JP2008545417A - 遺伝子メチル化および発現 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は後成的な遺伝子制御に関し、より詳細にはDNAメチル化および遺伝子発現に及ぼすその影響、ならびに特定の細胞型および/または病状のマーカーとしてのその使用に関する。
本出願は、2005年5月27日付で出願された米国特許仮出願第60/685,104号の優先権を主張する。先行出願の全内容はその全体が参照により本明細書に組み入れられる。
本出願において記述される研究は、一部分において、米国立衛生研究所の国立がん研究所の助成金(番号CA89393およびCA94074)、ならびに米国防総省の助成金(番号DAMD 17-02-1-0692およびW8IXWH-04-1-0452)により支援を受けた。したがって、米国政府は本発明において一定の権利を有する。
後成的変化(例えば、DNAメチル化のレベルの変化)、および遺伝子変化をがん細胞および腫瘍内の間質細胞において検出することができる。より識別力のある診断方法およびより効果的な治療方法を開発するためには、これらの後成的影響を規定し、特徴付けることが重要である。
本発明者らはゲノムの全部、または一部においてメチル化のレベルを評価する方法を開発した。本発明者らはこの方法をメチル化特異的なデジタル核型分析(MSDK)と呼ぶ。MSDK法は、関心対象の試験細胞に対する試験ゲノムのメチル化プロファイルを確立するよう適合させることができる。試験プロファイルを規定の細胞型で得られた対照プロファイルと比較することにより、試験細胞を特定することができる。MSDK法は同様に、対応する対照細胞(例えば、がん細胞と同じ組織の正常細胞)に比べて、メチル化が変化している(増加しているまたは減少している)試験細胞(例えば、がん細胞)における遺伝子を同定するために使用することができる。この情報は、関心対象の試験細胞が(a) 対照細胞(例えば、正常細胞)と同じであるか、(b) 対照細胞と異なるが、例えば、がん細胞などの病的細胞であるかどうかを識別する方法の根拠となる。そのような方法は、例えば、関心対象の遺伝子のDNAメチル化のレベルもしくは発現のレベル、または試験細胞における特定の染色体領域中のDNAメチル化のレベルを評価する段階、およびその結果を対照細胞で得られた結果と比較する段階を含む。
試験細胞のゲノムDNAの全部または一部を提供する段階; DNAをメチル化感受性マッピング制限酵素(MMRE)に曝露して、複数の第1の断片を作出する段階;
親和性対の第1のメンバーを含む結合成分を、第1の断片のそれぞれの一方の末端にまたは両方の末端に結合させ、この結合によって複数の第2の断片をもたらす段階;
複数の第2の断片を断片化用の制限酵素(FRE)に曝露して、親和性対の第1のメンバーを一方の末端におよびFREの5'切断配列またはFREの3'切断配列を他方の末端にそれぞれが含んだ、複数の第3の断片を作出する段階;
複数の第3の断片を、複数の親和性対の第2のメンバーが結合されている不溶性基材と接触させ、この接触によってそれぞれが、不溶性基材に親和性対の第1および第2のメンバーを介して結合した第3の断片である、複数の結合した第3の断片をもたらす段階;
放出用の制限酵素(RRE)認識配列および、RREの認識配列の3'側に、FREの5'切断配列またはFREの3'切断配列のいずれかを含んだ放出用の成分を、結合した第3の断片の遊離末端に結合させ、この結合によってそれぞれが、(i) RREの認識配列を一方の末端に含んだ、ならびに(ii) 他方の末端の親和性対の第1のメンバーおよび親和性対の第2のメンバーを介して不溶性基材に結合した、複数の結合した第4の断片をもたらす段階; および
結合した第4の断片をRREに曝露し、この曝露によってそれぞれが、ゲノムDNAの複数の塩基対からなるMSDKタグおよび放出用の成分を含んだ、複数の第5の断片を含むMSDKライブラリーの、不溶性基材からの放出をもたらす段階。したがって、この方法は、複数のMSDKタグの産生をもたらす。
本発明のさまざまな局面を以下に記述する。
MSDKは関心対象の細胞の、ゲノム全部、またはゲノムの一部のメチル化の相対的レベルを評価する方法である。細胞はメチル化を受けやすいDNAを含んだ任意の生体細胞、例えば、原核細胞(例えば、細菌)または真核細胞(例えば、酵母細胞、原生動物細胞、無脊椎動物細胞、もしくは脊椎動物(例えば、哺乳動物)細胞)とすることができる。
MSDKの第1段階では、ゲノムDNAをメチル化感受性マッピング制限酵素(MMRE)に曝露する。メチル化感受性マッピング制限酵素は、関連のMMREに対する認識配列を有する部位でDNAを切断する。MMREは任意のMMREとすることができる。真核細胞では、メチル化は一般に、DNA中のCpGジヌクレオチド配列のCヌクレオチドの位置で起こる。「CpG」という用語は、DNA中に生じるジヌクレオチド配列であって、CヌクレオチドおよびCヌクレオチドのすぐ3'側のGヌクレオチドからなるジヌクレオチド配列をいう。「CpG」中の「p」は、CpGジヌクレオチド配列中のCとGヌクレオシド残基間に生じるリン酸基を意味する。
上記のように作出されたMSDKライブラリーは、さまざまな目的に使用することができる。
(a) DNAリガーゼ酵素を第5の断片のライブラリーに加え、それによりRRE由来の付着末端を有する第5の断片の対を一緒に連結させて、第5の断片の二量体(本明細書において「ジタグ」とも呼ばれる)を形成させる段階;
(b) 放出用の成分に由来する伸長用配列(上記参照)におけるヌクレオチド配列に配列が対応するプライマーを用いたPCRにより、個々のジタグの数を増大させる段階;
(c) PCR増幅されたジタグを、MSDKライブラリーを作出するのに使われたFREで消化し、それによってRRE部位および伸長用配列(使われた場合)を欠く消化されたジタグを作出する段階;
(d) リガーゼ酵素(例えば、T4リガーゼ)を用いジタグを重合させて、ジタグ多量体を作製する段階;
(e) ジタグ多量体を配列決定用のベクターにクローニングし、挿入断片を(例えば、自動配列決定法により)配列決定する段階; ならびに
(f) 個々のMSDKタグの配列をジタグ多量体の配列から推定する段階。
MSDKライブラリーにおける各タグ、またはタグの部分群の数をコンピュータで計算することができる。ひいては、例えば、得られたクローンタグ配列の総数に対して各々の数を任意で規準化してもよく、得られたMSDKプロファイル(MSDKタグのリストおよび各MSDKタグの存在量(数)からなる)を、関心対象の他の細胞で得られた対応のMSDKプロファイルと比べることができる。個々のMSDKタグの総数をコンピュータで計算する際に、ジタグがPCRによって増幅されている(上記段階(b))場合、ジタグ複製物を分析から取り除く。上記段階(a)の結果としていずれか1つのジタグの組み合わせが何度も生じる見込みは極端に低いと思われるので、複製したジタグはPCR増幅手順による可能性が高いと思われる。個々のタグ配列の数を推定する方法は、タグ配列を同定するための上記の同一法を含む。
あるいは、またはMSDKタグの計数化に加えて、MSDK分析によって得られるタグが同定されたら、関心対象のゲノム(またはゲノムの一部)のヌクレオチド配列とのタグ配列の比較によって、タグに対応する関心対象のゲノムでの位置(本明細書において「ゲノムタグ配列」と呼ばれる)を確定することができる。これは手動で行われてもよいが、コンピュータで行われることが好ましい。関連するゲノム配列情報は媒体(例えば、フロッピーディスク、CD ROM、もしくはDVD)からコンピュータにロードされてもよく、またはその情報は公的に入手可能なインターネットデータベースからダウンロードされてもよい。
本発明は、関心対象のゲノム領域(例えば、遺伝子または遺伝子の小領域)のメチル化のレベルを評価する方法を特徴とする。この方法は、上記のMSDK分析によって同定されたまたはその他任意の基準で、例えば、関心対象の2つの細胞型(例えば、正常細胞および正常細胞と同じ組織のがん細胞)における遺伝子の差次的発現の観測で選択されたゲノム領域に適用することができる。
本明細書の実施例に記述されている実験から、遺伝子のメチル化が第2の細胞に比べて変化する(増加するまたは減少する)第1の細胞では、第1の細胞における遺伝子の発現も第2の細胞に比べて変化することが明らかである。さらに、以前の所見および実施例のデータから、ある種の遺伝子の、メチル化状態の変化、よって同様に結果的な発現変化が細胞の表現型の変化と相関することが示唆される。これらの所見によって、2つまたはそれ以上の細胞型を識別するアッセイ法(例えば、診断アッセイ法)の根拠が得られる。
本発明は、複数のアドレスを有する基材を含んだアレイを特徴とする。複数のアドレスの少なくとも1つは、表2、5、7、8、10、12、15、および16に列挙されているMSDKタグのいずれか、核酸X (例えば、表2、5、7、8、10、12、15、および16に列挙されているMSDKタグの位置によって規定されるDNA配列(AscI部位))、またはタンパク質Xに特異的に結合する捕捉プローブを含む。アレイは、少なくとも10、20、50、100、200、500、700、1,000、2,000、5,000もしくは10,000またはそれ以上の、またはそれら未満のアドレス/cm2の密度を有することができ、およびこれらの範囲に及ぶ。好ましい態様では、複数のアドレスは少なくとも10、100、500、1,000、5,000、10,000、50,000のアドレスを含む。好ましい態様では、複数のアドレスは10、100、500、1,000、5,000、10,000、または50,000以下のアドレスを含む。この基材はスライドガラス、ウエハー(例えば、シリカもしくはプラスチック)、質量分析プレートなどの二次元基材、またはゲルパッドなどの三次元基材とすることができる。複数のアドレスの他にも、アドレスをアレイ上に配置することができる。
実施例1. 材料と方法
組織標本および初代細胞培養
