本発明は、スライド方式の個人携帯端末機に関し、より詳細には、スライド式の個人携帯端末機、これに装着されるスライドヒンジ装置、およびスライドヒンジ装置を製造するための方法に関する。
携帯電話は、その外形や作動方式に従い、フリップ式、フォルダ式(folder−type)、スライド式(sliding−type)に区分されるのが一般的である。
このうち、スライド式の携帯電話は、2つのスライディング本体が相互に重ねて配置されており、スライディング本体それぞれには、ディスプレイ部およびキー入力部が同じ方向に配置されている。一般的に、スライド式の携帯電話は、前方のスライディング本体を相対的に移動させることによって、後方に隠れているディスプレイ部またはキー入力部を露出する。一例として、前方のスライディング本体を上に押し上げながら後方のスライディング本体の前面に形成されたキー入力部を露出するスライド式の携帯電話がある。さらに他の例として、キー入力部が形成された前方のスライディング本体を下に移動することで、後方のスライディング本体の前面に形成されたディスプレイ部を露出する携帯電話もある。
スライド式の携帯電話は、上下に重なったスライディング本体を含んでいる。スライディング本体の間には、両本体を連結するスライドヒンジ装置が介在しており、スライディング本体を相互連結したり相互間のスライド移動を補助したりする。スライドヒンジ装置に関しては、様々な構造のヒンジ装置が開示されており、このうちガイドバーまたはシャフトを用いるものがあるが、ガイドバーを用いてスライディング本体を安定的に滑走させることができる。
図1は、従来のスライディング装置を説明するための斜視図である。
図1を参照すれば、従来のスライディング装置100は、ガイドレール部材110と、ガイドレール部材110上を滑走するスライド部材120と、スライド部材120の滑走を援助する第1および第2トーションスプリング(torsion spring)130、140とを含む。
ガイドレール部材110は、長方形板112を中心として形成されており、長方形板112の対向する平行な両側面に沿って第1および第2ガイドバー150a、150bが装着されている。第1および第2ガイドバー150a、150bは、長方形板112の両側面から一定の間隔だけ離隔しており、その両端が長方形板112の上下固定台114、116に固定されている。
また、第1および第2ガイドバー150a、150bの上下両端には、緩衝ゴム152a〜152b’が挿嵌した状態で上下固定台114、116に進入して固定されている。上下緩衝ゴム152a〜152b’は、第1および第2ガイドバー150a、150bの端部に帽子のような形状で被されており、ガイドレール部材110でスライド部材120が直接的に上下に衝突することを防いでいる。それだけでなく、スライド部材120が滑走する際に、ガイドレール部材110に装着された第1および第2ガイドバー150a、150bが互いに平行を維持できるようにもする。
長方形板112の両側端付近のほぼ中央付近の互いに若干外れた位置には、それぞれホールが形成されており、該ホールに第1トーションスプリング130の一側アーム132aと第2トーションスプリング140の一側アーム142aが旋回可能に挿入される。
第1および第2ガイドバー150a、150bと対向している長方形板112の両側面には、第1および第2案内爪118a、118bが形成されている。さらに具体的に説明すれば、第1ガイドバー150aと対向する第1案内爪118aと第2ガイドバー150bと対向する第2案内爪118bは、長方形板112の両側面から平行な直線で延長しており、突出した直線として形成されている。
スライド部材120は、ガイドレール部材110上を直線方向に滑走する。このために、スライド部材120は、長方形基板部122の両側端に形成された第1および第2滑走結合部124a、124bを含む。第1および第2滑走結合部124a、124bには、第1および第2ガイドバー150a、150bがそれぞれ貫通するようになり、滑走が可能なように挿嵌される第1および第2ガイド溝126a、126bが形成される。第1および第2ガイド溝126a、126bには、第1および第2ガイドバー150a、150bと、滑走の際の接触による摩擦を和らげるためのベアリング127a〜127b’とがそれぞれ上下1組ずつ挿入される。ベアリング127a〜127b’は、一般的にポリアセタール(POM:Poly Oxy Methylene)を用いる。これにより、ガイドレール部材110とスライド部材120は直接接触することなく、対応するベアリングと緩衝ゴムを用いることによって衝撃の緩和および騒音の低減が可能となる。
