JP2008543714A - 農業用組成物 - Google Patents

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Abstract

植物にオーキシンを投与するための、(i) カルシウムの水溶性塩及び (ii) アリールで置換された尿素であるオーキシン模倣体を含む業用組成物。該組成物は特に、オーキシン模倣体としてジフェニル尿素を含む。該組成物を含有する製剤及びそれらの使用方法も包含される。

Description

本発明は、農業用組成物、特に肥料組成物に関する。
植物は、健康な成長のためにある範囲の栄養素を必要とする。これらは、主要栄養素、例えば窒素、リン、カリウム、炭素及び水、二次栄養素、例えばカルシウム、マグネシウム、ナトリウム、塩化物及び硫黄、並びに微量栄養素を包含し、後者は銅、コバルト、鉄、マンガン、ホウ素、モリブデン、亜鉛、ケイ素及びニッケルを包含する。
特に二次及び微量栄養素を植物に導入することは困難である。それらが土壌中にかなりの量で存在したとしても、植物によるそれらの利用可能性は低いことがある。
カルシウムは、細胞壁の強度及び膜の完全性を維持するのに重要である。これら両方の特性は、農作物、特に果実及び野菜作物の品質を確保し、そして十分な貯蔵寿命を与えて維持するのに不可欠である。植物の生理、環境又は成長条件により、植物中のカルシウム分布は一様でなく、限局した不足領域がある。ある植物は全体としてはカルシウム欠乏ではないが、その植物のある部分はカルシウム量が低いことがあり、植物のその特定部分に問題を引き起こすことがある。これはカルシウム摂取として生じることがあり、そして植物内の移動に一貫性がなく、カルシウムは植物の蒸散流を通して受動的に移動する。これは、水損失の低い領域、例えば日陰又は地中にある部分におけるカルシウムの処理能力を制限する。
従って、品質改善における有用なツールとしてのカルシウム補足剤に対する必要性が存在する。しかしながら、カルシウムが植物組織内に入るのに問題がある。カルシウムは、水溶性カルシウムの摂取によって植物内に吸収される。非水溶性カルシウム塩、例えば炭酸カルシウムは吸収され得ないので、石灰質土壌の環境又はこのような土壌の添加は、問題の克服に役立たない;実際に、炭酸カルシウムは根の損傷を引き起こす。
植物の組織又は器官によるカルシウムの吸収及びその付近の分布に影響を与える他の要因一つは、その組織又は器官のオーキシン含有量である。オーキシンは、インドール−3−酢酸の化学名を有する植物ホルモンであり、そしてIAAとしても知られている。オーキシン量の高い領域はカルシウムをより容易に吸収し、そして植物におけるカルシウムのためのシンク(溜め)として作用することができる。ある組織又は器官は他のものよりも生来オーキシン量が高い。種子、新しい葉又は芽、花及び分裂組織は全てオーキシン量が高く、そしてカルシウムのためのシンクとして作用することができるが;その一方で、成熟した葉、根及び茎は全てオーキシン含有量が低い。農作物の生理に応じて、カルシウムのための主要なシンクは植物の生育段階により季節を通して変化する。農作物の管理 (husbandry) もこれに影響を与えることができる。新しい葉又は花の促成栽培により、植物の他の領域からカルシウムを取って促成成長に供給することができ、カルシウム量の低い領域が残る。オーキシン量が低い領域はしばしばカルシウム量が低く、これは植物のこれらの領域の品質低下に導くことがある。植物が異常な高温又は低温条件の間に成長している場合に特別な問題が生じる。これは、高温又は低温の間に植物のオーキシン生成能が減退するためであり、この減退は分裂組織へのカルシウム輸送を減少させることがあり、そしてカルシウムは細胞分裂に不可欠なので、このような条件では成長の遅延が起こることがある。
これまでに、カルシウムを供給するほかに、カルシウム量の低い植物組織にオーキシンを外因的に供給することにより、低いカルシウム含有量を克服しようとする試みがなされた。植物組織はこのように供給されたカルシウムを吸収して保持できるが、オーキシンは強力な植物ホルモンなので、これは農作物の成長バランスに不利な影響を与えることがある。
従って、正しい時期に植物の正しい部分にカルシウムを供給する問題を克服する手段が必要である。
本発明者らは今、植物にカルシウムを投与する改善された方法、特にオーキシン量の低い植物組織にカルシウムを供給する改善された方法を見出した。本発明者らは今、植物が普通にはカルシウムを吸収して保持することができないような環境又は条件において、カルシウムを吸収して保持するのを可能にする手段を見出した。
本発明は、(i) カルシウムの水溶性塩及び (ii) アリールで置換された尿素であるオーキシン模倣体を含む農業用組成物を提供する。
本発明に使用するために好適なカルシウムの水溶性塩は、硝酸塩、硫酸塩又は塩化物を包含し、硝酸塩及び塩化物が好ましい。
カルシウムの水溶性塩は、本発明の組成物又は製剤に、好適には、15% w/wまで、好ましくは1〜15% w/w、より好ましくは2〜15%、例えば2〜10% w/w、そして最も好ましくは4〜6% w/w、例えば約5% w/w の量で存在する。
カルシウムの水溶性塩は固体粉末として存在することができる。それは、例えば粒子又は顆粒の形態にあってよい。この形態において、カルシウムの水溶性塩はオーキシン模倣体で被覆されていてもよい。
本発明において「オーキシン模倣体(auxin mimic)」という用語は、植物ホルモンオーキシンが自然に生じさせる効果の一つ又はそれ以上を植物内で生じさせることができる化合物を意味するために用いられる。本発明のためには、望ましくないほど強いオーキシン成長反応を引き起こすには十分でない弱いオーキシン模倣体が好ましい。特に好ましいものは、それらのオーキシン様特性に加えて、植物ホルモンサイトカイニンが自然に生じさせる効果の一つ又はそれ以上をも植物内で生じさせることのできるオーキシン模倣体である。このようなオーキシン模倣体のオーキシン様効果は、望ましくない成長パターンなしにカルシウム吸収の増加を可能にするサイトカイニン様特性によって拮抗される。オーキシン模倣体は、天然又は合成オーキシン模倣体であってよい。
オーキシン模倣体は、アリールで置換された尿素である。
本明細書で用いられる「アリール」という用語は、場合により置換された芳香族基を包含し、これらは炭素環式(例えばフェニル)又はヘテロ環式であってよく、後者は環中に1個又はそれ以上のヘテロ原子、例えば窒素、酸素又は硫黄を含有する。ヘテロ環式アリール基の例は、ピリジルである。アリール基のための任意選択の好適な置換基は、ハロ(例えばクロロ)、ニトロ、ヒドロキシル(例えばフェノール)及びC1-6アルキル、例えばメチル又はエチルのような基を包含する。置換基は、化合物がオーキシン模倣体であるというその特性を保持するようなものであるべきである。
