JP2009003323A - プロジェクタシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】通信可能に接続されたプロジェクタにおいて、投影すべきコンテンツを複数のプロジェクタの各々に予め割り当てる操作や処理をすることなく、手軽に複数のプロジェクタの各々でコンテンツを投影することができ、さらには、通信の効率化を図ることもできるプロジェクタシステムを提供する。
【解決手段】自身が受信した通信コンテンツデータのうち、自身と自身よりも上流のプロジェクタとに対応したコンテンツデータについては加工する一方、自身よりも下流のプロジェクタに対応したコンテンツデータについては加工することなく下流のプロジェクタに送信する。
【選択図】図6

Description

通信可能に接続されたプロジェクタシステムに関する。
従来の投影表示装置では、複数の投影表示装置を用いることによって、同一の映像を同一スクリーンに投影するものがあった(例えば、特許文献1参照。)。この従来のものは、直列に接続された複数の投影表示装置の外部に画像ソースが接続され、画像ソースから発せられた画像信号を複数の投影表示装置に供給することによって、同一の映像を複数の投影表示装置から投影するものであった。
また、カスケードに接続された複数の機器を別個に制御するため装置もあった(例えば、特許文献2参照。)。この装置は、リモコン等の外部の装置から発せられたコマンドが、複数の機器に送信されるものであった。
さらに、複数のディスプレイに画像を重ねて表示するシステムがあった(例えば、特許文献3参照。)。このシステムは、監視制御をするためもので、表示する画面を切り替えると共に、画面を重ねて表示するものであった。
特開2000−338941 特開平8−172676 特開平9−22278
上述した従来の装置(特許文献1、特許文献2、特許文献3)は、いずれも、通信可能に接続された装置や機器の間で、制御信号やコマンドのみが通信されるものであり、画像データ等の実体的なデータについて通信するものではなかった。また、特許文献1に示した装置では、複数の投影表示装置の外部に画像ソースを設けたものであり、画像ソースに画像データを記憶させておき、画像ソースから画像信号のみが複数の投影表示装置の各々に送信されるものであった。
ところで、近年では、企業の内外や業種や分野を問わず、プレゼンテーションをする機会が増えており、プレゼンテーションの重要性が注目されてきている。このプレゼンテーションの良し悪しによって、種々の評価が定まることも多い。このため、プレゼンテーションの会場で複数のプロジェクタを用いて、それらの各々で異なる画像を投影することによって、効率よく進めたり、演出効果を高めたりすることによって、信頼性や説得力を得たいという要請が高まってきている。
このようなプレゼンテーションにおいて、上述したような従来の装置を用いて、複数の投影表示装置ごとに種々の異なる画像を表示させるようにした場合には、配線や制御を複雑にせざるを得ず、所望の画像が投影されないというような事故や混乱の原因になることが想定される。特に、プレゼンテーションの最中に事故が発生したときには、観者の心証を悪くするために、このような事態はなんとしても防止しなければならない。また、配線が複雑になった場合には、準備に時間を要することになるが、会場の都合によっては、準備するための十分な時間を確保できない場合も生ずる。
また、上述したような従来の装置を用いた場合に、複数の投影表示装置の各々に記憶手段を設けて、複数の投影表示装置ごとに、必要となるであろう画像データ等のデータの全てを予め記憶させるようにすることも想定できる。しかしながら、データ全体の大きさが大きくなったときには、複数の投影表示装置ごとに記憶させておく準備が煩雑になったり、その処理に時間を要したりする。特に、プレゼンテーションの直前に内容に変更が生じた場合などには、複数の投影表示装置の全てに対してデータを差し替える必要が生じ、十分な対応ができないままプレゼンテーションを始めなければならないよう事態も想定される。
さらに、上述したような従来の装置を用いて、画像ソースなどのメインとなる装置に全てのデータを予め記憶させておき、メインとなる装置から、それらのデータの全てを複数の装置の各々に送信するようにした場合には、メインとなる装置の負担が大きくなると共に、通信に要する時間が長くなるため、上述したような不都合は解消することはできない。
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、通信可能に接続されたプロジェクタで、投影するのに必要とするデータを送受信することによって、投影すべきコンテンツを複数のプロジェクタの各々に予め割り当てる操作や処理をすることなく、手軽に複数のプロジェクタの各々でコンテンツを投影することができ、さらには、通信の効率化を図ることもできるプロジェクタシステムを提供することにある。
以上のような目的を達成するために、本発明においては、自身が受信した通信コンテンツデータのうち、自身と自身よりも上流のプロジェクタとに対応したコンテンツデータについては加工する一方、自身よりも下流のプロジェクタに対応したコンテンツデータについては加工することなく下流のプロジェクタに送信する。
具体的には、本発明に係るプロジェクタシステムは、
コンテンツの画像を投影する複数のプロジェクタを含むプロジェクタシステムであって、
前記複数のプロジェクタの各々は、
自身を他のプロジェクタに通信可能に接続して、通信コンテンツデータを通信する通信手段と、
自身のプロジェクタ以外から受信した前記通信コンテンツデータを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された前記通信コンテンツデータのうち、自身に対応した対応コンテンツデータを選択して、前記コンテンツの画像として投影する制御手段と、を含み、
前記通信コンテンツデータは、前記複数のプロジェクタの各々に対応付けられた前記対応コンテンツデータを含み、
前記複数のプロジェクタの各々の前記制御手段は、自身が受信した通信コンテンツデータのうち、自身と自身よりも上流のプロジェクタとに対応した上流対応コンテンツデータを加工し、かつ、自身よりも下流のプロジェクタに対応した下流対応コンテンツデータを加工せずに、これらを新たな通信コンテンツデータとして自身よりも下流のプロジェクタに送信することを特徴とする。
本発明に係るプロジェクタシステムは、複数のプロジェクタを含む。複数のプロジェクタの各々は、コンテンツの画像を投影する。ここで、コンテンツの画像は、コンテンツを視認可能に表示するための画像である。
複数のプロジェクタの各々は、通信手段と記憶手段と制御手段とを含む。通信手段は、自身と他のプロジェクタとを通信可能に接続する。また、通信手段は、通信コンテンツデータを通信する。なお、通信手段によって、通信されるデータとして、通信制御データが含まれるものが好ましい。通信制御データを送受信することで、複数のプロジェクタの間にネットワークを形成することができ、複数のプロジェクタにおいて、上流から下流に至るまでの通信順序が定められる。また、「自身」とは、複数のプロジェクタを構成する任意のプロジェクタである。これらの複数のプロジェクタのいずれも同等の機能を有し、通信順位のみが異なるものが好ましい。
記憶手段は、自身とは異なるプロジェクタから送信されて自身が受信した通信コンテンツデータを記憶する。
制御手段は、記憶手段に記憶された通信コンテンツデータのうち、自身に対応した対応コンテンツデータを選択して、選択した対応コンテンツデータを用いて、コンテンツをコンテンツの画像として投影する。
ここで、「通信コンテンツデータ」は、送受信されるコンテンツデータであり、「対応コンテンツデータ」は、受信したプロジェクタに対応したコンテンツデータである。これらの「通信コンテンツデータ」や「対応コンテンツデータ」の「コンテンツデータ」は、コンテンツの画像として投影するためのコンテンツの実体的なデータで、単なる画像データに限られない。プロジェクタの各々における処理によって、画像データに変換されるものも含まれる。例えば、プロジェクタの各々でアプリケーションが実行されて、コンテンツデータが、投影するための画像データに変換されるようなものでもよい。また、コンテンツデータそのものが、画像データである場合も含まれる。
上述した複数のプロジェクタの各々の制御手段は、新たな通信コンテンツデータを自身よりも下流のプロジェクタに送信する。この新たな通信コンテンツデータは、2つのデータからなる。第1のものは、上流対応コンテンツデータに基づくデータであり、第2のものは、下流対応コンテンツデータに基づくデータである。上流対応コンテンツデータは、自身が受信した通信コンテンツデータのうち、自身と自身よりも上流のプロジェクタとに対応したデータである。一方、下流対応コンテンツデータは、自身が受信した通信コンテンツデータのうち、自身よりも下流のプロジェクタに対応したデータである。上流対応コンテンツデータについては所定の加工をするのに対して、下流対応コンテンツデータについては加工をしない。すなわち、新たな通信コンテンツデータは、所定の加工を施した上流対応コンテンツデータと、加工を施していない下流対応コンテンツデータとからなる。
このように、複数のプロジェクタの各々で投影されたコンテンツについては、そのデータは順次加工されていくので、下流のプロジェクタは、上流のプロジェクタで既に投影されたコンテンツを容易に判別して投影することができる。このため、複数のプロジェクタの各々で投影するコンテンツを予め定めたり、コンテンツデータの全てを記憶させたりすることなく、複数のプロジェクタの各々で所望するコンテンツを投影させることができる。また、起動に際して、複数のプロジェクタの全てにコンテンツのデータを予め記憶させておく必要もないので、取り扱いを容易にしたり、投影を開始するまでの時間を短縮したりすることもできる。
また、複数のプロジェクタを経る毎に、コンテンツデータが順次加工されていくので、下流のプロジェクタに進むに従って、送受信されるコンテンツデータの大きさを調節でき、下流に進む程、プロジェクタの処理の負担を軽くすることができ、処理を簡略にかつ迅速にできる。
さらに、配線等の構成を簡略にできるので、プロジェクタ同士の接続等のプロジェクタシステムの組み立てや設定を容易にかつ短時間に行うこともできる。
また、本発明に係るプロジェクタシステムは、
前記通信手段が、複数のプロジェクタ間で前記通信コンテンツデータのほかに通信制御データを通信し、
前記通信制御データに基づいて、最上流のプロジェクタから最下流のプロジェクタまでの通信順序が定められるもの好ましい。
さらに、本発明に係るプロジェクタシステムは、
前記上流対応コンテンツデータの加工が、前記上流対応コンテンツデータの削除と、前記上流対応コンテンツデータの変換と、前記上流対応コンテンツデータに関する新たなデータの付加と、のうちの少なくとも1つの処理であるものが好ましい。
上流対応コンテンツデータの削除をしたときには、送信するコンテンツのデータを小さくできるので、通信に要する時間を短縮することができ、所望するコンテンツの投影を迅速に開始することができる。また、上流対応コンテンツデータの変換や付加をしたときには、上流のコンテンツで既に投影したコンテンツであることを、下流のプロジェクタは容易に判別することができる。
さらにまた、本発明に係るプロジェクタシステムは、
前記上流対応コンテンツデータの変換が、データの大きさを縮小して、縮小対応コンテンツデータを生成する処理であるものが好ましい。
このようにすることで、送信するコンテンツのデータを小さくできるので、通信等の処理に要する時間を短縮することができる。例えば、サムネイルとして表示するためのデータに変換する場合がある。
また、本発明に係るプロジェクタシステムは、
前記対応コンテンツデータに関する新たなデータが、自身と自身よりも上流のプロジェクタとに対応する対応コンテンツデータであることを示すデータであるものが好ましい。
さらに、本発明に係るプロジェクタシステムは、
前記制御手段が、自身が受信した通信コンテンツデータのうち、前記通信順序に基づいて、自身に対応した対応コンテンツデータを選択するものが好ましい。
さらにまた、本発明に係るプロジェクタシステムは、
前記複数のプロジェクタのうちの最上流のプロジェクタが、
前記複数のプロジェクタの全ての前記対応コンテンツデータについて、前記複数のプロジェクタの各々に対応付ける対応付け手段を含み、
対応付けたデータを前記通信コンテンツデータとして送信するものが好ましい。
対応付けは、予め定められたデータ、例えば、プロパティファイル等を用いて行っても、操作者の手動によって行ってもよい。
また、本発明に係るプロジェクタシステムは、
前記制御手段が、前記通信コンテンツデータに前記縮小対応コンテンツデータが含まれているときには、
自身に対応した対応コンテンツデータを前記コンテンツの画像として所定の大きさで投影し、かつ、
前記縮小対応コンテンツデータを、所定の大きさよりも小さく投影するものが好ましい。
さらに、本発明に係るプロジェクタシステムは、
前記縮小対応コンテンツデータに対応する対応コンテンツデータを、前記所定の大きさで投影するときには、上流のプロジェクタから対応コンテンツデータを受信するものが好ましい。
さらにまた、本発明に係るプロジェクタシステムは、
前記複数のプロジェクタが、直列に接続されたものが好ましい。
また、本発明に係るプロジェクタシステムは、
前記複数のプロジェクタが、環状に接続されたものが好ましい。
通信可能に接続された複数のプロジェクタにおいて、投影すべきコンテンツを複数のプロジェクタの各々に予め割り当てる操作や処理をすることなく、手軽に複数のプロジェクタの各々でコンテンツを投影することができ、さらには、通信の効率化を図ることもできる。
以下に、本発明の実施例について図面に基づいて説明する。
<<<<第1の実施の形態>>>>
第1の実施の形態に係るプロジェクタシステム100を図1〜図6を用いて説明する。プロジェクタシステム100は、後述する図2に示すように、複数の、例えば4つのプロジェクタ110が通信可能に接続されて構成される。
<<<プロジェクタ110の構成>>>
プロジェクタ110の機能の概略を示すブロック図を図1に示す。
<<CPU112、ROM、RAM>>
プロジェクタ110は、演算等を行うCPU(中央処理装置)112、ROM(リードオンリーメモリー)(図示せず)、及びRAM(ランダムアクセスメモリー)(図示せず)を含む。これらのCPU112、ROM及びRAMは、入出力バス114によって電気的に接続されており、データ信号やアドレス信号が入出力できるようになされている。
CPU112は、後述する図4〜図6に示す制御用プログラムを実行する。ROMには、これら制御用プログラムが予め記憶されている。また、RAMには、制御用プログラムが使用する変数の値や各種のデータが、制御用プログラムが実行されるに従って記憶される。
プロジェクタ110は、さらに、無線インターフェース116と、制御パネル118と、有線インターフェース120と、赤外線制御部122と、赤外線受光部124と、画像処理回路130と、光変調素子ドライブ回路132と、ランプ制御回路126と、ランプ128と、照明光学系134と、光変調素子136と、結像光学系138とを含む。
<<無線インターフェース116>>
