JP2009005110A - 自動利得制御回路、受信装置、自動利得制御方法、自動利得制御プログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

自動利得制御回路、受信装置、自動利得制御方法、自動利得制御プログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】受信状況の悪いときにもスプリアス等の信号状況に応じた適切な自動利得制御を施して受信信号品質を改善する。
【解決手段】信号品質監視部33により受信信号品質が低いと判定された場合には、参照電圧決定部35により受信信号品質を上げるための最適な参照電力を求める。この参照電力と、電力計算部37によって算出されたチューナ出力電力との差がゼロとなるように、AGC制御電圧決定部39はチューナ22の可変利得増幅器に与えるAGC制御電圧Vagcを決定する。一方、信号品質監視部33により受信信号品質が高いと判定された場合には、既定の参照電力を参照電力読出部34から読み出された参照電力と、チューナ出力電力との差がゼロとなるように、AGC制御電圧決定部39はチューナ22の可変利得増幅器に与えるAGC制御電圧Vagcを決定する。受信信号品質は、MER測定部32およびBER測定部31の測定結果に基づき求める。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動利得制御回路、特に、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplex:直交周波数分割多重)信号を受信して入力信号の振幅を制御する受信装置における自動利得制御回路、その制御方法、自動利得制御プログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体に関するものである。
OFDM信号を受信するOFDM受信装置において受信信号レベルの変動があっても安定して受信・復調するためには、入力信号の振幅を適切に制御しなければならない。一般に、前記の入力信号振幅制御は、受信装置が具備するチューナ内増幅回路の増幅度を制御するAGC(Auto Gain Control:自動利得制御)回路によりなされる。
図7は、一般的なOFDM受信装置100を示す構成図である。
図7に示すように、OFDM受信装置101においては、アンテナ102によって受信された受信信号が、チューナ103によって、所望の周波数への同調が行われるとともに増幅される。増幅後の受信信号は、ADコンバータ(図中、ADC:Analog to Digital Converter)104でデジタル信号に変換され、高速フーリエ変換部(図中、FFT:Fast Fourier Transform)105によって、フーリエ変換処理が行われ、さらに等化部106で波形等化処理が施される。そして、デマップ部107によって、等化部106で得られた等化データを基にデマッピング処理が行われる。さらに、デインタリーブ/前方誤り訂正部(図中、DIL/FEC(Deinterleave/Forward Error Correction)108によって、デインターリーブおよび前方誤り訂正の処理が行われて、変調前のデータに復調される。
また、AGC部109によって、デジタルの受信信号に基づいて、入力振幅を所定値に維持するように、制御電圧(AGC電圧)が決定される。チューナ103内の可変利得増幅器の増幅度は、この制御電圧によって制御される。
OFDM方式などのように、複数の搬送波によって信号列を搬送するような伝送方式は、単数の搬送波によって信号列を搬送する伝送方式(所謂シングルキャリア変調方式)と比較して、時間軸信号の振幅変動が非常に大きいという特性を有する。これは、OFDM方式では、ランダムな周波数軸上の情報データを逆高速フーリエ変換(IFFT:Inverse Fast Fourier Transform)しているためである。
前記のようなOFDM方式の特性により、受信状態を最良とするには、ADコンバータ104にて飽和せず、かつCN(Carrier to Noise)比等の受信信号品質の良い一定の参照電力に入力信号振幅を制御することが不可欠である。AGC部109では、チューナ103内の前述の制御電圧を制御し、入力信号の振幅を前記参照電力に維持する。なお、前記の参照電力は設計時に決められてAGC部109中に記憶されており、入力信号との比較器出力に基づいて前記制御電圧を決定する。
一方で、前記の参照電力は、歪やスプリアスのない状態で最良となるように設定されているため、場合によってはCN比やビット誤り率(BER:Bit Error Rate)等の受信信号品質が最良とはならないときがある。通常のOFDM受信装置は、スプリアス等を復調器内のノッチフィルタで除去する手段を備えているが、事前に予測されるスプリアス以外については、ノッチの中心周波数を合わせられないために除去できない。このような非特定周波数のスプリアスが発生する際、AGC部109では、帯域全体の電力が前記の参照電力に合わせられる。ゆえに、スプリアスのレベルが大きいときには、スプリアスが存在しない他の周波数の搬送波のレベルが下げられるためCN比等の受信信号品質が劣化してしまう。
前記のような場合に、出力レベルが参照電力よりも高くなるように、チューナ102内の可変利得増幅器の制御電圧を設定すると、CN比等の受信信号品質が改善されることがある。この場合、信号振幅が飽和してしまう可能性はあるが、その影響はスプリアスによる所望搬送波のレベル劣化とのトレードオフがある。ゆえに、性能向上が可能なときがある。
