JP2008541717A - 肝臓前駆細胞 - Google Patents

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Abstract

本発明は、アルブミンおよびα−フェトプロテインのような肝細胞マーカーは発現しているが、卵形幹細胞に典型的なマーカーのいくつかを発現していない、ヒト肝臓多能性前駆細胞株に関する。また、本発明の細胞株を単離する方法、該細胞を複数の異なる細胞系統へ分化させる方法、該細胞の条件的不死化および代謝的選択に関する方法、ならびに、骨形成分化活性または肝臓損傷再生活性を有する医薬を製造するための本発明の細胞株の使用を開示している。

Description

本発明は、成体肝臓組織から前駆細胞を単離する方法、本発明の該方法により単離した肝臓前駆細胞、および単離した肝臓前駆細胞の分化を誘導する方法、ならびに肝臓前駆細胞の条件的不死化および代謝的選択の方法に関する。より特には、本発明は、肝臓由来ではあるが、形態学的に肝臓卵形幹細胞とは異なり、肝臓卵形幹細胞に典型的なマーカーを発現しない、肝臓前駆細胞に関する。さらに、本発明の肝臓前駆細胞は、これらの細胞を多能性前駆細胞に分類することを可能にする特徴である、自己複製能および多分化能を示す。
ヒト肝臓幹細胞を含む肝臓幹細胞は、先行技術、例えば、WO 03/078588、WO 00/43498、WO 00/03001、EP 1394263、US 2003/0138951で開示されている。たいていの既知肝臓幹細胞は、それらが特徴的な卵形をしているため肝臓卵形幹細胞と呼ばれる。卵形幹細胞は、肝臓幹細胞のよく定義された型である。その典型的な特徴は、それらの特徴的な卵形態以外に、造血幹細胞に典型的な1個またはそれ以上の表面マーカーの発現であり(例えば、c−kit(CD117)、CD34およびSca−1)、このことは、卵形幹細胞が造血幹細胞から生じたことを示している。さらに、卵形幹細胞は、インビボで肝細胞および胆管細胞を産生できる両性能前駆細胞である(Petersen B.E., Goff J.P., Greenberger J.S., Michalopoulos G.K. (1998) Rat oval cells express the hematopoietic stem cell marker Thy-1 in the rat. Hepatology 27, 433−445; Petersen B.E., Grossbard B., Hatch H., Pi L., Deng J., Scott E.W. (2003) Mouse A6-positive hepatic oval cells also express several hematopoietic stem cell markers. Hepatology 37, 632−640)。
本発明は、現在、驚くべきことに、成体肝臓組織から前駆細胞を単離する方法を発見し、その結果、肝細胞に典型的ないくつかの細胞マーカー(例えば、アルブミンおよびα−フェトプロテイン)によって特徴づけられるか、または、卵形幹細胞に典型的な形態学的および分子的特徴がないことによって特徴づけられる、新規前駆細胞集団を単離した。本発明の新規肝臓前駆細胞は、実際には、形態が卵形と言うよりはむしろ類上皮である。さらに、そのような細胞は、肝臓卵形幹細胞に典型的な造血幹細胞のマーカーのいくつかを発現していないように思われる。
したがって、最初の局面では、本発明は、幹細胞マーカー、好ましくは、アルブミンおよびα−フェトプロテインを発現する、非卵形ヒト肝臓前駆細胞株を単離する方法を提供し(該細胞株は、好ましくは、造血細胞マーカーを発現していない)、該方法は、
(i)成体肝臓由来ヒト成熟肝細胞を、成熟肝細胞が死に、そして類上皮形態を有する生存細胞の集団が選択されるまで、細胞培養培地で培養し;
(ii)生存細胞の集団を、hEGF(ヒト上皮増殖因子)およびbFGF(塩基性繊維芽細胞増殖因子)で補充され、そしてほ乳類細胞の増殖に必要な通常の無機塩、アミノ酸およびビタミンを含む、血清含有、グルコース含有培養培地で培養することにより増殖させる、
工程を含む。
