JP2009002290A - スクロール圧縮機 - Google Patents

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裕文 吉田
Noboru Iida
飯田  登
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【課題】部品追加によるコストの増加や部品の変形による効率低下を招くことなく締結面の固着力とシール性を両立することのできるスクロール圧縮機を提供すること。
【解決手段】本体フレーム側締結面25aまたは固定スクロール側締結面25bのいずれか一方に微小凸部26を設けることにより、微小凸部26がボルト締結力によって他方の締結面25に食い込んで半径方向荷重による締結ずれが抑制されるとともに締結面25のシール性も確保されるため、部品追加によるコストの増加や部品の変形による効率低下を招くことなく締結面25の固着力とシール性を両立することが可能である。
【選択図】図2

Description

本発明は、空調機、冷凍機、ブロワ、給湯機等に使用されるスクロール圧縮機に関するものである。
従来、この種のスクロール圧縮機は、固定スクロールと本体フレームがボルトによって締結され、その締結力によって本体フレーム内外圧力差による冷媒ガス漏れと圧縮機転倒時等の締結ずれを防止する構成となっており、ボルト締結力が大きくなるほど締結面のシール性と固着力を向上することができる。
しかしながら、ボルト締結力を大きくしすぎると固定スクロールと本体フレームの歪みも大きくなり、固定スクロールラップ変形やクランク軸を受ける本体フレーム主軸の倒れが増大することによって圧縮過程での漏れ損失や摺動損失が増加して圧縮機効率が低下することになる。
また、本体フレームの軸方向変形によって、固定スクロールと本体フレームとの間に収納された旋回スクロールの可動範囲が縮小し、最悪の場合は可動範囲がゼロとなって圧縮機のロックや異常摩耗が発生する可能性もある。
これらの課題を解決するためにボルト締結力は適正値に設定する必要があるが、各部品の強度やボルトサイズ、冷媒の種類等によってはその最適範囲が存在しない場合がある。
そこで、例えば特許文献1に開示されているように、リベットによって締結ずれを抑制している。
図6は、特許文献1に記載された従来のスクロール圧縮機を示すものである。図6に示すように、固定スクロール101と本体フレーム102の締結部に形成された同心の連通孔103にリベット104を挿入することによって弱めの締結力でも締結ずれを抑制していた。
また、特許文献2では、図7に示すように、固定スクロール201と本体フレーム202の両方を密閉容器203に溶接固定することによって締結ずれを抑制していた。
特開平11−141470号公報 特開平11−141469号公報
しかしながら、前記従来のリベット固定の構成では、部品と加工工程、挿入工程等の追加によって製造コストが増加するとともに、リベット挿入時に固定スクロールおよび本体フレームに半径方向荷重が加わることで逆に締結ずれを招く可能性もある。
また、前記従来の溶接固定の構成では、溶接後に冷却された際、溶接ナゲットの収縮や密閉容器の残留応力等によって固定スクロール外周部に半径方向の大きな荷重が加わるため、固定スクロールラップ形状の変形を引き起こして旋回スクロールラップとの噛み合わせが悪化し、漏れ損失増加による圧縮機効率低下を招く可能性がある。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、本体フレーム側締結面または固定スクロ
ール側締結面のいずれか一方に微小凸部を設けることにより、部品追加によるコストの増加や部品の変形による効率低下を招くことなく締結面の固着力とシール性を両立することのできるスクロール圧縮機を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明のスクロール圧縮機は、請求項1記載のとおり、固定スクロールと本体フレームとが密着して締結される締結面において、本体フレーム側締結面または固定スクロール側締結面のいずれか一方に微小凸部を設けたものである。
従来の構成では部品や工程の追加によるコストの増加や溶接残留応力による効率低下の可能性があったものが、本構成によれば、固定スクロールと本体フレームのいずれかの締結面に設けられた微小凸部がボルト締結力によって他方の締結面に食い込んで半径方向荷重による締結ずれが抑制されるとともに締結面のシール性も確保されるため、部品追加によるコストの増加や部品の変形による効率低下を招くことなく締結面の固着力とシール性を両立することが可能である。
