JP2008536800A - 有機金属化合物を製造する方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、式M(L)(式中、Mは、第VIII族金属、例えばルテニウムであり、Lは、同じか異なり、置換若しくは非置換アミジナト基又は置換若しくは非置換アミジナト類似基を表す)で表される有機金属化合物を製造する方法であって、(i)溶媒の存在下、及び前記有機金属化合物、例えばルテニウム(III)化合物を含む反応混合物を生成するのに十分な反応条件下で、置換若しくは非置換金属源化合物、例えばルテニウム(II)化合物を、置換若しくは非置換のアミジネート又はアミジネート類似化合物と反応させること、及び(ii)前記反応混合物から前記有機金属化合物を分離することを含む方法に関する。この有機金属化合物は、被膜堆積のための化学蒸気又は原子層堆積前駆体として、半導体用途に有用である。

Description

本発明は、有機金属アミジネート化合物を製造する方法、この有機金属アミジネート化合物から被膜又はコーティングを製造する方法、及び水素還元性であり、自己制御式に堆積するルテニウムアミジネート化合物に関する。この有機金属アミジネート化合物は、被膜の堆積のための化学蒸着又は原子層堆積前駆体として、半導体の用途で有用である。
現存する半導体デバイスにおいて、トランジスタは、トランジスタの上部の一連の金属層を通して接続される精巧な一連の銅配線を介して相互に連絡を取る。これらの配線間の容量結合を最小限に抑えるために、この間の空間は、低誘電率を有する材料(即ち、ローケイ(low−K)材料)によって占められる。このローケイ材料中への銅の拡散を防止するために、複合材料のバリアをしかるべき所に加える。最新の手法では、これを実施するために物理蒸着技術が使用される。物理蒸着及び電気化学的堆積によってバリアをしかるべき所に加えるための、BEOL(ラインのバックエンド)配線方策の一例は、以下の通りである:ローケイ補修、窒化タンタル反応性スパッタリング物理蒸着、タンタルスパッタリング物理蒸着、銅シードスパッタリング物理蒸着及び銅電気化学的堆積。
物理蒸着技法では、ウェハの側壁上の被膜の厚さが水平面上の被膜の厚さより有意により薄い異方性の堆積が生じる。銅のローケイ誘電体中への移行を防止するこのバリアの能力はバリアの厚さに比例するので、このバリアは、水平ウェハ表面上で必要なものより厚い。
半導体が将来の技術ノードに進むにつれて、その配線の寸法は減少する。これにより、配線の、体積に対する表面積の比が減少する結果となり、拡散バリアによって占められる体積の増加が伴う。このバリアが、配線チャネル空間のより多くを占有するにつれて、配線の実効抵抗率が2つの理由で増加する。第1に、配線のサイズの減少及び第2に、電子の銅/バリア表面散乱がよりクリティカルな問題点になる。
これらの問題点を最小限に抑える1つ方法は、原子層堆積を用いて被膜を等方的に堆積させることである。残念ながら、原子層堆積を用いてタンタル金属を堆積させることができる化学薬品は存在しない。上記の堆積方策におけるタンタルの役割は、銅シードと窒化タンタルの間の十分な付着をもたらすことである。タンタルがないと、銅は窒化タンタル被膜から層間剥離してデバイス性能を損なう。
この応用に実行可能な他の金属にはルテニウムがある。ルテニウムはチタン窒化物に付着性であり、したがって、窒化タンタルに付着性であると期待してよく、さらにルテニウムは十分な導電率を有しており、銅の電気化学的堆積はルテニウム被膜上に直接実施できるはずであるので、ルテニウムの使用により銅シード層の必要性が回避されるはずである。ルテニウムを用いるBEOL配線を形成するための、等方性原子層堆積の方策は以下の通りである:ローケイ補修、窒化タンタル原子層堆積、ルテニウム原子層堆積及び銅電気化学的堆積。
ルテニウム原子層堆積を詳述する文献にいくつかの報告があるが、これらのすべては、酸素かプラズマの使用を必要としている。酸素系の化学薬品は、堆積された被膜中に痕跡量の酸素が存在すると、銅チャネル中に拡散し、酸化銅が形成されてデバイス性能を損なうことになるので、BEOL集積化シーケンスに適合性がない。同様に、等方性被膜を堆積させるプラズマの能力に関しては懸念が存在する。
理想的には、適したBEOL原子層堆積プロセスは、この堆積が残りのBEOL集積化方策と適合性がある方法で実施することになるように、300℃未満の温度で水素又は他の還元性ガスを使用することが可能であるはずである。水素還元性であることに加えて、化学薬品は自己制御式に堆積するべきである。言い換えれば、基板は、反応物ガスの非存在下で、解離的に化学吸着された前駆体の単層、又は単層の一部で飽和されるべきである。
問題は、原子層堆積前駆体として使用するのに十分な揮発度の適した水素還元性ルテニウム錯体は知られてなく、したがって、自己制御的な水素還元性前駆体が特定されていないことである。したがって、BEOL原子層堆積プロセスに適した自己制御的な水素還元性ルテニウム錯体を開発することは、当技術分野で望ましいことになる。
さらに、有機金属前駆体を生成するために利用される合成方法は非常に重要であり、安全、高純度、スループット、及びコンシステンシーを保証しなければならない。このようなプロセスに関連する経済性が、エレクトロニクス工業の厳格な必要条件と共に、この有機金属前駆体の合成を挑戦的にしている。前記の潜在的ホールドアップに対処する有機金属前駆体を製造するための方法を開発することは、エレクトロニクス工業で使用するためにこれらの材料の製造を確立することにとって有益なことになる。
有機金属化合物を製造する方法には、2004年7月1日に開示された、米国特許出願公開第2004/0127732A1号に開示されているものが含まれる。有機金属前駆体化合物はまた、Vendemiati,Beatriceら、「常磁性体ビス(アミジネート)鉄(II)錯体及びこれらの反磁性体ジカルボニル誘導体(Paramagnetic Bis(amidinate)Iron(II)Complexes and their Diamagnetic Dicarbonyl Derivatives)」、Euro.J.Inorg.Chem.2001、707〜711;Lim,Booyong S.ら、「揮発性で熱的に安定な反応性遷移金属アミジネートの合成及びキャラクタリゼーション(Synthesis and Characterization of Volatile,Thermally Stable,Reactive Transition Metal Amidinates)」、Inorg.Chem.、2003、前刷り;及びこれらの中の参考文献に記載されたもの等の方法によって製造が可能である。
高い生成物収率をもたらし、効率的に稼動し、コンシステンシーを提供し、有機金属化合物の生産量の容易なスケールアップを可能にする有機金属前駆体を製造する新規な方法に対するニーズが存在する。したがって、これらのニーズに対処する有機金属化合物を製造するための新規な方法を提供することは、当技術分野で望ましいことになる。
また、化学蒸着法又は原子層堆積法によって薄膜を形成する方法の開発において、好ましくは、水素還元性であり、自己制御式に堆積し、室温で液体であり、十分な蒸気圧を有し、適切な熱的安定性を有し(即ち、化学蒸着法に対しては、加熱された基板上で分解するが供給中には分解せず、原子層堆積に対しては、熱的に分解しないが共反応物に暴露された場合には反応する)、均一な被膜を形成することができ、もしあれば、望ましくない不純物(例えば、ハロゲン化物、炭素、等)をほとんど後に残さない前駆体が極めて望ましい。新規な化合物を開発し、被膜堆積のための化学蒸着又は原子層堆積前駆体、特に、上記のような原子層堆積のための自己制御的な水素還元性有機金属錯体としての、その可能性を探索するニーズが存在する。したがって、上記の特徴の一部、又は好ましくはすべてを有する前駆体を提供することは、当技術分野で望ましいことになる。
