JP2008546446A - 輪郭付けした通気管を有する広幅リム付きの完全通気式のほ乳びん - Google Patents
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Abstract
Description
乳幼児には母乳を吸う本能があるが、様々な理由で母乳以外の液体を飲むことがしばしばある。乳幼児に液体を飲ませる場合、普通のグラスやコップを使うとこぼすのでベビーボトル又はほ乳びんを使う。ほ乳びんの上部開口には、シリコーン、ラテックス、ゴム又はその他材料製の、先端に孔を設けた乳首部分がこの上部開口を覆ってしっかりと取り付けられる。現行のほ乳びんは、液体を充填し、通気管を挿通し、乳首部分を取付け、びんを逆さにし、乳首部分を乳児にくわえさせて液体を飲ませるように使われる。
乳幼児用の容器やほ乳容器は、乳首部分を取り付けるための細い上方オリフィス部分を備えるが、この部分の開口が小さいとびん内部へのアクセスや内部の清掃がしにくなることが指摘された。そこで製造業者はこの問題を解決するべくびんの開口径をもっと大きくしたところ市場での売れ行きが良くなった。
しかも、乳幼児は、乳首部分がその設計上びん内の液体を吸飲するようになっているのにしばしばこれを噛む。従って、乳首部分及びその他のほ乳用アクセサリーは噛んでも大丈夫なように設計強度を上げてある。乳首部分を噛む乳幼児は、神経学的な遅延又は欠損のような摂食障害を来すことが多く、神経学的な遅延を生じると口に入れたもの(しばしば乳首部分)は常に噛むようになる。
乳首部分を噛む時に入った空気が円筒状の通気管内の中間に止まっている場合も液体はびんから漏れ出す。乳幼児が乳首部分を噛んだ時に生じた気泡が円筒状の通気管内の圧力によって幾分かの液体を通気管内に捕捉し得るのである。気泡は、びんを逆さにして乳幼児への授乳位置とした時に入り込んだ場合は常に強制排出されるのが理想的である。
ほ乳びんに吸飲中に生じる真空発生量を減少させる通気口を設ける試みが数多く為されて来ている。初期の米国特許第598,231のものではほ乳びんはU字形通気管を備えている。しかしながら、平均的な乳幼児がびんを持ち上げた場合、幾分かの液体がこのU字形通気管内に残ってU字形通気管を塞ぎ、周囲空気によるびん内真空の解放を妨害する。他の特許によれば、米国特許第927,013号におけるように、関連する技術形式が提示され、容器内を通気させるための手段が提供される。また、米国特許第1,441,623号、同第2,061,477号にはほ乳びん内部を通気するための別の手段が提示される。
一方、本願発明によれば、ほ乳びんの使用時、直立させた状態での保管時、又は、その中身を消費する間の如く、部分的又は完全に逆さにした状態であるとを問わず、びん内に真空又は圧力が生じないようにびん内の空気圧を通気する手段が提供される。
2.びんから液体に加わる圧力を散逸させて通気管内に液体が入り込まないようにすることにより、液漏れを止める構成を提供することである。
3.びんを逆さにした時、気泡が速やかに排出される構成を提供することである。
4.通気管の見た目の容積が、その円錐形状の直径が大きくなることで増大し、かくして通気管内の液体が速やかに排出される装置を提供することである。
5.ほ乳びんとして使用するための容積サイズの容器にして、その略中央には通気インサートを配置した通気管を有し、この通気管内の通気口が、乳幼児への授乳に際しての使用時、又は、保管時のようにびんをその底部を下にしての不使用時、加熱時、又は載置時の何れの場合でも、びん内の調合乳またはミルクによって塞がれることがない容器を提供することである。
6.容器内に生じた圧力又は真空を、容器の使用又は不使用時に拘わらず、連続的に解放させる構造手段をほ乳びん内部に提供することである。
7.ほ乳びんにするような標準的な広口容器と共に使用する、広幅リム形の、又はその他の寸法形状のカラー構造にして、調合乳又はミルクを乳幼児に与えるために有益なカラー構造を提供することである。
本発明によれば、乳幼児が乳首部分を噛んだ時に入り込んだ気泡が、通気管の遠位端に向けて速やかに且つ完全に移動され得る。また、本発明によれば、気泡よりも近位側にある液体が通気管のリザーバの近位側に移動する。かくして通気管は、その意図通りに、自動的且つ連続的に作用する。
かくして、授乳に備えて加温又は加熱する間の如くほ乳びんを直立方向に維持する場合や、授乳中のようにほ乳びんを逆さにした時でさえ、通気目的上通気ポートが開き、乳幼児の吸飲などにより容器内に生じ得る負圧が解放され得る。