本発明の方法に使用する成熟肝細胞は、ほ乳類肝臓、好ましくはヒト肝臓からの肝細胞の単離のために、それ自体が既知の任意の手順にしたがって、成体肝臓組織から取得する。本明細書で使用するとき、“成体肝臓組織”なる表現の意味は、先行技術でよく確立しており、それは、出生後の生物から取得した肝臓組織を意味する。また、“成熟肝細胞”なる表現の意味は、先行技術でよく確立している。この発現は、インビトロで増殖能を有しない、完全に分化した肝細胞を包含する。通常使用される成熟肝細胞のための分化マーカーは、アルブミン、チロシンアミノトランスフェラーゼ(TAT)、チトクロームP450、TO、セリンデヒドラターゼ(SDH)、Cxs32および26のような生化学マーカー、および、毛細胆管形成、ギャップジャンクション、クリスタリン核様体を伴うペルオキシソーム、非常に多くのミトコンドリアのような形態学的マーカーである(例えば、Mitaka T (2002). Reconstruction of hepatic organoid by hepatic stem cells. J Hepatobiliary Pancreat Surg.;9(6):697−703を参照のこと)。
成熟肝細胞は、所望により、培養前に、凍結保護剤の存在下、血清含有培養培地に凍結し得る。肝細胞は、好ましくは、20%の加熱不活性化ウシ胎仔血清(FCS)またはヒト血清(HS)を含み、凍結保護剤としてジメチルスルホキシド(DMSO)を含む液体培地に凍結される。あるいは、凍結保護特性を有する任意の他の既知化合物、例えば、グリセロール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、またはポリビニルピロリドンを、凍結保護剤として使用し得る。凍結は、好ましくは、非常に低い温度で行う(例えば、細胞試料を−80℃に置き、次いで、液体窒素中に入れることにより行う)。
本発明の単離法は、初代培養の成熟肝細胞がネガティブ選択を受ける最初の工程および生存細胞集団が増殖する第2工程を含む。
最初の工程では、肝細胞を、初代培養の成熟肝細胞の死が誘導されるまで、ストリンジェントな条件で培養する。この目的のために、肝細胞を、コラーゲン被覆培養プレート上に、約1.0−1.5×105/cm2の生存可能細胞の濃度で播種し、少なくとも約2週間、肝細胞培養培地で培養し得る。約2週間後、大多数の肝細胞は死ぬが、クラスター形成細胞の集団は生存する。そのようなクラスター形成細胞は、類上皮形態により、容易に、成熟肝細胞と区別できる。
第2工程では、生存細胞のクラスターを除去し、限界希釈法でプレートし、hEGFおよびbFGFを補充した、血清含有、グルコース含有リッチ培養培地(培地は、細胞クラスターの成長を維持することが可能である)で培養する。リッチ培地中のhEGFの濃度は、好ましくは、2および10 ng/mlの間からなり、bFGFの濃度は、好ましくは、10および50 μg/mlの間からなる。より好ましくは、増殖工程で使用するリッチ培養培地は、FCSおよび/またはHS、グルタミンおよび抗生物質を補充したアルファ最小重要培地(alpha Minimal Essential Medium)(αMEM)および内皮基底培地(Endothelial Basal Medium)(EBM) (3:1 vol/vol)の混合物である。内皮基底培地(EBM)は、適当な濃度の成長因子hEGFおよびbFGFを含む。緩衝剤を、ほぼ中性値(好ましくは、pH 7.4)にpHを維持するために、リッチ培地に添加し得る。個々の接着コロニーの出現は、培養の約3週間後に観察される。単クローンをサブカルチャーし、増殖させ、そして、それらがコンフルエンスに近づいたとき解析する。
上記した方法により取得したヒト肝臓前駆細胞は、間充織幹細胞のために通常使用される培養培地である、10% FCSおよび10% HSを補充したαMEMでは成長できない。
24個の異なった細胞クローンを上記した方法により取得した。クローンを、2−3ヶ月の間、非分化培地での培養で保った。約2億個の細胞が、単クローンから産生され、得られた200−250回分裂(doubling)の寿命を示した。これらのデータは、本発明の肝臓由来前駆細胞が、自己複製できることを示している。