本発明は、
式(L)M(L’)で表される有機金属化合物を製造する方法であって、(i)溶媒の存在下、及び前記有機金属化合物を含む反応混合物を生成するのに十分な反応条件下で、式MXRで表される置換若しくは非置換金属源化合物を、式ALで表される置換若しくは非置換のアミジネート又はアミジネート類似化合物及び式L’で表されるリガンド源と反応させること、及び(ii)前記反応混合物から前記有機金属化合物を分離することを含む方法、並びに
式M(L)で表される有機金属化合物を製造する方法であって、(i)溶媒の存在下、及び前記有機金属化合物、例えばルテニウム(III)化合物を含む反応混合物を生成するのに十分な反応条件下で、式MXRで表される置換若しくは非置換金属源化合物、例えばルテニウム(II)化合物を、式ALで表される置換若しくは非置換のアミジネート又はアミジネート類似化合物と反応させること、及び(ii)前記反応混合物から前記有機金属化合物を分離することを含む方法
[式中、Mは第VIII族金属であり、Xはハロゲン基であり、Rは、置換又は非置換炭化水素基であり、Aはアルカリ金属であり、Lは、同じか異なり、置換若しくは非置換アミジナト基又は置換若しくは非置換アミジナト類似基を表し、L’は、同じか異なり、N又は置換若しくは非置換ヘテロ原子含有基を表す]
から選択される有機金属化合物を製造する方法に関する。
本発明はまた、式
Figure 2008536800

[式中、R、R、R、R、R及びRは、同じか異なり、それぞれ、水素、ハロゲン原子、1〜約12個の炭素原子、好ましくは1〜約6個の炭素原子を有するアシル基、1〜約12個の炭素原子を有するアルコキシ基、1〜約12個の炭素原子、好ましくは1〜約6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル基、1〜約12個の炭素原子、好ましくは1〜約6個の炭素原子を有するアルキル基、1〜約12個の炭素原子、好ましくは1〜約6個の炭素原子を有するアミン基、又は0〜約12個の炭素原子、好ましくは0〜約6個の炭素原子を有するシリル基を表し、L及びLは、同じか異なり、それぞれ、N又は置換若しくは非置換ヘテロ原子含有基を表す]
で表される有機金属ルテニウム化合物に関する。この有機金属のルテニウム化合物は、好ましくは、水素還元性であり、自己制御式に堆積する。
本発明は、上記の式(L)M(L’)で表される有機金属前駆体化合物を分解することによって、被膜、コーティング又は粉末を生じさせて、被膜、コーティング又は粉末を製造する方法にさらに関する。典型的には、前記有機金属前駆体化合物の分解は、熱的、化学的、光化学的又はプラズマ活性化による。被膜の堆積は、好ましくは、自己制御的であり、少なくとも1種の反応性ガス、例えば水素の存在下で実施される。
本発明はまた、(i)上記の式(L)M(L’)又はM(L)で表される第1の有機金属前駆体化合物、及び(ii)1種又は複数の異なる有機金属前駆体化合物(例えば、ハフニウム含有、タンタル含有又はモリブデン含有有機金属前駆体化合物)を含む有機金属前駆体混合物に関する。
本発明は特に、アミジネート系ルテニウム前駆体が関与する堆積に関する。これらの前駆体は、他の既知の前駆体と比較して、特に、他の「次世代」材料(例えば、ハフニウム、タンタル及びモリブデン)とタンデムに使用した場合に利点を有し得る。これらのルテニウム含有材料は、種々の目的、例えば、誘電体、バリア、及び電極に対して使用することができ、多くの場合、ルテニウム非含有被膜より改良された特性(熱的安定性、所望の形態、拡散が少ない、リークが少ない、電荷トラップが少ない等)を示す。これらのアミジネート系ルテニウム前駆体は、水素還元経路を使用して自己制御式に原子層堆積によって堆積されて、BEOLライナーの適用において、窒化タンタルと併用したバリア/付着層としてのルテニウムの使用を可能にし得る。原子層堆積によって自己制御式に堆積されるこのようなアミジネート系ルテニウム前駆体は、還元性の環境中で、高アスペクト比のトレンチ構造上にコンフォーマル被膜成長を可能にし得る。
この発明は、いくつかの利点を有する。例えば、本発明の方法は、多様な化学構造及び物理的特性を有する有機金属化合物前駆体を生成するのに有用である。この有機金属化合物前駆体から生じる被膜は、短いインキュベーション時間で自己制御式に堆積することが可能であり、この有機金属化合物前駆体から堆積された被膜は、良好な平滑度を示す。
本発明は、特に、次世代デバイスのための化学蒸着及び原子層堆積前駆体、具体的には自己制御的、水素還元性及び望ましくは室温、即ち20℃で液体であるアミジネート含有ルテニウム前駆体に関する。
上記のように、本発明は、
式(L)M(L’)で表される有機金属化合物を製造する方法であって、(i)溶媒の存在下、及び前記有機金属化合物を含む反応混合物を生成するのに十分な反応条件下で、式MXRで表される置換若しくは非置換金属源化合物を、式ALで表される置換若しくは非置換のアミジネート又はアミジネート類似化合物及び式L’で表されるリガンド源と反応させること、及び(ii)前記反応混合物から前記有機金属化合物を分離することを含む方法、並びに
式M(L)で表される有機金属化合物を製造する方法であって、(i)溶媒の存在下、及び前記有機金属化合物を含む反応混合物を生成するのに十分な反応条件下で、式MXRで表される置換若しくは非置換金属源化合物を、式ALで表される置換若しくは非置換のアミジネート又はアミジネート類似化合物と反応させること、及び(ii)前記反応混合物から前記有機金属化合物を分離することを含む方法
[式中、Mは第VIII族金属であり、Xはハロゲン基であり、Rは、置換又は非置換炭化水素基であり、Aはアルカリ金属であり、Lは、同じか異なり、置換若しくは非置換アミジナト基又は置換若しくは非置換アミジナト類似基を表し、L’は、同じか異なり、N又は置換若しくは非置換ヘテロ原子含有基を表す]
から選択される有機金属化合物を製造する方法に関する。
この金属源化合物出発材料MXRは、当技術分野で既知の各種の化合物から選択してよい。本発明では、Ru、Os及びFeから選択される金属が最も好ましい。式MXRで表される例示的な金属源化合物には、例えば、ビス[ジクロロ(η−ベンゼン)ルテニウム(II)]、ビス[ジクロロ(η−トルエン)ルテニウム(II)]等が含まれる。上記のように、Mは、Ru、Os又はFe等の第VIII族金属であり、Xは、フルオロ、クロロ、ブロモ及びヨード等のハロゲン基であり、Rは、置換又は非置換炭化水素基、好ましくは不飽和炭化水素基、より好ましくは、η−ベンゼン、η−トルエン等の芳香族化合物である。
上記の方法(1)の好ましい実施形態では、ルテニウム(II)源出発材料、例えばビス[ジクロロ(η−ベンゼン)ルテニウム(II)]を、アミジネート出発材料、例えばリチウム(N,N’−ジイソプロピルアセトアミジネート、及び窒素ガスと反応させて、ルテニウム(II)アミジネート生成物、例えばビス(N,N’−ジイソプロピルアセトアミジナト)二窒素ルテニウム(II)を得ることができる。上記の方法(2)の好ましい実施形態では、ルテニウム(II)源出発材料、例えば、ビス[ジクロロ(η−ベンゼン)ルテニウム(II)]を、アミジネート出発材料、例えば、リチウム(N,N’−ジイソプロピルアセトアミジネート)と反応させて、ルテニウム(III)アミジネート生成物、例えば、トリス(N,N’−ジイソプロピルアセトアミジナト)ルテニウム(III)を得ることができる。
