JP2009000590A - 有機物含有排水の水処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】RO膜の透過水流束を長期的に維持し、高濃度の有機物含有排水における長期的な水処理を可能とする有機物含有排水の水処理方法を提供する。
【解決手段】生物処理2によって有機物含有排水を処理し、得られた生物処理水をろ過処理4したろ過処理水にアルカリ剤を添加してからオゾン処理7し、得られたオゾン処理水を逆浸透膜8に通水することを特徴とする有機物含有排水の水処理方法。生物処理2によって有機物含有排水を処理し、得られた生物処理水をろ過処理4したろ過処理水をオゾン処理7した後、逆浸透膜8に通水することを特徴とする有機物含有排水の水処理方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機物含有排水の水処理方法に関する。
半導体工場や液晶工場では、洗浄液、現像液、剥離液などに有機系薬品が用いられており、これらの工場からの排水中には有機物が含まれている。これら有機物を含有した排水(以下、有機物含有排水と称する。)を純水製造装置へ回収再利用する場合、回収装置では有機物の低減が最も重要となる。
従来、低濃度に有機物を含有している有機物含有排水を水処理して回収再利用する場合、該有機物含有排水は、オゾン酸化装置や紫外線酸化装置によるオゾン処理や紫外線酸化処理などの酸化処理、或いは充填材を用いて生物処理された後、精密ろ過膜(MF膜)処理や逆浸透装置(RO装置)による逆浸透膜(RO膜)処理を行った上で、純水製造装置へと回収されている。また、生物処理とオゾン酸化処理と紫外線酸化装置を組み合わせた水処理方法も提案されている。(特許文献1参照)
ところが、高濃度の有機物を含有した有機物含有排水を上記の方法で水処理した場合は、酸化装置のメンテナンスの増大や、MF膜やRO膜の交換頻度の増大にともなって、ランニングコストが高くなるといった欠点がある。具体的には、有機炭素(TOC)濃度が10mg/L以上を示す高濃度の有機物含有排水において、生物処理を行わずにオゾン処理のみで水処理しようとした場合、通常、オゾン添加量がTOC濃度の10倍以上、すなわち、オゾン添加量が100mg/L以上必要であり、オゾン発生装置のコスト及びランニングコストが高くなる。
これらのことから、TOC濃度が10mg/L以上の高濃度の有機物含有排水を回収しようとした場合、コスト的に有効な生物処理を利用することが多い。一般に、高濃度の有機物含有排水は、まず、生物処理され、得られた生物処理水をMF膜または砂ろ過でろ過処理した後に、さらに、RO膜によって逆浸透膜処理してから、純水製造装置へと回収されている。
特開平7−328693号公報
しかしながら、上記有機物含有排水を生物処理した場合、生物処理水中には生物処理由来の生物代謝産物が生じる。これら生物処理由来の生物代謝産物は、高分子状で処理水に存在しているため、孔径が大きなろ過処理では除去されずに後段のRO装置に到達し、RO膜の閉塞を引き起こし、RO膜の透過水流束(flux)を低下させるという問題があった。また、生物処理の後段にMF膜を設置した場合も、同様な膜閉塞を引き起こし、MF膜の透過水流束の低下が生じる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、RO膜の透過水流束を長期的に維持し、以って高濃度の有機物含有排水における長期的な水処理が可能な有機物含有排水の水処理方法を目的とする。
上記の課題を達成するために、本発明は以下の構成を採用した。
[1] 生物処理によって有機物含有排水を処理し、得られた生物処理水をろ過処理したろ過処理水にアルカリ剤を添加してからオゾン処理し、得られたオゾン処理水を逆浸透膜に通水することを特徴とする有機物含有排水の水処理方法。
