁石を配置させた多極磁石を容易に作製することができる。また、基板41に対する磁石の配置などの設計自由度を向上させることができる。
また、上記第1および第2実施形態では、上面のプリント基板13の永久磁石20側に平面コイル14aおよび14bを設ける例を示したが、本発明はこれに限らず、図24に示す第7変形例による発電装置430のように、上面のプリント基板13の永久磁石20と反対側(コイルの上部)に磁性材料からなる磁性部材42を設けてもよい。これにより、コイルを通る磁束密度を大きくすることができるので、発電装置の発電量を向上させることができる。また、上記実施形態1のコイル中心に配置した磁心15を設ける必要がなくなる。また、本装置外への磁束漏れを抑制することができる。
また、上記第1および第2実施形態では、上面のプリント基板13の永久磁石20側に平面コイル14aおよび14bを設ける例を示したが、本発明はこれに限らず、図25に示す第8変形例による発電装置440のように、上面のプリント基板13の永久磁石20と反対側(コイルの上部)および下面のプリント基板11の永久磁石20と反対側(磁石の下部)に磁性材料からなる磁性部材43を設けてもよい。これにより、上記第7変形例と同様の効果を得ることができるとともに、本装置外への磁束漏れをより抑制することができる。
また、上記第1および第2実施形態では、プリント基板13に平面コイル14aおよび14bを形成する例を示したが、本発明はこれに限らず、図26に示した第1実施形態の第9変形例による発電装置500のように、プリント基板13に平面コイル14aおよび14bを形成するとともに、プリント基板11に平面コイル514aおよび514bを形成してもよい。このように構成すれば、発電装置500の発電量を容易に大きくすることができる。なお、平面コイル514aおよび514bは、本発明の「第2平面コイル」の一例である。また、プリント基板11のみに平面コイルを形成してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、プリント基板11の上面上に永久磁石20を配置するとともに、永久磁石20の上面上に平面コイル14aおよび14bが形成されたプリント基板13を配置する例を示したが、本発明はこれに限らず、プリント基板11の上面上に永久磁石20を配置するとともに、永久磁石20の上面上に平面コイル14aおよび14bが形成されたプリント基板13を配置し、かつ、プリント基板13の上面上に永久磁石20を配置するとともに、永久磁石20の上面上にプリント基板11を配置するような積層構造にしてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、コイルバネ30を用いる例を示したが、本発明はこれに限らず、コイルバネの代わりに板バネなどのその他の付勢手段を用いてもよい。なお、第2実施形態のコイルバネ230についても同様である。
また、上記第2実施形態では、コイルバネ30および230により永久磁石20を支持する例を示したが、本発明はこれに限らず、コイルバネ230を設けることなく、コイルバネ30のみで永久磁石20を支持するようにしてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、平面コイル14aおよび14bを支持体10(210)に設けるとともに、永久磁石20を支持体に対して移動可能に配置する例を示したが、本発明はこれに限らず、磁石を支持体に設けるとともに、平面コイルを支持体に対して移動可能に配置してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、プリント基板13の下面に平面コイル14aおよび14bを形成する例を示したが、本発明はこれに限らず、プリント基板13の上面および下面の両方に平面コイル14aおよび14bを形成してもよい。このように構成すれば、発電装置の発電量を容易に大きくすることができる。また、プリント基板13の上面のみに平面コイル14aおよび14bを形成してもよい。また、平面コイル14aおよび14bの一部または全部をプリント基板13の内部に埋め込んでもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、多極磁石である永久磁石20を用いる例を示したが、本発明はこれに限らず、複数の双極磁石を用いて永久磁石20を構成してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、3つのプリント基板を用いて収納部を形成する例を示したが、本発明はこれに限らず、アクリル板などのその他の材料を用いて収納部を形成してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、永久磁石20を用いる例を示したが、本発明はこれに限らず、永久磁石の代わりに電磁石を用いてもよい。
また、上記第1実施形態では、部分20aおよび20bを市松模様状に配置する例を示したが、本発明はこれに限らず、部分20aおよび20bをストライプ状に配置してもよい。この場合、誘導起電力が打ち消されないように平面コイル14aおよび14bを接続することが好ましい。
また、上記第4〜第7実施形態では、エレクトレット電極を可動部に設け、対向電極を固定部に設けて静電誘導型の発電部を構成する例を示したが、本発明はこれに限らない。たとえば、エレクトレット電極を固定部に設け、対向電極を可動部に設けてもよい。この場合にも、上記した同様の効果を得ることができる。
また、上記第4〜第7実施形態では、磁石部を可動部に設け、平面コイルを固定部に設けて電磁誘導型の発電部を構成する例を示したが、本発明はこれに限らない。たとえば、磁石部を固定部に設け、平面コイルを可動部に設けてもよい。この場合にも、上記した同様の効果を得ることができる。
