JP2009001793A - 接着剤 - Google Patents

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宏之 辻
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Abstract

【課題】比較的低温で接着でき、耐熱性、ポリイミドに対する接着性、半田耐熱性に優れた樹脂組成物を用いた接着剤を提供する。
【解決手段】エステル酸二無水物と特定のジアミンからなるポリイミドと、エポキシ樹脂で構成されることにより、比較的低温で接着でき、耐熱性、ポリイミドに対する接着性、半田耐熱性に優れた樹脂組成物を用いた接着剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、比較的低温で接着硬化でき、溶媒に可溶で耐熱性及び接着性に優れた樹脂組成物を用いた接着剤に関する。本発明の樹脂組成物を用いた接着剤は、フレキシブル印刷回路基板、TAB(Tape
Automated bonding)用テープ、複合リードフレーム、積層材料等に用いられる耐熱性及び接着性に優れた接着剤として有用である。
近年、電子機器の高機能化、高性能化、小型化が進んでおり、それらに伴って用いられる電子部品に対する小型化、軽量化が求められてきている。そのため半導体素子パッケージ方法やそれらを実装する配線材料又は配線部品も、より高密度、高機能、かつ、高性能なものが求められるようになってきた。特に、半導体パッケージ、COL及びLOCパッケージ、MCM(Multi Chip Module) 等の高密度実装材料や多層FPC等のプリント配線板材料、さらには航空宇宙材料として好適に用いることのできる、良好な接着性を示す材料が求められている。
従来、半導体パッケージやその他実装材料において、良好な機械的特性や耐熱特性、絶縁特性を示す接着材料として、アクリル系、フェノール系、エポキシ系、ポリイミド系等の接着剤が知られている。
ところが、フェノール系及びエポキシ系の接着剤は、接着性は優れているが、柔軟性に劣る。柔軟性のあるアクリル系の接着剤は耐熱性が低いという問題が生じていた。
これらを解決するために、ポリイミドが用いられている。ポリイミドは、種々の有機ポリマーの中でも耐熱性に優れているため、宇宙、航空分野から電子通信分野まで幅広く用いられ、接着材料としても用いられている。しかし、耐熱性の高いポリイミド系接着剤は、接着するために300℃前後の高温と高圧力を要し、接着力もそれほど高いとはいえない。また、従来のポリイミド系接着剤は吸水率が高く、例えば、このポリイミド系接着剤を使用したリードフレームを半田浴に浸漬する際、膨れ等を生じやすいといった問題を有していた。
本発明の目的は、低吸水率で半田耐熱性に優れ、かつ耐熱性、接着性ともに優れ、250℃以下の低温で接着可能な樹脂組成物からなる接着剤を提供しようとすることである。
本発明の要旨とするところは、
一般式(1)
Figure 2009001793
(式中、Xは芳香環を含む二価の基を示す。)で表されるエステル酸二無水物と一般式(3)
Figure 2009001793
(式中、Yは、−C(=O)−、−SO2−、−O−、−S−、−(CH2−、−NHCO−、−C(CH2−、−C(CF2−、−C(=O)O−、または結合を示す。m及びnは1以上5以下の整数である。)で表されるジアミンを実質的に等モル使用し、有機極性溶媒中で重合して得られるポリアミド酸溶液から得られて成るポリイミド及びエポキシ樹脂とからなる樹脂組成物を用いた接着剤を内容とする。
また、前記樹脂組成物の硬化後の吸水率が1.5%以下であることを特徴とする前記接着剤に関する。
さらに、前記接着剤をシート状に成形してなるシート状接着剤に関する。
またさらに、ポリイミドフィルムの片面または両面に、前記接着剤または前記シート状接着剤を積層した接着フィルムに関する。
本発明の接着剤は、250℃程度の温度で接着可能である。従来の耐熱接着剤と異なり、接着に高温を要せず、ポリイミドフィルムに対しても高い接着力を示し、高温まで高い接着力を保持する。さらに、本発明において用いられる樹脂組成物は1.5%以下という低吸水率であるため、本発明の接着剤は、半田浴に浸漬する際の膨れ等を生じない半田耐熱性を有する。
本発明に用いられる樹脂組成物は、一般式(1)(式中、Xは芳香環を含む二価の基を示す。)で表されるエステル酸二無水物と、式(2)または式(3)のジアミンからなる樹脂組成物である。
