JP2008544431A - 情報記録媒体、その最適記録条件の決定方法及び情報記録媒体の記録/再生装置 - Google Patents

情報記録媒体、その最適記録条件の決定方法及び情報記録媒体の記録/再生装置 Download PDF

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Abstract

RF信号レベルの検出のための所定パターン信号を含む情報記録媒体及びその最適記録条件の決定方法及び装置に係り、該情報記録媒体は、周期的に反復されるnT(nは自然数、Tはクロック周期)、及びnT間に形成され、RF信号の各レベルに対応する互いに異なる長さのTの組合わせにより構成された所定パターン信号を含むことを特徴とする。

Description

本発明は、情報記録媒体の記録最適化に係り、さらに詳細には、信号間干渉現象を克服し、安定的にRF信号レベルが抽出されるように所定パターン信号が形成された情報記録媒体、所定パターン信号を利用した最適記録条件の決定方法及び記録/再生装置に関する。本発明は、特に記録密度の向上のために、分解能以下の小さなマークまたはスペースでもって所定のデータが記録された情報記録媒体(以下、「超解像記録媒体」という)などに適用可能である。
光ディスクから反射された光は、電気的信号に変換された後、所定の信号処理過程を介して二進データで再生される。光ディスクから反射された光を電気的信号に変換することによって得た信号をRF(無線周波数)信号という。光ディスクには二進信号が記録されているとしても、光ディスクから得たRF信号は、光ディスク特性と光学的な特性とによりアナログ信号の性質を有する。RF信号を二値化(binarization)することによって二進データが得られる。前記二値化過程は、所定の基準レベルと検出されたRF信号のレベルとを比較して二進データを獲得する。このとき、信頼性ある二進データの検出のためには、前記光ディスクに記録された多様な長さのマークまたはスペースによるRF信号のレベルを正確に検出する必要がある。
図1A及び図1Bは、それぞれ従来技術によって最短信号が分解能より大であるマークとスペースとで所定のデータが記録された情報記録媒体の再生時に検出されるアイ・パターン(eye-pattern)のシミュレーション結果と実験結果とを示したグラフである。
図1A及び図1Bを参照するに、従来には、情報記録媒体に形成されたマークまたはスペースが分解能より大であるマークとスペースとからなるために、信号間干渉(ISI:Inter Symbolic Interference)現象が少なく、ランダムな配列の信号でも各マークまたはスペースの長さに対応するRF信号のレベルが一定であるために、前記各マークまたはスペースの長さに対応するRF信号レベルの区別が可能である。従って、鮮明なアイ・パターンから各マークまたはスペースの長さに対応するRF信号のレベル抽出が可能である。
一方、最近では、記録媒体の大容量化に対する要求が高まっており、光ディスクにおいて記録密度を高めるために、トラックピッチを狭めたり、または記録ピットの最短長を短くするような方法が提案されている。例えば、記録媒体に記録されたデータを再生するための光源の波長がλであり、対物レンズの開口数がNAであるとき、再生分解能の限界、すなわちλ/4NAより小であるサイズを有する記録マークを再生できる超解像記録媒体などが提案されている。
前記超解像記録媒体は、超解像層に結ばれる光スポット内で部分的な光度差によって、温度分布変化または光学的特性変化が起きるために、分解能限界を超える大きさを有するマークに対しても再生が可能になる。
図2A及び図2Bは、それぞれ従来技術によって、分解能より小であるマークを含む超解像記録媒体に記録されたランダムパターンによるRF信号の再生時に検出されたアイ・パターンのシミュレーション結果と実験結果とを示したグラフである。
図2A及び図2Bを参照するに、超解像記録媒体の場合、記録密度の向上のためにマーク長がかなり短くなるために、再生レーザビーム内にいくつかのマークが含まれ、互いに隣接したマークが再生RF信号に影響を及ぼす。すなわち、ある特定マークのRF信号レベルがその前後に位置したマークの再生RF信号レベルの影響を受ける。従って、同じ長さのマークまたはスペースであっても、その前後に位置したマークまたはスペースの長さによって、RF信号レベルが一定ではなく、それによって正確なアイ・パターンの検出が困難である。このように、従来には分解能以下のマークまたはスペースの長さによる各RF信号のレベルを区別し難いという問題点がある。また、情報記録媒体に所定のデータを記録する場合、RF信号のレベル検出が困難であるために、正確な記録条件を決定し難いという問題点がある。
従って、本発明は、前記のような問題点を解決するために案出され、信頼性あるRF信号のレベル検出のための所定パターン信号を具備した情報記録媒体を提供するところに目的がある。