本発明のスクロール圧縮機は、部品追加によるコストの増加や部品の変形による効率低下を招くことなく締結面の固着力とシール性を両立することで高効率と高信頼性をコストの増加なく実現することが可能である。
第1の発明は、固定スクロールの一部をなす鏡板の一面に直立して形成された渦巻き状の固定スクロールラップに対して、旋回スクロールの一部をなすラップが支持円板上に直立するとともに、固定スクロールラップに類似した形状の旋回スクロールラップを互いに噛み合わせて、両スクロール間に渦巻き形の対称形の一対の圧縮空間を形成し、固定スクロールラップの中心部に吐出室に通じる吐出口を設け、固定スクロールラップの外側には吸入室を設け、自転阻止部材を介して旋回スクロールが固定スクロールに対し旋回運動を行うことによって、各圧縮空間が吸入側より吐出側に向けて連続移行する複数個の圧縮室に区画されて流体を圧縮すべく容積変化するスクロール圧縮機であって、旋回スクロールを旋回運動させるクランク軸の主軸を支承する本体フレームが固定スクロールと締結されるとともに、固定スクロールと本体フレームとが密着して締結される締結面において、本体フレーム側締結面または固定スクロール側締結面のいずれか一方に微小凸部を設けることにより、微小凸部がボルト締結力によって他方の締結面に食い込んで半径方向荷重による締結ずれが抑制されるとともに締結面のシール性も確保されるため、部品追加によるコストの増加や部品の変形による効率低下を招くことなく締結面の固着力とシール性を両立することが可能である。
第2の発明は、特に、第1の発明のスクロール圧縮機において、本体フレーム側締結面または固定スクロール側締結面のいずれか一方に概ね同じ突出量の微小凸部を3ヶ所以上設けることにより、旋回スクロールラップと固定スクロールラップの噛み合わせを最適化する心出し作業のとき、固定スクロール側締結面に対して本体フレーム側締結面が常に平行状態を保って本体フレームの主軸受が傾くことがないため、旋回スクロールラップと固定スクロールラップの噛み合わせ悪化による圧縮機効率低下や主軸受の傾きによるクランク軸の異常摩耗等を防止することが可能である。
第3の発明は、特に、第1または2の発明のスクロール圧縮機において、本体フレーム側締結面と固定スクロール側締結面のうち、微小凸部が設けられた締結面の硬度を他方の硬度よりも大きく設定することにより、微小凸部が他方の締結面に容易に食い込むため、
より強固な締結面固着力を得ることが可能であるし、微小凸部を除く平面部が互いに密着して締結面に隙間が生じにくいため、締結面での冷媒ガス漏れによる圧縮機効率の低下を抑制することもできる。
なお、この構成を実現させるためには本体フレームと固定スクロールのいずれか一方を他方よりも硬度の高い材質とすることが一般的かつ容易であるが、加工性や材料強度の面で構成が困難な場合は表面改質や表面皮膜等の表面処理によって硬度を高くする方法によって同様の効果が得られる。
第4の発明は、特に、第1〜3のいずれか1つの発明のスクロール圧縮機において、微小凸部を塑性加工によって設けることにより、微小凸部を切削加工や研削加工で設けるよりも加工時間を短縮できるため、加工コストを最小限に食い止めながら締結面の固着力を向上させることが可能である。
微小凸部の塑性加工方法としては、先細のポンチを打ち込んで凹部を設け、その周囲に生じた円環状の山部を微小凸部とする方法がある。
また、微小凸部が形成されるように金型を作製してプレス加工によって締結面に微小凸部を設ける方法もある。
第5の発明は、特に、第1〜4のいずれか1つの発明のスクロール圧縮機において、本体フレームと固定スクロールの締結面外周部の微小な隙間をシール材によって閉塞させることにより、圧縮機の設計余裕度があまりなく、締結面の固着力とシール性とを両立させた最適な設計が見出せない場合でも、締結面の固着力を十分に確保した状態で締結面での冷媒ガスの漏れをシール材によって防止することで締結面の固着力とシール性を両立することが可能である。
第6の発明は、特に、第5の発明のスクロール圧縮機において、本体フレームと固定スクロール両方の締結面外周部に面取りを設けるとともに、締結面の外径よりもやや小さい内径のOリングを面取りで構成された凹部に張力を持たせて収容することにより、復元力によってOリングが面取りで構成された凹部に密着して冷媒ガスをシールすることができる。
特に、密閉容器内が吐出圧力である高圧型の圧縮機では、本体フレーム外部の圧力よりも内部の圧力の方が低くなるのが一般的であり、その圧力差によってOリングを更に内側へ密着させることができるため一層効果的である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1におけるスクロール圧縮機の縦断面図である。
