JP2008539119A - 自動車用衝撃吸収装置の構造 - Google Patents

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Abstract

本発明は自動車用衝撃吸収装置の構造に関し、本構造では、少なくとも一つの衝撃吸収要素(14)が面材の外板(10)とクロスメンバー構造(12)の間に配置されており、衝撃吸収要素(14)とクロスメンバー(12)の間には取り付け作業のためのクリアランス(J)が形成されている。本発明は、衝撃吸収要素(14)とクロスメンバー(12)の間に、衝撃吸収要素(14)の壁(16)によって支持される遊び調整手段(18)が配置されていることにより、面材の外板(10)に中程度の力が加わったとき、当該面材の外板の変形が制限され、同時に取り付け作業の実行が可能になることを特徴とする。

Description

本発明は自動車用衝撃吸収装置に関し、この装置では、少なくとも一つの衝撃吸収要素がバンパーの外板とクロスメンバー構造の間に配置されており、吸収要素とクロスメンバーの間には、取り付け作業を可能にするためのクリアランスが形成されている。
車両の衝撃吸収装置の構造は一般に、バンパー及びクロスメンバーを備え、これらの部品の間に衝撃吸収要素群が配置される。更に、多くの場合、約数ミリメートルのクリアランスをクロスメンバーと吸収要素の間に維持することにより、車両への取り付け作業を行なえるようにすることが必要である。しかしながら、ユーザが手をバンパーの表面に押し付ける等して一定の圧力がバンパーに加わると、クロスメンバーと吸収要素の間に取り付け用クリアランスが存在するために、バンパーの壁は変位し易い。このとき、ユーザは、当然ながら根拠は無いのであるが、例えば装置があまり頑丈でない、又はしっかり固定されていないといった感触を覚える可能性があり、従って知覚品質の点で悪い印象を残してしまう。
この問題を解決するために、クロスメンバーと吸収要素の間に発泡要素を配置することが知られている。つまり、両面接着剤を用いて発泡要素をクロスメンバーに固定する。しかしながら、このシステムは多数の欠点を有する。まず、このシステムは、発泡要素をクロスメンバーに固定するという追加作業を必要とし、よって取り付けのための時間とコストが増大する。更に、現在では車両の再利用性を高めることが必須であるので、発泡体を固定するために接着剤を使用することで、車両の寿命の最後に材料の分別が容易に行えない。また、場合によっては、発泡体が耐久性に劣るために、発泡体の取り替えが必要になり、これに付随して上述したような困難が生じ得る。
これらの欠点を克服するために、本発明の目的は、知覚品質を単純且つ安価な方法で向上させた自動車用衝撃吸収装置の構造を提供することである。
従って、本発明は、上述の種類の自動車用衝撃吸収装置の構造を提供し、本構造は、吸収要素の壁に搭載されるクリアランス補強手段を、吸収要素とクロスメンバーの間に配置することにより、バンパーの外板に中程度の力が加わったときのバンパーの外板の変形を制限し、同時に取り付け作業を可能にすることを特徴とする。
本発明の他の特徴は以下の通りである。
−クリアランス補強手段は吸収要素上に当該要素と一体に形成される。
−クリアランス補強手段は装着部品である。
−クリアランス補強手段は弾性変形材料により作製される。
−クリアランス補強手段の形状は、軸(X)を持つ中空の鉛直プリズムであって、ほぼ六角形の底面を有し、その6つの面のうち2つの面が吸収要素の壁に平行である。
−吸収要素の壁に平行なプリズムの2つの面は、プリズムの他の面より広い。
−軸Xがほぼ垂直方向に向いているので、鋳型から当該部品を垂直方向に取り出すことができる。
本発明の他の特徴及び利点は、添付図面を参照する自動車用衝撃吸収装置の構造の例示的実施形態に関する後述の説明により明らかになる。
後述では、本発明を制限することなく、図1及び2の3次元基準座標系L、V、Tで示す長手方向軸、垂直軸、及び横軸を用いる。
図1に示すように、自動車用衝撃吸収装置の構造は、バンパーの外板10(模式的に示す)と、クロスメンバー12のような構造要素とを備え、これらの部品の間に吸収要素14が配置される。本明細書に記載する実施形態では、吸収要素14は水平方向に伸びる梁の形態であり、バンパーの外板10に固定されている。
図2に示すように、車両に対する所定の取り付け作業を可能にするために、クロスメンバー12と吸収要素14の間に約数ミリメートルのクリアランスJが存在する。
吸収要素14の壁16には、クリアランス補強手段18が、前記吸収要素14とクロスメンバー12の間に配置されるように取り付けられている。
補強手段18の形状は、軸Xを持つ中空の鉛直プリズムであり、突出するほぼ六角形の底面を有する。プリズムの2つの対向面20及び22は吸収要素14の壁16に平行であり、面20はクロスメンバー12と接触する。隣接する2つの面24及び26は、参照番号32で示される接合領域を有し、他の2つの隣接面28及び30は、参照番号34で示される接合領域を有する。
補強手段18は弾性変形材料により作製されており、吸収要素14の壁16の上に、当該要素と一体に形成することができるか、又はネジ止めにより装着することができるので、直接アセンブリラインに沿って吸収要素14を配置することができる。従って、クリアランス補強手段18が既に正規の位置に配置されているため、取り付け手順の間に追加の作業を行う必要がない。
クリアランス補強手段18を吸収要素14と一体成形する場合、プリズムの軸Xをほぼ垂直方向に向けることにより、吸収要素14の製造プロセスの間に、鋳型から当該部品を垂直方向に取り出すことができる。
2つの面20及び22の寸法を、プリズムの他の面24、26、28、及び30の寸法より大きくすることにより、クロスメンバー12との接触面積を大きくすることができる。
従って、取り付け作業を行う必要がある場合、吸収要素14に圧力が加わったとき、例えば補強手段18が接合領域32及び34で折り畳まれることにより、クリアランス補強手段18は長手方向に弾性により変形し、その後元の形に戻ることができる。
しかしながら、個人の手によって圧力がバンパーの外板10に加わる場合、そのような力はクリアランス補強手段18を変形させるには十分ではない。従って、バンパーの外板10は、中程度の圧力と考えられるそのような圧力の影響下では変形せず、よって車両の知覚品質が向上する。
車両の内部から見た本発明による構造の概略的透視分解図である。 図1に示す構造の概略的横断面図である。