また本発明は、前記所定パターン信号によるRF信号とランダムパターン信号によるRF信号間の相互連関性を確認し、前記所定パターン信号を利用して情報記録媒体の最適記録条件を決定する方法及び装置を提供するところに目的がある。
前記のような技術的課題を解決するために、本発明による情報記録媒体は、RF信号のレベル検出のために、周期的に反復されるnT(nは自然数、Tはクロック周期)、及び前記nT間に形成され、前記RF信号の各レベルに対応する互いに異なる長さのTの組合わせにより構成された所定パターン信号を含むことを特徴とする。
本発明による情報記録媒体の最適記録条件を決定する方法は、記録条件を変化させつつ、前記情報記録媒体に周期的に反復されるnT(nは自然数、Tはクロック周期)、及び前記nT間に形成され、RF信号の各レベルに対応する互いに異なる長さのTの組合わせにより構成された所定パターン信号を記録する段階と、前記所定パターン信号に対するRF信号のレベル変化を検出する段階と、前記RF信号のレベルが所定の基準条件を満足するときの記録条件を最適記録条件と決定する段階とを含むことを特徴とする。
本発明による情報記録媒体の記録/再生装置は、記録条件を変化させつつ、前記情報記録媒体に周期的に反復されるnT(nは自然数、Tはクロック周期)、及び前記nT間に形成され、RF信号の各レベルに対応する互いに異なる長さのTの組合わせにより構成された所定パターン信号を記録するピックアップ部と、前記所定パターン信号に対するRF信号のレベル変化を検出する検出部と、前記RF信号のレベルが所定の基準条件を満足するときの記録条件を最適記録条件と決定する制御部とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、分解能以下の小さなマークを含んだ超解像記録媒体において、信号間干渉現象によりRF信号のレベル抽出が困難である場合にも、容易に各T信号のレベルを抽出できる。
また本発明によれば、所定パターン信号を利用して情報記録媒体の最適記録条件を容易に決定でき、信号の品質(BER)に直接的に影響を与える要素を確認してRF信号の品質を改善できる。
以下、添付された図面を参照しつつ、本発明の望ましい実施形態について詳細に説明する。
本発明の一実施形態によれば、信号間干渉(ISI:Inter Symbolic Interference)の影響なしに安定的に検出されうる所定パターンの信号を情報記録媒体に形成し、前記所定パターンの信号を介して多様な長さのマークまたはスペースに対応するRF(無線周波数)信号のレベルを検出し、ランダムパターンによるRF信号のレベル測定に利用する。また、本発明の他の実施形態によれば、前記所定パターンによるRF信号とランダムパターンによるRF信号との特性の類似性を利用し、情報記録媒体に前記所定パターン信号が所定基準条件を満足させる記録条件を決定し、前記記録条件を任意のデータの記録条件で利用するのである。
まず、本発明による情報記録媒体に形成された所定パターンの信号を利用し、検出されるRF信号とランダムパターンによって検出されるRF信号との相互連関性をシミュレーション及び実験を介して確認する。
以下、所定パターン信号とは、ISIの影響なしに安定的に検出されうるように、本発明による情報記録媒体及び最適記録条件の検出方法に利用される特殊な形態のパターンを意味し、前記ランダムパターンは、1−7 PLL(Phase Locked Loop)コードによって情報記録媒体に形成された任意のデータパターンを意味する。
具体的に、前記所定パターン信号は、周期的に反復されるnT(nは自然数、Tはクロック周期)、及び前記nT間に形成され、RF信号の各レベルに対応する互いに異なる長さのTの組合わせにより構成されうる。ここで、前記所定パターン信号は、ROMピット・マーク、プリレコーディッド・マーク及びウォブルのうち、いずれか一つを利用して情報記録媒体に記録されうる。また、前記nTは、分解能より小である長さであり、前記互いに異なる長さのTは、分解能以上の長さを有するように形成されうる。
図3は、本発明による情報記録媒体に形成された所定パターン信号によるRF信号とランダムパターンによるRF信号との特性を測定した結果を示したものである。ここで、情報記録媒体として、ブルーレイ(blu-ray)ディスクを利用した。また、所定パターン信号としては、nTが2Tであり、前記互いに異なる長さのTは、2Tないし8Tの値を有するように形成した。一例として、「2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−3T−3T−3T−3T−3T−3T−3T−3T−3T−3T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−4T−4T−4T−4T−4T−4T−4T−4T−4T−4T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−5T−5T−5T−5T−5T−5T−5T−5T−5T−5T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−6T−6T−6T−6T−6T−6T−6T−6T−6T−6T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−7T−7T−7T−7T−7T−7T−7T−7T−7T−7T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−2T−8T−8T−8T−8T−8T−8T−8T−8T−8T−8T」の形態を有する所定パターン信号を利用した。