無線インターフェース116は、自身110と他のプロジェクタ110との通信を行うためのものである。後述するように、この無線インターフェース116を介して、画像データ等のコンテンツデータや、各種の制御コマンドが送受信される。この無線インターフェース116によって、複数のプロジェクタ110が通信可能に接続されることにより、プロジェクタシステム100が構成される。なお、本発明においては、この無線インターフェース116によって、複数のプロジェクタ110は、カスケード接続やデイジーチェイン接続等のような直列状に、無線通信可能に接続されて、上流のプロジェクタ110から下流のプロジェクタ110までの順序が定められたネットワークが形成される。この上流から下流への順序に従って、コンテンツのデータが送信される。プロジェクタシステム100においては、コンテンツのデータは、上流から下流へ一方通行で流れることになる。なお、複数のプロジェクタ110の各々から発せられる各種の制御コマンドは、双方向で通信される。
さらに、上述した無線インターフェース116を、プロジェクタ110の外部の制御装置との通信や、その他の記憶媒体等との通信に使用してもよい。
<<制御パネル118>>
制御パネル118は、操作者がプロジェクタ110を操作するためのパネルである。例えば、制御パネル118は、プロジェクタ110の電源のオンオフなどを制御したり、通信条件を定めたり、コンテンツを切り替えたりするための表示部や操作部などが形成されている。なお、コンテンツの切り替えについては後述する。
制御パネル118は、入出力バス114に電気的に接続されており、制御パネル118から発せられた制御信号は、プロジェクタ110を制御するために、CPU112に供給される。
<<有線インターフェース120>>
有線インターフェース120は、プロジェクタ110の外部の制御装置や、記憶媒体等をプロジェクタ110に電気的に接続するためのものである。この有線インターフェース120を介して、コンテンツデータがプロジェクタ110に供給される。例えば、この有線インターフェース120には、USB(Universal Serial Bus)インターフェースや、IEEE(The Institute of Electrical and Electronic Engineers)インターフェースなどがある。なお、プロジェクタシステム100が複数のプロジェクタ110からなる場合に、複数のプロジェクタ110の各々に外部の制御装置や記憶媒体等が接続される必要はなく、複数のプロジェクタ110のうちのいずれか1台のプロジェクタ110に、外部の制御装置や、記憶媒体等が接続されていればよい。このようにすることで、有線インターフェース120を介してコンテンツデータが供給されるプロジェクタ110が、プロジェクタシステム100における最上流のプロジェクタ110となる。
上述したコンテンツは、文書作成ソフトウエアで作成されたデータ、表計算ソフトウエアで作成されたデータ、プレゼンテーションソフトウエアで作成されたデータ、画像データ、動画データ等のプレゼンテーションとして提示できる各種のデータであればよい。なお、上述したROMやRAMには、これらのコンテンツのデータを投影像として表示するためのビューアー等のアプリケーションソフトウエアも実行できるように予め記憶されている。
有線インターフェース120は、入出力バス114に電気的に接続されており、有線インターフェース120を介して供給されたコンテンツデータは、上述した無線インターフェース116や、後述する画像処理回路130に供給される。
なお、この有線インターフェース120を介して、プロジェクタ110間の通信を行ってもよい。
<<赤外線制御部122、赤外線受光部124>>
赤外線制御部122は、赤外線受光部124に電気的に接続されている。赤外線受光部124は、リモコン装置(図示せず)から発せられた赤外線を受光するためのものである。赤外線受光部124は、受光した赤外線を電気信号に変換し、赤外線制御部122に供給する。赤外線制御部122は、入出力バス114に電気的に接続されており、赤外線受光部124から発せられた電気信号に応じた制御信号を入出力バス114に供給する。このようにすることで、リモコン装置からの指令がCPU112に供給される。リモコン装置から発せられる指令には、例えば、後述するコンテンツの切り替えの指令がある。
<<ランプ制御回路126>>
ランプ制御回路126は、後述するランプ128を制御する。ランプ制御回路126も入出力バス114に電気的に接続されている。ランプ制御回路126には、ランプ128が電気的に接続されている。CPU112から発せられた制御信号がランプ制御回路126に供給されることによって、ランプ制御回路126は、供給された制御信号に応じて、ランプ128の点灯や、消灯や、発光強度などを制御する。
<<ランプ128(光源)>>
ランプ128は、所定の波長で所定の強度の光を発するもの、例えば、ハロゲンランプからなる。このランプ128は、発せられた光が、プロジェクタ110の外に向かって発せられるように、プロジェクタ110の内部の所定の位置に配置されている。
<<画像処理回路130、光変調素子ドライブ回路132>>
画像処理回路130は、表示用メモリ(図示せず)を含む。この表示用メモリには、上述した有線インターフェース120を介して供給された各種のコンテンツのデータが、CPU112から発せられた制御信号に応じて、表示用のデータに変換されて記憶される。
画像処理回路130も入出力バス114に電気的に接続されている。画像処理回路130には、上述した表示用メモリと光変調素子ドライブ回路132とが電気的に接続されている。画像処理回路130は、上述したCPU112から発せられた制御信号に応じて、表示用メモリに記憶されているデータに基づいて、光変調素子ドライブ回路132を制御するための制御信号を光変調素子ドライブ回路132に発する。
光変調素子ドライブ回路132は、画像処理回路130から発せられた制御信号に応じて、光変調素子136を駆動するための駆動信号を光変調素子136に発する。光変調素子136は、画像処理回路130から供給された駆動信号に応じて、光変調素子136に至った光を、通過させる動作又は遮断する動作をする。このようにすることで、各種のコンテンツを投影像として投影することができる。
<<照明光学系134>>
図1に示すように、ランプ制御回路126によって制御されるランプ128から発せられた光は、上述した照明光学系134に導かれる。
照明光学系134は、例えば、反射鏡(図示せず)や、フィルター(図示せず)や、レンズ(図示せず)等を含む。これらの反射鏡やフィルターやレンズは、プロジェクタ110の内部の所定の位置に設けられている。
<反射鏡>
ランプ128の周囲には、反射鏡が設けられている。反射鏡の反射面は、所定の曲面形状、例えば、放物面形状や楕円面形状を有する。反射鏡は、反射鏡の反射面の焦点の位置が、ランプ128のフィラメントの位置とおおよそ一致するように配置されている。反射鏡は、ランプ128から発せられた光を、反射面で反射させて集光し、後述する光変調素子136に向かうように導く。
<フィルター>
反射鏡によって反射された光の進行方向には、フィルターが配置されている。フィルターは、ランプ128から発せられた光のうち、光変調素子136を傷める可能性のある波長の光や、人体等に影響を及ぼす可能性のある波長の光を予め遮断する。
<レンズ>
フィルターを通過した光の進行方向には、レンズが配置されている。レンズは、フィルターを通過した光を、平行光に近づけると共に、その強度を均一に近づけて、後述する光変調素子136に導く。
レンズは、ランプ128から発せられた光を光変調素子136に入射させるために好ましい光に変換できるものであればよく、レンズの形状や数については、適宜定めればよい。
<<光変調素子136>>
照明光学系134に導かれた光は、所望する変換されて、光変調素子ドライブ回路132によって制御される光変調素子136に導かれる。
照明光学系134を通過した光の進行方向には、光変調素子136、例えば、液晶素子が配置されている。この光変調素子136は、上述したように、光変調素子ドライブ回路132から発せられる駆動信号によって制御される。光変調素子136は、この駆動信号に応じて、光変調素子136に至った光を通過させたり遮断したりする動作をする。
この光変調素子136の動作によって光変調素子136を通過した光が、所望する投影像として、スクリーン等の投影面(図示せず)に形成される。
なお、光変調素子136は、上述した液晶素子だけでなく、DMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)など、ランプ128から発せられた光の進行を制御できるものであればよい。
<他の光学素子>
また、ランプ128から発せられた光の強度をより均一に近づけて光変調素子136に照射させるためのロッド等の光学素子を、照明光学系134にさらに加えてもよい。
<<結像光学系138>>
光変調素子136に導かれた光は、変調されて、上述した結像光学系138に導かれる。なお、図1においては、ランプ128から発せられて、結像光学系138に至り、プロジェクタ110から発せられる光を破線で示した。
<投影レンズ>
上述した光変調素子136を通過した光の進行方向には、投影レンズ(図示せず)が設けられている。上述したように、投影レンズは、光変調素子136を通過した光を、所定の方向に向かって拡がるように変換する。この投影レンズによって、投影像を所望する大きさにして投影することができる。
スクリーン等の投影面に投影させるために好ましい光に変換するものであればよく、投影レンズの形状や数については、適宜定めればよい。
<ズーム機能>
さらに、結像光学系138に、可動レンズ群を設けて、ズーム機能を有するようにしてもよい。このようにすることで、投影像を所望する大きさに拡大又は縮小することができる。
なお、ズーム機能は、可動レンズ群のように光学的に拡大又は縮小するようにしても、上述したCPU112や画像処理回路130の演算処理によって行ってもよい。
<投影像の補正>
また、光変調素子136を通過した光は、投影面に斜めに投影される場合もあり、投影される投影像が歪む可能性がある。このような歪みを補正するための機構や方法は、補正するための光学素子を結像光学系138に設けて光学的に行っても、上述したCPU112や画像処理回路130の演算処理によって行ってもよい。
<<<プロジェクタシステム100の構成及び概要>>>
プロジェクタシステム100の構成を図2に示す。
<<プロジェクタPJ1〜PJ4(プロジェクタ110)>>
この図2に示した第1の実施の形態のプロジェクタシステム100は、4台のプロジェクタ110を通信可能に直列に接続して、4台のプロジェクタ110によってネットワークが形成されたものである。以下では、プロジェクタシステム100で形成されるネットワークの上流から順に、4台のプロジェクタ110を、プロジェクタPJ1、プロジェクタPJ2、プロジェクタPJ3及びプロジェクタPJ4と称する。4台のプロジェクタ110の各々は、同じ構成及び機能を有し、いずれのプロジェクタも、最上流から最下流に至るまでのいずれの順位に位置しても、その順位に応じて機能することができる。
この図2に示した例では、プロジェクタPJ1が最上流のプロジェクタであり、プロジェクタPJ1には、パーソナルコンピュータ等の制御装置PCが接続されている。プロジェクタシステム100において、制御装置PCに接続されて、4台のプロジェクタPJ1〜PJ4のうち、コンテンツのデータが最初に供給されるプロジェクタPJ1が最上流のプロジェクタとなる。
さらに、最上流のプロジェクタPJ1に接続されているプロジェクタPJ2が、次に下流になるプロジェクタとなる。このように、最上流のプロジェクタPJ1から次第に離れるに従って下流のプロジェクタとなる。図2に示した例では、プロジェクタPJ1、プロジェクタPJ2、プロジェクタPJ3、プロジェクタPJ4の順に下流になり、プロジェクタPJ4が最下流のプロジェクタとなる。この第1の実施の形態におけるプロジェクタシステム100は、このようなプロジェクタPJ1からプロジェクタPJ4に至るまでのネットワークが形成される。
制御装置PCから最上流のプロジェクタPJ1に供給されるコンテンツのデータは、図2の右側に示すように、コンテンツA1、B1、B2、C1及びD1のデータである。この図2に示す例では、コンテンツA1が、プロジェクタPJ1で投影すべきコンテンツであり、コンテンツB1及びB2が、プロジェクタPJ2で投影すべきコンテンツであり、コンテンツC1が、プロジェクタPJ3で投影すべきコンテンツであり、コンテンツD1が、プロジェクタPJ4で投影すべきコンテンツである。
後述するように、この第1の実施の形態では、プロジェクタPJ1〜PJ4の各々の投影用データ記憶領域に記憶されているコンテンツのデータのうち、先頭に位置するデータが、そのプロジェクタで投影するためのコンテンツのデータとして扱われる。したがって、この投影用データ記憶領域の先頭に記憶されているコンテンツのデータを読み出して投影すれば、そのプロジェクタで投影すべきコンテンツを投影することができる。
なお、プロジェクタとコンテンツとの対応関係や、コンテンツの投影順序を予め定めておくことで、4台のプロジェクタPJ1〜PJ4の各々で投影すべきコンテンツを決定することができる。例えば、上流のプロジェクタから下流のプロジェクタまでの投影順序を定めておくことで、投影すべきコンテンツを決定することができる。このような対応関係や投影順序は、コンテンツのデータにプロパティデータとして含めたり、コンテンツのデータとは別個のプロパティファイルを用いたりすればよい。プロパティデータやプロパティファイルには、コンテンツのプロパティ情報、例えば、コンテンツのデータの名前や、画像サイズ、属性や、選択順等をユーザーが定めて記憶させておけばよい。
<<送受信されるデータ>>
<プロジェクタPJ1が受信するコンテンツのデータ>
図2に示すように、制御装置PCから最上流のプロジェクタPJ1に供給されるコンテンツのデータは、コンテンツA1、B1、B2、C1及びD1のデータである。プロジェクタPJ1は、これらの受信したコンテンツのデータの全てを、プロジェクタPJ1が有するRAM等の所定の投影用データ記憶領域に記憶させる。この処理は、後述する図6のステップS32の処理で実行される。
次に、プロジェクタPJ1は、投影用データ記憶領域に記憶させたコンテンツA1、B1、B2、C1及びD1のデータのうち、投影用データ記憶領域の先頭に記憶されているコンテンツA1のデータを、投影するために読み出して、コンテンツA1を投影する。このコンテンツの投影は、図4のステップS17の処理で実行される。このように、第1の実施の形態のプロジェクタPJ1〜PJ4では、投影用データ記憶領域に記憶されているコンテンツのデータのうち、先頭に位置するデータが、そのプロジェクタで投影するためのコンテンツのデータとして扱われ、そのデータを読み出して投影する。このように投影すべきデータの位置を予め定めておくことで、処理を簡略にかつ迅速にできる。
<プロジェクタPJ1が送信するコンテンツのデータ>
さらに、プロジェクタPJ1は、投影用データ記憶領域に記憶させたコンテンツA1、B1、B2、C1及びD1のデータから、コンテンツA1のデータを除いたコンテンツB1、B2、C1及びD1のデータから送信用データを生成する。この処理は、図6のステップS35の処理で実行される。
生成された送信用データは、投影用データ記憶領域とは別の送信用データ記憶領域に記憶される。このように、プロジェクタPJ1のRAMにおいて、投影用データ記憶領域と送信用データ記憶領域とに区切ることによって、送信用データを生成しても、投影用データ記憶領域に記憶させたコンテンツA1、B1、B2、C1及びD1のデータには影響が及ばない。なお、送信用データ記憶領域に記憶させた送信用データは、下流のプロジェクタPJ2に送信すれば必要がなくなるので、送信用データ記憶領域から消去してもよい。