本発明の方法は、好ましくは、多様な化学構造及び物理的特性を有する有機金属ルテニウム化合物前駆体を生成するのに有用である。各種の反応材料を本発明の方法で使用してよい。例えば、使用することができる金属源化合物、ルテニウム出発材料の製造には、商業グレードのRu(III)クロライド水和物、α−ルテニウム(III)クロライド、β−ルテニウム(III)クロライド、硝酸ルテニウム(III)、(PPhRuCl(x=3〜4)等が含まれる。
この金属源化合物出発材料の濃度は、広範囲にわたり変化してよく、上記の方法(1)におけるアミジネート若しくはアミジネート類似化合物及びリガンド源、又は上記の方法(2)におけるアミジネート若しくはアミジネート類似化合物と反応し、使用するのに求められている所与の金属濃度を提供し、且つ、本発明の有機金属化合物に対して少なくとも必要な金属量についての根拠をもたらすのに少なくとも必要な量であることのみが必要である。一般に、反応混合物のサイズに応じて、約1ミリモル以下〜約10000ミリモル以上の金属源化合物出発材料の濃度は、大部分の方法に対して十分なものである。
このアミジネート又はアミジネート類似化合物出発材料ALは、当技術分野で既知の各種の化合物から選択してよい。式ALで表される例示的なアミジネート化合物としては、リチウムアミジネート、例えば、リチウム(N,N’−ジイソプロピルアセトアミジネート)、リチウム(N,N’−ジイソプロピルホルムアミジネート)、リチウム(N,N’−ジ−n−プロピルホルムアミジネート)、リチウム(N,N’−ジ−n−プロピルアセトアミジネート)、リチウム(N,N’−ジエチルアセトアミジネート)、リチウム(N,N’−ジエチルホルムアミジネート)、リチウム(N,N’−ジメチルアセトアミジネート)、リチウム(N,N’−ジメチルホルムアミジネート)、上記のナトリウムアミジネート、上記のブロモマグネシウムアミジネート等がある。式ALで表される例示的なアミジネート類似化合物としては、負荷電のキレート4電子供与体化合物、例えば、リチウムβ−ジケトネート、リチウムアリル、リチウムジチオカルバメート、上記のナトリウムアミジネート類似化合物、上記のブロモマグネシウムアミジネート類似化合物等がある。シッフ塩基及びある種のキレートアルキルアミン及び2−[(ジメチルアミノ)メチル]フェニル等のアリールアミンは、例示的な窒素結合、負荷電のキレート4電子供与体化合物である。上記のように、Aは、リチウム、ナトリウム及び臭素等のアルカリ金属であり、Lは、同じか異なり、置換若しくは非置換アミジナト基又は置換若しくは非置換アミジナト類似基を表す。
アミジネート又はアミジネート類似化合物出発材料の濃度は、広範囲にわたり変化してよく、上記の方法(1)における金属源化合物及びリガンド源又は上記の方法(2)における金属源化合物と反応するのに必要な最小量であることのみが必要である。一般に、最初の反応混合物のサイズに応じて、約1ミリモル以下〜約10000ミリモル以上の範囲のアミジネート又はアミジネート類似化合物出発材料の濃度は、大部分の方法に対して十分なものである。
このリガンド源出発材料L’は、当技術分野で既知の各種の化合物から選択してよい。本発明では、N、NCR、PR又はNR(式中、R、R及びRは、同じか異なり、それぞれ、水素、ハロゲン原子、1〜約12個の炭素原子、好ましくは1〜約6個の炭素原子を有するアシル基、1〜約12個の炭素原子、好ましくは1〜約6個の炭素原子を有するアルコキシ基、1〜約12個の炭素原子、好ましくは1〜約6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル基、1〜約12個の炭素原子、好ましくは1〜約6個の炭素原子を有するアルキル基、1〜約12個の炭素原子、好ましくは1〜約6個の炭素原子を有するアミン基、又は0〜約12個の炭素原子、好ましくは0〜約6個の炭素原子を有するシリル基から選択されるリガンド源出発材料が最も好ましい。式L’で表される例示的なリガンド源出発材料には、例えば、ニトリル、二窒素、アミン、低分子量ホスフィン等の2電子供与体リガンドが含まれる。上記のように、L’は、同じか異なり、N又は置換若しくは非置換ヘテロ原子含有基を表す。
このリガンド源出発材料の濃度は、広範囲にわたり変化してよく、上記の方法(1)における金属源化合物及びアミジネート又はアミジネート類似化合物と反応するのに必要な最小量であることのみが必要である。一般に、この反応混合物のサイズに応じて、約1ミリモル以下〜約10000ミリモル以上の範囲のリガンド源出発材料濃度は、大部分の方法に対して十分なものである。
このリガンド源材料はまた、上記の方法(2)に、この遷移金属と直接配位しないと予想される量で使用してよい。しかし、このリガンド源材料が、上記の方法(2)に十分な量で使用される場合は、式M(L)で表される有機金属化合物と共に、式(L)M(L’)で表される有機金属化合物が生成され得ることが予想される。同様に、このリガンド源材料が、上記の方法(1)に不十分な量で使用される場合は、式(L)M(L’)で表される有機金属化合物と共に、式M(L)で表される有機金属化合物が生成され得ることが予想される。
置換アミジネート及びアミジネート類似基(L)、置換炭化水素基(R)及び置換ヘテロ原子含有基(L’、L及びL)の許容される置換基には、ハロゲン原子、1〜約12個の炭素原子を有するアシル基、1〜約12個の炭素原子を有するアルコキシ基、1〜約12個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル基、1〜約12個の炭素原子を有するアルキル基、1〜約12個の炭素原子を有するアミン基又は0〜約12個の炭素原子を有するシリル基が含まれる。
例示的なハロゲン原子には、例えば、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素が含まれる。好ましいハロゲン原子としては、塩素及びフッ素がある。
例示的なアシル基には、例えば、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、1−メチルプロピルカルボニル、イソバレリル、ペンチルカルボニル、1−メチルブチルカルボニル、2−メチルブチルカルボニル、3−メチルブチルカルボニル、1−エチルプロピルカルボニル、2−エチルプロピルカルボニル等が含まれる。好ましいアシル基としては、ホルミル、アセチル及びプロピオニルがある。
例示的なアルコキシ基には、例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、ペンチルオキシ、1−メチルブチルオキシ、2−メチルブチルオキシ、3−メチルブチルオキシ、1,2−ジメチルプロピルオキシ、ヘキシルオキシ、1−メチルペンチルオキシ、1−エチルプロピルオキシ、2−メチルペンチルオキシ、3−メチルペンチルオキシ、4−メチルペンチルオキシ、1,2−ジメチルブチルオキシ、1,3−ジメチルブチルオキシ、2,3−ジメチルブチルオキシ、1,1−ジメチルブチルオキシ、2,2−ジメチルブチルオキシ、3,3−ジメチルブチルオキシ等が含まれる。好ましいアルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ及びプロポキシがある。
例示的なアルコキシカルボニル基には、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、シクロプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、sec−ブトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル等が含まれる。好ましいアルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル及びシクロプロポキシカルボニルがある。