しかしながら、通気ポートの、通気管に通じる入口位置の向きを、容器の形状又は構造に拘わらず容器形態の中央寄りに配置して、ほ乳びんが先に説明したようにして載置されるか又は使用中に逆さにされる際に、調合物が通気ポートよりも下方か又は上方に位置付けられるようにすることができる。
1.乳幼児のほ乳びん用の新規且つ改善された通気管が提供される。
2.びんから液体に加わる圧力を散逸させて通気管内に液体が入り込まないようにすることにより、液漏れを止める構成が提供される。
3.びんを逆さにした時、気泡が速やかに排出される構成が提供される。
4.通気管の見た目の容積が、その円錐形状の直径が大きくなることで増大し、かくして通気管内の液体が速やかに排出される装置が提供される。
5.ほ乳びんとして使用するための容積サイズの容器にして、その略中央には通気インサートを配置した通気管を有し、この通気管内の通気口が、乳幼児への授乳に際しての使用時、又は、保管時のようにびんをその底部を下にしての不使用時、加熱時、又は載置時の何れの場合でも、びん内の調合乳またはミルクによって塞がれることがない容器が提供される。
6.容器内に生じた圧力又は真空を、容器の使用又は不使用時に拘わらず、連続的に解放させる構造手段がほ乳びん内部に提供される。
7.ほ乳びんにするような標準的な広口容器と共に使用する、広幅リム形の、又はその他の寸法形状のカラー構造にして、調合乳又はミルクを乳幼児に与えるために有益なカラー構造が提供される。
図2Aには授乳時の如くほ乳びんを逆さにした状況の容器1が示される。この状態でも尚、流体高さ2は通気ポート4の開口部よりも下側に保たれ、授乳中に内部に発生する部分真空の解放が妨害されることがない。
図7〜図9には、本発明の更に他のほ乳びんの実施例が示され、容器18はメーソンジャー(商標名)形式の形態を有し、その上端部位置の開口は、図示される容器のネジ溝24にその全てをネジ溝を介して係合する、通気管20、容器部分25、通気インサート21、乳首部分22、ネジ溝付きカラー23、を収受するべく広幅リム19形式のものとされている。通気管20、容器部分25、通気インサート21、乳首部分22、ネジ溝付きカラー23は、図示された容器18の広幅リム形の開口19に収受され得るよう、もっと広幅の寸法に作製される点を除き、前記米国特許第5,779,071号に関して先に説明したものと非常に良く似たものである。
図10〜図13には、全体に矩形形態の容器31を有する大容量型のほ乳びんが示される。本実施例のほ乳びんは、そこに組み込むための、図示されるカラー33、カラー33に支持した乳首部分34、通気管35、通気インサート36、を収受する、番号32で示すような広幅リム形の開口を有する。
図14及び図15には通気インサートの詳細が示される。通気インサートの底部37は開放され、この通気管の横断方向に渡り伸延する横断方向ポート38を通して通気がなされ、かくして図示される容器の内側が通気される。また、横断方向ポート38はびんの略容積中心位置に配置され、授乳時にびんを逆さにした時に調合物39が入り込むのを防止するが、調合物は図13に示すように常に通気管35の底部から離れた高さに位置付けられるので本発明の目的が達成される。更には、図15に示され、また前記米国特許第5,779,071号及び同第5,570,796号に記載されるように、通気インサート36は、通気管35と連通して、ほ乳びんの使用中にその内部に発生した真空、圧力その他をほ乳びんの外側の大気に解放し、本発明の利益及び結果を実現する横断方向通気孔38を有する。
図17には球形のほ乳びんが示され、その容器61には、カラー63と乳首部分64とがネジ溝係合によって広幅リム62に取り付けられている。
この実施例では番号65で示す通気管は、容器61の底部から一体的に上方に伸延して容器内部を外側の大気に通気し、その上端部位置には横断方向通気ポート66を有する。これらの通気ポートもまた、図示された容器の略容積中心位置に配置され、かくして本発明の利益を達成する。
図20には、図16のそれと類似形式のほ乳びんが示されるが、この実施例ではその容器47の平坦な底部48には上方に伸延する通気管49が一体形成され、この通気管49の通気ポートを形成する上端50が、図示される容器のやはり略容積中心位置に配置される。
かくして、容器内の、乳幼児に通常授乳する量の調合物73は、常に通気ポート72の入口位置よりも低い位置を取るので漏れを生じることがない。この点は、ほ乳びんを保管する時又は使用時の如く逆さにした場合でも同じである。
図22には、図示されたほ乳びん用の半球形形式の容器74が例示される。ほ乳びんは広幅リム75を有し、この広幅リム75にはカラー76と乳首部分77とがネジ溝を介して装着される。
