JP2009008699A - 画像形成装置における現像装置、及びその現像装置を用いた画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】現像スリーブ11と層厚規制部材15との間を狭くしても、長期間に亘り、ランダム黒点やカブリ、薄層形成不良や画像濃度低下等のない良好な画像を安定して供給することのできる、画像形成装置における現像装置を提供することが課題である。
【解決手段】感光体に対面して回転可能に設けられた現像スリーブと、該現像スリーブ内に配された磁石と、前記現像スリーブ上の現像剤層厚を規制する層厚規制部材とを有し、前記現像スリーブ上に担持した磁性1成分現像剤で前記感光体上に形成された潜像を現像する画像形成装置における現像装置において、現像スリーブと層厚規制部材との間隔を0.20〜0.25mmとし、前記磁性1成分現像剤はバインダ樹脂中に磁性粒子を分散させたトナーで、8個の三角形で囲まれた凸多面体である八面体を基本として八面体の各頂点および稜線が曲面状であり、その投影像の外周部に直線とみなせる部分を有する磁性粒子を用いた。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真方式を利用した複写機、プリンタ、ファクシミリ、それらの複合機などの画像形成装置における現像装置、及びその現像装置を用いた画像形成装置に係り、特に、磁性1成分現像剤を使用し、現像剤担持体上のトナー層厚を層厚規制部材で規制するようにした画像形成装置における現像装置、及びその現像装置を用いた画像形成装置に関するものである。
電子写真方式を利用した複写機、プリンタ、ファクシミリ、それらの複合機などの画像形成装置では、感光体の表面を一様に帯電し、原稿画像に基づく光を感光体表面に照射して当該原稿画像の静電潜像を形成した後、現像装置によってその静電潜像に現像剤(トナー)を付着させ、トナー像を形成する。このトナー像は転写装置によって感光体から記録媒体上に転写され、その後、定着装置における熱、圧力等によって定着される。
そして、この静電潜像を磁性1成分現像剤を用いて現像する現像装置では、内部に磁石を有して回転可能に構成したスリーブからなる現像剤担持体上に現像剤容器からトナーを供給し、内蔵した磁石の磁力によって現像スリーブ表面に付着させて、層厚規制部材で層厚を一定に規制した後、現像剤担持体の回転に伴って感光体上の潜像と対向する位置で潜像に付着させ、現像を行うものがある。
このように構成した現像装置においては、現像スリーブへのトナーの付着を防止するため、現像スリーブと層厚規制部材との隙間を広くするとトナーの搬送量が増え、トナーが層厚規制部材に溜まって付着し、ブロッチ現象と呼ばれる現象が生じてランダム黒点や層ムラが発生する場合がある。これは、形成する画像の品質を上げるためにトナーを小粒径で低融点とした場合、従来トナーと比較して凝集度が高いために層厚規制部材近傍でトナーのブロッキングが生じ易く、低湿環境においては、チャージアップが進行するためである。
そのため、現像スリーブと層厚規制部材との隙間を狭くしたいが、狭くするとトナーへのストレスが増加してトナーに含まれる磁性粒子が脱離し、トナーのチャージアップや現像スリーブとの摩擦によって、現像スリーブ上に傷を作ってしまうことがある。そしてこの傷によって生じた凹の部分にトナーが融着すると、トナーリングが発生して感光体の汚染や搬送路へのトナー落ちを併発し、高品質な画像が得られなくなるという問題が生じる。
こういった現象の現像装置本体即ちシステム面からの対策としては、例えば特許文献1に、層厚規制用ブレードとして、ゴム、樹脂もしくは金属の弾性ブレードを現像スリーブに軽圧接触させ、その接触部で現像スリーブ上に凝集付着したトナーを剥ぎ取りながら規制して、均一なトナー薄層形成を実現可能とすると共に、ブレードからの摩擦帯電電荷付与により現像スリーブ上のトナー層が上層も下層も充分均一なトリボを有するようにして、ムラ、カブリ等の無い良好な画像を提供できるようにした現像装置が示されている。
また特許文献2、特許文献3には、現像スリーブに当接する面を単泡性の発泡体とし、現像スリーブに当接してトナーの供給及び剥取りを行う供給ローラ、あるいはファーブラシ状のローラを設け、層厚規制部材を磁性部材で製作して、磁性部材と略対向した磁極N1の現像スリーブ回動方向上流側で、磁極N1に隣接する磁極S2と対向する位置、あるいは内蔵磁石による磁気拘束力が最小となる位置に供給ローラあるいはファーブラシ状のローラを配置して、長時間の画像形成作業を繰り返したとしてもブロッチ現象、カブリ、ムラ等のない良好な画像を得るようにした現像装置が示されている。
特公昭63−16736号公報 特開平7−44019号公報 特開平7−44024号公報
しかしながら特許文献1に示された現像装置では、ブレードと現像スリーブの当接ニップ部にトナーの凝集塊や粗粉トナー、或はゴミ、ケバ等がはさまり、上記ニップ部を通過できずに留まるようになってその部分にトナーがコーティングされず、画像上もその部分が筋状に白くぬける現象が生じることがある。また、ブレードの現像スリーブへの当接圧が強くてトナーの融点が低い場合、画像形成動作が進むにつれてトナーがブレードに融着し、ブレード部での規制ムラやトナーへのトリボ付与不足、ムラ等が発生し、画像上にもムラ、カブリ、濃度薄等が発生する。
また特許文献2、特許文献3に示された現像装置では、連泡性の発泡体の場合は連通している気泡を通過してローラ内部に、ファーブラシの場合には各繊維の間に、トナーが徐々に詰まっていくことで、ローラが硬質化したりファーブラシのへたりが発生し、現像スリーブ接触部でのローラ当接不良によるトナーの剥ぎ取り不足、剥ぎ取りムラが発生する。またローラ表面もトナーで被われることになり、現像スリーブとの接触部でのトナーへのトリボ付与も減少する。その結果、前述したようなブロッチ、画像濃度ムラ、カブリ、濃度薄等が生じる。
そのため本発明においては、現像スリーブと層厚規制部材との間を狭くしても、長期間に亘り、ランダム黒点やカブリ、薄層形成不良や画像濃度低下等のない良好な画像を安定して供給することのできる、画像形成装置における現像装置、及びその現像装置を用いた画像形成装置を提供することが課題である。
上記課題を解決するため本発明における画像形成装置における現像装置は、
感光体に対面して回転可能に設けられた現像スリーブと、該現像スリーブ内に配された磁石と、前記現像スリーブ上の現像剤層厚を規制する層厚規制部材とを有し、前記現像スリーブ上に担持した磁性1成分現像剤で前記感光体上に形成された潜像を現像する画像形成装置における現像装置において、
前記現像スリーブと層厚規制部材との間隔を0.20〜0.25mmとし、
前記磁性1成分現像剤はバインダ樹脂中に磁性粒子を分散させたトナーで、前記磁性粒子は、8個の三角形で囲まれた凸多面体である八面体を基本として八面体の各頂点および稜線が曲面状であり、その投影像の外周部に直線とみなせる部分を有することを特徴とする。
また、この現像装置を用いた画像形成装置は、前記請求項1に記載の現像装置と、前記感光体を帯電させる帯電手段と、帯電された感光体の表面に光を照射して静電潜像を形成する露光手段と、前記感光体上に形成された静電潜像を前記現像装置で現像して形成したトナー像を記録媒体に転写させる転写手段とからなることを特徴とする。
