JP2008542710A - クロマトグラフィーマトリックスの再生 - Google Patents

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Abstract

本発明は、クロマトグラフィーマトリックスのような分離マトリックスの再生方法であって、標的分子を含む移動相をマトリックスに接触させて1種以上の標的分子を吸着させる段階、マトリックスを洗浄して未結合物質を除去する段階、マトリックスを溶出液に接触させて標的分子を溶出する段階、前記マトリックスを還元剤に接触させて還元再生を行う段階、マトリックスをアルカリ性溶液に接触させてアルカリ再生を行う段階、及びマトリックスを平衡化する段階を含んでなる方法に関する。
【選択図】 図1

Description

本発明はクロマトグラフィーに関し、さらに詳しくは、クロマトグラフィーマトリックスを再生してその性能を回復させる方法に関する。本発明はまた、かかる再生を実施するためのキット、及び本発明に係る複数の再生サイクルを含む多段階法も包含する。
クロマトグラフィーという用語は、2つの互いに混和しない相(一方を固定相といい、他方を移動相という)を接触させることに基づく1群の密接に関連する分離方法を包括する。最近になってクロマトグラフィーが非常に重要になってきた1つの領域は、生物工学の分野(例えば、新しい薬物及び診断薬の大規模で経済的な製造)である。一般に、タンパク質は細胞培養によって製造されるが、これらは細胞内に産生されるか、又は周囲の媒体中に分泌される。使用する細胞系は生物であるから、糖質、アミノ酸、増殖因子などを含む複合増殖培地で育てなければならない。細胞に与えた化合物の混合物及び他の細胞成分から所望のタンパク質を十分な純度(例えば、ヒト用治療薬として使用するために十分な純度)で分離することは、恐ろしいほどの難題である。
従来、細胞及び/又は細胞残骸は濾過によって除去されてきた。目的のタンパク質を含む清澄化溶液が得られた後には、溶液の他の成分からのそれの分離は、通常は様々なクロマトグラフィー技法の組合せを用いて実施される。これらの技法は、電荷、疎水性の程度、親和性、サイズなどに基づいてタンパク質の混合物を分離する。これらの技法の各々に関して数種のクロマトグラフィーマトリックスが利用できるので、関係する特定のタンパク質に合わせて精製計画を立案することができる。
すべてのプロセス技術と同じく、重要な目標は生産コストを低く抑えることである。したがって、細胞培養物又は溶解物から生成物を得るのに必要な段階の数を減少させるため、改良されたクロマトグラフィー技法が提唱されてきた。同様に、クロマトグラフィーマトリックスは可能であれば再使用される。しかし、クロマトグラフィーマトリックスの各回の使用は直前に実施した操作の痕跡を多少とも残すので、マトリックスを元の形態に戻すために多くの種類のクリーニングプロトコルが利用できる。一般に知られている、除去する必要がある物質は、例えば、非溶出タンパク質及びタンパク質凝集体である。製薬工業分野におけるもう1つの重要な関心事は、細胞培養物に由来し、かつバッチ間の交差汚染を回避するために除去する必要がある潜在的に危険な物質(例えば、ウイルス、内毒素など)の存在である。
最も普通に使用されるクリーニングは、平衡化緩衝液のような緩衝液による簡単な洗浄である。かかる洗浄は、マトリックスを限られた回数だけ回復させるためにのみ使用できる。一層効率的なクリーニングのためには、酸及び/又は塩基による処理がしばしば使用され、各々は酸感受性及び塩基感受性の夾雑物をそれぞれ除去する。なお一層効率的にマトリックスを回復させるためには、クリーニング・イン・プレイス(CIP)として知られるアルカリプロトコルが多くのマトリックスに関して常用されている。標準的なCIPは、1M NaOH(pH14)によるマトリックスの処理を含んでいる。かかる苛酷な処理は、タンパク質凝集体などによる望ましくない汚れを効率的に除去するが、他方ではある種のクロマトグラフィーマトリックスを傷つけることがある。例えば、リガンドがタンパク質又はタンパク質系である多くのアフィニティマトリックスは、標準的なCIPに耐えられず、少なくとも元の性質は維持されない。例えば、抗体の精製のため最も常用されるアフィニティクロマトグラフィーマトリックスの1種はプロテインAリガンドを含むが、かかるマトリックスは選択性及び結合能力を維持するために通常のCIPより温和な条件下でクリーニングする必要がある。これに関連して言えば、クリーニングがクロマトグラフィーマトリックスの寿命と密接に関係することはもちろんである。例えば、性能の低下が許容できるならば、敏感なマトリックスを標準的なCIPでクリーニングすることもできる。クロマトグラフィーマトリックスを充填したカラムの性能は、公知の方法を用いて容易に確認される。