本発明の方法の好ましい態様にしたがって、工程(ii)で取得した類上皮形態を有する細胞は、所望により、条件的不死化および代謝的選択を受け得る。
条件的不死化は、安定した代謝機能を有する不死化細胞株を提供する。条件的不死化は、例えば、SV40からのラージT抗原、または細胞周期へのエントリーを誘導または維持する活性を有する任意の他の遺伝子(例えば、Bmi−1、h−TERTまたはc−Myc)を、非ウイルスベクター(例えば、E.coli Tn10−コード化(encoded)テトラサイクリン(Tet)耐性オペロンからの制御エレメントを含む、pcDNA4/TO (Invitrogen))中にサブクローン化することにより達成し得る(Hillen and Berens, 1994; Hillen et al., 1983)。高レベルのTetR遺伝子を発現するpcDNA6/TR (Invitrogen)のような第2制御ベクターの付加は、不死化遺伝子の発現を誘導し、細胞成長を制御する。
次いで不死化細胞は、細胞培養培地中のグルコースを肝細胞のみによって代謝されるガラクトースと置き換えることにより、代謝的選択を受ける。
本発明の他の局面は、上記したとおり取得できる肝臓由来細胞である。そのような細胞は、適当な培養条件下で、これらの細胞を肝臓前駆細胞として特徴づける、成熟した肝細胞またはインスリン産生細胞への分化を示した。さらに、本発明の細胞株は、適当な分化培地で培養したとき、骨形成および内皮への分化を受けることを示した。さらに、本発明の細胞株は、出願人の知識では、今までに開示されたことがなく、肝臓卵形幹細胞の発現プロファイルとは異なる特有の細胞マーカーによって特徴づけられ、このことは、新規細胞型が単離されたことを示している。
本発明の肝臓由来ヒト前駆細胞株の多くの細胞マーカーの発現プロファイルにおけるFACS(蛍光活性化細胞分類)、免疫蛍光およびRT-PCRによる特徴付けは、いくつかの幹細胞マーカーおよび肝臓組織特異的マーカーの存在を示している。下記の細胞抗原を試験した:CD34、C−kit、SCA−1、CD29、CD73、CD45、CD133、CD146、CD105、CD44、CD90、CD117、CD14、HLA−A、B、C、α−フェトプロテイン、サイトケラチン19、アルブミンおよびサイトケラチン18。結果は、下記表1に要約している。
Figure 2008541717
結果は、本発明の肝臓由来ヒト前駆細胞が、幹細胞および肝臓細胞の両方のマーカーを発現することを示しており、それにより、そのような細胞が、肝臓前駆体であることを立証する。とりわけ、図1は、取得した非卵形肝臓ヒト前駆細胞(表1および下記で、“HuHEP”と呼んでいる)が、特異的抗体を用いた免疫蛍光により検出したとおり、アルブミン(A)、α−フェトプロテイン(C)およびサイトケラチン18(E)を発現することを示している。B、D、Fは、それぞれ同形のネガティブコントロールである(×400)。
アルブミン、α−フェトプロテインおよびサイトケラチン18の発現は、肝細胞に典型的であり、チトクロームP450のような典型的な成熟肝臓細胞マーカーおよび尿素を合成する能力がないため、本発明の細胞株を肝臓前駆細胞として特徴づける。
検出され、上記表1に記載した形態および表面マーカーは、肝臓卵形幹細胞とは異なる集団を特徴づける。とりわけ、本発明の細胞株は、卵形幹細胞の典型的なマーカーであるCD−117(C−kit)もCK19(サイトケラチン19)も発現しない。卵形幹細胞の他の典型的なマーカー、すなわち、CD34もまた、本発明の細胞株には存在しない。
さらに、本発明の細胞株は、WO 03/078588に記載されたヒト原始的(primitive)肝臓幹細胞および卵形幹細胞のような他の肝臓幹細胞とは異なり、造血幹細胞に典型的な細胞表面マーカー(例えば、CD117、CD34、CD45およびCD133)を発現しない。一方で、本発明の細胞株は、他の幹細胞に典型的ないくつかの細胞表面マーカー(例えば、CD29、CD73、CD146、CD105(エンドグリン(endoglin))、CD44、CD90(Thy−1)およびHLA−A、B、C)を発現する。
