JP2009001926A - 偽造防止シートおよび偽造防止シートの製造方法 - Google Patents
偽造防止シートおよび偽造防止シートの製造方法 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】本発明の偽造防止シート10は、パルプ繊維、楮繊維、雁皮繊維及び三椏繊維のうちの一種以上を含む紙基材に、蛍光剤で染色された楮繊維13が抄きこまれている。
【選択図】図1
Description
しかし、このようなタイプの偽造防止シートでは、使用されているインキや印刷技術が特定され易く、模倣や偽造が容易であるという問題があった。
そこで、この問題を解決するものとして、例えば、特許文献1に記載の偽造防止シートが提案されている。
したがって、このようなシートを印刷機械などにかけると、光透過性繊維が引っかかったり、脱落したりすることがあり、印刷適性に優れているとはいえなかった。
その上、天然紙繊維は、パルプ繊維と比較すると長い繊維が多いことから、前記紙基材の材料となる繊維とよく絡まりあう。
以下、本発明を具体的に適用した実施形態1について説明する。
本実施形態の偽造防止シート10は、紙基材としてパルプ繊維と楮繊維とを含み、図1に示すように、パルプ繊維を含むパルプ層11と楮繊維を含む楮層12とが積層された構成となっている。
本実施形態において、楮層12に含まれる楮繊維は、和紙の原料として市販されているものなどを使用することができる。本発明においては、楮繊維に代えて、雁皮繊維や三椏繊維などを使用することもできるが、入手が容易であることから、楮繊維が好ましい。
まず、楮層12の形成について説明する。
楮繊維の一部をハツコールBYL(昭和化学工業(株)製)で染色して、蛍光剤で染色された楮繊維(蛍光繊維13)を作製する。
染料の添加量は、楮繊維100重量部に対して、0.015〜1.5重量部であるのが好ましい。この範囲外の量の染料を添加すると、シート10の色目が大きく異なるものが得られることがあるからである。
水を張ったビーター中にパルプ繊維を投入して叩解を開始し、染料、サイズ剤、紙力増強剤、及びポリビニルアルコール(PVA)を順に添加して、合計20〜40分間程度叩解する。
染料の添加量は、パルプ繊維100重量部に対して、0.015〜1.5重量部であるのが好ましい。この範囲外の量の染料を添加すると、シート10の色目が大きく異なるものが得られることがあるからである。
すなわち、第2の抄紙網22と接する抄紙フェルト23には、すでに楮層12が形成されているから、抄紙フェルト23と第2の抄紙網22とが接することで、楮層12にパルプ層11が積層され両者が貼り合わされるのである。
本実施形態のシート10には、可視光により視認できない蛍光繊維13が抄きこまれているから、模倣や偽造が困難である。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態においては、パルプ層と楮層とを備える2層構造のシートを示したが、パルプ繊維、楮繊維、雁皮繊維または三椏繊維のうちの一種のみを含む1層構造のものであってもよい。
また、本発明には、パルプ繊維、楮繊維、雁皮繊維および三椏繊維前記のうちから2種以上を選択して混合したもの、パルプ繊維を含むパルプ層と雁皮繊維を含む雁皮層とを備えるもの、楮層、パルプ層および三椏層を順に積層して3層構造としたもの、および4層以上の構造のものなども含まれる。
なお、天然繊維層とパルプ層と天然繊維層とを順に積層した構成の偽造防止シートにおいて、2つの天然繊維層の間に形成されるパルプ層に蛍光繊維を抄きこむと、シートの表面から蛍光繊維が脱落することがないから、印刷適性に優れる。その上、このような構成のシートでは、表面層に天然繊維からなる層が形成されていることから高級な質感が得られて好適である。
この方法においては、蛍光剤で染色された天然紙繊維として、蛍光紙繊維を一旦抄紙してから、水などに溶解して繊維状とした紙繊維を使用するので、天然紙繊維には蛍光剤がしっかりと定着している。
したがって、この方法によれば、蛍光剤で染色された天然紙繊維を、天然繊維含有溶液に添加した際に、蛍光剤の流出を抑えることができるので、紫外線照射による発色の明暗がよりはっきりするという利点がある。
11…パルプ層
12…楮層
13…蛍光剤で染色された楮繊維(蛍光繊維)
Claims (9)
- パルプ繊維、楮繊維、雁皮繊維及び三椏繊維のうちの一種以上を含む紙基材に、
蛍光剤で染色された天然紙繊維が抄きこまれていることを特徴とする偽造防止シート。 - 前記天然紙繊維が、楮繊維、雁皮繊維および三椏繊維のうちの一種以上であることを特徴とする請求項1に記載の偽造防止シート。
- 前記蛍光剤で染色された天然紙繊維が、前記偽造防止シート全体に対して0.02〜2重量%含まれていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の偽造防止シート。
- 前記偽造防止シートが、楮繊維、雁皮繊維および三椏繊維のうちの一種を含む天然繊維層と、パルプ繊維を含むパルプ層とを備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の偽造防止シート。
- 前記天然繊維層に含まれる繊維と前記パルプ繊維の重量比が、10:90〜40:60であることを特徴とする請求項4に記載の偽造防止シート。
- 前記蛍光剤で染色された天然紙繊維が、前記天然繊維層に抄きこまれていることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の偽造防止シート。
- 前記天然繊維層が、楮繊維を含む楮層であることを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載の偽造防止シート。
- 蛍光剤で染色された天然紙繊維と、楮繊維、雁皮繊維および三椏繊維のうちの一種とが含まれる天然繊維含有溶液を、第1の抄紙網の上に流出させることで前記天然繊維層を形成し、
前記第1の抄紙網に形成された天然繊維層を抄紙フェルトに転写し、
パルプ繊維を含むパルプ溶液を、第2の抄紙網の上に流出させることで形成されるパルプ層を、前記抄紙フェルトに転写された天然繊維層に重なるように転写することを特徴とする偽造防止シートの製造方法。 - 前記蛍光剤で染色された天然紙繊維として、天然紙繊維を蛍光剤で染色することにより得られる蛍光紙繊維を抄紙した後、溶解して繊維状とした紙繊維を使用することを特徴とする請求項8に記載の偽造防止シートの製造方法。
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CN109281230A (zh) * | 2018-09-26 | 2019-01-29 | 浙江金昌特种纸股份有限公司 | 一种构树皮游龙丝及其机制游龙纸的制备方法 |
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-
2007
- 2007-06-20 JP JP2007162355A patent/JP2009001926A/ja active Pending
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