すなわち、前記所定パターン信号は、20個の2T、10個の3T、20個の2T、10個の4T、20個の2T、10個の5T、20個の2T、10個の6T、20個の2T、10個の7T、20個の2T及び10個の8Tにより構成される。
また、RF信号の対称性(symmetry)を調節するために、2T Duty、記録パワー(PW)、バイアスパワー(bias power)を変数としてシミュレーションした。ここで、2T Dutyは、2Tの記録マークまたはスペースの反射レベル調節値を意味する。
図3を参照するに、まず2T Dutyを0.40、0.30、0.50に変化させ、残りの条件は同じ状態で、ランダム(Random)パターンによるRF信号と本発明による所定パターン(Pattern)によるRF信号との非対称(Asymmetry)特性は、互いに類似しているということを確認することができる。例えば、1番のランダムパターンによるRF信号と2番の本発明による所定パターンのRF信号との非対称は、それぞれ0.03と0.04とであって非常に類似している。
また、記録パワー(PW)だけを変化させつつ、ランダムパターンによるRF信号と本発明による所定パターンによるRF信号との非対称(Asymmetry)特性も類似しているということを確認することができる。例えば、9.60mwの記録パワー、4.30(mV)のバイアスパワー及び0.40の2T Duty値の条件で記録された9番のランダムパターンによるRF信号と、10番の本発明による所定パターンによるRF信号との非対称は、それぞれ0.10及び0.11であって互いに類似している。また、バイアスパワー(Bias power)だけを変化させて残りの条件は同じ状態で、ランダムパターンによるRF信号と本発明による所定パターンによるRF信号との非対称特性も互いに類似している。
図4及び図5は、前記図3の条件によるシミュレーション結果を具体的に示した図である。
図4を参照するに、記録パワー(Pw)及びバイアスパワー(P bias)を同一に維持した状態で、2T Dutyのみを0.40、0.30、0.50に変化させる場合、本発明による所定パターンによるRF信号の非対称は、それぞれ0.04、−0.02、0.08であった。また同じ条件で、ランダムパターンによるRF信号の非対称は、0.03、−0.01、0.06であった。すなわち、2T Dutyだけを変化させる場合、所定パターンによるRF信号とランダムパターンによるRF信号との非対称は、非常に類似した値を有する。
図5を参照するに、2T Dutyを同一に維持した状態で、記録パワー及びバイアスパワーを変化させつつ実験した場合にも、本発明による所定パターンによるRF信号とランダムパターンによるRF信号との非対称が類似しているということを再確認できる。
以上で説明したように、本発明による所定パターンによるRF信号は、ランダムパターンによるRF信号と類似した非対称特性を有するということが分かる。
一般的に、光ディスクのような情報記録媒体から得られたRF信号の特性を表す指標として、非対称とモジュレーション(modulation)とが利用される。前記非対称は、最大周期より短い所定周期によるRF信号の中心部が、最大周期によるRF信号の中心部からどれほど外れているかを表すものであり、モジュレーションは、短い周期によるRF信号の大きさが最大周期によるRF信号の大きさに比べてどれほど小さいかを表すものである。例えば、8Tを最大周期とすれば、非対称は、前記8TによるRF信号の中心部から、前記8Tより短い周期を有する所定長さのTによるRF信号の中心部がどれほど外れているかを表し、モジュレーションは、前記8TによるRF信号の大きさに比べ、8Tより短い周期を有する所定長さのTによるRF信号の大きさがどれほど小さいかを表す。情報記録媒体に所定のデータを記録及び/または再生するためには、前記非対称及びモジュレーションが所定範囲の値を有することが要求される。前述の図3ないし図5を介して説明したように、本発明による所定パターン信号によるRF信号は、ランダムパターンによるRF信号と類似した非対称特性を有する。従って、本発明による所定パターン信号によるRF信号が所定基準の非対称特性を満足する場合、ランダムパターンによるRF信号も所定基準の非対称特性を満足されられるのである。