前記した現像スリーブと層厚規制部材との隙間を狭くすることでトナーに含まれる磁性粒子が脱離し、現像スリーブ上に傷を作る原因の一つに、トナーに含まれる磁性粉の形状が挙げられる。すなわち、現像スリーブと層厚規制部材との間が狭くなると、トナーへのストレスが増加してトナーに含まれる磁性粒子が脱離するが、磁性粒子の外形に鋭角の部分があると、その鋭角部が現像スリーブ表面をえぐることで傷が生じる。
このようなことを防止するため、磁性粒子として球状の磁性粒子を用いた場合、磁性粒子に凸形状がないためトナー樹脂に対して引っ掛かる事ができず、現像スリーブと層厚規制部材との間が狭くなってトナーへのストレスが増加すると、磁性粒子がトナー樹脂から簡単に外れ、現像スリーブに対して接触できる表面積が増えるため、現像スリーブを摩擦させる回数を増大させることになって現像スリーブ傷を誘発させる。また、磁性粒子の脱離したトナーは過帯電を起こし、薄層形成不良が発生し易くなって画像不良を起こす。
しかしながら本発明のように、磁性粒子として、8個の三角形で囲まれた凸多面体である八面体を基本として八面体の各頂点および稜線が曲面状であり、その投影像の外周部に直線とみなせる部分を有する磁性粒子を用いると、各頂点および稜線がいずれも曲面状であるため、現像スリーブに傷を付けることが無い。また、各頂点および稜線がいずれも曲面状ではあるものの、磁性粒子に凸形状があるから、例え現像スリーブと層厚規制部材との間が狭くなることでストレスが増加しても、トナー樹脂から外れてしまうということが少ないから、それによって現像スリーブを傷つけるということがなく、ブロッチ現象やランダム黒点、層ムラ等を防止して長期にわたって高品質画像を提供することを可能とする画像形成装置における現像装置を提供することができる。
そして、前記層厚規制部材は磁性体で形成され、前記現像スリーブ回転方向上流側に磁石が取り付けられていると共に、前記現像スリーブとの対向部に薄肉エッジ部が形成されていることで、層厚規制部材はその上流側に取り付けられた磁石によって磁力を有し、さらに、薄肉エッジ部においては磁力が集中して強いものとなる。そしてこの強い磁力が層厚規制部材先端、即ち薄肉エッジ部先端から現像スリーブに渡っていることで、層厚規制部材と現像スリーブ間におけるトナー層に乱れが殆どなくなり、粗密のないトナー薄層を得ることができる。
また、前記磁性粒子の平均粒子径が、0.01〜0.50μmであり、前記磁性粒子が、前記磁性1成分現像剤の100質量部に対して35〜60質量部内包されていることが本発明の好適な実施形態である。
本発明によれば、トナーに含める磁性粒子として8個の三角形で囲まれた凸多面体である八面体を基本とし、八面体の各頂点および稜線が曲面状でその投影像の外周部に直線とみなせる部分を有する磁性粒子を用いることで、磁性粒子の各頂点および稜線がいずれも曲面状であるため現像スリーブに傷を付けることが無く、また、各頂点および稜線がいずれも曲面状ではあるものの、磁性粒子に凸形状があるから、例え現像スリーブと層厚規制部材との間が狭くなることでストレスが増加しても、トナー樹脂から外れてしまうということが少ないから、長期にわたって高品質画像を提供することを可能とする、画像形成装置における現像装置、及びその現像装置を用いた画像形成装置を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
最初に図3を用い、本発明になる現像装置を有する画像形成装置の一例について簡単に説明する。この図3は画像形成装置の概略断面図であり、この画像形成装置は、静電潜像を形成する像担持体たる感光体30と、感光体30上を均一に帯電させるコロトロンやスコロトロンなどの帯電装置31と、画像を感光体30上に露光する露光装置32と、露光により感光体30上に形成された静電潜像を現像してトナー像とする現像装置10と、当該トナー像を記録体に転写する転写装置33と、転写されずに感光体30上に残ったトナーをクリーニングするクリーニング装置34と、感光体30上に残った電荷を除電する除電装置35と、この他に、図示はしていないが、記録体上に転写されたトナー像を定着する定着手段とを備える。
画像形成を行うときは、感光体30上を帯電装置31で一様に帯電した後露光装置32によって露光が行われ、静電潜像が形成される。その静電潜像は、現像装置10により、例えば、磁性1成分ジャンピング現像によって現像され、トナー像となる。現像装置10は、磁性トナーの薄層が形成される現像剤担持体(現像ローラ)11上の薄層と、感光体30とが接触しないように間隙を保持して対峙させた状態で、薄層から感光体30上の潜像にトナーを飛翔させてトナー像に顕像化する。
転写装置33は、トナーと逆極性の転写電圧を印加することにより、感光体30上のトナー像を記録媒体などの記録体上に引き寄せて転写させる。その後、記録媒体上のトナー像を図示していない定着装置で定着し、記録媒体は画像形成装置外に排紙する。そして転写されずに感光体30上に残ったトナーは、クリーニング装置34でクリーニングされ、感光体30上に残った電荷は除電装置35によって除電される。
このように構成した画像形成装置において、現像装置10は図1(A)にその一例の概略を示したように、現像槽14の中の現像剤(図示せず)を攪拌する攪拌部材12、13と、内部に磁石19が配されて現像剤の薄層を担持する現像スリーブ11からなる現像剤担持体と、現像スリーブ11上のトナー層を所定厚さとする層厚規制部材15とが設けられている。そして現像装置10は、現像スリーブ11上に担持したトナーの薄層と感光体30とが接触せずに近接するよう画像形成装置内に配されている。
図1(B)に示したように現像スリーブ11に対向して設けられた層厚規制部材15は、一例としてSUSなどの板状部材で構成され、現像スリーブ11上のトナー薄層の粗密を低減するため、矢印20で示した現像スリーブ11における回転方向上流側に、磁極Sを有するブレードマグネット18が取り付けられ、さらに現像スリーブ11との対向部には、薄肉エッジ部151が形成されている。
一方現像スリーブ11内部には、一例として図1(B)に示したように、層厚規制部材15に設けたブレードマグネット18に略対向する位置にピーク磁力が来るようブレード極Sが、感光体30と略対面する位置にピーク磁力が来るよう現像極Nが設けられ、ブレード極Sにおける現像スリーブ11の矢印20で示した回転方向上流側にはN極が、現像極Nの現像スリーブ11の回転方向下流側にはS極が設けられている。なお、これら各磁極間の角度は、一例として層厚規制部材15の位置からの角度を図示したように、現像極Nが層厚規制部材15から109°、S極が現像極Nから74°、N極がS極から73°、ブレード極SがN極から100°の位置となっている。
