JP2008542735A - 車輪に働く複数の荷重成分を決定する方法及びシステム - Google Patents

車輪に働く複数の荷重成分を決定する方法及びシステム Download PDF

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Abstract

本発明は、車輪に働く複数の荷重成分(F)を決定する方法及びシステムに関し、車輪に複数のセンサ(g)を設け、これを用いて、歪又は応力を検出可能にする段階と、少なくともいくつかのセンサ(g)におけるセンサ値(ε)を本質的に同時に測定する段階とを備える。本発明は、センサ値(ε)が本質的に同時に測定されるセンサ(g)の数が、少なくとも3個であり、測定されたセンサ値(ε)に少なくとも部分的に基づいて、複数の荷重成分(F)を決定することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車輪に働く複数の荷重成分を決定するための方法及びシステムに関する。
列車の車輪に働く荷重を決定するために、多くの方法が示唆されている。
しばしば使用された方法では、それぞれの車輪に、ホイートストンブリッジと称される構成の歪ゲージを備える。そうした2つのブリッジが垂直力のために設けられ、1つのブリッジが横方向の力のために設けられる。信号は、歪ゲージの配置に基づいて分断される。信号調節設備は、車中に配置され、スリップリング装置を介して、車輪に接続される。垂直力は直接的には測定されないので、「Q整形器」というアナログハードウェアの部品を用いて、測定された信号から力を得る。この方法には、多くの不都合がある。横方向と垂直方向との軌道力を分離するために、車輪は屈曲したウェブを有している必要がある。これは、試験のために、特別に製造された車輪が必要であることを意味する。さらに、車輪の円板の内側と外側とに機器を備える必要がある。これは、内側と外側との間にて信号を伝達するために、車輪の円板に孔を設けなければならないことを意味する。そうした作業は、車輪の構造的な完全性を阻害し、車輪の寿命を短命化し、試験が終了した後に、通常の運転のために役立たなくする。
さらに、列車の車輪の荷重を決定する公知の方法は、例えば、独国特許出願公開第3114499号明細書及び欧州特許出願公開第580969号明細書に見い出される。
独国特許出願公開第3114499号明細書 欧州特許出願公開第580969号明細書
独国特許第1079348号明細書が開示している方法では、列車の車輪に2つの歪ゲージが配置され、両側にひとつずつ、互いに対向して配置される。歪と車輪との角度の関係に対応する較正値は、垂直荷重及び側部荷重について、歪ゲージのために確立される。測定された歪と、較正値と、真の荷重との間の関係について、2つの方程式が提供される。ひとつの実施形態においては、測定値を連続的に得るために、追加的な歪ゲージの対を用いることが示唆されている。しかしながら、任意の与えられた時間点において、車輪(の極座標系)における同一の半径及び角度位置に配置された、2つだけの歪ゲージが使用されて、荷重が計算される。この結果、システムは、干渉及び雑音レベルに対して敏感になって、誤った結果につながるリスクをもたらす。さらに、上述した解決手段と同様に、車輪の円板の内側と外側とに機器を設ける必要があるので、車輪には、構造的に不利益な作業が求められる。
独国特許第1079348号明細書
一般に、ほとんどの公知の方法において、ゲージからの出力は、車輪及び測定に使用される電気システムに存在するすべての特徴と、外乱との組合せである。一般に、決定すべき各荷重に関して、この荷重に属する測定値の、残余の信号からの分離を、改善させる要望が存在する。
本発明の目的は、実行が容易であって、決定される荷重に関して信頼できる結果を与えるような、車輪の荷重試験方法を提供することである。
また、本発明の目的は、構造的に有害な作業を車輪に対して施す必要なしに、あらゆる公知のタイプの車輪を用いて実行できる、車輪の荷重試験方法を提供することである。
また、本発明の目的は、信号の干渉に対して敏感でない、車輪の荷重試験方法を提供することである。
これらの目的を達成するために、車輪に働く複数の荷重成分Fを決定する方法は、
− 車輪に複数のセンサを設け、これを用いて、歪又は応力を検出可能にする段階と、
− 少なくともいくつかのセンサにおけるセンサ値εを本質的に同時に測定する段階と、を備えている。
本発明の特徴は、
− センサ値が本質的に同時に測定されるセンサの数は、少なくとも3個であり、
方法がさらに、
− 測定されたセンサ値(ε)に少なくとも部分的に基づいて、複数の荷重成分(F)を決定する、ことである。
「本質的に同時に測定する」という用語は、この場合、多数のセンサから値が得られ、第1の値が得られた時間から最後の値が得られる時間までの車輪の回転が最大値を有することを意味している。好ましくは、第1の値が得られた時間から最後の値が得られる時間までに、車輪は30度以下だけ回転する。これは、荷重成分の決定に役立つ情報を提供する。第1の値が得られた時間から最後の値が得られる時間までに、車輪が15度以下だけ回転する場合、情報の有用性は高くなる。信頼できる結果のためには、第1の値が得られた時間から最後の値が得られる時間までに、車輪は5度を越えて回転すべきではない。
少なくとも3つのセンサ値を、車輪の異なる角度位置にて、本質的に同時に測定することで、車輪の歪場の「イメージ」が得られる。これは、荷重成分の決定のための信頼できるベースを提供する。さらに、測定値は、車輪の複数の角度及び/又は半径位置から得られるので、公知の解決法において役に立つには低すぎる値を、本発明の技術においては使用することができる。また、本発明の技術は、大きな測定値を得るために、特別に設計された試験車輪を必要としない。
公知の測定技術を用いた場合に特に遭遇するひとつの問題点は、一般に測定に最も関連する、車輪とレールとの間の接触点に作用する荷重成分に関連して、回転及び温度などの荷重により車輪に働く歪又は応力を、関心のある荷重から分離するのが困難又は不可能なことである。従って、これらは、しばしば誤差を発生させる。本発明の技術では、一般的な事例において、これらの荷重は、適当なセンサ配置を用いて測定され、互いから、また接触点荷重から、良好に分離される。すべてのセンサが同一半径に配置される場合には、明らかに、回転対称な荷重は、互いに分離できないけれども、それでも、車輪とレールとの接触点に働く力から分離できる。
また、準静的荷重の場合には、回転対称のいかなる仮定もせずに、本発明の範囲内において取り扱うことができる。そうした荷重は、機器の不完全な製造、又は車輪への不完全な機器の取り付け、不均等な温度荷重(例えば、車輪の一部分だけに日照が当たった場合)などに起因する機器のオフセットである。