本発明に用いるポリイミド組成物に用いられる酸二無水物は、一般式(1)
Figure 2009001793
(式中、Xは2価の有機基である。)で表されるエステル酸二無水物を使用することを必須とする。
一般式(1)で表されるエステル酸二無水物を用いたポリイミド組成物は、優れた低吸水率を有するため、半田耐熱性に優れた特性を有する。
また、一般式(2)
Figure 2009001793
(式中、Yは−C(=O)−、−SO2−、−O−、−S−、−(CH2−、−NHCO−、−C(CH2−、−C(CF2−、−C(=O)O−、または結合を示す。m及びnは1以上5以下の整数である)で表されるジアミンを用いることを必須とする。
また、一般式(2)において、複数個のYは同一または2種以上の置換基であり得る。また、各ベンゼン環の水素は、当業者の考え得る範囲内で、種々の置換基で適宜置換され得る。例えば、メチル基、エチル基、Br,Cl等のハロゲン基をあげることができるが、これらの置換基に限定されない。
さらに、本発明者らは、一般式(2)で表されるジアミンのアミノ基がメタ位に結合していることにより、これを用いたポリイミド組成物の溶媒に対する溶解性が上がることを見出し、接着剤として用いる際に優れた有用性を示すことに着目した。
具体的には、ジアミンとして、一般式(2)において、特にアミノ基が一般式(3)
Figure 2009001793
(式中、Yは−C(=O)−、−SO2−、−O−、−S−、−(CH2−、−NHCO−、−C(CH2−、−C(CF2−、−C(=O)O−、または結合を示す。m及びnは1以上5以下の整数である。)に示すように、メタ位についているのが好ましい。メタ位にアミノ基があることにより、生成されるポリイミドの有機溶媒への溶解性がより良好となり、加工性が優れる。
一般式(2)または一般式(3)で表されるジアミンは、1種または2種以上混合して用いうる。
本発明に用いる樹脂組成物に用いられるポリイミドは、その前駆体であるポリアミド酸重合体を脱水閉環して得られる。このポリアミド酸溶液は、上記一般式(1)で表されるエステル酸二無水物及び上記一般式(2)または(3)で表される1種以上のジアミン成分を実質的に等モル使用し、有機極性溶媒中で重合して得られる。
このポリイミドは、まず、アルゴン、窒素などの不活性雰囲気中において、一般式(2)および/または一般式(3)で表される1種以上のジアミンと、一般式(1)で表されるエステル酸二無水物より選択される酸二無水物を有機極性溶媒中に溶解または拡散させポリアミド酸重合体の溶液を得る。
各モノマーの添加順序としては、一般式(1)を有機極性溶媒中に先に加えておき、ジアミン成分である上記一般式(2)及び/または一般式(3)を添加し、ポリアミド酸重合体の溶液としてもよい。
ポリアミド酸溶液の生成反応に用いられる有機極性溶剤としては、例えば、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシドなどのスルホキシド系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド等のホルムアミド系溶媒、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド等のアセトアミド系溶媒、N−メチルー2ーピロリドンなどのピロリドン系溶媒、フェノール、o−,p−,m−,またはp−クレゾール、キシノール、ハロゲン化フェノール、カテコールなどのフェノール系溶媒、あるいはヘキサメチルホスホルアミド、γーブチロラクトンなどをあげることができる。さらに必要に応じて、これらの有機極性溶媒とキシレンあるいはトルエンなどの芳香族炭化水素とを組み合わせて用いることもできる。
上記得られたポリアミド酸重合体は、熱的または化学的方法により、脱水閉環し、ポリイミドを得る。イミド化の方法は、ポリアミド酸溶液を熱処理して脱水する熱的方法、脱水剤を用いて脱水する化学的方法のいずれも用いられる。
熱的に脱水閉環する方法は、上記ポリアミド酸溶液の溶媒を蒸発させ、また化学的に脱水閉環する方法は、上記ポリアミド酸溶液に化学量論以上の脱水剤と触媒を加え有機溶媒を蒸発させ、熱的方法、化学的方法ともに、加熱して乾燥させつつイミド化させ本発明にかかる樹脂組成物を構成するポリイミドを得る。有機溶媒の蒸発は、150℃以下の温度で約5分から90分の時間の範囲内で行うのが好ましい。また、イミド化のための加熱温度は、常温〜約250℃まで適宜選択し、徐々に加熱する。化学的方法による脱水剤としては、例えば、無水酢酸等の脂肪族酸無水物、および芳香族酸無水物があげられる。また、触媒としては、トリエチルアミンなどの脂肪族第3級アミン類、ジメチルアニリン等の芳香族第3級アミン類、ピリジン、イソキノリン等の複素環第3級アミン類などがあげられる。
