JP2009009007A - 画像読取装置、及び該画像読取装置を用いた画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】レンズ構成枚数が少なく低コストで、十分な画角及び明るさを得ることが可能な結像レンズを用いて、低コストかつコンパクトで、高画質な画像読取装置を提供すること。
【解決手段】原稿を照明する照明系と、照明系で照明された原稿からの反射光を結像させる結像素子と、結像素子で結像された原稿像を画像信号に光電変換する受光素子と、受光素子からの画像信号にフィルタ処理を行う画像処理部とを有する画像読取装置において、照明系または結像素子を用いた結像光学系の任意の光路中に、反射光を少なくとも3種類の波長領域に色分解する色分解手段を有し、画像処理部は、画像信号を輝度/色差信号または明度/色度信号に変換してフィルタ処理を行う画像処理機能を有し、結像素子は、下記(1)式を満足すること。
0.001<|f−fe|/fe (1)式
但し、f:C線またはF線における焦点距離、fe:基準波長e線における焦点距離である。
【選択図】図10

Description

本発明は、画像読取装置および該画像読取装置を用いた画像形成装置に関するものであり、特に低コスト、コンパクトで高画質な画像読取装置に関するものである。
デジタル複写機、ファクシミリおよびイメージスキャナ等の原稿読取部(画像読取装置)においては、原稿画像を光学系により受光素子である光電変換素子に結像させて原稿画像を電気信号化する。ここで、原稿情報をカラーで読み取るために、照明系に異なる波長領域を有する光源を複数具備し、その光源を順次点灯させて原稿のカラー情報を信号化する方法や、受光素子として例えば赤、緑、青のフィルタを持ったラインセンサが1チップに3列に配列されている所謂3ラインCCDを用い、この受光素子に原稿像を結像させることにより3原色に色分解しカラー画像情報を信号化する方法がある。
また、画像処理としては、画像の鮮鋭度を向上させることや画像の平滑性を高める目的で、デジタル画像信号に対してフィルタ処理(空間フィルタ処理)が一般的に行われている。とりわけ、デジタル複写機のようにスキャナによって読み取られた画像信号を扱う画像処理においては、文字鮮鋭性向上のためのMTF(Modulation Transfer Function)補正や、盲点モアレ抑制のための平滑化処理は必須の処理である。
カラー複写機におけるフィルタ処理においては、従来はRGBまたはCMYK等の3原色または3原色+1色(黒色;K)の信号に対して行われるのが一般的であったが、最近では輝度/色差信号や明度/色度信号や、明度/彩度/色相信号を使用し、色の属性を考慮した信号に対してフィルタ処理を実施する手法が主流となりつつある。
輝度/色差系フィルタ処理のメリットは、第1に、人間の視覚特性(輝度には感度が高く、色差には感度が低い等)を考慮したフィルタ処理が可能となる点にある。第2に、輝度信号や色差信号に対して、彩度等の入力画像の特徴に応じて各々へのエッジ強調や平滑化の強度、信号を補正する度合い等を調整することが簡易に実現可能となる点にある。
また、このような画像読取装置に使用する読取レンズは、一般に像面において高空間周波数領域での高いコントラストが要求されると共に、開口効率が画角周辺部まで100%近くあることが要求されている。さらに、カラー原稿を良好に読み取るためには、受光面上で赤、緑、青の各色の結像位置を光軸方向に合致させる必要があり、各色の色収差補正を極めて良好にしなければならない。このため、使用される読取レンズとしては、像面湾曲を非常に小さく抑え、光軸近傍から周辺までの各像高における結像性能が均一となるように設計する必要がある。
さらに近年、コピーの生産性向上の要求に対応するため、読取レンズに対してF4.2程度の明るいレンズが求められており、これらの性能及び使用値を満足するための結像レンズとして、比較的大口径にしてもコマフレアの発生を抑制し、色収差補正能力も高い4群6枚構成のガウスタイプが用いられている。
ここで、ガウスタイプを用いて軸上の色収差を良好に補正するために、負レンズである第3及び第4のレンズの少なくとも1つのレンズに、部分分散偏差がプラスの性質を有する所謂異常分散ガラスを使用して良好な性能を得る発明が開示されている(例えば特許文献1〜6参照。)。
しかし、ガウスタイプはレンズの構成枚数が6枚と多いため、レンズ外径が大きくなり、レンズ及びそれを用いた装置の小型化や低コスト化に対して限界があった。さらに、一般的に負レンズに使用される比較的高分散(アッベ数が40〜45近傍)の異常分散ガラスは、やけやすい等の加工面での問題があり、加工コストが高くなるデメリットがあった。
一方、4群4枚構成とレンズの構成枚数が少ないテレフォトタイプの発明としては、特許文献7、8に記載の発明が開示されているが、これらの発明は共にFナンバが6以上と暗く、高速化に対応できないものであった。ここで、テレフォトタイプで大口径化を達成する発明が特許文献9、10に開示されている。しかし、特許文献9に記載の発明はFナンバが4.5と比較的大口径ではあるが、絶対収差量が非常に大きく、例えば600dpiのような高密度な読み取りには使用できる結像性能を有していなく、また特許文献10に記載の発明はFナンバが4と大口径であるが、C線またはF線の倍率色収差が非常に大きく、フルカラーに使用できる性能を有していなかった。
特許公報第2729039号 特許公報第2790919号 特開平9−304696号公報 特開平10−253881号公報 特開平11−109221号公報 特開2001−166359号公報 特開2002−31753号公報 特開2001−166359号公報 特許公報第3856258号 特開平09−101452号公報
そこで本発明は、上述した事情に鑑みて為されたものであり、レンズ構成枚数が少なく低コストで、十分な画角及び明るさを得ることが可能な結像レンズを用いて、低コストかつコンパクトで、高画質な画像読取装置及び該画像読取装置を用いた画像形成装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明に係る画像読取装置及び該画像読取装置を用いた画像形成装置は、具体的には下記(1)〜(14)に記載の技術的特徴を有する。
