JP2008543315A - 癌細胞及び腫瘍間質上に発現される優勢及び亜優勢エピトープに対する多価免疫応答を誘発するための方法及び組成物 - Google Patents

癌細胞及び腫瘍間質上に発現される優勢及び亜優勢エピトープに対する多価免疫応答を誘発するための方法及び組成物 Download PDF

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Abstract

本発明は、CTLエピトープPSMA288〜297及びPSMA425〜433或いは交差反応性類似体を含むポリペプチドをコードする核酸構築物を含む免疫原性組成物を、それを必要とする被験体に提供することにより癌を治療する方法を提供する。本発明の実施の形態では、有効な抗癌免疫応答を生じるために、癌腫抗原のMHCクラスI拘束性エピトープに対する免疫応答を誘導し、同調し及び/又は増幅するための方法及び組成物が提供される。

Description

本願は、米国特許仮出願第60/691,579号(2005年6月17日出願)の出願日の利益を主張する(この記載内容は参照によりその全文が放棄されずに本明細書に援用される)。
本明細書中で開示される本発明は、MHCクラスI拘束性免疫応答を誘導し、応答の性質及び大きさを制御し、それにより病原性プロセスにおける有効な免疫性介入を促進することに関する。本発明は、標的細胞に対する細胞性免疫応答を刺激し得る免疫原性組成物に関する。本明細書に開示されるのは、CTLエピトープPRAME425-433及びPSMA288-297或いはエピトープのいずれか又は両方の交差反応性類似体をコードする核酸構築物を含む免疫原性組成物である。本発明は、このような組成物が投与される被験体における均衡の取れた免疫応答を誘発するための、記載された免疫原性組成物の使用方法も提供する。
[関連技術の説明]
癌は通常、規則的な様式で成長し、分裂し、死滅する正常細胞と異なり、体の一部の細胞が不規則な様式で成長及び分裂し続けると発症する。様々な種類の癌があるが、これらは大抵、異常細胞の制御不能成長のために起こる。
癌に対する通常の治療選択肢としては、手術、放射線療法及び化学療法が挙げられる。免疫療法と呼ばれる、第4の治療分野が開発されている。免疫療法は、免疫系が癌細胞を認識することを助け、且つ/又は癌を破壊するために癌細胞に対する応答を強めることを試みている。免疫療法には、能動免疫療法及び受動免疫療法が含まれる。能動免疫療法は、体自体の免疫系を刺激して病気と戦わせるように試みる。受動免疫療法は、通常、体が病気を攻撃することに依るものではなく、代わりに、患者の体の外で作られた免疫系成分(抗原等)を用いる。
種々の種類の癌治療にもかかわらず、付加的治療選択肢が依然として必要とされている。抗癌ワクチンの使用による免疫系の操作は、このような1つの手法である。
ワクチン又は他の免疫原性組成物を生成するために、免疫応答が開始され得る抗原又はエピトープが被験体に導入される。新生物(癌)細胞は正常細胞に由来し、したがって遺伝子レベルで正常細胞と実質的に同一であるが、多数の新生物細胞が腫瘍関連抗原(TuAA)を提示することが知られている。理論的には、これらの抗原は、新生物細胞を異物として認識し、攻撃するための被験体の免疫系により用いられ得る。残念ながら、新生物細胞は一般的に、宿主免疫系により無視されるようである。
免疫系は、2つの別個のエフェクター部門に分類され得る。第1のものは自然免疫であり、これは、多数の細胞性構成成分、及び全ての感染性攻撃誘発に応答する可溶性作用因子を包含する。他方は適応免疫応答であり、これは、感染性作用因子からの適格なエピトープに特異的に応答するようカスタマイズされる。適応免疫応答は、体液性及び細胞性免疫系として既知の2つのエフェクター部門にさらに分けられる。体液性部門はBリンパ球による抗体の産生を中心に展開され、一方、細胞性部門は、細胞傷害性Tリンパ球のキラー細胞活性を包含する。
細胞傷害性Tリンパ球(CTL)は、感染性作用因子それ自体の上のエピトープを認識しない。むしろ、CTLは、感染細胞の表面に表示される感染性作用因子に由来する抗原の断片を検出する。その結果、抗原は、それらが感染細胞によりプロセシングされ、したがって細胞の表面に表示された後にだけ、CTLに対して可視的である。
細胞の表面における抗原プロセシング及び表示系は、十分に確立されている。CTLは、クラスI主要組織適合性複合体分子(MHC)と非共有結合して表面に表示される短いペプチド抗原を認識する。これらのクラスIペプチドは、次に、サイトゾルタンパク質の分解に由来する。
ほとんどの場合、新生物プロセスは、免疫無視、寛容又は偏向を生じる一連の戦略を用いることにより、免疫防御メカニズムを回避するよう進化する。免疫寛容を有効に中断し、又は癌細胞上に発現された抗原に対する免疫偏向を修復する方法は、文献(Okano F, et al. J Immunol. 2005, Mar 1; 174 (5): 2645-52;Mocellin S, et al., Exp Cell Res. 2004 Oct 1; 299 (2): 267-78;Banat GA, et al., Cancer Immunol Immunother. 2001
Jan; 49 (11): 573-86)に記載されており、有意レベルの全身免疫とのそれらの関連にかかわらず、めったに腫瘍による苦しみを低減しない。このプロセスに影響を及ぼす有意の限定因子は、準最適輸送、抗腫瘍エフェクター細胞の局所活性化及び/又は活性である。実際、ほとんどの場合に、免疫細胞の腫瘍内存在は、まれな出来事である(臓器拒絶、感染又は自己免疫症候群のような炎症性プロセスと関連するものと比べて)ということが示されている。
複数のエピトープを包含する抗原への曝露(天然状況における又はワクチン接種時)に起因する免疫応答は、異なる個々のエピトープに対する免疫応答の大きさに比して階層と固有に関連する。これは、MHCクラスI及びクラスII拘束性エピトープのようなT細胞エピトープの場合に起こり、この場合、優勢及び亜優勢は十分に実証されている。優勢エピトープは、T細胞の顕著な且つ特異的な拡大を誘発するものである;一方、亜優勢エピトープは、機能性が減少した特異的T細胞の限定拡大を特徴とする相対的に低減された応答を誘発する。
抗原が天然であるか、操作されるかに関係なく、抗原内のエピトープのサブセットに免疫応答が集中する多数の理由がある。これらの理由としては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されない:プロテアソーム(クラスI拘束について)又はエンドソーム(クラスII拘束について)内の或る種のペプチド又はポリペプチド前駆体の生成の効力;TAPによるそれらの選択的輸送(クラスIペプチドについて)ならびにMHC上の負荷が起こる区画に対する代替的メカニズム;新生MHC分子のペプチド結合間隙を占めるシャペロン又は不変ポリペプチド鎖に比しての、且つ同一又は代替的基質のプロセシングに起因する他の競合ペプチドに比しての、MHC分子に対するそれらの親和性;結果得られたMHC−ペプチド複合体の安定性;並びにT細胞レパートリーの機能性。
さらに、同一の人工分子上に共にもたらされた異なる抗原からの2つ以上のエピトープは、それらの内因性特性(例えば上記のもの)のため、優勢/亜優勢関係を想定する。これは、特に癌細胞(新生物)及び間質因子(例えば新生血管系)の同時標的化が探求される場合、免疫療法の目的のための複合分子の実際的適用可能性を制限する。
腫瘤プロセスの免疫媒介性制御を増幅するために、本発明の実施の形態は、腫瘍細胞に直接攻撃するほかに、腫瘍内の炎症性環境を確立して、縮化、安定化又は増殖速度及び侵襲(局所的若しくは全身的)の減少につながることを目的とする二価ワクチン又は多価ワ
クチン戦略の一構成成分として、新生血管系の免疫媒介性攻撃を提供する。この方法は、癌細胞又は新生血管系のいずれかを標的化する戦略よりも腫瘍プロセスを制御するに際してより有効であり得、治療指数(効力/安全性)に関して有益な意味を有する。
いくつかの実施の形態は、複数のエピトープに対する均衡の取れた免疫応答の同時誘導を達成するために、亜優勢エピトープの相対的活性の増大と一致する方法で、異なる内因性免疫特性(例えば所定の免疫化状況における優勢対亜優勢状態)を有するエピトープに対する免疫応答を調節する方法及び組成物に関する。本発明は、癌細胞及び/又は基礎を成す間質により発現されるもののような多抗原を同時標的化する場合に有用である。
いくつかの実施の形態では、腫瘍新生血管系及び癌性細胞の、或いは癌細胞上の多抗原の同時標的化は、形質転換細胞、腫瘍細胞及び新生血管系の内皮細胞に対する免疫を誘発するプラスミドのような発現ベクターを含む免疫療法組成物により達成され得る。「数珠(string of beads:環状)」フォーマットでのプラスミドの設計は、米国特許公開第20030228634号(表題「EXPRESSION VECTORS ENCODING EPITOPES OF TARGET-ASSOCIATED ANTIGENS AND METHODS FOR THEIR DESIGN」)(この記載内容は参照によりその全体が本明細書に援用される)に開示されるように成し遂げられる。好ましい実施の形態は、癌細胞上で発現される分子(複数可)及び新生血管系上で発現される分子(複数可)に由来する免疫原性因子を含む二価プラスミドである。本発明の特定の実施の形態では、このような分子は、PRAME及びPSMAエピトープ並びにその交差反応性類似体に対応する。
別の実施の形態では、ベクター、例えばプラスミドは、癌細胞及び新生血管系により同時発現される分子に由来する免疫原性因子を発現する。さらに別の実施の形態では、プラスミドのようなベクターは、受容体及びそのリガンドに由来する免疫原性因子を発現し、この場合、受容体又はリガンドのいずれかは新生血管系により発現され、そして癌細胞は他のものを発現する。
さらに別の実施の形態では、ベクターは、生物学的応答修飾因子、例えばB細胞及びT細胞上の抗原受容体を介して作用する修飾因子並びに作用しないものと共に、癌細胞又は新生血管系(又は他の間質細胞)により発現される分子からの免疫原性構成成分をコードする。
いくつかの実施の形態では、ベクターは、癌細胞、新生血管系又はその両方に対する治療的活性を増幅するか又は調節し(米国特許出願公開番号20050079152(表題「METHODS TO CONTROL MHC CLASS I-RESTRICTED IMMUNE RESPONSE」);米国特許仮出願第60/640,402号(2004年12月29日出願)及び米国特許公開番号
(全て表題「METHODS TO ELICIT, ENHANCE AND SUSTAIN IMMUNE RESPONSES AGAINST MHC CLASS I-RESTRICTED EPITOPES, FOR PROPHYLACTIC OR THERAPEUTIC PURPOSES」);並びに米国特許仮出願第60/691,581号(2004年6月17日出願)、表題「MULTIVALENT IMMUNOTHERAPEUTICS FOR CARCINOMA」並びに米国特許出願第 / 号(表題「MULTIVALENT IMMUNOTHERAPIES FOR CARCINOMA」)(代理人整理番号MANNK.054A(本願と同日に出願)に開示される)(この記載内容は参照によりその全体が本明細書に援用される))、且つ亜優勢及び優勢エピトープに対する応答を均衡させる目的のために、他の免疫原作用因子(例えばペプチド)と共に経時的に投与され得る。