このうち、化学的方法によると、上記加熱温度が低温であり、イミド化に要する時間が短縮され、生成するポリイミドの伸び、あるいは引っ張り強度等の機械特性にも影響がないため好ましい。熱的方法および化学的方法との併用も用い得る。
上記得られたポリイミドは、低吸水性を有し、またガラス転移温度を比較的低温において有するため、低吸水性及び低温接着を可能とする優れた接着材料として用い得る樹脂組成物の構成成分として用いることができる。従って、本発明に用いられる樹脂組成物の硬化時において、1.5%以下、好ましくは1.3%以下、特に好ましくは1.0%以下という優れた低吸水率を発現することを可能とする。
本発明に用いられる樹脂組成物は、上記エステル酸二無水物とジアミンとからなるポリイミドにエポキシ樹脂を混合することを特徴とする。本発明に用いられる樹脂組成物は、エポキシ樹脂を用いることにより、本発明に用いられるポリイミドの有する優れた耐熱性及び低吸水率等の特性に、さらに良好な接着性を付与することができる。
本発明に使用されるエポキシ樹脂としては、ビスフェノール系エポキシ樹脂、ハロゲン化ビスフェノール系エポキシ樹脂、フェノールノボラック系エポキシ樹脂、ハロゲン化フェノールノボラック系エポキシ樹脂、アルキルフェノールノボラック系エポキシ樹脂、ポリフェノール系エポキシ樹脂、ポリグリコール系エポキシ樹脂、環状脂肪族エポキシ樹脂、クレゾールノボラック系エポキシ樹脂、グリシジルアミン系エポキシ樹脂、ウレタン変性エポキシ樹脂、ゴム変性エポキシ樹脂、エポキシ変性ポリシロキサン等が用いることができる。
エポキシ樹脂の混合割合は、ポリイミド100部に対して1〜50部、好ましくは5〜30部加えるのが望ましい。少なすぎると接着強度が低く、多すぎると柔軟性、耐熱性に劣るものとなる。
さらに、吸水性、耐熱性、接着性等必要に応じて、酸二無水物系、アミン系、イミダゾール系等の一般に用いられるエポキシ硬化剤、促進剤や種々のカップリング剤を併用し得る。また、エポキシ樹脂以外の熱硬化性樹脂、フェノール樹脂、シアナート樹脂等も用い得る。
従来のポリイミド系接着剤は、銅箔等の金属およびポリイミド等の樹脂フィルムに対して接着性が十分でなく、またエポキシ樹脂との混合は、その難溶性より困難であったが、本発明に用いられる樹脂組成物は、銅箔等の金属箔やポリイミドフィルムとの接着性が良好であり、またその有機溶媒に対する溶解性が良好であるという特性をも併せ有することより、使用に際し加工性に優れる。例えばポリアミド酸重合体溶液をイミド化した溶液を、直接シート状に形成した状態またはワニスの状態として用いることができ、さらには、固体状としてから適宜有機溶媒に溶解してワニスとしても用いうる。
本発明に用いられる樹脂組成物の接着材料としての具体的な使用態様は、当業者が実施しうる範囲内で種々の方法があるが、例えば、あらかじめシート状に成形しておき、シート状接着剤として用い得る。また、本発明に用いられる樹脂組成物は、ガラス布、ガラスマット、芳香族ポリアミド繊維布、芳香族ポリアミド繊維マット等にワニスとして含浸し、樹脂を半硬化させ、繊維強化型のシート状接着剤として用いることも可能である。
さらに、本発明に用いられる樹脂組成物を溶媒に溶解し、ワニスとしてそのまま用いることもできる。具体的にはポリイミドフィルムの片面もしくは両面に樹脂組成物を溶解したワニスを塗布、乾燥し、銅箔・アルミ箔、42合金箔等の金属箔やポリイミドフィルム、印刷回路基板等を加熱加圧して接着しても良い。この場合のポリイミドフィルムの種類は特に限定されない。溶解する有機溶媒としては、特に限定されないが、ポリアミド酸溶液の生成反応に用いられる有機極性溶剤が好ましい。例えば、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシドなどのスルホキシド系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド等のホルムアミド系溶媒、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド等のアセトアミド系溶媒、N−メチルー2ーピロリドンなどのピロリドン系溶媒、フェノール、o−,p−,m−,またはp−クレゾール、キシノール、ハロゲン化フェノール、カテコールなどのフェノール系溶媒、あるいはヘキサメチルホスホルアミド、γーブチロラクトンなどをあげることができる。さらに必要に応じて、これらの有機極性溶媒とキシレンあるいはトルエンなどの芳香族炭化水素とを組み合わせて用い得るが、これらに限定されるものではない。また、この場合の接着条件としては、接着硬化するために必要十分である接着条件であればよく、具体的には加熱温度150℃〜250℃、圧力0.1〜10MPaで加熱時間5〜20分程度の条件がで加熱加圧することが好ましい。
