JP2008540762A - ポリオレフィンのホスファイト添加剤 - Google Patents

ポリオレフィンのホスファイト添加剤 Download PDF

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Abstract

ポリオレフィンの処理後の白色度及び安定性は、少なくとも一種類の高活性ホスファイト及び少なくとも一種類の加水分解的に安定なホスファイトの組合せを添加することにより向上することが見出された。

Description

本発明は、ポリオレフィンに関する。特に本発明は、ポリオレフィンのためのホスファイト(phosphite)添加剤の分野、そのようなポリオレフィンを製造する方法、そのようなポリオレフィンを使用する方法、及びポリオレフィン組成物に関する。
重合体は種々の広い用途で用いている。例えば、そのような用途には、食品包装、電子部品、自動車部品、繊維及び織物、医療機器が含まれる。重合体は、非常に広い範囲の重合体添加剤の補助無くしてはそのような広い機能を発揮することはできないであろう。添加剤がないと、重合体は、処理中及び時間と共に劣化し、衝撃強度を失い、変色し、脆くなることがある。添加剤はこれら及び他の短所を克服するのみならず、最終製品に改良された性能特性を与えることができる。
添加剤の一つの種類は、通常重合体の酸化劣化を遅らせるのに用いられる酸化防止剤である。熱、紫外線、機械的剪断力、及び/又は金属不純物により重合体中に不対電子を有する極めて反応性の物質である遊離ラジカルが生成すると、劣化が開始されることがある。遊離ラジカルが形成されると、重合体の酸化を開始する鎖反応が開始されることがあると考えられる。ラジカルと酸素分子との続く反応は、過酸化物ラジカルを生ずることがあり、次にそれが利用可能な水素原子と反応して不安定なヒドロペルオキシド及び他の遊離ラジカルを形成することができる。これらの反応は、酸化防止剤が存在しないとそれ自体伝播し、重合体の劣化を起こすことがある。
酸化防止剤には二つの基本的な種類、一次及び二次酸化防止剤が存在する。一次酸化防止剤は遊離ラジカルを捕捉し、活性水素原子を与えることによりそれを安定化することができると考えられる。二次酸化防止剤は不安定なヒドロペルオキシドを安定な生成物に分解することにより更に遊離ラジカルが形成されるのを防ぐことができると考えられる。立体障害フェノールのような一次酸化防止剤を用いると、重合体は安定化されていない重合体よりも黄色味を帯びることがあり、そのため重合体の商品価値が下がることがある。ホスファイト化合物のような二次酸化防止剤は、重合体の安定性及び白色性を増大するために屡々用いられている。
残念ながら、ホスファイト添加剤も重合体の製造及び用途で問題を生ずることがあり、重合体の安定性及び色に有害な影響を与えることがある。第一に、或るホスファイト添加剤は、重合体の塊化を起こし、重合体製造工程へ供給するのが困難になることがある。或るホスファイトは加水分解的に不安定であり、水と反応して、重合体安定化用としては活性の低いホスファイトの濃化をもたらすことがある。ホスファイト添加剤を用いた適用は、ポリオレフィンの物理的性質の品質を低下する結果になることがある。従って、ポリオレフィン工業では、重合体の安定性を増大し、重合体の白色度を改良するホスファイト添加剤生成物が要求されている。
本発明は、オレフィン単独重合体及び共重合体組成物、少なくとも二種類の特定のホスファイトを含むそのような組成物の製造及び使用方法に関する。それらのホスファイトが存在することにより、それら二種類のホスファイトの一方しか含まないポリオレフィンよりも、紫外線吸収剤又は光安定化剤がその組成物中に存在する場合でも、改良された色及び安定性を有するポリオレフィンが製造される。
本発明の組成物は、ポリオレフィン;式:
Figure 2008540762
を有するアリールアルキルジホスファイトのような第一高活性ホスファイト、及び式:
Figure 2008540762
を有するトリアリールホスファイトを含む加水分解的に安定な(hydrolytically stable)ホスファイトを含む。
種々の「R」部分は下のように定義する。
本発明により、組成物は:
a) ポリオレフィン;
b) 式:
Figure 2008540762
(式中、R、R、R、R、R、R、R、R、R、及びR10は、同じか又は異なり、水素、又は1基当たり、約1〜約20個の炭素原子を有する、直鎖又は分岐鎖、環式又は非環式、芳香族又は脂肪族、及び混合脂肪族、芳香族、及び/又は脂環式有機基から選択される。)
を有するアリールアルキルジホスファイトを含む少なくとも一種類の高活性ホスファイト;
c) 式:
Figure 2008540762
(式中、R、R、R、R、及びRは、水素、又は1基当たり、約1〜約20個の炭素原子を有する、直鎖又は分岐鎖、環式又は非環式、芳香族又は脂肪族、及び混合脂肪族、芳香族、及び/又は脂環式有機基から選択される。)
を有するトリアリールホスファイトを含む少なくとも一種類の加水分解的に安定なホスファイト;
d) 任意に、基本的重合体安定化剤(primary polymer stabilizer);
e) 任意に、酸除去剤(acid scavenger);
f) 任意に、有機塩基、ルイス塩基、又は脂肪族アミン;
g) 任意に、水;及び
h) 任意に、立体障害アミン(hindered amine);
を含む成分を一緒にすることにより形成される。
少なくとも一種類の高活性ホスファイト及び少なくとも一種類の加水分解的に安定なホスファイトは、フィリップス色番号(Phillips Color Number)(PE#)を処理により、同様な量のポリオレフィン、高活性ホスファイト、立体障害フェノール、水、及び酸除去剤を一緒にすることにより形成した組成物のPE#よりも大きな値へ増大させるのに充分な夫々の量で組成物中に存在する。
本発明の別の態様として、組成物は、次の成分:
a) 1分子当たり約2〜約10個の炭素原子を有する一種類のモノ−1−オレフィンの単独重合体、又は1分子当たり約2〜約10個の炭素原子を有する少なくとも二種類の異なったモノ−1−オレフィンの共重合体から選択されたポリオレフィン;
b) 式:
Figure 2008540762
(式中、R、R、R、R、R、及びR10は水素であり、R、R、R、及びRは、1基当たり約1〜約20個の炭素原子を有する混合脂肪族及び芳香族有機基である。)、
を有するアリールアルキルジホスファイトを含む高活性ホスファイト;
c) 式:
Figure 2008540762
(式中、トリアリールホスファイト中のR、R、及びRは水素であり、R、及びRは、1基当たり約1〜約20個の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖有機基から選択される。)、
を有するトリアリールホスファイトを含む加水分解的に安定なホスファイト;
然も、前記高活性ホスファイト、及び前記加水分解的に安定なホスファイトは、正味の(neat)ポリオレフィンの質量に基づき、約50mg/kg〜約20,000mg/kgの範囲内の全ホスファイト量で存在し;
d) 任意に、式(I)(式中、別のアリールアルキルジホスファイト中のR、R、R、R、R、及びR10は水素であり、R、R、R、及びRは、1基当たり約1〜約20個の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖有機基から選択される)の別のアリールアルキルジホスファイト;
e) 任意に、正味のポリオレフィンの質量に基づき、約50mg/kg〜約5000mg/kgの範囲内の量の立体障害フェノール;
f) 任意に、正味のポリオレフィンの質量に基づき、約1mg/kg〜約5000mg/kgの範囲内の量の水;
g) 任意に、正味のポリオレフィンの質量に基づき、約50mg/kg〜約5,000mg/kgの範囲内の量の立体障害アミン;
h) 任意に、正味のポリオレフィンの質量に基づき、約0.25mg/kg〜約100mg/kgの範囲内の量のトリイソプロパノールアミン;及び
i) 任意に、正味のポリオレフィンの質量に基づき、約1.25mg/kg〜約500mg/kgの範囲内の量の酸除去剤;
を一緒にすることにより形成される。
更に、本発明の別の態様として:
a) ポリオレフィン;
b) 式:
Figure 2008540762
(式中、R、R、R、R、R、R、R、R、R、及びR10は、同じか又は異なり、水素、又は1基当たり、約1〜約20個の炭素原子を有する、直鎖又は分岐鎖、環式又は非環式、芳香族又は脂肪族、及び混合脂肪族、芳香族、又は脂環式有機基から選択される。)
を有するアリールアルキルジホスファイトを含む高活性ホスファイト;
c) 式:
Figure 2008540762
(式中、R、R、R、R、及びRは、水素、又は1基当たり、約1〜約20個の炭素原子を有する、直鎖又は分岐鎖、環式又は非環式、芳香族又は脂肪族、及び混合脂肪族、芳香族、又は脂環式有機基から選択される。)を有するトリアリールホスファイトを含む加水分解的に安定なホスファイト;
d) 任意に、式(I)(式中、R、R、R、R、R、R、R、R、R、及びR10は、同じか又は異なり、水素、又は1基当たり、約1〜約20個の炭素原子を有する、直鎖又は分岐鎖、環式又は非環式、芳香族又は脂肪族、及び混合脂肪族、芳香族、及び/又は脂環式有機基から選択される)の、前記高活性ホスファイトとは異なった別のアリールアルキルジホスファイト;
e) 任意に、立体障害フェノール;
f) 任意に、水;
g) 任意に、酸除去剤;
h) 任意に、立体障害アミン;及び
i) 任意に、トリイソプロパノールアミン;
を混合することを含む方法が記載される。
更に、本発明の別の態様として:
a) ポリオレフィン;
b) 式:
Figure 2008540762
(式中、R、R、R、R、R、R、R、R、R、及びR10は、同じか又は異なり、水素、又は1基当たり、約1〜約20個の炭素原子を有する、直鎖又は分岐鎖、環式又は非環式、芳香族又は脂肪族、及び混合脂肪族、芳香族、及び/又は脂環式有機基からなる群から選択される。)
を有するアリールアルキルジホスファイトを含む高活性ホスファイト;
c) 式:
Figure 2008540762
(式中、R、R、R、R、及びRは、水素、又は1基当たり、約1〜約20個の炭素原子を有する、直鎖又は分岐鎖、環式又は非環式、芳香族又は脂肪族、及び混合脂肪族、芳香族、又は脂環式有機基から選択される。)を有するトリアリールホスファイトを含む加水分解的に安定なホスファイト;
d) 任意に、式(I)(式中、R、R、R、R、R、R、R、R、R、及びR10は、同じか又は異なり、水素、又は1基当たり、約1〜約20個の炭素原子を有する、直鎖又は分岐鎖、環式又は非環式、芳香族又は脂肪族、及び混合脂肪族、芳香族、又は脂環式有機基から選択される)の、前記高活性ホスファイトとは異なった別のアリールアルキルジホスファイト;
e) 任意に、正味のポリオレフィンの質量に基づき、約50mg/kg〜約5,000mg/kgの範囲内の量の立体障害アミン;
f) 任意に、正味のポリオレフィンの質量に基づき、約0.25mg/kg〜約100mg/kgの範囲内の量のトリイソプロパノールアミン;
g) 任意に、立体障害フェノール;
h) 任意に、水;及び
i) 任意に、酸除去剤;
を混合することを含む、ポリオレフィンのリサイクルで溶融安定性を改良する方法が記載される。
更に、本発明により:
a) ポリオレフィン;
b) 式:
Figure 2008540762
(式中、R、R、R、R、R、R、R、R、R、及びR10は、同じか又は異なり、水素、又は1基当たり、約1〜約20個の炭素原子を有する、直鎖又は分岐鎖、環式又は非環式、芳香族又は脂肪族、及び混合脂肪族、芳香族、又は脂環式有機基から選択される。)
を有するアリールアルキルジホスファイトを含む高活性ホスファイト;
c) 式:
Figure 2008540762
(式中、R、R、R、R、及びRは、水素、又は1基当たり、約1〜約20個の炭素原子を有する、直鎖又は分岐鎖、環式又は非環式、芳香族又は脂肪族、及び混合脂肪族、芳香族、又は脂環式有機基から選択される。)を有するトリアリールホスファイトを含む加水分解的に安定なホスファイト;
d) 任意に、式(I)(式中、R、R、R、R、R、R、R、R、R、及びR10は、同じか又は異なり、水素、又は1基当たり、約1〜約20個の炭素原子を有する、直鎖又は分岐鎖、環式又は非環式、芳香族又は脂肪族、及び混合脂肪族、芳香族、又は脂環式有機基から選択される)の、前記高活性ホスファイトとは異なった別のアリールアルキルジホスファイト;
e) 任意に、正味のポリオレフィンの質量に基づき、約50mg/kg〜約5,000mg/kgの範囲内の量の立体障害アミン;
f) 任意に、正味のポリオレフィンの質量に基づき、約0.25mg/kg〜約100mg/kgの範囲内の量のトリイソプロパノールアミン;
g) 任意に、立体障害フェノール;
h) 任意に、水;及び
i) 任意に、酸除去剤;
を混合することを含む、ポリオレフィンのフィリップス色番号又は白色度指数を改良する方法が記載される。
上で言及し、下に詳細に記載する本発明の方法は、混合、ペレット化、押出し、及びそれらのいずれかの組合せを含む混合手順を用いる。
更に本発明の別の態様として、製造物品が:
a) ポリオレフィン;
b) 式:
Figure 2008540762
(式中、R、R、R、R、R、R、R、R、R、及びR10は、同じか又は異なり、水素、又は1基当たり、約1〜約20個の炭素原子を有する、直鎖又は分岐鎖、環式又は非環式、芳香族又は脂肪族、及び混合脂肪族、芳香族、又は脂環式有機基から選択される。)
を有するアリールアルキルジホスファイトを含む高活性ホスファイト;
c) 式:
Figure 2008540762
(式中、R、R、R、R、及びRは、水素、又は1基当たり、約1〜約20個の炭素原子を有する、直鎖又は分岐鎖、環式又は非環式、芳香族又は脂肪族、及び混合脂肪族、芳香族、及び/又は脂環式有機基から選択される。)
を有するトリアリールホスファイトを含む加水分解的に安定なホスファイト;
d) 任意に、式(I)(式中、R、R、R、R、R、R、R、R、R、及びR10は、同じか又は異なり、水素、又は1基当たり、約1〜約20個の炭素原子を有する、直鎖又は分岐鎖、環式又は非環式、芳香族又は脂肪族、及び混合脂肪族、芳香族、又は脂環式有機基から選択される)の、前記高活性ホスファイトとは異なった第二アリールアルキルジホスファイト;
e) 任意に、正味のポリオレフィンの質量に基づき、約50mg/kg〜約5,000mg/kgの範囲内の量の立体障害アミン;
f) 任意に、正味のポリオレフィンの質量に基づき、約0.25mg/kg〜約100mg/kgの範囲内の量のトリイソプロパノールアミン;
g) 任意に、立体障害フェノール;
h) 任意に、水;及び
i) 任意に、酸除去剤;
を混合することを含む方法により生成させたポリマーから製造される。
本発明の詳細な説明
ポリオレフィン
本発明で用いられる用語「ポリオレフィン」には、オレフィン化合物の単独重合体及び共重合体が含まれる。通常そのような単独重合体は、1分子当たり約2〜約10個の炭素原子を有し、典型的には、1分子当たり約2〜約6個の炭素原子を有する一種類のモノ−1−オレフィンを含む。優れた性質を有するポリオレフィンを生ずるモノ−1−オレフィンの例には、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、及び1−オクテンが含まれるが、それらに限定されるものではない。本発明の一つの態様として、モノ−1−オレフィンは、その使用のし易さから本発明ではエチレンである。