[2] 生物処理によって有機物含有排水を処理し、得られた生物処理水をろ過処理したろ過処理水をオゾン処理した後、得られたオゾン処理水を還元処理してから逆浸透膜に通水することを特徴とする有機物含有排水の水処理方法。
[3] 前記ろ過処理が砂ろ過及び/または活性炭ろ過であることを特徴とする[1]または[2]に記載の有機物含有排水の水処理方法。
本発明の有機物含有排水の水処理方法によると、RO膜の透過水流束を長期的に維持し、以って高濃度の有機物含有排水における長期的な水処理が可能となる。
高濃度に有機物を含有した排水を水処理するにあたって、本発明の有機物含有排水の水処理方法では、まず、有機物含有排水を生物処理し、次いで、得られた生物処理水をろ過処理し、得られたろ過処理水をオゾン処理し、さらに、得られたオゾン処理水を逆浸透膜に通水する工程を含む。また、オゾン分解を主目的として、オゾン処理前のアルカリ剤の添加、或いはオゾン処理後の還元処理が行われる。
まず、本発明の形態1であるオゾン処理前のアルカリ剤の添加を行う水処理方法について、図1のフロー図を用いて説明する。まず、有機物含有排水は、原水槽1から生物処理槽2に送水されて生物処理される。生物処理槽2で生物処理することにより得られた生物処理水は、生物処理水貯留槽3に貯留されてから、さらに、ろ過器4へと送水される。ここで生物処理水はろ過処理(除濁処理)され、得られたろ過処理水はろ過処理水貯留槽5に貯留される。次いで、ろ過処理水にアルカリ剤を添加してからオゾン反応槽7に送水され、ここでオゾン処理が行われる。得られたオゾン処理水はRO装置8へと送水され、ここで逆浸透膜処理されることにより、逆浸透膜処理水(RO透過水)を得ることができる。なお、RO透過水は、その後、例えば、回収水として純水製造装置へ送水され、再利用される。
生物処理は、微生物による有機物の分解能力を利用した有機物の処理方法である。水処理方法の初期工程で生物処理を行うことにより、高濃度の有機物含有排水の有機物を効率よく分解し、後段への有機物の流出を最小限に抑えることができる。
なお、生物処理を行う生物処理槽2内には、充填材を充填し、これに微生物を保持させることが好ましい。微生物を充填材に保持させることにより、微生物を安定的に生物処理槽2内に留めておくことができる。これにより、安定した生物処理が可能となり、かつ、後段への微生物の過剰流出による後段への負荷増大を避けることができる。
充填材としては特に限定されるものではなく、公知の充填材を適用することができる。例えば、繊維状活性炭を用いた固定床用生物担体、連続発泡構造の樹脂、或いは多孔質セラミックに微生物吸着剤をコーティングした流動床用担体を用いることができる。
生物処理槽2より送水される生物処理水は、次いで、生物処理水貯留槽3に送水され、さらに、ろ過器4に送水されるが、この生物処理水には、生物処理槽2に生息する微生物が一部混入するため、生物処理水貯留槽3に殺菌剤を添加して、生物処理水を殺菌処理するのが好ましい。
殺菌剤としては公知の殺菌剤を用いることができるが、即効性のある次亜塩素酸ナトリウムが好ましく用いられる。次亜塩素酸ナトリウムの添加量は、生物処理水中の残留塩素濃度が0.5mg/L以上になるように添加することが好ましい。残留塩素濃度を0.5mg/L以上に維持した生物処理水をろ過することで、ろ過器4における微生物の増殖によるスライム発生を効果的に抑制することができる。
ろ過処理の方法としては特に限定されることはないが、ろ過材に砂を用いた砂ろ過や、活性炭を用いた活性炭ろ過が好ましく用いられる。さらに、これらろ過処理の方法には、逆洗浄機構が備わっていることが好ましい。砂ろ過や活性炭ろ過は、他のろ過方法である限外ろ過膜(UF膜)やMF膜に比べ、維持コストが安価で、通水させる際の処理水に加える圧力が小さくて済むため、取り扱いが容易である。