上記したように層厚規制部材15を構成することで、層厚規制部材15の薄肉エッジ部151は厚みが薄いために磁極Sによる磁力が集中して強い磁力となるが、このように強い磁力がブレード先端から現像スリーブ11に渡ることで、層厚規制部材15と現像スリーブ11間におけるトナー層の乱れがなくなる。また、薄肉エッジ部151の肉厚が薄いことによって、現像スリーブ11上のトナーが層厚規制部材15と現像スリーブ11間を通過する距離が短くなり、目詰まりを生じ難くなるから層厚規制部材15と現像スリーブ11間の距離dをあまり広くとる必要がなくなり、トナー層厚が厚くなることによる層乱れをも防止することが可能となる。
図1(C)は、この層厚規制部材15を、現像スリーブ11と層厚規制部材15を結ぶ線に対してαという角度を設けて設置した場合である。層厚規制部材15における現像剤攪拌部材12側には、現像剤攪拌部材12、13によって運ばれ、層厚規制部材15によって堰き止められた現像剤が滞留するが、このように層厚規制部材15を角度を設けて設置することで、ブレードマグネット18Sとブレード極Sとによる反発磁界によって滞留した現像剤が現像剤攪拌部材12側に戻りやすくなり、前記したようなブロッチ現象が起きにくくなる。
[本発明の概略]
次に本発明の概要を説明すると、本発明においては、トナー中に含ませる磁性粒子の形状を工夫することで、トナーに対するストレスが増加した場合においても磁性粒子の脱離を有効に防止できることを見出し、現像スリーブ11と層厚規制部材15との間隔dを、0.20〜0.25mmと非常に狭くすることに成功した。その結果、上述した構成を有する現像装置10においても、長期間に亘り、ブロッチ現象に起因するランダム黒点や、カブリ、薄層形成不良や画像濃度低下等のない良好な画像を安定して供給することのできるようにすることができるようになった。
すなわち、本発明の現像装置10に用いる磁性1成分現像剤は、バインダ樹脂中に、図2(d)に示したように、8個の三角形で囲まれた凸多面体である八面体を基本として八面体の各頂点および稜線が曲面状であり、その投影像の外周部に直線とみなせる部分を有する磁性粒子(以下、このような磁性粒子を「丸八面体」の磁性粒子と称する)を分散させて作成した。
このように磁性粒子として丸八面体の磁性粒子を用いることで、まず、磁性粒子における各頂点および稜線がいずれも曲面状ではあるものの、粒子形状に凸形状があるため、例え現像槽14や現像剤担持体11等によって現像剤にストレスが付与されても、トナー樹脂から外れてしまうということが少なくなる。また、前記した現像剤担持体11の傷の発生要因のひとつに、トナーに内添されている磁性粒子の形状があり、この磁性粒子の外形に鋭角の部分があると、その鋭角部が現像剤担持体11をえぐり、傷が生じる。
ところがこのように、磁性粒子として丸八面体の磁性粒子を用いることで、例え磁性粒子が現像剤から離脱しても、磁性粒子における各頂点および稜線がいずれも曲面状であるため、現像剤担持体11に傷を付けることが無くなり、傷によって生じた凹の部分へのトナーの融着、トナーリングの発生、それによる感光体の汚染や搬送路へのトナー落ちの併発などが起きず、長期に渡って高品質な画像を提供できる現像装置を提供することができる。
なお、磁性現像剤に一般的に用いられる磁性粒子としては、図2(a)に示した市販の球状フェライト(球)や、図2(b)に示した尖った頂点や稜線が存在する一般的な六面体フェライト、および図2(c)に示した尖った頂点や稜線が存在する一般的な八面体フェライトが存在する。また、上記尖った頂点や稜線が存在する一般的な八面体フェライト(c)や、尖った頂点や稜線が存在する一般的な六面体フェライト(b)を生成する際の酸化反応時のpHを制御することで、八面体や六面体フェライトの尖った頂点を面取りしたフェライトを作製することができる。
[磁性1成分トナーの構成]
以下、本発明で用いる磁性1成分現像剤について説明するが、磁性一成分トナーは前記したバインダ樹脂や磁性粒子以外に、帯電レベルや帯電立ち上がり特性を向上させるための電荷制御剤、定着性やオフセット性を向上させるためのワックスなどを含ませて作成される。
[磁性粒子の材料]
まず磁性粒子であるが、この磁性粒子の材料としては、鉄、コバルト、ニッケル等の強磁性を示す金属やその合金、またはこれらの元素を含む化合物、あるいは、強磁性元素を含まないが適当な熱処理を施すことによって強磁性を示すようになる合金、もしくは二酸化クロム等からなるものを挙げることができ、中でもフェライト、マグネタイトからなる磁性粒子が好ましい。特に、磁性トナーに良好な磁気特性を付与することを考慮すると、磁性粒子としては、Feに対して0.1〜10原子%の、Mn、Zn、Ni、Cu、Al、Ti、およびSiから選ばれる少なくとも1種または2種以上の元素を含むマグネタイトによって形成した磁性粒子を用いるのが好ましい。
[磁性粒子の大きさ]
磁性粒子は、平均粒子径が0.01〜0.50μmであるのが好ましく、更に0.05〜0.30μmであることがより好ましい。平均粒子径が0.01μm未満であると、小さすぎることにより磁性粉同士の凝集が発生し結果として分散が悪い。また、小さすぎると色味が赤くなりよくない。また0.50μmを超える磁性粒子は、トナーにおける結着樹脂中の磁性粒子の分散が極度に悪くなり、トナーからの磁性粒子脱落なども起きる。その結果、帯電量不良を招き、画像濃度の低下やカブリの発生といった画像特性不良が発生する。磁性粒子の平均粒子径は、透過型電子顕微鏡によって撮影した写真(倍率1万倍)を4倍に拡大して、写真に写された300個の磁性粒子について測定したマーチン径(円相当径)の平均値である。
これらの磁性粒子は、チタン系カップリング剤、シラン系カップリング剤などの表面処理剤で表面処理を施して使用することもできる。より具体的には、例えば、シランカップリング剤としては、ヘキサメチルジシラザン、トリメチルシラン、トリメチルクロルシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロルエチルトリクロルシラン、β−クロルエチルトリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラン、トリオルガノシリルメルカプタン、トリメチルシリルメルカプタン、トリオルガノシリルアクリレート、ビニルジメチルアセトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルエトキシシラン、ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン、1,3−ジフェニルテトラメチルジシロキサン、及び1分子当たり2〜12個のシロキサン単位を有し、且つ末端に位置する単位に各々1個当てのケイ素原子に結合した水酸基が含有されたジメチルポリシロキサン等が挙げられる。
磁性一成分トナーにおける磁性粒子の割合は、トナー全体を100質量部とした場合、35〜60質量部であるのが好ましく、特に40〜60質量部であることがさらに好ましい。この範囲よりも多量の磁性粒子を用いると、現像剤担持体11の表面に磁性トナーの薄層を保持する効果が強くなり過ぎるため、画像濃度の耐久性が悪くなって画像濃度が低下するおそれがあり、さらに、相対的にバインダ樹脂の割合が低下するため、磁性トナーによる紙等の被印刷物の表面への定着性が低下したり、耐久性が低下したりするおそれもある。また、この範囲より少量の場合、現像剤担持体11に内蔵した磁石19の磁力により、当該現像剤担持体11の表面に磁性トナーの薄層を保持する効果が低下するため、特に画像形成を繰り返した際に地カブリが発生するおそれがある。
