JP2009010295A - 半導体受光素子及び光半導体モジュール - Google Patents

半導体受光素子及び光半導体モジュール Download PDF

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Abstract

【課題】低コストで光配線を構成するための簡潔光結合構成に適用可能な半導体受光素子の提供。
【解決手段】基板上に設けられた半導体からなる受光部と、前記受光部の上に設けられ、前記受光部への光の入射範囲を制限する開口を有するマスク層と、前記開口から上の光入射経路の少なくとも一部に透光性部材と該透光性部材中に分散された光散乱粒子とを有する光散乱部とを備え、前記受光部への入射光は、前記光散乱部を通過して、前記受光部へ入射されることを特徴とする半導体受光素子が提供される。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体受光素子及び光半導体モジュールに関する。
バイポーラトランジスタや電界効果トランジスタ等の電子デバイスの性能向上により、大規模集積回路(LSI)の飛躍的な動作速度向上が図られてきている。しかしながら、LSI内部動作が高速化されてもそれを実装するプリント基板レベルの配線はLSI内部より速度が低く抑えられ、そのプリント基板を装着したラックレベルでは更に配線速度が低く抑えられている。これらは動作周波数の上昇に伴う電気配線の伝送損失や雑音、電磁障害の増大に起因するものであり、信号品質を確保するために長い配線ほど動作周波数を低く抑える必然性によるものである。このため、電気配線装置においてはLSI速度より実装技術がシステム性能を支配するという傾向が近年益々強まってきている。
このような電気配線装置の問題を鑑み、LSI間を光で接続する光配線装置がいくつか提案されている。光配線は、直流から100GHz以上の周波数領域で損失の周波数依存性が殆ど無く、配線路の電磁障害や接地電位変動雑音も無いため、数十Gbpsの配線が容易に実現できる。
光配線においては、低コスト化のために簡易な構成で大きな実装余裕と動作余裕が確保可能な光伝送系を構築する必要がある。半導体受光素子の光結合における実装余裕を確保する従来技術として、例えば特許文献1、2がある。
特開2000−277761号公報 特開2004−241630号公報
本発明は、簡易な光結合系でも大きな実装余裕と動作余裕が得られる半導体受光素子及び光半導体モジュールの提供を目的としている。
本発明の一態様は、基板上に設けられた半導体からなる受光部と、前記受光部の上に設けられ、前記受光部への光の入射範囲を制限する開口を有するマスク層と、前記開口から上の光入射経路の少なくとも一部に透光性部材と前記透光性部材中に分散された光散乱粒子とを有する光散乱部とを備え、前記受光部への入射光は、前記光散乱部を通過して、前記受光部へ入射されることを特徴とする半導体受光素子である。
また、本発明の他の一態様は、前記光散乱部の上面に光出射端が対向する光ファイバまたは光導波路を備えたことを特徴とする光半導体モジュールである。
本発明によれば、簡易な光結合系でも大きな実装余裕と動作余裕が得られる半導体受光素子及び光半導体モジュールの提供を目的としている。
特許文献1の従来技術は、半導体受光素子の外囲器として樹脂モールドによるレンズを備えるものであり、これにより広い角度での受光を可能にするものである。しかしながら、外囲器にレンズを設ける従来技術の構成では、独立な光配線受光部を高密度に配列する事が難しい。特許文献2の従来技術は、半導体受光素子の受光部上に小型のレンズを備えるものであり、これにより特許文献1と同様な効果を得るものである。しかしながら、受光部上にレンズを設ける従来技術の構成では、光伝送路(光ファイバなど)との光結合部に反射戻り光防止のための屈折率整合材を導入した際に、レンズと屈折率整合材との屈折率差が小さくなってレンズ効果が得にくくなる。
このため、従来技術による光配線では、高密度多並列接続が困難であったり、半導体レーザを光源とする場合に重要な反射戻り光の対策が困難、即ち、高速光配線が困難であったりするといった問題があった。また更に、上述した従来例では、発光素子側の光結合が容易なマルチモードファイバを用いる場合に、全ての伝送モードが半導体受光素子で受光可能な範囲が狭く、結果としてモーダルノイズを発生し易いため動作余裕または実装余裕が小さくなるという問題もあった。