Brorsonら(Kurt Brorson,Janice Brown,Elizabeth Hamilton,Kathryn E.Stein:Journal of Chromatography A,989(2003)155−163,“Identification of protein A media performance attributes that can be monitored as surrogates for retrovirus clearance during extended re−use”)は、プロテインA媒体が、水酸化ナトリウムより温和なクリーニング緩衝液として知られる6M尿素又は6Mグアニジン塩酸塩によるクリーニング後に再使用できることを記載している。カラム性能は、300を超えるサイクル後にも安定であったと結論されている。しかし、尿素の使用はある種の欠点を含んでいる。第一に、それは現在では比較的高価な化学薬品である。第二に、それの肥料効果のため、法令を遵守するために一定の予防措置を講じなければ容易に処分できない。
かくして、当技術分野では、特に不安定な物質と共に使用するためのクロマトグラフィーマトリックスに対する代わりのクリーニングプロトコルが今なお要望されている。
Kurt Brorson, Janice Brown, Elizabeth Hamilton, Kathryn E. Stein: Journal of Chromatography A, 989 (2003) 155-163, "Identification of protein A media performance attributes that can be monitored as surrogates for retrovirus clearance during extended re-use"
本発明は、分離マトリックス(好ましくはクロマトグラフィーマトリックス)の再使用に付随する問題に関する。例示的なかかる問題は、充填されたクロマトグラフィーマトリックスの汚れ及び操作中における背圧の発生である。かくして、本発明の一態様は分離マトリックスの再生方法である。これは、特許請求の範囲中に定義されるような1以上の還元再生を含むプロトコルを用いて達成できる。
本発明の特定の態様は、不安定なリガンド及び/又は保持体材料を含むクロマトグラフィーマトリックスの再生方法である。
本発明の別の態様は、タンパク質のような標的分子の精製における再生クロマトグラフィーマトリックスの使用である。
本発明の他の態様及び利点は、以下の詳細な説明から明らかになろう。
図面の簡単な説明
図1は、本発明に係る還元再生を含む寿命試験中に得られた選択クロマトグラムの比較を示している。
図2は、本発明に係る還元再生を含む長期クリーニングプロトコルから得られた溶出ピーク中の宿主細胞タンパク質濃度を示している。
図3は、本発明に係る長期クリーニングプロトコルから得られた収率(%)とサイクル数との関係を示している。
図4は、本発明に係る還元再生後(三角形、下方の曲線)及び還元剤による洗浄を行わない場合(黒丸、上方の曲線)に得られた溶出ピークの広がりを示している。
図5は、実験の部に記載されるような対照実験中におけるプロテインAの漏出量を示している。
定義
本明細書中でクロマトグラフィーマトリックスの「再生」という用語は、マトリックスを実質的にそれの元の強度又は性質まで回復させるプロセスを意味する。
本明細書中で「クロマトグラフィーマトリックス」という用語は、樹脂としても知られる、クロマトグラフィーで使用するための固定相を意味する。クロマトグラフィーマトリックスは、通常、直接に或いはスペーサー又はエキステンダーを介して複数のリガンドを結合した多孔質又は無孔質の固形保持体からなる。
本明細書中で「リガンド」という用語は、クロマトグラフィーの分野で通常使用されるように、即ち1以上の官能基を含む基又は化合物に関して使用される。
本明細書中で「アルカリ不安定」という用語は、10〜14の範囲内のpH値に対応したアルカリ濃度に対して敏感なことを意味する。
本明細書中で「タンパク質系リガンド」という用語は、タンパク質及び/又はペプチドのようなタンパク質様分子からなるリガンドを意味する。
本明細書中で「溶出液」という用語は、標的分子をクロマトグラフィーマトリックスから遊離させることができる液体を意味する。かかる遊離作用は、例えば、溶出液のpH及び/又は導電率によって提供される。
本明細書中で「標的分子」という用語は、問題のクロマトグラフィーマトリックスに吸着する特定の分子又は分子の種類に関して使用され、化合物及び細胞並びに実際の分子を包含する。
