JP2009000720A - 廃棄物固形化装置及びその方法 - Google Patents

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達宜 小林
Takashi Matsumoto
孝志 松本
Daijiro Yokomizo
大二郎 横溝
Masaya Watanabe
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Abstract

【課題】圧縮シリンダの全体スペースを小さくし、使用油量を少なくし、且つ早送りと高圧力の加圧を可能とする。
【解決手段】廃棄物固形化装置1は、廃棄物を収容可能なホッパ9を設け、このホッパ9の上側に供給開口11を備えると共にホッパ9の底側に搬出口13を備え、この搬出口13に連通可能な圧縮室17を備えた圧縮ボックス19を設け、前記圧縮室17の一端側を開閉自在な蓋部材23と、この蓋部材23に向けて前記圧縮室17に送り込まれた廃棄物を圧縮すべく往復移動自在な圧縮部材27と、この圧縮部材27を移動せしめて前記廃棄物を密閉状態の下で圧縮固形化する圧縮シリンダ29を設けている。前記圧縮シリンダ29が、前記圧縮部材27を高圧力で駆動する大径シリンダ37と、この大径シリンダ37の内部に設けられて前記圧縮部材27を低圧・高速で駆動する小径シリンダ39と、で構成されている。
【選択図】図1

Description

この発明は、廃棄物固形化装置及びその方法に関し、特に鋳物、鋼、アルミ等の金属切粉、木屑、紙屑、プラスチック、粉塵等の廃棄物を効率よく圧縮室へ送り出して圧縮固形化する廃棄物固形化装置及びその方法に関する。
従来の廃棄物固形化装置としては、例えば特許文献1〜特許文献4に示されており、以下この先行技術について簡単に説明する。
上記の廃棄物固形化装置は装置本体をベースにしており、この装置本体には廃棄物を収容可能なホッパが設けられている。このホッパの上側に供給開口を備えると共にこのホッパの底側に搬出口を備えている。また、ホッパの下側にはこの搬出口に連通可能な圧縮室を備えた圧縮ボックスが設けられている。そして、装置本体の内部には上記圧縮室に送り込まれた廃棄物を密閉状態の下で圧縮固形化する圧縮装置が設けられている。この圧縮装置には、前記圧縮室の一端側を開閉自在な蓋部材と、この蓋部材に向けて前記圧縮室に送り込まれた廃棄物を圧縮すべく往復移動自在な圧縮部材と、この圧縮部材を移動せしめる圧縮シリンダとを備えている。
上記の圧縮シリンダとしては、特許文献1及び特許文献2では高圧力を発生する大口径シリンダが設けられている。
また、特許文献3及び特許文献4では、高圧力を発生する大口径シリンダと、この大口径シリンダの外側に例えば2つの早送り用の補助シリンダが設けられている。
なお、上記の圧縮シリンダに圧油を供給するための高圧ポンプは一般的に小流量であるが、圧縮シリンダのスピードを上げるためには大流量が必要となるために、前述したような大口径シリンダでは大容量の高圧ポンプが必要となる。
また、大口径シリンダと早送り用の補助シリンダとを備えている場合は、通常、低圧・大流量用と高圧・小流量用に切り換える2段切換方式の高圧ポンプが用いられる。なお、この2段切換方式の高圧ポンプは一定回転数で使用されている。
また、上記の圧縮シリンダに圧油を供給するための高圧ポンプを回転駆動するためのポンプ用モータは常時フル回転となっている。
実開平6−48990号公報 実用新案第3016496号号公報 特開2001−198698号公報 特開2001−300783号公報
ところで、従来の廃棄物固形化装置においては、例えば特許文献1及び特許文献2のように圧縮シリンダに大口径シリンダを用いた場合は大容量のシリンダになるので、圧油を供給する油圧ポンプの圧力及び流量が大きくなるために、油圧ポンプを高出力モータで回転する必要があり、その結果コストアップになるという問題点があった。