これらの問題に対する解決策として、半導体受光素子に受光マスクと光散乱機構を設け、これにより光結合ずれに対する受光レベル変動の低減とモーダルノイズの抑制を図ることを可能とするものである。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態の説明を行っていく。ここでは幾つかの具体的材料を示して説明を行っていくが、これは半導体受光素子に適合する材料であれば同様に実施可能であり、本発明が以下の実施例に限定されるものではない。また、ここでは単体受光素子を抽出した形で示していくが、アレイ素子化するなどの集積化は勿論、トランスインピーダンスアンプなど、本発明の実施形態に記述していない周辺構成を集積付加することなどは任意である。また、半導体受光素子の機能的構造として、所謂PINフォトダイオードを中心に説明するが、これはMSM(Metal Semiconductor Metal)フォトダイオードやフォトコンダクタ、フォトトランジスタなど、種々の半導体受光素子に対して適用可能である。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態にかかる半導体受光素子の概略構成を示す斜視図である。ここでは、具体的な構成材料の例としてGaInAs/InP系材料を用いて説明していくが、これは前述のように他の材料でも構わず、例えばGaAlAs/GaAs系、SiGe/Si系、GaN/Si系、SiC/Si系等の材料であっても構わない。また、光受光部は上記したような半導体材料により構成し、その基板を剥離してガラス基板やセラミック基板に貼り付けた構成であっても構わない。
図1において、1はn型InP基板、2は受光部、3はp側電極(例えばAu/Pt/Ti、Au/Crなど)、4はn側電極(例えばAuGe、AuSnなど)、5はマスク材となる不透明樹脂、6はp側貫通電極(例えばAuなど)、7はp側パッド電極(例えばAu/Pt/Ti、Au/Crなど)、8はn側貫通電極(例えばAuなど)、9はn側パッド電極(例えばAu/Pt/Ti、Au/Crなど)、10は光散乱樹脂である。5のマスク材は、例えばポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂などに光吸収剤(カーボン、酸化チタンなどの黒色顔料)を混入したものを用いることができる。また、10の光散乱樹脂は、例えばポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂などに粒径数100nm(例えば200〜400nm)の光散乱剤(シリカ、ポリスチレン、酸化チタンなどの微粒子)を混入したものを用いる。
図1に示すように、10の光散乱樹脂は5のマスク材に設けた逆錐体(逆テーパー)型開口を充填するように形成している。ここで、逆錐体型開口とは、多角錐体、円錐体などの頂部を切り取った形(多角錐台、円錐台)を上下反転した形状の開口部や、これらの形状の斜面の断面が直線以外(例えば放物線)の形状の開口部のことを総称するものとする。以下においては、逆円錐台型の開口を例にとって説明していく。逆錐体型開口としては、例えば、マスク材5の厚さを70μm、基板表面に対する斜面角度を65°、受光部2の近傍の開口径を70μm(頂部開口径約135μm)とする。このとき、2の受光部径は80μmとする。この受光径の場合、受光層の不純物濃度や厚さなどを最適化することで10Gbps以上の光信号を受信する事が可能となる。
なお、受光部への光の入射範囲を制限するマスクは、マスクと受光部とが接触していなくてもよい。たとえば、マスクと受光部との間に空隙が設けられていてもよいし、マスクと受光部との間に透明樹脂等の層が設けられていても良い。