適用可能な共重合体は、夫々1分子当たり約2〜約16個の炭素原子を有する、少なくとも二種類の異なったモノ−1−オレフィン、単量体と一種類以上のコモノマーを含む。例えば、優れた性質を有するポリオレフィンを生ずるそのような単量体には、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、及び1−オクテンが含まれるが、それらに限定されるものではない。この場合も、本発明では使用し易さからモノ−1−オレフィンとしてエチレンが用いられるであろう。コモノマーの例には、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテンのような脂肪族1−オレフィン、及び他の一層高級のオレフィン及び共役又は非共役ジオレフィン、例えば、1,3−ブタジエン、イソプレン、ピペリレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,4−ペンタジエン、1,7−ヘキサジエン、及び他のそのようなジオレフィン及びそれらの混合物が含まれるが、それらに限定されるものではない。本発明の一つの態様として、共重合体は、エチレンと、1分子当たり約3〜約16個の炭素原子を有する高級α−オレフィンコモノマーとから構成される。共重合し易さ及び得られる共重合体の優れた性質の故に、エチレンと共に用いられるコモノマーとして、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、及び1−オクテンを用いてもよい。通常そのような重合体は、ポリオレフィンの全重量に基づき約1〜約20重量%のコモノマーを含む。
一般にポリオレフィンは、当分野で既知の慣用的技術によりオレフィン化合物(一種又は複数)の重合により得ることができる。例えば、ポリオレフィンは、慣用的設備及び接触方法を用いた溶液重合、スラリー重合、又は気相重合により製造することができる。本明細書で用いられている用語「正味の(neat)」ポリオレフィンとは、どのような添加剤でもそれを添加する前の工程で生成したポリオレフィンを意味する。本発明の一つの態様として、ポリオレフィンは、優れたポリオレフィン生成能力により、無機酸化物担体酸化クロム触媒系を存在させて製造することができる。本明細書で用いられている用語「担体」(“support”)とは、別の触媒成分のためのキャリヤーを指す。触媒系を支持するのに有用などのような担体でも用いることができる。無機酸化物の触媒系担体の例には、単独又は組合せて、無機酸化物、燐酸塩化無機酸化物、それらの混合酸化物、及びそれらの全ゆる混合物が含まれるが、それらに限定されるものではない。例えば、シリカ、シリカ・アルミナ、アルミナ、フッ素化アルミナ、珪酸塩化アルミナ、トリア、アルミノ燐酸塩、燐酸アルミニウム、燐酸塩化シリカ、燐酸塩化アルミナ、シリカ・チタニア、共沈シリカ/チタニア、フッ素化/珪酸塩化アルミナ、及びそれらのどのような混合物でも、それらから選択された担体を本発明で用いることができる。無機酸化物担体酸化クロム触媒系の無機酸化物の一例は、シリカ・チタニア担体である。
本発明の別の態様として、「チーグラー型」又は「チーグラー・ナッタ型」触媒としても知られている遷移金属ハロゲン化物触媒を用いて製造されたオレフィン化合物の単独重合体及び共重合体を用いることができる。一般に遷移金属ハロゲン化物触媒は、金属ハロゲン化物化合物及び遷移金属化合物を含む。金属ハロゲン化物化合物は、金属二ハロゲン化物及び金属ヒドロキシハロゲン化物から選択される。そのような遷移金属化合物は、元素周期表〔化学及び物理のCRC便覧(CRC Handbook of Chemistry and Physics)、第78版、1997−1998〕の夫々の族番号内で、第IIIB、IVB、VB、VIB、VIIB、又はVIII族遷移金属中の遷移金属を含む。例えば、第IVB族には、チタン、ジルコニウム、等が含まれ、第VIII族には、パラジウム、白金、コバルト、等が含まれるであろう。適当な遷移金属ハロゲン化物触媒は、米国特許第4,325,837号、及び第4,394,291号明細書(それらの両方は参考のため全体的にここに入れてある)に記載されている。
本発明の更に別の態様として、メタロセンを含む触媒組成物を用いて製造されたオレフィン化合物の単独重合体及び共重合体を用いることができる。そのような触媒組成物は、米国特許第6,300,271号、第5,576,259号、第5,631,202号、及び第5,614,455号明細書(それらは全て参考のため全体的にここに入れてある)に記載されている。
シリカ・チタニア担体に支持されたクロム酸化物触媒系により重合される結果として、回収されたポリオレフィンの中に少量のチタニアが含まれることがある。そのようなポリオレフィンは、正味ポリオレフィンの質量に基づき、チタンとして計算して、約1mg/kg〜約10mg/kgのチタン触媒残留物を含むことがある。理論によって拘束されるものではないが、チタン含有触媒残留物は、立体障害フェノールを添加することによるポリオレフィンの変色増大の誘因になることがあると考えられている。
ホスファイト添加剤
重合体の選択された物理的性質を改良するため、屡々化学添加剤を重合体と一緒にする。例えば、熱、光、及び酸化に対する安定性を改良するため酸化防止剤を添加してもよい。本明細書で定義される重合体の「安定性」とは、例えば、重合体に作用する又はそれと反応する光、熱、及び酸素のような外部からの力によって重合体が如何に影響を受けるかの表示又は尺度である。換言すれば、安定性とは、重合体中及び/又は重合体に対し起きることがある変化の尺度である。
立体障害フェノールのような基本的重合体安定化剤は、屡々主要な酸化防止剤として用いられるが、そのような安定化剤は重合体を変色することがある。この変色問題を軽減し、ポリオレフィンに白色性を与えるためにホスファイト添加剤を用いることができ、更に、ホスファイト添加剤はポリオレフィンの安定性を向上することができる。しかし、或るホスファイトと添加剤は、吸湿性であり、水を吸収してホスファイトが塊化し、重合体製造工程へ供給しにくくなることがある。或るホスファイトは加水分解的に不安定であり、水と反応し、それにより重合体安定用としては活性の低いホスファイトの濃化をもたらすことがある。更に、この加水分解反応は、重合体に湿分及び酸性残留物を残すことがある。
本発明では、二種類の特定のホスファイトをポリオレフィンに添加することにより、それら二種類のホスファイトの一方だけを含有するポリオレフィンよりも色及び安定性が改良されたポリオレフィン系を生成させることができることが発見された。本発明の組成物は、ポリオレフィン;式:
Figure 2008540762
(式中、R、R、R、R、R、R、R、R、R、及びR10は、同じか又は異なり、水素、及び1基当たり、約1〜約20個の炭素原子を有する、直鎖又は分岐鎖、環式又は非環式、芳香族又は脂肪族、及び混合脂肪族、芳香族、及び/又は脂環式有機基から選択される。)
を有するアリールアルキルジホスファイトのような第一高活性ホスファイト;及び式:
Figure 2008540762
(式中、R、R、R、R、及びRは、水素、及び1基当たり、約1〜約20個の炭素原子を有する、直鎖又は分岐鎖、環式又は非環式、芳香族又は脂肪族、及び混合脂肪族、芳香族、及び/又は脂環式有機基から選択される。)
を有するトリアリールホスファイトを含む加水分解的に安定なホスファイト;を含む。
任意に、組成物は、前記第一高活性ホスファイトとは異なった第二高活性ホスファイトを含んでいてもよい。例えば、第二高活性ホスファイトは、式(I)(式中、R、R、R、R、R、R、R、R、R、及びR10は、同じか又は異なり、水素、及び1基当たり、約1〜約20個の炭素原子を有する、直鎖又は分岐鎖、環式又は非環式、芳香族又は脂肪族、及び混合脂肪族、芳香族、及び/又は脂環式有機基から選択される)の、前記第一高活性ホスファイトとして用いられるアリールアルキルジホスファイトとは異なったアリールアルキルホスファイトを含んでいてもよい。
本発明の一つの態様として、第一高活性ホスファイトとして用いられるアリールアルキルジホスファイトのR、R、R、R、R、及びR10は水素であり、R、R、R、及びRは、1基当たり約1〜約20個の炭素原子を有する混合脂肪族及び芳香族有機基である。本明細書中で用いられている「混合脂肪族及び芳香族有機基」(“mixed aliphatic and aromatic organic radicals”)は、脂肪族成分と芳香族成分の両方を有する基である。本発明の別の態様として、第一高活性ホスファイトは、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリトリトールジホスファイトである。なぜなら、それは得られる重合体に優れた色及び安定性を与えるからである。ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリトリトールジホスファイトは、ドーバー・ケミカル社(Dover Chemical Corporation)からドーバーホス(Doverphos)(登録商標名)S−9228として商業的に得ることができる。用いる合成方法及び条件により、米国特許第5,428,086号明細書(参考のためここに入れてある)に記載されているように、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリトリトールジホスファイトは約15%までのケージ(cage)形成を含むことがある。別法として、又はビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリトリトールジホスファイトの外に、ゼネラル・エレクトリック社(General Electric Co.)の登録商標名であるウルトラノックス(Ultranox)626として市販されているビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスファイトを、高活性ホスファイトとして用いてもよい。
本発明の別の態様として、第一高活性ホスファイトとして用いられるアリールアルキルジホスファイトのR、R、R、及びRは水素であり、R、R、R、R、R、及びR10は、独立に、1基当たり約1〜約20個の炭素原子を有する直鎖及び分岐鎖有機基、又は1基当たり約1〜約20個の炭素原子を有する混合脂肪族及び芳香族有機基から選択することができる。別法として、そのような第一高活性ホスファイトは、第二高活性ホスファイトとして用いてもよい。
任意成分である第二高活性ホスファイトが第二アリールアルキルジホスファイトである場合、第二アリールアルキルジホスファイトのR、R、R、R、R、及びR10は水素でもよく、R、R、R、及びRは、1基当たり約1〜約20個の炭素原子を有する直鎖及び分岐鎖有機基から選択してもよい。例えば、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスファイトは、第二アリールアルキルジホスファイトとして用いてもよい。なぜなら、それは得られる重合体に優れた安定性及び色を与えるからである。ビス(2,4−ジ−t−ブチル)ペンタエリトリトールジホスファイトは、GE・スペシャルティー・ケミカルズ(GE Specialty Chemicals)からウルトラノックス626(これは粉末状である)、ウルトラノックス626A(これは自由流動性粒子状になっている)、及びウルトラノックス627A(これは自由流動性状で、無機中和剤を含有する)の登録商標名で商業的に得ることができる。
更に、任意成分である第二高活性ホスファイトが第二アリールアルキルジホスファイトである場合、第二アリールアルキルジホスファイトのR、R、R、及びRは、水素でもよく、R、R、R、R、R、及びR10は、1基当たり約1〜約20個の炭素原子を有する直鎖及び分岐鎖有機基から選択してもよい。例えば、ビス(2,6−ジ−t−ブチル,4−メチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスファイトを、第二アリールアルキルジホスファイトとして用いてもよい。なぜなら、それは得られる重合体に優れた安定性及び色を与えるからである。ビス(2,6−ジ−t−ブチル,4−メチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスファイトは、アムファイン・ケミカル社(Amfine Chemical Corporation)から商標名PEP−36として商業的に得ることができる。
本発明の別の態様として、トリアリールホスファイトのR、R、及びRは、水素であり、R及びRは、1基当たり約1〜約20個の炭素原子を有する直鎖及び分岐鎖有機基である。直鎖及び分岐鎖有機基には、メチル、t−ブチル、及び1,1−ジメチルプロピルが含まれるが、それらに限定されるものではない。トリアリールホスファイトの例には、トリス−(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト;トリス−(2−t−ブチルフェニル)ホスファイト;トリス−[2−(1,1−ジメチルプロピル)−フェニル]ホスファイト;及びトリス−[2,4−ジ−(1,1−ジメチルプロピル)−フェニル]ホスファイトが含まれるが、それらに限定されるものではない。本発明の更に別の態様として、トリアリールホスファイトは、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイトである。なぜなら、それは得られる重合体に向上した安定性及び色を与えることができるからである。トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイトは、ドーバー・ケミカル社から登録商標名ドーバーホスS−480として商業的に得ることができる。
第一高活性ホスファイト及び加水分解的に安定なホスファイトは、正味重合体の質量に基づき約1mg/kg〜約20,000mg/kgの範囲内の全ホスファイト量で存在させることができる。1mg/kgより低い濃度では、ポリオレフィンの色を改善し、安定性を向上させるのに不充分になることがあり、20,000mg/kgより多い量では、U.S.米国食品薬品局規制を越えることがあり、コストを増大し、ポリオレフィンに更に利点を与えることは無い。本発明の一つの態様として、第一高活性ホスファイト及び加水分解的に安定なホスファイトは、正味のポリオレフィンの質量に基づき約1mg/kg〜約2000mg/kgの範囲内の全ホスファイト量で存在する。本発明の別の態様として、第一高活性ホスファイト及び加水分解的に安定なホスファイトは、正味のポリオレフィンの質量に基づき1mg/kg〜1500mg/kgの範囲内の全ホスファイト量で存在する。これらの範囲は最適である。なぜなら、それらは最小限のコストで改良されたポリオレフィンの色及び安定性を与えるからである。
一般に、加水分解的に安定なホスファイトは、重合体中、正味のポリオレフィンに添加される高活性ホスファイト及び加水分解的に安定なホスファイトの合計量の約2重量%〜約90重量%の範囲内の量で存在させることができる。添加されるホスファイトの全量に基づき約2重量%より低い濃度は、ポリオレフィンの色を改善し、安定性を向上させるのには不充分になることがあり、添加されるホスファイトの全量に基づき約90重量%より多い量では、第一高活性ホスファイトにより起こされる改良されるポリオレフィンの色及び安定性の相乗的効果を与えることができなくなる。本発明の一つの態様として、加水分解的に安定なホスファイトは、重合体中、正味のポリオレフィンに添加される高活性ホスファイト及び加水分解的に安定なホスファイトの合計量の約5重量%〜約75重量%の範囲内の量で存在する。本発明の別の態様として、加水分解的に安定なホスファイトは、重合体中、正味のポリオレフィンに添加される高活性ホスファイト及び加水分解的に安定なホスファイトの合計量の10%〜60%の範囲内の量で存在する。これらの範囲は、第一高活性ホスファイトと、加水分解的に安定なホスファイトとの優れた相乗的効果を与え、重合体の色及び安定性を改良することが示されている。