また、特許文献3及び特許文献4のように圧縮シリンダに大口径シリンダとこの大口径シリンダの外側に設けた複数の早送り用の補助シリンダを用いた場合は、シリンダの数が増加するために、圧油を供給するための油圧タンク容量が増えるので、装置全体が大型化し、コストアップになるという問題点があった。また、廃棄物固形化装置としては、例えば切屑や研磨スラッジを圧縮して形成する場合ブリケットが固化する直前から高圧が必要となるが、圧縮動作の大半は低圧で問題ないため複数の補助シリンダで高速送りを行い、サイクルタイムを短縮することがあるが、複数の補助シリンダが大口径シリンダの外側に設けられているので大きなスペースが必要なことや、複数の補助シリンダの間でアンバランスが発生し易いために例えばタイロッドなどの摺動する部材に偏摩耗やカジリなどのトラブルが起こるという問題点があった。
また、上述したように大容量の高圧ポンプの場合は、スピードアップや大口径ブリケットを形成する等の能力を向上させるために、高出力ポンプや大口径シリンダが不可欠であるので、コストアップになるという問題点があった。また、廃棄物固形化装置の運転動作停止中も高圧ポンプを常時作動しているために、エネルギーの無駄が生じるという問題点があった。
また、2段切換え方式の高圧ポンプでは、圧力−流量の適正な制御が行われていないために、エネルギーロスが多いという問題点があった。
また、上述したようにポンプ用モータが常時フル回転する場合、高圧油を使用していない時はリリーフバルブからタンクに戻しているので、油温の上昇が発生するために作動油の劣化も早いという問題点があった。このため、油圧タンクの油量を増やす必要があるので、装置全体が大型化し、コストアップになるという問題点があった。
以上の問題点をまとめると共に、従来の技術で圧縮シリンダの高能率を図るには、以下の問題点があった。
(1)油圧ポンプの容量が大きくなり、必然的に大きな駆動力を必要とする。
(2)油圧ポンプが常時稼動しているために、圧縮作業を停止した時でもエネルギーロスが発生する。また、そのために、油の劣化、油温上昇が発生する。
(3)別置きの補助シリンダを用いるために、構造が複雑で装置全体が大きくなり、高価設備になる。
(4)圧縮シリンダの面積が増加するため、使用される油量が増加し、油の劣化も早くなる。
上記発明が解決しようとする課題を達成するために、この発明の廃棄物固形化装置は、廃棄物を収容可能なホッパを設け、このホッパの上側に供給開口を備えると共にホッパの底側に搬出口を備え、この搬出口に連通可能な圧縮室を備えた圧縮ボックスを設け、前記圧縮室の一端側を開閉自在な蓋部材と、この蓋部材に向けて前記圧縮室に送り込まれた廃棄物を圧縮すべく往復移動自在な圧縮部材と、この圧縮部材を移動せしめて前記廃棄物を密閉状態の下で圧縮固形化する圧縮シリンダを設けてなる廃棄物固形化装置において、
前記圧縮シリンダが、前記圧縮部材を高圧力で駆動する大径シリンダと、この大径シリンダの内部に設けられて前記圧縮部材を低圧・高速で駆動する小径シリンダと、で構成されていることを特徴とするものである。
また、この発明の廃棄物固形化装置は、前記廃棄物固形化装置において、前記大径シリンダに、前記圧縮部材を駆動する大径シリンダラムと、この大径シリンダラムを前進駆動する大径加圧室と、を備え、
前記大径シリンダラムの内部に設けられた小径シリンダに、前記大径シリンダラムを前進駆動する小径加圧室と、前記大径シリンダラムを後退駆動する背圧室と、を設けていることが好ましい。
また、この発明の廃棄物固形化装置は、前記廃棄物固形化装置において、前記小径シリンダの内部を前記小径加圧室と背圧室に分割するピストン部と、このピストン部を圧縮シリンダ本体の前後方向の所定位置に固定するピストン固定ロッドと、を設けていることが好ましい。
また、この発明の廃棄物固形化装置は、前記廃棄物固形化装置において、前記大径シリンダと小径シリンダに圧油を供給する油圧ポンプを設けると共に前記油圧ポンプの回転数を必要な圧油供給量に応じて制御する制御機構を設けていることが好ましい。
この発明の廃棄物固形化方法は、圧縮室に投入された廃棄物を圧縮せしめる圧縮部材が圧縮シリンダで進退移動されることで前記廃棄物を圧縮固形化する廃棄物固形化方法において、
前記圧縮部材を進退移動する大径シリンダラムとこの大径シリンダラムを前進駆動する大径加圧室を備えた高圧用の大径シリンダと、前記大径シリンダラムに内蔵した小径シリンダとのダブルシリンダ構造で圧縮シリンダを形成し、