このように構成することで、素子上方から入射した光は直接受光部に入射せず、光散乱樹脂10の中で幾度かの光散乱を受け、光入射位置や角度の異なる光が混合されて受光部2に到達するようになる。このとき、一部の光は光散乱樹脂10からマスク材5に達してしまい、マスク材5に吸収されてしまう。このため、光散乱樹脂10を用いない場合に比べて入力した光が受光部に達する量は低下してしまうが、色々な位置や角度からの入射光が混合されて受光されるため、入射光ビームの位置や角度のずれに対する受光効率の変動が小さくなる。即ち、本実施例の半導体受光素子は、受光効率をある程度犠牲にする代りに光散乱機構での光ミキシング(混合)により、受光トレランスを大きくするという特徴を持っており、結合誤差や温度変化などによる光軸ずれに対して安定した光結合(光受信)が可能になるという特徴を持っている。また、マルチモード光ファイバによる光伝送での光受信に適用すると、マルチモード光ファイバの種々の光伝送モードによる光を混合して平均的に受信できるようになるため、所謂モーダルノイズを低減できるという効果も持っている。従って、本実施形態の半導体受光素子を用いると、マルチモード光伝送路を用いても安定な動作が可能であり、光結合系を簡素化し易いというマルチモードファイバの特徴を最大限に活用可能であるとともに、位置ずれや温度変動に対しても安定な光伝送系を構築可能となる。即ち、簡易な構成で動作余裕や実装余裕の大きな光配線が実現でき、光配線装置の低コスト化を大きく進展することが可能となる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図2は、本発明の第2の実施形態を示す概略構成断面図であり、図1と同一の番号で示す部分の説明は省略する。また、マスク材5の逆錐体型開口の形状等は図1の実施例と同様とする。図2(a)において、201はn型InPバッファー層、202は低濃度GaInAs受光層、203はn型InPウィンドウ層、204は窒化シリコン絶縁層(SiNxパッシベーション膜)、205はp型拡散層(例えばZn拡散層)、11は光反射膜(例えば表面をAuとするAu/Pt/Ti、Au/Crなど)、12は裏面電極(裏面n側電極、例えばAuGe、AuSnなど)である。この実施例の特徴は、光散乱樹脂10とマスク材5の間に光反射膜11を設けたことにあり、図1実施例で散乱されてマスク材に吸収されていた光を反射し、再び光散乱させることで受光部に達する光を増加させるものである。この様子を図2(b)、図2(c)に示す。図2(b)、図2(c)において、16は光ファイバのコア、17は光ファイバのクラッドを示しており、各図の折れ線は光ファイバからの光経路(光線軌跡)を模式的に示したものである。尚、図1の受光部2は、p型拡散層205の下部に位置するGaInAs受光層202の電界印加された領域がこれに相当するが、ここでは、p型拡散層205を通じて光入射することから、p型拡散層205とその下部の電界印加されたGaInAs受光層202をまとめて受光部2と記すものとする。
このように構成することで、図2(b)に示すように受光径(受光部近傍の逆錐体型開口径)からはみ出すように入射された光も光散乱および逆錐体型開口境界の光反射膜11による反射で受光部に導入されるようになる。例えば、標準的なGI(Graded Index)型光ファイバ(コア径50μm、NA=0.21)は出力光の最大広がり角が約12°であるが、その光ファイバが図2(b)のように本実施例の半導体受光素子の表面近傍から光を入射した場合、受光面での広がり距離は約15μm以上であり、光ファイバコアの端から出力される光で最大の広がりの光は中心から約40μm以上の位置となるため、受光部には直接入射できない。ところが、この最大広がりの光も光散乱樹脂10による光ミキシングと逆錐体型開口境界の光反射膜11による反射で受光部側に戻されて受光部に入射可能になる。光損失となるのは、主に光散乱により逆方向散乱(光入射方向への散乱)する成分となり、11の光反射膜を形成する逆錐体型開口の形状と、10の光散乱樹脂に添加する光散乱体の粒径や形状、含有量などを最適化することで調整可能である。また、図2(c)に示すように光を入射する光ファイバが軸ずれを起こした場合でも、ある程度の軸ずれまでは逆錐体型開口境界の光反射膜11による集光効果により光結合損失の増加を防ぐ事が可能である。上記した標準的なGI型光ファイバの場合、最大20μm以上の軸ずれまで実質的に光損失の増大を防止することが可能である。
