JP2009010302A - ソルダペースト層形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】位置合わせが不要であって、安価な手段ではんだバンプを形成できるはんだ転写方法を提供する。
【解決手段】 支持体基材上に粘着を備えた剥離シートを用い、該剥離シートを、ソルダペースト層を形成すべき部位を備え、全面にソルダペースト層を設けたプリント基板上に載せて、前記基板のはんだバンプを形成すべき前記部位を含む側に設けたソルダペースト層と粘着剤層とを対向させ、両者を密着させてから加熱と同時に加圧を行い、次いで、前記剥離シートを基板から剥離して、前記部位にソルダペースト層を残留させる。
【選択図】図3

Description

本発明は、ソルダペースト層形成方法、特にプリント基板、シリコンウエハーなどの基板の電極などにはんだバンプを形成するためのソルダペースト層形成方法、およびそれを利用したプリント基板の電極などへのはんだバンプの形成方法に関する。
プリント基板、シリコンウエハーなどの基板を主要構成要素とする電子部品の電極に他の部品の電極などをはんだ付けするには基板側の電極にはんだバンプを予め形成しておき、これに他の部品の電極をはんだ付けする方法が行なわれている。電極数が少ない場合には、あるいは少量の部品の場合には、予め個々にはんだあるいはソルダペーストを供給しておき、これを加熱することでバンプを形成することができる。しかし、非常に多くの電極に同時にはんだバンプを形成する必要があるときには、スクリ−ン印刷法などの手法を使って、ソルダペーストをそれぞれの電極に塗布する必要がある。
しかし、そのような方法では、電極が多くなり微細になるにしたがって、ブリッジ発生やはんだ量のバラツキにより歩留まりが十分でなくなる傾向にあり、製造コストの上昇は避けられなかった。
そこで、最近に至り、予め、電極の配置に対応した位置にはんだ粉末などを配置させたはんだ転写用シ−トが提案されている。プリント基板などの上にはんだ転写用シ−トを載せ、そのまま加熱・圧着することで所定電極にはんだバンプを形成するのである。
特許文献1に開示されているように、粘着層上にはんだ粉末を1層付着させたはんだ転写用シートをプリント基板又はシリコンウエハなどを備えた電子部品のはんだ転写部と対向させ加熱圧着しはんだ粉末を電子部品に転写しはんだバンプを得るが、位置合わせの手段が不要な反面、転写されるはんだ粉末が1層のため、転写はんだ量が少なくバンプ高さに制約がある。
特許文献2の場合は、耐熱性レジスト開口部にソルダペーストを充填したはんだ転写用シートと電子部品を対向させ位置合わせを行ってから加熱圧着工程を経て該ソルダペーストを溶融させ電子部品にはんだを転写してはんだバンプを得る方法である。この方法でははんだバンプの高さはソルダペーストの量を調整することで容易に変えることができる反面、位置合わせが不可欠となり転写装置が高価になる問題がある。
なお、本明細書においては、はんだバンプを形成すべき部位として電極または電極部を、そして、そのような電極(電極部)を備えた電子部品としてプリント基板を例にとり、本発明を説明する。また、ソルダペースト層を形成する方法であっても、形成されたソルダペースト層は、それに続いて行われるリフローはんだ付けによってはんだバンプが形成されることから、「はんだバンプ形成方法」と称することもある。
WO2006/067827 WO2006/043377
ここに、本発明の課題は、位置合わせが不要であって、安価な手段ではんだバンプを形成できるソルダペースト層形成方法を提供することである。
本発明者らが、かかる課題についてさらに検討を重ねたところ、はんだ付け部を有する基板の全面に、ソルダペースト層を設け、これに粘着剤層を備えた剥離用シートを載置し、加圧・加熱した後にその剥離シートを剥がしたところ、ソルダペースト、つまりはんだバンプを形成すべき領域にだけソルダペースト層が残留・形成される現象を経験し、これを利用することで、従来の面倒な位置合わせなどを行わなくても、電子部品にソルダペスト層を確実にかつ容易に形成できることを見出した。