前記小径シリンダの小径加圧室に圧油を供給することで前記大径シリンダラムを低圧・高速で前進駆動して前記廃棄物を高速で予備圧縮せしめると共に、前記大径シリンダラムが前進する際に生じる負圧により大径シリンダ内に作動油を吸引して充填せしめ、
前記大径シリンダの大径加圧室に圧油を供給して前記大径シリンダよる高圧力で前記大径シリンダラムを高圧・低速で前進駆動して前記廃棄物を圧縮固形化せしめ、
前記小径シリンダの背圧室に圧油を供給することで前記大径シリンダラムを低圧・高速で後退駆動して前記圧縮部材を高速に後退することを特徴とするものである。
また、この発明の廃棄物固形化方法は、前記廃棄物固形化方法において、前記大径シリンダの大径加圧室に圧油を供給して前記廃棄物を圧縮固形化せしめる際に、前記小径シリンダの小径加圧室にも圧油を供給して小径シリンダの加圧力を付加することが好ましい。
以上のごとき課題を解決するための手段から理解されるように、この発明の廃棄物固形化装置によれば、圧縮シリンダを大径シリンダとこの大径シリンダに内蔵する小径シリンダとのダブルシリンダ構造にすることで、小径シリンダで前進、後退の早送りをすることができ、さらに、大径シリンダだけ、又は大径シリンダだけでなく小径シリンダも加えて効率よく高圧力で廃棄物を圧縮固形化することができる。また、従来のような外側の補助シリンダがなくなるので、圧縮シリンダの全体スペースを小さくできる。また、使用油量を少なくできる。また、構造が単純で部材点数も少なくできる。
また、この発明の廃棄物固形化方法によれば、廃棄物を圧縮固形化するための圧縮部材を大径シリンダに内蔵した小径シリンダで早送りをすることができる。しかも、小径シリンダを大径シリンダに内蔵しているので、圧縮シリンダの全体スペースを小さくできる。また、早送りの時に大径シリンダに作動油を補充するので、すぐに大径シリンダで高圧力で効率よく圧縮することができる。しかも、大径シリンダだけ、又は大径シリンダだけでなく引き続き小径シリンダの加圧力も加えて効率よく高圧力で廃棄物を圧縮固形化することができる。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1ないしは図2を参照するに、この実施の形態に係る廃棄物固形化装置1は装置本体3をベースにしており、この装置本体3は、横方向(図1において左右方向)に延伸したベースフレーム5と、このベースフレーム5の右部に立設した本体フレーム7が備えられている。この本体フレーム7の左側には廃棄物を収容するホッパ9が設けられており、このホッパ9の底部に廃棄物を集めるため、ホッパ9の断面は例えばV字形状に構成されている。このホッパ9の上側(図1及び図2において上側)には供給開口11が備えられていると共に、ホッパ9の下側には搬出口13が備えられている。このホッパ9における搬出口13には連絡パイプ15の一端が一体に連通して設けられている。
なお、上記の廃棄物としては、この実施の形態では主として例えば鋳物、鋼などのチップ状の金属切粉であるが、アルミ等の他の金属切粉、木屑、紙屑、プラスチック、粉塵等、あるいはその他の材質も適用可能である。
上記のベースフレーム5におけるホッパ9の下側には例えば断面円形の圧縮室17を備えた圧縮ボックス19が設けられており、連絡パイプ15の他端は圧縮室17に供給開口21を介して連通可能に構成されている。なお、前記連絡パイプ15は設けなくても、ホッパ9における搬出口13を供給開口21に直接連通させても差し支えない。
圧縮ボックス19の左端部には蓋部材23が設けられており、この蓋部材23は図2において左右に設けた2つの開閉シリンダ25の作動により圧縮室17の左端側(開口端側)を開閉する上下方向へ移動可能である。
また、ホッパ9から連絡パイプ15を介して圧縮室17に送り込まれた廃棄物を密閉状態の下で圧縮固形化するために、圧縮室17には蓋部材23に向けて左右方向へ往復移動可能な例えば断面円形の圧縮部材27が設けられている。そして、この圧縮部材27を左右方向へ移動させるための圧縮シリンダ29が設けられている。
また、本体フレーム7の上には、上記の圧縮シリンダ29に作動油を供給するための油圧タンク31が備えられており、この実施の形態では制御機構33A(図4参照)としての例えばインバータ装置で制御される油圧ユニット機構部33が前記油圧タンク31の上に設けられている。なお、この実施の形態では油圧タンク31の油量は例えば160L(リットル)である。油圧ユニット機構部33の図示しない油圧ポンプは例えば11kw相当である。
