次に、本発明の第1実施形態に係る遊技機について、図面を参照して説明する。なお、本実施形態では本発明を弾球遊技機の一例であるパチンコ機に適用した構成を説明する。
図1及び図2に示すように、第1実施形態に係る遊技機であるパチンコ機(遊技機)10の前面部には、主として、外枠12と、内枠14と、前面枠16と、上皿部18と、下皿部20と、施錠装置22と、発射ハンドル24などが設けられている。
外枠12は、木製の板状体を略長方形の額縁状に組立て固着したものである。内枠14は、全体がブラスチック製で、外枠12に対して開閉可能に軸支されている。また、内枠14の右端中央には施錠装置22が設けられている。
前面枠16は、本発明の前面扉の一具体例を示すもので、パチンコ機10の前面部全体の約2/3のサイズを占め、内枠14の左端に開閉可能となるように軸支されている。また、前面枠16は、全体がプラスチック製であり、遊技盤26(図3参照)を前方から視認するべく、遊技盤26に形成された遊技領域28(図3参照)の形状に対応して略円形に形成された開口部30を有している。また、前面枠16の裏面には、ガラス板32がガラス枠(図示省略)によって取り付けられている。そして、遊技者を基準とすれば、遊技盤26に形成された遊技領域28はガラス板32の後方に位置するようになっている。なお、本実施形態では、ガラス板32を前面枠16の裏面側に取り付けた構成を例にとり説明したが、例えば、前面枠16の前面側にガラス枠により取り付けてもよい。また、ガラス板32に替えて、透明な樹脂板を前面枠16に取り付けることができる。
また、前面枠16の左上方側及び右上方側には、メインスピーカ(図示省略)から出力された音声を前面枠16の外部に導くための導音部34がそれぞれ設けられている。各導音部34は、円筒状の導音部本体36と、導音部本体36に形成された複数のスリット38と、で構成されている。
また、前面枠16の下方側には、上皿部18が設けられている。この上皿部18には、演出ボタン40と、球貸操作部42と、がそれぞれ設けられている。
また、上皿部18の下方側には、下皿部20が設けられている。また、下皿部20の右下方部には、遊技球を発射させるための発射ハンドル24が設けられている。この発射ハンドル24には、発射レバー44と、発射停止ボタン46がそれぞれ設けられている。
また、下皿部20の左右下方側には、所定の効果音を出力するための各サブスピーカ48がそれぞれ設けられている。
また、内枠14には、遊技領域28(図3参照)の形状に合致した開口部(図示省略)が形成されている。この内枠14の内側面には、遊技盤26(図3参照)が取り付けられる。これにより、遊技者は、遊技盤26の遊技領域28を内枠14の開口部及び前面枠16の開口部30を通して視認することができる。
次に、遊技盤26の構造について説明する。
図3に示すように、遊技盤26は、無色透明の樹脂などで構成されており、内枠14に保持されている。遊技盤26には、表面に設けられた外レール50と内レール52とにより略円形状の遊技領域28が形成されている。遊技領域28の内部には、主に、演出図柄表示装置62と、始動口56Bと、普通図柄作動ゲート(入球手段)78と、がそれぞれ配設されている。また、始動口56Bは、翼片部56Aが開閉することにより、閉塞又は開放して遊技球の入球が制限されるもので、いわゆる普通電動役物(始動手段)54を構成する。なお、表側遊技盤26上には、多数の障害釘60が配置されている。
演出図柄表示装置62は、後述の主制御基板102(図4参照)やサブ制御基板106(図4参照)からの制御信号に基づいて表示制御されており、略長方形状の液晶表示部62Aを有している。この液晶表示部62A上には、特別擬似図柄(擬似図柄)が表示される。具体的には、演出図柄表示装置62の液晶表示部62A上には、1又は複数の特別擬似図柄を所定の方向に次々と変動させながら表示した後、停止表示する特別擬似図柄表示領域が形成されている。すなわち、左特別擬似図柄(左擬似図柄)を表示する左特別擬似図柄表示領域、中央特別擬似図柄(中央擬似図柄)を表示する中央特別擬似図柄表示領域、及び右特別擬似図柄(右擬似図柄)を表示する右特別擬似図柄表示領域が、略横一列となる配置方向に沿って並んで形成されている(それぞれ図示省略)。各特別擬似図柄表示領域は、これらの表示領域の配置方向と略直交する方向(上下方向)に図柄変動方向が設定されており、その方向に複数の特別擬似図柄が順次表示されていく。特に、本実施形態では、大当り遊技終了後の確変遊技状態のときには、終了した大当り遊技の終了を示唆する大当りエンディング演出が表示される。
演出図柄表示装置62は、遊技球が始動口56Bに入球することにより特別図柄抽選処理(大当り抽選処理)が行われ、その抽選結果を示すべく、液晶表示部62A上に表示される各特別擬似図柄をそれぞれ変動させて停止表示させるものである。そして、例えば、液晶表示部62Aにおいて特別擬似図柄が「7、7、7」の3桁同一図柄で揃って停止表示(確定表示)すると、後述の大入賞装置84の大入賞口86が開放される。本実施形態のパチンコ機10では始動口56Bに遊技球が入球すると、各特別擬似図柄がそれぞれ変動され、特別擬似図柄が3桁同一図柄で揃うことにより、「大当り」という特定価値を付与するものである。この「大当り」の発生により、大当り遊技が行われる。なお、本実施形態のパチンコ機10では、通常遊技状態における特別図柄抽選処理(大当り抽選処理)による大当りの当選確率が約1/200〜1/400に設定される。
大当り遊技は、複数のラウンド(本実施形態では15ラウンド)を有し、大入賞口86の開放時間が約30秒間に設定される大当りである。このため、賞球数が比較的多くなる。なお、各大当りでは、大入賞口86に所定数(例えば、10個)の遊技球が入球するか、あるいは所定数(例えば、10個)の遊技球が入球しなくても所定時間(例えば30秒間)が経過したときに大入賞口86が閉じられて1ラウンドが終了する。