本発明者は、既に粘着層を有する基材の粘着面にソルダペーストを全面にわたり印刷塗布し基板の電極面と、このソルダペースト面を対向し加熱圧着することにより基板の電極面にソルダペーストが転写されてリフローによりバンプが形成できる方法を提案した。特願2007-51702号参照。
本発明もプリント基板またはシリコンウエハなどの基板の電極部にはんだバンプを形成する方法に関するものである。しかし、本発明は、上述のような方法とは異なり、はんだバンプを形成すべき部位を含む基板表面にソルダペーストを全面に印刷・塗布する方法である。
本発明によれば、ソルダペーストを印刷塗布した後、粘着剤層を設けた剥離用シートの粘着剤面とソルダペースト面とを対向させ加熱及び圧着を同時に行う。加熱圧着後、冷却し、剥離用シートを基板から剥がすとその基板の電極部上だけにソルダペースト層が残り非電極部のソルダペースト層は剥離用シートに転写され、取り除かれる。その後、このようにして得られた基板をリフロー処理することによりはんだバンプを形成する。
本発明によれば、従来の印刷技術が適用でき、基板のはんだバンプを形成すべき部位を含む領域の全面についてソルダペーストを印刷塗布すればよく、はんだが付いては困るそれ以外の部分を避けて印刷が、正確な位置合わせを行うことなく容易に可能である。また、粘着剤層を備えた剥離シートとの加熱圧着時にも位置合わせの必要がない。一方、従来技術では基板面のソルダペースト層が形成されるべきでない部位、つまり電極部以外にはんだが付いては困る場所、例えば認識マーク部位などにもはんだが付くことがあるが、そのような部位は予めマスクすることにより回避するが、本発明によればそのようなことは必要ない。
ここに、本発明は次の通りである。
(1)はんだバンプを形成すべき部位を備えた基板上に該部位を含む領域にソルダペースト層を設けること、支持体基材の少なくとも片面上に粘着剤層が配置された剥離用シートを上記ソルダペースト層の上に載せること、該剥離用シートと前記基板とを間を加圧しながら加熱すること、次いで、前記剥離用シートを基板から剥離して、基板上のはんだバンプを形成すべき部位にソルダペースト層を残留させ、残りの部位からは前記剥離シートとともにソルダペースト層を除去することを特徴とする、ソルダペースト層形成方法。
(2)前記剥離用シートが、支持体基材と、該支持体基材の全面にわたり設けた粘着剤層とから構成されていることを特徴とする上記(1)記載のソルダペースト層形成方法。
(3)前記基板のソルダペースト層が形成される部位をいくつかの領域にブロック化したとき、各ブロックに対応する領域において、前記ソルダペースト層を前記領域の全面にわたり設けることを特徴とする上記(1)または(2)記載のソルダペースト層形成方法。
(4)前記剥離シートの支持体基材の材質が、プラスチックフィルム、ゴム、ガラス、金属、ガラス複合材、および紙加工材から成る群から選ばれた1種であることを特徴とする上記(1)ないし(3)のいずれかに記載のソルダペースト層形成方法。
(5)前記粘着剤層が、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、およびシリコーン系粘着剤からなる群から選ばれた1種または2種以上の混合物からなることを特徴とする上記(1)ないし(4)のいずれかに記載のソルダペースト層形成方法。
本発明によれば、電子部品と剥離用シートとの位置合わせが不要であって、単に両者を対向させ加熱圧着するだけで、正確なソルダペースト層の形成が可能となり、かつ高さが十分高く確保できるはんだバンプの形成が可能となり、前述の従来技術の問題を克服できる。
図1は、本発明によるソルダペースト層形成方法に用いるソルダペーストを塗布した基板の断面構成を示す模式図である。
図中、プリント基板は、その上にソルダレジスト層11および電極部12が設けられた支持体10から構成されており、電極部12にはフラックス16を塗布しており、プリント基板全面にはソルダーペースト層13が設けられている。基板層へのソルダペースト層の形成方法は、スクリーン印刷など公知の方法によって行うことができる。
ソルダペーストのはんだ組成は、鉛フリーはんだ組成を初め広範囲のものの中から選択できる。例えば、Sn−Ag−Cu、Sn−Cu−Ni等を例示できる。