ネイティブ抗原の状況で「亜優勢」であるエピトープに対する免疫応答の誘導は、このようなエピトープが疾患個体において起こる負の選択(中枢又は末梢的)に関与し得るため、癌の治療に際して利益を提供する。したがって亜優勢エピトープの多コピーを包含する構築物は、優勢エピトープに対する免疫を保存しながら、このようなエピトープに対す
る応答増大を誘導するために用いられ得る。
さらに、同一分子により提示される異なる抗原からのエピトープに対する免疫応答の有効な同時誘導は、多抗原に対する免疫を生じるためのより実際的な手法を提供し得る。これは、腫瘤および感染性疾患の治療および予防に直接の意味を有する。
全体的に、このような方法及び組成物により達成されるより広範な免疫応答は、限定数の特異性によってかなり支配される免疫応答とは対照的に、病原性プロセスの対処に際してより有効である。さらに、このような方法及び組成物における多価ベクターの実用性は、多数の構成成分及び厄介な投与プロトコルを用いて均衡の取れた多価応答を達成する必要性を軽減し得る。
いくつかの実施の形態は、PRAME及びPSMAエピトープ配列を発現する二価プラスミド(米国特許公開第20030220239号、同第20050221440号、同第20050142144号及びPCT特許公開番号PCT/US/11101(表題「EPITOPE SEQUENCES」)(これらの記載内容はそれぞれ、参照によりその全体が本明細書に援用される)に開示されたもの)、並びに均衡の取れた免疫応答を誘発するためのこれらの組成物の、独立した、又は他のプラスミドと組合せた使用方法に関する。このような方法は、組成物が動物の種々の位置に送達され得るが、好ましくはリンパ系に、例えばリンパ節に送達される開始又は同調工程を包含し得る。同調工程は、例えば或る期間にわたって広げられるか又は或る期間にわたって連続する様式で、その組成物の1回又は複数回の送達を包含し得る。
当該方法はさらに、核酸組成物によりコードされる対応するエピトープと実質的に類似するか又は機能的類似性を有するペプチド免疫原を含む組成物を投与することを包含する増幅工程を包含し得る。例えば免疫原は、対応するエピトープの交差反応性配列であり得る。増幅工程は、例えば或る期間にわたる間隔で、1回又は複数回、1回大量投与で、或いは或る期間にわたって連続的に実施され得る。全ての実施の形態に必要とされるわけではないが、いくつかの実施の形態は、免疫増強剤又はアジュバントを含む組成物の使用を包含し得る。
プラスミドが免疫応答を開始し得るだけというわけではないこの型の免疫化プロトコルを用いることにより、これが、調節特質と対照的にエフェクターに対する応答及びその後のその増幅を偏らせる、ということが観察されている。この従来の核酸ベースの免疫化を伴わずに、ペプチドの反復投与は、調節性T細胞によりさらに優勢にされる応答をもたらす。エフェクター応答に対する長続きする偏向は、同調と呼ばれる。
さらなる実施の形態は、開示されるプラスミドが独立して又は任意の組合せで用いられるものを含む。これらのエピトープに対応する並びに免疫戦略の増幅部分に用いられるペプチド組成物は、ネイティブ配列であるか、又はネイティブエピトープ配列と実質的に類似しているか若しくは機能的に類似しているペプチド類似体であり得る。ペプチドは、独立して、或いは2、3又は4つの免疫原の組合せで、増幅プロトコルに組入れられ得る。全部より少ないペプチドエピトープを用いる理由としては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されない:1)抗原のいずれかの亜最適発現;2)患者は対応する抗原を発現しないか、又はもはや発現しない;3)あまり強くない応答が1つの又は別のエピトープに対して生じており、この場合、このようなペプチド(複数可)は、より均衡の取れた応答を得るために、他のものの非存在下で与えられ得る;そして4)何らかの種類の免疫毒性を生じている場合、ペプチドは中断され得る。
付加的な実施の形態は、核酸組成物内の免疫原性エピトープの相対数を変えることによ
る免疫応答の調節方法に関する。これらの実施の形態は、例えば免疫原性エピトープ内のアミノ酸置換をコードすることにより、免疫原の固有の免疫原性を変えることも包含し得る。
実施の形態はさらに、ペプチド追加免疫による選択的上方制御により免疫応答を調節する方法を包含し得る。この増幅工程に対応するペプチド組成物は、ネイティブ配列、或いはネイティブエピトープ配列と実質的に類似しているか又は機能的に類似しているペプチド類似体であり得る。選択的上方制御は、均衡の取れた免疫応答を獲得するために、亜優勢エピトープに対応するペプチドの投与により達成され得る。
さらなる他の実施の形態は、PSMA又はPRAMEエピトープのいずれかの類似体をコードするプラスミドを包含する。さらなる実施の形態は、異なるエピトープ(例えば米国特許公開番号20030220239及び同20040180354(共に表題「EPITOPE SEQUENCES」)(これらの記載内容は参照によりその全体が本明細書に援用される)に開示されたもの)、並びに免疫戦略の増幅部分として投与されるRP8及びRP12プラスミド中で発現されるエピトープ並びに対応するペプチド免疫原(例えば米国特許仮出願第60/691,889号(表題「EPITOPE ANALOGUES」)(2005年6月17日出願))(この記載内容は参照によりその全体が本明細書に援用される)と似た組合せで置換される類似体を包含し得る。
いくつかの実施の形態は、CTLエピトープPSMA288-297(配列番号6)の1つ又は複数のコピー及びCTLエピトープPRAME425-433(配列番号5)の1つ又は複数のコピー、或いは上記エピトープの一方又は両方の1〜3個の置換を含む交差反応性類似体を含むポリペプチドをコードする核酸構築物であって、上記ポリペプチドが全抗原を含まない、核酸構築物に関する。一方又は両方のエピトープは、例えば遊離配列内でコードされ得る。ポリペプチドは、1つ又は複数のエピトープクラスターをコードする配列をさらに含み得る。核酸構築物は、PRAMEエピトープクラスター、例えばPRAMEのアミノ酸422〜509を含み得る。核酸構築物は、PSMAエピトープクラスターを含み、例えば1つ又は複数のエピトープクラスターは、PSMAのアミノ酸3〜45又は217〜297であり得る。PSMAエピトープ類似体は、例えばI297V置換を含有し得る。核酸構築物はさらに、1つ又は複数の核内移行配列、プロモーター(例えばサイトメガロウイルス(CMV)プロモーター)、ポリA配列、或いは1つ又は複数のCpG免疫刺激モチーフを含み得る。PRAME及びPSMAエピトープの両方の遊離配列は、例えばコード化ポリペプチドのN末端部分に位置し得る。コード化ポリペプチドは、例えば配列番号2であり得る。PRAME及びPSMAエピトープの両方の遊離配列は、例えばコード化ポリペプチドのC末端部分に位置し得る。例えばコード化ポリペプチドは、配列番号4であり得る。
いくつかの実施の形態は、上記の並びに本明細書中の他の箇所に記載される核酸構築物を含む免疫原性組成物に関する。
いくつかの実施の形態は、治療有効量の上記及び本明細書中の他の箇所に記載される核酸構築物を投与する工程を包含する、癌を有する個体の治療方法に関する。核酸構築物は、例えば節内に投与され得る。個体は、新生物細胞又は腫瘍関連新生血管系細胞においてPRAME、PSMA又はその両方を発現する癌を有し得る。
いくつかの実施の形態は、癌を有する個体の治療方法に関する。当該方法は、有効量の上記及び本明細書中の他の箇所に記載される核酸構築物を投与して免疫応答を誘導する工程と;核酸構築物によりコードされるエピトープに対応する少なくとも1つのペプチド類似体で追加免疫することにより免疫応答を増幅する工程とを包含し得る。個体は、例えば
癌細胞上でPRAMEを、腫瘍関連血管系細胞上でPSMAを発現する癌を有し得る。個体は、新生物細胞又は腫瘍関連新生血管系細胞においてPRAME、PSMA又はその両方を発現する癌を有し得る。
いくつかの実施の形態は、癌を有する個体を治療する薬剤の調製における上記及び本明細書中の他の箇所に記載されるような免疫原性組成物又は核酸構築物の使用に関する。薬剤は、節内に薬剤を投与することによる癌を有する個体の治療のためのものであり得る。個体は、新生物細胞又は腫瘍関連新生血管系細胞においてPRAME、PSMA又はその両方を発現する癌を有し得る。
いくつかの実施の形態は、腫瘍関連新生血管系の免疫応答標的化を誘導するのに用いるための薬剤の調製における、上記及び本明細書中の他の箇所に記載されるような免疫原性組成物又は核酸構築物の使用に関する。例えば腫瘍関連血管系細胞は、PRAMEを表示する。
実施形態は、優勢及び亜優勢エピトープに対する多価免疫応答を引き出し得る組成物に関する。いくつかの実施形態はまた、以下:癌細胞及び/又は間質(新生血管系)細胞により発現される抗原を選択すること;このような癌細胞又は間質細胞上の妥当な免疫標的を構成する異なる固有の免疫特性を有し得るエピトープを限定すること;及びプロセシング区画内での適切な生成のために最適な隣接残基を提供しながら、優勢及び亜優勢エピトープの数の間の比を低減することにより或る分子(例えば治療用ベクター)内の優勢及び亜優勢エピトープの相対数を調節することによる組成物の設計方法にも関する。
亜優勢エピトープの1つ又は複数のコピーを類似配列と取り換えるか、或いは分子内にエピトープを好適に配置して、このようなエピトープの相対免疫原性を修飾し、そしてより均衡の取れた多価応答を保証するような付加的方法が記載される。効能の試験が、一組の候補エピトープの設計に続いて行われ得る。このような分子の使用は、初回刺激−追加免疫・免疫化戦略の状況において、亜優勢エピトープに対する応答の選択的増幅により補足され得る。
ワクチン設計のための一般的方法は、優勢及び亜優勢エピトープの多コピーを包含するプラスミド、ベクター及び分子に関する優勢及び亜優勢エピトープの正確な比を見出すために、ネイティブ配列又は人工配列を用いて開始する規定アルゴリズムを利用すること;一組の化合物を操作すること;in vitro及びin vivoで特徴付ける工程;並びに所望の均衡の取れた免疫応答を誘発する適切なプラスミド又は他のベクターの選択を包含し得る。
本明細書中で言及されるようなエピトープは、免疫応答を刺激し得る分子又は物質である。好ましい実施形態では、この定義に従うエピトープとしては、ポリペプチド、ポリペプチドをコードする核酸(このポリペプチドは免疫応答を刺激し得る)が挙げられるが、必ずしもこれらに限定されない。他の好ましい実施形態では、この定義に従うエピトープとしては、細胞の表面に提示されるペプチド(このペプチドは、それらがT細胞受容体と相互作用し得るように、クラスI MHCの結合間隙と非共有結合する)が挙げられるが、必ずしもこれらに限定されない。
本明細書中で言及されるようなMHCペプチドは、哺乳類クラスI又はII主要組織適合性複合体(MHC)分子に対する既知の又は予測結合親和性を有するポリペプチドである。
本明細書中で言及される免疫エピトープは、MHCエピトープであり、そして免疫プロテアソームが優勢に活性である細胞上に表示されるポリペプチド断片である。別の好ましい実施形態では、免疫エピトープは、上記定義に従う免疫エピトープを含有するポリペプチドと定義され、これは1個〜数個の付加的アミノ酸が隣接して位置する。別の好ましい実施形態では、免疫エピトープは、クラスI MHCに対する既知の又は予測親和性を有する少なくとも2つのポリペプチド配列を有するエピトープクラスター配列を含めたポリペプチドと定義される。さらに別の好ましい実施形態では、免疫エピトープは、上記の定義のいずれかに従う免疫エピトープをコードする核酸と定義される。