また、AGC設計が万全ではない、デバイスの個体差により増幅度がばらつく、温度等の使用条件により増幅度が変化する等の理由から、入力信号の振幅を前記の参照電力よりも低くしてAGC処理を行うことにより、CN比等の受信信号品質が改善することもある。以上から、CN比やBER等の受信信号品質に応じて参照電力を変更することにより性能改善の可能性があることがわかる。
特許文献1は、CN比のみにより全てのAGC処理を決定するOFDM方式の復調回路を開示している。具体的には、この復調回路は、CN比の変化を監視し、その変化に基づきCN比が最適となるようにチューナ内の可変利得増幅器の制御電圧を制御する。
特許文献2は、入力信号電力と参照電力との比較を行う通常のAGC制御が収束した後にBERを監視し、BERが最小となるように参照電力を変化させる回路を付加した自動利得制御回路を開示している。
特開2006−74721号公報(2006年3月16日公開) 特開2002−374133号公報(2002年12月26日公開)
しかし、特許文献1に記載された復調回路においては、FFT処理後の信号のCN比を求めることによりAGCを行うため、AGCの応答性が悪化する。しかも、等化前のCN比を用いるため、等化前では正確に受信信号品質を導出できず、結果として信号品質を高めることができない。
また、特許文献2に記載された自動利得制御回路においては、CN比ではなくBERを受信信号品質として用いているため、入力レベルの変化に応じて変化するBERを測定するのに時間が掛かる。このため、最悪の場合、最適なレベルを求めるレベルスイープの段階にてバースト誤りが発生し、受信を途切れさせてしまう。しかも、特許文献2には、BERの最小化を図る手段について何ら言及されていない。
また、特許文献1および特許文献2には、常にCN比またはBERの改善のために、入力信号の振幅を参照電力に維持するためのAGC動作を行う。しかし、OFDM等を用いたデジタル通信では、一定以上の受信信号品質であれば受信可能であり、必要以上のAGCの試行は性能的なメリットがない。そのうえ、他の制御(例えば、CN比に応じたチューナの電力制御)との副作用(相互作用)の生じる可能性が高まる。それだけではなく、無駄なAGCの試行によって消費電力が増加する。
ここで、上記の副作用について説明する。チューナの消費電力制御は、受信状況に応じて実施される。この制御においては、受信状況が良いときにはチューナの消費電力を減じチューナの性能を低下させる一方、受信状況が悪いときにはチューナの消費電力を増大させてチューナの性能を高める。すなわち、受信状況に応じてチューナの性能を上下させている。この制御を行っているときに、参照電力の調整(制御)も同時に実施した場合、受信状況の良否によって性能が上下したのか、参照電力の調整によって性能が上下したのか区別がつかなくなる可能性がある。さらに、2つの制御が存在するために、それぞれの制御が収束しない可能性もある。
性能が良くない場合(一定レベルの性能が確保できない場合)、チューナの電力制御を実施せずに、最大性能となる設定を維持する。したがって、その場合にのみ参照電力を調整すれば、チューナの電力制御との間で上記のような副作用を生じない。
以上のように、特許文献1および特許文献2に開示された構成においては、受信信号品質に応じた適切なAGCがなされ得ないので、好ましくない。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、受信信号品質が悪い場合にのみAGCで用いる参照電力を最適値に更新することにより、受信を途切れさせることなく受信感度を向上させることができる自動利得制御回路、その制御方法、その制御プログラムおよびそれを記録した記録媒体を提供することにある。
本発明に係る自動利得制御回路は、受信信号のデジタル値の電力を計算し、当該電力と予め定められた参照電力との差分をゼロにするように受信機における増幅器の増幅度を制御する増幅度制御手段を備えた自動利得制御回路において、上記課題を解決するために、受信信号品質を測定する受信信号品質測定手段と、測定された受信信号品質が一定レベルより低下していることを検知したときに前記参照電力を所定期間調整する参照電力調整手段と、前記参照電力調整手段による前記参照電力の調整を受信信号品質が所定の回復レベル以上に回復するまで継続させ、最良の調整値に前記参照電力を更新する参照電力更新手段とを備えていることを特徴としている。
また、本発明の自動利得制御方法は、受信信号のデジタル値の電力を計算し、当該電力と予め定められた参照電力との差分をゼロにするように受信機における増幅器の増幅度を制御する増幅度制御ステップと、受信信号品質を測定する受信信号品質測定ステップと、測定された受信信号品質が一定レベルより低下していることを検知したときに前記参照電力を所定期間調整する参照電力調整ステップと、前記参照電力調整ステップによる前記参照電力の調整を受信信号品質が所定の回復レベル以上に回復するまで継続させ、最良の調整値に前記参照電力を更新する参照電力更新ステップとを備えていることを特徴としている。
また、本発明の自動利得制御プログラムは、受信信号のデジタル値の電力を計算し、当該電力と予め定められた参照電力との差分をゼロにするように受信機における増幅器の増幅度を制御する増幅度制御手段、受信信号品質を測定する受信信号品質測定手段、測定された受信信号品質が一定レベルより低下していることを検知したときに前記参照電力を所定期間調整する参照電力調整手段、および前記参照電力調整手段による前記参照電力の調整を受信信号品質が所定の回復レベル以上に回復するまで継続させ、最良の調整値に前記参照電力を更新する参照電力更新手段としてコンピュータを機能させることを特徴としている。