例示的なアルキル基には、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert−ペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、1,2−ジメチルプロピル、ヘキシル、イソヘキシル、1−メチルペンチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、1,1−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、1−エチルブチル、2−エチルブチル、1,1,2−トリメチルプロピル、1,2,2−トリメチルプロピル、1−エチル−1−メチルプロピル、1−エチル−2−メチルプロピル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロプロピルメチル、シクロプロピルエチル、シクロブチルメチル等が含まれる。好ましいアルキル基としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル及びシクロプロピルがある。
例示的なアミン基には、例えば、メチルアミン、ジメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、プロピルアミン、ジプロピルアミン、イソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ブチルアミン、ジブチルアミン、tert−ブチルアミン、ジ(tert−ブチル)アミン、エチルメチルアミン、ブチルメチルアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン等が含まれる。好ましいアミン基としては、ジメチルアミン、ジエチルアミン及びジイソプロピルアミンがある。
例示的なシリル基には、例えば、シリル、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリス(トリメチルシリル)メチル、トリシリルメチル、メチルシリル等が含まれる。好ましいシリル基としては、シリル、トリメチルシリル及びトリエチルシリルがある。
本発明の方法(1)によって作製することができる例示的な有機金属前駆体化合物には、例えば、ビス(N,N’−ジイソプロピルアセトアミジナト)二窒素ルテニウム(II)、ビス(N,N’−ジイソプロピルアセトアミジナト)ジ−トリメチルホスフィンルテニウム(II)、ビス(N,N’−ジイソプロピルホルムアミジナト)二窒素ルテニウム(II)、ビス(N,N’−ジイソプロピルホルムアミジナト)ジ−トリメチルホスフィンルテニウム(II)、ビス(N,N’−ジ−n−プロピルアセトアミジナト)二窒素ルテニウム(II)、ビス(N,N’−ジ−n−プロピルアセトアミジナト)ジ−トリメチルホスフィンルテニウム(II)、ビス(N,N’−ジ−n−プロピルホルムアミジナト)二窒素ルテニウム(II)、ビス(N,N’−ジ−n−プロピルホルムアミジナト)ジ−トリメチルホスフィンルテニウム(II)、ビス(N,N’−ジエチルアセトアミジナト)二窒素ルテニウム(II)、ビス(N,N’−ジエチルアセトアミジナト)ジ−トリメチルホスフィンルテニウム(II)、ビス(N,N’−ジエチルホルムアミジナト)二窒素ルテニウム(II)、ビス(N,N’−ジエチルホルムアミジナト)ジ−トリメチルホスフィンルテニウム(II)、ビス(N,N’−ジメチルアセトアミジナト)二窒素ルテニウム(II)、ビス(N,N’−ジメチルアセトアミジナト)ジ−トリメチルホスフィンルテニウム(II)、ビス(N,N’−ジメチルホルムアミジナト)二窒素ルテニウム(II)、ビス(N,N’−ジメチルホルムアミジナト)ジ−トリメチルホスフィンルテニウム(II)等が含まれる。本発明の方法(1)の好ましい実施形態では、ルテニウム(II)源出発材料、例えばビス[ジクロロ(η−ベンゼン)ルテニウム(II)]を、アミジネート出発材料、例えばリチウム(N,N’−ジイソプロピルアセトアミジネート)、及び窒素ガスと反応させて、ルテニウム(II)アミジネート生成物、例えばビス(N,N’−ジイソプロピルアセトアミジナト)二窒素ルテニウム(II)を得ることができる。
本発明の方法(2)によって作製することができる例示的な有機金属前駆体化合物には、例えば、トリス(N,N’−ジイソプロピルアセトアミジナト)ルテニウム(III)、トリス(N,N’−ジイソプロピルホルムアミジナト)ルテニウム(III)、トリス(N,N’−ジ−n−プロピルアセトアミジナト)ルテニウム(III)、トリス(N,N’−ジ−n−プロピルホルムアミジナト)ルテニウム(III)、トリス(N,N’−ジエチルアセトアミジナト)ルテニウム(III)、トリス(N,N’−ジエチルホルムアミジナト)ルテニウム(III)、トリス(N,N’−ジメチルアセトアミジナト)ルテニウム(III)、トリス(N,N’−ジメチルホルムアミジナト)ルテニウム(III)等が含まれる。本発明の方法(2)の好ましい実施形態では、ルテニウム(II)源出発材料、例えばビス[ジクロロ(η−ベンゼン)ルテニウム(II)]を、アミジネート出発材料、例えばリチウム(N,N’−ジイソプロピルアセトアミジネート)と反応させて、ルテニウム(III)アミジネート生成物、例えば、トリス(N,N’−ジイソプロピルアセトアミジナト)ルテニウム(III)を得ることができる。
この方法は、同じ装置、広範な生成物を製造するのに容易に適応させることができる一部の同じ試薬及びプロセスパラメータを用いて実施することができるので、特に大量生産によく適している。この方法は、すべての操作を単一の容器中で実施することができ、且つ、有機金属前駆体化合物へのその経路は、金属源化合物出発材料又は中間錯体の単離を必要としない方法を用いた有機金属前駆体化合物の合成法を提供する。
本発明の方法で使用される溶媒は、任意の飽和及び不飽和炭化水素、芳香族炭化水素、芳香族複素環、アルキルハライド、シリル化炭化水素、エーテル、ポリエーテル、チオエーテル、エステル、チオエステル、ラクトン、アミド、アミン、ポリアミン、ニトリル、シリコーン油、他の非プロトン性溶媒、又は1種又は複数の上記の混合物;より好ましくは、ジエチルエーテル、ペンタン、又はジメトキシエタン;最も好ましくはヘキサン又はTHFであり得る。所望の反応を必要以上に不利に干渉しない任意の適当な溶媒を使用することができる。必要に応じて、1種又は複数の異なる溶媒の混合物を使用してよい。使用する溶媒の量は、本発明にはクリティカルでなく、反応混合物中の反応成分を可溶化するのに十分な量であることのみが必要である。一般に、溶媒の量は、反応混合物出発材料の総重量に対して約5重量%〜約99重量%以上までの範囲であり得る。
アミジネート化合物と、金属源化合物及びリガンド源出発材料の反応(即ち、上記の方法(1))に対する温度、圧力及び接触時間等の反応条件は、大幅に変化してもよく、本明細書ではこのような条件の任意の適当な組合せを使用してよい。この反応温度は、任意の前記の溶媒の還流温度、より好ましくは約−80℃〜約150℃の間、最も好ましくは約20℃〜約80℃の間であり得る。通常、この反応は周囲圧力下で実施され、接触時間はおよそ数秒又は数分〜数時間以上で変化し得る。この反応物は、任意の順序で、反応混合物に添加するか混合することができる。使用される撹拌時間は、すべてのステップに対して約0.1〜約400時間、好ましくは約1〜75時間、より好ましくは約4〜16時間の範囲とすることができる。