第1および第2滑走結合部124a、124bのさらに内側には、突出状の第1および第2レール128a、128bが対向して形成されている。該第1レール128aおよび第2レール128bは、ガイドレール部材110の第1案内爪118aおよび第2案内爪118bにそれぞれ滑走が可能なように噛合する。このとき、第1および第2レール128a、128bとこれと噛合する第1および第2案内爪118a、118bとの間には若干の遊隔があり、滑走の際に互いに接触することがない。滑走の際には、第1および第2ガイドバー150a、150bと第1および第2ガイド溝126a、126bが主導的に互いに作用しながら運動するようになる。第1および第2案内爪118a、118bと第1および第2レール128a、128bは、補助的に水平運動によって他方向に捩れたりずれたりすることを抑制し、ガイドレール部材110でスライド部材120が安定して走行できるようにする。
スライディング装置100を組み立てた後に、ガイドレール部材110とスライド部材120に携帯電話の上部本体と下部本体をそれぞれねじ結合すれば、スライド式の携帯電話(図示せず)が完成する。通常、スライド式の携帯電話は、下部本体を手で握り、カバーに該当する上部本体を上に押し上げて用いるため、下部本体に固定されたスライド部材上で上部本体に固定されたガイドレール部材が移動するようになる。
一般的に、ガイドレール部材110およびスライド部材120は、アルミニウムで構成されており、ダイカストなどの方法によって生産される。一般的に、第1および第2ガイドバー150a、150bは、ガイドレール部材110とは個別に形成される。したがって、下部固定台116は、長方形板112から分離した構造を有しており、第1および第2ガイドバー150a、150bを挿入した後に長方形板112に組み立てられるようになる。また、第1および第2ガイドバー150a、150bを収容するための第1および第2ガイド溝126a、126bは、ダイカストによる形成が不可能であるため、スライド部材120を生産した後に別途のホール加工によって生成しなければならない。その後に、ポリアセタールなどで構成されたベアリング127a〜127b’を追加で挿入するようになる。
ガイドバーまたはシャフトを用いたスライドヒンジ装置は、スライディング本体を安定的に滑走させることができる。しかし、従来のスライドヒンジ装置を製造するためには、アルミニウム鋳造(AL casting)、アルミニウム圧出成形後のホール加工、タップ(tap)加工、側面のTカット、フッ素樹脂のコーティングなどを経なければならない。すなわち、ガイドバー構造を追加することによってヒンジ装置の製造が複雑化するし、ガイド溝126a、126bのためのホール加工などを追加することによって製造費用や不良製品の発生率が増加する恐れがある。さらに、前記のような工程によって製造原価が大きく増加するという問題点もある。
韓国特許第10−453644号公報
本発明は、上述した本発明の問題点を解決するために案出されたものであって、製造が容易である上に製造原価が低いスライドヒンジ装置およびこの製造方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、製造のための工程回数を減らし、不良発生率の減少が可能なスライドヒンジ装置およびこの製造方法を提供することを他の目的とする。
上述した本発明の目的を達成するために、本発明の好ましい実施形態によれば、スライドヒンジ装置は、レールヒンジ部およびガイドフレームを含む。
