JP2009004392A - キースイッチ - Google Patents
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Abstract
【課題】 リンク機構を利用したキースイッチに関し、低背化を実現する。
【解決手段】 キートップ21は、その下面に、摺動案内部23−3,23−5を有する。摺動案内部23−3,23−5は、第1のリンク31の摺動軸部31−3及び第2のリンク32の摺動軸部31−3aを、押し下げ方向Z2に対して垂直であるX1,X2方向に案内する構成であり、押し下げ方向上占めるスペースは狭い。第1のリンク31、第2のリンク32は、回動軸部31−1,31−5aをハウジング25の軸受孔25−5−1,25−5−2に嵌合させて、且つ、扇型歯車部31−6,31−7aが噛合し、V字状とされて、ハウジング25に支持されている。キースイッチ20を押し下げ操作すると、摺動軸部31−3,31−3aが摺動案内部23−3,23−5内をX1,X2方向に移動し、第1のリンク31、第2のリンク32が開くように対称に回動する。
【選択図】 図1
【解決手段】 キートップ21は、その下面に、摺動案内部23−3,23−5を有する。摺動案内部23−3,23−5は、第1のリンク31の摺動軸部31−3及び第2のリンク32の摺動軸部31−3aを、押し下げ方向Z2に対して垂直であるX1,X2方向に案内する構成であり、押し下げ方向上占めるスペースは狭い。第1のリンク31、第2のリンク32は、回動軸部31−1,31−5aをハウジング25の軸受孔25−5−1,25−5−2に嵌合させて、且つ、扇型歯車部31−6,31−7aが噛合し、V字状とされて、ハウジング25に支持されている。キースイッチ20を押し下げ操作すると、摺動軸部31−3,31−3aが摺動案内部23−3,23−5内をX1,X2方向に移動し、第1のリンク31、第2のリンク32が開くように対称に回動する。
【選択図】 図1
Description
本発明はキースイッチに係り、特に、ノート型のパーソナルコンピュータに適用される低背タイプのキーボードに適用されるキースイッチに関する。
図27は、従来の一例のキースイッチ10の一部を示す。同図(A)は、操作前の状態、同図(B)は、押し下げ操作したときの状態を示す。
キースイッチ10は、押し下げ操作されるキートップ11と、メンブレンスイッチ12を有するメンブレンシート13と、メンブレンシート13を支持するサポートパネル14と、サポートパネル14に固定されてメンブレンシート13上にもうけてあるハウジング15と、操作時にキートップ11により押されて変形してメンブレンスイッチ12を押してこれを閉じるゴム製のアクチュエータ16とを有する。ハウジング15は、筒部15aを有する。キートップ11は、筒部11aを有し、筒部11aを筒部15a内に摺動可能に嵌合させて設けてある。指先19でキートップ11を押し下げ操作すると、図27(B)に示すように、キートップ11が、筒部15aに案内されつつZ2方向(図27(A))に下動し、アクチュエータ16が潰れるように変形して、メンブレンスイッチ12を押して、これが閉じる。
指先19をキートップ11から離すと、ゴム製のアクチュエータ16の弾撥力でキートップ11が押し上げられ、図27(A)に示す元の状態に戻る。
しかるに、従来のキースイッチ10は、以下の二つの問題点があった。
(1)低背化が十分でない(高さ寸法H1を小さく出来ない)。
(1)低背化が十分でない(高さ寸法H1を小さく出来ない)。
キースイッチ10の高さ寸法H1は、サポートパネル14の底面からハウジング15の上面15bまでの寸法H2と、筒部15aの高さ寸法H3と、筒部15aの上端より上方の、キートップ11の押し下げストロークSに対応する空間18の高さ寸法H4と、キートップ11の本体11bの厚さ寸法t1とを加算した寸法である。
ここで、筒部15aは、Z2方向に下動するキートップ11の筒部11aを案内するものであり、延在方向はZ1,Z2方向であり、長さは、キートップ11が安定に支持されるようにするために、3〜4mm必要である。
このように、ハウジング15の上面上に、Z1,Z2方向の長さが、3〜4mmの筒部15aがあるため、キースイッチ10の高さ寸法H1は、約11mmとなっており、低背化が十分でなかった。
なお、キースイッチ10が通常の操作感触を有するためには、キートップ11の押し下げストロークSとして約3mm必要である。従って、上記寸法H4は、3mm強である。
(2)粉塵に弱い。
(2)粉塵に弱い。
キートップ11の隅の部分を押した場合でもキートップ11が円滑に下動するように、上記の筒部15aと筒部11aとの間の隙間17は小さく定めてある。また、筒部11aが移動する方向は、筒部15aの軸線方向である。このため、隙間17に粉塵が侵入した場合には、摺動運動が円滑に行われなくなってしまう虞れがある。筒部11aの摺動運動が円滑に行われなくなると、キースイッチ10が動作不良を起こしてしまう。
そこで、本発明は、上記課題を解決したキースイッチを提供することを目的とする。
本発明は、キートップと、該キートップの下方に配されたハウジングと、前記キートップとハウジングとの間に設けられた第1のリンクと第2のリンクを有するリンク機構と、前記キートップとハウジングとの間に設けられ、押し下げられたキートップを元の位置に戻す弾性力を与える弾性部材と、前記キートップの押し下げに応じて動作する接点とを有し、前記第1のリンクと第2のリンクはキートップとハウジングとのいずれか一方に回動自在に軸支され、他方にキートップの下降動作に応じて下降動作とは直交する方向に摺動自在に保持されることを特徴とする。