この電極部にはんだバンプを形成するために、本発明にしたがってソルダペースト層を電極上に形成するのである。通常、この電極の大きさは直径100μm程度であり、隣接する電極部との距離も100μm程度であるため、従来の転写シートを使って転写する場合には正確な位置決めが必要となる。しかし、本発明によれば、ソルダペースト層は基板全体に均一に設けられているため、位置決めの操作それ自体が不要となるのである。
図2は、本発明にかかるはんだ転写方法に用いる剥離シートの断面構成を示す模式図である。支持体基材21の上には全面にわたって粘着層22が設けられている。
従来、ソルダペーストを用いてはんだバンプを形成する場合には、一般には、プリント基板等の各電極パターンと対応して設けられた開口部を有するメタルマスクと、電子部品を構成するプリント基板の各電極との位置合わせを行い、ソルダペーストをスクリーン印刷し、各電極部にソルダペーストを載せ、次いで加熱を行なってはんだバンプを形成していた。
従来のはんだ転写シートを用いる場合には、プリント基板の電極に対応するパターンではんだバンプ形成用はんだが予め配置された転写シートと、プリント基板上の電極との位置合わせを行ってから、はんだを加熱溶融することではんだバンプを形成していた。
しかし、本発明によるはんだバンプ形成方法によれば、ソルダペースト層は、基板の上においてその全面に塗布されており、これを粘着層が設けられた剥離シートに密着させるだけで、位置決めは不用である。
このように本発明の場合、ソルダペースト層は電極部およびソルダレジスト層を含む基板全体の全面にわたり設けられているため、もともと位置決めは行う必要はなく、剥離用シートを電子部品の基板上に単に載せて加熱と加圧を同時に行うだけでよい。
電子部品を構成するプリント基板は、電極部とレジスト部との区別なく、ソルダペースト層に対して加圧・加熱されるのである。「加熱」は、ペースト中のはんだ合金粉末と電極との間で金属の拡散を促進させる目的で行い、「加圧」は、ペースト中のはんだ合金粉末同士の密着度を高めて金属の拡散を促進させる目的で行う。
このときの加熱温度は、金属の拡散が進行する温度以上で、かつはんだ合金粉末が溶融しない温度とするのがよい。
本発明におけるこのときの適正温度をきめるには、(i)加熱圧着で電極部とソルダペースト層との界面がSnの拡散により結合力が高まり、ソルダペースト層と粘着剤との粘着力を上回ること、(ii)加熱圧着ではんだ粒子密度が高まり、その結果、粒子の結合力、つまり、Snの拡散による粒子間の結合力が強まるが、粘着力を上回らないこと、そして(iii)加熱圧着後、基材剥離時にソルダペースト層が適度のフレキシビリティを有すること、等を考慮する必要がある。
例えば、Sn−Ag−Cuはんだ合金粉末の場合、厚さ0.4〜1.6mmのガラスエポキシ基板では、はんだ粒径、ソルダペースト層の厚薄などによっても多少異なるが、一般には、170〜220℃程度が好ましい。より好ましくは、はんだ合金の融点より20〜70℃、さらに好ましくは、30〜50℃低い温度である。
このように加圧とともに加熱が行われることから、そのときの温度をはんだ合金の融点未満の温度とすることで、ソルダペーストに含まれるはんだ粉末同士、および電極表面においてソルダペースト層と電極との間に金属拡散反応により密着力が増大し、一方、ソルダレジスト層に接するソルダペースト層ではソルダレジスト層表面への濡れ現象は起こらないから、密着力は増大することはなく、粘着剤層への密着力が勝ることになる。
したがって、その後に、電子部品から転写用シートを剥離するときに、ソルダペースト層の電極部に対する密着力と、ソルダレジスト層に対する密着力とが異なることから、一種の剪断力によりソルダレジスト層に載せられたソルダペースト層は電極部に載せられたソルダペースト層から剪断・分離されて剥離用シートとともに取り除かれるのである。
なお、このときにはソルダペースト層は全体としては溶剤分の揮散が起こり、ペースト状から固体状に変化する。
本発明によれば、必要なはんだバンプ高さは、印刷・塗布するソルダペースト層の厚さを調整することにより制御できる。