レールヒンジ部は、平行に配置される少なくとも1つのガイドバーを含む。また、スライドヒンジ部は、スライドガイドおよびガイドフレームを含む。ガイドフレームは固定部を含み、スライドガイドはガイドバーに対応する中央部に形成された貫通ホールを含む。また、スライドガイドは、ガイドフレームに射出成形されており、固定部を媒介としてガイドフレームに固定される。これにより、レールヒンジ部およびスライドヒンジ部が安定的に組み立てられるため、スライドヒンジ部がガイドバーに沿ってレールヒンジ部の上部でスライディング移動するようになる。
従来のスライドヒンジ装置を製造するためには、アルミニウム鋳造、アルミニウム圧出成形後のホール加工、タップ加工、側面のTカット、フッ素樹脂のコーティングなどを経る必要がある。これにより、レールヒンジ部およびスライドヒンジ部を互いに組み立てる過程が困難となる上に製造原価が高くなるという問題点がある。
しかし、本発明に係るスライドヒンジ装置は、ガイドフレームにスライドガイドに向かって突出する固定部が射出成形で形成されるスライドガイドと一体に連結されるため、ホール加工およびねじ連結などのような工程の省略が可能となる。これにより、スライドヒンジ装置の組み立て過程が容易となる上に製造原価を低めることもできる。
スライドヒンジ装置の構造的な長点および経済的な利得は、個人携帯端末機にも適用されるようになる。個人携帯端末機は、スライドヒンジ装置の他にも第1端末機本体および第2端末機本体をさらに含んでおり、スライドヒンジ装置のレールプレートは第1端末機本体に装着され、ガイドフレームは第2端末機本体に装着される。
本明細書において、個人携帯端末機(Personal Portable Device)とは、PDA(Personal Digital Assistant)、スマートフォン(Smart phone)、ハンドヘルド(handheld)PC、携帯電話、MP3プレーヤなどのような携帯用電気電子装置であって、CDMA(Code Division Multiplexing Access)モジュール、ブルートゥースモジュール、赤外線通信モジュール(IrDA)、有無線LANカードのような所定の通信モジュールを備えることができ、マルチメディア再生機能を実行する所定のマイクロプロセッサを搭載することによって所定の演算能力を備えた端末機を通称する概念として用いられる。
また、本発明のスライドヒンジ装置の製造方法は、レールプレートおよびレールプレートの側部に平行に配置される少なくとも1つのガイドバーを含むレールヒンジ部、および少なくとも1つのガイドバーに隣接するように配置されるためのガイドフレームを提供する段階と、ガイドフレームの一部を切開し、内部に向かって折曲したり一部をガイドフレームに内部に向かって垂直に成形したりする段階と、ガイドフレームの成形または折曲された部分が第1金型空間のコア(core)に隣接するように第1金型に配置する段階と、第1金型を用いてガイドフレームと一体に形成されるスライドガイドを成形する段階と、ガイドフレームおよびスライドガイドをレールヒンジ部に連結する段階とを備える。これにより、スライドガイドおよびガイドフレームを互いに安定的に維持できる上に作業工程も減少するため便利である。
本発明に係るスライドヒンジ装置および個人携帯端末機は、スライドガイドがガイドフレームと一体に成形されており、ガイドバーの一体に上部固定台および下部固定台がレールプレートの両端部に成形されるようになる。これにより、上部固定台および下部固定台を別途でガイドバーと組み立てる必要がない上に、ガイドフレームおよびスライドガイドを互いに組み立てる必要もないため、製造工程を減らすことができ、製造原価も減らすことができる。
また、成形工程と同時にガイドフレームおよびスライドガイドが一体に結束するため、部品間の誤差を最小限に減らすことができ、不良発生率を減少させることができる。
さらに、スライドヒンジ装置は、潤滑性素材を用いてスライドヒンジ部を製造することができる。このため、ガイド部と結束してスライディング移動する際にも粉塵が発生することがなく、スライド感度を向上させることができる。また、潤滑性素材のスライドヒンジ装置は、材質の特性上、機械的、熱的、化学的な性質が優れている上に、従来のヒンジ装置に比べて耐クリフ性、耐疲労性も優れている。
以下、添付の図面に基づき、本発明の好適な実施の形態を詳細に説明するが、本発明がこれらの実施形態によって制限または限定されることはない。