図6は、本発明による所定パターンの備わった情報記録媒体で、前記所定パターンによって検出されるRF信号の波形を示したグラフであり、図7は、本発明による所定パターンの備わった記録媒体で、EQ(Equalization)前のPLL(Phase Loop Lock)信号を示したグラフである。
図6を参照するに、2T〜8Tの多様な長さのマークまたはスペースの組合わせにより構成された前記所定パターンによるRF信号が鮮明に検出されるということを確認することができる。具体的には、2Tないし8Tの組合わせにより構成された本発明による所定パターンに対応するRF信号は、基準レベル(0 level)を中心に各TによるRF信号のレベル測定が可能な状態で検出される。ここで、モジュレーション振幅は、8TによるRF信号の振幅(I8h−I8l)と、2TによるRF信号の振幅(I2h−I2l)との比、すなわち(I2h−I2l)/(I8h−I8l)である。また非対称は、{(I8h+I8l)/2−(I2h+I2l)/2}/(I8h−I8l)である。また、図7を参照するに、本発明による所定パターンを具備した情報記録媒体は、各Tに対応するRF信号の検出が可能であるということを再確認できる。
以下、超解像記録媒体に本発明による所定パターンの信号を適用する場合に検出されるRF信号の特性について述べる。
図8及び図9は、本発明による所定パターン信号を超解像記録媒体に形成し、前記所定パターンによって検出されるRF信号の波形を示したグラフである。ここで、図8は、前記所定パターン信号として2T−2T−2T−3T−2T−4T−2T−5T−2T−6T−2T−7T−2T−8Tを利用した場合に検出されるRF信号の波形を表し、図9は、前記所定パターン信号として3T−3T−3T−3T−4T−3T−5T−3T−6T−3T−7T−3T−8Tを利用した場合に検出されるRF信号の波形を表す。実験条件として、波長が405nmであるレーザビーム及び開口数(NA)が0.85である対物レンズを利用してRF信号の振幅を測定した。また、前記所定パターンは、最小長を有する2Tマークが75nmの長さを有するように形成した。ここで、前記超解像記録媒体の分解能は、約120nmである。
図8を参照するに、分解能以下の小である長さを有する2Tマークに対応するRF信号のレベルを検出できる。また図9を参照するに、3Tマークに対応するRF信号のレベルを検出できる。すなわち、本発明による所定パターン信号によるRF信号は、分解能以下の小さなマーク長に対応するRF信号の検出が可能であり、各Tに対応するRF信号のレベルを抽出できるということが分かる。
図10は、超解像記録媒体に所定記録パワーで本発明による所定パターンの信号を形成し、前記所定パターンによるRF信号とランダムパターンによるRF信号とを比較したグラフである。ここで、所定パターン信号としては、前記図3で言及した所定パターン信号を利用し、ランダムパターン信号としては、1−7 PLLコードを利用した。
図10で半径(radius)は、超解像記録媒体の中心軸を基準に、それぞれ異なる記録パワーで所定パターン及びランダムパターンを形成した位置を表す。すなわち、超解像記録媒体の40〜44mmの半径位置に、異なる記録パワーで前記所定パターン及びランダムパターンを形成した後、前記所定パターン信号によるRF信号とランダムパターンによるRF信号とを観察した。
図10を参照するに、記録パワーが増大するほど、本発明による所定パターンによるRF信号で、短Tに対応するRF信号のレベルが低くなり、全体的な非対称特性が悪くなる。また、記録パワーが35mwである場合、前記所定パターンによるRF信号は、最も好ましい非対称特性を有するということが分かる。特に、本発明による所定パターンによるRF信号のレベルの変化によって、ランダムパターンによるRF信号のレベルも共に変化するということが分かる。
図11Aないし図12Cは、前記図10の本発明による所定パターンによるRF信号とランダムパターンによるRF信号とを具体的に示したグラフである。ここで、図11Aは、前記図10に図示された半径41mmに、35mwの記録パワーで記録された所定パターン信号を再生した場合のRF信号を示したグラフであり、図11Bは、同じ記録条件で記録されたランダムパターン信号を再生した場合のRF信号を示したグラフであり、図11Cは、前記図11Bの時間軸を拡大して示したグラフである。また、図12Aは、前記図10に図示された条件のうち、半径44mmに65mwの記録パワーで記録された所定パターン信号を再生した場合のRF信号を示したグラフであり、図12Bは、同じ記録条件で記録されたランダムパターン信号を再生した場合のRF信号を示したグラフであり、図12Cは、前記図12Bの時間軸を拡大して示したグラフである。