アリール基の特別な例は、場合により置換されたフェニル基である。
アリールで置換された尿素は、非対称的に又は好ましくは対照的に置換されていてよい。その例は、クロロ−ピリジル−フェニル尿素(CPPU)を包含する。オーキシン模倣体は、好ましくは、非対照的に又は対照的に置換されたジフェニル尿素(DPU)又はその誘導体(ここで、フェニル基の一方又は両方は場合により上記のように置換されている)である。その例は、ジフェニル尿素(DPU)、2−ニトロDPU(NDPU)、モノ−又はジ−メチルDPU、及びモノ−又はジ−エチルDPUを包含する。オーキシン模倣体は、最も好ましくは、ジフェニル尿素(DPU)であり、これはカルバニリドとしても知られている。DPUが特に好ましい。なぜならば、それは低い施用量でサイトカイニン様特性を示すが、より高い施用量ではオーキシン様特性を追加的に示すからである。
オーキシン模倣体の好適な源は、海草抽出物である。
オーキシン模倣体は、組成物又は製剤中に好適には5%まで、好ましくは0.001〜5% w/w、そしてより好ましくは0.005〜5% w/w、そして最も好ましくは0.01〜5% w/w の量で存在する。DPUは、例えば、施用される製剤中に10g/Lの量で存在することができる。オーキシン模倣体は、本発明に係る組成物中に20〜2000ppmの範囲、そして好ましくは30〜300ppmの範囲、最も好ましくは20〜200ppm、例えば50〜100ppmの範囲の濃度で存在することができる。
本発明は、それが局所的カルシウム欠乏の領域の防止により細胞の完全性の増大に導くので、有利である。カルシウム量の低い植物の部分、特に収穫すべき部分を、本発明を用いて標的することができ、そしてそれらの部分によるカルシウム摂取を増加させることによりそれらの部分にカルシウムを引き込むことができる。本発明は、植物のカルシウムシンクが平衡されるのを可能にし、カルシウムが施用されたか又はそれを必要とする場所に、施用されたカルシウムを植物が保持するのを可能にする。従来のカルシウム肥料は植物全体のカルシウム含有量を増加できるが、本発明は、カルシウム欠乏である植物の部分におけるカルシウム摂取の改善を可能にする。これによって、菌類病のような病気への抵抗力が増大する。本発明は、カルシウム不足に関連する生理障害の低減に有用であり、生理障害は尻腐れ (blossom end rot)(トマト、ピーマン、ナス及びキュウリ作物に見られる)、果実及び花の発育不全 (abortion)、バナナ形 (banana shape)、穀粒の発育不全(トウモロコシ作物に見られる)、並びにヘン及びフロスト障害 (the disorder hen and chickens)(ブドウ作物に見られる)を包含する。本発明はまた、植物の収穫される部分へのカルシウムの吸収を向上させることにより貯蔵寿命の改善に導くことができる。本発明はまた、局所的カルシウム不足の領域に生じる植物の病気又は感染、例えば根の病気、軸腐れ (stem rots)、鞘腐れ (pod rots) 等の防止又は軽減に有用である。本発明はまた、塊根及び地下作物の匍匐枝におけるカルシウム関連問題の改善に導くことができる。本発明は、異常な高温又は低温条件の間のカルシウム摂取の改善、及びこれによる成長習性の改善を可能にするので、特に有利である。本発明は、カルシウム摂取が可能である通常の範囲以外の温度において植物がカルシウムを摂取するのを可能にする。従来のカルシウム肥料は、このような条件では植物のオーキシン生成が減速又は停止するので、吸収されることができない。本発明は、カルシウム摂取の改善が食品品質の改善に導くことができるので特に有利である。
本発明の組成物はまた、1種又はそれ以上の他の農業上許容される成分を含むことができる。このような成分の例は、水、追加の栄養素物質、弱酸、植物油、精油、代謝刺激剤、乳化剤、増粘剤、着色剤、懸濁剤、分散剤、担体又は賦形剤及び湿潤剤を包含する。
追加の栄養素物質が存在する場合には、それらは好ましくは水溶性塩の形態にある。好適には、栄養素無機物の水溶性塩は、別の二次栄養素、例えばマグネシウム、ナトリウム、塩化物及び硫黄、又は微量栄養素、特に銅、コバルト、鉄、マンガン、ホウ素、モリブデン、亜鉛、ケイ素及びニッケルの水溶性塩である。本発明の組成物は、それらが亜鉛、鉄、マンガン及び/又はホウ素を追加して含む場合に特に有利である。本発明に含めるために好適な水溶性栄養素塩の特別の例は、硝酸塩、硫酸塩及び塩化物を包含する。特定の例は、硝酸亜鉛、硫酸鉄、硫酸亜鉛、硫酸マグネシウム、硫酸マンガン、硝酸鉄又は硝酸マンガンを包含する。固体粉末として存在できる水溶性栄養素塩は、10% v/vまで、好ましくは5〜10 % v/v、そして最も好ましくは4〜6% v/vの量で組成物中に存在する。
本発明の組成物に亜鉛を存在させることは、低温において必要なカルシウム供給を与えるために本発明を使用すべき場合に有利である。なぜならば、亜鉛は、植物の新しく成長した柔らかい領域が低温条件に耐えるのを補助できるからである。
加えて、本発明の組成物は、農作物栄養法に用いられる追加の栄養製品及び/又は成長向上剤、例えば海草抽出物粉末、フミン酸及びフルボ酸粉末、並びにアミノ酸粉末を含むことができる。
本発明の組成物に含めるために好適な植物油は、カノーラ油(菜種油)、大豆油、綿実油、ヒマシ油、亜麻仁油及びヤシ油を包含する。
本発明の組成物に使用するために好適な乳化剤は、任意の公知の農薬上許容される乳化剤を包含する。特に、乳化剤は、界面活性剤、例えば:典型的には、当技術分野で公知のように、アルキルアリールスルホネート、エトキシル化アルコール、ポリアルコキシル化ブチルエーテル、アルキルベンゼンスルホン酸カルシウム、ポリアルキレングリコールエーテル及びブチルポリアルキレンオキシドブロックコポリマーを含むことができる。ノニルフェノール乳化剤、例えば Triton N57TM は、ポリオキシエチレンソルビタンエステル、例えばポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(ICI から「Tween TM」の商標名で販売されている)と同様に、本発明の組成物に使用できる乳化剤の特別な例である。場合によっては、天然有機乳化剤が、特に有機農法への施用のために好ましいことがある。ココナツ油、例えばココナツジエタノールアミドは、このような化合物の一例である。ヤシ油製品、例えばステアリン酸ラウリルも使用できる。