図1において、鉄製の密閉容器1の内部全体は吐出管2に連通する高圧雰囲気となり、その中央部に電動機3、上部に圧縮機構が配置され、電動機3の回転子3aに固定されたクランク軸4の一端を支承する圧縮機構の本体フレーム5が密閉容器1に固定されており、その本体フレーム5に固定スクロール6が取り付けられている。
クランク軸4に設けられた主軸方向の油通路7は、その一端が給油ポンプ装置8に通じ、他端が最終的に旋回スクロール9の偏心軸受10に通じている。固定スクロール6と噛
み合って圧縮室11を形成する旋回スクロール9は、渦巻き状の旋回スクロールラップ9aと偏心軸受10とを直立させたラップ支持円板9bとからなり、固定スクロール6と本体フレーム5との間に配置されている。
固定スクロール6は、鏡板6aと渦巻き状の固定スクロールラップ6bとからなり、固定スクロールラップ6bの中央部に吐出口12、外周部に吸入室13が配置されている。
クランク軸4の主軸から偏心してクランク軸4の上端部に配置された偏心軸14は、旋回スクロール9の偏心軸受10と係合摺動すべく構成されている。旋回スクロールラップ支持円板9bの背面9cと、旋回スクロール9の軸方向への移動を規制する本体フレーム5に設けられたスラスト拘束面5aとの間は、微小な隙間が設けられている。本体フレーム5のスラスト拘束面5aには環状シール部材15が遊合状態で装着されており、その環状シール部材15はその内側の背面室16と外側の背圧室17とを仕切っている。
給油ポンプ装置8によって吸い上げられたオイルはクランク軸4の油通路7を通り旋回スクロール9の偏心軸受10と偏心軸14との間に形成された軸方向の内部空間18へ導かれ、一方は旋回スクロール9のラップ支持円板背面9cに設けられた絞り部19を経由して固定スクロール6と本体フレーム5とによって囲まれて形成される背圧室17へと通じ、旋回スクロール9を固定スクロールラップ6bに押さえつける機能を持った背圧調整弁20、オイル供給通路20aを通って吸入室13へと導かれる。もう一方は偏心軸受10、背面室17、主軸受21を通り圧縮機構外部へ排出される。
吐出口12の出口側を開閉する逆止弁装置22が固定スクロール6の鏡板6aの平面上に取り付けられており、その逆止弁装置22は薄鋼板製のリード弁22aと弁押さえ22bとからなる。
クランク軸4の下端は密閉容器1内に溶接や焼き嵌めして固定された副軸受け23により軸受けされ、安定に回転することができる。副軸受け23はジャーナル軸受け構成となっており、給油ポンプ装置8によって吸い上げられたオイルの一部が副軸受け23へと供給される。
圧縮機構にて圧縮されたガスは圧縮機構外周部付近に設けられた下向きガス流路24を通り、図示された点線矢印のごとく回転子3a上部へと導かれる。ここで主軸受け21などを潤滑後排出されたオイルと合流し、回転子3a内部に設けられた回転子通路3bを介して回転子3a下部へと到達後、ガスとオイルの混合流が遠心力によって固定子3c下部コイルエンドに衝突し、気液分離される。気液分離後のガスは固定子3c外周に設けられた固定子通路3dを介して電動機3上部へと導かれ、圧縮機構に設けられた図示されていない上向きガス流路を通って圧縮機構上側空間へ到達後、吐出管2から密閉容器1外部へと吐出される。
図2は図1における圧縮機構部断面図で、本体フレーム5、固定スクロール6および旋回スクロール9以外の部品は省略されている。
本体フレーム5と固定スクロール6とはボルトによって締結され、その締結面25のうち、本体フレーム側締結面25aには微小凸部26が設けられている。
また、本体フレーム側締結面25aの表面硬度は固定スクロール側締結面25bの表面硬度よりも高い。
以上のように構成されたスクロール圧縮機について、以下その動作、作用を説明する。
本体フレーム5と固定スクロール6のボルト締結による軸力が本体フレーム側締結面25aに設けられた微小凸部26に集中的に付加されることにより、微小凸部26は固定スクロール側締結面25bに食い込む。
この食い込みが半径方向荷重に対するずれ止めの役割を果たし、圧縮機の転倒、落下等の際でも固定スクロール6が本体フレーム5に対してずれず、旋回スクロールラップ9aと固定スクロールラップ6bの噛み合わせ不良による漏れ損失の増大や局部的異常摺動を回避することが可能である。