図2は、本発明の第1実施形態に係るスライドヒンジ装置を説明するための斜視図であり、図3は、図2のスライドヒンジ装置を説明するための分解斜視図である。
図2および図3を参照すれば、スライドヒンジ装置は、レールヒンジ部210およびスライドヒンジ部220を備える。
一般的に、スライド式の個人携帯端末機(図示せず)において、レールヒンジ部210およびスライドヒンジ部220は、それぞれ端末機本体に固定されている。端末機本体は、この間に介在したレールヒンジ部210およびスライドヒンジ部220の間の移動によってスライド式で開閉され得る。一般的に、レールヒンジ部210は、ディスプレイ部が装着された前方の端末機本体に装着され、スライドヒンジ部220は、キー入力盤およびバッテリなどが装着された後方の端末機本体に装着される。
端末機本体は、一般的な端末機機能を含む内外部品および回路構成を含む。端末機本体には、端末機ケース、キーパッド、ディスプレイモジュール、無線送受信モジュール、バッテリ、マイク、およびレシーバなどが含まれるようになるが、製造会社によってその内部構成は異なる。
レールヒンジ部210は、個人携帯端末機の第1端末機本体に装着されるレールプレート212と、上部固定台213aと、下部固定台213bと、レールプレート212の側部に平行に配置される2本のガイドバー214とを含む。しかし、本発明の他の実施形態では、設計者の意図に応じて、複数のガイドバーを形成し得る。
レールプレート212は、上部固定台213aおよび下部固定台213bと一体に連結されており、内面は個人携帯端末機に装着されるようになる。また、レールプレート212はプレス加工によって製造されるため、その厚さを薄く製造することができる。しかし、本発明の他の実施形態では、設計者の意図に応じて、レールプレートの材質として金属を用いる場合もあり、レールプレートはダイカスト方法で製造されて強度を補強できるようになる。
また、レールプレート212の側部には、レールヒンジ部210からの離脱を防ぐためのガイド爪212aが形成される。このとき、ガイド爪212aは、レールプレート212の強度を強化する役割を行う。しかし、本発明の他の実施形態では、ガイド爪を内部または外部に折曲する溝に代替することで、レールプレートの強度を強化することもできる。
上部固定台213aは、レールプレート212の上部に連結されており、レールプレート212とはねじで連結されるようになる。このとき、ねじは、レールプレート212の下部から上部固定台213aに向かって結束させる。これにより、端末機本体の間でスライディング移動が成される際に、ねじの締結された部分が個人携帯端末機の外部に露出されない。さらに、上部固定台213aは、ガイドバー214の上部と射出成形して一体に形成されるようになる。
下部固定台213bは、レールプレート212の下部に連結されており、レールプレート212とはねじで連結されるようになる。また、下部固定台213bも上部固定台213aと同様に射出成形で形成され、ガイドバー214の下部と一体に連結するようになる。
ガイドバー214は、スライドヒンジ部220の貫通ホール225に挿入され、スライドヒンジ部220と結束される。これにより、スライドヒンジ部220は、ガイドバー214に沿ってスライディング移動できるようになる。
また、ガイドバー214およびレールプレート212の連結部位に隣接するようにリング状のダンパ216が提供される。ダンパ216は、スライドヒンジ部220とレールヒンジ部210との間の直接的な接触によって発生する衝撃および騒音を減らすためのものであって、円形、四角形などの多様な断面を有し得る。ダンパ216は、従来の緩衝ゴムのように天然ゴムまたはその他の緩衝性を有する樹脂および構成で形成され得る。ただし、従来の緩衝ゴムは、帽子のような形状で形成されてガイドバー214の端部に被せられていたが、図2および図3のダンパ216は、リング状で形成されてガイドバー214上での位置調整が可能となる。
スライドヒンジ部220は、スライドガイド222、224およびガイドフレーム226を含む。