また、本実施形態のパチンコ機10では、大当りした特別図柄の停止図柄(大当り図柄)の種類に応じて大当り遊技終了後に、(1)通常遊技、(2)変動時間短縮遊技(以下、「時短遊技」)、(3)確率変動遊技(以下、「確変遊技」)、(4)潜伏確率変動遊技(以下、「潜伏確変遊技」)、の遊技状態が開始される。
なお、(3)確変遊技および(4)潜伏確変遊技では、特別図柄(特別本図柄と特別擬似図柄を意味する)の確率変動状態が開始されるものとしている。この確率変動状態では、大当りに移行する確率が予め定められた高確率(本実施形態では約1/20〜1/40の確率)となる状態である。
また、(2)時短遊技および(3)確変遊技では、開放時間延長状態が開始される。この開放時間延長状態は、始動口56Bの開放時間が通常よりも延長される状態である。例えば、通常の開放時間は、約0.1秒間であるのに対して、開放時間延長状態では、約4秒間に延長される。なお、始動口56Bは、普通図柄に当選することにより開放する。
(3)確変遊技および(4)潜伏確変遊技は、次回大当りが発生するまでの間、大当りが発生しやすい確率変動状態が継続する。なお、(4)潜伏確変遊技では、(1)通常遊技と見た目上(演出表示装置62上での演出等)は同一のものとなっており、遊技者は通常遊技と潜伏確変遊技との区別が分からないようになっている。
また、(2)時短遊技および(3)確変遊技においては、特別図柄及び普通図柄の変動時間が短縮され、かつ始動口56Bの開放延長機能が作動する。本実施形態では、(2)時短遊技は、規定回数(例えば、100回)だけ特別図柄及び普通図柄の変動時間が短縮され、かつ始動口56Bの開放延長機能が作動する。また、(3)確変遊技においては、次回大当たりが発生するまでの間、変動時間の短縮および開放延長機能が作動する。
なお、リーチ状態とは、演出図柄表示装置62の液晶表示部62Aに表示される特別擬似図柄のうち2つの特別擬似図柄が同一図柄で停止し、他の1つの特別擬似図柄が変動中である状態を意味する。ここで、確定した2つの特別擬似図柄は、奇数数字でも偶数数字でもよい。奇数数字の図柄であれば、確変大当りへのリーチ状態を意味し、偶数数字の図柄であれば、通常大当りへのリーチ状態を意味する。
また、図3に示すように、演出図柄表示装置62の左下方側には、主制御基板102からの制御信号に基づいて本図柄(特別図柄の本図柄及び普通図柄を意味する)を表示制御する7セグ表示基板(図柄表示装置)68が配置されている。この7セグ表示基板68は、特別図柄の本図柄を表示する7セグメント表示器70と、4個の普通図柄保留表示LED72と、4個の特別図柄保留表示LED74と、普通図柄を表示する2個の普通図柄表示LED76と、を有している。
大当り遊技を開始するときには、7セグメント表示器70には、遊特別図柄の本図柄として、予め定められた大当たり図柄が表示される。なお、前述した確変遊技が大当り遊技後に開始される大当り(確変大当り)を発生させる場合には、7セグメント表示器70には、予め定められた図柄(例えば「A」)が表示される。また、前述した潜伏確変遊技が大当り遊技後に開始される大当り(潜伏確変大当り)を発生させる場合には、7セグメント表示器70には、予め定められた図柄(例えば「B」)が表示される。また、前述した時短遊技が大当り遊技後に開始される大当り(時短大当り)を発生させる場合には、7セグメント表示器70には、予め定められた図柄(例えば「C」)が表示される。また、前述した通常遊技が大当り遊技後に開始される大当り(通常大当り)を発生させる場合には、7セグメント表示器70には、予め定められた図柄(例えば「D」)が表示される。そして、各大当りのラウンド中では、7セグメント表示器70にはその図柄が表示される。
なお、大当り図柄は、各大当たりに複数設定しておいてもよく、こうすることで、大当たり図柄を遊技者が視認しても大当たり遊技後の遊技状態を分かり難くすることができる。これにより、例えば、現在の遊技状態が通常遊技か潜伏確変遊技かを遊技者が模索するという遊技性が得られ、大当たり遊技後の興趣を高めることができる。
また、演出図柄表示装置62の左側には、普通図柄作動ゲート78が配置されている。この普通図柄作動ゲート78の内部には、ゲートスイッチ124(図4参照)が配設されている。これにより、遊技球が普通図柄作動ゲート78を通過すると、ゲートスイッチ124が作動して、7セグ表示基板68の普通図柄表示LED76が変動表示される。
各普通図柄保留表示LED72及び各特別図柄保留表示LED74は、4個の丸形の赤色LEDで構成されており、7セグメント表示器70の左右両側に近接して配置されている。これは、普通図柄作動ゲート78を通過した遊技球の数を4個まで普通図柄の保留とし、通過ごとに順次点灯しシフト表示するものである。また、始動口56Bに入球した遊技球の数も4個まで特別図柄の保留とし、入球ごとに順次点灯しシフト表示するものである。7セグメント表示器70の変動表示が開始するたびに、未始動回数が消化され、1個の特別図柄保留表示LED74は消灯される。また、普通図柄も普通図柄表示LED76の変動表示が開始するたびに、未始動回数が消化され、1個の普通図柄保留表示LED72が消灯される。そして、7セグメント表示器70に予め定められた大当り図柄が停止表示されると大当りが発生し、後述の大入賞口86が開放状態となる。また、2個の普通図柄表示LED76が予め定められた表示態様(当り図柄)で停止表示されると、普通図柄当りが発生し、始動口56Bが開放状態となる。なお、7セグメント表示器70にて表示される特別図柄の本図柄と、演出図柄表示装置62にて表示される特別図柄の擬似図柄とは、同一の遊技結果(抽選結果)を示すものである。
また、演出図柄表示装置62の下方には、普通電動役物54を構成する始動口56Bが配置されている。また、普通電動役物54は、開閉動作する一対の翼片部56Aを備えている。また、始動口56Bの内部には、遊技球の通過を検知する始動口スイッチ120(図4参照)と、翼片部56Aを作動させるための普通電動役物ソレノイド130(図4参照)と、がそれぞれ設けられている。この一対の翼片部56Aが左右に開き翼片部56Aの離間距離が大きくなると、始動口56Bの開放面積が大きくなって遊技球の入球可能性が大きくなる開放状態となる。一方、一対の翼片部56Aが閉じその離間距離が小さくなると、始動口56Bの開放面積が小さくなって遊技球の入球の可能性が小さくなる通常状態となる。