公知の測定技術は、センサの車輪への取り付けに非常に良好な精度を必要とし、これは、時間と資源の消費を生じる。というのは、センサが充分良好に配置されたとみなされる前に、何回も、各センサを車輪にしばしば取り付ける必要があるためである。精度が保たれない場合、容認できない誤差がシステムに導入される。本発明では、センサの配置精度は、荷重からの歪場を満足に捕捉するようにセンサが配置されるレベルであれば充分である。上述したように、不均等な、準静的荷重も取り扱うことができる。さらに、本発明の技術は、すべてのセンサが、それぞれの荷重の同一量を捕捉することを必要としない。
好ましくは、複数の荷重成分を決定する段階は、Bと称される荷重成分決定行列を決定する段階を備える。荷重成分を有する荷重成分ベクトルFは、荷重成分決定行列と、測定されたセンサ値を有するセンサ値ベクトルεとの積に等しいか、または、良好に近似されている。
なかんずく、これは、回転対称のいかなる仮定も伴わずに、機器の不完全な製造、又は車輪への不完全な機器の取り付け、不均等な温度荷重などに起因する、準静的荷重の取扱いを容易にする。特に、そうした荷重は、行列Bの計算に導入された、独立した歪場として、容易に取り扱うことができる。
好ましくは、荷重成分決定行列は、行列Aが個々の荷重成分に関連したセンサ値を含むとき、ε=AFの重複決定線形方程式に対して、F=Bεが最小二乗法の解になるように選択されている。
行列Aは、それぞれが特定の較正荷重Ficに関連してなる、複数のセンサ較正値Ajiを含んでいる。センサ値が本質的に同時に測定されるセンサの数が荷重成分の数に比べて多い場合には、最小二乗法の解は、センサ値と荷重成分との間の関係に、良好な近似解を与える。
より詳しくは、較正値が使用される場合には、複数のセンサ較正値Ajiと複数の較正荷重Ficとの間の関係を確立することは、それぞれが各荷重成分Fに対応した複数の較正荷重Ficを確立することと、車輪の角度位置に応じたセンサ及び較正荷重Ficの複数の組合せのそれぞれについてセンサ較正値Ajiを決定することとを含む。そこで、センサ較正値Ajiを有するセンサ値決定行列Aが決定され、センサベクトルεは、センサ値決定行列Aと荷重成分ベクトルFとの積に等しくされる(すなわち、ε=A×F)。この関係は、未知のパラメータに比べて多くの方程式を有し、本発明の好ましい実施形態によれば、最小二乗近似法を用いて解かれる。これは、F=B×εとなるように、荷重成分決定行列Bを決定する段階は、Bを(A×A)−1×Aと定めることで行われることを意味している。
荷重成分は、任意の数及び任意の観測可能なタイプのもので、例えば、垂直力又は水平力、または、車輪と列車のレール又は路面との間の接触による力のモーメント、遠心力、温度応力、車輪の固有振動などである。
以下の詳細な説明においては、列車の車輪を参照するけれども、本発明は、例えば、トラックや貨物自動車といった重い車両の車輪など、任意の他のタイプの車両の車輪に作用する力を決定するために等しく適用可能である。
センサは、応力又は歪について情報を得るための任意の適当なタイプのものであり、例えば、歪ゲージ、または、歪ゲージの組合せ、例えば、ハーフブリッジ又はフルブリッジの形態である。ここで理解されるセンサは、例えば、フルブリッジの場合には、車輪の表面の部分をカバーするような、物理的な延長部を有している。それにもかかわらず、この延長部は、車輪の円板の領域への関連が小さい。
好ましくは、センサ値εが取得される段階における、車輪の角度は、測定されたセンサ値εと、較正センサ値Ajiとに少なくとも部分的に基づいて決定される。これは、車輪の角度が測定されたセンサ値に基づいて決定され、試験中に車輪の角度を検出するために特別な機器が必要にはならないことを意味している。好ましくは、車輪の角度は、センサ較正値Ajiを有するセンサ値決定行列をAとして、式|ε−A×B×ε|を最小化する値として決定される。
好ましくは、センサの数は少なくとも8個である。これは、たぶん、ほとんどの車輪のタイプにおいて、信頼できる結果を提供する。特に、センサの数が多いと、雑音が小さくなる。加えて、センサの数が多いと、車輪上の歪場の変化をより良く使用できる。特に、異なるタイプの車輪は、同一の荷重を受けたとき、異なる歪場を呈するので、センサの数が多いと、異なる車輪のタイプに有効な適合が提供される。
好ましくは、すべてのセンサは、車輪の同一の側に設けられる。これは、信号受信装置とは反対側の車輪の側に取り付けられた、歪ゲージからワイヤを引き出すために、車輪又は車軸に孔を機械加工する必要が無いことを意味している。
好ましくは、少なくともひとつのセンサは、2つのセンサ要素を備えており、片方のセンサ要素は車輪の半径方向に向けられ、他方は車輪の円周方向に向けられる。これは、同じ位置にて半径方向及び円周方向の歪を容易に測定できる可能性を与え、また、温度変動に起因するオフセットを小さくできる。
好ましくは、少なくともいくつかのセンサは円に沿って設けられ、その中心は車輪の中心と本質的に一致している。
好ましくは、少なくともいくつかのセンサは、車軸の電気装置に接続され、電気装置は無線ユニットを備え、方法は、センサ値に少なくとも部分的に基づいた情報を無線受信機に伝達する段階を備えている。
また、上述した目的は、請求項11乃至23のいずれかによるシステムでも達成される。
以下、本発明について添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、列車の車輪1に働く複数の荷重成分を決定するシステムを示している。システムは、複数のセンサ(g,g,g…)と、電子装置2とを備えている。複数のセンサ(g,g,g…)(本願では集合的にgと称する)は、この例では24個であって、それぞれ、2つの歪ゲージから構成されたハーフブリッジの形態にて提供される。すべてのセンサは、車輪の円板の片側に取り付けられ、この事例では内側に取り付けられる。変形例としては、センサは車輪の外側に取り付けても良い。車輪の内側にするか、外側にするかの選択は、空間の利用性及び歪のレベルなどの考慮事項に基づく。さらに、24個より多くの又は少ないセンサを使用しても良い。
センサgは、電線を介して、車軸3に取り付けられた電子装置2に接続される。詳しくは後述するように、装置2において、信号の調整が行われ、信号は、無線結合又はスリップリングを介して、デジタル形式にて、測定システムの残りに伝えられる。好ましくは、機器を備えた車輪の円板のそれぞれについて、1台の電子装置が設けられる。変形例としては、車軸上の2つの車輪の円板をケーブルで接続し、輪軸あたり1台だけの電子装置を設けても良い。詳しくは後述するように、複数の車輪に歪ゲージが設けられる場合には、複数の電子装置が、列車に取り付けられた単一又は複数の受信アンテナへのアクセスを共有しても良い。
図2を参照すると、車輪1上における一定半径の線Rが、破線にて示されている。好ましくは、2つの歪ゲージga,gbがハーフブリッジの形態に接続され、片方の歪ゲージgbは車輪の半径方向に向けられ、他方gaは円周方向に向けられる。これは、同じ位置にて、半径方向及び円周方向の歪を容易に測定できる可能性を与える。しかしながら、歪を測定するには、1個だけの歪ゲージを用いたり、フルブリッジ(4個の歪ゲージ)を用いたり、または、その他の歪測定装置を用いることも可能である。特に、本発明の実現のためには、一方向を越えた歪を測定したり、または、すべてのセンサが同一方向の歪を測定することは、必要ではない。さらに、センサは、車輪上の同一半径の距離に設けても、異なる半径の距離に設けても良い。