スライドガイド222、224には、ガイドバー214に沿ってスライディング移動するために、スライドガイド222、224の中央部を貫通する貫通ホール225が形成される。これにより、ガイドバー214およびスライドガイド222、224は、互いに直接的に摩擦しながらスライディング移動する。
このとき、ガイドバー214およびスライドガイド222、224が長期間に渡って摩擦するようになれば、材料の特性による粉塵が発生する上に騒音も発生する恐れがあるため、互いに磨耗が発生するようになる。しかし、本発明では、スライドガイド222、224がポリアセタール素材を用いて製造され得る。ここで、ポリアセタールは、長期間に渡る広範囲な使用温度の範囲内でも、機械的、熱的、化学的な性質が優れている。さらに、ポリアセタールは、耐クリフ性、耐疲労性が他の樹脂に比べて極めて優れている上に自己潤滑性を有しているため、スライドガイド222、224への使用に適している。しかし、本発明の他の実施形態では、設計者の意図に応じて、ポリアセタールの他にもポリアミド(polyamide)およびポリアミドイミド(polyamideimide)などの潤滑性素材に代替して用いる場合もある。
また、レールプレート212の両側部には、図6に示されるように、折曲してL字状に連結されたガイド爪212aが提供されており、スライドガイド222、224には、ガイド爪212aに対応するガイドレール222aが提供されている。このとき、ガイド爪212aは、L字状に形成されるように射出成形される場合もある。これにより、スライドヒンジ装置が端末機本体から互いに離脱することを防ぐことができる。しかし、本発明の他の実施形態では、設計者の意図に応じて、スライドガイドから側部に向かって突出するガイド爪および第1端末機本体の両側部でガイド爪をガイドレールに密着させるガイドレールが提供される場合もある。
図4は、本発明の第1実施形態に係るスライドヒンジ装置のうち、ガイドフレームを説明するための上面図および正面図であり、図5および図6は、図4のスライドガイドの製造方法を説明するための断面図である。
図4〜6を参照すれば、ガイドフレーム226は、スライドガイド222、224を一体に連結する。ガイドフレーム226の内面には、スライドガイド222、224に向かって折曲されるために切開される固定部226aが提供される。固定部226aは、ガイドフレーム226の下部に折曲されており、固定部226aの表面は曲面を有している。本発明では、ガイドフレーム226の端部において、固定部226aが外部に突出するようにその長さが決められているが、本発明の他の実施形態では、設計者の意図に応じて、固定部の長さを設定し得る。また、固定部は、ガイドフレームと別途で形成されることも可能であり、射出成形工程の際にガイドフレームに締結されて本発明と同じような効果を得るこができる。
また、ガイドフレーム226の材質としては、金属を用いることができ、切開された部分を所望する方向に折曲することができる。しかし、本発明の他の実施形態では、設計者の意図に応じて、ガイドフレームをダイカストのような成形方法で製造することも可能である。
このとき、ガイドフレーム226を第1金型250上部に配置させれば、固定部226aが第1金型空間252の内部に配置されるようになる。また、第1金型空間252の中央部には、貫通ホール225を成形するためのコアCが形成される。このとき、コアCは、射出成形した後に外部に移動させて貫通ホール225を生成する。これにより、第1金型空間252に射出成形をすれば、ガイドフレーム226がスライドガイド222、224と一体に連結されるようになり、ガイドフレーム226およびスライドガイド222、224は、固定部226aによって互いに分離されることなく結束するようになる。しかし、本発明の他の実施形態では、設計者の意図に応じて、固定部の形状が多様に形成され得る。
図6に示すように、レールプレート212の両側部には、L字状に成形または折曲されたガイド爪212aが形成されており、スライドガイド222、224には、内側に向かって突出してガイド爪212aに対応するガイドレール222a、224aが提供されている。これにより、スライドガイド222、224とレールプレート212が互いに離脱することを防ぐことができる。
図7は、本発明の第1実施形態に係るスライドヒンジ装置の変形した実施形態を説明するための断面図である。