アミジネート化合物と金属源化合物の反応(即ち、上記の方法(2))に対する、温度、圧力及び接触時間等の反応条件は、大幅に変化してもよく、本明細書ではこのような条件の任意の適当な組合せを使用してよい。この反応温度は、任意の前記の溶媒の還流温度、より好ましくは約−80℃〜約150℃の間、最も好ましくは約20℃〜約80℃の間であり得る。通常、この反応は周囲圧力下で実施され、接触時間はおよそ数秒又は数分〜数時間以上で変化し得る。この反応物は、任意の順序で、反応混合物に添加するか混合することができる。使用される撹拌時間は、すべてのステップに対して約0.1〜約400時間、好ましくは約1〜75時間、より好ましくは約4〜16時間の範囲とすることができる。
本発明の有機金属ルテニウム化合物を調製するのに使用してよい他の代替の方法としては、2004年7月1日に開示された、米国特許出願公開第2004/0127732A1号(この開示を参照により本明細書に援用する)に開示されているものがある。本発明の有機金属前駆体化合物はまた、従来の方法、例えば、Vendemiati,Beatriceら、「常磁性体ビス(アミジネート)鉄(II)錯体及びこれらの反磁性体ジカルボニル誘導体(Paramagnetic Bis(amidinate)Iron(II)Complexes and their Diamagnetic Dicarbonyl Derivatives)」、Euro.J.Inorg.Chem.2001、707〜711;Lim,Booyong S.ら、「揮発性で熱的に安定な反応性遷移金属アミジネートの合成及びキャラクタリゼーション(Synthesis and Characterization of Volatile,Thermally Stable,Reactive Transition Metal Amidinates)」、Inorg.Chem.、2003、前刷り;及びこれらの中の参考文献に記載されたもの等の方法によって製造することが可能である。
本発明の方法によって製造された有機金属前駆体化合物では、精製は、再結晶化を介して、より好ましくは、反応残留物の抽出(例えば、ヘキサン)及びクロマトグラフィーを介して、最も好ましくは、昇華及び蒸留を介して実施される。
当業者であれば、特に頭記の特許請求の範囲に定義される本発明からその範囲及び精神において逸脱することなく、本明細書に詳細に説明した方法に変更形態を加えることができることを認識するであろう。
上記の合成方法によって形成される有機金属前駆体化合物を特性決定するのに使用可能な技術の例には、これらに限定されるものではないが、分析ガスクロマトグラフィー、核磁気共鳴法、熱重量分析法、誘導結合プラズマ質量分光法、示差走査熱分析法、蒸気圧及び粘度測定法が含まれる。
上記の有機金属化合物前駆体の蒸気圧と実験の範囲内でよく相関する蒸発速度は、当技術分野で既知の熱重量分析技術によって測定することが可能である。平衡蒸気圧はまた、例えば、密閉した容器からすべてのガスを排気し、その後、この化合物の蒸気を容器に導入し、当技術分野で知られているようにその圧力を測定することによって測定することができる。
上記のように、本発明はまた、次式
Figure 2008536800

[式中、R、R、R、R、R及びRは、同じか異なり、それぞれ、水素、ハロゲン原子、1〜約12個の炭素原子、好ましくは1〜約6個の炭素原子を有するアシル基、1〜約12個の炭素原子、好ましくは1〜約6個の炭素原子を有するアルコキシ基、1〜約12個の炭素原子、好ましくは1〜約6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル基、1〜約12個の炭素原子、好ましくは1〜約6個の炭素原子を有するアルキル基、1〜約12個の炭素原子、好ましくは1〜約6個の炭素原子を有するアミン基、又は0〜約12個の炭素原子、好ましくは0〜約6個の炭素原子を有するシリル基を表し、L及びLは、同じか異なり、それぞれ、N又は置換若しくは非置換ヘテロ原子含有基を表す]
で表される有機金属ルテニウム前駆体化合物に関する。例示的なこのような基は上記に示されている。
上記の式で表される例示的な有機金属ルテニウム前駆体化合物としては、ビス(N,N’−ジイソプロピルアセトアミジナト)二窒素ルテニウム(II)、ビス(N,N’−ジイソプロピルアセトアミジナト)ジ−トリメチルホスフィンルテニウム(II)、ビス(N,N’−ジイソプロピルホルムアミジナト)二窒素ルテニウム(II)、ビス(N,N’−ジイソプロピルホルムアミジナト)ジ−トリメチルホスフィンルテニウム(II)、ビス(N,N’−ジ−n−プロピルアセトアミジナト)二窒素ルテニウム(II)、ビス(N,N’−ジ−n−プロピルアセトアミジナト)ジ−トリメチルホスフィンルテニウム(II)、ビス(N,N’−ジ−n−プロピルホルムアミジナト)二窒素ルテニウム(II)、ビス(N,N’−ジ−n−プロピルホルムアミジナト)ジ−トリメチルホスフィンルテニウム(II)、ビス(N,N’−ジエチルアセトアミジナト)二窒素ルテニウム(II)、ビス(N,N’−ジエチルアセトアミジナト)ジ−トリメチルホスフィンルテニウム(II)、ビス(N,N’−ジエチルホルムアミジナト)二窒素ルテニウム(II)、ビス(N,N’−ジエチルホルムアミジナト)ジ−トリメチルホスフィンルテニウム(II)、ビス(N,N’−ジメチルアセトアミジナト)二窒素ルテニウム(II)、ビス(N,N’−ジメチルアセトアミジナト)ジ−トリメチルホスフィンルテニウム(II)、ビス(N,N’−ジメチルホルムアミジナト)二窒素ルテニウム(II)、ビス(N,N’−ジメチルホルムアミジナト)ジ−トリメチルホスフィンルテニウム(II)がある。
本明細書に記載の有機金属化合物前駆体は、好ましくは水素還元性であり、自己制御式に堆積し、室温即ち、20℃で液体であり、in situで粉末及びコーティングを製造するのに十分適している。例えば、液体有機金属化合物前駆体を基板に適用し、次いでこの前駆体を分解するのに十分な温度に加熱して、基板上に金属又は金属酸化物コーティングを形成することが可能である。液体前駆体の基板への適用は、塗装、スプレー、ディッピング又は当技術分野で既知の他の技術によってよい。加熱は、オーブン中で、ヒートガンで、基板を電気的に加熱することによって、又は当技術分野で既知の他の手段によって実施してよい。層状コーティングは、有機金属化合物前駆体を適用し、加熱し、分解して第1の層を形成し、続いて少なくとも1つの他のコーティングを同じか異なる前駆体で行い、加熱することによって得ることができる。
上記のもの等の液体有機金属化合物前駆体はまた、霧化し、基板上にスプレーすることができる。使用可能なノズル、ネブライザ及びその他等の霧化及びスプレー手段は、当技術分野で知られている。
本発明の好ましい実施形態では、上記のもの等の有機金属化合物は、粉末、被膜又はコーティングを形成するための気相成長法で使用される。この化合物は、単一源の前駆体として使用してよく、或いは、1種又は複数の他の前駆体、例えば、少なくとも1種の他の有機金属化合物又は金属錯体を加熱して生じた蒸気と一緒に使用してよい。上記のもの等の2つ以上の有機金属化合物前駆体はまた、所与の方法に使用することができる。
上記のように、本発明は、(i)上記の式(L)M(L’)又はM(L)で表される第1の有機金属前駆体化合物、及び(ii)1種又は複数の異なる有機金属前駆体化合物(例えば、ハフニウム含有、タンタル含有又はモリブデン含有有機金属前駆体化合物)を含む有機金属前駆体混合物に関する。