上記の各構成においては、参照電力調整手段(参照電力調整ステップ)によって、測定された受信信号品質が一定レベルより低下していると検知されると、参照電力が所定期間調整される。この調整は、参照電力更新手段(参照電力更新ステップ)によって、受信信号品質が回復レベル以上に回復するまで継続される。そして、その結果、参照電力が最良に調整されると、参照電力更新手段(参照電力更新ステップ)によって、参照電力がその最良値に更新される。
これにより、受信信号品質が悪い場合にのみ増幅度制御手段(増幅度制御ステップ)で用いる参照電力を最適値に更新するので、受信を途切れさせることなく、受信感度を向上させることができる。
前記自動利得制御回路において、前記受信信号品質測定手段は、前記受信信号品質として変調誤り率(MER)を利用することが好ましい。これにより、MERが短期間で測定可能であるので、受信性能を短時間のうちに向上させることができる。
前記自動利得制御回路において、前記受信信号品質測定手段は、さらに前記受信信号品質としてビット誤り率を利用し、前記参照電力調整手段は、前記ビット誤り率が所定の基準値以上のときに、前記参照電力の調整動作を一時停止することが好ましい。MERだけでなくビット誤り率(BER)を受信信号品質としてさらに利用することにより、高精度に受信信号品質を測定できるBERの特徴を利用することが可能となる。これにより、より受信性能を向上させることができる。また、BERが所定の基準値以上のときには、受信不可能となりかけている可能性が高いので、参照電力の調整動作を一時停止させる。
前記自動利得制御回路において、参照電力調整手段は、受信信号品質が一定レベルより低下していることおよび受信信号品質が前記回復レベル以上に回復していることを判定するときに、ヒステリシス特性を持つ閾値により決定することが好ましい。これにより、瞬間的な受信信号品質の向上により参照電力の調整が停止することはない。したがって、より安定して、受信性能を向上させることができる。
前記自動利得制御回路において、前記参照電力調整手段は、前記閾値として、受信信号に含まれる制御信号から抽出した変調方式情報または符号化率情報に応じて個別の予め記憶されている閾値を読み込み、受信信号品質の判定に利用することが好ましい。これにより、ローミング等のように異なる方式が利用される地域にて受信機が利用される場合にも、最適な閾値を自動的に選定することができる。
前記自動利得制御回路において、前記参照電力調整手段は、前記受信信号品質測定手段の測定の対象とするシンボル期間を参照電力の調整期間に同期させることが好ましい。これにより、参照電力の調整期間に対応した受信信号品質を測定することが可能になる。したがって、短期間の調整であっても正確な受信信号品質を測定することができる。
前記自動利得制御回路において、前記参照電力調整手段は、前記参照電力を増加または減少のいずれの方向に調整するのかを判定するために、以前の調整時において受信信号品質が向上した方向を記憶しておき、当該方向に基づいて初期の調整方向を決定することが好ましい。このように、過去の調整情報から初期の調整方向を予測することにより、参照電力の調整処理が収束する時間を短縮できる。調整時間が短縮することにより、参考電力の調整による受信性能に対する影響を小さくすることもできる。
前記自動利得調整回路において、前記参照電力調整手段は、受信機にて受信信号を受信できていないことを検知すると、前記参照電力の調整を停止し、予め記憶されている規定の参照電力を前記増幅度制御手段に与えることが好ましい。シンボル同期が取れていない等の状況においては、受信機にて受信信号を受信ができないために、受信信号品質が取得できない。また、このような状況においては、自動利得制御と受信信号品質測定との間のデッドロックが発生してしまう。この状況に対しては、上記の構成により、自動利得制御も正常に動作しないという問題を回避できる。したがって、受信開始時や受信中断後の再開時には、増幅度制御手段に規定の参照電力を与えることにより、通常の入力信号の振幅レベルのみに応じた増幅度の制御(AGC)が行われる。
なお、前記自動利得制御プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。
本発明に係る自動利得制御回路は、以上のように、受信信号品質を測定する受信信号品質測定手段と、測定された受信信号品質が一定レベルより低下していることを検知したときに前記参照電力を所定期間調整する参照電力調整手段と、前記参照電力調整手段による前記参照電力の調整を受信信号品質が所定の回復レベル以上に回復するまで継続させ、最良の調整結果に前記参照電力を更新する参照電力更新手段とを備えているので、受信信号品質に応じた適切な自動利得制御が行われるので、受信を途切れさせることなく受信性能を向上させることができるという効果を奏する。
本発明の一実施形態について図1ないし図6に基づいて説明すると、以下の通りである。
図1は、本発明の実施形態に係る受信装置1の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、受信装置1は、OFDM受信機2と、自動利得制御(AGC)部3とを備えている。
まず、OFDM受信機2について説明する。
OFDM受信機2は、アンテナ部21と、チューナ部22と、AD変換部23と、高速フーリエ変換部(図中、FTT)24と、等化部25と、デマップ部26と、デインタリーブ/前方誤り訂正部(図中、DIL/FEC部)27とを有している。
チューナ部22は、アンテナ部21で受信された入力信号について、所望の周波数への同調処理を行うとともに、増幅する。チューナ部22は、入力信号の増幅のために可変利得増幅器を内蔵している。この可変利得増幅器は、後述するAGC制御電圧決定部39からのAGC制御電圧によって制御した利得で入力信号を増幅する。したがって、チューナ出力信号の振幅は、上記のAGC制御電圧により決定する。