[バインダ樹脂]
次にバインダ樹脂(結着樹脂)であるが、本発明におけるトナーに使用するバインダ樹脂の種類は特に制限されるものではないが、例えば、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン−アクリル系共重合体、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ビニルエーテル系樹脂、N−ビニル系樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂等の熱可塑性樹脂を使用することが好ましい。
より具体的には、ポリスチレン系樹脂として、スチレンの単独重合体でも、スチレンと共重合可能な他の共重合モノマーとの共重合体でもよい。共重合モノマーとしては、p−クロルスチレン;ビニルナフタレン;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレンなどのエチレン不飽和モノオレフィン類;塩化ビニル、臭化ビニル、弗化ビニルなどのハロゲン化ビニル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル、酪酸ビニルなどのビニルエステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ドテシル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニル、α−クロルアクリル酸メチル、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸ブチルなどの(メタ)アクリル酸エステル;アクリロニトリル、メタアクリロニトリル、アクリルアミドなどの他のアクリル酸誘導体;ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルなどのビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、メチルイソプロペニルケトンなどのビニルケトン類;N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリデンなどのN−ビニル化合物などが挙げられる。これらは、1種を単独で使用することもできるし、あるいは2種以上を組み合わせてスチレン単量体と共重合させることができる。
また、ポリエステル系樹脂としては、アルコール成分とカルボン酸成分との縮重合ないし共縮重合によって得られるものであれば使用することができる。ポリエステル系樹脂を合成する際に用いられる成分としては、以下のものが挙げられる。まず、2価または3価以上のアルコール成分としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のジオール類;ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノールA等のビスフェノール類;ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、ジグリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等の3価以上のアルコール類が例示される。
また、2価または3価以上のカルボン酸成分としては、2価または3価カルボン酸、この酸無水物またはこの低級アルキルエステルが用いられ、マレイン酸、フマール酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、マロン酸、あるいはn−ブチルコハク酸、n−ブテニルコハク酸、イソブチルコハク酸、イソブテニルコハク酸、n−オクチルコハク酸、n−オクテニルコハク酸、n−ドデシルコハク酸、n−ドデセニルコハク酸、イソドデシルコハク酸、イソドデセニルコハク酸等のアルキルまたはアルケニルコハク酸等の2価カルボン酸;1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、エンポール三量体酸等の3価以上のカルボン酸等が例示される。また、ポリエステル系樹脂の軟化点は110〜150℃であることが好ましく、より好ましくは120〜140℃である。
また、バインダ樹脂は、熱硬化性樹脂であっても良い。このように一部架橋構造を導入することにより、定着性を低下させることなく、トナーの保存安定性や形態保持性、あるいは耐久性をより向上させることができる。よって、トナーのバインダ樹脂として、熱可塑性樹脂を100質量部使用する必要はなく、架橋剤を添加したり、あるいは、熱硬化性樹脂を一部使用することも好ましい。したがって、熱硬化性樹脂として、エポキシ系樹脂やシアネート系樹脂等が使用することができる。より具体的には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ポリアルキレンエーテル型エポキシ樹脂、環状脂肪族型エポキシ樹脂、シアネート樹脂等の1種または2種以上の組み合わせが挙げられる。
また、本発明においては、結着樹脂のガラス転移点(Tg)は50〜65℃であることが好ましく、より好ましくは50〜60℃である。このガラス転移点が上記範囲よりも低いと、得られたトナー同士が現像器内で融着して保存安定性が低下してしまう。また、樹脂強度が低いために感光体へのトナー付着が生じる傾向がある。さらに、ガラス転移点が上記範囲よりも高いと、トナーの低温定着性が低下してしまう。なお、結着樹脂のガラス転移点は、示差走査熱量計(DSC)を用いて比熱の変化点から求めることができる。より具体的には、測定装置としてセイコーインスツルメンツ社製示差走査熱量計DSC−6200を用い、測定試料10mgをアルミパン中に入れ、リファレンスとして空のアルミパンを使用し、測定温度範囲25〜200℃、昇温速度10℃/分で常温、常湿下にて測定し、得られた吸熱曲線よりガラス転移点を求めることができる。
[帯電制御剤]
電荷制御剤は、磁性トナーの帯電レベルや帯電立ち上がり特性(短時間で、一定の電荷レベルに帯電するかの指標)を著しく向上させ、耐久性や安定性に優れた特性等を得るために配合されるものである。即ち、トナーを正帯電させて現像に供する場合には、正帯電性の電荷制御剤を添加し、負帯電させて現像に供する場合には、負帯電性の電荷制御剤を添加することができる。