図7を参照すれば、ガイドフレーム292の下部に突出する固定部292aと一体に形成されるように、スライドガイド290が提供される。このとき、スライドガイド290には、側部に突出するガイド爪290aが提供されるようになる。ガイド爪290aは、外部に設置されるガイドレール290bに密着し、スライドガイド290とレールヒンジ部とが互いに離脱することを防ぐことができる。
図8は、本発明の第1実施形態に係るスライドヒンジ装置の製造方法を説明するための断面図である。
図8を参照すれば、スライドヒンジ部220およびガイドバー214を結合させた後に、ガイドバー214の両端部が第2金型空間262に位置するように、スライドヒンジ部220およびガイドバー214を第2金型260に配置させる。また、射出成形によって、上部固定台213aおよび下部固定台213bがガイドバー214と一体に形成される。このような段階を経た後に、レールプレート212を上部固定台213aおよび下部固定台213bにねじで連結させてスライドヒンジ装置を完成させる。
本発明に係るスライドヒンジ装置および個人携帯端末機は、スライドガイド222、224がガイドフレーム226と一体に成形されており、ガイドバー214と一体に上部固定台213aおよび下部固定台213bが成形されている。これにより、上部固定台213aおよび下部固定台213bをガイドバー214と組み立てる必要がない上に、ガイドフレーム226およびスライドガイド222、224を互いに組み立てる必要もないため、製造工程を減らすことができる。このため、製造原価を減らすことができるし、不良発生率を減少させることもできる。
また、スライドガイド222、224およびガイドフレーム226が安定的に連結されるようになるし、上部固定台213aおよび下部固定台213bとガイドバー214の両端部が安定的に連結されるようにもなる。
また、スライドヒンジ装置220は、潤滑性素材を用いてスライドヒンジ部を製造され得る。これにより、ガイド部と結束してスライディング移動する際にも粉塵が発生することがなく、スライド感度を向上させることができる。さらに、スライドヒンジ装置は、材質の特性上、機械的、熱的、化学的な性質が優れている上に、従来のヒンジ装置に比べて耐クリフ性、耐疲労性も優れている。
図9は、本発明の第2実施形態に係るスライドヒンジ装置を説明するための上面図および正面図であり、図10は、図9のスライドヒンジ部を説明するための断面図である。
図9および図10を参照すれば、ガイドフレーム326の内面には、スライドガイド322、324に向かって成形または折曲されるために切開される固定部326aが提供される。固定部326aは、ガイドフレーム326の下部に向かって2回以上折曲され、L字状に連結される。このとき、ガイドフレーム326は、L字状に形成されるように射出成形され得る。これにより、ガイドフレーム326がスライドガイド322、324と一体に連結されるように射出成形をすれば、ガイドフレーム326およびスライドガイド322、324は、固定部326aによって互いに分離することなく安定的に結束するようになる。
この他のレールヒンジ部およびスライドヒンジ部は、第1実施形態と実質的に同じである上に、構成要素の機能および効果も実質的に同じである。したがって、本実施形態の説明では、上述した実施形態の説明および図面を参照することができるため、反復する内容は省略する。
図11は、本発明の第2実施形態に係るスライドヒンジ装置の変形例を説明するための断面図である。
図11を参照すれば、スライドガイド390には、内側に向かってガイドレール390aが提供される。また、レールプレート392の両側部には、L字状に折曲または成形されたガイド爪392aが形成され、ガイドレール390aに密着する。これにより、スライドガイド390とレールプレート392が互いに離脱することを防ぐことができる。
図12は、本発明の第3実施形態に係るスライドヒンジ装置を説明するための上面図および正面図であり、図13は、図12のスライドヒンジ部を説明するための断面図である。