基本的重合体安定化剤
本発明で用いることができる多くの異なった基本的重合体安定化剤が存在する。例えば、立体障害フェノールは、基本的重合体安定化剤として重合体工業で用いられている。当業者によく知られている、単独で、又は互いに組合せて本発明で用いるのに等しく適している多くの立体障害フェノールがある。一般に、基本的重合体安定化剤は、正味のポリオレフィンの質量に基づき、約5000mg/kgより少ない量で存在させることができる。典型的には、存在する場合、組成物中の水の量は、正味のポリオレフィンの質量に基づき、約50mg/kg〜約2500mg/kgの範囲にある。立体障害フェノールは、モノフェノール、ビスフェノール、チオビスフェノール、ポリフェノール、ヒドロキシベンジル芳香族、β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオン酸のアミド、β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオン酸と、一価又は多価アルコールとのエステル、スピロ化合物、及びそれらの混合物から選択される。
モノフェノールの例には、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール;2−t−ブチル−4−メトキシフェノール;及び4−(ヒドロキシメチル)−2,6−ジ−t−ブチルフェノールが含まれるが、それらに限定されるものではない。
ビスフェノールの例には、2,2′−メチレン−ビス−(6−t−ブチル−4−メチルフェノール);2,2′−メチレン−ビス−(6−t−ブチル−4−エチルフェノール);2,2−メチレン−ビス−[4−メチル−6−(α−メチルシクロヘキシル)−フェノール];1,1−ビス−(5−t−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチル−フェニル)−ブタン;2,2−ビス−(5−t−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−ブタン;2,2−ビス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン;1,1,3−トリス−(5−t−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン;2,2−ビス−(5−t−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−4−n−ドデシルメルカプトブタン;1,1,5,5−テトラ−(5−t−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチル−フェニル)−ペンタン;エチレングリコール−ビス−[3,3−ビス−(3′−t−ブチル−4′−ヒドロキシベンジル)−ブチレート];1,1−ビス−(3,5−ジメチル−2−ヒドロキシフェニル)−3−(n−ドデシルチオ)−ブタン;及び4,4′−チオ−ビス−(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)が含まれるが、それらに限定されるものではない。
チオビスフェノールの例には、4,4′−チオビス(6−t−ブチル−m−クレゾール);1,1′−チオビス(2−ナフトール);及び2,2′−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)が含まれるが、それらに限定されるものではない。
ポリフェノールの例には、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン;1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−ベンゼン;1,3,5−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート;及びテトラキス[メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメート)]メタンが含まれるが、それらに限定されるものではない。
ヒドロキシベンジル芳香族の例には、1,3,5−トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン;2,2−ビス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−マロン酸−ジオクタデシルエステル;1,3,5−トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレート;及び3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル−ホスホン酸−ジエチルエステルが含まれるが、それらに限定されるものではない。
β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオン酸アミドの例には、1,3,5−トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル−プロピオニル)−ヘキサヒドロ−s−トリアジン及びN,N′−ジ(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル−プロピオニル)−ヘキサメチレンジアミンが含まれるが、それらに限定されるものではない。
立体障害フェノールの例には、β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオン酸と、メタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサノール、エチレングリコール、チオジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ペンタエリトリトール、及びトリス−ヒドロキシエチル−イソシアヌレートのような一価又は多価アルコールのエステルが含まれるが、それらに限定されるものではない。
スピロ化合物の例には、例えば、3−及び9−位置にフェノールラジカルを置換した2,4,8,10−テトラオキサスピロ−[5,5]−ウンデカンのようなジ−フェノール系スピロ−ジアセタール又はスピロ−ジケタール、例えば、3,9−ビス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ−[5,5]−ウンデカン、及び3,9−ビス−[1,1−ジメチル−2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−エチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ−[5,5]−ウンデカンが含まれるが、それらに限定されるものではない。
本発明の一つの態様として、立体障害フェノールは、テトラキス[メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメート)]メタン;1,3,5−トリ−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン;β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオン酸−n−オクタデシルエステル;2,6−ジ−t−ブチル−4−メチル−フェノール;3,9−ビス−[1,1−ジメチル−2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ−シフェニル)−エチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ−[5,5]−ウンデカン、及びそれらの混合物から選択される。これらの立体障害フェノールは、ポリオレフィンのための色及び安定性を改善する。
本発明の別の態様として、立体障害フェノール化合物は、テトラキス[メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメート)]メタンである。なぜなら、それはポリオレフィンに優れた色及び安定性を与えるからである。テトラキス[メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメート)]メタンは、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ(Ciba Specialty Chemicals)からイルガノックス)(登録商標名)1010として商業的に得ることができる。
一般に、立体障害フェノールは、正味のポリオレフィンの質量に基づき、約5000mg/kgより少ない量で存在する。更に、立体障害フェノールは、正味のポリオレフィンの質量に基づき、約1mg/kg〜約2000mg/kgの範囲内の量で存在させることができる。更に、立体障害フェノールは、正味ポリオレフィンの質量に基づき、50mg/kg〜1000mg/kgの範囲内の量で存在させることができる。5000mg/kgより大きい立体障害フェノールの濃度は、FDA限界を越えることがあり、製造コストを増大し、50mg/kgより低いフェノール濃度は、余りにも低過ぎ、ポリオレフィンの安定性を確実に与えることができない。
水の添加
本発明により、水の添加又は存在は、水が無い場合のポリオレフィンよりもポリオレフィンの色を改善することができることが見出されている。しかし、水の存在は必要ではない。一般に、水は、正味のポリオレフィンの質量に基づき、約5000mg/kgまでの量で存在させることができる。別法として、水は、正味のポリオレフィンの質量に基づき、約2000mg/kgまでの量で存在させることができる。更に、水は、正味のポリオレフィンの質量に基づき、1000mg/kgまでの量で存在させることができる。5000mg/kgより大きい水の濃度は、ポリオレフィンの中に気泡を発生し、それを商業的に許容できないものにすることがある。典型的には、水が存在する場合、組成物中のその量は正味のポリオレフィンの質量に基づき、約1mg/kg〜約5000mg/kgの範囲内にある。
ポリオレフィンに添加される水は、約4〜約10の範囲内のpHを持つことができる。更に、水は、約6〜約8の範囲内のpHを持つことができる。4より低いpHは、製造装置の腐食を起こすことがあり、10より高いpHの水は、立体障害フェノールと反応し、ポリオレフィンの安定性を低下することがある。
重合体添加剤
得られる本発明の安定化ポリオレフィン組成物は、ポリオレフィン、高活性ホスファイト、及び加水分解的に安定なホスファイトを、基本的重合体安定化剤又は水を存在させて、又は存在させずに含み、場合により次のような種々の慣用的添加剤を含んでいてもよい:
(1) 次のもの(それらに限定されるものではない)を含めた酸化防止剤:
(1.1) 例えば、2,6−ジ−t−ブチル−4−メトキシフェノール;2,5−ジ−t−ブチル−ヒドロキノン;2,5−ジ−6−アミル−ヒドロキノン;及び2,6−ジフェニル−4−オクタデシルオキシフェノール;のようなアルキル化ヒドロキノン;
(1.2) 例えば、2,2′−チオ−ビス−(6−t−ブチル−4−メチルフェノール);2,2′−チオ−ビス−(4−オクチルフェノール);4,4′−チオ−ビス−(6−t−ブチル−3−メチルフェノール);4,4′−チオ−ビス−(6−t−ブチル−2−メチルフェノール);のようなヒドロキシル化チオジフェニルエーテル;
(1.3) 例えば、1,3,5−トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン;ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)スルフィド;イソオクチル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル−メルカプトアセテート;ビス−(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)ジチオールテレフタレート;1,3,5−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート;1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌレート;ジオクタデシル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル−ホスホネート;モノエチル3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネートのカルシウム塩;及び1,3,5−トリス−1,3,5−ジシクロヘキシル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート;のようなベンジル化合物;
(1.4) 例えば、4−ヒドロキシ−ラウリン酸アニリド;4−ヒドロキシ−ステアリン酸アニリド;2,4−ビス−オクチルメルカプト−6−(3,5−t−ブチル−4−ヒドロキシ−アニリノ)−s−トリアジン;及びオクチル−n−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−カルバメート;のようなアシルアミノフェノール;
(1.5) 例えば、メタノール;ジエチレングリコール;オクタデカノール;トリエチレングリコール;1,6−ヘキサンジオール;ペンタエリトリトール;ネオペンチルグリコール;トリス−ヒドロキシエチルイソシアヌレート;チオジエチレングリコール;N,N′−ビス(ヒドロキシエチル)蓚酸ジアミド;及びジヒドロキシエチル蓚酸ジアミド;のような一価又は多価アルコールと、β−(5−t−ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチル−フェニル)プロピオン酸とのエステル。
(2) UV吸収剤及び光安定化剤
(2.1) 例えば、5′−メチル−、3′,5′−ジ−t−ブチル−、5′−t−ブチル−、5′−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−、5−クロロ−3′−、5′−ジ−t−ブチル−、5−クロロ−3′−t−ブチル−5′−メチル−、3′−sec−ブチル−5′−t−ブチル、4′−オクトキシ、3′,5′−ジ−t−アミル−、及び3′,5′−ビス−(α,α−ジメチルベンジル)−誘導体、のような2−(2′−ヒドロキシフェニル)−ベンゾトリアゾール;
(2.2) 例えば、4−ヒドロキシ−、4−メトキシ−、−オクトキシ−、4−デシルオキシ−、4−ドデシルオキシ−、4−ベンジルオキシ−、4,2′,4′−トリヒドロキシ−、及び2′−ヒドロキシ−4,4′−ジメトキシ−誘導体のような2−ヒドロキシ−ベンゾフェノン;