(1):原稿を照明する照明系と、該照明系で照明された原稿からの反射光を結像させる結像素子と、該結像素子で結像された原稿像を画像信号に光電変換する受光素子と、該受光素子からの画像信号にフィルタ処理を行う画像処理部とを有する画像読取装置において、前記照明系または前記結像素子を用いた結像光学系の任意の光路中に、前記反射光を少なくとも3種類の波長領域に色分解する色分解手段を有し、前記画像処理部は、前記画像信号を輝度/色差信号または明度/色度信号に変換してフィルタ処理を行う画像処理機能を有し、前記結像素子は、下記(1)式を満足することを特徴とする画像読取装置である。
0.001 < |f−fe|/fe (1)式
(但し、
f : C線(656.27nm)またはF線(486.13nm)における焦点距離、
fe : 基準波長e線(546.07nm)における焦点距離である。)
(2):上記(1)に記載の画像読取装置において、前記結像素子は下記(2)式を満足することを特徴とする画像読取装置である。
|f−fe|/fe < 0.0045 (2)式
(但し、
f : C線(656.27nm)またはF線(486.13nm)における焦点距離、
fe : 基準波長e線(546.07nm)における焦点距離である。)
(3):上記(1)または(2)に記載の画像読取装置において、前記結像素子は、物体側から順に正のパワーの第1レンズ、負のパワーの第2レンズ、正のパワーの第3レンズ、負パワーの第4レンズで構成されていることを特徴とする画像読取装置である。
(4):上記(3)に記載の画像読取装置において、前記結像素子は、第1レンズは、物体側に凸面を向けたメニスカス形状、第2レンズは両凹レンズ、第3レンズは両凸レンズ、第4レンズは物体側に凹面を向けたメニスカス形状で、第2レンズと第3レンズの間に絞りを有することを特徴とする画像読取装置である。
(5):上記(3)または(4)に記載の画像読取装置において、前記結像素子は、下記(3)式及び(4)式の何れをも満足することを特徴とする画像読取装置である。
0.05 < n凸−n凹 < 0.25 (3)式
25.0 < ν凸−ν凹 < 36.5 (4)式
(但し、
n凸 : 正レンズ(第1レンズ、第3レンズ)のd線(587.56nm)における屈折率の合計、
n凹 : 負レンズ(第2レンズ、第4レンズ)のd線(587.56nm)における屈折率の合計、
ν凸 : 正レンズ(第1レンズ、第3レンズ)のd線(587.56nm)におけるアッベ数の合計。
ν凹 : 負レンズ(第2レンズ、第4レンズ)のd線(587.56nm)におけるアッベ数の合計である。)
(6):上記(3)乃至(5)のいずれか1項に記載の画像読取装置において、前記結像素子は、下記(5)式を満足することを特徴とする画像読取装置である。
31.0 < fL1×ν1/fe < 37.0 (5)式
(但し、
fL1 : 第1レンズのe線(546.07nm)における焦点距離、
ν1 : 第1レンズのアッベ数、
fe : 基準波長e線(546.07nm)おける焦点距離である。)
(7):上記(1)乃至(6)のいずれか1項に記載の画像読取装置において、前記画像信号がRGB信号であることを特徴とする画像読取装置である。
(8):上記(1)乃至(7)のいずれか1項に記載の画像読取装置において、前記結像素子は前記反射光を縮小結像させる結像レンズであることを特徴とする画像読取装置である。
(9):上記(1)乃至(8)のいずれか1項に記載の画像読取装置において、前記結像素子はガラスレンズであり、そのガラス材料は有害物質を含有していないことを特徴とする画像読取装置である。
(10):上記(9)に記載の画像形成装置において、前記有害物質は鉛及び砒素であることを特徴とする画像読取装置である。
(11):上記(1)乃至(10)のいずれか1項に記載の画像読取装置において、前記結像素子は全て球面により構成されていることを特徴とする読取装置である。
(12):画像信号に対応する画像を書き込んで画像を形成する画像形成装置であって、原稿をフルカラーで読み取って画像信号化する手段として、上記(1)乃至(11)のいずれか1項に記載の画像読取装置を有することを特徴とする画像形成装置である。
(13):上記(12)に記載の画像形成装置において、前記画像信号に対応する画像の書き込みを光書き込みにより行うことを特徴とする画像形成装置である。
(14):上記(13)に記載の画像形成装置において、形成すべき画像に対応する静電潜像を光書き込みにより光導電性の感光体に形成することを特徴とする画像形成装置である。
本発明に係る画像読取装置によれば、結像素子として構成枚数を低減したコンパクトで低コストな結像レンズを使用しても、十分な画角及び明るさを得ることが可能となり、画像品質低下を起こさず高精度な画像読取ができる。
また、本発明に係る画像形成装置によれば、本発明の画像読取装置を用いることで、十分な画角及び明るさを得ることが可能となり、原稿の良好な読み取りが可能となることから、各色毎の画素ずれのない良好な画像形成が可能となる。
本発明の画像読取装置及び該画像読取装置を用いた画像形成装置の基本的な構成に関して以下に説明する。
なお、以下に述べる実施の形態は本発明の好適な実施の形態であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限りこれらの態様に限られるものではない。
本発明に係る画像形成装置は、原稿画像をフルカラーで読み取って画像信号化する手段として、後述する本発明の画像読取装置を有し、該画像信号に対応する画像を書き込んで画像を形成することを特徴とするものである。この画像形成装置において、画像信号の書き込みは、インクジェット方式やインクリボン方式、感熱方式等の種々の公知の方式で行うことができるが、画像信号に対応する画像の書き込みを、光書き込みにより行うことが好ましい。さらにこの場合、光書き込みによる書き込みを、銀塩フィルム等に対して行ってもよいが、光導電性の感光体に光書き込みを行い、形成すべき画像に対応する静電潜像を形成する構成が好適である。
以下に上記構成を有する本発明に係る画像形成装置の一実施の形態について詳細に説明する。