本明細書中で「漏出点容量」という用語は、溶出液中に標的分子が漏出するまでに、(通常はカラムに充填された)クロマトグラフィーマトリックスに付加し得る標的分子の量と定義される。QB10%という用語が一般に使用されるが、これは溶出液濃度が初期試料濃度の10%に達した点をいう。
発明の詳細な説明
第一の態様では、本発明は、分離マトリックスの再生方法であって、
(a)吸着試料を溶出した後の分離マトリックスを用意する段階、
(b)前記マトリックスを還元剤に接触させて還元再生を行う段階、
(c)マトリックスをアルカリ性溶液に接触させてアルカリ再生を行う段階、及び
(d)マトリックスを平衡化する段階
を含んでなり、再生段階が任意の順序で実施される方法に関する。一実施形態では、段階の順序は上記の通りである。
本方法では、分離マトリックスは、有利にはクロマトグラフィープロセスで使用されたクロマトグラフィーマトリックスである。一実施形態では、1種以上の標的分子を単離すべき試料を適当な緩衝液と混合して移動相を形成し、次いでこの移動相を前記標的が吸着するのに適した時間だけマトリックスに接触させる。別の実施形態では、試料は緩衝液からなり、これをそのままマトリックスに接触させることができる。公知の通り、通常のクロマトグラフィーマトリックスは普通には若干量の未結合物質を保有するが、これは適当な液体による洗浄(好ましくは緩衝液による洗浄)で容易に除去される。かかる未結合物質を除去した後、マトリックスから吸着標的分子を遊離させることができる溶出液を添加することで溶出を実施するのが普通である。
かくして、一実施形態では、分離マトリックスの本再生方法は、
(a)標的分子を含む移動相をマトリックスに接触させて1種以上の標的分子を吸着させる段階、
(b)マトリックスを洗浄して未結合物質を除去する段階、
(c)マトリックスを溶出液に接触させて標的分子を溶出する段階、
(d)前記マトリックスを還元剤に接触させて還元再生を行う段階、
(e)マトリックスをアルカリ性溶液に接触させてアルカリ再生を行う段階、及び
(f)マトリックスを平衡化する段階
を含んでなり、再生段階は任意の順序で実施される。一実施形態では、段階の順序は上記の通りである。上述の通り、分離マトリックスは有利にはクロマトグラフィーマトリックスである。
当業者には容易に理解されるように、添加された各溶液(例えば、溶出液、還元剤を含む溶液、緩衝液など)は、有利には次の溶液を添加する前にマトリックスから抜き取られる。本方法の最も有利な実施形態では、クロマトグラフィーマトリックスはクロマトグラフィーカラム(例えば、軸方向又は半径方向クロマトグラフィーカラム)中に存在する。一実施形態では、液体はバッチ式吸着クロマトグラフィーのように添加されかつ抜き取られる。別の実施形態では、液体はポンプ輸送、重力、又は圧力差の使用でカラム中に流される。
有利な実施形態では、本方法は、溶出後であってクロマトグラフィーマトリックスの平衡化前の任意の時点でクロマトグラフィーマトリックスを酸性溶液に接触させて酸再生を行う段階を含む。特定の実施形態では、酸再生は還元再生後に実施される。
当業者には容易に理解されるように、クロマトグラフィープロセス中に還元剤を添加することはマトリックス中に還元剤が保持されるリスクを伴うことがあり、これは標的分子を損傷又は汚染する可能性がある。しかし、還元剤の添加に続いて酸再生及びアルカリ再生の1以上を実施すれば、かかるリスクは最小となり、さらには排除される。かくして、一実施形態では、還元再生に続いて酸再生及びアルカリ再生が実施される。特定の実施形態では、溶出後の段階の順序は還元再生、酸再生、アルカリ再生及び平衡化である。
本方法は、保持体及びリガンドが還元再生に耐えることができる限り、任意の種類のクロマトグラフィーマトリックスに関して使用できる。かくして、本方法は、陽イオン交換及び陰イオン交換のようなイオン交換用のマトリックス、疎水的相互作用クロマトグラフィー(HIC)用マトリックス、固定化金属アフィニティクロマトグラフィー(IMAC)用マトリックス、並びにタンパク質系リガンドを有するようなアフィニティマトリックスの再生に適用できる。
しかし、還元を受けやすい結合又は基を含むクロマトグラフィーマトリックスは避けるべきである。例えば、容易に還元されるジスルフィド結合のような若干の結合は避けるべきである。本方法の一実施形態では、クロマトグラフィーマトリックスはジスルフィド結合のような還元性結合を実質的に有しないタンパク質系リガンドを含んでいる。この文脈で「実質的に有しない」とは、ジスルフィド結合の数が、還元再生によってリガンドが損なわれない程度に少ないことを意味する。特定の実施形態では、クロマトグラフィーマトリックスのリガンドはかかる還元性結合を全く含まない。