実質的類似性:本用語は、配列を調べることによって判断されるように、重要度が低い様式で(in an inconsequential way)参照の配列とは異なる配列を示すのに用いられる。同じアミノ酸配列をコードする核酸配列は、縮重(degenerate)位置の違い、又は任意の非コード領域の長さ又は組成におけるわずかな違いがあるにもかかわらず、実質的に類似している。保存的置換又はわずかな長さの変異のみにより異なるアミノ酸配列は、実質的に類似している。さらに、N末端に隣接している残基の数が異なるハウスキーピングエピトープ、又はいずれかの末端で隣接している残基の数が異なる免疫エピトープ及びエピトープクラスターを含むアミノ酸配列は、実質的に類似している。実質的に類似しているアミノ酸配列をコードする核酸も、それら自体が実質的に類似している。
機能的類似性:本用語は、配列が実質的に類似していなくてもよいが、生物学的又は生化学的特性を調べることによって判断されるように、重要度が低い様式で参照配列とは異なる配列を示すのに用いられる。例えば、2つの核酸は、異なるアミノ酸配列をコードする同じ核酸配列に対するハイブリダイゼーションプローブとして、有用であり得る。交差反応性CTL応答を誘導する2つのペプチドは、それらが非保存的アミノ酸置換により異なっていても(したがって、実質的類似性の定義を満たさなくても)、機能的に類似する。同じエピトープを認識する対の抗体又はTCRは、どのような構造的差異が存在しようとも、互いに機能的に類似し得る。免疫原性の機能的類似性を試験する際に、通常「改変」抗原で免疫化し、且つ引き出された応答(Ab、CTL、及びサイトカイン産生等)の能力を試験し、標的抗原を認識する。したがって、2つの配列は、同じ機能を保持しながら、或る観点では異なるように設計されてもよい。このように設計された配列改変体は、本発明の実施形態中に含まれる。
I. プラスミド構築
本発明のいくつかの実施形態は、腫瘍関連抗原PRAME及びPSMAに対する、特にエピトープPRAME425-433及びPSMA288-297に対する二価応答を誘発するか又は促進する能力を有する多数のプラスミド、例えばpRP8(配列番号1)、pRP9、pRP10、pRP11、pRP12(配列番号3)及びpRP13を提供する。本発明の特定の実施形態では、免疫原性組成物としてプラスミドpRP12及びpRP8が提供される。本発明のプラスミド構築物を生成するための方法は、以下で詳述されるような方法である。
好ましい実施形態におけるプラスミド構築物は、長い相補的オリゴヌクレオチドの組の段階的連結を伴い、「数珠」として整列されるエピトープをコードするDNA配列の生成をもたらすことができる。これらのDNAは、鋳型としてのPSMA又はPRAMEのためのクローン化cDNAでPCRを実施することにより増幅されるエピトープクラスター領域をコードするDNAによるさらなる連結のために用いられ得る制限酵素のための適切な付着末端を保有する。次に全挿入物が、Afl II及びEcoR I制限部位間のベクター主鎖に連結される。全コード配列は、DNA配列決定により立証される。PCRベースの突然変異誘発を用いて、類似エピトープペプチドをコードする配列を生成し、或いは優勢/亜優勢エピトープのコピー数を調整して所望の比を達成し得る。2つのプラスミ
ドRP8及びRP12の配列は、配列番号1及び配列番号3として詳細に説明され、開示される。本明細書に記載される特定のプラスミドに関して、ベクター主鎖は、米国特許第6,709,844号(表題「Avoidance of Undesirable Replication Intermediates in Plasmid Propagation」)及び米国特許出願第09/561,572号(表題「Expression Vectors Encoding Epitopes of Target-Associated Antigens」)(これらの記載内容はそれぞれ、参照によりその全体が本明細書に援用される)に以前に開示されているpVAX(Invitrogen, Carlsbad、 CA)の修飾バージョンである。本発明のコード配列は、本発明の範囲を超えることなく、ワクチンとして用いるのに適した任意の核酸ベクター中に配置され得ることを当業者は認識するであろう。例えば他の記述されたプラスミドをコードする配列は、pRP8及びpRP12プラスミドに用いられたのと同一の又は類似の主鎖中に挿入され得る。
pRP8及びpRP12は、PSMA(288〜297及びその類似体)及びPRAME(425〜433)からのHLA A2拘束性CTLエピトープを伴う1つのポリペプチドをコードする組換えDNAプラスミドである。両ポリペプチドはまた、PSMA(3〜45、217〜297)及びPRAME(422〜509)のエピトープクラスターを含む領域も包含する。拘束性PSMA及びPRAMEエピトープに隣接するのは、免疫プロテアソーム・プロセシングによる問題のエピトープの遊離に最適な短いアミノ酸配列である。プラスミド中のポリペプチドに関するコード配列は、サイトメガロウイルスからのプロモーター/エンハンサー配列(CMVp)の制御下にあり、これがAPCによる取り込み時のポリペプチドに関するmRNAの効率的転写を可能にする。コード配列の3’末端のウシ成長ホルモンポリアデニル化シグナル(BGHポリA)は、その安定性を増大するためのメッセンジャーのポリアデニル化のための、そして、翻訳のための細胞質中への核からの移行のためのシグナルを提供する。取り込み後の核中へのプラスミド輸送を促すために、サルウイルス40(SV40)からの核内移入配列(NIS)がプラスミド主鎖中に挿入された。プラスミドは、CpG免疫刺激モチーフの2つのコピー(即ち、NIS配列中に1つ及びプラスミド主鎖中に1つ)を保有する。最後に、プラスミド中の2つの原核生物遺伝因子は、大腸菌、カナマイシン耐性遺伝子(Kan R)、及びpMB1細菌複製起点における増幅に関与する。
A. RP8組換えDNAプラスミド
RP8に関して、コード化ポリペプチドのアミノ酸配列(297アミノ酸残基長;配列番号2)は、2つの遊離配列、即ちPRAME425-433に関するそのN末端の17アミノ酸基質(
Figure 2008543315
;配列番号 )、及びPSMA288-297に関するそのC末端の66アミノ酸基質(
Figure 2008543315
;配列番号8)を含有する。コード化免疫原の全ポリペプチド配列(配列番号2)を、図8に示す。
最初の8アミノ酸残基の伸長(stretch)は、免疫プロテアソームによるCTLエピトープのプロセシングを促すために示された人工配列である。次の9アミノ酸(イタリック体)は、PRAME425-433であり、これは、ヒトPBMCのin vitro免疫化と
マウスにおけるin vivo免疫化の両方において強力な抗腫瘍免疫応答を誘発する強力なHLA A2特異的CTLエピトープである。このPRAMEエピトープ配列の後には、2つのエピトープクラスター:PRAME422-443及びPRAME459-487を含むPRAME422-509のセグメント(免疫原のアミノ酸18〜105)が続く。2つのPSMAエピトープクラスター(イタリック体)、即ちPSMA3-45(アミノ酸108〜150)及びPSMA217-297(アミノ酸151〜231)は、PRAMEエピトープクラスターの後に位置する。これらの及びその他のPRAME及びPSMAエピトープクラスターは、米国特許出願第10/117,937号、同第11/067,064号及び同第11/067,159号(それぞれ、表題「Epitope Sequences」)(これらの記載内容はそれぞれ、参照によりその全体が本明細書に援用される)に開示されている。これらのエピトープクラスターは多数の予測HLA A2−特異的エピトープを含有し、したがって免疫エピトープに対する応答を生じるのに有用であり得る(米国特許出願公開番号20030215425(表題「EPITOPE SYNCHRONIZATION IN ANTIGEN PRESENTING CELLS」)及び米国特許出願公開番号20030228634;同20040132088及び同20040203051(表題「EPITOPE CLUSTERS」)(これらの記載内容はそれぞれ、参照によりその全体が本明細書に援用される)に記載)。PSMA288-297(GLPSIPVHPI(配列番号6);太字)の多コピーを有する「数珠」エピトープアレイは、残りのポリペプチド(アミノ酸232〜297)を構成する。PSMA288-297の4つのコピーは、類似体(GLPSIPVHPV;配列番号7)である最終コピーと共に組み込まれる。ネイティブPSMA288-297及びその類似体は共に、MHCクラスI結合及び免疫原性増大を示す類似体と共に、ヒトPBMCのin vitro免疫化とマウスにおけるin vivo免疫化の両方において有意のCTL応答を誘導することが示された。PSMA288-297エピトープ配列間は、エピトープのプロセシング及び遊離を促すための「切断ヘルパー配列」と呼ばれる短いアミノ酸配列である。したがってこれら2つのエピトープは、それらが発現され、プロセシングされ、pAPCにより提示され得るようなやり方でコードされる。
B. RP12組換えDNAプラスミド
RP12プラスミドに関して、コード化ポリペプチドのアミノ酸配列(275アミノ酸残基長;配列番号4)は、1つのアミノ酸基質又は遊離配列、及びPRAME及びPSMAエピトープの両方の遊離のためにそのC末端に基質を包含するハイブリッド「数珠」を含有する。コード化免疫原の全ポリペプチド配列を、図9に示す。配列番号9として表される遊離配列は、以下の通りである:
Figure 2008543315
コード化免疫原のアミノ酸2〜44、45〜126及び127〜213のセグメントは、次のものとそれぞれ1つに連結されるエピトープクラスターである:PSMA3-45、PSMA217-297及びPRAME422-509。「数珠」ハイブリッド基質では、ポリペプチドのC末端にPRAME425-433(SLLQHLIGL;太字;配列番号5)の3つのコピー及びPSMA288-297類似体(GLPSIPVHPV;サンセリフ体太字;配列番号7)の1つのコピーが存在する。PRAME425-433及びPSMA288-297エピトープ配列間は、エピトープのプロセシング及び遊離を促すための「切断ヘルパー配列」と呼ばれる短いアミノ酸配列である。したがってこれら2つのエピトープは、それらが発現され、プロセシングされ、pAPCにより提示され得るようなやり方でコードされる。
RP12プラスミドに関するさらなる詳細は、米国特許仮出願第60/691,579
号(2005年6月17日出願)(表題「METHODS AND COMPOSITIONS TO ELICIT MULTIVALENT IMMUNE RESPONSES AGAINST DOMINANT AND SUBDOMINANT EPITOPES, EXPRESSED ON CANCER CELLS AND TUMOR STROMA」)(この記載内容は参照によりその全体が本明細書に援用される)に開示されている。他のプラスミドは全て、RP8及びRP12に適用されたような方法を用いて、類似の方法で構築された。プラスミドR2(pCTLR2とも呼ばれる)は、実施例に開示される。図1及び図3に示すようなP2プラスミドは、一価PSMAプラスミドである。RP5プラスミドは、P2及びR2の両方からの因子を包含する。