本発明の前駆体細胞株の極めて有利な特徴は、それらが、複数の異なった細胞系統に分化できることである。とりわけ、本発明の前駆体細胞株は、適当な分化条件下で培養すると、成熟肝臓細胞、インスリン産生細胞、骨形成原細胞および内皮細胞に分化できる。
成熟肝臓細胞への分化のために、本発明の細胞を血清含有培養培地、好ましくは、肝細胞成長因子(HGF)および繊維芽細胞成長因子4(FGF-4)を補充したMEM−EBM(3:1)+10% FCSおよび/またはHSで培養する。
インスリン産生細胞への分化のために、本発明の細胞を血清含有培養培地、好ましくは、少なくとも2g/lのグルコース、好ましくは、4.5g/lのグルコースの存在下、2% FCSおよび/またはHSを補充したDMEMで培養する。より好ましくは、ニコチンアミドを、培養の約1ヶ月後、グルコースの存在下、血清含有培養培地に添加する。培養培地のニコチンアミドに関する適当な濃度は、約10 mMである。
骨形成への分化のために、本発明の細胞を血清含有培養培地、好ましくは、無機リン酸と共にアスコルビン酸−2−リン酸およびデキサメタゾンを補充したα−MEMで培養する。
内皮への分化のために、本発明の細胞を内皮細胞基底培地、好ましくは、VEGF(血管内皮増殖因子)を補充したEBM−2で培養する。
本発明の非卵形肝臓前駆細胞を、腫瘍の出現を評価するために、SCIDマウスに、皮下に接種した。6ヶ月後、腫瘍は観察されなかった。上記したとおり、本発明の非卵形肝臓前駆細胞株は、増殖し、何世代かの間培養で維持され、凍結保存され、そして分化できるため、また、それらの分化特性を考慮したとき、そのような細胞は、とりわけ、肝炎ウイルスを培養するための基質としての使用、薬剤試験のインビトロモデルとしての使用、再生治療への適用および生体人工肝臓の開発での適用を含む、多くの応用で役立つ。
下記の実施例は、例としてのみ提供されるものであり、添付した請求項により決定されたとおりの、本発明の範囲を制限することを意図するもではない。
凍結保存
成体ヒト肝臓組織から取得した正常なヒト成熟肝細胞を、10%のフィルター滅菌ジメチルスルホキシド(DMSO)を補充した加熱不活性化ウシ胎仔血清(FCS)で凍結保存し、バイアルを液体窒素中に貯蔵した。肝細胞を融解し、色素トリパンブルーを用いた排除アッセイにより生存細胞の数を決定することによって凍結後の細胞の生存を制御した。実験は、細胞の生存が90%を超え、融解された細胞がそれらの表現型および分化能力を維持することを示した。
非卵形ヒト肝臓前駆細胞(HuHEP)の単離および培養
肝細胞を、新鮮な(fresh)肝臓から2個の調製物、および凍結保存した肝細胞から6個の調製物(Cambrex(Bio Science, Verviers, Belgium, http://www.cambrex.com)から取得した)を含む、8個の異なった正常ヒト肝臓調製物から取得した。
新鮮な肝臓組織からの調製物
ヒト肝細胞を、肝切除術を受けている患者の新鮮な外科標本から単離した。健康な肝臓組織(5−20 g)を、コラゲナーゼ消化により肝細胞を単離するのに用いた。簡潔には、肝臓組織を単離し、350 mlの温かい(37℃)、カルシウムフリー緩衝液(Liver Perfusion Medium, Gibco, Grand Island, NY; http://www.invitrogen.com/)で分散した。次いで、肝臓組織を、37℃、Liver Digest Medium (Gibco)で消化した。この結果、肝臓組織の分枝化、軟化および解離を生じ、10−12分以内に肝臓の完全な消化を提供した。肝細胞を、大きなボアピペット(bore pipette)を用いたミンチング(mincing)およびピペッティングにより、解離した。細胞懸濁液を、氷上に置いたビーカー中、滅菌した100 μmナイロンメッシュを通して濾過し、50 g、5分間の遠心分離により沈殿させ、再懸濁し、そして、低温洗浄培地 (Hepatocyte Wash Medium, Gibco)で2−3回洗浄した。
ネガティブ選択