このように、プロジェクタPJ1は、送信用データを生成するにあたり、受信したコンテンツA1、B1、B2、C1及びD1のデータのうち、プロジェクタPJ1自身が投影すべきコンテンツA1のデータを除去する加工をすると共に、下流のプロジェクタPJ2やPJ3やPJ4で投影すべきコンテンツB1、B2、C1及びD1のデータについては、何ら加工をしない。プロジェクタPJ1は、送信用データを生成した後、生成した送信用データを次に下流になるプロジェクタPJ2に送信する。この送信用データの送信の処理は、図6のステップS37の処理で実行される。
<プロジェクタPJ2が受信するコンテンツのデータ>
プロジェクタPJ2も上述したプロジェクタPJ1と同様の処理を実行する。
図2に示すように、最上流のプロジェクタPJ1からプロジェクタPJ2に供給されるコンテンツのデータは、コンテンツB1、B2、C1及びD1のデータである。プロジェクタPJ2は、これらの受信したコンテンツのデータの全てを、プロジェクタPJ2のRAMの投影用データ記憶領域に記憶させる。このコンテンツのデータの受信と記憶の処理は、図6のステップS33及びS34の処理で実行される。
次に、プロジェクタPJ2は、投影用データ記憶領域に記憶させたコンテンツB1、B2、C1及びD1のデータのうち、投影用データ記憶領域の先頭に記憶されているコンテンツB1及びB2のデータを投影するために読み出して、コンテンツB1及びB2を投影する。この投影の処理は、図4のステップS17の処理で実行される。
<プロジェクタPJ2が送信するコンテンツのデータ>
さらに、プロジェクタPJ2は、投影用データ記憶領域に記憶させたコンテンツB1、B2、C1及びD1のデータから、コンテンツB1及びB2のデータを除いたコンテンツC1及びD1のデータから送信用データを生成する。送信用データの生成は、図6のステップS35の処理で実行される。
プロジェクタPJ2においても、生成された送信用データは、投影用データ記憶領域とは別の送信用データ記憶領域に記憶される。このように、プロジェクタPJ2のRAMにおいて、投影用データ記憶領域と送信用データ記憶領域とを区切ることによって、送信用データを生成しても、投影用データ記憶領域に記憶させたコンテンツB1、B2、C1及びD1のデータには影響が及ばない。なお、送信用データ記憶領域に記憶させた送信用データは、下流のプロジェクタPJ3に送信すれば必要がなくなるので、送信用データ記憶領域から消去してもよい。
このように、プロジェクタPJ2においても、送信用データを生成するにあたり、プロジェクタPJ2が受信したコンテンツB1、B2、C1及びD1のデータのうち、プロジェクタPJ2自身が投影すべきコンテンツB1及びB2のデータを除去する加工をすると共に、下流のプロジェクタPJ3やPJ4で投影すべきコンテンツC1及びD1のデータについては、何ら加工をしない。プロジェクタPJ2は、送信用データを生成した後、生成した送信用データを次に下流になるプロジェクタPJ3に送信する。この送信用データの送信の処理は、図6のステップS37の処理で実行される。
なお、図2に示すように、プロジェクタPJ2では、2つのコンテンツB1及びB2が上下方向に投影されている。このように、1台のプロジェクタで、2つ以上のコンテンツを投影するようにしてもよい。また、複数のコンテンツを投影する場合に、それらを投影する配置は、適宜定めればよい。これらのコンテンツの数や配置については、コンテンツデータを作成するときに予め定めておけばよい。
<プロジェクタPJ3及びPJ4が送受信するコンテンツのデータ>
プロジェクタPJ2よりも下流のプロジェクタPJ3及びPJ4においても、同様の処理が行われる。なお、上述したように、プロジェクタPJ4は、最下流のプロジェクタであるので、さらに下流のプロジェクタは存在しない。このため、プロジェクタPJ4は、プロジェクタPJ4自身が投影すべきコンテンツデータD1を受信して、投影用データ記憶領域に記憶するだけであり、送信用データの生成は行われない。
<<プロジェクタシステム100の機能の概略>>
上述した処理を実行することにより、図2に示すように、プロジェクタPJ1は、コンテンツデータA1、B1、B2、C1及びD1を受信し、コンテンツA1を投影し、送信用データB1、B2、C1及びD1を生成して、このデータをプロジェクタPJ2に送信する。プロジェクタPJ2は、コンテンツデータB1、B2、C1及びD1を受信し、コンテンツB1及びB2を投影し、送信用データC1及びD1を生成して、このデータをプロジェクタPJ3に送信する。プロジェクタPJ3は、コンテンツデータC1及びD1を受信し、コンテンツC1を投影し、送信用データD1を生成して、このデータをプロジェクタPJ4に送信する。プロジェクタPJ4は、コンテンツデータD1を受信し、コンテンツD1を投影する。
このように、第1の実施の形態のプロジェクタPJ1〜PJ4では、投影用データ記憶領域に記憶されているコンテンツのデータのうち、先頭に位置するデータが、そのプロジェクタで投影するためのコンテンツのデータとして扱われ、そのデータを読み出して投影する。このようにすることで、プロジェクタPJ1〜PJ4の各々における処理を簡略にかつ迅速にできる。
また、上流から下流に向かってプロジェクタを経るごとに、送信用のデータは、徐々に小さくなるように順次加工されていくので、下流のプロジェクタに進むに従って、送受信されるデータの大きさを小さくでき、下流に進む程、プロジェクタの処理の負担を軽くすることができる。
<<<プロジェクタシステム100におけるコンテンツの切り替え>>>
図3は、プロジェクタシステム100において、投影すべきコンテンツを切り替える場合の例を示す。
図2に示しように、プロジェクタシステム100を起動した当初では、プロジェクタPJ1には、コンテンツA1が投影され、プロジェクタPJ2には、コンテンツB1及びB2が投影され、プロジェクタPJ3には、コンテンツC1が投影され、プロジェクタPJ4には、コンテンツD1が投影されている。
このように4台のプロジェクタPJ1〜PJ4の各々で、予め定めたコンテンツを投影した後、ユーザーの希望や都合によって、投影するコンテンツを切り替えたい場合が生ずることがある。このコンテンツの切り替えの概要を以下に説明する。
図3に示した例では、ユーザーの操作によって、プロジェクタPJ1では、コンテンツA1からコンテンツC1に切り替えて投影し、プロジェクタPJ3では、コンテンツC1からコンテンツA1に切り替えて投影する場合を示す。ユーザーの操作は、上述した制御パネル118や、リモコン装置(図示せず)をユーザーが操作することにより行われる。このユーザーの操作に対する処理は、後述する図4のステップS13の処理で実行される。
プロジェクタPJ1は、上述したように、制御装置PCから全てのコンテンツA1、B1、B2、C1及びD1のデータを受信して、投影用データ記憶領域に記憶しているので、投影すべきコンテンツC1のデータは既に投影用データ記憶領域に記憶されている。プロジェクタPJ1は、コンテンツC1を投影できるようにするために、投影用データ記憶領域におけるデータの位置を交換する。上述したように、第1の実施の形態では、投影用データ記憶領域の先頭に記憶されているコンテンツのデータが、投影すべきコンテンツのデータであるので、コンテンツC1を投影するためには、コンテンツC1のデータを投影用データ記憶領域の先頭に位置づける必要がある。したがって、プロジェクタPJ1は、投影用データ記憶領域で、コンテンツA1のデータとコンテンツC1のデータとを交換して、コンテンツA1、B1、B2、C1及びD1の順に並んでいたデータを、コンテンツC1、B1、B2、A1及びD1の順に並べ替えればよい。このようにすることで、投影用データ記憶領域の先頭に記憶されているコンテンツC1のデータを読み出して、コンテンツC1を投影することができる。このように、投影用データ記憶領域で、コンテンツA1のデータとコンテンツC1のデータとを交換する処理は、後述する図4のステップS14の処理で実行される。
さらに、プロジェクタPJ1は、投影用データ記憶領域において、コンテンツC1、B1、B2、A1及びD1の順に並べ替えたコンテンツのデータから、送信用データを生成する。このとき、プロジェクタPJ1が投影したコンテンツC1のデータを除いたコンテンツB1、B2、A1及びD1のデータから送信用データを生成する。後述するように、このようにして生成した送信用データを下流のプロジェクタPJ2に送信する。この処理は、後述する図4のステップS16の処理で実行される。
このようにプロジェクタPJ1では、コンテンツA1のデータとコンテンツC1のデータとを投影用データ記憶領域において入れ替える処理と、送信用データを生成する処理とをすればよい。
これに対して、プロジェクタPJ3は、上述したプロジェクタシステム100の構成及び概要(図2参照)で説明したように、上流のプロジェクタPJ2からは、コンテンツC1及びD1のデータのみを受信しているので、コンテンツA1のデータは、投影用データ記憶領域に記憶されていない。このため、プロジェクタPJ3は、コンテンツA1のデータを受信する必要がある。プロジェクタPJ3は、コンテンツA1のデータを受信するために、プロジェクタPJ1に対して、コンテンツA1のデータを送信すべき旨のコマンドを発する。プロジェクタPJ1は、上述したように、コンテンツC1のデータを除いたコンテンツB1、B2、A1及びD1のデータから送信用データを生成している。プロジェクタPJ1は、プロジェクタPJ3からのコマンドに応じて、送信用データとして生成したコンテンツB1、B2、A1及びD1のデータを、プロジェクタPJ2に送信する。
上述したように、プロジェクタPJ1の次の下流は、プロジェクタPJ2であるので、プロジェクタPJ2は、プロジェクタPJ1から送信されたコンテンツB1、B2、A1及びD1のデータを受信する。さらに、プロジェクタPJ2は、この受信したコンテンツB1、B2、A1及びD1のデータを投影用データ記憶領域に記憶する。このようにすることで、プロジェクタPJ2の投影用データ記憶領域に記憶されているコンテンツのデータは、図3に示すように、コンテンツB1、B2、A1及びD1のデータとなる。なお、プロジェクタPJ2は、投影用データ記憶領域の先頭に記憶されているコンテンツB1及びB2のデータを読み出して、コンテンツB1及びB2を投影するが、これらは、もともと投影していたコンテンツB1及びB2と同じであるので、投影するコンテンツに変更は生じない。
次いで、プロジェクタPJ2は、この投影用データ記憶領域に記憶させたコンテンツB1、B2、A1及びD1のデータから、コンテンツB1及びB2のデータを除いたコンテンツA1及びD1のデータから送信用データを生成して送信用データ記憶領域に記憶させる。プロジェクタPJ2は、この送信用データ記憶領域に記憶されたコンテンツA1及びD1のデータをプロジェクタPJ3に送信する。
プロジェクタPJ3は、プロジェクタPJ2から送信されたコンテンツA1及びD1のデータを受信して、図3に示すように、受信したコンテンツA1及びD1のデータを投影用データ記憶領域に記憶させる。さらに、プロジェクタPJ3は、投影用データ記憶領域の先頭に記憶されているコンテンツA1のデータを読み出して、コンテンツA1を投影する。
このようにすることで、プロジェクタPJ1は、コンテンツC1を投影すると共に、プロジェクタPJ3は、コンテンツA1を投影することになり、コンテンツA1とコンテンツC1とを、プロジェクタPJ1とプロジェクタPJ3との間で切り替えて投影することができる。
このように、ユーザーの操作によってコンテンツのデータが投影に必要になったときに、下流のプロジェクタで必要になったコンテンツのデータのみを通信すればよい。このようにすることで、起動した当初から全てのプロジェクタで全てのコンテンツデータを予め記憶させておく必要がなくなるので、処理を簡略にできると共に、処理時間を短縮することができ、通信の効率化を図ることができる。また、下流のプロジェクタでは、必要に応じてコンテンツデータを記憶させればよいので、記憶容量の効率化を図ることもできる。
<<<プロジェクタシステム100の制御>>>
以下に、上述したプロジェクタシステム100の概要やコンテンツの切り替えについて、具体的な制御を説明する。図4〜図6は、4台のプロジェクタPJ1〜PJ4の各々で実行される処理のフローチャートである。このように、図4〜図6に示すフローチャートの処理は、4台のプロジェクタPJ1〜PJ4のいずれでも実行することができる。なお、以下の処理では、投影されるコンテンツのデータを画像データと称し、プロジェクタ間で送受信されるコンテンツのデータを画像リストと称する。
また、以下においては、4台のプロジェクタPJ1〜PJ4及び制御装置PCは、予め起動されており、上述した制御に用いられる種々の変数の初期化等の起動処理を終えて、定常動作しているものとする。また、図4〜図6に示すフローチャートは、4台のプロジェクタPJ1〜PJ4における制御処理を実行するための1つの例を示したにすぎず、この処理手順には限られない。
<<メインの処理>>
図4は、4台のプロジェクタPJ1〜PJ4において実行されるメインの処理を実行するためのフローチャートである。
最初に、後述する図5に示すネットワークの更新処理のサブルーチンを呼び出して実行する(ステップS11)。このネットワーク更新処理によって、起動当初におけるネットワークの形成や、プロジェクタが新たに追加されたり取り外されたりしたときのネットワークの更新の処理が実行される。上述したように、この第1の実施の形態では、4台のプロジェクタPJ1〜PJ4によって、直列状のネットワークが形成される。
次に、後述する図6に示す画像リストの更新処理のサブルーチンを呼び出して実行する(ステップS12)。なお、画像リストとは、上述したように、4台のプロジェクタPJ1〜PJ4や制御装置PCで送受信されるコンテンツのデータをいう。この画像リストの更新処理によって、受信したコンテンツのデータから、下流のプロジェクタに送信すべきコンテンツのデータが生成される。
ステップS12の処理を実行した後、画像を切り替えるコマンドを受信したか否かを判断する(ステップS13)。この画像を切り替えるコマンドは、上述したように、ユーザーが、上述した制御パネル118や、リモコン装置(図示せず)を操作することによって発せられる。ここで、画像の切り替えとは、上述した投影するコンテンツの切り替えを意味する(図3参照)。
ステップS13の判断処理で、画像を切り替えるコマンドを受信したと判別したとき(YES)には、投影用データ記憶領域に記憶されている画像データの順序を入れ替えて、画像リストを更新することによって、下流のプロジェクタに送信するための送信用データを生成する(ステップS14)。上述した図3に示した例では、最上流のプロジェクタPJ1は、投影用データ記憶領域に記憶しているコンテンツA1のデータとコンテンツC1のデータとを入れ替えると共に、コンテンツC1のデータを除いたコンテンツB1、B2、A1及びD1のデータから送信用データを生成する。
次に、送信先のプロジェクタ、すなわち、自身の次の下流のプロジェクタが存在するか否かを判断する(ステップS15)。ここで、自身とは、この図4のフローチャートに示した処理が実行されているプロジェクタを意味する。送信先のプロジェクタが存在すると判別したとき(YES)には、ステップS14の処理で更新した画像リストを送信先のプロジェクタに送信する(ステップS16)。この処理によって、生成した送信用のコンテンツのデータが下流のプロジェクタに送信される。
上述したステップS13の判断処理で、画像を切り替えるコマンドを受信していないと判別したとき(NO)、ステップS15の判断処理で、送信先のプロジェクタが存在しないと判別したとき(NO)、又はステップS16の処理を実行したときには、そのプロジェクタが投影すべき画像を投影する(ステップS17)。この処理を実行することによって、コンテンツが画像として投影される。上述した図2及び図3に示した例で説明したように、投影されるコンテンツは、投影用データ記憶領域の先頭に記憶されているコンテンツであり、このフローチャートの場合では、画像リストの先頭に記憶されている画像である。