また、ベースフレーム5における本体フレーム7の右側には制御装置を収納した制御ボックス35が設けられている。
図3を併せて参照するに、この実施の形態の主要部を構成する圧縮シリンダ29は、主として前記圧縮部材27を高圧力で駆動する大径シリンダ37と、前記圧縮部材27を低圧・高速で駆動する小径シリンダ39とで構成されており、この小径シリンダ39は前記大径シリンダ37の内部に設けられていることを特徴としている。
より詳しくは、上記の圧縮シリンダ29の圧縮シリンダ本体41の内部には大径シリンダ37の大径加圧室としての例えば加圧室43に供給される圧油により図1及び図3において左右方向へ移動可能な高圧用の大径シリンダラム45が備えられており、この大径シリンダラム45の先端部が連結ロッド47を介して圧縮部材27に連結されている。すなわち、大径シリンダラム45が圧縮部材27を駆動する構成である。
なお、前記圧縮シリンダ本体41には加圧室43に圧油を供給するための大径用加圧油管路49と、加圧室43に作動油を吸引して補充、あるいは前記作動油を排出するための太径のプレフィル用管路51が設けられている。なお、大径用加圧油管路49は圧縮シリンダ本体41の加圧用ポート53に連通されており、プレフィル用管路51はプレフィル弁55を介して油圧タンク31に連通されている。
さらに、上記の小径シリンダ39は大径シリンダラム45に内蔵されており、小径シリンダ39の内部はピストン部57で小径加圧室としての例えば加圧室59と背圧室61に分けられており、前記ピストン部57は前記背圧室61と大径シリンダ37の加圧室43の中を後方側(図3において右側)に延びているピストン固定ロッド部63により前記圧縮シリンダ本体41に固定されている。
また、ピストン固定ロッド部63の内部には、前記加圧室59に圧油を供給及び排出するための前進用油圧管路65と、前記背圧室61に圧油を供給及び排出するための後退用油圧管路67が設けられている。なお、前進用油圧管路65は圧縮シリンダ本体41の前進用ポート69に連通されており、後退用油圧管路67は圧縮シリンダ本体41の後退用ポート71に連通されている。
したがって、前記ピストン部57がピストン固定ロッド部63で固定されているので、小径シリンダ39の加圧室59に圧油を供給することで大径シリンダラム45を前進せしめ、背圧室61に圧油を供給することで大径シリンダラム45を後退せしめる構成である。
図4を併せて参照するに、前述した大径シリンダ37の加圧室43、小径シリンダ39の加圧室59と背圧室61、蓋部材23を開閉する2つの開閉シリンダ25に、圧油を供給及び排出するための油圧回路図が示されている。
この油圧回路図について簡単に概略を説明すると、油圧タンク31の作動油が低圧用油圧ポンプ73Aと高圧用油圧ポンプ73Bの運転に切換可能な2段切換式の油圧ポンプ73により上記の各シリンダ25,37,39に圧油が供給される構成である。
しかも、油圧ポンプ73を回転する電動のポンプ用モータ75の回転数(すなわち、油量)は、この実施の形態ではインバータ装置の制御機構33Aにより前記大径シリンダ37と小径シリンダ39に必要な圧油供給量に応じて運転制御される油圧ユニット機構となっている。
この油圧ユニット機構により、圧縮シリンダ29や開閉シリンダ25等が作動していない時は、ポンプ用モータ75の回転数が油圧力保持に必要な最低限の回転に制御されることになる。なお、ポンプ用モータ75の回転数を制御する制御機構33Aとしてはインバータ装置に限らず、サーボ装置やその他の制御機構であっても良い。
また、上記の油圧ポンプ73から供給される圧油は低圧用油圧供給管路77A及び高圧用油圧供給管路77Bを介して第1電磁弁79に送られ、圧縮シリンダ29の前進用ポート69には前記第1電磁弁79から加圧油管路81により第2電磁弁83を経て連通される構成であり、圧縮シリンダ29の後退用ポート71には前記第1電磁弁79を経て背圧油管路85が連通される構成である。また、圧縮シリンダ29の大径シリンダ37の加圧室43に連通する加圧用ポート53には前記加圧油管路81からシーケンス弁87を経て増圧用管路89が連通される構成である。