本発明において用いる剥離シートの支持体基材は、例えば、プラスチックフィルム、ゴム、ガラス、金属、ガラス複合材、および紙加工材から成る群から選ばれた1種であるが、ここに、ガラスとは、ソーダガラス、パイレックス(登録商標)ガラスなどであり、金属とは、ステンレス鋼等の鉄系合金、アルミニウムなどであり、ガラス複合材とは、ガラスエポキシ樹脂などであり、そして、紙加工材とは、含浸紙などである。しかし、本発明において用いる剥離シートは、プリント基板にペースト層を密着させてから加熱することから、耐熱性材料が好ましい。そのような好適例の一例を挙げると、ポリイミドフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、ポリエステルフィルム、ゴム、ガラスエポキシ複合材などである。特に好ましいのは、屈曲性に優れるポリエステルフィルム、ゴムなどであり、これらは剥離時に180度曲げのようにして剥離することでソルダペースト層に十分な剪断力を与えることができるなど良好な性能を示す。
従来の転写シートでは、支持体基材にははんだバンプ形成位置に対応した箇所に凹所を設けるなどの加工が必要であったが、本発明で用いる支持体基材は平板状のシートであればよく、この点においても本発明は安価な手段を提供するものである。
これらの基材に配置される粘着剤層を構成する粘着剤は、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、などが好ましいが、特に限定しない。
粘着剤の粘着力は、JISZ0237 10.4に規定する180度引きはがし粘着力の測定法で2000N以上が好ましい。2000N未満であると加熱圧着後、剥離用シートを剥がす際に不必要なソルダペーストを電子部品に残すなどのソルダペースト層形成不良を招き易い。粘着層の厚さは20μmから250μmの範囲が使用上好ましい。
次に、本発明によるソルダペースト層の形成方法を説明する。
図3(a)〜(d)は,本発明による剥離用シートを使って電極部にソルダペースト層を形成する一連の工程図である。
図3(a)は、プリント基板30の前処理を示す。支持体10の上に設けたソルダレジスト層11および電極部12を備えた基板全面にフラックス16をスプレーで塗布し、過剰なフラックスをブレードで掻き落とす。次いで、ソルダペースト層13を例えばスクリーン印刷法などの慣用手段でもって基板全面に設ける。
図3(b)は、組み立て工程およびソルダペースト層の加熱・加圧工程を示す。組み立て工程にあっては、上述のようにして用意されたプリント基板30を剥離シート37の上に載置して、支持体基板21上の粘着剤層22の面と基板上のソルダペースト層13とを対向させ、密着させる。
また、図3(b)に示すソルダペースト層の加熱・加圧工程にあっては、図示しないが、適宜転写装置内でソルダペースト層13の加熱およびソルダペースト層13の側からのプリント基板側への加圧あるいはその逆の方向への加圧、さらには両方の側からの加圧を行う。
図3(c)は、上述の加熱・加圧終了後に行う、プリント基板と剥離シートとを分離する剥離工程を示す。図3(c)は、剥離シートを剥離した後のプリント基板を示すが、電極部12にははんだバンプ形成用のソルダペースト層38がきれいに形成されている。
本発明において加熱・圧着によって、その後に剥離シ−トを剥がしたときに、電極に付着したソルダペースト層38だけが残り、それ以外の領域に相当するソルダレジスト層11上のソルダペースト層はシートとともに取り除かれるのは、次の理由によるものと推測される。
加熱・圧着によりペースト中のはんだ金属の拡散が電極と粉末間で起こり、それぞれの密着度が高まる。ここで、電極部の密着強さは、粘着層への密着強さを上回ることが必要である。加圧方向の粉末同士の密着強さも層全体では一様に強くなるが、シートを剥がしたときには、電極部接触面全体が強いこと、隣接したソルダレジスト層界面では密着力が弱く、両領域での密着力には差があるために、両領域にわたって設けられたソルダペースト層には分離破壊界面が確実に存在することにより、層全体に分離が進むためと考えられる。
したがって、本発明のソルダペースト層形成効果を得るための、圧着条件および加熱条件、さらには粘着層の粘着力との関係は次の通りである。