図3を参照すると、電子装置2は、信号調整装置2aと、デジタル信号プロセッサ2bと、無線ユニット2cとを備えている。信号調整装置2aは、時間をデジタルに変換するコンバータや、アナログからデジタルに変換するコンバータ、または、ある種のその他の適当なタイプのものである。それは、ワイヤを介して歪ゲージに接続される。動作に際しては、歪ゲージの値は、例えば、車輪の最も高い固有振動数の少なくとも2倍の周波数を有する、所定の時間間隔にて、サンプリングされる。変形例としては、サンプリングは不規則な時間間隔で行っても良い(いわゆるランダムサンプリング)。
信号調整装置2aからの信号は、ワイヤを介して、デジタル信号プロセッサ2bへ送られ、デジタル信号プロセッサは、無線ユニット2cから信号を実用的に伝送できるように、信号を改変するように適合している。例えば、デジタル信号プロセッサ2bは、データ減少のための異なる形態の圧縮と、精度向上動作とを備える。デジタル信号プロセッサ2bからの信号は、ワイヤを介して、無線ユニット2cへ送られる。無線ユニットは信号を、好ましくは車輪1が設けられた列車の車中にある、無線受信機4(図1参照)へと伝送する。
図1を参照すると、信号は、電子装置2の無線ユニット2cから、無線受信機4によって受信され、次に、計算装置5へと送られて、荷重成分が計算される。変形例としては、図4に示すように、電子装置2は、例えば、デジタル信号プロセッサ2bと同一である、計算装置5を備えている。この計算装置5は荷重成分を計算するように適合しており、後者つまり荷重成分に関する情報は無線リンクを介して無線受信機4へと送られる。車輪に働く荷重成分は、以下の方法の段階によって計算される。
図5において、2つだけの力F,Fを、ここでは荷重成分又は荷重と称して決定し、一方の力Fは列車のレールからの垂直力であり、他方Fは水平力である。しかしながら、本発明は、車輪1に作用する2つ以上の力を分析するためにも使用できる。本願では、力又は荷重成分は、集合的にFとも称される。
図5を参照すると、特定の力Fは、特定の歪場を車輪1に与えると仮定される。各点j〔その位置は図5に示した座標(r,α)にて与えられ、これらの座標は車輪に固定された座標系を参照する。〕における歪場の大きさは、作用する力Fの大きさの線形関数であると仮定され、異なる力F,Fによる歪場は、線形的に加算されると仮定される。これは、車輪の表面の特定の点εtot(r,α)における歪が、以下のように書けることを意味している。
Figure 2008542735

ここで、Fは荷重番号iの大きさであり、ε(r,α)は、荷重番号iの点(r,α)における単位荷重あたりの歪である。
さらに、上述した歪場は、線形的に分離可能であると仮定される。これは、少なくともひとつの点の組|(r,α)|が存在し、これらの点についての方程式1の形態である方程式の組が、εtot(r,α)及びεの与えられた値によって対応するFを唯一に定めることを意味する。また、各iについて、Fが以下の方程式2で与えられるようなベクトルBが存在することを意味する〔εtotは、組のすべての点(r,α)について、そうした各点における総歪を記述するベクトルである〕。
(方程式2) F = Bεtot
εtotは測定できるので、Bを見つけられれば、荷重Fを決定することができる。
上述した仮定によって、既知の大きさの異なる荷重が別々に車輪に作用するとき、較正を実行することが可能であり、そうした荷重に起因する歪が登録されて格納される。
従って、歪ゲージは、例えば、図1に描いたように、どこか良く選ばれた位置にて車輪に取り付けられ、上述したように較正が実行されて、行列Aが得られる。行列Aは、方程式1により、荷重特有の荷重場あたりの歪場εを含む。Aは、与えられた点(ベクトルεtot)における総歪を、作用する荷重(ベクトルF)の組合せに関連付ける。従って、
(方程式3) εtot =AF
上述したように、我々は(較正から)方程式3を満たす行列Aを有している。我々は、次のようなBが欲しい。
(方程式4) F = Bεtot
これは、次の式と同等である。
(方程式5) BA = I
代表的な事例では、εtotはFに比べていくらか大きな次元を有するので、システムは重複決定され、方程式5は無限の数の解を有する。これらの解は、次のように書かれる。
(方程式6) B = B+wN
ここで、Bは方程式6のひとつの解であり、NはAの退化次数であり、wは任意に選ばれた重みである。我々は、Bを、Aの疑似逆行列として選択する。Bを、Aの疑似逆行列として選ぶには、次の式による。
(方程式7) B = (AA)−1
明らかに、このBの選択は、要求されるように、方程式6を満足する。定義によって、Bの行は、1を除いて、Aのすべての列と直交している。さらに、このBの選択は、良好に条件付けられ、問題の最小二乗近似に対応する。
wは、ゼロに等しくないように選ばれる。wが大きいほど、方法は、システムの雑音に敏感になる。小さなwを取り扱うこともできるが、好ましくは、w≡ 0である。Bは、上述したように、一組の非常に魅力的な特徴を示す。さらに、w ≡ 0を除き、方程式6におけるwの任意の選択は、B(これは、定義により、Aの退化次数である)にベクトルを加えることになる。このことは、それらへの投影がAのなんらの特徴をも捕捉しないことを意味している。従って、我々は、w≡ 0を選び、このことは、B ≡ Bであることを意味している。
歪場は、作用する荷重の角度位置と共に変化するので、荷重を正しく測定できるためには、車輪の角度を決定しなければならない。これは、車輪の角度に対応する情報を提供するセンサを用いて行われ、かかる情報は、歪ゲージの情報と対応付けられる。
しかしながら、好ましくは、車輪の角度は次の方法を用いて決定される。すなわち、この方法では次の仮定を用いる。歪場から荷重が見積もられた場合、続いて荷重から予測される歪場が計算され、計算された歪場と測定された歪場との間の差が直角の車輪位置にて最小になる。
数学的には、上述の仮定は、以下の通り定式化される。我々は、誤差eが、以下の式で与えられると仮定する。
(方程式8) e(φ) = |e(φ) − A(φ)B(φ)ε(φ)|
φ = φであるときに最小であると仮定する。すなわち、
Figure 2008542735
車輪の角度は、車輪の回転位置、すなわち車軸のまわりの回転を与える。従って、φ及びφは、車両に固定された座標系を参照する。方程式8及び9において、φは真の車輪角度である。ε(φ)、A(φ)、及びB(φ)は、以前の部分の表記に従い、角度依存の追加を伴う。
好ましくは、方程式8による最小値の検索は2段階にて行われ、まず粗い見積もりを見つけてから、粗い見積もりの近傍にて、緊密な検索を実行する。粗い見積もりは、外部装置によって、または、前回の測定値の角度や、列車の速度、及び測定間の時間などに基づいて与えられる。後者の事例においては、速度は、計算されるか、または、外部源からの入力として受信される。
