JP2009004221A - インターコネクターの形成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ハニカム型燃料電池においてその端面を配線することなく簡単にアノードもしくはカソードの単一電極面にする方法を提供する。
【解決手段】
固体電解質をハニカム本体に用いた固体電解質型燃料電池において、ハニカム状セルのガス流路一端面を銀ペーストに浸漬し、取り出すことにより銀ペーストを付着させ、これを乾燥、焼成することによりインターコネクターが形成される。ハニカムのガス流路内には電極が交互に形成され、ガス流路方向の両端面にはキャップを設けたものとなっている。
【選択図】図4
【解決手段】
固体電解質をハニカム本体に用いた固体電解質型燃料電池において、ハニカム状セルのガス流路一端面を銀ペーストに浸漬し、取り出すことにより銀ペーストを付着させ、これを乾燥、焼成することによりインターコネクターが形成される。ハニカムのガス流路内には電極が交互に形成され、ガス流路方向の両端面にはキャップを設けたものとなっている。
【選択図】図4
Description
この発明は、固体電解質をハニカム本体に用いた固体電解質型燃料電池におけるインターコネクターの形成方法とその連接方法に関する。従って、その利用分野は燃料電池を製造する業界あるいは燃料電池を組み込んで利用する業界となる。
固体電解質型燃料電池(SOFC)は、構成材料が固体であること、動作環境が高温であることに特徴がある。古くは、その形状に平板型、円筒型を採用し実用化が図られた。しかしながら、平板型SOFCではシール方法に困難さが有り、円筒型SOFCでは出力効率が低いと言う問題から、単位容量当たりの出力が大きく、熱的に安定な構造となるハニカム形状にあるSOFCの開発が進んでいる。
ハニカム型SOFCにおける背景技術として示す、特開平10−189024号公報では、インターコネクターが形成される位置が、ハニカム構造のガス流路と平行な位置となるため、押し出し成形を採用することとしていた。
ハニカム型SOFCに在って、更に出力密度を高くできる発明が再公表特許WO2004/082050号公報(特許文献2)に開示されている。この発明では、単位セルにおいても直列回路を構成することができるものとなっている。そして、インターコネクターは単位セルのガス流路の両端に形成されることとなった。この両端に形成することとなるインターコネクターは、酸化雰囲気、還元雰囲気において使用可能であり、SOFCの作動環境である600〜850℃において問題ないことが必要であった。
前記再公表特許では、インターコネクター部の形成手段は特に説明されていない。実際は、ハニカム端面に予め酸化還元に強い銀・白金・ランタンクロマイなどの電極材を塗布または板状体のはめ込みあるいは該板と接着させて形成させておき、ハニカムの両端面に形成された電極材即ちインターコネクターとを流路内電極材であるアノード・カソード別に集合させて配線又はボンディングにより結合させておく必要があった。図8の断面図では、配線により結合した単位セルの例を示している。
これは、ハニカムを構成する孔の数が、多くなればなるほど大変手間の掛かる作業となった。また、ボンディングの配線ミスも生じやすく信頼性も相当に低かった。さらには、単位セル同士をあわせながらスタックを組む場合、接合面のシール性に多大な課題が生じていた。即ち予め単位セル同士を接着しておく場合は、固体電解質の熱膨張係数と該インターコネクターの熱膨張係数あるいはその間に接着剤を挟む場合においても、その接着剤の熱膨張係数と差違があると境界面にクラックが生じ、ガスの漏洩が始まる。その上、ハニカム端面のピンポールやチッピングなどの欠陥があれば完全にシール性は破綻してしまうこととなった。
上記ハニカム型SOFCにおいては、単位セルを積層してスタックを構成する場合、インターコネクターを介在させることとなるが、各流路を構成する壁厚が薄いため、そのシール代が大きく取れずにガス漏洩の問題があった。また、多数のガス流路内に形成された電極を同一極のみを選択的に取り出してインターコネクターに配線することは極めて手間の掛かる作業であった。