AD変換部23は、チューナ出力信号をデジタルに変換する。AD変換部23では、受け入れ可能な最大入力振幅が規定されている。
高速フーリエ変換部24は、AD変換部23からのデジタルデータにフーリエ変換処理を施すことによりOFDM変調を行う。これにより、送信装置において、逆フーリエ変換処理によって変換されていた時間領域のデータが、元の周波数領域のデータに変換される。
等化部25は、高速フーリエ変換部24から出力された信号に波形等化処理を施す。具体的には、等化部25は、SP(Scattered Pilot)信号等に基づき信号の振幅ならびに位相を補正する。
デマップ部26は、等化部25によって補正されたデータを基に変調方式に応じたビット判定を行う。具体的には、デマップ部26は、等化部25からのデータをコンスタレーション上の座標に展開し、各座標点がどの理想信号点に近いかを判定して、その結果を複素信号点ベクトルで表すことにより、変調前のビット列得る。
デインタリーブ/前方誤り訂正部27は、デマップ部26からの出力データに、デインターリーブ処理および前方誤り訂正処理を施す。デインターリーブ処理により、送信時にインターリーブ処理が施された状態のデータが元の状態に並び替えられるとともに誤り訂正が行われる。また、前方誤り訂正処理により、送信時に付加された冗長符号を用いて、伝送時に欠落したデータが回復される。デインタリーブ/前方誤り訂正部27は、前方誤り訂正処理の機能を果たすために、リードソロモン復号を行う部分(リードソロモン復号部)を含んでいる。このリードソロモン復号部は、データのブロック単位で誤り訂正を行う。
続いて、自動利得制御部3について説明する。
自動利得制御部3は、BER測定部31と、MER測定部32と、信号品質監視部33と、参照電力読出部34と、参照電力決定部35と、セレクタ36と、電力計算部37と、電力差分算出部38と、AGC制御電圧決定部39とを有している。
BER測定部31は、デインタリーブ/前方誤り訂正部27における前述のリードソロモン復号部において誤りを修正したブロック数をカウントすることにより、BERを計算する。
MER測定部32は、デマップ部26によってデマップされた結果のコンスタレーションから、変調誤差比(MER:Modulation Error Ratio)を出力する。具体的には、MERは、デマップされた複素信号点ベクトルが理想信号点に対してどれだけのベクトル誤差を持っているかを検出し、理想信号点ベクトルと誤差ベクトルとを電力比で表した値としてMERを出力する。このMERは、換言すれば、デマップ後にコンスタレーションから求められたCN比である。
信号品質監視部33は、BER測定部31で測定されたBERおよびMER測定部32で測定されたBERおよびMERの状態を監視し、受信信号品質としてMERが所定レベルより低下しているときに、参照電力決定部に参照電力を調整するように指示する。また、信号品質監視部33は、MERが所定レベル以上であるときに参照電力読出部34の出力を選択する一方、MERが所定レベルより低下しているときに参照電力決定部35の出力を選択するようにセレクタ36を制御する。
ここで、MERとBERの特性の相違について、図2を参照して説明する。図2は、ガウシアンチャネル条件下での信号品質に対するMERおよびBERの特性のDVB−Hにおける一例を示している。
図2に示すように、X軸の値が小さいほど入力信号品質が良く、その値が大きくなるほど入力信号品質が悪くなる。Y軸の左側はMERをdBで表記しており、その値が大きいほど信号品質が良い。一方,Y軸の右側はBERを示しており、その値が大きいほどビットエラーが多く発生しており、信号品質が悪い。また、図2の破線で示すレベルは、これよりもBERが大きくなると受信不可となる閾値である。
図2より分かるように、BERでは、信号品質の良否を広い範囲で把握することが不可能である。これは、デジタル放送では誤り訂正を施すことから、一定以上の信号品質であればエラーフリーとなるためである。一方、MERでは、広い範囲で信号品質の良否を把握することが可能である。さらに、BERは、測定に時間を要することを考慮すると、次の測定結果を得たときには既に受信不可能な信号品質となってしまっている確率がMERと比較して高い。このため、BERのみでの適切な閾値の設定が困難である。
一方、MERによる制御を行う場合には、測定時間が短いだけでなく、より広い範囲での信号品質を把握することができるので、BERと比較して、より細かい制御を高速に行うことができる。ただし、BERは信号の最終的な品質を表すのに対して、MERは通信路環境に依存する。例えば、移動速度によるドップラー周波数の変化等に応じてエラーフリーとなるMERが変化するという問題点がある。具体的には、ガウシアンチャネルでは,MERが5dBであるとき、BERは0であるが、50kmの速度で移動している場合には、MERが5dBであるとき、BERは0.01となる可能性がある。
それゆえ、通常はMERにより制御をしていても問題はない。しかしながら、通信路環境が想定外の状態となったり、マージンを十分に持たない閾値が設定されたりした場合に、MERによる制御の正確性に問題が生じる可能性がある。
そこで、信号品質監視部33は、MERにより信号品質を監視しておき,この値に基づきAGC制御を基本的には行い、BERが受信不可能となりかける程度以上に悪い場合(予め設定されたBER閾値以上のとき)には、参照電力の試行動作を当分の間停止し復帰後にリセットをするという制御を行う。
参照電力読出部34は、所定の記憶領域に予め記憶されている規定の参照電力を読み出して、参照電力決定部35およびセレクタ36に出力する。