ろ過処理水はアルカリ剤の添加が行われた後にオゾン反応槽7に送水される。アルカリ剤の添加は、オゾン処理によって添加されるオゾンを、RO装置8に到達する前に分解することを主目的として行われる。オゾン処理後に残留したオゾンが、オゾン処理水中に含まれたまま後段のRO装置8に到達すると、RO膜を傷めて劣化を促進する。そこで、オゾン反応槽7に送水されるろ過処理水に対してアルカリ剤を添加し、予めオゾンが分解され易いアルカリ性にしておくことで、オゾン処理水中の残留オゾンを速やかに分解する。これにより、後段のRO装置8まで残留オゾンが到達することはなく、残留オゾンによるRO膜の劣化を防止することができる。
アルカリ剤の添加によるろ過処理水のpHは9.5〜11が好ましく、この範囲内になるようにアルカリ剤を添加する。pH9.5を下回る場合、残留オゾンが分解されにくい。pH11を超える場合、アルカリ性が強すぎるため、後段のRO装置8のイオン負荷が大きくなり、また、当然のことながらアルカリ剤のコストが高くなる。
なお、添加されるアルカリ剤としては、水酸化ナトリウムなどの公知のアルカリ剤を用いることができる。
アルカリ剤の添加の目的としては、他に、後段のRO装置8におけるRO膜へのスライム発生の防止が挙げられる。
生物処理で分解されなかった難生分解性の有機物がろ過処理水中に存在する場合、この有機物がオゾン処理によって易生分解性の有機物となる。また、オゾン処理水中には、オゾン処理によって殺菌されても、ごく僅かながら微生物が残存していることがある。この残存する微生物がRO装置8にまで到達し、易生分解性の有機物を栄養分として増殖することで、RO装置8内にスライム発生を引き起こす。これを回避するには、処理水のpHを、微生物が増殖しにくい9.5以上に保つのが有効であり、これにより処理水自体に静菌性を付与させることができ、RO装置8内でのスライム発生を防止できる。
オゾン反応槽7に送水されたろ過処理水は、ろ過処理水中の生物代謝産物を部分分解するためにオゾン処理される。
オゾン反応槽7へのオゾンの添加方法としては特に限定されることはなく、公知の添加方法を適用することができる。例えば、散気管を通じて水中にオゾンガスを吹き込む散気方式、スタティックミキサーを用いてオゾンガスを溶解させる方法、エゼクタを用いてオゾンガスを吸引する方法などが挙げられる。また、オゾン処理方法としては、バッチ処理、連続処理どちらでもよい。
なお、本発明におけるオゾン処理の目的は、生物処理において微生物が放出した高分子状の生物代謝産物を部分分解させることであり、生物処理によって分解されなかった難分解性の有機物を分解することが目的ではない。
RO膜の閉塞を引き起こす主要因は高分子状の生物代謝産物であるが、これをオゾン処理によって分解することにより、高分子状の生物代謝産物によるRO膜の閉塞を防止できる。以ってRO膜の透過水流束を長期的に維持でき、高濃度の有機物含有排水における長期的な水処理が可能となる。
なお、高分子状の生物代謝産物は部分分解するだけで、RO膜を閉塞させることのない物質にまで変換可能であり、炭酸イオンまで完全分解しなくともよい。従って、オゾン添加量は少量で済み、オゾン添加のコストを低く抑えることができる。
今回、本発明者らは、高分子状の生物代謝産物のTOC量に対して、質量換算で2倍量程度のオゾンを添加することで、ろ過処理水中に含まれる高分子状の生物代謝産物を部分分解できることを見出した。なお、ろ過処理水中における高分子状の生物代謝産物の量の目安としては、生物処理前の有機物含有排水のTOC濃度の約10%程度と換算すればよい。例えば、生物処理前の有機物含有排水のTOC濃度が200mg/L程度の場合は、高分子状の生物代謝産物成分のTOCは10mg/L程度となり、従って、オゾン添加量は20mg/L程度でよい。
オゾン反応槽7でオゾン処理されたオゾン処理水は、次いで、RO装置8に送水され、ここでRO膜による逆浸透膜処理が行われる。得られたRO透過水は、例えば、回収水として純水製造装置へ送水され回収される。