粘着力(密着力)との関係:(強い)電極/拡散はんだ間>粘着剤層/ソルダペースト間>ソルダペースト層/ソルダレジスト層間(弱い)
典型的な加熱・加圧条件: 温度200℃、
加圧力0.01〜1.0N/mm
時間30〜60秒
はんだ合金組成: 96.5%Sn - 3%Ag - 0.5%Cu
粉末粒度 : 5〜15μm 分級品
ペースト組成: 水溶性ぺースト、 千住金属工業(株) 製 533A(6)10(13)(商品名)
以上の例では、基板の全面にソルダペースト層を設ける態様を説明してきたが、電極の配列パターンによっては、電極は基板全面にわたり均等に配置されているのではなく、局部的に偏在している場合もある。そのような場合には必要な領域にのみソルダペースト層を設けることが好ましい。つまり、はんだを転写すべき電極部をいくつかのブロックに分け、それぞれに対応する領域にだけソルダペースト層を設けるのである。ソルダペースト層を上述のように基板上のブロック化した領域だけに設けるときには、粘着剤層もソルダペースト層に対応する箇所だけに設けるようにしてもよい。このように、粘着剤層は、必要によりソルダペースト層の塗布された領域に対応する領域だけに設ければよいが、実用上からは、剥離シート全面に設ける形態が好ましい。
図3(d)は、図3(c)に示すソルダペースト層38を形成した基板にリフロー処理を行って形成されたはんだバンプ40を示すもので、電極部12にははんだバンプ40が形成されている。このときのはんだバンプの高さはソルダペースト層の量を調整することで変えることができる。
本発明において用いるソルダペーストは、はんだ合金組成、フラックス組成について、前述の密着力の関係が実現できる限りにおいて特に制限されないが、好ましくは、はんだ合金組成としては、各種鉛フリーはんだが例示され、また、フラックスとしても水溶性、ロジン系のいずれでも使用可能である。
次に、実施例によって本発明の作用効果をさらに具体的に記述する。
実施例1
本例では、はんだバンプを形成する基板として200μmピッチでソルダレジスト層開口直径130μm、ソルダレジスト層厚さ20μm の有底口底部が銅電極であり、3600個形成されている約12mm角パターンを有するガラスエポキシ製のプリント基板を用いた。
上記プリント基板の上にメタルマスク厚さ200μmを使用してソルダペースト層を印刷し、ソルダペースト層を基板上に形成した。本例では、基板を後述するはんだバンプを形成する領域にブロック化して、その領域に対応する箇所にだけソルダペースト層を形成した。
一方、剥離シートとしては、アンカーコーティングを行い易接着処理をしたポリエステルフィルム(厚さ100μm)の片面上にその全面にわたり厚さ25μmの粘着層を形成したアクリル系粘着剤シート[商品名:パナック(株)製SBHF]を使用した。
JISによるこの粘着剤の接着強さはステンレス鋼板表面に対して約1000gであった。
ソルダペースト層を構成するはんだは、その組成が、錫(Sn)−銀(Ag)−銅(Cu)の質量比率で96.5%−3%−0.5%のはんだ合金であった。
このときのソルダペーストは、上記はんだ合金の平均粒径が10μm、ペースト組成分(千住金属533A用フラックス)が13%のものであった。
次いで、図3に示す一連の工程図に従って、プリント基板の電極にはんだバンプを形成した。
次に、上述の剥離用シートの粘着剤層とプリント基板のソルダペースト面とを対向させ、加熱・圧着が同時に実施できるプレス装置にセットした。
基板側には予めフラックスを塗布するとソルダペーストと電極部との反応が促進されて有効である。もちろん、フラックス塗布を省略しても良い。このプレス装置で加圧力を150N加え、同時に、基板側から60秒間、温度220℃で加熱した。その後、ペーストシートを剥離したところ、基板の電極部にはソルダペースト層が残り、ソルダレジスト層の上にはソルダペースト層は残らなかった。
電極間にあるソルダレジスト層上にはソルダペースト層の付着はなく、ベースシートを剥離するときに粘着層とともに剥離・除去された。
上述のようにしてソルダペースト層が形成された基板を窒素雰囲気のリフロー炉中をピーク温度270℃で通過させ、上記ソルダペースト層を溶融させたところ、全電極部にはんだバンプが良好に形成できた。ソルダレジスト層からのはんだ高さは平均で30μm、標準偏差で2.0μm であった。