図1は本発明に係る画像形成装置の一実施の形態であるデジタル式のフルカラー複写機の構成を示す概略図である。
本発明に係る画像形成装置は、原稿読取部であるスキャナ1及び後述するスキャナ補正部(不図示)、フィルタ処理部(不図示)、色補正処理部(不図示)、BG/UCR処理部(不図示)を備える第1の画像処理部からなる本発明の画像読取装置と、該原稿読取装置で読み取った原稿画像の画像信号に対応する画像の形成を行う画像形成部とを備える。本実施の形態では図1に示すように、原稿読取部は画像形成装置上部に配置され、画像形成部は画像形成装置下部に配置される。
ここで、本発明に係る画像読取装置は、原稿を照明する照明系と、該照明系で照明された原稿からの反射光を結像させる結像素子と、該結像素子で結像された原稿像を画像信号に光電変換する受光素子と、該受光素子からの画像信号にフィルタ処理を行う画像処理部(上記第1の画像処理部)とを有する画像処理装置において、前記照明系または前記結像素子を用いた結像光学系の任意の光路中に、前記反射光を少なくとも3種類の波長領域に色分解する色分解手段を有し、前記画像処理部は、前記画像信号を輝度/色差信号または明度/色度信号に変換してフィルタ処理を行う画像処理機能を有し、前記結像素子は、下記(1)式を満足することを特徴とする画像読取装置である。
0.001 < |f−fe|/fe (1)式
(但し、
f : C線(656.27nm)またはF線(486.13nm)における焦点距離、
fe : 基準波長e線(546.07nm)における焦点距離である。)
図2に、本発明に係る画像読取装置であるスキャナ1の構成例として、受光素子に所謂3ラインCCDを用いた一例を示す。
スキャナ1において、原稿102は、コンタクトガラス101の上に配置され、コンタクトガラス101の下部に配置された照明光学系107により、原稿102が照明される。原稿102の照明反射光Lは、第1走行体103の第1ミラー103aにより反射され、その後、第2走行体104が有する第1ミラー104aと第2ミラー104bとで反射され、縮小結像レンズ(結像素子)105へ導かれ、結像レンズ105によりラインセンサユニット106の各ラインセンサ106R、106G、106Bに結像される。
また、原稿102の長手方向を読み取る場合は、第1走行体103が図中左端から右方向にVの速度で図中右端の(103’)の位置まで移動し、それと同時に第2走行体104が、図中左端から右方向に第1走行体103の半分の速度1/2Vで図中中央の(104’)の位置まで移動して、原稿102からラインセンサユニット106までの光路長を常に一定として原稿全体を読み取る。
ここで画像読取光学系としては、上記のような方式以外に、図3に示すように、光路を複数枚(枚数は任意)のミラーで折り返し、結像レンズ105とラインセンサ106を一体型ユニット108に保持し、その一体型ユニット108全体が移動して原稿情報を読み取る方式としても良い。
ラインセンサユニット106は、その長手方向が副走査方向(図紙面垂直方向)と一致するように、ラインCCDであるラインセンサ106R、106G、106Bの夫々が1チップに3列平行配列された構成(所謂3ラインCCD)となっている。また、照明反射光Lをラインセンサ106R、106G、106Bに対応した3種類の波長領域の光に色分解するためのフィルタ(R、G、Bのフィルタ(照明反射光Lを赤(R)の波長領域の光に色分解するフィルタ、照明反射光Lを緑(G)の波長領域の光に色分解するフィルタ、照明反射光Lを青(B)の波長領域の光に色分解するフィルタ))がセンサ前面に配置されている。
ここで色分解の方法(色分解手段)としては、上記のような結像レンズ5とラインセンサ106R、106G、106Bの間に色分解プリズムやフィルタを選択的に挿入し、R、G、Bに色分解する方法や、R、G、B光源を順次点灯させ原稿102を照明する方法などがあるが、所定の波長領域に分解できればどのような方法であっても良い。
次に、第1の画像処理部においてラインセンサユニット106で色分解されて得られたRGB画像データについて所定の画像処理を行い、書き込み用の画像信号(イエロー・マゼンタ・シアン・ブラックの各色を書き込むための信号)に変換された信号であるY、M、C、Kデータを出力する。この画像処理の詳細については後述する。
図1における画像形成部は、第2の画像処理部と画像出力部とから構成される。
第2の画像処理部は、後述するプリンタγ補正処理部と、中間調処理部を備える構成であり、この第2の画像処理部に入力された画像データ(前記Y、M、C、Kデータ)は、プリンタγ補正処理、階調処理が行われ、画像出力部の明暗特性の補正処理や、該画像出力部の階調特性等に応じた誤差拡散処理やディザ処理等による画像データの量子化を行い、画像出力部にデータを出力するものである。なお、前記第1の画像処理部と第2の画像処理部は、図中に示す画像処理部1200にまとめて備える構成としても良い。
次いで、画像処理部から入力された画像データに基づき、画像出力部によって当該画像データの書き込みを行って画像を形成する。
ここで、画像出力部は、「潜像担持体」として円筒状に形成された光導電性の感光体1100を有し、その周囲に、帯電手段としての帯電ローラ1110、リボルバ式の現像装置1130、転写ベルト1140、クリーニング装置1150が配設されている。帯電手段としては帯電ローラ1110に代えて「コロナチャージャ」を用いることもできる。
画像処理部1200から書込み用の信号を受けて光走査により感光体1100に書込みを行う光走査装置1170は、帯電ローラ1110と現像装置1130との間において感光体1100の光走査を行うようになっている。
符号1160は定着装置、符号1180はカセット、符号1190はレジストローラ対、符号1220は給紙コロ、符号1210はトレイ、符号Sは「記録媒体」としての転写紙を示している。
画像形成を行うときは、光導電性の感光体1100が時計回りに等速回転され、その表面が帯電ローラ1110により均一帯電され、光走査装置1170のレーザビームの光書込による露光を受けて静電潜像が形成される。形成された静電潜像は所謂「ネガ潜像」であって画像部が露光されている。