図23には、図21に関して説明したそれと類似構成のほ乳びんが例示されるが、本実施例では容器81が、図示される容器の側部のずっと下方に配置され、番号83で示すような位置で大気に開放され、またその通気ポート84が容器81の略容積中心位置に設けられる。
図24には図22に関して先に説明したそれと類似のほ乳びんが例示されるが、本実施例では容器85には、図示される容器の側部のずっと下方の、番号87で示すような位置に通気管86が一体形成される。通気管86はフランジ88を、容器85の側壁を貫いて設けた開口89に接着させるなどにより一体形成又は構造上付着させ得る。通気管86の内側端部には、本発明の結果及び利益を達成するための通気ポート90が、やはり容器の略容積中心位置に配置される。図25及び図26には、本発明のほ乳びんの更に他の実施例が示され、矩形形態の容器91が、図26の番号92で示すように垂直方向に沿って楕円状の外観を有している。
米国特許第5,779,071号及び同第5,570,796号に示されるように、通気インサート97は、番号99で示すような位置に中間部間隙を提供し且つ授乳時のようにほ乳びんを逆さにした時に調合物がそこを流動し得るようにする一連の支持用ベーン98を含む。しかし、横断方向通気孔96が通気管94と連通され、この横断方向通気孔を通る圧力又は不足圧力を、図示されたほ乳びんの容器91の広幅リム構成のカラー100とネジ溝形態部分101との間のネジ溝連結部に形成される不完全シールを通して大気に通じさせる。この構成でも、容器に入れた調合物が容器から漏れ出さないようにするために通気ポート95を容器91の略容積中心位置に位置付ける点は、授乳時のようにほ乳びんを使用、保管、加熱又は逆さにするとを問わず通気が容易化されるようにする上で非常に重要である。
通気管113はリザーバ126を有し、リザーバ126は、中空で且つ全体的に円筒形状を有し、開口した上部127と、部分的に閉じた底部128とを有する。底部128は、上部127から下方に向けて下降するに従い円滑に丸味付けされる。底部128の中央位置には、この底部に連結した通気管113への通路となる孔129が設けられる。かくして通気管は、リザーバ126側に位置付けた大直径端部130と、遠位端側に位置付けた小直径端部131とを有する中空の切頭円錐形状を有する。
通気管113と同中心の通気インサート117は、横断方向通気構造119の孔位置にその中心を有し且つ、周囲壁123に対向する横断方向通気構造119と直交する遠位端通気インサート又は内側通気管120を有する。内側通気管120は、その直径よりも長い中空円筒形状を有し、横断方向通気構造119から通気管113のリザーバ126に入る空気と連通するが、本発明に於いては液体を供給することはない。
図29にはやはり通気管113のみが示されるが、本実施例では大直径端部130の直径は図28の実施例のそれよりも実質的に小さくされている。この実施例では、大直径端部130の直径は小直径端部131のそれの少なくとも1/8大きく、また先の実施例同様、その遠位端側の小直径端部131に向けてテーパ付けされている。本実施例では大直径端部130は約1.1:1.0の比率下において小直径端部131よりも若干大きい。
図30には、乳幼児が、持ちやすいように水平方向よりも下に下げて持った状態で従来型のほ乳びんを噛んでいる様子が示される。ほ乳びん1は直径が一定の円筒管状のものであり、このように下方に下げて持つと授乳液と接触する。乳首部分を噛むなどして急に圧迫すると、液体の上方で圧縮された空気が容器内部の液体を一瞬加圧する。圧縮された空気は通気インサートのベーンを介して乳首部分から前進して容器に入り、容器を加圧し、直線的で且つ直径が一定の壁を有する従来の通気管内に液体を押し上げる。通気管内の液体は通気インサート内に突然且つ急激に入り込み、通気インサートの横断方向ポートを通してほ乳びんから漏れ出し、乳幼児あるいは保護者を濡らす。
以上、本発明を実施例を参照して説明したが、本発明の内で種々の変更をなし得ることを理解されたい。
2 流体高さ
3 通気管
4 通気ポート
5 乳首部分
6 カラー
7 通気インサート
8 小平坦部
9 容器
10 通気管
11 底部
12 通気ポート
13 調合物の表面高さ
14 底部開口
15 カラー
16 乳首部分
17 広幅リム
18 容器
19 広幅リム
19 開口
20 通気管
21 通気インサート
22 乳首部分
23 ネジ溝付きカラー
24 ネジ溝
25 容器部分
26 内側通気管
27 通気ポート
28 調合物の表面高さ
29 横断方向通気構造
30 凹部
31 容器
33 カラー
34 乳首部分
35 通気管
36 通気インサート
37 底部
38 横断方向ポート
39 調合物
40 半球形容器
41 広幅リム
42 カラー