次に、投影を終了するか否かを判断する(ステップS18)。この処理は、ユーザーによって制御パネル118やリモコン装置(図示せず)が操作されて、投影を終了するか否かを判断する処理である。投影を終了しないと判別したとき(NO)には、上述したステップS11に処理を戻す。一方、ステップS18の判断処理で、投影を終了すると判別したとき(YES)には、この図4に示したメインの処理を終了する。
<<ネットワークの更新処理>>
図5は、上述した図4のステップS11の処理で呼び出されて実行されるネットワークの更新処理のサブルーチンを示すフローチャートである。この処理は、プロジェクタが、新たに追加されたり取り外されたりしたような場合に、追加されたり取り外されたりしたことを検出して、上流から下流に至るまでのネットワークを新たに形成するためのものである。
まず、送信先のプロジェクタの存在の検出に失敗したか否かを判断する(ステップS21)。この判断は、自身の下流になるプロジェクタが既に存在するか否かを判断する処理である。なお、ここで、自身とは、この図5のフローチャートに示した処理が実行されているプロジェクタを意味する。すなわち、この判断によって、送信先のプロジェクタの存在の検出に失敗したと判別したときには、自身の下流になるプロジェクタは、存在しないと判別したことになり、このステップS21の処理を実行した時点において、自身がネットワークにおける最下流のプロジェクタになる。一方、送信先のプロジェクタの存在の検出に成功したと判別したときには、自身よりも下流になるプロジェクタは、既に存在していることになる。
ステップS21の判断処理によって、送信先のプロジェクタの存在の検出に失敗したと判別したとき(YES)、すなわち、自身よりも下流になるプロジェクタが、存在しないと判別したときには、自身とは異なる他の接続可能なプロジェクタを検出し(ステップS22)、検出したプロジェクタに接続要求の情報を送信する(ステップS23)。次いで、接続要求の情報を送信したプロジェクタから接続許可の情報が送信されて、その接続許可の情報を受信したか否かを判断する(ステップS24)。接続要求の情報を送信したプロジェクタからの接続許可の情報を受信したと判別したとき(YES)には、送信先、すなわち、自身の下流になるプロジェクタとして、接続許可の情報を送信したプロジェクタを設定する(ステップS25)。
上述したステップS21〜S25の処理を実行することによって、自身よりも下流になる可能性のあるプロジェクタを探し出し、探し出したプロジェクタを自身の下流のプロジェクタとし、自身をその上流のプロジェクタとすることができる。
一方、以下で説明するステップS26〜S29の処理は、他のプロジェクタによって自身が探されて、他のプロジェクタを自身の上流のプロジェクタとし、自身をその下流のプロジェクタになるようにするための処理である。
上述したステップS21の判断処理で、送信先のプロジェクタの存在の検出に失敗しなかったと判別したとき(NO)、すなわち、成功したと判別したときとは、上述したように、自身の下流になるプロジェクタが既に存在することを意味する。また、ステップS24の判断処理で接続許可の情報を受信していないと判別したときとは、接続要求の情報を送信したプロジェクタには、その上流になるプロジェクタが既に存在することを意味し、この場合には、自身が最下流のプロジェクタになることを意味する。
上述したステップS21の判断処理で送信先のプロジェクタの存在の検出に失敗しなかったと判別したとき(NO)、ステップS24の判断処理で接続許可の情報を受信していないと判別したとき(NO)、又は上述したステップS25の処理を実行したときには、他のプロジェクタから送信された接続要求の情報を受信したか否かを判断する(ステップS26)。この判断は、他のプロジェクタが、上述したステップS23の処理を実行したときに対応するものである。
他のプロジェクタから送信された接続要求の情報を受信していないと判別したとき(NO)には、直ちに本サブルーチンを終了する。
一方、他のプロジェクタから送信された接続要求の情報を受信したと判別したとき(YES)には、自身の送信元のプロジェクタが未設定であるか否か、すなわち、自身の上流になるプロジェクタが未設定であるか否かを判断する(ステップS27)。自身の送信元のプロジェクタが未設定でない、すなわち、自身の送信元のプロジェクタが設定済みであり、自身の上流になるプロジェクタが既に設定されていると判別したとき(NO)には、直ちに本サブルーチンを終了する。
上述したステップS27の判断処理で、自身の送信元のプロジェクタが未設定であると判別したとき(YES)には、接続許可の情報を、接続要求の情報を送信してきたプロジェクタに対して送信する(ステップS28)。この処理は、接続要求の情報を送信してきた他のプロジェクタが、上述したステップS24及びS25の処理を実行したときに対応するものである。次いで、接続要求の情報を送信してきたプロジェクタを、送信元のプロジェクタ、すなわち、自身の上流のプロジェクタとして設定し(ステップS29)、本サブルーチンを終了する。
この図5のサブルーチンを実行することによって、自身の下流になるプロジェクタと、上流になるプロジェクタとを設定することができる。このようにすることによって、プロジェクタが、新たに追加されたり取り外されたりした場合であっても、新たなネットワークを更新して、上流から下流に至るまでのネットワークを直列状に形成することができる。
<<画像リストの更新処理>>
図6は、上述した図4のステップS12の処理で呼び出されて実行される画像リストの更新処理のサブルーチンを示すフローチャートである。この処理は、プロジェクタの各々で受信した画像リストに基づいて、送信用の画像リストを生成する処理であり、上述した受信したコンテンツのデータに基づいて、送信用のコンテンツのデータを生成する処理に対応する(図2及び図3参照)。なお、画像リストとは、上述したように、4台のプロジェクタPJ1〜PJ4や制御装置PCで送受信されるコンテンツのデータをいう。
最初に、入力装置から画像データが入力されたか否かを判断する(ステップS31)。ここで、入力装置は、図1に示した有線インターフェース120を介して電気的に接続されている外部の制御装置PC等の装置であり、プロジェクタシステム100に画像データを供給するための装置である。
ステップS31の判断処理で、入力装置から画像データが入力されたと判別したとき(YES)には、画像の投影順序を決定し、画像リストを作成する(ステップS32)。このステップS32の処理は、入力装置に直接接続されているプロジェクタPJ1で実行されるものであり、最上流のプロジェクタPJ1において実行される処理である。
このように、最上流のプロジェクタPJ1では、制御装置PC等の入力装置から、複数の画像データが供給されるが、入力装置から供給された複数の画像データは、供給された時点では、必ずしも投影順序が定められていない場合もある。上述したように、この第1の実施の形態では、プロジェクタPJ1〜PJ4の各々の投影用データ記憶領域の先頭に記憶されているコンテンツのデータが、そのプロジェクタで投影するためのコンテンツのデータとして取り扱われる。このため、下流のプロジェクタに画像リストを送信するときには、その画像リストの先頭の画像データが、その次の下流のプロジェクタで投影する画像データになるように順序を定めて、画像リストを生成する必要がある。上述したステップS32の処理は、このために画像リストを生成する処理である。
上述したステップS31の判断処理で、入力装置から画像データが入力されていないと判別したとき(NO)には、画像リストを受信したか否かを判断する(ステップS33)。画像リストの受信は、上述した図1の無線インターフェース116を介して、自身のプロジェクタよりも上流のプロジェクタから送信された画像リストを受信する処理である。画像リストを受信したと判別したときには、受信した画像リストを記憶する(ステップS34)。この処理は、最上流のプロジェクタPJ1以外のプロジェクタPJ2〜PJ4で実行される処理である。このステップS34の処理は、上流のプロジェクタから送信されたコンテンツのデータを受信して、受信したコンテンツのデータを投影用データ記憶領域に記憶させる処理に対応する(図2及び図3参照)。
上述したステップS33及びS34の処理は、上流のプロジェクタから画像リストを受信したことを前提としており、下流のプロジェクタで実行される処理である。
上述したステップS33の判断処理で、画像リストを受信していないと判別したときには、直ちに本サブルーチンを終了する。
上述したステップS32及びS34の処理を実行した後、自身が投影する画像のデータを削除して送信用の画像リストを生成する(ステップS35)。この処理は、上述したプロジェクタシステムの概要において、上流のプロジェクタから送信されたコンテンツのデータを受信して、投影用データ記憶領域に記憶させ、記憶させたコンテンツのデータから、自身で投影するコンテンツのデータを除いたデータから送信用データを生成して、生成した送信用データを、投影用データ記憶領域とは別の送信用データ記憶領域に記憶される処理に対応する。ここで、自身とは、この図6のフローチャートに示した処理が実行されているプロジェクタを意味する。
次いで、送信先が存在するか否か、すなわち、自身よりも下流のプロジェクタが存在するか否かを判断する(ステップS36)。送信先が存在すると判別した(YES)ときには、ステップS35の処理で生成した送信用画像リストを送信先のプロジェクタに送信する(ステップS37)。一方、送信先が存在しないと判別した(NO)ときには、本サブルーチンを直ちに終了する。
なお、このステップS37の処理を実行した後、送信用画像リストは、自身で使用することがないので、消去してもよい。
上述したように、第1の実施の形態のプロジェクタシステム100では、投影用データ記憶領域に記憶されているコンテンツのデータのうち、先頭に位置するデータが、そのプロジェクタで投影するためのコンテンツのデータとして扱われ、そのデータを読み出して投影する。このようにすることで、複数のプロジェクタの各々における処理を簡略にかつ迅速にできる。
また、上流から下流に向かってプロジェクタを経るごとに、送信用のデータが小さくなるように、順次加工されていくので、下流のプロジェクタに進むに従って、送受信されるデータの大きさを小さくでき、下流に進む程、プロジェクタの処理の負担を軽くすることができる。
さらに、ユーザーの操作によってコンテンツのデータが投影に必要になったときに、下流のプロジェクタで必要になったコンテンツのデータを通信すればよい。このようにすることで、起動した当初から全てのプロジェクタで全てのコンテンツデータを予め記憶させておく必要がなくなるので、処理を簡略にできると共に、処理時間を短縮することができ、通信の効率化を図ることができる。また、下流のプロジェクタでは、必要に応じてコンテンツデータを記憶させればよいので、記憶容量の効率化を図ることもできる。
<<<<第2の実施の形態>>>>
第2の実施の形態に係るプロジェクタシステムを図7〜図9を用いて説明する。この第2の実施の形態のプロジェクタシステム200では、一のプロジェクタで投影した画像データについては、その画像データにフラグを付して、下流のプロジェクタに送信することによって、上流のプロジェクタで既に投影されたコンテンツであることを下流のプロジェクタで判別できるようにしたシステムである。
<<<プロジェクタシステム200の構成及び概要>>>
図7は、第2の実施の形態に係るプロジェクタシステム200の構成を示す。なお、第2の実施の形態に係るプロジェクタシステム200は、コンテンツのデータやフラグ等のデータの取り扱いに関する点が、第1の実施の形態と相違し、プロジェクタのハードウエアの構成に関しては同じである。したがって、第2の実施の形態に係るプロジェクタシステム200を構成するプロジェクタは、第1の実施の形態のものと同じ符号を付して、プロジェクタ110と称する。
<<プロジェクタPJ1〜PJ4(プロジェクタ110)>>
この第2の実施の形態に係るプロジェクタシステム200も、4台のプロジェクタ110を通信可能に直列に接続して、4台のプロジェクタ110によってネットワークが形成されたものである。以下では、プロジェクタシステム300で形成されるネットワークの上流から順に、4台のプロジェクタ110を、プロジェクタPJ1、プロジェクタPJ2、プロジェクタPJ3及びプロジェクタPJ4と称する。4台のプロジェクタ110の各々は、同じ構成及び機能を有し、いずれのプロジェクタも、最上流から最下流に至るまでのいずれの順位に位置しても、その順位に応じて機能することができる。
<<ネットワークの形成>>
この図7に示した例でも、プロジェクタPJ1が最上流のプロジェクタであり、プロジェクタPJ1には、パーソナルコンピュータ等の制御装置PCが接続されている。プロジェクタシステム200においても、プロジェクタPJ1、プロジェクタPJ2、プロジェクタPJ3、プロジェクタPJ4の順に下流になり、プロジェクタPJ4が最下流のプロジェクタとなるネットワークが形成される。
<<プロジェクタPJ1〜PJ4で投影されるコンテンツ>>
制御装置PCから最上流のプロジェクタPJ1に供給されるコンテンツのデータは、図7の右側に示すように、コンテンツA1、B1、C1及びD1のデータである。この図7に示す例では、コンテンツA1が、プロジェクタPJ1で投影すべきコンテンツであり、コンテンツB1が、プロジェクタPJ2で投影すべきコンテンツであり、コンテンツC1が、プロジェクタPJ3で投影すべきコンテンツであり、コンテンツD1が、プロジェクタPJ4で投影すべきコンテンツである。
後述するように、この第2の実施の形態では、プロジェクタPJ1〜PJ4の各々の投影用データ記憶領域に記憶されているコンテンツのデータのうち、フラグが付されていないデータであって先頭に位置するデータが、そのプロジェクタで投影するためのコンテンツのデータとして扱われる。したがって、この投影用データ記憶領域においてフラグが付されていないデータであって先頭に記憶されているコンテンツのデータを読み出して投影すれば、そのプロジェクタで投影すべきコンテンツを投影することができる。
なお、この第2の実施の形態でも、プロジェクタとコンテンツとの対応関係や、コンテンツの投影順序を予め定めておくことで、4台のプロジェクタPJ1〜PJ4の各々で投影すべきコンテンツが決定することができる。例えば、上流のプロジェクタから下流のプロジェクタまでの投影順序を定めておくことで、投影すべきコンテンツを決定することができる。このような対応関係や投影順序は、コンテンツのデータにプロパティデータとして含めたり、コンテンツのデータとは別個のプロパティファイルを用いたりすればよい。プロパティデータやプロパティファイルには、コンテンツのプロパティ情報、例えば、コンテンツのデータの名前や、画像サイズ、属性や、選択順等をユーザーが定めて記憶させておけばよい。
<<送受信されるデータ>>
<プロジェクタPJ1が受信するコンテンツのデータ>
図7に示すように、制御装置PCから最上流のプロジェクタPJ1に供給されるコンテンツのデータは、コンテンツA1、B1、C1及びD1のデータである。プロジェクタPJ1は、これらの受信したコンテンツのデータの全てを、プロジェクタPJ1が有するRAM等の所定の投影用データ記憶領域に記憶させる。この処理は、後述する図9のステップS32の処理で実行される。