「画像の書込み」は、感光体1100の回転に従い、イエロー画像、マゼンタ画像、シアン画像、黒画像の順に行われ、形成された静電潜像はリボルバ式の現像装置1130の各現像ユニットY(イエロートナーによる現像を行う)、M(マゼンタトナーによる現像を行う)、C(シアントナーによる現像を行う)、K(黒トナーによる現像を行う)により順次反転現像されてポジ画像として可視化され、得られた各色トナー画像は、転写ベルト1140上に、転写電圧印加ローラ114Aにより順次転写され、上記各色トナー画像が転写ベルト1140上で重ね合わせられてカラー画像となる。
転写紙Sを収納したカセット1180は、画像形成装置本体に脱着可能であり、図のごとく装着された状態において、収納された転写紙Sの最上位の1枚が給紙コロ1220により給紙され、給紙された転写紙Sはその先端部をレジストローラ対1190に捕えられる。
レジストローラ対1190は、転写ベルト1140上の「トナーによるカラー画像」が転写位置へ移動するのにタイミングを合わせて転写紙Sを転写部へ送り込む。送り込まれた転写紙Sは、転写部においてカラー画像と重ね合わせられ、転写ローラ114Bの作用によりカラー画像を静電転写される。転写ローラ114Bは、転写時に転写紙Sをカラー画像に押圧させる。
カラー画像を転写された転写紙Sは定着装置1160へ送られ、定着装置1160においてカラー画像を定着され、図示されないガイド手段による搬送路を通り、図示されない排紙ローラ対によりトレイ1210上に排出される。
また、各色トナー画像が転写されるたびに、感光体1100の表面はクリーニング装置1150によりクリーニングされ、残留トナーや紙粉等が除去される。
次に、図1のデジタル式のフルカラー複写機における画像信号処理の流れについて説明する。
図4に本発明に係る画像形成装置の第1の実施の形態における画像処理部の画像信号処理全体の構成を示すブロック図である。
画像処理部は、スキャナ部3−1と、スキャナγ補正処理部3−2と、フィルタ処理部3−3と、色補正処理部3−4と、BG/UCR処理部3−5と、プリンタγ補正処理部3−6と、中間処理部3−7と、プリンタ部3−8と、CPU3−9と、操作部3−10と、データバス3−11とを備える。
次に、図4における画像処理の動作概略を説明する。操作部のスタートボタン(不図示)が押下されると、複写動作に先立ちCPUは予めユーザにより設定された複写モードに応じてデータバスを介して各画像処理のパラメータを各々の画像処理部(スキャナγ補正部3−2、フィルタ処理部3−3、色補正処理部3−4、BG/UCR処理部3−5、プリンタγ補正処理部3−6、中間処理部3−7)に設定する。なお、通常複写機においては原稿の種類等に応じて文字、文字/写真、写真などの複写モードが備わっており、この設定に応じて画像処理パラメータ等の切り替えを行う。係る技術は公知であるので詳細については省略する。このパラメータの設定後に、スキャナ部3−1は原稿の読み取り動作を開始する。スキャナ部3−1で読み取られた画像データは、画像処理部で画像処理が行われた後、プリンタ部3−8に出力され、図示しない記録紙上にプリントされる。
スキャナ部3−1は、カラー原稿を光学的に読み取り、8bit(0〜255)のデジタル画像信号(rgb信号)へ光電変換をした後、公知のシェーディング補正を実行して、スキャナγ補正処理部3−2に出力する。
スキャナγ補正部3−2は、スキャナから入力されるデジタル画像信号rgb(red、green、blue)信号を、LUT(Look Up Table)等を使用して、濃度信号であるRGB信号に変換し、RGB信号をフィルタ処理部3−3に出力する。
フィルタ処理部3−3は、スキャナγ処理補正部3−2から入力されるRGB信号をLUV信号に変換した後、LUV信号に対して輝度/色差系フィルタ処理を施して、色補正処理部3−4に出力する。フィルタ処理の詳細な構成は後述する。
色補正処理部3−4は、フィルタ処理部3−3から入力されるRGB信号を、色変換処理してCMY(Cyan、Magenta、Yellow)信号に変換して、BG/UCR処理部3−5に出力する。色変換処理としては、例えば下記(I)〜(III)式を使用してRGB−CMY変換を行うことができる。
C=α11×R+α12×G+α13×B+β1 (I)式
M=α21×R+α22×G+α23×B+β2 (II)式
Y=α31×R+α32×G+α33×B+β3 (III)式
(但し、α11〜α33及びβ1〜β3は、予め定められた色補正係数、CMYは、8bit(0〜255)の信号である。)
BG/UCR処理部3−5は、色補正処理部から入力されるCMY信号に基づいて、黒成分であるK信号を生成(BG)すると共に、CMY信号に対して下色除去(UCR)を行って、CMYK信号をプリンタγ補正処理部3−6に出力する。ここで、K信号の生成及びCMY信号からの下色除去は、例えば下記(IV)〜(VII)式により行うことができる。
K=Min(C,M,Y)×β4 (IV)式
C’=C−K×β5 (V)式
M’=M−K×β5 (VI)式
Y’=Y−K×β5 (VII)式
(但し、Min(C,M,Y)はCMY信号のうち最小のものを表し、β4、β5は予め定められた係数であり、C’、M’、Y’は、8bit(0〜255)の信号である。)
プリンタγ補正処理部3−6は、BG/UCR処理部3−5に入力されたCMYK信号の各色に対して、プリンタγ特性に対応させるために、LUTによりγ補正処理を行い、γ補正処理後のCMYK信号を中間処理部3−7に出力する。
中間処理部3−7は、プリンタγ補正処理部3−7から入力されるプリンタγ補正処理後のCMYK信号を、公知のディザ処理や誤差拡散処理等の擬似縦貫処理を行って、擬似中間処理後のCMYK信号をプリンタ部3−8に出力する。
プリンタ部3−8では、中間調処理部3−7から入力される擬似中間処理後のCMYK信号によって一連の作像プロセスが行われて紙などに印写される。
次に、上述したフィルタ処理部3−3の構成及び動作について詳細に説明する。
図5は、図4のフィルタ処理部3−3の詳細な構成を示すブロック図である。
フィルタ処理部3−3は、第1の信号変換処理部(RGB−LUV変換部)4−1と、L、U、Vごとに設けられたフィルタ処理部4−3と、第2の信号変換処理部(RGB−LUV変換部)4−5とから構成されている。