ヒト乳房腫瘍および新鮮な、凍結された、またはホルマリン固定された、パラフィン包埋された腫瘍標本は、ブリガム女性病院(Brigham and Women's Hospital) (Boston, MA)、コロンビア大学(Columbia University) (New York, NY)、ケンブリッジ大学(University of Cambridge) (Cambridge, UK)、デューク大学(Duke University) (Durham, NC)、ザグレブ大学病院(University Hospital Zagreb) (Zagreb, Croatia)、国立疾病研究互助組織(National Disease Research Interchange) (Philadelphia, PA)、およびリエージュ大学の乳房腫瘍バンク(Breast Tumor Bank of the University of Liege) (Liege, Belgium)から得られた。ヒト組織は全て、機関審査委員会により承認されたプロトコルを用い、患者識別番号なしで集められた。適合組織サンプル(すなわち、同じ個体から得られた正常および腫瘍組織サンプル)の場合、腫瘍に対応する正常組織は、腫瘍から数センチメートル離れた同側の乳房から得られた。新鮮な組織サンプルを免疫磁性精製に向けてすぐに処理し、細胞サブセットを既報[Allinen et al. (2004) Cancer Cell 6:17-32および同時係属中の米国特許出願であるPCT/US2004/08866、これらの開示はその全体が参照により本明細書に組み入れられる]のように精製した。精製手順の後、場合によっては、各細胞集団の純度をRT-PCRにより確認し、異なる細胞型の初代培養を開始した。初代間質線維芽細胞を溶解ならびにDNAおよびRNA単離の前に、10%鉄強化ウシ血清(Hyclone, Logan, UT)を補充したDMEM培地中で培養した。ヒト胚幹細胞は、確立されたプロトコルを用い、支持細胞層上で培養された(例えば、REF参照)。DNAおよびRNAは、前培養なしで他の細胞型から単離された。
RNA (総RNAおよびポリA RNA)の単離は、少数の細胞からはμMACS(商標)キット(Miltenyi Biotec, Auburn, CA)を用いて行い、その一方、大きな組織サンプル、初代培養物および細胞株からは、グアニジウム/セシウム法[Allinen et al. (2004)、前記]を用いて総RNAを単離した。カラム素通り画分(μMACS(商標)法における)および沈殿しなかった可溶性物質(グアニジウム/セシウム法)をSDS/プロテイナーゼK消化と、その後のフェノール-クロロホルム抽出およびイソプロパノール沈殿によるゲノムDNAの精製に使用した。cDNA合成は、Qiagen (Valencia, CA)のOMNI-SCRIPT(商標)キットを用い、製造元の使用説明書にしたがって行われた。
MSDKライブラリーはデジタル核型分析プロトコル[Wang et al. (2002) Proc. Natl. Acad. Sci USA 16156-16161]の変更によって作出された。各サンプルに対し、ゲノムDNA 1〜5 μgをメチル化感受性酵素AscIで逐次的に消化し、得られた断片をその5'および3'末端でビオチン化リンカー
に連結した。ビオチン化された断片を次に、断片化用の制限酵素としてNlaIIIで消化した。ビオチン化リンカーをその末端に有する、得られたDNA断片をストレプトアビジン結合磁気ビーズ(Dynal, Oslo, Norway)に固定化した。
AscI消化の頻度は、2つまたはそれ以上の未処理のタグ数を各予想AscI部位で有するサンプル(N-EPI-I7、I-EPI-7、N-MYOEP-4、D-MYOEP-6、N-STR-I7、I-STR-7、N-STR-I17、I-STR-17)の割合として計算した。対応するサンプル(N-EPI-1に加えてN-EPI-2、I-EPI-7、N-MYOEP-1、D-MYOEP-6、D-MYOEP-7、N-STR-1、N-STR-I17、I-STR-7)のSAGE数は、200,000個あたりのタグに対して規準化した。遺伝子およびCpG島の位置情報は、UCSCのゲノムバイオインフォマティクスサイト(ヒトゲノム配列およびマッピング情報、JuI. 2003, hg16)からダウンロードした。AscI部位はゲノム配列から予想し(上述のように)、AscI部位の頻度、SAGE数、およびCpG島の位置を全ての染色体に沿って結び付けた。
メチル化シトシンの位置を判定するため、既報のように[Herman et al. (1996) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 93:9821-0826]ゲノムDNAを重亜硫酸塩で処理し、精製し、PCR反応を行った。PCR産物は「平滑末端」であり、pZERO1.0 (Invitrogen)にサブクローニングし、各PCR産物について4〜13個の独立したコロニーを配列決定した。
下記の実験で使用されたMSDKプロトコルは、図2に図式的に描かれている。
Chr, 染色体。
仮想タグ, 表示の染色体に対し予想されるMSDKタグ種の数。
観測されたタグ, 表示の染色体に対し両MSDKライブラリーで観測された異なる固有のタグ種の数。
多様性, 表示の染色体およびMSDKライブラリーに対する異なる固有のタグ種の数。
コピー, 表示の染色体およびMSDKライブラリーに対し観測された固有のタグ全ての存在量(総数)。
タグ多様性比, 表示の2つのライブラリーにおいて検出された、表示の染色体に対する固有のタグ種の数の比率。
タグコピー比, 表示の2つのライブラリーにおいて検出された、表示の染色体に対する固有のタグ全ての存在量(総数)の比率。
差次的タグ(P< 0.05), 一方の表示のMSDKライブラリーにおいて、他方の表示のMSDKライブラリーにおいてよりも高い(P< 0.050)存在量で存在していた、表示の染色体に対し観測された固有のタグ種の数。
DKOおよびWT, DKOおよびWTライブラリーにおいて観測された補正なしの表示のMSDKの存在量(総数)。
DKO/WT比, DKOおよびWTライブラリーにおいて規準化された表示のタグの存在量(総数)の比(マイナス記号は表示の数値がDKO/WT比の逆数であることを示す)。
P値, 2つのライブラリー間における関連MSDKタグの補正なしの存在量の相違の有意性。
Chr, MSDKタグ配列が位置する染色体。
遺伝子, 表示のMSDKタグが関連付けられた遺伝子。
記述, 関連遺伝子の産物の記述。
遺伝子の転写開始部位に対する表示のタグによって同定されたAscI部位(認識配列)の位置および転写開始部位からのAscI部位(認識配列)の距離が示されている。
正常乳房組織、上皮内乳がん(DCIS-非浸潤性乳管がん)組織、および浸潤性乳がん組織から単離された上皮細胞、筋上皮細胞、および線維芽細胞を多く含む間質細胞からMSDKライブラリーを作出した。サンプルの詳述は表3にある。
組織サンプル名の末尾の数字は、組織サンプルが得られた患者を示す。
年齢は特定の患者の年齢である。
LNは、関連の患者において、がんが1つまたは複数のリンパ節に転移していたかどうかを示す。
ERは、関連のがん細胞がエストロゲン受容体を発現していたかどうかを示す。
PRは、関連のがん細胞がプロゲステロン受容体を発現していたかどうかを示す。
Her2は、関連のがん細胞がHer2/Neuを発現していたかどうかを示す。
悪性度(Grade)は組織学的悪性度である。
比較されるMSDKライブラリーがN-EPI-I7およびI-EPI-7ライブラリーであることを除いて、欄見出しは表2の通りである(これらのライブラリーが作製された組織の詳細については表3を参照のこと)。
比較されるMSDKライブラリーがN-STR-I7およびI-STR-7 MSDKライブラリーであることを除いて、欄見出しは表2の通りである(これらのライブラリーが作製された組織の詳細については表3を参照のこと)。
比較されるMSDKライブラリーがN-STR-I17およびI-STR-17 MSDKライブラリーであることを除いて、欄見出しは表2の通りである(ライブラリーが作製された組織の詳細については表3を参照のこと)。
MSDKライブラリーがN-MYOEP-4およびD-MYOEP-6 MSDKライブラリーであることを除いて、欄見出しは表2の通りである(ライブラリーが作製された組織の詳細については表3を参照のこと)。
比較されるMSDKライブラリーがN-MYOEP-4およびN-EPI-I7 MSDKライブラリーであることを除いて、欄見出しは表2の通りである(これらのライブラリーが作製された組織の詳細については表3を参照のこと)。
MSDKの結果を確認するため、各ペアワイズ比較からいくつかの高度に差次的にメチル化された遺伝子を選択し、MSDKに使われた同じサンプル由来のおよび同様に個別の患者から得られたさらなるサンプル由来の重亜硫酸塩処理ゲノムDNAの配列分析を行うことで、そのメチル化を分析した。これらの遺伝子にはPRDM14かつZCCHC14 (腫瘍上皮細胞において高メチル化される)、HOXD4かつSLC9A3R1 (DCIS筋上皮細胞において高メチル化される)およびLOC389333 (上皮細胞においてよりも筋上皮細胞においていっそうメチル化される)、CDC42EP5 (DCIS筋上皮細胞において高メチル化されており、正常上皮細胞と筋上皮細胞との間でも異なる)、ならびにCxorf12 (正常のものと比較して腫瘍間質において高メチル化される) (図9〜15)が含まれた。興味深いことに、PRDM14およびHOXD4は同様に、HCT 116 WTとDKO細胞(DKOではメチル化されない)との間で差次的にメチル化されていたことから、複数の腫瘍型に関与するまたは後成的修飾を起こしやすい染色体域に位置するその可能性が示唆された。これらの場合の全てで、重亜硫酸塩を用いた配列分析から、メチル化の絶対頻度はサンプル間で幾分ばらつきがあったものの、MSDKの結果が確認された。
これらの選択遺伝子におけるメチル化差異がどのくらいの頻度および一貫性で起こるのかを判定するため、定量的なメチル化特異的PCR (qMSP)アッセイ法を遺伝子のいくつかに向けて開発し、より大きなサンプルセットにおけるおよび複数の細胞型におけるそのメチル化状態を分析した。このアッセイ法は、少なくとも1つのCpG配列を含んだDNAのセグメントを標的化する2本のPCRプライマーのセットの、重亜硫酸塩処理DNAにアニールする、およびプライマーがまたぐ配列の増幅を引き起こす相対能に依存する。一方のプライマーセットは、DNA中の標的配列がメチル化されていなければ、配列を効率的に標的化して、相対的に素早い増幅を引き起こすようデザインし、他方のプライマー対は、DNA中の標的配列がメチル化されていれば、同様に作用するようデザインする。
N, 健常(がん患者ではない)人由来の正常組織。
CA中のN, がん組織に隣接する正常組織。
CA, がん組織。
異種移植片, ヌードマウス中で増殖されたがん組織。
U, PCR産物は非メチル化標的特異的なPCRプライマーを用いたPCRにおいてのみ(電気泳動ゲルにて)検出可能であった。