これらの見積もりがいずれも利用可能でない場合、すべての場合に、または、外乱がシステムの「軌道喪失」を引き起こしたある種の不幸な場合に、角度は「一から」見つけなければならない。これらの場合には、1周まわりの一定数の角度についてのeの計算が、上述に対応する粗い見積もりをもたらすと仮定することができる。言い換えれば、粗い見積もりにおいては、最小のeのまわりに角度間隔が存在し、すべてのeの値は、この間隔の外部のすべてのeの値に比べて小さいことが仮定される。それにより、方程式8を用いた計算は、車輪の全周の大きな量の角度について行われ、これらの計算による角度の最小値は、角度の粗い近似として選択される。
見積もりを改善するために、粗く近似された角度の近傍にて、関数の最小値を見つけ出す効率的な方法で、検索が行われる。これは、例えば、適当な反復方法、または、何かの滑らかな曲線近似にて行われる。
以上、好ましい実施形態について説明したので、以下では、本発明のさらなる利点について指摘する。明らかに、本発明の方法を使用して、任意の組の線形分離可能な歪場を、互いに区別し、認識することができる。
本発明の技術分野における方法の一般的な応用は、例えば、地面や、列車の車輪の場合にはレールなど、車輪が載せられる物との接触によって、主として外部から影響を受ける車輪である。従って、レールの車両においては、非対称的な荷重の主たる源は、車輪とレールとの1又は複数の接触点における接触力である。力は方向を変化させ、車輪が回転すると作用点の角度は変化するが、車軸に平行な方向にも変化する。さらに、2つの接触点が存在し、例えば、ひとつは車輪のフランジであり、ひとつは走行面である。
接触点は、車軸に対して平行な方向に沿って変化し、作用する力の大きさ及び方向は変化する。それが変化すると、車輪の歪も変化する。
上に示唆したように、力の強度と方向とを測定できるために、後者は、線形的に分離可能な荷重成分を用いて記述される。それにより、各荷重成分は、車輪に生じる歪場によって測定される。力がすべての3つの空間次元において変化すると予測される場合には、例えば、直交座標系などにおける、3つの荷重成分によって記述される。
図6を参照すると、3つの荷重成分は、例えば、以下のものである。すなわち、ひとつの垂直荷重成分Fと、車軸に平行なひとつの荷重成分Fと、これら2つに対して垂直な(レールに概略整列された)ひとつの荷重成分Fとである。荷重が、F及びFの方向だけに変化すると予測される場合、Fは表す必要がない。
さらに、車輪とレールとの間の接触点(すなわち、荷重が作用する点)が、車軸に平行な車輪面に沿って並進する事例は、追加の荷重成分を導入することで記述できる。図7を参照すると、そうした並進を伴う事例において、好ましくは、垂直F及び側方Fに作用する荷重成分は、車輪の周囲の点Pに働くと仮定される。点Pから離れた点Cに作用する実際の力の効果は、Pのまわりに働くモーメントFによって考慮される。モーメントFを含むそれぞれの荷重成分について、別々の歪場が検出されて測定される。
もっとも、モーメントFを明示的に使用する必要はない。変形例としては、例えば、モーメントに代えて、追加の力成分を導入し、車輪の別の位置に作用させ、他の荷重成分が交差する点を通らないように向ける。そして、並進は、測定された異なる荷重の割合から計算される。
明らかに、上述したのと機械的に等価な、任意の力の成分/モーメントの組合せも同様に使用できる。
上述したように、車輪の荷重を測定可能にするには、測定された歪の値と、加えられた荷重との間の関係を確立しなければならない。これは、いくつかの異なる方法で行うことができる。ひとつの方法は、前述したように、測定に選ばれた方向の単位荷重を、これらの荷重が直接的に行列Aを与えるように、適用する。
また、単位荷重の組合せである荷重を加えて、センサの測定結果から、単位荷重に対する歪の応答を計算することも可能である。それにより、図7を参照して説明した実施形態を用いるときには、モーメントを別々に加えることは困難であるので、モーメントFは依然として、偏位したバージョンのひとつの力を用いて較正することが必要である。
上の例では、較正は、行列Aを用いて実行され、行列Aは、荷重特有の荷重場あたりの歪場εを含む。これの変形例は、走行荷重を使用して較正することである。歪又は応力ベクトルの主たる変形例は、以下の通りである。
行列Mに、瞬間番号jにおけるセンサ番号iの値に対応する要素Mi,jを収容する。簡単にするため、すべての測定値が同じ角度にて収集されると仮定する。(そうでない場合、第1にすべきことは、測定値を、異なる角度に対応した異なるベクトルに並べ替え、それから以下に進む。)測定瞬間の数は大きく、すべての荷重は試験中に変化する。次に、行列を生成する。
Figure 2008542735
この行列の固有ベクトルは、歪のサンプリングベクトルの主な変数に対応している。対応する固有値は、各固有ベクトルに沿った変化の量を記述する。歪場と、加えられた荷重との間の線形関係は、追加の静的較正によって決められる。
より一般的な事例においては、本発明は、事前の較正無しに使用される。車輪を試験したい環境又は状況で車輪が使用され、試験のセッション中にすべてのセンサのすべての信号が記録される場合、試験中にしばしば再現する主たる歪場は、上述した試験の後にデータの固有ベクトルを見い出すことによって、抽出することができる。次に、これらの固有ベクトルは、異なる現象に関連付けられ、そのために、例えば、それらをリグに再生しようと試みたり、または、異なる固有ベクトルが生じたときに他の方法によってどんな現象が観察可能なのかを識別したりする。固有ベクトルは、行列Bと同一ではないけれども、行列Bは、固有ベクトルから計算できる。この手順を用いることで、行列Bは、リグを事前に較正せずに計算することができる(ただし、荷重の大きさとセンサの出力との間の相関を得るために、既知の荷重に対するある種の相関を行う必要がある。)。また、較正の状況下では予想したり容易に発生させたりできないような、未知の歪場又は応力場を、前もって識別することも可能になる。
上では、車輪の角度を決定するための手順を説明した。変形例による車輪の角度の決定手順は以下の通りである。すなわち、手順においては、車輪に作用するすべての荷重が、レール接触点を通る垂直線に対して対称的な歪場又は応力場をもたらすか、または、車輪に作用するすべての荷重が、同一の線に対して非対称的な歪場又は応力場をもたらすか、のいずれかが仮定される。上述による対称的な荷重は、例えば、接触点に作用する垂直及び横方向の(車軸に対して平行な)力成分と、レール接触点の横方向の偏位によって生じる力のモーメントとである。非対称的な荷重は、例えば、ブレーキ力又は加速力などの長手方向の荷重(レールに対して平行)である。
さらに、変形例による車輪の角度の決定手順においては、センサの部分集合Sが存在すると仮定される。Sに含まれるセンサは、車輪を中心とする円に配置され、Sに含まれるそれぞれの連続した対のセンサの間は等距離になっている。
