JP2003187446A - 光学記録媒体の記録方法と記録装置 - Google Patents
光学記録媒体の記録方法と記録装置Info
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Abstract
ワーを確実に見つけ、再生の信頼性の高い記録を行う。 【解決手段】 実記録に先立って、最適な記録パワーを
決定する光学記録媒体の記録方法であって、記録パワー
を変化させてテスト記録を行い、この異なる記録パワー
でテスト記録された部分の中から二値化されるべき最終
信号の最短マーク長信号の振幅中心A1と、次に短いマ
ーク長信号の振幅中心A2と、最大振幅を示すマーク長
信号の振幅中心A3とを検出し、A1とA2とが一致す
る記録パワーをP1とし、A2とA3とが一致する記録
パワーをP2とした場合、P1≦Pw≦P2となる記録
パワーPwを実記録時の最適記録パワーとして選択す
る。
Description
録方法、および記録装置に関する。
記録を行う場合、実際の信号を記録する前に試し書きを
行い、その試し書き部分の信号品質を調べて、記録する
レーザ光の強度の最適値を得るという、いわゆるキャリ
ブレーションという動作が一般的に行われている。
ital Versatile Disc)系の記録可能な光学記録媒体
では、上記のような信号の試し書きを行う領域をディス
クの最内周部分に設け、これをPCA(Power Calibra
tion Area)と称しており、上記のような一連の動作
を、OPC(Optimum Power Control)と称してい
る。
ず、信号の試し書きを行う領域であるPCAに、照射レ
ーザ光の強度を数段階、あるいは連続的に変化させてテ
スト信号を記録する。次に、その記録部分の信号を再生
して、そのHF信号品質から最適に記録が行われた部分
の位置を求め、その位置にテスト信号を記録したレーザ
光の強度を、検出し、これを照射レーザ光強度の最適値
とする。再生HF信号の品質チェックは、HF信号の対
称性(アシンメトリ)を検出して行われる。
を再生してアシンメトリを求め、これから最適記録パワ
ーを求めるための従来の回路構成を図1に示す。光ディ
スクには、予めテスト記録信号が記録パワーを順次変化
させて記録されているものとする。このテスト用記録信
号の記録部分に再生用のレーザ光を照射しその反射光を
検出する。この受光信号として得られるHF信号は、ハ
イパスフィルタ1で直流分がカットされる。トップピー
ク検出回路2、ボトムピーク検出回路3は、記録パワー
ごとにHF信号のトップピーク(+側のピーク)At
と、ボトムピーク(−側のピーク)Abをアナログ処理
により検出する。アシンメトリ演算回路4は、β=(A
t+Ab)/(At−Ab)により定義されるアシンメ
トリを、記録パワーごとに演算する(図2)。但しAt
とAbは符号を含めた値であるものとする。
の中から、最適とされるアシンメトリに最も近いアシン
メトリが得られる記録パワーを選び出し、これを最適記
録パワーとして決定する。このようにして決定された最
適記録パワーを用いて実記録を行うことにより、良好な
再生信号品質を得ることができる。
た従来のOPC方法においては、以下に示すような問題
点があった。第1の問題として、上記アシンメトリβで
の記録状態管理は、ジッタ最小とする記録を行おうとす
るものであるが、ジッタを重視した記録では、エラー率
を最小とする記録が行われない場合がある。すなわち、
ジッタとエラー率との両方が最適となる記録が行われな
い場合がある。
るHF信号によって記録状態を判断しているが、実際に
二値化される信号は、波形等化された信号である。
0でジッタが最小となる考え方は理論的に不明確であ
る。
記録線速度や、光学記録媒体の記録層膜厚などの層構成