本発明は、苛酷なアルカリ性条件(通常は1M NaOH)を用いる従来使用されてきた再生プロトコルに対して敏感なクロマトグラフィーマトリックスを再生するため特に有利に使用される。かくして、有利な実施形態では、リガンドはアルカリ不安定である。公知の通り、その組成により、タンパク質系リガンドは苛酷なアルカリ性条件(例えば、1M NaOH)に対して通例敏感である。かくして、有利な実施形態では、タンパク質系リガンドはプロテインAからなる。公知の通り、ペプチド主鎖を有するがジスルフィド結合は有しないプロテインAは、抗体に対する優れた特異性のために常用されるタンパク質リガンドである。プロテインA分離マトリックスは、製品ラインMabSelect(商標)(GE Healthcare社、ウプサラ、スウェーデン)のように商業的に入手できる。
当業者には容易に理解されるように、還元を受けやすいリガンドに関する上記の論述は、保持体材料にも等しく当てはまる。上述のリガンドは任意公知の種類の多孔質又は無孔質保持体に結合できるが、かかる保持体は粒子(例えば、本質的に球状の粒子)、モノリス、フィルター、メンブラン、表面、毛細管などの形態を有し得る。一実施形態では、保持体は架橋炭水化物材料(例えば、アガロース、寒天、セルロース、デキストラン、キトサン、カラゲナン、ゲラン、アルギン酸塩など)のような天然ポリマーから製造される。高い吸着能力を得るため、保持体は好ましくは多孔質であり、その場合には外面及び細孔内面にリガンドが結合される。かかる天然ポリマー保持体は、逆懸濁ゲル化(S Hjerten:Biochim Biophys Acta 79(2),393−398(1964))のような標準的方法に従って容易に製造される。
別法として、保持体は架橋合成ポリマー(例えば、スチレン又はスチレン誘導体、ジビニルベンゼン、アクリルアミド、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、ビニルエステル、ビニルアミドなど)のような合成ポリマーから製造される。かかる合成ポリマーは標準的方法に従って容易に製造される。例えば、“Styrene based polymer supports developed by suspension polymerization”(R Arshady:Chimica e L’Industria 70(9),70−75(1988))を参照されたい。
さらに別の実施形態では、本発明に従って再生されるクロマトグラフィーマトリックスの保持体は、ガラス又はシリカのような無機材料から製造される。特定の実施形態では、保持体は制御細孔ガラス(CPG)粒子からなる。
当業者であれば、上述の保持体のいずれかへのリガンドの固定化もまた、下記の公知方法に従って容易に実施される。例えば、HermansonらのImmobilized Affinity Ligand Techniques(Greg T.Hermanson,A.Krishna Mallia and Paul K.Smith,Academic Press,INC,1992)を参照されたい。
しかし、本発明に従って再生するのに適したクロマトグラフィーマトリックスは、Sepharose(商標)及びSource(商標)シリーズ(GE Healthcare Bio−Sciences社、ウプサラ、スウェーデン)のように商業的供給源から容易に入手することもできる。これらは、イオン交換体及び疎水的相互作用クロマトグラフィーマトリックスを含んでいる。有利な実施形態では、クロマトグラフィーマトリックスはMabSelect(商標)又はMabSelect Xtra(商標)(GE Healthcare Bio−Sciences社、ウプサラ、スウェーデン)である。
有利な実施形態では、標的分子の吸着は、緩衝液で平衡化されたクロマトグラフィーマトリックスに対して有利に実施される。かかる緩衝液は商業的供給源から容易に入手でき、当業者であればクロマトグラフィーマトリックス及び標的分子の性質に応じて容易に選択できる。
有利な実施形態では、標的分子を吸着させたクロマトグラフィーマトリックスの洗浄は、クロマトグラフィーマトリックスを緩衝液に接触させることで実施される。かかる緩衝液は、任意適宜の緩衝液、例えば平衡化のために使用したものと同じ種類のものであり得る。
有利な実施形態では、溶出は階段状の又は連続したpH勾配によって実施される。かかる勾配、及び例えば緩衝液のブレンディングによってそれを得るための有用な方法は、当技術分野で公知である。当業者であれば、溶出液はクロマトグラフィーマトリックス及び標的分子の性質に応じて容易に選択される。