一方、前記第2電磁弁83と背圧油管路85との間には小径シリンダ39の加圧室59から排出される戻り油を背圧室61へ供給する圧油として再利用するために加圧油排出管路91が連通されている。また、前記低圧用油圧供給管路77A及び高圧用油圧供給管路77Bのそれぞれの途中にはそれぞれ戻り油を油圧タンク31へ戻すための油圧排出管路93A,93Bが分岐されている。
また、2つの開閉シリンダ25には上記の低圧用油圧供給管路77A及び高圧用油圧供給管路77Bが第3電磁弁95を介して連通されている。
次に、上述した実施の形態の作用について説明する。
廃棄物が供給開口11からホッパ9内に収容されると、廃棄物が搬出口13から圧縮ボックス19における圧縮室17に送り込まれる。
圧縮シリンダ29の作動により大径シリンダラム45の先端部に連結ロッド47を介して連結された圧縮部材27が左方向へ移動することで、圧縮室17内の廃棄物を密閉状態の下で円柱形に圧縮固形化せしめる。
このときの圧縮シリンダ29の動作について図5〜図7を併せて参照して詳しく説明すると、第1電磁弁79と第2電磁弁83の切換により圧油が圧縮シリンダ29の前進用ポート69に供給される。このとき、油圧ポンプ73は低圧用油圧ポンプ73Aに切り換えられている。したがって、図5に示されているように、低圧の圧油が前進用ポート69から前進用油圧管路65を経て小径シリンダ39の加圧室59へ供給される。これにより、大径シリンダラム45が低圧・高速で前進駆動されることで、前記廃棄物が高速で予備圧縮されることになる。
このとき、プレフィル弁55を開放しておくことで、上記の大径シリンダラム45が前進するときに大径シリンダ37の加圧室43が負圧になるので、油圧タンク31の作動油がプレフィル用管路51を経て自然に吸引される。プレフィル用管路51は太径であるので、大量の作動油が容易に大径シリンダ37の加圧室43に充填されることになる。
以上のように圧縮室17の廃棄物が高速で予備圧縮されると、加圧油管路81内の圧力が上昇するので、シーケンス弁87が開いて圧油が増圧用管路89を経て加圧用ポート53へ供給される。このとき、油圧ポンプ73は高圧用油圧ポンプ73Bに切り換えられると共にプレフィル弁55が閉じられるので、図6に示されているように、高圧の圧油が加圧用ポート53から大径用加圧油管路49を経て大径シリンダ37の加圧室43へ供給される。
したがって、上述したように、大径シリンダ37の加圧室43にはすでに作動油が充填されているので、加圧用ポート53から高圧の圧油が供給されると、すぐに大径シリンダ37よる高圧力が発生する。しかも、小径シリンダ39の加圧室59にも引き続き高圧の圧油が供給されるので、前記大径シリンダ37による高圧力だけでなく、小径シリンダ39の加圧力も加えられることで、大径シリンダラム45は上記の予備圧縮に比べれば低速であるが従来の場合に比較すれば高速で効率よく高圧力で前進駆動されることになり、上記の予備圧縮された廃棄物が確実に圧縮固形化されることになる。なお、大径シリンダ37の加圧室43に高圧の圧油だけを供給し、小径シリンダ39の加圧室59に圧油を供給しないことでも可能である。
なお、圧縮部材27が供給開口21の左端部付近を通過することにより圧縮室17の廃棄物の一部が切断されることになる。
上記のように、廃棄物を圧縮固形化させた後に、第3電磁弁95を作動して開閉シリンダ25を作動させることにより蓋部材23を上方向へ移動させて、圧縮室17の左端側を開く。そして、圧縮シリンダ29の大径シリンダラム45の作動により圧縮部材27を左方向へ移動させることにより、圧縮固形化された廃棄物を圧縮室17から取出すことができる。
その後、第1電磁弁79と第2電磁弁83の切換えにより圧油が圧縮シリンダ29の後退用ポート71に供給される。このとき、油圧ポンプ73は低圧用油圧ポンプ73Aに切り換えられている。したがって、図7に示されているように、低圧の圧油が後退用ポート71から後退用油圧管路67を経て小径シリンダ39の背圧室61へ供給される。一方、小径シリンダ39の加圧室59の戻り油は前進用油圧管路65を経て排出され、前進用ポート69、加圧油管路81、第2電磁弁83、加圧油排出管路91を経て背圧油管路85へ供給され、背圧室61へ供給する圧油として再利用される。