堆積は、他の気相成分の存在下で実施することができる。本発明のある実施形態では、被膜堆積は、少なくとも1種の非反応性キャリアガスの存在下で実施する。非反応性ガスの例としては、不活性ガス、例えば、窒素、アルゴン、ヘリウム、及びプロセス条件下でこの有機金属化合物前駆体と反応しない他のガスがある。他の実施形態では、被膜堆積は少なくとも1種の反応性ガスの存在下で実施する。使用し得る反応性ガスのあるものには、これらに限定されるものではないが、ヒドラジン、酸素、水素、空気、酸素富化空気、オゾン(O)、亜酸化窒素(NO)、水蒸気、有機蒸気、アンモニア及びその他が含まれる。当技術分野で知られているように、例えば、空気、酸素、酸素富化空気、O、NO又は酸化性有機化合物の蒸気等の酸化性ガスが存在すると、金属酸化物被膜の形成に有利に働く。
ある実施形態では、堆積をBEOL集積化方策の残りと適合性のある方法で実施することができるように、水素又は他の還元性ガスをBEOL原子層堆積法に300℃未満の温度で使用し得る。水素還元性ルテニウム錯体もまた、MIM積層セルDRAMキャパシタ中のルテニウムの集積化に使用し得る。
本発明のルテニウム錯体は、水素還元性であることに加えて、自己制御式に堆積する。例えば、反応物ガスの非存在下で、この基板は、解離的に化学吸着されたルテニウム前駆体の単層、又は単層の一部で飽和されるようになる。自己制御的堆積では、一度に有機金属前駆体の1層のみが堆積する。原子層堆積によって自己制御式に堆積されるアミジネート系ルテニウム前駆体は、還元性の環境中で高アスペクト比のトレンチ構造にわたりコンフォーマル性の被膜成長を可能にし得る。
上記のように、本発明はまた、一つには被膜、コーティング又は粉末を製造する方法に関する。この方法には、下記にさらに説明するように、少なくとも1種の有機金属化合物前駆体を分解して、被膜、コーティング又は粉末を製造するステップが含まれる。
本明細書に記載の堆積方法は、単一金属を含む被膜、粉末又はコーティング、或いは単一金属酸化物を含む被膜、粉末又はコーティングを形成するために実施することができる。混合被膜、粉末又はコーティング、例えば、混合金属酸化物被膜を堆積させることもできる。混合金属酸化物被膜は、例えば、その少なくとも1種が上記の有機金属化合物から選択される、いくつかの有機金属前駆体を使用することによって形成することができる。
気相被膜堆積は、所望の厚さ、例えば、約1nm〜1mm超の範囲の被膜層を形成するために実施することができる。本明細書に記載の前駆体は、薄膜、例えば、約10nm〜約100nmの範囲の厚さを有する被膜を製造するのに特に有用である。本発明の被膜は、例えば、金属電極、特に、論理回路中のn−チャネル金属電極として、DRAM用途のためのキャパシタ電極として、及び誘電体材料を製造するために検討することができる。
この方法はまた、層の少なくとも2つが相又は組成の異なる層状被膜を製造するのに適している。層状被膜の例としては、金属−絶縁体−半導体、及び金属−絶縁体−金属がある。
ある実施形態では、本発明は、上記の有機金属化合物前駆体の蒸気を、熱的に、化学的に、光化学的に又はプラズマ活性によって分解し、基板上に被膜を形成するステップを含む方法を対象とする。例えば、この化合物によって生じた蒸気を、この有機金属化合物を分解させて、基板上に被膜を形成させるのに十分な温度を有する基板と接触させる。
この有機金属化合物前駆体は、化学蒸着法、とりわけ、当技術分野で既知の有機金属化学蒸着法に使用することができる。例えば、上記の有機金属化合物前駆体は、常圧及び低圧化学蒸着法に使用することができる。この化合物は、全体の反応室を加熱する方法、ホットウォール型化学蒸着法、及び基板のみを加熱する技術、コールド又はウォームウォール型化学蒸着法に使用することができる。
上記の有機金属化合物前駆体はまた、プラズマ式又は光式化学蒸着法に使用することができ、この場合、プラズマ又は電磁エネルギーからのエネルギーがそれぞれ、この化学蒸着前駆体を活性化するために使用される。この化合物はまた、イオンビーム式、電子ビーム式化学蒸着法に使用することができ、この場合、イオンビーム又は電子ビームをそれぞれ、基板に当てて、化学蒸着前駆体を分解するためのエネルギーを供給する。レーザ光を基板に当てて化学蒸着前駆体の光分解反応に作用させる、レーザ式化学蒸着法も使用することができる。
本発明の方法は、例えば当技術分野で既知の、ホット又はコールドウォール反応器、プラズマ式、ビーム式又はレーザ式反応器等の種々の化学蒸着反応器中で実施することができる。
本発明の方法を使用してコートすることができる基板の例には、金属基板、例えば、Al、Ni、Ti、Co、Pt、Ta;金属シリサイド、例えば、TiSi、CoSi、NiSi;半導体材料、例えば、Si、SiGe、GaAs、InP、ダイヤモンド、GaN、SiC;絶縁体、例えば、SiO、Si、HfO、HfSiO、HfSiON、Ta、Al、チタン酸バリウムストロンチウム(BST);バリア材料、例えば、TiN、TaN、WN、WSiN、TaSiN;又は材料の組合せを含む基板等の固体基板が含まれる。さらに、被膜又はコーティングをガラス、セラミックス、プラスチック、熱硬化性重合体ポリマー材料上に、及び他のコーティング又は被膜層上に形成することができる。好ましい実施形態では、被膜は電子部品の製造又は処理に使用される基板上に堆積される。他の実施形態では、基板は、高温で酸化剤の存在下で安定な低抵抗率導体堆積物又は光透過被膜を担持するために使用される。
本発明の方法は、滑らかで平らな表面を有する基板上に被膜を堆積させるために実施することができる。ある実施形態では、この方法は、ウェハ製造又は処理に使用される基板上に被膜を堆積させるために実施される。例えば、この方法は、トレンチ、ホール又はビア等の機能を含むパターン基板上に被膜を堆積させるために実施することができる。さらに、本発明の方法はまた、ウェハ製造又は処理における他のステップ、例えば、マスキング、エッチング及びその他と統合することができる。
化学蒸着被膜は、所望の厚さに堆積することができる。例えば、形成される被膜は、厚さ1ミクロン未満、好ましくは500ナノメートル未満、より好ましくは厚さ200ナノメートル未満とすることができる。厚さ50ナノメートル未満の被膜、例えば、約1と約20ナノメートルの間の厚さを有する被膜も、製造することが可能である。原子層堆積被膜も所望の厚さに堆積することができる。例えば、形成される被膜は、厚さ500ナノメートル未満、好ましくは50ナノメートル未満、より好ましくは厚さ2〜5ナノメートルの間とすることができる。
上記の有機金属化合物前駆体はまた、原子層堆積(ALD)又は原子層核生成(ALN)技術によって被膜を形成するために、本発明の方法で使用することができ、この間、基板は、前駆体、反応物ガス及び不活性ガスストリームの交替パルスに暴露される。逐次層堆積技術は、例えば、米国特許第6287965号に及び米国特許第6342277号に記載されている。両特許の開示の全体を参照により本明細書に援用する。
例えば、1つのALDサイクル中に、基板を逐次、a)不活性ガス;b)前駆体蒸気を担持する不活性ガス;c)不活性ガス;及びd)単独で又は不活性ガスと一緒に反応物に暴露する。一般に、各ステップは、装置が許容する限りの短時間(例えばミリ秒)及びプロセスが必要とするだけの長時間(例えば、数秒又は数分)とすることができる。1サイクルの所要時間は、ミリ秒もの短時間及び分もの長時間の場合がある。このサイクルを、数分〜数時間の範囲にあり得る時間にわたり反復する。生成される被膜は、数ナノメートルの薄さ又はより厚い、例えば1ミリメートル(mm)であり得る。
本発明の方法は、超臨界流体を使用して実施することもきる。一般に当技術分野で既知の、超臨界流体を使用する被膜堆積法の例としては、化学流体堆積法;超臨界流体輸送化学堆積法、超臨界流体化学堆積法;及び超臨界浸漬堆積法がある。