還元再生は、好ましくは溶液の形態を有する任意適宜の還元剤(例えば、いずれも容易に商業的に入手できるDTE、DTT、メルカプトエタノール、L−システイン及びチオグリセロール)を用いて実施できる。一実施形態では、還元剤は1種以上のチオールからなる。特定の実施形態では、還元剤はチオグリセロールからなる。還元再生のための最適pHは選択された還元剤に依存し、通常は8〜8.5の範囲内にある。かくして、一実施形態では、還元再生はアルカリ性pHで実施される。
酸再生は、酢酸のような任意適宜の酸を用いて実施できる。本方法の一実施形態では、酸再生は3未満のpHで実施される。当業者には理解されるように、最も有利な酸再生を達成するためには、若干の方法では一定の導電性が要求されることがある。かくして、一実施形態では、酸再生は塩を含む溶液を用いて実施される。例示的な塩は、例えば、硫酸ナトリウム(NaSO)及び塩化ナトリウム(NaCl)である。
アルカリ再生は、適当な濃度の水酸化ナトリウムのような任意適宜のアルカリ剤を用いて実施できる。本方法の一実施形態では、アルカリ再生は10〜14(例えば、11〜13)の範囲内のpHで実施される。一実施形態では、pHは11〜12である。別の実施形態では、pHは12〜13である。当業者には理解されるように、最も有利なアルカリ再生を達成するためには、若干の方法では一定の導電性が要求されることがある。かくして、一実施形態では、アルカリ再生は塩を含む溶液を用いて実施される。例示的な塩は、例えば、酸再生に関連して上記に例示したものである。
本発明はまた、本発明に係る方法を用いて再生されたクロマトグラフィーマトリックスも包含する。したがって、追加の態様では、本発明は本発明に係る再生クロマトグラフィーマトリックスを抗体の単離、精製及び/又は分離のために使用することに関する。かくして、本クロマトグラフィーマトリックスは、哺乳類宿主(例えば、マウス、齧歯類、霊長類及びヒト)に由来する抗体、或いは培養細胞(例えば、ハイブリドーマ)に由来する抗体のようなモノクローナル又はポリクローナル抗体を回収するために有用である。特定の実施形態では、回収される抗体は免疫グロブリン(IgG)である。本発明に関連して言えば、「抗体」という用語は抗体フラグメント及び抗体又は抗体フラグメントを含む任意の融合タンパク質も包含することを理解すべきである。本発明に従って回収された抗体は、特定の個人のために設計された有効成分を含む個人化医薬品のような薬物として、或いは通常の医薬品中で有用である。本発明に従って単離された抗体はまた、研究分野及び診断分野でも有用である。別法として、本発明の再生クロマトグラフィーマトリックスは、所望の液体から抗体のような不要分子を除去するために使用できる。
追加の態様では、本発明はクロマトグラフィーマトリックスの再生用キットにも関し、かかるキットは1種以上の還元剤、1種以上のアルカリ性緩衝液及び使用説明書を独立した区画内に含んでいる。一実施形態では、キットは1種以上の酸性緩衝液を含んでいる。本キットの別の実施形態では、還元剤はチオグリセロールのような還元剤を含む安定な水溶液である。好適な緩衝液及び還元剤は、上記に記載した通りであり得る。特定の実施形態では、本キットは、充填クロマトグラフィーカラム、1種以上の還元剤、1種以上のアルカリ性緩衝液及び使用説明書を独立した区画内に含んでいる。
最後の態様では、本発明は1種以上の標的分子の単離方法に関し、かかる方法は
(a)標的分子を含む移動相を分離マトリックスに接触させて標的分子を吸着させる段階、
(b)好ましくは段階(a)で漏出点容量に達する前に、マトリックスを洗浄して未結合物質を除去する段階、
(c)マトリックスを溶出液に接触させて標的分子を溶出する段階、
(d)マトリックスの再平衡化後に、段階(a)〜(c)を繰り返す段階、
(d)前記マトリックスを還元剤に接触させて還元再生を行う段階、
(e)マトリックスをアルカリ性溶液に接触させてアルカリ再生を行う段階、及び
(f)マトリックスを平衡化し、任意には段階(a)〜(f)を繰り返す段階
を含んでなり、再生段階は任意の順序で実施される。一実施形態では、段階の順序は上記の通りである。有利な実施形態では、分離マトリックスは上述したようにクロマトグラフィーマトリックスである。
有利な実施形態では、本方法は、溶出後であってクロマトグラフィーマトリックスの平衡化前の任意の時点でクロマトグラフィーマトリックスを酸性溶液に接触させて酸再生を行う段階を含む。本発明に係る再生方法に関連して上述した詳細(例えば、緩衝液、還元剤など)は、本発明のこの態様にも適用できる。
本方法の一実施形態では、段階(a)〜(c)が、任意には段階(d)も含めて2〜5回繰り返される。この実施形態は、すべての標的分子を回収するためにクロマトグラフィーマトリックス上で2回以上処理する必要がある大量の供給発酵液から標的分子を精製するため特に有用である。