このような電荷制御剤としては、特に制限されるものではないが、例えば、正帯電性の電荷制御剤の具体例としては、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、オルトオキサジン、メタオキサジン、パラオキサジン、オルトチアジン、メタチアジン、パラチアジン、1,2,3−トリアジン、1,2,4−トリアジン、1,3,5−トリアジン、1,2,4−オキサジアジン、1,3,4−オキサジアジン、1,2,6−オキサジアジン、1,3,4−チアジアジン、1,3,5−チアジアジン、1,2,3,4−テトラジン、1,2,4,5−テトラジン、1,2,3,5−テトラジン、1,2,4,6−オキサトリアジン、1,3,4,5−オキサトリアジン、フタラジン、キナゾリン、キノキサリンなどのアジン化合物;アジンファストレッドFC、アジンファストレッド12BK、アジンバイオレットBO、アジンブラウン3G、アジンライトブラウンGR、アジンダークグリーンBH/C、アジンディープブラックEWおよびアジンディーブラック3RLなどのアジン化合物からなる直接染料;ニグロシン、ニグロシン塩、ニグロシン誘導体などのニグロシン化合物;ニグロシンBK、ニグロシンNB、ニグロシンZなどのニグロシン化合物からなる酸性染料;ナフテン酸または高級脂肪酸の金属塩類;アルコキシル化アミン;アルキルアミド;ベンジルメチルヘキシルデシルアンモニウム、デシルトリメチルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩を例示することができ、これらは、1種単独でも2種以上を併用して使用することもできる。特に、ニグロシン化合物は、より迅速な立ち上がり性が得られる観点から、正帯電性トナーとしての使用には最適である。
また、4級アンモニウム塩、カルボン酸塩或いはカルボキシル基を官能基として有する樹脂またはオリゴマーなども正帯電性電荷制御剤として使用することができる。より具体的には、4級アンモニウム塩を有するスチレン系樹脂、4級アンモニウム塩を有するアクリル系樹脂、4級アンモニウム塩を有するスチレン−アクリル系樹脂、4級アンモニウム塩を有するポリエステル系樹脂、カルボン酸塩を有するスチレン系樹脂、カルボン酸塩を有するアクリル系樹脂、カルボン酸塩を有するスチレン−アクリル系樹脂、カルボン酸塩を有するポリエステル系樹脂、カルボキシル基を有するポリスチレン系樹脂、カルボキシル基を有するアクリル系樹脂、カルボキシル基を有するスチレン−アクリル系樹脂、カルボキシル基を有するポリエステル系樹脂等の1種または2種以上が挙げられる。
特に、4級アンモニウム塩を官能基として有するスチレン−アクリル系共重合樹脂は、帯電量を所望の範囲内の値に容易に調節することができる観点から、最適である。この場合において、上記スチレン単位と共重合させる好ましいアクリル系コモノマーとしては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸iso−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸iso−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸n−ブチル、メタアクリル酸iso−ブチルなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙げられる。また、4級アンモニウム塩としては、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートから第4級化の工程を経て誘導される単位が用いられる。誘導されるジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートとしては、例えば、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジプロピルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジブチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のジ(低級アルキル)アミノエチル(メタ)アクリレート;ジメチルメタクリルアミド、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミドが好適である。また、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、N−メチロール(メタ)アクリルアミド等のヒドロキシ基含有重合性モノマーを重合時に併用することもできる。
負帯電性を示す電荷制御剤としては、例えば有機金属錯体、キレート化合物が有効で、その例としてはアルミニウムアセチルアセトナート、鉄(II)アセチルアセトナート、3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸クロム等があり、特にアセチルアセトン金属錯体、サリチル酸系金属錯体または塩が好ましく、特にサリチル酸系金属錯体またはサリチル酸系金属塩が好ましい。
上述した正帯電性或いは負帯電性の電荷制御剤は、一般に0.5〜15質量部、好ましくは0.5〜8.0質量部、最も好ましくは0.5〜7.0質量部の量でトナー中に含まれているのがよい(トナーの全体量を100質量部とする)。電荷制御剤の添加量が上記範囲よりも少量であると、所定極性にトナーを安定して帯電することが困難となる傾向があり、該トナーを用いて静電潜像の現像を行って画像形成を行ったとき、画像濃度が低くなったり、画像濃度の耐久性が低下する傾向がある。また、電荷制御剤の分散不良が起こりやすく、いわゆるカブリの原因となったり、感光体汚染が激しくなる等の傾向がある。一方、電荷制御剤が上記範囲よりも多量に使用されると、耐環境性、特に高温高湿下での帯電不良、画像不良となり、感光体汚染等の欠点が生じやすくなる傾向がある。
[ワックス]
定着性やオフセット性を向上させるために使用されるワックス類としては、特に制限されるものではないが、例えば、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、テフロン(登録商標)系ワックス、フィッシャートロプシュワックス、パラフィンワックス、エステルワックス、モンタンワックス、ライスワックス等を使用することが好ましい。また、これらワックスは2種以上を併用しても構わない。かかるワックスを添加することにより、オフセット性や像スミアリングをより効率的に防止することができる。
上述したワックス類は、特に制限されるものではないが、一般に、トナー全体量を100質量部としたとき、トナー中に1〜5質量部の量で配合されていることが好ましい。ワックス類の添加量が1質量部未満では、オフセット性や像スミアリング等を効率的に防止することができない傾向があり、一方、5質量部を超えると、トナー同士が融着してしまい、保存安定性が低下する傾向がある。
以上が本発明になる磁性1成分トナーを構成するのに適当な材料の紹介であるが、前記した本発明の課題、すなわち、現像スリーブ11と層厚規制部材15との間を狭くしても、長期間に亘り、ランダム黒点やカブリ、薄層形成不良や画像濃度低下等のない良好な画像を安定して供給することのできる画像形成装置における現像装置を提供すること、を実現するためには、これらの構成材料をどのように配分するのが適当か、また、図1(B)に示した現像スリーブ11と層厚規制部材15との間隔dをどのような値にするのが適当か、を調べる必要があり、そのため、種々の形状、粒子径の磁性粒子を用意し、配合割合を変えて実験を行った。以下、その実験を行うために用意した現像剤と、使用した画像形成装置について説明する。