第1、第2のリンクはキートップとハウジングとのいずれか一方に回動自在に軸支され、他方にキートップの下降動作に応じて下降動作とは直交する方向に摺動自在に保持される構成であるため、キースイッチの低背化を実現することが出来る。
次に本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明の第1実施例のキースイッチ20を分解して示し、図3(A)、図4(A)は、操作前の状態、図3(C)、図4(B)、図5は、押し下げ操作したときの状態を示す。図2は、キースイッチ20をキートップを透視して示す平面図である。
キースイッチ20は、個片タイプのものであり、押し下げ操作されるキートップ21と、接近して対向している二つの接点よりなるメンブレンスイッチ22を有するPETフィルム製のメンブレンシート23(図4)と、メンブレンシート23を支持するサポートパネル24(図3)と、サポートパネル24に固定されてメンブレンシート23上にもうけてあるハウジング25と、操作時にキートップ21により押されて変形してメンブレンスイッチ22を押してこれを閉じるゴム製のアクチュエータ26と、ハウジング25とキートップ21との間に設けてあるリンク機構27とを有する。リンク機構27は、後述するように、キートップ21が必要なストロークを確保した状態で、キートップ21の高さ位置を低くするように作用する。
メンブレンスイッチ22は、メンブレンシート23(図4)上に印刷されてなる接点よりなる。ハウジング25とサポートパネル24とは、ねじ止めされて、又はかしめによって固定してある。
リンク機構27は、共に略U字状をなす第1のリンク31と第2のリンク32とが略V字状をなす状態で組み合わされた構造を有する。
第1のリンク31は、ポリアセタール樹脂製であり、図7(A)乃至(C)に併せて示すように、平行の一対の細長の第1、第2の腕部31−1,31−2と、摺動軸部31−3と、回動軸部31−4,31−5と、扇形歯車部31−6,31−7とを有する。摺動軸部31−3は、第1、第2の腕部31−1,31−2の一端31−1a,31−2aの間を連結しており、これによって、第1のリンク31は略U字状をなしている。回動軸部31−4,31−5は、第1、第2の腕部31−1,31−2の他端31−1b,31−2bより外側に突き出ている。扇形歯車部31−6,31−7は、回動軸部31−4,31−5を中心として、第1、第2の腕部31−1,31−2の他端31−1b,31−2bの部位に形成してある。ここで、図3(C)に示すように、第1のリンク31が回動する角度αが約45度と限られているため、扇形歯車部31−6,31−7も扇形の頂角βが約90度の角度範囲内に限って形成してある。扇形歯車部31−6,31−7の角度範囲を約90度に限った構成は、後述するように、キースイッチ20の低背化に寄与する。
歯車部31−6は、ピッチ円直径が3mm、モジュールが0.3、ピッチがP1の3つの歯40、41、42を有する。隣合う歯の間には、歯溝43、44を有する。別の歯車部31−7も、歯車部31−6と同じく、ピッチ円直径が3mm、モジュールが0.3、ピッチがP1の3つの歯50、51、52を有する。隣合う歯の間には、歯溝53、54を有する。図7(A)、(C)より分かるように、矢印A方向からみて、歯車部31−7は、歯車部31−6に対して、矢印C方向に1/2ピッチずれて設けてある。第1のリンク31と第2のリンク32との部品の共通化を図るためである。
第2のリンク32は、第1のリンク31と同じ部品であり、単に向きを変えただけのものである。図1中、第2のリンク32については、各部分を、第1のリンク31の各部分を示す符号に添字aを付した符号を付し、説明は省略する。
ハウジング25は、図1に示すように、矩形板状の本体部25−1に、円形開口部25−2、細長開口部25−3,25−4、リブ25−5,25−6を有する構造を有する。円形開口部25−2は、矩形板状の本体部25−1の中央に位置し、アクチュエータ26を受け入れてこれを位置規制する。リブ25−5,25−6は、矩形板状の本体部25−1のY2,Y1方向端寄りの部位にあって、矩形板状の本体部25−1の上面寄り突き出てX1,X2方向に延在している。リブ25−5,25−6には、夫々二つの軸受孔25−5−1,25−5−2,25−6−1,25−6−2が対向して形成してある。細長開口部25−3,25−4は、夫々リブ25−5,25−6の内側に沿って形成してある。細長開口部25−3,25−4は、図5に示すように、歯車部31−6、31−7aの一部を収容して、第1のリンク31の回動軸部31−4等をより低い位置とするように作用する。
キートップ21は、図6に併せて示すように、偏平形状であり、下面側に偏平な空間のキートップ本体21−1と、キートップ本体21−1の下面に突き出ている、1つの円形凸部21−2と、4つの摺動案内部21−3〜21−6と、2つのストッパ部21−7,21−8とよりなる。キートップ本体21−1は、偏平形状であり、下面側に偏平な空間21−1a(図1、図6)を有する。この偏平な空間21−1aの深さbは、開き角が180度となった第1、第2のリンク31、32を収容し得る寸法に定めてある。円形凸部21−2、4つの摺動案内部21−3〜21−6、2つのストッパ部21−7,21−8は全て上記偏平な空間21−1a内に位置している。円形凸部21−2は、キートップ本体21−1の中央に位置しており、アクチュエータ26を押す。