参照電力決定部35は、信号品質監視部33による信号品質の評価結果に基づいて、参照電力読出部34によって読み出された参照電力を増加させたり減少させたりして調整し、最適な参照電力を決定する。
セレクタ36は、参照電力読出部34によって読み出された参照電力と、参照電力決定部35によって決定された参照電力とのいずれか一方を選択して出力する回路である。このセレクタ36は、信号品質監視部33の制御に基づいて、両参照電力のいずれか一方を選択する。
電力計算部37は、AD変換部23のチューナ出力信号のデジタル値に基づいて、チューナ出力電力を計算する。
電力差分算出部38は、電力計算部37で計算された電力から、参照電力読出部34から読み出されて、セレクタ36を介して出力された予め設定された参照電力を減算して、両者の差分を出力する。
AGC制御電圧決定部39は、電力差分算出部38によって算出された差分の電力がゼロに収束するようにAGC制御電圧Vagcを調整する制御を行う。このAGC制御電圧決定部39は、AD変換部23で受け入れ可能な最大入力振幅の規定範囲内にて、最も量子化等の影響が小さくなり、かつ信号品質が良くなる一定信号レベルとなるように制御電圧を調整する。
なお、自動利得制御部3は、複数の回路部品から構成されている。下記において特に断りがない限り、各回路部品は、それぞれ独立した機能を果たすように特化された回路素子の集合であってもよいし、汎用のプロセッサ等と下記の各機能を果たすようにプロセッサなどのハードウェアを機能させるプログラムとからなるものでもよい。後者の場合には、ハードウェアおよびプログラムが組み合わされることによって回路部品が構築される。
自動利得制御部3で実行される後述の参照電力調整試行の処理は、上記のプログラムを実行することにより実現される。上記プログラムは、所定の記録媒体に記録されており、実行されるときに当該記録媒体から読み出される。
また、何れの場合でも、格納されているプログラムは、プロセッサがアクセスして実行される構成であることが好ましい。さらに、プログラムを読み出し、読み出されたプログラムは、マイクロコンピュータのプログラム記憶エリアにダウンロードされて、そのプログラムが実行される方式であることが好ましい。なお、このダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納されているものとする。
また、上記プログラムメディアとしては、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)ディスク、フレキシブルディスク(FD)、MO(Magneto Optical)ディスクなどのリムーバブル型記録媒体や、ハードディスクなどの固定型記録媒体のようなコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して配布可能である他、有線または無線の電気通信手段によってインターネットなどの通信ネットワークを介して配布可能である。また、このプログラムは、自動利得制御専用のものでなくてもよく、復調処理などに係るプログラムと組み合わせて使用されることにより汎用型のプロセッサなどを有する汎用の装置を受信装置として機能させるプログラムであってもよい。マイクロコンピュータで処理を行うために図示しないメモリ、例えばROMのようなものがプログラムメディアであっても良いし、また、図示していないが外部記憶装置としてプログラム読取装置が設けられ、そこに記録媒体を挿入することにより読取り可能なプログラムメディアであってもよい。
ここで、上記のように構成される受信装置1の動作について説明する。
まず、アンテナ21より入力された信号は、チューナ22にてIF(Intermediate Frequency)信号に変換され、一定の信号レベルにてAD変換部23でデジタルに変換される。その後、AD変換部23からのデジタルデータに対して、フーリエ変換部24にてOFDM復調が行われる。
そして、等化部25にて、SP(Scattered Pilot)信号等に基づいて、復調後の信号の振幅ならびに位相を補正する。ここで補正された信号は、デマップ部26にてIQ平面上にデマップされる。デマップ部26にてデマップされた信号は、その後、デインタリーブ/前方誤り訂正処理部27によって、デインターリーブ処理と前方誤り訂正処理とが施される。この段階の信号は、通常MPEG2−TSとなる。
自動利得制御部3においては、通常のAGC処理を行う場合、まず、事前に定められている参照電力が、参照電力読出部34によって読み出されて、セレクタ36を介して出力される。一方、電力計算部37によって、AD変換部23の出力からチューナ出力電力が計算される。すると、電力差分算出部38によって、参照電力とチューナ出力電力との差分が算出される。そして、AGC制御電圧決定部39では、電力差分算出部38からの出力(差分)がゼロに収束するように、AGC制御電圧Vagcが制御される。
これは通常のAGC処理である。受信開始直後は、AFC(Auto Frequency Control)等のロックがなされていないためにシンボル同期が取れていないことから、OFDM受信機2にて正常に受信信号が受信できない。この状態では、参照電力の試行は行わずに、前記の通常のAGCを実施する。
このとき、図示はしていないが、信号品質監視部33は、入力された各種ロック信号に基づいて、AFCがロックしていない等の全く受信していないことを検出する。そして、信号品質監視部33は、参照電力読出部34から読み出された参照電力を出力するように、セレクタ部36を制御する。