本発明の組成物に存在できる増粘剤は、当技術分野で公知のように、ゴム、例えばキサンタンゴム、又はリグノスルホネート複合体を含む。特に、ビート糖蜜は、着色剤並びに植物糖及びホルモンの源としても作用する良好な天然増粘剤を与える。増粘剤は、0.01〜1.00% w/wの範囲、例えば0.1〜0.9% w/wの範囲、例えば約0.5% w/wの濃度で存在することができる。
本発明の組成物に含めることのできる好適な懸濁剤は、親水コロイド(例えば多糖、ポリビニルピロリドン又はカルボキシメチルセルロースナトリウム)及び膨潤性粘土(例えばベントナイト又はアタパルジャイト)を包含する。
本発明の組成物に使用するために好適な湿潤剤は、当技術分野で公知のように、陽イオン、陰イオン、両性イオン又は非イオン型の界面活性剤を包含する。
更に、本組成物は、好適には弱酸を含む、本明細書で用いられる「弱酸」という表現は、有機弱酸、例えば酢酸、クエン酸、フミン酸、フルボ酸又はプロピオン酸を指す。
本発明者らは、これらの酸の存在が、植物による栄養素の摂取、そして特に窒素及び第二又は微量栄養素の摂取を改善することを見出した。結果として、これらの酸を含めることは有益な効果をもたらす。これらは植物成長の向上を包含する。より典型的には、この処理は植物成長の質を向上し、そして特に成長又は成長習性の型を必要に応じて向上することができる。一般的に、植物の栄養素含有量は、より良好な栄養素の摂取及び分布の結果として改善されるだろう。これは同時継続中の英国特許出願第0506047.0号の対象である。
本組成物中に含めるべき弱酸の量は、好適には0.05〜3% w/wの量、例えば約1% w/w である。上記の利点を与えるのに十分に組成物のpHを下げるために、これらの比較的少ない量で足りる。
本発明の組成物は1種又はそれ以上の精油又はその活性成分を更に含むことができる。本組成物は、好適には5% w/w 以下の精油、より好適には3% w/w 以下、そして好ましくは1.5% w/w 以下の精油を含有することができる。例として、組成物は1% w/w 以下の精油を含有することができる。
本明細書で用いられる「精油」という表現は、植物から得ることのできる天然芳香油を指す。特別の精油は、マンジュウギク油、例えばターゲテス・エレクタ(Tagetes erecta) から得ることのできる油、及びタイム油、例えばタイムス・ブルガリス(Thymus vulgaris) から得ることのできる油、ウィンターグリーン油、ローズマリー油、ニンニク油、ケノポジウム属(Chenopodium)、エリスロキシルム属(Erythroxylum)、ユーゲニア属(Eugenia)、ゴールセリア属(Gaultheria)、ニクズク属(Myristica)、シジギウム属(Syzygium)、キサントフィルム属(Xanthophyllum)、シナモニウム属(Cinnamonium)、グアルセリア属(Gualtheria)、ゴシピウム属(Gossypium)及びハッカ属(mentha)からの油を包含する。しかしながら、本発明の組成物に含めるための精油は、下記の表1に挙げる科を包含する広範囲の植物の科から得ることができる。この表は、これらの科のそれぞれに見出される特定の種の例も含んでいる。
〔表1〕

キツネノマゴ科(Acanthaceae)
アドハトダ・バシカ(Adhatoda vasica) (マラバルナッツ)
アナカルディア科(Anacardiaceae)
アナカルドゥム・オシデンターレ(Anacardum occidentale) (カシューナッツ)
バンレイシ科(Annonaceae)
アノナ・レチキュレート(Annona reticulate) (ブロックスハート)
アノナ・スクアモーサ(Annona squamosa) (カスタードアップル)
モノドラ・ミリスチカ(Monodora myristica) (ナツメグ)
アピア科(Apiacea)(セリ科(umbelliferae))
アネトゥム・グラベオレンス(Anethum graveolens) (ディル)
カルム・カルビ(carum carvi) (キャラウェー)
カルム・ロクスバーギアヌム(Carum roxburghianum) (ビショップスウィード)
ピンピネラ・アニスム(Pimpinella anisum) (アニシード)
キョウチクトウ科(Apocynaceae)
ネリウム・オレアンダー(Nerium oleander) (セイヨウキョウチクトウ)
サトイモ科(Araceae)
アコルス・カラムス(Acorus calamus) (フラッグルート)
キク科(Asteraceae)
アゲラトゥム・オンジヤイデス(Ageratum conzyaides) (ゴートウィード)
アルテメシア・ブルガリス(Artemesia vulgaris) (ヨモギ)
ブルメア・バルサミフェラ(Bulmea balsamifera) (ショウノウ)
クリサンテムム・インディクム(Chrysanthemum indicum) (マンザニラ)
サウスレア・ラパ(Sausurea lappa)
ヘリアントゥス・アヌス(Hellianthus annus) (ヒマワリ)
アブラナ科(Brassicaceae)
ラファヌス・サチブス(Raphanus sativus) (ラディッシュ)
シーサルピナ科(Ceasalpinaceae)
エリスロフレウム・スアベオレンス(Erythrophleum suaveolens) (オーディールツリー)
カパルダ科(Cappardaceae)
ボシカ・セネガレンシス(Bosica senegalensis)
クレオメ・モノフィラ(Cleome monophylla)
セラストラ科(Cellastraceae)
セラストゥルス・アングラトゥス(Celastrus angulatus) (チャイニーズビタースイート)
アカザ科(Chenopodiacea)
ケノポジウム・アンブロシオデス(Chenopodium ambrosiodes) (スイートアカザ)
クルシア科(Clusiaceae)
カロフィルム・イノフィルグム(Calophyllum inophyllgum) (ルアレルウッド)
ヒルガオ科(Convulvulaceae)
コンブルブルス・アルベンシス(Convulvulus arvensis) (セイヨウヒルガオ)
ウリ科(Cucurbitaceae)
モモルディカ・キャランティア(Momordica charantia) (ニガウリ)
フタバガキ科(Dipterocarpaceae)
ショレア・ロブスタ(Shorea robusta) (サラノキ)
ツツジ科(Ericaeae)
ゴールテリア・プロクムベンス(Gualtheria procumbens) (ウィンターグリーン)
トウダイグサ科(Euphorbiaceae)
ジャトロファ・クルクス(Jatropha curcus) (フィジクナッツ)
マメ科(Fabaceae)