上記したとおり取得した肝細胞を、最初、グルタミンおよび5% ウシ胎仔血清(FCS, Euroclone, Wetherby, UK, http://www.euroclone.net)をさらに補充したWilliams Medium E medium (Gibco)に播種した。非接着細胞を2〜3時間後に除去し、次いで、肝細胞血清フリー培地(Hepatozyme−SFM, Gibco)、すなわち、サンドイッチマトリックス(sandwich matrix)を提供するために1.25 μg/cm2 のコラーゲンを補充した、高度に修飾されたChees' Mediumで置き換えた。培養に、24時間およびその後は48時間毎に、Hepatozyme SFM (コラーゲン不含)を与えた。肝細胞を、Hepatozyme−SFM中、コラーゲンコート培養プレート1 cm2あたり1.0−1.5×105生存細胞[トリパンブルー(Gibco)により決定された80 %生存細胞]の濃度で播種し、37℃、5% CO2で2週間維持した。培養の約2週間後、肝細胞の広範囲に及ぶ死が観察された。
増殖
培養培地を、L−グルタミン(5 mM)、Hepes(12 mM, pH 7.4)、ペニシリン(50 IU/ml)、ストレプトマイシン(50 μg/ml) (すべては、Sigma-Aldrich, St. Louis, MO; http://www.sigmaaldrich.com/から)、FCS (10%)およびウマ血清(10%, HS, Gibco)を補充した、アルファ−最少重要培地(alfa-Minimum Essential Medium)/内皮細胞基底培地−1(αMEM/EBM) (3:1) (Gibco/Cambrex)で置き換えた。個々の接着細胞を、あと3週間後、培養皿上で同定した。コロニーが明らかであるとき、クローニングリングをそれらの周辺に配置し、それらを24−ウェル培養プレートの個々のウェルにサブクローン化した。増殖細胞を75−cm2フラスコに移し、それらがコンフルエンスに近づいたとき解析した。
凍結保存肝細胞
ヒト凍結保存正常肝細胞を、上記したとおりの、同じ培養条件下(ネガティブ選択および増殖)で培養し、同様の結果を得た。
条件的不死化
約10世代の間培養した細胞を引きはがし、SV40からサブクローン化したラージT抗原を有する5 μgのpcDNA4/TO (Invitrogen)ベクターと共に、180 Vで20秒間、エレクトロポレーションにかけた。細胞を、ゼオシン(5μg/ml)を用いて3週間、選択した。
次いで、細胞を、5 μgのpcDNA6/TR (Invitrogen)ベクターと共に、180 Vで20秒間、第2のエレクトロポレーションにかけ、ドキシサイクリン(1 μg/ml)の存在下、ブラストサイジン(5 μg/ml)を用いて3週間、選択した。細胞に、ドキシサイクリン(1 μg/ml)の存在下で10% FCSを用いて補充したDMEM培地(DMEM: Dulbecco's MEM)を、3日毎に与えた。
代謝的選択
ドキシサイクリン(1 μg/ml)を用いて成長するように誘導し、上記したとおり取得した不死化細胞を、特に、肝細胞の典型的な特徴である、グルコースの代わりにガラクトースを用いることができる細胞を選択するために、1 μg/mlガラクトースおよび3% FCSを含むグルコース不含RPMI培地で、30日間培養した。細胞を試験し、凍結保存した。
肝細胞およびインスリン産生細胞へのHuHEPの分化
HuHep細胞が成熟肝細胞へ分化できるか否かを検証するために、チトクロームP450、すなわち、代謝的酸化酵素の発現を、異なる培養条件下で評価した。細胞を、下記の培養条件で15日間培養した:
HuHEPを、10% FCS/HS+HGF/FGF−4を補充したMEM/EBM培地を用いて、バイオリアクター中で培養した。培養の15日後、チトクロームP450−ポジティブ HuHEPを評価した。MEM/EBM+10% FCS+HGF/FGF−4で培養したHuHEPの全集団の25 %が、チトクロームP450−ポジティブであった。尿素濃度は、3−4 mg/dLの範囲内にあり、グルコースは、最初に、新鮮培地中に存在した全グルコースの半分であり、全タンパク質の修飾はなく、このことは、分化した肝細胞が代謝的に活性であることを示している。