実施例2
本例では実施例1を繰り返したが、本例で使用した基板のサイズは50×50mm、厚さは0.8mmで、電極ピッチは200μm、電極数3600個、電極直径130μm、ソルダレジスト層高さ20μmであった。従って、電極位置はソルダレジスト層表面から20μm低いところにある。
電極パターン外側2mm離れた対角線上2箇所に位置合わせ用認識マークがありはんだが付くと実装時の認識に支障が出るので、この領域には、はんだが付かないようにするために、電極パターンを全て覆うサイズでかつ認識マークにはんだが付かないように加工したメタルマスクを使用してソルダペースト層を基板上に全面にわたり印刷・塗布した。印刷後のソルダペースト膜厚は50μmであった。
一方、ウレタンゴム基材片面に粘着力6000Nのアクリル系粘着層30μmを形成した剥離用シートを用意し、粘着面剤と、前記ソルダペースト面とを対向させ、加圧力100N、温度設定240℃で30秒間、基板面より加熱と同時に圧着した。冷却後、剥離用シートを剥離したところ基板の電極部全てにソルダペースト層が残り、一方、非電極部(SR面)にはソルダペースト層がなく剥離用シートのほうに転写された。また基板の認識マーク部にははんだは存在しなかった。
次いで、市販水溶性フラックス塗布を経てリフローし電極上にはんだバンプが高さ30μm、標準偏差2μm で形成できた。
比較例1
本例では実施例1を繰り返したが、加圧加熱の際に、加圧だけを行い、加熱を行わなかった。その結果、剥離シートを剥離した後のプリント基板表面を観察すると、電極部には薄いソルダペースト層が残る部分とまったく残らない部分とが混在する状態であった。これではバンプ形成には十分ではなかった。
比較例2
本例でも実施例1を繰り返したが、このときは加熱温度をほぼ融点以上としたため、多くのソルダペーストが溶融して剥離シートを剥離した後もソルダレジスト層上に残ってしまった。
本発明にかかるはんだバンプ形成方法に用いるプリント基板の1例の模式的断面図である。 本発明にかかるはんだバンプ形成方法に用いる剥離シートの略式断面図である。 図3(a)ないし図3(d)は、はんだバンプ形成の一連の工程の模式図である。

Claims (5)

  1. はんだバンプを形成すべき部位を備えた基板上に該部位を含む領域にソルダペースト層を設けること、支持体基材の少なくとも片面上に粘着剤層が配置された剥離用シートを上記ソルダペースト層の上に載せること、該剥離用シートと前記基板とを間を加圧しながら加熱すること、次いで、前記剥離用シートを基板から剥離して、基板上のはんだバンプを形成すべき部位にソルダペースト層を残留させ、残りの部位からは前記剥離シートとともにソルダペースト層を除去することを特徴とする、ソルダペースト層形成方法。
  2. 前記剥離用シートが、支持体基材と、該支持体基材の全面にわたり設けた粘着剤層とから構成されていることを特徴とする請求項1記載のソルダペースト層形成方法。
  3. 前記基板のはんだバンプを形成すべき部位をいくつかの領域にブロック化したとき、各ブロックに対応する領域において、前記ソルダペースト層を前記領域の全面にわたり設けることを特徴とする請求項1または2記載のソルダペースト層形成方法。
  4. 前記剥離シートの支持体基材の材質が、プラスチックフィルム、ゴム、ガラス、金属、ガラス複合材、および紙加工材から成る群から選ばれた1種であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のソルダペースト形成方法。
  5. 前記粘着剤層が、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、およびシリコーン系粘着剤からなる群から選ばれた1種または2種以上の混合物からなることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のソルダペースト層形成方法。
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