次に、プロジェクタPJ1は、投影用データ記憶領域に記憶させたコンテンツA1、B1、C1及びD1のデータのうち、フラグが付されていないデータであって投影用データ記憶領域の先頭に記憶されているコンテンツA1のデータを、投影するために読み出して、コンテンツA1を投影する。このコンテンツの投影は、図8のステップS17の処理で実行される。このように、第2の実施の形態のプロジェクタPJ1〜PJ4では、投影用データ記憶領域に記憶されているコンテンツのデータのうち、フラグが付されていないデータであって先頭に位置するデータが、そのプロジェクタで投影するためのコンテンツのデータとして扱われ、そのデータを読み出して投影する。このように投影すべきデータの位置を予め定めておくことで、処理を簡略にかつ迅速にできる。なお、フラグについては後述する。
<プロジェクタPJ1が送信するコンテンツのデータ>
さらに、プロジェクタPJ1は、投影用データ記憶領域に記憶させたコンテンツA1、B1、C1及びD1のデータのうち、コンテンツA1のデータにフラグを付し、フラグを付したコンテンツA1のデータと、コンテンツB1、C1及びD1のデータとから送信用データを生成する。以下では、フラグを付したコンテンツA1のデータを、コンテンツA1+fのデータとする。このようにコンテンツのデータにフラグを付すことによって、そのコンテンツは、上流のプロジェクタで既に投影されていることを示すことができる。この処理は、図9のステップS55の処理で実行される。
生成された送信用データは、投影用データ記憶領域とは別の送信用データ記憶領域に記憶される。このように、RAMにおいて、投影用データ記憶領域と送信用データ記憶領域とに区切ることによって、送信用データを生成しても、投影用データ記憶領域に記憶させたコンテンツA1、B1、C1及びD1のデータには影響が及ばない。なお、送信用データ記憶領域に記憶させた送信用データは、下流のプロジェクタPJ2に送信すれば必要がなくなるので、送信用データ記憶領域から消去してもよい。
このように、プロジェクタPJ1は、送信用データを生成するにあたり、受信したコンテンツA1、B1、C1及びD1のデータのうち、プロジェクタPJ1自身が投影すべきコンテンツA1のデータにフラグを付して、コンテンツA1+fのデータにする加工をすると共に、下流のプロジェクタPJ2やPJ3やPJ4で投影すべきコンテンツB1、C1及びD1のデータについては、何ら加工をしない。プロジェクタPJ1は、送信用データを生成した後、生成した送信用データを次に下流になるプロジェクタPJ2に送信する。この送信用データの送信の処理は、図9のステップS37の処理で実行される。
<プロジェクタPJ2が受信するコンテンツのデータ>
プロジェクタPJ2も上述したプロジェクタPJ1と同様の処理を実行する。
図7に示すように、最上流のプロジェクタPJ1からプロジェクタPJ2に供給されるコンテンツのデータは、コンテンツA1+f、B1、C1及びD1のデータである。プロジェクタPJ2は、これらの受信したコンテンツのデータの全てを、RAM等の所定の投影用データ記憶領域に記憶させる。このコンテンツのデータの受信と記憶の処理は、図9のステップS33及びS34の処理で実行される。
次に、プロジェクタPJ2は、投影用データ記憶領域に記憶させたコンテンツA1+f、B1、C1及びD1のデータのうち、フラグが付されていないデータで先頭に位置するデータを読み出して投影する。投影用データ記憶領域の先頭に記憶されているコンテンツB1のデータを投影するために読み出して、コンテンツB1を投影する。この投影の処理は、図8のステップS17の処理で実行される。
<プロジェクタPJ2が送信するコンテンツのデータ>
さらに、プロジェクタPJ2は、投影用データ記憶領域に記憶させたコンテンツA1+f、B1、C1及びD1のデータのうち、プロジェクタPJ2自身が投影すべきコンテンツB1のデータにフラグを付して、コンテンツB1+fのデータにする加工をして、コンテンツA1+f、B1+f、C1及びD1のデータを送信用データとして生成する。送信用データの生成は、図9のステップS55の処理で実行される。
プロジェクタPJ2においても、生成された送信用データは、投影用データ記憶領域とは別の送信用データ記憶領域に記憶される。このように、RAMにおいて、投影用データ記憶領域と送信用データ記憶領域とに区切ることによって、送信用データを生成しても、投影用データ記憶領域に記憶させたコンテンツA1+f、B1、C1及びD1のデータには影響が及ばない。なお、送信用データ記憶領域に記憶させた送信用データは、下流のプロジェクタPJ3に送信すれば必要がなくなるので、送信用データ記憶領域から消去してもよい。
このように、プロジェクタPJ2においても、送信用データを生成するにあたり、プロジェクタPJ2が受信したコンテンツA1+f、B1、C1及びD1のデータのうち、プロジェクタPJ2自身が投影すべきコンテンツB1のデータにフラグfを付す加工をすると共に、下流のプロジェクタPJ3やPJ4で投影すべきコンテンツC1及びD1のデータについては、何ら加工をしない。プロジェクタPJ2は、送信用データを生成した後、生成した送信用データを次に下流になるプロジェクタPJ3に送信する。送信用データの送信の処理は、図9のステップS37の処理で実行される。
<プロジェクタPJ3及びPJ4が送受信するコンテンツのデータ>
プロジェクタPJ2よりも下流のプロジェクタPJ3及びPJ4においても、同様の処理が行われる。なお、上述したように、プロジェクタPJ4は、最下流のプロジェクタであるので、さらに下流のプロジェクタは存在しない。このため、プロジェクタPJ4は、コンテンツA1+f、B1+f、C1+f及びD1のデータを受信して、投影用データ記憶領域に記憶して、コンテンツD1を投影するだけであり、送信用データの生成は行わない。
<<プロジェクタシステム200の機能の概略>>
上述した処理を実行することにより、図7に示すように、プロジェクタPJ1は、コンテンツデータA1、B1、C1及びD1を受信し、コンテンツA1を投影し、送信用データA1+f、B1、C1及びD1を生成して、このデータをプロジェクタPJ2に送信する。プロジェクタPJ2は、コンテンツデータA1+f、B1、C1及びD1を受信し、コンテンツB1を投影し、送信用データA1+f、B1+f、C1及びD1を生成して、このデータをプロジェクタPJ3に送信する。プロジェクタPJ3は、コンテンツデータA1+f、B1+f、C1及びD1を受信し、コンテンツC1を投影し、送信用データA1+f、B1+f、C1+f及びD1を生成して、このデータをプロジェクタPJ4に送信する。プロジェクタPJ4は、コンテンツデータA1+f、B1+f、C1+f及びD1を受信し、コンテンツD1を投影する。
このように、第2の実施の形態のプロジェクタPJ1〜PJ4では、受信したコンテンツのデータのうち、フラグが付されていないデータであり先頭に位置するデータを投影するので、プロジェクタPJ1〜PJ4の各々における処理を簡略にかつ迅速にできる。
また、上流のプロジェクタで既に投影したコンテンツについてはそのデータにフラグを付すので、下流のプロジェクタでは、上流のプロジェクタで既に投影したコンテンツを判別することが容易になり、処理を迅速に行うことができる。
さらに、ユーザーの操作によってコンテンツのデータが投影に必要になったときには、全てのコンテンツのデータが送信されているので、投影するコンテンツを迅速に切り替えることができる。
<<<プロジェクタシステム200の制御>>>
以下に、上述したプロジェクタシステム200における具体的な制御を説明する。図8及び図9は、4台のプロジェクタPJ1〜PJ4の各々で実行される処理のフローチャートである。このように、図8及び図9に示すフローチャートの処理は、4台のプロジェクタPJ1〜PJ4のいずれでも実行することができる。なお、以下の処理では、投影されるコンテンツのデータを画像データと称し、プロジェクタ間等で送受信されるコンテンツのデータを画像リストと称する。
また、以下においては、4台のプロジェクタPJ1〜PJ4及び制御装置PCは、予め起動されており、上述した制御に用いられる種々の変数の初期化等の起動処理を終えて、定常動作しているものとする。また、図8及び図9に示すフローチャートは、4台のプロジェクタPJ1〜PJ4における制御処理を実行するための1つの例を示したにすぎず、この処理手順には限られない。
なお、この第2の実施の形態におけるネットワークの更新処理は、図5に示した第1の実施の形態の処理と同様の処理で行うことができるので省略した。また、図8及び図9に示すフローチャートにおいて、第1の実施の形態と同様の処理をするステップについては、同様の符号を付して示した。
<<メインの処理>>
図8は、4台のプロジェクタPJ1〜PJ4において実行されるメインの処理を実行するためのフローチャートである。
最初にネットワークの更新処理を実行する(ステップS11)。この処理は、第1の実施の形態と同様の処理をするもので、上述した図5のサブルーチンを呼び出して実行すればよい。このネットワーク更新処理によって、起動当初におけるネットワークの形成や、プロジェクタが新たに追加されたり取り外されたりしたときのネットワークの更新の処理が実行される。上述したように、この第2の実施の形態では、4台のプロジェクタPJ1〜PJ4によって、直列状のネットワークが形成される。
次に、図9に示す画像リストの更新処理のサブルーチンを呼び出して実行する(ステップS42)。なお、画像リストとは、上述したように、4台のプロジェクタPJ1〜PJ4や制御装置PCで送受信されるコンテンツのデータをいう。この画像リストの更新処理によって、受信したコンテンツのデータから、下流のプロジェクタに送信すべきコンテンツのデータが生成される。
ステップS42の処理を実行した後、画像を切り替えるコマンドを受信したか否かを判断する(ステップS13)。この画像を切り替えるコマンドは、上述したように、ユーザーが、上述した制御パネル118や、リモコン装置(図示せず)を操作することによって発せられる。ここで、画像の切り替えとは、投影するコンテンツの切り替えを意味する。
ステップS13の判断処理で、画像を切り替えるコマンドを受信したと判別したとき(YES)には、画面切り替えコマンドで指定された画像データを、投影用データ記憶領域に記憶されている画像リストから読み出す(ステップS44)。この第2の実施の形態では、4台のプロジェクタPJ1〜PJ4の各々に、全ての画像データが画像リストとして記憶されているので、指定された画像データを画像リストから読み出すことでその画像を直ちに投影することができる。
上述したステップS13の判断処理で、画像を切り替えるコマンドを受信していないと判別したとき(NO)、又はステップS44の処理を実行したときには、そのプロジェクタが投影すべき画像を投影する(ステップS17)。この処理を実行することによって、コンテンツが画像として投影される。上述した図7に示した例で説明したように、投影されるコンテンツは、フラグが付されていないデータで投影用データ記憶領域の先頭に記憶されているコンテンツであり、このフローチャートの場合では、フラグが付されていないデータであり画像リストの先頭に記憶されている画像である。
次に、投影を終了するか否かを判断する(ステップS18)。この処理は、ユーザーによって制御パネル118やリモコン装置(図示せず)が操作されて、投影を終了するか否かを判断する処理である。投影を終了しないと判別したとき(NO)には、上述したステップS11に処理を戻す。一方、ステップS18の判断処理で、投影を終了すると判別したとき(YES)には、この図8に示したメインの処理を終了する。
<<画像リストの更新処理>>
図9は、上述した図8のステップS42の処理で呼び出されて実行される画像リストの更新処理のサブルーチンを示すフローチャートである。この処理は、プロジェクタの各々で受信した画像リストに基づいて、送信用の画像リストを生成する処理であり、受信したコンテンツのデータに基づいて、送信用のコンテンツのデータを生成する処理に対応する(図7参照)。なお、この処理は、第1の実施の形態における図6に示したフローチャートの処理に対応するものであり、同様の処理をするステップについては、同一の符号を付して示した。
ステップS31〜S34の処理については、第1の実施の形態における図6に示したものと同様の処理を実行する。
上述したステップS32及びS34の処理を実行した後、自身が投影する画像のデータにフラグを付して送信用画像リストを生成する(ステップS55)。ここで、自身とは、この図9のフローチャートに示した処理が実行されているプロジェクタを意味する。このステップS55の処理は、上述したプロジェクタシステム200の構成及び概要(図7参照)において、上流のプロジェクタから送信されたコンテンツのデータを受信して、投影用データ記憶領域に記憶させ、記憶させたコンテンツのデータから、フラグの付いていないデータを選択して自身が投影するコンテンツとして、選択したそのデータにフラグを付し、フラグを付したコンテンツのデータと、他のコンテンツのデータから送信用データを生成して、生成した送信用データを、投影用データ記憶領域とは別の送信用データ記憶領域に記憶される処理に対応する。
この処理を実行した後、ステップS36及びS37の処理で、第1の実施の形態における図6に示したものと同様の処理を実行する。
このように、第2の実施の形態のプロジェクタPJ1〜PJ4では、受信したコンテンツのデータのうち、フラグが付されていないデータであり先頭に位置するデータを投影するので、プロジェクタPJ1〜PJ4の各々における処理を簡略にかつ迅速にできる。
また、上流のプロジェクタで既に投影したコンテンツについてはそのデータにフラグを付すので、下流のプロジェクタでは、上流のプロジェクタで既に投影したコンテンツを判別することが容易になるので、処理を迅速に行うことができる。
さらに、ユーザーの操作によってコンテンツのデータが投影に必要になったときには、全てのコンテンツのデータが送信されているので、投影するコンテンツを迅速に切り替えることができる。
<<<<第3の実施の形態>>>>
第3の実施の形態に係るプロジェクタシステムを図10〜図16を用いて説明する。上述した第1の実施の形態や第2の実施の形態では、4台のプロジェクタPJ1〜PJ4の各々は、そのプロジェクタで投影すべきコンテンツのみを投影するものであったが、この第3の実施の形態では、最上流のプロジェクタ以外の下流のプロジェクタは、そのプロジェクタよりも上流のプロジェクタで既に投影されたコンテンツをいわゆるサムネイルとして同時に投影するものである。サムネイルは、コンテンツの内容がおおよそ視認できる程度に、コンテンツの画像を通常投影する大きさよりも縮小して生成した画像データである。この第3の実施の形態では、最上流のプロジェクタ以外の下流のプロジェクタは、そのプロジェクタで投影すべきコンテンツと、そのプロジェクタよりも上流のプロジェクタで投影されたコンテンツを示すサムネイルとを、重畳するように投影する。このようにサムネイルを同時に投影することによって、そのプロジェクタよりも上流のプロジェクタで既に投影されたコンテンツを明確に示すことができ、投影するコンテンツを切り替えるような場合には、サムネイルを視認しながら操作できるので、コンテンツを切り替える操作を容易にすることができる。
<<<プロジェクタシステム300の構成及び概要>>>
この第3の実施の形態に係るプロジェクタシステム300の構成を図10に示す。なお、第3の実施の形態に係るプロジェクタシステム300におけるプロジェクタも、コンテンツのデータの取り扱いに関する点が、第1の実施の形態や第2の実施の形態と相違し、ハードウエアの構成に関しては同じである。したがって、第3の実施の形態に係るプロジェクタシステム300を構成するプロジェクタも、第1の実施の形態や第2の実施の形態のものと同じ符号を付して、プロジェクタ110と称する。