これにより、大径シリンダラム45が低圧・高速で後退駆動されることで、前記圧縮部材27が高速に後退して原位置に復帰することになる。このとき、プレフィル弁55を開放しておくことで、上記の大径シリンダラム45が後退するときに、大径シリンダ37の加圧室43の圧油が太径のプレフィル用管路51を経て容易に油圧タンク31へ戻される。
以上のことから、次のような効果を奏する。
(1)圧縮シリンダ29を内臓型のダブルシリンダ37,39にすることで、早送りが可能となる。また、補助シリンダがなくなるので、圧縮シリンダ29の全体スペースを小さくできる。また、使用油量を少なくできる。また、構造が単純で部材点数も少なくできる。
より詳しくは、圧縮シリンダ29が大径シリンダ37とこの大径シリンダ37に内蔵する小径シリンダ39とのダブルシリンダ構造であるので、前記小径シリンダ39により前進、後退の早送りが容易であり、大径シリンダ37だけでなく小径シリンダ39の加圧力も加えて効率よく高圧力で廃棄物を圧縮することができる。ちなみに、上記の早送りは、低速・高圧力の加圧時に比較して5〜20倍のスピードを出すことができる。
上記の理由で、従来のように圧縮シリンダ29の外側に設ける複数の補助シリンダがなくなることから、全体スペースが小さくなり、構造が単純で部材点数も少なくなる。また、圧縮シリンダ29の全体のシリンダ面積が小さくなるので、油圧ポンプ73の吐出量を抑えることができる。
(2)インバータ装置等の制御機構33Aで制御される油圧ユニット機構とすることで、必要な時にのみ油圧ポンプ73を回転させることができ、また、必要な流量に合わせて回転数を変化できるので、無駄な流量を防止でき、省エネとなり、油の劣化を抑えることができる。
より詳しくは、油圧ポンプ73を回転駆動するポンプ用モータ75がインバータ装置やサーボ装置などの制御機構33Aで回転数の制御が行われることで、必要な油圧力を保持し、必要な圧油流量に合わせて油圧ポンプ73を回転することができるので、リリーフ弁からの戻りが無くなり、エネルギーロスがリークのみの最小限に抑えることができる。
また、上記の理由で、圧油の供給流量が少なくなるので、油の劣化も抑えることができる。
(3)上記の(1)、(2)の2つを組み合わせることで、油圧タンク31の容量、ポンプ用モータ75の容量を最低限にすることができる。
より詳しくは、圧縮シリンダ29が内臓型のダブルシリンダ37,39であることと、インバータ装置等の制御機構33Aで制御される油圧ユニット機構との2つを組み合わせることで、油圧ポンプ73を回転するポンプ用モータ75の容量と油圧タンク31の油量を必要量小限に抑えることができる。その結果、省スペース・省エネをさらに向上させることができる。また、油温上昇、油劣化も最小限にできる。
上記の省エネに関しては、この実施の形態の廃棄物固形化装置1と従来例の廃棄物固形化装置における各消費電力を比較したところ、図8(A),(B)の各グラフのようになった。このとき、この実施の形態では11kwのポンプ用モータ75を使用しており、従来例では20〜30kwのポンプ用モータを使用している。この実施の形態では、図8(A)に示されているように、圧縮シリンダ29を作動していないときの消費電力が約0.3kw程度であるが、従来例では、図8(B)に示されているように、圧縮シリンダを作動していないときの消費電力が約2kwである。
したがって、内臓型のダブルシリンダ37,39による省スペースと、油圧タンク31とポンプ用モータ75の省スペースと、内臓型のダブルシリンダ37,39とインバータ装置等の制御機構33Aで制御される油圧ユニット機構との組み合わせによる省エネと、を同時にかなえることができる。
この発明の実施の形態の廃棄物固形化装置の正面図である。 図1の左側面図である。 図1における圧縮シリンダの断面図である。 この発明の実施の形態の廃棄物固形化装置の油圧回路図である。 図3の圧縮シリンダで大径シリンダラムが高速前進する時の動作説明図である。 図3の圧縮シリンダで大径シリンダラムが高圧力で加圧する時の動作説明図である。 図3の圧縮シリンダで大径シリンダラムが高速後退する時の動作説明図である。 (A)はこの実施の形態の廃棄物固形化装置における消費電力を示すグラフで、(B)は従来の廃棄物固形化装置における消費電力を示すグラフである。