プラスミドを構築又は設計するための種々の方法は、当業者に既知であるように当該技術分野で十分に確立されている。このような方法は、多数の参考文献に、例えば「Molecular Cloning」Sambrook J and Russell D.W., CSHL Press, (2001)(この記載内容は参照によりその全体が本明細書に詳細に援用される)に記載されている。
本発明のポリペプチドエピトープをコードする核酸を構築するに際して、関連腫瘍関連抗原(例えばPRAME及びPSMA)の遺伝子配列を用いることができ、或いはポリヌクレオチドは、対応するコドンのいずれかから組み立てられ得る。10アミノ酸エピトープに関しては、これは、特定のアミノ酸組成によって、106のオーダーで異なる配列を構築し得る。これは大きいが、この長さの>1018の考え得るポリヌクレオチドの非常に小さい分画を表す別個の且つ容易に限定可能なセットであり、したがっていくつかの実施形態では、本明細書に開示される特定の配列の均等物は、列挙された配列に関するこのような別個の且つ容易に限定可能なバリエーションを包含する。ワクチンに用いるためのこれらの配列のうちの特定の1つを選択するに際して、コドン用法、自己相補性、制限部位、化学的安定性等のような考慮すべき事柄は、当業者に明らかなように、用いられ得る。
本発明において意図されるようなエピトープクラスターは、共有MHC拘束因子に対する結合親和性を有する2つ以上の既知の又は予測エピトープを含むネイティブタンパク質配列のセグメントであるポリペプチド、又はこれをコードする核酸配列であって、この場合、クラスター内のエピトープの密度は、完全タンパク質配列内の共有MHC拘束因子に対する結合親和性を有する全ての既知の又は予測エピトープの密度より大きい。エピトープクラスター及びそれらの使用は、米国特許出願公開番号20030220239、同20050221440、同20050142144;同20030215425、同20030228634、同20040132088、同20040203051及びPCT特許出願公開PCT/US/11101(これらの記載内容は全て参照によりその全体が本明細書に援用される)に記載されている。
本発明に用いられるような基質又は遊離配列は、直接的に、又はN末端トリミング又は他のプロセスと組合せて、免疫プロテアソーム・プロセシングにより、PRAME及び/又はPSMAエピトープを遊離させる状況を提供するより大きな配列中に埋め込まれるPRAME及び/又はPSMAエピトープを含むか又はコードする、設計された又は操作された配列である。
以下に示すのは、いくつかの実施形態で用いられ得るコード化ポリペプチド配列の付加的例であって、例えばそれらは種々のプラスミドによりコードされることができるか、又は当該方法等に用いられ得る。
Figure 2008543315
II. 本発明の免疫原性組成物
本発明は、能動免疫療法による癌の治療における治療標的としての、癌細胞及び新生血管系により発現される多数の分子の使用を意図する。このような分子としては、癌細胞それ自体により発現されるか、又は腫瘍の非癌性構成成分、例えば腫瘍関連新生血管系又はその他の間質と関連づけられる抗原である腫瘍関連抗原(TuAA)が挙げられる。TuAA発現プロファイルの確定は、患者の癌状態又は型を、適切な免疫療法薬又はレジメンと一致させる助けとなり得る。特定の実施形態では、腫瘍関連抗原PRAME及びPSMAのエピトープは、このようなプラスミドが癌療法薬として投与される被験体における強力な免疫応答を引き出し得る二価プラスミドを設計するのに用いられる。PRAME及びPSMAの交差反応性類似体も、本発明の実施形態において意図される。
本発明に用いられる腫瘍関連抗原PRAMEは、MAPE、DAGE及びOIP4としても既知である。PRAMEは、癌−精巣(CT)抗原として当該技術分野で既知である。しかしながら多数のCT抗原、例えば:MAGE、GAGE及びBAGEと違って、PRAMEは急性骨髄性白血病において発現される。TuAAとしてのPRAMEは、米国特許第5,830,753号(この記載内容は参照によりその全体が本明細書に援用される)に開示されている。好ましい実施形態では、本発明は、PRAMEのエピトープ及びその類似体を提供する。
本発明で用いられる別のTuAAは、前立腺特異的膜抗原(PSMA)である。PSMAは、前立腺癌細胞中で高度に発現されることが判明している。しかしながらPSMA発現は、正常前立腺上皮において、及び非前立腺腫瘍の新生血管系においても認められる。抗新生血管系調製物としてのPSMAは、米国特許仮出願第60/274,063号及び米国特許公開出願第20030046714号及び同第20050260234号(これらの記載内容はそれぞれ、参照によりその全体が本明細書に援用される)に開示されている。TuAAとしてのPSMAは、米国特許第5,538,866号(この記載内容は参照によりその全体が本明細書に援用される)に記載されている。好ましい実施形態では、本発明は、PSMAのエピトープ及びその類似体を提供する。
本明細書中で用いられるような交差反応性類似体は、バックグラウンドから、天然ペプチドと反応性であるCTLから区別可能であるエフェクター機能(例えば細胞溶解又はサイトカイン分泌)を誘導する天然ペプチド配列と比較して、1つ〜3つのアミノ酸置換及び/又は1つのアミノ酸欠失又は付加を含むペプチドを指してもよい。好ましい実施形態では、エフェクター機能は、天然ペプチドにより誘導されるものの少なくとも30、50、60、70又は80%である。
本発明のいくつかの実施形態において、PRAME及びPSMAのネイティブ配列又は類似体(交差反応性)を含むペプチドはまた、本発明のプラスミドと組合せてペプチド追加免疫として投与されてもよい。PRAME及びPSMAの天然ペプチド配列及びペプチド類似体は、米国特許出願第20060057673号及び米国特許仮出願第60/691,889号(これらの記載内容はそれぞれ、参照によりその全体が本明細書に援用される)に開示されている。ペプチド類似体、PRAME425-433L426Nva、L433Nle及びPSMA288-297I297Vが、米国特許仮出願第60/580,962号;米国特許出願第11/155,929号;米国特許仮出願第60/581,001号;米国特許出願第11/156,253号;米国特許出願第11/156,369号、米国特許仮出願第60/691,889号、米国特許出願第 / (表題「PRAME PEPTIDE ANALOGUES」)(代理人整理番号MANNK.052A)、米国特許出願第 / (表題「PSMA PEPTIDE ANALOGUES」)(代理人整理番号MANNK.052A2)、並びに米国特許出願第 / (表題「MELANOMA ANTIGEN PETIDE ANALOGUES」(代理人整理番号MANNK.052A3)(これらの記載内容はそれぞれ、参照によりその全体が本明細書に援用される)に記載されている。
上記のように、いくつかの実施形態は、PRAME及びPSMAのCTLエピトープ及びその交差反応性類似体をコードするプラスミドを含む癌の治療のための免疫原性組成物に関する。このような免疫原性組成物は、強固且つ強力な細胞媒介性免疫応答を引き出して、特定の癌を標的化し、それにより被験体における癌を排除し、根絶し、又は改善し得る。
III. 投与のための同調・増幅療法薬
好ましい実施形態では、本発明は、CTLエピトープPRAME425-433及びPSMA288-297或いはこれらのエピトープのいずれか又は両方の交差反応性類似体をコードする核酸構築物を含む免疫原性組成物を提供する。本発明のいくつかの実施形態では、プラスミド初回刺激/ペプチド追加免疫手法を用いることができ、この場合、PRAME及びPSMAエピトープを発現する組換えDNAプラスミドは、合成ペプチド、例えばPRAME及び/又はPSMAペプチド又はその類似体と共に投与され得る。
CTLエピトープPRAME425-433及びPSMA288-297或いは一方又は両方のエピトープの交差反応性類似体をコードする核酸構築物を含む本発明の免疫原性組成物は、最適化された免疫化スケジュールに従って、免疫応答が開始され、増幅される器官中にリンパ節注射により直接送達され得る。本発明の実施形態は、HLA−A2、特にHLA−A*0201を発現する腫瘍組織を有する患者に投与され得る。したがって、プラスミド及び1つ又は複数のペプチド又はその類似体を含む免疫原性組成物は、被験体の癌を治療する際に投与され得る。本発明の開示される実施形態は、二価又は多価攻撃を達成するために用いて、攻撃に対する腫瘍の感受性を増大する利点を提供し得る癌のための同調・増幅療法薬に関する。
したがって特定の実施形態では、本発明は、癌の治療のための二価同調・増幅療法薬を提供する。このような二価療法薬は、腫瘍細胞上の2つ以上の抗原を標的化し得る。腫瘍細胞上の1つ以上の抗原が標的化される場合、抗腫瘍療法薬の有効濃度はそれにしたがって増大される。血管系のような腫瘍に関連した間質に対する攻撃は、それらを標的にする作用因子(複数可)への腫瘍細胞の接触性を増大し得る。したがっていくつかの正常組織上でも発現される抗原でも、二価又は多価攻撃において標的にされるべき他の抗原がその組織により同様に発現されない場合、標的抗原としてより大きく考慮され得る。本発明のプラスミドは、他のエピトープ及び対応する増幅ペプチドを発現する付加的なプラスミドと共に用いられて、より高い結合価の治療プロトコルを生じ得る。例示的な免疫原性産物は、米国特許仮出願第60/691,581号(2005年6月17日出願)、及び米国特許出願第 / 号(代理人整理番号MANNK.054A(本願と同日に出願))、それぞれ、表題「MULTIVALENT ENTRAIN-AND-AMPLIFY IMMUNOTHERAPEUTICS FOR CARCINOMA」)(この記載内容は参照によりその全体が本明細書に援用される))に開示されている。
本発明において意図される「同調」免疫原は、多数の実施形態において、T細胞の誘導系統の免疫プロファイルに特定の安定性を付与する誘導を包含する。
本発明において意図されるように、「増幅する、又は増幅」という用語は、T細胞応答の場合のように、多数の実施形態において、特定の応答に関与するT細胞の細胞数、活性化細胞数、活性レベル、増殖速度、又は類似のパラメーターを増大するためのプロセスを包含する。
本発明に用いられる同調・増幅プロトコルは、米国特許公開番号20050079152、米国特許仮出願第60/640,402号及び米国特許出願第11/323,572
号(それぞれ、表題「METHODS TO ELICIT, ENHANCE AND SUSTAIN IMMUNE RESPONSES AGAINST MHC CLASS I-RESTRICTED EPITOPES, FOR PROPHYLACTIC OR THERAPEUTIC PURPOSES」)(これらの記載内容はそれぞれ、参照によりその全体が本明細書に援用される)により詳細に記載されている。
IV. 生物学的応答修飾因子(BRM)又は免疫強化剤