WM (弱メチル化), PCR産物はメチル化および非メチル化標的特異的な両PCRプライマーを用いたPCRにおいて(電気泳動ゲルにて)検出可能であったが、メチル化プライマー特異的なPCRがその他のサンプルと比較して弱かった。
M、WM、M、および合計の欄の中の数は、試験された異なるサンプルの数である。
遺伝子発現に及ぼすメチル化変化の影響をさらに特徴付けるため、正常乳房組織、ならびに非浸潤性および浸潤性乳がんから精製された細胞における選択遺伝子の発現をRT-PCRによって分析した(図25A〜D)。メチル化および遺伝子発現の両方について分析された4つの遺伝子のうち、1つ(Cxorf12)だけは、差次的にメチル化されている部位が予測のプロモーター域に位置していたが、その他3つの遺伝子(PRDM14、HOXD4、およびCDC42EP5)では、差次的にメチル化されているAscIおよび周辺のCpG部位がイントロンまたは遠位のエクソンに位置していた。これらの所見と一致して、Cxorf12の相対的発現はメチル化と正の相関を示したが、その他3つの遺伝子のものはメチル化と逆の相関を示した。このように、全ての場合において、遺伝子の差次的メチル化とその差次的発現との間に強い相関関係が認められたが、プロモーター域におけるメチル化だけが発現の下方制御と関係しており、その他の領域では、メチル化はより高いmRNAレベルと相関を示した。これらの結果は、非中核(すなわち、プロモーターの外側の)領域におけるメチル化が転写に負の影響を与えないことを示した以前の報告[Ushijima (2005) Nat. Rev. Cancer 5:223-231]と一致しており、場合によっては(例えば、H19/IGF2、刷り込み遺伝子)、イントロンでのDNAメチル化が遺伝子発現の増大を引き起こすこともある[Feinberg et al. (2004) Nat. Rev. Cancer 4:143-153; Bell et al. (2000) Nature 405, 482-485]。IGF2の刷り込みはH19遺伝子内のエンハンサー遮断要素とのCTCF結合に依存しており、そのメチル化がCTCF結合を阻害し、刷り込みの消失(LOI)を引き起こす[Feiber et al. (2004) 前記; Bell et al. (2000) 前記]。興味深いことに、PRDM14およびCDC42EP5遺伝子において同定された差次的にメチル化される領域(上記参照)は、CTCF結合部位を有すると思われる[Bell et al. (2000) 前記]。したがって、本明細書において同定された遺伝子のいくつかは、刷り込みを受けやすい可能性があり、上記に示された結果から、細胞型および腫瘍病期特異的に起こりうる刷り込みの消失が示唆される。
推定上の正常乳腺上皮幹細胞およびその分化子孫の包括的なメチル化プロファイルを判定するため、公知の細胞型特異的な細胞表面マーカーを用い正常ヒト乳房組織から細胞を精製した(図26A参照)。乳腺上皮幹細胞を系統-/CD24-/low/CD44+細胞として同定し、その一方で、分化内腔上皮細胞を抗MUC1抗体および抗CD24抗体によって精製し、筋上皮細胞を抗CD10抗体によって単離した。以後、推定上の正常乳腺上皮幹細胞をCD44+細胞と、内腔上皮細胞をMUC1+またはCD24+細胞と、および筋上皮細胞をCD10+細胞と呼ぶ。細胞の純度および分化状態は、半定量的RT-PCRによって公知の分化(例えば、MUC1、MME)マーカーおよび乳腺幹細胞(例えば、IGFBP7、LRP1)マーカーの発現を分析することで確認した(図26B参照)。SAGE (遺伝子発現の逐次分析)ライブラリーを同様に、各細胞分画から作出して、その包括的な発現プロファイルを分析した。SAGEデータによってさらに、CD44+細胞が幹細胞に相当し、その一方でMUC1+、CD24+、およびCD10+細胞が委任細胞の分化系統に相当するという仮説が確認された。これは、公知の内腔のおよび筋上皮の系統特異的マーカーならびに幹細胞マーカーが各SAGEライブラリーにおいて相互に排他的に見出されたからである。
上記のように精製されたCD44+、CD24+、MUC1+、およびCD10+細胞(図26Aおよび26B参照)から単離されたゲノムDNAを用いてMSDKライブラリーを作出した。各ライブラリーにおいて得られたMSDKタグの実数をMSDKタグの予想数または予測数と比較することにより、正常乳腺上皮幹細胞(CD44+)が内腔上皮(CD24+またはMUC1+)細胞および筋上皮(CD10+)細胞と比較して低メチル化されることが分かった(表14参照)。表15には、4つのMSDKライブラリーにおいて統計的に有意に(p<0.05)差次的に存在するタグが記載されている。
P値, 4つのライブラリー間における関連MSDKタグの補正なしの存在量の相違の有意性。
SEQ ID NO:, 各MSDKタグヌクレオチド配列に割り当てられた配列識別番号をいう。
CD10、CD24、CD44、MUC1, MSDK分析に使用された異なる細胞集団をいう。
AscI位置, AscI部位が位置する対応の染色体内のbp位置をいう。
Chr, MSDKタグ配列が位置する染色体。
上流遺伝子(UpGene), AscI部位に最も近い5'側遺伝子をいう。
下流遺伝子(DnGene), AscI部位に最も近い3'側遺伝子をいう。
P値, 4つのライブラリー間における関連MSDKタグの補正なしの存在量の相違の有意性。
SEQ ID NO:, 各MSDKタグヌクレオチド配列に割り当てられた配列識別番号をいう。
CD24およびCD44, MSDK分析に使用された異なる細胞集団(例えば、幹細胞および分化細胞集団)をいう。
Chr, MSDKタグ配列が位置する染色体。
遺伝子, AscI部位に最も近い遺伝子をいう。
位置, 関連遺伝子内(すなわち、上流(5')または内側(遺伝子のイントロン部分もしくはエクソン部分内))のAscI部位の位置をいう。
距離, 関連遺伝子に対する転写開始部位からのAscI部位の距離をいう。
機能, 各AscI部位の近くに位置する各遺伝子と関係する推定機能をいう。
MSDKの結果を確認するため、各比較から、統計的に有意に差次的にメチル化される遺伝子のセットを選択し、そのメチル化状態を、MSDKに使われた同じサンプル由来の重亜硫酸塩処理ゲノムDNAの配列分析によって分析した。これらの遺伝子にはFNDC1およびFOXC1 (その他全てと比較してCD44+細胞において低メチル化される)、PACAP (その他と比較してCD44+およびCD10+細胞において低メチル化される)、SLC9A3R1 (CD44+細胞と比較してCD24+ MUC1+およびCD10+細胞において低メチル化される)、DDN1 (CD10+細胞と比較してCD44+細胞において低メチル化される)、ならびにDTX1およびCDC42EP5 (CD44+細胞と比較してCD10+細胞において低メチル化される)が含まれた。これらの場合の全てで、重亜硫酸塩を用いた配列決定分析から、MSDKの結果が確認された(図27A参照)。
図27Aの選択遺伝子が複数の個別の女性由来の幹細胞および分化細胞において、どのくらいの一貫性で差次的にメチル化されるのかを判定するため、定量的なメチル化特異的PCR (qMSP)アッセイ法(上記)を利用して、より大きなサンプルセットでのメチル化を分析した。メチル化の程度に幾分ばらつきが認められたものの、qMSPは、MSDKおよび重亜硫酸塩を用いた配列決定のデータを追認し、異なる年齢(18〜58歳)および出産歴の女性に由来するサンプル間で、細胞系統特異的なメチル化が一致することを実証した(図27B参照)。
遺伝子発現に及ぼすメチル化変化の影響を特徴付けるため、選択遺伝子の発現を実施例10においてqMSPにより分析された同一細胞での定量的RT-PCRによって分析した。図28はCD44+、CD10+、MUC1+、およびCD24+細胞のサブセットにおいて差次的にメチル化される選択遺伝子の相対的発現を示す。全体的に、メチル化状態と遺伝子の発現との間の関連性が認められた。しかしながら、メチル化は全遺伝子の発現に同じ影響を有してはいなかった。FNDC1、DDN、LHX1、およびHOXA10の発現はメチル化サンプルにおいて低かったのに対し、PACAPおよびCDC42EP5は高メチル化の細胞においていっそう高いレベルで発現された。CD44+、MUC1+、およびCD24+サンプルでのFOXC1およびSOX13の場合には、メチル化と遺伝子発現との間に逆相関が認められたが、FOXC1はメチル化されていたにもかかわらずCD10+細胞において発現されており、SOX13は低メチル化されていたにもかかわらずCD10+細胞において高度に発現されていなかった。CD10+細胞の機能が筋上皮前駆細胞と委任筋上皮細胞の混合物であり、したがって、前駆細胞と分化細胞の両特性を有するならば、これらのばらつきが起こりうると考えられる。
最も高度に細胞系統特異的にメチル化される遺伝子のメチル化が乳がんの臨床病理学的特性と相関するかどうかを判定するため、PACAP、FOXC1 (MUC1、CD24+およびCD10+細胞と比較してCD44+細胞においてともにメチル化されない)、およびSLC9A3R1 (その他3つの細胞型全てと比較してCD44+細胞において高メチル化される)のメチル化を149例の散発性浸潤性腺管がん、11例のBRCA1+腫瘍、21例のBRCA2+腫瘍、および14例の葉状腫瘍において分析した。この分析に基づき、PACAPおよびFOXC1のメチル化が腫瘍のホルモン受容体(エストロゲン受容体-ER、プロゲステロン受容体-PR)およびHER2の状態とならびに腫瘍サブタイプと統計的に有意に関連していることが分かった。基底細胞様腫瘍(ER-/PR-/HER2-と定義される)およびBRCA1腫瘍は正常CD44+幹細胞と同じメチル化プロファイルを示したのに対し、ER+およびHER2+腫瘍は分化細胞にいっそう類似していた。これらの結果から、(a) 異なる腫瘍サブタイプが別個の起始細胞を有するか、または(b) 異なる腫瘍中のがん幹細胞が異なる分化能を有するかのいずれかであるという仮説が支持された。