図11Aないし図11Cを参照するに、本発明による所定パターンによるRF信号が対称性を維持する場合、すなわち優秀な非対称特性を表す場合には、ランダムパターンによるRF信号も歪曲なしに正常に検出される(A)。しかし、図12Aないし図12Cを参照するに、本発明による所定パターンによるRF信号の非対称特性が悪くなり、2TによるRF信号のレベルが下降した場合、ランダムパターンによるRF信号レベルも全般的に下降してRF信号の飽和が起き、信号が歪曲される現象とモジュレーションが小さくなる問題とが発生する。言い換えれば、本発明による所定パターンによるRF信号の非対称特性が優秀な場合には、ランダムパターンによるRF信号も優秀な非対称特性を表すが、本発明による所定パターンによるRF信号の非対称特性が悪くなる場合には、ランダムパターンによるRF信号の歪曲が増大するということが分かる。
図13は、前記図10の条件のうち、半径44mm及び41mmにそれぞれ65mw、35mwで記録されたランダムパターン信号によるRF信号の波形を示したグラフである。また、図14A及び図14Bはそれぞれ前記半径44mm及び41mmにそれぞれ65mw、35mwで記録された本発明による所定パターンによるRF信号を示したグラフである。
前記図14Bに図示されたように、半径41mmに記録された所定パターンによるRF信号が安定した非対称特性を表す場合、ランダムパターンによるRF信号(図13の1320)で、最も長い周期を有するTによるレベルは、他のTのレベルより低いために、安定した同期(sync)検出が可能である。しかし、前記図14Aに図示されたように、半径44mmに記録された所定パターンによるRF信号が不安定な非対称特性を有する場合、同一条件で記録されたランダムパターンによるRF信号(図13の1310)は、長Tマーク信号のレベルより他のTのレベルが低く、(図13のC参照)、同期検出(sync detection)が不安定になりえる。
図15は、本発明による所定パターン信号の非対称によるBER(Bit Error Rate)を実験した結果を示したグラフである。図15を参照するに、前述のように、記録パワーが高い領域、すなわち本発明による所定パターンによるRF信号の非対称が劣悪な条件では、同期検出がなされず、BERデコーディングが良好にならないという問題が発生する。また、35mWの記録パワーで半径41mmに記録された所定パターンのように、本発明による所定パターンによるRF信号の非対称特性が優秀である場合、前記所定パターンを記録するときの記録条件と同一条件でランダムパターンによるRF信号を記録した場合、前記ランダムパターンによるBERが最も小さいということを確認することができる。言い換えれば、本発明による所定パターンによるRF信号の非対称特性が優秀な記録条件と同じ条件で記録されたランダムパターンのRF信号のエラー発生率が低下する。すなわち、所定パターンによるRF信号の対称特性が良好であるほどランダムパターンによるRF信号のエラー発生率も低下するために、所定パターンによるRF信号とランダムパターンによるRF信号との間は、高い相関関係を有するということを再確認できる。
図16は、本発明による所定パターンの非対称及び2TモジュレーションとBERとの相関関係を示したグラフである。図16でx軸は、本発明による所定パターン信号によるRF信号の非対称及び2Tのモジュレーションを表し、y軸は、前記所定パターン信号と同一記録条件で形成されたランダムパターン信号によるRF信号のBERを示したものである。
図16を参照するに、本発明による所定パターンによるRF信号の非対称が最も低い記録条件(8%)と同じ記録条件で記録されたランダムパターンによるRF信号が、最も優秀なBER結果を表すということを確認することができる(D)。また、本発明による所定パターンによるRF信号の非対称が増大するほどBER結果が悪くなり、モジュレーション値が増大するときも、BER結果が悪くなるということを確認することができる。ただし、モジュレーション値より非対称値にBER結果がさらに多くの依存性を示している。
以上で述べたように、本発明は、ISI現象により各信号のレベル抽出が困難な信号において、所定のパターンを利用して各信号のレベルTを抽出することによって、信号の品質(BER)に直接的に影響を与える因子を確認してRF信号の品質を改善できる。また、前記情報記録媒体に形成された所定パターンによるRF信号のレベルを検出し、任意のランダムパターンによる各T信号のレベルを決定できる。
図17は、本発明による情報記録媒体の最適記録条件の検出方法を示した図である。図17を参照するに、段階1710で、記録条件を変化させつつ、情報記録媒体に所定パターン信号を記録する。前述のように、前記所定パターン信号は、RF信号のレベル検出のために、周期的に反復されるnT(nは自然数、Tはクロック周期)、及び前記nT間に形成され、前記RF信号の各レベルに対応する互いに異なる長さのTの組合わせにより構成される。また、前記記録条件では、記録パワー、バイアスパワー、2T Dutyなどを利用する。
段階1720で、前記所定パターン信号に対するRF信号のレベル変化を検出する。
