JP2009024663A - スクロール型流体機械 - Google Patents

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Abstract

【課題】可動スクロールの転覆、傾斜を簡易にして効果的に防止し、シールリング、ひいては流体機械の耐久性及び信頼性を向上することができるスクロール型流体機械を提供する。
【解決手段】ハウジング(2)に固定され、可動スクロール(32)の鏡板(36)の背面(36a)に対向する台座面(40)において可動スクロールを公転旋回可能に支持するフレーム(18)と、台座面に支持され、台座面と背面との間で背圧室(56)を高圧室(54)側と区画するシールリング(58)と、シールリングの外周側にて台座面に形成される環状溝(60)と、環状溝に嵌入され、スラスト荷重(FT)を受容する支持部材(62)とを具備する。
【選択図】図2

Description

本発明は、スクロール型流体機械に係り、詳しくは、冷凍空調機やヒートポンプ式給湯機に好適なスクロール型流体機械に関する。
この種のスクロール型流体機械、例えばスクロール圧縮機は、ハウジング内で固定スクロールに対し可動スクロールが公転旋回運動することにより、潤滑油を含む作動流体の吸入、圧縮及び吐出の一連のプロセスを実施して圧縮室を形成し、この圧縮室から吐出された作動流体の吐出圧が作用する高圧室と、この高圧室と連通することにより圧縮室内の圧縮反力を相殺するべく可動スクロールの鏡板の背面に背圧を付与し、可動スクロールのスラスト荷重を受容する背圧室とを備えている。
そして、背圧室を高圧室側と区画する2つのシールリングを可動スクロールの鏡板の背面に埋設された硬質プレートに摺接させ、可動スクロールの鏡板に吸入溝を形成することにより、高圧室側と背圧室側とを連通させると共に、各シールリングの摩擦による動力損失やシールリングの摩耗を低減しながら、ハウジングブロックたるフレームでスラスト荷重を受容する技術が公知である(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−116458号公報
しかしながら、上記従来技術では、2つのシールリングはあくまでも可動スクロールの鏡板の背面に摺接して背圧室を形成するのみであり、スラスト荷重はフレームで受容されるため、可動スクロールの公転旋回中に圧縮室内の圧力が異常に急上昇すると、スラスト荷重の過大な増加によって可動スクロールがフレームに対して転覆、傾斜して台座面に接触し、可動スクロール及びフレームが磨耗、損壊するおそれがある。
また、上記従来技術は2重シール構造を構成するものであり、2つのシールリングの何れかに摩耗、損壊が生じると、可動スクロールのフレームに対する転覆、傾斜を加速させるおそれもある。
更に、上記従来技術は、可動スクロールに吸入溝を形成すると共に硬質プレートを埋設するため、可動スクロールの加工が複雑となってその重量バランスを欠き、可動スクロールのフレームに対する転覆、傾斜をより一層加速させるおそれもある。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたもので、可動スクロールの転覆、傾斜を簡易にして効果的に防止し、シールリング、ひいては流体機械の耐久性及び信頼性を向上することができるスクロール型流体機械を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するべく、請求項1記載のスクロール型流体機械は、ハウジング内で固定スクロールに対し可動スクロールが公転旋回運動することにより、潤滑油を含む作動流体の吸入、圧縮及び吐出の一連のプロセスを実施して圧縮室を形成し、圧縮室から吐出された作動流体の吐出圧が作用する高圧室と、高圧室と連通することにより圧縮室内の圧縮反力を相殺するべく可動スクロールの鏡板の背面に背圧を付与し、可動スクロールのスラスト荷重を受容する背圧室とを備えたスクロール型流体機械であって、ハウジングに固定され、背面に対向する台座面において可動スクロールを公転旋回可能に支持するフレームと、台座面に支持され、台座面と背面との間で背圧室を高圧室側と区画するシールリングと、シールリングの外周側にて台座面に形成される環状溝と、環状溝に嵌入され、スラスト荷重を受容する支持部材とを具備することを特徴としている。
また、請求項2記載の発明では、請求項1において、支持部材が可動スクロールの外周方向に沿って所定の間隙を存して位置づけられる2以上の円弧状部からなることを特徴としている。
更に、請求項3記載の発明では、請求項1又は2において、環状溝が台座面上における可動スクロールの公転旋回領域内で且つ公転旋回領域の外縁近傍に形成されることを特徴としている。