条件が異なると、ジッタ最小となる記録状態がβ=0か
ら大きくずれる場合が発生する。
なる光学記録媒体を実現させようとすると、材料や層構
成条件の選択の幅が非常に狭くなり、全体として良好な
記録再生特性が得られなくなる場合が発生する。
せて、β=β0なる記録パワーを実記録時の最適記録パ
ワーとする方法も考えられるが、この場合もβ0の意味
が理論的に不明確である。
体や記録装置に記憶させる場合、光学記録媒体と記録装
置の組合せや、使用環境によっては、β0が最適なβと
なる保証がない。
学記録媒体や記録装置に記憶させる場合、記録ストラテ
ジとして異なる設定が選択された場合(同一の記録スト
ラテジが選択されていても、記録装置よって、波長や発
光波形が微妙に異なる場合を含む)、β0が最適なβと
なる保証がない。
る記録を行うことが主眼におかれているが、ジッタ最小
となる記録状態が最適な記録となることが保証されてい
るわけではない。なぜなら、ジッタはあくまで中心値か
らのズレ量を標準偏差として表した値であるから、中心
値からのズレ量が小さいデータが数多く存在する場合
は、例え中心値から大きくずれ、エラーとなるようなデ
ータがあった場合でも、ジッタは非常に小さい値を示す
からである。
小、あるいは小さいという条件が満たされなければ、ジ
ッタは小さいければ小さいほど良いということにはなら
ない。逆に言えば、エラー率が非常に小さければ、ジッ
タは大きくても構わないのである。しかし、ジッタが大
きいと、使用環境や、記録再生装置の特性バラツキ、あ
るいは長期の保存によってエラー率が上昇する場合があ
るため、エラー率が非常に低い場合であっても、ジッタ
はある程度の範囲に抑制する必要がある。
鑑みて、ジッタおよびエラー率とも良好な記録が行われ
ることを保証する記録方法、およびその記録装置を提供
する。
実記録に先立って最適な記録パワーを決定する方法に関
するものであり、記録パワーを変化させてテスト記録を
行い、この異なる記録パワーでテスト記録された部分の
中から二値化されるべき最終信号の最短マーク長信号の
振幅中心A1と、次に短いマーク長信号の振幅中心A2
と、最大振幅を示すマーク長信号の振幅中心A3とを検
出し、A1とA2とが一致する記録パワーをP1とし、
A2とA3とが一致する記録パワーをP2とした場合、
P1≦Pw≦P2となる記録パワーPwを実記録時の最
適記録パワーとして選択するものとする。
実記録に先立って記録パワーを変化させてテスト記録を
行う手段と、テスト記録された部分における、二値化さ
れるべき最終信号の最短マーク長信号の振幅中心A
1と、次に短いマーク長信号の振幅中心A2と、最大振
幅を示すマーク長信号の振幅中心A3を検出する手段と
を有するものとし、上記のようにして異なる記録パワー
でテスト記録された部分の中から、上記A1と上記A2
とが一致する記録パワーをP1、上記A2と上記A 3と
が一致する記録パワーをP2とした場合、P1≦Pw≦
P2となる記録パワーPwを、実記録時の最適記録パワ
ーとして選択するものとする。
タ最小とする記録を行おうとするものであるが、このよ
うにジッタを重視した記録においては、エラー率を最小
とする記録が行われない場合がある。これは、図3
(b)に示すように、全ての記録マーク長信号の振幅中
心が、ある1つの記録パワーで一致しなくなる場合に生
ずる(但し、図3(a)、(b)においては、最短マー
ク長の振幅中心レベル変化をA1、次に短いマーク長の
振幅中心レベル変化をA2、最大振幅を示すマーク長の
振幅中心レベル変化をA3で示した。他のマーク長の振
幅中心レベルは省略した)。
状態とは、出現頻度が最も高く、スライスレベルに対す
る振幅変動許容幅が狭い(すなわち変調度が小さい)、
最短マーク長信号の振幅中心と次に短いマーク長信号の