がん幹細胞が腫瘍の転移拡散および再発に関与しているという仮説に基づくと、がん幹細胞の数は原発腫瘍と比較して遠隔転移においていっそう高いことが予想されると考えられる。この仮説を検証するため、原発腫瘍および対応の遠隔転移(同じ患者から回収された)における最も高度に細胞型特異的にメチル化される遺伝子のうち4つのメチル化状態を分析した。予想外に、HOXA10、FOXC1、およびLHX1のメチル化は原発腫瘍と比較して遠隔転移においていっそう高く、分化CD24+細胞において検出されたレベルに接近するか、または場合によりそのレベルを超えていたが、PACAPの場合には明確な様式が認められなかった(図29B参照)。このことから、CD24+細胞の数が遠隔転移において増大される、つまり幹細胞および分化細胞マーカーを用いたこれらのサンプルの免疫組織化学分析によって裏付けられた所見が示唆された。これらの結果のもっともらしい幾つかの説明のうち、最も可能性が高いのは、細胞可塑性ならびに原発腫瘍および遠隔転移における異なる選択条件である。実際に、Eカドヘリンのメチル化および発現の分析から、細胞分化が動的過程であり、転移進行の間に起こりうることが実証された。したがって、CD44+がん幹細胞は転移する細胞であったが、それらは転移の部位で分化する可能性がある。原発腫瘍および対応の転移における単一細胞レベルでのCD24+およびCD44+細胞の遺伝的組成の分析は、この疑問を解明するのに必要であると考えられる。
(図2)実施例1および2に記述されているMSDK手順の図示的描写である。
(図3〜5)図6〜8に、それぞれ、示されているLHX3遺伝子領域(図3; SEQ ID NO:3)、LMX-1A遺伝子領域(図4; SEQ ID NO:5)、およびTCF7L1遺伝子領域(図5; SEQ ID NO:4)のセグメントのメチル化検出配列分析の結果の図表表示である。円はSEQ ID NO:3、5、および4の分析セグメントにおける潜在的なメチル化部位(CpG)を表す。円の順序(円列の左側から始まる)は、SEQ ID NO:3、5および4の分析セグメントにおけるCpGジヌクレオチドの順序(分析セグメントのヌクレオチド配列の5'末端から始まる)である。分析は、野生型HCT116ヒト結腸がん細胞(「WT」)およびそのDNTM1とDNMT3bメチルトランスフェラーゼ遺伝子の両対立遺伝子が「ノックアウト」(「DKO」)されているHCT116細胞由来のDNAにて行われた。各円は、関連の潜在的なメチル化部位がメチル化されると判明した頻度(0%〜100%)を陰影の量が示している円グラフである。円下部の上線は、関連の遺伝子転写産物の直線描写であり、エクソン(影付きボックス)およびイントロン(影付きボックス間の線)を含んでおり、円下部の最下線は、遺伝子が位置する染色体の直線描写である。染色体描写には、関連のAscI認識配列の位置を示したMSDKタグ配列の位置が示されており、AscI認識配列の位置も示されている。最下線の付番は染色体上の塩基対(bp)番号を示しており、上線の付番は転写開始部位および終結部位の、染色体中での、bp番号を示す。転写開始部位および転写の方向も示されている。
(図6A)関連するAscI認識配列(大文字および下線の)ならびに複数のCpGジヌクレオチド(影付き)を同定したMSDKタグ配列(太字および下線)を含むLHX3遺伝子の領域のヌクレオチド配列(SEQ ID NO:3)の描写である。メチル化検出配列分析に供されるSEQ ID NO:3のセグメントは、配列決定分析に使われるフォワードPCRプライマー標的配列(斜字体および下線で示されている)の3'末端後のヌクレオチドで始まり、リバースPCRプライマー標的配列(斜字体および下線で示されている)の3'末端前のヌクレオチドで終わる。配列決定されるセグメントは、(LHX3遺伝子転写開始部位に対して)上流のbp番号196 (bp -196)から下流のbp番号172 (bp +172)に及び、したがって配列決定されるセグメント中の最後の23個のCpGがプロモーター領域内にあり、最初の26個のCpGが第1エクソン内にある。
(図6B)関連するAscI部位(太字および下線)ならびに複数のCpGジヌクレオチド(影付き)を含むSEQ ID NO:3内のLHX3遺伝子の領域のヌクレオチド配列(SEQ ID NO:1545)の描写である。
(図7A)関連するAscI認識配列(大文字および下線の)ならびに複数のCpGジヌクレオチド(影付き)を同定したMSDKタグ配列(太字および下線)を含むLMX-1A遺伝子の領域のヌクレオチド配列(SEQ ID NO:5)の描写である。メチル化検出配列分析に供されるSEQ ID NO:5のセグメントは、配列決定分析に使われるフォワードPCRプライマー標的配列(斜字体および下線で示されている)の3'末端後のヌクレオチドで始まり、リバースPCRプライマー標的配列(斜字体および下線で示されている)の3'末端前のヌクレオチドで終わる。配列決定されるセグメントは、(LMX-1A遺伝子転写開始部位に対して)上流のbp番号842 (bp -842)から上流のbp番号609 (bp -609)に及び、したがって配列決定されるセグメント全体がプロモーター領域内にある。
(図7B)関連するAscI認識配列(大字および下線の)ならびに複数のCpGジヌクレオチド(影付き)を含むSEQ ID NO:5内のLMX-1A遺伝子の領域のヌクレオチド配列(SEQ ID NO:1546)の描写である。
(図8A)関連するAscI認識配列(大文字および下線の)ならびに複数のCpGジヌクレオチド(影付き)を同定したMSDKタグ配列(太字および下線)を含むTCF7L1遺伝子の領域のヌクレオチド配列(SEQ ID NO:4)の描写である。メチル化検出配列分析に供されるSEQ ID NO:4のセグメントは、配列決定分析に使われるフォワードPCRプライマー標的配列(斜字体および下線で示されている)の3'末端後のヌクレオチドで始まり、リバースPCRプライマー標的配列(斜字体および下線で示されている)の3'末端前のヌクレオチドで終わる。配列決定されるセグメントは、(TCF7L1遺伝子転写開始部位に対して)下流のbp番号782 (bp +782)から下流のbp番号1003 (bp +1003)に及び、したがって配列決定されるセグメント中の最初の6個のCpGが第1エクソン内にあり、最後の19個のCpGが第3〜4イントロン中にある。
(図8B)関連するAscI認識配列(大字および下線の)ならびに複数のCpGジヌクレオチド(影付き)を含むSEQ ID NO:4内のTCF7L1遺伝子の領域のヌクレオチド配列(SEQ ID NO:1547)の描写である。
(図9〜15)図16A〜22Aに、それぞれ、示されているPRDM14遺伝子領域(図9; SEQ ID NO:1)、ZCCHC14遺伝子領域(図10; SEQ ID NO:2)、HOXD4遺伝子領域(図11; SEQ ID NO:6)、SLC9A3R1遺伝子領域(図12; SEQ ID NO:7)、LOC38933遺伝子領域(図13; SEQ ID NO:10)、CDC42EP5遺伝子領域(図14; SEQ ID NO:8)、およびCxorf12遺伝子領域(図15; SEQ ID NO:9)それぞれの、セグメントのメチル化検出配列分析の結果の図表表示である。円は分析セグメントにおける潜在的なメチル化部位(CpG)を表す。円の順序(円列の左側から始まる)は、分析セグメントにおけるCpGジヌクレオチドの順序(分析セグメントのヌクレオチド配列の5'末端から始まる)である。分析は、表示のサンプルから得られた表示の細胞由来のDNAにて行われた(表3参照)。MSDKライブラリーの作出に使われたサンプルには、星印が付けられている。各円は、関連の潜在的なメチル化部位がメチル化されると判明した頻度(0%〜100%)を陰影の量が示している円グラフである。円下部の上(太)線は、関連の遺伝子転写産物の直線描写であり、エクソン(影付きボックス)およびイントロン(影付きボックス間の線)を含んでおり、円下部の最下線は、遺伝子が位置する染色体の直線描写である。染色体描写には、関連のAscI認識配列の位置を示したMSDKタグ配列の位置が示されており、AscI認識配列の位置も示されている。最下線の付番は染色体に対するbp番号を示しており、上線の付番は転写開始部位および終結部位の、染色体中での、bp番号を示す。転写開始部位および転写の方向も示されている。図15はHCFC1遺伝子およびCxorf12遺伝子に関する上記の情報を示す。図に示されるように、これら2つの遺伝子はX染色体上で比較的すぐ近くに位置している。
(図16A)関連するAscI認識配列(大文字および下線の)ならびに複数のCpGジヌクレオチド(影付き)を含むPRDM14遺伝子の領域のヌクレオチド配列(SEQ ID NO:1)の描写である。メチル化検出配列分析に供されるSEQ ID NO:1のセグメントは、配列決定分析に使われるフォワードPCRプライマー標的配列(斜字体および下線で示されている)の3'末端後のヌクレオチドで始まり、リバースPCRプライマー標的配列(斜字体および下線で示されている)の3'末端前のヌクレオチドで終わる。配列決定されるセグメントは、(PRDM14遺伝子転写開始部位に対して)下流のbp番号666 (bp +666)から下流のbp番号839 (bp +839)に及び、したがって配列決定されるセグメント全体が第1〜2イントロン内にある。
(図16B)関連するAscI認識配列(大字および下線の)ならびに複数のCpGジヌクレオチド(影付き)を含むSEQ ID NO:1内のPRDM14遺伝子の領域のヌクレオチド配列(SEQ ID NO:1548)の描写である。
(図17A)関連するAscI認識配列(大文字および下線の)ならびに複数のCpGジヌクレオチド(影付き)を含むZCCHC14遺伝子の領域のヌクレオチド配列(SEQ ID NO:2)の描写である。メチル化検出配列分析に供されるSEQ ID NO:2のセグメントは、配列決定分析に使われるフォワードPCRプライマー標的配列(斜字体および下線で示されている)の3'末端後のヌクレオチドで始まり、リバースPCRプライマー標的配列(斜字体および下線で示されている)の3'末端前のヌクレオチドで終わる。配列決定されるセグメントは、(ZCCHC14遺伝子転写開始部位に対して)下流のbp番号79 (bp +79)から下流のbp番号292 (bp +292)に及び、したがって配列決定されるセグメント中の最後の14個のCpGが第1エクソン内にあり、最初の7個のCpGが第1〜2イントロン中にある。
(図17B)関連するAscI認識配列(大字および下線の)ならびに複数のCpGジヌクレオチド(影付き)を含むSEQ ID NO:2内のZCCHC14遺伝子の領域のヌクレオチド配列(SEQ ID NO:1549)の描写である。