また、始動口56Bの下方には、大入賞装置84が配置されている。この大入賞装置84は、帯状に開口された大入賞口86と、この大入賞口86を開放又は閉鎖する開閉板88と、この開閉板88を開閉するための大入賞口ソレノイド132(図4参照)と、入賞球を検知するカウントスイッチ126(図4参照)と、を備えている。
また、演出図柄表示装置62の右側には、特別入球役物が設けられている。特別入球役物(特別入球手段)29は、特別入球口31と、一対の翼片部(特別開閉部材)33と、を備えている。特別入球口31の内部には、遊技球の通過を検知しカウントする入球口スイッチ107(図4参照)と、翼片部33を作動させるための開閉部材ソレノイド109(図4参照)と、がそれぞれ設けられている。この一対の翼片部33が左右に開き翼片部33間の離間距離が大きくなると、特別入球口31の開放面積が大きくなって遊技球の入球可能性が大きくなる特別入球状態となる。一方、一対の翼片部33が閉じその離間距離が小さくなると、特別入球口31の開放面積が小さくなって遊技球の入球が不可能あるいは遊技球が入球し難くなる閉塞状態となる。
また、演出図柄表示装置62の左側には、風車63が配置されている。さらに、遊技領域28の左側下方部及び右側下方部には、一対のサイドランプ90がそれぞれ配置されている。
また、遊技盤26の下方にはアウト口92が設けられており、このアウト口92の下部にはバック球防止部材94が設けられている。このバック球防止部材94は、遊技領域28に到達せず戻ってきた遊技球が再び発射位置に戻ることを防止している。また、内レール52の先端部には、ファール球防止部材96が取り付けられている。
次に、パチンコ機10を構成する電子制御装置について説明する。
図4に示すように、電子制御装置は、主制御基板(第1制御手段)102と、払出制御基板104と、サブ制御基板(第2制御手段)106と、発射制御基板108と、を備えている。主制御基板102は、CPU102Aと、ROM102Bと、を備えている。
また、主制御基板102のCPU102Aは、ROM102Bに記憶されたデータに基づいて、普通電動役物ソレノイド130、大入賞口ソレノイド132、図柄表示装置134及びサブ制御基板106をそれぞれ制御する。また、主制御基板102のCPU102Aは、遊技全体を司り主として当否判定などの遊技状態を判断するものであり、この判断した遊技状態に沿った遊技環境(演出態様)を実現させるように制御するサブ制御基板106及び払出制御基板104を直接的に制御する。また、主制御基板102のCPU102Aは、演出表示基板110、アンプ基板112、装飾駆動基板114及び演出ボタン基板116をサブ制御基板106を介して間接的に制御する。
また、主制御基板102のROM102Bには、CPU102Aにより実行される遊技全体の制御を実現するためのプログラムが記憶されている。
特に、本実施形態では、ROM102Bには、普通図柄の複数の普通図柄変動パターンと、特別図柄の複数の特別図柄変動パターンのパターンデータが記憶されている。主制御基板102のCPU102Bは、遊技球が普通図柄作動ゲート78を通過すると、このROM102Bに記憶された普通図柄変動パターンに基づいて、2個の普通図柄表示LED76において普通図柄を変動表示させる。具体的には、CPU102Aは、遊技球が普通図柄作動ゲート78を通過すると、取得した乱数の値に基づいて、ROM102Bに記憶されている複数の普通図柄変動パターンのうち、任意の一の普通図柄変動パターンを決定する(普通図柄の抽選処理)。その結果、普通図柄の抽選処理に当選して普通図柄変動パターンが当り普通図柄変動パターンとなる場合には、CPU102Aが当り普通図柄変動パターンに基づいて普通電動役物ソレノイド130の駆動を制御し、翼片部56Aを、所定の時間だけ、複数回、開閉動作させる。これにより、始動口(始動入球口)56Bは、普通図柄変動パターンの当り普通図柄変動パターンに基づいて開閉される。このとき、普通図柄変動パターンの当り普通図柄変動パターンが複数存在する場合には、普通図柄変動パターンの当り普通図柄変動パターンの種類毎に異なる開閉動作が実現される。これにより、遊技球は、始動口56Bに入球し易くなる。なお、普通図柄の抽選処理に当選せず普通図柄変動パターンが外れ普通図柄変動パターンとなる場合には、CPU102Aが普通図柄変動パターンの外れ普通図柄変動パターンに基づいて普通電動役物ソレノイド130の駆動を制御する。この場合には、翼片部56Aが開閉動作されないか、あるいは1回のみ開閉動作され、遊技球が始動口56Bに入球し難くなる状態が維持される。
また、主制御基板102のCPU102Aは、遊技球が始動口56Bに入球すると、大当り遊技を発生させるか否かを決定するための乱数(所謂、当否決定乱数や停止図柄乱数)を取得し、特別図柄変動を開始するときに、取得した乱数値の値に基づいて、ROM102Bに記憶されている複数の特別図柄変動パターンのうち、任意の一の特別図柄変動パターンを決定する(特別図柄の変動態様決定処理)。そして、決定した特別図柄変動パターンに基づいて、7セグメント表示器70において特別図柄の本図柄を変動表示させる。なお、主制御基板102のCPU102Aによって特別図柄変動パターンが決定されると、主制御基板102からサブ制御基板106に、どの特別図柄変動パターンが決定されたかを示す情報(特別図柄変動パターンの情報)が送信される。
また、サブ制御基板106のCPU106Aは、特定の特別図柄変動パターンを受信した場合には、パチンコ遊技が開始されてから特別図柄の変動が終了するまでの少なくとも一部の時間帯は、演出図柄表示装置62を表示制御して、特殊な表示演出(特別演出)を実行させる。具体的には、図6(A)に示すように、演出図柄表示装置62の一部の領域には、特別入球口31への遊技球の入球を遊技者に促すような特殊演出画像Gが表示される。この特殊演出画像Gを見た遊技者は、特別入球口31に遊技球が入球すると、何か特別な演出が始まるものと期待して、特別入球口31に遊技球を入球させようとする。