振幅中心が一致する状態である(記録パワーがP1の近
傍)。この記録パワーがP1の状態では、ジッタが最小
となるスライスレベルは、最短マーク長信号の振幅中心
と次に短いマーク長信号の振幅中心に一致する時である
が、このスライスレベルに対し、より大きな振幅を示す
長いマーク長信号(例えば最大振幅を示すマーク長信
号)の振幅中心が大きくずれるため、エラー率が最小と
ならない。
ー率が最小となるのは、最短マーク長信号の振幅中心と
次に短いマーク長信号の振幅中心、およびより大きな振
幅を示す長いマーク長信号(例えば最大振幅を示すマー
ク長信号)の振幅中心が近接するP3〜P2の領域であ
る。
あると考えることができ、この場合、最短マーク長の振
幅中心レベル変化をA1、次に短いマーク長の振幅中心
レベル変化をA2、最大振幅を示すマーク長の振幅中心
レベル変化をA3で示す場合、これらに対応する記録パ
ワーが、P1≒P2≒P3となるため、ジッタ最小とな
る条件と、エラー率が最小となる条件が一致する(ジッ
タ最小となる記録パワーで記録を行えば、エラー率も最
小となる記録が行える)。
最終信号の最短マーク長信号の振幅中心A1と、次に短
いマーク長信号の振幅中心A2と、最大振幅を示すマー
ク長信号の振幅中心A3とした場合、A1とA2が一致
する記録パワー近傍でジッタが最小となり、A1とA2
とが一致する記録パワーP1と、A2とA3とが一致す
る記録パワーP2の間にエラー率が最小となる記録パワ
ーが存在することを見出した。
適切なものとするために、記録状態の判定を行うための
信号を受光信号として得られるHF信号ではなく、二値
化されるべき最終信号とした。この二値化されるべき最
終信号とは、二値化が行われる二値化処理回路へ入力さ
れる最終信号のことであり、DVD系光ディスクの場
合、例えば受光信号として得られるHF信号を波形等化
した信号が、二値化されるべき最終信号となる。
のアシンメトリをβという指標で表現し、この値を管理
していたが、本発明においては、最大振幅を示すマーク
長信号の振幅中心と、最短マーク長信号の振幅中心と、
次に短いマーク長信号の振幅中心を検出し、この振幅中
心の変化を管理するものとする。
ナミックレンジが小さい短マークに支配されることは明
らかであるから、最大振幅を示すマーク長信号のβのみ
によって最適記録パワーを決定する従来の方法は、βと
ジッタの関係の相関性を利用したものにすぎず、理論的
に曖昧な方法である。
で、最小ジッタが得られた時の記録パワーでは、β=β
0であったというだけで、β=β0でジッタが最小とな
ることは全く保証されないのである。また、エラー率に
関する保証は全くないといって良い。
イナス側の最大値Abの和(=At+Ab)を最大振幅
値(=At−Ab)で除算するような、いわゆる正規化
が行われると、記録パワーに対する実際のアシンメトリ
変化(実信号レベルでの変化)が歪められ、最適記録パ
ワーとなる記録状態の判断が正確でなくなる。一方、本
発明では、最適記録パワーを決めるために、各マーク長
信号の振幅中心値のズレを評価する方法であり、理論的
に明快な方法ある。また、記録状態から、ジッタ最小と
なる記録パワーや、エラー率が最小となる記録パワーを
判断することができ、信頼性の高い最適記録パワー決定
方法となる。
マーク長信号と、次に短いマーク長信号を検出する理由
は、上述したように、ジッタは一般的に短マークによっ
て支配されるため、ジッタ最小となる記録パワーを見つ
け出すためには、これら短マークの情報取得が必須であ
るからである。
が高く、また振幅が小さいために、スライスレベルの変
動に対する許容幅が狭いためである。ジッタを最小とす
る記録状態を見つけ出すためには、最短マーク長信号
と、次に短いマーク長信号の振幅中心を検出すればよい