有利な実施形態では、段階(a)〜(c)は任意の回数だけ(例えば、1〜5回)実施され、次いで上述した実施形態のいずれか1つに従って本発明に係る再生プロトコルが実施される。必要ならば、平衡化も含まれる。次に、再生されたクロマトグラフィーマトリックスは再び使用され(例えば、段階(a)〜(c)に従って1〜5回使用され)、次いで第2の再生プロトコルを施すことができる。当業者には理解されるように、本方法は、実際のクロマトグラフィー操作を実施する間に1回、2回又はそれ以上の再生プロトコルを含めながら、特定の目的及び標的に適した任意のやり方で改変することができる。
かくして、特定の実施形態では、本方法全体(即ち、段階(a)〜(f))が2〜500回(例えば、2〜400回、有利には2〜300回、さらに有利には2〜200回)繰り返される。特定の実施形態では、本方法全体が2〜200回繰り返される。当業者には理解されるように、段階(a)〜(c)は、以後の段階のより徹底的な再生なしに2回、3回、4回、5回又はそれ以上の回数だけ繰り返すことができる。段階(d)から始まる本発明の再生を繰り返す必要がある回数は、分離マトリックスの種類、標的分子の種類及び不純物レベル並びに所要の性能に依存する。かくして、当業者であれば、各々の特定ケースについてプロトコルが容易に最適化される。背景技術セクションで上述した通り、再生の実施は、ある供給材料から別の供給材料に変更する場合、或いはマトリックスの汚れがそれの性能を許容し得ない程度に低下させる場合に特に有用である。
最も有利な実施形態では、標的分子は抗体(例えば、モノクローナル抗体)のようなタンパク質である。回収された抗体の用途は上述の通りである。有利な実施形態では、クロマトグラフィーマトリックスはタンパク質系リガンド(好ましくはプロテインAリガンド)からなる。
図面の詳細な説明
図1は、後記例1に記載したように、本発明に係る還元再生を含む寿命試験中に得られた選択クロマトグラムの比較を示している。さらに詳しくは、サイクル6(青色で示す)、サイクル21(赤色で示す)、サイクル40(茶色で示す)及びサイクル60(緑色で示す)は、本発明に係るクリーニングプロトコルの繰返しによって分離マトリックスが受ける影響が少ないことを示している。
図2は、本発明に係る還元再生を含む長期クリーニングプロトコルから得られた溶出ピーク中の宿主細胞タンパク質濃度を示している。還元剤は1−チオグリセロールであり、宿主細胞タンパク質濃度(CHOP)はppm単位である。図2からわかるように、宿主細胞タンパク質濃度は本質的に変化せず、これは分離マトリックスが多数の再生サイクル後にもなお不要成分を除去できることを意味している。
図3は、本発明に係る長期クリーニングプロトコルから得られた収率(%)とサイクル数との関係を示しており、この場合の還元剤は1−チオグリセロールである。十分に機能するクリーニングプロトコルから予想される通り、収率は実質的に変化しないままに保たれる。
図4は、後記例3に記載される本発明に係る還元再生の後(三角形、下方の曲線)及び還元剤による洗浄を行わない通常のクリーニングプロトコルで処理した場合(黒丸、上方の曲線)に得られた溶出ピークの広がりを示している。図4からわかるように、通常のクリーニングプロトコルは本発明に係るプロトコルよりはるかに早くピークの広がりをもたらす。
図5は、後記実験の部に記載されるような対照実験中におけるアフィニティマトリックスからのプロテインAの漏出量を示している。図5からわかるように、漏出量は多数のサイクル後にも実質的な増加を示さず、これは分離マトリックスへのプロテインAリガンドの結合が本発明に係るクリーニングプロトコルによって実質的な程度に影響されないことを意味している。
実験の部
以下の実施例はもっぱら例示目的のために示すものであり、特許請求の範囲で定義される本発明の技術的範囲を限定するものと決して解すべきでない。
材料/調査ユニット
計器
クロマトグラフィーシステム:UNICORN v.4.11を備えたAKTA(商標)Explorer 10(HJE−10)
分光光度計:Ultrospec 3000pro,no 839
カラム
HR5/5、GE Healthcare Bio−Sciences社
化学薬品/その他
酢酸、Merck社、cat.no.1.00063、p.a.
ベンジルアルコール、Merck社、cat.no.1.09626、p.a.
HCl、Merck社、cat.no.1.00317、p.a.
酢酸ナトリウム、Merck社、cat.no.1.06448、p.a.
NaCl、Merck社、cat.no.1.06404、p.a.
NaN、BDH社、cat.no.103692K、Merck社、cat.no.6688
NaOH、Merck社、cat.no.1.06469、p.a.
NaSO、Merck社、cat.no.1.06649、p.a.
トリス、Merck社、cat.no.1.08382、p.a.
