JP2009002054A - 水洗大便器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の水洗大便器は、ボウル部12と、リム吐水口18及びジェット吐水口16と、排水トラップ管路14とを備えた便器本体2と、貯水タンク20と、リム吐水口に給水すると共に貯水タンクに補給する洗浄水供給手段34,36と、貯水タンクの洗浄水をジェット吐水口に供給する加圧ポンプ22と、加圧ポンプを作動してジェット吐水口からの排水トラップ管路へ洗浄水を供給してサイホン作用を起動させ、サイホン作用起動後のブロー領域において、加圧ポンプをサイホン作用起動時の回転数よりも小さい回転数で作動させることにより、加圧ポンプの停止時に、排水トラップ管路からボウル部へ所定量の洗浄水(Q1)が戻り水として戻り、この戻り水により、ボウル部の溜水の水位をレベルB,Cに調整するコントローラ62と、を有する。
【選択図】図3
Description
特許文献3には、特許文献2と同様に、小便時に、便器のトラップ部の自由端を下方回動させて、ボウル部内の溜水の一部をこの自由端から排出させて溜水の水位を下げて、小便時に起こる洗浄水の跳ね上がりを防止した便器装置が開示されている。
また、特許文献1や特許文献2に開示された水洗大便器においては、水位を下げるための特別な機構を設けなければならず、構造が複雑になるという問題もある。
このように構成された本発明においては、掃除モードや跳返防止モード等により、ボウル部内に溜水の水位を通常の水位よりも低水位とする場合、先ず、貯水タンクの洗浄水を加圧してジェット吐水口からの排水トラップ管路へ吐水することにより、サイホン作用を起動させて、ボウル部内の溜水を瞬時に外部に排出させ、次に、サイホン作用起動後のブロー領域において、加圧ポンプをサイホン作用起動時の回転数よりも小さい回転数で作動させることにより、加圧ポンプの停止時に、排水トラップ管路からボウル部へ所定量の洗浄水が戻り水として戻るようにしている。このように、本発明によれば、水道水の圧力が低圧の場合でも、貯水タンクの洗浄水を利用してサイホン作用を発生させているので、早期にサイホン作用を発生させることができるので、短時間でボウル部内の溜水の水位を所定の低水位とすることができる。また、既存の加圧ポンプを利用しているので、低水位とするための新たな機構等は不要となっている。
このように構成された本発明においては、加圧ポンプのブロー領域における回転数を所定の回転数に調整することにより、加圧ポンプ停止時に、排水トラップ管路からボウル部に戻る洗浄水(戻り水)の量を調整するようにしたので、加圧ポンプ以外の新たな機構等を設けることなく、また、水道水の水圧に依存することなく、ボウル部の溜水の水位を精度良く調整又は変更することができる。
このように構成された本発明においては、加圧ポンプの停止後、加圧ポンプを所定の低速度で所定時間回転させて、ジェット吐水口から吐水してボウル部に洗浄水を補給して、ボウル部の溜水の水位を所定の低水位としているので、加圧ポンプ以外の新たな機構等を設けることなく、また、水道水の水圧に依存することなく、ボウル部の溜水の水位を精度良く調整又は変更することができる。
このように構成された本発明においては、洗浄水供給手段により所定量の洗浄水をリム吐水口から吐水させて、ボウル部の溜水の水位を所定の低水位としているので、例えば、洗浄水が高圧力なものであっても、予め、サイホン作用によりボウル部の溜水が外部に排出されて低水位となっているため、リム吐水口からの洗浄水の補給量が多少多くても、ボウル部の溜水の水位を所定の低水位近傍に抑えることができる。
先ず、図1乃至図4により、本発明の実施形態による水洗大便器の構造を説明する。ここで、図1は、本発明の実施形態による水洗大便器の側面図であり、図2は図1に示す水洗大便器の平面図であり、図3は本発明の実施形態による水洗大便器を示す全体構成図であり、図4は本発明の実施形態による水洗大便器に使用される加圧ポンプを示す部分断面図である。
ジェット吐水口16は、ボウル部12の底部に形成されており、排水トラップ管路14の入口に指向してほぼ水平に配置され、洗浄水を排水トラップ管路14に向けて吐出するようになっている。
リム吐水口18は、ボウル部12の左側上部後方に形成されており、ボウル部12の上縁に沿って洗浄水を吐出するようになっている。
ここで、排水トラップ管路14のトラップ下降管14cの下端には、排水管15が接続されている。
図3に示すように、機能部10には、水道から洗浄水が供給される給水路24が設けられ、この給水路24には、上流側から、止水栓26、ストレーナ28、分岐金具30、定流量弁32、ダイヤフラム式の電磁開閉弁34、給水路切替弁36がそれぞれ設けられている。
また、給水路切替弁36の下流側には、リム吐水口18に洗浄水を供給するためのリム側給水路38、及び、貯水タンク20に洗浄水を供給するためのタンク側給水路40が接続されている。