最初に実験に用いたトナーについて説明する。まずバインダ樹脂であるが、温度計、撹拌機、窒素導入管のついた反応器中に、キシレン300質量部を入れて窒素気流下で、スチレン845質量部、アクリル酸n−ブチル155質量部の混合モノマーと、ジ−tert−ブチルペルオキサイド(重合開始剤)8.5質量部とキシレン125質量部の混合溶液を用い、170℃で3時間かけて滴下した後、170℃で1時間反応させて重合を完了した。その後、脱溶剤してスチレンアクリル系のバインダ樹脂を得た。
次に磁性粒子であるが、まず、1.5mol/リットルのFe2+を含む硫酸第一鉄塩水溶液26.7リットルを、あらかじめ反応容器中に準備した3.4Nの水酸化ナトリウム水溶液25.9リットル(Fe2+に対し1.10当量に相当する)に加え、90℃に加熱して、pHを10.5に維持しながら、水酸化第一鉄コロイドを含む第一鉄塩懸濁液(懸濁液A)を生成する。
そして、上記懸濁液Aに水可溶性のケイ酸亜鉛をFeに対して1.1原子%の割合で加え、この懸濁液の液温を90℃に維持しながら、毎分100リットルの空気を80分間に亘って吹き込んで、第一鉄塩の酸化反応率が60%になるまで酸化反応させる。そして、上懸濁液にそのpHが6.5になるように硫酸水溶液を添加した後、液温を90℃に維持しながら、毎分100リットルの空気を50分間に亘って吹き込み、懸濁液中にマグネタイト粒子を生成させる。
このマグネタイト粒子を含む懸濁液に、そのpHが10.5になるように水酸化ナトリウム水溶液を添加した後、液温を90℃に維持しながら毎分100リットルの空気を20分間に亘って吹き込み、生成したマグネタイト粒子を常法により水洗し、濾別し、乾燥したのち、マグネタイト粒子の凝集物を粉砕した。このようにすることにより、粒子形状が八面体を基本とし、その頂点および稜線が曲面状であると共に、その投影像の外周部に直線とみなせる部分を有し、Feに対して、1.1原子%のZnを含むマグネタイト粒子(個数平均粒子径が0.20μm)からなる丸八面体の磁性粒子が合成される。なお、平均粒径は、透過型電子顕微鏡(日本電子(株)製のJSM−880)により撮影した磁性粒子の写真(倍率1万倍)を4倍に拡大し、300個についてマーチン径により求めたものである。
また、磁性粒子の粒子径は、酸化反応時のFe濃度、酸化反応時の空気吹き込み量によって調整することができる。そのため、図4の「磁性紛形状」として示した欄に、「8−丸」と記された実施例1乃至8、比較例6乃至11の丸八面体磁性粒子を、「磁性紛粒子径」と記した欄に記された粒子径となるよう作成した。
一方これとは別に、図4の「磁性紛形状」として示した欄に、「8−角」と表記された比較例1の尖った頂点や稜線が存在する一般的な八面体フェライト、「8−面」と表記された一般的な八面体フェライトにおける稜線を面取りした比較例2のフェライト、「立−角」と表記された尖った頂点や稜線が存在する比較例3の一般的な六面体フェライト、「立−面」表記された尖った頂点や稜線が存在する一般的な六面体フにおける尖った頂点を面取りした比較例4のフェライト、「球」と表記された比較例5の市販の球状フェライトなどを「磁性紛粒子径」と記した欄に記された粒子径で用意した。なお、上記「8−面」や「立−面」の尖った頂点を面取りしたフェライトは、一般的な八面体フェライトや六面体フェライトを生成する際の酸化反応時のpHを制御することで作成できる。
[トナーの製造方法]
そして、帯電制御剤として4級アンモニウム塩(ボントロンP−51、オリエント化学製)を3重量部、ワックスとしてフィッシャートロプシュワックス(H1、サゾール社製)を3重量部、磁性粒子として、図4に「磁性粉形状」として示した実施例1から8、比較例1から11として示した粒子径、重量部の磁性粒子を、ヘンシェルミキサー等のかく拌混合機を用いて混合し、2軸押出機を用いて混練して冷却した後、ハンマーミルを用いて粗粉砕した。次いで機械式粉砕機を用いて微粉砕した後、気流式分級機を用いて分級して、体積基準の体積平均粒径が8.0μmである磁性トナーを作製した。
そしてこのトナー粒子100重量部にシリカ(日本アエロジル工業社製、RA−200H)1.0重量部、酸化チタン(チタン工業社製、EC−100)2.0重量部とを加え、ヘンシェルミキサーを用いて混合して、図4に実施例1から8、比較例1から11として示したトナーを作製した。なお、作製したトナーの体積平均粒径および重量平均粒径は、コールタマルチサイザー(コールター社製)を用い、電解質溶液としてアイソトン溶液を使用し、該溶液に少量のトナーを超音波分散させ、100μmのアパチャーチューブで測定を行った。
なお、この図4に示した表に於いて、「磁性粉形状」の欄に示した「8−丸」は、前記したように丸八面体の磁性粒子、「8−角」は尖った頂点や稜線が存在する一般的な八面体フェライト、「8−面」は八面体フェライトの尖った頂点を面取りしたフェライト、「立−角」は尖った頂点や稜線が存在する一般的な六面体フェライト、「立−面」は六面体フェライトの尖った頂点を面取りしたフェライト、「球」は市販の球状フェライトである。
[実験に使用した現像装置]
そしてこれらの実施例1から8、比較例1から11のトナーを用い、アモルファスシリコン感光体を配した、京セラミタ製の磁性1成分ジャンピング現像方式ページプリンタFS−3830で30万枚の画像形成を行ない、現像スリーブ11への傷が生じるかどうかを実験した。この画像形成装置における現像装置は、前記図1(A)、(B)で説明したような構造を有し、それぞれのスペックは以下の通りである。
現像スリーブ11は、20φのアルミを用いて回転速度330rpmで使用し、内蔵磁石19を構成する各磁石のピーク磁力は、現像極Nが約80mT、ブレード極Sが約84.5mT、N極が約80mT、S極が約79mTとした。層厚規制部材15は、厚さ2mmのSUS430を用い、薄肉エッジ部151は約0.5mmとして現像スリーブ11と層厚規制部材15の間隔を、各実施例1から8、比較例1から11に対応させて、図4の表における「ブレードギャップ」として示した欄に記した間隔とした。この層厚規制部材15に取り付けたブレードマグネット18は、現像スリーブ11側がS極となる45mTのラバー磁石を使用し、層厚規制部材15の先端から約1mmの位置に取り付けた。
また、実施例8は、以上の構成に加え、層厚規制部材15を前記図1(C)で説明したように、現像スリーブ11と層厚規制部材15を結ぶ線に対してαという角度を設けて設置した場合である。
以上説明してきたトナーと画像形成装置を用い、30万枚の画像形成を行った結果が図5、図6、図7である。これらの表に於いて、それぞれ「初期」と記した欄は、初期画像特性評価のための画像を出力した後に測定した帯電量の評価結果、「耐久後」と記した欄は、印字率5%程度の画像を連続して30万枚形成した後に測定したトナーの帯電量の評価結果である。また、図5は、温度20℃、湿度65%RHの常温、常湿環境における実験、図6は温度10℃、湿度20%RHの低温、低湿環境における実験、図7は温度33℃、湿度85%RHの高温、高湿環境における実験である。
[画像濃度(ID)、カブリ(FD)]