1−チオグリセロール、GE Healthcare Bio−Sciences社(原料供給)30−2507−00から
KCl、Merck社、cat.no.4936.1000
EDTA、無水、SIGMA社
水:MilliQ
フィルター:1.2μm、0.45μm、0.22μm、Millipore
樹脂
MabSelecXtra(商標)
緩衝液
平衡化緩衝液:25mMトリス、0.15M NaCl、pH7.4
溶出緩衝液:100mM酢酸、pH3.6
中和緩衝液:1Mトリス、pH9.0(試験管中の捕集画分)
酸再生緩衝液:1M酢酸、50mM NaSO
洗浄液(還元剤):100mM 1−チオグリセロール、25mMトリス、0.15M NaCl、25mM KCl、1mM EDTA、pH8.5
アルカリ再生溶液:50mM NaOH、0.5M NaSO
貯蔵緩衝液:2%ベンジルアルコール、50mM酢酸ナトリウム、pH5.0
試料
この実施例では、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞中で発現された融合タンパク質を含む供給材料を使用した。タンパク質の発現は公知方法に従って実施した。供給材料は0.48mg/mLの融合タンパク質を含んでいた。
ポリクローナルヒトIgG(Gammanorm)は、Octapharma ABから入手した。
分析
選択サイクルの溶出液プール中におけるプロテインA及び宿主細胞タンパク質含有量(CHOP)はELISAで測定した。
例1:カラム充填
HR5/5カラムを4M NaClで満たした。充填管(HR16)を連結し、約0.2M NaCl中の20%ゲルスラリーで満たした。次に、MilliQ水を用いて3ml/分で3分間充填を行った。次いで、充填管を取り外し、トップアダプターをゲル表面に向けて降下させた。3ml/分で追加の充填を行った後、アダプターをベッド中1mmの位置に調整した。次に、1ml/分で20分間充填を続けた。100μlの2%アセトンを0.35mL/分の流量で注入することで充填性能(即ち、段数及び非対称性)を評価した。カラム充填に関する合格基準は、0.8〜1.33の非対称性及び2000N/mを超える理論段数であった。
例2:本発明に係る精製プロトコル
本方法は下記表1に要約されている。緩衝液の組成は上記の材料/調査ユニットセクション中に見出される。UVは280nmで検出した。

例3:溶出液の調査
100μlの中和緩衝液を加えた試験管中に溶出液を捕集した。溶出液を平衡化緩衝液で希釈(1:20)した。試料溶液の濃度は、分光光度計を用いて280nmで測定し、ランベルト・ベールの法則に従って算出した。濃度測定のためには吸光度の平均値を使用した。
プロテインA漏出量
Steindl Fらの論文「各種試料中においてヒト又は動物IgGの存在下でブドウ球菌プロテインAを定量するための簡単な方法」(J Immunol Meth(2000)235,61−9)に記載されているようにして、中和溶出液をELISAで測定した。
純融合タンパク質に関する前端分析
公知方法に従って前端分析を実施した。次式に従って漏出点容量(QB10%)を算出した。
B10% =(V10%−Vo)Co/Vc
式中、V10%=10%漏出点での付加試料体積、Vo=ボイド容積、Co=試料濃度(mg/ml)、及びVc=幾何学的総容積(ml)。
例3の結果
1−チオグリセロールによる再生を用いる寿命試験を60サイクルにわたって実施した。クロマトグラムの選択例を図1に示す。図からわかるように、溶出ピークの量が徐々に増加するものの、クロマトグラムは全く同様である。全ピークの広がりは、40サイクルについて約7%であり、60サイクルについて10%である(図4、三角形)。これは、標準のプロトコル(図4、黒丸)に比べて顕著な改善である。
溶出ピークにおける宿主細胞タンパク質(CHOP)レベルの測定から得られた結果を図2に示す。試験全体を通じてCHOPレベルの顕著な変化は認められまかった。
収率は60サイクルにわたり比較的安定であった。37サイクル以後はわずかに低下した値が得られたが、特別の傾向は認められなかった(図3)。低い値は新しいボトルの供給材料に切り換えた直後に生じたのであって、恐らくはタンパク質濃度の変化に原因するものである。対照として、55サイクル後に純融合タンパク質を用いた前端分析を行った。結果は、漏出点容量(QB10%)が初期容量(即ち、18mg/ml**)に比べて変化しなかったことを表していた(結果は示さず)。
HR5/5カラムを用いたこの試験でのカラム性能は、55サイクル後にも維持された(表2)。

例4:比較例
対照実験1:還元再生の使用及び不使用
上記と同じ方法を使用して、しかし還元剤による洗浄は使用せずに(即ち、還元再生は行わずに)、26サイクルにわたって対照実験を行った。結果は、溶出ピークの広がりがはるかに重大であって加速していることを明示している(図4)。即ち、(1−チオグリセロール使用時の60サイクルに比べて)既に15サイクル後に10%のピーク広がりが得られている。26サイクル後における全ピークの広がりは約20%であった。
対照実験2:プロテインA漏出量
上記と同じ方法を使用して70サイクルを実施したが、この場合には融合タンパク質を含む供給材料の代わりにヒトIgG(28mg/ml)をカラムにロードした。プロテインA漏出量は非常に低く(即ち、≦8ppm)、漏出量レベルの変化は認められなかった(図5、表3)。