なお、特別図柄の擬似図柄の変動は、主制御基板102から特別図柄変動パターンが送信されてくることにより開始されるが、その擬似図柄の変動を終了されるか否かは、サブ制御基板106のCPU106Aにより決定される。つまり、サブ制御基板106のCPU106Aは、特別図柄変動パターンを受信すると、この特別図柄変動パターンに予め定められた変動時間だけ擬似図柄を変動させればよいことから、擬似図柄の変動終了タイミングを容易に特定することができる。
また、主制御基板102は、中継端子板118を介して、始動口スイッチ120と、大入賞口スイッチ122と、ゲートスイッチ124と、カウントスイッチ126と、にそれぞれ電気的に接続されている。
また、主制御基板102は、中継端子板128を介して、普通電動役物ソレノイド130と、大入賞口ソレノイド132と、図柄表示装置134と、にそれぞれ電気的に接続されている。なお、7セグ表示基板68は、図柄表示装置134の一実施形態である。
払出制御基板104は、中継端子板136を介して、ガラス枠スイッチ138と、外部タンクスイッチ140と、タンクスイッチ142と、にそれぞれ電気的に接続されている。また、払出制御基板104は、中継端子板144を介して、エラーLED146に電気的に接続されている。また、払出制御基板104は、下皿満タンスイッチ148に電気的に接続されている。また、払出制御基板104は、中継端子板150を介して、球貸表示基板152と、球貸装置154と、にそれぞれ電気的に接続されている。
なお、球貸表示基板152には、球貸スイッチ156と、返却スイッチ158とがそれぞれ電気的に接続されている。また、払出制御基板104は、中継端子板160を介して、払出モータ162と払出スイッチ164とにそれぞれ電気的に接続されている。さらに、払出制御基板104は、主制御基板102と発射制御基板108とにそれぞれ電気的に接続されている。
図5に示すように、サブ制御基板106(第2制御手段)は、演出表示基板110と、アンプ基板112と、装飾駆動基板114と、演出ボタン基板116と、入球口スイッチ107と、開閉部材ソレノイド109と、にそれぞれ電気的に接続されている。
サブ制御基板106は、主制御基板102からの制御信号に基づいて遊技の演出の制御を司るものである。また、サブ制御基板106は、CPU106Aと、ROM106Bと、開閉部材制御部106Cと、を備えている。なお、開閉部材制御部106Cは、演出表示基板110に設けるようにしてもよい。
サブ制御基板106のCPU106Aは、主制御基板102からの制御信号を受けて演出表示基板110、アンプ基板112、装飾駆動基板114及び演出ボタン基板116などの各基板や開閉部材ソレノイド109の駆動を制御する。また、特別入球口31に入球した遊技球は、入球口スイッチ107により検知されるとともにカウントされ、このカウント結果がデータとしてサブ制御基板106に出力される。そして、サブ制御基板106のCPU106Aは、このカウント結果に基づいて、演出表示基板110を介して演出図柄表示装置62を表示制御する。
また、ROM106Bには、各基板の制御に必要なデータ(特に遊技の装飾に関する情報)が記憶されている。特に、本実施形態では、ROM106Bには、翼片部33の開閉制御に関するプログラムが記憶されている。具体的には、ROM106Bには、主制御基板102のROM102Bに記憶に記憶された複数の特別図柄変動パターンのパターンデータに対応する特別図柄変動パターンデータが記憶されている。さらに、ROM106Bには、特別入球口31に入球した遊技球の個数と演出図柄表示装置62に表示される特殊演出画像との対応関係を示したテーブルが記憶されている。つまり、特別入球口31に入球した遊技球の個数が多いほど、遊技者に遊技に対する期待を抱かせるような特殊演出画像(例えば、遊技球の入球数に応じて大当りの当選確率(信頼度)が高くなることを示唆する画像)が表示されるようになっている。例えば、図6(B)に示すように、特別入球口31に8個の遊技球が入球すると、演出図柄表示装置62の液晶表示部62Aには、「あつい!大当りへ80%」と表示され、また、図6(C)に示すように、特別入球口31に3個の遊技球が入球すると、液晶表示部62Aには、「がんばれ!大当りへ30%」と表示される。
また、開閉部材制御部106Cは、主制御基板102から送信される特別図柄変動パターンに基づいて開閉部材ソレノイド109を制御する。具体的には、遊技球が始動口56Bに入球すると、主制御基板102のCPU102Aにより特別図柄の抽選処理が実行される。このとき、主制御基板102のCPU102Aは、取得した乱数の値で当否を判定する。その結果、特別図柄の抽選処理が当選すると、主制御基板102のCPU102Aにより一の特別図柄の当り特別図柄変動パターンが決定され、この当り特別図柄変動パターンがサブ制御基板106に送信される。なお、特別図柄の抽選処理が当選しなければ(外れれば)、主制御基板102のCPU102Aにより特別図柄の外れ特別図柄変動パターンが決定されて、この外れ特別図柄変動パターンがサブ制御基板106に送信される。サブ制御基板106の開閉部材制御部106Cは、主制御基板102から送信される各特別図柄変動パターンに基づき、この特別図柄変動パターンと対応する翼片部33の開閉パターンをROM106Bから呼び出して、この呼び出した開閉パターンに基づいて翼片部33の開閉を制御する。なお、特別図柄の抽選処理に当選して特別図柄変動パターンが当り特別図柄変動パターンとなる場合には、翼片部33を開状態とする開閉制御が頻繁に実行される。これにより、遊技球は、特別入球口31に入球し易くなる。また、特別図柄の抽選処理に落選して特別図柄変動パターンが外れ特別図柄変動パターンとなる場合には、外れ特別図柄変動パターンに基づいた翼片部33の開閉制御が実行される。特別図柄変動パターンが外れ特別図柄変動パターンとなる場合の翼片部33の開閉動作の回数は、特別図柄変動パターンが当り特別図柄変動パターンとなる場合と比較して少なく設定されており、遊技球が特別入球口31に入球し難くなる。