いくつかの実施形態では、本発明はさらに、免疫応答を誘発するに際して、生物学的応答修飾因子(BRM)又は免疫強化剤を、CTLエピトープPRAME及びPSMAをコードする組換えDNAプラスミドを含む免疫原性組成物と共に用い得る。本発明により意図される免疫強化剤又はBRMは、免疫抑制的又は免疫刺激的様式で作用して、免疫応答を媒介することができる。本発明の免疫強化剤又はBRMは、抗原受容体以外との相互作用により免疫系又はその細胞の活性を調節する任意の分子を指すことができる。本発明において意図されるようなBRMは、自然免疫の経路を刺激することにより免疫調節作用を発揮する天然又は合成有機低分子をさらに含み得る。
特定の実施形態では、本発明は、例えばサイトカイン、例えばIL−12、IL−18、GM−CSF、flt3リガンド(flt3L)、インターフェロン、TNF−α等;ケモカイン、例えばIL−8、MIP−3α、MIP−1α、MCP−1、MCP−3、RANTES等を包含し得る(これらに限定されない)免疫強化剤又はBRMも意図する。本発明で利用され得るBRMの他の例は、サイトカイン又はケモカイン産生を誘発する分子、例えばトール様受容体(TLR)、ペプチドグリカン、LPS又は類似体、非メチル化CpGオリゴデオキシヌクレオチド(CpG ODN);dsRNA、例えばそれぞれTLR9及びTLR3と結合するAPC及び自然免疫細胞上の細菌dsDNA(CpGモチーフを含有)及び合成dsRNA(ポリI:C)である。BRMの一クラスは、大部分は、自然免疫の経路を刺激することにより免疫調節作用を発揮する有機天然低分子又は合成分子を包含する。したがって、TLR7及び8を結合することにより免疫の細胞性経路を刺激することが判明している純合成抗ウイルスイミダゾキノリン、例えばイミキモド及びレシキモドの新規生成のようなTLRと結合する低分子(Hemmi, H. et al., Nat Immunol 3: 196-200, 2002;Dummer, R. et al., Dermatology 207: 116-118, 2003;これらの記載内容はそれぞれ、参照によりその全体が本明細書に援用される)が用いられ得る。BRMはさらに、pAPC又はT細胞を活性化する免疫強化アジュバント(例えばエンドサイトーシス性パターン認識受容体(PRR)リガンド、キラヤサポニン、ツカレソール等を包含する)を包含し得る。
V. 本発明の組成物の送達方法
本発明において、CTLエピトープPRAME及びPSMAをコードする組換えDNAプラスミド、或いはこのようなプラスミドとその後の1回又は複数回の追加免疫としての1つ又は複数のペプチド(複数可)を含む免疫原性組成物の好ましい投与は、リンパ節注射による。その他の免疫化プロトコル、例えば開始用量(複数可)以外のプラスミドの使用(プラスミド単独によるもの、又は他の型の追加免疫試薬の利用)は、あまり好ましい実施形態ではないが、本発明の範囲から除外されない。本発明の実施形態は、免疫原性PRAME及びPSMAの両方を発現する二価プラスミドを包含する。必要とする被験体に本発明の免疫原性組成物を送達するに際しては、最適化された免疫化スケジュールに従って免疫応答が開始及び増幅される器官への直接的送達を可能にするので、リンパ節注射が選択される。
患者のリンパ系に免疫原性組成物を導入するために、組成物は好ましくは、リンパ管、リンパ節、脾臓又はリンパ系のその他の適切な部分に向けられる。いくつかの実施形態では、各構成成分はボーラス剤として投与される。他の実施形態では、1つ又は複数の構成成分は、注入により、一般的に数時間〜数日にわたって送達される。好ましくは、組成物
は、リンパ節にカテーテル又は針を挿入し、そして送達中ずっとカテーテル又は針を維持することにより、リンパ節、例えば鼠径部又は腋窩リンパ節に向けられる。適切な針又はカテーテルは、金属又はプラスチック(例えばポリウレタン、塩化ポリビニル(PVC)、テフロン、ポリエチレン等)から作製されて利用可能である。例えば鼠径部リンパ節中にカテーテル又は針を挿入する場合、鼠径部リンパ節は、テガダーム(商標)透明な包帯材(Tegaderm(商標), St. Paul, MN, USA)を用いて固定される24G3/4のVialon(商標)Insyte W(商標)カニューレ及びカテーテル(Becton Dickinson, USA)を用いて、超音波診断制御下で穿刺される。この手法は一般に、経験をつんだ放射線学者により成される。鼠径部リンパ節内部のカテーテル先端の位置は、リンパ節のサイズを直ちに且つ可視的に増大する最小容積の生理食塩水の注射により確証される。後者の手法は、先端がリンパ節内部にあるという確証を可能にする。この手法は、先端がリンパ節から滑り出ない、そしてカテーテル移植後の種々の日で反復され得ることを保証するために実施され得る。
本発明の治療用組成物(複数可)は、当業者に既知である標準ワクチン送達プロトコルと一致する方式で患者に投与され得る。TuAA PRAME及びPSMAのプラスミド及びペプチド又はペプチド類似体を含む本発明の免疫原性組成物の投与方法としては、経皮、リンパ節内、リンパ節周囲、経口、静脈内、皮膚内、筋肉内、腹腔内及び粘膜投与、注射又は点滴又は吸入による送達が挙げられるが、これらに限定されない。CTL応答を誘発するためのワクチン送達の特に有用な方法は、オーストラリア国特許第739189号;米国特許第6,994,851号及び同第6,977,074号(共に表題「A METHOD OF INDUCING A CTL RESPONSE」)に開示されている。
種々のパラメーターは、被験体に免疫原性組成物を送達するか又は投与するに際して、考慮される必要があり得る。さらに、投与量レジメン及び免疫化スケジュールが用いられ得る。一般的に、治療用組成物中の構成成分の量は、患者により、抗原により、以下のような因子:応答を誘導する場合の抗原の活性;患者の系を通過するリンパの流量;被験体の体重及び年齢;治療されている疾患及び/又は状態の型;疾患又は状態の重症度;前の又は共存する治療的介入;抗体を合成する個体の免疫系の能力;所望の防御程度;投与方式等(これらは全て、施術者により容易に確定され得る)によって変わる。
概して、治療用組成物は、約1〜約500マイクロリットル/時間又は約24〜約12000マイクロリットル/日の速度で送達され得る。抗原の濃度は、結果として、約0.1マイクログラム〜約10,000マイクログラムの抗原が24時間中に送達される。流量は、毎分約100〜約1000マイクロリットルのリンパ液が成人鼠径部リンパ節を通って流れる、という知識に基づいている。目的は、リンパ系中のワクチン処方物の局所濃度を最大にすることである。患者に関する所定の量の経験的調査は、ヒトにおける所定のワクチン調製物に関する注入の最も効果的なレベルを確定するために必要であり得る。
特定の実施形態では、本発明の免疫原性組成物は、多数の逐次的用量として投与され得る。このような用量は、適切な免疫応答を得ることを必要とされる場合、2、3、4又はそれより多い用量であり得る。本発明のさらなる実施形態では、免疫原性組成物の用量は、互いに約数秒又は数分以内に右又は左鼠径部リンパ節に投与されることが意図される。例えばプラスミド(初回刺激)は、先ず右リンパ節に注射され、その後数秒又は数分以内に、第2のプラスミドが右又は左鼠径部リンパ節に注射され得る。他の場合、1つ又は複数の免疫原を発現する1つ又は複数のプラスミドの組合せが投与され得る。リンパ節への最初の注射後のその後の注射は、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10分又はそれより長い分以内であるが、最初の注射の約30、40、50又は60分より長くない、というのが好ましい。同様の考察は、右及び左リンパ節への独立した2つのペプチドの投与に当てはまる。数日間隔での本発明の免疫原性組成物の複数の用量を投与することが望
ましい場合があるが、この場合、その後の投与間に数日(1、2、3、4、5、6又は7日以上)が経過する。他の場合、本発明の組成物のその後の投与(複数可)が、初回用量投与後、約1、2、3週間又はそれ以上の週間以内に、或いは約1、2、3ヶ月又はそれ以上の月数以内に、両側性鼠径部リンパ節注射により投与されるのが望ましい。
投与は、投与処方物と適合性である任意の方式であり、そして治療的に有効であるような量であり得る。本発明の免疫原性組成物の有効量又は用量は、治療されるべき被験体において望ましい応答を提供するのに必要な量である。
本出願で既に開示されたものに加えて、以下の出願が参照によりその全体が本明細書に明確に援用される。クラスI MHC拘束性T細胞応答、特に抗原に対するエフェクターおよびメモリーCTL応答を誘起、同調、維持、調節及び増幅する上で、開示されている類似体を使用するのに有用な方法は、米国特許第6,994,851号(2006年2月7日)及び同第6,977,074号(2005年12月20日)(共に表題「A Method
of Inducing a CTL Response」);米国特許仮出願第60/479,393号(2003年6月17日出願)(表題「METHODS TO CONTROL MHC CLASS I-RESTRICTED IMMUNE RESPONSE」);並びに米国特許出願第10/871,707号(公開番号20050079152)及び米国特許仮出願第60/640,402号(2004年12月29日出願)(共に表題「Methods to elicit, enhance and sustain immune responses against MHC
class I-restricted epitopes, for prophylactic or therapeutic purpose」)に記載されている。また、類似体を研究に用いて、さらなる最適な類似体を得ることができる。多くのハウスキーピングエピトープは、米国特許出願第10/117,937号(2002年4月4日出願)(公開番号20030220239 A1)及び同第10/657,022号(公開番号20040180354)、及びPCT国際出願第PCT/US2003/027706号(公開番号WO04022709 A2)(2003年9月5日出願);及び米国特許仮出願第60/282,211号(2001年4月6日出願);同第60/337,017号(2001年11月7日出願);同第60/363,210号(2002年3月7日出願);及び同第60/409,123号(2002年9月5日出願)(それぞれの出願は、表題「Epitope Sequences」である)に提示されている。類似体はさらに、これらの出願に記載されている種々の様式のいずれでも用いることができる。本発明の類似体から成るか又はこれを含み得るエピトープクラスターは、米国特許出願第09/561,571号(2000年4月28日出願)(表題「EPITOPE CLUSTERS」)に開示及びより詳細に定義されている。本発明の類似体を使用及び送達する方法は、米国特許出願第09/380,534号及び同第6977074号(2005年12月20日公開)並びにPCT国際出願PCT/US98/14289(公開番号WO9902183 A2)(それぞれ、表題「A METHOD OF INDUCING A CTL RESPONSE」)に記載されている。このような免疫療法のための有益なエピトープ選択原理は、米国特許出願第09/560,465号(2000年4月28日出願)、同第10/026,066号(公開番号20030215425 A1)(2001年12月7日出願)、及び同第10/005,905号(2001年11月7日出願)(全て表題「Epitope Synchronization in Antigen Presenting Cells」);同第6,861,234号(2005年3月1日発行、出願第09/561,074号)(表題「Method of Epitope Discovery」);同第09/561,571号(2000年4月28日出願)(表題「EPITOPE CLUSTERS」);同第10/094,699号(公開番号20030046714 A1)(2002年3月7日出願)(表題「Anti-Neovasculature Preparations for Cancer」);米国特許出願第10/117,937号(公開番号20030220239 A1)及びPCT国際出願PCT/US02/11101(公開番号WO02081646 A2)(共に2002年4月4日出願)(共に表題「EPITOPE SEQUENCES」);並びに米国特許出願第10/657,022号及びPCT国際出願PCT/US2003/027706(公開番号WO04022709 A2)(共に2003年9月5日出願)(共に表題「EPITOPE SEQUEN