更にまた、請求項4記載の発明では、請求項1乃至3の何れかにおいて、背面に装着され、シールリング及び支持部材が摺接する摺接面を有するプレートを更に具備し、摺接面は背面に比して高硬度に形成されることを特徴としている。
また、請求項5記載の発明では、請求項4において、プレートは、摺接面に形成され、可動スクロールの公転旋回運動に伴い、シールリングを間歇的に跨いで高圧室と背圧室とを連通させる連通溝を有することを特徴としている。
更に、請求項6記載の発明では、請求項1乃至5の何れかにおいて、作動流体が二酸化炭素からなる冷媒であることを特徴としている。
請求項1記載の本発明のスクロール型流体機械によれば、スラスト荷重を受ける支持部材をシールリングの外周側に設けることで、圧縮室の圧力上昇により可動スクロールのスラスト荷重が過大に増加しても、可動スクロールのフレームに対する転覆、傾斜によって可動スクロールが台座面に接触し磨耗するのを効果的に防止でき、可動スクロール、ひいてはスクロール型流体機械の耐久性及び信頼性を向上することができる。
また、請求項2記載の発明によれば、支持部材を可動スクロールの外周側に沿って所定の間隙を存する2以上の円弧状部から構成することで、高圧室側と背圧室側との連通を妨げることなく、可動スクロールのフレームに対する転覆、傾斜を可動スクロールの略全周方向に亘って簡易にして効果的に防止でき、可動スクロール、ひいてはスクロール型流体機械の耐久性及び信頼性を更に向上することができる。
更に、請求項3記載の発明によれば、環状溝が台座面上における可動スクロールの公転旋回領域内で且つこの公転旋回領域の外縁近傍に形成されることにより、可動スクロールをその外周面近傍で支持することができ、可動スクロールのフレームに対する転覆、傾斜を更に効果的に防止でき、可動スクロール、ひいてはスクロール型流体機械の耐久性及び信頼性をより一層向上することができる。
更にまた、請求項4記載の発明によれば、可動スクロールの背面にプレートを装着し、プレートのシールリング及び支持部材が摺接する摺接面を可動スクロールの背面に比して高硬度に形成することにより、可動スクロールに加工を施さなくても支持部材が摺接する被摺接面の磨耗、損壊によって可動スクロールが転覆、傾斜することを簡易にして防止でき、可動スクロール、ひいてはスクロール型流体機械の耐久性及び信頼性を大幅に向上することができる。
また、請求項5記載の発明によれば、プレートが摺接面にシールリングを間歇的に跨いで高圧室と背圧室とを連通させる連通溝を有することで、可動スクロールに対して加工を施さなくても背圧室を形成することができるため、可動スクロールの重量バランスを保持しながら可動スクロールの転覆、傾斜を簡易にして防止でき、可動スクロール、ひいてはスクロール型流体機械の耐久性及び信頼性を確実に向上することができる。
更に、請求項6記載の発明によれば、作動流体が二酸化炭素からなる冷媒であることにより、スクロール型流体機械は高回転域で作動し、可動スクロールの公転旋回も高回転域で行われ、可動スクロールも転覆、傾斜し易くなるが、上記構成によれば、これを簡易にして効果的に防止でき、可動スクロール、ひいてはスクロール型流体機械の耐久性及び信頼性を向上することができる。
以下、図面により本発明の一実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るスクロール型流体機械の一例として、密閉型のスクロール圧縮機を示している。この圧縮機1は、冷凍空調装置やヒートポンプ式給湯機などの冷凍回路に組み込まれ、当該回路は作動流体の一例である二酸化炭素冷媒(以下、冷媒という)が循環する経路を備え、圧縮機1は経路から冷媒を吸入し、圧縮して経路に向けて吐出する。
圧縮機1はハウジング2を備え、ハウジング2の胴部4の上側、下側にはそれぞれ上蓋6、下蓋8が気密に嵌合し、胴部4の内部は密閉されて冷媒の吐出圧が作用している。胴部4の適宜位置には上記回路から取り込んだ冷媒を吸入する吸入管10が接続され、上蓋6の適宜位置にはハウジング2内の圧縮冷媒を上記回路へ吐出する吐出管12が接続されている。
胴部4内には電動モータ14が収容され、このモータ14内には回転軸16が配置されており、回転軸16はモータ14への通電によって駆動される。また、回転軸16の上端側は軸受を介して主軸フレーム(フレーム)18に回転自在に支持され、主軸フレーム18はハウジング2に固定されている。