微小凸部26が固定スクロール側締結面25bに食い込みやすくするには、本体フレーム側締結面25aの表面硬度を固定スクロール側締結面25bの表面硬度よりも高くすればよいが、本体フレーム側締結面25aと固定スクロール側締結面25bの表面硬度がほぼ同等でも微小凸部26が食い込むことは可能であり、締結ずれ防止機能を十分発揮することができる。
図3は本体フレーム5の正面図と断面図で、微小凸部26は放射状に8箇所設けられている。
ほぼ同じ高さの微小凸部26が3箇所以上あれば、ボルト締結前に本体フレーム5に対して固定スクロール6が傾くことがないため、固定スクロールラップ6bと旋回スクロールラップ9aの相対位置最適化のための芯出しを問題なく行うことが可能であり、微小凸部26の数が多くなれば締結ずれ止めの効果が増大する。
しかしながら、微小凸部26の数が多くなると、微小凸部26を固定スクロール側締結面25bに確実に食い込ませるために締結ボルトの本数増加やサイズアップ等によって締結軸力を大きくする必要があるため、その軸力によって本体フレーム5や固定スクロール6に歪みが生じ、固定スクロールラップ6bの変形による圧縮室11間の漏れ損失増加や旋回スクロール背面9cと本体フレームスラスト拘束面5aとの微小隙間消滅による異常摩耗および旋回スクロール9のロックを招く恐れがある。
したがって、締結ボルトの軸力と微小凸部26の数を適正化する必要がある。
それでもなお微小凸部26の固定スクロール側締結面25bへの食い込みが不十分である場合、本体フレーム側締結面25aの平坦部と固定スクロール側締結面25bの平坦部との間に隙間が生じ、本体フレーム5内外の冷媒ガス流通によって圧縮機効率の低下が懸念される。
この問題を解決するためには、前述のとおり本体フレーム側締結面25aの表面硬度を固定スクロール側締結面25bの表面硬度よりも高くすることが有効であるし、図3のようにボルトの軸力が効率的に伝達されやすいボルト穴27付近に微小凸部26を設けることも有効である。
また、微小凸部26の数量を低減して微小凸部26一つあたりの軸力を増大させることで確実に固定スクロール側締結面25bに食い込ませることも有効である。
固定スクロールラップ6bと旋回スクロールラップ9aの芯出し工程において、本体フレーム5と固定スクロール6とが傾かないように各部品を固定して芯出しを行うことによって微小凸部26を2箇所以下とすることは可能であり、微小凸部26を数多く設けることが困難な場合でも締結ずれ防止と締結面25での冷媒ガス漏れ抑制を両立することがで
きる。
微小凸部26は、本体フレーム側締結面25aに微小凹部をもつ金型を押し付けて塑性加工によって形成することで容易に設けることができ、加工工数増加によるコストアップを最小限に抑えることが可能である。
微小凸部26を設ける別の方法として、先細のポンチを打ち込んで凹部を設け、その周囲に生じた円環状の山部を微小凸部26とする方法があり、金型によるものと同様に加工が容易でコストアップを最小限に抑制できる。
当然ながら、切削加工によって微小凸部26を設ける方法もあり、加工が困難ではあるものの、多数の微小凸部26を精度よく設けることができるため、本体フレーム側締結面25aと固定スクロール側締結面25bを確実に平行状態に保って固定スクロールラップ6bと旋回スクロールラップ9aの芯出しを行うことが可能であり、圧縮機効率の悪化を招くことがない。
なお、本実施の形態1では本体フレーム側締結面25aに微小凸部26を設けているが、逆に固定スクロール側締結面25bに微小凸部26を設けても同様の効果が得られる。
(実施の形態2)
図4は、本発明の実施の形態2における圧縮機構部断面図で、本体フレーム5、固定スクロール6および旋回スクロール9以外の部品は省略されている。
本体フレーム5と固定スクロール6とはボルトによって締結され、その締結面25のうち、本体フレーム側締結面25aには微小凸部26が設けられている。
また、本体フレーム側締結面25aの表面硬度は固定スクロール側締結面25bの表面硬度よりも高い。
本体フレーム側締結面25aと固定スクロール側締結面25bの外周部には全周にわたって大きめの面取り28が設けられ、面取り28で形成された凹部には適度な張力をもたせたOリング29が収められている。
締結ボルトの軸力による本体フレーム5と固定スクロール6の歪みを抑えながら微小凸部26を設けると、微小凸部26の固定スクロール側締結面25bへの食い込みが不十分で、締結面25での冷媒ガス漏れによる圧縮機効率低下が生じる場合がある。
本構成のOリング29は特にこの場合に有効で、Oリング29の張力と本体フレーム5内外の圧力差によってOリング29が面取り28に張り付いて締結面25での冷媒ガス漏れを食い止めることが可能である。