第1の信号変換処理部(RGB−LUV変換部)4−1は、色補正部3−4から入力されるCMY信号を、輝度/色差信号であるLUV信号(L:輝度信号、UV:色差信号)に変換して、フィルタ処理部4−3に出力する。ここで、LUV信号への変換は下記(VIII)〜(X)式によって行うことができる。
L=floor{(R+2*G+B)/4} (VIII)式
U=R−G (IX)式
V=B−G (X)式
(但し、「floor{ }」は、フロアー関数を表す。)
上記(VIII)〜(X)式は、JPEG後継の標準圧縮方式であるJPG2000において採用されていて、ビットシフトと加減算のみで実現可能であり、かつ整数演算によって可逆変換可能な輝度/色差信号への変換式である。
フィルタ処理部4−3は、第1の信号変換処理部から各々入力されるL信号、U信号、V信号に対して、夫々フィルタ処理を行い、L’信号、U’信号、V’信号を第2の信号変換部4−5に出力する。ここで、実施されるフィルタ処理は、例えば図6(a)や図6(b)に示すフィルタ係数のフィルタによってコンボリューション演算が実施される。図6(a)は平滑化フィルタの一例を示し、図6(b)はエッジ強調フィルタの一例を示している。
これらのフィルタ係数は、複写モード等によって変更するような構成にしても良い。また、L信号とUV信号とで異なるフィルタ係数を使用しても良く、UV信号と比べてL信号に対するフィルタによる影響を強くすることが好ましい。さらに、公知技術である像域分離処理を使用して、画像の像域を判定・分離し、その分離結果に基づいてフィルタを切り替える構成としても良い。フィルタ係数は画質に大きな影響を与える要素となるため、通常は機器ごとに実験などを踏まえて決定される。なお、通常このようなフィルタ処理を実施する場合、フィルタ係数の「副走査方向サイズ−1」ライン分(図6のフィルタの場合3−1=2である。)のラインメモリが必要となるが、ここでは説明の簡略化のために図示を省略している。
第2信号変換処理部4−5は、フィルタ処理部4−3から入力されるL’信号、U’信号、V’信号を下記(XI)〜(XIII)式によってR’信号、G’信号、B’信号に変換してBG/UCR処理部3−5に出力する。
G'=L−floor{(U+V)/4} (XI)式
R'=U+G (XII)式
B'=V+G (XIII)式
(但し、「floor{ }」は、フロアー関数を表す。)
なお、圧縮処理のような可逆変換を実施する場合、上記(VIII)〜(XIII)式のようにfloor関数を使用すれば可逆変換が可能であるが、必ずしもfloor関数を使用する必要はなく、四捨五入や切り捨て等を使用することにしても良い。
図7は原稿印刷用に用いられる一般的なインクの分光反射率の一例を示す。また、図8は3ラインCCDに用いられるカラーフィルタの分光透過率の一例を示す。
通常、インクの反射率が高い波長域においては、インクの有無による受光量の変化が小さく、強度差がないため、原稿情報の検出が困難となる。
シアンインクの場合、B信号に対応する波長領域においては反射率が高いが、R信号に対応する波長域においては反射率がほぼ0%となっており、補色であるR信号を用いてシアンインクで印刷された原稿情報を検出可能となっている。しかし、G信号に対応する波長域においても反射率が低くなっているため、シアンインクに対してはG信号でも原稿情報を検出することができる。つまり、RGB信号をLUV信号に変換し、G信号の寄与が大きいL信号に対してフィルタ処理を行うことにより、R信号に対応する波長域の結像性能が多少劣化しても問題のないレベルにまで画像を修正することが可能となり、Rの軸上色収差を従来のカラー原稿読み取りレンズのように良好に補正する必要がなくなる。
このことはブラックインクの場合も同様のことが言える。
また、イエローインクの場合、R・G信号に対応する波長域においては共に反射率が高く、B信号に対応する波長域においては反射率がほぼ0%となっている。つまり、イエローインクで印刷された情報がある場合B信号の強度は非常に小さくなり、イエローインクで印刷された情報がない場合は強度が強くなるため、B信号を用いてイエローインクで印刷された情報の有無を検出することができる。このため、イエローインクで印刷された原稿情報を良好に検知するためには、B信号に対応する波長域の結像性能が必要となるが、イエローインクは明度の高い色であるため人間の視覚特性上エッジ強調の必要性が低い。即ち、イエローインクに関して軸上色収差が発生することにより高空間周波数のMTFが劣化しても問題にならない。
ここで、軸上色収差を劣化させることが可能となる理由について、図9に示すMTF対デフォーカス曲線(M−D曲線)図を用いて詳細に説明する。ここで、R1,G1,B1は夫々RGBの低空間周波数のMTFを表し、R2,G2,B3は夫々RGBの高空間周波数のMTFを表す。
図9において、B信号に対して影響が大きい波長域の軸上色収差が発生しているとすると、B信号に対するMTFピークが揃わなくなる。ただし、高空間周波数のMTFは大きく劣化することになるが、低空間周波数のMTFは深度が広いため、MTFの劣化は小さいことがわかる。
また、黒文字周辺での色付きを抑えることができるため、有彩色・無彩色の領域分離を行うことが望ましい。有彩色・無彩色の領域分離を行う際には、低空間周波数のMTFが必要となってくるため、低空間周波数におけるMTFの劣化が小さいことが好ましい。
このことから、構成枚数を低減したコンパクトで低コストな結像レンズを使用しても、画像読取装置としては高精度な画像読み取りをすることができる。
このときのRまたはBの軸上色収差の許容値を規定するものが下記(1)式であり、条件式(1)の範囲を超えると色収差は良好な状態となるが、それを達成するために高度な色補正が必要となり、レンズ構成枚数の増大やレンズ全長が長くなってしまう。
0.001 < |f−fe|/fe (1)式
(但し、
f : C線(656.27nm)またはF線(486.13nm)における焦点距離、
fe : 基準波長e線(546.07nm)における焦点距離である。)
また本発明における結像素子は、上記(1)式の範囲を満たすことが好ましく、
0.0015 < |f−fe|/fe (1)’式
であることがより好ましく、