さらに、Sに含まれるすべてのセンサは、剪断の歪又は応力を捕捉しないか、または、剪断の歪又は応力だけを捕捉するか、のいずれかに配置しなければならない。それらは、すべて、(極座標系において)同一の歪又は応力成分を捕捉しなければならない。例えば、ひとつのセンサが純粋に半径方向の歪を捕捉する場合、他のすべても、同様に、純粋に半径方向の歪を捕捉しなければならない。
次に、以下のように定義されたεについて考える。
歪場又は応力場が前述したように対称的であり、Sに含まれるセンサが剪断の歪又は応力を測定しない場合、または、歪場又は応力場が非対称的であり、センサが純粋に剪断の歪又は応力を測定する場合、εは、測定された歪又は応力の値を含む。
歪場又は応力場が前述したように対称的であり、Sに含まれるセンサが純粋に剪断の歪又は応力を測定する場合、または、歪場又は応力場が非対称的であり、センサが剪断の歪又は応力を測定しない場合、εは、測定された歪又は応力の値の絶対値を含む。
いま、車輪の角度は、ベクトルεの対称性を見つけることで、見い出される。以下の方程式において、εはn個の要素を有する。εのインデックスは、nを法として考えられるべきであり、このことは、それらが周期的であって、任意の数のaについて、インデックスaは、インデックスn+aと同一の要素を指示する。対称関数yを以下のように定義する。
Figure 2008542735
我々が、上の式に従って、y(i)を最大にするi=imaxを見つけた場合、我々は、対称線が、センサ番号imax−1とimaxとの間を通ることを知る。
センサが非常に近くないと仮定すれば、これは、もちろん、かなり粗い見積もりをする。以下の計算を行う場合、より良い見積もりが見い出される。
上述に加えて、差abs(y(i−1)−y(i))を最大にする値isteepが見つけられる。次に、補間、例えば、線形補間を用いて、センサ番号isteepとisteep−1との間に正しく配置された、存在しないセンサiに対応する値を見つける。従って、線形補間の場合には、y(i)=(y(isteep)+y(isteep−1))/2である。再び補間を用いて、同一の値は、別の存在しないセンサiに対応して、センサ番号2imax−isteepの近傍に見い出される(対称性の理由から)。補間によって、10進数iがもたらされ、既存のセンサの間のどこかの位置に対応するが、この位置は、たぶん正しく2つのセンサの間にならない。対称線の位置についての良好な近似は、2つの考えられたセンサiとiとの間の正しい角度である。
いま、接触点の角度位置は、対称線上において決定される。このことは、2つの位置のうちひとつは車輪上にあり、他方の位置は、接触点から180゜隔てられることを意味している。これらの点から正しいひとつを選ぶために、何らかの追加的な知識を使用しなければならない。
例えば、接触点に最も近い半周にわたる歪又は応力の絶対値の和は、残りの半周にわたる歪又は応力の和に比べて大きいという事実を使用することができる。
または、従前の角度が既知であり車輪の角速度が一定に近い場合、接触点のおよその新たな位置は計算でき、前述した結果と比較される。
本発明の「本質的に同時に測定する」という観点によれば、複数のセンサgからセンサ値を取得し、すなわち、1つを越えるセンサgからセンサ値を取得する。車輪の異なる角度位置にある少なくとも3つのセンサのセンサ値を本質的に同時に測定することによって、車輪の歪の瞬間的な「イメージ」が得られる。これは、荷重成分を決定するための信頼できるベースを提供する。「本質的に同時に測定する」という用語は、この場合には、多数のセンサから値が得られる、測定の機会又はサンプリングの機会を意味している。言い換えれば、複数のセンサが、本質的に同時にサンプリングされて、測定信号のサンプルを収集する。このサンプリングは一定のサンプリング周波数にて繰り返され、車輪の歪場の一連の瞬間的な「イメージ」を得る。
ひとつのサンプリングの機会に得られる、収集された測定信号サンプルから得られた車輪の歪場の瞬間的な「イメージ」は、センサ値が正確に同一の時間点にて収集された場合、最も高い品質を有することを理解されたい。好ましい実施形態によれば、それぞれのそうした「イメージ」は、正確に同じ時間に、複数のセンサgからセンサ値を読むことで得られる。しかしながら、前述したように、すべてのセンサ値が「本質的に同時に」得られる限り、センサ値がわずかに異なる時間点にて読み出されたとしても、有用な結果が得られる。好ましくは、車輪は、第1の値が得られた時間から最後の値が得られる時間までに、30゜未満しか回転しない。これは、荷重成分を決定するのに有用な情報を提供する。車輪が、第1の値が得られた時間から最後の値が得られる時間までに、15゜未満しか回転しない場合、情報の有用性は高くなる。信頼できる結果のためには、車輪は、第1の値が得られた時間から最後の値が得られる時間までに、5゜未満しか回転しないべきである。
鉄道技術の分野においては、車輪とレールとの間の接触点に生じる力及びモーメントのすべての成分には、測定される興味がある。(レールに対して垂直な)横方向の力の成分と、垂直な成分との比率は、脱線のリスクの基準であると考えられる。(レールに沿った)長手方向の成分は、加速力及びブレーキ力を示す。2つのモーメントの成分が存在し、それらは、長手軸線まわりと、垂直軸線まわりとの成分である。長手軸線まわりのモーメントは、車輪とレールとの間の接触点の横方向位置の基準であり、走行力学の研究において関心がある。垂直軸線まわりのモーメントは、車輪とレールとの間の2点接触を検出するのに使用される。
本願では、「車輪の角度」という概念及び用語は、車輪に固定された座標系が与えられたとき、車輪とレールとの間の接触点の角度位置を意味している。
前述したように、車輪の角度の決定は、本願で説明する方法において、重要な段階である。車輪の角度は、いくつかの異なる方法で決定することができる。
車輪の角度を決定するひとつの方法は、外部センサを使用することである。例えば、回転しない光学センサを、車輪又は車軸に取り付けた光学反射鏡と併用することで、車輪の回転の周波数と位相とを決定することができる。変形例としては、車軸に歪ゲージを備えて、車軸で測定された歪から、車輪の角度を計算しても良い。
本発明においては、本発明の方法を実行するために既に配置されているセンサによって測定された信号だけを用いて、車輪の角度が計算できる場合有利である。好ましくは、すべてのセンサは車輪の円板の片側に配置される。車輪の角度位置が、外部センサで取得された値から計算される場合には、荷重が計算される前に、車輪からの信号と外部センサからの信号との両方が同じ位置に移送されなければならない。他方において、車輪の角度は、車輪のセンサによって得られた情報から計算され、適切に能力の高いプロセッサが車輪上に配置される場合、必要な計算は、車輪の円板上にて行うことが可能である。本発明の実施形態によれば、デジタル信号プロセッサ2b(図3)は、車輪の角度の計算を実行するために適した能力の高いプロセッサである。この実施形態の有利な効果は、無線通信又は伝達システムの狭い領域を通過しなければならない唯一のデータは、処理された信号であることにある。これは、センサの数及びセンサのサンプリング速度は、伝送システムの帯域幅によって制限されないことを意味している。