各表における「画像濃度」は、それぞれのソリッド画像(ベタ画像)をマクベス反射濃度計(RD914)を用いて測定し、画像特性評価を行い、1.30以上をOKとした。また、「カブリ」は、反射濃度計(東京電飾社製、TC−6D)を用いて測定し、0.010以下をOKとした。各表中の記号はそれぞれ以下に記した値であることを示す。
「画像濃度」
◎:ID1.40以上
○:ID1.30以上〜1.40未満
△:ID1.20以上〜1.30未満
×:ID1.20未満
「カブリ」
◎:FD0.005未満
○:FD0.005以上〜0.010未満
△:FD0.011以上〜0.20未満
×:FD0.020以上
[スリーブ上帯電特性]
各表における「スリーブ上帯電量」は、現像スリーブ11上の磁性トナーの帯電量を、Trek社製吸引式帯電量測定機(Q/M Meter210HS)を用いて測定し、その際の重量変化からトナー1gあたりの帯電量μC/gを求めた。各表中の記号はそれぞれ以下に記した値であることを示す。
「スリーブ上帯電特性」
N:3.5μC/g以上〜6.0μC/g未満
H:6.0μC/g以上
L:3.5μC/g未満
[ランダム黒点]
各表における「ランダム黒点」は、形成された画像上のランダム黒点の状態を、下記の基準で評価した。
「ランダム黒点」
◎:薄層が均一に形成され、凝集がなく、画像にも現れない。
○:数個(1〜5個)の凝集体が存在するが、画像には現れない。
△:数個(5〜10個)の凝集体が存在するとともに画像にも影響を与える。
×:多数(10個以上)の凝集体が存在するとともに画像にも影響を与える。
[スリーブ上薄層形成状態]
各表における「薄層形成」は、現像スリーブ11表面上に形成されたトナーの薄層形成状態を、下記の基準で評価した。
「スリーブ上薄層形成状態」
◎:薄層が均一に形成され、ムラがなく、画像にも現れていない。
○:薄層に若干厚い部分があるが画像には現れていない。
△:薄層が厚い部分があり画像にも影響を与えている。
×:ムラが発生し画像にも影響を与えている。
[実施例]
まず、粒子径が0.012μmから0.470μmの間の丸八面体磁性粒子「8−丸」を用い、トナーへの添加量が39質量部から58質量部、図1(B)に示した現像スリーブ11と層厚規制部材15の間隔dである「ブレードギャップ」を0.20〜0.25mmとした実施例1から7、及び粒子径が0.200μmで「8−丸」を磁性粒子として用い、トナーへの添加量が51質量部、「ブレードギャップ」を0.20mmとし、層厚規制部材15を前記図1(C)で説明したように現像スリーブ11と層厚規制部材15を結ぶ線に対してαという角度を設けて設置した実施例8は、常温、常湿環境である図5、低温、低湿環境である図6、高温、高湿環境である図7のいずれにおいても、画像濃度、カブリ、スリーブ上帯電量、ランダム黒点、薄層形成のそれぞれが良好であった。
[実施例1]
その中でも特に丸八面体磁性粒子「8−丸」を用い、粒子径が0.200μm、トナーへの添加量が45質量部、ブレードギャップが0.23mmとした実施例1は、常温、常湿環境である図5、低温、低湿環境である図6、高温、高湿環境の初期において画像濃度、カブリ、ランダム黒点、薄層形成のそれぞれが◎で非常に良好であり、スリーブ上帯電量もNで最も良い状態となっている。また、低温、低湿環境においても、上記全ての項目に於いて○やNが付き、実施例中最良であった。
[実施例2]
実施例2は、粒子径が0.012μmと実施例1に比較して小さい磁性粒子を用い、トナーへの添加量を実施例1より多い51質量部、ブレードギャップも実施例1より広い0.24mmとしているが、磁性粒子の粒子径が小さいためにリークサイトが増加したと考えられ、初期の薄層形成におけるムラがいずれの環境に於いても◎となっている。
[実施例3]
それに対して実施例3は、粒子径が0.470μmと実施例1、2に比較して大きい磁性粒子を用い、他の項目は実施例2と同じに添加量を51質量部、ブレードギャップを0.24mmとしたが、磁性粒子の粒子径が大きいために帯電量が上昇しやすく、常温、常湿環境である図5、低温、低湿環境である図6において初期の画像濃度が◎となっている。
[実施例4]
実施例4は実施例1と同じ粒子径である0.200μmの磁性粒子を用いているが、添加量を実施例1より少ない39質量部、ブレードギャップは実施例2、3と同じ0.24mmとしていて、添加量が少ないために実施例3の場合と同様帯電量が上昇しやすい傾向を示し、常温、常湿環境である図5、低温、低湿環境である図6において初期の画像濃度が◎となっている。
[実施例5]
実施例5は実施例1、4と同じ粒子径である0.200μmの磁性粒子を用いているが、添加量を実施例中最も多い58質量部、ブレードギャップは実施例2、3、4と同じ0.24mmとしていて、添加量が多いために実施例2の場合と同様リークサイトが増加したと考えられ、初期の薄層形成におけるムラがいずれの環境に於いても◎となっている。
[実施例6]
実施例6は実施例1、4、5と同じ粒子径である0.200μmの磁性粒子を用い、添加量を実施例2、3と同じ51質量部とし、ブレードギャップは実施例中最も狭い0.20mmとしたため、ブロッチ現象が起こらなくなって、いずれの環境条件でも初期のランダム黒点が◎となっている。
[実施例7]
実施例7は、実施例6と同じ0.200μmという粒子径と51質量部という添加量で、ブレードギャップを実施例より広い0.25mmとしたため、特に問題はないが実施例6で優れていたランダム黒点が○となっている。
[実施例8]
実施例8は「8−丸」の磁性粒子を用い、実施例1、実施例4〜7と同じ0.200μmという粒子径で実施例2、3、6、7と同じ51質量部という添加量、及びブレードギャップを実施例6と同じく最も狭い0.20mmとし、さらに、前記図1(C)で説明したように、層厚規制部材15を傾けてある。そのため、前記図1(C)でも説明したように、層厚規制部材15に設けたブレードマグネット18Sとブレード極Sとによる反発磁界により、滞留した現像剤が現像剤攪拌部材12側に戻りやすくなり、ブロッチ現象が起きにくくなる。そのため、いずれの環境条件でも初期のランダム黒点が◎となっている。
[比較例1〜4]
それに反し、比較例1、2、3、4は、粒子径、添加量、ブレードギャップのいずれもが実施例1と同じであるにもかかわらず、「8−角」、「立−角」では尖った頂点や稜線が存在し、また、「8−面」、「立−面」は尖った頂点を面取りして鋭角部こそ無いものの、稜線が曲面でないため、これらの部分から放電して帯電量の立ち上がりが悪く、画像濃度が低くなった。また、丸八面体に比べて磁力が強いため、磁気凝集によるランダム黒点の発生、かつ、磁性粒子のエッジによって現像スリーブ11の磨耗を促進し、ブレードギャップが広がることによるトナー搬送量の増加でランダム黒点が発生した。
[比較例5]
比較例5は、磁性粒子の粒子径、添加量、ブレードギャップのいずれもが実施例1と同じであるが球状の磁性粒子を用いたため、リークサイトが少なくてトナー過帯電傾向となった。そのため、画像形成枚数が進むにつれて、帯電凝集によるランダム黒点の発生、トナー過帯電の影響による薄層形成不良が発生したため、評価を中止した。
[比較例6]