ブテア・フロンドサ(Butea frondosa) (ハナモツヤクノキ)
グリリシディア・セピウム(Gliricidia sepium) (マドレデココア)
ソラレア・コイリフォリア(Psoralea coylifolia)
ポンガミア・グラブラ(Pongamia glabra) (カランジャ)
トリゴネラ・フォエヌム(Trigonella foenum) (コロハ)
イネ科(Graminaceae)
シンボプゴン・マルチニ(Cymbopgon martini) (ジンジャーグラス)
オリザ・サチバ(Oryza sativa) (イネ)
ラミナ科(Laminaeae)
ビストロポゴン種(Bystropogon spp. )
コレウス・アンボイニクス(Coleus amboinicus) (オレガノ)
ヒプチス・スピシゲラ(Hyptis spicigera) (クロゴマ)
ヒプチス・スアベオレンス(Hyptis suaveolens)
ラベンドゥラ・アングスチフォリア(Lavendula angustifolia) (ラベンダー)
メンタ・アルベンシス(Mentha arvensis) (コーンミント)
メンタ・ロンギフォリア(Mentha longifolia) (ホースミント)
メンタ・ピペリタ(Mentha piperita) (ペパーミント)
メンタ・スピカタ(Mentha spicata) (スペアミント)
オシムム・バジリクム(Osimum basilicum) (スイートバジル)
オシムム・カヌム(Osimum canum) (アメリカンバジル)
オシムム・キリマンドシャリクム(Osimum kilimandscharicum)
オシムム・スアベ(Osimum suave) (ワイルドバジル)
オリガヌム・ブルガレ(Origanum vulgarae) (オレガノ)
ポゴステモン・ヘイネアヌス(Pogostemon heyneanus)
ローズマリアヌス・オフィキナリス(Rosmarianus officianis) (ローズマリー)
サルビア・オフィキナリス(Salvia officianalis) (セージ)
タイムス・ブルガリス(Thymus vulgaris) (ガーデンタイム)
テトラデニア・リパリア(Tetradenia riparia)
クスノキ科(Lauraceae)
シナモムム・アロマチクム(Cinnamomum aromaticum) (カッシア)
ルアリス・ノビリス(Luaris nobilis) (ゲッケイジュ)
ユリ科(Liliaceae)
アリウム(Allium)
アリウム・サティブム(Allium sativum) (ニンニク)
センダン科(Meliaceae)
アザジラクタ・インディカ(Azadirachta indica) (ニーム)
メリア・アゼダラク(Melia azedarach) (ペルシアハシドイ)
ツヅラフジ科(Menisperaceae)
シサムペロス・オワリエンシス(Cissampelos owariensis) (パレイラブラバ)
ミルシナ科(Myrsinaceae)
エンベリア・リベス(Embelia ribes)
フトモモ科(Myrtaceae)
ユーカリの種(Eucalyptus spp. )
ユーカリプタス・シトリオーダラ(Eucalyptus citriodara) (レモンの香りのゴム)
ユーカリプタス・グロブス(Eucalyptus globus) (ユーカリの木)
ユーカリプタス・テレチコミス(Eucalyptus terreticomis)
プシジウム・グアジャバ(Psidium guajava) (グアバ)
シジギウム・アロマチクム(Syzygium aromaticum) (クローブ)
ニクズク科(Myristicaceae)
ミリスチカ・フラグランス(Myristica fragrans) (メース)
コショウ科(Piperaceae)
ピペル・クベダ(Piper cubeda) (ジャワロングコショウ)
ピペル・ギネーンセ(Piper guineense) (アシャンティコショウ)
ピペル・ニグルム(Piper nigrum) (黒コショウ)
キンポウゲ科(Ranunculaceae)
ニゲラ・サチバ(Nigella sativa) (ブラッククミン)
ミカン科(Rutaceae)
エーグレ・マルメロス(Aegle marmelos) (ベンガルクインス)
シトルス・オーランチフォリア(Citrus aurantifolia) (ライム)
シトルス・リモン(Citrus limon) (レモン)
シトルス・パラディシ(Citrus paradisi) (グレープフルーツ)
シトルス・シネンシス(Citrus sinensis) (スイートオレンジ)
リモニア・アシディシマ(Limonia acidissima) (レーム)
ザントキシルム・アラトゥム(Zanthoxylum alatum) (アメリカサンショウ)
ニガキ科(Simarubaceae)
カシア・アフリカナ(Quassia Africana)
ナス科(Solanaceae)
カプシクム・アヌム(Capsicum annum) (ピーマン)
カプシクム・フルテッセンス(Capsicum frutescens) (タバスコ)
リコペリシコン・エスクレントゥム(Lycopersicon esculentum) (トマト)
ニコチアナ・タバクム(Nicotiana tabacum) (タバコ)
ウィタニア・ソムニフェラ(Withania somnifera) (ホオズキ)
クマツヅラ科(Vebenaceae)
クレロデンドロン・シホナンタス(Clerodendron siphonanthus)
ランタナ・カマラ(Lanatana camara) (イエローセージ)
リピア・ゲミネート(Lippia geminate) (ワイルドセージ)
ビテックス・ネグンド(Vitex negundo) (ベグニア)
ショウガ科(Zingiberaceae)
アフロモムム・メラグエタ(Afromomum melagueta) (メルゲレッタコショウ)
アルピニア・ガランガル(Alpinia galangal) (グレーターガランガル)
クルクマ・ロンガ(Curcuma longa) (ターメリック)
ジンギベル・オフィキナーレ(Zingiber officinale) (ショウガ)
「その活性成分」という用語は、植物中で所望の活性を生じる精油中の化学物質を指す。このような活性は、代謝刺激効果、抗菌効果、昆虫若しくはダニを殺すか又は忌避する効果、抗ウイルス及びウイルス治療効果を包含する。油は単独で存在してよく、又は異なる油の組み合わせを含んでいてもよい。