図6に示すように、4つの摺動案内部21−3〜21−6は、円形凸部21−2の周辺の部分に設けてある。摺動案内部21−3は、キートップ本体21−1の下面より突き出ている柱部21−3aと、柱部21−3aよりX1方向に延在している腕部21−3bとよりなり、キートップ本体21−1の下面と腕部21−3bとの間に、摺動案内路21−3c(図2(B)、図6)が形成してある。柱部21−3aは、第1のリンク31の摺動軸部31−3(図2)を受け止めて、キートップ本体21−1がZ1方向(図3(A))に上昇するときのストッパとして機能する。他の摺動案内部21−4、21−5、21−6も上記摺動案内部21−3と同じ構造を有する。腕部21−4b(図6)は、X1方向に延在しており、腕部21−5b、21−6bは、X2方向に延在している。ここで、摺動案内路21−3cは、キートップ21の押し下げ方向であるZ2方向に対して垂直であるX−Y平面内に存在しており、第1のリンク31の摺動軸部31−3は、キートップ21が昇降するときに、Z−X平面内ではなく、X−Y平面内で移動する。この構成により、摺動案内部21−3〜21−6が占める高さ寸法H13(図3(A)参照)は小さくて足りる。これが、キースイッチ20の低背化に寄与する。
ストッパ部21−7(図6)は、キートップ本体21−1のX1方向端に、ストッパ部21−8は、キートップ本体21−1のX2方向端に設けてある。また、図2に示すように、腕部21−3b、21−4bの先端とストッパ部21−7との間のX1,X2方向上の寸法eは、摺動軸部31−3の径dより若干小さい寸法としてある。キースイッチ10を組立し易くするためである。腕部21−5b、21−6bの先端とストッパ部21−8との間のX1,X2方向上の寸法も寸法eとしてある。
また、キートップ本体21−1の下面のうち、Y1,Y2端側に、凹部21−1a(図4),21−1b(図5、図6)が形成してある。キートップ21が押し下げられたときに、歯車部31−6、31−7の一部を収容するためである(図5)。
次に、キースイッチ20の主要部の構成について、特に図1、2、3、4、5を参照して説明する。
図1、図3(A),図4(A),図2に示すように、第1のリンク31は、回動軸部31−4,31−5をリブ25−5,25−6の軸受孔25−5−1,25−6−1に軸支されている。第2のリンク32は、回動軸部31−5a,31−4aをリブ25−5,25−6の軸受孔25−5−2,25−6−2に軸支されている。第1のリンク31の歯車部31−6が第2のリンク32の歯車部31−7aと噛合しており(図5)、且つ第1のリンク31の歯車部31−7が第2のリンク32の歯車部31−6aと噛合している。第1のリンク31と第2のリンク32とは、軸受孔25−5−1(図1)と軸受孔25−5−2(図1)との間の中央を通るY−Z面に関して対称とされて、図3(A)に示すように開き角γが約70度である略V字状を形成している。
第1のリンク31の摺動軸部31−3は、第1の腕部31−1寄りの部位が、摺動案内路21−3c(図3(B))にX1,X2方向に摺動可能に嵌合しており、第2の腕部31−2寄りの部位が、摺動案内路21−4c(図6)に同方向に摺動可能に嵌合している。第2のリンク32の摺動軸部31−3aは、第1の腕部32−1寄りの部位が、摺動案内路21−5c(図3(B))にX1,X2方向に摺動可能に嵌合しており、第2の腕部32−2寄りの部位が、摺動案内路21−6cに同方向に摺動可能に嵌合している。キートップ21は、摺動案内部21−3、21−4、21−5、21−6を、開き角γが約70度である略V字状を形成している第1、第2のリンク31、32の摺動軸部31−3、31−3aに嵌合されて、第1、第2のリンク31、32上に支持されている。略円筒状のゴム製のアクチュエータ26(図4)が、ハウジング25の円形開口部25−2に嵌合して位置決め規制されて、メンブレンシート23上に載っている。アクチュエータ26の上面は、キートップ21を押し上げている。第1、第2のリンク31、32は、立ち上がった状態にある。
キートップ21の高さ位置Q1は、摺動軸部31−3、31−3aが夫々摺動案内部21−3〜21−6のうちキートップ21の中央寄りの端、即ち、柱部21−3a〜21−6aに当たることにより定まっている。
次に、キートップ21を操作したときのキースイッチ20の動作について説明する。
指先19でキートップ21を押し下げ操作すると、キートップ21のうち指先19で押した部位に応じてキートップ本体21−1の下面が第1のリンク31の摺動軸部31−3、又は、第2のリンク32の摺動軸部32−3を押す。キートップ21のうちX1寄り側が押された場合には、第1のリンク31の摺動軸部31−3が押され、キートップ21のうちX2寄り側が押された場合には、第2のリンク32の摺動軸部32−3が押される。キートップ21のうち中央部分が押された場合には、第1のリンク31の摺動軸部31−3と第2のリンク32の摺動軸部31−3aとが共に押される。