一方、回転軸16の下端側は軸受を介して副軸フレーム20に回転自在に支持されている。また、回転軸16の下端側にはオイルポンプ22が装着されており、このポンプ22は下蓋8の内側に形成された貯油室24内の潤滑油を吸引する。そして、潤滑油は回転軸16内を軸線方向に穿孔される給油路26を上昇し、回転軸16の上端からモータ14やスクロールユニット28等に供給され、各摺動部分や軸受等の潤滑及びシールを実施する。このとき、冷媒の吐出圧が貯油室24の潤滑油の油面に作用することも給油路26における潤滑油の上昇に寄与する。更に、副軸フレーム20の適宜位置には潤滑油の導入口30が形成され、圧縮機1内の各摺動部分に供給された潤滑油は導入口30を介して貯油室24に貯留される。
上記スクロールユニット28は胴部4内においてモータ14の上方に配置され、冷媒の吸入、圧縮及び吐出の一連のプロセスを実施する。
当該ユニット28は、可動スクロール32及び固定スクロール34から構成され、これらスクロール32,34はそれぞれ鏡板36,38を備え、鏡板36には鏡板38に向けて延びる渦巻きラップが一体形成され、鏡板38にも鏡板36に向けて延びる渦巻きラップが一体形成されている。
そして、これら渦巻きラップが互いに協働し、鏡板38の外周側に内設されると共に吸入管10と連通する図示しない吸入室から冷媒を吸入して圧縮室を形成する。圧縮室は、固定スクロール34に対する可動スクロール32の公転旋回運動により、渦巻きラップの中心に向けて移動しながら、その容積を減少させて上記一連のプロセスを実施する。
可動スクロール32は、アルミニウム系金属材料から成形され、その自転が図示しない自転阻止機構により阻止されており、主軸フレーム18の台座面40上を公転旋回運動する。可動スクロール32に公転旋回運動を付与するため、可動スクロール32の鏡板36の背面36a側にはボス42が突出して形成され、それに対向する回転軸16の上端側には偏心軸44が一体形成されており、ボス42は軸受を介して偏心軸44に回転自在に支持されている。
一方、固定スクロール34は、主軸フレーム18に固定され、鏡板38の背面38a側に形成される冷媒の吐出室46を圧縮室と区画している。更に、固定スクロール34の中央部分の適宜位置には、圧縮室と吐出室46とを連通する冷媒の吐出孔48が鏡板38を貫通して穿設されており、吐出孔48は背面38a側に配置された吐出弁50により開閉される。吐出弁50は吐出ヘッド52で覆われており、吐出ヘッド52によって吐出弁50の開弁時における音が抑制される。
上述した圧縮機1によれば、回転軸16の回転に伴い可動スクロール32が台座面40上を公転旋回運動し、これにより吸入室の冷媒がユニット28の内方に向けて流動しながら圧縮され、圧縮された高圧冷媒が吐出孔48から吐出されてハウジング2内を循環し、循環した冷媒が吐出室46から吐出管12を通じて圧縮機1の外部へ送出される。
一方、冷媒の吐出圧の作用と相俟ってポンプ22で汲み上げられた潤滑油は給油路26から吐出され、ボス42が収容される主軸フレーム18のボス収容部18aに潤滑油の高圧室54を形成する。高圧室54の潤滑油は軸受等を潤滑しながら回転軸16に沿ってハウジング2内を流下する一方、背面36aと台座面40との間に形成される背圧室56に流入し、鏡板36の外周側を経てユニット28の内方に導かれる。
背圧室56は、高圧室54をシールリング58で区画して形成され、圧縮室内の圧縮反力を相殺するべく背面36aに潤滑油による背圧を付与している。換言すると、背圧室56は可動スクロール32を台座面40に押圧する方向に作用するスラスト荷重Fを受容している。
リング58は、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等の低摩擦係数を有する樹脂等から環状に成形され、台座面40に支持されており、図示しない板ばね等で背面36a側に押圧付勢されている。
ところで、図2のユニット28の詳細拡大図にも示されるように、台座面40にはリング58の外周側に環状溝60が凹設され、環状溝60には可動スクロール32を支持する支持部材62が嵌入されている。一方、背面36aにはプレート64が例えば接着され、プレート64にはリング58及び支持部材62が摺接している。
図3に示される図2のA−A方向からみた主軸フレーム18の平面図も参照して説明すると、支持部材62は、平面視半円状の2つの円弧状部62a,62bから構成され、これらは例えばPPS(ポリフェニレンサルファイド)等の高硬度を有するいわゆるエンジニアリングプラスティック等から成形されている。
円弧状部62a,62bは、可動スクロール32の外周方向に沿って所定の間隙dを存して位置づけられ、背圧室56と共にスラスト荷重Fを受容している。円弧状部62a,62bの台座面40からの突出高さHは、リング58の台座面40からの突出高さHと略同一か、或いは所定の許容範囲内において突出高さHより若干低く設定され、可動スクロール32の公転旋回運動に伴い、少なくともリング58だけはプレート64に常時摺接可能になっている。