このように、本実施形態の半導体受光素子では、光を入射する光線路の位置ずれ許容度が大きく、しかも、レンズ結合(例えば特許文献1)のように軸ずれに対して連続的に光損失が増減するのではなく、ある軸ずれ量まではほとんど光結合損失の変化しない領域が存在する。このことは、前述したようなマルチモード光ファイバなどで光伝送を行った場合に、マルチモード光伝送で問題となり易いモーダルノイズがある軸ずれ量まで問題にならないという特徴を持つほか、温度変動や組立時の組立誤差による軸ずれを許容できることは図1の実施例の場合と同様である。
レンズ結合の場合などは、比較的光損失が小さい領域が存在するものの、その時点での光損失はそのまま光モード損失に相当し所謂モーダルノイズの発生要因となる。従って、レンズ結合では光損失量が問題とならない場合にも、モーダルノイズが発生しうるという問題があったが、本実施形態ではこの問題が解消され、且つ、光線路の軸ずれに対する許容性が確保可能という利点を有する。即ち、本実施形態では、光線路の軸ずれに対する実装余裕とともに、モーダルノイズに対する動作余裕も兼ね備えており、光線路と半導体受光素子との結合を簡易構成、例えば図2(b)に示したような所謂バットジョイント結合構成で十分な特性を発揮可能である。
また、図1および図2では、光ファイバと光散乱樹脂10の間を空隙のままで用いているが、光送信側に半導体レーザを用い、本実施例の光受信側と同様なバットジョイント結合を行っている場合、光ファイバなどの光線路端部での残留反射(数%)が光送信側の半導体レーザに光帰還されてしまい、半導体レーザが所謂戻り光雑音を発生してしまう。この現象を防止するため、光線路と光散乱樹脂の間に光線路の等価屈折率に近い屈折率の屈折率整合樹脂を充填しても良い。この場合でも、上記してきた本実施形態の効果は同様に得られ、むしろ、光学的な距離が充填樹脂の屈折率倍だけ短縮されて前述した軸ずれ許容量が大きくなる効果を持っている。ちなみに、特許文献2のように受光部上に小型レンズを形成した半導体受光素子の場合、上述のように屈折率整合樹脂を充填すると、レンズと周囲との屈折率差が極端に小さくなり、実質的にレンズ効果が損なわれて機能しなくなってしまう。これに対し本実施形態の半導体受光素子では、周囲媒体が空気か樹脂かに関わらずその機能が保持されるという特徴を持っている。
尚、本実施例においても、樹脂層5(マスク材)は、不透明樹脂である方が望ましい。即ち、図2の光反射膜11と絶縁層204との間には、反射膜11による電気的な寄生容量の増加を防止するためのギャップ(光反射膜不在部)がある程度必要である。このギャップ部分から漏れる光は一種の迷光となり、p型拡散領域205から離れた部分に照射された場合、pn接合への逆バイアスによる電界が加わっていない非電界印加領域での拡散電流となり、電界印加部でのドリフト電流よりかなり応答の遅い受光電流となる。この漏れ光または上部の逆錐体型開口に入射しなかった光による拡散電流を防止するため、樹脂層5は不透明樹脂である事が望ましい。また、樹脂層5は透明、または半透明で、絶縁層204と樹脂層5との間に光遮断層が設けられた構造であっても構わない。例えば、絶縁層204と樹脂層5との間にカーボンブラックを含む遮光樹脂を導入するなどの構成であっても良い。
(第3の実施形態)
図3は、本発明の第3の実施例を示す断面構成図であり、第1の実施例、第2の実施例と共通な部分の説明は省略する。図3(a)において、13は透明樹脂である。本実施例の特徴は、逆錐体型開口(テーパー開口)、即ち、光反射膜11の上部側テーパーによる集光効果で入射光をある程度絞り込んでから光散乱樹脂10に光を入射するところにあり、光散乱樹脂10による散乱距離を短くすることにより、逆方向散乱による光損失を低減するものである。透明樹脂13の厚さとしては、例えば30μm(光散乱樹脂10の厚さ40μm)とする。
テーパー反射構成により集光効果を持たせる透明樹脂13は、前述した光ファイバとの屈折率整合樹脂と同等な樹脂であることが望ましく、13の部分を空隙としておいて光ファイバとの結合を行う際に透明樹脂(屈折率整合樹脂)を充填する方法でも良いが、予め半導体受光素子の製造段階においてテーパー開口内を充填させておく事が望ましく、これにより光ファイバなどの光線路を近接させてその周囲を充填する際に、テーパー開口内に気泡が残留することを防止することができる。