CES」)に開示されている。ワクチンプラスミドの全体的な設計の態様は、米国特許出願第09/561,572号(2000年4月28日出願)(表題「Expression Vectors Encoding Epitopes of Target-Associated Antigens」)及び同第10/292,413号(公開番号20030228634 A1)(2002年11月7日出願)(表題「Expression Vectors Encoding Epitopes of Target-Associated Antigens and Methods for their Design」);同第10/225,568号(公開番号2003−0138808)(2002年8月20日出願)、PCT国際出願PCT/US2003/026231号(公開番号WO2004/018666)(2003年8月19日出願)(共に表題「EXPRESSION VECTORS ENCODING EPITOPES OF TARGET-ASSOCIATED ANTIGENS」);並びに米国特許出願第6,709,844号(表題「AVOIDANCE OF UNDESIRABLE REPLICATION INTERMEDIATES IN PLASMID PROPAGATION」)に開示されている。特定の癌に対する免疫応答を指図するのに特に利益を有する具体的な抗原の組合せは、米国特許仮出願第60/479,554号(2003年6月17日出願)、米国特許出願第10/871,708号(2004年6月17日出願)、及びPCT国際出願PCT/US2004/019571号(公開番号WO2004/112825)(全て表題「Combinations of tumor-associated antigens in vaccines for various types of cancers」)に開示されている。腫瘍新生血管系に関連する抗原(例えば、PSMA、VEGFR2、Tie−2)も、癌疾患に関して有用であり、米国特許出願第10/094,699号(公開番号20030046714 A1)(2002年3月7日出願)(表題「Anti-Neovasculature Preparations
for Cancer」)に開示されている。生物学的応答調節因子の標的投与によって免疫応答を引き起こし、維持し且つ操作する方法は、米国特許仮出願第60/640,727号(2004年12月29日出願)に開示されている。免疫応答の誘起においてCD4+細胞をバイパスする方法は、米国特許仮出願第60/640,821号(2004年12月29日出願)に開示されている。例示的な疾患、生物体、並びに対象となる生物体、細胞及び疾患に関連する抗原及びエピトープは、米国特許出願第6977074号(2005年12月20発行)(2001年2月2日出願)(表題「METHOD OF INDUCING A CTL RESPONSE」)に記載されている。例示的な方法は、米国特許仮出願第60/580,969号(2004年6月17日出願)及び米国特許出願第2006−0008468−A1号(2006年1月12日公開)(共に表題「COMBINATIONS OF TUMOR-ASSOCIATED ANTIGENS IN DIAGNOTISTICS FOR VARIOUS TYPES OF CANCERS」)に見出されている。方法及び組成物は、米国特許仮出願第60/640,598号(2004年12月29日出願)(表題「COMBINATIONS OF TUMOR-ASSOCAITED ANTIGENS IN COMPOSITIONS FOR VARIOUS TYPES OF
CANCER」)にも開示されている。本発明の類似体を利用することを含む免疫化方法による免疫応答を評価及びモニタリングする診断技法の統合されたものは、米国特許仮出願第60/580,964号(2004年6月17日出願)及び米国特許出願第2005−0287068−A1号(2005年12月29日公開)(共に表題「Improved efficacy of active immunotherapy by integrating diagnostic with therapeutic methods」)においてより完全に記載される。ベクターをコードする免疫原性ポリペプチドは、米国特許出願第10/292,413号(公開番号20030228634 A1)(2002年11月7日出願)(表題「Expression Vectors Encoding Epitopes of Target-Associated Antigens and Methods for their Design」)及び米国特許仮出願第60/691,579(2005年6月17日出願)(表題「Methods and compositions to elicit multivalent immune responses against dominant and subdominant epitopes, expressed on
cancer cells and tumor stroma」)に開示されている。問題の方法及び組成物を含むさらなる有用な開示は、米国特許仮出願第60/691,581号(2005年6月17日出願)(表題「Multivalent Entrain-and-Amplify Immunotherapeutics for Carcinoma」)に見出されている。さらなる方法、組成物、ペプチド、及びペプチド類似体は、米国特許仮出願第60/581,001号及び同第60/580,962号(それぞれ、2004年6月17日出願)(それぞれ、「SSX-2 PEPTIDE ANALOGS」及び「NY-ESO PEPTIDE ANALOGS」)に開示されている。上記の段落に記述されている出願及び特許はそれぞれ、教
示する全てのものに関して参照によりその全体が本明細書に援用される。さらなる類似体、ペプチド及び方法は、米国特許公開番号20060063913(表題「SSX-2 PEPTIDE ANALOGS」;及び米国特許公開番号2006−0057673 A1(2006年3月16日公開)(表題「EPITOPE ANALOGS」);及びPCT出願公開番号WO/2006/009920(表題「EPITOPE ANALOGS」)(全て2005年6月17日出願)に開示されている。さらなる方法及び組成物が、米国特許仮出願第60/581,001号(2004年6月17日出願)(表題「SSX-2 PEPTIDE ANALOGS」及び米国特許仮出願第60/580,962号(2004年6月17日出願)(表題「NY-ESO PEPTIDE ANALOGS」)(それぞれ、参照によりその全体が本明細書に援用される)に開示されている。一例であってそれらに限定されないが、各参考文献は、クラスI MHC拘束性エピトープ、類似体、類似体の設計、エピトープ及び類似体の使用、並びにエピトープを使用及び生成する方法、それらの発現に関する核酸ベクターの設計及び使用について教示しているものに関して参照により援用される。参照により本明細書に明確に援用される他の出願は、米国特許出願第11/156,253号(公開番号20060063913)(2005年6月17日出願)(表題「SSX-2 PEPTIDE ANALOGS」);米国特許出願第11/155,929号(2005年6月17日出願)(表題「NY-ESO-1 PEPTIDE ANALOGS」)(公開番号20060094661);米国特許出願第11/321,967号(2005年12月29日出願)(表題「METHODS TO TRIGGER, MAINTAIN AND MANIPULATE IMMUNE RESPONSES BY
TARGETED ADMINISTRATION OF BIOLOGICAL RESPONSE MODIFIERS INTO LYMPHOID ORGANS」);米国特許出願第11/323,572号(2005年12月29日出願)(表題「METHODS TO ELICIT ENHANCE AND SUSTAIN IMMUNE REPONSES AGAINST MCH CLASS I RESTRICTED EPITOPES, FOR PROPHYLACTIC OR THERAPEUTIC PURPOSES」);米国特許出願第11/323,520号(2005年12月29日出願)(表題「METHODS TO BYPASS CD4+ CELLS IN THE INDUCTION OF AN IMMUNE RESPONSE」);米国特許出願第11/323,049号(2005年12月29日出願)(表題「COMBINATION OF TUMOR-ASSOCIATED ANTIGENS IN COMPOSITIONS FOR VARIOUS TYPES OF CANCERS」);米国特許出願第11,323,964号(2005年12月29日出願)(表題「COMBINATIONS OF TUMOR-ASSOCIATED
ANTIGENS IN DIAGNOSTICS FOR VARIOUS TYPES OF CANCERS」);米国特許仮出願第60/691,889号(2005年6月17日出願)(表題「EPITOPE ANALOGS」)である。
(実施例)
二価免疫応答を誘発することが可能なPSMA及びPRAMEの免疫原性エピトープを含有するプラスミドを設計するに際して本発明の好ましい実施形態を実証するために、以下の実施例を包含する。以下の実施例に開示される方法は、本発明の実行において良好に機能するために本発明者等により発見された方法を表す、と当業者により理解されるべきであり、したがってその実行のための好ましい方式を構成すると考えられ得る。しかしながら、本発明の開示の点から見て、開示されている特定の実施形態において多数の変更が成され得るし、そしてさらに本発明の精神及び範囲を逸脱しない限り、同様の又は類似の結果を得ることができる、と当業者は理解する。
免疫原をコードするプラスミド発現ベクターの設計
プラスミドP2及びR2(pCTLR2とも呼ばれる)は、それぞれPSMA(広範囲の癌腫の新生血管系上で、又は前立腺癌腫細胞により発現される)及びPRAME(癌性細胞により発現される)からの因子を含有する(図1)。それぞれ挿入物は、抗原の配列の断片を、標的細胞により発現され、そして免疫媒介性攻撃により取組み可能な多コピーのエピトープと共に包含する。これらのエピトープに隣接するのは、細胞性区画中のエピトープペプチドのプロセシング及び生成を促すことが既知であるアミノ酸をコードする配列である。さらに、プラスミドRP5は、P2及びR2の両方からの因子を、互いに接合