ここで、特別図柄の特別図柄変動パターンの具体例について説明すると、複数の当り特別図柄変動パターンの中の当り特別図柄変動パターンAと、複数の外れ特別図柄変動パターンの中の外れ特別図柄変動パターンBが存在する場合には、当り特別図柄変動パターンAが決定されると、1回の開閉動作につき特別入球口31が約3秒間開口される開閉動作を合計3回繰り返すように翼片部33が制御される。また、外れ特別図柄変動パターンBが決定されると、特別入球口31が約3秒間開口される開閉動作を1回のみ実現するように翼片部33が制御される。
なお、翼片部33の開閉動作の回数でなく特別入球口31の開口時間が異なるように制御してもよい。例えば、当り特別図柄変動パターンAが決定されると、特別入球口31が約20秒、遊技球が入球可能程度に開口するように翼片部33の開閉動作が制御される。また、外れ特別図柄変動パターンBが決定されると、特別入球口31が約5秒、遊技球が入球可能程度に開口するように翼片部33の開閉動作が制御される。
また、図6(A)に示すように、パチンコ遊技が開始されてから特別図柄の変動が終了するまでの間では、演出図柄表示装置62の一部の領域に、特別入球口31への遊技球の入球を遊技者に促すような特殊演出画像Gが表示されるが、この特殊演出画像Gは、特別入球口31に入球した遊技球の個数に応じて変化するようにサブ制御基板106のCPU106A(あるいは演出表示基板110)により制御される。具体的には、遊技球が特別入球口31に入球すると、入球した遊技球の個数が入球口スイッチ107によりカウントされ、このカウント値が入球データとしてサブ制御基板106に出力される。サブ制御基板106のCPU106Aは、入球口スイッチ107からのデータとROM106Bに記憶されたテーブルに基づいて、演出図柄表示装置62に変動表示される特殊演出画像を決定し、その決定した特殊演出画像が表示されるように、演出表示基板110を制御する。本実施形態では、図6(B)、(C)に示すように、特別入球口31に8個の遊技球が入球すると、演出図柄表示装置62には、「大当りへ80%」と表示され、また、特別入球口31に3個の遊技球が入球すると、演出図柄表示装置62には、「大当りへ30%」と表示されるため、遊技者は、特別入球口31に遊技球が入球すると、遊技が遊技者にとって有利な状態になる印象を受けるため、ますます遊技に集中し、特別入球口31への遊技球の入球を試みようとする。この結果、遊技者は、期待と興奮を持って遊技を楽しむことができるため、遊技性を格段に向上させることができる。
なお、本実施形態では、特殊選出画像として、「大当りの当選確率の程度(信頼度)を示す特殊演出画像」だけでなく、「現在の遊技状態を示唆する特殊演出画像」も表示することができる。すなわち、前述した「潜伏確変遊技」および「大当り遊技終了後100ゲーム以内の通常遊技」において、前述の外れ特別図柄変動パターンBによる特殊演出が発生した場合には、特別入球口31に入球した遊技球の個数に応じて、演出図柄表示装置62に、「確変の有無を示す表示」をすることとしている。具体的には、まず、外れ特別図柄変動パターンBによる特殊演出が発生した場合に、特別入球口31が開放される。そして、特別入球口31が開放されている間に入球した遊技球の個数をカウントし、特別入球口31が閉鎖されたときに「遊技状態報知演出」を行うか否かを決定する抽選が行われる。この抽選は、サブ制御基板106によって行われるものであり、抽選に当選することで、現在の遊技状態を示す「遊技状態報知演出」が行われる。なお、この抽選の当選確率は、開放された特別入球口31に入球した遊技球の総個数に応じて異なり、1個の入球による当選確率は比較的低確率(例えば10%)に設定されている。また、2個の入球による当選確率は1個よりも高確率(例えば30%)に設定され、3個の入球による当選確率は2個よりも高確率(例えば70%)に設定され、4個以上の入球による当選確率は3個よりも高確率(例えば100%)に設定されている。このように、特別入球口31に入球させた遊技球の個数に比例して報知演出を実行する確率が異なるので、遊技者は、現在の遊技状態の情報を得ようとして、一層、特別入球口31に遊技球を入球させようと試みるため、遊技球を特別入球口31に入球させるまでの遊技が白熱して、大変面白い遊技を実現させることができる。
また、図5に示すように、演出表示基板110には、演出表示装置166(62)と、演出表示ROM168と、がそれぞれ電気的に接続されている。この演出表示ROM168には、演出図柄表示装置62に変動表示される特別擬似図柄のデータが記憶されている。なお、演出図柄表示装置62は、演出表示装置166の一実施形態である。
また、アンプ基板112には、所定の効果音を出力する各種スピーカ170(48)が電気的に接続されている。なお、サブスピーカ48は、各種スピーカ170の一実施形態である。
また、装飾駆動基板114には、各種LED・ランプ172と、エラー表示LED173が電気的に接続されている。また、装飾駆動基板114は、サブ制御基板106からのコマンドを受けて遊技の装飾に関する制御を行うものである。また、演出ボタン基板178には、操作スイッチ174(40)が電気的に接続されている。なお、演出ボタン40は、操作スイッチ174の一実施形態である。
次に、本実施形態のパチンコ機10の作用について、フローチャートに基づいて説明する。
主制御基板102における特別図柄変動パターン設定処理について説明する。主制御基板102における特別図柄変動パターン設定処理は、特別図柄の変動表示を開始条件(遊技球の始動口56Bへの入球又は特別図柄の保留消化)が成立することで実行される。
図7に示すように、主制御基板102のCPU102Aにより、特別図柄抽選処理(大当り抽選処理)の結果が大当りであるか否かが判断される(S100)。大当りであると判断されると(S100:YES)、続いて、遊技状態が確変中であるか否かが判断される(S110)。