ここで、図3(A)中、キートップ21のうち中央部分P1が押された場合について説明する。中央部分P1に力Fが加わると、キートップ本体21−1の下面が摺動軸部31−3及び31−3aを同時に押し、第1のリンク31がCC方向に回動し、第2のリンク32がC方向に回動し、キートップ21はZ2方向に下降する。キートップ21は、各リンク31、32は、図3(B)に示すように、摺動軸部31−3が摺動案内路21−3c内をX1方向に摺動し、摺動軸部31−3aが摺動案内路21−5c内をX2方向に摺動しつつ回動する。即ち、キートップ21は、摺動案内路21−3c、21−5cを摺動軸部31−3、31−3aにより支持されつつ、換言すれば、第1、第2のリンク31,32によって支持されて水平姿勢を保ったまま、下降する。キートップ21は、図3(C),図4(B),図5に示す最下位置まで押し下げられる。キートップ21が押し下げられると、図4(B)に示すように、ゴム製のアクチュエータ26が潰れるように変形して、メンブレンスイッチ22を押して、これが閉じる。第1、第2のリンク31,32は、角度α(約50度)回動して、開き角が約180度となるまで開き、略一直線状となって、キートップ21の偏平な空間21−1a内に収容される。扇形歯車部31−6、32−7aの一部及び扇形歯車部31−7、32−6aの一部は、図4(B),図5に示すように、キートップ本体21−1の下面の凹部21−1a,21−1b内に収容される。
指先19をキートップ21から離すと、ゴム製のアクチュエータ26の弾撥力でキートップ21がZ1方向に押し上げられる(付勢される)。第1、第2のリンク31,32は上記とは逆に立ち上がるように回動し、キートップ21は、第1、第2のリンク31,32により支持されて水平姿勢を保ったまま、上昇する。
次に、隅押しした場合について説明する。
図3(A)中、キートップ21のうちX1寄り側の部分P2が押された場合には、キートップ本体21−1の下面が摺動軸部31−3を押し、先ず、第1のリンク31がCC方向に回動し、この回動が、扇形歯車部31−6、31−7aを介して、第2のリンク32に伝わり、第2のリンク32がC方向に第1のリンク31と同じ速度で回動する。キートップ21は上記の場合と同様に、第1、第2のリンク31,32により支持されて、少しも傾斜することなく水平姿勢を保ったままZ1方向に下降する。
図3(A)中、キートップ21のうちX2寄り側の部分P3が押された場合には、キートップ本体21−1の下面が摺動軸部31−3aを押し、先ず、第2のリンク32がC方向に回動し、この回動が、扇形歯車部31−7a、31−6を介して、第1のリンク31に伝わり、第1のリンク31がCC方向に第2のリンク32と同じ速度で回動する。キートップ21は上記の場合と同様に、第1、第2のリンク31,32により支持されて、少しも傾斜することなく水平姿勢を保ったままZ1方向に下降する。
なお、扇形歯車部31−6、31−7aにおいては、滑りはすこしも起きず、回動の伝達は確実に行われ、キー操作を多数回繰替えした後においても、第1のリンク31と第2のリンク32は同じ速度で回動し、即ち、対称に回動する。
また、図3(C)に示すように、キートップ21を最も押し下げた位置Q2は、4つの摺動案内部21−3〜21−6及び2つのストッパ部21−7,21−8がハウジング25の上面に当たることによって規制される。このため、キートップ51を強く押し下げ操作した場合でも、メンブレンスイッチ22が過度に強く押されることはなく、メンブレンスイッチ22が保護される。
キートップ21が下降及び上昇するとき、摺動軸部31−3、31−3aは、その軸線に直交する方向に移動して、摺動案内路21−3c、21−5c内をX1、X2方向に摺動する。よって、摺動案内路21−3c、21−5c内に粉塵が侵入した場合でも、侵入した粉塵は摺動する摺動軸部31−3、31−3aによって押し退けられ、摺動軸部31−3、31−3aの摺動は少しも妨げられず、摺動軸部31−3、31−3aは摺動案内路21−3c、21−5c内を円滑に摺動する。よって、キースイッチ20は正常に動作し、粉塵に強い。
ここで、上記構成のキースイッチ20が通常の操作感触を有した上で、低背である(高さ寸法H11が小さい)理由について説明する。
図3(A)に示すように、キースイッチ20の高さ寸法H11は、サポートパネル24の底面からハウジング25の本体部25−1の上面25−1aまでの寸法H12と、摺動案内部21−3,21−5の高さ寸法H13と、キートップ21の押し下げストロークSに対応する空間59の高さ寸法H14と、キートップ21の本体21−1の厚さ寸法t2とを加算した寸法である。
ここで、高さ寸法H14は、3mm強であり、図27中の高さ寸法H4と同じである。よって、キートップ21の押し下げストロークSは、約3mmであり、キースイッチ20は通常の操作感触を有する。
また、寸法H12は、図27中の寸法H2と同じである。寸法t2は、図27中の寸法t1と同じである。
摺動案内部21−3,21−5が図12中の筒部15aに対応する。摺動案内部21−3,21−5の延在方向は、X1,X2であり、摺動案内部21−3,21−5は偏平な形状を有する。よって、高さ寸法H13は、図12中の筒部15aの高さ寸法H3に比べて、約2.5mm小さい。
よって、キースイッチ20の高さ寸法H11は、約8.5mmであり、図27のキースイッチ10の高さ寸法H1より約2.5mm小さい。
このため、キースイッチ20は、通常の操作感触を有し、従来のキースイッチより低背である。
次に、図1、図3(A)に示すキースイッチ20の組立について、図8、図9(A)乃至(C)を参照して説明する。
キースイッチ20の上側の部分は、図8に示すように、(1)第1のリンク31をハウジング25に組み込む工程70、(2)第2のリンク32をハウジング25に組み込み、第1のリンク31と組み合わせる工程71、(3)第1のリンク31及び第2のリンク32を開く工程72、(4)キートップ21をリンク機構27に組み付ける工程73、の手順で組立てる。
工程70について。