さらに、HuHEPは、2% FCS/HSおよび高グルコース量(少なくとも、2 g/l グルコース、好ましくは 4.5 g/l グルコース)を補充したDMEM培地(DMEM: Dulbecco's MEM)で1ヶ月間(所望により、10 mM ニコチンアミドの存在下、5−7日間)インキュベートすると、インスリン産生細胞に分化した。細胞は、形態学的に膵島に似た小球状細胞クラスターを、コンフルエント細胞単層の頂上に形成し始めた。この3次元細胞クラスターは、ヒトインスリンに対するポリクローナル抗体およびグルコーストランスポーターであるヒトグルコーストランスポーター2型(Glut2)に対するモノクローナル抗体で、ポジティブに染色された(図2)。さらに、3次元細胞クラスターは、インスリン含有顆粒に対して特異的なZnキレート剤ジチゾンで染色された。これらの結果を図2で示しており、非刺激HuHEPの形態学的概観(パネルA)、膵島様構造形成を誘導する分化培地で刺激したHuHEPの形態学的概観(パネルB)を示している。図2、パネルCおよびD:ヒトインスリンに関する免疫蛍光染色;パネルEおよびF: ヒトGlut2に関する免疫蛍光染色;パネルGおよびH:ネガティブ同形制御(negative isotypic controls)での染色;パネルI: Znキレート剤ジチゾンでの染色(A、B、D、F、G、H、I×250;CおよびE×150)。
インビトロ骨形成分化
骨形成分化を誘導するために、10% FCS、10% HS、100 U/mL ペニシリン、100 μg/mL ストレプトマイシン、12 mM L−グルタミン、20 mM β−リン酸グリセロール、50 ng/mL チロキシン、1 nM デキサメタゾン、および0.5 μM アスコルビン酸−2−リン酸 (すべて、Sigma−Aldrichから)を補充したα−MEMで、細胞を培養する。培地を、3週間の間、1週間に2回、新鮮培地と置き換える。分化を評価するために、細胞を、4% パラホルムアルデヒドを用いて、20分間、RTで固定し、アリザリンレッドを用いて、pH 4.1 (Sigma)、20分間、RTで染色した。
骨形成分化培地で3週間培養した細胞は、カルシウムの沈着ならびにオステオカルシンおよびオステオポンチンの発現を示し、これは、骨形成分化を示している。さらに、細胞は、アルブミン、AFPおよびCK18に関してネガティブになった。
無機リン酸不含の同じ培地では、6週間後、脂質蓄積は検出されなかった。
インビトロ内皮分化
内皮細胞分化は、細胞を、血管内皮増殖因子(VEGF, 10 ng/ml, Sigma)と共に、EBM−2培地(Cambrex)で10日間培養することにより取得した。VEGFを補充したEBMで培養したとき、細胞は、非分化条件ではネガティブであった内皮マーカーCD31、CD34、KDR(VEGFR−2)、CD144(VE−カドヘリン)、およびフォンウィルブランド因子を発現し、これは、内皮分化を示している。内皮分化の間、アルブミン、AFPおよびCK18は、消失した。
SCIDでのアセトアミノフェン誘導肝臓損傷におけるHuHEP注入の影響
アセトアミノフェン肝臓毒性は、肝臓ネクローシスのよく認識されたモデルである。アセトアミノフェンの毒性代謝産物であるN−アセチル−p−ベンゾキノンイミン(NAPQI)のレベルの増加は、肝細胞ネクローシスの原因である。
動物モデルおよびHuHEP移植
SCIDマウスは、Charles River(Jackson Laboratories, Bar Harbor, ME)から取得した。それらは、特定の病原体フリー環境で飼育された。8週齢の雄SCIDマウスを、実験のために使用した。実験は、国立衛生研究所のガイドラインにしたがって行った。16時間絶食後、マウスの腹腔内に、滅菌生理食塩水に溶解した250 mg/kg アセトアミノフェン(Sigma, St. Louis, MO)またはビーヒクルコントロールとして滅菌生理食塩水のみを注射した。アセトアミノフェンでの注射後、マウスは、標準的な餌で不断給餌された。
肝臓損傷のピークは、アセトアミノフェンの注射後1日で観察された。この時に、HuHEP(III−IV代継代(passage))をトリプシン−EDTAを用いて収集し、PBSで洗浄し、PKH26 red fluorescent cell linker kit (Sigma)で標識し、マイクロサイトメーターチャンバー(microcytometer chamber)でカウントし、そして、PBSで再懸濁した(250 μl PBS 中、1×106)。