された発現免疫原と共に包含する。
上記の、そして米国特許仮出願第60/691,889号(表題「EPITOPE ANALOGS」)(2005年6月17日出願));及び米国特許出願第 / 号(代理人整理番号MANNK.052A))(表題「PRAME EPITOPE ANALOGS」)(それぞれ、参照によりその全体が本明細書に援用される)に開示されたようなプラスミド構築プロトコルに従って、R2プラスミドを構築した。R2(pCTLR2とも呼ばれる)は、PRAMEからのHLA A2特異的CTLエピトープ、SLLQHLIGL、アミノ酸残基425〜433及びPRAMEのエピトープクラスター領域、アミノ酸422〜509を伴う1つのポリペプチドをコードする組換えDNAプラスミドワクチンである。このプラスミドを構築する場合、プラスミド中のポリペプチドをコードするDNA配列は、サイトメガロウイルスからのプロモーター/エンハンサー(CMVp)の制御下に置かれ、これが抗原提示細胞による取り込み時のポリペプチドに関するメッセンジャーの効率的転写を可能にする。コード配列の3’末端のウシ成長ホルモンポリアデニル化シグナル(BGHポリA)は、その安定性を増大するためのメッセンジャーのポリアデニル化のための、そして、細胞質中への核からの移行のためのシグナルを提供する。核中へのプラスミド輸送を促すために、サルウイルス40(SV40)からの核内移入配列(NIS)がプラスミド主鎖中に挿入された。CpG免疫刺激モチーフの1つのコピーは、免疫応答をさらに高めるようにプラスミド中で操作される。さらに、プラスミド中の2つの原核生物遺伝因子は、大腸菌における増幅、カナマイシン耐性遺伝子(Kan R)、及びpMB細菌複製起点に関与する。
R2(pCTLR2)のコード化ポリペプチドのアミノ酸配列(配列番号19)は、以下に示すように150アミノ酸残基長である:
Figure 2008543315
アミノ酸残基2〜89は、PRAME422-509を表すエピトープクラスター領域に対応する。このエピトープクラスター領域内では、種々のエピトープ予測アルゴリズムを用いて、多数の潜在的HLA A2特異的CTLエピトープが見出されている。アミノ酸残基90〜150は、PRAME425-433CTLエピトープの4つの埋込みコピー(太字)を伴うエピトープ遊離(シンクロトープ(synchrotope)(商標))配列である。拘束性PRAME CTLエピトープに隣接するのは、PRAME CTLエピトープのプロセシングにおいて重要な役割を演じることが示されている短いアミノ酸配列である。さらに、アミノ酸配列ISPEKEEQYIA(配列番号: :PRAMEアミノ酸276〜286に対応する、イタリック体)は、コード化ポリペプチドの抗体ベースの発現の検出を促すようにこの数珠領域中で操作される。
操作された免疫原性因子の優勢/亜優勢階層
同一発現ベクター中での異なる抗原からの因子を操作する戦略がそれらの因子の間に優勢/亜優勢階層を作り出すか否かを査定するために、試験を実行した。
HHDトランスジェニックマウスの4群を、1、4、15及び18日目に、鼠径部リンパ節にPBS25μl中の25μg/プラスミドを直接接種することにより、プラスミドP2、R2、RP5又はP2及びR2プラスミドの混合物で免疫化した。追加免疫の10
日後に、脾臓細胞をPRAME425-433又はPSMA288-297ペプチドでex vivo刺激して、種々のエフェクター対標的細胞比(E:T比)で、51Cr標識ペプチド被覆T2細胞に対して試験した。
要するに、それらの表面に抗原を発現する標的細胞を、クロムの放射性同位体(51Cr)で標識した。次に脾臓細胞を標的細胞と混合し、数時間インキュベートした。インキュベーション後、上清を収穫し、ガンマ計数器を用いて、三重反復実験試料で細胞溶解活性を測定した。抗原発現細胞の溶解は、培地中に51Crを放出する。エフェクター細胞の存在下又は非存在下で目的の抗原(複数可)又は対照抗原(複数可)を発現する標的細胞の溶解(即ちクロム放出)を比較することにより、細胞特異的溶解を算定し、通常は特異的溶解%として表す。
ウエルの各複製物に関する平均cpmを用いて、エフェクター細胞の各濃度に関して補正溶解%を算定した(図2)。以下の式を用いて、特異的溶解%を算定した:放出%=100×(実験放出−自発的放出)/(最大放出−自発的放出)。データは、以下のように示される:x軸はエフェクター対標的比を示す;y軸は対応する特異的溶解パーセンテージを示す。結果は、特異的細胞傷害性%として表される(プラスミドR2は、CTLR2とも呼ばれる)。
結果は、P2及びR2が有意の細胞傷害性免疫応答を別個に誘発することを示す。しかしながらP2及びR2の免疫原がRP5プラスミド内に組込まれる場合、PRAMEエピトープに対する免疫性は保存されるが、一方PSMA288-297エピトープに対する応答は遮られる。これは、免疫学的見地から、これら2つのエピトープ間に階層が確立されることを示す。P2及びR2プラスミドの混合は、二価免疫性を回復させる。
付加的プラスミドの構造
PRAME及びPSMAエピトープ(RP5の状況での優勢及び亜優勢)の両方に対するより均衡の取れた免疫を生じる発現ベクターを設計するために、以下の3つの方法の種々の組合せを用いることにより、一組の免疫原を設計し、同一プラスミド主鎖内に組入れた:
1)PRAME425-433(優勢)エピトープのコピー数及びPSMA288-297(亜優勢)エピトープのコピー数間の比を、後者に有利となるように調整した。
2)プロテアソーム・プロセシングと無関係に適正C末端を有するようにC末端位置に低優勢エピトープを配置した。
3)低優勢エピトープ(PSMA)を変異させ(発現挿入物内に1又は多コピー)、固有の免疫原特性、例えばクラスI MHCとの結合及びそれについての半減期を改善した。
図3は、作製された種々のプラスミドの設計図を示す。図3中で、「V」は、I297V変異を保有するPSMA266-297エピトープに対応する。
異なる抗原からのエピトープを包含するプラスミドにより達成される二価応答の誘導
上記の実施例3に記載したように設計されたプラスミドを試験して、PRAME425-433及びPSMA288-297腫瘍関連抗原に対する二価免疫応答を初回刺激するそれらの能力を確定した。
HHDトランスジェニックマウスの6群(n=8/群)を、1日目及び4日目に、鼠径部リンパ節にPBS25μl中の25μgを直接接種することにより、図3に示した挿入
物を保有するプラスミド(RP8、RP9、RP10、RP11、RP12又はRP13)で免疫化した。最終プラスミド注射の7日後、即ち11日目に、免疫化動物全てを、5つのナイーブ対照を含めて、屠殺した。下記のように、IFN−γ産生スポット形成コロニー(SFC)の頻度を測定することにより、ELISPOT分析を実行した。
要するに、脾臓を11日目に安楽死動物から単離し、単核球を、密度遠心分離(Lympholyte Mammal, Cedarlane Labs, Burlington, NC)後に、HL−1培地中に再懸濁した。脾臓細胞(5×105又は2.5×105細胞/ウエル)を、10μgのPSMA288-297又はPRAME425-433、天然ペプチドと共に、96ウエルフィルター膜プレート(Multi−screen IP膜96ウエルプレート, Millipore, MA)の三重反復実験ウエル中でインキュベートした。試料を、5%CO2及び湿度100%で37℃で42時間インキュベートした後、展開した。マウスIFN−γコーティング抗体(IFN−γ抗体対、U-CyTech Biosciences, The Netherlands)をコーティング試薬として用いた後、脾臓細胞と共に、その後、ビオチン化検出抗体を伴ってインキュベートした。GABA接合体及び専売の基質(U-CyTech Biosciences)を、IFN−γスポット展開のために用いた。IFN−γスポット分析用に調整されたELISpotリーダーソフトウエアバージョン3.2.3を用いて、AID Internationalプレート読取器上での展開の24時間後、免疫化動物におけるCTL応答を測定した。
図4に示した結果は、各実験群に関する平均IFN−γスポット数を示す。データは、IFN−γスポットの頻度(IFN−γ分泌細胞のコロニーを表す)/処置として、個々の動物応答の平均+/−標準偏差(Std)として示される。免疫化マウス又はナイーブマウスから単離され、PSMA288-297天然ペプチドで刺激された脾臓細胞から生じたデータは、ナイーブ対照(12.8+2.4 IFN−γスポット)又は他の処置群と比較して、RP12がPSMA288-297抗原に対する最も強い免疫性(55.8+/−1.6
IFN−γスポット)を誘導したことを示す。これは、RP12プラスミドによるPSMA免疫応答の5倍増強を表した。
さらに、免疫化マウス又はナイーブマウスから単離され、PRAME425-433天然ペプチドで刺激された脾臓細胞から生じたデータも、ナイーブ対照(8.5+2.8 IFN−γスポット)又は他の処置群と比較して、RP12で免疫化された動物がPRAME425-433抗原に対する最も強い免疫応答(234.5+3.7 IFN−γスポット)を示すことを実証した。これは、RP12プラスミドによるPRAME免疫応答の20倍増大を表した。
全体的に、図4に示した結果は、プラスミドRP12によるPRAME及びPSMAエピトープの両方に対する強力な二価免疫の誘導を示す。プラスミドRP5と比較して、PRAME及びPSMAエピトープの両方に対する二価免疫が、RP9を用いた場合は多少、そしてRP13、RP10、RP11及びRP8(全て、PRAMEエピトープに比してPSMAエピトープのより強力な提示を有する)を用いた場合はより少ない程度に観察された(図2)。この観察は、明らかに、一部はPSMAのI297V類似体の使用に因るものである。
RP12プラスミドによる二価応答の誘導
6つのプラスミド(RP8、RP9、RP10、RP11、RP12及びRP13)のうちの4つの実施例における比較に基づいて、さらなる分析のために、PRAME425-433及びPSMA288-297の両方に対する強固な二価免疫応答を初回刺激する唯一のプラスミドであったため、RP12を選択した。
2つの代表的HHDトランスジェニックマウスを、1、4、15及び18日目に、鼠径部リンパ節にPBS25μl中の25μgを直接接種することにより、挿入物を保有するRP12プラスミド(図3に示す)で免疫化した。最終プラスミド注射の10日後、末梢血単核球の四量体染色及びCD8発現に関する共染色により、PRAME及びPSMAエピトープ特異的CD8+T細胞の頻度を測定した。
要するに、密度遠心分離(Lympholyte Mammal, Cedarlane Labs)後に末梢血から単核球を単離し、HLA−A*0201 PRAME MHC四量体(Beckman Coulter, T02001)及びHLA−A*0201 PSMA MHC四量体(Beckman Coulter, T02001)で染色した。次にこれらの細胞をFITC接合ラット抗マウスCD8a(Ly−2)モノクローナル抗体(BD Biosciences, 553031)を用いて、共染色した。BD FACS Caliburフローサイトメーターを用いてデータを収集し、そしてリンパ球集団をゲート制御(gating)、且つ、CD8+CTL集団内の四量体陽性細胞の%を算定することにより、セルクエスト・ソフトウエアを用いて分析した。