本発明の組成物に精油が含まれている場合には、該組成物が施用される植物の代謝を刺激することができ、従って根からの摂取又は葉からの吸収の何れによってもカルシウムの摂取及び利用を増大させる。好ましくは、精油又はその活性成分は、カルシウムを利用する経路における植物代謝活性を増大させるものであるように選択される。結果として、植物はより多くのカルシウムを吸収してその要求を満たし、従って組成物中の成分との相乗効果を得ることができる。例えば、ウィンターグリーン油又は類似の油はカルシウムの必要性を刺激し、そして逆に言えばカルシウムはウィンターグリーン油中に存在する化合物の必要性を刺激する。従って、ウィンターグリーン油若しくは類似の油又はその活性成分を本発明の組成物に含めることが有利である。
ウィンターグリーン油の主成分はサリチル酸メチルであり、従ってこれをウィンターグリーン油それ自体の代わりに使用できるが、他のサリチル酸化合物、例えサリチル酸又はそのエステル、特にアルキルエステル、例えばC1-10アルキルエステルを使用することができる。好ましくは、組成物に用いられるサリチル酸化合物は、精油の形態にある。なぜならば、これらの形態が組成物と混和できる容易に使用できる活性成分源だからである。サリチル酸又はサリチル酸エステルを含む精油の例は、上記で説明したウィンターグリーン油を包含するが、ケノポジウム属、エリスロキシルム属、ユーゲニア属、ゴールセリア属、ニクズク属、シジギウム属、キサントフィルム属、シナモニウム属、グアルセリア属、ゴシピウム属及びハッカ属からの油も包含する。
本発明の組成物に混入される精油の更なる例は、オーキシン生成に関連する経路を刺激する精油であろう。このような精油は、相乗的に働いてカルシウムの摂取を向上させるだろう。
精油及びの活性成分のほかに、有利な代謝刺激効果を生じさせるために本発明の組成物に使用できる他の物質が存在する。例えば、本発明の組成物にサイトカイニンを含めることは、カルシウムの要求を増加させるために使用することができる。
カルシウムが供給された精油はまた、特定の組織においてカルシウムを要求する活性のアップレギュレーションを通して局所的必要性を刺激することによって、供給されたカルシウムの流れを導くことができる。一例として、細胞分裂は分裂組織へのカルシウムの流れを増加させ、従って、細胞分裂を刺激する精油を含む本発明に係る組成物を、例えば植物の葉に投与すると、分裂組織中のカルシウム含有量を増加させるという効果をもたらすだろう。
加えて、多くの精油は、抗菌活性、又は昆虫若しくはダニ及び線虫を忌避するか又は殺す効果を有し、そしてこれらを本発明の組成物に含めることができる。
本発明の特定の組成物は、植物に、特に農作物植物に、任意の従来の方法で、例えば土壌又は茎葉散布によって施用することができる。それらは、根系、茎、種子、穀粒、塊茎、花、果実等に必要に応じて施用することができる。施用手段の例は、例えば静電噴霧器若しくは他の従来の噴霧器による噴霧、又は点滴かんがい法若しくは滴下施肥法を包含し、後者は根によるカルシウム摂取を可能にするように土壌への直接施用を伴う。
本発明の組成物は、施用方法に適合させることができ、例えば必要な施用方法に適する形態に製造することができる。本発明の組成物は、液体又は固体濃縮物の形態をとることができ、これらは施用前に希釈を必要とする。本組成物は、例えば、水分散性顆粒、徐放性若しくは急速放出性顆粒、可溶性製剤、油混和性液体、微量液剤、乳剤、分散製剤、水中油型及び油中水型エマルジョン、水性乳剤、懸濁製剤、エアゾル、カプセル懸濁製剤、並びに種子処理用製剤に形成することができる。本組成物のエアゾルバージョンは、好適な噴射剤、例えばn−ブタンを用いて製造することができる。何れの場合にも選択される形態の種類は、想定される特定の目的、並びに組成物の物理的、化学的及び生物学的特性に依存するだろう。
本発明の組成物は、任意の従来の技術及び方法を用いて製造することができる。顆粒は、例えば、本発明の組成物を単独で、又は1種又はそれ以上の粉末状固体希釈剤又は担体と一緒の何れによっても、造粒により形成することができる。水溶性カルシウム塩の顆粒は、任意の好適な従来法により製造することができ、顆粒をオーキシン模倣体で、例えばDPUで被覆することができる。分散性濃縮物は、本発明の組成物を水中で又は有機溶剤、例えばケトン、アルコール若しくはグリコールエーテルの中で混合することにより製造することができる。懸濁製剤は、本発明の組成物を好適な媒質中で、場合により1種又はそれ以上の分散剤と組み合わせて懸濁液を生成することによって製造することができる。1種又はそれ以上の湿潤剤を懸濁製剤に含めることができ、そして沈降速度を低下させるために懸濁剤を含めることができる。
もう一つの態様において、本発明は、本発明に係る組成物及び該組成物が分散又は溶解できる媒質を含む、植物に又は植物の環境に投与するための製剤を提供する。
好適な媒質は、組成物のための任意の公知の分散剤又は溶剤、例えば水又は水混和性液体、例えばn−プロパノールを包含する。媒質は、好ましくは、非加圧の手動駆動式の噴霧ポンプに使用できる製剤を与えるようなものである。媒質は、好ましくは溶剤であり、そして最も好ましくは水である。
使用される分散剤又は溶剤、例えば水の量は、製剤の特定の投与方式及びそれが施用される場所に依存するだろう。一般的に、本発明に係る製剤は、10〜20% V/Vの本発明の組成物を含有することができ、残余は分散剤又は溶剤、例えば水である。
更にもう一つの態様において、本発明は、植物に又は植物の環境に本発明に係る組成物又は製剤を施用することを含む、植物にカルシウムを供給する方法を提供する。
本発明は、大部分の農作物への使用に適しているが、温室作物、野菜及び果実作物の処理に使用することができる。
本発明は下記の特定の用途を有する。塊茎、花又は果実に施用する場合には、本発明は尻腐れ及びリンゴの苦痘病 (Bitter Pit) を軽減又は防止することができる。根系、例えばタマネギの鱗茎に施用する場合には、本発明は根の病気を最小限にし、そして根浸出液を減少させることができる。茎、特にココア植物の茎に施用する場合には、本発明は黒鞘病 (Black Pod) 及び霜白鞘病(Frosty Pod) を最小限にすることができる。基底茎根、例えばアブラヤシの基底茎根に施用する場合には、本発明は病気への抵抗力を増大することができる。本発明は、茎葉作物、例えばチャノキ、又は種子又は穀類作物、例えばイネ、トウモロコシ若しくは禾穀類の栽培にも役立つ。
任意の特定の状況における組成物又は製剤の施用量は、多数の要因、例えば農作物の性質及び必要なカルシウムレベルに応じて変動するだろう。典型的には、組成物又は製剤が溶液の形態にある場合には、溶液の施用量は、2ml/lt〜20ml/ltの流出率まで噴霧される溶液濃度を与えるのに十分な量である。特定の実施形態において、本発明は、1ヘクタール当たり1〜30リットル、そして好ましくは1ヘクタール当たり1〜10リットルの量で農作物に投与するための肥料としての、本発明に係る組成物又は製剤の使用を提供する。