(2.3) 例えば、フェニルサリチレート;4−t−ブチル−フェニル−サリチレート;オクチルフェニルサリチレート;ジベンゾイル−レゾルシノール;ビス−(4−t−ブチルベンゾイル)−レゾルシノール;ベンゾイルレゾルシノール;2,4−ジ−t−ブチル−フェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート;及びヘキサデシル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート;のような置換及び非置換安息香酸のエステル;
(2.4) 例えば、α−シアノ−β,β−ジフェニルアクリル酸エチルエステル又はイソオクチルエステル;α−カルボメトキシ−桂皮酸メチルエステル;α−シアノ−β−メチル−p−メトキシ−桂皮酸メチルエステル又はブチルエステル;α−カルボメトキシ−p−メトキシ−桂皮酸メチルエステル;及びN−(β−カルボメトキシ−β−シアノ−ビニル)−2−メチル−インドリン;のようなアクリレート;
(2.5) 例えば、2,2′−チオ−ビス−[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−フェノール]のニッケル錯体、例えば、1:1又は1:2錯体、任意にn−ブチルアミン、トリエタノールアミン、又はN−シクロヘキシル−ジ−エタノールアミンのような付加的リガンドを有するニッケル錯体;ジブチル−ジチオカルバミン酸ニッケル、4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルベンジルホスホン酸モノアルキルエステル、例えば、メチル、エチル、又はブチルエステルのニッケル塩、ケトキシム、例えば、2−ヒドロキシ−4−メチル−フェニルウンデシルケトキシムのニッケル錯体、及び1−フェニル−4−ラウリル−5−ヒドロキシ−ピラゾールの、任意に付加的リガンドを有するニッケル錯体、のようなニッケル化合物;
(2.6) 例えば、ビス−(2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)−セバケート;ビス−(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)−セバケート;n−ブチル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルマロン酸;ビス−(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)エステル;1−ヒドロキシエチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシ−ピペリジンと、コハク酸との縮合生成物;N,N′−(2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)−ヘキサメチレンジアミンと、4−t−オクチルアミノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−s−トリアジンとの縮合生成物;トリス−(2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)−ニトリロトリアセテート;テトラキス−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,5−ブタン−テトラカルボン酸;1,1′−(1,2−エタンジオール)−ビス−(3,3,5,5−テトラメチルピペラジノン);のような立体障害アミン。そのようなアミンには、ジ−(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)セバケート;1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ベンゾキシピペリジン;1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナモイルオキシ)ピペリジン;及びN−(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)−ε−カプロラクタムのような、立体障害アミンから誘導されたヒドロキシルアミンが含まれる。
(2.7) 例えば、4,4′−ジ−オクチルオキシ−オキサニリド;2,2′−ジ−オクチルオキシ−5,5−ジ−t−ブチル−オキサニリド;2,2′−ジ−ドデシルオキシ−5,5′−ジ−t−ブチル−オキサニリド;2−エトキシ−2′−エチル−オキサニリド;N,N′−ビス(3−ジメチルアミノプロピ)−オキサルアミド;2−エトキシ−5−t−ブチル−2′−エトキシアニリド及びその2−エトキシ−2′−エチル−5,4′−ジ−t−ブチルオキサニリドとの混合物;及びo−メトキシ及びp−メトキシのみならず、o−エトキシ及びp−エトキシ二置換オキサニリドの混合物;のような蓚酸ジアミド;
(3) 例えば、N,N′−ジフェニル蓚酸ジアミド;N−サリチラル−N−サリチロイルヒドラジン;N,N′−ビス−サリチロイルヒドラジン;N,N′−ビス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)−ヒドラジン;サリチロイルアミノ−1,2,4−トリアゾール;ビス−ベンジリデン−蓚酸ジヒドラジド;のような金属不活性化剤。
(4) 例えば、トリフェニルホスファイト;ジフェニルアルキルホスファイト;フェニルジアルキルホスファイト;トリス(ノニル−フェニル)ホスファイト;トリラウリルホスファイト;トリオクタデシルホスファイト;ジステアリルペンタエリトリトールジホスファイト;トリス(2,4−ジ−t−ブチル−フェニル)ホスファイト;ジイソデシルペンタエリトリトールジホスファイト;ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスファイト;トリステアリルソルビトールトリホスファイト;及びテトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)4,4′−ビフェニレンジホスファイト;のようなホスファイト及びホスホナイト。
(5) 例えば、β−チオジプロピオン酸のエステル、例えば、ラウリル、ステアリル、ミリスチル、又はトリデシルエステル;メルカプトベンズイミダゾール又は2−メルカプトベンズイミダゾールの亜鉛塩;ジブチル−ジチオカルバミン酸亜鉛;ジオクタデシルジスルフィド;ペンタエリトリトール−テトラキス(β−ドデシル−メルカプト)−プロピオネート;のような過酸化物除去剤。
(6) 例えば、沃化物及び/又は燐化合物と組合せた銅塩、及び二価マンガンの塩のようなポリアミド安定化剤。
(7) 例えば、メラミン、ポリビニルピロリドン、ジシアンジアミド、トリアリルシアヌレート、尿素誘導体、ヒドラジン誘導体、アミン、ポリアミド、ポリウレタン、高級脂肪酸のアルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩、例えば、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸マグネシウム、リシノール酸ナトリウム、カリウム パルミレート(palmirate)、アンチモン ピロカテコレート(pyrocatecholate)、及び亜鉛ピロカテコレートのような塩基性共安定化剤(co−stabilizer)。
(8) 例えば、4−t−ブチル−安息香酸、アジピン酸、及びデフェニル酢酸のような核生成剤。
(9) 例えば、炭酸カルシウム、珪酸塩、ガラス繊維、アスベスト、タルク、カオリン、雲母、硫酸バリウム、金属酸化物及び水酸化物、カーボンブラック、及び黒鉛のような充填剤及び補強材。
(10) 例えば、メチル−3−[N,N−ジベンジルアミノキシ]プロパノエート;エチル−3−[N,N−ジベンジルアミノキシ]プロパノエート;1,6−ヘキサメチレン−ビス[3−(N,N−ジベンジルアミノキシ)プロピオネート];メチル−[2−(メチル)−3−(N,N−ジベンジルアミノキシ)プロピオネート];オクタデシル−3−[N,N−ジベンジル−アミノキシ]プロパン酸;テトラキス[N,N−ジベンジルアミノキシ)エチルカルボニルオキシメチル]メタン;オクタデシル−3−[N,N−ジエチルアミノキシ]プロパノエート;3−[N,N−ジベンジルアミノキシプロパン酸カリウム塩;及び1,6−ヘキサメチレン−ビス[3−(N−アリル−N−ドデシルアミノキシ)プロピオネート];のようなアミノキシプロピオネート誘導体。
(11) 例えば、可塑剤、潤滑剤、乳化剤、顔料、光学的輝度増加剤、難燃材、静電防止剤、吹き込み剤、及びジラウリルチオジプロピオネート又はジステアリルチオジプロピオネートのようなチオ相乗作用剤(thiosynergist)のような他の添加剤。
(12) 例えば、オキサザホスホリジンのような他の添加剤を、付加的に又は別法として、存在させてもよい。
(13) 無機塩基、ルイス塩基、又は脂肪族アミン。脂肪族アミンには、式:
Figure 2008540762
を有するトリイソプロパノールアミン(TIPA)が含まれるが、それらに限定されるものではない。トリイソプロパノールアミンは、ミシガン州ミドランドのダウ・ケミカル社(Dow Chemical Company)からトリイソプロパノールアミン99の商標名で市販されている。ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリトリトールジホスファイトと、トリイソプロパノールアミンとの混合物は、オハイオ州ドーバーのドーバー・ケミカル社からドーバーホスS9228Tの商標名で市販されている。
一般に、トリイソプロパノールアミンは、存在する場合、添加剤を含まないポリオレフィン成分の質量に基づき約5重量%未満の量になっている。本発明の別の態様として、トリイソプロパノールアミンは、添加剤を含まないポリオレフィン成分の質量に基づき約0.25重量%〜約3重量%の範囲内の量で存在させることができる。本発明の更に別の態様として、トリイソプロパノールアミンは、添加剤を含まないポリオレフィン成分の質量に基づき0.5重量%〜2重量%の範囲内の量で存在させることができる。典型的には、存在する場合、組成物中のトリイソプロパノールアミンの量は、正味のポリオレフィンの質量に基づき、約0.25mg/kg〜約100mg/kgの範囲にある。
(14) どのようなマグネシウム・アルミニウム水酸化物化合物にでもすることができるヒドロタルサイト(hydrotalcite)成分のような酸除去剤。一般に、ヒドロタルサイト成分は水和されており、水酸化アルミニウムと、例えば、硫酸マグネシウム又は燐酸マグネシウムのようなマグネシウム塩との混合物を含む。ヒドロタルサイト成分は、天然産のもの又は合成生成物として得ることができる。天然産のものは、MgAl(OH)16CO・4HOの構造を持つと考えられている。適当なヒドロタルサイト成分は、Mg0.7Al0.3(OH)(CO0.15・0.54HO、Mg4.5Al(OH)13CO・3.5HO、MgCO5Mg(OH)2Al(OH)・4HO、及びMg4.2Al(OH)12.4COからなる群から選択することができる。ヒドロタルサイト成分は、MgCO5Mg(OH)2Al(OH)・4HOであるのが好ましく、それは、日本の大阪の協和化学工業(Kyowa Chemical Industry Company)からDHT−4A及びDHT−4Vの商標名で両方共市販されている。典型的には、存在する場合、組成物中の酸除去剤の量は、正味のポリオレフィンの質量に基づき、約1.25mg/kg〜約500mg/kgの範囲にある。
ヒドロタルサイト成分は、どのような亜鉛・アルミニウム水酸化物化合物でも含むことができる。例えば、亜鉛・アルミニウム水酸化物は、日本の大阪の協和化学工業社からZHT−4Dの商標名で市販されている。
一般に、ヒドロタルサイト成分は、添加剤を含まないポリオレフィン成分の質量に基づき約500mg/kg未満の量で存在する。本発明の別の態様として、ヒドロタルサイト成分は、添加剤を含まないポリオレフィン成分の質量に基づき約1.25mg/kg〜約500mg/kgの範囲内の量で存在する。本発明の更に別の態様として、ヒドロタルサイト成分は、添加剤を含まないポリオレフィン成分の質量に基づき2.5mg/kg〜37.5mg/kgの範囲内の量で存在する。これらのヒドロタルサイト成分範囲は、ポリオレフィン組成物中のビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリトリトールの寿命を効果的に伸ばす。
ポリオレフィン組成物には他の成分を混合することもできる。例えば、曇り防止剤、抗菌剤、結合剤、難燃材、成形剤、香料、潤滑剤、離型剤、有機過酸化物、発煙抑制剤、及び熱安定化剤。これらの化合物についての一層の情報は、最新プラスチックエンサイクロペディア(Modern Plastics Encyclopedia)1992、第143頁〜第198頁に見出すことができる。
ポリオレフィンの用途
色、安定性、及びリサイクル後の溶融強度が向上したポリオレフィンを製造するために、次の成分:
a) ポリオレフィン;
b) 式:
Figure 2008540762
(式中、R、R、R、R、R、R、R、R、R、及びR10は、同じか又は異なり、水素、又は1基当たり、約1〜約20個の炭素原子を有する、直鎖又は分岐鎖、環式又は非環式、芳香族又は脂肪族、及び混合脂肪族、芳香族、及び/又は脂環式有機基から選択される。)
を有するアリールアルキルジホスファイトを含む少なくとも一種類の高活性ホスファイト;
c) 式:
Figure 2008540762
(式中、R、R、R、R、及びRは、水素、又は1基当たり、約1〜約20個の炭素原子を有する、直鎖又は分岐鎖、環式又は非環式、芳香族又は脂肪族、及び混合脂肪族、芳香族、及び/又は脂環式有機基から選択される。)
を有するトリアリールホスファイトを含む少なくとも一種類の加水分解的に安定なホスファイト;
d) 任意に、基本的重合体安定化剤;
e) 任意に、酸除去剤;
f) 任意に、有機塩基、ルイス塩基、又は脂肪族アミン;及び
g) 任意に、水;
を混合することを含む方法を用いる。
ポリオレフィンと、少なくとも一種類の高活性ホスファイト及び少なくとも一種類の加水分解的に安定なホスファイトとの組合せは、水又は第二ホスファイトを用いずに製造したポリオレフィンよりも色が改善されている。本発明の一つの態様として、加水分解的に安定なホスファイトは、処理後、フィリップス色番号(PE#)を、同様な量のポリオレフィン、高活性ホスフェート、立体障害フェノール、及び水を一緒にすることにより形成された組成物のPE#よりも大きな値へ上昇させるのに充分な量で存在する。更に、ポリオレフィンの安定性は、少なくとも一種類の高活性ホスファイト、少なくとも一種類の加水分解的に安定なホスファイト、及びポリオレフィンの組合せを用いることにより向上する。
更に、少なくとも一種類の高活性ホスファイト及び少なくとも一種類の加水分解的に安定なホスファイトをポリオレフィンに添加すると、リサイクルされたポリオレフィン又は再加工(rework)されたポリオレフィンは、複数回の再粉砕通過により、溶融強度が向上する。本明細書中では、「リサイクルされたポリオレフィン」、又は「再加工されたポリオレフィン」とは、成形、押出し、又は他の適用により、以前に処理された後に、再粉砕又はペレット化されたポリオレフィンのことであると定義する。「再粉砕通過(regrind pass)」とは、ポリオレフィンを新しい用途で再使用するため、破片に粉砕する回数として定義する。溶融強度は、プラスチックが溶融状態にある間のその強度の尺度である。再粉砕手順についての一層の検討を下の例で与える。