(図18A)関連するAscI認識配列(大文字および下線の)ならびに複数のCpGジヌクレオチド(影付き)を含むHOXD4遺伝子の領域のヌクレオチド配列(SEQ ID NO:6)の描写である。メチル化検出配列分析に供されるSEQ ID NO:6のセグメントは、配列決定分析に使われるフォワードPCRプライマー標的配列(斜字体および下線で示されている)の3'末端後のヌクレオチドで始まり、リバースPCRプライマー標的配列(斜字体および下線で示されている)の3'末端前のヌクレオチドで終わる。配列決定されるセグメントは、(HOXD4遺伝子転写開始部位に対して)下流のbp番号986 (bp +986)から下流のbp番号1,189 (bp +1,189)に及び、したがって配列決定されるセグメント全体が第1〜2イントロン内にある。
(図18B)関連するAscI認識配列(大字および下線の)ならびに複数のCpGジヌクレオチド(影付き)を含むSEQ ID NO:6内のHOXD4遺伝子の領域のヌクレオチド配列(SEQ ID NO:1550)の描写である。
(図19A)関連するAscI認識配列(大文字および下線の)ならびに複数のCpGジヌクレオチド(影付き)を含むSLC9A3R1遺伝子の領域のヌクレオチド配列(SEQ ID NO:7)の描写である。メチル化検出配列分析に供されるSEQ ID NO:7のセグメントは、配列決定分析に使われるフォワードPCRプライマー標的配列(斜字体および下線で示されている)の3'末端後のヌクレオチドで始まり、リバースPCRプライマー標的配列(斜字体および下線で示されている)の3'末端前のヌクレオチドで終わる。配列決定されるセグメントは、(SLC9A3R1遺伝子転写開始部位に対して)下流のbp番号11,713 (bp +11,713)から下流のbp番号11,978 (bp +11,978)に及び、したがって配列決定されるセグメント全体が第1〜2イントロン内にある。
(図19B)関連するAscI認識配列(大字および下線の)ならびに複数のCpGジヌクレオチド(影付き)を含むSEQ ID NO:7内のSLC9A3R1遺伝子の領域のヌクレオチド配列(SEQ ID NO:1551)の描写である。
(図20A)関連するAscI認識配列(大文字および下線の)ならびに複数のCpGジヌクレオチド(影付き)を含むLOC389333遺伝子の領域のヌクレオチド配列(SEQ ID NO:10)の描写である。メチル化検出配列分析に供されるSEQ ID NO:10のセグメントは、配列決定分析に使われるフォワードPCRプライマー標的配列(斜字体および下線で示されている)の3'末端後のヌクレオチドで始まり、リバースPCRプライマー標的配列(斜字体および下線で示されている)の3'末端前のヌクレオチドで終わる。配列決定されるセグメントは、(LOC389333遺伝子転写開始部位に対して)下流のbp番号518 (bp +518)から下流のbp番号762 (bp +762)に及び、したがって配列決定されるセグメント中の最後の10個のCpGが第1エクソン内にあり、最初の21個のCpGが第1〜2イントロン内にある。
(図20B)関連するAscI認識配列(大字および下線の)ならびに複数のCpGジヌクレオチド(影付き)を含むSEQ ID NO:10内のLOC389333遺伝子の領域のヌクレオチド配列(SEQ ID NO:1552)の描写である。
(図21A)関連するAscI認識配列(大文字および下線の)ならびに複数のCpGジヌクレオチド(影付き)を含むCDC42EP5遺伝子の領域のヌクレオチド配列(SEQ ID NO:8)の描写である。メチル化検出配列分析に供されるSEQ ID NO:8のセグメントは、配列決定分析に使われるフォワードPCRプライマー標的配列(斜字体および下線で示されている)の3'末端後のヌクレオチドで始まり、リバースPCRプライマー標的配列(斜字体および下線で示されている)の3'末端前のヌクレオチドで終わる。配列決定されるセグメントは、(CDC42EP5遺伝子転写開始部位に対して)下流のbp番号7,991 (bp +7,991)から下流のbp番号8,193 (bp +8,193)に及び、したがって配列決定されるセグメント全体が第3エクソン内にある。
(図21B)関連するAscI認識配列(大字および下線の)ならびに複数のCpGジヌクレオチド(影付き)を含むSEQ ID NO:8内のCDC42EP5遺伝子の領域のヌクレオチド配列(SEQ ID NO:1553)の描写である。
(図22A)関連するAscI認識配列(大文字および下線の)ならびに複数のCpGジヌクレオチド(影付き)を同定したMSDKタグ配列(太字および下線)を含むCxorf12遺伝子の領域のヌクレオチド配列(SEQ ID NO:9)の描写である。メチル化検出配列分析に供されるSEQ ID NO:9のセグメントは、配列決定分析に使われるフォワードPCRプライマー標的配列(斜字体および下線で示されている)の3'末端後のヌクレオチドで始まり、リバースPCRプライマー標的配列(斜字体および下線で示されている)の3'末端前のヌクレオチドで終わる。配列決定されるセグメントは、(Cxorf12遺伝子転写開始部位に対して)上流のbp番号838 (bp -838)から上流のbp番号639 (bp -639)に及び、したがって配列決定されるセグメント全体がプロモーター領域内にある。
(図22B)関連するAscI認識配列(大文字および下線の)ならびに複数のCpGジヌクレオチド(影付き)を同定したMSDKタグ配列(太字および下線)を含むSEQ ID NO:9内のCxorf12遺伝子の領域のヌクレオチド配列(SEQ ID NO:1555)の描写である。
(図23A〜F)表示の正常乳房組織および乳がんサンプルから単離された上皮細胞(正常および腫瘍細胞の横棒の左側の組)、筋上皮細胞(正常および腫瘍細胞の横棒の中央の組)、ならびに線維芽細胞を多く含む間質細胞(正常および腫瘍細胞の右側の組)におけるPRDM14 (図23A)、HOXD4 (図23B)、SLC9A3R1 (図23C)、CDC42EP5 (図23D)、LOC389333 (図23E)、およびCxorf12 (図23F)遺伝子の定量的なメチル化特異的PCR (qMSP)分析の結果を示す一連の棒グラフである。各遺伝子に対する平均Ct値をACTB値に対して規準化した(実施例1参照)。データ(「相対的メチル化(%)」)はACTB値に対する割合である。MSDKライブラリーの作出に使われたサンプルは、星印によって示されている。PRDM14遺伝子は腫瘍上皮細胞においてほぼ例外なくメチル化されており、LOC389333遺伝子はその他の細胞型と比較して上皮細胞において(腫瘍細胞と正常細胞の両方で)選択的にメチル化されている。HOXD4、SLC9A3R1、およびCDC42EP5遺伝子は、正常およびDCISおよび筋上皮細胞の間で差次的にメチル化されていることに加えて、その他の細胞型でもメチル化されている。HOXD4遺伝子は正常および腫瘍上皮細胞の間で差次的にメチル化されており、間質の線維芽細胞において高い頻度でメチル化されており、その一方でSLC9A3R1およびCDC43EP5遺伝子は間質の線維芽細胞において高い頻度で、および上皮細胞においてまれにメチル化されている。Cxorf12遺伝子は同じ型の正常細胞と比較して、腫瘍線維芽細胞を多く含む間質細胞において高メチル化されており、上皮細胞の一部分においてもメチル化されている。
(図24)正常乳房組織、良性乳房腫瘍(線維腺腫、乳頭腫、および線維嚢胞性疾患)、ならびに乳がんのパネルにおけるPRDM14遺伝子のqMSP分析の結果を示す棒グラフである。データを図23に記述の通りコンピュータで計算した。500%を相対的メチル化の上限値として設定したが、数個のサンプルではこの閾値を超える相違が示された。
(図25A〜D)正常乳房かつ乳がん(腫瘍)上皮細胞、線維芽細胞を多く含む間質細胞(間質)、および筋上皮細胞において、ならびに浸潤性乳がん細胞の筋線維芽細胞においてPRDM14 (図25A)、Cxorf12 (図25B)、CDC42EP5 (図25C)、およびHOXD4 (図25D)遺伝子の発現分析の結果を示す一連の棒グラフである。各遺伝子に対する平均Ct値をRPL39値に対して規準化した(実施例1参照)。データ(「相対的メチル化(%)」)はRPL39値に対する割合である。規準化のためRPL19およびRPS13値を用いることで、本質的に同じ結果が得られた。PRDM14遺伝子は浸潤性乳がんの上皮細胞において相対的に過剰発現されていた。Corf12遺伝子は腫瘍線維芽細胞を多く含む間質細胞におけるよりも正常のものにおいて相対的に高いレベルで発現されていた。CDC42EP5およびHOXD4遺伝子は正常筋上皮細胞と比較して、同様に、CDC42EP5遺伝子の場合には、正常上皮細胞と比較して、DCIS筋上皮細胞および浸潤性乳がんの筋上皮細胞において高い発現を示した。
(図26A)正常乳房組織からの各種細胞型の組織分画および精製に使われた手順の図示的表示である。図によって示されている通り、細胞を抗体結合磁気ビーズによって捕捉した。
(図26B)正常乳房組織から単離された精製済み細胞分画由来の選択遺伝子の半定量的RT-PCR分析の臭化エチジウム染色済み電気泳動ゲルの一連の写真である。PPIAを負荷(loading)対照として使用した。三角形はPCRサイクル数の増大(25回、30回、および35回)を示す。
(図26C)正常乳腺組織から単離された異なる細胞型において差次的にメチル化される、MSDKにより作出された、統計的に有意(p<0.05)なタグの比率および位置を示す一連のグラフである。さらなる検証のために選択された遺伝子に対応する点が円で囲われている。X軸は各比較において表示のライブラリーから規準化されたタグの比率を表す。CD44/Allは全ての分化細胞(CD10+、CD24+、およびMUC1+)に対する乳腺幹細胞(CD44+)の比較を示す。
(図27A)SLC9A3R1遺伝子領域、FNDC1遺伝子領域、FOXC1遺伝子領域、PACAP遺伝子領域、DDN遺伝子領域、CDC42EP5遺伝子領域、LHX1遺伝子領域、SOX13遺伝子領域、およびDTX遺伝子領域のセグメントのメチル化検出配列分析の結果の一連の図表表示である。円はSEQ ID NO:7、8、および11〜18の分析セグメントにおける潜在的なメチル化部位(CpG)を表す。円の順序(円列の左側から始まる)は、SEQ ID NO:7、8、および11〜18の分析セグメントにおけるCpGジヌクレオチドの順序(分析セグメントのヌクレオチド配列の5'末端から始まる)である。分析は、CD44+、CD24+、MUC1+、およびCD10+細胞集団から単離されたDNAにて行われた。各円は、関連の潜在的なメチル化部位がメチル化されると判明した頻度(0〜100%)を陰影の量が示している円グラフである。円下部の上線は、関連の遺伝子転写産物の直線描写であり、エクソン(影付きボックス)およびイントロン(影付きボックス間の線)を含んでおり、円下部の最下線は、遺伝子が位置する染色体の直線描写である。染色体描写には、関連のAscI認識配列の位置を示したMSDKタグ配列の位置が示されており、AscI認識配列の位置も示されている。最下線の付番は染色体上の塩基対(bp)番号を示しており、上線の付番は転写開始部位および終結部位の、染色体中での、bp番号を示す。転写開始部位および転写の方向も示されている。