また、円弧状部62a,62bが可動スクロール32の鏡板36の外周面36b近傍においてスラスト荷重Fを受けることができるように、環状溝60を台座面40における可動スクロール32の公転旋回領域内であって、この領域の外縁近傍に形成するのが好ましい。
図4に示される図2のB−B方向からみた可動スクロール32の平面図も参照して説明すると、プレート64は、所定の板厚tを有する平面視ドーナツ形状の薄板であって、鉄系金属材料から成形されており、可動スクロール32の公転旋回運動に際して台座面40と対向するプレート64の摺接面64aに円弧状部62a,62bが摺接可能な大きさを有している。
摺接面64aには、プレート64の径方向に所定の長さL、幅W及び深さDを有する長溝(連通溝)66が凹設されている。
長溝66は、プレート64の周方向に例えば90°間隔で4つ形成され、可動スクロール32の公転旋回運動によっても、円弧状部62a,62bが掛からない位置に位置づけられている。そして、可動スクロール32の公転旋回運動に伴い、これら長溝66を介して、高圧室54の高圧潤滑油がリング58を間歇的に跨いで背圧室56に流入する。ここで、背圧室56には、支持部材62が存在するものの、円弧状部62a,62b間の間隙dを潤滑油の流動が阻害されない程度の大きさに設定することにより、背圧室56に流入した潤滑油は吸入室側へ向けて円滑に流動する。
一方、鏡板38には背圧室56と吸入室とを連通する図示しない背圧調整弁が内蔵され、この背圧調整弁を調整することにより、背圧室56は高圧室54より低圧且つ吸入室より高圧の中間圧にされる。そして、これら高圧室54、背圧室56及び吸入室の圧力差を利用することにより、潤滑油がユニット28の内方に向けて好適に供給される。
こうして、可動スクロール32の公転旋回運動に伴い、リング58及び支持部材62が摺接面64aに摺接し、中間圧となる背圧室56が形成され、背圧室56の圧力と支持部材62との両方でスラスト荷重Fが受容される。
以上のように、本実施形態では、支持部材62をリング58の外周側に設けることで、圧縮室の圧力上昇により可動スクロール32のスラスト荷重Fが過大に増加しても、可動スクロール32の主軸フレーム18に対する転覆、傾斜によって可動スクロール32が台座面40に接触し磨耗するのを効果的に防止できる。
しかも、支持部材62を可動スクロール32の外周側に沿って所定の間隙dを存する2つの円弧状部62a,62bから構成することで、高圧室54側と背圧室56側との間の潤滑油の連通を妨げることなく、可動スクロール32の主軸フレーム18に対する転覆、傾斜を可動スクロール32の略全周方向に亘って簡易にして効果的に防止できる。
好ましくは、環状溝60が台座面40上における可動スクロール32の公転旋回領域内で且つ公転旋回領域の外縁近傍に形成されることにより、可動スクロール32をその外周面36b近傍で支持することができ、可動スクロール32の主軸フレーム18に対する転覆、傾斜を更に効果的に防止できる。
ここで、可動スクロール32はアルミニウム系金属材料から成形されるが、アルミニウム系金属材料は、近年、その低重量や高加工性に加え、強度も飛躍的に改善されている。しかし、アルミニウム系金属材料は、常温クリープと呼ばれる現象が顕著であり、如何なる小さな力、衝撃でも数千、数万回と加え続ければひずみが蓄積し、破壊を生じやすいという点で耐久性の面で劣っている。
そこで、背面36aに鉄系金属材料のプレート64を装着することにより、支持部材62が摺接する被摺接面をアルミニウム系金属材料からなる可動スクロール32の背面36aに比して高硬度化し、その耐摩耗性、耐久性を高めることができるため、可動スクロール32に加工を施さなくても背面36aにプレート64を装着するだけの簡単な構成で、支持部材62が摺接する被摺接面の磨耗、損壊によって可動スクロール32が転覆、傾斜することを簡易にして防止できる。
更には、プレート64がその径方向にリング58を間歇的に跨ぐ長溝66を有することで、可動スクロール32に対して加工を施さなくても中間圧となる背圧室56を形成することができるため、可動スクロール32の重量バランスを保持しながら、その転覆、傾斜を簡易にして且つ確実に防止できる。
このようにして可動スクロール32の転覆、傾斜を簡易にして効果的に防止することにより、可動スクロール32、ひいては圧縮機1の耐久性及び信頼性を大幅に向上することができる。