先ず、図9(A)に示すように、第1のリンク31と第2のリンク32(第1のリンク31と同じ部品である)を用意し、先に、第1のリンク31を垂直の姿勢で、平行の一対の細長の第1の腕部31−1,31−2の先端を図7(B)中二点鎖線で示すように少しすぼめ、ハウジング25のリブ25−5,25−6の間に差し込み、すぼめを解除することによって、回動軸部31−4,31−5を軸受孔25−5−1,25−6−1に嵌合させる。
工程71について。
次いで、第2のリンク32を上記の第1のリンク31と同じく垂直の姿勢で、回動軸部31−5a,31−4aを軸受孔25−5−2,25−6−2に嵌合させる。ここで、第1のリンク31及び第2のリンク32が共に垂直であるため、歯車部31−7aは歯車部31−6とかみ合わず、第1のリンク31と第2のリンク32との組み込みは、歯車部31−6、31−7aに干渉されずに行われる。
工程72について。
次に、図9(B)に示すように、第1のリンク31をCC方向に、第2のリンク32をC方向に回動させて、歯車部31−6と歯車部31−7aとを噛合させる。第1のリンク31、第2のリンク32を、図9(C)に示すように、開き角が略180度となる最終位置まで回動させる。
工程73について。
最後に、図9(C)に示すように、キートップ51を被せて強く押し付ける。これにより、摺動軸部31−3が、図7(B)中一点鎖線で示すように一時的に湾曲せしめられスプリングバックすることにより、腕部21−3b、21−4bの先端とストッパ部21−7との間に相対的にパチンと入り込み、摺動案内路21−3c内に嵌入する。嵌入すると、d>eの関係により、摺動軸部31−3は摺動案内路21−3cより簡単には抜け出ない状態になる。摺動軸部31−3aも同様に腕部21−5b、21−6bの先端とストッパ部21−8との間に摺動軸部31−3aがパチンと入り込み、摺動案内路21−5c内に嵌入する。
上記より分かるように、キースイッチ20は、組立治具及び工具を使用せずに簡単に組立てられる。
図10は、本発明の第2実施例のキースイッチ20Aを示す。同図(A)は、操作前の状態、同図(B)は、押し下げ操作したときの状態を示す。
キースイッチ20Aは、キートップ51Aに軸受孔を設け、ハウジング25Aに摺動案内部を設け、第1のリンク31と第2のリンク32とを逆V字状としたものである。
キートップ21Aが押された場合に、例えば、先ず、第1のリンク31がCC方向に回動し、この回動が、扇形歯車部31−6、31−7aを介して、第2のリンク32に伝わり、第2のリンク31がC方向に第1のリンク31と同じ速度で回動し、図10(B)に示すように、開き角が約180度となるまで開き、略一直線状となって、キートップ21Aの偏平な空間21−1a内に収容される。キートップ21は上記の場合と同様に、第1、第2のリンク31,32により支持されて、少しも傾斜することなく水平姿勢を保ったままZ1方向に下降する。
このキースイッチ20Aは、上記のキースイッチ20による効果と同様の効果を有し、これに加えて、噛合している扇形歯車部31−6、31−7aがキートップ21Aの裏側に配されているため、粉塵が噛合している扇形歯車部31−6、31−7aに入り込みにくく、粉塵に強いという効果を有する。
ハウジング25、25Aは、複数のキースイッチが並び得るサイズのものでもよい。
図11は、本発明の第3実施例のキースイッチ20Bを示す。同図(A)は、操作前の状態、同図(B)は、押し下げ操作したときの状態を示す。キースイッチ20Bは、上記第2実施例のキースイッチ20Aを改良して組立し易い構成としたものである。
図12に分解して示すように、キースイッチ20Bは、キートップ21Bと、ハウジング25Bと、リンク機構27Bとを有する。
キートップ21Bは、図13,図14に示すように、第1乃至第4の軸受部21B−11〜21B−14を有する。
第1、第2の軸受部21B−11,21B−12は、キートップ本体21−1の下面のリブ21B−10に、二つの逆U字状の凹部21B−15,21B−16、及び、この二つの逆U字状の凹部21B−15,21B−16の間の一つのスリット21B−17を形成することによって構成してある。
図14に示すように、第1の軸受部21B−11は、指部21B−18と、指部21B−19と、指部21B−18と指部21B−19との間の逆U字状の凹部21B−15とよりなる。逆U字状の凹部21B−15は、径がD1の円形部21B−15aと、最小幅W1が径D1より短い、テーパ状入口部21B−15bと、円形部21B−15aの奥部の小さい小凹部21B−15cとよりなる。径D1は、後述する第1のリンク31Bの回動軸部31−4の径D10より若干小さい。指部21B−18はX1方向に、指部21B−19はX2方向に、即ち、入口部21B−15bが広がる方向に弾性的に撓むことが可能である。第2の軸受部21B−12は、上記の第1の軸受部21B−11と同じ構造を有する。第3、第4の軸受部21B−13,21B−14も、上記の第1の軸受部21B−11と同じ構造を有する。
リンク機構27Bは、共に略U字状をなす第1のリンク31Bと第2のリンク32Bとが略逆V字状をなす状態で組み合わされた構造を有する。
第1のリンク31Bは、図15(A),(B)に併せて示すように、半円柱形状部としての突き出し摺動軸部31B−3a,31B−3bを有する以外は、図7に示す第1のリンク31と同じ形状を有する。突き出し摺動軸部31B−3aは、径がD2の円柱形状のうち第1の腕部31−1の中心線70より扇形歯車部31−6側の部分が除去され、扇形歯車部31−6側とは反対側の部分が残された半円柱形状を有し、半周の円周面31B−3a−1を有する。突き出し摺動軸部31B−3aの、上記中心線70に直角方向上の幅寸法W2は、D2の1/2である。反対側の突き出し摺動軸部31B−3bも、上記の突き出し摺動軸部31B−3aと同じ形状である。第2のリンク32Bは、第1のリンク31Bと同じ部品であり、単に向きを変えただけのものである。