シンボル同期が取れていない等の状況にて、受信信号品質が取得できずに、自動利得制御も正常に動作しないという問題を回避できる。このような状況においては、自動利得制御と受信信号品質測定との間のデッドロックが発生してしまう。したがって、受信開始時や受信中断後の再開時には、通常の入力信号の振幅レベルのみに応じた増幅度の制御(AGC)を行い、受信中に受信可能領域(感度)を拡大するように動作させなくてはならない。
以上、一連の初期動作のあと、AGCが収束、かつ、AFC等の全てのロックに関し問題なく受信できている状態となると、MERおよびBERが測定可能となる。そこで、BER測定部31では、前述のように、デインタリーブ/前方誤り訂正処理部27において、誤りが修正されたブロック数をカウントすることにより、BERが計算される。また、MER測定部32では、デマップ部26でデマップされた結果のコンスタレーションからMERが計算される。
信号品質監視部33は、MERを受信信号品質として監視し、MERが十分に高いと判定されるときには、セレクタ部36に対して、参照電力読出部34からの値を選択するように制御する。信号品質監視部33にて受信信号品質が低いと判定される期間においては、後述するように、参照電力決定部35によって、参照電力を上下にスイープ(変化)する試行が実施される。そして、このとき、信号品質監視部33は、参照電力決定部35によって決定された参照電力を選択するようにセレクタ36を制御する。
これにより、AGC制御電圧決定部39では、事前に定められた参照電力を変化させた値と入力電力(チューナ出力電力)との差分がゼロとなるようにAGC制御電圧Vagcが調整される。以上の制御により、図3に示すように、通常のAGCに基づく参照電力よりも高いCN比となる最適な参照電力を動的かつ即時的に求めることが可能となる。このように、MERに基づいて最適に調整された参照電力を用いてAGCを行うことにより、受信信号品質の改善が図られる。
受信信号品質が悪い期間、すなわち、受信信号品質の悪化の検知から受信信号品質の回復を検知するまでの期間は、図4に示すように予め定めておく。図4に示す例では、信号品質悪化検知レベルを設定するとともに、信号品質回復検知レベルを当該信号品質悪化検知レベルよりも上の範囲となるように設定している。信号品質悪化検知レベルは、受信可否の境界となる限界信号品質レベルよりも上の範囲にて信号品質の悪化を検知するための閾値である。上記の設定では、受信信号品質の判定に関して、ヒステリシス特性を持たせている。これにより、一時的な結果のために参照電力調整の試行を中断させないことができる。
また、前記閾値は変調方式やコードレート等の毎に事前に定めておき、受信信号中の制御信号に応じて参照電力決定部35にて選択される。上記の制御信号としては、ISDB−T(Integrated Services Digital Broadcasting-Terrestrial)のTMCC(Transmission and Multiplexing Configuration Control)やDVB−HのTPS(Transmission Parameter Signaling)等が挙げられる。
信号品質監視部33は、前記の閾値として、前記のTMCC信号やTPS信号等の制御信号から抽出した変調方式情報または符号化率情報に応じて個別の予めメモリに格納されている閾値を読み込み、受信信号品質の判定に利用することが好ましい。これにより、ローミング等のように異なる方式が利用される地域にて受信機が利用される場合にも、最適な閾値を自動的に選定することができる。
MERを1シンボル期間のように短期間のみ測定した結果を受信信号品質として利用するときには、MER測定部32が試行期間に対応したシンボルに対する測定が可能なように、シンボル期間を試行期間に同期させる。また、参照電力調整の試行の失敗により逆に受信信号品質が劣化してしまう場合の影響を小さくするために、信号品質が限界信号品質以上であるときは、原則、短期間の試行およびMERの測定を行い、試行期間の時間比率を小さくしておく。時間比率を下げることにより、デジタル放送等では、時間インタリーブ、シンボルインタリーブ、MPE−FECによるバーチャル時間インタリーブ等により参照電力の試行の失敗による影響が拡散される。これにより、試行の失敗による受信信号品質の劣化量を極小化できる。
例えば、100シンボル中の1シンボル期間においてのみ参照電力を上下させる試行の後に、残りの99シンボル中は前回の試行によりMERの改善が確認された参照電力によりAGC処理を行う。そして、当該試行シンボル期間におけるMERを測定結果によりMERの改善が見られた際には、試行期間以外においても当該試行シンボル期間にて用いられた参照電力によりAGC処理を行う。
なお、より正確な受信信号品質を求めるために、前記と同じ試行を複数繰り返すことにより結果を確定してもよい。
ここで、図5を参照して、自動利得制御部3による参照電力調整の試行の処理手順について説明する。
まず、システムをリセットするか否かの判定を行う(ステップS1)。このリセットは、自動利得制御部3の動作を制御するプロセッサにより行われる。
ステップS1にてリセットを行わないと判定されたときは、MERを前述の閾値(信号品質悪化検知レベル)と比較して、MERが閾値より低下しているか否か(MERが良いか否か)を判定する(ステップS2)。この判定は、信号品質監視部33が行う。
MERが良くないと判定された場合、前回の参照電力調整の試行において、参照電力調整の試行方向が増加方向でなされたか否かを判定する(ステップS3)。ただし、参照電力調整の試行方向とは、前回の試行にてMERが改善したときの方向であり、必ずしも時間的に直前の試行方向を指すわけではない。これにより、過去の受信信号品質情報を試行方向予測に活用することができる。