Claims (7)

  1. 自動車用衝撃吸収装置の構造であって、少なくとも一つの衝撃吸収要素(14)がバンパーの外板(10)とクロスメンバー構造(12)の間に配置され、取り付け作業を可能にするためのクリアランス(J)が吸収要素(14)とクロスメンバー(12)の間に形成されており、吸収要素(14)の壁(16)に搭載されるクリアランス補強手段(18)が吸収要素(14)とクロスメンバー(12)の間に配置されることにより、バンパーの外板(10)に中程度の力が加わったときの当該外板の変形が制限され、且つ取り付け作業が可能となることを特徴とする、衝撃吸収装置の構造。
  2. クリアランス補強手段(18)が吸収要素(14)上に当該要素と一体に形成されることを特徴とする、請求項1に記載の衝撃吸収装置の構造。
  3. クリアランス補強手段(18)が装着部品であることを特徴とする、請求項1記載の衝撃吸収装置の構造。
  4. クリアランス補強手段(18)が弾性変形材料により作製されることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれか一項に記載の衝撃吸収装置の構造。
  5. クリアランス補強手段(18)が軸(X)を持つ中空の鉛直プリズムの形状であって、ほぼ六角形の底面を有し、この6つの面の内の2つの面(20、22)が吸収要素(14)の壁(16)に平行であることを特徴とする、請求項1ないし4のいずれか一項に記載の衝撃吸収装置の構造。
  6. 吸収要素(14)の壁(16)に平行なプリズムの2つの面(20、22)が、プリズムの他の面(24、26、28、30)より広いことを特徴とする、請求項5に記載の衝撃吸収装置の構造。
  7. 軸(X)がほぼ垂直方向に向くことにより、鋳型から当該部品を垂直方向に取り出すことができることを特徴とする、請求項5及び6のいずれか一項に記載の衝撃吸収装置の構造。
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