前述した既存のセンサ信号を用いて、角度位置を決定するには、異なる方法を使用することもできる。例えば、車輪がレール上を転がる場合、センサが物理的にレールに最も近い角度位置に車輪があるとき、半径方向に向けられたセンサの信号は、最小の歪を示す。この瞬間には、センサと、車輪とレールとの間の接触点とは、同一の角度座標を有する。従って、選択されたセンサからの値が最小の歪を通過する周波数及び位相を登録することによって、車輪の角度を見積もることができる。
しかしながら、最小化方法を使用するのが好ましく、その説明は、前述の方程式8及び9の説明中に見い出される。
図1及び図4に示した実施形態においては、センサは車輪の円板の片側に設けられているけれども、本発明の別の実施形態においては、センサgを車輪の円板に一体化させても良い。
少なくともいくつかのセンサは、例えば、車軸など、それらが配置された車輪に堅固に結合された車両の部分に設けられてなる電子装置に接続されることが好ましい。電子装置は、無線ユニットを備え、それにより、方法は、センサ値に少なくとも部分的に基づいて、情報を無線受信機へ伝達する段階を備えている。
[車軸の反対側に配置された車輪上のセンサからの信号の引き算]
ほとんどの用途において、最も興味深く登録される荷重は、車輪とレールとの間の接触に起因して生じる力である。他の荷重によって引き起こされるすべての歪場の成分は、干渉である。干渉には、例えば、遠心力、回転対称の温度差、例えば、車輪の残りが風で冷却されるときの高温のハブ又は高温の走行円、および、特に固有モードの振動による車輪の円板の振動が含まれる。
遠心力と回転対称な温度差とは、回転対称であって、それらが引き起こす歪場の変動は、車輪の回転に比べて、極めて遅い周波数である。この遅い周波数は、ハイパスフィルタによって、その影響を除去できる。それらを取り扱う他の方法は、それらが行列Bに表わす、歪場の形状を導入することである。中心に対して同一の方向にある、車輪の中心上に中心を有する円にすべてのセンサが配置される場合、それらが測定する歪場の形状は、すべてのセンサについて同じ値になる。
列車の車輪において最も重要な固有モードの振動は、図8に誇張して示したような振動パターンを有している。車輪の角度に対してプロットすると、多くの車輪において、1周あたり2波長を有する正弦波に類似している。振動の時間周波数は、通常測定される荷重の周波数に比べて著しく高く、このことは、それらの影響をローパスフィルタによって除去できることを意味している。荷重が高い周波数にて測定される場合、振動の効果はフィルタによっては除去できないけれども、行列Bに含まれることになる。
力荷重による歪場とは対照的に、固有モードの振動による歪場は、車輪の角度に対して、予測可能な方位を有しない。これは、行列Bに含めることを困難にする。というのは、固有モードの可能な方位角度あたりひとつの(すなわち理論的には無限に多くの)歪ベクトルを導入しなければならないためである。もっとも、固有モードが、しばしば有するように、1周にわたって前述したシヌソイドの形状を有しているときには、固有モードあたり2つのベクトルを含めれば充分である。任意の位相のシヌソイドは、正弦波と余弦波との和として表現できる。従って、ひとつの正弦波とひとつの余弦波とが行列Bに含まれている場合、それぞれのそうした固有モードは捕捉され、他の荷重から分離され、認識することができる。
車輪からの伝送は、方法におけるボトルネックになり得るので、貴重な情報を破壊しない範囲で可能な限り、無線リンクの前の信号強度を減少させることが望ましい。回転対称の荷重の場合、特に、検索された荷重によって引き起こされるのに比べて高い歪値が生じるので、無線リンクの前にセンサ出力の一部分を解消することが好ましい。また、リンクの狭い領域に送らなければならない信号の数が、いくらか減少できる場合、これもまた望ましい。
本発明の好ましい実施形態によれば、車輪の円板を横切って互いに反対側に配置されたセンサからの信号は、互いに引き算される。この実施形態のひとつのバージョンによれば、この引き算の動作は、車輪に配置されたプロセッサ2b(図3参照)によって実行される。この引き算は、信号を無線リンクに伝達する前に行えるので、それにより、無線リンクを介して送らなければならない信号の数を著しく減少できる。この実施形態の別のバージョンによれば、この引き算の演算は、図1に示すように、無線ユニットの下流側に配置された、計算装置5によって実行される。
対照的な荷重の場合と、前述した固有モードの振動とのすべての効果は、対をなすセンサが、完璧に均質な車輪に正確に対称的に配置される場合、解消される。これらの規準がおおよそだけでも満たされるとき、効果は著しく減少する。これは、車輪の周のまわりに偶数の波長を有する任意の信号に当てはまる。例えば、周にわたって前述したシヌソイド形状を有していない固有モードの振動が存在しても、それらは依然として、車輪の周にわたって空間的に偶数の波長を有する見込みがあり、従って、この方法によって解消できる。
接触点にて車輪を攻撃する荷重からの情報は、引き算によって、さほど影響を受けない。図9は、単一のセンサからのセンサ出力であって、車輪が1周回転するとき、走行点に作用する純粋なQ荷重を示している。
図10は、このセンサと、その反対側に配置されたセンサとの差であって、車輪が1周回転するとき、走行点に作用する純粋なQ荷重を示している。発明者らは、操作によって情報がほとんど失なわれないことが、グラフからもっともらしく見えると認識し、発明者らは計算を実行することで、それが真実であることを証明した。多くの場合、行列Bの行のベクトルの長さは、引き算の前とほとんど同じであり、このことは、雑音がわずかしか増えないことを意味している。
[車輪とレールとの接触点の角度位置を検索する前に車輪の周波数を見つける]
センサの信号に著しい雑音が存在するときには、信号の時間瞬間からの車輪の角度の見積もりは誤る傾向がある。外乱は同時的に信号を改変し、異なる角度及び歪場を信号が示すように見える。このため、結果的に見積もられた誤り(前述したように計算される)は、正しい角度に基づいて計算された場合に比べて小さくなる。さらに、たとえそれぞれの時間瞬間にて角度位置が正確に計算された場合であっても、毎回、最初から見積もりを実行するのは余りに時間を要し、初期の見積もりが必要となる。
本発明の実施形態によれば、この問題点を解決するために、測定を実行し(例えば、時間周期中に信号サンプルを収集し)、収集された信号サンプルを用いて、車輪の回転の周波数を決定すると共に、関連する車輪の位置を決定する。この測定時間の周期は、短い時間周期、例えば、1秒間である。測定時間の周期の間、サンプリングは一定のサンプリング周波数で繰り返され、車輪の歪場について、一連の瞬間的な「イメージ」を得る。従って、この一連の収集された信号サンプルは、測定時間周期中の車輪の歪場について、時間経過的な進行を表わす。