上記のようにして得られる本発明に用いられる樹脂組成物は、電子機器、特にフレキシブル印刷回路基板、TAB用テープ、複合リードフレーム、積層材料等に好適に用いられ得る特性を有する。すなわち、具体的には、1.5%以下、好ましくは、1.3%以下、特に好ましくは、1.0%以下という優れた低吸水率を示し、また半田耐熱性に優れ、かつ耐熱性、接着性ともに優れており、接着剤として使用する際約250℃以下の温度で接着可能である。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、これら実施例は、本発明を説明するものであり、限定するためのものではない。当業者は、本発明の範囲を逸脱することなく、種々の変更、修正、及び改変を行い得る。
(実施例1)
容量500mlのガラス製フラスコに,ジメチルホルムアミド(以下、DMFという。)280gに3、3'−ビス(アミノフェノキシフェニル)プロパン(メタ型: 以下、BAPP−Mという。)0.1487molを仕込み窒素雰囲気下で撹拌溶解する。さらにフラスコ内を窒素置換雰囲気下、溶液を氷水で冷却しつつ撹拌し、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジベンゾエート−3,3',4,4'−テトラカルボン酸二無水物(以下、ESDAという。)0.1487molを粘度に注目しながら徐々に添加した。粘度が1500poise に達したところでESDAの添加をやめポリアミド酸重合体溶液を得た。
このポリアミド酸溶液に、DMF150、βーピコリン35g、無水酢酸60gを加え1時間攪拌した後、さらに100℃下で1時間攪拌し、イミド化させた。その後、高速で攪拌したメタノール中にこの溶液を少しづつ垂らした。メタノール中に析出した糸状のポリイミドを100℃で30分乾燥後、ミキサーで粉砕し、メタノールでソックスレー洗浄を行い、100℃で2時間乾燥させ、ポリイミド粉末を得た。
上記で得たポリイミド粉末を20g、ビスフェノールA系のエポキシ樹脂;エピコート828(油化シェル社製)を5g、硬化促進剤として2−エチル−4−メチルイミダゾール0.015gを83gのDMFに溶解した。得られたワニスをガラス板上に流延し、100℃で10分間乾燥後、ガラス板より引き剥し、鉄枠に固定しさらに150℃で20分乾燥し、厚み25μmのシートを得た。得られたシートをポリイミドフィルム(アピカル50AH、鐘淵化学工業社製)と厚さ25μmの銅箔で挟み込み、温度200℃、圧力3MPaで20分加熱加圧し、銅張フレキシブル積層板を得た。
(実施例2)
実施例1で得たワニスをポリイミドフィルム(アピカル50AH、鐘淵化学工業株式会社製)に塗布して、100℃で10分、さらに150℃で20分加熱乾燥させ厚み25μmの接着剤層を形成した。得られた接着剤層付き片面ポリイミドフィルムと25μm銅箔を温度200℃、圧力3MPaで20分間加熱し、銅張フレキシブル積層板を得た。
(実施例3)
実施例1で得たポリイミド粉末20g、グリシジルアミン型エポキシ樹脂;TETRAD−C(三菱瓦斯化学株式会社製)5gを83gのDMFに溶解した。得られたワニスをガラス板上に流延し、100℃で10分間乾燥後、ガラス板より引き剥し、鉄枠に固定しさらに150℃で20分乾燥し、厚み25μmのシートを得た。得られたシートをポリイミドフィルム(アピカル50AH、鐘淵化学工業株式会社製)と厚さ25μmの銅箔で挟み込み、温度200℃、圧力3MPaで20分加熱加圧し、銅張フレキシブル積層板を得た。
(実施例4)
ジアミン成分を3、3'−ビス(アミノフェノキシフェニル)スルフォン(BAPS−M)とする以外は、実施例1と同様にして、ポリアミド酸重合体溶液を得、ポリイミド粉末を得た。
上記で得たポリイミド粉末を、実施例1と同様にして、銅張フレキシブル積層板を得た。
(比較例1)