ここで論じた水以外の添加剤は、いずれも当分野で既知の方法に従い、製造工程中、又は物品へ製造する前、又は製造中、又はその後で、ポリオレフィンを形成した後のどの時点でもポリオレフィンと一緒にすることができる。ポリオレフィンとホスファイト添加剤とを一緒にする方法の例には、混合、ペレット化、押出し、及びそれらの併用が含まれるが、それらに限定されるものではない。ホスファイト添加剤は、予め一緒に混合し、次にポリオレフィンと一緒にしてもよく、或はホスファイト添加剤は、個々にポリオレフィンと一緒にしてもよい。本発明によるホスファイト添加剤は、固体状態、溶液、又はスラリーになっていてもよい。更に、ポリオレフィンは、例えば、フラッフ(fluff)、粉末、顆粒、ペレット、溶液、スラリー、及び/又はエマルジョンのようなどのような形態になっていてもよい。
水は、ポリオレフィンを物品に製造する前、製造中、及び/又は製造後にポリオレフィンと一緒にすることができる。水は、水噴霧又は水蒸気注入システムを含めた当分野で既知のどのような方法によって添加してもよい。本発明の一つの態様として、周囲温度の水を、ポンプで送る装置により押出し機の喉の所へ送る。本発明の別の態様には、噴霧化スプレー装置により水を添加することが含まれる。これらの方法により均一な水の添加を達成することができる。
本発明の別の態様は:
a) 1分子当たり約2〜約10個の炭素原子を有する一種類のモノ−1−オレフィンの単独重合体、又は1分子当たり約2〜約10個の炭素原子を有する少なくとも二種類の異なったモノ−1−オレフィンの共重合体から選択されたポリオレフィン;
b) 式:
Figure 2008540762
(式中、R、R、R、R、R、及びR10は水素であり、R、R、R、及びRは、1基当たり約1〜約20個の炭素原子を有する混合脂肪族及び芳香族有機基である。)、
を有するアリールアルキルジホスファイトを含む高活性ホスファイト;
c) 式:
Figure 2008540762
(式中、トリアリールホスファイト中のR、R、及びRは水素であり、R、及びRは、1基当たり約1〜約20個の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖有機基から選択される。)、
を有するトリアリールホスファイトを含む加水分解的に安定なホスファイト;
然も、前記高活性ホスファイト及び前記加水分解的に安定なホスファイトは、正味のポリオレフィンの質量に基づき、約50mg/kg〜約20,000mg/kgの範囲内の全ホスファイト量で存在し;
d) 任意に、式(I)(式中、別のアリールアルキルジホスファイト中のR、R、R、R、R、及びR10は水素であり、R、R及び、R、及びRは、1基当たり約1〜約20個の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖有機基から選択される)の別のアリールアルキルジホスファイト;
e) 任意に、正味のポリオレフィンの質量に基づき、約50mg/kg〜約5000mg/kgの範囲内の量の立体障害フェノール;
f) 任意に、正味のポリオレフィンの質量に基づき、約5000mg/kgまでの量の水;
g) 任意に、正味のポリオレフィンの質量に基づき、約50mg/kg〜約5,000mg/kgの範囲内の量の立体障害アミン;
h) 任意に、正味のポリオレフィンの質量に基づき、約0.25mg/kg〜約100mg/kgの範囲内の量のトリイソプロパノールアミン;及び
i) 任意に、正味のポリオレフィンの質量に基づき、約1.25mg/kg〜約500mg/kgの範囲内の量の酸除去剤;
を含む成分を一緒にすることにより形成された組成物を与える。
或るトリアリールホスファイトは、アリールアルキルジホスファイトに比較して加水分解的に比較的抵抗性を有する。
本発明の別の態様として、方法は:
a) ポリオレフィン;
b) 式:
Figure 2008540762
(式中、R、R、R、R、R、R、R、R、R、及びR10は、同じか又は異なり、水素、又は1基当たり、約1〜約20個の炭素原子を有する、直鎖又は分岐鎖、環式又は非環式、芳香族又は脂肪族、及び混合脂肪族、芳香族、又は脂環式有機基から選択される。)
を有するアリールアルキルジホスファイトを含む高活性ホスファイト;
c) 式:
Figure 2008540762
(式中、R、R、R、R、及びRは、水素、又は1基当たり、約1〜約20個の炭素原子を有する、直鎖又は分岐鎖、環式又は非環式、芳香族又は脂肪族、及び混合脂肪族、芳香族、又は脂環式有機基から選択される。)を有するトリアリールホスファイトを含む加水分解的に安定なホスファイト;
d) 任意に、式(I)(式中、R、R、R、R、R、R、R、R、R、及びR10は、同じか又は異なり、水素、又は1基当たり、約1〜約20個の炭素原子を有する、直鎖又は分岐鎖、環式又は非環式、芳香族又は脂肪族、及び混合脂肪族、芳香族、及び/又は脂環式有機基から選択される)の、前記高活性ホスファイトとは異なった別のアリールアルキルジホスファイト;
e) 任意に、立体障害フェノール;
f) 任意に、水;
g) 任意に、立体障害アミン;
h) 任意に、脂肪族アミン;及び
i) 任意に、酸除去剤;
を混合することを含む。
更に、本発明の別の方法では:
a) ポリオレフィン;
b) 式:
Figure 2008540762
(式中、R、R、R、R、R、R、R、R、R、及びR10は、同じか又は異なり、水素、及び1基当たり、約1〜約20個の炭素原子を有する、直鎖又は分岐鎖、環式又は非環式、芳香族又は脂肪族、及び混合脂肪族、芳香族、及び/又は脂環式有機基からなる群から選択される。)
を有するアリールアルキルジホスファイトを含む高活性ホスファイト;
c) 式:
Figure 2008540762
(式中、R、R、R、R、及びRは、水素、又は1基当たり、約1〜約20個の炭素原子を有する、直鎖又は分岐鎖、環式又は非環式、芳香族又は脂肪族、及び混合脂肪族、芳香族、又は脂環式有機基から選択される。)を有するトリアリールホスファイトを含む加水分解的に安定なホスファイト;
d) 任意に、式(I)(式中、R、R、R、R、R、R、R、R、R、及びR10は、同じか又は異なり、水素、又は1基当たり、約1〜約20個の炭素原子を有する、直鎖又は分岐鎖、環式又は非環式、芳香族又は脂肪族、及び混合脂肪族、芳香族、又は脂環式有機基から選択される)の、前記高活性ホスファイトとは異なった別のアリールアルキルジホスファイト;
e) 任意に、正味のポリオレフィンの質量に基づき、約50mg/kg〜約5,000mg/kgの範囲内の量の立体障害アミン;
f) 任意に、正味のポリオレフィンの質量に基づき、約0.25mg/kg〜約1000mg/kgの範囲内の量のトリイソプロパノールアミン;
g) 任意に、立体障害フェノール;
h) 任意に、水;及び
i) 任意に、酸除去剤;
を混合することにより、ポリオレフィンのリサイクルで、ポリオレフィン組成物の溶融安定性が改良される。
更に、本発明により、ポリオレフィンのフィリップス色番号又は白色度指数を改良する方法は:
a) ポリオレフィン;
b) 式:
Figure 2008540762
(式中、R、R、R、R、R、R、R、R、R、及びR10は、同じか又は異なり、水素、又は1基当たり、約1〜約20個の炭素原子を有する、直鎖又は分岐鎖、環式又は非環式、芳香族又は脂肪族、及び混合脂肪族、芳香族、又は脂環式有機基から選択される。)
を有するアリールアルキルジホスファイトを含む高活性ホスファイト;
c) 式:
Figure 2008540762
(式中、R、R、R、R、及びRは、水素、又は1基当たり、約1〜約20個の炭素原子を有する、直鎖又は分岐鎖、環式又は非環式、芳香族又は脂肪族、及び混合脂肪族、芳香族、又は脂環式有機基から選択される。)を有するトリアリールホスファイトを含む加水分解的に安定なホスファイト;
d) 任意に、式(I)(式中、R、R、R、R、R、R、R、R、R、及びR10は、同じか又は異なり、水素、又は1基当たり、約1〜約20個の炭素原子を有する、直鎖又は分岐鎖、環式又は非環式、芳香族又は脂肪族、及び混合脂肪族、芳香族、又は脂環式有機基から選択される)の、前記高活性ホスファイトとは異なった別のアリールアルキルジホスファイト;
e) 任意に、正味のポリオレフィンの質量に基づき、約50mg/kg〜約5,000mg/kgの範囲内の量の立体障害アミン;
f) 任意に、正味のポリオレフィンの質量に基づき、約0.25mg/kg〜約100mg/kgの範囲内の量のトリイソプロパノールアミン;
g) 任意に、立体障害フェノール;
h) 任意に、水;及び
i) 任意に、酸除去剤;
を混合することを含む。
更に、本発明の別の態様として:
a) ポリオレフィン;
b) 式:
Figure 2008540762
(式中、R、R、R、R、R、R、R、R、R、及びR10は、同じか又は異なり、水素、又は1基当たり、約1〜約20個の炭素原子を有する、直鎖又は分岐鎖、環式又は非環式、芳香族又は脂肪族、及び混合脂肪族、芳香族、又は脂環式有機基から選択される。)
を有するアリールアルキルジホスファイトを含む高活性ホスファイト;
c) 式:
Figure 2008540762
(式中、R、R、R、R、及びRは、水素、又は1基当たり、約1〜約20個の炭素原子を有する、直鎖又は分岐鎖、環式又は非環式、芳香族又は脂肪族、及び混合脂肪族、芳香族、及び/又は脂環式有機基から選択される。)
を有するトリアリールホスファイトを含む加水分解的に安定なホスファイト;
d) 任意に、式(I)(式中、R、R、R、R、R、R、R、R、R、及びR10は、同じか又は異なり、水素、又は1基当たり、約1〜約20個の炭素原子を有する、直鎖又は分岐鎖、環式又は非環式、芳香族又は脂肪族、及び混合脂肪族、芳香族、又は脂環式有機基から選択される)の、前記高活性ホスファイトとは異なった第二アリールアルキルジホスファイト;
e) 任意に、正味のポリオレフィンの質量に基づき、約50mg/kg〜約5,000mg/kgの範囲内の量の立体障害アミン;
f) 任意に、正味のポリオレフィンの質量に基づき、約0.25mg/kg〜約100mg/kgの範囲内の量のトリイソプロパノールアミン;
e) 任意に、立体障害フェノール;
f) 任意に、水;及び
i) 任意に、酸除去剤;
を混合することを含む方法により生成させた重合体から製造物品が調製される。
製造物品は、当分野で既知のどのような手段によってでも製造することができ、例えば、押出し、吹き込み成形、射出成形、及び熱成形があるが、それらに限定されるものではない。ポリオレフィン組成物を製造物品に処理することについての一層情報は、最新プラスチックエンサイクロペディア(MODERN PLASTICS ENCYCLOPEDIA)、1992、第222頁〜第298頁(これは参考のためここに入れてある)に見出すことができる。
本発明の別の態様として、本発明の上に記載した態様を用いてキット(kit)を調製してもよい。従って、そのキットは、
a) 式:
Figure 2008540762
(式中、R、R、R、R、R、R、R、R、R、及びR10は、同じか又は異なり、水素、又は1基当たり、約1〜約20個の炭素原子を有する、直鎖又は分岐鎖、環式又は非環式、芳香族又は脂肪族、及び混合脂肪族、芳香族、及び/又は脂環式有機基から選択される。)
を有するアリールアルキルジホスファイトを含む少なくとも一種類の高活性ホスファイト;
b) 式:
Figure 2008540762
(式中、R、R、R、R、及びRは、水素、又は1基当たり、約1〜約20個の炭素原子を有する、直鎖又は分岐鎖、環式又は非環式、芳香族又は脂肪族、及び混合脂肪族、芳香族、及び/又は脂環式有機基から選択される。)
を有するトリアリールホスファイトを含む少なくとも一種類の加水分解的に安定なホスファイト;
を含む。
少なくとも一種類の高活性ホスファイ及び少なくとも一種類の加水分解的に安定なホスファイトを互いに混合し、混合物のキットとして与えてもよい。別法として、少なくとも一種類の高活性ホスファイト及び少なくとも一種類の加水分解的に安定なホスファイトを、別々の品目としてキットの中に与えてもよい。例えば、各高活性ホスファイト及び加水分解的に安定なホスファイトを、キット中、夫々互いに別に存在させてもよく、或は高活性ホスファイトの混合物及び加水分解的に安定なホスファイトの混合物とし、それらの混合物を互いに分離して存在させてもよい。
次の実施例は、当業者が本発明を更に理解できるようにするために与えられている。これらの実施例は本発明を例示するためのものであり、本発明の合理的な範囲を限定するものとして見做すべき意味は持たない。
これらの実施例で用いられている化合物を下に要約する:
A. ドーバー・ケミカル社の登録商標名であるドーバーホス(Doverphos)S−9228として市販されているビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリトリトールジホスファイト(CAS No.154862−43−8)、ドーバーホス9960Cは、95重量%のドーバーホスS−9228Tと5重量%のDHT−4Aである。ドーバーホスS−9228Tは、99重量%のドーバーホスS−9228と、1重量%のTIPAである。
B. ゼネラル・エレクトリック社の登録商標名であるウルトラノックス(Ultranox)626として市販されているビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスファイト(CAS No.26741−53−7)。
C. アムファイン・ケミカルズ社の登録商標名であるPEP−36として市販されているビス(2,6−ジ−t−ブチル,4−メチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスファイト(CAS No.80693−00−1)。
D. ゼネラル・エレクトリック社の登録商標名であるウルトラノックス627Aとして市販されているビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスファイト。
E. グレート・レークス・ケミカル社(Great Lakes Chemical Co.)の登録商標名であるアルカノックス(Alkanox)P−24として市販されているビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスファイト。
F. ドーバー・ケミカル社の登録商標名であるドーバーホスS−480として商業的に得られるトリス−(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト。
G. チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社の登録商標名であるイルガホス(Irgafos)168として市販されているトリス−(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト。
H. グレート・レークス・ケミカル社の登録商標名であるアノックス(Anox)20として市販されている立体障害フェノールである、テトラキス[メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナメート)]メタン。
I. チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社の登録商標名であるイルガノックス1010として市販されている立体障害フェノールである、テトラキス[メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナメート)]メタン。
J. 協和化学工業(Kyowa Chemical Industry Company)から市販されている酸除去剤である、ZHT−4D。
K. 協和化学工業から市販されている酸除去剤であるDHT−4A及びDHT−4V。及び