そうした測定時間の周期中に収集された信号サンプルは、車輪の回転の周波数を決定するために、また、関連する車輪の位置を決定するために、使用される。好ましい実施形態によれば、収集された信号サンプルに基づいて車輪の回転の周波数が最初に決定され、その後に、この車輪の回転の周波数の情報を、収集された信号サンプルと組み合わせて、同一の収集された信号サンプルに関連した車輪の位置を決定する工程に使用する。このように、車輪の角度位置を、より正確に決定することが可能である。例えば、車輪が一定の回転速度にて転がる場合、そして、車輪の回転周波数が充分高くて、測定時間周期中に複数回数、回転する場合、車輪の同一の角度位置を複数回数通過することになる。この事実は、平均値を作り出して雑音の影響を減らす工程に使用することができ、それにより、車輪の角度位置の決定の精度を高める。より詳しくは、これは以下のように行われる。すなわち、車輪の角度が概略同一(すなわち、車輪の回転が概略同一の位相)であるときに生じる、すべての時間瞬間についての信号サンプルを平均化して、少数の、雑音の少ない、歪ベクトルを形成する。これらの歪ベクトルの間の車輪角度について予想されるシフトは既知である。従って、それぞれの歪ベクトルについて車輪の角度が見積もられたとき、結果は組み合わせられて、誤差はさらに減少する。
前述したように、歪ベクトルの数を減少させることは、信号が充分に明瞭であって、誤差無しに、それぞれの時間瞬間について角度を導き出せたときには、それぞれの時間瞬間の角度の初期の見積もりを見い出す方法を提供する。従って、方法は計算時間を節約する。
周波数は、いくつかの方法で、信号から導き出せる。例えば、フーリエなどの周波数解析は、単一のチャンネルからの出力に適用することができる。変形例としては、周波数解析は、すべての測定されたチャンネルからの出力をひとつの信号に組み合わせた信号に対して行われる。すべてのセンサからのデータを使用することで、単一のセンサにおける外乱に対して、信号は、鈍感になる。
すべてのセンサからのセンサ出力を組み合わせる適当な方法は、出力の一次結合を作ることである。ほとんどどんな組合せも充分であるが、分析するのに好ましい信号は、約半分のセンサからの信号を互いに加算し、この和から、残りのセンサの信号を引き算した結果である。例えば、車輪の半周に配置されたセンサからのすべての出力の和である信号を、すべての他のセンサからの信号の和から引き算することで、明瞭に周期的であって、任意の単一のセンサからの信号に比べて外乱に対して鈍感な信号が得られる。
本発明の一態様は、車輪に働く複数の荷重成分Fを決定する方法に関し、この方法が、
− 車輪に複数のセンサgを設け、これを用いて、歪又は応力を検出可能にする段階と、
− 少なくともいくつかのセンサgにおけるセンサ値εを本質的に同時に測定する段階と、を備えている。方法は、
− センサ値εが本質的に同時に測定されるセンサgの数は、少なくとも3個であり、
方法がさらに、
− 測定されたセンサ値εに少なくとも部分的に基づいて、複数の荷重成分Fを決定する、ことを特徴とする。
本発明の一態様は方法に関し、少なくともいくつかのセンサは、車軸など、センサが配置された車輪に堅固に結合された車両の部分にて電子装置2に接続され、電子装置2は無線ユニット2cを備え、方法が、センサ値に少なくとも部分的に基づいた情報を無線受信機4に伝達する段階を備えていることを特徴とする。
本発明の一態様はシステムに関し、円を横切って互いに対向して配置されたセンサからの信号は、互いに引き算される。
本発明の一態様はシステムに関し、車輪の角度位置を決定する前の時間周期中に、車輪の回転の周波数が決定される。
本発明の一態様は方法に関し、方法は、円を横切って互いに対向して配置されてなるセンサからの信号を引き算する段階を備えている。
本発明の一態様は方法に関し、方法は、
− 車輪の角度位置を決定する前の時間周期中に、車輪の回転の周波数を決定する段階を備えている。
本発明の一態様は、車輪に働く複数の荷重成分Fを決定する方法に関し、この方法が、
− 車輪に複数のセンサgを設け、これを用いて、歪又は応力を検出可能にする段階であって、少なくともひとつのセンサは、(車輪の表面ではなく)車輪の内部に設けられる段階と、
− 少なくともいくつかのセンサgにおけるセンサ値εを本質的に同時に測定する段階と、を備えている。方法は、
− センサ値εが本質的に同時に測定されるセンサgの数は、少なくとも3個であり、
方法がさらに、
− 測定されたセンサ値εに少なくとも部分的に基づいて、複数の荷重成分Fを決定することを特徴とする。
図1は、列車の車輪とその車軸の一部分と併せて、本発明のひとつの実施形態による、複数の荷重成分を決定するシステムを示した模式図である。 図2は、図1のシステムの一部分を示した図である。 図3は、図1のシステムの一部分を示したブロック図である。 図4は、列車の車輪とその車軸の一部分と併せて、本発明の他の実施形態による、複数の荷重成分を決定するシステムを示した模式図であって、隠れた部分を破線にて示している。 図5は、車輪を示した模式的な平面図である。 図6は、車輪を示した模式的な平面図である。 図7は、回転軸に対して垂直方向に見た、図6の車輪の一部分と、列車のレールの横断面の一部分とを示している。 図8は、列車の車輪について、振動の固有モードの振動パターンを示している。 図9は、単一のセンサからのセンサ出力であって、車輪が1周するとき、走行点に作用する、純粋なQ荷重を示している。 図10は、このセンサと、これに直接対向して配置されたセンサとの間の差であって、車輪が1周するとき、走行点に作用する、純粋なQ荷重を示している。

Claims (27)

  1. 車輪に働く複数の荷重成分(F)を決定する方法であって、
    − 前記車輪に複数のセンサ(g)を設け、該センサを用いて、歪又は応力を検出可能にする段階と、
    − 前記センサ(g)の少なくともいくつかにおけるセンサ値(ε)を本質的に同時に測定する段階と、
    を備える方法において、
    − 前記センサ値(ε)が本質的に同時に測定されるセンサ(g)の数は、少なくとも3個であり、
    当該方法がさらに、
    − 前記測定されたセンサ値(ε)に少なくとも部分的に基づいて、複数の荷重成分(F)を決定する段階を含む
    ことを特徴とする方法。
  2. 前記複数の荷重成分を決定する段階は、荷重成分決定行列(B)を決定する段階を備えており、前記荷重成分を有する荷重成分ベクトル(F)は、前記荷重成分決定行列(B)と、前記測定されたセンサ値を有するセンサ値ベクトル(ε)との積に等しいか、または、良好に近似されていることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記荷重成分決定行列(B)は、行列Aが個々の荷重成分に関連したセンサ値を含むとき、ε=AFの重複決定線形方程式に対して、F=Bεが最小二乗法の解になるように選択されることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