<<プロジェクタPJ1〜PJ4(プロジェクタ110)>>
この第3の実施の形態に係るプロジェクタシステム300も、4台のプロジェクタ110を通信可能に直列に接続して、4台のプロジェクタ110によってネットワークが形成されたものである。以下では、プロジェクタシステム300で形成されるネットワークの上流から順に、4台のプロジェクタ110を、プロジェクタPJ1、プロジェクタPJ2、プロジェクタPJ3及びプロジェクタPJ4と称する。4台のプロジェクタ110の各々は、同じ構成及び機能を有し、いずれのプロジェクタも、最上流から最下流に至るまでのいずれの順位に位置しても、その順位に応じて機能することができる。
<<ネットワークの形成>>
この図10に示した例では、プロジェクタPJ1が最上流のプロジェクタであり、プロジェクタPJ1には、パーソナルコンピュータ等の制御装置PCが接続されている。プロジェクタシステム300においても、プロジェクタPJ1、プロジェクタPJ2、プロジェクタPJ3、プロジェクタPJ4の順に下流になり、プロジェクタPJ4が最下流のプロジェクタとなるネットワークが形成される。なお、この第3の実施の形態では、最下流のプロジェクタPJ4は、最上流のプロジェクタPJ1にデータやコマンドを送信することができるようにネットワークが形成されている。すなわち、第3の実施の形態のプロジェクタシステム300では、4台のプロジェクタPJ1〜PJ4によって、環状のネットワークが形成されている。
なお、上述したようにプロジェクタPJ1は、制御装置PCに接続されて、4台のプロジェクタPJ1〜PJ4のうち、最も最初にコンテンツのデータが、制御装置PCから送信される点においては、最上流のプロジェクタとなるが、4台のプロジェクタPJ1〜PJ4のみに着目した場合には、これらプロジェクタの間には、環状のネットワークが形成されているので、上流及び下流の概念が存在しなくなる。したがって、自身と自身とは異なるプロジェクタという概念で説明することもできる。
<<プロジェクタPJ1〜PJ4で投影されるコンテンツ>>
制御装置PCから最上流のプロジェクタPJ1に供給されるコンテンツのデータは、図10の右側に示すように、コンテンツA1、B1、C1及びD1のデータである。この図10に示す例では、コンテンツA1が、プロジェクタPJ1で投影すべきコンテンツであり、コンテンツB1が、プロジェクタPJ2で投影すべきコンテンツであり、コンテンツC1が、プロジェクタPJ3で投影すべきコンテンツであり、コンテンツD1が、プロジェクタPJ4で投影すべきコンテンツである。
後述するように、この第3の実施の形態では、プロジェクタPJ1〜PJ4の各々の投影用データ記憶領域に記憶されているデータのうち、サムネイル用のデータでないデータであって先頭に位置するデータが、そのプロジェクタで投影するためのコンテンツのデータとして扱われる。したがって、この投影用データ記憶領域に記憶されているデータのうち、サムネイル用のデータでないデータであって先頭に位置するデータを読み出して投影すれば、そのプロジェクタで投影すべきコンテンツを投影することができる。
なお、この第3の実施の形態でも、プロジェクタとコンテンツとの対応関係や、コンテンツの投影順序を予め定めておくことで、4台のプロジェクタPJ1〜PJ4の各々で投影すべきコンテンツが決定することができる。例えば、上流のプロジェクタから下流のプロジェクタまでの投影順序を定めておくことで、投影すべきコンテンツを決定することができる。このような対応関係や投影順序は、コンテンツのデータにプロパティデータとして含めたり、コンテンツのデータとは別個のプロパティファイルを用いたりすればよい。プロパティデータやプロパティファイルには、コンテンツのプロパティ情報、例えば、コンテンツのデータの名前や、画像サイズ、属性や、選択順等をユーザーが定めて記憶させておけばよい。
<<送受信されるデータ>>
<プロジェクタPJ1が受信するコンテンツのデータ>
図10に示すように、制御装置PCから最上流のプロジェクタPJ1に供給されるコンテンツのデータは、コンテンツA1、B1、C1及びD1のデータである。プロジェクタPJ1は、これらの受信したコンテンツのデータの全てを、プロジェクタPJ1が有するRAMの投影用データ記憶領域に記憶させる。この処理は、後述する図14のステップS32の処理で実行される。
次に、プロジェクタPJ1は、投影用データ記憶領域に記憶させたコンテンツA1、B1、C1及びD1のデータのうち、サムネイル用のデータでないデータであって投影用データ記憶領域の先頭に記憶されているコンテンツA1のデータを、投影するために読み出して、コンテンツA1を投影する。なお、プロジェクタPJ1は、最上流のプロジェクタであるので、投影用データ記憶領域にサムネイル用のデータが記憶されることはなく、投影用データ記憶領域の先頭に記憶されているコンテンツのデータは、常に、コンテンツA1のデータとなる。このコンテンツA1のデータを読み出して、投影すればよい。このコンテンツの投影は、図12のステップS17の処理で実行される。
<プロジェクタPJ1が送信するコンテンツのデータ>
さらに、プロジェクタPJ1は、投影用データ記憶領域に記憶させたコンテンツA1のデータからサムネイル用のデータを生成する。以下では、コンテンツA1のサムネイルをコンテンツA1のサムネイルA1(S)と称する。同様に、コンテンツB1のサムネイルをコンテンツB1のサムネイルB1(S)と称し、コンテンツC1のサムネイルをコンテンツC1のサムネイルC1(S)と称し、コンテンツD1のサムネイルをコンテンツD1のサムネイルD1(S)と称する。
プロジェクタPJ1は、コンテンツA1のサムネイルA1(S)のデータを生成した後、サムネイルA1(S)のデータと、コンテンツB1、C1及びD1のデータとから送信用データを生成する。すなわち、プロジェクタPJ1が生成する送信用データは、図10に示すように、サムネイルA1(S)のデータと、コンテンツB1、C1及びD1のデータとからなる。このようにコンテンツのデータの代わりにサムネイルのデータを用いることによって、そのサムネイルに対応するコンテンツは、上流のプロジェクタで既に投影されていることを、下流のプロジェクタPJ2、PJ3及びPJ4に示すことができる。この送信用データの生成の処理は、図14のステップS95の処理で実行される。
生成された送信用データは、投影用データ記憶領域とは別の送信用データ記憶領域に記憶される。このように、プロジェクタPJ1のRAMにおいて、投影用データ記憶領域と送信用データ記憶領域とに区切ることによって、送信用データを生成しても、投影用データ記憶領域に記憶させたコンテンツA1、B1、C1及びD1のデータには影響が及ばない。なお、送信用データ記憶領域に記憶させた送信用データは、下流のプロジェクタPJ2に送信すれば必要がなくなるので、送信用データ記憶領域から消去してもよい。
このように、プロジェクタPJ1は、送信用データを生成するにあたり、受信したコンテンツA1、B1、C1及びD1のデータのうち、プロジェクタPJ1自身が投影すべきコンテンツA1のデータの代わりにサムネイルA1(S)のデータに置き換える加工をすると共に、下流のプロジェクタPJ2やPJ3やPJ4で投影すべきコンテンツB1、C1及びD1のデータについては、何ら加工をしない。プロジェクタPJ1は、送信用データを生成した後、生成した送信用データを次に下流になるプロジェクタPJ2に送信する。この送信用データの送信の処理は、図14のステップS37の処理で実行される。
<プロジェクタPJ2が受信するコンテンツのデータ>
プロジェクタPJ2も上述したプロジェクタPJ1と同様の処理を実行する。
図10に示すように、最上流のプロジェクタPJ1からプロジェクタPJ2に供給されるデータは、サムネイルA1(S)のデータと、コンテンツB1、C1及びD1のデータとである。プロジェクタPJ2は、これらの受信したデータの全てを、プロジェクタPJ2のRAMの投影用データ記憶領域に記憶させる。このコンテンツのデータの受信と記憶の処理は、図14のステップS33及びS34の処理で実行される。
次に、プロジェクタPJ2は、投影用データ記憶領域に記憶させたサムネイルA1(S)のデータと、コンテンツB1、C1及びD1のデータとのうち、サムネイル用のデータでないデータであって先頭に位置するデータを読み出して投影する。図10に示すように、プロジェクタPJ2では、サムネイル用のデータでないデータであって先頭に記憶されているコンテンツのデータは、コンテンツB1のデータである。プロジェクタPJ2は、このコンテンツB1のデータを投影するために読み出して、コンテンツB1を投影する。
さらに、プロジェクタPJ2は、投影用データ記憶領域に記憶させたサムネイルA1(S)のデータと、コンテンツB1、C1及びD1のデータとのうち、サムネイル用のデータの全てを読み出して投影する。図10に示すように、プロジェクタPJ2では、サムネイル用のデータの全ては、サムネイルA1(S)のデータのみである。プロジェクタPJ2は、このサムネイルA1(S)のデータを投影するために読み出して、サムネイルA1(S)を投影する。この投影の処理は、図12のステップS17の処理で実行される。
<プロジェクタPJ2が送信するコンテンツのデータ>
さらに、プロジェクタPJ2は、投影用データ記憶領域に記憶させたコンテンツB1のデータから、コンテンツB1のサムネイルB1(S)のデータを生成する。プロジェクタPJ2は、コンテンツB1のサムネイルB1(S)のデータを生成した後、サムネイルA1(S)及びB1(S)のデータと、コンテンツC1及びD1のデータとから送信用データを生成する。すなわち、プロジェクタPJ2における送信用データは、図10に示すように、サムネイルA1(S)及びB1(S)のデータと、コンテンツC1及びD1のデータとからなる。このようにコンテンツのデータの代わりにサムネイルのデータを用いることによって、そのサムネイルに対応するコンテンツは、上流のプロジェクタPJ1及びPJ2で既に投影されていることを、下流のプロジェクタPJ3及びPJ4は、容易に判別することができる。送信用データの生成は、図14のステップS95の処理で実行される。
プロジェクタPJ2においても、生成された送信用データは、投影用データ記憶領域とは別の送信用データ記憶領域に記憶される。このように、プロジェクタPJ2のRAMにおいて、投影用データ記憶領域と送信用データ記憶領域とに区切ることによって、送信用データを生成しても、投影用データ記憶領域に記憶させたサムネイルA1(S)と、コンテンツB1、C1及びD1のデータとには影響が及ばない。なお、送信用データ記憶領域に記憶させた送信用データは、下流のプロジェクタPJ3に送信すれば必要がなくなるので、送信用データ記憶領域から消去してもよい。
このように、プロジェクタPJ2においても、送信用データを生成するにあたり、プロジェクタPJ2が受信したサムネイルA1(S)のデータと、コンテンツB1、C1及びD1のデータとのうち、プロジェクタPJ2自身が投影すべきコンテンツB1のデータの代わりにサムネイルB1(S)のデータに置き換える加工をすると共に、サムネイルA1(S)のデータと、下流のプロジェクタPJ3やPJ4で投影すべきコンテンツC1及びD1のデータとについては、何ら加工をしない。プロジェクタPJ2は、送信用データを生成した後、生成した送信用データを次に下流になるプロジェクタPJ3に送信する。この送信用データの送信の処理は、図14のステップS37の処理で実行される。
<プロジェクタPJ3及びPJ4が送受信するコンテンツのデータ>
プロジェクタPJ2よりも下流のプロジェクタPJ3及びPJ4においても、同様の処理が行われる。なお、上述したように、プロジェクタPJ4は、最下流のプロジェクタであるので、さらに下流のプロジェクタは存在しない。このため、プロジェクタPJ4は、サムネイルA1(S)、B1(S)及びC1(S)のデータと、コンテンツD1のデータとを受信して、投影用データ記憶領域に記憶して、コンテンツD1を投影するだけであり、送信用データの生成は行わない。
<<プロジェクタシステム300の機能の概略>>
上述した処理を実行することにより、図10に示すように、プロジェクタPJ1は、コンテンツデータA1、B1、C1及びD1を受信し、コンテンツA1を投影し、送信用データとして、サムネイルA1(S)のデータと、コンテンツB1、C1及びD1のデータとを生成して、このデータをプロジェクタPJ2に送信する。プロジェクタPJ2は、サムネイルA1(S)のデータと、コンテンツB1、C1及びD1のデータとを受信し、コンテンツB1とサムネイルA1(S)とを投影し、送信用データとして、サムネイルA1(S)及びB1(S)のデータと、コンテンツC1及びD1のデータとを生成して、このデータをプロジェクタPJ3に送信する。プロジェクタPJ3は、サムネイルA1(S)及びB1(S)のデータと、コンテンツC1及びD1のデータとを受信し、コンテンツC1と、サムネイルA1(S)及びB1(S)とを投影し、送信用データとして、サムネイルA1(S)、B1(S)及びC1(S)のデータと、コンテンツD1のデータとを生成して、このデータをプロジェクタPJ4に送信する。プロジェクタPJ4は、サムネイルA1(S)、B1(S)及びC1(S)のデータと、コンテンツD1のデータとを受信し、コンテンツD1と、サムネイルA1(S)、B1(S)及びC1(S)とを投影する。
このように、第3の実施の形態のプロジェクタPJ1〜PJ4では、投影用データ記憶領域に記憶されているデータのうち、サムネイル用のデータでないデータであって先頭に位置するデータが、そのプロジェクタで投影するためのコンテンツのデータとして扱われ、そのデータを読み出して投影する。このようにすることで、プロジェクタPJ1〜PJ4の各々における処理を簡略にかつ迅速にできる。
また、投影用データ記憶領域に記憶されているデータのうち、サムネイル用のデータが存在する場合には、サムネイル用のデータも読み出されて、コンテンツと同時にサムネイルも投影される。このようにすることで、コンテンツを切り替えて表示するときに、ユーザーはサムネイルを視認しながら操作できるので、コンテンツを切り替える操作を容易にすることができる。
さらに、プロジェクタを経るごとに、送信用のデータは、サムネイルのデータが増えるように、順次加工されていくので、下流のプロジェクタに進むに従って、送受信されるデータの大きさを小さくでき、下流に進む程、プロジェクタの処理の負担を軽くすることができる。
<<<プロジェクタシステム300におけるコンテンツの切り替え>>>
図11は、プロジェクタシステム300において、投影すべきコンテンツを切り替える場合の例を示す。
図10に示しように、プロジェクタシステム300を起動した当初では、プロジェクタPJ1によって、コンテンツA1が投影され、プロジェクタPJ2によって、コンテンツB1とサムネイルA1(S)とが投影され、プロジェクタPJ3によって、コンテンツC1と、サムネイルA1(S)及びB1(S)とが投影され、プロジェクタPJ4によって、コンテンツD1と、サムネイルA1(S)、B1(S)及びC1(S)とが投影されている。
このように4台のプロジェクタPJ1〜PJ4の各々で、予め定められたコンテンツやサムネイルを投影した後、ユーザーの希望や都合によって、投影するコンテンツを切り替えたい場合が生ずることがある。このコンテンツの切り替えの概要を以下に説明する。
図11に示した例では、ユーザーの操作によって、プロジェクタPJ4で、コンテンツD1からコンテンツB1に切り替えて投影する場合を示す。ユーザーの操作は、上述した制御パネル118や、リモコン装置(図示せず)をユーザーが操作することにより行われる。このユーザーの操作に対する処理は、後述する図15に示すフローチャートの処理で実行される。