RO膜の材質としては特に限定されず、酢酸セルロースや芳香族ポリアミドなどからなる公知のRO膜を用いることができる。また、膜の構造としては特に限定されず、例えば、中空糸膜、スパイラル膜、チューブラー膜など公知の構造を用いることができる。
また、本発明の水処理方法では、形態1の工程の発展形態として、例えば、図2に示す形態2のフロー図のように、ろ過処理水貯留槽5とオゾン反応槽7との間に活性炭塔6を設けてもよい。ろ過処理水中には残留塩素が含まれているが、これを活性炭塔6内の活性炭で還元処理して除去することにより、後段のオゾン処理におけるオゾンと残留塩素との反応によるオゾンの消費を防止できる。これにより、オゾンを生物代謝産物の分解に効率よく作用させることができる。
残留塩素の除去は、活性炭の他にも、例えば、亜硫酸ソーダや重亜硫酸ソーダといった還元剤をろ過処理水に添加することで行ってもよい。なお、図示しないが、還元剤の添加は、図1におけるろ過処理水貯留槽5で行ってもよく、オゾン反応槽7に送水される送水配管の途中で添加してもよい。また、還元剤の添加量は、残留オゾンを除去できる量であればよく、残留塩素濃度によって適宜調整される。
なお、ここで行う還元処理とは、残留塩素の除去を目的として好ましく行われるものであり、後述の形態3におけるオゾン除去を目的とした還元処理とは、還元処理の対象に相違がある。また、形態2である図2のフロー図の各工程について、図1のフロー図と機能的に同様の工程に関しては、同じ符号を付して説明を省略する。
生物処理水中に含まれる生物代謝産物に低分子状のものが含まれる場合には、これらオゾン添加により部分的に分解されて生成した易分解性の有機物が、RO装置8内にスライムを発生させることがある。従って、このような場合には、オゾンとともにアルカリ剤を添加し、易分解性の有機物を分解することによって、スライムの発生を防止する必要がある。一方、生物処理水中に含まれる生物代謝産物が全て高分子状のものである場合には、本発明のような少量のオゾン添加程度で易分解性の有機物にまで分解されることはないので、オゾン分解とともにアルカリ剤を添加しなくても、RO装置8内にスライムを発生させることはない。ただし、アルカリ剤を添加せずにオゾン処理を行うと、オゾン処理水はおよそpH6〜8を示すため、オゾン処理水中のオゾンは分解されずに残留してRO膜を劣化させてしまう。これを回避するためには、図3に示した本発明の形態3のように、アルカリ剤添加の代わりに、活性炭の還元処理によって残留オゾンの分解を行う方法が挙げられる。具体的には、オゾン反応槽7とRO装置8との間に活性炭塔6を設けて、ここにオゾン処理水を通水することで、残留オゾンを分解できる。また、還元処理の方法としては活性炭による方法以外にも、例えば、オゾン反応槽7から送水されるオゾン処理水に還元剤の添加(不図示)を添加することによってもよい。なお、還元処理の方法としては、前述した形態2における残留塩素の分解を目的とした還元処理と同様の方法を用いることができる。
本発明の形態3は、原水槽1からろ過処理水貯留槽5までの工程を、図1に示した形態1と同様の工程としているが、ろ過処理水貯留槽5より後段を、次のような工程に変更している。すなわち、ろ過処理水貯留槽5からのろ過処理水は、アルカリ剤を添加せずにオゾン反応槽7に送水され、オゾン処理によってろ過処理水中の高分子状の生物代謝産物を部分分解する。得られたオゾン処理水は、活性炭塔6への通水、或いは還元剤の添加(不図示)によって還元処理され、ろ過処理水中の残留オゾンを分解する。還元処理により得られた還元処理水は、RO装置8に送水されて逆浸透膜処理される。このようにして得られたRO透過水は、他の形態と同じく、例えば、純水製造装置へ送水されるなどして回収される。