図5は、本体フレーム5の正面図と断面図で、本体フレーム側締結面25aの外周部に大きめの面取り28が設けられている。
実施の形態1で示した図3の外周切り欠き5bは圧縮機構部下部から上部への冷媒ガスの流通のために必要であるが、全周にわたってOリング29で締結面25をシールするためにはこの外周切り欠き5bを設けることができない。
そこで、図5のように本体フレーム側締結面25aの一部にガス通路5cを設けることでOリング29による締結面25のシールが可能となる。
上記構成により、締結ボルトの軸力と微小凸部26の食い込み量の両立が困難な場合でも圧縮機効率を維持しながら締結ずれを防止することが可能である。
なお、必ずしもOリング29を用いてシールする必要はなく、樹脂系または金属系の部材を埋め込んでもよいし、溶接等によって閉塞させても同様の効果が得られる。
また、面取り28は図示されたようにC面取りであってもよいが、R面取りでも同様である。
以上のように、本発明にかかるスクロール圧縮機は、本体フレーム側締結面または固定スクロール側締結面のいずれか一方に微小凸部を設けることにより、部品追加によるコストの増加や部品の変形による効率低下を招くことなく締結面の固着力とシール性を両立することが可能であり、HFC系冷媒やHCFC系冷媒を用いたエアーコンディショナー用圧縮機のほかに、自然冷媒COを用いたエアーコンディショナーやヒートポンプ式給湯機などの用途にも適用できる。
本発明の実施の形態1における縦型スクロール圧縮機の縦断面図 本発明の実施の形態1における圧縮機構部断面図 本発明の実施の形態1における本体フレームの正面図と断面図 本発明の実施の形態2における圧縮機構部断面図 本発明の実施の形態2における本体フレームの正面図と断面図 従来のスクロール圧縮機における圧縮機構部断面図 従来のスクロール圧縮機における圧縮機構部断面図
符号の説明
4 クランク軸
5 本体フレーム
6 固定スクロール
6a 鏡板
6b 固定スクロールラップ
9 旋回スクロール
9a 旋回スクロールラップ
9b ラップ支持円板
11 圧縮室
12 吐出口
13 吸入室
21 主軸受
25 締結面
25a 本体フレーム側締結面
25b 固定スクロール側締結面
26 微小凸部
28 面取り
29 Oリング

Claims (6)

  1. 固定スクロールの一部をなす鏡板の一面に直立して形成された渦巻き状の固定スクロールラップに対して、旋回スクロールの一部をなすラップが支持円板上に直立するとともに、前記固定スクロールラップに類似した形状の旋回スクロールラップを互いに噛み合わせて、両スクロール間に渦巻き形の対称形の一対の圧縮空間を形成し、前記固定スクロールラップの中心部に吐出室に通じる吐出口を設け、前記固定スクロールラップの外側には吸入室を設け、自転阻止部材を介して前記旋回スクロールが前記固定スクロールに対し旋回運動を行うことによって、前記各圧縮空間が吸入側より吐出側に向けて連続移行する複数個の圧縮室に区画されて流体を圧縮すべく容積変化するスクロール圧縮機であって、前記旋回スクロールを旋回運動させるクランク軸の主軸を支承する本体フレームが前記固定スクロールと締結されるとともに、前記固定スクロールと前記本体フレームとが密着して締結される締結面において、前記本体フレーム側締結面または前記固定スクロール側締結面のいずれか一方に微小凸部を設けたことを特徴とするスクロール圧縮機。
  2. 本体フレーム側締結面または固定スクロール側締結面のいずれか一方に概ね同じ突出量の微小凸部を3ヶ所以上設けた請求項1に記載のスクロール圧縮機。
  3. 本体フレーム側締結面と固定スクロール側締結面のうち、微小凸部が設けられた締結面の硬度が他方の硬度よりも大きい請求項1または2に記載のスクロール圧縮機。
  4. 微小凸部を塑性加工によって設けた請求項1〜3のいずれか1項に記載のスクロール圧縮機。
  5. 本体フレームと固定スクロールの締結面外周部の微小な隙間をシール材によって閉塞させた請求項1〜4のいずれか1項に記載のスクロール圧縮機。
  6. 本体フレームと固定スクロール両方の締結面外周部に面取りを設けるとともに、前記締結面の外径よりもやや小さい内径のOリングを前記面取りで構成された凹部に張力を持たせて収容した請求項5に記載のスクロール圧縮機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101266741B1 (ko) 2011-01-14 2013-05-28 히타치 어플라이언스 가부시키가이샤 스크롤 압축기

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