プロジェクタPJ1は、上述したように、制御装置PCから全てのコンテンツA1、B1、C1及びD1のデータを受信して、投影用データ記憶領域に記憶しているので、プロジェクタPJ4で投影しようとしているコンテンツB1のデータは既に投影用データ記憶領域に記憶されている。したがって、ユーザーの操作によって、プロジェクタPJ4で、コンテンツD1からコンテンツB1に切り替えて投影する場合には、プロジェクタPJ4からプロジェクタPJ1に対して、コンテンツB1を送信すべきことを示す要求コマンドを送信する。上述したように、この第3の実施の形態におけるプロジェクタシステム300では、環状のネットワークが形成されているので、下流のプロジェクタPJ2、PJ3又はPJ4からも最上流のプロジェクタPJ1に対して、種々のデータやコマンドを送信することができる。
プロジェクタPJ1は、プロジェクタPJ4から要求コマンドを受信したことに応答して、プロジェクタPJ1の投影用データ記憶領域に記憶しているコンテンツB1のデータを、下流のプロジェクタPJ2に送信する。プロジェクタPJ2は、コンテンツB1のデータを受信するが、要求コマンドを発したプロジェクタではないので、受信したコンテンツB1のデータを、そのまま下流のプロジェクタPJ3に送信する。プロジェクタPJ3も要求コマンドを発したプロジェクタではないので、受信したコンテンツB1のデータを、そのまま下流のプロジェクタPJ4に送信する。
プロジェクタPJ4は、プロジェクタPJ3からコンテンツB1のデータを受信し、プロジェクタPJ4自身が発した要求コマンドに対応するコンテンツのデータであるので、受信したコンテンツB1のデータを用いて、コンテンツB1を投影する。
上述した処理は、後述する図15に示すフローチャートの処理で実行される。
なお、図11に示した例では、プロジェクタPJ4は、受信したコンテンツB1のデータをプロジェクタPJ4の投影用データ記憶領域に記憶させずに、投影用データ記憶領域とは別の記憶領域に一時的に記憶させて、直ちに投影する場合を示したが、受信したコンテンツB1のデータをプロジェクタPJ4の投影用データ記憶領域に記憶させるようにしてもよい。このようにすることで、改めてコンテンツB1のデータが必要になったときに、投影用データ記憶領域からコンテンツB1のデータを読み出すことで、コンテンツB1を迅速に投影することができる。
また、図11に示した例では、プロジェクタPJ4から要求コマンドを発する場合を示したが、プロジェクタPJ2又はPJ3から要求コマンドを発しても同様に処理することができる。なお、プロジェクタPJ2から要求コマンドを発した場合には、要求コマンドは、プロジェクタPJ3及びPJ4を経由して、最上流のプロジェクタPJ1で受信される。同様に、プロジェクタPJ3から要求コマンドを発した場合には、要求コマンドは、プロジェクタPJ4を経由して、最上流のプロジェクタPJ1で受信される。
<<<プロジェクタシステム300の制御>>>
以下に、上述したプロジェクタシステム300の概要やコンテンツの切り替えについて、具体的な制御を説明する。図12〜図16は、4台のプロジェクタPJ1〜PJ4の各々で実行される処理のフローチャートである。このように、図12〜図16に示すフローチャートの処理は、4台のプロジェクタPJ1〜PJ4のいずれでも実行することができる。なお、以下の処理では、投影されるコンテンツのデータを画像データと称し、プロジェクタ間等で送受信されるコンテンツのデータを画像リストと称する。
また、以下においては、4台のプロジェクタPJ1〜PJ4及び制御装置PCは、予め起動されており、上述した制御に用いられる種々の変数の初期化等の起動処理を終えて、定常動作しているものとする。また、図12〜図16に示すフローチャートは、4台のプロジェクタPJ1〜PJ4における制御処理を実行するための1つの例を示したにすぎず、この処理手順には限られない。なお、図12〜図16に示すフローチャートにおいて、第1の実施の形態や第2の実施の形態と同様の処理をするステップについては、同様の符号を付して示した。
<<メインの処理>>
図12は、4台のプロジェクタPJ1〜PJ4の各々で実行されるメインの処理を実行するためのフローチャートである。
最初に、後述する図13に示すネットワークの更新処理のサブルーチンを呼び出して実行する(ステップS61)。このネットワーク更新処理によって、起動当初におけるネットワークの形成や、プロジェクタが新たに追加されたときのネットワークの更新の処理が実行される。上述したように、この第3の実施の形態では、4台のプロジェクタPJ1〜PJ4によって、環状のネットワークが形成される。
次に、後述する図14に示す画像リストの更新処理のサブルーチンを呼び出して実行する(ステップS62)。なお、画像リストとは、上述したように、4台のプロジェクタPJ1〜PJ4や制御装置PCで送受信されるコンテンツのデータをいう。この画像リストの更新処理によって、受信したコンテンツのデータから、下流のプロジェクタに送信すべきコンテンツのデータが生成される。
ステップS62の処理を実行した後、後述する図15に示すサムネイルを選択する処理のサブルーチンを呼び出して実行する(ステップS63)。この処理は、ユーザーが投影するコンテンツを切り替える操作をしたときに、実行される処理であり、上述したプロジェクタシステム300におけるコンテンツの切り替えにおいて説明した処理である。
次いで、自身が投影すべき画像を投影する(ステップS17)。なお、ここで、自身とは、この図12のフローチャートに示した処理が実行されているプロジェクタを意味する。この処理を実行することによって、コンテンツと、サムネイルがあればサムネイルとが画像として投影される。上述したように、自身の投影用データ記憶領域に記憶されているデータのうち、サムネイル用のデータでないデータであって先頭に位置するデータが読み出されて、コンテンツが投影される。また、自身のプロジェクタの投影用データ記憶領域に記憶されているデータのうち、サムネイル用のデータが存在する場合には、サムネイル用のデータも読み出されて、サムネイルも同時に投影される。
次に、投影を終了するか否かを判断する(ステップS18)。この処理は、ユーザーによって制御パネル118やリモコン装置(図示せず)が操作されて、投影を終了するか否かを判断する処理である。投影を終了しないと判別したとき(NO)には、上述したステップS61に処理を戻す。一方、ステップS18の判断処理で、投影を終了すると判別したとき(YES)には、後述する図16に示すネットワーク終了処理のサブルーチンを呼び出して実行し(ステップS64)、この図12に示したメインの処理を終了する。上述したように、第3の実施の形態では、複数のプロジェクタによって、環状のネットワークが形成される。このような環状のネットワークが既に形成されている状態で、自身のプロジェクタを終了させた場合であっても、他のプロジェクタで新たな環状のネットワークを形成できるようにする必要がある。上述したステップS64の処理は、自身のプロジェクタを終了させた場合に、他のプロジェクタで新たな環状のネットワークが形成できるようにするための処理である。
<<ネットワークの更新処理>>
図13は、上述した図12のステップS61の処理で呼び出されて実行されるネットワークの更新処理のサブルーチンを示すフローチャートである。この処理は、プロジェクタが起動されて、環状のネットワークを形成したり、プロジェクタが新たに追加されたり取り外されたりして、環状のネットワークを更新して形成したりするためのものである。
最初に、自身において通信先が未設定であるか否かを判断する(ステップS71)。通信先が未設定とは、送信元と送信先との双方が、自身において未設定であることを意味する。すなわち、自身の上流になるプロジェクタと下流になるプロジェクタとの双方が、未設定であることを意味する。ここで、自身とは、この図12のフローチャートに示した処理が実行されているプロジェクタを意味する。
ステップS71の判断処理で、通信先が未設定であると判別したとき(YES)には、他のプロジェクタから送信された接続要求の情報を受信したか否かを判断する(ステップS72)。この接続要求の情報は、自身とは異なる他のプロジェクタが、後述するステップS74の処理を実行することで、送信してくるものである。ステップS72の判断処理で他のプロジェクタから送信された接続要求の情報を受信していないと判別したとき(NO)には、自身と接続可能な他のプロジェクタを検出し(ステップS73)、そのプロジェクタに対して、接続要求の情報を発する(ステップS74)。次いで、接続要求の情報を発したプロジェクタから発せられた送信元のプロジェクタ情報を受信する(ステップS75)。この送信元のプロジェクタ情報は、複数のプロジェクタを識別するために、複数のプロジェクタの各々に割り振られた固有の識別情報である。
上述したステップS72〜S75の処理は、自身の上流になり得る他のプロジェクタを探す処理である。また、ステップS75の処理は、後述するステップS77の処理に対応した処理である。
上述したステップS75の処理を実行した後、送信元のプロジェクタ情報を用いて、自身の送信元のプロジェクタを設定し(ステップS76)、本サブルーチンを終了する。このステップS76の処理をすることによって、自身の上流になるプロジェクタを決定することができる。
上述したステップS72の判断処理で、接続要求の情報を受信したと判別したとき(YES)には、自身が、接続要求の情報を送信してきた他のプロジェクタの送信元となるために、自身のプロジェクタ情報を送信する(ステップS77)。上述したように、プロジェクタ情報は、複数のプロジェクタを識別するための識別情報である。このステップS77の処理で送信するプロジェクタ情報は、自身を識別するための識別情報である。このステップS77の処理が、上述したステップS75の処理に対応する。
次いで、接続要求の情報を送信してきたプロジェクタを送信先として設定し(ステップS78)、本サブルーチンを終了する。上述したステップS77及びS78の処理を実行することによって、自身の下流になるプロジェクタを設定することができる。
上述したステップS71の判断処理で、通信先が未設定でないと判別したとき(NO)には、すなわち、送信先も送信元も既に設定されていると判別したときには、他のプロジェクタから送信された接続要求の情報を受信したか否かを判断する(ステップS79)。接続要求の情報を受信したと判別したとき(YES)には、自身の送信元のプロジェクタに、送信先を自身から他のプロジェクタに変更すべきことを示す情報を送信すると共に(ステップS80)、接続要求の情報を送信してきたプロジェクタには、そのプロジェクタの送信先が、自身の送信元のプロジェクタであることを示す情報を送信する(ステップS81)。このステップS81の処理は、上述したステップS75の処理に対応する。次いで、自身の送信元を、接続要求の情報を送信してきたプロジェクタに変更し(ステップS82)、本サブルーチンを終了する。
上述したステップS79の判断処理で、接続要求の情報を受信していないと判別したとき(NO)には、送信先を変更すべきことを示す情報を受信したか否かを判断する(ステップS83)。この送信先を変更すべきことを示す情報は、上述したステップS80の処理で送信された情報である。ステップS83の判断処理で、送信先を変更すべきことを示す情報を受信したと判別したとき(YES)には、自身の送信先を変更し(ステップS84)、本サブルーチンを終了する。この処理によって、自身の下流のプロジェクタを変更することができる。
上述したステップS83の判断処理で、送信先を変更すべきことを示す情報を受信していないと判別したとき(NO)には、直ちに本サブルーチンを終了する。
<具体例1>
上述したステップS71〜S78の処理の具体例を、以下に説明する。以下の説明では、プロジェクタPJ1とPJ2とのみが存在し、プロジェクタPJ1及びPJ2の双方が、起動された直後で、いずれのプロジェクタも、上流のプロジェクタと下流のプロジェクタとが定まっておらず、ネットワークが形成されていない状態であるとする。また、プロジェクタPJ2から接続要求の情報をするものとする。
まず、プロジェクタPJ2の処理を説明する。
プロジェクタPJ2は、起動した直後なので、プロジェクタPJ2の通信先は未設定と判別される(ステップS71)。次に、プロジェクタPJ2は、接続要求の情報を受信したか否かを判断する(ステップS72)。さらに、プロジェクタPJ2は、接続要求の情報を受信していないので、起動しているプロジェクタを探して、プロジェクタPJ1を検出する(ステップS73)。次いで、プロジェクタPJ2は、プロジェクタPJ1に接続要求の情報を送信する(ステップS74)。
次に、プロジェクタPJ1の処理を説明する。
プロジェクタPJ1も、起動した直後なので、プロジェクタPJ1の通信先は未設定と判別する(ステップS71)。次に、上述したプロジェクタPJ2で実行されたステップS74の処理に応じて、プロジェクタPJ1は、プロジェクタPJ2からの接続要求の情報を受信したと判別する(ステップS72)。さらに、プロジェクタPJ1は、プロジェクタPJ2からの接続要求の情報に応じて、プロジェクタPJ1が、プロジェクタPJ1の送信元(上流のプロジェクタ)になるべく、プロジェクタPJ1のプロジェクタ情報をプロジェクタPJ2に送信する(ステップS77)。次いで、プロジェクタは、プロジェクタPJ2を送信先(下流のプロジェクタ)として設定する(ステップS78)。
さらに、プロジェクタPJ2は、上述したプロジェクタPJ1で実行されたステップS77の処理に応じて、プロジェクタPJ1から送信されたプロジェクタ情報を受信する(ステップS75)。次いで、プロジェクタPJ2は、受信したプロジェクタ情報に応じて、プロジェクタPJ1を送信元(上流のプロジェクタ)として設定する(ステップS76)。
上述した処理によって、プロジェクタPJ1の送信先(下流のプロジェクタ)として、プロジェクタPJ2が設定され、プロジェクタPJ2の送信元(上流のプロジェクタ)として、プロジェクタPJ1が設定される。
次に、プロジェクタPJ1が、上述したステップS71〜S76の処理を実行することによって、プロジェクタPJ1から接続要求の情報をプロジェクタPJ2に発し、プロジェクタPJ2が、上述したステップS77〜S78の処理を実行することによって、プロジェクタPJ2の送信先(下流のプロジェクタ)として、プロジェクタPJ1が設定され、プロジェクタPJ1の送信元(上流のプロジェクタ)として、プロジェクタPJ2が設定される。
このような処理をすることによって、プロジェクタPJ1とPJ2とのみが存在する場合には、まず、プロジェクタPJ1とPJ2との間で、環状のネットワークが形成される。
<具体例2>
上述したステップS71〜S76及びS79〜84の処理の具体例を、以下に説明する。以下の説明では、プロジェクタPJ1とPJ2との間で、既に、環状のネットワークが形成されおり、その状態で、新たにプロジェクタPJ3が起動されたものとする。
まず、新たに起動されたプロジェクタPJ3の処理を説明する。
上述したように、プロジェクタPJ3は、起動した直後なので、通信先は未設定と判別する(ステップS71)。次に、プロジェクタPJ3は、接続要求の情報を受信したか否かを判断する(ステップS72)。プロジェクタPJ3は、接続要求の情報を受信していないので、稼動しているプロジェクタPJ2を探して、プロジェクタPJ2を検出する(ステップS73)。さらに、プロジェクタPJ3は、プロジェクタPJ2に接続要求の情報を送信する(ステップS74)。なお、このステップS74の処理では、プロジェクタPJ1に接続要求の情報を送信してもよい。例えば、予め定められている優先順位に従って送信するようにすればよい。