上述のように、テーパー開口部を透明樹脂で充填すれば集光器、光散乱樹脂で充填すれば光ミキサーとなるが、図3(b)に示すように集光と光散乱を多段階に組み合せることも可能である。図3(b)において131、132は透明樹脂であり、131、132の部分はテーパー集光器を構成する。この場合、光散乱距離が短くなり、逆方向散乱による光損失を低減可能であるが、十分な光ミキサーとならない可能性がある。その場合、光散乱樹脂10の光散乱材の添加率を調整し、最適化することができる。これらの構成や最適化は、所望の光結合効率、トレランス範囲などを加味して決定すればよい。
(第4の実施形態)
図4(a)は、本発明の第4の実施例を示す構成斜視図であり、図4(b)はその断面図である。前述してきた実施例と同一の部分は説明を省略する。前述してきた実施例では、光散乱樹脂10の形状を逆テーパー型としてきたが、十分な光量を入射可能な場合は、ほぼ垂直な断面として単に光ミキサー効果だけを付与するようにしても良い。この場合、マスク材5をテーパー形状に加工する必要が無く、単純に感光性樹脂によるフォトリゾグラフィーでの加工が可能であるため、その製造が容易となる。
図4(a)、4(b)において、14は加工を容易にするためのストッパー層であり、例えば厚さ2μmのポリイミドとし、光受光部に開口を設けておく。その上に、不透明樹脂からなるマスク材5を例えば20μm設け、図のように単純に掘り込み加工を行ってストッパー層14および受光部を露出させる。その後、光反射膜11を受光部以外の部分に設け、光散乱樹脂10を図のように充填すればよい。この場合、光反射膜11を金属としても、ストッパー層14がスペーサとなって電極3との寄生容量の増大を抑制可能である。
尚、ストッパー層14を不透明樹脂(例えばポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂などに光吸収剤(カーボン、酸化チタンなどの黒色顔料)を混入したもの)とすれば、5は必ずしも不透明樹脂でなくとも良い。この場合14がマスク材として機能し、5を例えば感光性ポリイミドとし、上述した掘り込み加工をパターン露光と現像によるフォトリゾグラフィーで行うことも可能である。
(第5の実施形態)
図5(a)は、本発明の第5の実施例を示す構成斜視図であり、図5(b)はその断面図である。前述してきた実施例と同一の部分は説明を省略する。図4の実施例では、光散乱樹脂10を埋め込むように形成しているが、これは図5(a)、図5(b)のように光散乱樹脂10の周りを除去したものでも構わない。
この場合、15がマスク材となるため、15を不透明膜とすればよい。不透明膜15は、例えばポリイミド樹脂とし、光吸収剤(カーボン、酸化チタンなどの黒色顔料)を混入したもので厚さ2μm設ける。その後、電極7、9の加工を行い、全面に光散乱樹脂10を設けて、図のように周囲を選択除去する。この場合、光散乱樹脂10は、ディスペンサやスクリーン印刷などを用いた選択塗布で形成しても良い。
また、前述したように光ファイバなどの結合を行うため屈折率整合樹脂が周囲に充填される場合、光散乱樹脂10の周囲に散乱光が拡散してしまうため、図5(c)に示すように光反射膜11を追加しても良い。この場合、光入射部の開口を光散乱樹脂10の大きさより小さくしておくと逆方向散乱による光を再度反射して下方に向かわせられるため、光損失を抑制しやすくなる。
(第6の実施例)
図6は、本発明の第6の実施形態にかかる光半導体モジュールの模式断面図である。例えば図2で示した半導体受光素子22を、3次元メッキ配線19を施した光電気フェルール18にAuスタッドバンプ20を用いてフリップチップマウントする。光電気フェルール18の光素子搭載面は、図に示すように垂直面からずれた斜面とし、光散乱樹脂10の表面での残留反射光が光ファイバコア16に光結合するのを抑制するようにしてもよい。光電気フェルール18の斜面角度は、例えば8度とする。また、光ファイバ端面および光散乱樹脂10表面での反射光自体を減少させるため、透明樹脂21を充填することが望ましい。透明樹脂21は、半導体受光素子22のアンダーフィルとしても機能する。透明樹脂21として、例えばエポキシ系樹脂、シリコーン系樹脂、アクリル系樹脂などを用いることができる。また、透明樹脂21は、光ファイバと屈折率がほぼ同じ屈折率整合樹脂とすることが望ましく、これにより光ファイバへの戻り光を抑制でき、光送信側に半導体レーザを用いた場合においても、戻り光ノイズの発生を抑制することができる。