例えば、化学流体堆積法は、高純度被膜の製造、並びに複雑な表面の被覆及び高アスペクト比の特徴の充填に十分に適している。化学流体堆積法は、例えば、米国特許第5789027号に記載されている。被膜を形成するための超臨界流体の使用はまた、米国特許第6541278B2号に記載されている。これらの2つの特許の開示の全体を参照により本明細書に援用する。
本発明のある実施形態では、加熱したパターン基板を、溶媒、例えば、臨界点近傍又は超臨界流体、例えば、臨界点近傍又は超臨界COの存在下で、1種又は複数の有機金属化合物前駆体に暴露する。COの場合、この溶媒流体を、約1000ポンド/平方インチゲージを超える圧力及び少なくとも約30℃の温度で供給する。
この前駆体は分解されて、基板上に金属被膜を形成する。この反応はまた、この前駆体から有機物質を生成する。この有機物質は溶媒流体によって可溶化されて、基板から容易に除去される。例えば酸化性ガスを使用することにより、金属酸化物被膜も形成することができる。
一例では、1個又は複数の基板を収納する反応室中で堆積法を実施する。この基板を、例えば、炉を使ってチャンバ全体を加熱することにより所望の温度に加熱する。例えば、このチャンバに真空を適用することにより、有機金属化合物の蒸気を生成することができる。低沸点化合物では、この化合物を蒸発させるためにチャンバを十分熱くすることができる。この蒸気は、加熱された基板表面と接触すると分解して金属又は金属酸化物含有被膜を形成する。上記のように、有機金属化合物前駆体は、単独で又は例えば、他の有機金属前駆体、不活性キャリアガス又は反応性ガス等の1種又は複数の成分と組み合わせて使用することができる。
本発明の方法による被膜の製造に使用することができるシステムにおいて、原材料をガスブレンド用マニフォールドに送り出して、被膜の成長を実施する堆積反応器に供給するプロセスガスを生成することができる。原材料としては、これらに限定されるものではないが、キャリアガス、反応性ガス、パージガス、前駆体、エッチ/洗浄ガス、及びその他がある。プロセスガスの組成の正確な制御は、当技術分野で既知のように、マスフローコントローラ、バルブ、圧力変換器、及びその他の手段を用いて達成される。排気マニフォールドにより、堆積反応器から出てくるガス、及びバイパスストリームを真空ポンプに搬送することができる。真空ポンプの下流の除去システムは、排気ガスからのいずれの有害物質も除去するために使用することができる。この堆積システムは、プロセスガスの組成の測定を可能にする残留ガス分析器を含むin situ分析システムを備えることができる。制御及びデータ収集システムにより、種々のプロセスパラメータ(例えば、温度、圧力、流量等)をモニターすることができる。
上記の有機金属化合物前駆体は、単一金属を含む被膜又は単一金属酸化物を含む被膜を製造するために使用することができる。混合被膜、例えば混合金属酸化物被膜も堆積することができる。このような被膜は、例えばいくつかの有機金属前駆体を使用することにより製造することができる。金属被膜は、例えば、キャリアガス、蒸気又は酸素の他の供給源を使用しないで形成することもできる。
本明細書に記載の方法によって形成される被膜は、当技術分野で既知の技術、例えば、X線回折法、オージェ分光法、X線光電子放出分光法、原子間力顕微鏡法、走査電子顕微鏡法、及び当技術分野で既知の他の技術によって特性決定できる。この被膜の抵抗率及び熱安定性も、当技術分野で既知の方法によって測定することができる。
本発明の種々の修正形態及び変形形態は当業者には明らかなはずであり、このような修正形態及び変形形態は、本出願の範囲及び特許請求の範囲の精神及び範囲内に含まれるものであると解される。
(実施例1)
リチウム(N,N’−ジイソプロピルアセトアミジネート)の合成
乾燥した500ミリリットルの三口丸底フラスコに、100ミリリットル滴下漏斗、Teflon撹拌子、及び熱電対を装備した。このシステムを不活性雰囲気(N)窒素マニフォールドに連結し、残る出口はゴムの隔膜でシールした。このフラスコにテトラヒドロフラン(THF)155ミリリットル及びジイソプロピルカルボジイミド13.99グラムを添加した。この溶液をドライアイス/アセトン浴の使用によって−50℃に冷却した。ジエチルエーテル中の1.6M MeLi 72ミリリットルを滴下漏斗に入れた。MeLi溶液をこのジイソプロピルカルボジイミド溶液に、溶液の温度を−30℃未満に維持するように十分遅い速度で滴下した。添加後、この溶液を室温に温まるように一晩放置した。この淡い黄色の溶液は、リチウム(N,N’−ジイソプロピルアセトアミジネート)の溶液として使用してよく、又はこの塩を単離するために溶媒を除去してもよい。
ビス[ジクロロ(η−ベンゼン)ルテニウム(II)]の合成
「無機合成(Inorganic Syntheses)」、21巻、75頁に概説されたものに合わせた手順は、以下の通りである。乾燥した500ミリリットルの三口丸底フラスコにRuC1・HO 6グラム及びエタノール300ミリリットルを充填した。この溶液を窒素でパージした。この溶液に、1,3−シクロヘキサジエン30ミリリットルを添加した。この溶液を4時間還流した。この時間中に、暗い橙色の固体が認められるようになり、溶液の色は、不透明な濃い橙色から透明な淡い黄色の溶液に変化した。この生成物を粗いフリットを通してろ過し、単離した。このようにしてビス[ジクロロ(η−ベンゼン)ルテニウム(II)] 5.8グラムを単離した。この生成物を真空オーブン中で乾燥して、残留エタノールを除去した。
トリス(N,N’−ジイソプロピルアセトアミジナト)ルテニウム(III)及びビス(N,N’−ジイソプロピルアセトアミジナト)二窒素ルテニウム(II)の合成
250ミリリットルの丸底フラスコにビス[ジクロロ(η−ベンゼン)ルテニウム(II)]5.0グラム及びTeflon撹拌子を加えた。フラスコに熱電対及び還流凝縮器を取付け、不活性雰囲気/窒素のマニフォールドに連結し、残りの出口をゴムの隔膜でシールした。フラスコを3回、真空排気し窒素を充填した。このシステムに4当量のリチウム(N,N’−ジイソプロピルアセトアミジネート)塩をTHF/ジエチルエーテル溶液として添加した。この溶液を16時間還流した。この溶液の還流に続いて、溶液をろ過し、減圧下で溶媒を除去した。このようにして、粗製材料3.1グラムを回収した。この粗製材料を2つの分画に昇華させた。第1の分画は、最初は無色であり、温度を30℃〜70℃に上昇させさせているとき淡い青色を発現した。第2の分画は、昇華器の下の油浴の温度を80℃と130℃の間に上昇させているとき回収された。青色の結晶120ミリグラムを回収した。
この青色の結晶のシクロヘキサン溶液の実施において、GC/MS分析は2つのピークを示した。2つのピークの総強度のほぼ5%の積分である第1のピークは、440ダルトン/eの質量を有し、ビス(N,N’−ジイソプロピルアセトアミジナト)二窒素ルテニウム(II)(iPr−Me−AMD)(NRuに一致する同位体パターン及び2つの二窒素リガンドの損失に一致するフラグメンテーションパターンを示した。第2のピークは、525ダルトン/eの質量を有し、トリス(N,N’−ジイソプロピルアセトアミジナト)ルテニウム(III)(iPr−Me−AMD)Ruの帰属に一致する同位体パターン及びフラグメンテーションパターンを示した。この反応スキームは、以下のように示される。
2Li(iPr−Me−AMD)+[(C)RuCl→Ru(iPr−Me−AMD)+Ru(iPr−Me−AMD)(N

Claims (12)

  1. 以下の
    (1)式(L)M(L’)で表される有機金属化合物を製造する方法であって、(i)溶媒の存在下、及び前記有機金属化合物を含む反応混合物を生成するのに十分な反応条件下で、式MXRで表される置換若しくは非置換金属源化合物を、式ALで表される置換若しくは非置換のアミジネート又はアミジネート類似化合物及び式L’で表されるリガンド源と反応させること、及び(ii)前記反応混合物から前記有機金属化合物を分離することを含む方法、並びに