ハウジング25Bは、図12,図16に示すように、第1乃至第4の摺動案内部25B−11〜25B−14を有する。
第1の摺動案内部25B−11は、ハウジング本体部25−1の上面より突き出ている柱部25B−15と、柱部25B−15よりX1方向に延在している腕部25B−16と、ハウジング本体部25−1の上面より突き出て上記腕部25B−16の先端と対向している柱部25B−17とよりなる。柱部25B−15,25B−17と、腕部25B−16と、ハウジング本体部25−1との間に、摺動案内路25B−18が、X1,X2方向に延在して形成してある。摺動案内路25B−18のX1方向端に、即ち、腕部21B−16の先端と柱部21B−17との間に、入口部25B−19がある。摺動案内路25B−18は、上記の径D2と等しい幅W3を有する。入口部25B−19の幅W4は、上記の幅W2より少し大きく、且つ、上記の径D2より小さい。第2乃至第4の摺動案内部25B−12〜25B−14も、上記の第1の摺動案内部25B−11と同じ構成である。
次に、図11、図12に示すキースイッチ20Bの組立について、図17、図18、図19、図20を参照して説明する。
キースイッチ20Bの上側の部分は、図17に示すように、(1)第1のリンク31Bをハウジング25Bに組み込む工程70B、(2)第2のリンク32Bをハウジング25Bに組み込み、第1のリンク31Bと組み合わせる工程71B、(3)第1のリンク31B及び第2のリンク32Bを閉じる方向に倒す工程72B、(4)キートップ21Bをリンク機構27Bに組み付ける工程73B、の手順で組立てる。
工程70Bについて。
先ず、図18(A)に示すように、第1のリンク31Bと第2のリンク32B(第1のリンク31Bと同じ部品である)を用意し、先に、第1のリンク31Bをその突き出し摺動軸部31B−3aが下を向いた垂直の姿勢に保持し、そのまま入口部25B−18に向かって下動させる。これにより、図19(A)に示すように、突き出し摺動軸部31B−3aが入口部25B−18を通過し、摺動案内路25B−18内に入る。反対側の突き出し摺動軸部31B−3bは、同じく、第3の摺動案内部25B−13に嵌合する。また、摺動軸部31B−3は、ハウジング本体部25−1の上面に当接している
工程71Bについて。
工程71Bについて。
次いで、第2のリンク32Bを上記の第1のリンク31Bと同じく、垂直の姿勢で、そのまま下降させて、突き出し摺動軸部31B−3b,31B−3aを夫々第2、第4の摺動案内部25B−12、25B−14と嵌合させる。
工程72Bについて。
次に、図18(B)に示すように、第1のリンク31BをC方向に、第2のリンク32BをCC方向に回動させて、即ち、閉じる方向に、図18(C)に示す最終状態まで倒す。最終状態では、第1のリンク31Bと第2のリンク32Bとは、略一直線状となる。
第1のリンク31Bは、ハウジング本体部25−1に当接している摺動軸部31B−3を中心に回動する。突き出し摺動軸部31B−3aは、図19(B)に示すように、腕部25B−16にぶつかることなく、摺動案内路25B−18のうち入口部25B−19の真下の位置で回動する。
第1のリンク31Bが垂直の姿勢からC方向に少し回動させられると、突き出し摺動軸部31B−3aは、図19(B)に示すように、腕部25B−16の下側に入り込み、第1のリンク31Bは第1、第3の摺動案内部25B−11、25B−13より抜け出ないようになる。
また、最終状態まで倒れたときに、第1のリンク31Bの歯車部31−6と第2のリンク32B歯車部31−7とが噛合する。
工程73Bについて。
最後に、図18(C),(D)に示すように、キートップ51Bを被せて強く押し付ける。
先ず、キートップ51Bを被せ、図20(A)に示すように、第1の軸受部21B−11のテーパ状入口部21B−15bが第1のリンク31Bの回動軸部31−4と係合し、第2の軸受部21B−12のテーパ状入口部が第2のリンク32Bの回動軸部31−5と係合した状態とする。
次いでキートップ51Bを、Z2方向に強く押し付ける。これによって、図20(A)中、二点鎖線で示すように、指部21B−18がX1方向に、指部21B−19がX2方向に、即ち、入口部21B−15bが広がる方向に弾性的に撓み、第1のリンク31Bの回動軸部31−4は、図20(B)に示すように、相対的に、入口部21B−15bを通過して、円形部21B−15a内に入り込む。回動軸部31−4が円形部21B−15a内に入り込むと、指部21B−18、21B−19が弾性復元し、入口部21B−15bが狭まる。回動軸部31−4は、狭まった入口部21B−15bによって第1の軸受部21B−11から抜け出ることを制限されている。また、略弾性復元した指部21B−18、21B−19が、それ自体に残っている弾性力によって、回動軸部31−4の回動を少しも妨げない小さい力F10で回動軸部31−4の周面に押圧している。よって、回動軸部31−4は、ガタの無い状態で、第1の軸受部21B−11に支持される。
上記より分かるように、キースイッチ20Bは、組立治具及び工具を使用せずに簡単に組立てられる。また、第1のリンク31B及び第2のリンク32Bについて、一対の第1の腕部31−1,31−2の先端をすぼめる動作は必要でないため、前記第1実施例のキースイッチ20における、第1のリンク31及び第2のリンク32Bを組み込む作業に比べて簡単である。