タンク側給水路40にも、逆止弁であるバキュームブレーカ42が設けられており、洗浄水の貯水タンク20からの逆流を防止している。
同様に、戻り管路50と貯水タンクの接続部にも、同様に、ボール式逆止弁44が設けられており、貯水タンク20が満水状態になった場合でも、洗浄水が戻り管路50に逆流することはないようになっている。
上端フロートスイッチ64aは、貯水タンク20内の水位が通常使用時の満水位置(L1)に達するとオンに切り替わり、コントローラ62はこれを検知して、電磁開閉弁34を閉鎖させる。
下端フロートスイッチ64bは、貯水タンク20内の水位が所定の水位(L3)まで低下するとオンに切り替わり、コントローラ62はこれを検知して、加圧ポンプ22を停止させる。
このようにして、時刻t9から所定時間(例えば、25秒)の間は、ボウル部12の溜水の水位は低水位Bとなっているので、便器掃除時間となり、使用者は、ボウル部12の通常の溜水の水位である水位A(喫水面)付近に洗剤を塗布し、ブラシ等で擦ることで、ボウル部12の喫水面付近を清掃する。
この時刻t12におけるリム洗浄(後リム洗浄)の開始は、時刻t9から所定時間(25秒)経過後自動的に行ってもよいし、洗浄スイッチ(図示せず)をON操作するようにしてもよい。
次に、このリム洗浄では、時刻t13〜t14の間で、給水路切替弁36がタンク側全開位置からリム側全開位置に切り替わり、洗浄水が、リム吐水口18からボウル部12に吐水され、上述した便器掃除後の使用済洗剤を含む汚水が残っているボウル部を洗浄する。このリム洗浄(後リム洗浄)は、後述するジェット洗浄の最中(時刻t15〜t17)、及び、その後の時刻t19まで継続して行われる。
先ず、加圧ポンプ22は、時刻t15〜t16において、比較的低速(例えば、1000rpm)に保持され、これにより、ジェット側給水路46の頂部46cの近傍(即ち、ボウル部12の溜水面のレベルAより上方に位置する部分)に残留する空気をゆっくりとジェット吐水口16から排出する。この結果、加圧ポンプ22をいきなり本来の高速回転で始動した場合に生じるジェット吐水口16からの空気の排出音の発生を防止することができる。
その後、時刻t22において、給水路切換弁36は、リム側給水路38とタンク側給水路40の両方に連通する中立位置となり、電磁開閉弁34はOFFとなり閉じられ、時刻t0と同様な待機状態に復帰し、掃除モードが終了する。
先ず、図8(a)は待機状態を示し(図7の時刻t0〜t1)、ボウル部12に水が貯留された状態となっている。このときの貯水タンク20の水位はレベルL1(図3参照)となっている。
2 便器本体
10 機能部
12 ボウル部
14 排水トラップ管路
16 ジェット吐水口
18 リム吐水口
20 貯水タンク
22 加圧ポンプ
24 給水路
32 定流量弁
34 電磁開閉弁
36 給水路切替弁
38 リム側給水路
40 タンク側給水路
46 ジェット側給水路
62 コントローラ
64a 上端フロートスイッチ
64b 下端フロートスイッチ
70 オーバーフロー流路
Claims (4)
- 加圧した洗浄水によって洗浄される水洗大便器であって、
ボウル部と、洗浄水を吐出するリム吐水口及びジェット吐水口と、排水トラップ管路とを備えた便器本体と、
洗浄水を貯水する貯水タンクと、
洗浄水を上記リム吐水口に給水すると共に上記貯水タンクに補給する洗浄水供給手段と、
上記貯水タンクの洗浄水を加圧して上記ジェット吐水口に供給する加圧ポンプと、
この加圧ポンプを作動して上記ジェット吐水口からの排水トラップ管路へ洗浄水を供給してサイホン作用を起動させ、このサイホン作用起動後のブロー領域において、上記加圧ポンプをサイホン作用起動時の回転数よりも小さい回転数で作動させることにより、上記加圧ポンプの停止時に、上記排水トラップ管路からボウル部へ所定量の洗浄水が戻り水として戻り、この戻り水により、上記ボウル部の溜水の水位を所定の低水位に調整する溜水水位調整手段と、
を有することを特徴とする水洗大便器。 - 上記溜水水位調整手段は、上記加圧ポンプのブロー領域における回転数を所定の回転数に調整することにより、上記戻り水の量を調整し、それにより、上記ボウル部の溜水の水位を所定の低水位に調整する請求項1記載の水洗大便器。
- 上記溜水水位調整手段は、上記加圧ポンプの停止後、上記加圧ポンプを所定の低速度で所定時間回転させて、上記ジェット吐水口から吐水し、それにより、上記ボウル部の溜水の水位を所定の低水位に調整する請求項1又は請求項2に記載の水洗大便器。
- 上記溜水水位調整手段は、上記洗浄水供給手段により所定量の洗浄水を上記リム吐水口から吐水させることにより、上記ボウル部の溜水の水位を所定の低水位に調整する請求項1又は請求項2に記載の水洗大便器。
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