このような背景の中でこの発明は、ハニカム型燃料電池の生産性を大幅に改善するだけでなく、ガスシール性を向上させ、SOFCの安全性や効率などの信頼性の向上に寄与するものである。
この発明では、配線・ボンディングなどの手間を省きながら、単位セル同士がインターコネクターを介在しスタックに組み上げる際のシール性の問題を解決する手段を提供することができるものとしている。
この出願に係る請求項1の発明では、固体電解質をハニカム本体に用いた固体電解質型燃料電池において、ハニカム状セルのガス流路一端面を銀ペーストに浸漬し、取り出すことにより銀ペーストを付着させ、これを乾燥、焼成することを要旨としている。
次に、請求項2の発明では、請求項1の発明において、銀ペーストの付着をハニカム状セルのガス流路両端面に対して行うことを要旨としている。
同様に、請求項3の発明では、請求項1または請求項2の発明において、銀ペーストを焼成したとき得られる銀焼結体の表面を平滑に研磨することを要旨としている。
請求項4の発明では、請求項2または請求項3のいずれかの発明において、銀ペーストへの浸漬に際し、一方の端面ではアノード端面以上でかつカソード端面未満となるギャップの範囲内、またもう一方の端面ではカソード端面以上でかつアノード端面未満となるギャップの範囲内への浸漬であることを要旨としている。
請求項5の発明では、請求項1ないし請求項4のいずれかの発明において、銀ペーストにおける銀粉末の含有率が、70%以上95%以下であることを要旨としている。
請求項6の発明では、請求項1ないし請求項5のいずれかの発明により得られた固体電解質型燃料電池ユニット複数個を利用して高起電力燃料電池ユニットを製造する方法を提供するものであり、固体電解質型燃料電池ユニット複数個を用い、ガス流路が連通するように積層し、積層方向に圧力を加え、燃料電池ユニットを連結するようにしたことを要旨としている。
まず、この発明はハニカム型SOFCについての技術であり、電解質をハニカム本体にしたものに利用される。しかしながら、同じハニカム形状であって、ハニカム本体がカソードあるいはアノードの電極材を用いる場合においても、本発明の主旨が適用されうるものとなる。
また、ハニカム本体を電解質とした場合、ハニカムにおける孔は、前記特許文献2に説明されるように、水素ガスなどの燃料ガスと空気ガスなどの酸化ガスが通る流路として活用され、それぞれの流路を形成するための隔壁を介してそれぞれのガスが対抗するように配置されている。各流路を形成する壁面においては、燃料ガス流路内壁面にはアノード極(陰極)になる材料が、また空気流路内壁面にはカソード極(陽極)となる材料が形成されている。
ハニカム本体を形成する素材には、イットリア安定化ジルコニア(8YSZ)又はイットリア部分安定化ジルコニア(3YSZ)の他に、スカンジアまたはセリアあるいはその複数種類を安定化材としたジルコニア(ScSZ)、またはストロンチウムやマグネシウムあるいはコバルトなどをドープしたランタンガレート系固体電解質材(LSGM、LSGMC)などを使用することもできる。またその他の種類のものであっても酸素イオン導電性を有するセラミックスであれば使用することができる。
本体中のガス流路表面に形成される電極材料のうち、燃料ガス流路に面することとなる陰極の主原料としては、ニッケル、鉄、コバルトなどの金属もしくはその酸化物と、蛍石型構造もしくはペロブスカイト型構造の酸素イオン導電性を有するセラミックスを混合した材料であって、還元雰囲気中でサーメットとなるものであれば良い。ただし、好ましくは熱膨張率の関係で、できるだけ電解質と同質の種類のセラミックスを使用することが望ましい。
もう一方の、空気ガス流路に面することとなる陽極の主原料には、ランタンストロンチウムマンガナイ(LSM)、ランタンストロンチウムコバルタイト(LSM)サマリウムストロンチウムコバルタイト(SSC)ランタンコバルトセリア(LSCF)などペロブスカイト型構造などを有するCo、Fe、Ni、Cr、Mnなどの金属酸化物の1種または複数の組み合わせの混合物が挙げられる。
そして、単位セルはガス流路を3行3列有するように構成したとき、例えば図1に示される縦断面、図2に示される図1のA−A線断面をもって構成される。なお、縦断面とはガス流路に平行に切断したときの断面のことを言い、図1では図2の断面に表れる中央の行あるいは列における縦断面となっている。単位セルの製作に当たっては、燃料ガス、空気ガスの流路の数を増加させて作製することも可能である。