この実施形態においては、温度変動などによる光軸変動が前述のような受光トレランスの拡大効果により吸収されて安定な光結合が維持可能になり、また、高速光伝送のために半導体レーザを光源とした場合にもモーダルノイズの発生を抑制可能な、即ち、製造コストが低く、光伝送信頼性の高い光半導体モジュールが実現可能となる。
(変形例)
なお、本発明は上述した各実施形態に限定されるものではない。上述した本発明の実施形態はいくつかの具体例を示しているが、これはあくまで構成例であり、例えば、受光層、マスク層、光散乱部、開口部、光反射膜、光ファイバの材質、など、本発明の主旨に従い個々の要素に他の手段(構成、材料、寸法、形状、配置)などを用いても構わないものである。また、上記した実施例は、適宜組み合せて実施することも可能である。即ち、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施することが可能なものである。
なお、上述した実施形態およびそれらの変形例にかかる半導体受光素子および光半導体モジュールにより、光配線を高密度多並列に構成する事が容易で、半導体レーザを光源とする場合の反射戻り光対策も容易となる半導体受光素子および光半導体モジュールを得ることができる。また、発光素子の光結合が容易なマルチモードファイバを用いる場合でも、全ての伝送モードを受光可能な範囲が広く、結果としてモーダルノイズを発生し難いため動作余裕や実装余裕の大きな半導体受光素子および光半導体モジュールが得られる。これにより、光配線装置の実用性と低コスト化を大幅に促進し、情報通信機器などの高度化に大きく貢献することができる。
第1の実施形態に係わる半導体受光素子の概略構成を示す斜視図。 第2の実施形態に係わる半導体受光素子の概略構成を示す断面図。 第3の実施形態に係わる半導体受光素子の概略構成を示す断面図。 第4の実施形態に係わる半導体受光素子の概略構成を示す断面図。 第5の実施形態に係わる半導体受光素子の概略構成を示す断面図。 第6の実施形態に係わる光半導体モジュールの概略構成を示す断面図。
符号の説明
1…n型InP基板。2…受光部。3…p電極。4…n電極。5…樹脂層。6、8…貫通電極。7、9…電極パッド。10…光散乱樹脂。11…光反射膜。

Claims (5)

  1. 基板上に設けられた半導体からなる受光部と、
    前記受光部の上に設けられ、前記受光部への光の入射範囲を制限する開口を有するマスク層と、
    前記開口から上の光入射経路の少なくとも一部に透光性部材と該透光性部材中に分散された光散乱粒子とを有する光散乱部と
    を備え、
    前記受光部への入射光は、前記光散乱部を通過して、前記受光部へ入射されることを特徴とする半導体受光素子。
  2. 前記光散乱部の側壁が光反射膜により覆われていることを特徴とする請求項1記載の半導体受光素子。
  3. 前記開口が上に向かって拡開し、前記マスク層の表面が光反射膜により覆われ、前記光散乱部の少なくとも一部が前記開口の上に向かって拡開する領域の内部に形成されてなることを特徴とする請求項1記載の半導体受光素子。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つに記載の半導体受光素子と、前記光散乱部の上面に光出射端が対向する光ファイバまたは光導波路を備えたことを特徴とする光半導体モジュール。
  5. 前記光散乱部の光入射面と、前記光ファイバまたは光導波路光出射端との間に透明樹脂が充填されてなることを特徴とする請求項4記載の光半導体モジュール。
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