本組成物又は製剤は、単独で(そしてこの場合には、それらは有機栽培生産者にとって好適であり得る)、又は他の農薬、例えば殺菌剤、殺虫剤若しくは殺ダニ剤と一緒の何れによっても使用することができる。
本発明の別の態様によれば、植物又はその環境に、(i) カルシウムの水溶性塩及び(ii) アリールで置換された尿素であるオーキシン模倣体を含む組成物を施用することを含む、植物によるカルシウムの摂取を向上する方法が提供される。
本発明の別の態様によれば、植物又はその環境に、(i) カルシウムの水溶性塩及び(ii) アリールで置換された尿素であるオーキシン模倣体を含む組成物を施用することを含む、局所的カルシウム欠乏の領域を防止することによる、細胞の完全性を増大する方法が提供される。
本発明の別の態様によれば、植物又はその環境に、(i) カルシウムの水溶性塩及び(ii) アリールで置換された尿素であるオーキシン模倣体を含む組成物を施用することを含む、カルシウム不足に関連する生理的障害を低減する方法が提供される。
本発明の別の態様によれば、植物又はその環境に、(i) カルシウムの水溶性塩及び(ii) アリールで置換された尿素であるオーキシン模倣体を含む組成物を施用することを含む、植物の収穫される部分へのカルシウム吸収の向上による収穫された農作物の貯蔵寿命を改善する方法が提供される。
本発明の別の態様によれば、植物又はその環境に、(i) カルシウムの水溶性塩及び(ii) アリールで置換された尿素であるオーキシン模倣体を含む組成物を施用することを含む、局所的カルシウム不足の領域に生じる植物の病気又は感染を防止又は軽減する方法が提供される。
本発明の別の態様によれば、植物又はその環境に、(i) カルシウムの水溶性塩及び(ii) アリールで置換された尿素であるオーキシン模倣体を含む組成物を施用することを含む、異常な高温又は低温条件の間のカルシウム摂取及び/又は成長習性を改善する方法が提供される。
本発明の別の態様によれば、農作物に投与するための肥料としての、本発明に係る組成物又は製剤の使用が提供される。
下記の非限定的実施例により、本発明を詳細に説明する。
〔実施例1〕
下記の組成物を記載したように製造した:
Figure 2008543714
容器に水を加え、水の温度が少なくとも20℃であることを確保することにより、組成物を製造した。次いでこれをミキサーで妥当な回転数(約100〜200rpm)に達するまで攪拌し、そのときクエン酸を加え、溶解するまで混合した。その後、海草抽出物を容器に加え、溶解するまで混合を再び続けた。その後、ジフェニル尿素(DPU)のエタノール溶液を容器に加え、溶解するまで10分間混合した。次に、塩化カルシウム液を容器に加え、溶解するまで混合し、最後にビート糖蜜を容器に加え、この溶液を30分間混合した後、包装した。
〔実施例2〕
実施例1に記載したのと同様の手順を用いて、下記の組成物を製造した:
Figure 2008543714
〔実施例3〕
実施例1に記載したのと同様の手順を用いて、下記の組成物を製造した:
Figure 2008543714
〔実施例4〕
実施例1に記載したのと同様の手順を用いて、下記の組成物を製造した:
Figure 2008543714
〔実施例5〕
実施例1に記載したのと同様の手順を用いて、下記の組成物を製造した:
Figure 2008543714
〔実施例6〕
実施例1に記載したのと同様の手順を用いて、下記の組成物を製造した:
Figure 2008543714
下記の研究は、植物の成長、健康及び収量に対する本発明の効果を決定するために行った。
研究1
低温研究
方法
本発明に基づく製剤の施用が低温の間の農作物の成長にどのような相違(もしあれば)を生じたかを評価するために、試験を設定した。
二つの製剤を使用した:製剤1(本発明)、及びDPUを混合していない同じ製剤(対照)。これらの製剤を以下に示す:
Figure 2008543714
各製剤を、ヨルダンの農場においてポリ−トンネル内で栽培した保護されたイチゴ植物に施用した。施用は、茎葉散布であった(1ml/Lの散布溶液、流出まで散布)。植物を悪い気候条件(異常低温)の期間中に試験し、製剤が植物の成長にどのような相違(もしあれば)を生じたかを確かめるために、植物を評価した。各製剤の2回の施用を3週間の間隔で行った。日中の温度は8〜12℃、夜間の温度は−2〜6℃であった(7夜は温度が0℃未満であった)。
結果
製剤を2度目に施用してから1カ月後に測定した。
Figure 2008543714
結論
本発明に係る製剤の施用は、低温ストレス中のイチゴ植物の成長に明確かつ明白な相違を生じた。対照製剤の施用は、低温ストレスにより引き起こされるイチゴ植物への損傷、例えば葉縁の壊死、花の発育停止及び発育中の果実の褐変を防止することができなかった。低温ストレス条件の間では、色の形成がより遅かった。低温ストレスの緩和は、それを改善することができる。本発明の製剤は色の形成を明らかに改善した。
研究2
レタスの試験
この試験の目的は、予め定められた間隔の施用を用いてレタス(ラクトゥカ・サチバ種(Lactuca sativa sp))における植物の発育に対する本発明の効果を決定すること、そしてまた、施用後の植物の状態を評価すること、及び処理したプロットの収量を対照プロットと比較することであった。
方法
この試験はスペインで行った。試験を行ったプロットの面積は、野外で約40,000m2であった。土壌は自由流動性で極めてさらさらした砂のような土性を有していた。試験プロットを4つの区分に分割した。従来の肥料及び殺虫剤製品をプロット全体に一般的処理として施用した。プロットをそれぞれ20,000m2のサブプロットに分割し、プロット1及びプロット2と名付けた。プロット1は:PL1(実施例1による製剤で処理)− 10,000m2、及び対照1− 10,000m2を含んでいた。同様に、プロット2は:PL2(実施例1による製剤で処理)− 10,000m2、及び対照2− 10,000m2を含んでいた。
下記の施用を行った:
− PL1:実施例1の製剤 (1 lt/Ha) + 一般的処理。
− 対照1:一般的処理。
− PL2:実施例1の製剤 (1 l/Ha) + 一般的処理。
− 対照2:一般的処理。
3回の茎葉散布を約2週間の間隔で1L/Ha の投与率で行った。
一般的治療は下記の通りであった:
リン酸 1 lt/Ha
硝酸カリウム 1 lt/Ha
硝酸 12 lt/Ha
硝酸カルシウム 13−14 kg/Ha
溶液中のカリウム 10 lt/Ha
殺菌剤 レタスのための標準
殺虫剤 レタスのための標準