符号の説明
1 廃棄物固形化装置
3 装置本体
7 本体フレーム
9 ホッパ
11 供給開口
13 搬出口
17 圧縮室
19 圧縮ボックス
23 蓋部材
25 開閉シリンダ
27 圧縮部材
29 圧縮シリンダ
31 油圧タンク
33 油圧ユニット機構部
33A 制御機構
37 大径シリンダ
39 小径シリンダ
41 圧縮シリンダ本体
43 加圧室(大径加圧室)
45 大径シリンダラム
49 大径用加圧油管路
51 プレフィル用管路
55 プレフィル弁
57 ピストン部
59 加圧室(小径加圧室)
61 背圧室
63 ピストン固定ロッド部
65 前進用油圧管路
67 後退用油圧管路
73 油圧ポンプ
73A 低圧用油圧ポンプ
73B 高圧用油圧ポンプ
75 ポンプ用モータ

Claims (6)

  1. 廃棄物を収容可能なホッパを設け、このホッパの上側に供給開口を備えると共にホッパの底側に搬出口を備え、この搬出口に連通可能な圧縮室を備えた圧縮ボックスを設け、前記圧縮室の一端側を開閉自在な蓋部材と、この蓋部材に向けて前記圧縮室に送り込まれた廃棄物を圧縮すべく往復移動自在な圧縮部材と、この圧縮部材を移動せしめて前記廃棄物を密閉状態の下で圧縮固形化する圧縮シリンダを設けてなる廃棄物固形化装置において、
    前記圧縮シリンダが、前記圧縮部材を高圧力で駆動する大径シリンダと、この大径シリンダの内部に設けられて前記圧縮部材を低圧・高速で駆動する小径シリンダと、で構成されていることを特徴とする廃棄物固形化装置。
  2. 前記大径シリンダに、前記圧縮部材を駆動する大径シリンダラムと、この大径シリンダラムを前進駆動する大径加圧室と、を備え、
    前記大径シリンダラムの内部に設けられた小径シリンダに、前記大径シリンダラムを前進駆動する小径加圧室と、前記大径シリンダラムを後退駆動する背圧室と、を設けてなることを特徴とする請求項1記載の廃棄物固形化装置。
  3. 前記小径シリンダの内部を前記小径加圧室と背圧室に分割するピストン部と、このピストン部を圧縮シリンダ本体の前後方向の所定位置に固定するピストン固定ロッドと、を設けてなることを特徴とする請求項2記載の廃棄物固形化装置。
  4. 前記大径シリンダと小径シリンダに圧油を供給する油圧ポンプを設けると共に前記油圧ポンプの回転数を必要な圧油供給量に応じて制御する制御機構を設けてなることを特徴とする請求項1、2又は3記載の廃棄物固形化装置。
  5. 圧縮室に投入された廃棄物を圧縮せしめる圧縮部材が圧縮シリンダで進退移動されることで前記廃棄物を圧縮固形化する廃棄物固形化方法において、
    前記圧縮部材を進退移動する大径シリンダラムとこの大径シリンダラムを前進駆動する大径加圧室を備えた高圧用の大径シリンダと、前記大径シリンダラムに内蔵した小径シリンダとのダブルシリンダ構造で圧縮シリンダを形成し、
    前記小径シリンダの小径加圧室に圧油を供給することで前記大径シリンダラムを低圧・高速で前進駆動して前記廃棄物を高速で予備圧縮せしめると共に、前記大径シリンダラムが前進する際に生じる負圧により大径シリンダ内に作動油を吸引して充填せしめ、
    前記大径シリンダの大径加圧室に圧油を供給して前記大径シリンダよる高圧力で前記大径シリンダラムを高圧・低速で前進駆動して前記廃棄物を圧縮固形化せしめ、
    前記小径シリンダの背圧室に圧油を供給することで前記大径シリンダラムを低圧・高速で後退駆動して前記圧縮部材を高速に後退することを特徴とする廃棄物固形化方法。
  6. 前記大径シリンダの大径加圧室に圧油を供給して前記廃棄物を圧縮固形化せしめる際に、前記小径シリンダの小径加圧室にも圧油を供給して小径シリンダの加圧力を付加することを特徴とする請求項5記載の廃棄物固形化方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101736254B1 (ko) * 2016-10-27 2017-05-16 이규석 압축밀도를 향상시킨 압축기

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