図12および図13を参照すれば、ガイドフレーム426の内面には、スライドガイド422、424に向かって折曲または成形されるために切開された固定部426aが提供される。固定部426aは、ガイドフレーム426の下部に向かって折曲している。また、固定部426aを折曲された方向と反対の方向に再び折曲してL字状に製造する。このとき、固定部426aがL字状で形成されるように射出成形することも可能である。これにより、ガイドフレーム426がスライドガイド422、424と一体に連結するように射出成形をすれば、ガイドフレーム426およびスライドガイド422、424は、固定部426aによって互いに分離することなく安定的に結束するようになる。
この他のレールヒンジ部およびスライドヒンジ部は、第1実施形態と実質的に同じである上に、構成要素の機能および効果も実質的に同じである。したがって、本実施形態の説明では、上述した実施形態の説明および図面を参照することができるため、反復する内容は省略する。
図14は、本発明の第3実施形態のスライドヒンジ装置の変形した実施形態を説明するための断面図である。
図14を参照すれば、スライドガイド490には、内側に向かってガイドレール490aが提供される。また、レールプレート492の両側部には、L字状に成形または折曲されたガイド爪492aが形成され、ガイドレール490aに密着する。これにより、スライドガイド490とレールプレート492が互いに離脱することを防ぐことができる。
図15〜17は、第3実施形態と類似した本発明の他の実施形態に係るスライドヒンジ装置における固定部を示した部分拡大図である。
図15を参照すれば、ガイドフレームの上部を切開して固定部を形成させている。このとき、固定部は、ガイドフレームに垂直に内側に折曲されており、固定部の一部が固定部に垂直に再び折曲されるようになる。これにより、固定部は、外部に突出する突出点Pの上下がスライドガイドに収容される形状を有するようになり、ガイドフレームとスライドガイドを安定的に結束させる役割を行う。
図16を参照すれば、固定部は、L字状またはT字状の外形に切開されており、レールヒンジ部に向かって折曲されている。したがって、固定部がガイドフレームの内側に折曲されれば、突出点Pの上下がスライドガイドに収容される形状である。しかし、設計者の意図に応じて、固定部をL字状またはT字状と類似した形状で切開されてもよい。また、本発明の他の実施形態では、設計者の意図に応じて、固定部の形状で射出成形されてもよい。
図17を参照すれば、固定部は、屈曲線の形状で切開されており、レールヒンジ部に向かって折曲されている。同様に、固定部の突出点Pの上下がスライドガイドに収容される形状であるため、固定部によってガイドフレームおよびスライドガイドが安定的に結束されるようになる。また、固定部の切開線は、上下がスライドガイドに収容される多様な形状の切開線で製造されることも可能である。
また、固定部のうちの少なくとも一部は、射出成形されるスライドガイドによって上下が収容される多様な形状で製造されるようになる。例えば、固定部の一面にパンチングを用いて穴を開け、ガイドフレームから固定部を折曲してスライドガイドを成形すれば、前記穴の上下にスライドガイドが収容されるようになる。また、固定部の一面を上下方向に加圧すれば、固定部が曲面で形成されるようになり、前記固定部の上下にスライドガイドが収容されるように射出成形できるようにもなる。このように、突出点を基準として上下にスライドガイドが収容されるように、固定部を多様な形状で製造することが可能である。
図18は、本発明の第4実施形態に係るスライドヒンジ装置を説明するための正面図であり、図19は、図18のスライドヒンジ装置の側面図であり、図20は、図18のスライドヒンジ部を説明するための断面図である。
図18〜20を参照すれば、ガイドフレーム526の端面(end surface)には、側部に向かう固定部526aが連結されている。したがって、固定部526aは、下部に向かって折曲されるようになり(丸囲みのa参照)、固定部526aの端部は、さらにもう一度折曲されてL字状に連結されるようになる。したがって、この切開された部分が、ガイドフレーム526の側部に向かってさらにもう一度折曲されるようになる。これにより、ガイドフレーム526がスライドガイド522、524と一体に連結されるようになり、ガイドフレーム526およびスライドガイド522、524が固定部526aによって互いに分離しなくなる。