本発明に係る還元再生を含む寿命試験中に得られた選択クロマトグラムの比較を示している。 本発明に係る還元再生を含む長期クリーニングプロトコルから得られた溶出ピーク中の宿主細胞タンパク質濃度を示している。 本発明に係る長期クリーニングプロトコルから得られた収率(%)とサイクル数との関係を示している。 本発明に係る還元再生後(三角形、下方の曲線)及び還元剤による洗浄を行わない場合(黒丸、上方の曲線)に得られた溶出ピークの広がりを示している。 実験の部に記載されるような対照実験中におけるプロテインAの漏出量を示している。

Claims (29)

  1. 分離マトリックスの再生方法であって、
    (a)吸着試料を溶出した後の分離マトリックスを用意する段階、
    (b)前記マトリックスを還元剤に接触させて還元再生を行う段階、
    (c)マトリックスをアルカリ性溶液に接触させてアルカリ再生を行う段階、及び
    (d)マトリックスを平衡化する段階
    を含んでなり、再生段階が任意の順序で実施される、方法。
  2. 分離マトリックスの再生方法であって、
    (a)標的分子を含む移動相を分離マトリックスに接触させて1種以上の標的分子を吸着させる段階、
    (b)マトリックスを洗浄して未結合物質を除去する段階、
    (c)マトリックスを溶出液に接触させて標的分子を溶出する段階、
    (d)前記マトリックスを還元剤に接触させて還元再生を行う段階、
    (e)マトリックスをアルカリ性溶液に接触させてアルカリ再生を行う段階、及び
    (f)マトリックスを平衡化する段階
    を含んでなり、再生段階が任意の順序で実施される、方法。
  3. さらに、溶出後であってマトリックスの平衡化前の任意の時点でマトリックスを酸性溶液に接触させて酸再生を行う段階を含む、請求項1又は請求項2記載の方法。
  4. 酸再生が還元再生後に実施される、請求項3記載の方法。
  5. 溶出後の段階の順序が還元再生、酸再生、アルカリ再生及び平衡化である、請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の方法。
  6. 段階(a)〜(c)が1〜5回(例えば、2〜5回)実施される、請求項1乃至請求項5のいずれか1項記載の方法。
  7. 分離マトリックスが、保持体に結合されかつジスルフィド結合を実質的に有しないタンパク質系リガンドを含む、請求項1乃至請求項6のいずれか1項記載の方法。
  8. タンパク質系リガンドがプロテインAからなる、請求項7記載の方法。
  9. 分離マトリックスが、吸着前に緩衝液で平衡化されている、請求項1乃至請求項8のいずれか1項記載の方法。
  10. 洗浄が、マトリックスを緩衝液に接触させることで実施される、請求項1乃至請求項9のいずれか1項記載の方法。
  11. 溶出が、階段状の又は連続したpH勾配を有する溶出液を添加することで実施される、請求項1乃至請求項10のいずれか1項記載の方法。
  12. 還元再生がアルカリ性pHで実施される、請求項1乃至請求項11のいずれか1項記載の方法。
  13. 還元剤が1種以上のチオールからなる、請求項1乃至請求項12のいずれか1項記載の方法。
  14. 還元剤がチオグリセロールからなる、請求項13記載の方法。
  15. 酸再生が3未満のpHで実施される、請求項1乃至請求項14のいずれか1項記載の方法。
  16. 酸再生が塩を含む溶液で実施される、請求項1乃至請求項15のいずれか1項記載の方法。
  17. アルカリ再生が10〜13の範囲内のpHで実施される、請求項1乃至請求項16のいずれか1項記載の方法。
  18. アルカリ再生が塩を含む溶液で実施される、請求項1乃至請求項17のいずれか1項記載の方法。
  19. 請求項1乃至請求項18のいずれか1項記載されるようにして再生された分離マトリックス。
  20. 抗体の単離、精製又は分離のための、請求項19記載の分離マトリックスの使用。
  21. 分離マトリックスの再生用キットであって、1種以上の還元剤、1種以上のアルカリ性緩衝液及び使用説明書を独立した区画内に含むキット。
  22. 1種以上の酸性緩衝液を含む、請求項21記載のキット。
  23. 還元剤が還元剤を含む安定な水溶液である、請求項21又は請求項22記載のキット。
  24. 1種以上の標的分子の単離方法であって、
    (a)標的分子を含む移動相を分離マトリックスに接触させて標的分子を吸着させる段階、
    (b)好ましくは段階(a)で漏出点容量に達する前に、マトリックスを洗浄して未結合物質を除去する段階、
    (c)マトリックスを溶出液に接触させて標的分子を溶出する段階、
    (d)マトリックスの再平衡化後に、段階(a)〜(c)を繰り返す段階、
    (e)前記マトリックスを還元剤に接触させて還元再生を行う段階、
    (f)マトリックスをアルカリ性溶液に接触させてアルカリ再生を行う段階、及び
    (g)マトリックスを平衡化し、任意には段階(a)〜(f)を繰り返す段階
    を含んでなり、再生段階が任意の順序で実施される、方法。
  25. さらに、溶出後であってマトリックスの平衡化前の任意の時点でマトリックスを酸性溶液に接触させて酸再生を行う段階を含む、請求項24記載の方法。
  26. 段階(a)〜(c)が2〜5回繰り返される、請求項24又は請求項25記載の方法。
  27. 当該方法が2〜100回繰り返される、請求項24乃至請求項26のいずれか1項記載の方法。
  28. 標的分子が抗体のようなタンパク質である、請求項24乃至請求項27のいずれか1項記載の方法。
  29. マトリックスがタンパク質系リガンド(好ましくはプロテインAリガンド)を含む、請求項24乃至請求項28のいずれか1項記載の方法。
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