L. UV濃厚物は、チバ・キマソーブ(Ciba Chimassorb)944の全濃厚物を約20重量%導入したLDPEキャリヤーである。キマソーブ944は、ポリ[(6−[1,1,3,3,テトラメチルブチル)アミノ]−s−トリアジン−2,4−ジイル][(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ]ヘキサメチレン[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ]]の商品である。このUV濃厚物は、本発明の組成物中、全組成物の約2.5重量%までの量で存在させてもよい。
下の例では、夫々指示したASTM基準に従って、次の物理的性質を決定した:
流量(HLMI)−ASTM D1505、条件190/21.6。
流量(I)−ASTM D1505、条件190/5.0。
ESCR A−ASTM D1693、条件A(100%イゲパル(Igepal))、F50。
ESCR B10%−ASTM D1693、条件B(10%イゲパル)、F50。
引張り衝撃−ASTM D1822、型S棒。
酸化誘導時間(OIT)−ASTM D3895。
重合体、HI、の分子量分布をMw/Mnとして定義する。ここで、Mnは数平均分子量分布であり、Mwは重量平均分子量分布である。分子量及び分子量分布は、溶媒としてトリクロロベンゼン(TCB)、約145℃の温度で約1ml/分の流量で、PL220SEC高温クロマトグラフィー装置〔ポリマー・ラボラトリーズ(Polymer Laboratories)〕を用いて得られた。TCB中の安定化剤として、BHT(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール)を0.5g/lの濃度で用いた。約1.5mg/mlの名目上重合体濃度で、約200リットルの注入体積を用いた。試料の安定化TCB中への溶解を、時々穏やかに撹拌しながら約150℃で約5時間加熱することにより行なった。用いたカラムは、三つのPLゲル混合ALSカラム(7.8×300mm)であり、分子量が決定されている大略線状ポリエチレン標準〔フィリップス(Phillips)、マールレックス(Marlex)(登録商標名)BHB5003〕を用いて較正した。
溶融粘度を次のようにして決定した。試料を、合計3分間約184℃で圧縮成形した。それら試料を比較的低い圧力で約1分間溶融し、次に高い成形圧力に更に約2分間かけた。次にそれら成形試料を、室温で冷間プレスで急冷した。室温はここでは約25℃として定義する。レオロジー特性を決定するため、成形スラブから2mm×25.4mm直径円板を打ち抜いた。フラッフ(fluff)試料を、アセトン中に分散させた0.1重量%のBHTで安定化し、次に成形する前に真空乾燥した。
平行板の幾何学的形態を用いたレオメトリックス社(Rheometrics Inc.)〔現在TAインストルーメンツ(TA Instruments)〕のARES振動レオメーターで小歪み振動剪断測定を行なった。レオメーターの試験室を窒素で覆い、重合体の劣化を最小限にした。レオメーターを、研究の初期温度へ予熱した。試料を導入し、炉の熱平衡後、試料を板の間で1.6mmの厚さまで締め付け、出た縁をトリミングした。試料を板の間に挿入する時と、周波数掃引を開始した時間との間に合計約8分の時間が経過した。
周波数掃引全体に亙って一般に歪みを一つの値に維持したが、粘度の小さい試料は測定可能なトルクを維持するため大きな歪み値を用いた。粘度の大きな試料はトルク変換器の過剰負荷を回避し、試料の線状粘弾性限界内に維持するため小さい歪み値を用いた。もし必要ならば、高い周波数でトルク変換器の過剰負荷が掛からないように、装置が自動的に歪みを減少する。
ゼロ剪断粘度、粘性緩和時間、及び幅パラメーターの概算値を得るため、粘度データーをカロー・ヤスダ(Carreau−Yasuda)モデル(式1)に適合させた。
|η*|=η/[1+(ωτηα((1−n)/α) (式1)
式中:|η*|=複素粘性率(complex viscosity)の大きさ。
ω=角周波数。
η=ゼロ剪断粘度。
τη=粘性緩和時間。
α=幅パラメーター。
n=0.1818に固定されたべき乗則指数(power law parameter)。
0.1及び100ラジアン/秒での粘度を、カロー・ヤスダ・モデルをデーターに適合させることにより得た。G′(貯蔵弾性率)及びG″(損失弾性率)データーを用いて、クロスオーバー(G′=G″)弾性率及び角周波数、及び0.1及び100ラジアン/秒の角周波数での損失角(G″/G′)を決定した。
次の手順を用いて再粉砕又は複数回通過試験(Multi−Pass Test)を行なった。9ガロン落下衝撃型を用いて約420°Fの温度でカウテックス(Kautex)KB−25ブロー成形機で加工を行なった。評価中に用いた工具は、4.5インチ分離型ダイであった。標準加工手順をこの評価のために行なった。約0.196インチのダイ間隙を、本発明の主要な加工段階中用いた。
1. 新しい試料ペレット及びブロー成形機による処理。
2. 9ガロン容器押出し。
3. 試料押出し容器(第1回通過壁断片(第1回パスの壁部分;first pass wall section))。
4. 容器を破片に細断し、その破片をブロー成形機で処理し直し、9ガロン容器を製造する。
5. 工程4からの試料押出し容器(第2回通過壁断片)。
6. 工程4からの容器を細断して破片にし、その破片をブロー成形機で処理し直し9ガロン容器を製造する。
7. 工程6からの試料押出し容器(第3回通過壁断片)。
8. 工程6からの容器を細断して破片にし、その破片をブロー成形機で処理し直し9ガロン容器を製造する。
9. 工程8からの試料押出し容器(第4回通過壁断片)。
10. 工程8からの容器を細断して破片にし、その破片をブロー成形機で処理し直し9ガロン容器を製造する。
11. 工程10からの試料押出し容器(第5回通過壁断片)。
12. 夫々の通過壁からの試験材料を再粉砕に通し、MI、色、GPC、衝撃強度、引張り特性、等について、図に示したように決定する。
再粉砕試験のための試料調製:ヘキセンとエチレンの共重合体の市販フラップを、二重円錐型混合機を用いて夫々の添加剤パッケージと乾式混合した。
押出しライン:ギヤーポンプを具えたワーナー(Werner)及びプライデレル(Pfleiderer)ZSK−40二軸押出し機を用いて再粉砕試験のための試料を押出した。基準混合物のために用いたダイ板は、ZSK−40押出し機のための標準10孔ボス(voss)ダイであった。孔直径は0.1875インチである。大略のペレットの大きさは0.125インチ直径×0.125インチ長さであった。
再粉砕試験のための処理条件:
酸素を排除するための押出し機への供給シュートの窒素パージ。
処理速度−約80kg/時。
押出し機スクリュー速度−約290rpm。
ギアーポンプ速度−約21rpm。
溶融放出温度−約266℃。
評価される各試料のための重合体粉末(フラッフ)中に添加剤を混合し、次に押出して夫々の安定化ポリエチレン組成物を与えた。次に安定化ポリエチレン組成物を4回再粉砕試験に従って再粉砕した、即ち、最初の押出し、次に4回以上上で特定化した粉砕押出し工程を反復した。夫々の再粉砕通過後、ポリエチレンの溶融強度を試験し、ホスファイト添加剤の効果を観察した。ダイに吊るされたパリソンがそのダイから落下するまでの時間を測定することにより、溶融物強度を決定した。時間が長い程、溶融物強度が大きいことを示している。これらの複数回通過試料の最終的試験は、(a)各試料から容器をブロー成形すること、及び(b)ブロー成形した容器について次に行なった幾つかの試験、を含んでいた。評価には、例4〜6及び10〜12の場合のように、1重量%のUV濃厚物(チバ・キマソーブ(Chimassorb)944)を添加して第一通過再粉砕物を処理することも含まれていた。成形部品中のチバ・キマソーブ944の最終的レベルは約0.2重量%であった。各パッケージを、樹脂安定性、加工安定性、樹脂の色、及び紫外線(UV)添加剤を存在させた場合には、それとの相互作用について評価した。本出願人は、この全手順は、本発明の重合体について予測される工業的最終用途での露出及び環境に類似していると考える。
下に記載する各安定化ポリエチレン組成物の試料について色の評価を行なった。ハンター・アソシエート・ラボラトリー社(Hunter Associate Laboratory,Inc.)から購入されたハンター・ラブ(Hunter Lab)D25光学センサーにより試料を分析した。この分析は、各試料についてハンター「a」及びハンター「b」色値を与えた。ハンター「a」値は、赤から緑の間の色の変化を示している。負のハンター「a」値は、緑色性を示し、正のハンター「a」値は赤色性を示す。ハンター「b」値は、青色と黄色との間の色の変化を示す。負のハンター「b」値は青色性を示し、正のハンター「b」値は黄色性を示す。ハンター「L」値は、白色と黒色との間の色の変化を示す。負のハンター「L」値は黒色性を示し、正のハンター「L」値は、白色性を示す。
ハンター「a」、「b」、及び「L」値は、次の式によりフィリップス色番号(PE#)へ変換した:
PE#=L(0.0382L−0.056a−0.3374b)
PE#が高い程、ポリエチレンは白いことを示している。
次の例で実験番号により指定した組成物は、ASTM D1505により測定して0.955g/ccの密度を有するヘキセンとエチレンとの共重合体を用いて製造した。種々の添加物の重量%値は、組成物の全重量に基づく重量%である。TIPAが存在する場合、組成物内に存在する量は、上で詳細に論じた所に従っている。
例1〜6
次の組成物は、上に記載したように製造し、評価した。
実験番号 添加剤 組成物中の量(重量%)
1 イルガノックス1010 0.07
ドーバーホスS−9228 0.10
DHT−4A 0.01
2 イルガノックス1010 0.07
ドーバーホス9960C 0.05
イルガホス168 0.05
3 イルガノックス1010 0.07
ウルトラノックス627A 0.05
イルガホス168 0.05
4 イルガノックス1010 0.07
ドーバーホスS−9228 0.10
DHT−4A 0.01
UV濃厚物 1.00
5 イルガノックス1010 0.07
ドーバーホス9960C 0.05
イルガホス168 0.05
UV濃厚物 1.00
6 イルガノックス1010 0.07
ウルトラノクス627A 0.05
イルガホス168 0.05
UV濃厚物 1.00
種々の物理的性質に対する再粉砕又は複数回通過の影響を評価した。これらの評価の結果を図1〜20に報告する。これらの図で示されているように、本発明に従って製造された組成物は、改善され且つ/又は向上した安定性を示した。PE#に対するUV濃厚物又は安定化剤の添加の影響を評価し、図21に報告する。図に示されているように、本発明に従って製造された組成物は、改善された色安定性を示していた。
例7〜12
次の組成物は、上に記載したように製造し、評価した。実験1は、実験7〜9に対する比較のため対照組成物として用い、実験4は実験10〜12に対する比較のための対照組成物として用いた。
実験番号 添加剤 組成物中の量(重量%)
7 イルガノックス1010 0.07
ドーバーホスS−9228 0.10
DHT−4A 0.01
8 イルガノックス1010 0.07
ドーバーホスS−9228 0.05
イルガホス168 0.05
DHT−4A 0.01
9 イルガノックス1010 0.05
イルガホス168 0.15
10 イルガノックス1010 0.07
ドーバーホスS−9228 0.10
DHT−4A 0.01
UV濃厚物 1.00
11 イルガノックス1010 0.07
ドーバーホスS−9228 0.05
イルガホス168 0.05
DHT−4A 0.01
UV濃厚物 1.00
12 イルガノックス1010 0.05
イルガホス168 0.15
UV濃厚物 1.00
種々の物理的性質に対する再粉砕又は複数回通過の影響を評価した。これらの評価の結果を図22〜29に報告する。これらの図で示されているように、本発明に従って製造された組成物は、改善され且つ/又は向上した安定性を示した。PE#に対するUV濃厚物又は安定化剤の添加の影響を評価し、図30に報告する。図に示されているように、本発明に従って製造された組成物は、改善された色を示していた。
本発明を例示の目的で詳細に記述してきたが、本発明は、それによって限定されるものと見做すべきではなく、その本質及び範囲内の全ての変化及び修正を包含するものである。
図1は、種々の組成物についての再粉砕(regrind)のIに対する影響を比較する図である。 図2は、種々の組成物についての再粉砕のHLMIに対する影響を比較する図である。 図3は、種々の組成物についての再粉砕のHLMI/Iに対する影響を比較する図である。 図4は、種々の組成物についての再粉砕の引張り衝撃に対する影響を比較する図である。 図5は、種々の組成物についての再粉砕のESCRAに対する影響を比較する図である。 図6は、種々の組成物についての再粉砕のESCRBに対する影響を比較する図である。 図7は、種々の組成物についての再粉砕のクロスオーバーモジュラス(crossover modulus)に対する影響を比較する図である。 図8は、種々の組成物についての再粉砕のクロスオーバー周波数に対する影響を比較する図である。 図9は、種々の組成物についての再粉砕のtanδに対する影響を比較する図である。 図10は、種々の組成物についての再粉砕の0.1ラジアン/秒での粘度に対する影響を比較する図である。 図11は、種々の組成物についての再粉砕の100ラジアン/秒での粘度に対する影響を比較する図である。 図12は、種々の組成物についての再粉砕の剪断応答(shear response)に対する影響を比較する図である。 図13は、種々の組成物についての再粉砕のη(0)、ゼロ剪断粘度に対する影響を比較する図である。 図14は、種々の組成物についての再粉砕のTηに対する影響を比較する図である。 図15は、種々の組成物についての再粉砕のηに対する影響を比較する図である。 図16は、種々の組成物についての再粉砕のMwに対する影響を比較する図である。 図17は、種々の組成物についての再粉砕のMnに対する影響を比較する図である。 図18は、種々の組成物についての再粉砕のHIに対する影響を比較する図である。 図19は、種々の組成物についての再粉砕のOITに対する影響を比較する図である。 図20は、種々の組成物についての再粉砕のフィリップス色番号(PE#)に対する影響を比較する図である。 図21は、種々の組成物についての再粉砕のフィリップスポリエチレン色番号に対するUV濃厚物の添加の影響を比較する図である。 図22は、種々の組成物についての再粉砕のIに対する影響を比較する図である。 図23は、種々の組成物についての再粉砕のHLMIに対する影響を比較する図である。 図24は、種々の組成物についての再粉砕のHLMI/Iに対する影響を比較する図である。 図25は、種々の組成物についての再粉砕のESCRAに対する影響を比較する図である。 図26は、種々の組成物についての再粉砕のクロスオーバーモジュラスに対する影響を比較する図である。 図27は、種々の組成物についての再粉砕のη(0)、ゼロ剪断粘度に対する影響を比較する図である。 図28は、種々の組成物についての再粉砕のOITに対する影響を比較する図である。 図29は、種々の組成物についての再粉砕のフィリップスポリエチレン色番号に対する影響を比較する図である。 図30は、種々の組成物についての再粉砕のフィリップス色番号に対するUV濃厚物添加の影響を比較する図である。