段階1730で、前記所定パターン信号に対するRF信号のレベルが所定の基準条件を満足するか否かを判断する。前述のように、本発明による所定パターン信号によるRF信号の特性、例えば非対称特性またはモジュレーション振幅特性が優秀な場合には、任意のランダムパターンによるRF信号も優秀な特性を有することになる。従って、本発明では、前記所定パターン信号によるRF信号が所定品質以上を有する場合の記録条件を決定し、前記決定された記録条件を任意のランダムデータの記録条件として活用する。
段階1740で、前記所定パターン信号によるRF信号が所定基準条件を満足しない場合には、前記記録パワー、バイアスパワー及び2T Dutyなどを変化させつつ、前記段階1710ないし1730を反復する。
段階1750で、前記所定パターン信号によるRF信号が所定基準条件を満足する場合には、前記所定パターン信号を記録するときの記録条件を任意のランダムデータを記録するための最適記録条件と決定する。
一方、超解像記録媒体などの情報記録媒体の製造時に、前記決定された最適記録条件などを前記情報記録媒体の所定の情報領域にあらかじめ保存することができる。
図18は、本発明による情報記録媒体の構造を示した図である。図18を参照するに、本発明による情報記録媒体の製造時に、前記決定された最適記録条件を前記情報記録媒体の所定領域にあらかじめ保存することができる。すなわち、本発明による情報記録媒体の製造時に、所定領域に前記最適記録条件を記録パワーなどの記録条件を算出するための基準信号として記録できる。前記基準信号は、ROMピット・マーク、プリレコーディッド(Pre-Recorded)・マーク、またはウォブルであらかじめ記録できる。
図19は、本発明の一実施形態による情報記録媒体の記録/再生装置を示した図である。図19を参照するに、本発明の一実施形態による情報記録媒体の記録/再生装置は、ピックアップ部50、レベル検出部60及び制御部70を備える。
ピックアップ部50は、光を照射するレーザダイオード51、レーザダイオード51から照射される光を平行にするコリメーティングレンズ52、入射光の進路を変換するビームスプリッタ54、ビームスプリッタ54を通過した光を情報記録媒体Dに収束させる対物レンズ56を備える。ピックアップ部50は、情報記録媒体Dに記録ビームを照射して本発明による所定パターン信号を記録する一方、再生ビームを照射して反射される信号を受信する。
前記情報記録媒体で反射された信号は、ビームスプリッタ54により反射されて光検出器57で受光される。ここで、光検出器57としては、四分割光検出器などが利用できる。光検出器57で受光された光は、演算回路部59を経て電気信号に変換されてRF信号として出力される。
検出部60は、前記RF信号のレベル変化を検出して制御部70に出力する。制御部70は、検出部60で検出されたRF信号のレベル変化を利用し、前記RF信号が所定の基準条件を満足するか否か判断する。もし前記検出されたRF信号が所定の基準条件を満足する場合には、前記所定パターン信号を記録するときの記録条件、例えば記録パワー、バイアスパワー及び2T Dutyなどを最適の記録条件と決定する。すなわち、制御部70は、RF信号のレベル変化を観測し、前記RF信号レベルの対称状態が最適である時点の記録条件を決定する。
もし検出されたRF信号が所定の基準条件を満足しない場合には、制御部70は、ピックアップ部50で前記所定パターン信号を記録するときの記録条件が変化するように制御する。
一方、前記情報記録媒体の所定領域にあらかじめ最適記録条件に関する情報が記録されている場合、ピックアップ部50は、前記最適記録条件に関する情報を読み取り、制御部70は、前記所定パターン信号によるRF信号のレベルを抽出することによって、各T信号のレベル値及び記録条件を決定できる。
以上、本発明についてその望ましい実施形態を中心に説明した。本発明が属する技術分野で当業者は、本発明が本発明の本質的な特性から外れない範囲で変形された形態で具現されうるということを理解することができるであろう。本発明の範囲は、前述の説明でなくして特許請求の範囲に示されており、それと同等な範囲内にあるあらゆる差異点は、本発明に含まれるものと解釈されるのである。
従来技術によって、最短信号が分解能より大であるマークとスペースとで所定のデータが記録された情報記録媒体の再生時に検出されるアイ・パターンのシミュレーション結果を示したグラフである。 従来技術によって、最短信号が分解能より大であるマークとスペースとで所定のデータが記録された情報記録媒体の再生時に検出されるアイ・パターンの実験結果とを示したグラフである。 従来技術によって、分解能より小であるマークを含む超解像記録媒体に記録されたランダムパターンの再生時に検出されたアイ・パターンのシミュレーション結果を示したグラフである。 従来技術によって、分解能より小であるマークを含む超解像記録媒体に記録されたランダムパターンの再生時に検出されたアイ・パターンの実験結果を示したグラフである。 本発明による情報記録媒体に形成された所定パターン信号によるRF信号とランダムパターンによるRF信号との特性を測定した結果を示した表である。 前記図3の条件によるシミュレーション結果を具体的に示した図である。 