次に、遊技状態が確変中であると判断されると(S110:YES)、CPU102Aにより、特別図柄に関する確変時当り用変動パターンテーブルがセットされる(S120)。確変時当り用変動パターンテーブルがセットされると、特別図柄の本図柄に関する当り停止図柄が設定される(S130)。次に、特別図柄の本図柄に関する当り特別図柄変動パターンが設定される(S140)。この当り特別図柄変動パターンには、上述した当り特別図柄変動パターンAが含まれる。
なお、S110において、遊技状態が確変中ではないと判断されると(S110:NO)、CPU102Aにより、遊技状態が時短中であるか否かが判断される(S150)。遊技状態が時短中であると判断されると(S150:YES)、特別図柄に関する時短時当り用変動パターンテーブルがセットされる(S160)。そして、S130に移行し、特別図柄の本図柄に関する当り停止図柄が設定される。その後、S140に移行し、上述と同様の処理が実行される。
また、S150において、遊技状態が時短中ではないと判断されると(S150:NO)、特別図柄に関する通常時当り用変動パターンテーブルがセットされる(S170)。そして、S130に移行し、特別図柄の本図柄に関する当り停止図柄が設定される。その後、S140に移行し、上述と同様の処理が実行される。
一方、S100において、大当りではないと判断されると(S100:NO)、CPU102Aにより、遊技状態が確変中であるか否かが判断される(S180)。
遊技状態が確変中であると判断されると(S180:YES)、潜伏確変中か否かが判断される(S190)。潜伏確変中でない場合(S190:NO)には、特別図柄に関する確変時外れ用変動パターンテーブルがセットされる(S200)。そして、特別図柄の本図柄に関する外れ停止図柄が設定される(S210)。また、潜伏確変中である場合(S190:YES)には、特別図柄に関する潜伏確変外れ用変動パターンテーブルがセットされる(S220)。そして、特別図柄の本図柄に関する外れ停止図柄が設定される(S210)。
次に、S180において、遊技状態が確変中ではない判断されると(S180:NO)、CPU102Aにより、遊技状態が時短中であるか否かが判断される(S230)。遊技状態が時短中であると判断されると(S230:YES)、特別図柄に関する時短時外れ用変動パターンテーブルがセットされる(S240)。そして、S210に移行し、特別図柄の本図柄に関する外れ停止図柄が設定される。
一方、遊技状態が時短中ではないと判断されると(S230:NO)、特別図柄に関する通常時外れ用変動パターンテーブルがセットされる(S250)。そして、S210に移行し、特別図柄の本図柄に関する外れ停止図柄が設定される。
次に、CPU102Aにより、遊技状態がリーチ状態であるか否かが判断される(S260)。リーチ状態であれば(S260:YES)、特別図柄の本図柄に関するリーチあり・外れ特別図柄変動パターンが設定される(S270)。このリーチあり・外れ特別図柄変動パターンには、上述した外れ特別図柄変動パターンBが含まれる。また、リーチ状態でなければ(S260:NO)、特別図柄の本図柄に関するリーチなし・外れ特別図柄変動パターンが設定される(S280)。
なお、特別図柄変動パターンとは、特別図柄(本図柄)の変動時間を規定するものであり、各変動パターンテーブルには、特別図柄(本図柄)の変動時間を示すデータが、遊技状態(確変、時短、リーチ有無など)や大当り抽選結果に関連付けて複数記憶されている。
次に、サブ制御基板106における演出表示制御処理について説明する。以下では、7セグメント表示器70における特別図柄の本図柄の変動表示に連動して行われる、演出図柄表示装置62での演出表示(擬似図柄の変動表示)に係る制御処理について説明する。
図8に示すように、主制御基板102から変動パターン指定コマンドを受信したか否かがCPU106Aにより判断される(S300)。ここで、変動パターン指定コマンドとは、上述のS140、S270、S280の処理で設定される特別図柄変動パターンを示すコマンドデータのことである。
変動パターン指定コマンドを受信したと判断されると(S300:YES)、主制御基板102から特別図柄停止情報指定コマンドを受信したか否かがCPU106Aにより判断される(S310)。ここで、特別図柄停止情報指定コマンドとは、上述のS130、S210で設定される特別図柄(本図柄)の停止図柄を示すコマンドデータのことである。
特別図柄停止情報指定コマンドを受信したと判断されると(S310:YES)、CPU106Aにより特別図柄(本図柄)の停止図柄が大当りか否かが判断される(S320)。
特別図柄(本図柄)の停止図柄が大当りであると判断されると(S320:YES)、受信した変動パターン指定コマンドが当り特別図柄変動パターンAであるか否かがCPU106Aにより判断される(S330)。受信した変動パターン指定コマンドが当り特別図柄変動パターンAである場合(S330:YES)には、大当り時特別演出処理が実行される(S340)。この大当り時特別演出処理として、例えば、上述したように、特別入球口31が約20秒、遊技球が入球可能程度に開口するように翼片部33の開閉動作が制御される。あるいは、1回の開閉動作につき特別入球口31が約3秒間開口される開閉動作を合計3回繰り返すように翼片部33が制御される。この大当り時特別演出処理では、遊技球が特別入球口31に入球し易くなるとともに、入球した遊技球の個数に応じて演出図柄表示装置62において特殊な演出が実行されるため、遊技性を高めることができる。
一方、受信した変動パターン指定コマンドが当り特別図柄変動パターンAではない場合(S330:NO)には、他の大当り時演出処理が実行される(S350)。この他の大当り時演出処理では、例えば、翼片部33の開閉動作が実行されず、遊技球が特別入球口31に入球することはない。