  4. 前記測定されたセンサ値(ε)に少なくとも部分的に基づいて、前記センサ値(ε)を測定する段階が行われたときの車輪の角度(φ)を決定することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. センサ較正値(Aji)を有するセンサ値決定行列をAとして、前記角度(φ)が、式|ε−A×B×ε|を最小化する値に決定されることを特徴とする、請求項4に記載の方法。
  6. センサ値(ε)が本質的に同時に測定されるセンサの数が少なくとも8つであることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. すべてのセンサ(g)が、前記車輪の同一の側に設けられていることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 少なくともひとつのセンサ(g)は2つのセンサ要素(ga,gb)を備え、センサ要素の一方(ga)は前記車輪の半径方向に向けられ、他方(gb)は前記車輪の円周方向に向けられていることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記センサの少なくともいくつかは円に沿って設けられ、該円の中心は前記車輪の中心と本質的に一致していることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記センサの少なくともいくつかは車軸の電子装置(2)に接続され、
    前記電子装置(2)は無線ユニット(2c)を備え、
    当該方法が、前記センサ値に少なくとも部分的に基づいた情報を無線受信機(4)に伝達する段階を備えていることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 車輪に働く複数の荷重成分(F)を決定するシステムであって、
    前記車輪に複数のセンサ(g)を設け、該センサを用いて、歪又は応力を検出可能とし、
    前記センサ(g)の少なくともいくつかにおけるセンサ値(ε)を本質的に同時に測定するように適合し、
    前記センサ値(ε)を本質的に同時に測定するセンサ(g)の数は、少なくとも3個であり、
    前記測定されたセンサ値(ε)に少なくとも部分的に基づいて、複数の荷重成分(F)を決定するように適合している、
    ことを特徴とするシステム。
  12. 荷重成分決定行列(B)を決定するように適合し、前記荷重成分を有する荷重成分ベクトル(F)は、前記荷重成分決定行列(B)と、前記測定されたセンサ値を有するセンサ値ベクトル(ε)との積に等しいか、または、良好に近似されていることを特徴とする、請求項11に記載のシステム。
  13. 前記荷重成分決定行列(B)は、行列Aが個々の荷重成分に関連したセンサ値を含むとき、ε=AFの重複決定線形方程式に対して、F=Bεが最小二乗法の解になるように選択されていることを特徴とする、請求項12に記載のシステム。
  14. 前記測定されたセンサ値(ε)に少なくとも部分的に基づいて、前記センサ値(ε)を測定する段階が行われたときの車輪の角度(φ)を決定することを特徴とする、請求項11乃至13のいずれか一項に記載のシステム。
  15. センサ較正値(Aji)を有するセンサ値決定行列をAとして、前記角度(φ)が、式|ε−A×B×ε|を最小化する値に決定されることを特徴とする、請求項14に記載のシステム。
  16. センサ値(ε)が本質的に同時に測定されるセンサの数が少なくとも8つであることを特徴とする、請求項11乃至15のいずれか一項に記載のシステム。
  17. すべてのセンサ(g)が、前記車輪の同一の側に設けられていることを特徴とする、請求項11乃至16のいずれか一項に記載のシステム。
  18. 少なくともひとつのセンサ(g)は2つのセンサ要素(ga,gb)を備え、センサ要素の一方(ga)は前記車輪の半径方向に向けられ、他方(gb)は前記車輪の円周方向に向けられていることを特徴とする、請求項11乃至17のいずれか一項に記載のシステム。
  19. 前記センサの少なくともいくつかは円に沿って設けられ、該円の中心は前記車輪の中心と本質的に一致していることを特徴とする、請求項11乃至18のいずれか一項に記載のシステム。
  20. 前記センサの少なくともいくつかは、車軸の電子装置(2)に接続され、
    電子装置(2)は無線ユニット(2c)を備え、
    センサ値に少なくとも部分的に基づいた情報を無線受信機(4)に伝達するように適合していることを特徴とする、請求項11乃至19のいずれか一項に記載のシステム。
  21. 前記センサの少なくともいくつかは、電子装置(2)に接続されており、
    前記電子装置(2)は、前記センサが配置された前記車輪に堅固に結合されている車両の一部分例えば車軸に配置されており、
    前記電子装置(2)は、無線ユニット(2c)を備え、前記センサ値に少なくとも部分的に基づいた情報を無線受信機(4)に伝達するように適合していることを特徴とする、請求項11乃至19のいずれか一項に記載のシステム。
  22. 前記円を横切って互いに対向して配置されたセンサからの信号は、互いに引き算されることを特徴とする、請求項19に記載のシステム。
  23. 時間の周期中にセンサ値を収集するように構成され、
    前記収集したセンサ値を用いて、前記車輪の回転の周波数を決定するように構成され、
    前記車輪の回転の周波数の情報と、前記収集したセンサ値とを組み合わせて、少なくともひとつの車輪の角度位置を決定する工程に使用するように構成されていることを特徴とする、請求項11乃至22のいずれか一項に記載のシステム。
  24. 前記センサの少なくともいくつかは、電子装置(2)に接続されており、
    前記電子装置(2)は、前記センサが配置された前記車輪に堅固に結合されている車両の一部分例えば車軸に配置されており、
    前記電子装置(2)は、無線ユニット(2c)を備え、
    当該方法が、前記センサ値に少なくとも部分的に基づいた情報を無線受信機(4)に伝達する段階を備えていることを特徴とする、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の方法。
  25. − 前記円を横切って互いに対向して配置されたセンサからの信号を互いに引き算する段階、
    を備えていることを特徴とする、請求項9に記載の方法。
  26. − 前記車輪の角度位置を決定する前に前記車輪の回転の周波数を決定する段階、
    を更に備えていることを特徴とする、請求項1乃至10又は24又は25のいずれか一項に記載の方法。
  27. 時間の周期中にセンサ値を収集する段階と、
    前記車輪の回転の周波数を決定するために、前記収集したセンサ値を使用する段階と、
    前記車輪の回転の周波数の情報と、前記収集したセンサ値とを組み合わせて、少なくともひとつの車輪の角度位置を決定する段階と、
    を更に備えていることを特徴とする、請求項26に記載の方法。
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