レタス植物の移植を40週目に行った。用いたレタスの品種はアイスバーグ (Iceberg)
であった。
結果
下記の結果が得られた:
A)植物の発育
各レタスの直径を測定した。このデータは、移植日から測定日までの植物の発育に関する情報を与える。移植後:移植から約2、4、6及び7週後に五つの測定を行い、平均直径を計算した。
PL1及びPL2帯域における成長は、対照1及び対照2帯域からの測定値に比べて大きかった。
PL1で得られた平均直径に関し、植物の発育(cm 単位)において6%の差があった。それは対照1帯域に比べてPL1帯域で高かった。PL2帯域で得られた平均直径に関し、植物の発育(cm 単位)において11%の差があった。それは対照2帯域に比べてPL2帯域で高かった。
B)収穫高
収穫は12月に行った。プロット1は51週目に、プロット2は52週目に切り取った。収穫したレタス植物の重量を測定し、平均重量を計算した。
プロット1で得られた平均重量(グラム単位)において、10%の重量差があった。それは対照1帯域に比べてPL1帯域で高かった。
プロット2で得られた平均重量(グラム単位)において、5%の重量差があった。それは対照2帯域に比べてPL2帯域で高かった。
C)耐病性
試験プロットにおいて、葉先焼け (tip burn) が小規模に発生した。葉先焼けは、最も若い葉の先の日焼けとして現れ、冒された組織へのカルシウム移行が悪いことに起因する。環境上の要因、例えば高温及び低相対湿度、並びに農業上の要因、例えば塩分(土壌、水、過度の窒素及びカリウム欠乏等)、カルシウム不足の土壌及び水分ストレスは、葉先焼けの直接的な原因である。葉先焼けに罹った葉は不快な外観を有し、そして被害を受けた葉の端はより弱くて腐敗しやすい。試験を行った領域における水の塩分はきわめて高い。プロット1の畝において、土壌及び植物は試験中に激しい嵐の結果として吹き飛ばされた。
プロット1及び2において葉先焼けに冒されたレタス植物の割合を、葉先焼けの最初の発生が見出された後に計算した。
プロット1:
PL1:無作為に植物を数えた後に10%の葉先焼けを有するサブプロット。
コントロール1:無作為に植物を数えた後に15%の葉先焼けを有するサブプロット。
プロット2:
PL2:無作為に植物を数えた後に10%の葉先焼けを有するサブプロット。
コントロール2:無作為に植物を数えた後に10%の葉先焼けを有するサブプロット。
D)収穫後保存性
栽培の重要な側面は、生産物、この場合はアイスバーグ・レタスを消費者への輸送中に保存できる時間の長さである。これを評価するために、サンプルを種々のプロット及びサブプロットから無作為に取った;これらは、販売前に冷蔵庫に保存するためにプレパックしたレタス中心部であった。サンプルは、切り取った日から8週目にそれらを評価するまで、5〜12℃で変化する周囲温度で貯蔵室に保存したが、その時点では多くの中心部は葉の腐敗により使用不可能であった。
プロット1及び2からの、8週目に良好な状態にあったレタス中心部の割合を計算した。
プロット1:51週目に行った切り取り、それから9週間後に評価。
PL1:レタス中心部の80%が良好な状態にあるサブプロット。この割合のうち40%が消費に適し、残りは腐っている。
対照1:レタス中心部の40%が良好な状態にあるサブプロット。残りの割合の幾分かは腐っている。
プロット2:52週目に行った切り取り、それから8週間後に評価。
PL1:レタス中心部の20%が良好な状態にあるサブプロット。残りの割合の幾分かは腐っている。
対照2:レタス中心部の0%が良好な状態にあるサブプロット。
結論
A)植物の発育
本発明により処理した植物において観察された植物成長の増大は、顕著であった。それは切り取り(すなわち、収穫)日の前倒しを可能にするだろう。
B)収穫高
本発明により処理した植物において観察された収量の増加は、顕著であった。
C)耐病性
本発明により処理したプロット1の植物は、葉先焼け病に対してより大きな抵抗力を有していた。
D)収穫後保存性
プロット1において:PL1では、切り取ってから9週間、レタス中心部の40%が良好な状態にあり、対照1より高かった。プロット2において:PL1では、切り取ってから8週間、レタス中心部の20%が良好な状態にあり、対照2より高かった。サブプロットPL1において、食べられるレタスの中心部は対照サブプロットに比べて40%多かった。本発明により処理した植物で観察された「貯蔵寿命」の改善は、著しかった。
研究3
リンゴにおける苦痘病の試験
この試験の目的は、リンゴの苦痘病に対する本発明の効果を決定することであった。苦痘病はリンゴに見られる障害であり、これは経済的損失を引き起こす。苦痘病はカルシウム欠乏により引き起こされ、そしてカルシウム肥料の施用によって軽減することができる。しかしながら、果実はカルシウム吸収が劣るので、苦痘病を軽減するために高レベルの多数回の施用を必要とする。
この試験は、カルシウム欠乏(苦痘病)の軽減における本発明に係る製剤の性能を、DPUを含まない同様の製剤と比較する。
方法
計画: バール・オリン (Var Orin)、2〜3mの2本の木×3
開花後14日(果実3〜7mm)に噴霧した
噴霧 600×溶液、3000L/ha(5L/ha)
Figure 2008543714
結論
本発明に係る製剤は、カルシウム欠乏により引き起こされる障害である苦痘病を、DPUを含まない同様の処方を用いるよりも大幅に低下させた。
これは、本発明がリンゴ植物によるカルシウム摂取を改善すること、及び耐病性の改善に役立ち得ることを示している。
本発明に係る製剤は、1回だけの施用(標準的慣行は20回の施用)を用い、かつ低いカルシウム含有量を有する(大部分の製品は>7% Caを有する)にもかかわらず、他の従来のカルシウム肥料で普通に見られるリンゴの苦痘病の低減レベルの2倍を与えた。
研究4
キュウリの試験
スペインのアンダルシアにおいてプラスチック温室で栽培したキュウリ(ククミス・サチバ(Cucumis sativa))の成長及び収量に対する本発明の施用の効果を決定するために、試験を行った。本発明の製剤製品を、基準(対照)肥料と一緒に点滴かんがいシステム(「滴下施肥法」として知られているシステム)に加え、そして毎日7日間、5Lの処方製品/haの量で施用した。基準肥料単独及び水のみの対照も試験した。
植物毒性及び菌類病の評価を収穫の開始時及び終了時に行い、そして収量(果実の数及び重量)の定量的評価を各収穫日に行った。
方法
たキュウリ植物(ククミス・サチバ)−品種「エドナ (Edona)」−を、温室内で地方農業慣行により栽培した。農作物を、1ヘクタール当たり25,00本の植物に相当する標準的植物密度で試験サイトに植えた。本発明の製剤を実施例1により製造した。三つの基準肥料をシーズン中に使用した。これらは、硝酸アンモニウム(33%N)、硝酸カルシウム(15.5%N,28%Ca)及び硝酸カリウム(13%N,46%K)であった。