前回の試行方向が参照電力を増加させる方向であった場合には、参照電力を増加させる(ステップS4)。逆に、前回の試行方向が参照電力を減少させる方向であった場合には、参照電力を減少させる(ステップS5)。ステップS4,S5の処理が終了した後に、MER測定期間を試行期間に同期させる(ステップS6)。
上記のステップS3〜S6の処理は参照電力決定部35が行う。
引き続き、当該試行期間においてMER測定部32によるMER測定を行う(ステップS7)。
その後、信号品質監視部33によって、当該試行期間におけるMERが前回の試行期間におけるMERよりも改善しているか否かを判定する(ステップS9)。MERが改善していると判定された場合には、参照電力決定部35によって次回の参照電力を更新する(ステップS8)。同時に、参照電力決定部35によって試行期間以外の参照電力も更新し、処理をステップ3に戻す。以後、MERの改善が見られなくなるまで上記の処理ループによる上記一連の処理を繰り返す。
また、ステップS8においてMERが改善されなかったと判定された場合には、参照電力決定部35によって参照電力調整の試行方向が既に反転されているか否かを判定する(ステップS10)。まだ試行方向が反転されていないと判定された場合には、参照電力決定部35によって試行方向を反転する(ステップS11)。たとえば、前回までの試行方向が参照電力を増加させる方向であれば、次回以降は参照電力を減少させる方向に切替えられる。その後、処理をステップS3に戻す。そして、反転した試行方向にて参照電力の調整および調整された参照電力を用いたAGC処理の結果で得られた受信信号品質が調査される。
ステップS10において、既に試行方向が反転されていると判定された場合は、伝送路状況が非常に悪く当分の間回復しないとみなし、一定の間待機する(ステップS13)。
また、ステップS2においてMERが良いと判断された場合、参照電力の調整を試行しなくても十分に受信可能であるため、ステップS13に処理を進める。
また、ステップS1において、リセットを行うと判定された場合、試行参照電力初期化処理により試行参照電力を通常のAGCに用いる参照電力にセットするとともに、初期試行方向もデフォルトにセットし、処理をステップS13に進める。前記デフォルトの初期試行方向は、増加させる方向であっても減少させる方向であってもよいが、スプリアス等の影響を緩和する目的においては、以下の理由から、増加させる方向としておく方が好ましい。
所望波帯域内に大きなスプリアスが存在するとき、所望波帯域全体でのレベルがスプリアスレベルにより決定されるため、通常のAGC処理では、スプリアスレベルがAD変換にとって最適なレベルとなる制御がなされる。すなわち、本来の所望波(キャリア)のレベルは、最適値よりも低いレベルとなってしまっている。このとき、AGCによりレベルをさらに増加させるようにすると、所望波(キャリア)レベルが高くなることによりCN比を向上できる可能性がある。ただし、レベルを大きくしすぎると,スプリアスによりAD変換にて飽和するために性能劣化が生じるというトレードオフがあるので、いくらでも大きくできるというわけではない。
上記の理由については、次のように換言できる。OFDMのようなマルチキャリア伝送では、スプリアスにより潰れるキャリアは数本でありため、全体(通常は数千本)に対する影響は小さい。しかしながら、このスプリアスの電力に合わせたAGC処理を行うことにより、結果として残りの数千本のキャリアの信号レベルが小さくなってしまうことの方が問題となる場合がある。そのような場合は、デフォルトの初期試行方向を増加させる方向とすることが好ましい。
以上のように、基本的には、MERにより信号品質を監視しておき、この値に基づいてAGC処理を行うことで、信号品質の改善を図ることができるので、ステップS13の処理を終えると、ステップS14,S15の処理を行わずに、処理をステップS1に戻しても良い。しかしながら、受信不可能となりかける程度以上にBER悪い場合(BER閾値以上のとき)には、上記のように、参照電力調整の試行動作を当分の間停止し復帰後にリセットをするという制御を行うことが望ましい。
上記のような参照電力調整の試行は、参照電力決定部35によって、信号品質監視部33の信号品質の評価結果に基づいて実行される。初期には、参照電力読出部34に格納される事前に定められた参照電力を参照電力決定部35に転送し、その値に対して一定の大きさだけ加算または減算した値を参照電力として用いる。以降は、前回の試行結果に対し加算または減算した値を試行参照電力として用いる。
以上のように、本実施の形態の受信装置1は、自動利得制御部3において、高速に測定可能なMERで参照電力の試行を実施することにより、デジタル放送のインタリーブや誤り訂正のおかげで試行の影響を最小限にできる。一瞬であれば、誤りがインタリーブで拡散され、それの誤り訂正が十分可能である。ゆえに、BERによる参照電力調整の試行が原因となる受信の中断が発生しにくい。
また、MERとBERとの間で信号品質判定結果が異なる事象が発生してしまう条件となってしまっても、BERによる確認段階を設けることにより、MERによる誤った参照電力制御を中断することが可能となる。MERが良ければ信号品質が良いというのは常に言えるが、MERがどの値以上であればエラーフリー、つまりBERも良いとすることはできないので、このBERによる確認段階を設けることが好ましい。
この結果で得られた参照電力に基づいてAGC処理を行うと、図6の実線で示すように、点線で示す通常のレベルから信号レベルを持ち上げることができる。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明の自動利得制御回路は、AGC処理を行うための基準となる参照電力を受信信号の品質に応じて最適に調整することにより、受信を途切れさせることなく受信信号品質が悪い場合にのみAGCで用いる参照電力を最適値に更新することにより感度を向上させることができるので、OFDM受信装置に好適に利用できる。