単位セルの縦断面に当たる図2において、陰極(アノード)は中央のガス流路内側に形成され、陽極(カソード)は左右のガス流路内側に形成されている。このとき、陰極の形成と陽極の形成には、ギャップを設けたものとなっている。ギャップとは、異種電極端面の位置の差を言う。ギャップが存在することにより、インターコネクター形成のための銀ペーストの付着を陰極のみあるいは陽極のみとすることが可能となる。また、インターコネクターはガス流路の両端に形成されることとなり、図2においては、上方に陽極と接続されたインターコネクター、下方に陰極と接続されたインターコネクターを製作するものである。
さて、この発明におけるインターコネクター形成に当たっては、単位セルのガス流路一端面を銀ペーストに浸漬し、取り出すことにより銀ペーストを付着させ、これを乾燥、焼成する工程を採用している。
銀ペーストは、銀粉末と有機ビヒクルと溶剤から構成される。銀粉末は最大粒径が30μm以下に収まるものが好ましく用いられる。この粒子径が30μmを超える大きなものになると、焼成工程を経た場合にも緻密な焼結体が得られない。銀の粒子の一部が融着せずにポーラスな焼結体となってしまう可能性が生じる。銀ペースト中の銀粉末としての含有率は、70重量%以上が良い。70%未満ではペースト塗布層に含まれる銀粉末の含有率が少なすぎて所望の性能が得られない。また、95重量%を越えて含有すると、ペーストの流動性が無くなり、付着させたい部分と付着させたくない部分の調整が困難となる。従って、70〜95重量%の範囲にあるのが好ましい。なお、焼結したときの銀の純度は90%以上が好ましい。90%以下では電気伝導性が劣り、電池性能が良好なものとならない。
また、銀ペーストに用いられる有機ビヒクルにはポリビニールピロリドン(PVP)、ポリアクリル酸エステルあるいはその誘導体、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、デキストラン、プルラン、キサンタンガムなどの水溶性高分子が好ましく用いられる。その含有量は1質量%未満では十分な粘性が得られないために塗布直後のペーストの垂れを防止することができないので好ましくなく、一方、8質量%を越えて含有すると粘性が高くなりすぎて柔らかい筆などで塗布することができないようになるので好ましくない。従って、その含有量は1〜8質量%の範囲が好ましい。
溶剤としては、水、一価アルコール、多価アルコール、芳香族炭化水素、エステルアルコールが利用される。一価アルコールの例として、Cの数が1〜5の鎖式アルコールであって、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、ペンチルアルコールが含まれるが、この中でも人体に最も害の少ないエタノールが最も好ましい。多価アルコールとしては、OH基が2個以上あり、Cの数が1〜5の鎖式アルコールであって、グリセリン、ジグリセリン、イソプレングリコール、1−3ブチレングリコールなどが含まれる。
更に、この銀ペーストには発明の趣旨を損ねない範囲において、石英ガラス粉末、各種フリット、各種金属、各種金属酸化物が10重量%以内の範囲にて添加しても良い。ただし、これら粉末は一般に銀粉末よりも融点が高いので銀ペーストに含まれる銀粉末よりも微細な粒径であることが望ましい。
これら銀粉末、有機ビヒクル、溶剤を主成分とする組成物を混練・分散することにより銀ペーストが得られる。混練・分散に当たっては、ロールミル、サンドミル、ボールミルなどの分散機を用いて分散される。
分散された銀ペーストの粘度は、0.1Pa・s(100cP)〜50Pa・s(50000cP)に調整されることが好ましい。0.1Pa・s未満では、銀成分付着量が小さくなり、インターコネクターの形成が不可能となり良くない。逆に、50Pa・sを超える粘度になると、ペーストに粘りが生じ、付着量が大きくなりハニカムのガス流路を閉鎖してしまう怖れがあること、ペースト中に単位セルを浸した時に、ペーストの表面に対して平行な高さへの付着が、得られにくくなるので好ましくない。