ここで、回動軸部31−4を第1の軸受部21B−11に嵌合させる作業についてみる。両側の指部21B−18及び指部21B−19が共に撓むため、片側の指部だけが撓む場合に比べて、入口部は容易に円滑に拡がり、上記の作業は円滑に行われる。
次に、上記キースイッチ20Bの動作について説明する。
操作前は、キースイッチ20Bは、図11(A)に示す状態にある。キートップ21Bは、ゴム製のアクチュエータ26によって押し上げられており、第1のリンク31Bと第2のリンク32Bとが逆V字状となっている。
キートップ21Bが押されると、先ず、第1のリンク31BがC方向に回動し、この回動が、扇形歯車部31−6、31−7aを介して、第2のリンク32Bに伝わり、第2のリンク32BがCC方向に第1のリンク31Bと同じ速度で回動し、第1のリンク31Bの突き出し摺動軸部31B−3aが第1の摺動案内部25B−11に案内されてX1方向に摺動し、第2のリンク32Bの突き出し摺動軸部31B−3bが第2の摺動案内部25B−12に案内されてX2方向に摺動する。即ち、第1のリンク31Bと第2のリンク32Bとは、対称に開き角が増加する方向に回動し、図11(B)に示すように、開き角が約180度となるまで開き、略一直線状となって、キートップ21Bの偏平な空間内に収容される。
ここで、第1のリンク31B及び第2のリンク32Bの4つの回動軸部31−4、31−5と第1乃至第4の軸受部21B−11〜21B−14とはガタのない状態で嵌合しているため、キートップ21Bを押すべくキートップ21Bに触れたときに、キートップ21Bがぐらつくことがない。ぐらつきのない分、良好な操作感触が得られる。よって、キースイッチ20Bは、高い操作品質を有する。
また、キートップ21Bは上記の場合と同様に、第1、第2のリンク31B,32Bにより支持されて、少しも傾斜することなく水平姿勢を保ったままZ1方向に下降する。
指先をキートップ21Bから離すと、ゴム製のアクチュエータ26の弾撥力でキートップ21BがZ1方向に押し上げられる。第1、第2のリンク31B,32Bは上記とは逆に立ち上がるように回動し、キートップ21Bは、第1、第2のリンク31B,32Bにより支持されて水平姿勢を保ったまま、上昇する。
キートップ21Bが最大に押し下げられたとき、図11(B)に示すように、突き出し摺動軸部31B−3aはX1方向に最大摺動して入口部25B−19の真下に到り、突き出し摺動軸部31B−4aはX2方向に最大摺動して入口部の真下に到る。ここで、第1、第2のリンク31B,32Bは横に寝ており、突き出し摺動軸部31B−3aはその円周面31B−3a−1が入口部25B−19側を向いており、突き出し摺動軸部31B−3aは入口部25B−19より抜け出ない。突き出し摺動軸部31B−4aについても、同じく、入口部から抜け出ない。よって、リンク機構27Bがハウジング25Bより外れることが起きず、キースイッチ20Bは、高い信頼性を有する。
なお、軸受部は、図21に示すように、キートップ本体21−1の下面のリブ21B−10に、二つの逆U字状の凹部21B−15,21B−16を有する構成、即ち、上記のスリット21B−17を有しない構成でもよい。
ハウジング25、25A、25Bは、複数のキースイッチが並び得るサイズのものでもよい。
次に、第2及び第3の実施例の変形例を第4の実施例として説明する。第2(第3)の実施例では、リンク機構を構成する第1のリンク31(31B)と第2のリンク32(32B)とはそれぞれキートップ21A(21B)に回動自在に支持されている。換言すれば、第2(第3)の実施例の第1のリンク31(31B)と第2のリンク32(32B)とはそれぞれハウジング25に摺動可能に支持されている。以下に説明する第4の実施例では、第2及び第3の実施例で発生する可能性がある問題を未然に防ぐ手段を設けたことを特徴とする。
図22は、第4の実施例で用いられる第1のリンクの腕部31−1を示す図である。なお、前述した部分と同一部分には同一の参照番号を付けてある。図22(A)は正面図で、同図(B)は左側面図である。図22に示すように、歯車部31−6とは反対側に肉盛り部31−9を設けてある。肉盛り部31−9のエッジ31−10は、所定の曲線となるように形成されている。このような肉盛り部が図12に示す第1のリンク31B及び第2のリンク32Bのそれぞれの2つの腕部31−1及び31−2に設けられている。
図23は、第4の実施例で用いられるハウジングを示す斜視図、図24は第4の実施例のキースイッチの平面図で、キートップを透視した状態を示す。図23に示すハウジング25Cの本体25C−1は内部に凹部25C−2を有し、この中に断面略L字状の4つの摺動案内部25C−11、25C−12、25C−13及び25C−14を有する。凹部の中央には、円形開口部25C−8を有する突起部25C−7が設けられている。図示を省略するが、図11に示すようなゴム製のアクチュエータ16が突起部25C−7の周りに設けられ、キートップ21Bを押下することで、アクチュエータ16の突起部分が円形開口部25C−8内に入り、接点を駆動する(後述する図25に示すメンブレンシート22aと22bとが接触する)。また、凹部25C−2内には、摺動案内部25C−11、25C−12、25C−13及び25C−14に沿ってこれらの内側に、フラットなレール部25C−3、25C−4、25C−5及び25C−6が設けられている。このレール部25C−3、25C−4、25C−5及び25C−6上を摺動軸部(図12の31−3に相当する)が摺動可能である。なお、レール部25C−3、25C−4を連続する1つのレールとし、25C−5及び25C−6を連続する1つのレールとする構成でもよい。