血漿アミノトランスフェラーゼ測定
アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)およびアラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)の血漿または血清レベルを、商業的に利用可能なキット(Sigma Diagnostic)を用いて、37℃で測定した。
組織学
肝臓組織を、切片化する前に、ホルマリン固定およびパラフィン封入した。肝臓切片をヘモトキシリン−エオシンで染色した。
凍結保存のために、肝臓組織を、4% ホルムアルデヒド溶液で、一晩、維持した。次の日、ホルムアルデヒドを除去し、70% EtOHに置き換えた。次いで、組織をOCTで固定した。
無作為かつ盲検的方法でスライドあたり3個の高倍率視野をデジタルで造影後に、組織ネクローシスの程度の定量的分析を行った。ネクローシスまたは今にもネクローシスを起こしそうな組織領域を、減少した好酸球増加、細胞構造の欠失、空胞変性、細胞破壊、または核溶解にしたがって同定した。
免疫蛍光
凍結肝臓切片を、FITC−結合マウス抗ヒトHLA−A、B、Cモノクローナル抗体(BioLegend, San Diego, CA) (1:200)、またはコントロールマウスモノクローナル抗体IgG1を用いて、室温で1時間、インキュベートした。3個の非連続切片を、それぞれの標本のために調べた。
インビボ実験の結果
アセトアミノフェンは、肝臓の広範囲に及ぶネクローシス損傷を誘導した。肝臓損傷の誘導後24時間、標識したHuHEPの注入は、肝臓損傷サイトでの局所的なHuHEPの補充(recruitment)を生じた。細胞は、それらが、肝臓損傷後15日のSCIDマウスの肝臓で検出可能であるので、肝臓再生に貢献することが分かった。
上記インビトロおよびインビボ実験の結果は、本発明の非卵形ヒト肝臓前駆細胞株が、骨形成分化活性を有する医薬および肝臓損傷再生活性を有する医薬を製造するための使用に適していることを示している。

Claims (30)

  1. 肝細胞マーカーを発現する、非卵形ヒト肝臓多能性前駆細胞株。
  2. 肝細胞マーカーアルブミンおよびα−フェトプロテインを発現する、請求項1記載の細胞株。
  3. 肝細胞マーカーCK18を発現する、請求項1または2記載の細胞株。
  4. 幹細胞マーカーCD44、CD29、CD73、CD146、CD105およびCD90を発現する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の細胞株。
  5. 造血細胞マーカーを発現しない、請求項1〜4のいずれか1項に記載の細胞株。
  6. 造血幹細胞マーカーCD133を発現しない、請求項1〜5のいずれか1項に記載の細胞株。
  7. 卵形細胞マーカーCD117(C−kit)、CK19およびCD34を発現しない、請求項1〜6のいずれか1項に記載の細胞株。
  8. 成熟肝細胞マーカーチトクロームp450を発現せず、および尿素を合成しない、請求項1〜7のいずれか1項に記載の細胞株。
  9. 成熟肝細胞およびインスリン産生細胞に分化できる、請求項1〜8のいずれか1項に記載の細胞株。
  10. 不死化した、請求項1〜9のいずれか1項に記載の細胞株。
  11. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の非卵形ヒト肝臓多能性前駆細胞株を単離する方法であって、
    (i)成体肝臓由来ヒト成熟肝細胞を、成熟肝細胞が死に、そして類上皮形態を有する生存細胞の集団が選択されるまで、細胞培養培地で培養し;
    (ii)類上皮形態を有する生存細胞の集団を、hEGF(ヒト上皮増殖因子)およびbFGF(塩基性繊維芽細胞増殖因子)で補充され、そしてほ乳類細胞の増殖に必要な通常の無機塩、アミノ酸およびビタミンを含む、血清含有、グルコース含有培養培地で培養することにより増殖させる、
    工程を含む、方法。