図21は、本発明の第4実施形態に係るスライドヒンジ装置の変形した実施形態を説明するための断面図である。
図21を参照すれば、スライドガイド590には、内側に向かってガイドレール590aが提供されている。また、レールプレート592の両側部には、L字状に成形または折曲されたガイド爪592aが形成されてガイドレール590aに密着する。これにより、スライドガイド590とレールプレート592が互いに離脱することを防ぐことができる。
図22は、本発明の第5実施形態に係るスライドヒンジ装置を説明するための部分斜視図であり、図23は、図22のスライドヒンジ部を説明するための部分断面図である。
図22および図23を参照すれば、ガイドフレーム610には、固定溝612が提供されており、固定溝612は、上部より下部が狭くなるように層を成している。これにより、ガイドフレーム610に直接的に射出成形をすれば、突出点Pの上下がスライドガイド620に収容されるようになるため、安定的な結束が可能となる。このとき、ガイドフレーム610は、ダイカスト方法での製造が可能である。また、固定部622は、スライドガイド620の両側部に位置しており、長さ方向に複数が提供される。しかし、本発明の他の実施形態では、設計者の意図に応じて、固定部の形状および個数を多様に設計し得る。さらに、ガイドフレーム610の上部にねじを締結するホールは、端末機本体と締結するためのホールであるし、ねじは、前記ホールを介してスライドガイド620にまで連結されるようになる。
上述したように、本発明の好ましい実施形態を参照して説明したが、該当の技術分野において熟練した当業者にとっては、特許請求の範囲に記載された本発明の思想および領域から逸脱しない範囲内で、本発明を多様に修正および変更させることができることを理解することができるであろう。すなわち、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲に基づいて定められ、発明を実施するための最良の形態により制限されるものではない。
従来のスライディング装置を説明するための斜視図である。
本発明の第1実施形態に係るスライドヒンジ装置を説明するための斜視図である。
図2のスライドヒンジ装置を説明するための分解斜視図である。
本発明の第1実施形態に係るスライドヒンジ装置のうち、ガイドフレームを説明するための上面図および正面図である。
図4のスライドガイドの製造方法を説明するための断面図である。
図4のスライドガイドの製造方法を説明するための断面図である。
本発明の第1実施形態に係るスライドヒンジ装置の変形した実施形態を説明するための断面図である。
本発明の第1実施形態に係るスライドヒンジ装置の製造方法を説明するための断面図である。
本発明の第2実施形態に係るスライドヒンジ装置を説明するための上面図および正面図である。
図9のスライドヒンジ部を説明するための断面図である。
本発明の第2実施形態に係るスライドヒンジ装置の変形例を説明するための断面図である。
本発明の第3実施形態に係るスライドヒンジ装置を説明するための上面図および正面図である。
図12のスライドヒンジ部を説明するための断面図である。
本発明の第3実施形態のスライドヒンジ装置の変形した実施形態を説明するための断面図である。
第3実施形態と類似した本発明の他の実施形態に係るスライドヒンジ装置で固定部を示した部分拡大図である。
第3実施形態と類似した本発明の他の実施形態に係るスライドヒンジ装置で固定部を示した部分拡大図である。
第3実施形態と類似した本発明の他の実施形態に係るスライドヒンジ装置で固定部を示した部分拡大図である。
本発明の第4実施形態に係るスライドヒンジ装置を説明するための正面図である。
図18のスライドヒンジ装置の側面図である。
図18のスライドヒンジ部を説明するための断面図である。
本発明の第4実施形態に係るスライドヒンジ装置の変形した実施形態を説明するための断面図である。
本発明の第5実施形態に係るスライドヒンジ装置を説明するための部分斜視図である。
図22のスライドヒンジ部を説明するための部分断面図である。