0.002 < |f−fe|/fe (1)’’式
であることがさらに好ましい。
しかし、軸上色収差が大きく発生してしまうと、色に関する画像性能が悪くなるため、さらに下記(2)式を満足することが望ましい。
|f−fe|/fe < 0.0045 (2)式
(但し、
f : C線(656.27nm)またはF線(486.13nm)における焦点距離、
fe : 基準波長e線(546.07nm)における焦点距離である。)
また、結像素子である結像レンズ105は、物体側から順に正のパワーの第1レンズ、負のパワーの第2レンズ、正のパワーの第3レンズ、負パワーの第4レンズで構成されていることが好ましい。
さらに、結像レンズ105は、第1レンズは、物体側に凸面を向けたメニスカス形状、第2レンズは両凹レンズ、第3レンズは両凸レンズ、第4レンズは物体側に凹面を向けたメニスカス形状で、第2レンズと第3レンズの間に絞りを有することが好ましい。
上記構成は結像レンズ105の具体的な構成を示すものであって、この構成により従来4群6枚構成の所謂ガウスタイプのレンズで達成されていた結像性能が、4群4枚構成の所謂テレフォトタイプのレンズとしても良好な結像性能が得られる。
また、結像素子としては、原稿情報を縮小結像させる縮小光学系と、原稿情報を等倍結像させる等倍結像光学系とがある。本発明の画像形成装置及び画像読取装置にはどちらの光学系を適用しても良いが、原稿面の深度が深く原稿がコンタクトガラスに密着しないで浮いた状態である場合にも高精度な画像読み取りが可能であることから、縮小光学系を用いることが好ましい。
画像読取装置は、高空間周波数領域で光軸近傍から周辺まで均一で高いコントラストを有することが要求される。そのため、結像レンズ105としては、像面湾曲を良好に補正する必要があり、特に副走査方向のコントラストを均一とするために、サジタル方向の像面湾曲を良好に補正し、かつコマ収差を小さく抑える必要がある。また、開口効率が画角周辺部まで100%近くある事が要求されている。さらに色ずれを抑制するために倍率色収差は良好に補正する必要がある。
そこで、結像レンズ105は、下記(3)式及び(4)式の何れをも満足することが好ましい。
0.05 < n凸−n凹 < 0.25 (3)式
25.0 < ν凸−ν凹 < 36.5 (4)式
(但し、
n凸 : 正レンズ(第1レンズ、第3レンズ)のd線(587.56nm)における屈折率の合計、
n凹 : 負レンズ(第2レンズ、第4レンズ)のd線(587.56nm)における屈折率の合計、
ν凸 : 正レンズ(第1レンズ、第3レンズ)のd線(587.56nm)におけるアッベ数の合計。
ν凹 : 負レンズ(第2レンズ、第4レンズ)のd線(587.56nm)におけるアッベ数の合計である。)
上記のような性能を満足するために、上記(3)式及び(4)式は結像レンズ105に使用する材料を規定するもので、上記(3)式は、結像レンズを構成する凸レンズと凹レンズの屈折率の範囲を定めるもので、上限を超えると、ペッツバール和が小さくなりすぎ、像面が正の側に倒れ像面湾曲が大きくなる。下限を超えると逆に、ペッツバール和が大きくなりすぎ、像面が負の側に倒れ、非点隔差が大きくなり、この条件の範囲外では、全画面にわたって良好な結像性能を得ることが出来なくなる。
上記(4)式は、軸上色収差を良好に補正する条件である。上限を超えると軸上色収差が補正過剰になり基準波長より短波長側で軸上色収差が正の側に大きくなる。下限を超えると軸上色収差が補正不足になり主波長より短波長側で負の側に軸上色収差が大きくなってしまう。
以上のように、上記(3)式及び(4)式に規定する範囲を外れると、結像レンズ105に要求される性能を満足できなくなる。
また、結像レンズ105は、下記(5)式を満足することが好ましい。
31.0 < fL1×ν1/fe < 37.0 (5)式
(但し、
fL1 : 第1レンズのe線(546.07nm)における焦点距離、
ν1 : 第1レンズのアッベ数、
fe : 基準波長e線(546.07nm)おける焦点距離である。)
上記(3)式及び(4)式に規定する範囲を満足して、さらに良好な画像処理性能と読み取り画像品質を満足して、結像レンズを低コストにするための条件が上記(5)式である。上記(5)式の下限値を下回ると、第一レンズのパワーが強くなりすぎてしまうためコマ収差が増大すると共に、軸上の色収差が大きくなり過ぎてしまう。逆に上限値を超えると、第一レンズのパワーがゆるくなりすぎてしまいレンズ全体が大きくなり、低コスト化や小型化が達成できなくなる。
結像レンズ105はガラスレンズであり、そのガラス材料は有害物質を含有していないことが好ましく、特に、前記有害物質は鉛及び砒素であることがさらに好ましい。
全てのレンズを化学的に安定で鉛や砒素等の有害物質を含まない光学ガラスで構成することにより、材料のリサイクル化が可能で、加工時の廃液による水質汚染が無く、省資源化や加工時に発生するCO2等を低減でき、地球環境を考慮した、小型で低コストな読み取用レンズとすることができる。
結像レンズ105は、全て球面により構成されていることが好ましい。
現在デジタルカメラなどに非球面レンズが採用されているが、非球面レンズはレンズ外径が大きくなると、成型時に時間を要し加工コストがアップすることや、面形状が良好に保てなくなることがある。そこで、本発明の読取レンズは、全ての面を球面で構成することにより大きさの制限が無く、加工性や面形状精度が良好なレンズとすることができる。
以下に本発明の読取レンズの実施例を示す。ここでは、結像素子105である読取レンズの構成及び諸元を変化させて、その光学特性を検証した。
また、図10に示すように、読取レンズは物体側から光軸上に第1レンズL1、第2レンズL2、絞りI、第3レンズL3、第4レンズL4配列と配列されたものであり、物体側から数えて第i番目のレンズ面の曲率半径をri、第i版目と第i+1番目のレンズ面の間の光軸上の面間隔をdi、物体側から数えて第j番目のレンズの材料の屈折率及びアッベ数をそれぞれnj、νjとする(詳しくは、d線、e線、F線、C線に対する屈折率として、それぞれndj、nej、nFj、nCjとする。)。なお、第2レンズL2と第3レンズL3の間に設けている絞りIについてはi=5とする。また、画像読取装置におけるコンタクトガラス101とラインセンサユニット106のCCDカバーガラス106cのガラス板の材料の屈折率及びアッベ数をそれぞれnc3、ν3とする(詳しくは、d線、e線、F線、C線に対する屈折率として、それぞれndc3、nec3、nFc3、nCc3とする。)。