単位セルに付着させた銀ペーストは、銀の融点未満の温度にて焼成させる。銀ペーストは、焼成することにより有機化合物が分解されて消失することにより、銀焼結体となる。好ましい焼成温度は、850℃〜950℃である。この範囲を外れた、850℃未満の焼成では銀ペーストが完全に焼結せずにポアーが残り導電性や機密性に問題が生ずる。また、950℃を超える温度範囲の時、銀の融点である961.9℃を超えると、溶融のため形状が保持できなくなる。
請求項1の発明によれば、ハニカム中の多数のガス流路に対応して、交互に分散されて形成されているアノード極あるいはカソード極を、配線することなく各々の電極ごとに端面に集合して電極形成することができるものとなった。
請求項2の発明によれば、ハニカム状セルのガス流路両端にインターコネクターが形成されることになり、単位セルの連結を容易なものにすることができるものとなった。
請求項3の発明によれば、請求項1あるいは請求項2の発明の効果に加え、インターコネクター表面が平滑にされることにより、単位セル複数をガス流路が連通するように積層し、加圧することによって連結したスタックを組むことができる。
請求項4の発明によれば、請求項2あるいは請求項3の発明の効果に加え、インターコネクターの形成が、陽極だけあるいは陰極だけに接触して形成されるものとなり、確実に電極への接続が行われる。
請求項5の発明によれば、請求項1ないし請求項4の発明の効果に加え、インターコネクターにおける電流の損失、あるいは電気回路の欠落を防ぐことができるものとなる。
請求項6の発明によれば、請求項1ないし請求項5の発明の利用によって得られた単位セルを用いて、連結セルを容易に作製することができる。
以下、この発明を実施例、比較例に基づいて説明する。
実施例1では、銀ペーストを下記配合1に基づき作製した。作製に当たっては、ボールミルを利用し分散を行い、分散後の銀ペーストの粘度は10Pa・s(10000cP)、粒の最大径は3μmであった。
配合1
純銀粉末(純度 99.9%、中心粒径 1μm) 100重量部
ポリビニールピロリドン 5重量部
ブチルカルビトール 10重量部
純銀粉末(純度 99.9%、中心粒径 1μm) 100重量部
ポリビニールピロリドン 5重量部
ブチルカルビトール 10重量部
一方、ハニカム型固体電解質型燃料電池の単位セルの作製は、図1および図2に示されるガス流路が3×3有するものであり、単位セルの縦横が5mm、長さ20mm、固体電解質による壁厚が0.5mmにあるものである。図1はインターコネクター形成前の単位セルの縦断面図を示し、図2は図1のA−A線断面図を示している。図中、符号1が陰極(アノード)、2が陽極(カソード)、3が固体電解質を示している。また、1aを陰極端面、2aを陽極端面とするとき、符号4が異種電極端面の位置の差であるギャップである。図2の断面に現れる陰極に囲まれる正方形の断面部分には、燃料ガスが供給され、陽極に囲まれる部分には、空気ガスが供給されることとなる。符号5は、ガス流路を示し、5aは燃料ガス流路、5bは空気ガス流路である。
単位セル本体には、固体電解質であるイットリア安定化ジルコニアを用いた。また、ガス流路内には図1、図2に示される部分に電極材料のスラリーによる塗付、焼成を行い、電極が形成されている。単位セルにおけるギャップは、インターコネクターと接続される陽極側で1mm、陰極側で1mmとしている。それぞれの電極材料として、陰極にはニッケル、陽極にはランタンマンガナイトを利用した。
このように作製した単位セルに対して、図3に示すように単位セルのガス流路方向の端面から0.5mmだけ銀ペーストに浸漬させ取り出すことによって、銀ペーストを付着させた。同様に、反対側の端面に対しても銀ペーストを付着させ、図4の断面形状となる単位セルを得た。その後、900℃にて大気焼成を行い、銀ペーストは銀化合物となる。この銀化合物が接合されている両端面を平研で研磨して、図5の断面を有する単位セルを得た。図3は、単位セルのガス流路方向端面を銀ペーストの浸漬させた時の状態を示す単位セルの縦断面図である。図4は、銀ペーストをガス流路方向の両端面に付着させた状態を示す単位セルの縦断面図である。図5は、単位セルのガス流路方向両端面に付着させた銀ペーストを焼成したことにより得られる銀化合物をガス流路方向と直角に研磨した状態を示す縦断面図である。この明細書では、便宜上銀ペーストを焼成したとき得られるものを銀化合物として区別する。