前記図3の条件によるシミュレーション結果を具体的に示した図である。 本発明による所定パターンによって検出されるRF信号の波形を示したグラフである。 本発明による所定パターンが備わった記録媒体で、EQ前のPLL信号を示したグラフである。 本発明による情報記録媒体に備わった所定パターンによって検出されるRF信号の波形を示したグラフである。 本発明による情報記録媒体に備わった所定パターンによって検出されるRF信号の波形を示したグラフである。 本発明による情報記録媒体に記録パワーを変化させて所定パターンの信号を形成し、前記所定パターンによるRF信号とランダムパターンによるRF信号とを比較したグラフである。 同じ記録条件で、本発明による所定パターンによるRF信号とランダムパターンによるRF信号とを比較したグラフである。 同じ記録条件で、本発明による所定パターンによるRF信号とランダムパターンによるRF信号とを比較したグラフである。 同じ記録条件で、本発明による所定パターンによるRF信号とランダムパターンによるRF信号とを比較したグラフである。 同じ記録条件で、本発明による所定パターンによるRF信号とランダムパターンによるRF信号とを比較したグラフである。 同じ記録条件で、本発明による所定パターンによるRF信号とランダムパターンによるRF信号とを比較したグラフである。 同じ記録条件で、本発明による所定パターンによるRF信号とランダムパターンによるRF信号とを比較したグラフである。 前記図10の条件のうち、半径44mm及び41mmにそれぞれ65mw、35mwで記録されたパターンから検出されるRF信号の波形を具体的に示したグラフである。 半径44mmで、それぞれ65mw、35mwで記録された所定パターンによって検出されるRF信号を示したグラフである。 前記41mmで、それぞれ65mw、35mwで記録された所定パターンによって検出されるRF信号を示したグラフである。 本発明による所定パターン信号の非対称別BERを実験した結果を示したグラフである。 本発明による所定パターンの非対称及び2TモジュレーションとBERとの相関関係を示したグラフである。 本発明による最適記録条件の決定方法を示したフローチャートである。 本発明による情報記録媒体の構造を示した図である。 本発明による情報記録媒体の記録/再生装置の一実施形態を示したブロック図である。

Claims (25)

  1. 記録装置によって情報を記録するのに利用される情報記録媒体において、
    前記情報記録媒体から読み取られるRF信号のレベル検出のために、周期的に反復されるnTパルス(nは自然数、Tはクロック周期)、及び前記nTパルス間に形成され、前記RF信号の各レベルに対応するmT(mは、前記各RF信号のレベルに対応する値)の組合わせにより構成された所定パターン信号を含むことを特徴とする情報記録媒体。
  2. 前記所定パターン信号は、ROMピット・マーク、プリレコーディッド・マーク及びウォブルのうち、いずれか一つを利用して記録されることを特徴とする請求項1に記載の情報記録媒体。
  3. 前記nTは、分解能より小である長さであり、前記mTは、分解能以上の長さを有することを特徴とする請求項1に記載の情報記録媒体。
  4. 前記nTは、2Tまたは3Tの長さを有し、前記mTは、3Tないし8Tのうちいずれか1つの値を有することを特徴とする請求項1に記載の情報記録媒体。
  5. 情報記録媒体の最適記録条件を決定する方法において、
    記録条件を変化させつつ、前記情報記録媒体に周期的に反復されるnTパルス(nは自然数、Tはクロック周期)、及び前記nTパルス間に形成され、RF信号の各レベルに対応するmTパルス(mは、前記RF信号の各レベルに対応する値)の組合わせにより構成された所定パターン信号を記録する段階と、
    前記情報記録媒体から前記所定パターン信号を読み取り、前記所定パターン信号に対応するRF信号のレベル変化を検出する段階と、
    前記RF信号のレベルが所定の基準条件を満足するときの記録条件を最適記録条件と決定する段階とを含むことを特徴とする最適記録条件の決定方法。
  6. 前記所定パターン信号は、ROMピット・マーク、プリレコーディッド・マーク及びウォブルのうち、いずれか一つを利用して記録されることを特徴とする請求項5に記載の最適記録条件の決定方法。
  7. 前記nTは、分解能より小である長さであり、前記mTは、分解能以上の長さを有することを特徴とする請求項5に記載の最適記録条件の決定方法。
  8. 前記nTは、2Tまたは3Tの長さを有し、前記mTは、3Tないし8Tのうちいずれか1つの値を有することを特徴とする請求項5に記載の最適記録条件の決定方法。
  9. 前記記録条件は、2T Duty、記録パワー及びバイアスパワーのうち、少なくとも一つであることを特徴とする請求項5に記載の最適記録条件の決定方法。
  10. 前記所定の基準条件は、RF信号の非対称及び/またはモジュレーション振幅を利用することを特徴とする請求項5に記載の最適記録条件の決定方法。