本発明によると、生物処理由来の高分子状の生物代謝産物を少量のオゾンで部分分解することで、RO膜の閉塞を防止し、RO膜の透過水流束を長期的に維持できる。以って、高濃度の有機物含有排水における長期的な水処理が可能となる。また、オゾン添加が少量で済むことでオゾン添加のコストを低減することができる。さらに、本発明の有機物含有排水からの水処理方法は、RO膜の閉塞防止の他にも、例えば、MF膜の閉塞防止にも適用できる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。なお、これらの実施例によって、本発明が限定されることはない。実施例における測定方法を次に示す。
(透過水流束の換算)
RO膜の透過水流束は、RO透過水の流量[m/d]をRO膜面積[m]で割り、さらに、操作圧力〔(共給水圧力+濃縮水圧力)/2−透過水圧力〕[MPa]で割った値を下記条件に換算した。
m/d at 14.7MPa・25℃
(実施例1)
本発明の形態2である図2の工程に従って、高濃度の有機物含有排水を処理した。なお、高濃度の有機物含有排水としては、イソプロピルアルコール(IPA)とテトラヒドロアンモニウム水溶液(TMAH)を同程度含み、TOC量が50mg/L程度の有機物含有排水を用いた。
実施例1の水処理として、まず、原水槽1から高濃度の有機物含有排水を生物処理槽2に送水し、生物処理を行った。なお、生物処理槽2には、繊維状活性炭のフェルト布状成形体を生物担体として充填した。生物処理槽2内における有機物含有排水の滞留時間を0.8hになるように通水し、槽上部からオーバーフローで処理水を得た。また、生物処理槽2内では、槽下部から通水速度(LV)10m/hにて曝気を行った。次いで、得られた生物処理水を生物処理水貯留槽3に貯留し、ここで殺菌剤である次亜塩素酸ナトリウムを2.0mg/L添加し、殺菌処理を行った。さらに、殺菌された生物処理水を砂ろ過によるろ過器4に通水してろ過処理(除濁処理)を行った。なお、砂ろ過処理水からは、残留塩素が0.5〜1.0mg/L検出された。砂ろ過されたろ過処理水を、次いで、ろ過処理水貯留槽5に貯留した後、さらに、活性炭塔6に送水し、活性炭による残留塩素の除去を行った。なお、活性炭塔6では、空間速度(SV)10/hにて塔上部から下向流で通水して活性炭処理水を得た。また、ろ過器4から得られたろ過処理水には、残留塩素が0.05〜0.1mg/L検出されたが、活性炭塔6から得られた活性炭処理水では残留塩素が検出されなかった。
次いで、オゾン反応槽7に送水される配水管の途中から水酸化ナトリウムを添加し、ろ過処理水のpH調整を行った。なお、オゾン処理槽7から送水されるオゾン処理水がpH10.0〜10.5を示すように、水酸化ナトリウムの添加量を制御した。
次いで、水酸化ナトリウムが添加されたろ過処理水をオゾン反応槽7に送水し、オゾン処理による高分子状の生物代謝産物の部分分解を行った。なお、オゾン処理では、高さ4mのオゾン反応槽7に槽上部から下向流で通水し、反応時間6分でオゾン反応槽7の下部からオゾン処理水を得た。なお、オゾン反応槽7へのオゾン添加は、オゾン発生装置(不図示)で発生させたオゾンを、オゾン反応槽7の下部に設置した散気管から供給し、ろ過処理水と混合させることにより行われた。なお、オゾン添加量は10.0mg/Lとした。
さらに、オゾン処理により得られたオゾン処理水をRO装置8に送水し、逆浸透膜処理を回収率90%で行い、RO膜の透過水流束を、運転初期、運転1ヵ月後、及び運転3ヵ月後の時点で測定した。結果を表1に示す。なお、RO膜には架橋全芳香族ポリアミド低圧RO膜(型番:LF10、日東電工社製)を用いた。
(実施例2)
図3で示す本発明の形態3に従って、高濃度の有機物含有排水の処理を行った。すなわち、ろ過処理水へのアルカリ剤の添加を行わずにオゾン処理を行い、活性炭塔6をオゾン反応槽7の後段に設けて、オゾン処理の後に残存オゾンの除去を行った以外は、実施例1と同一条件で有機物含有排水の水処理を行った。そして、最終工程であるRO装置8によるRO透過水の透過水流束を、運転初期、運転1ヵ月後、及び運転3ヵ月後の時点で測定した。結果を表1に示す。