本発明の実施の一形態を示すOFDM方式の受信装置の構成を示すブロック図である。 上記受信装置における自動利得制御部で測定されるMERおよびBERについて説明するグラフである。 上記自動利得制御部のAGC処理で参照電力の調整の試行を行うときのAGC制御電圧とCN比との関係を示すグラフである。 上記自動利得制御部における信号品質監視部が信号品質の悪化を検知するための閾値を示す図である。 上記自動利得制御部による参照電力調整の試行処理の手順を示すフローチャートである。 上記自動利得制御部のAGC処理の結果調整された信号レベルを示すグラフである。 従来のOFDM方式の受信装置の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1 受信装置
2 OFDM受信機(受信機)
3 自動利得制御部
22 チューナ
23 AD変換部
26 デマップ部
27 デインターリーブ/前方誤り訂正部
31 BER測定部(信号品質測定手段)
32 MER測定部(信号品質測定手段)
33 信号品質監視部(参照電力調整手段)
34 参照電力読出部
35 参照電力決定部(参照電力更新手段)
36 セレクタ
37 電力計算部
38 電力差分算出部
39 AGC制御電圧決定部(増幅度制御手段)

Claims (12)

  1. 受信信号のデジタル値の電力を計算し、当該電力と予め定められた参照電力との差分をゼロにするように受信機における増幅器の増幅度を制御する増幅度制御手段を備えた自動利得制御回路において、
    受信信号品質を測定する受信信号品質測定手段と、
    測定された受信信号品質が一定レベルより低下していることを検知したときに前記参照電力を所定期間調整する参照電力調整手段と、
    前記参照電力調整手段による前記参照電力の調整を受信信号品質が所定の回復レベル以上に回復するまで継続させ、最良の調整値に前記参照電力を更新する参照電力更新手段とを備えていることを特徴とする自動利得制御回路。
  2. 前記受信信号品質測定手段は、前記受信信号品質として変調誤り率を利用することを特徴とする請求項1に記載の自動利得制御回路。
  3. 前記受信信号品質測定手段は、前記受信信号品質としてビット誤り率を利用し、
    前記参照電力調整手段は、前記ビット誤り率が所定の基準値以上のときに、前記参照電力の調整動作を一時停止することを特徴とする請求項2に記載の自動利得制御回路。
  4. 前記参照電力調整手段は、受信信号品質が一定レベルより低下していることおよび受信信号品質が前記回復レベル以上に回復していることを判定するときに、ヒステリシス特性を持つ閾値により決定することを特徴とする請求項1または2に記載の自動利得制御回路。
  5. 前記参照電力調整手段は、前記閾値として、受信信号に含まれる制御信号から抽出した変調方式情報または符号化率情報に応じて個別の予め記憶されている閾値を読み込み、受信信号品質の判定に利用することを特徴とする請求項4に記載の自動利得制御回路。
  6. 前記参照電力調整手段は、前記受信信号品質測定手段の測定の対象とするシンボル期間を参照電力の調整期間に同期させることを特徴とする請求項1に記載の自動利得制御回路。
  7. 前記参照電力調整手段は、前記参照電力を増加または減少のいずれの方向に調整するのかを判定するために、以前の調整時において受信信号品質が向上した方向を記憶しておき、当該方向に基づいて初期の調整方向を決定することを特徴とする請求項1に記載の自動利得制御回路。
  8. 前記参照電力調整手段は、受信機にて受信信号を受信できていないことを検知すると、前記参照電力の調整を停止し、予め記憶されている規定の参照電力を前記増幅度制御手段に与えることを特徴とする請求項1に記載の自動利得制御回路。
  9. 請求項1ないし8のいずれか1項に記載の自動利得制御回路を備えていることを特徴とする受信装置。
  10. 受信信号のデジタル値の電力を計算し、当該電力と予め定められた参照電力との差分をゼロにするように受信機における増幅器の増幅度を制御する増幅度制御ステップと、
    受信信号品質を測定する受信信号品質測定ステップと、
    測定された受信信号品質が一定レベルより低下していることを検知したときに前記参照電力を所定期間調整する参照電力調整ステップと、
    前記参照電力調整ステップによる前記参照電力の調整を受信信号品質が所定の回復レベル以上に回復するまで継続させ、最良の調整値に前記参照電力を更新する参照電力更新ステップとを備えていることを特徴とする自動利得制御方法。
  11. 受信信号のデジタル値の電力を計算し、当該電力と予め定められた参照電力との差分をゼロにするように受信機における増幅器の増幅度を制御する増幅度制御手段、
    受信信号品質を測定する受信信号品質測定手段、
    測定された受信信号品質が一定レベルより低下していることを検知したときに前記参照電力を所定期間調整する参照電力調整手段、および
    前記参照電力調整手段による前記参照電力の調整を受信信号品質が所定の回復レベル以上に回復するまで継続させ、最良の調整値に前記参照電力を更新する参照電力更新手段としてコンピュータを機能させることを特徴とする自動利得制御プログラム。
  12. 請求項11に記載の自動利得制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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