Claims (50)

  1. 次の成分:
    a) ポリオレフィン;
    b) 式:
    Figure 2008540762

    (式中、R、R、R、R、R、R、R、R、R、及びR10は、同じか又は異なり、水素、又は1基当たり、約1〜約20個の炭素原子を有する、直鎖又は分岐鎖、環式又は非環式、芳香族又は脂肪族、及び混合脂肪族、芳香族、及び(又は)脂環式有機基から選択される。)
    を有するアリールアルキルジホスファイトを含む少なくとも一種類の高活性ホスファイト;
    c) 式:
    Figure 2008540762

    (式中、R、R、R、R、及びRは、水素、又は1基当たり、約1〜約20個の炭素原子を有する、直鎖又は分岐鎖、環式又は非環式、芳香族又は脂肪族、及び混合脂肪族、芳香族、及び(又は)脂環式有機基から選択される。)
    を有するトリアリールホスファイトを含む少なくとも一種類の加水分解的に安定なホスファイト;
    d) 任意に、基本的重合体安定化剤;
    e) 任意に、酸除去剤;
    f) 任意に、有機塩基、ルイス塩基、又は脂肪族アミン;
    g) 任意に、水;及び
    h) 任意に、立体障害アミン;
    を含み、然も、
    少なくとも一種類の高活性ホスファイト及び少なくとも一種類の加水分解的に安定なホスファイトは、フィリップス色番号(PE#)を処理により、同様な量のポリオレフィン、高活性ホスフェート、立体障害フェノール、水、及び酸除去剤を一緒にすることにより形成した組成物のPE#よりも大きな値へ増大させるのに充分な夫々の量で組成物中に存在する;
    成分を一緒にすることにより形成された組成物。
  2. 更に、紫外線吸収剤又は光安定化剤を含む、請求項1に記載の組成物。
  3. 紫外線吸収剤又は光安定化剤が、2−(2′−ヒドロキシフェニル)−ベンゾトリアゾール;2−ヒドロキシ−ベンゾフェノン;置換及び非置換安息香酸のエステル;アクリレート;ニッケル化合物;立体障害アミン;蓚酸ジアミド;又はそれらの混合物である、請求項2に記載の組成物。
  4. 立体障害アミンが、ビス−(2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)−セバケート;ビス−(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)−セバケート;n−ブチル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルマロン酸;ビス−(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)エステル;1−ヒドロキシエチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシ−ピペリジンと、コハク酸との縮合生成物;N,N′−(2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)−ヘキサメチレンジアミンと、4−t−オクチルアミノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−s−トリアジンとの縮合生成物;トリス−(2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)−ニトリロトリアセテート;テトラキス−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,5−ブタン−テトラカルボン酸;1,1′−(1,2−エタンジイル)−ビス−(3,3,5,5−テトラメチルピペラジノン);ジ−(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)セバケート;1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ベンゾキシピペリジン;1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナモイルオキシ)ピペリジン;N−(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)−ε−カプロラクタム,又はそれらの混合物である、請求項3に記載の組成物。
  5. ポリオレフィンが、1分子当たり約2〜約10個の炭素原子を有するモノ−1−オレフィンの単独重合体、又は1分子当たり約2〜約10個の炭素原子を有する少なくとも二種類の異なったモノ−1−オレフィンの共重合体である、請求項1に記載の組成物。
  6. ポリオレフィンが、エチレン単独重合体である、請求項1に記載の組成物。
  7. ポリオレフィンが、エチレンと、1分子当たり約3〜約16個の炭素原子を有する高級α−オレフィンコモノマーとの共重合体である、請求項1に記載の組成物。
  8. コモノマーが、共重合体の全重量に基づき、約1〜約20重量%の範囲内でポリオレフィン中に存在する、請求項1に記載の組成物。
  9. ポリオレフィンが、無機酸化物担体酸化クロム触媒系を存在させて製造されている、請求項1に記載の組成物。
  10. 無機酸化物担体クロム触媒系の無機酸化物が、シリカ・チタニア担体である、請求項6に記載の組成物。
  11. ポリオレフィンが、正味のポリオレフィンの質量に基づき、チタンとして計算して、約1mg/kg〜約10mg/kgのチタニア触媒残留物を含む、請求項7に記載の組成物。
  12. ポリオレフィンが、遷移金属ハロゲン化物触媒系を存在させて製造されている、請求項1に記載の組成物。
  13. ポリオレフィンが、メタロセンを含む触媒系を存在させて製造されている、請求項1に記載の組成物。
  14. 高活性ホスファイトのR、R、R、R、R、及びR10が水素であり、R、R、R、及びRが、1基当たり約1〜約20個の炭素原子を有する混合脂肪族及び芳香族有機基である、請求項1に記載の組成物。
  15. 高活性ホスファイトが、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリトリトールジホスファイトである、請求項1に記載の組成物。
  16. 高活性ホスファイトが、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスファイトである、請求項1に記載の組成物。
  17. 第二アリールアルキルジホスファイトのR、R、R、R、R、及びR10が水素であり、R、R、R、及びRが、1基当たり約1〜約20個の炭素原子を有する直鎖及び分岐鎖有機基から選択されている、請求項1に記載の組成物。
  18. 別のアリールアルキルジホスファイトが、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスファイトである、請求項1に記載の組成物。
  19. 別のアリールアルキルジホスファイトが、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリトリトールジホスファイトである、請求項1に記載の組成物。
  20. トリアリールホスファイト中のR、R、及びRが水素であり、R、及びRが、1基当たり約1〜約20個の炭素原子を有する直鎖及び分岐鎖有機基から選択されている。請求項1に記載の組成物。
  21. トリアリールホスファイトが、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイトである、請求項1に記載の組成物。
  22. 高活性ホスファイト及び加水分解的に安定なホスファイトが、正味のポリオレフィンの質量に基づき、約50mg/kg〜約20,000mg/kgの範囲内の全ホスファイト量で存在する、請求項1に記載の組成物。
  23. 高活性ホスファイト及び加水分解的に安定なホスファイトが、正味のポリオレフィンの質量に基づき、約100mg/kg〜約1,500mg/kgの範囲内の全ホスファイト量で存在する、請求項1に記載の組成物。
  24. 高活性ホスファイト及び加水分解的に安定なホスファイトが、正味のポリオレフィンの質量に基づき、100mg/kg〜1,200mg/kgの範囲内の全ホスファイト量で存在する、請求項1に記載の組成物。
  25. 加水分解的に安定なホスファイトが、正味のポリオレフィンに添加される高活性ホスファイト及び加水分解的に安定なホスファイトの合計量の約2重量%〜約90重量%の範囲内の量で存在する、請求項15に記載の組成物。
  26. 加水分解的に安定なホスファイトが、正味のポリオレフィン系に添加される高活性ホスファイト及び加水分解的に安定なホスファイトの合計量の約10重量%〜約60重量%の範囲内の量で存在する、請求項1に記載の組成物。
  27. 基本的重合体安定化剤が、モノフェノール、ビスフェノール、チオビスフェノール、ポリフェノール、ヒドロキシベンジル芳香族、(1−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオン酸のアミド、(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオン酸と、一価又は多価アルコールとのエステル、スピロ化合物、又はそれらの何れかの混合物から選択された立体障害フェノールである、請求項1に記載の組成物。
  28. 基本的重合体安定化剤が、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン;1,3,5−トリ−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン;α−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオン酸−n−オクタデシルエステル;2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール;3,9−ビス−[1,1−ジメチル−2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ−シフェニル)−エチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ−[5,5]−ウンデカン;又はそれらの何れかの混合物から選択された立体障害フェノールである、請求項1に記載の組成物。
  29. 基本的重合体安定化剤が、テトラキス[メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメート)]メタンである、請求項1に記載の組成物。
  30. 基本的重合体安定化剤が、正味のポリオレフィンの質量に基づき、約5000mg/kgより少ない量で存在する、請求項1に記載の組成物。
  31. 基本的重合体安定化剤が、正味のポリオレフィンの質量に基づき、約50mg/kg〜約2500mg/kgの範囲内の量で存在する、請求項1に記載の組成物。
  32. 水が、正味のポリオレフィンの質量に基づき、約5000mg/kgまでの量で存在する、請求項1に記載の組成物。
  33. 水が、正味のポリオレフィンの質量に基づき、1000mg/kgまでの量で存在する、請求項1に記載の組成物。
  34. 水が、約4〜約10の範囲内のpHを有する、請求項1に記載の組成物。
  35. 水が、約6〜約8の範囲内のpHを有する、請求項1に記載の組成物。
  36. 立体障害アミンが、正味のポリオレフィンの質量に基づき、約50mg/kg〜約5000mg/kgの範囲内の量で存在する、請求項4に記載の組成物。
  37. 脂肪酸アミンがトリイソプロパノールアミンであり、トリイソプロパノールアミンが、正味のポリオレフィンの質量に基づき、約0.25mg/kg〜約100mg/kgの範囲内の量で存在する、請求項1に記載の組成物。
  38. 次の成分:
    a) 1分子当たり約2〜約10個の炭素原子を有する一種類のモノ−1−オレフィンの単独重合体、又は1分子当たり約2〜約10個の炭素原子を有する少なくとも二種類の異なったモノ−1−オレフィンの共重合体から選択されたポリオレフィン;
    b) 式:
    Figure 2008540762