(図27B)異なる年齢(18〜58歳)および出産歴の女性由来のCD44+、CD10+、MUC1+、およびCD24+細胞集団におけるSLC9A3R1、FNDC1、FOXC1、PACAP、DDN、CDC42EP5、LHX1、およびHOXA10遺伝子の定量的なメチル化特異的PCR (qMSP)分析の結果を示す一連の棒グラフである。各遺伝子に対する平均Ct値をACTB値に対して規準化した。データ(「相対的発現(%)」)はRPL39値に対する割合である。
(図28)正常乳房組織から単離されたCD44+、CD10+、MUC1+、およびCD24+細胞におけるSLC9A3R1、FNDC1、FOXC1、PACAP、DDN、CDC42EP5、LHX1、およびHOXA10遺伝子の発現分析の結果を示す一連の棒グラフである。各遺伝子に対する平均Ct値をRPL39値に対して規準化した。データ(「相対的発現(%)」)はRPL39値に対する割合である。
(図29)(A) 推定上の乳がん幹細胞(T-EPCR+)および同じ腫瘍由来のより分化した表現型を有する細胞(T-CD24+)でのSLC9A3R1、FNDC1、FOXC1、PACAP、LHX1、およびHOXA10遺伝子、ならびに(B) 適合原発腫瘍(星で示されている)および異なる臓器から回収された遠隔転移(DM)のHOXA10、FOXC1、PACAP、およびLHX1遺伝子由来のDNAの定量的なメチル化特異的PCR (qMSP)分析の結果を描く一連の棒グラフである。各遺伝子に対する平均Ct値をRPL39値に対して規準化した(実施例1参照)。データ(「相対的発現(%)」)はRPL39値に対する割合である。
(図30)関連するAscI認識配列(大字および下線の)ならびに複数のCpGジヌクレオチド(影付き)を含むFNDC1遺伝子の領域のヌクレオチド配列(SEQ ID NO:11)の描写である。配列決定されるセグメントは、(FNDC1遺伝子転写開始部位に対して)上流のbp番号285 (bp -285)から上流のbp番号614 (bp -614)に及び、したがって配列決定されるセグメント全体がプロモーター領域内にある。
(図31)関連するAscI認識配列(大字および下線の)ならびに複数のCpGジヌクレオチド(影付き)を含むFOXC1遺伝子の領域のヌクレオチド配列(SEQ ID NO:12)の描写である。配列決定されるセグメントは、(FOXC1遺伝子転写開始部位に対して) bp番号5250 (bp 5250)からbp番号4976 (bp 4976)に及び、したがって配列決定されるセグメント全体がプロモーター領域内にある。
(図32)関連するAscI認識配列(大字および下線の)ならびに複数のCpGジヌクレオチド(影付き)を含むPACAP遺伝子の領域のヌクレオチド配列(SEQ ID NO:13)の描写である。配列決定されるセグメントは、(PACAP遺伝子転写開始部位に対して) bp番号4404 (bp 4404)からbp番号4736 (bp 4736)に及び、したがって配列決定されるセグメント全体がプロモーター領域内にある。
(図33)関連するAscI認識配列(大字および下線の)ならびに複数のCpGジヌクレオチド(影付き)を含むDDN遺伝子の領域のヌクレオチド配列(SEQ ID NO:14)の描写である。配列決定されるセグメントは、(PACAP遺伝子転写開始部位に対して) bp番号2108 (bp 2108)からbp番号2290 (bp 2290)に及び、したがって配列決定されるセグメント全体が第2エクソン内にある。
(図34)関連するAscI認識配列(大字および下線の)ならびに複数のCpGジヌクレオチド(影付き)を含むLHX1遺伝子の領域のヌクレオチド配列(SEQ ID NO:15)の描写である。配列決定されるセグメントは、(LHX1遺伝子転写開始部位に対して) bp番号3600 (bp 3600)からbp番号3810 (bp 3810)に及び、したがって配列決定されるセグメント全体が第3〜4イントロン内にある。
(図35)関連するAscI認識配列(大字および下線の)ならびに複数のCpGジヌクレオチド(影付き)を含むSOX13遺伝子の領域のヌクレオチド配列(SEQ ID NO:16)の描写である。配列決定されるセグメントは、(SOX13遺伝子転写開始部位に対して) bp番号669 (bp 669)からbp番号374 (bp 374)に及び、したがって配列決定されるセグメント全体がプロモーター領域内にある。
(図36)関連するAscI認識配列(大字および下線の)ならびに複数のCpGジヌクレオチド(影付き)を含むDTX遺伝子の領域のヌクレオチド配列(SEQ ID NO:17)の描写である。配列決定されるセグメントは、(DTX遺伝子転写開始部位に対して) bp番号228 (bp 228)からbp番号551 (bp 551)に及び、したがって配列決定されるセグメント全体がプロモーター領域内にある。
(図37)関連するAscI認識配列(大字および下線の)ならびに複数のCpGジヌクレオチド(影付き)を含むHOXA10遺伝子の領域のヌクレオチド配列(SEQ ID NO:18)の描写である。配列決定されるセグメントは、(HOXA10遺伝子転写開始部位に対して) bp番号4270 (bp 4270)からbp番号4634 (bp 4634)に及び、したがって配列決定されるセグメント全体がプロモーター領域内にある。
(図38)関連するAscI認識配列(大字および下線の)ならびに複数のCpGジヌクレオチド(影付き)を含むSLC9A3R1遺伝子の領域のヌクレオチド配列(SEQ ID NO:1543)の描写である。配列決定されるセグメントは、(SLC9A3R1遺伝子転写開始部位に対して) bp番号11713 (bp 11713)からbp番号11978 (bp 11978)に及び、したがって配列決定されるセグメント全体が第1〜2イントロン内にある。
(図39)関連するAscI認識配列(大字および下線の)ならびに複数のCpGジヌクレオチド(影付き)を含むCDC42Ep5遺伝子の領域のヌクレオチド配列(SEQ ID NO:11544)の描写である。配列決定されるセグメントは、(CDC42Ep5遺伝子転写開始部位に対して) bp番号7855 (bp 7855)からbp番号8058 (bp 8058)に及び、したがって配列決定されるセグメント全体が第3エクソン内にある。
Claims (108)
- メチル化特異的なデジタル核型分析(MSDK)ライブラリーを作製する方法であって、以下の段階を含む方法:
試験細胞のゲノムDNAの全部または一部を提供する段階;
DNAをメチル化感受性マッピング制限酵素(MMRE)に曝露して、複数の第1の断片を作出する段階;
親和性対の第1のメンバーを含む結合成分を、第1の断片のそれぞれの一方の末端にまたは両方の末端に結合させ、この結合によって複数の第2の断片をもたらす段階;
複数の第2の断片を断片化用の制限酵素(FRE)に曝露して、親和性対の第1のメンバーを一方の末端におよびFREの5'切断配列またはFREの3'切断配列を他方の末端にそれぞれが含んだ、複数の第3の断片を作出する段階;
複数の第3の断片を、複数の親和性対の第2のメンバーが結合されている不溶性基材と接触させ、該接触によってそれぞれが、不溶性基材に親和性対の第1および第2のメンバーを介して結合した第3の断片である、複数の結合した第3の断片をもたらす段階;
放出用の制限酵素(RRE)認識配列および、RREの認識配列の3'側に、FREの5'切断配列またはFREの3'切断配列のいずれかを含んだ放出用の成分を、結合した第3の断片の遊離末端に結合させ、この結合によってそれぞれが、(i) RREの認識配列を一方の末端に含んだ、ならびに(ii) 他方の末端の親和性対の第1のメンバーおよび親和性対の第2のメンバーを介して不溶性基材に結合した、複数の結合した第4の断片をもたらす段階; および
結合した第4の断片をRREに曝露し、この曝露によってそれぞれが、ゲノムDNAの複数の塩基対からなるMSDKタグおよび放出用の成分を含んだ、複数の第5の断片を含むMSDKライブラリーの、不溶性基材からの放出をもたらす段階。 - MMREがAscIである、請求項1記載の方法。
- FREがNlaIIIである、請求項1記載の方法。
- RREがMmeIである、請求項1記載の方法。
- 結合成分がMMREの5'または3'切断配列をさらに含む、請求項1記載の方法。
- 結合成分がMMREの5'または3'認識配列と親和性対の第1のメンバーとの間に、複数の塩基対を含むリンカー核酸配列をさらに含む、請求項1記載の方法。
- 放出用の成分がRRE認識配列の5'側に、複数の塩基対を含む伸長用核酸配列をさらに含む、請求項1記載の方法。
- MSDKライブラリーを分析する方法であって、以下の段階を含む方法:
請求項1記載の方法によって作製されるMSDKライブラリーを提供する段階;
1つのタグ、複数のタグ、または全てのタグのヌクレオチド配列を同定する段階。 - 複数のタグのヌクレオチド配列を同定する段階が以下の段階を含む、請求項8記載の方法:
ともに連結された2つの第5の断片をそれぞれが含んだ、複数のジタグ(ditag)を作製する段階;
それぞれのジタグ断片が2つのMSDKタグを含む、複数のジタグまたはジタグ断片を含んだ鎖状体を形成させる段階;
鎖状体のヌクレオチド配列を決定する段階; および
鎖状体のヌクレオチド配列から、鎖状体が含むMSDKタグの1つまたは複数のヌクレオチド配列を推定する段階。 - ジタグ断片がジタグをFREに曝露することにより作製される、請求項9記載の方法。
- 複数のジタグを作製した後におよび鎖状体を形成させる前に、ジタグの数をPCRによって増大させる段階をさらに含む、請求項9記載の方法。
- タグの一部または全部の相対頻度を判定する段階をさらに含む、請求項8記載の方法。
- MSDKライブラリーを分析する方法であって、以下の段階を含む方法:
請求項1記載の方法によって作製されるMSDKライブラリーを提供する段階; および
ライブラリーから選択されたタグの配列に対応する染色体部位を同定する段階。 - 同定された染色体部位に最も近いMMREの非メチル化全認識配列の、試験細胞のゲノムにおける、染色体位置を判定する段階をさらに含む、請求項9記載の方法。