また、各実施例における記号の意味は下記の通りである。
fe : 全系のe線の合成焦点距離
FNo : Fナンバ
m : 縮率
ω : 半画角(度)
Y : 物体高
ri(i=1〜9) : 物体側から数えてi番目のレンズ面の曲率半径
di(i=1〜8) : 物体側から数えてi番目の面間隔
nj(j=1〜4) : 物体側から数えてj番目のレンズの材料の屈折率
vj(j=1〜4) : 物体側から数えてj番目のレンズの材料のアッベ数
rc1 : コンタクトガラスの物体側の曲率半径
rc2 : コンタクトガラスの像側の曲率半径
rc3 : CCDカバーガラスの物体側の曲率半径
rc4 : CCDカバーガラスの像側の曲率半径
dc1 : コンタクトガラスの肉厚
dc3 : CCDカバーガラスの肉厚
nc1 : CCDカバーガラスの屈折率
nc3 : コンタクトガラスの屈折率
vc1 : コンタクトガラスのアッベ数
vc3 : CCDカバーガラスのアッベ数
nd : d線(587.56nm)の屈折率
ne : e線(546.07nm)の屈折率
nF : F線(486.13nm)の屈折率
nC : C線(656.27nm)の屈折率
(実施例1〜6)
読取レンズの構成(概略形状及び配置関係)を、図11(実施例1)、図13(実施例2)、図15(実施例3)、図17(実施例4)、図19(実施例5)、図21(実施例6)に示す。また、表1〜6に順次実施例1〜6に関する読取レンズの諸元及び使用したガラスの材料名を示す。さらに、これらの収差図を、図12(実施例1)、図14(実施例2)、図16(実施例3)、図18(実施例4)、図20(実施例5)、図22(実施例6)に示す。
収差図において、e、F、Cはそれぞれe線(546.07nm)、F線(486.13nm)、c線(656.27nm)に関するものであることを示す。また、球面収差の図において波線は正弦条件、非点収差の図において実線はサジタル光線、点線はメリディオナル光線を示す。
Figure 2009009007
Figure 2009009007
Figure 2009009007
Figure 2009009007
Figure 2009009007
Figure 2009009007
ここで、対比のために4群6枚構成のガウスタイプの従来例について以下に示す。
読取レンズの構成(概略形状及びは位置関係)を図23に、読取レンズの諸元及び使用したガラスの材料名を表7に示す。記号は実施例と同一であるが、面番号のみ構成枚数の差分のみ増加している。また、従来例の収差図を図24に示す。この収差図における表記は実施例の場合と同様である。
Figure 2009009007
ここで、実施例1〜6及び従来例における、F線の焦点距離fF、e線の焦点距離fe、C線の焦点距離fCを表8に示す。さらに、表8の値を用いて求めた前記(1)式、(2)式の値を表9に示す。
Figure 2009009007
Figure 2009009007
またさらに、表10に実施例1〜6及び従来例における前記(3)式、(4)式、(5)式の値を示す。
Figure 2009009007
以上の条件式及び収差図に示される、実施例及び従来例の結果から明らかなように、従来例と比較して本実施例では、R信号に対応するC線(656.27nm)の軸上の色収差を増大していて、その結果、実際の使用状態における結像レンズ後端(結像レンズの最終面)から受光素子までの距離が、基準波長であるG信号に対応したe線(546.07nm)に対する差が大きくなっている。しかし、画像読取装置としては高精度な読み取りをすることができる。
その他の収差に着目すると、半画角が19度を超える画角でありながら、歪曲収差は±0.1%程度と小さく抑えられており、さらに像面湾曲特にサジタル像面湾曲は非常に小さく、更にコマ収差もF4.2と大口径であるにも関わらず、フレア成分が良好に補正されて、従来例と同等の性能を有しており、光軸近傍から最周辺にわたって全域で良好な性能を有していることが判る。また、倍率の色収差に関しては、軸上の色収差が大きいにもかかわらず従来例よりも小さく抑えられており、最終画像における各色毎の画素ずれはほとんど発生しない。
本発明に係る画像形成装置の一態様であるデジタル式のフルカラー複写機の構成図である。 本発明に係る画像読取装置であるスキャナの構成(1)を示す断面図である。 本発明に係る画像読取装置であるスキャナの構成(2)を示す断面図である。 図1のデジタル式のフルカラー複写機における画像処理システムの概略構成を示すブロック図である。 図4に示した画像処理システムにおけるフィルタ処理部の詳細な構造を示すブロック図である。 (a)図5に示したフィルタ処理部において用いられる平滑化フィルタの一例を示すフィルタマトリックスである。 (b)図5に示したフィルタ処理部において用いられるエッジ強調フィルタの一例を示すフィルタマトリックスである。 原稿印刷用に用いられる一般的なインクの分光反射特性を示す図である。 ラインセンサユニットの出力例である。 MTFとデフォーカスとの関係(M−D曲線)を示すグラフである。 実施例における結像素子のレンズ構成を示す概略図である。 実施例1の結像素子のレンズの概略形状及び配置関係を示す図である。 実施例1の収差曲線図である。 実施例2の結像素子のレンズの概略形状及び配置関係を示す図である。 実施例2の収差曲線図である。 実施例3の結像素子のレンズの概略形状及び配置関係を示す図である。 実施例3の収差曲線図である。 実施例4の結像素子のレンズの概略形状及び配置関係を示す図である。 実施例4の収差曲線図である。 実施例5の結像素子のレンズの概略形状及び配置関係を示す図である。 実施例5の収差曲線図である。 実施例6の結像素子のレンズの概略形状及び配置関係を示す図である。 実施例6の収差曲線図である。 従来例の結像素子のレンズの概略形状及び配置関係を示す図である。 従来例の収差曲線図である。
符号の説明
1 スキャナ