次に、プロジェクタPJ2の処理を説明する。
プロジェクタPJ2は、既に、プロジェクタPJ2の上流のプロジェクタも下流のプロジェクタもプロジェクタPJ1であると設定されているので、通信先は設定済みと判別する(ステップS71)。次に、プロジェクタPJ2は、プロジェクタPJ3からの接続要求の情報を受信したと判別する(ステップS79)。この判断は、上述したプロジェクタPJ3において実行されたステップS74の処理に対応する。次いで、プロジェクタPJ2は、プロジェクタPJ1の送信先(下流のプロジェクタ)を変更すべき旨の情報をプロジェクタPJ1に送信する(ステップS80)。さらに、プロジェクタPJ2は、プロジェクタPJ3の送信元(上流のプロジェクタ)がプロジェクタPJ1である旨の情報をプロジェクタPJ3に送信する(ステップS81)。次に、プロジェクタPJ2は、プロジェクタPJ2自身の送信元(上流のプロジェクタ)として、プロジェクタPJ3を設定する(ステップS82)。
さらに、プロジェクタPJ1における処理を説明する。
まず、プロジェクタPJ1は、既に、プロジェクタPJ1の上流のプロジェクタも下流のプロジェクタもプロジェクタPJ2であると設定されているので、通信先は設定済みと判別する(ステップS71)。次に、プロジェクタPJ1は、プロジェクタPJ3からの接続要求の情報を受信していないと判別する(ステップS79)。さらに、プロジェクタPJ1は、送信先を変更すべきことを示す情報を受信した判別する(ステップS83)。プロジェクタPJ1は、プロジェクタPJ1の送信先(下流のプロジェクタ)をプロジェクタPJ3に変更する設定をする(ステップS84)。
再び、プロジェクタPJ3における処理を説明する。
上述したプロジェクタPJ2において実行されたステップS81に対応して、プロジェクタPJ3は、プロジェクタPJ3の送信元(上流のプロジェクタ)はプロジェクタPJ1である旨の情報を受信する(ステップS75)。次いで、プロジェクタPJ3は、プロジェクタPJ1を送信元(上流のプロジェクタ)として設定する(ステップS76)。
上述した処理を実行することによって、プロジェクタPJ1は、下流のプロジェクタがPJ2であり、かつ、上流のプロジェクタがPJ3であることを設定できる。また、プロジェクタPJ2は、下流のプロジェクタがPJ3であり、かつ、上流のプロジェクタがPJ1であることを設定できる。さらに、プロジェクタPJ3は、下流のプロジェクタがPJ1であり、かつ、上流のプロジェクタがPJ2であることを設定できる。このようにすることで、プロジェクタPJ1、PJ2及びPJ3によって、環状のネットワークを形成することができる。
さらに、プロジェクタPJ4が起動されたときにも、上述した処理と同様の処理を実行することによって、プロジェクタPJ1、PJ2、PJ3及びPJ4により、環状のネットワークを形成することができる。
<<画像リストの更新処理>>
図14は、上述した図12のステップS62の処理で呼び出されて実行される画像リストの更新処理のサブルーチンを示すフローチャートである。この処理は、プロジェクタの各々で受信した画像リストに基づいて、送信用の画像リストを生成する処理であり、受信したデータに基づいて、送信用のコンテンツとサムネイルのデータを生成する処理に対応する。なお、この処理は、第1の実施の形態における図6に示したフローチャートの処理に対応するものであり、同様の処理をするステップについては、同一の符号を付して示した。
ステップS31〜S34の処理については、第1の実施の形態における図6に示したものと同様の処理を実行する。
上述したステップS32及びS34の処理を実行した後、投影用データ記憶領域に記憶された自身が投影する画像のデータからサムネイル用のデータを生成する。生成したサムネイルのデータと、下流のプロジェクタに送信するコンテンツのデータとから送信用画像リストを生成する(ステップS95)。この処理は、上述したプロジェクタシステム300の概要において、上流のプロジェクタから送信されたコンテンツのデータを受信して、投影用データ記憶領域に記憶させ、記憶させたコンテンツのデータからサムネイルのデータを生成し、生成したサムネイルのデータと、他のコンテンツのデータから送信用データを生成して、生成した送信用データを、投影用データ記憶領域とは別の送信用データ記憶領域に記憶される処理に対応する。
この処理を実行した後、ステップS36及びS37の処理で、第1の実施の形態における図6に示したものと同様の処理を実行する。
<<サムネイルの選択処理>>
図15は、上述した図12のステップS63の処理で呼び出されて実行されるサムネイルの選択処理のサブルーチンを示すフローチャートである。この処理は、予め定められたコンテンツやサムネイルを投影した後に、ユーザーの希望や都合によって、投影するコンテンツを切り替えたい場合が生ずることがあり、このコンテンツの切り替えの操作に伴って、サムネイルを選択するための処理である。
最初に、自身が画像を切り替える切替コマンドを受信したか否かを判断する(ステップS101)。この切替コマンドは、ユーザーが、上述した制御パネル118や、リモコン装置(図示せず)を操作することによって、自身に発せられる。画像の切り替えは、上述した投影するコンテンツの切り替えを意味する。ここで、自身とは、この図15のフローチャートに示した処理が実行されているプロジェクタを意味する。
ステップS101の判断処理で、自身が切替コマンドを受信したと判別したとき(YES)には、受信した切替コマンドが示すサムネイルに対応した画像データを要求する旨の要求コマンドを下流のプロジェクタに送信する(ステップS102)。
次いで、他のプロジェクタから送信された要求画像データを受信したか否かを判断する(ステップS103)。この要求画像データは、上述したコンテンツのデータに対応する。要求画像データを受信していないと判別したとき(NO)には、ステップS103の判断処理を繰り返す。一方、要求画像データを受信したと判別したとき(YES)には、直ちに本サブルーチンを終了する。
上述したステップS101の判断処理で、切替コマンドを受信していないと判別したとき(NO)には、他のプロジェクタから発せられた要求コマンドを受信したか否かを判断する(ステップS104)。この処理は、上述したステップS102の処理に対応する。要求コマンドを受信していないと判別したとき(NO)には、上流のプロジェクタから送信された要求画像データを受信したか否かを判断する(ステップS105)。この処理は、後述するステップS106の処理に対応する。上流のプロジェクタから送信された要求画像データを受信していないと判別したとき(NO)には、直ちに本サブルーチンを終了する。
ステップS105の判断処理で、上流のプロジェクタから送信された要求画像データを受信したと判別したとき(YES)には、受信した要求画像データを、加工することなくそのまま下流のプロジェクタに送信する(ステップS106)。
一方、ステップS104の判断処理で、他のプロジェクタから発せられた要求コマンドを受信したと判別したとき(YES)には、要求コマンドが示す画像データを自身が有しているか否かを判断する(ステップS107)。要求コマンドが示す画像データを自身が有していると判別したとき(YES)には、その画像データを下流のプロジェクタに送信するために処理をステップS106に移す。
一方、ステップS107の判断処理で、要求コマンドが示す画像データを自身が有していないと判別したとき(NO)には、受信した要求コマンドを下流のプロジェクタに送信し(ステップS108)、本サブルーチンを終了する。
<<ネットワークの終了処理>>
図16は、自身を終了するときに、ネットワークを更新する処理を実行するためのフローチャートである。自身とは、この図16のフローチャートに示した処理が実行されているプロジェクタを意味する。
最初に、終了処理を実行している最中であるか否かを判断する(ステップS111)。
終了処理を実行している最中でないと判別したとき(NO)には、直ちに本サブルーチンを終了する。
一方、終了処理を実行している最中であると判別したとき(YES)には、自身の下流のプロジェクタに、自身の上流のプロジェクタを通知し(ステップS112)、自身の上流のプロジェクタに、自身の下流のプロジェクタを通知し(ステップS113)、本サブルーチンを終了する。
この図16に示した処理を実行することによって、自身の上流のプロジェクタと下流のプロジェクタとが直接通信できるようにし、自身が終了した後でも、環状のネットワークを維持することができる。
上述したように、第3の実施の形態のプロジェクタシステム300では、投影用データ記憶領域に記憶されているデータのうち、サムネイル用のデータでないデータであって先頭に位置するデータが、そのプロジェクタで投影するためのコンテンツのデータとして扱われ、そのデータを読み出して投影する。このようにすることで、複数のプロジェクタの各々における処理を簡略にかつ迅速にできる。
また、投影用データ記憶領域に記憶されているデータのうち、サムネイル用のデータが存在する場合には、サムネイル用のデータも読み出されて、サムネイルも同時に投影される。このようにすることで、コンテンツを切り替えて表示するときに、切り替えるコンテンツを指定する操作を容易にすることができる。
さらに、上流から下流に向かってプロジェクタを経るごとに、送信用のデータは、サムネイルのデータが増えるように、順次加工されていくので、下流のプロジェクタに進むに従って、送受信されるデータの大きさを小さくでき、下流に進む程、プロジェクタの処理の負担を軽くすることができる。
プロジェクタ110の機能の概略を示すブロック図である。 第1の実施の形態に係るプロジェクタシステム100の構成を示す概略図である。 プロジェクタシステム100において、投影すべきコンテンツを切り替える場合の例を示す図である。 4台のプロジェクタPJ1〜PJ4において実行されるメインの処理を実行するためのフローチャートである。 図4のステップS11の処理で呼び出されて実行されるネットワークの更新処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 図4のステップS12の処理で呼び出されて実行される画像リストの更新処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 第2の実施の形態に係るプロジェクタシステム200の構成を示す概略図である。 4台のプロジェクタPJ1〜PJ4において実行されるメインの処理を実行するためのフローチャートである。 図8のステップS42の処理で呼び出されて実行される画像リストの更新処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 第3の実施の形態に係るプロジェクタシステム200の構成を示す概略図である。 プロジェクタシステム300において、投影すべきコンテンツを切り替える場合の例を示す図である。 4台のプロジェクタPJ1〜PJ4において実行されるメインの処理を実行するためのフローチャートである。 図12のステップS61の処理で呼び出されて実行されるネットワークの更新処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 図12のステップS62の処理で呼び出されて実行される画像リストの更新処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 図12のステップS63の処理で呼び出されて実行されるサムネイルの選択処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 自身のプロジェクタを終了するときに、ネットワークを更新する処理を実行するためのフローチャートである。
符号の説明
100、200、300 プロジェクタシステム
110 プロジェクタ
112 CPU(制御手段)
116 無線インターフェース(通信手段)

Claims (11)

  1. コンテンツの画像を投影する複数のプロジェクタを含むプロジェクタシステムであって、
    前記複数のプロジェクタの各々は、
    自身を他のプロジェクタに通信可能に接続して、通信コンテンツデータを通信する通信手段と、
    自身のプロジェクタ以外から受信した前記通信コンテンツデータを記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶された前記通信コンテンツデータのうち、自身に対応した対応コンテンツデータを選択して、前記コンテンツの画像として投影する制御手段と、を含み、

    前記通信コンテンツデータは、前記複数のプロジェクタの各々に対応付けられた前記対応コンテンツデータを含み、
    前記複数のプロジェクタの各々の前記制御手段は、自身が受信した通信コンテンツデータのうち、自身と自身よりも上流のプロジェクタとに対応した上流対応コンテンツデータを加工し、かつ、自身よりも下流のプロジェクタに対応した下流対応コンテンツデータを加工せずに、これらを新たな通信コンテンツデータとして自身よりも下流のプロジェクタに送信することを特徴とするプロジェクタシステム。
  2. 前記通信手段は、複数のプロジェクタ間で前記通信コンテンツデータのほかに通信制御データを通信し、
    前記通信制御データに基づいて、最上流のプロジェクタから最下流のプロジェクタまでの通信順序が定められる請求項1に記載のプロジェクタシステム。
  3. 前記上流対応コンテンツデータの加工は、前記上流対応コンテンツデータの削除と、前記上流対応コンテンツデータの変換と、前記上流対応コンテンツデータに関する新たなデータの付加と、のうちの少なくとも1つの処理である請求項1又は2に記載のプロジェクタシステム。
  4. 前記上流対応コンテンツデータの変換は、データの大きさを縮小して、縮小対応コンテンツデータを生成する処理である請求項3に記載のプロジェクタシステム。
  5. 前記対応コンテンツデータに関する新たなデータは、自身と自身よりも上流のプロジェクタとに対応する対応コンテンツデータであることを示すデータである請求項3又は4に記載のプロジェクタシステム。
  6. 前記制御手段は、自身が受信した通信コンテンツデータのうち、前記通信順序に基づいて、自身に対応した対応コンテンツデータを選択する請求項1ないし5のいずれかに記載のプロジェクタシステム。
  7. 前記複数のプロジェクタのうちの最上流のプロジェクタは、
    前記複数のプロジェクタの全ての前記対応コンテンツデータについて、前記複数のプロジェクタの各々に対応付ける対応付け手段を含み、
    対応付けたデータを前記通信コンテンツデータとして送信する請求項1ないし5のいずれかに記載のプロジェクタシステム。
  8. 前記制御手段は、前記通信コンテンツデータに前記縮小対応コンテンツデータが含まれているときには、
    自身に対応した対応コンテンツデータを前記コンテンツの画像として所定の大きさで投影し、かつ、
    前記縮小対応コンテンツデータを、所定の大きさよりも小さく投影する請求項4に記載のプロジェクタシステム。
  9. 前記縮小対応コンテンツデータに対応する対応コンテンツデータを、前記所定の大きさで投影するときには、前記対応コンテンツデータを自身に送信する要求を、自身とは異なるプロジェクタに送信し、そのプロジェクタから前記対応コンテンツデータを受信する請求項7に記載のプロジェクタシステム。
  10. 前記複数のプロジェクタは、直列に接続された請求項1ないし8に記載のプロジェクタシステム。
  11. 前記複数のプロジェクタは、環状に接続された請求項9に記載のプロジェクタシステム。
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