- 染色体部位の同定および染色体位置の判定が、ゲノムまたはゲノムの一部のヌクレオチド配列、MMREの全認識配列のヌクレオチド配列、FREの全認識配列のヌクレオチド配列、およびRREの全認識配列をRRE切断部位から分離するヌクレオチド数を用いて作出された仮想タグライブラリーと、選択されたタグのヌクレオチド配列を比較する段階を含む過程によって行われる、請求項13記載の方法。
- 複数のMMRE非メチル化認識配列の染色体位置を判定する方法であって、請求項14記載の方法を、ライブラリーから得られる複数のタグで繰り返す段階を含む方法。
- 試験細胞が脊椎動物細胞である、請求項1記載の方法。
- 試験細胞が哺乳動物試験細胞である、請求項1記載の方法。
- 哺乳動物試験細胞がヒト試験細胞である、請求項18記載の方法。
- 試験細胞が正常細胞である、請求項18記載の方法。
- 試験細胞ががん細胞である、請求項18記載の方法。
- がん細胞が乳がん細胞である、請求項21記載の方法。
- 親和性対の第1のメンバーがビオチンまたはイミノビオチンである、請求項1記載の方法。
- 親和性対の第1のメンバーが抗原、ハプテン決定基、一本鎖ヌクレオチド配列、ホルモン、接着受容体のリガンド、接着リガンドの受容体、レクチンのリガンド、レクチン、免疫グロブリンFc領域の全部もしくは一部を含んだ分子、細菌のプロテインA、または細菌のプロテインGである、請求項1記載の方法。
- 不溶性基材が磁気ビーズを含む、請求項1記載の方法。
- 生体細胞を分類する方法であって、以下の段階を含む方法:
(a) 請求項12記載の方法を行う段階、それにより試験細胞に対する試験MSDKプロファイルを得る段階;
(b) 試験MSDKプロファイルを、1つまたは複数の対照の細胞型に対する別の対照MSDK発現プロファイルと比較する段階;
(c) 試験MSDKプロファイルに最も酷似している対照MSDKプロファイルを選択する段階; ならびに
(d) 段階(c)で選択された対照MSDKプロファイルの細胞型に適合する細胞型を試験細胞に割り当てる段階。 - 試験および対照細胞が脊椎動物細胞である、請求項26記載の方法。
- 試験および対照細胞が哺乳動物細胞である、請求項27記載の方法。
- 試験および対照細胞がヒト細胞である、請求項28記載の方法。
- 対照の細胞型が、対照の正常細胞および正常細胞と同じ組織の対照のがん細胞を含む、請求項28記載の方法。
- 対照の正常細胞および対照のがん細胞が乳房細胞である、請求項30記載の方法。
- 対照の正常細胞および対照のがん細胞が結腸、肺、前立腺、および膵臓からなる群より選択される組織のものである、請求項30記載の方法。
- 試験細胞が乳房細胞である、請求項30記載の方法。
- 試験細胞が結腸、肺、前立腺、および膵臓からなる群より選択される組織のものである、請求項30記載の方法。
- 対照の細胞型が単一組織のがんのうちの異なる部類の細胞を含む、請求項26記載の方法。
- 単一組織のがんのうちの異なる部類が非浸潤性乳管がん(DCIS)細胞および浸潤性乳がん細胞を含む、請求項35記載の方法。
- 単一組織のがんのうちの異なる部類が、以下: 高悪性度DCIS細胞、中悪性度DCIS細胞; および低悪性度DCIS細胞の2つまたはそれ以上を含む、請求項35記載の方法。
- 対照の細胞型が以下: 肺がん細胞; 乳がん細胞; 結腸がん細胞; 前立腺がん細胞; および膵臓がん細胞の2つまたはそれ以上を含む、請求項28記載の方法。
- 対照の細胞型が、非がん組織から得られた上皮細胞および非がん組織から得られた筋上皮細胞を含む、請求項26記載の方法。
- 診断方法であって、以下の段階:
(a) 試験乳房上皮細胞を提供する段階;
(b) 遺伝子が、表5に列挙されているMSDKタグによって同定されるものから選択され、1つまたは複数のC残基がCpG配列中のC残基である、試験細胞における遺伝子中の1つまたは複数のC残基のメチル化の程度を判定する段階; および
(c) 1つまたは複数の残基のメチル化の程度を、非がん性の乳房組織から得られた対照の上皮細胞における対応する遺伝子中の対応する1つまたは複数のC残基のメチル化の程度と比較する段階を含み、
対照の上皮細胞と比較して試験上皮細胞における1つまたは複数のC残基のメチル化の程度の変化は、試験上皮細胞ががん細胞であるという徴候である、方法。 - メチル化の程度の変化が、より低いメチル化の程度である、請求項40記載の方法。
- メチル化の程度の変化が、より高いメチル化の程度である、請求項40記載の方法。
- メチル化の程度の変化が、遺伝子のプロモーター領域中である、請求項40記載の方法。
- メチル化の程度の変化が、遺伝子のエクソン中または遺伝子のイントロン中である、請求項40記載の方法。
- 遺伝子がPRDM14およびZCCHC14からなる群より選択される、請求項40記載の方法。
- 診断方法であって、以下の段階:
(a) 試験結腸上皮細胞を提供する段階;
(b) 遺伝子が、表2に列挙されているMSDKタグによって同定されるものから選択され、1つまたは複数のC残基がCpG配列中のC残基である、試験細胞における遺伝子中の1つまたは複数のC残基のメチル化の程度を判定する段階; および
(c) 1つまたは複数の残基のメチル化の程度を、非がん性の結腸組織から得られた対照の上皮細胞における対応する遺伝子中の対応する1つまたは複数のC残基のメチル化の程度と比較する段階を含み、
対照の上皮細胞と比較して試験上皮細胞における1つまたは複数のC残基のメチル化の程度の変化は、試験上皮細胞ががん細胞であるという徴候である、方法。 - メチル化の程度の変化が、より低いメチル化の程度である、請求項46記載の方法。
- メチル化の程度の変化が、より高いメチル化の程度である、請求項46記載の方法。
- メチル化の程度の変化が、遺伝子のプロモーター領域中である、請求項46記載の方法。
- メチル化の程度の変化が、遺伝子のエクソン中または遺伝子のイントロン中である、請求項46記載の方法。
- 遺伝子がLHX3、TCF7L1、およびLMX-1Aからなる群より選択される、請求項46記載の方法。
- 診断方法であって、以下の段階:
(a) 試験乳房組織から得られる試験筋上皮細胞を提供する段階;
(b) 遺伝子が、表10に列挙されているMSDKタグによって同定されるものから選択され、1つまたは複数のC残基がCpG配列中のC残基である、試験細胞における遺伝子中の1つまたは複数のC残基のメチル化の程度を判定する段階; および
(c) 1つまたは複数の残基のメチル化の程度を、非がん性の乳房組織から得られた対照の筋上皮細胞における対応する遺伝子中の対応する1つまたは複数のC残基のメチル化の程度と比較する段階を含み、
対照の筋上皮細胞と比較して試験筋上皮細胞における1つまたは複数のC残基のメチル化の程度の変化は、試験乳房組織ががん組織であるという徴候である、方法。 - メチル化の程度の変化が、より低いメチル化の程度である、請求項52記載の方法。
- メチル化の程度の変化が、より高いメチル化の程度である、請求項52記載の方法。
- メチル化の程度の変化が、遺伝子のプロモーター領域中である、請求項52記載の方法。
- メチル化の程度の変化が、遺伝子のエクソン中または遺伝子のイントロン中である、請求項52記載の方法。
- 遺伝子がHOXD4、SLC9A3R1、およびCDC42EP5からなる群より選択される、請求項52記載の方法。
- 診断方法であって、以下の段階:
(a) 試験乳房組織から得られる試験線維芽細胞を提供する段階;
(b) 遺伝子が、表7および8に列挙されているMSDKタグによって同定されるものから選択され、1つまたは複数のC残基がCpG配列中のC残基である、試験細胞における遺伝子中の1つまたは複数のC残基のメチル化の程度を判定する段階; および
(c) 1つまたは複数の残基のメチル化の程度を、非がん性の乳房組織から得られた対照の線維芽細胞における対応する遺伝子中の対応する1つまたは複数のC残基のメチル化の程度と比較する段階を含み、
対照の線維芽細胞と比較して試験線維芽細胞における1つまたは複数のC残基のメチル化の程度の変化は、試験乳房組織ががん組織であるという徴候である、方法。 - メチル化の程度の変化が、より低いメチル化の程度である、請求項58記載の方法。
- メチル化の程度の変化が、より高いメチル化の程度である、請求項58記載の方法。
- メチル化の程度の変化が、遺伝子のプロモーター領域中である、請求項58記載の方法。
- メチル化の程度の変化が、遺伝子のエクソン中または遺伝子のイントロン中である、請求項58記載の方法。
- 遺伝子がCxorf12である、請求項58記載の方法。
- 細胞が上皮細胞または筋上皮細胞である可能性を判定する方法であって、以下の段階:
(a) 試験細胞を提供する段階;
(b) 遺伝子が、表12に列挙されているMSDKタグによって同定されるものから選択され、1つまたは複数のC残基がCpG配列中のC残基である、試験細胞における遺伝子中の1つまたは複数のC残基のメチル化の程度を判定する段階; ならびに
(c) 1つまたは複数の残基のメチル化の程度を、対照の筋上皮細胞における対応する遺伝子中の対応する1つまたは複数のC残基のメチル化の程度とおよび対照の上皮細胞における対応する遺伝子中の対応する1つまたは複数のC残基のメチル化の程度と比較する段階を含み、
試験細胞は、(i) 試験サンプルにおけるメチル化の程度が対照の筋上皮細胞におけるメチル化の程度にいっそう酷似しているなら、筋上皮細胞である可能性がいっそう高く; または(ii) 試験サンプルにおけるメチル化の程度が対照の上皮細胞におけるメチル化の程度にいっそう酷似しているなら、上皮細胞である可能性がいっそう高い、方法。 - C残基が、遺伝子のプロモーター領域中である、請求項64記載の方法。
- C残基が、遺伝子のエクソン中または遺伝子のイントロン中である、請求項64記載の方法。
- 遺伝子がLOC389333およびCDC42EP5からなる群より選択される、請求項64記載の方法。
- 診断方法であって、以下の段階:
(a) 試験組織から試験細胞を提供する段階;
(b) 1つまたは複数のC残基がCpG配列中のC残基である、試験細胞におけるPRDM14遺伝子中の1つまたは複数のC残基のメチル化の程度を判定する段階; および
(c) 1つまたは複数の残基のメチル化の程度を、試験細胞と同じ組織の非がん組織から得られた対照細胞におけるPRDM14遺伝子中の対応する1つまたは複数のC残基のメチル化の程度と比較する段階を含み、対照細胞と比較して試験細胞における1つまたは複数のC残基のメチル化の程度の変化は、試験細胞ががん細胞であるという徴候である、方法。 - メチル化の程度の変化が、より低いメチル化の程度である、請求項68記載の方法。