が、本発明で最大振幅を示すマーク長信号の振幅中心を
も検出する理由は、エラー率が最小となる記録状態領域
を見つけ出すためである。
遅い場合は、全ての記録マーク長信号の振幅中心がある
1つの記録パワーで一致するが(図3(a))、記録密
度が高密度となり、記録線速度が高速化する場合、全て
の記録マーク長信号の振幅中心がある1つの記録パワー
で一致しなくなる(図3(b))。このような場合に、
本発明の最適記録パワー決定方法、およびそれを用いた
記録装置が非常に有効となるのである。
およびこれに用いる光学記録媒体の記録装置によれば、
ジッタ、エラー率の両方が最適となる記録パワーを確実
に見つけ出すことができ、再生の信頼性が高い記録を行
うことができる。また、本発明の光学記録媒体の記録方
法および光学記録媒体の記録装置によれば、記録媒体や
記録装置に予め記憶された情報をもとに最適記録パワー
を求めるような方法ではなく、テスト記録による結果の
みから純粋に最適な記録パワーを見つけ出す方法を採る
ため、光学記録媒体や記録装置のバラツキの影響がな
く、再生の信頼性の高い記録を行うことができる。
の具体的な例について、図を参照して以下に詳述する。
本発明の光学記録媒体の記録方法においては、記録装置
として、実記録に先立って記録パワーを変化させてテス
ト記録を行う手段と、テスト記録された部分における、
二値化されるべき最終信号の最短マーク長信号の振幅中
心A1と、次に短いマーク長信号の振幅中心A2と、最
大振幅を示すマーク長信号の振幅中心A 3を検出する手
段とを有するものを適用するものとする。この装置にお
いては、上記のようにして異なる記録パワーでテスト記
録された部分の中から、上記A1と上記A2とが一致す
る記録パワーをP1、上記A2と上記A3とが一致する
記録パワーをP2とした場合、P1≦Pw≦P2となる
記録パワーPwを、実記録時の最適記録パワーとして選
択する機能を有するものとする。 (実施例1)パスルテック工業(株)製の光ディスク評
価装置DDU−1000(記録再生装置:記録再生波長
660nm、NA0.63)を用いて、市販のDVD−
Rディスクに、記録線速度3.5(m/s)で、記録パ
ワーを変化させて信号記録を行った。この記録部分を上
記の光ディスク評価装置を用いて信号再生し、下記の
(1)〜(5)までの事項についての評価を行った。但
し、下記の(1)、(2)の評価は、パスルテック工業
(株)製の光ディスク評価装置DDU−1000(再生
専用装置:再生波長650nm、NA0.60)を用い
て行った。 (1)・・・ジッタ(σ/Tw):図4および図5に示
す。 (2)・・・エラー率(8ECCブロック毎の平均PI
エラー数):図4に示す。 (3)・・・HF信号におけるβ:図5に示す。 (4)・・・HF信号を波形等化した信号(EQと略
す)におけるβ:図6に示す。 (5)・・・HF信号を波形等化した信号(EQと略
す)における各記録マーク長信号の振幅中心・・・図7
に示す。 上記(1)〜(5)についての記録パワー依存性を、そ
れぞれ図に示した。なお、この評価では、二値化される
べき最終信号は、HF信号を波形等化した信号である。
光ディスク評価装置DDU−1000(記録再生装置:
記録再生波長660nm、NA0.63)を用いて、市
販のDVD−Rディスクに、記録線速度8.5(m/
s)で、記録パワーを変化させて信号記録を行った。こ
の記録部分を、上記光ディスク評価装置を用いて信号再
生し、下記の(6)〜(10)までの事項についての評
価を行った。但し、(6)、(7)の評価は、パスルテ
ック工業(株)製の光ディスク評価装置DDU−100
0(再生専用装置:再生波長650nm、NA0.6
0)で行った。 (6)・・・ ジッタ(σ/Tw):図8および図9に