また、特別図柄(本図柄)の停止図柄(大当り抽選の結果)が大当りではないと判断されると(S320:NO)、受信した変動パターン指定コマンドが外れ特別図柄変動パターンBであるか否かがCPU106Aにより判断される(S360)。受信した変動パターン指定コマンドが外れ特別図柄変動パターンBである場合(S360:YES)には、外れ時特別演出処理が実行される(S370)。この外れ時特別演出処理として、例えば、上述したように、特別入球口31が約5秒、遊技球が入球可能程度に開口するように翼片部33の開閉動作が制御される。あるいは、また、外れ特別図柄変動パターンBが決定されると、特別入球口31が約3秒間開口される開閉動作を1回のみ実現するように翼片部33が制御される。この外れ時特別演出処理では、大当り時特別演出処理と比較して遊技球が特別入球口31に入球し難くなるものの、遊技球が特別入球口31に入球する可能性はあり、また、入球した遊技球の個数に応じて演出図柄表示装置62において特殊な演出が実行されるため、遊技性を高めることができる。
一方、受信した変動パターン指定コマンドが外れ特別図柄変動パターンBではない場合(S330:NO)には、他の外れ時演出処理が実行される(S380)。この他の外れ時演出処理では、例えば、翼片部33の開閉動作が実行されず、遊技球が特別入球口31に入球することはない。
以上のように、第1実施形態のパチンコ機10によれば、特別入球口31には特別図柄変動パターンに基づいて制御される翼片部33が設けられているため、特定の特別図柄変動パターンのときだけ特別入球口31に入球可能になる。したがって、特別入球口31を狙う遊技を適度に発生させることで遊技にメリハリを持たせることができる。
また、特別入球口31の翼片部33の作動は、特別図柄変動パターンによって制御されている。これにより、特別入球口31の翼片部33の作動を制御するための新たな抽選処理等を別途行う必要がなくなるため、主制御基板102、あるいはサブ制御基板106における処理の増加を防止することができる。
次に、本発明の第2実施形態に係るパチンコ機について説明する。
なお、第1実施形態に係るパチンコ機と重複する構成には同符号を付し、その説明を省略する。
図9及び図10に示すように、本実施形態の遊技盤26は、表側遊技盤26Aと、裏側遊技盤26B(図10参照)と、で構成されており、表側遊技盤26Aが遊技者側に位置し、裏側遊技盤26Bが表側遊技盤26Aと所定の離間距離をあけて遊技者と反対側(奥側)に位置している。この裏側遊技盤26Bは、表側遊技盤26Aの後側に所定の距離をあけて配置されている。裏側遊技盤26Bは、表側遊技盤26Aの特別入球口31の裏側を上端として、区画された範囲(図9の点線区画部X)に形成されており、裏側遊技盤26B上には、複数の障害釘37と、常時開口している箱状の演出用入球口39と、裏側アウト口41と、が配置されている。このため、特別入球口31に入球した遊技球は、貫通孔35を通って、裏側遊技盤26B上に落下するとともに、裏側遊技盤26B上を複数の障害釘37に衝突しながら下方に落下する。
演出用入球口39は、遊技球が入球することにより、特殊な演出を開始させる役物である。演出用入球口39には、遊技球を検知する入球口スイッチ107が設けられており、演出用入球口39に遊技球が入球すると、入球口スイッチ107からサブ制御基板106に信号が出力され、演出表示基板110が制御されて演出図柄表示装置62に特殊演出画像(図6(A)参照)が表示される。
裏側アウト口41には、裏側遊技盤26Bに進入した遊技球であって演出用入球口39に入球しなかったものが最終的に導かれる。裏側アウト口41に導かれた遊技球は、裏側遊技盤26Bの外部にある球貸装置154等に戻される。
また、裏側遊技盤26Bの前面側における表側遊技盤26Aの所定範囲は、無色透明の樹脂で構成されているので、遊技球が裏側遊技盤26B上を落下していく様子を表側遊技盤26Aを通して視認することができる。これにより、遊技者は、表側遊技盤26Aを通して裏側遊技盤26B上を落下していく遊技球を確認することができるため、遊技者に斬新な遊技の印象を持たせることができる。
本実施形態における特殊演出画像の表示方法については、遊技球が裏側遊技盤26Bに進入して演出用入球口39に入球することにより、演出図柄表示装置62に確変の有無を示す特殊演出画像を表示させることができる。具体的には、演出用入球口39に、遊技球をカウントする上記の入球口スイッチ(図示省略)を設けておき、この入球口スイッチによりカウントされた遊技球の個数がデータとしてサブ制御基板106に出力される。そして、サブ制御基板106のCPU106Aは、この受信したデータとROM106Bに記憶されたテーブル(演出用入球口39に入球した遊技球の個数と特殊演出画像の内容との対応関係を示すテーブル)に基づいて特殊演出画像の内容を決定し、演出図柄表示装置62に表示する。特殊演出画像の例としては、特定の個数(例えば、3個)以上の遊技球が演出用入球口39に入球した場合には、確変しているか否か(確変の有無)を示す特殊演出画像が演出図柄表示装置62に表示される。これにより、遊技者は、数多くの遊技球を演出用入球口39に入球させようと試み、裏側遊技盤26B上を落下する遊技球に注目してその行方を期待することになるため、裏側遊技盤26B上における遊技性を一層高めることができる。
次に、本発明の第3実施形態に係るパチンコ機について説明する。
なお、第1実施形態に係るパチンコ機と重複する構成には同符号を付し、その説明を省略する。
図11及び図12に示すように、第3実施形態のパチンコ機の遊技盤26は、1枚の表側遊技盤のみで構成されるとともに、その遊技盤26に始動口と特別入球口とが一体に構成された特別入賞装置(入賞装置)43を備えている。
この特別入賞装置43は、遊技盤26上の演出図柄表示装置62の下方に位置している。特別入賞装置43は、中央上方部に位置する第1始動口45と、第1始動口45の下方左側に位置する第2始動口(始動入球口)47と、第1始動口45の下方右側に位置する演出用入球口(特別入球口)49と、第2始動口47を開放又は閉塞する第1羽根部材(始動開閉部材)51と、演出用入球口49を開放又は閉塞する第2羽根部材(特別開閉部材)53と、第2始動口47と演出用入球口49とを区画かる壁部55と、第1羽根部材51及び第2羽根部材53を開閉可能に支持するベース部材57と、で構成されている。