図5に示した結果は、リンパ節内プラスミド免疫化後に、RP12プラスミドが二重免疫を引き出し、そしてPRAME425-433特異的T細胞の頻度がPSMA亜優勢エピトープに特異的なT細胞の頻度の数倍高かったことを示す。
PRAME及びPSMAプラスミドで初回刺激し、ペプチドで追加免疫したマウスにおける二価免疫応答
プラスミドRP12及びRP8による免疫化が、PSMA288-297I297V類似体によるペプチド追加免疫後に、腫瘍関連抗原Prame425-433及びPSMA288-297に対する二価応答を誘導し得たか否かを判定するために、免疫化動物の四量体分析を実行した。
HHDトランスジェニックマウスを、1、4、15及び18日目に、鼠径部リンパ節のそれぞれにPBS25μl中の100μgを直接接種することにより、図3に示した挿入物を保有するRP8又はRP12プラスミドで免疫化した。29及び32日目に、マウスを25μgのPSMA288-297ペプチド類似体(I297V)で追加免疫した。ペプチド追加免疫開始の1日前、そしてプラスミド追加免疫の完了の10日後に、PRAME及びPSMAエピトープ特異的T細胞の頻度を四量体染色(上記)により測定し、最終ペプチド追加免疫の7日後に、四量体結果と比較した。
図6Aに示した結果(特異的CD8+T細胞の頻度の平均±SEM)は、RP12プラスミドが、ペプチド追加免疫前に、RP8よりわずかに高いPSMA特異的免疫を誘発することを示した。さらに、RP12及びRP8の場合とも、PRAMEに対する免疫はペプチド追加免疫前に優勢であることが判明した。しかしながらPSMA亜優勢エピトープによる追加免疫後、PRAME及びPSMAに対する免疫応答は、特にRP12の場合、より均衡の取れたプロファイルを表示したが、これは、異なる免疫階層のエピトープに対する平衡化免疫応答を誘発するための戦略の利益を示す。
図6Bは、各群からの3つの代表的マウスにおけるPRAME及びPSMAに対する免疫応答を示し、さらに、RP12プラスミド及びPSMA(I297V)ペプチド追加免疫により引き出される二価免疫応答増強を例証する。
PSMAペプチド追加免疫及びその後のPRAMEペプチド追加免疫後の二価免疫応答
プラスミドRP12及びRP8による免疫化が、PSMA288-297I297V類似体による一次ペプチド追加免疫及びPrame425-433L426Nva、L433Nleペプ
チド類似体による二次追加免疫後に、それらの腫瘍関連抗原であるPrame425-433及びPSMA288-297エピトープに対する二価応答を誘導し得たか否かを検査した。
1、4、15及び18日目に、鼠径部リンパ節に直接接種することにより、RP8又はRP12プラスミド(4mg/ml)を4回注射して、マウスを免疫化した。29及び32日目に、マウスをPSMA288-297I297Vペプチド類似体(0.5mg/ml)で追加免疫し、その後、42及び59日目に、それぞれ0.5mg/ml及び0.05mg/mlでPrame425-433L426Nva、L433Nleペプチド類似体を用いて二次追加免疫した。マウスを屠殺し、ELISPOT分析(図7)を以下のように実行した。
要するに、最終Prame425-433L426Nva、L433Nleペプチド注射の10日後に、安楽死動物から脾臓を単離し、そして単核球を、密度遠心分離(Lympholyte Mammal, Cedarlane Labs, Burlington, NC)後に、HL−1培地中に再懸濁した。脾臓細胞(2×105細胞/ウエル)を、10μgのPSMA288-297又はPRAME425-433、天然ペプチドと共に、96ウエルフィルター膜プレート(Multi−screen IP膜96ウエルプレート, Millipore, MA)の三重反復実験ウエル中でインキュベートした。試料を、5%CO2及び湿度100%で37℃で72時間インキュベートした後、展開した。マウスIFN−γコーティング抗体(IFN−γ抗体対、U-CyTech Biosciences, The Netherlands)をコーティング試薬として用いた後、脾臓細胞と共に、その後、ビオチン化検出抗体を伴ってインキュベートした。GABA接合体及び種々の基質(U-CyTech Biosciences)を、IFN−γスポット展開のために用いた。IFN−γスポット分析用に調整されたELISpotリーダーソフトウエアバージョン3.2.3を用いて、AID Internationalプレート読取器上での展開の24時間後、免疫化動物におけるCTL応答を測定した。
結果は、試験した全ての用量で、RP12プラスミドは、RP8より高いPSMA特異的免疫を誘発することを示す。RP12及びRP8プラスミドの両方に関して、PRAMEに対する免疫は、試験した全ての用量で優勢であることが判明した。さらにまた、RP12プラスミドは、PSMA及びPRAMEエピトープによる追加免疫後、PRAME及びPSMAに対する強力な均衡の取れた免疫応答を示した。
2つの一価プラスミド及び1つの二価プラスミドの構造。 P2、R2及びRP5プラスミドを発現する細胞における特異的細胞溶解%を示す51Cr放出検定。データは以下のように示される:x軸は異なるエフェクターと共に用いられる標的細胞対標的比を示す;y軸は対応する特異的溶解パーセンテージを示す。 PRAME及びPSMAエピトープの両方を発現するよう設計された付加的プラスミドの構造。一価PRAMEプラスミドR2の構造が示されている。P2は、一価PSMAプラスミドを表す。 図3に示した異なる抗原からのエピトープを包含するプラスミドにより達成される二価応答の誘導を示すPRAME及びPSMAのELISpot分析。両側性リンパ節にPRAME/PSMA二価プラスミド(1mg/ml)を2回注射して、動物を免疫化した。5×105の単離脾臓細胞を、10μgのPSMA288-297天然ペプチド又は10μgのPrame425-433天然ペプチドと共に42時間インキュベートした後、展開した。グラフは、平均+/−SEMを表す。 RP12二価プラスミド免疫化後のPRAME及びPSMAの四量体分析。データは、PRAME及びPSMAに対する二価免疫応答を示し、プラスミド単独初回刺激マウスにおけるPRAMEエピトープに対する応答の相対的優勢を伴う。 RP12又はRP8二価プラスミド免疫化を受け、その後、PSMA288-297(I297V)ペプチド類似体追加免疫を受けたマウスにおけるPRAME及びPSMAの四量体分析。 RP12又はRP8二価プラスミド免疫化及びPSMA288-297(I297V)ペプチド類似体追加免疫後の個々の動物におけるPRAME及びPSMAの四量体分析。 RP12又はRP8で初回刺激され、PSMA288-297(I297V)及びPRAME425-433(L426Nva、L433Nle)ペプチド類似体で追加免疫された動物におけるELISpot分析。 RP8に関するポリペプチド配列(配列番号2)。 RP12に関するポリペプチド配列(配列番号4)。

Claims (32)

  1. CTLエピトープPSMA288-297(配列番号6)の1つ又は複数のコピー及びCTLエピトープPRAME425-433(配列番号5)の1つ又は複数のコピー、或いは該エピトープの一方又は両方の1〜3個の置換を含む交差反応性類似体を含むポリペプチドをコードする核酸構築物であって、前記ポリペプチドが全抗原を含まない、核酸構築物。
  2. 前記一方又は両方のエピトープが遊離配列内でコードされる、請求項1に記載の核酸構築物。
  3. 前記ポリペプチドが、1つ又は複数のエピトープクラスターをコードする配列をさらに含む、請求項1に記載の核酸構築物。
  4. PRAMEエピトープクラスターを含む、請求項3に記載の核酸構築物。
  5. 前記エピトープクラスターがPRAMEのアミノ酸422〜509である、請求項4に記載の核酸構築物。
  6. PSMAエピトープクラスターを含む、請求項3に記載の核酸構築物。
  7. 前記1つ又は複数のエピトープクラスターがPSMAのアミノ酸3〜45及び217〜297から成る群から選択される、請求項6に記載の核酸構築物。
  8. 前記PSMAエピトープ類似体がI297V置換を含有する、請求項1に記載の核酸構築物。
  9. 核内移行配列をさらに含む、請求項1に記載の核酸構築物。
  10. プロモーターをさらに含む、請求項1に記載の核酸構築物。
  11. 前記プロモーターがサイトメガロウイルス(CMV)プロモーターである、請求項10に記載の核酸構築物。
  12. ポリA配列をさらに含む、請求項1に記載の核酸構築物。
  13. 1つ又は複数のCpG免疫刺激モチーフをさらに含む、請求項1に記載の核酸構築物。
  14. 前記PRAMEエピトープ及び前記PSMAエピトープの両方の前記遊離配列がコード化ポリペプチドのN末端部分に位置する、請求項2に記載の核酸構築物。
  15. 前記コード化ポリペプチドが配列番号2である、請求項14に記載の核酸構築物。
  16. 前記PRAMEエピトープ及び前記PSMAエピトープの両方の前記遊離配列がコード化ポリペプチドのC末端部分に位置する、請求項2に記載の核酸構築物。
  17. 前記コード化ポリペプチドが配列番号4である、請求項16に記載の核酸構築物。
  18. 請求項1に記載の核酸構築物を含む免疫原性組成物。
  19. 治療的有効量の請求項1に記載の核酸構築物を投与する工程を包含する、癌を有する個
    体の治療方法。
  20. 前記核酸構築物が節内に投与される、請求項19に記載の方法。
  21. 前記個体が、新生物細胞又は腫瘍関連新生血管系細胞においてPRAME、PSMA又はその両方を発現する癌を有する、請求項19に記載の方法。
  22. 有効量の請求項1に記載の核酸構築物を投与して免疫応答を誘導する工程と;
    前記核酸構築物によりコードされるエピトープに対応する少なくとも1つのペプチド類似体で追加免疫することにより免疫応答を増幅する工程と
    を包含する、癌を有する個体の治療方法。
  23. 前記個体が、癌細胞上でPRAMEを、且つ腫瘍関連血管系細胞上でPSMAを発現する癌を有する、請求項22に記載の方法。
  24. 前記個体が、新生物細胞又は腫瘍関連新生血管系細胞においてPRAME、PSMA又はその両方を発現する癌を有する、請求項22に記載の方法。
  25. 癌を有する個体の治療のための薬剤の調製における、請求項1〜17のいずれか一項に記載の核酸構築物の使用。
  26. 前記薬剤が、節内に該薬剤を投与することによって癌を有する個体を治療するためのものである、請求項26に記載の使用。
  27. 前記個体が、新生物細胞又は腫瘍関連新生血管系細胞においてPRAME、PSMA又はその両方を発現する癌を有する、請求項26又は27に記載の使用。
  28. 癌を有する個体の治療のための薬剤の調製における、請求項18に記載の免疫原性組成物の使用。
  29. 前記薬剤が、節内に該薬剤を投与することによって癌を有する個体を治療するためのものである、請求項28に記載の使用。
  30. 前記個体が、新生物細胞又は腫瘍関連新生血管系細胞においてPRAME、PSMA又はその両方を発現する癌を有する、請求項28又は29に記載の使用。
  31. 腫瘍関連新生血管系の免疫応答標的化を誘導するのに用いるための薬剤の調製における、請求項1〜17のいずれか一項に記載の核酸構築物の使用。
  32. 前記腫瘍関連血管系細胞がPRAMEを表示する、請求項31に記載の使用。
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