次に、上記工程を経た単位セルを3個準備し、これをガス流路が連通するように積層させ、ガス流路の両端から圧力を加え、3段積みの燃料電池を得た。図6には、単位セルを積層連結した状態の燃料電池断面図を示している。
そして、陰極を形成したガス流路には水素を供給、陽極を形成したガス流路には空気を供給し、800℃での運転を約240時間続けた。その結果、0.5mW/cm2の出力が安定して得られた。また、運転中に水素の漏洩もなく、極めて信頼性の高いものであった。
比較例では、インターコネクターとして図7の平面形状を有する銀板8を前もって作製した。この銀板8を、実施例における電極を形成させた状態の単位セルのガス流路端面に対してセットし、陰極と陽極それぞれに直径0.3mmの銀線9を用いて接合した。銀板と電極の接合箇所には、実施例と同じ銀ペーストを用いて固着した。その後、900℃にて銀ペーストを大気焼成した。比較例においても、このように作製した単位セル3個を積層し、ガス流路の両端から圧力を加え、3段積みの燃料電池を得た。図8には、単位セルを配線により連結した状態の燃料電池断面図を示している。
比較例による3段積みの燃料電池に対しても、実施例と同様に、陰極を形成したガス流路には水素を供給、陽極を形成したガス流路には空気を供給し、800℃での運転を開始したが、水素の漏洩が発生したため出力が低下してしまい、採取データとしては0.1mW/cm2の出力しか得られなかった。また、30分後には、出力停止となった。燃料電池を冷却させた後、原因を調査したところ、銀線が浮いて外れていることが判明した。また、銀板の裏側には、接合に用いた銀ペーストの付着が見られ、この部分が単位セルと銀板の間のガス漏洩の原因と考えられる隙間を生じさせていたことも判明した。
1…陰極
1a…陰極端面
2…陽極
2a…陽極端面
3…固体電解質
4…ギャップ
5…ガス流路
5a…燃料ガス流路
5b…空気ガス流路
6…銀ペースト
7…銀化合物
8…銀板
9…銀線
1a…陰極端面
2…陽極
2a…陽極端面
3…固体電解質
4…ギャップ
5…ガス流路
5a…燃料ガス流路
5b…空気ガス流路
6…銀ペースト
7…銀化合物
8…銀板
9…銀線
Claims (6)
- 固体電解質をハニカム本体に用いた固体電解質型燃料電池において、ハニカム状セルのガス流路一端面を銀ペーストに浸漬し、取り出すことにより銀ペーストを付着させ、これを乾燥、焼成することを特徴とするインターコネクターの形成方法。
- 銀ペーストの付着をハニカム状セルのガス流路両端面に対して行うことを特徴とする請求項1記載のインターコネクターの形成方法。
- 銀ペーストを焼成したとき得られる銀焼結体の表面を平滑に研磨することを特徴とする請求項1又は請求項2記載のインターコネクターの形成方法。
- 銀ペーストへの浸漬に際し、一方の端面ではアノード端面以上でかつカソード端面未満となるギャップの範囲内、またもう一方の端面ではカソード端面以上でかつアノード端面未満となるギャップの範囲内への浸漬であることを特徴とする請求項2又は請求項3記載のインターコネクターの形成方法。
- 銀ペーストにおける銀粉末の含有率が、70%以上95%以下であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかの項に記載のインターコネクターの形成方法。
- 請求項1ないし請求項5のいずれかの項に記載の方法により得られた固体電解質型燃料電池ユニット複数個を用い、ガス流路が連通するように積層し、積層方向に圧力を加え、燃料電池ユニットを連結するようにしたことを特徴とする高起電力燃料電池ユニットの製造方法。
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- 2007-06-21 JP JP2007163732A patent/JP2009004221A/ja active Pending
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