  12. 成熟肝細胞が、凍結保護剤の存在下、血清含有培養培地中に凍結され、その後、工程(i)に記載の培養前に解凍する、請求項11記載の方法。
  13. 凍結保護剤がジメチルスルホキシドである、請求項12記載の方法。
  14. 工程(i)の細胞培養培地が肝細胞培養培地である、請求項11〜13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 工程(ii)の血清含有培養培地が、ウシ胎仔血清(FCS)またはヒト血清(HS)、抗生物質およびグルタミンを補充したαMEM−EBM (3:1 vol/vol)の混合物である、請求項11〜14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 成熟肝細胞が、工程(i)にしたがって少なくとも2週間培養される、請求項11〜15のいずれか1項に記載の方法。
  17. 単離した非卵形ヒト肝臓多能性前駆細胞株を、さらに、条件的不死化させる、請求項11〜16のいずれか1項に記載の方法。
  18. 単離した非卵形ヒト肝臓多能性前駆細胞株を、さらに、培養培地中のグルコースをガラクトースと置き換えることにより代謝的選択にかける、請求項11〜17のいずれか1項に記載の方法。
  19. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の非卵形ヒト肝臓多能性前駆細胞株を、成熟肝細胞マーカーチトクロームP450を発現でき、尿素を合成できる成熟肝臓細胞に分化させる方法であって、該細胞株を、肝細胞成長因子(HGF)および繊維芽細胞成長因子4(FGF-4)を補充した血清含有培養培地で培養することを含む、方法。
  20. 上記血清含有培養培地が、10% FCSまたはHS、HGFおよびFGF-4を補充したMEM−EBMである、請求項19記載の方法。
  21. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の非卵形ヒト肝臓多能性前駆細胞株を、インスリン産生細胞に分化させる方法であって、該細胞株を、少なくとも2g/lグルコースの存在下、血清含有培養培地で培養することを含む、方法。
  22. 上記血清含有培養培地が、さらに、ニコチンアミドを含む、請求項21記載の方法。
  23. 上記血清含有培養培地が、2% FCSまたはHS、4.5 g/lグルコースおよび10 mM ニコチンアミドを補充したDMEMである、請求項21または22記載の方法。
  24. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の非卵形ヒト肝臓多能性前駆細胞株を、骨形成原細胞に分化させる方法であって、該細胞株を、無機リン酸と共にアスコルビン酸−2−リン酸およびデキサメタゾンを補充した血清含有培養培地で培養することを含む、方法。
  25. 血清含有培養培地が、10% FCS、10% HS、1 nMデキサメタゾンおよび0.5 μMアスコルビン酸−2−リン酸を補充したαMEMである、請求項24記載の方法。
  26. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の非卵形ヒト肝臓多能性前駆細胞株を、内皮細胞に分化させる方法であって、該細胞株を、血管内皮成長因子(VEGF)を補充した内皮細胞基底培地(endothelial cell basal medium)で培養することを含む、方法。
  27. 内皮細胞基底培地が、10 ng/ml VEGFを補充したEBM−2である、請求項26記載の方法。
  28. 該非卵形ヒト肝臓多能性前駆細胞株がバイオリアクターで培養される、請求項19〜27のいずれか1項に記載の方法。
  29. 骨形成分化活性を有する医薬を製造するための、請求項1〜10のいずれか1項に記載の非卵形ヒト肝臓多能性前駆細胞株の使用。
  30. 肝細胞損傷再生活性を有する医薬を製造するための、請求項1〜10のいずれか1項に記載の非卵形ヒト肝臓多能性前駆細胞株の使用。
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