比較例6は、磁性粒子の形状が丸八面体である「8−丸」であり、磁性粒子の添加量、ブレードギャップが実施例1と同じであるが、粒子径が0.008μmと小さいため、比表面積が増加してリークサイトが増え、トナー帯電量不足となって多数枚の画像形成でカブリが発生した。また、比表面積の増加により、現像スリーブ11との接触機会が増加するため現像スリーブ11の磨耗を促進し、ランダム黒点を引き起こした。
[比較例7]
比較例7も比較例6と同様磁性粒子の形状が丸八面体である「8−丸」であり、磁性粒子の添加量、ブレードギャップが実施例1と同じであるが、粒子径が0.550μmと大きいため、比表面積が減少してリークサイトが減り、トナー過帯電となっている。そのため、常温、常湿環境、低温、低湿環境で「画像濃度」、「カブリ」、「ランダム黒点」、「スリーブ上薄層形成状態」のいずれもが悪化し、高温、高湿環境でも、「スリーブ上薄層形成状態」を除く他の項目が悪化している。
[比較例8]
比較例8は、磁性粒子の粒子径、ブレードギャップが実施例1と同じであるが、磁性粒子の添加量が少ないため、リークサイトが減少し、トナー過帯電による画像濃度低下やカブリ悪化を招き、更に、薄層形成不良が発生したため評価を中止した。
[比較例9]
比較例9は、磁性粒子の粒子径、ブレードギャップが実施例1と同じであるが、磁性粒子の添加量が多いため、リークサイトが増え、トナー帯電量不足となった。また、磁性粉の存在が多いことにより現像スリーブ11との接触機会が増加し、現像スリーブ11の磨耗を促進してランダム黒点を引き起こした。
[比較例10]
比較例10は、磁性粒子の粒子径、磁性粒子の添加量が実施例1と同じであるが、ブレードギャップが0.18mmと狭いため、トナーへのストレスが強まり、初期は良好であるが多数枚の画像形成後は、磁性粒子のトナーからの脱離、脱離によるトナー過帯電、現像スリーブ11の磨耗によるランダム黒点が発生した。また、低温、低湿環境では、トナー過帯電による画像濃度の低下やカブリの悪化、ランダム黒点の発生や薄層形成不良がひどくなったため、評価を中止した。
[比較例11]
比較例11は、磁性粒子の粒子径、磁性粒子の添加量が実施例1と同じであるが、ブレードギャップが0.30mmと広いため、トナー搬送量が増加してトナー帯電量が不足傾向となり、ンダム黒点や薄層形成不良が発生した。また、低温、低湿環境では、トナー搬送量の増加によって初期からランダム黒点が多発し、かつ薄層形成不良が悪化したので評価を中止した。
[好適な実施例]
以上の結果から見て、磁性1成分トナーに含ませる磁性粒子は丸八面体が好ましく、磁性粒子の平均粒子径は0.01μm以上で0.50μm以下、より好ましくは0.05μm以上で0.30μm以下であり、磁性粒子の添加量は、35質量部以上で60質量部以下、より好ましくは40質量部以上で50質量部以下、現像スリーブ11と層厚規制部材15との間隔(ブレードギャップ)は0.20mm以上で0.25mm以下、より好ましくは0.20mm以上で0.23mm以下であることがわかる。
また、前記したように丸八面体磁性粒子を用い、磁性粒子径が0.200μm、トナーへの添加量が45質量部のトナーと、現像スリーブ11と層厚規制部材15との間隔(ブレードギャップ)を0.23mmとした実施例1は、評価した全ての項目に於いて○やNが付き、実施例中最良であった。また、実施例8は前記図1(C)で説明したように、層厚規制部材15を傾けてあるため、層厚規制部材15に設けたブレードマグネット18Sとブレード極Sとによる反発磁界により、滞留した現像剤が現像剤攪拌部材12側に戻りやすくなり、ブロッチ現象が起きにくくなっていて、いずれの環境条件でも初期のランダム黒点が◎となって良好な結果を示した。
本発明によれば、トナーに含まれる磁性粒子が脱離し、現像スリーブに傷を付けてブロッチ現象やランダム黒点、層ムラ等を起こすことが防止され、長期にわたって高品質画像を提供することを可能とする画像形成装置における現像装置、及びその現像装置を用いた画像形成装置を提供することができる。
本発明になる画像形成装置における現像装置10の構成を示した断面図(A)と、現像剤担持体11内部に設けられた磁石19の配置状況と層厚規制部材15との関係を示した図(B)、及び層厚規制部材15を、現像スリーブ11と層厚規制部材15を結ぶ線に対してαという角度を設けて設置した場合(C)である。 トナーに内添させる磁性粒子の形状を示す図であり、(a)は球状、(b)は六面体、(c)は八面体、(d)は丸八面体を示す図である。 本発明になる現像装置を有する画像形成装置の一例の概略断面図である。 磁性粒子の形状と粒子径、そのトナーへの添加量、及び現像スリーブ11と層厚規制部材15との間隔dを、どのような値にするのが最適かを評価するために用意した磁性粒子と、現像スリーブ11と層厚規制部材15との間隔の一覧表である。 常温、常湿環境における実験結果の表である。 低温、低湿環境における実験結果の表である。 高温、高湿環境における実験結果の表である。
符号の説明
1a 稜線
1b 頂点
2 八面体
10 現像装置
11 現像スリーブ(現像剤担持体)
12、13 現像剤攪拌部材
14 現像槽
15 層厚規制部材
151 薄肉エッジ部
17 軸受部
18 ブレードマグネット
19 内蔵磁石
20 回転方向矢印

Claims (5)

  1. 感光体に対面して回転可能に設けられた現像スリーブと、該現像スリーブ内に配された磁石と、前記現像スリーブ上の現像剤層厚を規制する層厚規制部材とを有し、前記現像スリーブ上に担持した磁性1成分現像剤で前記感光体上に形成された潜像を現像する画像形成装置における現像装置において、
    前記現像スリーブと層厚規制部材との間隔を0.20〜0.25mmとし、
    前記磁性1成分現像剤はバインダ樹脂中に磁性粒子を分散させたトナーで、前記磁性粒子は、8個の三角形で囲まれた凸多面体である八面体を基本として八面体の各頂点および稜線が曲面状であり、その投影像の外周部に直線とみなせる部分を有することを特徴とする画像形成装置における現像装置。
  2. 前記層厚規制部材は磁性体で形成され、前記現像スリーブ回転方向上流側に磁石が取り付けられていると共に、前記現像スリーブとの対向部に薄肉エッジ部が形成されたものであることを特徴とする請求項1に記載した画像形成装置における現像装置。
  3. 前記磁性粒子の平均粒子径が、0.01〜0.50μmであることを特徴とする請求項1または2に記載した画像形成装置における現像装置。
  4. 前記磁性粒子が、前記磁性1成分現像剤の100質量部に対して35〜60質量部内包されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載した画像形成装置における現像装置。
  5. 前記請求項1に記載の現像装置と、前記感光体を帯電させる帯電手段と、帯電された感光体の表面に光を照射して静電潜像を形成する露光手段と、前記感光体上に形成された静電潜像を前記現像装置で現像して形成したトナー像を記録媒体に転写させる転写手段とからなることを特徴とする画像形成装置。
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