第1始動口45は、箱状に構成されており、常時開口しているものである。この第1始動口45に遊技球が入球すると、特別図柄の抽選処理が開始される。すなわち、選択された特別図柄変動パターンに基づいて、7セグメント表示器70にて特別図柄の本図柄が変動表示されるとともに、演出図柄表示装置62にて特別図柄の擬似図柄が変動表示される。
第2始動口47は、第1羽根部材51により遊技球が入球可能な程度に開放され、又は遊技球が入球不可能になるように閉塞される。第2始動口47に遊技球が入球すると、第1始動口45に遊技球が入球した場合と同様に、特別図柄の抽選処理が開始される。
ここで、第1羽根部材51の開閉動作は、主制御基板102により信号を受けた普通電動役物ソレノイド130により制御される。この制御は、第1実施形態の始動口56Bの翼片部56Aの開閉動作と同じように、主制御基板102のCPU102Aにより選択された普通図柄変動パターンに基づいて実行される。
演出用入球口49は、第2羽根部材53により遊技球が入球可能な程度に開放され、又は遊技球が入球不可能になるように閉塞される。演出用入球口49に遊技球が入球すると、上述した第1実施形態の特別入球口31に遊技球が入球した場合と同様に、特別演出が実行される。
ここで、第2羽根部材53の開閉動作は、第1実施形態の翼片部33と同様にして、開閉部材制御部106Cにより駆動が制御される開閉部材ソレノイド109の駆動により実行される。この開閉部材ソレノイド109の駆動は、主制御基板102から送信される特別図柄変動パターンに基づいて開閉部材制御部106Cにより制御される。
第3実施形態のパチンコ機によれば、通常遊技の状態、すなわち、普通図柄の抽選処理も特別図柄の抽選処理も行われていない状態では、図13に示すように、第2始動口47が第1羽根部材51により閉塞され、演出用入球口49が第2羽根部材53により閉鎖された状態になる。この状態では、遊技球は、第2始動口47及び演出用入球口49に入球することは不可能になる。つまり、遊技球が普通図柄作動ゲート78を通過して普通図柄の抽選処理が開始されて当選するか、あるいは第1始動口45に入球して特別図柄の抽選処理が開始され特別図柄変動パターンA、Bが選択される場合以外は、第2羽根部材53は開閉動作せず、演出用入球口49が閉塞された状態となる。
次に、通常遊技状態から遊技球が普通図柄作動ゲート78を通過して普通図柄の抽選処理に当選した場合には、図14に示すように、普通電動役物ソレノイド130により第1羽根部材51が開閉動作され、所定の時間だけ、第2始動口47が完全に開放した状態になる。これにより、遊技球が第2始動口47に入球することが可能になるため、遊技者は、第2始動口47に遊技球を入球させようと試みて遊技する。第1羽根部材51が開くと、遊技領域28を落下していく遊技球が第1羽根部材51上に落下して第1羽根部材51の内側に案内されるように落下して第2始動口47に導かれる。このため、遊技球が第2始動口47に入球し易くなる。なお、遊技球が第1始動口45に入球して特別図柄の抽選処理が開始され特別図柄変動パターンA、Bが選択されていない場合には、第2羽根部材53は開閉動作せず、演出用入球口49が閉塞された状態となる。
そして、遊技球が第1始動口45又は第2始動口47に入球すると、特別図柄の抽選処理が開始される。このとき、主制御基基板102のCPU102Aにより特別図柄変動パターンが選択されるが、特別図柄変動パターンA、Bが選択されると、図15に示すように、開閉部材ソレノイド109により第2羽根部材53が開閉動作され、所定の時間だけ、演出用入球口49が完全に開放した状態になる。これにより、遊技球が演出用入球口49に入球することが可能になるため、遊技者は、演出用入球口49に遊技球を入球させようと試みて遊技する。第2羽根部材53が開くと、遊技領域28を落下していく遊技球が第2羽根部材53上に落下して第2羽根部材53の内側に案内されるように落下して演出用入球口49に導かれる。このため、遊技球が演出用入球口49に入球し易くなる。
以上のように、第3実施形態のパチンコ機では、相互に開閉パターンの異なる第1羽根部材51及び第2羽根部材53により、第2始動口47及び演出用入球口49を開放又は閉塞することにより、斬新な特別入賞装置43を実現することができる。特に、始動口と特別入球口が一体的に構成されているため、第1始動口45及び第2始動口47への遊技球の入球が、演出用入球口49に遊技球が入球して開始する特別演出に関連するような印象を遊技者に与えることができる。この結果、通常遊技時において、遊技者は、各始動口45、47への入球に対する関心を高めることになり、遊技興趣を、一層、向上させることができる。
また、始動口と特別入球口が一体的に構成されているため、始動口と特別入球口とを相互に分離させて遊技領域にそれぞれ設ける構成と比較して、大きさが制限された遊技領域におけるデッドスペースを削減することができる。この結果、遊技性を高めた状態で遊技領域28のデッドスペースを取り除くことができるとともに、遊技領域28のスペースを他の用途に有効活用することが可能になる。
以上、本発明について各種の実施の形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。
例えば、上述した第1〜第3実施形態では、特別図柄変動パターンに基づいて特別開閉部材の開閉パターンを決定したが、本発明はこれに限定されるものではなく、普通図柄変動パターンによって特別開閉部材の開閉パターンを決定することとしてもよい。すなわち、特別図柄を有さずに普通図柄の変動結果により、遊技者に有利な大当たり遊技を発生させる遊技機(所謂、「一般電役機」等)の場合は、普通図柄変動パターンに特定の変動パターン(前述の実施形態の特別図柄変動パターンA,Bに代わる普通図柄変動パターンA,B)を備えておくことで、前述の実施形態と同様の演出制御が実行可能になり、同等の効果を奏することができる。