    (式中、R、R、R、R、R、及びR10は水素であり、R、R、R、及びRは、1基当たり約1〜約20個の炭素原子を有する混合脂肪族及び芳香族有機基である。)、
    を有するアリールアルキルジホスファイトを含む高活性ホスファイト;
    c) 式:
    Figure 2008540762

    (式中、トリアリールホスファイト中のR、R、及びRは水素であり、R、及びRは、1基当たり約1〜約20個の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖有機基から選択される。)、
    を有するトリアリールホスファイトを含む加水分解的に安定なホスファイト;
    然も、前記高活性ホスファイト及び前記加水分解的に安定なホスファイトは、正味のポリオレフィンの質量に基づき、約50mg/kg〜約20,000mg/kgの範囲内の全ホスファイト量で存在し;
    d) 任意に、式(I)(式中、別のアリールアルキルジホスファイト中のR、R、R、R、R、及びR10は水素であり、R、R、R、及びRは、1基当たり約1〜約20個の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖有機基から選択される)の別のアリールアルキルジホスファイト;
    e) 任意に、正味のポリオレフィンの質量に基づき、約50mg/kg〜約5000mg/kgの範囲内の量の立体障害フェノール;
    f) 任意に、正味のポリオレフィンの質量に基づき、約1mg/kg〜約5000mg/kgの範囲内の量の水;
    g) 任意に、正味のポリオレフィンの質量に基づき、約50mg/kg〜約5,000mg/kgの範囲内の量の立体障害アミン;
    h) 任意に、正味のポリオレフィンの質量に基づき、約0.25mg/kg〜約100mg/kgの範囲内の量のトリイソプロパノールアミン;及び
    i) 任意に、正味のポリオレフィンの質量に基づき、約1.25mg/kg〜約500mg/kgの範囲内の量の酸除去剤;
    を含む成分を一緒にすることにより形成された組成物。
  39. 高活性ホスファイト及び加水分解的に安定なホスファイトが、正味のポリオレフィンの質量に基づき、約1mg/kg〜約1,500mg/kgの範囲内の全ホスファイト量で存在する、請求項38に記載の組成物。
  40. 高活性ホスファイト及び加水分解的に安定なホスファイトが、正味のポリオレフィンの質量に基づき、1mg/kg〜1,200mg/kgの範囲内の全ホスファイト量で存在する、請求項38に記載の組成物。
  41. a) ポリオレフィン;
    b) 式:
    Figure 2008540762

    (式中、R、R、R、R、R、R、R、R、R、及びR10は、同じか又は異なり、水素、又は1基当たり、約1〜約20個の炭素原子を有する、直鎖又は分岐鎖、環式又は非環式、芳香族又は脂肪族、及び混合脂肪族、芳香族、又は脂環式有機基から選択される。)
    を有するアリールアルキルジホスファイトを含む高活性ホスファイト;
    c) 式:
    Figure 2008540762

    (式中、R、R、R、R、及びRは、水素、又は1基当たり、約1〜約20個の炭素原子を有する、直鎖又は分岐鎖、環式又は非環式、芳香族又は脂肪族、及び混合脂肪族、芳香族、又は脂環式有機基から選択される。)を有するトリアリールホスファイトを含む加水分解的に安定なホスファイト;
    d) 任意に、式(I)(式中、R、R、R、R、R、R、R、R、R、及びR10は、同じか又は異なり、水素、又は1基当たり、約1〜約20個の炭素原子を有する、直鎖又は分岐鎖、環式又は非環式、芳香族又は脂肪族、及び混合脂肪族、芳香族、及び(又は)脂環式有機基から選択される)の、前記高活性ホスファイトとは異なった別のアリールアルキルジホスファイト;
    e) 任意に、立体障害フェノール;
    f) 任意に、水;
    g) 任意に、トリイソプロパノールアミン;
    h) 任意に、酸除去剤;及び
    i) 任意に、立体障害アミン;
    を混合することを含む方法。
  42. 混合手順が、混合、ペレット化、押出し、及びそれらの組合せから選択される、請求項41に記載の方法。
  43. a) ポリオレフィン;
    b) 式:
    Figure 2008540762

    (式中、R、R、R、R、R、R、R、R、R、及びR10は、同じか又は異なり、水素、及び1基当たり、約1〜約20個の炭素原子を有する、直鎖又は分岐鎖、環式又は非環式、芳香族又は脂肪族、及び混合脂肪族、芳香族、及び(又は)脂環式有機基からなる群から選択される。)
    を有するアリールアルキルジホスファイトを含む高活性ホスファイト;
    c) 式:
    Figure 2008540762

    (式中、R、R、R、R、及びRは、水素、又は1基当たり、約1〜約20個の炭素原子を有する、直鎖又は分岐鎖、環式又は非環式、芳香族又は脂肪族、及び混合脂肪族、芳香族、又は脂環式有機基から選択される。)を有するトリアリールホスファイトを含む加水分解的に安定なホスファイト;
    d) 任意に、式(I)(式中、R、R、R、R、R、R、R、R、R、及びR10は、同じか又は異なり、水素、又は1基当たり、約1〜約20個の炭素原子を有する、直鎖又は分岐鎖、環式又は非環式、芳香族又は脂肪族、及び混合脂肪族、芳香族、又は脂環式有機基から選択される)の、前記高活性ホスファイトとは異なった別のアリールアルキルジホスファイト;
    e) 任意に、正味のポリオレフィンの質量に基づき、約50mg/kg〜約5,000mg/kgの範囲内の量の立体障害アミン;
    f) 任意に、正味のポリオレフィンの質量に基づき、約0.5mg/kg〜約50mg/kgの範囲内の量のトリイソプロパノールアミン;
    g) 任意に、立体障害フェノール;
    h) 任意に、水;及び
    i) 任意に、酸除去剤;
    を混合することを含む、ポリオレフィンのリサイクルで溶融安定性を向上させる方法。
  44. a) ポリオレフィン;
    b) 式:
    Figure 2008540762

    (式中、R、R、R、R、R、R、R、R、R、及びR10は、同じか又は異なり、水素、又は1基当たり、約1〜約20個の炭素原子を有する、直鎖又は分岐鎖、環式又は非環式、芳香族又は脂肪族、及び混合脂肪族、芳香族、又は脂環式有機基から選択される。)
    を有するアリールアルキルジホスファイトを含む高活性ホスファイト;
    c) 式:
    Figure 2008540762

    (式中、R、R、R、R、及びRは、水素、又は1基当たり、約1〜約20個の炭素原子を有する、直鎖又は分岐鎖、環式又は非環式、芳香族又は脂肪族、及び混合脂肪族、芳香族、及び(又は)脂環式有機基から選択される。)
    を有するトリアリールホスファイトを含む加水分解的に安定なホスファイト;
    d) 任意に、式(I)(式中、R、R、R、R、R、R、R、R、R、及びR10は、同じか又は異なり、水素、又は1基当たり、約1〜約20個の炭素原子を有する、直鎖又は分岐鎖、環式又は非環式、芳香族又は脂肪族、及び混合脂肪族、芳香族、又は脂環式有機基から選択される)の、前記高活性ホスファイトとは異なった第二アリールアルキルジホスファイト;
    e) 任意に、正味のポリオレフィンの質量に基づき、約50mg/kg〜約5,000mg/kgの範囲内の量の立体障害アミン;
    f) 任意に、正味のポリオレフィンの質量に基づき、約0.25mg/kg〜約100mg/kgの範囲内の量のトリイソプロパノールアミン;
    g) 任意に、立体障害フェノール;
    h) 任意に、水;及び
    i) 任意に、酸除去剤;
    を混合することを含む方法により生成させた重合体から形成された製造物品。
  45. a) ポリオレフィン;
    b) 式:
    Figure 2008540762

    (式中、R、R、R、R、R、R、R、R、R、及びR10は、同じか又は異なり、水素、又は1基当たり、約1〜約20個の炭素原子を有する、直鎖又は分岐鎖、環式又は非環式、芳香族又は脂肪族、及び混合脂肪族、芳香族、又は脂環式有機基から選択される。)
    を有するアリールアルキルジホスファイトを含む高活性ホスファイト;
    c) 式:
    Figure 2008540762

    (式中、R、R、R、R、及びRは、水素、又は1基当たり、約1〜約20個の炭素原子を有する、直鎖又は分岐鎖、環式又は非環式、芳香族又は脂肪族、及び混合脂肪族、芳香族、又は脂環式有機基から選択される。)を有するトリアリールホスファイトを含む加水分解的に安定なホスファイト;
    d) 任意に、式(I)(式中、R、R、R、R、R、R、R、R、R、及びR10は、同じか又は異なり、水素、又は1基当たり、約1〜約20個の炭素原子を有する、直鎖又は分岐鎖、環式又は非環式、芳香族又は脂肪族、及び混合脂肪族、芳香族、又は脂環式有機基から選択される)の、前記高活性ホスファイトとは異なった別のアリールアルキルジホスファイト;
    e) 任意に、正味のポリオレフィンの質量に基づき、約50mg/kg〜約5,000mg/kgの範囲内の量の立体障害アミン;
    f) 任意に、正味のポリオレフィンの質量に基づき、約0.25mg/kg〜約100mg/kgの範囲内の量のトリイソプロパノールアミン;
    g) 任意に、立体障害フェノール;
    h) 任意に、水;及び
    i) 任意に、酸除去剤;
    を混合することを含む、ポリオレフィンのフィリップス色番号又は白色度指数を改善する方法。
  46. a)式:
    Figure 2008540762

    (式中、R、R、R、R、R、R、R、R、R、及びR10は、同じか又は異なり、水素、又は1基当たり、約1〜約20個の炭素原子を有する、直鎖又は分岐鎖、環式又は非環式、芳香族又は脂肪族、及び混合脂肪族、芳香族、及び(又は)脂環式有機基から選択される。)
    を有するアリールアルキルジホスファイトを含む少なくとも一種類の高活性ホスファイト;
    b) 式:
    Figure 2008540762

    (式中、R、R、R、R、及びRは、水素、又は1基当たり、約1〜約20個の炭素原子を有する、直鎖又は分岐鎖、環式又は非環式、芳香族又は脂肪族、及び混合脂肪族、芳香族、及び(又は)脂環式有機基から選択される。)
    を有するトリアリールホスファイトを含む少なくとも一種類の加水分解的に安定なホスファイト;
    を含むキット。
  47. 少なくとも一種類の高活性ホスファイトと少なくとも一種類の加水分解的に安定なホスファイトとが、互いに混合物になっている、請求項46に記載のキット。
  48. 少なくとも一種類の高活性ホスファイトと少なくとも一種類の加水分解的に安定なホスファイトとが、互いに分離されている、請求項46に記載のキット。
  49. 少なくとも一種類の高活性ホスファイトが、複数の高活性ホスファイトを含み、そのようなホスファイトが、夫々互いに分離されている、請求項48に記載のキット。
  50. 少なくとも一種類の加水分解的に安定なホスファイトが、複数の加水分解的に安定なホスファイトを含み、そのようなホスファイトが、夫々互いに分離されている、請求項48に記載のキット。
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