  11. 前記決定された最適記録条件をリードイン領域及び/またはリードアウト領域に記録する段階をさらに含むことを特徴とする請求項5に記載の最適記録条件の決定方法。
  12. 情報記録媒体の記録/再生装置において、
    記録条件を変化させつつ、前記情報記録媒体に周期的に反復されるnTパルス(nは自然数、Tはクロック周期)、及び前記nT間に形成され、RF信号の各レベルに対応するmTパルス(mは、前記RF信号の各レベルに対応する値)の組合わせにより構成された所定パターン信号を記録するピックアップ部と、
    前記情報記録媒体から読み取られた前記所定パターン信号に対応するRF信号のレベル変化を検出する検出部と、
    前記RF信号のレベルが所定の基準条件を満足するときの記録条件を最適記録条件と決定する制御部とを備えることを特徴とする記録/再生装置。
  13. 前記ピックアップ部は、ROMピット・マーク、プリレコーディッド・マーク及びウォブルのうち、いずれか一つを利用して前記所定パターン信号を記録することを特徴とする請求12項に記載の記録/再生装置。
  14. 前記nTは、分解能より小である長さであり、前記mTは、分解能以上の長さを有することを特徴とする請求項12に記載の記録/再生装置。
  15. 前記nTは、2Tまたは3Tの長さを有し、前記mTは、3Tないし8Tのうちいずれか1つの値を有することを特徴とする請求項12に記載の記録/再生装置。
  16. 前記記録条件は、2T Duty、記録パワー及びバイアスパワーのうち、少なくとも一つであることを特徴とする請求項12に記載の記録/再生装置。
  17. 前記所定の基準条件は、RF信号の非対称及び/またはモジュレーション振幅を利用することを特徴とする請求項12に記載の記録/再生装置。
  18. 前記ピックアップ部は、決定された最適記録条件をリードイン領域及び/またはリードアウト領域に記録することを特徴とする請求項12に記載の記録/再生装置。
  19. 所定の信号を発生するために、周期的に反復されるnTパルス(nは自然数、Tはクロック周期)、及び前記nTパルス間に形成され、前記所定の信号と関連してRF信号の各レベルに対応するmTパルス(mは、前記RF信号の各レベルに対応する値)の組合わせにより構成された所定パターン信号が記録された情報記録媒体に情報を記録する記録装置の動作方法において、
    記録条件を変化させつつ、前記所定パターンの信号を記録する段階と、
    前記変化した記録条件による前記RF信号のレベル変化を検出する段階と、
    前記RF信号のレベルに関連した所定の参照条件を満足するか否かを決定する段階と、
    前記所定参照条件が満足されない場合、前記記録、検出及び決定段階を前記所定参照条件が満足されるまで反復することにより、前記記録条件を調節する段階と、
    前記所定参照条件を満足する場合、前記記録条件を最適の記録条件と決定する段階とを含むことを特徴とする記録装置の動作方法。
  20. 請求項19に記載の方法を実行するためのコンピュータで実行可能なプログラムが記録された記録媒体。
  21. 再生装置によって情報を再生するのに利用される情報再生媒体において、
    周期的に反復されるnTパルス(nは自然数、Tはクロック周期)、及び前記nTパルス間に形成され、前記RF信号の各レベルに対応するmT(mは、前記各RF信号のレベルに対応する値)の所定パターン信号を発生させるための所定パターンが記録されたことを特徴とする情報再生媒体。
  22. 前記nTは、2Tまたは3Tの長さを有し、前記mTは、3T、4T、5T、6T、7T及び8Tのうちいずれか1つの値を有することを特徴とする請求項21に記載の情報記録媒体。
  23. 情報再生媒体の最適の再生条件を決定するための再生装置の動作方法において、
    前記情報再生媒体の再生条件を変化させつつ、前記情報再生媒体に記録された周期的に反復されるnTパルス(nは自然数、Tはクロック周期)、及び前記nTパルス間に形成され、前記所定の信号と関連してRF信号の各レベルに対応するmTパルス(mは、前記RF信号の各レベルに対応する値)の所定パターン信号を再生する段階と、
    前記所定パターン信号に対応するRF信号のレベルを検出する段階と、
    前記検出されたRF信号のレベルが所定の参照条件を満足する場合、対応する再生条件を最適の再生条件に設定する段階を含むことを特徴とする再生装置の動作方法。
  24. 前記nTは、2Tまたは3Tの長さを有し、前記mTは、3T、4T、5T、6T、7T及び8Tのうちいずれか1つの値を有することを特徴とする請求項23に記載の再生装置の動作方法。
  25. 前記所定参照条件は、前記RF信号の非対称及び/またはモジュレーション振幅を利用して設定されることを特徴とする請求項23に記載の再生装置の動作方法。
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