    (2)式M(L)で表される有機金属化合物を製造する方法であって、(i)溶媒の存在下、及び前記有機金属化合物を含む反応混合物を生成するのに十分な反応条件下で、式MXRで表される置換若しくは非置換金属源化合物を、式ALで表される置換若しくは非置換のアミジネート又はアミジネート類似化合物と反応させること、及び(ii)前記反応混合物から前記有機金属化合物を分離することを含む方法
    [式中、Mは第VIII族金属であり、Xはハロゲン基であり、Rは、置換又は非置換炭化水素基であり、Aはアルカリ金属であり、Lは、同じか異なり、置換若しくは非置換アミジナト基又は置換若しくは非置換アミジナト類似基を表し、L’は、同じか異なり、N又は置換若しくは非置換ヘテロ原子含有基を表す]
    から選択される有機金属化合物を製造する方法。
  2. 式MXRで表される金属源化合物において、Mが、Ru、Os又はFeであり、Xが、フルオロ、クロロ、ブロモ又はヨードであり、Rが、η−ベンゼン又はη−トルエンである、請求項1に記載の方法。
  3. 金属源化合物が、ビス[ジクロロ(η−ベンゼン)ルテニウム(II)]及びビス[ジクロロ(η−トルエン)ルテニウム(II)]から選択される、請求項1に記載の方法。
  4. 式ALで表されるアミジネート又はアミジネート類似化合物において、Aが、リチウム、ナトリウム又は臭素であり、Lが、アミジナト基又は負荷電のキレート4電子供与体基である、請求項1に記載の方法。
  5. アミジネート又はアミジネート類似化合物が、リチウム(N,N’−ジイソプロピルアセトアミジネート)、リチウム(N,N’−ジイソプロピルホルムアミジネート)、リチウム(N,N’−ジ−n−プロピルアセトアミジネート)、リチウム(N,N’−ジ−n−プロピルホルムアミジネート)、リチウム(N,N’−ジエチルアセトアミジネート)、リチウム(N,N’−ジエチルホルムアミジネート)、リチウム(N,N’−ジメチルアセトアミジネート)及びリチウム(N,N’−ジメチルホルムアミジネート)から選択される、請求項1に記載の方法。
  6. 式L’で表されるリガンド源が、N、NCR、PR又はNR(式中、R、R及びRは、同じか異なり、それぞれ、水素、ハロゲン原子、1〜約12個の炭素原子を有するアシル基、1〜約12個の炭素原子を有するアルコキシ基、1〜約12個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル基、1〜約12個の炭素原子を有するアルキル基、1〜約12個の炭素原子を有するアミン基又は0〜約12個の炭素原子を有するシリル基を表す)から選択される、請求項1に記載の方法。
  7. 有機金属化合物が、ビス(N,N’−ジイソプロピルアセトアミジナト)二窒素ルテニウム(II)、ビス(N,N’−ジイソプロピルアセトアミジナト)ジ−トリメチルホスフィンルテニウム(II)、トリス(N,N’−ジイソプロピルアセトアミジナト)ルテニウム(III)、ビス(N,N’−ジイソプロピルホルムアミジナト)二窒素ルテニウム(II)、ビス(N,N’−ジイソプロピルホルムアミジナト)ジ−トリメチルホスフィンルテニウム(II)、トリス(N,N’−ジイソプロピルホルムアミジナト)ルテニウム(III)、ビス(N,N’−ジ−n−プロピルアセトアミジナト)二窒素ルテニウム(II)、ビス(N,N’−ジ−n−プロピルアセトアミジナト)ジ−トリメチルホスフィンルテニウム(II)、トリス(N,N’−ジ−n−プロピルアセトアミジナト)ルテニウム(III)、ビス(N,N’−ジ−n−プロピルホルムアミジナト)二窒素ルテニウム(II)、ビス(N,N’−ジ−n−プロピルホルムアミジナト)ジ−トリメチルホスフィンルテニウム(II)、トリス(N,N’−ジ−n−プロピルホルムアミジナト)ルテニウム(III)、ビス(N,N’−ジエチルアセトアミジナト)二窒素ルテニウム(II)、ビス(N,N’−ジエチルアセトアミジナト)ジ−トリメチルホスフィンルテニウム(II)、トリス(N,N’−ジエチルアセトアミジナト)ルテニウム(III)、ビス(N,N’−ジエチルホルムアミジナト)二窒素ルテニウム(II)、ビス(N,N’−ジエチルホルムアミジナト)ジ−トリメチルホスフィンルテニウム(II)、トリス(N,N’−ジエチルホルムアミジナト)ルテニウム(III)、ビス(N,N’−ジメチルアセトアミジナト)二窒素ルテニウム(II)、ビス(N,N’−ジメチルアセトアミジナト)ジ−トリメチルホスフィンルテニウム(II)、トリス(N,N’−ジメチルアセトアミジナト)ルテニウム(III)、ビス(N,N’−ジメチルホルムアミジナト)二窒素ルテニウム(II)、ビス(N,N’−ジメチルホルムアミジナト)ジ−トリメチルホスフィンルテニウム(II)及びトリス(N,N’−ジメチルホルムアミジナト)ルテニウム(III)を含む、請求項1に記載の方法。
  8. 次式で表される有機金属ルテニウム化合物。
    Figure 2008536800

    [式中、R、R、R、R、R及びRは、同じか異なり、それぞれ、水素、ハロゲン原子、1〜約12個の炭素原子を有するアシル基、1〜約12個の炭素原子を有するアルコキシ基、1〜約12個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル基、1〜約12個の炭素原子を有するアルキル基、1〜約12個の炭素原子を有するアミン基、又は0〜約12個の炭素原子を有するシリル基を表し、L及びLは、同じか異なり、それぞれ、N又は置換若しくは非置換ヘテロ原子含有基を表す]。
  9. ビス(N,N’−ジイソプロピルアセトアミジナト)二窒素ルテニウム(II)、ビス(N,N’−ジイソプロピルアセトアミジナト)ジ−トリメチルホスフィンルテニウム(II)、ビス(N,N’−ジイソプロピルホルムアミジナト)二窒素ルテニウム(II)、ビス(N,N’−ジイソプロピルホルムアミジナト)ジ−トリメチルホスフィンルテニウム(II)、ビス(N,N’−ジ−n−プロピルアセトアミジナト)二窒素ルテニウム(II)、ビス(N,N’−ジ−n−プロピルアセトアミジナト)ジ−トリメチルホスフィンルテニウム(II)、ビス(N,N’−ジ−n−プロピルホルムアミジナト)二窒素ルテニウム(II)、ビス(N,N’−ジ−n−プロピルホルムアミジナト)ジ−トリメチルホスフィンルテニウム(II)、ビス(N,N’−ジエチルアセトアミジナト)二窒素ルテニウム(II)、ビス(N,N’−ジエチルアセトアミジナト)ジ−トリメチルホスフィンルテニウム(II)、ビス(N,N’−ジエチルホルムアミジナト)二窒素ルテニウム(II)、ビス(N,N’−ジエチルホルムアミジナト)ジ−トリメチルホスフィンルテニウム(II)、ビス(N,N’−ジメチルアセトアミジナト)二窒素ルテニウム(II)、ビス(N,N’−ジメチルアセトアミジナト)ジ−トリメチルホスフィンルテニウム(II)、ビス(N,N’−ジメチルホルムアミジナト)二窒素ルテニウム(II)、ビス(N,N’−ジメチルホルムアミジナト)ジ−トリメチルホスフィンルテニウム(II)から選択される、請求項8に記載の有機金属化合物。
  10. 水素還元を受ける、請求項8に記載の有機金属化合物。
  11. 請求項8に記載の有機金属前駆体化合物を分解して、被膜、コーティング又は粉末を生じさせることによって、被膜、コーティング又は粉末を製造する方法。
  12. 前記有機金属前駆体化合物の分解が、熱的、化学的、光化学的又はプラズマ活性化による、請求項11に記載の方法。
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