- メチル化の程度の変化が、より高いメチル化の程度である、請求項68記載の方法。
- メチル化の程度の変化が、遺伝子のプロモーター領域中である、請求項68記載の方法。
- メチル化の程度の変化が、遺伝子のエクソン中または遺伝子のイントロン中である、請求項68記載の方法。
- 試験および対照細胞が乳房細胞である、請求項68記載の方法。
- 試験および対照細胞が結腸、肺、前立腺、および膵臓からなる群より選択される組織のものである、請求項68記載の方法。
- 以下の段階を含む、診断方法:
(a) 試験上皮細胞を含む乳房組織の試験サンプルを提供する段階;
(b) 遺伝子が正常な乳房上皮細胞と比較して、実質的に変化しているレベルで乳がん上皮細胞において発現される遺伝子である、表5に列挙されているものから選択される遺伝子の試験上皮細胞中での発現レベルを判定する段階; および
(c) (i) 試験細胞における遺伝子の発現レベルが、正常な乳房上皮細胞の対照の発現レベルと比較して実質的に変化していないなら、正常な乳房上皮細胞と; または(ii) 試験細胞における遺伝子の発現レベルが、正常な乳房上皮細胞の対照の発現レベルと比較して実質的に変化しているなら、乳がん上皮細胞と試験細胞を分類する段階。 - 遺伝子がPRDM14およびZCCHC14からなる群より選択される、請求項75記載の方法。
- 発現レベルの変化が発現レベルの増加である、請求項75記載の方法。
- 発現レベルの変化が発現レベルの減少である、請求項75記載の方法。
- 以下の段階を含む、診断方法:
(a) 試験上皮細胞を含む結腸組織の試験サンプルを提供する段階;
(b) 遺伝子が正常な結腸上皮細胞と比較して、実質的に変化しているレベルで結腸上皮細胞において発現される遺伝子である、表2に列挙されているものから選択される遺伝子の試験上皮細胞中での発現レベルを判定する段階; および
(c) (i) 試験細胞における遺伝子の発現レベルが、正常な結腸上皮細胞の対照の発現レベルと比較して実質的に変化していないなら、正常な結腸上皮細胞と; または(ii) 試験細胞における遺伝子の発現レベルが、正常な結腸上皮細胞の対照の発現レベルと比較して実質的に変化しているなら、結腸がん上皮細胞と試験細胞を分類する段階。 - 遺伝子がLHX3、TCF7L1、およびLMX-1Aからなる群より選択される、請求項79記載の方法。
- 発現レベルの変化が発現レベルの増加である、請求項79記載の方法。
- 発現レベルの変化が発現レベルの減少である、請求項79記載の方法。
- 以下の段階を含む、診断方法:
(a) 試験間質細胞を含む乳房組織の試験サンプルを提供する段階;
(b) 遺伝子が正常な乳房組織に存在する場合よりも乳がん組織に存在する場合に実質的に変化しているレベルで、試験間質細胞と同じ型の細胞において発現される遺伝子である、表7、8、および10に列挙されているものから選択される遺伝子の間質細胞中での発現レベルを判定する段階; ならびに
(c) (i) 試験間質細胞における遺伝子の発現レベルが、正常な乳房組織中の試験間質細胞と同じ型の対照細胞の対照発現レベルと比較して実質的に変化していないなら、正常な乳房組織と; または(ii) 試験間質細胞における遺伝子の発現レベルが、正常な乳房組織中の試験間質細胞と同じ型の対照細胞の対照発現レベルと比較して実質的に変化しているなら、乳がん組織と試験サンプルを分類する段階。 - 試験および対照間質細胞が筋上皮細胞であり、遺伝子が表10に列挙されているものから選択される、請求項83記載の方法。
- 遺伝子がHOXD4、SLC9A3R1、およびCDC32EP5からなる群より選択される、請求項83記載の方法。
- 試験および対照間質細胞が線維芽細胞であり、遺伝子が表7および8に列挙されているものから選択される、請求項83記載の方法。
- 遺伝子がCxorf12である、請求項83記載の方法。
- 発現レベルの変化が発現レベルの増加である、請求項83記載の方法。
- 発現レベルの変化が発現レベルの減少である、請求項83記載の方法。
- 細胞が上皮細胞または筋上皮細胞である可能性を判定する方法であって、以下の段階を含む方法:
(a) 試験細胞を提供する段階;
(b) 表12に列挙されているMSDKタグによって同定されるものからなる群より選択される遺伝子の試験サンプル中での発現レベルを判定する段階;
(c) 試験サンプルにおける選択遺伝子の発現レベルが(i) 対照の筋上皮細胞または(ii) 対照の上皮細胞における選択遺伝子の発現レベルにいっそう酷似しているかどうかを判定する段階; および
(d) (i) 試験細胞における遺伝子の発現レベルが対照の筋上皮細胞における遺伝子の発現レベルにいっそう酷似しているなら、筋上皮細胞である可能性が高いと; または(ii) 試験細胞における遺伝子の発現レベルが対照の上皮細胞における遺伝子の発現レベルにいっそう酷似しているなら、上皮細胞である可能性が高いと試験細胞を分類する段階。 - 遺伝子がLOC389333およびCDC42EP5からなる群より選択される、請求項90記載の方法。
- 以下の段階を含む、診断方法:
(a) 試験細胞を提供する段階;
(b) PRDM14遺伝子の試験細胞における発現レベルを判定する段階; および
(c) (i) 試験細胞における遺伝子の発現レベルが、試験細胞と同じ組織の対照の正常細胞に対する対照の発現レベルと比較して実質的に変化していないなら、正常細胞と; または(ii) 試験細胞における遺伝子の発現レベルが、試験細胞と同じ組織の対照の正常細胞に対する対照の発現レベルと比較して実質的に変化しているなら、がん細胞と試験細胞を分類する段階。 - 発現レベルの変化が発現レベルの増加である、請求項92記載の方法。
- 発現レベルの変化が発現レベルの減少である、請求項92記載の方法。
- 試験および対照細胞が乳房細胞である、請求項92記載の方法。
- 試験および対照細胞が結腸、肺、前立腺、および膵臓からなる群より選択される組織のものである、請求項92記載の方法。
- 以下を含む、一本鎖核酸プローブ:
(a) 表2、5、7、8、10、12、15、および16に列挙されているものから選択されるタグのヌクレオチド配列; または
(b) ヌクレオチド配列の相補体。 - それぞれのアドレスがその上に:
(a) 表2、5、7、8、10、12、15および16に列挙されているものから選択されるタグヌクレオチド配列からなる核酸配列; または
(b) 核酸配列の相補体
を含む捕捉プローブを配置した、少なくとも10個のアドレスを有する基材を含んだアレイ。 - それぞれのプローブが、以下:
(a) 表2、5、7、8、10、12、15および16に列挙されているものから選択されるタグヌクレオチド配列を含む核酸配列; または
(b) 核酸配列の相補体
を含んだ、少なくとも10個のプローブを含むキット。 - 抗体のそれぞれが、表2、5、7、8、10、12、15、および16に列挙されているタグからなる群より選択されるタグによって同定される遺伝子によりコードされる異なるタンパク質に特異的である、少なくとも10種の抗体を含んだキット。
- 細胞が幹細胞、分化内腔上皮細胞または筋上皮細胞である可能性を判定する方法であって、以下の段階:
(a) 試験細胞を提供する段階;
(b) 遺伝子が、表15または16に列挙されているMSDKタグによって同定されるものから選択され、1つまたは複数のC残基がCpG配列中のC残基である、試験細胞における遺伝子中の1つまたは複数のC残基のメチル化の程度を判定する段階; ならびに
(c) 1つまたは複数の残基のメチル化の程度を、対照の幹細胞における対応する遺伝子中の対応する1つまたは複数のC残基のメチル化の程度と、対照の幹細胞における対応する遺伝子中の対応する1つまたは複数のC残基のメチル化の程度と、および対照の分化内腔上皮細胞における対応する遺伝子中の対応する1つまたは複数のC残基のメチル化の程度と、および対照の筋上皮細胞における対応する遺伝子中の対応する1つまたは複数のC残基のメチル化の程度と比較する段階を含み、試験細胞は、(i) 試験細胞におけるメチル化の程度が対照の幹細胞におけるメチル化の程度にいっそう酷似しているなら、幹細胞である可能性がいっそう高く; (ii) 試験細胞におけるメチル化の程度が対照の分化内腔上皮細胞におけるメチル化の程度にいっそう酷似しているなら、分化内腔上皮細胞である可能性がいっそう高く; または(iii) 試験細胞におけるメチル化の程度が対照の筋上皮細胞におけるメチル化の程度にいっそう酷似しているなら、筋上皮細胞である可能性がいっそう高い、方法。 - C残基が、遺伝子のプロモーター領域中である、請求項101記載の方法。
- C残基が、遺伝子のエクソン中または遺伝子のイントロン中である、請求項101記載の方法。
- 遺伝子がSOX13、SLC9A3R1、FNDC1、FOXC1、PACAP、DDN、CDC42EP5、LHX1、およびHOXA10からなる群より選択される、請求項101記載の方法。
- 細胞が幹細胞、分化内腔上皮細胞、または筋上皮細胞である可能性を判定する方法であって、以下の段階を含む方法:
(a) 試験細胞を提供する段階;
(b) 表15または16に列挙されているMSDKタグによって同定されるものからなる群より選択される遺伝子の試験サンプル中での発現レベルを判定する段階;
(c) 試験サンプルにおける選択遺伝子の発現レベルが(i) 対照の幹細胞、(ii) 対照の分化内腔上皮細胞、または(ii) 対照の筋上皮細胞における選択遺伝子の発現レベルにいっそう酷似しているかどうかを判定する段階; および
(d) (i) 試験細胞における遺伝子の発現レベルが対照の幹細胞における遺伝子の発現レベルにいっそう酷似しているなら、幹細胞である可能性が高いと; (ii) 試験細胞における遺伝子の発現レベルが対照の上皮細胞における遺伝子の発現レベルにいっそう酷似しているなら、分化内腔上皮細胞である可能性が高いと; または(iii) 試験細胞における遺伝子の発現レベルが対照の筋上皮細胞における遺伝子の発現レベルにいっそう酷似しているなら、筋上皮細胞である可能性が高いと試験細胞を分類する段階。 - 対照細胞が乳房細胞である、請求項105記載の方法。
- 乳房細胞が乳がん細胞である、請求項106記載の方法。
- 遺伝子がSOX13、SLC9A3R1、FNDC1、FOXC1、PACAP、DDN、CDC42EP5、LHX1、およびHOXA10からなる群より選択される、請求項105〜107のいずれか記載の方法。
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