また、上記第4〜第7実施形態では、静電誘導型の発電部と電磁誘導型の発電部とを積層配置した発電装置の例を示したが、本発明はこれに限らない。たとえば、2つの発電部が共通部材(可動部および/または固定部)内で平面的に重ならないように配置してもよい。この場合にも、上記した同様の効果を得ることができる。
また、上記第4実施形態では、発電装置としての動作中にエレクトレット電極と対向電極とが接触することを防止するために、対向電極の周囲にスペーサを設けた例を示したが、本発明はこれに限らない。たとえば、エレクトレット電極を覆う保護絶縁層と対向電極を覆う別の保護絶縁層とをそれぞれ設け、こうした保護絶縁層同士が接触するように可動部を配置してもよい。この場合には、スペーサを用いる場合に比べ、より確実に接触防止を図ることができることに加え、対向する電極間の間隔をさらに狭くすることができるので、静電誘導型の発電部における発電量を向上させることができる。
本発明の第1実施形態による発電装置の構造を示した断面図である。 図1に示した第1実施形態による発電装置の構造を説明するための平面図である。 図1に示した第1実施形態による発電装置の構造を説明するための図である。 本発明の第1実施形態による発電装置の発電動作を説明するための断面図である。 本発明の第2実施形態による発電装置の構造を示した断面図である。 図5に示した第2実施形態による発電装置の構造を説明するための平面図である。 本発明の第3実施形態による振動センサの構成を示したブロック図である。 本発明の第4実施形態による発電装置の構成を示す断面図である。 図8の発電装置におけるD層のレイアウトを示す平面図である。 図8の発電装置におけるE層のレイアウトを示す平面図である。 図8の発電装置におけるF層のレイアウトを示す平面図である。 図8の発電装置におけるG層のレイアウトを示す平面図である。 本発明の第5実施形態による発電装置の構成を示す断面図である。 本発明の第6実施形態による発電装置を搭載したセンサ装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第7実施形態による発電装置を搭載したセンサ装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態の第1変形例による発電装置の構造を説明するための図である。 本発明の第1実施形態の第2変形例による発電装置の構造を説明するための図である。 本発明の第1実施形態の第3変形例による発電装置の構造を示した断面図である。 本発明の第1実施形態の第4変形例による発電装置の構造を示した断面図である。 本発明の第1実施形態の第5変形例による発電装置の構造を示した断面図である。 図20に示した発電装置の構造を示した平面図である。 本発明の第1実施形態の第6変形例による発電装置の構造を示した断面図である。 図22に示した発電装置の構造を示した平面図である。 本発明の第1実施形態の第7変形例による発電装置の構造を示した断面図である。 本発明の第1実施形態の第8変形例による発電装置の構造を示した断面図である。 本発明の第1実施形態の第9変形例による発電装置の構造を示した断面図である。
符号の説明
10、210 支持体
14a、14b、141a、142a 平面コイル(第1平面コイル)
20、111 永久磁石(磁石)
20a 部分(第1部分)
20b 部分(第2部分)
30、230 コイルバネ(付勢手段)
50 振動センサ(エネルギ変換装置)
100、200、300、400、410、420、430、440、500 発電装置(エネルギ変換装置)
108 対向電極(電極)
113 エレクトレット電極(電荷を保持する膜)
514a、514b 平面コイル(第2平面コイル)

Claims (6)

  1. 第1平面コイルと、
    前記第1平面コイルと間隔を隔てて対向配置された磁石とを備え、
    前記第1平面コイルおよび前記磁石は、相対的に移動可能なように構成されており、
    電磁誘導作用により運動エネルギを電気エネルギに変換するように構成されている、エネルギ変換装置。
  2. 前記第1平面コイルが設けられた支持体と、
    前記磁石が基準位置に向かうように付勢する付勢手段とをさらに備える、請求項1に記載のエネルギ変換装置。
  3. 前記第1平面コイルは、同一平面状に複数設けられており、
    前記複数の第1平面コイルは、マトリクス状に配置されている、請求項1または2に記載のエネルギ変換装置。
  4. 前記磁石は、磁化方向が前記第1平面コイルの表面と交差する第1方向である第1部分と、磁化方向が前記第1方向とは反対の第2方向である第2部分とを含み、
    前記第1部分および前記第2部分は、市松模様状に配置されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載のエネルギ変換装置。
  5. 前記磁石に対して前記第1平面コイル側とは反対側に設けられた第2平面コイルをさらに備える、請求項1〜4のいずれか1項に記載のエネルギ変換装置。
  6. 前記磁石と間隔を隔てて配置された電荷を保持する膜と、
    前記電荷を保持する膜と間隔を隔てて対向配置された電極とをさらに備え、
    前記電荷を保持する膜および前記電極は、相対的に移動可能なように構成され、
    前記磁石と前記第1平面コイルとの間に生じる電磁誘導作用により運動エネルギを電気エネルギに変換するとともに、前記電荷を保持する膜と前記電極との間に生じる静電誘導作用により運動エネルギを電気エネルギに変換するように構成されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載のエネルギ変換装置。
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