43 乳首部分
44 通気インサート
45 通気管
46 底部
51 容器
53 カラー
54 乳首部分
55 通気インサート
56 広幅リム
57 通気管
58 通気管
59 通気ポート
60 調合物
61 容器
62 広幅リム
63 カラー
64 乳首部分
65 通気管
66 横断方向通気ポート
67 容器
68 広幅リム
69 カラー
70 乳首部分
71 通気管
72 通気ポート
73 調合物
74 容器
75 広幅リム
76 カラー
77 乳首部分
79 通気ポート
80 横断方向通気孔
81 容器
84 通気ポート
85 容器
86 通気管
88 フランジ
89 開口
90 通気ポート
91 容器
94 通気管
95 通気ポート
96 横断方向通気孔
100 カラー
101 ネジ溝形態部分
113 通気管
114 孔
115 乳首部分
116 カラー
117 通気インサート
118 開口
119 横断方向通気構造
120 内側通気管
121 主リップ
122 副リップ
123 周囲壁
124、125 円周方向隆起部
126 リザーバ
127 上部
128 底部
129 孔
130 大直径端部
131 小直径端部
138 横断方向通気孔
Claims (12)
- 容器を有するほ乳びん組立体であって、
容器が、
閉じた底端部と、
容器に入れる液体を受けるための開口を有する上端部と、
容器の上端部位置に位置付けられて該容器の上端部位置での開口寸法を画定する内径を有するリムと、
ネジ溝付きのカラーと、
乳首部分と、
その全体が、容器の上端部位置で開口の蓋を提供する形態を有し且つ配置され、ほ乳びんの使用時に容器の内側空間を通気する通気インサートとを含み、
該通気インサートが通気管を有し、該通気管が、容器の内側空間内にその全体を配置した遠位端を有し、該通気管の下方端部が、通気を容易化するべく容器の内側空間内に開口され、
前記通気管がリザーバに連結され且つ全体的に中空の、輪郭付けされた形状を有し、該輪郭付けされた形状の大直径部分がリザーバに近接して配置され、
前記通気インサートが前記容器及びリザーバに対してシールされると共に、容器の内側空間と連通されるほ乳びん。 - 通気管が切頭円錐形状を有する請求項1のほ乳びん。
- リザーバが、開放された上部と、該上部と対向する小底端部を有する全体的に中空の、円筒形状を有し、
通気管が、大直径の近位側部分と、該近位側部分と対向する小直径の遠位側部分とを有し、
容器の内側空間が、容積と、容積中心とを有し、通気管の小直径部分が容器の一般に底部付近に配置される請求項2のほ乳びん。 - 通気管の大直径部分の直径がリザーバの直径以上ではなく且つ通気管の小直径部分の直径以上である請求項3のほ乳びん。
- 通気管の大直径部分の直径を小直径部分の直径で除した比が少なくとも2である請求項4のほ乳びん。
- 通気管の大直径部分の直径を小直径部分の直径で除した比が2未満である請求項4のほ乳びん。
- 通気管の大直径部分の直径が15.24cmであり、小直径部分の直径が7.62cmである請求項4のほ乳びん。
- 容器が、その底端部から容器上端位置のリム部分までの長さを有し、体長さを容器の上端部位置のリム部分の内径で除したアスペクト比が3.0未満である請求項2のほ乳びん。
- 容器のアスペクト比が2.8未満である請求項7のほ乳びん。
- 通気インサートが、該通気インサートと容器との間をシールするための主シール部分と、通気インサートとリザーバとの間をシールするための副シール部分とを有する請求項2のほ乳びん。
- 通気インサートが、各端部が開放された、周囲方向壁を有する中空且つ円筒形状を有し、
主シール部分が、前記周囲方向壁から容器に向けて垂下され、
通気インサートの直径方向に横断して位置付けられ、各端部が開放された、前記周囲方向壁を貫く横断方向通気孔にして、容器側を向いた中央穴を有する横断方向通気孔を有し、
副シール部分が、前記横断方向通気孔と全体的に同中心を有し且つ該横断方向通気孔から垂下され且つ全体的に主シール部分と同中心を有し、
内側通気管にして、中空の円筒形状を有し、主シール部分と同軸で通気インサートと同中心を有し、前記横断方向通気孔に対して直交され、リザーバと連通する内側通気管を有する請求項10のほ乳びん。 - 主シール部分が、通気インサートを容器と摩擦係合させるための円周方向の隆起部分を有し、
副シール部分が、通気インサートをリザーバと摩擦係合させるための円周方向の隆起部分を有し、
かくして、容器内の液体の主シール部分及び副シール部分を越えての漏れ出しが防止される請求項11のほ乳びん。
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