示す。 (7)・・・ エラー率(8ECCブロック毎の平均P
Iエラー数):図8に示す。 (8)・・・ HF信号におけるβ:図9に示す。 (9)・・・ HF信号を波形等化した信号(EQと略
す)におけるβ:図10に示す。 (10)・・・ HF信号を波形等化した信号(EQと
略す)における各記録マーク長信号の振幅中心:図11
に示す。 上記(6)〜(10)についての記録パワー依存性を、
それぞれ図に示した。なお、この評価では、二値化され
るべき最終信号は、HF信号を波形等化した信号であ
る。
振幅を示すマーク長信号のβ(凡例:EQ 14T。但
し、最大振幅を示すマーク長が必ずしも14Tであるこ
とを示すものではない)の他に、最短マーク長信号であ
る3Tマーク長信号のβ(凡例:EQ 3T)と、次に
短いマーク長信号である4Tマーク長信号のβ(凡例:
EQ 4T)も合わせて示した。
ク長信号に対するパラメータであるが、ここでは3T、
4T信号にもβを適用した。すなわち、各マーク長の振
幅に対し、{(+側のピーク振幅値)+(−側のピーク
振幅値)}/{(+側のピーク振幅値)−(−側のピー
ク振幅値)}を各マーク長のβとした。
ーク長信号の振幅中心と(凡例:EQ 14T。但し、
最大振幅を示すマーク長が必ずしも14Tであることを
示すものではない)、最短マーク長信号である3Tマー
ク長信号の振幅中心(凡例:EQ 3T)と、次に短い
マーク長信号である4Tマーク長信号の振幅中心(凡
例:EQ 4T)を示した。
果から、以下のようなことがわかった。 1)図5に示すように、従来のβ法による、β=0とな
る記録パワーでは、ジッタおよびエラー率がともに最小
値からややずれる。 2)図6に示すように、従来のβ法に準じた、波形等化
後の信号によるβ=0(EQ 14Tのβ=0)となる
記録パワーでは、ジッタ、エラー率とも最小値から大き
くずれる。 3)図9に示すように、従来のβ法による、β=0とな
る記録パワーでは、エラー率は図8に示すように、ほぼ
最小値をとるが、ジッタが最小値から大きくずれる。 4)図10に示すように、従来のβ法に準じた、波形等
化後の信号によるβ=0(EQ 14Tのβ=0)とな
る記録パワーでは、ジッタ、エラー率とも最小値から大
きくずれる。すなわち実験の範囲内で、EQ 14Tの
β=0となる記録パワーが存在しない。
βによる最適記録パワー選定方法においては、ジッタと
エラー率との両者が最適と保証される記録パワーを見つ
け出さないことが確認できた。
られるとし、テスト記録された部分から、β=β0とな
る記録パワーを見つけ出すという方法も考えられるが、
β0という値はあくまで代表値(仮の目標値)であっ
て、最適パワーとなる理論的条件ではないため、その有
効性は十分でない。
る最短マーク信号の振幅中心と、次に短いマーク長信号
の振幅中心と、最大振幅を示すマーク長信号の振幅中心
の三者は、図11に示すように、必ずしも、ある記録パ
ワーで一点で交わらないことが確認できた。これは、H
F信号を波形等化した信号における最短マーク信号の振
幅中心と、次に短いマーク長信号の振幅中心と、最大振
幅を示すマーク長信号の振幅中心の変化のうち、2つの
信号の変化を検出しただけでは、ジッタとエラー率の両
方が最適となる記録パワーが見出せない場合があること
を示す結果である。ましてや、従来法のように、1つの
信号で、ジッタとエラー率の両方が最適となる記録パワ
ーを見い出すことが困難であることは明らかである。
るべき最終信号の最短マーク長信号(ここでは3T信
号)の振幅中心A1と、次に短いマーク長信号(ここで
は4T信号)の振幅中心A2と、最大振幅を示すマーク
長信号(ここでは、おおよそ6T〜14T信号)の振幅
中心A3を検出し、A1とA2とが一致する記録パワー