101 コンタクトガラス
102 原稿
103,103´ 第1走行体
103a,104a,104b ミラー
104,104´ 第2走行体
105 結像素子
106 ラインセンサユニット
106R,106G,106B ラインセンサ
106c CCDカバーガラス
107 照明光学系
108 一体型ユニット
1100 感光体
1110 帯電ローラ
1130 現像装置
1140 転写ベルト
114A 転写電位印加ローラ
114B 転写ローラ
1150 クリーニング装置
1160 定着装置
1170 光走査装置
1180 カセット
1190 レジストローラ対
1200 画像処理部
1210 トレイ
1220 給紙コロ
3−1 スキャナ部
3−2 スキャナγ補正処理部
3−3 フィルタ処理部
3−4 色補正処理部
3−5 BG/UCR処理部
3−6 プリンタγ補正処理部
3−7 中間調処理部
3−8 プリンタ部
3−9 CPU
3−10 操作部
3−11 データバス
4−1 第1の変換処理部
4−2 LUT
4−3 フィルタ処理部
4−4 LUT
4−5 第2の信号変換処理部
I 絞り
L1,L2,L3,L4,L5,L6 レンズ
S 記録媒体

Claims (14)

  1. 原稿を照明する照明系と、
    該照明系で照明された原稿からの反射光を結像させる結像素子と、
    該結像素子で結像された原稿像を画像信号に光電変換する受光素子と、
    該受光素子からの画像信号にフィルタ処理を行う画像処理部とを有する画像読取装置において、
    前記照明系または前記結像素子を用いた結像光学系の任意の光路中に、前記反射光を少なくとも3種類の波長領域に色分解する色分解手段を有し、
    前記画像処理部は、前記画像信号を輝度/色差信号または明度/色度信号に変換してフィルタ処理を行う画像処理機能を有し、
    前記結像素子は、下記(1)式を満足することを特徴とする画像読取装置。
    0.001 < |f−fe|/fe (1)式
    (但し、
    f : C線(656.27nm)またはF線(486.13nm)における焦点距離、
    fe : 基準波長e線(546.07nm)における焦点距離である。)
  2. 請求項1に記載の画像読取装置において、前記結像素子は下記(2)式を満足することを特徴とする画像読取装置。
    |f−fe|/fe < 0.0045 (2)式
    (但し、
    f : C線(656.27nm)またはF線(486.13nm)における焦点距離、
    fe : 基準波長e線(546.07nm)における焦点距離である。)
  3. 請求項1または2に記載の画像読取装置において、前記結像素子は、物体側から順に正のパワーの第1レンズ、負のパワーの第2レンズ、正のパワーの第3レンズ、負パワーの第4レンズで構成されていることを特徴とする画像読取装置。
  4. 請求項3に記載の画像読取装置において、前記結像素子は、第1レンズは、物体側に凸面を向けたメニスカス形状、第2レンズは両凹レンズ、第3レンズは両凸レンズ、第4レンズは物体側に凹面を向けたメニスカス形状で、第2レンズと第3レンズの間に絞りを有することを特徴とする画像読取装置。
  5. 請求項3または4に記載の画像読取装置において、前記結像素子は、下記(3)式及び(4)式の何れをも満足することを特徴とする画像読取装置。
    0.05 < n凸−n凹 < 0.25 (3)式
    25.0 < ν凸−ν凹 < 36.5 (4)式
    (但し、
    n凸 : 正レンズ(第1レンズ、第3レンズ)のd線(587.56nm)における屈折率の合計、
    n凹 : 負レンズ(第2レンズ、第4レンズ)のd線(587.56nm)における屈折率の合計、
    ν凸 : 正レンズ(第1レンズ、第3レンズ)のd線(587.56nm)におけるアッベ数の合計。
    ν凹 : 負レンズ(第2レンズ、第4レンズ)のd線(587.56nm)におけるアッベ数の合計である。)
  6. 請求項3乃至5のいずれか1項に記載の画像読取装置において、前記結像素子は、下記(5)式を満足することを特徴とする画像読取装置。
    31.0 < fL1×ν1/fe < 37.0 (5)式
    (但し、
    fL1 : 第1レンズのe線(546.07nm)における焦点距離、
    ν1 : 第1レンズのアッベ数、
    fe : 基準波長e線(546.07nm)おける焦点距離である。)
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像読取装置において、前記画像信号がRGB信号であることを特徴とする画像読取装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像読取装置において、前記結像素子は前記反射光を縮小結像させる結像レンズであることを特徴とする画像読取装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の画像読取装置において、前記結像素子はガラスレンズであり、そのガラス材料は有害物質を含有していないことを特徴とする画像読取装置。
  10. 請求項9に記載の画像形成装置において、前記有害物質は鉛及び砒素であることを特徴とする画像読取装置。
  11. 請求項1乃至10のいずれか1項に記載の画像読取装置において、前記結像素子は全て球面により構成されていることを特徴とする読取装置。
  12. 画像信号に対応する画像を書き込んで画像を形成する画像形成装置であって、
    原稿をフルカラーで読み取って画像信号化する手段として、請求項1乃至11のいずれか1項に記載の画像読取装置を有することを特徴とする画像形成装置。
  13. 請求項12に記載の画像形成装置において、前記画像信号に対応する画像の書き込みを光書き込みにより行うことを特徴とする画像形成装置。
  14. 請求項13に記載の画像形成装置において、形成すべき画像に対応する静電潜像を光書き込みにより光導電性の感光体に形成することを特徴とする画像形成装置。
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