(比較例1)
実施例1におけるオゾン反応槽7のオゾン処理を行わず、活性炭塔6からRO装置8に直接送水した以外は、実施例1と同一条件で有機物含有排水の水処理を行った。そして、最終工程であるRO装置8によるRO透過水の透過水流束を、運転初期、運転1ヵ月後、及び運転3ヵ月後の時点で測定した。結果を表1に示す。
(比較例2)
図4で示す形態に従って、高濃度の有機物含有排水の処理を行った。すなわち、実施例1の生物処理槽2とオゾン反応槽7を入れ替え、アルカリ剤の添加を原水槽1とオゾン反応槽7との間に行い、さらに、オゾン反応槽7の後段にオゾン処理水を貯留するオゾン処理水貯留槽9を設け、オゾン処理水貯留槽9内をpH7.0となるように塩酸を添加した以外は、実施例1と同一条件で有機物含有排水からの水処理を行った。そして、最終工程であるRO装置8によるRO透過水の透過水流束を、運転初期、運転1ヵ月後、及び運転3ヵ月後の時点で測定した。結果を表1に示す。
なお、比較例2のろ過器4から得られたろ過処理水からは、残留塩素が0.05〜1.0mg/L検出されたが、活性炭塔6から得られた活性炭処理水からは残留塩素が検出されなかった。
また、図4のフロー図の各工程について、図1のフロー図と機能的に同様の工程に関しては、同じ符号を付して説明を省略する。
Figure 2009000590
(評価)
オゾン処理を行わない比較例1では、1ヶ月で0.41 m/d at 14.7MPa・25℃(初期透過水流束の35.8%)まで低下し、3ヵ月後には0.30 m/d at 14.7MPa・25℃(初期透過水流束の26.2%)まで低下した。
実施例1の生物処理とオゾン処理の順番を逆にした比較例2では、1ヶ月で0.45 m/d at 14.7MPa・25℃(初期透過水流束の37.5%)まで低下し、3ヵ月後には0.29 m/d at 14.7MPa・25℃(初期透過水流束の24.2%)まで低下し、比較例1と同程度の透過水流束(flux)の低下が生じた。
これに対して、実施例1、2では、3ヶ月通水した時点においても、ROの透過水流束は初期透過水流束の90%を維持した。
本発明の有機物含有排水の水処理方法を用いれば、生物処理水のろ過処理水に含まれる高分子状の生物代謝産物を、少量のオゾン添加によって部分分解することによって、RO膜を閉塞させない物質にまで変化させることが可能である。これにより、RO膜の透過水流束を長期的に維持でき、以って高濃度の有機物含有排水における長期的な水処理が可能となる。
本発明の形態1である有機物含有排水の水処理の工程を示したフロー図。 本発明の形態2である有機物含有排水の水処理の工程を示したフロー図。 本発明の形態3である有機物含有排水の水処理の工程を示したフロー図。 比較例2の形態である有機物含有排水の水処理の工程を示したフロー図。
符号の説明
1 原水槽
2 生物処理槽
3 生物処理水貯留槽
4 ろ過器
5 ろ過処理水貯留槽
6 活性炭塔
7 オゾン反応槽
8 RO装置
9 オゾン処理水貯留槽

Claims (3)

  1. 生物処理によって有機物含有排水を処理し、得られた生物処理水をろ過処理したろ過処理水にアルカリ剤を添加してからオゾン処理し、得られたオゾン処理水を逆浸透膜に通水することを特徴とする有機物含有排水の水処理方法。
  2. 生物処理によって有機物含有排水を処理し、得られた生物処理水をろ過処理したろ過処理水をオゾン処理し、得られたオゾン処理水を還元処理してから逆浸透膜に通水することを特徴とする有機物含有排水の水処理方法。
  3. 前記ろ過処理が砂ろ過及び/または活性炭ろ過であることを特徴とする請求項1または2に記載の有機物含有排水の水処理方法。
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