図23において、第1及び第2のリンク31B及び32Bのそれぞれの回動軸部31−4及び31−5は、第2又は第3の実施例と同様にキートップ21A(21B)に回動可能に支持されている。
図25(A)〜(G)は、第1(又は第2)のリンクの腕部31−1の動作を示す図である。ハウジングの面取りされたエッジ部(ストッパ部)25C−1bが肉盛り部31−9のエッジ部25−10に当接した状態で、突き出し摺動軸部31B−3a(図12に示す:図22では、肉盛り部31−9の反対側に設けられている)が摺動案内部25C−12内を摺動し、摺動軸部31−3がレール部25C−4上を摺動する。このように、肉盛り部31−9がエッジ部25−10をこすりながら動くので、図25上左右のガタを防止することができる。また、肉盛り部31−9は、腕部31−1と摺動案内部25C−12との間に位置するので、図24に示すこの間のクリアランスを小さく設定することができる。また、摺動軸部31−3がレール部25C−4上を摺動するので、図12に示す構成のように、摺動軸部31−3がハウジング25Bの全面を摺動する場合に比べて、ごみ等が入った場合の引っ掛かりの発生が減少する。
図26は、上記の第1ないし第4の実施例によるキースイッチ20、20A,又は20Bが複数並んで設けられた構成のキーボード60を示す。このキーボード60は、従来に比べて更に薄厚の低背タイプであり、ノート型のパーソナルコンピュータに適用される。
20、20A、20B キースイッチ
21,21A,212B キートップ
21−1 キートップ本体
21−1a 偏平な空間
21−1b,21−1c 凹部
21−2 円形凸部
21−3〜21−6 摺動案内部
21−3a〜21−6a 柱部
21−3b〜21−6b 腕部
21−7,21−8 ストッパ部
21B−10 リブ
21B−11〜21−B14 第1乃至第4の軸受部
21B−15、21B−16 逆U字状の凹部
21B−15a 円形部
21B−15b テーパ状入口部
21B−15c 小さい凹部
21B−17 スリット
21B−18、21B−19 指部
22 メンブレンスイッチ
23 メンブレンシート
24 サポートパネル
25 ハウジング
25−1 ハウジング本体部
25−2 円形開口部
25−3,25−4 細長開口部
25−5,25−6 リブ
25−5−1,25−5−2,25−6−1,25−6−2 軸受孔
25B−11〜25B−14 第1乃至第4の摺動案内部
25B−15,25B−17 柱部
25B−16 腕部
25B−18 摺動案内路
25B−19 入口部
26 ゴム製のアクチュエータ
27 リンク機構
31、31B 第1のリンク
31−1,31−2 腕部
31−3 摺動軸部
31B−3a,31B−3b 突き出し摺動軸部
31B−3a−1 半周の円周面
31−4,31−5 回動軸部
31−6,31−7 歯車部
32,31B 第2のリンク
40、41、42、50、51、52 歯
43、44、53、54 歯溝
59 空間
60 キーボード
21,21A,212B キートップ
21−1 キートップ本体
21−1a 偏平な空間
21−1b,21−1c 凹部
21−2 円形凸部
21−3〜21−6 摺動案内部
21−3a〜21−6a 柱部
21−3b〜21−6b 腕部
21−7,21−8 ストッパ部
21B−10 リブ
21B−11〜21−B14 第1乃至第4の軸受部
21B−15、21B−16 逆U字状の凹部
21B−15a 円形部
21B−15b テーパ状入口部
21B−15c 小さい凹部
21B−17 スリット
21B−18、21B−19 指部
22 メンブレンスイッチ
23 メンブレンシート
24 サポートパネル
25 ハウジング
25−1 ハウジング本体部
25−2 円形開口部
25−3,25−4 細長開口部
25−5,25−6 リブ
25−5−1,25−5−2,25−6−1,25−6−2 軸受孔
25B−11〜25B−14 第1乃至第4の摺動案内部
25B−15,25B−17 柱部
25B−16 腕部
25B−18 摺動案内路
25B−19 入口部
26 ゴム製のアクチュエータ
27 リンク機構
31、31B 第1のリンク
31−1,31−2 腕部
31−3 摺動軸部
31B−3a,31B−3b 突き出し摺動軸部
31B−3a−1 半周の円周面
31−4,31−5 回動軸部
31−6,31−7 歯車部
32,31B 第2のリンク
40、41、42、50、51、52 歯
43、44、53、54 歯溝
59 空間
60 キーボード
Claims (1)
- キートップと、該キートップの下方に配されたハウジングと、前記キートップとハウジングとの間に設けられた第1のリンクと第2のリンクを有するリンク機構と、前記キートップとハウジングとの間に設けられ、押し下げられたキートップを元の位置に戻す弾性力を与える弾性部材と、前記キートップの押し下げに応じて動作する接点とを有し、前記第1のリンクと第2のリンクはキートップとハウジングとのいずれか一方に回動自在に軸支され、他方にキートップの下降動作に応じて下降動作とは直交する方向に摺動自在に保持されることを特徴とするキースイッチ。
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