をP1、A2とA3とが一致する記録パワーをP2とし
た場合、P1≦Pw≦P 2となる記録パワーPwを実記
録時の最適記録パワーとして選択するが、上記(実施例
1)の場合は、P1=P2=9.0(mw)で、最適記
録パワーはPw=9.0(mw)と決定される(図7参
照)。
4.5(mw)、P2=15.7(mw)で最適記録パ
ワーは、14.5(mw)≦Pw≦15.7(mw)と
決定される(図11参照)。この最適記録パワーとして
決定された記録パワーでは、ジッタ、およびエラー率の
最小値が得られていることが、図5および図8から明ら
かである。よって、本発明の光学記録媒体への記録方法
が極めて有効であることが証明された。
ーク信号のβと、次に短いマーク長信号のβと、最大振
幅を示すマーク長信号のβが一致するような記録パワー
を最適記録パワーとする方法(図6参照)、あるいは
(最短マーク信号のβと、次に短いマーク長信号のβと
が一致する記録パワー)≦最適記録パワー≦(最短マー
ク長の次に短いマーク長信号のβと最大振幅を示すマー
ク長信号のβが一致する記録パワー)とする最適記録パ
ワー設定方法(図10参照)においては、ジッタとエラ
ー率との両方が最小となる記録パワーが決定できない場
合があることが確認でき(図6では図4を参照、図10
では図8を参照)、波形等化後の信号のβではなく、波
形等化後の信号の振幅中心によって最適記録パワーを判
定する本発明の記録方法が極めて有効であることが示さ
れた。
れば、ジッタ、エラー率の両方が最適となる記録パワー
を確実に検出することができ、再生の信頼性の高い記録
を行うことができた。
によれば、記録媒体や記録装置に予め記憶された情報を
もとに最適記録パワーを求めるような方法ではなく、テ
スト記録による結果のみから純粋に最適な記録パワーを
見つけ出す方法であるため、記録媒体や記録装置のバラ
ツキの影響がなく、再生の信頼性が高い記録を行うこと
ができた。
を示す。
と、ボトムピーク(−側のピーク)Abを示す。
を示す。 (b) 記録パワーと振幅中心レベルとの関係を示す。
す。
Q)におけるβとの関係を示す。
Q)における振幅中心との関係を示す。
す。
(EQ)におけるβとの関係を示す。
(EQ)における振幅中心との関係を示す。
Claims (2)
- 【請求項1】 実記録に先立って、最適な記録パワーを
決定する光学記録媒体の記録方法であって、 記録パワーを変化させてテスト記録を行い、該異なる記
録パワーでテスト記録された部分の中から、二値化され
るべき最終信号の最短マーク長信号の振幅中心A1と、
次に短いマーク長信号の振幅中心A2と、最大振幅を示
すマーク長信号の振幅中心A3とを検出し、上記A
1と、上記A2とが一致する記録パワーをP 1とし、上
記A2と、上記A3とが一致する記録パワーをP2とし
た場合において、P1≦Pw≦P2となる記録パワーP
wを実記録時の最適記録パワーとして選択することを特
徴とする光学記録媒体の記録方法。 - 【請求項2】 光学記録媒体の記録装置において、 実記録に先立って記録パワーを変化させてテスト記録を
行う手段と、上記テスト記録された部分における、二値
化されるべき最終信号の最短マーク長信号の振幅中心A
1と、次に短いマーク長信号の振幅中心A2と、最大振
幅を示すマーク長信号の振幅中心A3を検出する手段と
を有し、上記異なる記録パワーでテスト記録された部分
の中から、上記A1と上記A2とが一致する記録パワー
をP1、上記A2と上記A3とが一致する記録パワーを
P2とした場合において、 P1≦Pw≦P2となる記録パワーPwを、実記録時の
最適記録パワーとして選択することを特徴とする光学記
録媒体の記録装置。
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