この試験計画は、各処理について3反復実験を含む完全乱塊法であった。それぞれ4.8m2のプロットを、長さ2.4m及び間隔2.0mの2つの列から構成した。12本のキュウリ植物を各プロットに植えた。プロットと畑の縁との間の距離は少なくとも3mであった。
基準肥料を、点滴かんがいシステム(「滴下施肥法」)内で毎日7日間施用した。排出器の間隔は20cmであり、各排出器の流速は毎時1Lであった。基準肥料プログラム内で成長シーズンにわたって施用された窒素の総量は、300kg N/haであった。それぞれの週に(植え付け後2週間から)、基準肥料の形態で施用された窒素の分布を以下にまとめて示す。
Figure 2008543714
この試験は以下にまとめて示す処理を含んでいた。
Figure 2008543714
処理1のための試験項目を、基準肥料と一緒に、それぞれ11の施用日に施用した。各プロットのための処方製品の量を測定し、1Lの水に希釈し、次いでかんがい線に沿って排出装置を用いて施用した。
植物毒性及び菌類病の定量的評価を収穫の開始時及び終了時に行った。植物毒性を、野菜及び茎葉において、0=損傷ナシから10= 極端な被害(植物の枯死)までの採点スケールで採点した。総収量(果実の数及び重量)の定量的評価を各収穫日に行った。植え付け後の第7週と第11週との間に11回の収穫を行った。
結果
B)収量
本発明の製剤で処理したプロットにおけるキュウリ果実の収量は、果実の数及び重量の両方に関し、全ての収穫タイミングで、水のみの処理の収量よりも一貫して高かった。得られた総収量を以下に示す。
Figure 2008543714
標準的基準肥料プログラムへの本発明の製剤の添加は、結果として、基準肥料単独からの収量に比べて収量を増加させた。この向上は、果実の数及び重量の両方に関し、最も早い及び最も遅い収穫タイミングで歴然としていた。
結論
標準的基準肥料プログラムへの本発明の製剤の添加は、結果として、基準肥料プログラム単独からの収量に比べて収量を増加させた。この向上は、果実の数及び重量の両方に関し、最も早い及び最も遅い収穫タイミングで歴然としていた。
何れの肥料製品による処理の結果としても、植物毒性又は菌類病への感受性の上昇の何れも観察されなかった。

Claims (24)

  1. (i) カルシウムの水溶性塩及び (ii) アリールで置換された尿素であるオーキシン模倣体を含む農業用組成物。
  2. カルシウムの水溶性塩が硝酸塩、硫酸塩又は塩化物である、請求項1に記載の組成物。
  3. カルシウムの水溶性塩が組成物の2〜15% w/wの量で組成物中に存在する、請求項1又は2に記載の組成物。
  4. カルシウムの水溶性塩が4〜6% w/wの量で組成物中に存在する、請求項3に記載の組成物。
  5. オーキシン模倣体が、オーキシン成長反応を引き起こし得ない弱いオーキシン模倣体である、請求項1〜4の何れか1項に記載の組成物。
  6. オーキシン模倣体が、植物ホルモンサイトカイニンが自然に引き起こす効果の一つ又はそれ以上を植物内で引き起こすことができる、請求項1〜5の何れか1項に記載の組成物。
  7. オーキシン模倣体が、好ましくは非対称的又は対照的に置換されたジフェニル尿素又はその誘導体であり、ここで、フェニル基の一方又は両方が場合により置換されている、請求項1〜6の何れか1項に記載の組成物。
  8. オーキシン模倣体がジフェニル尿素(DPU)、2−ニトロDPU(NDPU)、モノ−又はジ−メチルDPU、及びモノ−又はジ−エチルDPUである、請求項7に記載の組成物。
  9. オーキシン模倣体がジフェニル尿素(DPU)である、請求項8に記載の組成物。
  10. オーキシン模倣体が20〜2000ppmの濃度で組成物中に存在する、請求項1〜9の何れか1項に記載の組成物。
  11. オーキシン模倣体が20〜200ppmの範囲の濃度で組成物中に存在する、請求項10に記載の組成物。
  12. 下記の農業上許容される成分:水、追加の栄養素物質、弱酸、植物油、精油、代謝刺激剤、担体若しくは賦形剤、乳化剤、増粘剤、懸濁剤、分散剤又は湿潤剤の1種又はそれ以上をさらに含む、請求項1〜11の何れか1項に記載の組成物。
  13. 栄養素物質を含み、その栄養素物質が亜鉛である、請求項12に記載の組成物。
  14. 酢酸、クエン酸、フミン酸、フルボ酸又はプロパン酸から選択される弱酸をさらに含む、請求項12に記載の組成物。
  15. 増粘剤ビート糖蜜をさらに含む、請求項12に記載の組成物。
  16. 請求項1〜15の何れか1項に記載の組成物、及び該組成物を分散又は溶解できる媒質を含む、植物に又は植物の環境に投与するための製剤。
  17. 植物又はその環境に請求項1〜15の何れか1項に記載の組成物又は請求項16に記載の製剤を施用することを含む、植物にカルシウムを供給する方法。
  18. 植物又はその環境に、(i) カルシウムの水溶性塩及び (ii) アリールで置換された尿素であるオーキシン模倣体を含む組成物を施用することを含む、植物によるカルシウムの摂取を向上する方法。
  19. 植物又はその環境に、(i) カルシウムの水溶性塩及び (ii) アリールで置換された尿素であるオーキシン模倣体を含む組成物を施用することを含む、局所的カルシウム欠乏の領域を防止することによる、細胞の完全性を増大する方法。
  20. 植物又はその環境に、(i) カルシウムの水溶性塩及び (ii) アリールで置換された尿素であるオーキシン模倣体を含む組成物を施用することを含む、カルシウム不足に関連する生理的障害を低減する方法。
  21. 植物又はその環境に、(i) カルシウムの水溶性塩及び (ii) アリールで置換された尿素であるオーキシン模倣体を含む組成物を施用することを含む、植物の収穫される部分へのカルシウム吸収の向上による、収穫された農作物の貯蔵寿命を改善する方法。
  22. 植物又はその環境に、(i) カルシウムの水溶性塩及び (ii) アリールで置換された尿素であるオーキシン模倣体を含む組成物を施用することを含む、局所的カルシウム不足の領域に生じる植物の病気又は感染を防止又は軽減する方法。
  23. 植物又はその環境に、(i) カルシウムの水溶性塩及び (ii) アリールで置換された尿素であるオーキシン模倣体を含む組成物を施用することを含む、異常な高温又は低温条件の間の成長習性を改善する方法。
  24. 農作物に投与するための肥料としての、請求項1〜15の何れか1項に記載の組成物又は請求項16に記載の製剤の使用。
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