以上で本発明の一実施形態についての説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更ができるものである。
例えば、上記実施形態では支持部材62は2つの円弧状部62a,62bから構成されているが、可動スクロール32のスラスト荷重Fを受容でき且つ潤滑油の連通路を確保できれば良く、例えば、支持部材62を3以上の円弧状部から構成しても良く、又は潤滑油の連通孔を設けたリング状に形成しても良く、又はリング状及び円弧状に限らず他の形状に形成しても良い。
また、上記実施形態では背面36aにプレート64を装着し、プレート64の摺接面64aにリング58及び支持部材62を摺接させているが、プレート64を用いることなく、リング58及び支持部材62を背面36aに直接に摺接させるようにしても、少なくとも可動スクロール32の転覆、傾斜を防止することはできる。
更に、上記実施形態では二酸化炭素を冷媒として用いているが、これに限定されない。但し、二酸化炭素を冷媒とすることにより、圧縮機1は高回転域で作動し、可動スクロール32の公転旋回は高回転域で行われ、可動スクロール32も転覆、傾斜し易くなるが、上記構成によれば、これを簡易にして効果的に防止することができる。
最後に、上記実施形態では冷凍空調装置やヒートポンプ式給湯機などの冷凍回路に組み込まれる密閉型のスクロール圧縮機について説明しているが、本発明はこれに限らず種々の分野における密閉型以外の圧縮機又は膨脹機等のスクロール型の流体機械に適用可能である。
本発明の一実施形態に係る密閉型スクロール圧縮機を示した縦断面図である。 図1のスクロールユニットを詳細に拡大して示した縦断面図である。 図2のA−A方向からみた主軸フレームを示した平面図である。 図2のB−B方向からみた可動スクロールを示した平面図である。
符号の説明
1 スクロール圧縮機(スクロール型流体機械)
2 ハウジング
18 主軸フレーム(フレーム)
32 可動スクロール
34 固定スクロール
36 鏡板
36a 背面
40 台座面
54 高圧室
56 背圧室
58 シールリング
60 環状溝
62 支持部材
62a 円弧状部
62b 円弧状部
64 プレート
64a 摺接面
66 長溝(連通溝)
スラスト荷重
d 間隙

Claims (6)

  1. ハウジング内で固定スクロールに対し可動スクロールが公転旋回運動することにより、潤滑油を含む作動流体の吸入、圧縮及び吐出の一連のプロセスを実施して圧縮室を形成し、該圧縮室から吐出された作動流体の吐出圧が作用する高圧室と、該高圧室と連通することにより前記圧縮室内の圧縮反力を相殺するべく前記可動スクロールの鏡板の背面に背圧を付与し、前記可動スクロールのスラスト荷重を受容する背圧室とを備えたスクロール型流体機械であって、
    前記ハウジングに固定され、前記背面に対向する台座面において前記可動スクロールを公転旋回可能に支持するフレームと、
    前記台座面に支持され、該台座面と前記背面との間で前記背圧室を前記高圧室側と区画するシールリングと、
    前記シールリングの外周側にて前記台座面に形成される環状溝と、
    前記環状溝に嵌入され、前記スラスト荷重を受容する支持部材とを具備することを特徴とするスクロール型流体機械。
  2. 前記支持部材は、前記可動スクロールの外周方向に沿って所定の間隙を存して位置づけられる2以上の円弧状部からなることを特徴とする請求項1に記載のスクロール型流体機械。
  3. 前記環状溝は、前記台座面上における前記可動スクロールの公転旋回領域内で且つ該公転旋回領域の外縁近傍に形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載のスクロール型流体機械。
  4. 前記背面に装着され、前記シールリング及び前記支持部材が摺接する摺接面を有するプレートを更に具備し、該摺接面は前記背面に比して高硬度に形成されることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のスクロール型流体機械。
  5. 前記プレートは、前記摺接面に形成され、前記可動スクロールの公転旋回運動に伴い、前記シールリングを間歇的に跨いで前記高圧室と前記背圧室とを連通させる連通溝を有することを特徴とする請求項4に記載のスクロール型流体機械。
  6. 前記作動流体が二酸化炭素からなる冷媒であることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載のスクロール型流体機械。
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