容量500mlのガラス製フラスコにジメチルホルムアミド(DMF)280gに3、3'−ビス(アミノフェノキシフェニル)プロパン(以下、BAPP−Mという)0.1487molを仕込み窒素雰囲気下で撹拌溶解する。さらに溶液を氷水で冷やしつつ、かつフラスコ内の雰囲気を窒素置換しながら撹拌しながらベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(以下、BTDAという)0.1487molを粘度に注目しながら徐々に添加した。粘度が1500poise に達したところでBTDAの添加をやめポリアミド酸重合体溶液を得た。
このポリアミド酸溶液にDMF150g、β−ピコリン35g、無水酢酸60gを加え1時間撹拌した後、さらに100℃下で1時間撹拌し、イミド化させた。その後、高速で撹拌したメタノール中にこの溶液を少しづつ垂らした。メタノール中に析出した糸状のポリイミドを100℃で30分乾燥後、ミキサーで粉砕し、メタノールでソックスレー洗浄を行い、100℃で2時間乾燥させ、ポリイミド粉末を得た。
上記で得たポリイミド粉末を20g、エピコート828(油化シェル社製)を5g、2−エチル−4−メチルイミダゾール0.015gを83gのDMFに溶解した。得られたワニスをガラス板上に流延し、100℃で10分間乾燥後、ガラス板より引き剥し、鉄枠に固定しさらに150℃で20分乾燥し、厚み25μmのシートを得た。得られたシートをポリイミドフィルム(アピカル50AH、鐘淵化学工業社製)と25μmの銅箔で挟み込み、温度200℃、圧力3MPaで20分加熱加圧し、銅張フレキシブル積層板を得た。
(比較例2)
実施例1で得たポリイミド粉末20gを83gのDMFに溶解した。得られたワニスをガラス板上に流延し、100℃で10分間乾燥後、ガラス板より引き剥し、鉄枠に固定しさらに150℃で20分乾燥し、厚み25μmのシートを得た。得られたシートをポリイミドフィルム(アピカル50AH、鐘淵化学工業社製)と25μmの銅箔で挟み込み、温度200℃、圧力3MPaで20分加熱加圧し、銅張フレキシブル積層板を得た。
(比較例3)
プラタボンドM1276(共重合ナイロン、日本リルサン社製)を10g、エピコート828(油化シェル社製)を20g、ジアミノジフェニルサルフォンを1gを83gのDMFに溶解した。得られたワニスをガラス板上に流延し、100℃で10分間乾燥後、ガラス板より引き剥し、鉄枠に固定しさらに150℃で20分乾燥し、厚み25μmのシートを得た。得られたシートをポリイミドフィルム(アピカル50AH、鐘淵化学工業社製)と25μmの銅箔で挟み込み、温度200℃、圧力3MPaで20分加熱加圧し、銅張フレキシブル積層板を得た。
以上の各実施例及び比較例で得られたフレキシブル銅張積層板について引き剥し強度、半田耐熱性を評価した。また、各接着シートの吸水率も併せて評価した。その結果を表1に示す。
Figure 2009001793
なお、引き剥がし強度は、JISC 6481に準拠した。また、半田耐熱性は、260℃半田浴に10秒浸漬したときの外観評価が、膨れがなく良好のものを○とした。
また、吸水率は、ASTM D570に基づいた測定により算出した。フィルムを150℃で30分間乾燥させたものの重量をW1とし、24時間蒸留水に浸したあと表面を拭き取ったものの重量をWとし、下記式により算出した。
吸水率(%)=(W−W1)÷ W1×100

Claims (4)

  1. 一般式(1)
    Figure 2009001793
    (式中、Xは芳香環を含む二価の基を示す。)で表されるエステル酸二無水物と一般式(3)
    Figure 2009001793
    (式中、Yは、−C(=O)−、−SO2−、−O−、−S−、−(CH2−、−NHCO−、−C(CH2−、−C(CF2−、−C(=O)O−、または結合を示す。m及びnは1以上5以下の整数である。)で表されるジアミンを実質的に等モル使用し、有機極性溶媒中で重合して得られるポリアミド酸溶液から得られたポリイミド及びエポキシ樹脂とからなる樹脂組成物を用いた接着剤。
  2. 樹脂組成物の硬化後の吸水率が1.5%以下であることを特徴とする請求項1に記載する接着剤。
  3. 請求項1または2に記載の接着剤をシート状に成形してなるシート状接着剤。
  4. ポリイミドフィルムの片面または両面に、請求項1または2に記載の接着剤、または請求項3に記載のシート状接着剤を積層した接着フィルム。
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